以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。
遊技領域のほぼ中央位置には、可変入賞装置5が配置されている。可変入賞装置5の右下方には、各々が識別可能な識別情報である特別図柄の可変表示などを行う7セグメントLEDやドットマトリクスLEDなどから構成された第1表示装置4Aと、特図保留表示器7Aとが設けられている。可変入賞装置5の上方には、液晶パネルなどから構成された第2表示装置4Bが設けられている。可変入賞装置5の左側には、普通可変入賞球装置6が設けられており、その下方には普通図柄表示器4Cと、普図保留表示器7Bとが設けられている。
第1表示装置4Aは、例えば主基板11(図3)から各セグメントやドットを形成するLEDモジュールに対して出力される駆動信号を受け、普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞したことに基づいて始動条件が成立する可変表示ゲーム(特図ゲーム)において、例えば「0」〜「9」を示す数字等から構成され、各々が識別可能な複数種類の識別情報として機能する特別図柄を可変表示する。第1表示装置4Aにより行われる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始した後、所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、第1表示装置4Aによる特図ゲームにおける確定図柄として予め定められた特定の特別図柄である大当り図柄が停止表示されれば「大当り」となり、可変入賞装置5における大入賞口31a、31b(図2)を開閉させることによる特定遊技状態(大当り遊技状態)となる。この実施の形態では、「3」、「5」、「7」を示す特別図柄を大当り図柄とする。また、第1表示装置4Aによる特図ゲームにおける確定図柄として大当り図柄とは異なる小当り図柄が停止表示されれば「小当り」となり、可変入賞装置5における大入賞口31a、31bを所定期間(例えば1.8秒間)にわたり開成した後に閉成させる始動動作が行われる。この実施の形態では、「0」を示す特別図柄を小当り図柄とする。
第2表示装置4Bは、演出制御基板12(図3)の制御下に、画像の切換表示を行うなどして、例えば左中右の3つに分割された表示領域としての可変表示部にて特別図柄とは異なる各々が識別可能な複数種類の飾り図柄を可変表示したり、大当り遊技状態が発生するときにラウンド抽選演出となる所定の演出表示を実行するなど、各種の演出表示を実行する。第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示では、第1表示装置4Aによる特図ゲームで確定図柄として大当り図柄が導出表示されるときに、左中右の各可変表示部にて同一の飾り図柄が表示結果として導出表示されることで、大当り組合せの確定図柄が停止表示されることになる。また、第1表示装置4Aによる特図ゲームで確定図柄として小当り図柄が導出表示されるときには、第2表示装置4Bにおける左及び右の各可変表示部にて同一の飾り図柄が表示結果として導出表示される一方で、中可変表示部には可変表示結果が「小当り」であることを示す所定の飾り図柄を導出表示して確定する。第1表示装置4Aによる特図ゲームで確定図柄として大当り図柄や小当り図柄以外のハズレ図柄が導出表示されるときには、第2表示装置4Bにおける左中右の各可変表示部のうちで少なくともいずれか1つの可変表示部にて、他の可変表示部とは異なる飾り図柄が表示結果として導出表示されることで、ハズレ組合せの確定図柄が停止表示されることになる。
普通図柄表示器4Cは、発光ダイオード(LED)等を備えて構成され、遊技領域に設けられた通過ゲートのいずれかを遊技球が通過することを始動条件とする普通図ゲームにおいて、主基板11の制御下に、点灯、点滅、発光色などが制御される。この普通図ゲームにおいて所定の当りパターンで表示が行われると、普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となり、普通可変入賞球装置6を構成する電動チューリップの可動翼片を所定時間が経過するまで傾動制御する。普通図柄表示器4Cによる普通図ゲームは、所定回数(例えば4回)まで普通図保留記憶部131B(図8)に記憶される。
図2は、可変入賞装置5の一構成例を拡大して示す図である。図2に示すように、可変入賞装置5には、左右一対の開閉部材(ハネ)30a、30bが回動可能に軸止されている。開閉部材30a、30bは、リンク機構を介してソレノイド50a、50b(図3)に連結され、ソレノイド50a、50bがオフしている通常状態では垂直状態にあり、ソレノイド50a、50bがオンしたときに、傾斜状態となる。
開閉部材30a、30bが傾斜状態になると、開閉部材30a、30bにより閉鎖されていた大入賞口31a、31bが開成(開口)する。開閉部材30a、30bにより拾われた遊技球は、開成した大入賞口31a、31bを介して、可変入賞装置5内の上部入賞空間に進入可能となる。大入賞口31a、31bの近傍には、入賞玉検出器42a、42bが配置されており、大入賞口31a、31bを通過して可変入賞装置5内に進入した遊技球(入賞玉)を検出する。入賞玉検出器42a、42bにより遊技球が検出されたことに応じて、所定個数(例えば10個)の遊技球が払い出される。開閉部材30a、30bは、第1表示装置4Aによる特図ゲームで小当り図柄が停止表示されたことに基づく始動動作として、大入賞口31a、31bを所定期間(例えば1.8秒間)にわたり開成した後に閉成させる。また、第1表示装置4Aによる特図ゲームで大当り図柄が停止表示されたことなどに基づく大当り遊技状態においては、開閉部材30a、30bが可変入賞装置5の始動動作や通常状態よりも遊技者にとって有利な特定態様で大入賞口31a、31bを開口させる傾斜状態となるラウンドが、継続ラウンド回数として決定された上限回数に達するまで実行可能となる。この実施の形態では、継続ラウンド回数が「1」、「3」、「7」、「15」のうちのいずれかに決定されるものとする。各ラウンドでは、開閉部材30a、30bが大入賞口31a、31bを開成する回数が所定回数(例えば、18回)に達するまで、あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞球が入賞玉検出器42a、42bにより検出されるまで、開閉部材30a、30bが大入賞口31a、31bの開成/閉鎖を繰り返す。
大入賞口31a、31bの下方には、転動板37a、37bが設けられている。転動板37a、37bは、例えば入賞空間の中心部に向かって下降した傾斜を有し、遊技球が転動板37a、37b上を入賞空間の中心部に向けて転動可能となっている。転動板37a、37bの間には、上下に移動可能な振分け部材32が設けられている。
振分け部材32は、リンク機構を介してモータ52(図3)に連結され、モータ52を駆動することにより上下に移動させることができる。ここで、振分け部材32が上方に退避したときには、遊技球を貯留(収容)しない退避状態となり、振分け部材32が下方に移動したときには、転動板37a、37bを転動してきた一部(例えば、9個)の遊技球を受け止めて貯留(収容)する貯留可能状態となる。振分け部材32は、モータ52の駆動制御によって貯留可能状態と退避状態とで切り替わることにより、転動板37a、37bを転動してきた遊技球を振り分ける。すなわち、振分け部材32が退避状態で維持されるときには、転動板37a、37bを転動してきた遊技球が振分け部材32によって貯留されることがなく、通常誘導路としての下部入賞空間の側部34a、34bを落下する。これに対して、振分け部材32が貯留可能状態となった後に上方に移動して退避状態に変化したときには、振分け部材32により貯留されていた遊技球が振分け部材32から開放されて特定誘導路としての所定の玉通路を通過し、玉排出口33a、33bから下部入賞空間に送り込まれる。この実施の形態では、玉排出口33bから下部入賞空間に送り込まれる遊技球が通過する玉通路に、当該玉通路を通過した遊技球を検出する特別領域進入玉検出器44が設けられているものとする。
可変入賞装置5内の下部入賞空間には、特定領域となるV入賞口35と、特定領域以外の通常領域36とが設けられている。V入賞口35には、遊技球の進入を検出する特定玉検出器41(図3)が設けられている。V入賞口35を形成する役物は、玉排出口33a、33bの直下となる位置に設けられている。これにより、玉排出口33a、33bから排出された遊技球は、下部入賞空間の側部34a、34bを落下した遊技球に比べて高い割合で、V入賞口35に誘導されて進入する。V入賞口35に進入することなく落下した遊技球は、通常領域36を経由して可変入賞装置5の外部へと排出される。この通常領域36を経由して排出される遊技球は、排出玉検出器43(図3)によって検出される。
第1表示装置4Aによる特図ゲームで小当り図柄が停止表示されたことに基づく始動動作を行っているとき、及び始動動作が終了して開閉部材30a、30bが閉じてから所定期間(V有効期間)が経過するまでの期間において、大入賞口31a、31bに進入した遊技球がV入賞口35に進入して特定玉検出器41によって検出されたときには、第1表示装置4Aによる特図ゲームで大当り図柄が停止表示されたときと同様に、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態となる。そして、大当り遊技状態における各ラウンド中に大入賞口31a、31bに入賞した遊技球がV入賞口35に進入して特定玉検出器41によって検出されたときには次のラウンドに移行し、ラウンド中に大入賞口31a、31bに入賞した遊技球がV入賞口35に進入せず特定玉検出器41によって検出されなかったときや、ラウンドの実行回数が継続ラウンド回数として決定された上限回数に達したときには、大当り遊技状態が終了する。
また、各ラウンドは、振分け部材32を比較的長い期間において貯留可能状態とした後に退避状態に変化させることにより遊技球をV入賞口35に進入させる確率が高くなる高確率ラウンドと、振分け部材32を比較的短い期間において貯留可能状態とした後に退避状態に変化させることにより遊技球をV入賞口35に進入させる確率が低くなる低確率ラウンドのいずれかに制御される。高確率ラウンドでは、振分け部材32によって貯留された後に玉排出口33a、33bから排出されることでV入賞口35に進入しやすい遊技球が低確率ラウンドに比べて多くなるため、特定玉検出器41が遊技球を検出して次のラウンドに移行する可能性が、低確率ラウンドに比べて高くなる。
大当り遊技状態における各ラウンド中に大入賞口31a、31bに入賞した遊技球が玉排出口33bへとつながる玉通路を通過して特別領域進入玉検出器44によって検出されたときには、大当り遊技状態が終了した後、第1表示装置4Aにより所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されるまで、あるいは、特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となるまで、特別遊技状態の1つとして、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる高確率状態となる。この高確率状態では、第1表示装置4Aによる特図ゲームにおける可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされる確率が、通常遊技状態時よりも向上する。なお、通常遊技状態とは、大当り遊技状態や特別遊技状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされる確率は、電源投入直後などの初期設定状態と同一に制御されている。
また、高確率状態では、普通図柄表示器4Cによる普通図ゲームにおける可変表示期間が通常遊技状態のときよりも短くなるとともに、各回の普通図ゲームで表示結果が「当り」となる確率が向上するようにしてもよい。このときにはさらに、普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動時間が通常遊技状態のときよりも長くなるとともに、その傾動回数が通常遊技状態のときよりも増加するようにしてもよい。このように、高確率状態では、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態となる。
普通可変入賞球装置6は、リンク機構を介してソレノイド51(図3)に連結されて垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片を有するチューリップ型役物(普通電動役物)として構成される。普通可変入賞球装置6の内部(始動入賞領域)には、普通可変入賞球装置6に入賞した遊技球を検出する始動玉検出器40(図3)が配置されている。普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞に基づく第1表示装置4Aによる特図ゲームは、所定回数(例えば4回)まで特図保留記憶部131A(図8)に記憶される。
特図保留表示器7Aは、例えばLED等から構成され、特図保留記憶部131A(図8)の記憶内容に基づき、普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞して第1表示装置4Aによる特図ゲームを開始するための始動条件が成立したものの、従前の特図ゲームが実行中であったり、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態であるなどして開始条件が成立していない始動入賞記憶数(特図留記憶数)を表示する。例えば、特図保留表示器7Aでは、特図ゲームの保留記憶数に対応した個数のLEDが点灯される。
普図保留表示器7Bは、例えばLED等から構成され、普通図保留記憶部131B(図8)の記憶内容に基づき、普通図柄表示器4Cによる普通図ゲームを開始するための始動条件が成立したものの、従前の普通図ゲームが実行中であるなどして開始条件が成立していない始動入賞記憶数(普通図保留記憶数)を表示する。例えば、普図保留表示器7Bでは、普通図ゲームの保留記憶数に対応した個数のLEDが点灯される。
また、パチンコ遊技機1の遊技領域内には、複数の一般入賞口や、打球の流れにランダム性を与える風車、多数の障害釘、遊技球を排出するアウト口等が設けられている。さらに、遊技機用枠3には、音声出力用のスピーカ8L、8R、装飾・演出用の複数の遊技効果ランプ9、遊技者等が操作可能な操作ボタン22、遊技球を遊技領域内に打ち出す球発射装置内の発射モータ(図示せず)の操作を行うための打玉操作ハンドルなどが配置されている。
図3は、主基板11を中心としたシステム構成の一例を示すブロック図である。パチンコ遊技機1には、電源基板10と、主基板11と、演出制御基板12と、払出制御基板15といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための信号中継基板13や、電源基板10から主基板11を介して供給される電力をパチンコ遊技機1の各部位へと中継するための電源中継基板14、各検出器40、41、42a、42b、43、44からの検出信号を主基板11へと中継するためのスイッチ中継基板21なども搭載されている。
電源基板10から出力される電源電圧は、主基板11を経由して電源中継基板14に入力され、電源中継基板14から演出制御基板12や払出制御基板15などの各制御基板に供給される。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、始動玉検出器40から入力される検出信号を伝送する配線や、始動玉検出器40を除く各種の検出器41、42a、42b、43、44からスイッチ中継基板21を介して入力される検出信号を伝送する配線、ソレノイド50a、50b、51やモータ52、第1表示装置4A、普通図柄表示器4C、特図保留表示器7A、及び普図保留表示器7Bへの制御信号を伝送する配線などが接続されている。また、主基板11は、演出制御基板12や払出制御基板15といったサブ側の制御基板に対して、それぞれ指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能を備えている。
ここで、主基板11から演出制御基板12に出力される制御信号は、信号中継基板13によって中継される。図4(A)は、信号中継基板13の構成例を、主基板11及び演出制御基板12とともに示すブロック図である。主基板11には、信号中継基板13対応のコネクタ61Aが設けられ、コネクタ61Aと基本回路100との間には、出力バッファ回路60が接続されている。出力バッファ回路60は、主基板11から信号中継基板13を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、信号中継基板13から主基板11への信号の入力を阻止する。従って、演出制御基板12や信号中継基板13の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
信号中継基板13には、主基板11から演出制御基板12に出力される制御信号を伝送するための配線毎に、図4(B)に示すような回路構成を有する伝送方向規制回路13−1〜13−nが設けられている。各伝送方向規制回路13−1〜13−nは、主基板11対応のコネクタ61Bにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応のコネクタ62Aにカソードが接続されたダイオードD1と、一端がダイオードD1のカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗R1とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路13−1〜13−nは、演出制御基板12から信号中継基板13への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。なお、主基板への不正な信号の入力を防ぐために、主基板とサブ基板との間に主基板からサブ基板への信号の出力のみを規制する一方向データ転送手段を設けたものは既に提案されている(例えば、特開平8−224339号公報などを参照)。しかしながら、主基板と一方向データ転送手段との間には主基板への信号入力を規制するものがないため、一方向データ転送手段に改変を加えることで主基板に不正な信号を入力させることが可能であった。この実施の形態では、信号中継基板13において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路13−1〜13−nを設けるとともに、主基板11にて基本回路100とコネクタ61Aの間に出力バッファ回路60を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を、より確実に防止することができる。
このような信号中継基板13を介して主基板11から演出制御基板12に対して送信される制御コマンドは、演出制御コマンドである。この実施の形態では、演出制御コマンドとして、可変表示開始コマンド、特別図柄通知コマンド、可変表示終了コマンド、小当り動作開始コマンド、小当り動作終了コマンド、抽選演出開始コマンド、ラウンド開始コマンド、貯留開始コマンド、貯留終了コマンド、確変演出開始コマンド、確変演出終了コマンドなどが予め用意されている。
可変表示開始コマンドは、第1表示装置4Aによる特図ゲームにて特別図柄の可変表示が開始されるときに演出制御基板12に対して送信される演出制御コマンドである。ここで、可変表示開始コマンドは、第1表示装置4Aによる特図ゲームにおける可変表示が開始されてから確定図柄が導出表示されるまでの可変表示時間や、継続ラウンド回数として決定されるラウンドの実行回数を指示するデータを含んでいる。特別図柄通知コマンドは、第1表示装置4Aによる特図ゲームにおける確定図柄を通知するために演出制御基板12に対して送信される演出制御コマンドである。特別図柄通知コマンドは、第1表示装置4Aによる特図ゲームにて確定図柄として導出表示される特別図柄を指示するデータを含んでいる。可変表示終了コマンドは、第1表示装置4Aによる特図ゲームにて確定図柄が導出表示されることにより特図ゲームが終了するときに送信される演出制御コマンドである。小当り動作開始コマンドは、第1表示装置4Aによる特図ゲームにて確定図柄として小当り図柄が導出表示されたことに基づき可変入賞装置5による始動動作を開始するときに送信される演出制御コマンドである。小当り動作終了コマンドは、可変入賞装置5による始動動作が開始されてから可変入賞装置5内に進入した遊技球が特定玉検出器41によって有効に検出されることなく所定の有効期間(V入賞有効期間)が経過したときに、可変入賞装置5による始動動作を終了する旨を指示する制御信号として送信される演出制御コマンドである。
抽選演出開始コマンドは、大当り遊技状態にて実行可能なラウンド数を特定可能に報知するラウンド抽選演出を開始するときに送信される演出制御コマンドである。ラウンド開始コマンドは、大当り遊技状態において新たなラウンドが開始されるときに送信される演出制御コマンドである。貯留開始コマンドは、低確率ラウンドにおいて振分け部材32によって可変入賞装置5内に進入した遊技球が貯留可能となるときに、振分け部材32によって遊技球がV入賞口35に振り分けられる割合が高められる変化タイミングを指示する制御信号として送信される演出制御コマンドである。貯留終了コマンドは、振分け部材32によって貯留されていた遊技球が解放されるときに送信される演出制御コマンドである。確変演出開始コマンドは、大当り遊技状態の終了時に高確率状態となるか否かを第1及び第2表示装置4A、4Bの表示によって特定可能に報知する確変演出を開始するときに送信される演出制御コマンドである。ここで、確変演出開始コマンドは、大当り遊技状態が終了した後に高確率状態となるか否かの設定(確変設定)を示すデータを含んでいる。確変演出終了コマンドは、確変演出が終了するときに送信される演出制御コマンドである。
主基板11から払出制御基板15に対して送信される制御コマンドは、払出制御コマンドである。この実施の形態では、払出制御コマンドとして、大入賞時賞球払出コマンドなどが予め用意されている。大入賞時賞球払出コマンドは、左・右の大入賞口31a、31bのいずれかに進入した遊技球が入賞玉検出器42a、42bのいずれかによって検出されたときに、所定の景品個数(例えば10個)の遊技球を賞球として払い出す旨を指示する払出制御コマンドである。
主基板11は、例えば、基本回路100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111、モータ回路112などを備えて構成されている。基本回路100は、例えば遊技の進行を制御するための遊技制御用に構成された1チップマイクロコンピュータであり、各種のプログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)101、ワークメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)102、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103、CPU103とは独立して乱数の生成を行う乱数回路104及びI/O(Input/Output)ポート105を含んでいる。
乱数回路104では、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値となる数値データがカウントされる。具体的な一例として、CPU103は、乱数回路104による乱数生成動作の設定を行い、数値データを所定の手順に従って定期的(あるいは不定期)に更新させるなどして、例えば可変表示結果判定用乱数や、ラウンド数決定用乱数、確定図柄決定用乱数、ラウンド継続確率設定用乱数、リーチ判定用乱数などとして用いられる数値データをカウント可能に制御する。
可変表示結果判定用乱数は、第1表示装置4Aによる特図ゲームにおける可変表示結果を「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかの判定を行うために用いられる乱数であり、例えば「0」〜「49」の範囲の値をとる。ラウンド数決定用乱数は、例えば大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数を、継続ラウンド回数として決定するために用いられる乱数であり、「0」〜「99」の範囲の値をとる。確定図柄決定用乱数は、第1表示装置4Aによる特図ゲームにて導出表示させる確定図柄を決定するために用いられる乱数であり、例えば「0」〜「49」の範囲の値をとる。ラウンド継続確率設定用乱数は、大当り遊技状態にて新たなラウンドを開始するときに、そのラウンドを次のラウンドに移行する確率が比較的に高い高確率ラウンドとするか、当該確率が比較的に低い低確率ラウンドとするかを決定するために用いられる乱数である。
リーチ判定用乱数は、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示中にリーチとするか否かを事前に判定するために用いられる乱数である。ここで、リーチとは、導出表示した図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ導出表示していない図柄(リーチ変動図柄という)については可変表示が行われている状態、あるいは、全て又は一部の図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して可変表示している状態のことである。具体的には、予め定められた複数の表示領域に、予め定められた図柄が停止することで大当りとなる有効ラインが定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において可変表示が行われている状態(例えば、左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には大当り図柄の一部となる(例えば「7」)が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ可変表示が行われている状態)、あるいは、有効ライン上の表示領域の全て又は一部の図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して可変表示している状態(例えば、左、中、右の表示領域の全てで可変表示が行われてどの状態が表示されても同一の図柄が揃っている態様で可変表示が行われている状態)である。
また、図柄の可変表示中にリーチとなったときに、通常と異なる演出がランプや音で行われることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチとなった表示状態では、図柄の表示位置や大きさ、可変表示速度、表示色などを様々に変化させたり、キャラクタ画像(人物等を模した表示画像であり、図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景の表示態様を変化させたりすることがある。こうしたリーチになったときに行われる各種の演出表示をリーチ演出表示という。リーチ演出表示を含めたリーチ表示状態における表示態様は、リーチ表示態様とも称される。
ROM101には、遊技制御用のプログラムや、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルが格納されている。例えば、ROM101は、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを記憶する。例えば、判定テーブルには、図5(A)に示すような通常時可変表示結果判定テーブル150や確変時可変表示結果判定テーブル151などが含まれている。また、決定テーブルには、図6に示すような継続ラウンド回数決定テーブル152や、図7(A)に示すような大当り時確定図柄決定テーブル153、図7(B)に示すようなハズレ時確定図柄決定テーブル154などが含まれている。
図5(A)及び(B)に示すように、通常時可変表示結果判定テーブル150と確変時可変表示結果判定テーブル151はいずれも、可変表示結果判定用乱数の値と、「大当り」、「小当り」、「ハズレ」といった可変表示結果とを対応付ける設定データから構成されている。ここで、図5(A)に示す通常時可変表示結果判定テーブル150と、図5(B)に示す確変時可変表示結果判定テーブル151とでは、「大当り」の可変表示結果と「ハズレ」の可変表示結果に対する可変表示結果判定用乱数の値の割当てが異なっている。従って、通常時可変表示結果判定テーブル150を用いて可変表示結果を決定するときと、確変時可変表示結果判定テーブル151を用いて可変表示結果を決定するときとでは、互いに異なる判定割合で、「大当り」とする旨の判定がなされることになる。具体的には、可変表示結果判定用乱数の値が「0」〜「49」の範囲の値をとる場合、図5(A)に示す通常時可変表示結果判定テーブル150を用いたときには1/50の確率で可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされる一方、図5(B)に示す確変時可変表示結果判定テーブル151を用いたときには1/10の確率で可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされる。すなわち、確変時可変表示結果判定テーブル151では、通常時可変表示結果判定テーブル150に比べて高い割合で可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされるように、決定用データが「大当り」、「小当り」、「ハズレ」の可変表示結果に割り振られている。
図6に示す継続ラウンド回数決定テーブル152は、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数を継続ラウンド回数として決定するためのものであり、ラウンド数決定用乱数の値と、継続ラウンド回数を示す決定結果とを対応付ける設定データから構成されている。図7(A)に示す大当り時確定図柄決定テーブル153は、第1表示装置4Aによる特図ゲームにて確定図柄として導出表示する大当り図柄を決定するためのものであり、継続ラウンド回数と、確定図柄決定用乱数の値とを、大当り図柄である「3」、「5」、「7」を示す特別図柄のいずれを確定図柄とするかの判定結果に対応付けた設定データから構成されている。図7(B)に示すハズレ時確定図柄決定テーブル154は、第1表示装置4Aによる特図ゲームにて確定図柄として大当り図柄や小当り図柄とは異なるハズレ図柄を導出表示するときに、確定図柄を決定するためのものであり、確定図柄決定用乱数の値を、ハズレ図柄である「1」、「2」、「4」、「6」、「8」、「9」を示す特別図柄のいずれを確定図柄とするかの判定結果に対応付けた設定データから構成されている。
RAM102には、第1表示装置4Aによる特図ゲームや普通図柄表示器4Cによる普通図ゲームの実行を制御するために用いられる各種のデータを保持するための記憶領域として、例えば図8に示すような保留記憶データ保持エリア130が設けられている。保留記憶データ保持エリア130は、特図保留記憶部131Aと、普通図保留記憶部131Bとを備えている。
特図保留記憶部131Aは、普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞して第1表示装置4Aによる特図ゲームを実行するための始動条件が成立したものの、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていたり、従前の特図ゲームを実行中であるなどの理由のために可変表示を開始するための開始条件が成立していない特図ゲームに関する保留情報を記憶する。例えば、特図保留記憶部131Aは、普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞したことによる始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された可変表示結果判定用乱数の値を示す数値データを、その数値データが抽出された順番に従って、記憶数(特図保留記憶数)が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで特図保留番号と対応付けて記憶する。
普通図保留記憶部131Bは、所定の通過ゲートを遊技球が通過して普通図柄表示器4Cによる普通図ゲームを実行するための条件が成立したものの、従前の普通図ゲームを実行中であるなどの理由のために可変表示を開始するための条件が成立していない普通図ゲームに関する保留情報を記憶する。例えば、普通図保留記憶部131Bは、遊技球が通過ゲートを通過したときにCPU103により乱数回路104等から抽出された所定の乱数(普通図当り判定用乱数)の値を示す数値データを、その数値データが抽出された順番に従って、記憶数(普通図保留記憶数)が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで普通図保留番号と対応付けて記憶する。
RAM102は、一部または全部が、電源基板10において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであってもよい。この場合、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。また、RAM102には、パチンコ遊技機1における遊技状態やスイッチ中継基板21やスイッチ回路110を介して各種の検出器から伝送される検出信号などに応じて各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するための遊技制御フラグ設定エリア、パチンコ遊技機1の遊技制御に用いられる複数種類のタイマ値を示すデータを記憶する遊技制御タイマ設定エリア、及び、パチンコ遊技機1の遊技制御に用いられる複数種類のカウント値を示すデータを記憶する遊技制御カウンタ設定エリアなどが設けられていてもよい。なお、フラグ設定やタイマ、カウンタに用いる回路は、RAM102とは別個に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
遊技制御フラグ設定エリアには、例えば、遊技制御プロセスフラグや、大当りフラグ、小当りフラグ、確変確定フラグ、確変中フラグ、確変演出中フラグ、高確率振分けフラグなどが設けられている。遊技制御プロセスフラグは、後述する遊技制御プロセス処理(図20)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。大当りフラグは、第1表示装置4Aによる特図ゲームの可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされたときにオン状態にセットされる。小当りフラグは、第1表示装置4Aによる特図ゲームの可変表示結果を「小当り」とする旨の判定がなされたときにオン状態にセットされる。確変確定フラグは、大当り遊技状態におけるラウンド中に大入賞口31a、31bに進入した遊技球が玉排出口33bへとつながる玉通路に進入して特別領域進入玉検出器44によって検出されたときに、オン状態にセットされる。確変中フラグは、パチンコ遊技機1が高確率状態となるときにオン状態にセットされ、高確率状態が終了するとクリアされてオフ状態となる。確変演出中フラグは、大当り遊技状態の終了時に高確率状態となるか否かを特定可能に報知する確変演出が開始されるときから、その確変演出が終了するまでの期間においてオン状態となる。高確率振分けフラグは、大当り遊技状態にて実行されるラウンドが高確率ラウンドであるときにはオン状態にセットされる一方、低確率ラウンドであるときにはクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定エリアは、例えば、遊技制御時間タイマとしての機能を実現するためのタイマ値を示すデータが格納される領域を備えている。遊技制御時間タイマは、パチンコ遊技機1における遊技状態や可変入賞装置5の動作状態などを制御するために、予め定められた様々な動作時間や経過時間を計測するためのものである。例えば、遊技制御時間タイマは、可変入賞装置5による始動動作の実行を開始するタイミングからV入賞口35に進入した遊技球を特定玉検出器41によって有効な入賞玉(V入賞玉)として検出する待機時間が終了するまでの経過時間を計測する。
遊技制御カウンタ設定エリアは、例えば、未排出カウンタ、ラウンドカウンタ、大入賞カウンタ、確変カウンタなどとしての機能を実現するためのカウント値を示すデータが格納される領域を備えている。未排出カウンタは、可変入賞装置5による始動動作が実行されたときに大入賞口31a、31bから可変入賞装置5内に進入した後に、未だ可変入賞装置5内から排出されていない遊技球の個数をカウントするためのものである。ラウンドカウンタは、大当り遊技状態にてラウンドが開始される毎に1ずつカウントアップされることで、大当り遊技状態にて既に開始されたラウンドの回数をカウントするためのものである。大入賞カウンタは、大当り遊技状態における1回のラウンド中において開成された大入賞口31a、31bに進入した遊技球の個数をカウントするためのものである。確変カウンタは、確変制御が行われる高確率状態にて実行可能な特図ゲームの残り回数をカウントするためのものである。確変カウンタには、ラウンド中に特別領域進入玉検出器44によって遊技球が検出された後に大当り遊技状態が終了するとき、高確率状態にて実行可能として予め定められた特図ゲームの回数(例えば「100」)を示すデータが、カウント初期値として設定される。そして、高確率状態にて特図ゲームが実行されるごとに、確変カウンタのカウント値が1減算される。
図3に示すスイッチ回路110には、普通可変入賞球装置6に配置された始動玉検出器40からの検出信号が入力される。また、スイッチ回路110には、可変入賞装置5内のV入賞口35に配置された特定玉検出器41、可変入賞装置5における大入賞口31a、31bのそれぞれに対応して配置された入賞玉検出器42a、42b、通常領域36を介して可変入賞装置5から排出される遊技球を検出する排出玉検出器43、及び玉排出口33bへとつながる玉通路を通過した遊技球を検出する特別領域進入玉検出器44から、スイッチ中継基板21を介して、それぞれの検出信号が入力される。スイッチ回路110は、これらの検出信号を取り込んで、基本回路100に伝送する。ソレノイド回路111は、基本回路100からの指令に従って各ソレノイド50a、50b、51を駆動する。モータ回路112は、基本回路100からの指令に従ってモータ52を駆動する。
演出制御基板12は、第2表示装置4Bにおける表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9におけるランプの点灯動作及び消灯動作などの制御を行うものである。例えば、演出制御基板12は、信号中継基板13を介して主基板11から伝送される演出制御コマンドに基づいて第2表示装置4Bに画像の切換表示を実行させることなどにより、各種の演出表示を実行する制御を行う。また、演出制御基板12には、演出スイッチ20からの検出信号を伝送する配線や、音声出力回路25やランプドライバ回路26への制御信号を伝送する配線などが接続されている。ここで、演出スイッチ20は、操作ボタン22が遊技者によって操作されたときにオン状態となる検出信号を出力する。
図9は、演出制御基板12のハードウェア構成例を示すブロック図である。演出制御基板12は、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、VDP(Video Display Processor)123と、CGROM(Character Generator ROM)124と、VRAM(Video RAM)125と、スイッチ信号入力回路126と、音声データ出力回路127と、ランプデータ出力回路128とを備えている。
演出制御用CPU120は、主基板11から送信された演出制御コマンドを信号中継基板13を介して受信すると、RAM122の所定領域をワークエリアとして用いながら、ROM121から演出制御を行うための制御データを読み出す。こうして読み出した制御データに基づいて、演出制御用CPU120は、VDP123に描画指令を送るなどして第2表示装置4Bの表示制御を行ったり、音声データ出力回路127から音声出力回路25に音声データを出力させるなどして音声出力制御を行ったり、ランプデータ出力回路128からランプドライバ回路26にランプデータを出力させるなどしてランプ点灯制御を行ったりする。
例えば、演出制御用CPU120は、第2表示装置4Bの表示制御として、第1表示装置4Aによる特図ゲームにて可変表示される特別図柄とは異なる飾り図柄を可変表示するための制御を行う。図10は、この実施の形態で用いられる左中右の各飾り図柄の例を示す図である。この実施の形態では、左中右の飾り図柄として表示される各図柄は、「1」〜「9」の図柄番号が付された9図柄を含み、さらに、中図柄は「10」の図柄番号が付された小当り図柄を含む。小当り図柄は、第2表示装置4Bにて左中右の3つに分割された可変表示部のうちで中央の可変表示部にて表示可能であり、左右の可変表示部では小当り図柄とは異なる同一図柄が揃って導出表示される一方で、中央の可変表示部にて小当り図柄が導出表示されることで、特別表示結果となる小当り組合せの可変表示結果を構成可能に設計されている。
演出制御基板12の側では、第2表示装置4Bにおける表示による演出内容を決定するために用いられる各種の乱数値となる数値データがカウントされる。具体的な一例として、演出制御用CPU120が所定の乱数更新処理を実行して数値データを所定の手順に従って定期的(あるいは不定期)に更新させるなどして、例えば可変表示パターン決定用乱数や仮停止図柄決定用乱数、飾り図柄決定用乱数、演出決定用乱数、表示結果決定用乱数などとして用いられる数値データをカウントする。可変表示パターン決定用乱数は、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示に用いる可変表示パターンを決定するために用いられる乱数であり、「0」〜「99」の範囲の値をとる。
仮停止図柄決定用乱数は、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示中に一旦導出表示(仮停止表示)させる飾り図柄を仮停止図柄として決定するために用いられる乱数である。飾り図柄決定用乱数は、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示において確定図柄として導出表示する飾り図柄を決定するために用いられる乱数である。演出決定用乱数は、可変入賞装置5が始動動作を開始するときに第2表示装置4Bによる演出表示の表示態様を決定するために用いられる乱数であり、「0」〜「49」の範囲の値をとる。表示結果決定用乱数は、大当り遊技状態が発生するときに当該大当り遊技状態にて実行可能なラウンド数として報知するラウンドの実行回数を報知ラウンド回数として決定するために用いられる乱数である。
ROM121は、演出制御用CPU120によって実行される各種制御プログラムや固定パラメータなどを格納する半導体メモリである。例えば、ROM121には、第2表示装置4Bの表示による各種の演出動作における画像の表示タイミングや切換タイミング、画像の読出位置(例えば、CGROM124のアドレスなど)等を決定するためのプロセステーブルなどが格納されていてもよい。また、ROM121には、第2表示装置4Bの表示制御を行うために用いられる各種のデータテーブルが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の決定を行うために用意された複数の決定テーブルを記憶させておく。この決定テーブルには、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示にて使用される可変表示パターンを決定するための可変表示パターン決定テーブルなどが含まれている。
可変表示パターン決定テーブルには、飾り図柄の可変表示にて使用可能な複数種類の可変表示パターンを示すデータが記憶されている。可変表示パターン決定テーブルの具体的な一例として、この実施の形態では、図11(A)に示す通常時パターン決定テーブル170と、図11(B)に示すリーチ時パターン決定テーブル171と、図11(C)に示す大当り時パターン決定テーブル172とが予め用意されている。通常時パターン決定テーブル170と、リーチ時パターン決定テーブル171と、大当り時パターン決定テーブル172はいずれも、可変表示パターン決定用乱数を、複数の可変表示パターンのそれぞれに割り当てた設定データなどから構成されている。通常時パターン決定テーブル170では、通常A〜通常Cの可変表示パターン(通常ハズレパターン)に対して可変表示パターン決定用乱数の値が割り当てられている。リーチ時パターン決定テーブル171では、リーチA(ハズレ)〜リーチC(ハズレ)の可変表示パターン(リーチハズレパターン)に対して可変表示結果判定用乱数の値が割り当てられている。大当り時パターン決定テーブル172では、リーチA(大当り)〜リーチC(大当り)の可変表示パターン(大当りパターン)に対して可変表示結果判定用乱数の値が割り当てられている。
通常ハズレパターンは、飾り図柄の可変表示中における表示態様をリーチとすることなくハズレ組合せの確定図柄を導出表示するときの可変表示パターンである。リーチハズレパターンは、飾り図柄の可変表示中における表示態様をリーチとした後に大当り組合せとはならない確定図柄を導出表示するときの可変表示パターンである。大当りパターンは、飾り図柄の可変表示中における表示態様をリーチとした後に大当り組合せとなる確定図柄を導出表示するときの可変表示パターンである。リーチA〜リーチCのリーチハズレパターンや大当りパターンでは、飾り図柄の可変表示中にリーチとした後の表示態様が、各々異なるものになる。すなわち、飾り図柄の可変表示に使用される可変表示パターンがリーチA〜リーチCのいずれであるかに応じて、リーチとなった後に異なる可変表示態様(リーチ表示態様)で飾り図柄の可変表示が行われたり、異なるキャラクタ画像が出現したりする。
例えば、リーチAの可変表示パターンでは、図12(A)に示すように、第2表示装置4Bに設けられた左及び右可変表示部4L、4Rに同一の確定図柄が導出表示されてリーチとなった後、図12(B)に示すように、飾り図柄の表示位置を回転・移動させた状態で、中可変表示部4Nにおける飾り図柄を一定速表示させる。こうして所定時間が経過した後には、図12(C)に示すように飾り図柄の表示位置を元に戻すとともに中可変表示部4Nにおける飾り図柄の可変表示を減速させ、中確定図柄を導出表示させる。
リーチBの可変表示パターンでは、図12(D)及び(E)に示すようにして、リーチ以外のハズレ組合せとなる飾り図柄を一旦導出表示する。この後、図12(F)に示すように一旦導出表示した飾り図柄の組合せを再び可変表示させる再可変表示を行って、例えば左中右の可変表示部4L、4N、4Rにて全ての飾り図柄が大当り組合せの全てを構成しながら同期して一定速表示する(いわゆる「全回転リーチ」)。所定時間が経過するまでこうした再可変表示が行われた後には、図12(G)に示すように各可変表示部における飾り図柄を同期させて減速表示し、確定図柄を導出表示させる。
リーチCの可変表示パターンでは、図13(A)に示すようにリーチとした後、図13(B)〜(D)に示すような動画像による演出表示を出現させる。この後、図13(E)に示すように中可変表示部4Nにて飾り図柄の可変表示を減速させて、確定図柄を導出表示させる。
ここで、図11(B)に示すリーチ時パターン決定テーブル171と、図11(C)に示す大当り時パターン決定テーブル172では、リーチA〜リーチCのリーチハズレパターンや大当りパターンのそれぞれに対する可変表示パターン決定用乱数の値の割り当てが異なっている。例えば、図11(B)に示すリーチ時パターン決定テーブル171では、リーチAのリーチハズレパターンには、リーチBのリーチハズレパターンよりも多くの可変表示パターン決定用乱数の値が割り当てられており、リーチBのリーチハズレパターンには、リーチCのリーチハズレパターンよりも多くの可変表示パターン決定用乱数の値が割り当てられている。その一方で、図11(C)に示す大当り時パターン決定テーブル172では、リーチCの大当りパターンには、リーチBの大当りパターンよりも多くの可変表示パターン決定用乱数の値が割り当てられており、リーチBの大当りパターンには、リーチAの大当りパターンよりも多くの可変表示パターン決定用乱数の値が割り当てられている。
こうしたリーチ時パターン決定テーブル171及び大当り時パターン決定テーブル172における設定によって、第1表示装置4Aによる特図ゲーム及び第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示における可変表示結果が「大当り」となるときには、リーチAの大当りパターンよりもリーチBの大当りパターンの方が高い割合で選択され、さらに、リーチBの大当りパターンよりもリーチCの大当りパターンの方が高い割合で選択されることになる。これに対して、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示にてリーチとなった後に可変表示結果が「ハズレ」となるときには、リーチCのリーチハズレパターンよりもリーチBのリーチハズレパターンの方が高い割合で選択され、さらに、リーチBのリーチハズレパターンよりもリーチAのリーチハズレパターンの方が高い割合で選択されることになる。そのため、図12(D)〜(G)に示すようなリーチBの可変表示パターンによるリーチ演出表示が行われたときには、図12(A)〜(C)に示すようなリーチAの可変表示パターンによるリーチ演出表示が行われたときに比べて高い割合で可変表示結果が「大当り」となり、さらに、図13(A)〜(E)に示すようなリーチCの可変表示パターンによるリーチ演出表示が行われたときには、リーチBの可変表示パターンによるリーチ演出表示が行われたときに比べて高い割合で可変表示結果が「大当り」となる。このように、各可変表示パターンによるリーチ演出表示が行われたときに可変表示結果が「大当り」となる割合は、大当り信頼度とも称され、この実施の形態では、リーチA〜リーチCの可変表示パターンのうちで、リーチCの可変表示パターンが最も大当り信頼度の高い可変表示パターンとなっている。ここで、大当り信頼度の高いリーチは、スーパーリーチとも称される。
また、ROM121には、図14(A)〜(C)に示すような演出A−1、図14(D)〜(F)に示すような演出B−1、図14(G)〜(I)に示すような演出C−1、及び、図15(A)〜(C)に示すような演出A−2、図15(D)〜(F)に示すような演出B−2、図15(G)〜(I)に示すような演出C−2のそれぞれに対応して第2表示装置4Bの表示制御を行うために予め複数種類用意された演出表示制御データが格納されている。
この実施の形態では、第1表示装置4Aによる特図ゲームにて可変表示結果が「大当り」になったときや、可変入賞装置5による始動動作中に大入賞口31a、31bに進入した遊技球がV入賞口35に入賞したときなど、大当り遊技状態が発生するときに、その大当り遊技状態にて実行可能なラウンド数を特定可能に報知するためのラウンド抽選演出が、第2表示装置4Bの表示によって実行される。このラウンド抽選演出では、図14(A)〜(C)に示すような演出A−1、図14(D)〜(F)に示すような演出B−1、図14(G)〜(I)に示すような演出C−1、あるいは、図15(A)〜(C)に示すような演出A−2、図15(D)〜(F)に示すような演出B−2、図15(G)〜(I)に示すような演出C−2のいずれかが選択されて、第2表示装置4Bによる演出表示として出現する。
より詳細には、第2表示装置4Bによる演出表示の表示態様を示す演出表示制御データとして、演出A−1を示す演出表示制御データが選択されたときには、大当り遊技状態における最初のラウンドが開始されるまでの抽選演出期間において、図14(A)及び(B)に示すような画像が第2表示装置4Bに表示される。演出B−1を示す演出表示制御データが選択されたときには、抽選演出期間において図14(D)及び(E)に示すような画像が第2表示装置4Bに表示され、演出C−1を示す演出表示制御データが選択されたときには、抽選演出期間において図14(G)及び(H)に示すような画像が第2表示装置4Bに表示される。
また、演出A−2を示す演出表示制御データが選択されたときには、抽選演出期間において図15(A)に示すような画像を第2表示装置4Bに表示させることにより、遊技者に操作ボタン22の操作を促す報知情報70aが提示される。そして、例えば操作ボタン22の操作に応答して、図15(B)に示すようなラウンドの実行回数を特定可能にする報知情報71aを含んだ画像を第2表示装置4Bに表示させる。演出B−2を示す演出表示制御データが選択されたときには、抽選演出期間において図15(D)に示すような画像を第2表示装置4Bに表示させることにより、遊技者に操作ボタン22の操作を促す報知情報70bが提示される。そして、例えば操作ボタン22の操作に応答して、図15(E)に示すような画像が第2表示装置4Bに表示される。演出C−2を示す演出表示制御データが選択されたときには、抽選演出期間において図15(G)に示すような画像を第2表示装置4Bに表示させることにより、遊技者に操作ボタン22の操作を促す報知情報70cが提示される。そして、例えば操作ボタン22の操作に応答して、図15(H)に示すような画像が第2表示装置4Bに表示される。このように、演出A−2、演出B−2、演出C−2を示す演出表示制御データが選択されたときには、操作ボタン22の操作を検出することで、抽選演出期間における演出態様を変更可能に選択できるようにしてもよい。
そして、例えば継続ラウンド回数が「15」に決定されているときには、図14及び図15の(C)、(F)、(I)に示すようなラウンドの実行回数を報知する画像を第2表示装置4Bに表示させることができる。なお、演出A−2、演出B−2、演出C−2を示す演出表示制御データが選択されたときには、操作ボタン22の操作がなされたか否かの検出結果や、操作ボタン22の操作が検出されたタイミングなどに応じて、継続ラウンド回数として決定されたラウンドの実行回数とは異なるラウンド回数を報知する画像を表示させるようにしてもよい。
ROM121には、第2表示装置4Bによる演出表示における表示態様を決定するための演出決定テーブルとして、例えば図16(A)に示す第1演出決定テーブル173や、図16(B)に示す第2演出決定テーブル174が格納されている。第1演出決定テーブル173は、継続ラウンド回数と、演出決定用乱数の値とを、演出A−1、演出B−1、演出C−1のいずれかに対応付ける設定データから構成されている。第2演出決定テーブル174は、継続ラウンド回数と、演出決定用乱数の値とを、演出A−2、演出B−2、演出C−2のいずれかに対応付ける設定データから構成されている。演出制御用CPU120は、ラウンド抽選演出を開始するときに、第1演出決定テーブル173及び第2演出決定テーブル174のいずれかを参照することにより、ラウンド抽選演出における第2表示装置4Bの表示態様を決定する。
ここで、第1演出決定テーブル173では、継続ラウンド回数に応じて、演出A−1、演出B−1、演出C−1のそれぞれに対する演出決定用乱数の値の割当てが異なっている。また、第2演出決定テーブル174では、継続ラウンド回数に応じて、演出A−2、演出B−2、演出C−2のそれぞれに対する演出決定用乱数の値の割当てが異なっている。そのため、ラウンド抽選演出における第2表示装置4Bの表示態様は、継続ラウンド回数として決定されたラウンドの実行回数に応じて異なるものとなる。例えば、第1演出決定テーブル173を参照する場合、継続ラウンド回数が「1」であるときには第2表示装置4Bの表示態様が演出A−1、演出B−1のいずれかに決定される一方で、演出C−1に決定されることはない。これに対して、継続ラウンド回数が「7」であるときには第2表示装置4Bの表示態様が演出B−1、演出C−1のいずれかに決定される一方で、演出A−1に決定されることはない。
RAM122には、信号中継基板13を介して主基板11から受信した演出制御コマンドや、演出スイッチ20からの検出信号、第2表示装置4Bにおける表示状態などに応じて、各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するための演出制御フラグ設定エリア、第2表示装置4Bの表示制御などに用いられる複数種類のタイマ値を示すデータを記憶する演出制御タイマ設定エリア、及び、第2表示装置4Bの表示制御のために用いられる複数種類のカウント値を示すデータを記憶する演出制御カウンタ設定エリアなどが設けられていてもよい。なお、フラグ設定やタイマ、カウンタに用いる回路は、RAM122とは別個に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
演出制御フラグ設定エリアには、例えば、演出制御プロセスフラグや、可変表示開始フラグ、図柄指定フラグ、可変表示終了フラグ、小当り演出開始フラグ、小当り演出終了フラグ、抽選演出開始フラグ、ラウンド開始フラグ、貯留開始フラグ、貯留終了フラグ、確変演出開始フラグ、確変演出終了フラグ、演出モードフラグ、デモ表示中フラグ、スイッチ操作検出フラグ、上乗せ演出フラグなどが設けられている。演出制御プロセスフラグは、後述する演出制御プロセス処理(図39)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。可変表示開始フラグは、主基板11から送信された可変表示開始コマンドを受信したときにオン状態にセットされる。図柄指定フラグは、主基板11から送信された特別図柄通知コマンドを受信したときにオン状態にセットされる。可変表示終了フラグは、主基板11から送信された可変表示終了コマンドを受信したときにオン状態にセットされる。小当り演出開始フラグは、主基板11から送信された小当り動作開始コマンドを受信したときにオン状態にセットされる。小当り演出終了フラグは、主基板11から送信された小当り動作終了コマンドを受信したときにオン状態にセットされる。抽選演出開始フラグは、主基板11から送信された抽選演出開始コマンドを受信したときにオン状態にセットされる。ラウンド開始フラグは、主基板11から送信されたラウンド開始コマンドを受信したときにオン状態にセットされる。貯留開始フラグは、主基板11から貯留開始コマンドを受信したときにオン状態にセットされる。貯留終了フラグは、主基板11から送信された貯留終了コマンドを受信したときにオン状態にセットされる。確変演出開始フラグは、主基板11から送信された確変演出開始コマンドを受信したときにオン状態にセットされる。確変演出終了フラグは、主基板11から送信された確変演出終了コマンドを受信したときにオン状態にセットされる。
演出モードフラグは、第2表示装置4Bにて所定のデモ画面を表示しているときに、操作ボタン22の操作に応答して、その値が“0”と“1”の間で切換可能となるように更新される。デモ表示中フラグは、第2表示装置4Bにて所定のデモ画面を表示しているときにオン状態にセットされ、デモ画面の表示が終了するとクリアされてオフ状態となる。スイッチ操作検出フラグは、大当り遊技状態が発生するときに、第2表示装置4Bの表示により継続ラウンド回数を報知する演出表示中にて操作ボタン22の操作が検出されると、オン状態にセットされる。上乗せ演出フラグは、大当り遊技状態が発生するときに継続ラウンド回数よりも少ないラウンド回数を報知した後、その報知されたラウンド回数に達したときにオン状態にセットされる。上乗せ演出フラグがオン状態にセットされたときには、継続ラウンド回数を特定可能に報知するための演出表示を実行するための設定が行われる。
演出制御タイマ設定エリアは、例えば、演出時間タイマとしての機能を実現するためのタイマ値を示すデータが格納される領域を備えている。演出時間タイマは、第2表示装置4Bにおける表示状態などを制御するために、予め定められた様々な動作時間や経過時間を計測するためのものである。
演出カウンタ設定エリアは、例えば、ラウンド残回数カウンタや報知ラウンドカウンタなどとしての機能を実現するためのカウント値を示すデータが格納される領域を備えている。ラウンド残回数カウンタは、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの残り回数を演出制御基板12の側でカウントするためのものである。報知ラウンドカウンタは、大当り遊技状態が発生するときに第2表示装置4Bの表示による演出動作で報知されたラウンドの実行回数のうちで未だ実行されていない残りのラウンド回数をカウントするためのものである。
VDP123は、例えば第2表示装置4Bによる画像表示を行うための表示制御機能及び高速描画機能を有し、演出制御用CPU120からの描画指令に従った画像処理を実行する。また、演出制御用CPU120とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM125をマッピングしている。例えばVDP123は、CGROM124から読み出した画像データをVRAM125の所定領域に展開する。そして、第2表示装置4Bに対してR(赤)、G(緑)、B(青)信号及び同期信号などからなる映像信号を出力する。一例として、R、G、B信号はそれぞれ8ビットで表され、第2表示装置4BはVDP125からの指示に従ってR、G、Bのそれぞれを256階調、これらを合成して約1670万色の多色表示を行うことができる。なお、R、G、B信号のビット数は8ビット以外のビット数であってもよく、また、R、G、B信号の各ビット数が互いに異なる数であってもよい。
CGROM124は、第2表示装置4Bにて画像表示を行うために使用される各種の画像データを記憶しておくためのものである。例えば図17に示すように、CGROM124には、画像読出用に使用される所定のポインタ(画像ポインタ)におけるポインタ値によって指定可能なアドレス毎に、複数種類の画像データが記憶されている。CGROM124には、第2表示装置4Bにて表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等が予め記憶されていてもよい。VRAM125は、VDP123による画像データの展開が行われるフレームバッファメモリである。
スイッチ信号入力回路126は、遊技者等による操作ボタン22の操作に応じて演出スイッチ20から出力される検出信号を、演出制御用CPU120に入力する。音声データ出力回路127は、演出制御用CPU120からの制御指令を受けて音声出力回路25に音声データを出力する。音声出力回路25では、例えば音声データ出力回路127から受けた音声データにデジタル/アナログ変換を施すなどして音声信号を生成し、スピーカ8L、8Rに供給することによって音声を出力させる。ランプデータ出力回路128は、演出制御用CPU120からの制御指令を受けてランプドライバ回路26にランプデータを出力する。ランプドライバ回路26では、例えばランプデータ出力回路128から受けたランプデータに応じたランプ駆動信号を生成し、遊技効果ランプ9や役物飾りランプ85に供給することによってランプの点灯/消灯切換を行う。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、電源基板10からの電源電圧が供給されると、基本回路100が起動し、CPU103が所定の遊技制御メイン処理を実行する。この遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の各部位の動作を初期化するとともに所定の初期設定などが行われる。こうした遊技制御メイン処理を実行することにより、CPU103では定期的(例えば2ミリ秒ごと)にタイマ割込みが発生するように設定される。
図18は、タイマ割込みが発生するごとに実行される遊技制御割込処理の一例を示すフローチャートである。この例では、CPU103にてタイマ割込みが発生すると、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ中継基板21及びスイッチ回路110を介して各検出器40、41、42a、42b、43、44から入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要であれば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、主基板11に搭載された基本回路100において乱数回路104やソフトウェアによる制御によってカウントされる乱数値を示す数値データを更新する乱数更新処理(ステップS13)が実行される。なお、乱数回路104がCPU103からの指令によることなく乱数値となる数値データを更新可能である場合には、ステップS13の処理が実行されなくてもよい。
乱数更新処理に続いて、CPU103は、始動入賞処理を実行し(ステップS14)、普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞したことに応じて、乱数値を示す数値データの抽出などを行う。この後、CPU103は、遊技制御プロセス処理を実行する(ステップS15)。遊技制御プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の手順で制御するために各種の処理が選択されて実行される。遊技制御プロセス処理に続いて、普通図柄表示器4Cを所定の順序で表示制御するための普通図柄プロセス処理が実行されてもよい。この後、所定のコマンド制御処理が実行され、主基板11から演出制御基板12等といったサブ側の制御基板に対して制御コマンドが送信され、遊技状態に合わせた動作制御の指示が行われる(ステップS16)。例えば、基本回路100にて、各制御基板用に設けられた出力ポートバッファの格納データを読み出し、対応するI/Oポート105の出力ポートにセットするなどして、サブ側の制御基板に対する制御コマンドの送出を行う。
続いて、CPU103は、所定のソレノイド出力処理を実行することにより、ソレノイド回路111を介して各ソレノイド50a、50b、51の励磁あるいは消磁を制御(オン/オフ制御)する(ステップS17)。例えば、RAM102等に設けられたソレノイド駆動信号送信テーブルなどに格納された駆動信号の送信指令などを読み出し、ソレノイド回路111に対応するI/Oポート105における出力ポートにセットする。また、CPU103は、モータ回路112を介してモータ52に対して駆動信号を出力し、振分け部材32を移動させるためのモータ制御処理を実行する(ステップS18)。この後、CPU103は、所定の賞球処理を実行することにより、例えば基本回路100にて払出制御基板15用に設けられたコマンド送信テーブルの格納データを読み出し、対応するI/Oポート105における出力ポートにセットするなどして、各入賞口に遊技球が入賞したことに対応した賞球数(景品個数)の賞球の払出を指示する払出制御コマンドを、払出制御基板15に対して送信する(ステップS19)。
図19は、図18に示すステップS14にて実行される始動入賞処理の一例を示すフローチャートである。この始動入賞処理において、CPU103は、まず、普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞したか否かを、始動玉検出器40からスイッチ回路110を介して入力される検出信号がオン状態となっているか否かをチェックするなどして判定する(ステップS101)。始動玉検出器40からの検出信号がオン状態となっている場合には(ステップS101;Yes)、特図保留記憶部131Aにおける特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達しているか否かを判定する(ステップS102)。ステップS101にて始動玉検出器40からの検出信号がオフ状態である旨の判定がなされたときや(ステップS101;No)、特図保留記憶部131Aにおける特図保留記憶数が上限値に達している旨の判定がなされたときには(ステップS102;Yes)、そのまま始動入賞処理を終了する。
ステップS102にて特図保留記憶数が上限値に達していないと判定されたときには(ステップS102;No)、特図保留記憶部131Aにおける特図保留記憶数を1加算するとともに(ステップS103)、例えば乱数回路104や図18に示すステップS13の乱数更新処理などによって更新される可変表示結果判定用乱数の値を示す数値データを抽出する(ステップS104)。このとき抽出した可変表示結果判定用乱数の値を示す数値データは、特図保留記憶部131Aにおける空エントリにセットすることで格納しておく(ステップS105)。なお、ステップS102にて特図保留記憶数が上限値に達していないと判定したときには、ステップS103にて特図保留記憶数を1加算するとともに、例えば特図保留表示器7Aにて消灯されているLEDのうちの1つ(一例として、消灯されているLEDのうち左端のLED)を点灯させるなど、特図保留表示器7Aの点灯制御を行うようにしてもよい。
図20は、図18に示すステップS15にて実行される遊技制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す遊技制御プロセス処理において、CPU103は、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて更新される遊技制御プロセスフラグの値に対応して、以下に示すステップS120〜S128の各処理を実行する。
遊技制御プロセスフラグの値が“0”のとき、CPU103は「特別図柄通常処理」を実行して、特図保留記憶部131Aに格納されたデータに基づいて第1表示装置4Aによる特図ゲームを開始するか否かの判定などを行う(ステップS120)。遊技制御プロセスフラグの値が“1”のとき、CPU103は「可変表示開始時処理」を実行して、第1表示装置4Aによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果として導出表示する確定図柄の事前決定などを行う(ステップS121)。遊技制御プロセスフラグの値が“2”のとき、CPU103は「可変表示制御処理」を実行して、第1表示装置4Aによる特図ゲームにおける特別図柄の残り可変表示時間の計測などを行う(ステップS122)。
遊技制御プロセスフラグの値が“3”のとき、CPU103は「可変表示停止時処理」を実行して、第1表示装置4Aによる特図ゲームにおける確定図柄に応じた各種の設定を行う(ステップS123)。遊技制御プロセスフラグの値が“4”のとき、CPU103は「小当り時制御処理」を実行して、可変入賞装置5による始動動作の制御などを行う(ステップS124)。遊技制御プロセスフラグの値が“5”のとき、CPU103は「特定遊技動作開始待ち処理」を実行して、大当り遊技状態におけるラウンドが開始される前に第2表示装置4Bなどによって行われる演出等が終了するのを待機する(ステップS125)。
遊技制御プロセスフラグの値が“6”のとき、CPU103は「ラウンド開始時処理」を実行して、ラウンドにおける可変入賞装置5等の動作を設定するための処理を行う(ステップS126)。遊技制御プロセスフラグの値が“7”のとき、CPU103は「ラウンド中制御処理」を実行して、ラウンド中における可変入賞装置5の動作などに関する様々な処理を行う(ステップS127)。遊技制御プロセスフラグの値が“8”のとき、CPU103は「特定遊技終了処理」を実行して、大当り遊技状態を終了させる(ステップS128)。
図21は、図20のステップS120にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す特別図柄通常処理を開始すると、CPU103は、まず、例えば特図保留記憶部131Aの先頭エントリ(特図保留番号「1」に対応するエントリ)に乱数値を示す数値データがセットされているか否かをチェックするなどして、特図保留記憶部131Aにおける特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、先頭エントリに乱数値を示す数値データが記憶されていないため特図保留記憶数が「0」であれば(ステップS201;No)、そのまま特別図柄通常処理を終了する。これに対して、特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS201;Yes)、特図保留記憶部131Aから特図保留番号「1」に対応して記憶されている可変表示結果判定用乱数の値を示す数値データを読み出す(ステップS202)。この際には、特図保留記憶部131Aにおける特図保留記憶数を1減算するとともに、特図保留番号「1」より下位のエントリ(例えば特図保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値を示す数値データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS203)。なお、ステップS203にて特図保留記憶数を1減算するときには、例えば特図保留表示器7Aにて点灯されているLEDのうちの1つ(一例として、点灯されているLEDのうち右端のLED)を消灯させるなど、特図保留表示器7Aの消灯制御を行うようにしてもよい。
その後、CPU103は、ステップS202にて読み出された可変表示結果判定用乱数の値を示す数値データに基づき、開始条件が成立した特図ゲームにおける可変表示結果を決定するための処理を実行する。ここでは、まず、確変中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS204)。このとき、確変中フラグがオンであれば(ステップS204;Yes)、可変表示結果を決定するためのテーブルとして、図5(B)に示す確変時可変表示結果判定テーブル151を設定する(ステップS205)。他方、ステップS204にて確変中フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS204;No)、可変表示結果を決定するためのテーブルとして、図5(A)に示す通常時可変表示結果判定テーブル150を設定する(ステップS206)。
続いて、ステップS202にて読み出された乱数値に基づき、ステップS205またはステップS206にて設定したテーブルを参照することにより、可変表示結果を「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかの判定を行う(ステップS207)。そして、このときの判定結果が「大当り」であるか否かをチェックして(ステップS208)、「大当り」であるときには(ステップS208;Yes)、大当りフラグをオン状態にセットする一方、小当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS209)。また、ステップS208にてチェックした判定結果が「大当り」ではない場合には(ステップS208;No)、その判定結果は「小当り」であるか否かをチェックする(ステップS210)。
ステップS210にてチェックした判定結果が「小当り」であるときには(ステップS210;Yes)、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする一方、小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS211)。また、ステップS210にてチェックした判定結果が「小当り」ではないときには(ステップS210;No)、大当りフラグと小当りフラグの双方をクリアしてオフ状態とする(ステップS212)。ステップS209、S211、S212の処理のいずれかを実行した後には、遊技制御プロセスフラグの値を可変表示開始時処理に対応した値である“1”に更新する(ステップS213)。
図22は、図20のステップS121にて実行される可変表示開始時処理の一例を示すフローチャートである。図22に示す可変表示開始時処理において、CPU103は、まず、小当りフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS221)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS221;Yes)、後述する小当り時可変表示設定処理を実行する(ステップS222)。ステップS221にて小当りフラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS221;No)、大当りフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS223)。そして、大当りフラグがオンであるときには(ステップS223;Yes)、後述する大当り時可変表示設定処理を実行する(ステップS224)。
ステップS223にて大当りフラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS223;No)、例えば乱数回路104や図18に示すステップS13の乱数更新処理などによって更新される確定図柄決定用乱数の値を示す数値データを抽出する(ステップS225)。このとき抽出した確定図柄決定用乱数の値に基づき、図7(B)に示すハズレ時確定図柄決定テーブル154を参照することにより、第1表示装置4Aによる特図ゲームにて導出表示させる確定図柄を決定する(ステップS226)。続いて、例えば演出制御基板12用に設けられたコマンド送信テーブルにステップS226にて決定した確定図柄に対応した制御データをセットするなどして、演出制御基板12に対して特別図柄通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS227)。
ステップS227の処理を実行した後には、リーチ判定用乱数の値を示す数値データを抽出して(ステップS228)、例えば予め用意されたリーチ判定テーブルを参照することなどにより、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示中にリーチとするか否かの判定を行う(ステップS229)。ここで、リーチ判定テーブルは、リーチとするか否かの判定結果に対して、所定の割合でリーチ判定用乱数の値を割り当てた設定データなどから構成されたものであればよい。ステップS229にてリーチとする旨の判定がなされたときには(ステップS229;Yes)、第1表示装置4Aによる特図ゲームと第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示において各図柄の可変表示が開始されてから全図柄が導出表示されて確定するまでの可変表示時間を、リーチ用に予め定められた時間T2に設定する(ステップS230)。これに対して、リーチとしない旨の判定がなされたときには、可変表示時間を通常ハズレ用に予め定められた時間T1に設定する(ステップS231)。ここで、リーチとなるときにはリーチ演出表示などを行うために、時間T2は、時間T1よりも長い時間として定められるのが望ましい。
ステップS222、S224、S230、S231の処理のいずれかを実行した後には、可変表示時間として設定した時間に応じたタイマ初期値を遊技制御時間タイマに設定する(ステップS232)。続いて、演出制御基板12に対して可変表示開始コマンドを送信するための設定を行う(ステップS233)。また、第1表示装置4Aにおける表示状態を継続的に変化させる可変表示を開始するための設定を行う(ステップS234)。例えば、CPU103は、予め用意された発光パターンや点滅パターンに従って第1表示装置4Aを構成する7セグメントLEDやドットマトリクスLEDの各素子を点滅させたり発光色を変化させたりすることによって、表示状態を継続的に変化させる。そして、遊技制御プロセスフラグの値を可変表示制御処理に対応した値である“2”に更新する(ステップS235)。
図23は、図22に示すステップS222にて実行される小当り時可変表示設定処理の一例を示すフローチャートである。この小当り時可変表示設定処理では、CPU103が、まず、例えば乱数回路104や図18に示すステップS13の乱数更新処理などによって更新されるラウンド数決定用乱数の値を示す数値データを抽出する(ステップS401)。このとき抽出したラウンド数決定用乱数の値に基づき、図6に示す継続ラウンド回数決定テーブル152を参照することにより、継続ラウンド回数となるラウンドの実行回数が決定される(ステップS402)。続いて、第1表示装置4Aによる特図ゲームでの確定図柄を、小当り図柄である「0」を示す特別図柄に決定する(ステップS403)。また、例えば演出制御基板12用のコマンド送信テーブルにステップS403にて確定図柄に決定した小当り図柄に対応する制御データをセットするなどして、演出制御基板12に対して特別図柄通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS404)。そして、可変表示時間をリーチ用に予め定められた時間T2に設定する(ステップS405)。
図24は、図22に示すステップS224にて実行される大当り時可変表示設定処理の一例を示すフローチャートである。この大当り時可変表示設定処理では、CPU103が、まず、ラウンド数決定用乱数の値を示す数値データを抽出する(ステップS411)。このとき抽出したラウンド数決定用乱数の値に基づき、図6に示す継続ラウンド回数テーブル152を参照することにより、継続ラウンド回数となるラウンドの実行回数が決定される(ステップS412)。続いて、確定図柄決定用乱数の値を示す数値データを抽出して(ステップS413)、図7(A)に示す大当り時確定図柄決定テーブル153を参照することにより、第1表示装置4Aによる特図ゲームにて導出表示させる確定図柄を、大当り図柄である「3」、「5」、「7」を示す特別図柄のうちから決定する(ステップS414)。続いて、例えば演出制御基板12用のコマンド送信テーブルにステップS414にて決定した確定図柄に対応する制御データをセットするなどして、演出制御基板12に対して特別図柄通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS415)。そして、可変表示時間をリーチ用に予め定められた時間T2に設定する(ステップS416)。
図25は、図20のステップS122にて実行される可変表示制御処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す可変表示制御処理を開始すると、CPU103は、まず、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値を1減算する(ステップS241)。そして、減算した遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が可変表示終了基準値と一致するか否かを判定する(ステップS242)。ここで、可変表示終了基準値は、第1表示装置4Aによる特図ゲームにて特別図柄の可変表示を開始してから確定図柄を導出表示するまでの所要時間に相当するタイマ値として、予め定められたタイマ基準値であればよい。ステップS242にて遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が可変表示終了基準値とは異なる値である旨の判定がなされたときには(ステップS242;No)、例えば第1表示装置4Aを構成する各素子の点滅制御を継続させるなど、第1表示装置4Aにおける特別図柄の可変表示を継続して実行するための設定を行う(ステップS243)。
ステップS242にて遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が可変表示終了基準値と一致する旨の判定がなされたときには(ステップS242;Yes)、演出制御基板12に対して可変表示終了コマンドを送信する設定を行う(ステップS244)。このときには、第1表示装置4Aにおける可変表示を終了して確定図柄となる特別図柄を導出表示する設定を行う(ステップS245)。続いて、確変中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS246)。このとき、確変中フラグがオンであれば(ステップS246;Yes)、確変カウンタにおけるカウント値を1減算して(ステップS247)、減算した後の確変カウンタにおけるカウント値が「0」となったか否かを判定する(ステップS248)。ステップS248にて確変カウンタにおけるカウント値が「0」である旨の判定がなされたときには(ステップS248;Yes)、確変中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS249)。ステップS246にて確変中フラグがオフである旨の判定がなされたときや(ステップS246;No)、ステップS248にて確変カウンタにおけるカウント値が「0」以外である旨の判定がなされたとき(ステップS248;No)、及びステップS249の処理を実行した後には、遊技制御プロセスフラグの値を可変表示停止時処理に対応した値である“3”に更新する(ステップS250)。
図26は、図20のステップS123にて実行される可変表示停止時処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す可変表示停止時処理を開始すると、CPU103は、まず、大当りフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS261)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、遊技制御時間タイマに特定遊技待機用タイマ初期値を設定する(ステップS262)。ここで、特定遊技待機用タイマ初期値は、大当り遊技状態にて実行可能なラウンド数を特定可能に報知するラウンド抽選演出を実行するための所要時間に相当するタイマ値として、予め定められたタイマ初期値であればよい。ステップS262の処理に続いて、演出制御基板12に対して抽選演出開始コマンドを送信する設定を行うとともに(ステップS263)、第1表示装置4Aにおける表示状態を継続的に変化させる可変表示を開始するための設定を行う(ステップ264)。なお、図25に示すステップS245にて導出表示させた確定図柄を遊技者等が確実に認識できるようにするために、ステップS245にて確定図柄を導出表示させてから所定時間が経過するまで待機した後に、ステップS264の処理を実行して第1表示装置4における可変表示を開始するようにしてもよい。ステップS264の処理を実行した後には、遊技制御プロセスフラグの値を特定遊技開始待ち処理に対応した値である“5”に更新する(ステップS265)。
また、ステップS261にて大当りフラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS261;No)、小当りフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS266)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS266;Yes)、可変入賞装置5に設けられた開閉部材30a、30bにより大入賞口31a、31bを所定時間(例えば1.8秒間)にわたり開成した後に閉成させる始動動作を行うための設定を行う(ステップS267)。例えば、CPU103は、ソレノイド回路111に対応して設けられたソレノイド駆動信号送信テーブルなどに、ソレノイド50a、50bを駆動する駆動信号の送信指令をセットするなどして、可変入賞装置5により始動動作を行うための設定を行う。ステップS267の処理に続いて、遊技制御時間タイマに小当り時待機用タイマ初期値が設定される(ステップS268)。ここで、小当り時待機用タイマ初期値は、開閉部材30a、30bにより大入賞口31a、31bを開成させる始動動作を行ってから、可変入賞装置5内に進入した遊技球が特定玉検出器41によって有効に検出される有効期間が経過するまでの最長時間に相当するタイマ値として、予め定められたタイマ初期値であればよい。ステップS268の処理を実行した後には、演出制御基板12に対して小当り動作開始コマンドを送信する設定を行うとともに(ステップS269)、遊技制御プロセスフラグの値を小当り時制御処理に対応した値である“4”に更新する(ステップS270)。
ステップS266にて小当りフラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS266;No)、遊技制御時間タイマをクリアして初期化した後(ステップS271)、遊技制御プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(ステップS272)。
図27は、図20のステップS124にて実行される小当り時制御処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す小当り時制御処理を開始すると、CPU103は、まず、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値を1減算する(ステップS281)。そして、減算された遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が開成動作終了基準値以下であるか否かを判定する(ステップS282)。ここで、開成動作終了基準値は、開閉部材30a、30bにより大入賞口31a、31bを開成させる始動動作を開始した後に大入賞口31a、31bが閉成されるまでの所要時間(例えば1.8秒間)に相当するタイマ値として、予め定められたタイマ基準値であればよい。また、開成動作終了基準値は、開閉部材30a、30bにより大入賞口31a、31bを開成させる始動動作を開始した後に、可変入賞装置5内に進入した遊技球が入賞玉検出器42a、42bによって検出され得る最長時間に相当するタイマ値として、予め定められたものであってもよい。ステップS282にて遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が開成動作終了基準値よりも大きな値である旨の判定がなされたときには(ステップS282;No)、後述する小当り開成時遊技球検出処理を実行する(ステップS283)。
ステップS282にて遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が開成動作終了基準値以下である旨の判定がなされたときには(ステップS282;Yes)、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が排出待機基準値以下となったか否かを判定する(ステップS284)。ここで、排出待機基準値は、開閉部材30a、30bにより大入賞口31a、31bを開成させる始動動作を行った後に、可変入賞装置5内に進入した遊技球がV入賞口35あるいは通常領域36を経由して可変入賞装置5の外部に排出されるまでの最長時間に相当するタイマ値として、予め定められたタイマ基準値(例えば「0」)であればよい。ステップS284にて遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が排出待機基準値以下である旨の判定がなされたときには(ステップS284;Yes)、可変入賞装置5内から遊技球が適切に排出されなかったと判断して、所定のエラーフラグをオン状態にセットする(ステップS285)。これにより、図18に示すステップS12のエラー処理にて、オン状態にセットされたエラーフラグに対応したエラー検出時の処理が実行されることになる。また、ステップS284にて遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が排出待機基準値よりも大きな値である旨の判定がなされたときには(ステップS284;No)、後述する小当り開成後遊技球検出処理を実行する(ステップS286)。
なお、ステップS285にて所定のエラーフラグがオン状態にセットされた後に図18に示すステップS12のエラー処理が実行されたときには、例えば所定のエラーランプを点灯させたり、警告音を出力させるなどして、予め定められたエラー報知動作を行う。このときには、特定玉検出器41や排出玉検出器43によって遊技球が検出された場合に、未排出カウンタにおけるカウント値を1減算する。そして、例えば、可変入賞装置5内に進入した遊技球が自然にV入賞口35や通常領域36を経て可変入賞装置5の外部へと排出されることにより未排出カウンタにおけるカウント値が「0」となったときには、予め定められた自動復旧処理を実行するなどして、パチンコ遊技機1の動作状態を所定の復旧状態(例えば通常遊技状態)に制御してもよい。また、例えばパチンコホールの店員がV入賞口35や通常領域36に遊技球を通過させたときや、所定のリセットスイッチを操作してエラーのリセットを指示したときに、所定のエラー解除処理を実行するなどして、エラー状態を解除するようにしてもよい。
図28は、図27に示すステップS283にて実行される小当り開成時遊技球検出処理の一例を示すフローチャートである。この小当り開成時遊技球検出処理において、CPU103は、まず、特定玉検出器41からの検出信号がオン状態となっているか否かを判定する(ステップS421)。このとき、特定玉検出器41からの検出信号がオン状態となっていれば(ステップS421;Yes)、未排出カウンタにおけるカウント値を1減算した後(ステップS422)、大当り決定フラグをオン状態にセットする(ステップS423)。続いて、未排出カウンタにおけるカウント値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS424)。
ステップS424にて未排出カウンタにおけるカウント値が「0」である旨の判定がなされたときには(ステップS424;Yes)、大当り決定フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS425)。そして、大当り決定フラグがオンとなっているときには(ステップS425;Yes)、大当り決定フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS426)、図26に示すステップS262と同様にして、遊技制御時間タイマに特定遊技待機用タイマ初期値をセットする(ステップS427)。この後、演出制御基板12に対して抽選演出開始コマンドを送信する設定を行うとともに(ステップS428)、第1表示装置4Aにおける表示状態を継続的に変化させる可変表示を開始するための設定を行う(ステップS429)。そして、遊技制御プロセスフラグの値を特定遊技動作開始待ち処理に対応した値である“5”に更新する(ステップS430)。
ステップS421にて特定玉検出器41からの検出信号がオフ状態であるときには(ステップS421;No)、左側の大入賞口31aに対応して設けられた入賞玉検出器42aからの検出信号がオン状態となっているか否かを判定する(ステップS431)。このとき、入賞玉検出器42aからの検出信号がオン状態となっていれば(ステップS431;Yes)、未排出カウンタにおけるカウント値を1加算した後(ステップS432)、払出制御基板15に対して大入賞時賞球払出コマンドを送信する設定を行う(ステップS433)。ステップS431にて入賞玉検出器42aからの検出信号がオフ状態であるときには(ステップS431;No)、ステップS432及びステップS433の処理をスキップする。
続いて、右側の大入賞口31bに対応して設けられた入賞玉検出器42bからの検出信号がオン状態となっているか否かを判定する(ステップS434)。このとき、入賞玉検出器42bからの検出信号がオン状態となっていれば(ステップS434;Yes)、未排出カウンタにおけるカウント値を1加算した後(ステップS435)、払出制御基板15に対して大入賞時賞球払出コマンドを送信する設定を行う(ステップS436)。ステップS434にて入賞玉検出器42bからの検出信号がオフ状態であるときには(ステップS434;No)、ステップS435及びステップS436の処理をスキップする。この後、排出玉検出器43からの検出信号がオン状態となっているか否かを判定する(ステップS437)。このとき、排出玉検出器43からの検出信号がオン状態となっていれば(ステップS437;Yes)、未排出カウンタにおけるカウント値を1減算する(ステップS438)。ステップS438の処理を実行した後には、前述したステップS424の処理に進み、未排出カウンタにおけるカウント値をチェックする。
図29は、図27に示すステップS286にて実行される小当り開成後遊技球検出処理の一例を示すフローチャートである。この小当り開成後遊技球検出処理において、CPU103は、まず、特定玉検出器41からの検出信号がオン状態となっているか否かを判定する(ステップS441)。このとき、特定玉検出器41からの検出信号がオン状態となっていれば(ステップS441;Yes)、未排出カウンタにおけるカウント値を1減算した後(ステップS442)、大当り決定フラグをオン状態にセットする(ステップS443)。続いて、未排出カウンタにおけるカウント値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS444)。このとき、未排出カウンタにおけるカウント値が「0」以外である旨の判定がなされた場合には(ステップS444;No)、小当り開成後遊技球検出処理を終了する。
他方、ステップS444にて未排出カウンタにおけるカウント値が「0」である旨の判定がなされたときには(ステップS444;Yes)、大当り決定フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS445)。そして、大当り決定フラグがオンとなっているときには(ステップS445;Yes)、大当り決定フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS446)、図26に示すステップS262や図28に示すステップS427と同様にして、遊技制御時間タイマに特定遊技待機用タイマ初期値をセットする(ステップS447)。ステップS447の処理を実行した後には、演出制御基板12に対して抽選演出開始コマンドを送信する設定を行うとともに(ステップS448)、第1表示装置4Aにおける表示状態を継続的に変化させる可変表示を開始するための設定を行う(ステップS449)。そして、遊技制御プロセスフラグの値を特定遊技動作開始待ち処理に対応した値である“5”に更新する(ステップS450)。
ステップS445にて大当り決定フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS445;No)、始動動作中に大入賞口31a、31bに進入した遊技球が全て可変入賞装置5内から排出されたと判断して、第1表示装置4Aにより次回の特図ゲームを実行可能にするための設定を行う。すなわち、遊技制御時間タイマをクリアして初期化した後(ステップS453)、演出制御基板12に対して小当り動作終了コマンドを送信する設定を行うとともに(ステップS454)、遊技制御プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(ステップS455)。こうして、始動動作を行った後には、特定玉検出器41によって遊技球が検出されることなく可変入賞装置5内から遊技球が全て排出されたときに、第1表示装置4Aによる次回の特図ゲームが実行可能に設定される。
また、ステップS441にて特定玉検出器41からの検出信号がオフ状態であるときには(ステップS441;No)、排出玉検出器43からの検出信号がオン状態となっているか否かを判定する(ステップS451)。このとき、排出玉検出器43からの検出信号がオン状態となっていれば(ステップS451;Yes)、未排出カウンタにおけるカウント値を1減算する(ステップS452)。ステップS452の処理を実行した後には、前述したステップS444の処理に進み、未排出カウンタにおけるカウント値をチェックする。このように、可変入賞装置5にて開閉部材30a、30bにより大入賞口31a、31bを開成する始動動作が行われて大入賞口31a、31bが閉成された後、可変入賞装置5内から全ての遊技球が排出されるまでの期間においては、入賞玉検出器42a、42bにより大入賞口31a、31bに進入した遊技球の検出が行われないように制御することで、不正な賞球の払出を防止できる。
図30は、図20のステップS125にて実行される特定遊技動作開始待ち処理の一例を示すフローチャートである。図30に示す特定遊技動作開始待ち処理を開始すると、CPU103は、まず、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値を1減算する(ステップS301)。そして、減算した遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が特定遊技開始基準値以下となったか否かを判定する(ステップS302)。このとき、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が特定遊技開始基準値よりも大きな値であれば(ステップS302;No)、さらに遊技制御時間タイマにおけるタイマ値がラウンド数報知基準値以下であるか否かを判定する(ステップS303)。ここで、ラウンド数報知基準値は、ラウンド抽選演出において第1表示装置4Aの表示により継続ラウンド回数として決定されたラウンドの実行回数を特定可能に報知するタイミングに対応するタイマ値として、予め定められたタイマ基準値であればよい。
ステップS303にて遊技制御時間タイマにおけるタイマ値がラウンド数報知基準値よりも大きな値である旨の判定がなされたときには(ステップS303;No)、例えば第1表示装置4Aを構成する各素子の点滅制御を継続させるなど、第1表示装置4Aにおける可変表示を継続して実行するための設定を行う(ステップS304)。これに対して、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値がラウンド数報知基準値以下である旨の判定がなされたときには(ステップS303;Yes)、第1表示装置における表示状態を、継続ラウンド回数を特定可能となるような表示態様で停止させた表示状態とする設定を行う(ステップS305)。具体的な一例として、CPU103は、図23のステップS402や図24のステップS412にて決定した継続ラウンド回数が「1」であるときには、第1表示装置4Aに「1」の数字を表示させる。また、継続ラウンド回数が「3」であるときには、第1表示装置4Aに「3」の数字を表示させ、継続ラウンド回数が「7」であるときには、第1表示装置4Aに「7」の数字を表示させる。継続ラウンド回数が「15」であるときには、第1表示装置4Aに「F」の文字を表示させる。
ステップS302にて遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が特定遊技開始基準値以下である旨の判定がなされたときには(ステップS302;Yes)、第1表示装置4Aにおける表示状態を初期化した後(ステップS306)、ラウンドカウンタにカウント初期値として「0」を設定する(ステップS307)。そして、遊技制御プロセスフラグの値をラウンド開始時処理に対応した値である“6”に更新する(ステップS308)。
図31は、図20のステップS126にて実行されるラウンド開始時処理の一例を示すフローチャートである。図31に示すラウンド開始時処理を開始すると、CPU103は、まず、ラウンドカウンタにおけるカウント値を1加算する(ステップS321)。続いて、例えば乱数回路104や図18に示すステップS13の乱数更新処理などによって更新されるラウンド継続確率設定用乱数の値を示す数値データを抽出する(ステップS322)。このとき抽出されたラウンド継続確率設定用乱数の値に基づき、所定のラウンド継続確率決定テーブルを参照するなどして、これから開始されるラウンドを高確率ラウンドとするか低確率ラウンドとするかを決定し、その決定結果に基づいてラウンドの継続する確率(これから開始されるラウンドから、さらに次のラウンドに移行できる確率)が高確率となるか低確率となるかを判定する(ステップS323)。ここで、ラウンド継続確率決定テーブルは、ラウンド継続確率設定用乱数の値と、高確率ラウンドとするか低確率ラウンドとするかの決定結果とを対応付ける設定データなどから構成されていればよい。また、継続ラウンド回数やラウンドカウンタにおけるカウント値などに応じて、高確率ラウンドとなる割合と低確率ラウンドとなる割合とが異なるように、ラウンド継続確率決定テーブルにおけるラウンド継続確率設定用乱数の値の割当てが設定されていてもよい。
ステップS323にてラウンドの継続する確率が比較的に低い低確率である旨の判定がなされたときには(ステップS323;低確率)、例えばモータ回路112に対応して予め設けられたモータ駆動信号送信テーブルなどに、モータ52を駆動する駆動信号の送信指令をセットするなどして、低確率ラウンドにおける振分け部材32の初期設定を行い(ステップS324)、可変入賞装置5内に設けられた振分け部材32を上方に退避させる。このときには、高確率振分けフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS325)。
また、ステップS323にてラウンドの継続する確率が比較的に高い高確率である旨の判定がなされたときには(ステップS323;高確率)、高確率ラウンドにおける振分け部材32の初期設定を行い(ステップS326)、可変入賞装置5内に設けられた振分け部材32を下方に移動させる。このときには、高確率振分けフラグをオン状態にセットする(ステップS327)。ステップS325またはステップS327の処理を実行した後には、ソレノイド駆動信号送信テーブルなどにソレノイド50a、50bを駆動する駆動信号の送信指令をセットするなどして、可変入賞装置5に設けられた開閉部材30a、30bにより大入賞口31a、31bを始動動作よりも遊技者にとって有利な特定態様で所定回数(例えば18回)開成させる動作を実行するための設定を行う(ステップS328)。続いて、遊技制御時間タイマに、ラウンド遊技用タイマ初期値をセットする(ステップS329)。ここで、ラウンド遊技用タイマ初期値は、1回のラウンドにて開閉部材30a、30bにより大入賞口31a、31bを開成させる動作を行ってから、当該ラウンドを終了させるまでの最長時間に相当するタイマ値として、予め定められたタイマ初期値であればよい。
この後、CPU103は、大入賞カウンタにカウント初期値として「0」を設定するとともに(ステップS330)、演出制御基板12に対してラウンド開始コマンドを送信する設定を行う(ステップS331)。また、第1表示装置4Aにおける表示状態を、例えば継続的に変化させる可変表示を開始させるなど、ラウンド中における第1表示装置4Aの表示設定を行う(ステップS332)。そして、遊技制御プロセスフラグの値をラウンド中制御処理に対応した値である“7”に更新する(ステップS333)。
図32は、図20のステップS127にて実行されるラウンド中制御処理の一例を示すフローチャートである。図32に示すラウンド中制御処理を開始すると、CPU103は、まず、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値を1減算する(ステップS341)。そして、減算した遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が開閉終了基準値以下となったか否かを判定する(ステップS342)。ここで、開閉終了基準値は、1回のラウンド中にて特定態様で開閉部材30a、30bにより大入賞口31a、31bを開成させる動作を所定回数(例えば18回)実行した後に大入賞口31a、31bが閉成されるまでの所要時間に相当するタイマ値として、予め定められたタイマ基準値であればよい。ステップS342にて遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が開閉終了基準値よりも大きな値である旨の判定がなされたときには(ステップS342;No)、後述する振分け部材制御処理(ステップS343)と、開閉中遊技球検出処理(ステップS344)とを実行する。
また、ステップS342にて遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が開閉終了基準値以下である旨の判定がなされたときには(ステップS342;Yes)、さらに遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が開閉終了基準値と一致しているか否かを判定する(ステップS345)。そして、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が開閉終了基準値と一致しているときには(ステップS345;Yes)、ソレノイド駆動信号送信テーブルなどにソレノイド50a、50bの駆動を停止させる駆動停止信号の送信指令をセットするなどして、開閉部材30a、30bによる大入賞口31a、31bの開閉動作を終了させるための設定を行う。ステップS345にて遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が開閉終了基準値とは異なるときには(ステップS345;No)、ステップS346の処理をスキップする。
続いて、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値がラウンド終了基準値(例えば「0」)以下となっているか否かを判定する(ステップS347)。このとき、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値がラウンド終了基準値以下となっていれば(ステップS347;Yes)、遊技制御プロセスフラグの値を特定遊技終了処理に対応した値である“8”に更新する(ステップS348)。他方、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値がラウンド終了基準値よりも大きな値であるときには(ステップS347;No)、特定玉検出器41からの検出信号がオン状態となっているか否かを判定する(ステップS349)。そして、特定玉検出器41からの検出信号がオン状態となっているときには(ステップS349;Yes)、ラウンドカウンタにおけるカウント値が継続ラウンド回数に達しているか否かを判定する(ステップS350)。
ステップS350にてラウンドカウンタにおけるカウント値が継続ラウンド回数に達していないと判定されたときには(ステップS350;No)、遊技制御プロセスフラグの値をラウンド開始時処理に対応した値である“6”に更新することにより(ステップS351)、次のラウンドに移行するための処理を実行可能にする。ステップS349にて特定玉検出器41からの検出信号がオフ状態であるときや(ステップS349;No)、ステップS350にてラウンドカウンタにおけるカウント値が継続ラウンド回数に達しているときには(ステップS350;Yes)、特別領域進入玉検出器44からの検出信号がオン状態となっているか否かを判定する(ステップS352)。このとき、特別領域進入玉検出器44からの検出信号がオン状態であれば(ステップS352;Yes)、確変確定フラグをオン状態にセットする(ステップS353)。これに対して、特別領域進入玉検出器44からの検出信号がオフ状態であるときには(ステップS352;No)、ステップS353の処理を実行することなくラウンド中制御処理を終了する。
図33は、図32に示すステップS343にて実行される振分け部材制御処理の一例を示すフローチャートである。この振分け部材制御処理において、CPU103は、まず、高確率振分けフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS461)。このとき、高確率振分けフラグがオフであれば(ステップS461;No)、実行中のラウンドは低確率ラウンドであると判断して、当該ラウンド中における所定のタイミングで振分け部材32を遊技者にとって有利な状態に変化させるための処理を実行する。すなわち、CPU103は、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が所定の貯留開始基準値となっているか否かを判定し(ステップS462)、貯留開始基準値となっているときには(ステップS462;Yes)、モータ駆動信号送信テーブルなどにモータ52を駆動する駆動信号の送信指令をセットするなどして、振分け部材32によって可変入賞装置5内に進入した遊技球の貯留を開始するための設定を行う(ステップS463)。また、演出制御基板12に対して貯留開始コマンドを送信する設定を行うとともに(ステップS464)、第1表示装置4Aの表示制御を行って振分け部材32が遊技者にとって有利な状態に変化して遊技球の貯留が開始されたことを特定可能に報知する貯留開始表示のための設定を行う(ステップS465)。具体的な一例として、ステップS465の処理を実行することにより、第1表示装置4Aでは「A」の文字が表示される。
ステップS461にて高確率振分けフラグがオンである旨の判定がなされたときや(ステップS461;Yes)、ステップS462にて遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が貯留開始基準値とは異なる旨の判定がなされたときには(ステップS462;No)、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が所定の貯留終了基準値と一致するか否かを判定する(ステップS466)。このとき、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が貯留終了基準値と一致すれば(ステップS466;Yes)、モータ駆動信号送信テーブルなどにモータ52を駆動する駆動信号の送信指令をセットするなどして、振分け部材32による遊技球の貯留を終了するための設定を行う(ステップS467)。また、演出制御基板12に対して貯留終了コマンドを送信する設定を行うとともに(ステップS468)、第1表示装置4Aにおける表示状態を、例えば継続的に変化させる可変表示が再開されるように表示制御を行い、振分け部材32による遊技球の貯留が終了したことを特定可能に報知する貯留終了表示のための設定を行う(ステップS469)。ステップS466にて遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が貯留終了基準値とは異なる旨の判定がなされたときには(ステップS466;No)、ステップS467〜S469の処理をスキップして振分け部材制御処理を終了させる。
図34は、図32に示すステップS344にて実行される開閉中遊技球検出処理の一例を示すフローチャートである。この開閉中遊技球検出処理において、CPU103は、まず、特定玉検出器41からの検出信号がオン状態となっているか否かを判定する(ステップS481)。このとき、特定玉検出器41からの検出信号がオン状態となっていれば(ステップS481;Yes)、ラウンドカウンタにおけるカウント値が継続ラウンド回数と一致しているか否かを判定する(ステップS482)。そして、ラウンドカウンタにおけるカウント値が継続ラウンド回数とは異なる値であるときには(ステップS482;No)、新たなラウンドに移行可能であると判断して、まず、ソレノイド駆動信号送信テーブルなどにソレノイド50a、50bの駆動を停止する駆動停止信号の送信指令をセットするなどして、開閉部材30a、30bによる大入賞口31a、31bの開閉動作を停止させるための設定を行う(ステップS483)。続いて、遊技制御プロセスフラグの値をラウンド開始時処理に対応した値である“6”に更新する(ステップS484)。
また、ステップS481にて特定玉検出器41からの検出信号がオフ状態であるときや(ステップS481;No)、ステップS482にてラウンドカウンタのカウント値が継続ラウンド回数と一致している旨の判定がなされたときには(ステップS482;Yes)、新たなラウンドへの移行は行わないものと判断して、左側の大入賞口31aに対応して設けられた入賞玉検出器42aからの検出信号がオン状態となっているか否かを判定する(ステップS485)。このとき、入賞玉検出器42aからの検出信号がオン状態であれば(ステップS485;Yes)、大入賞カウンタにおけるカウント値を1加算するとともに(ステップS486)、払出制御基板15に対して大入賞時賞球払出コマンドを送信する設定を行う(ステップS487)。続いて、ステップS486にて加算された大入賞カウンタにおけるカウント値が所定の開閉停止基準値(例えば「10」)と一致しているか否かを判定する(ステップS488)。そして、大入賞カウンタにおけるカウント値が開閉停止基準値と一致している旨の判定がなされたときには(ステップS488;Yes)、ステップS483と同様にして、開閉部材30a、30bによる大入賞口31a、31bの開閉動作を停止させるための設定を行う(ステップS489)。
ステップS489の処理を実行した後には、ラウンドカウンタにおけるカウント値が継続ラウンド回数と一致しているか否かを判定する(ステップS490)。そして、ラウンドカウンタにおけるカウント値が継続ラウンド回数と一致しているときには(ステップS490;Yes)、遊技制御プロセスフラグの値を特定遊技終了処理に対応した値である“8”に更新する(ステップS491)。これにより、大当り遊技状態にて実行されたラウンドの回数が継続ラウンド回数に達し、そのラウンド中に大入賞口31a、31bに進入した遊技球の個数が所定の開閉停止基準値(例えば「10」)に達したときには、その時点で大当り遊技状態を終了させることができる。
ステップS485にて入賞玉検出器42aからの検出信号がオフ状態である旨の判定がなされたときや(ステップS485;No)、ステップS488にて大入賞カウンタにおけるカウント値が開閉停止基準値とは異なる値である旨の判定がなされたとき(ステップS488;No)、及びステップS490にてラウンドカウンタにおけるカウント値が継続ラウンド回数とは異なる値である旨の判定がなされたときには(ステップS490;No)、右側の大入賞口31bに対応して設けられた入賞玉検出器42bからの検出信号がオン状態となっているか否かを判定する(ステップS492)。このとき、入賞玉検出器42bからの検出信号がオン状態であれば(ステップS492;Yes)、大入賞カウンタにおけるカウント値を1加算するとともに(ステップS493)、払出制御基板15に対して大入賞時賞球払出コマンドを送信する設定を行う(ステップS494)。続いて、ステップS493にて加算された大入賞カウンタにおけるカウント値が所定の開閉停止基準値と一致しているか否かを判定する(ステップS495)。ステップS495にて大入賞カウンタにおけるカウント値が開閉停止基準値と一致している旨の判定がなされたときには(ステップS495;Yes)、ステップS483やステップS489と同様にして、開閉部材30a、30bによる大入賞口31a、31bの開閉動作を停止させるための設定を行う(ステップS496)。
ステップS496の処理を実行した後には、ラウンドカウンタにおけるカウント値が継続ラウンド回数と一致しているか否かを判定する(ステップS497)。そして、ラウンドカウンタにおけるカウント値が継続ラウンド回数と一致しているときには(ステップS497;Yes)、ステップS491の処理に進み、遊技制御プロセスフラグの値を特定遊技終了処理に対応した値である“8”に更新する。
ステップS492にて入賞玉検出器42bからの検出信号がオフ状態である旨の判定がなされたときや(ステップS492;No)、ステップS495にて大入賞カウンタにおけるカウント値が開閉停止基準値とは異なる値である旨の判定がなされたとき(ステップS495;No)、及びステップS497にてラウンドカウンタにおけるカウント値が継続ラウンド回数とは異なる値である旨の判定がなされたときには(ステップS497;No)、特別領域進入玉検出器44からの検出信号がオン状態となっているか否かを判定する(ステップS498)。このとき、特別領域進入玉検出器44からの検出信号がオン状態であれば(ステップS498;Yes)、確変確定フラグをオン状態にセットする(ステップS499)。これに対して、特別領域進入玉検出器44からの検出信号がオフ状態であるときには(ステップS498;No)、ステップS499の処理をスキップして開閉中遊技球検出処理を終了する。
図35は、図20に示すステップS128にて実行される特定遊技終了処理の一例を示すフローチャートである。図35に示す特定遊技終了処理を開始すると、CPU103は、まず、確変演出中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS361)。ここで、確変演出中フラグは、後述するステップS370の処理が実行されたときにオン状態にセットされる。ステップS361にて確変演出中フラグがオフであれば(ステップS361;No)、確変確定フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS362)。そして、確変確定フラグがオンとなっている旨の判定がなされたときには(ステップS362;Yes)、確変確定フラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップS363)、確変カウンタにおけるカウント値として、高確率状態にて実行可能な特図ゲームの回数に対応した確変カウント初期値(例えば「100」)をセットする(ステップS364)。この後、確変中フラグをオン状態にセットする(ステップS365)。ステップS362にて確変確定フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS362;No)、確変中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS366)。なお、大当り遊技状態が終了するときに高確率状態となった後、第1表示装置4Aによる特図ゲームが所定回数(例えば100回)実行されるまで高確率状態を継続させる場合には、ステップS366の処理を実行しないようにすればよい。
ステップS366あるいはステップS365の処理を実行した後には、遊技制御時間タイマに確変演出用タイマ初期値を設定する(ステップS367)。ここで、確変演出用タイマ初期値は、大当り遊技状態の終了時に高確率状態となるか否かを報知する演出を実行するための所要時間に相当するタイマ値として、予め定められたタイマ初期値であればよい。続いて、演出制御基板12に対して確変演出開始コマンドを送信するための設定を行うとともに(ステップS368)、第1表示装置4Aの表示状態を継続的に変化させる可変表示を開始する設定を行う(ステップS369)。そして、確変演出中フラグをオン状態にセットする(ステップS370)。
また、ステップS361にて確変演出中フラグがオンである旨の判定がなされたときには(ステップS361;Yes)、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値を1減算する(ステップS371)。そして、減算した遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が確変演出終了基準値(例えば「0」)と一致するか否かを判定する(ステップS372)。このとき、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が確変演出終了基準値とは異なる値であれば(ステップS372;No)、第1表示装置における可変表示を継続させる設定を行う(ステップS373)。
ステップS372にて遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が確変演出終了基準値と一致する旨の判定がなされたときには(ステップS372;Yes)、確変演出中フラグをクリアするとともに(ステップS374)、確変中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS375)。このとき、確変中フラグがオンであれば(ステップS375;Yes)、確変図柄として予め定められた図柄を第1表示装置4Aに表示させる設定を行う(ステップS376)。具体的な一例として、ステップS376の処理を実行することにより、第1表示装置4Aでは「H」の文字が表示される。
ステップS375にて確変中フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS375;No)、通常図柄として予め定められた図柄を第1表示装置4Aに表示させる設定を行う(ステップS377)。具体的な一例として、ステップS377の処理を実行することにより、第1表示装置4Aでは「L」の文字が表示される。ステップS376あるいはステップS377の処理を実行した後には、演出制御基板12に対して確変演出終了コマンドを送信するための設定を行う(ステップS378)。そして、遊技制御プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新することにより、次回の特図ゲームを実行可能に設定する(ステップS379)。
次に、演出制御基板12における処理について説明する。図36は、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。演出制御基板12では、電源中継基板14及び主基板11を介して電源基板10からの電源供給が開始されると、演出制御用CPU120が図36に示す演出制御メイン処理の実行を開始する。図36に示す演出制御メイン処理では、まず、所定の初期化処理により、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるための割込レジスタの初期設定等を行う(ステップS21)。
その後、演出制御用CPU120は、所定のタイマ割込フラグを監視し、タイマ割込フラグがセットされるまでループ処理を実行する(ステップS22)。このループ処理では、演出制御基板12の側でカウントされる各種の乱数値を示す数値データを更新する乱数更新処理が実行されてもよい。演出制御用CPU120にてタイマ割込みが発生すると、所定のタイマ割込処理が実行されることによってタイマ割込フラグがオン状態にセットされる。なお、演出制御用CPU120にてタイマ割込みが発生する周期は、演出制御用CPU120にて実行される各種の処理に合わせて任意に設定可能である。
また、演出制御用CPU120では、タイマ割込みとは別個に、信号中継基板13を介して主基板11から送信される演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、主基板11から送信される演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込禁止状態に設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込禁止命令(DI命令)を発行することが好ましい。
主基板11から送信される演出制御INT信号がオン状態となることにより演出制御用CPU120にて割込みが発生することで、所定のコマンド受信割込処理が実行されて、所定の入力ポートから読み込まれた演出制御コマンドが所定の受信コマンドバッファに格納される。その一方で、図36に示すステップS22にてタイマ割込みの発生が確認されたときには(ステップS22;Yes)、主基板11から送信された演出制御コマンドを解析するコマンド解析処理(ステップS23)や、演出制御プロセス処理(ステップS24)、乱数更新処理(ステップS25)などを実行した後、ステップS22にリターンする。
図37及び図38は、図36に示すステップS23にて実行されるコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。このコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、受信コマンドバッファの内容をチェックするなどして、受信コマンドがあるか否かを判定する(図37のステップS131)。このとき、受信コマンドバッファに演出制御コマンドが格納されているなどして、受信コマンドがあることを確認したときには(ステップS131;Yes)、受信コマンドを読み出し(ステップS132)、そのコマンドが可変表示開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS133)。
ステップS132にて読み出した受信コマンドが可変表示開始コマンドであれば(ステップS133;Yes)、その可変表示開始コマンドに含まれるデータによって示される可変表示時間及び継続ラウンド回数を、RAM122に確保された所定エリアにセーブさせるとともに(ステップS134)、演出制御フラグ設定エリアに設けられた可変表示開始フラグをオン状態にセットする(ステップS135)。その後、ステップS131にリターンする。これに対して、ステップS132にて読み出した受信コマンドが可変表示開始コマンドではないときには(ステップS133;No)、そのコマンドが特別図柄通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS136)。
ステップS132にて読み出した受信コマンドが特別図柄通知コマンドであれば(ステップS136;Yes)、その特別図柄通知コマンドに含まれるデータによって指定される第1表示装置4Aによる特図ゲームにおける確定図柄(特図確定図柄)の設定を、RAM122に確保された所定エリアにセーブさせるとともに(ステップS137)、図柄指定フラグをオン状態にセットして(ステップS138)、ステップS131にリターンする。これに対して、ステップS132にて読み出した受信コマンドが特別図柄通知コマンドではないときには(ステップS136;No)、そのコマンドが可変表示終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS139)。
ステップS132にて読み出した受信コマンドが可変表示終了コマンドであれば(ステップS139;Yes)、可変表示終了フラグをオン状態にセットして(ステップS140)、ステップS131にリターンする。これに対して、ステップS132にて読み出した受信コマンドが可変表示終了コマンドではないときには(ステップS139;No)、そのコマンドが小当り動作開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS141)。
ステップS132にて読み出した受信コマンドが小当り動作開始コマンドであれば(ステップS141;Yes)、小当り演出開始フラグをオン状態にセットして(ステップS142)、ステップS131にリターンする。これに対して、ステップS132にて読み出した受信コマンドが小当り動作開始コマンドではないときには(ステップS141;No)、そのコマンドが小当り動作終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS143)。
ステップS132にて読み出した受信コマンドが小当り動作終了コマンドであれば(ステップS143;Yes)、小当り演出終了フラグをオン状態にセットして(ステップS144)、ステップS131にリターンする。これに対して、ステップS132にて読み出した受信コマンドが小当り動作終了コマンドではないときには(ステップS143;No)、そのコマンドが抽選演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS145)。
ステップS132にて読み出した受信コマンドが抽選演出開始コマンドであれば(ステップS145;Yes)、抽選演出開始フラグをオン状態にセットして(ステップS146)、ステップS131にリターンする。これに対して、ステップS132にて読み出した受信コマンドが抽選演出開始コマンドではないときには(ステップS145;No)、そのコマンドがラウンド開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS147)。
ステップS132にて読み出した受信コマンドがラウンド開始コマンドであれば(ステップS147;Yes)、そのラウンド開始コマンドに含まれるデータによって示される実行ラウンド数を、RAM122に確保された所定エリアにセーブさせるとともに(ステップS148)、ラウンド開始フラグをオン状態にセットして(ステップS149)、ステップS131にリターンする。これに対して、ステップS132にて読み出した受信コマンドがラウンド開始コマンドではないときには(ステップS147;No)、そのコマンドが貯留開始コマンドであるか否かを判定する(図38のステップS150)。
ステップS132にて読み出した受信コマンドが貯留開始コマンドであれば(ステップS150;Yes)、貯留開始フラグをオン状態にセットして(ステップS151)、ステップS131にリターンする。これに対して、ステップS132にて読み出した受信コマンドが貯留開始コマンドではないときには(ステップS150;No)、そのコマンドが貯留終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS152)。
ステップS132にて読み出した受信コマンドが貯留終了コマンドであれば(ステップS152;Yes)、貯留終了フラグをオン状態にセットして(ステップS153)、ステップS131にリターンする。これに対して、ステップS132にて読み出した受信コマンドが貯留終了コマンドではないときには(ステップS152;No)、そのコマンドが確変演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS154)。
ステップS132にて読み出した受信コマンドが確変演出開始コマンドであれば(ステップS154;Yes)、その確変演出開始コマンドに含まれるデータによって示される確変設定(高確率状態とするか否かの設定)を、RAM122に確保された所定エリアにセーブさせるとともに(ステップS155)、確変演出開始フラグをオン状態にセットして(ステップS156)、ステップS131にリターンする。これに対して、ステップS132にて読み出した受信コマンドが確変演出開始コマンドではないときには(ステップS154;No)、そのコマンドが確変演出終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS157)。
ステップS132にて読み出した受信コマンドが確変演出終了コマンドであれば(ステップS157;Yes)、確変演出終了フラグをオン状態にセットして(ステップS158)、ステップS131にリターンする。これに対して、ステップS132にて読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドであるときには(ステップS157;No)、演出制御フラグ設定エリアにて受信した演出制御コマンドに対応するコマンド受信フラグをセットして(ステップS159)、ステップS131にリターンする。こうして全ての受信コマンドが読み出されると(ステップS131;No)、コマンド解析処理を終了する。
図39は、図36に示すステップS24にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図39に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から送信された演出制御コマンドなどに応じて更新される演出制御プロセスフラグの値に対応して、以下に示すステップS170〜S179の各処理を実行する。
演出制御プロセスフラグの値が“0”のとき、演出制御用CPU120は「演出制御通常処理」を実行して、可変表示開始フラグのチェックや演出モードフラグの値の更新などを行う(ステップS170)。演出制御プロセスフラグの値が“1”のとき、演出制御用CPU120は「可変表示演出設定処理」を実行して、第2表示装置4Bにて飾り図柄の可変表示を開始するために各種の設定を行う(ステップS171)。演出制御プロセスフラグの値が“2”のとき、演出制御用CPU120は「可変表示演出中処理」を実行して、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示中における表示制御などを行う(ステップS172)。
演出制御プロセスフラグの値が“3”のとき、演出制御用CPU120は「図柄停止待ち処理」を実行して、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示が終了するときにおける各種の設定を行う(ステップS173)。演出制御プロセスフラグの値が“4”のとき、演出制御用CPU120は「小当り中演出処理」を実行して、第1表示装置4Aによる特図ゲームにおける可変表示結果が「小当り」となったことに基づき可変入賞装置5による始動動作が実行されたときに第2表示装置4Bによって所定の演出表示を実行する制御を行う(ステップS174)。演出制御プロセスフラグの値が“5”のとき、演出制御用CPU120は「抽選演出開始処理」を実行して、大当り遊技状態が発生するときに第2表示装置4Bにて継続ラウンド回数を報知する演出表示を実行するための設定を行う(ステップS175)。
演出制御プロセスフラグの値が“6”のとき、演出制御用CPU120は「抽選演出中処理」を実行して、第2表示装置4Bにて継続ラウンド回数を報知する演出表示を実行する制御を行う(ステップS176)。演出制御プロセスフラグの値が“7”のとき、演出制御用CPU120は「ラウンド演出開始処理」を実行して、大当り遊技状態における各ラウンドの開始時に第2表示装置4Bにおける演出表示の設定を行う(ステップS177)。演出制御プロセスフラグの値が“8”のとき、演出制御用CPU120は「ラウンド演出中処理」を実行して、大当り遊技状態における各ラウンドの実行中にて第2表示装置4Bにより所定の演出表示を実行する制御を行う(ステップS178)。演出制御プロセスフラグの値が“9”のとき、演出制御用CPU120は「大当り終了時演出処理」を実行して、大当り遊技状態の終了時に第2表示装置4Bにより大当り遊技状態の終了を報知する演出表示を実行する制御を行う(ステップS179)。
図40は、図39のステップS170にて実行される演出制御通常処理の一例を示すフローチャートである。図40に示す演出制御通常処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、可変表示開始フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS601)。このとき、可変表示開始フラグがオンであれば(ステップS601;Yes)、可変表示開始フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS602)、演出制御プロセスフラグの値を可変表示演出設定処理に対応した値である“1”に更新する(ステップS603)。
ステップS601にて可変表示開始フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS601;No)、デモ表示中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS604)。ここで、デモ表示中フラグは、後述するステップS607にてオン状態にセットされた後、所定のデモ表示期間が経過したときにステップS613にてクリアされてオフ状態となる。デモ表示中フラグがオフであるときには(ステップS604;No)、所定のデモ画面表示を開始するために予め設定された所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS605)。このとき、所定時間が経過していなければ(ステップS605;No)、そのまま演出通常処理を終了する。
また、ステップS605にて所定時間が経過した旨の判定がなされたときには(ステップS605;Yes)、演出制御用CPU120がVDP123に対して所定の描画指令を送信するなどして、デモ画面表示を開始する設定を行う(ステップS606)。例えば、演出制御用CPU120は、画像ポインタにおけるポインタ値をデモ画面表示用の画像データにおける先頭アドレスに設定した後、VDP123に対して当該画像ポインタ値に基づく画像データの読出動作の開始指令を送出することにより、第2表示装置4Bにおけるデモ画面表示を開始させる。こうしたデモ画面表示の開始設定によって、第2表示装置4Bでは、例えば図41に示すようなデモ画面表示が行われ、遊技者に対して操作ボタン22の操作を促す報知を行うことができる。ステップS606にてデモ画面表示の開始設定を行った後には、デモ画面表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS607)。
ステップS604にてデモ画面表示中フラグがオンである旨の判定がなされたときや(ステップS604;Yes)、ステップS607の処理を実行した後には、操作ボタン22の操作によって演出スイッチ20からの検出信号がオン状態となっているか否かを判定する(ステップS608)。このとき、演出スイッチ20からの検出信号がオン状態であれば(ステップS608;Yes)、演出モードを切り換えるための設定を行う。すなわち、演出モードフラグの値が“0”となっているか“1”となっているかを判定し(ステップS609)、演出モードフラグの値が“0”であれば(ステップS609;“0”)、“1”に更新する一方(ステップS610)、“1”であれば(ステップS609;“1”)、“0”に更新する(ステップS611)。
ステップS608にて演出スイッチ20からの検出信号がオフ状態である旨の判定がなされたときや(ステップS608;No)、ステップS610またはステップS611の処理を実行した後には、所定のデモ表示期間が終了したか否かを判定する(ステップS612)。このとき、デモ表示期間が終了していれば(ステップS612;Yes)、デモ表示中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS613)。また、演出制御用CPU120がVDP123に所定の制御指令を送って、第2表示装置4Bにおける表示を初期化するようにしてもよい。他方、ステップS612にてデモ表示期間が終了していない旨の判定がなされたときには(ステップS612;No)、ステップS613の処理をスキップして演出制御通常処理を終了する。
図42は、図39のステップS171にて実行される可変表示演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図42に示す可変表示演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、図柄指定フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS621)。このとき、図柄指定フラグがオフであれば(ステップS621;No)、主基板11から送信されるべき特別図柄通知コマンドを適切に受信できなかったと判断して、所定のエラー処理を実行する(ステップS622)。
ステップS621にて図柄指定フラグがオンである旨の判定がなされたときには(ステップS621;Yes)、図柄指定フラグをクリアした後(ステップS623)、図37に示すステップS137の処理でセーブした確定図柄(特図確定図柄)を読み出す(ステップS624)。この後、ステップS624にて読み出した確定図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(ステップS625)。このとき、確定図柄が大当り図柄であれば(ステップS625;Yes)、後述する大当り表示設定処理を実行することにより、可変表示結果が「大当り」となるときに第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示にて用いる可変表示パターンの決定などを行う(ステップS626)。
ステップS625にて確定図柄が大当り図柄ではない旨の判定がなされたときには(ステップS625;No),その確定図柄が小当り図柄であるか否かを判定する(ステップS627)。このとき、確定図柄が小当り図柄であれば(ステップS627;Yes)、後述する小当り表示設定処理を実行することにより、可変表示結果が「小当り」となるときに第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示にて用いる可変表示パターンの決定などを行う(ステップS628)。これに対して、確定図柄が小当り図柄でもないときには(ステップS627;No)、図37に示すステップS134の処理でセーブした可変表示時間を読み出す(ステップS629)。続いて、ステップS629にて読み出した可変表示時間は通常ハズレ用に予め定められた時間T1であるか否かを判定する(ステップS630)。
ステップS630にて可変表示時間が通常ハズレ用の時間T1ではないと判定したときには(ステップS630;No)、可変表示時間がリーチハズレ用の時間T2に設定されていると判断して、後述するリーチハズレ表示設定処理を実行することにより、可変表示結果が「ハズレ」となるときに第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示にてリーチとした後にハズレ組合せの確定図柄を導出表示させるための可変表示パターンの決定などを行う(ステップS631)。他方、ステップS630にて可変表示時間が通常ハズレ用の時間T1である旨の判定がなされたときには(ステップS630;Yes)、後述する通常ハズレ表示設定処理を実行することにより、可変表示結果が「ハズレ」となるときに第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示にてリーチとすることなくハズレ組合せの確定図柄を導出表示させるための可変表示パターンの決定などを行う(ステップS632)。
こうしてステップS626、S628、S631、S632の処理のいずれかが実行された後には、図37に示すステップS134の処理でセーブした可変表示時間に対応したタイマ初期値を演出時間タイマに設定する(ステップS633)。続いて、画像ポインタ値を可変表示パターンに対応したアドレスに設定する(ステップS634)。このとき画像ポインタ値に設定されるアドレスは、例えば各可変表示パターンに対応してROM121などに予め格納された複数種類の演出表示制御データそれぞれによって個別に指定されており、演出制御用CPU120が演出表示制御データを読み取ることによって特定することができればよい。こうして画像ポインタ値が設定されることにより、VDP123は、画像ポインタ値として指定されたCGROM124におけるアドレスから画像データの読み出しを開始し、読み出された画像データから生成した映像信号を第2表示装置4Bに供給することで、可変表示パターンに対応した演出態様での第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示を開始させることができる。ステップS634の処理を実行した後には、演出制御プロセスフラグの値を可変表示演出中処理に対応した値である“2”に更新する(ステップS635)。
図43は、図42に示すステップS626にて実行される大当り表示設定処理の一例を示すフローチャートである。この大当り表示設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図11(C)に示す大当り時パターン決定テーブル172を設定する(ステップS851)。続いて、可変表示パターン決定用乱数の値を示す数値データを抽出する(ステップS852)。このとき抽出した可変表示パターン決定用乱数の値に基づき、ステップS851にて設定した大当り時パターン決定テーブル172を参照することにより、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示として実行する可変表示パターンを決定する(ステップS853)。
この後、ステップS853にて決定した可変表示パターンがリーチBの可変表示パターンであるか否かを判定する(ステップS854)。このとき、リーチBの可変表示パターンに決定した旨の判定がなされたときには(ステップS854;Yes)、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示中に一旦導出表示(仮停止表示)するハズレ組合せの飾り図柄を決定するための処理を実行する。すなわち、仮停止図柄決定用乱数の値を示す数値データを抽出し(ステップS855)、その仮停止図柄決定用乱数の値に基づき、所定の停止図柄決定テーブルを参照するなどして、第2表示装置4Bにおける左側の可変表示部4Lにて仮停止表示させる飾り図柄を、左仮停止図柄として決定する(ステップS856)。続いて、左仮停止図柄とは異なる種類の飾り図柄を、第2表示装置4Bにおける右側の可変表示部4Rにて仮停止表示させる右仮停止図柄として決定する(ステップS857)。さらに、任意の飾り図柄を、第2表示装置4Bにおける中央の可変表示部4Nにて仮停止表示させる中仮停止図柄として決定する(ステップS858)。
ステップS854にてリーチB以外の可変表示パターンに決定した旨の判定がなされたときや(ステップS854;No)、ステップS858の処理を実行した後には、飾り図柄決定用乱数の値を示す数値データを抽出する(ステップS859)。このとき抽出した飾り図柄決定用乱数の値に基づき、例えば予め用意された大当り時飾り図柄決定テーブルを参照するなどして、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示における可変表示結果を、大当り組合せとなる飾り図柄のいずれかに決定する(ステップS860)。
図44は、図42に示すステップS628にて実行される小当り表示設定処理の一例を示すフローチャートである。この小当り表示設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示として実行する可変表示パターンを、図13(A)〜(E)に示すようなリーチ演出表示を行うリーチCの可変表示パターンに決定する(ステップS871)。ここで、リーチCの可変表示パターンは、リーチA〜リーチCの可変表示パターンのうちで最も大当り信頼度が高くなっている。そのため、ステップS871でリーチCの可変表示パターンを選択することにより、第1表示装置4Aによる特図ゲーム及び第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示での可変表示結果が「小当り」となるときには、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示中にてスーパーリーチとなる特定のリーチ表示態様でリーチ演出表示が行われることになる。
ステップS871の処理に続いて、飾り図柄決定用乱数の値を示す数値データを抽出する(ステップS872)。このとき抽出した飾り図柄決定用乱数の値に基づき、例えば予め用意されたリーチ図柄決定テーブルを参照するなどして、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示にて左右の可変表示部4L、4Rで同一の確定図柄の組合せ(リーチ組合せ図柄)を決定する(ステップS873)。また、図10に示す中図柄で図柄番号「10」が付された小当り図柄を、中央の可変表示部4Nにおける確定図柄に決定する(ステップS874)。
図45は、図42に示すステップS631にて実行されるリーチハズレ表示設定処理の一例を示すフローチャートである。このリーチハズレ表示設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図11(B)に示すリーチ時パターン決定テーブル171を設定する(ステップS881)。続いて、可変表示パターン決定用乱数の値を示す数値データを抽出する(ステップS882)。このとき抽出した可変表示パターン決定用乱数の値に基づき、ステップS881にて設定したリーチ時パターン決定テーブル171を参照することにより、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示として実行する可変表示パターンを決定する(ステップS883)。
この後、ステップS883にて決定した可変表示パターンがリーチBの可変表示パターンであるか否かを判定する(ステップS884)。このとき、リーチBの可変表示パターンに決定した旨の判定がなされたときには(ステップS884;Yes)、図43に示すステップS855〜S858の処理と同様にして、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示中に一旦導出表示(仮停止表示)するハズレ組合せの飾り図柄を決定するための処理を実行する。すなわち、仮停止図柄決定用乱数の値を示す数値データを抽出し(ステップS885)、その仮停止図柄決定用乱数の値に基づき、所定の停止図柄決定テーブルを参照するなどして、第2表示装置4Bにおける左側の可変表示部4Lにて仮停止表示させる飾り図柄を、左仮停止図柄として決定する(ステップS886)。続いて、左仮停止図柄とは異なる種類の飾り図柄を、第2表示装置4Bにおける右側の可変表示部4Rにて仮停止表示させる右仮停止図柄として決定する(ステップS887)。さらに、任意の飾り図柄を、第2表示装置4Bにおける中央の可変表示部4Nにて仮停止表示させる中仮停止図柄として決定する(ステップS888)。
ステップS884にてリーチB以外の可変表示パターンに決定した旨の判定がなされたときや(ステップS884;No)、ステップS888の処理を実行した後には、飾り図柄決定用乱数の値を示す数値データを抽出する(ステップS889)。このとき抽出した飾り図柄決定用乱数の値に基づき、例えば予め用意されたリーチ図柄決定テーブルを参照するなどして、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示にて左右の可変表示部4L、4Rで同一の確定図柄の組合せ(リーチ組合せ図柄)を決定する(ステップS890)。また、ステップS890にて決定したリーチ組合せ図柄とは異なる種類の飾り図柄を、中央の可変表示部4Nにおける確定図柄に決定する(ステップS891)。
図46は、図42に示すステップS632にて実行される通常ハズレ表示設定処理の一例を示すフローチャートである。この通常ハズレ表示設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図11(A)に示す通常時パターン決定テーブル170を設定する(ステップS901)。続いて、可変表示パターン決定用乱数の値を示す数値データを抽出する(ステップS902)。このとき抽出した可変表示パターン決定用乱数の値に基づき、ステップS901にて設定した通常時パターン決定テーブル170を参照することにより、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示として実行する可変表示パターンを決定する(ステップS903)。
この後、飾り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS904)、その飾り図柄決定用乱数の値に基づき、所定の停止図柄決定テーブルを参照するなどして、第2表示装置4Bにおける左側の可変表示部4Lにて確定図柄として導出表示させる飾り図柄を、左確定図柄に決定する(ステップS905)。続いて、左確定図柄とは異なる種類の飾り図柄を、第2表示装置4Bにおける右側の可変表示部4Rにて確定図柄として導出表示させる右確定図柄に決定する(ステップS906)。さらに、任意の飾り図柄を、第2表示装置4Bにおける中央の可変表示部4Nにて確定図柄として導出表示させる中確定図柄に決定する(ステップS907)。
図47は、図39のステップS172にて実行される可変表示演出中処理の一例を示すフローチャートである。図47に示す可変表示演出中処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出時間タイマにおけるタイマ値を1減算する(ステップS641)。そして、減算した演出時間タイマにおけるタイマ値が可変表示終了基準値(例えば「0」)以下であるか否かを判定する(ステップS642)。このとき、演出時間タイマにおけるタイマ値が可変表示終了基準値よりも大きな値であれば(ステップS642;No)、さらに演出時間タイマにおけるタイマ値が図柄導出表示基準値と一致するか否かを判定する(ステップS643)。ここで、図柄導出表示基準値は、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示として実行している可変表示パターンに対応して、左中右の可変表示部4L、4N、4Rのそれぞれについて予め定められたタイマ基準値であればよい。
ステップS643にて演出時間タイマにおけるタイマ値が図柄導出表示基準値と一致する旨の判定がなされたときには(ステップS643;Yes)、左中右の可変表示部4L、4N、4Rのいずれかにて可変表示されている飾り図柄の減速・停止表示を実行するための設定を行う(ステップS644)。他方、ステップS643にて演出時間タイマにおけるタイマ値が図柄導出表示基準値と一致しない旨の判定がなされたときには(ステップS643;No)、画像ポインタ値を演出時間タイマにおけるタイマ値に応じて更新することにより、第2表示装置4Bにおける飾り図柄の可変表示を継続して実行させる(ステップS645)。
また、ステップS642にて演出時間タイマにおけるタイマ値が可変表示終了基準値以下である旨の判定がなされたときには(ステップS642;Yes)、演出時間タイマに確定待機用タイマ初期値を設定する(ステップS646)。ここで、確定待機用タイマ初期値は、第2表示装置4Bにおける左中右の可変表示部4L、4N、4Rのそれぞれにて確定図柄となる飾り図柄の減速・停止表示を実行させた後に、主基板11から送信される可変表示終了コマンドを受信するまでの最長時間に相当するタイマ値として、予め定められたタイマ初期値であればよい。この後、演出制御プロセスフラグの値を図柄停止待ち処理に対応した値である“3”に更新する(ステップS647)。
図48は、図39のステップS173にて実行される図柄停止待ち処理の一例を示すフローチャートである。図48に示す図柄停止待ち処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、可変表示終了フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS661)。このとき、可変表示終了フラグがオフであれば(ステップS661;No)、演出時間タイマにおけるタイマ値を1減算するとともに(ステップS662)、減算した演出時間タイマにおけるタイマ値が終了待機基準値(例えば「0」)以下となっているか否かを判定する(ステップS663)。そして、ステップS663にて演出時間タイマにおけるタイマ値が終了待機基準値以下である旨の判定がなされたときには(ステップS663;Yes)、主基板11から送信される可変表示終了コマンドを適切に受信することができなかったと判断して、所定のエラー処理を実行する(ステップS664)。これに対して、演出時間タイマにおけるタイマ値が終了待機基準値より大きな値である旨の判定がなされたときには(ステップS663;No)、ステップS664の処理をスキップして図柄停止待ち処理を終了する。
また、ステップS661にて可変表示終了フラグがオンである旨の判定がなされたときには(ステップS661;Yes)、可変表示終了フラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップS665)、第2表示装置4Bにおける左中右の可変表示部4L、4N、4Rにて減速・停止表示した全ての飾り図柄を完全に停止した状態で確定表示させる(ステップS666)。続いて、小当り演出開始フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS667)。このとき、小当り演出開始フラグがオンであれば(ステップS667;Yes)、小当り演出開始フラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップS668)、演出時間タイマに小当り演出用タイマ初期値を設定する(ステップS669)。ここで、小当り演出用タイマ初期値は、開閉部材30a、30bにより大入賞口31a、31bを開成させる始動動作が行われるときに第2表示装置4Bにて所定の演出表示を実行する最長時間に相当するタイマ値として、予め定められたタイマ初期値であればよい。この後、画像ポインタ値を小当り演出用のアドレスに設定する(ステップS670)。ここで、小当り演出用のアドレスは、始動動作時に第2表示装置4Bにて所定の演出表示を実行するために用意された演出表示制御データにて指定されており、演出制御用CPU120が演出表示制御データを読み取ることによって特定することができればよい。ステップS670にて画像ポインタ値が設定されることにより、VDP123は、CGROM124における小当り演出用のアドレスから画像データの読み出しを開始し、読み出された画像データから生成した映像信号を第2表示装置4Bに供給することで、第2表示装置4Bにて所定の演出表示を開始させることができる。ステップS670の処理を実行した後には、演出制御プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する(ステップS671)。
ステップS667にて小当り演出開始フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS667;No)、抽選演出開始フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS672)。このとき、抽選演出開始フラグがオンであれば(ステップS672;Yes)、抽選演出開始フラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップS673)、演出制御プロセスフラグの値を抽選演出開始処理に対応した値である“5”に更新する(ステップS674)。
ステップS672にて抽選演出開始フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS672;No)、演出時間タイマをクリアして初期化するとともに(ステップS675)、画像ポインタ値を初期表示用のアドレスに設定する(ステップS676)。これにより、VDP123は、CGROM124における初期表示用のアドレスから画像データを読み出し、その画像データから生成した映像信号を第2表示装置4Bに供給するなどして、第2表示装置4Bにおける表示を通常遊技状態において飾り図柄の可変表示を行う以前における初期表示に戻すことができる。ステップS676の処理を実行した後には、演出制御プロセスフラグの値を演出制御通常処理に対応した値である“0”に更新する(ステップS677)。
図49は、図39のステップS174にて実行される小当り中演出処理の一例を示すフローチャートである。図49に示す小当り中演出処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、演出時間タイマにおけるタイマ値を1減算する(ステップS691)。そして、減算した演出時間タイマにおけるタイマ値が小当り演出終了基準値以下となっているか否かを判定する(ステップS692)。ここで、小当り演出終了基準値は、可変入賞装置5による始動動作が実行されるときに第2表示装置4Bにて行われる所定の演出表示の所要時間に対応したタイマ値として、予め定められたタイマ基準値であればよい。
このとき、演出時間タイマにおけるタイマ値が小当り演出終了基準値よりも大きな値であれば(ステップS692;No)、抽選演出開始フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS693)。
ステップS693にて抽選演出開始フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS693;No)、画像ポインタ値を演出時間タイマにおけるタイマ値に応じて更新することにより、可変入賞装置5による始動動作時における演出表示を進行させる(ステップS694)。これに対して、ステップS693にて抽選演出開始フラグがオンである旨の判定がなされたときには(ステップS693;Yes)、抽選演出開始フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS695)、演出制御プロセスフラグの値を抽選演出開始処理に対応した値である“5"に更新する(ステップS696)。
また、ステップS692にて演出時間タイマにおけるタイマ値が小当り演出終了基準値以下である旨の判定がなされたときには(ステップS692;Yes)、小当り演出終了フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS697)。このとき、小当り演出終了フラグがオンであれば(ステップS697;Yes)、演出時間タイマをクリアして初期化するとともに(ステップS698)、画像ポインタ値を初期表示用のアドレスに設定した後(ステップS699)、演出制御プロセスフラグの値を演出制御通常処理に対応した値である“0"に更新する(ステップS700)。
ステップS697にて小当り演出終了フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS697;No)、演出時間タイマにおけるタイマ値が終了待機基準値(例えば「0」)以下であるか否かを判定する(ステップS701)。このとき、演出時間タイマにおけるタイマ値が終了待機基準値以下であれば(ステップS701;Yes)、主基板11から送信される小当り動作終了コマンドを適切に受信することができなかったと判断して、所定のエラー処理を実行する(ステップS702)。これに対して、ステップS701にて演出時間タイマにおけるタイマ値が終了待機基準値よりも大きな値である旨の判定がなされたときには(ステップS701;No)、ステップS702の処理をスキップして小当り中演出処理を終了する。
図50は、図39のステップS175にて実行される抽選演出開始処理の一例を示すフローチャートである。図50に示す抽選演出開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出モードフラグの値が“0”となっているか“1”となっているかを判定する(ステップS711)。このとき、演出モードフラグの値が“0”であれば(ステップS711;“0”)、第2表示装置4Bによる演出表示における表示態様を決定するためのテーブルとして、図16(A)に示す第1演出決定テーブル173を設定する(ステップS712)。これに対して、演出モードフラグの値が“1”であれば(ステップS711;“1”)、図16(B)に示す第2演出決定テーブル174を設定する(ステップS713)。
続いて、図37に示すステップS134の処理でセーブした継続ラウンド回数を読み出した後(ステップS714)、その継続ラウンド回数をラウンド残回数カウンタにカウント初期値としてセットする(ステップS715)。その後、演出決定用乱数の値を示す数値データを抽出する(ステップ716)。こうして取得した継続ラウンド回数及び演出決定用乱数の値に基づき、ステップS712またはステップS713にて設定した第1または第2演出決定テーブル173、174を参照することにより、第2表示装置4Bによる演出表示における演出態様を決定する(ステップS717)。これにより、演出モードフラグの値が“0”であるときには、ROM121に格納された複数種類の演出表示制御データのうちから、図14(A)〜(C)に示す演出A−1、図14(D)〜(F)に示す演出B−1、図14(G)〜(I)に示す演出C−1のいずれかを示す演出表示制御データが選択され、第2表示装置4Bによる演出表示の表示態様が決定される。また、演出モードフラグの値が“1”であるときには、ROM121に格納された複数種類の演出表示制御データのうちから、図15(A)〜(C)に示す演出A−2、図15(D)〜(F)に示す演出B−2、図15(G)〜(I)に示す演出C−2のいずれかを示す演出表示制御データが選択され、第2表示装置4Bによる演出表示の表示態様が決定される。
ステップS717の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出時間タイマに抽選演出用タイマ初期値を設定する(ステップS718)。ここで、抽選演出用タイマ初期値は、大当り遊技状態における最初のラウンドが開始される前に行われるラウンド抽選演出の所要時間に相当するタイマ値として、予め定められたタイマ初期値であればよい。そして、ステップS717にて決定した演出態様を示す演出表示制御データを読み取り、画像ポインタ値を抽選演出用の先頭アドレスに設定する(ステップS719)。ここで、抽選演出用の先頭アドレスは、例えば複数種類の演出表示制御データそれぞれによって個別に指定されており、演出制御用CPU120が演出表示制御データを読み取ることによって特定することができればよい。ステップS719にて画像ポインタ値が設定されることにより、VDP123は、CGROM124における抽選演出用の先頭アドレスから画像データの読み出しを開始し、読み出された画像データから生成した映像信号を第2表示装置4Bに供給することで、ステップS717にて決定した演出態様でのラウンド抽選演出を開始させることができる。ステップS719の処理を実行した後には、演出制御プロセスフラグの値を抽選演出中処理に対応した値である“6”に更新する(ステップS720)。
図51は、図39のステップS176にて実行される抽選演出中処理の一例を示すフローチャートである。図51に示す抽選演出中処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出時間タイマにおけるタイマ値を1減算する(ステップS731)。そして、減算した演出時間タイマにおけるタイマ値が抽選結果出力基準値以下となったか否かを判定する(ステップS732)。ここで、抽選結果出力基準値は、ラウンド抽選演出にてラウンドの実行回数を報知する表示結果を第2表示装置4Bに表示させるタイミングに対応したタイマ値として、予め定められたタイマ基準値である。ステップS732にて演出時間タイマにおけるタイマ値が抽選結果出力基準値よりも大きな値である旨の判定がなされたときには(ステップS732;No)、演出モードフラグの値が“0”となっているか“1”となっているかを判定する(ステップS733)。このとき、演出モードフラグの値が“1”であれば(ステップS733;“1”)、後述する演出スイッチ操作検出処理(ステップS734)を実行する一方、演出モードフラグの値が“0”であれば(ステップS733;“0”)、ステップS734の処理をスキップして抽選演出中処理を終了する。
ステップS732にて演出時間タイマにおけるタイマ値が抽選結果出力基準値以下である旨の判定がなされたときには(ステップS732;Yes)、さらに演出時間タイマにおけるタイマ値が抽選結果出力基準値と一致しているか否かを判定する(ステップS735)。このとき、演出時間タイマにおけるタイマ値が抽選結果出力基準値と一致していれば(ステップS735;Yes)、後述する抽選結果出力処理を実行する(ステップS736)。ステップS735にて演出時間タイマにおけるタイマ値が抽選結果出力基準値とは異なる旨の判定がなされたときや(ステップS735;No)、ステップS736にて抽選結果出力処理を実行した後には、ラウンド開始フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS737)。
ステップS737にてラウンド開始フラグがオンである旨の判定がなされたときには(ステップS737;Yes)、ラウンド開始フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS738)、演出時間タイマをクリアして初期化した後(ステップS739)、ラウンド残回数カウンタにおけるカウント値を1減算する(ステップS740)。続いて、演出モードフラグの値が“0”となっているか“1”となっているかを判定し(ステップS741)、“1”となっているときには(ステップS741;“1”)、報知ラウンドカウンタにおけるカウント値を1減算する(ステップS742)。ステップS741にて演出モードフラグの値が“0”となっている旨の判定がなされたときや(ステップS741;“0”)、ステップS742の処理を実行した後には、演出制御プロセスフラグの値をラウンド演出開始処理に対応した値である“7”に更新する(ステップS743)。
また、ステップS737にてラウンド開始フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS737;No)、演出時間タイマにおけるタイマ値がラウンド開始待機基準値以下であるか否かを判定する(ステップS744)。ここで、ラウンド開始待機基準値は、ラウンド抽選演出を開始してから大当り遊技状態における最初のラウンドに対応した演出表示を開始するまでの最長時間に相当するタイマ値として、予め定められたタイマ基準値であればよい。ステップS744にて演出時間タイマにおけるタイマ値がラウンド開始待機基準値以下である旨の判定がなされたときには(ステップS744;Yes)、主基板11から送信されるラウンド開始コマンドを適切に受信することができなかったと判断して、所定のエラー処理を実行する(ステップS745)。これに対して、ステップS744にて演出時間タイマにおけるタイマ値がラウンド開始待機基準値よりも大きな値である旨の判定がなされたときには(ステップS744;No)、ステップS745の処理をスキップして抽選演出中処理を終了する。
図52は、図51に示すステップS734にて実行される演出スイッチ操作検出処理の一例を示すフローチャートである。この演出スイッチ操作検出処理において、演出制御用CPU120は、まず、スイッチ操作検出フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS921)。このとき、スイッチ操作検出フラグがオフであれば(ステップS921;No)、操作ボタン22の操作によって演出スイッチ20からの検出信号がオン状態となっているか否かを判定する(ステップS922)。そして、演出スイッチ20からの検出信号がオン状態であるときには(ステップS922;Yes)、スイッチ操作検出フラグがオン状態にセットされる(ステップS923)。
ステップS923の処理に続いて、図37に示すステップS134の処理でセーブした継続ラウンド回数を読み出し(ステップS924)、演出時間タイマにおけるタイマ値を特定するとともに(ステップS925)、表示結果決定用乱数の値を示す数値データを抽出する(ステップS926)。こうして取得した継続ラウンド回数、演出時間タイマにおけるタイマ値、及び表示結果決定用乱数の値に基づいて、第2表示装置4Bにラウンド抽選結果を示す表示結果として表示させる報知ラウンド回数を決定する(ステップS927)。
例えば、ROM121には、継続ラウンド回数ごとに、演出時間タイマにおけるタイマ値と、表示結果決定用乱数の値と、報知ラウンド回数とを対応付ける設定データから構成された表示結果決定テーブルが予め格納されている。ここで、この実施の形態で報知ラウンド回数として選択可能なラウンドの実行回数としては、「1」、「3」、「7」、「15」の回数を示す報知情報と、ラウンドの実行回数を報知しない非報知情報とがあるものとする。
表示結果決定テーブルでは、継続ラウンド回数以下の報知ラウンド回数に対して、表示結果決定用乱数の値が割り当てられている。また、継続ラウンド回数と同一の報知ラウンド回数に対して割り当てられている表示結果決定用乱数の値は、演出時間タイマのタイマ値に応じて異なっている。例えば、ラウンド抽選演出が開始されてからの経過時間が0秒〜2秒に対応する演出時間タイマのタイマ値では、2秒〜4秒に対応するタイマ値や4秒〜5秒に対応するタイマ値に比べて多くの乱数値が、継続ラウンド回数と同一の報知ラウンド回数に対して割り当てられている。また、ラウンド抽選演出が開始されてからの経過時間が2秒〜4秒に対応する演出時間タイマのタイマ値では、4秒〜5秒に対応するタイマ値に比べて多くの乱数値が、継続ラウンド回数と同一の報知ラウンド回数に対して割り当てられている。なお、継続ラウンド回数が「1」であるときには、報知ラウンド回数として「1」のみが選択可能であるので、演出時間タイマのタイマ値にかかわらず、全ての表示結果決定用乱数の値が「1」を示す報知ラウンド回数の決定結果に対して割り当てられている。こうした表示結果決定テーブルにおける設定により、例えば図53に示すような選択確率で、報知ラウンド回数が「1」、「3」、「7」、「15」いずれかに決定される。
例えば、図53に示す設定では、継続ラウンド回数が「15」であるときに、ラウンド抽選演出を開始した後の経過時間が0秒から2秒までの間に操作ボタン22の操作が検出された場合、報知ラウンド回数を「15」とする選択確率が3/5となり、「7」とする選択確率が1/4となり、「3」とする選択確率が1/10となり、「1」とする選択確率が1/20となる。従って、ラウンド抽選演出を開始してから1秒後に操作ボタン22の操作が検出されたときには、報知ラウンド回数として「15」が選択される確率が最も高いことになる。
ステップS927にて報知ラウンド回数を決定した後には、その報知ラウンド回数を報知ラウンドカウンタにセットするとともに(ステップS928)、画像ポインタ値を操作検出用のアドレスに設定する(ステップS929)。これにより、VDP123は、CGROM124における操作検出用のアドレスから画像データを読み出し、その画像データから生成した映像信号を第2表示装置4Bに供給して、ラウンド抽選演出中に操作ボタン22の操作が検出されたことに応じた画像を表示させることができる。なお、ステップS921にてスイッチ操作検出フラグがオンである旨の判定がなされたときや(ステップS921;Yes)、ステップS922にて演出スイッチ20からの検出信号がオフ状態である旨の判定がなされたときには(ステップS922;No)、そのまま演出スイッチ操作検出処理を終了する。
図54は、図51に示すステップS736にて実行される抽選結果出力処理の一例を示すフローチャートである。この抽選結果出力処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出モードフラグの値が“0”となっているか“1”となっているかを判定する(ステップS941)。このとき、演出モードフラグの値が“1”であれば(ステップS941;“1”)、スイッチ操作検出フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS942)。そして、スイッチ操作検出フラグがオンとなっている旨の判定がなされたときには(ステップS942;Yes)、スイッチ操作検出フラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップS943)、報知ラウンドカウンタにおけるカウント値に対応した表示結果をラウンド抽選演出における表示結果に決定する(ステップS944)。また、ステップS942にてスイッチ操作検出フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS942;No)、ラウンドの実行回数を報知しない表示結果をラウンド抽選演出における表示結果に決定する(ステップS945)。ここで、ステップS945の処理を実行するときには、継続ラウンド回数よりも小さい任意の数値(自然数)を、報知ラウンドカウンタにおけるカウント初期値として設定してもよい。
ステップS941にて演出モードフラグの値が“0”である旨の判定がなされたときや(ステップS941;“0”)、ステップS944またはステップS945の処理を実行した後には、画像ポインタ値を表示結果出力用のアドレスに設定する(ステップS946)。ここで、演出モードフラグの値が“0”であるときには、継続ラウンド回数に対応したアドレスを画像ポインタ値に設定することにより、継続ラウンド回数として決定されたラウンドの実行回数をそのまま報知するようにしてもよい。ステップS946にて画像ポインタ値が設定されることにより、VDP123は、CGROM124における表示結果出力用のアドレスから画像データを読み出し、その画像データから生成した映像信号を第2表示装置4Bに供給することで、ラウンド抽選演出における表示結果となる画像を表示させることができる。
図55は、図39のステップS177にて実行されるラウンド演出開始処理の一例を示すフローチャートである。図55に示すラウンド演出開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出時間タイマにラウンド演出用タイマ初期値を設定する(ステップS751)。ここで、ラウンド演出用タイマ初期値は、大当り遊技状態における1回のラウンド中に行われる演出表示の最長時間に相当するタイマ値として、予め定められたタイマ初期値であればよい。ステップS751にて演出時間タイマの設定を行った後には、図37に示すステップS148の処理でセーブした実行ラウンド数を読み出すとともに(ステップS752)、画像ポインタ値をラウンド演出用の先頭アドレスに設定する(ステップS753)。ここで、ラウンド演出用の先頭アドレスは、例えば実行ラウンド数毎に予め設定されたものであればよい。ステップS753にて画像ポインタ値が設定されることにより、VDP123は、CGROM124におけるラウンド演出用の先頭アドレスから画像データの読み出しを開始し、読み出された画像データから生成した映像信号を第2表示装置4Bに供給することで、実行ラウンド数に応じた演出態様でのラウンド中における演出表示を開始させることができる。ステップS753の処理を実行した後には、演出制御プロセスフラグの値をラウンド演出中処理に対応した値である“8”に更新する(ステップS754)。
図56は、図39のステップS178にて実行されるラウンド演出中処理の一例を示すフローチャートである。図56に示すラウンド演出中処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、ラウンド開始フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS761)。このとき、ラウンド開始フラグがオンであれば(ステップS761;Yes)、後述するラウンド移行時カウント処理を実行する(ステップS762)。
ステップS761にてラウンド開始フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS761;No)、演出時間タイマにおけるタイマ値を1減算した後(ステップS763)、減算した演出時間タイマにおけるタイマ値がラウンド演出終了基準値以下となったか否かを判定する(ステップS764)。ここで、ラウンド演出終了基準値は、大当り遊技状態における1回のラウンド中に行われる演出表示の最長時間に相当するタイマ値として、予め定められたタイマ基準値(例えば「0」)である。ステップS764にて演出時間タイマにおけるタイマ値がラウンド演出終了基準値よりも大きな値である旨の判定がなされたときには(ステップS764;No)、貯留開始フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS765)。このとき、貯留開始フラグがオンであれば(ステップS765;Yes)、貯留開始フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS766)、画像ポインタ値を演出時間タイマ値に応じた変化タイミング報知用のアドレスに設定する(ステップS767)。
例えば、図57に示すように、演出時間タイマにおけるタイマ値に対応して予め定められた画像ポインタ値を設定する。これにより、第2表示装置4Bによる演出表示の表示態様が、演出時間タイマのタイマ値に基づく振分け部材32の変化タイミングに応じて、図58(A)に示すような文字からなる報知情報73aを含んだ画像を表示する演出Xと、図58(B)に示すような文字からなる報知情報73bを含んだ演出Yと、図58(C)に示すようなキャラクタ画像73cを表示させる演出Zのいずれかに設定される。こうしたステップS767における画像ポインタ値の設定により、VDP123は、CGROM124における変化タイミング報知用のアドレスから画像データを読み出し、その画像データから生成した映像信号を第2表示装置4Bに供給することで、振分け部材32が遊技者にとって有利な状態である貯留可能状態に変化する変化タイミングに応じた演出態様での演出表示を行わせることができる。ステップS767の処理を実行した後には、貯留演出中フラグをオン状態にセットして(ステップS768)、ラウンド演出中処理を終了する。
ステップS765にて貯留開始フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS765;No)、貯留演出中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS769)。そして、貯留演出中フラグがオンである旨の判定がなされたときには(ステップS769;Yes)、貯留終了フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS777)。このとき、貯留終了フラグがオンであれば(ステップS777;Yes)、貯留演出中フラグをクリアしていオフ状態にするとともに(ステップS778)、貯留終了フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS779)。また、ステップS777にて貯留終了フラグがオフである旨の判定がなされたときには、そのままラウンド演出中処理を終了することで、振分け部材32によって遊技球の貯留が行われているあいだはステップS767の処理による設定が維持されることになり、振分け部材32が遊技者にとって有利な状態になっていることを特定可能に報知することができる。
ステップS769にて貯留演出中フラグがオフである旨の判定がなされたときや(ステップS769;No)、及びステップS779の処理を実行した後には、上乗せ演出フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS770)。ここで、上乗せ演出フラグは、後述する図59に示すステップS968の処理などにてオン状態にセットされる。ステップS770にて上乗せ演出フラグがオンである旨の判定がなされたときには(ステップS770;Yes)、演出時間タイマ値が上乗せ演出開始値以下となっているか否かを判定する(ステップS771)。ここで、上乗せ演出開始値は、大当り遊技状態におけるラウンドの実行中において報知されているラウンドよりも多くのラウンドが実行可能である旨を報知する上乗せ演出の開始タイミングに対応するタイマ値として、予め定められたタイマ基準値である。例えば、上乗せ演出開始値は、大当り遊技状態において各回のラウンドが開始されてから、次回のラウンドを開始するためのラウンド開始コマンドを受信するタイミングよりも上乗せ演出の開始タイミングが早く到来するようなタイマ値に設定されている。この場合、演出時間タイマにおけるタイマ値は、主基板11からラウンド開始コマンドを受信するよりも前の段階で、上乗せ演出開始値以下になる。ステップS771にて演出時間タイマにおけるタイマ値が上乗せ演出開始値以下である旨の判定がなされたときには(ステップS771;Yes)、画像ポインタ値をラウンド残カウンタにおけるカウント値に対応したアドレスに設定する(ステップS772)。VDP123は、このときに設定されたCGROM124のアドレスから画像データを読み出し、その画像データから生成した映像信号を第2表示装置4Bに供給することで、ラウンドの実行中においてこれまで報知されていたラウンドの実行回数よりも継続ラウンド回数として決定されたラウンドの実行回数の方が多く、さらにラウンドを継続させることが可能である旨を報知する演出表示を行わせることができる。
ステップS772にて画像ポインタ値を設定した後には、演出時間タイマにおけるタイマ値が上乗せ演出終了値以下となったか否かを判定する(ステップS773)。ここで、上乗せ演出終了値は、上乗せ演出の終了タイミングに対応するタイマ値として、予め定められたタイマ基準値である。ステップS773にて演出時間タイマにおけるタイマ値が上乗せ演出終了値以下である旨の判定がなされたときには(ステップS773;Yes)、上乗せ演出フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS774)。
ステップS770にて上乗せ演出フラグがオフである旨の判定がなされたときや(ステップS770;No)、ステップS771にて演出時間タイマにおけるタイマ値が上乗せ演出開始値よりも大きな値である旨の判定がなされたときには(ステップS771;No)、画像ポインタ値を演出時間タイマにおけるタイマ値に応じて更新する(ステップS775)。VDP123は、このときに更新された画像ポインタ値に対応するCGROM124のアドレスから画像データを読み出し、その画像データから生成した映像信号を第2表示装置4Bに供給することで、ラウンドの実行中における演出表示を行わせることができる。また、ステップS773にて演出時間タイマにおけるタイマ値が上乗せ演出終了値よりも大きな値である旨の判定がなされたときや(ステップS773;No)、ステップS774の処理を実行した後には、ステップS775の処理を実行することなくラウンド演出中処理を終了すればよい。そして、ステップS764にて演出時間タイマ値がラウンド演出終了基準値以下である旨の判定がなされたときには(ステップS764;Yes)、後述するラウンド終了時演出処理を実行する(ステップS776)。
なお、ステップS765にて貯留開始フラグがオンである旨の判定がなされたことによりステップS766にて貯留開始フラグをクリアしてオフ状態としたときに、ラウンド残回数カウンタにおけるカウント値が「0」となっている場合、すなわち、大当り遊技状態にて実行されたラウンドの回数が継続ラウンド回数に達している場合には、ステップS767の処理に進まずに、ステップS775の処理に進んで、画像ポインタ値を演出時間タイマにおけるタイマ値に応じて更新するようにしてもよい。この場合、大当り遊技状態にて実行されたラウンドの回数が継続ラウンド回数に達した最終ラウンドでは、振分け部材32が遊技者にとって有利な状態である貯留可能状態に変化しても、その変化タイミングに応じた演出態様での演出表示は行われないことになる。
図59は、図56のステップS762などにて実行されるラウンド移行時カウント処理の一例を示すフローチャートである。このラウンド移行時カウント処理において、演出制御用CPU120は、まず、ラウンド開始フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS961)、演出時間タイマをクリアして初期化する(ステップS962)。続いて、ラウンド残回数カウンタにおけるカウント値を1減算するとともに(ステップS963)、演出モードフラグの値が“0”となっているか“1”となっているかを判定する(ステップS964)。このとき、演出モードフラグの値が“1”であれば(ステップS964;“1”)、報知ラウンドカウンタにおけるカウント値を1減算し(ステップS965)、減算した報知ラウンドカウンタにおけるカウント値が「0」となったか否かを判定する(ステップS966)。
ステップS966にて報知ラウンドカウンタにおけるカウント値が「0」である旨の判定がなされたときには(ステップS966;Yes)、ラウンド残回数カウンタにおけるカウント値が「0」以下となっているか否かを判定する(ステップS967)。このとき、ラウンド残回数カウンタにおけるカウント値が「0」よりも大きな値であれば(ステップS967;No)、上乗せ演出フラグをオン状態にセットする(ステップS968)。ステップS964にて演出モードフラグの値が“0”である旨の判定がなされたときや(ステップS964;“0”)、ステップS966にて報知ラウンドカウンタにおけるカウント値が「0」以外の値である旨の判定がなされたとき(ステップS966;No)、ステップS967にてラウンド残回数カウンタにおけるカウント値が「0」以下である旨の判定がなされたとき(ステップS967;Yes)、及びステップS968の処理を実行した後には、演出制御プロセスフラグの値をラウンド演出開始処理に対応した値である“7”に更新する(ステップS969)。
図60は、図56のステップS776にて実行されるラウンド終了時演出処理の一例を示すフローチャートである。このラウンド終了時演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出時間タイマにおけるタイマ値がラウンド演出終了基準値と一致するか否かを判定する(ステップS981)。このとき、演出時間タイマにおけるタイマ値がラウンド演出終了基準値に一致すれば(ステップS981;Yes)、画像ポインタ値をラウンド終了報知用のアドレスに設定する(ステップS982)。これにより、VDP123は、CGROM124におけるラウンド終了報知用のアドレスから画像データを読み出し、その画像データから生成した映像信号を第2表示装置4Bに供給することで、大当り遊技状態にて実行される1回分のラウンドが終了した旨を特定可能に報知する演出表示を行わせることができる。
また、ステップS981にて演出時間タイマにおけるタイマ値がラウンド演出終了基準値とは異なる値である旨の判定がなされたときには(ステップS981;No)、ラウンド開始フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS983)。このとき、ラウンド開始フラグがオンであれば(ステップS983;Yes)、図56に示すステップS762の処理と同様に、図59に示すようなラウンド移行時カウント処理を実行する(ステップS984)。これに対して、ステップS983にてラウンド開始フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS983;No)、確変演出開始フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS985)。
ステップS985にて確変演出開始フラグがオンである旨の判定がなされたときには(ステップS985;Yes)、演出時間タイマに確変演出用タイマ初期値を設定する(ステップS986)。ここで、確変演出用タイマ初期値は、大当り遊技状態の終了時に高確率状態となるか否かを報知する演出表示の所要時間に相当するタイマ値として、予め定められたタイマ初期値であればよい。この後、画像ポインタ値を確変演出用の先頭アドレスに設定する(ステップS987)。ここで、確変演出用の先頭アドレスは、高確率状態となるか否かを報知する演出表示のために用意された演出表示制御データにて指定されており、演出制御用CPU120が演出表示制御データを読み取ることによって特定することができればよい。ステップS987にて画像ポインタ値が設定されることにより、VDP123は、CGROM124における確変演出用のアドレスから画像データの読み出しを開始し、読み出された画像データから生成した映像信号を第2表示装置4Bに供給することで、第2表示装置4Bにて高確率状態となるか否かを報知する演出表示を開始させることができる。ステップS987の処理を実行した後には、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了時演出処理に対応した値である“9”に更新する(ステップS988)。
また、ステップS985にて確変演出開始フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS985;No)、演出時間タイマにおけるタイマ値がラウンド開始待機基準値以下となっているか否かを判定する(ステップS989)。ここで、ラウンド開始待機基準値は、ラウンド中における演出表示を開始してから次のラウンドに移行可能である最長時間に対応したタイマ値として、予め定められたタイマ基準値であればよい。ステップS989にて演出時間タイマにおけるタイマ値がラウンド開始待機基準値以下である旨の判定がなされたときには(ステップS989;Yes)、信号中継基板13を介して主基板11から適切な演出表示制御コマンドを受信できなかったと判断して、所定のエラー処理を実行する(ステップS990)。これに対して、ステップS989にて演出時間タイマにおけるタイマ値がラウンド開始待機基準値よりも大きな値である旨の判定がなされたときには(ステップS989;No)、ステップS990の処理をスキップしてラウンド終了時演出処理を終了する。
図61は、図39のステップS179にて実行される大当り終了時演出処理の一例を示すフローチャートである。図61に示す大当り終了時演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出時間タイマにおけるタイマ値を1減算する(ステップS791)。そして、減算した演出時間タイマにおけるタイマ値が確変演出終了基準値以下となっているか否かを判定する(ステップS792)。ここで、確変演出終了基準値は、高確率状態となるか否かを報知する演出表示の所要時間に対応したタイマ値として、予め定められたタイマ基準値であればよい。ステップS792にて演出時間タイマにおけるタイマ値が確変演出終了基準値よりも大きな値である旨の判定がなされたときには(ステップS792;No)、さらに演出時間タイマにおけるタイマ値が確変設定報知基準値と一致するか否かを判定する(ステップS793)。ここで、確変設定報知基準値は、高確率状態となるか否かを報知するための画像を第2表示装置4Bに表示させるタイミングに対応したタイマ値として、予め定められたタイマ基準値であればよい。
ステップS793にて演出時間タイマにおけるタイマ値が確変設定報知基準値とは異なる値である旨の判定がなされたときには(ステップS793;No)、画像ポインタ値を演出時間タイマ値に応じて更新する(ステップS794)。他方、ステップS793にて演出時間タイマにおけるタイマ値が確変設定報知基準値と一致する旨の判定がなされたときには(ステップS793;Yes)、図38に示すステップS155の処理でセーブした確変設定を読み出し(ステップS795)、画像ポインタ値を読み出した確変設定に対応したアドレスに設定する(ステップS796)。例えば、図62に示すように、ステップS795にて読み出した確変設定が高確率状態に移行する旨を示すものであるか否かに対応して予め定められた画像ポインタ値を設定する。これにより、第2表示装置4Bによる演出表示の表示態様が、大当り遊技状態の終了後に高確率状態へと移行するか否かに応じて、異なる表示態様に設定される。
具体的な一例として、図62に示すように確変設定が高確率状態に移行する旨を示すものであるときには、演出αに対応した画像ポインタ値が設定され、高確率状態に移行しない旨を示すものであるときには、演出βに対応した画像ポインタ値が設定されるものとする。この場合、演出時間タイマ値が確変設定報知基準値よりも大きな値であるときには、例えばステップS794の処理によって画像ポインタ値の設定が行われることにより、演出αの場合には図63(A)に示すような文字からなる報知情報74aを含んだ画像を第2表示装置4Bにて表示させる。また、演出時間タイマ値が確変設定報知基準値よりも大きな値であるときには、演出βの場合にも、演出αの場合と同様に、図63(C)に示すような文字からなる報知情報74aを含んだ画像を第2表示装置4Bにて表示させる。この後、演出時間タイマ値が確変設定報知基準値と一致したときには、演出αの場合には図63(B)に示すような高確率状態に移行する旨を特定可能に報知する文字からなる報知情報74bを含んだ画像を第2表示装置4Bにて表示させる一方、演出βの場合には図63(D)に示すような高確率状態に移行しない旨を特定可能に報知する文字からなる報知情報74cを含んだ画像を第2表示装置4Bにて表示させる。
図61に示すステップS792にて演出時間タイマにおけるタイマ値が確変演出終了基準値以下である旨の判定がなされたときには(ステップS792;Yes)、確変演出終了フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS797)。このとき、確変演出終了フラグがオンであれば(ステップS797;Yes)、演出時間タイマをクリアして初期化するとともに(ステップS798)、画像ポインタ値を初期表示用のアドレスに設定する(ステップS799)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出制御通常処理に対応した値である“0”に更新する(ステップS800)。
ステップS797にて確変演出終了フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS797;No)、演出時間タイマにおけるタイマ値が終了待機基準値以下となっているか否かを判定する(ステップS801)。このとき、演出時間タイマにおけるタイマ値が終了待機基準値以下であれば(ステップS801;Yes)、主基板11から送信される確変演出終了コマンドを適切に受信することができなかったと判断して、所定のエラー処理を実行する(ステップS802)。これに対して、ステップS801にて演出時間タイマにおけるタイマ値が終了待機基準値よりも大きな値である旨の判定がなされたときには(ステップS801;No)、ステップS802の処理をスキップして大当り終了時演出処理を終了する。
次に、第1及び第2表示装置4A、4Bにおける表示動作の具体例について説明する。図64〜図66はそれぞれ、通常遊技状態時に遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞して始動玉検出器40によって検出されたことに基づいて、第1表示装置4Aにより特図ゲームが実行されるとともに第2表示装置4Bにより飾り図柄の可変表示が実行されるときの表示動作例を示している。
図64に示す表示動作例では、第1表示装置4Aによる特図ゲームと第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示とを実行するときに、演出モードフラグの値が“0”に設定されており、図19に示すステップS104の処理で抽出した可変表示結果判定用乱数の値に基づいて、図21に示すステップS207の処理で可変表示結果を「大当り」にする旨の判定がなされたものとする。
このときには、図21に示すステップS209の処理で大当りフラグがオン状態にセットされることから、図22に示すステップS224にて、図24に示すような大当り時可変表示設定処理が実行されることになる。この例では、図24に示すステップS412の処理で継続ラウンド回数が「3」に決定される。これに続いて、ステップS414の処理では、図7(A)に示す大当り時確定図柄決定テーブル153を参照することにより、第1表示装置4Aによる特図ゲームにおける確定図柄が、継続ラウンド回数と同一値である「3」を示す特別図柄に決定される。そして、可変表示時間はリーチ用に予め定められた時間T2に設定される(ステップS416)。
演出制御基板12の側では、主基板11から送信された可変表示開始コマンドに含まれるデータに基づき、継続ラウンド回数が「3」である旨、及び可変表示時間が時間T2である旨がセーブされる(図37のステップS134)。また、主基板11から送信された特別図柄通知コマンドに含まれるデータに基づき、第1表示装置4Aによる特図ゲームにおける確定図柄が「3」を示す特別図柄である旨がセーブされる(ステップS137)。演出制御用CPU120は、図42に示すステップS624の処理で読み出した特図確定図柄が「3」を示す特別図柄であることから、大当り図柄であると判定して(ステップS625;Yes)、図43に示すような大当り表示設定処理を実行する。この例では、図43に示すステップS853の処理で図11(C)に示すような大当り時パターン決定テーブル172を参照することにより、可変表示パターンがリーチAの大当りパターンに決定される。
この後、図64(A)に示すように第1表示装置4Aにて非表示(あるいは停止表示)となっていた特別図柄が、図64(C)に示すように継続的に変化を開始して特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が行われる(図22のステップS234)。これとともに、図64(B)に示すようなデモ画面表示などを行っていた第2表示装置4Bにて、図64(D)に示すように左中右の可変表示部における飾り図柄の可変表示が開始される(図42のステップS634)。そして、図64(E)に示すように第1表示装置4Aにて特別図柄の可変表示が継続して行われている期間において、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示にてリーチになると、リーチAの大当りパターンに基づいて、例えば図64(F)に示すようなリーチ演出表示が行われる。
そして、特図ゲームと飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示時間である時間T2が経過したタイミングにおいて、第1表示装置4Aでは図64(G)に示すような「3」を示す特別図柄が確定図柄として導出表示される(図25のステップS245)。このときには、第2表示装置4Bにて例えば図64(H)に示すような大当り組合せの飾り図柄が確定図柄として導出表示される(図48のステップS666)。
続いて、演出制御用CPU120は、演出モードフラグの値が“0”であり、継続ラウンド回数が「3」であることに基づき、図16(A)に示す第1演出決定テーブル173を参照することにより、ラウンド抽選演出における演出態様を演出B−1の演出態様とすることに決定する(図50のステップS717)。この後、第1表示装置4Aでは、図64(I)に示すように表示状態を継続的に変化させる可変表示を開始する一方で(図29のステップS449)、第2表示装置4Bでは、演出B−1に対応した演出表示制御データに基づく画像ポインタ値の設定により(図50のステップS719)、例えば図64(J)に示すような演出表示が行われる。
こうして第1表示装置4Aにおける可変表示と第2表示装置4Bにおける演出表示が開始された後、主基板11の側にて遊技制御時間タイマにおけるタイマ値がラウンド数報知基準値以下になったときには(図30のステップS303;Yes)、図64(K)に示すように継続ラウンド回数が「3」である旨を特定可能に報知するように、「3」を示す数字が停止表示される(ステップS305)。また、第2表示装置4Bでは、演出モードフラグの値が“0”であることから(図54のステップS941;“0")、継続ラウンド回数が「3」であることに対応した表示結果出力用のアドレスが画像ポインタ値に設定されることで(ステップS946)、図64(L)に示すように継続ラウンド回数が「3」である旨を特定可能に報知するための画像が表示される。
図65に示す表示動作例でも、演出モードフラグの値が“0”に設定されており、図21に示すステップS207の処理で可変表示結果を「大当り」にする旨の判定がなされている。この例では、図24に示すステップS412の処理で継続ラウンド回数が「15」に決定される。これに続いて、ステップS414における処理では、図7(A)に示す大当り時確定図柄決定テーブル153を参照することにより、第1表示装置4Aによる特図ゲームにおける確定図柄が「7」を示す特別図柄に決定される。演出制御用CPU120は、図43に示すステップS853の処理で図11(C)に示すような大当り時パターン決定テーブル172を参照することにより、可変表示パターンをリーチCの大当りパターンに決定する。
この後、図65(A)に示すように第1表示装置4Aにて非表示(あるいは停止表示)となっていた特別図柄が、図65(C)に示すように継続的に変化を開始して特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が行われるとともに、図65(B)に示すようなデモ画面表示などを行っていた第2表示装置4Bにて、図65(D)に示すような左中右の可変表示部における飾り図柄の可変表示が開始される。そして、図65(E)に示すように第1表示装置4Aにて特別図柄の可変表示が継続して行われている期間において、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示にてリーチになると、リーチCの大当りパターンに基づいて、例えば図65(F)に示すようなリーチ演出表示が行われる。
そして、特図ゲームと飾り図柄の可変表示を開始してからリーチ用の可変表示時間であるT2が経過したタイミングにおいて、第1表示装置4Aでは図65(G)に示すような「7」を示す特別図柄が確定図柄として導出表示される。このときには、第2表示装置4Bにて例えば図65(H)に示すような大当り組合せの飾り図柄が確定図柄として導出表示される。
続いて、演出制御用CPU120は、演出モードフラグの値が“0”であり、継続ラウンド回数が「15」であることに基づき、図16(A)に示す第1演出決定テーブル173を参照することにより、ラウンド抽選演出における演出態様を演出C−1の演出態様とすることに決定する。この後、第1表示装置4Aでは、図65(I)に示すように表示状態を継続的に変化させる可変表示を開始する一方で、第2表示装置4Bでは、演出C−1に対応した演出表示制御データに基づく画像ポインタ値の設定により、例えば図65(J)に示すような演出表示が行われる。
こうして第1表示装置4Aにおける可変表示と第2表示装置4Bにおける演出表示が開始された後、主基板11の側にて遊技制御時間タイマにおけるタイマ値がラウンド数報知基準値以下になったときには、図65(K)に示すように継続ラウンド回数が「15」である旨を特定可能に報知するように、「F」を示す文字が停止表示される。また、第2表示装置4Bでは、演出モードフラグの値が“0”であることから、継続ラウンド回数が「15」であることに対応した表示結果出力用のアドレスが画像ポインタ値に設定されることで、図65(L)に示すように継続ラウンド回数が「15」である旨を特定可能に報知するための画像が表示される。
図66に示す表示動作例では、演出モードフラグの値が“0”に設定されており、図21に示すステップS207の処理で可変表示結果を「小当り」にする旨の判定がなされている。このときには、ステップS211の処理で小当りフラグがオン状態にセットされることから、図22に示すステップS222にて、図23に示すような小当り時可変表示設定処理が実行される。この例では、図23に示すステップS402の処理で継続ラウンド回数が「15」に決定される。これに続いて、ステップS403の処理では、第1表示装置4Aによる特図ゲームにおける確定図柄が、小当り図柄である「0」を示す特別図柄に決定される。
演出制御用CPU120は、図42に示すステップS624にて読み出した特図確定図柄が「0」を示す特別図柄であることから、小当り図柄であると判定して(ステップS627;Yes)、図44に示すような小当り表示設定処理を実行する。このときには、図44に示すステップS871の処理で、可変表示パターンがリーチCのリーチハズレパターンに決定されることになる。
この後、図66(A)に示すように第1表示装置4Aにて非表示(あるいは停止表示)となっていた特別図柄が、図66(C)に示すように継続的に変化を開始して特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が行われる。これとともに、図66(B)に示すようなデモ画面表示などを行っていた第2表示装置4Bにて、図66(D)に示すように左中右の可変表示部における飾り図柄の可変表示が開始される。そして、図66(E)に示すように第1表示装置4Aにて特別図柄の可変表示が継続して行われている期間において、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示にてリーチになると、リーチCの大当りパターンに基づいて、例えば図66(F)に示すようなリーチ演出表示が行われる。
そして、特図ゲームと飾り図柄の可変表示を開始してからリーチ用の可変表示時間であるT2が経過したタイミングにおいて、第1表示装置4Aでは図66(G)に示すような「0」を示す特別図柄が確定図柄として導出表示される。このときには、第2表示装置4Bにて例えば図66(H)に示すような小当り図柄を含んだ飾り図柄が確定図柄として導出表示される。
こうして特図ゲームと飾り図柄の可変表示における可変表示結果が「小当り」となったときには、主基板11の側でCPU103が図26に示すステップS267の処理を実行することによって、可変入賞装置5による始動動作を実行するための設定を行うことで、開閉部材30a、30bにより大入賞口31a、31bが所定期間(例えば1.8秒間)にわたり開成されることになる。このとき、第1表示装置4Aでは、例えば図66(I)に示すように、特図ゲームの可変表示結果として導出表示された小当り図柄である「0」を示す特別図柄が、継続して停止表示されている。その一方で、第2表示装置4Bでは、演出制御用CPU120が図48に示すステップS670の処理や、図49に示すステップS694の処理で画像ポインタ値の設定を行うことで、例えば大入賞口31a、31bが開成される旨を特定可能に報知する演出表示として、図66(J)に示すような画像を表示させる。
特図ゲームと飾り図柄の可変表示における可変表示結果が「小当り」となったことに基づき所定時間にわたり開成された大入賞口31a、31bに遊技球が進入すると、CPU103が図28に示すステップS433とステップS436のいずれかの処理を実行することによって主基板11から払出制御基板15に対して大入賞時賞球払出コマンドが送信されて、所定個数の賞球が払い出される。また、このとき大入賞口31a、31bに進入した遊技球がV入賞口35に入賞(V入賞)することなく全て通常領域36を経由して可変入賞装置5の外部に排出されると、大当り遊技状態が発生することなく可変入賞装置5による始動動作が終了し、第1表示装置4Aによる次回の特図ゲームを実行可能とする設定が行われる。この場合には、第2表示装置4Bの表示状態が初期化され、図66(J)に示すような画像の表示が終了する。
これに対して、大入賞口31a、31bに進入した遊技球がV入賞口35に入賞(V入賞)すると、その遊技球が特定玉検出器41によって検出されたことに基づき、大当り遊技状態が発生する。この場合、演出制御用CPU120は、演出モードフラグが“0”であり、継続ラウンド回数が「15」であることに基づき、図16(A)に示す第1演出決定テーブル173を参照することにより、ラウンド抽選演出における演出態様を演出C−1の演出態様とすることに決定する。この後、第1表示装置4Aでは、図66(K)に示すように表示状態を継続的に変化させる可変表示を開始する一方で、第2表示装置4Bでは、演出C−1に対応した演出表示制御データに基づく画像ポインタ値の設定により、例えば図66(L)に示すような演出表示が行われる。
こうして第1表示装置4Aにおける可変表示と第2表示装置4Bにおける演出表示が開始された後、主基板11の側にて遊技制御時間タイマにおけるタイマ値がラウンド数報知基準値以下になったときには、図66(M)に示すように継続ラウンド回数が「15」である旨を特定可能に報知するように、「F」を示す文字が停止表示される。また、第2表示装置4Bでは、演出モードフラグの値が“0”であることから、継続ラウンド回数が「15」であることに対応した表示結果出力用のアドレスが画像ポインタ値に設定されることで、図66(N)に示すように継続ラウンド回数が「15」である旨を特定可能に報知するための画像が表示される。
図67及び図68は、演出モードフラグの値が“1”に設定されてから大当り遊技状態が発生する場合における、第2表示装置4Bでの表示動作例を示している。図67及び図68に示す例ではいずれも、図23に示すステップS402の処理や図24に示すステップS412の処理で継続ラウンド回数が「15」に決定されており、なおかつ、図50に示すステップS717の処理で第2表示装置4Bによるラウンド抽選演出における演出態様が演出A−2の演出態様に決定されているものとする。
図67は、具体的な一例として、演出A−2の演出態様でのラウンド抽選演出が開始されてから3秒後に遊技者等による操作ボタン22の操作が検出される場合の表示動作例を示している。この場合には、図67(A)に示すように、第2表示装置4Bにて報知情報70aを含んだ画像を表示させることにより遊技者に操作ボタン22の操作を促す報知を行うとともに、ラウンドの実行回数を示す報知情報を可変表示させる。
このとき、演出制御用CPU120が、図52に示すような演出スイッチ操作検出処理を実行することにより、演出スイッチ20からの検出信号がオン状態となった旨の判定を行うと(ステップS922;Yes)、継続ラウンド回数、演出時間タイマにおけるタイマ値、及び表示結果決定用乱数の値を示す数値データに基づき、図53に示すような選択確率で報知ラウンド回数とするラウンドの実行回数を決定する(ステップS927)。ここで、図53に示す設定では、継続ラウンド回数が「15」であるときにラウンド抽選演出の開始タイミングから3秒後に操作ボタン22の操作が検出された場合には、報知ラウンド回数が「7」に決定される確率が2/5で最も高くなっている。
こうして報知ラウンド回数が「7」に決定されたときには、演出時間タイマにおけるタイマ値が抽選結果出力基準値と一致したタイミングにおいて、報知ラウンドカウンタのカウント値である「7」に対応した表示結果を導出表示する旨の決定がなされ(図54のステップS944)、それに対応する画像ポインタ値の設定が行われる(ステップS946)。これにより、第2表示装置4Bでは、例えば図67(B)に示すような報知情報71dが導出表示された後、図67(C)に示すような報知情報72dを含んだ画像が表示されることで、継続ラウンド回数よりも少ないラウンドの実行回数である「7」が遊技者等によって特定可能に報知される。このときには、第1表示装置4Aでは、継続ラウンド回数が「15」であることに対応して「F」を示す文字を表示することで、継続ラウンド回数は「15」であることが特定できる。
この後、演出制御基板12にてラウンド開始フラグがオンになることにより(図51のステップS737;Yes)、ラウンド抽選演出を終了させ、図55に示すようなラウンド演出開始処理を実行することで、ラウンド中における演出表示を開始するための設定が行われる。大当り遊技状態にて実行される各ラウンドでは、主基板11から送信されたラウンド開始コマンドに含まれるデータによって示された実行ラウンド数毎に定められたラウンド演出用のアドレスを画像ポインタ値に設定することで(ステップS753)、大当り遊技状態が発生してから行われたラウンド回数を特定可能に報知することができる。例えば、大当り遊技状態にて最初に行われるラウンドでは、第2表示装置4Bにて図67(D)に示すような画像が表示されることにより、1回目のラウンドであることが特定可能に報知される。
こうして大当り遊技状態にて行われるラウンドが順次に次のラウンドへと移行しながら継続し、7回目のラウンドへと移行するときには、報知ラウンドカウンタにおけるカウント値が「0」になる一方で(図59のステップS966;Yes)、ラウンド残回数カウンタにおけるカウント値は「8」であり「0」よりも大きな値となっている(ステップS967;No)。そこで、上乗せ演出フラグがオン状態にセットされることにより(ステップS968)、7回目のラウンド中においては、演出時間タイマにおけるタイマ値が上乗せ演出開始基準値以下となる所定タイミングにおいて、画像ポインタ値が残回数カウンタにおけるカウント値である「8」に対応したアドレスに設定される(図56のステップS772)。これにより、第2表示装置4Bでは、7回目のラウンドを開始するときには図67(E)に示すような画像により7回目のラウンドであることが特定可能に報知される一方で、所定タイミングからは図67(F)に示すような報知情報75aを含んだ画像が表示されることによって、ラウンドがさらに継続可能である旨を報知することができる。また、図67(F)に示すような画像が表示されることで、遊技者は、継続ラウンド回数が「15」であることも認識することが可能である。その後、さらにラウンドが移行することにより継続して、15回目のラウンドに達したときには、例えば図67(G)に示すような画像を第2表示装置4Bに表示させることによって、15回目のラウンドであることが特定可能に報知される。
また、演出A−2の表示態様でラウンド抽選演出が開始されてから演出時間タイマにおけるタイマ値が抽選結果出力基準値と一致するまでの期間において操作ボタン22の操作が検出されなかったことにより、スイッチ操作検出フラグがオフであるときには(図54のステップ942;No)、ラウンドの実行回数を報知しない非報知情報をラウンド抽選演出における表示結果として導出表示する旨の決定がなされ(ステップS945)、それに対応する画像ポインタ値の設定が行われる。この場合、第2表示装置4Bでは、まず、図67(A)と同様に、図68(A)に示すような報知情報70aを含んだ画像を表示させることにより遊技者に操作ボタン22の操作を促す報知を行うとともに、ラウンドの実行回数を示す報知情報を可変表示させる。
この後、操作ボタン22の操作が検出されることなく、演出時間タイマにおけるタイマ値が抽選結果出力基準値と一致すると、図68(B)に示すような非報知情報71eが導出表示される。ここで、非報知情報71eを導出表示するときには、演出時間タイマにおけるタイマ値が所定の報知情報差替基準値と一致したタイミングにてラウンドの実行回数を示す報知情報をラウンドの実行回数を報知しない非報知情報71eを含めて可変表示させ、演出時間タイマにおけるタイマ値が抽選結果出力基準値と一致したタイミングで非報知情報71eを導出表示してもよい。続いて、図68(C)に示すような非報知情報72eを含んだ画像が表示されることで、第2表示装置4Bによる演出表示では継続ラウンド回数を特定できないようにする。これに対して、第1表示装置4Aでは、継続カウント回数が「15」であることに対応して「F」を示す文字が停止表示されることから、遊技者は、第1表示装置4Aの表示状態から継続ラウンド回数が「15」であることを特定することが可能である。
この後、演出制御基板12にてラウンド開始フラグがオンになることにより、ラウンド抽選演出を終了させ、ラウンド中における演出表示を開始するための設定が行われる。大当り遊技状態にて実行される各ラウンドでは、実行ラウンド数毎に定められたラウンド演出用のアドレスを画像ポインタ値に設定することで、大当り遊技状態が発生してから行われたラウンド回数を特定可能に報知することができる。例えば、大当り遊技状態にて最初に行われるラウンドでは、第2表示装置4Bにて図68(D)に示すような画像が表示されることにより、1回目のラウンドであることが特定可能に報知される。
ここで、ラウンドの実行回数を報知しない非報知情報をラウンド抽選演出における表示結果とする旨の決定がなされるときには、報知ラウンドカウンタにおけるカウント初期値として、継続ラウンド回数よりも小さい任意の数値(自然数)が設定されるものとする。例えば、継続ラウンド回数が「15」であるときに、報知ラウンドカウンタにおけるカウント初期値として「7」が設定されたものとする。この場合、大当り遊技状態にて行われるラウンドが順次に次のラウンドへと移行しながら継続し、7回目のラウンドへと移行するときには、報知ラウンドカウンタにおけるカウント値が「0」になる一方で、ラウンド残回数カウンタにおけるカウント値は「8」であり「0」よりも大きな値となっている。そこで、上乗せ演出フラグがオン状態にセットされることにより、7回目のラウンド中においては、演出時間タイマにおけるタイマ値が上乗せ演出開始基準値以下となる所定タイミングにおいて、画像ポインタ値が残回数カウンタにおけるカウント値に対応したアドレスに設定される。これにより、第2表示装置4Bでは、7回目のラウンドを開始するときには図68(E)に示すような画像により7回目のラウンドであることが特定可能に報知される一方で、所定タイミングからは図68(F)に示すような報知情報75bを含んだ画像が表示されることによって、遊技者は、継続ラウンド回数が「15」であることを認識することができる。また、図68(F)に示すような画像を表示することで、ラウンドがさらに継続可能である旨を報知することができる。その後、さらにラウンドが移行することにより継続して、15回目のラウンドに達したときには、例えば図68(G)に示すような画像を第2表示装置4Bに表示させることによって、15回目のラウンドであることが特定可能に報知される。
図69は、大当り遊技状態にて実行されるラウンドが低確率ラウンドであるときに、振分け部材32による遊技球の貯留が開始される変化タイミングを第1及び第2表示装置4A、4Bの表示により報知するための表示動作例を示している。この例では、継続ラウンド回数が「3」に決定された後、2回目のラウンドが開始されるときに、そのラウンドを低確率ラウンドにする旨の判定がなされたものとする(図31のステップS323;“低確率”)。
この場合、ラウンド抽選演出では、例えば第1表示装置4Aにて図69(A)に示すように継続ラウンド回数と同一値である「3」を示す数字が表示される一方、第2表示装置4Bでは例えば図69(B)に示すような画像を表示することにより、継続ラウンド回数が「3」であることを特定可能に報知する演出表示を行う。この後、2回目のラウンドが開始されるときには、例えば図69(C)に示すように第1表示装置4Aを非表示とする一方で、第2表示装置4Bでは図69(D)に示すような画像を表示することにより2回目のラウンドであることを特定可能に報知するなど、ラウンド中における所定の演出表示を実行する。
こうして2回目のラウンドが開始された後に、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が貯留開始基準値と一致すると(図33のステップS462;Yes)、振分け部材32が下方に移動して、遊技球の貯留を開始する(ステップS463)。このとき、第1表示装置4Aでは、例えば図69(E)に示すような「A」の文字が表示される(ステップS465)。また、演出制御用CPU120は、主基板11から送信される貯留開始コマンドに対応して設けられた貯留開始フラグがオンである旨の判定がなされたときに(図56のステップS765;Yes)、画像ポインタ値を演出時間タイマ値に応じた変化タイミング報知用のアドレスに設定する(ステップS767)。これにより、第2表示装置4Bでは、例えば図69(F)に示すような画像が表示される。こうした第1及び第2表示装置4A、4Bの表示により、遊技者は、振分け部材32が遊技者にとって有利な状態に変化したことを特定することができる。
その後、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が貯留終了基準値と一致すると(図33のステップS466;Yes)、振分け部材32が上方に退避することで貯留していた遊技球を解放する(ステップS467)。このとき、CPU103は、第1表示装置4Aの表示制御を行って、例えば図69(G)に示すように第1表示装置4Aを非表示とする(ステップS469)。また、演出制御用CPU120は、主基板11から送信される貯留終了コマンドに対応して設けられた貯留終了フラグがオンである旨の判定がなされたときに(図56のステップS777;Yes)、貯留演出中フラグをクリアしてオフ状態にすることで(ステップS778)、振分け部材32が遊技者にとって有利な状態に変化したことを報知する演出表示の実行を終了させる(ステップS769;Noの判定により実行されるステップS775など)。これにより、第2表示装置4Bでは、例えば図69(H)に示すように、図69(D)に示す画像と同一の画像が表示される。こうした第1及び第2表示装置4A、4Bの表示により、遊技者は、振分け部材32が遊技者にとって有利な状態となる期間が終了したことを特定することができる。
図70及び図71は、大当り遊技状態が終了するときに、高確率状態となるか否かを第1及び第2表示装置4A、4Bの表示により報知するための表示動作例を示している。図70は、具体的な一例として、大当り遊技状態におけるラウンド中に大入賞口31a、31bに進入した遊技球が玉排出口33bへとつながる玉通路を通過して特別領域進入玉検出器44によって検出された後に大当り遊技状態が終了する場合の表示動作例を示している。図71は、他の一例として、大当り遊技状態におけるラウンド中に大入賞口31a、31bに進入した遊技球が特別領域進入玉検出器44によって検出されることなく大当り遊技状態が終了する場合の表示動作例を示している。
ラウンド中に大入賞口31a、31bに進入した遊技球が特別領域進入玉検出器44によって検出されたときには(図32のステップS352;Yesまたは図34のステップS498;Yes)、確変確定フラグがオンとなることにより(ステップS353またはステップS499)、大当り遊技状態が終了するときには確変中フラグがオン状態にセットされる(図35のステップS365)。このとき、例えば第1表示装置4Aは図70(A)に示すように非表示となっている一方、第2表示装置4Bには図70(B)に示すような画像が表示されて、大当り遊技状態が終了する旨の報知がなされる。これに続いて、高確率状態となるか否かを報知する表示動作が開始され、例えば図70(C)に示すように第1表示装置4Aの表示状態が継続的に変化する可変表示が開始される一方で(図35のステップS369)、第2表示装置4Bでは図70(D)に示すような報知情報74aを含んだ画像が表示される(図61のステップS794)。
その後、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が確変演出終了基準値と一致すると(図35のステップS372;Yes)、確変中フラグがオンであることにより(ステップS375;Yes)、第1表示装置4Aでは、例えば図70(E)に示すような「H」の文字が表示される(ステップS376)。また、演出時間タイマにおけるタイマ値が確変設定報知基準値と一致すると(図61のステップS793;Yes)、高確率状態に移行する旨の確変設定に応じて(ステップS795)、第2表示装置4Bにて図70(F)に示すような報知情報74bを含んだ画像が表示される(図61のステップS796)。こうした第1及び第2表示装置4A、4Bの表示により、遊技者は、大当り遊技状態が終了した後に高確率状態となることを特定することができる。
これに対して、ラウンド中に大入賞口31a、31bに進入した遊技球が特別領域進入玉検出器44によって検出されなければ(図32のステップS352;No及び図34のステップS498;No)、確変確定フラグがオンとならずにオフのままで維持される。この場合、大当り遊技状態が終了するときには確変中フラグがクリアされてオフ状態となる(図35のステップS366)。このとき、例えば第1表示装置4Aは図71(A)に示すように非表示となっている一方、第2表示装置4Bには図71(B)に示すような画像が表示されて、大当り遊技状態が終了する旨の報知がなされる。これに続いて、高確率状態となるか否かを報知する表示動作が開始され、例えば図71(C)に示すように第1表示装置4Aの表示状態が継続的に変化する可変表示が開始される一方で(図35のステップS369)、第2表示装置4Bでは図71(D)に示すような報知情報74aを含んだ画像が表示される(図61のステップS794)。
その後、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が可変演出終了基準値と一致すると、確変中フラグがオフであることにより(図35のステップS375;No)、第1表示装置4Aでは、例えば図71(E)に示すような「L」の文字が表示される(ステップS377)。また、演出時間タイマにおけるタイマ値が確変設定報知基準値と一致すると、高確率状態に移行しない旨の確変設定に応じて、第2表示装置4Bにて図71(F)に示すような報知情報74cを含んだ画像が表示される。こうした第1及び第2表示装置4A、4Bの表示により、遊技者は、大当りが終了した後に高確率状態にはならないことを特定することができる。
このように、本発明のパチンコ遊技機1によれば、主基板11に搭載されたCPU103が図22のステップS234や図25のステップS243及びステップS245などにて第1表示装置4Aの表示制御を行うことにより、特別図柄を可変表示する特図ゲームを実行することができる。その一方で、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、図42のステップS634や図47のステップS644及びステップS645などにて画像ポインタ値を設定することによる第2表示装置4Bの表示制御を行うことで、飾り図柄の可変表示を実行することができる。このとき、演出制御用CPU120は、図42に示す可変表示演出設定処理において、主基板11からの特別図柄通知コマンドによって指定された特図確定図柄に応じてステップS626の大当り表示設定処理、ステップS628の小当り表示設定処理、ステップS631のリーチハズレ表示設定処理、及びステップS632の通常ハズレ設定処理のいずれかを実行することで、飾り図柄の可変表示における表示態様を異ならせることができる。このように、主基板11とは異なるサブ側の制御基板である演出制御基板12の側にて表示装置の表示による演出の一部を決定することで、主基板11に搭載されたマイクロコンピュータにおける制御負荷を増大させることなく、第1及び第2表示装置4A、4Bの表示制御を行うことができ、第2表示装置4Bによる演出表示のバリエーションを増加させて、多様な演出により遊技興趣を向上させることができる。
また、CPU103は、図21のステップS207にて判定した特図表示結果に対応する確定図柄を、図25のステップS245の処理を実行することで第1表示装置4Aに表示させる。これにより、第1表示装置4Aと第2表示装置4Bからなる2つの表示装置において、可変表示結果が「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれとなるかの判定結果に対応した表示が行われることになり、また、主基板11に搭載されたCPU103によって表示動作の制御が行われる第1表示装置4Aにて、可変表示結果が「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれとなるかの判定結果に対応した表示が行われることになるので、遊技者が可変表示結果を誤って認識することを防止できる。
さらに、第1表示装置4Aによる特図ゲームにて大当り図柄が確定図柄として導出表示されたときには、ステップS126のラウンド開始時処理やステップS127のラウンド中制御処理が実行されることにより、可変入賞装置5では開閉部材30a、30bが大入賞口31a、31bを遊技者にとって有利な特定態様で開閉するラウンドが実行される。ここで、大当り遊技状態では、図23のステップS402や図24のステップS412にて継続ラウンド回数として決定したラウンドの実行回数に達するまで、次のラウンドに移行させることが可能になり、ラウンド中に大入賞口31a、31bに進入した遊技球が特定玉検出器41によって検出されたときには、次のラウンドに移行することになる。これにより、第1表示装置4Aによる特図ゲームや第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示における可変表示結果と、可変入賞装置5の大入賞口31a、31bを開成させる動作とに関連性を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
第1表示装置4Aによる特図ゲームにて小当り図柄が確定図柄として導出表示されたときには、ステップS124の小当り時制御処理などが実行されることにより、可変入賞装置5では開閉部材30a、30bが大入賞口31a、31bを所定期間にわたり開成した後に閉成する。このとき開成された大入賞口31a、31に進入した遊技球が特定玉検出器41によって検出されると、大当り遊技状態が発生する。これにより、第1表示装置4Aによる特図ゲームにて可変表示結果が「小当り」となったときに、大入賞口31a、31bに進入した遊技球がV入賞口35に進入するかということに対する遊技者の期待感が高められ、遊技興趣を向上させることができる。
また、図21のステップS207にて第1表示装置4Aによる特図ゲームにて可変表示結果を「小当り」とする旨の判定がなされたときには、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示として実行する可変表示パターンが、図44のステップS871の処理によって他の可変表示パターンに比べて大当り信頼度が高いリーチCの可変表示パターンに決定される。そして、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示における表示態様がリーチCの可変表示パターンに応じた表示態様となることで、遊技者は、可変表示結果が「小当り」となる可能性の有無を認識することができる。すなわち、第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示としてリーチCの可変表示パターンが実行されるときには可変表示結果が「小当り」となる可能性があるのに対し、リーチC以外の可変表示パターンが実行されるときには可変表示結果が「小当り」となる可能性がない。このように、可変表示結果が「小当り」となる可能性の有無を特定可能にすることで、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、本発明のパチンコ遊技機1では、可変入賞装置5内に進入した遊技球をV入賞口35と通常領域36とに振り分ける振分け部材32が設けられており、CPU103は、低確率ラウンドにおいてオフとなる高確率振分けフラグが図33のステップS461にてオフであると判定したときに、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が貯留開始基準値となっていれば、振分け部材32によって遊技球の貯留を開始するための設定を行うとともに、ステップS465にて第1表示装置4Aに「A」の文字を表示させるなど、第1表示装置4Aにおける表示状態を制御することにより、振分け部材32が遊技者にとって有利な状態である貯留可能状態に変化するタイミングを特定可能に報知することができる。その一方で、演出制御用CPU120は、主基板11から貯留開始コマンドが送信されることにより図56のステップS765にて貯留開始フラグがオンとなっているときに、画像ポインタ値を変化タイミング報知用のアドレスに設定するなどして、例えば図58(A)〜(C)に示すような演出X〜Zのいずれかを、第2表示装置4Bによる演出表示として実行する制御を行うことができる。このように、主基板11とは異なるサブ側の制御基板である演出制御基板12の側にて表示装置の表示による演出の一部を決定することで、主基板11に搭載されたマイクロコンピュータにおける制御負荷を増大させることなく、第1及び第2表示装置4A、4Bの表示制御を行うことができ、第2表示装置4Bによる演出表示のバリエーションを増加させて、多様な演出により遊技興趣を向上させることができる。また、第1表示装置4Aでは、第2表示装置4Bとは別個に、振分け部材32が遊技者にとって有利な状態に変化するタイミングが特定可能に報知されるので、遊技者が振分け部材32の変化タイミングを誤って認識することを防止できる。
ここで、振分け部材32が貯留した遊技球は、振分け部材32が上方に移動して解放されることにより、玉排出口33a、33bにつながる所定の玉通路に誘導される。これに対して、振分け部材32によって貯留されなかった遊技球は、下部入賞空間の側部34a、34bを落下する。そして、V入賞口35が玉排出口33a、33bの直下に配置されていることから、玉排出口33a、33bから下部入賞空間に送り込まれた遊技球は、下部入賞空間の側部34a、34bを落下した遊技球に比べて高い割合で、V入賞口35に進入して特定玉検出器41によって検出されることになる。従って、CPU103が図33のステップS465にて第1表示装置4Aに「A」の文字を表示させるとともに、演出制御用CPU120が図56のステップS767にて画像ポインタ値を変化タイミング報知用のアドレスに設定するなどして図58(A)〜(C)に示すような演出X〜Zのいずれかを第2表示装置4Bによる演出表示として実行する制御を行うことで、振分け部材32により遊技球が玉排出口33a、33bにつながる玉通路と下部入賞空間の側部34a、34bのいずれに振り分けられるかという振分け態様に応じて第2表示装置4Bの演出表示における表示態様を異ならせることができる。このように、主基板11とは異なるサブ側の制御基板である演出制御基板12の側にて表示装置の表示による演出の一部を決定することで、主基板11に搭載されたマイクロコンピュータにおける制御負荷を増大させることなく、第1及び第2表示装置4A、4Bの表示制御を行うことができ、第2表示装置4Bによる演出表示のバリエーションを増加させて、多様な演出により遊技興趣を向上させることができる。また、第1表示装置4Aでは、第2表示装置4Bとは別個に、振分け部材32による遊技球の振分け態様が特定可能に報知されるので、遊技者が振分け部材32による遊技球の振分け態様を誤って認識することを防止できる。
また、CPU103が図26のステップS264、図28のステップS429、図29のステップS449、図30のステップS304やステップS305などにて第1表示装置4Aの表示制御を行うことにより、図23のステップS402や図24のステップS412にて決定した継続ラウンド回数を特定可能に報知する制御を行うことができる。その一方で、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、図50のステップS717にて継続ラウンド回数などに基づいて第2表示装置4Bによる演出表示における演出態様を決定することができる。このように、主基板11とは異なるサブ側の制御基板である演出制御基板12の側にて表示装置の表示による演出の一部を決定することで、主基板11に搭載されたマイクロコンピュータにおける制御負荷を増大させることなく、第1及び第2表示装置4A、4Bの表示制御を行うことができ、第2表示装置4Bによる演出表示のバリエーションを増加させて、多様な演出により遊技興趣を向上させることができる。また、第1表示装置4Aでは、第2表示装置4Bとは別個に、継続ラウンド回数を特定可能に報知するので、遊技者が継続ラウンド回数として決定されたラウンドの実行回数を誤って認識することを防止できる。
主基板11と演出制御基板12の間には、主基板11から演出制御基板12に出力される制御信号を中継する信号中継基板13が設けられており、信号中継基板13では、各配線毎にダイオードD1及び抵抗R1からなる伝送方向規制回路13−1〜13−nが設けられている。加えて、主基板11には、信号中継基板13から主基板11への信号の入力を阻止する出力バッファ回路60が設けられている。これにより、外部から主基板11への不正な信号の入力を、従来に比べてより確実に防止することができる。
なお、上記実施の形態では、主基板11から信号を入力し主基板11に対して信号を送出しないマイクロコンピュータを搭載した電気部品制御基板として演出制御基板12を例示したが、主基板11から信号を入力し主基板11に対して信号を送出しないマイクロコンピュータを搭載した電気部品制御基板が他にもある場合には、その基板についても、主基板11からの信号が信号中継基板13を経由するように構成されるとともに、信号中継基板13から信号が入力される部分に、信号中継基板13への信号出力を阻止するための信号方向規制手段(例えば入力バッファ回路など)が設けられてもよい。
このように、主基板11から各周辺基板への信号が信号中継基板13に集中され、かつ、主基板11において信号中継基板13に出力される信号に対して信号方向規制手段としての出力バッファ回路60が設けられているので、主基板11に対して不正に賞球払出を行わせたり不正に大当りを生じさせるような不正信号の入力が効果的に防止される。
以上のような構成を採用することによって、遊技機の動作に不審な点があり不正行為(主基板11に対して不正に賞球払出を行わせたり不正に大当りを生じさせるような信号を入力させる行為、例えば、周辺基板や基板間のケーブルに不正基板を接続するような行為)が疑われる場合には、主基板11以外では、信号中継基板13のみを調べればよい。主基板11に対して不正信号を送り込むために、信号中継基板13に対して不正信号を送り込んでも、その信号は、信号中継基板13に搭載されている伝送方向規制回路13−1〜13−nのような信号方向規制手段によって、主基板11側への信号伝達が阻止されるからである。
また、1つの信号中継基板13のみを調査すればよいことから、多数の中継基板が設けられている場合に比べて、特に、多数の中継基板が縦続的に配置されている場合に比べて、調査時間を短縮できる。また、信号中継基板13の表面および裏面を基板ボックスの外部から容易に視認できるようにすることで、信号中継基板13の調査を容易にすることができる。さらに、信号中継基板13を収納する基板ボックスは容易に開けられないような構造にするとともに、万が一に開けられた場合には、容易にそのことを把握できるようにしてもよい。このようにすることによっても、信号中継基板13に対してなされた不正行為の発見を容易にすることができる。
ここで、全ての周辺基板に対して1つの信号中継基板13を設けてもよいし、複数の中継基板を並列的に設けてもよい。例えば、各周辺基板に対応して、またはいくつかの周辺基板(全ての周辺基板ではない)に対して1つの中継基板を設けるようにしてもよい。その場合には、不正行為の調査時間が長くなる可能性はあるが、遊技機内部において、配線の引き回しが容易になる等のメリットがある。
また、信号中継基板13はワンウェイねじを用いて基板ボックスに強固に収納され、容易には遊技機から取り外すことができない構造としてもよいし、一般的なねじ等で固定するといった簡易な固定方法を用いて遊技機に取り付けられてもよい。その場合には、治具としてのねじ回し(ドライバ)やコイン状のものを用いて信号中継基板13が遊技機から取り外される。簡易な固定方法を用いた場合でも、信号中継基板13の表面および裏面は基板ボックスの外部から容易に視認できるようにすることで、信号中継基板13の調査を容易にすることができる。
このように、信号中継基板13は、所定の治具(ねじ回しや切断工具など)の使用により遊技機から取り外し可能に装着されることが好ましい。信号中継基板13を容易に取り外すことができず、信号中継基板13に対して不正行為がなされることを防止できるからである。
また、信号中継基板13は、遊技機から取り外されると、取り外し前の装着態様と同態様では装着不能に(例えばワンウェイねじで)遊技機に装着されていることが好ましい。信号中継基板13が不正に取り外されたことを容易に認識できるからである。
演出制御用CPU120は、図40のステップS608にて演出スイッチ20からスイッチ信号入力回路126にオン状態の検出信号が入力されたと判定したときに、演出モードフラグの値を“0”と“1”とで切り換える。そして、図50に示す抽選演出開始処理では、演出モードフラグの値に応じてステップS712またはステップS713にて設定した第1及び第2演出決定テーブル173、174を参照することで、第2表示装置4Bによるラウンド抽選演出における演出表示の表示態様を決定する。第1及び第2演出決定テーブル173、174は、図16(A)及び(B)に示すように、第2表示装置4Bの表示態様として決定する演出の種類が異なっている。このような設定により、第2表示装置4Bによる演出表示の表示態様は、操作ボタン22の操作がなされたか否かに応じて異なる表示態様に決定することができるので、主基板11における制御負荷を増大させることなく、第2表示装置4Bによる演出表示のバリエーションを増加させて、多様な演出により遊技の興趣を向上させることができる。
CPU103は、大当り遊技状態におけるラウンドの実行中に、図32のステップS352や図34のステップS498にて特別領域進入玉検出器40からの検出信号がオン状態である旨の判定がなされたときに、確変確定フラグをオン状態にセットする。この後、図35のステップS362にて確変確定フラグがオン状態である旨の判定がなされることにより、確変中フラグがオン状態にセットされる。こうして確変中フラグがオン状態となった後には、図21のステップS205にて設定される確変時可変表示結果判定テーブル151を参照することで、可変表示結果を「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかの判定が行われる。ここで、図5(B)に示す確変時可変表示結果判定テーブル151では、図5(A)に示す通常時可変表示結果判定テーブル150に比べて多くの乱数値が、「大当り」の可変表示結果に対して割り当てられている。このように確変中フラグがオン状態である高確率状態では、確変中フラグがオフ状態である通常遊技状態時よりも高い割合で、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされることになる。また、CPU103が図35のステップS369やステップS373、ステップS376、ステップS377などにて第1表示装置4Aの表示制御を行うことにより、高確率状態となるか否かを特定可能に報知する制御を行うことができる。その一方で、演出制御用CPU120は、図61のステップS795にて読み出した確変設定に対応してステップS796で画像ポインタ値を設定することにより、高確率状態となるか否かに応じて異なる演出態様となるように、第2表示装置4Bの表示により高確率状態となるか否かを報知する演出表示の制御を行うことができる。このように、主基板11とは異なるサブ側の制御基板である演出制御基板12の側にて表示装置の表示による演出の一部を決定することで、主基板11に搭載されたマイクロコンピュータにおける制御負荷を増大させることなく、第1及び第2表示装置4A、4Bの表示制御を行うことができ、第2表示装置4Bによる演出表示のバリエーションを増加させて、多様な演出により遊技興趣を向上させることができる。また、第1表示装置4Aでは、第2表示装置4Bとは別個に、高確率状態となるか否かを特定可能に報知するので、遊技者が高確率状態となるか否かを誤って認識することを防止できる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、信号中継基板13では、主基板11から演出制御基板12に出力される制御信号を伝送する配線毎に、図4(B)に示すような伝送方向規制回路13−1〜13−nを設けるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、主基板11に出力バッファ回路60を設ける一方で、信号中継基板13にはダイオードD1などからなる伝送方向規制回路13−1〜13−nを設けないものであってもよい。
また、上記実施の形態では、演出制御基板12が音声データ出力回路127及びランプデータ出力回路128を備えて、演出制御基板12の制御下にて、スピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9及び役物飾りランプ85の点灯/消灯切換を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば図72に示すように、演出制御基板12とは別個にマイクロコンピュータが搭載された音声制御基板18及びランプ制御基板19を設けたものであってもよい。この場合、音声制御基板18は、信号中継基板13を介して主基板11から制御信号として送信された音声制御コマンドに基づき、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御する一方、ランプ制御基板19は、信号中継基板13を介して主基板11から制御信号として送信されたランプ制御コマンドに基づき、遊技効果ランプ9及び役物飾りランプ85の点灯/消灯制御を行う。音声制御基板18及びランプ制御基板19は、演出制御基板12や払出制御基板15と同様に、電源基板10にて生成されて主基板11を経由した電源電圧の供給を、電源中継基板14から受けるようにすればよい。
あるいは、図73に示すように、演出制御基板12とは別個のマイクロコンピュータが搭載された音声制御基板18及びランプ制御基板19が、演出制御基板12からの制御信号を受けて各種の制御を行うようにしてもよい。すなわち、音声制御基板18は、演出制御基板12から制御信号として送信された音声制御コマンドに基づき、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御する一方、ランプ制御基板19は、演出制御基板12から制御信号として送信されたランプ制御コマンドに基づき、遊技効果ランプ9及び役物飾りランプ85の点灯/消灯制御を行うようにしてもよい。この場合にも、音声制御基板18及びランプ制御基板19は、演出制御基板12や払出制御基板15と同様に、電源基板10にて生成されて主基板11を経由した電源電圧の供給を、電源中継基板14から受けるようにすればよい。
上記実施の形態では、第1表示装置4Aによる特図ゲームを開始するときに、可変表示結果が「大当り」と「小当り」のいずれかであれば、図23のステップS402または図24のステップS412にて、大当り遊技状態で実行可能なラウンドの上限回数となる継続ラウンド回数を決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、大当り遊技状態が発生するときに継続ラウンド回数を決定するものであってもよい。例えば、図26のステップS261にて大当りフラグがオンである旨の判定がなされたときや、図28のステップS421あるいは図29のステップS441にて特定玉検出器41からの検出信号がオン状態である旨の判定がなされたときに、図23のステップS401及びステップS402、あるいは図24のステップS411及びステップS412のような処理を実行することで、継続ラウンド回数を決定するようにしてもよい。この場合、抽選演出開始コマンドに継続ラウンド回数を示すデータを含ませることで、演出制御基板12の側にて継続ラウンド回数を特定可能とし、図50のステップS717にて継続ラウンド回数に応じて第2表示装置4Bによるラウンド抽選演出における表示態様を決定できればよい。
また、上記実施の形態では、大当り遊技状態における各ラウンドにおいて振分け部材32が下方に移動して遊技球を貯留した後に上方に移動して解放することにより、遊技者にとって有利な状態に変化するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、第1表示装置4Aによる特図ゲームにおける可変表示結果が「小当り」となったことに基づき可変入賞装置5により実行される始動動作においても、所定の割合で、振分け部材32が遊技者にとって有利な状態に変化するようにしてもよい。例えば、第1表示装置4Aによる特図ゲームにおける可変表示結果が「小当り」となったときには、振分け態様決定用乱数の値を示す数値データを抽出し、振分け態様決定テーブルを参照することなどにより、始動動作中における振分け部材32の状態を決定してもよい。ここで、振分け態様決定テーブルは、振分け態様決定用乱数の値と、始動動作中に振分け部材32を退避状態のままに維持するか貯留可能状態としてから退避状態に変化させるかの決定結果とを対応付ける設定データなどから構成されたものであればよい。そして、振分け部材32を貯留可能状態とする旨の決定がなされたときには、図33のステップS464と同様にして、主基板11から演出制御基板12に対して貯留開始コマンドを送信する。演出制御基板12では、演出制御用CPU120が、貯留開始コマンドを受信したことに応答して、例えば図56のステップS767と同様に画像ポインタ値の設定を行うことにより、可変入賞装置5内に進入した遊技球が振分け部材32によって特定誘導路としての玉通路に振り分けられてV入賞口35に誘導される旨を特定可能に報知する演出を行う。このとき、主基板11の側では、CPU103が第1表示装置4Aの表示状態を制御することにより、例えば「A」の文字を表示させることなどにより、第1表示装置4Aの表示により遊技球が特定誘導路に振り分けられてV入賞口35に誘導される旨を特定可能に報知する制御を行うようにしてもよい。
さらに、第1表示装置4Aによる特図ゲームの可変表示結果を「小当り」とする旨の判定がなされたときに、振分け部材32による遊技球の振分け態様を決定し、上記実施の形態における可変表示開始コマンドに決定された遊技球の振分け態様を示すデータを含ませてもよい。これにより、可変入賞装置5による始動動作が開始されるときに演出制御基板12の側に振分け部材32による遊技球の振分け態様を通知することができ、パチンコ遊技機1にて大当り遊技状態が発生するより以前に、第1表示装置4Aによる特図ゲームが開始されるタイミングで、第2表示装置4Bによる演出表示の表示態様を決定することができるので、主基板11の側にて決定された振分け部材32による遊技球の振分け態様に応じた演出表示を、第1表示装置4Aによる特図ゲームが開始されるときから実行して、遊技の興趣を向上させることができる。
一般に、パチンコ遊技機等の遊技機では、マイクロコンピュータにおけるプログラムを書き換えることによる不正が行われたことを容易に判別可能とするために、大当り遊技状態を発生させるか否かを判定する処理を実行するマイクロコンピュータにおける記憶容量が所定の容量に制限されている。こうした遊技機に用いられるメイン側のマイクロコンピュータにおける制御負荷を軽減するために、サブ側の制御基板にて表示装置における表示内容を決定する技術が提案されている(例えば特開2000−325585号公報などを参照)。この技術によると、識別情報(特別図柄や装飾図柄)の可変表示を開始するときに、メイン側の制御基板からサブ側の制御基板に対して、識別情報の表示パターンを示す制御信号と、停止図柄を特定可能な制御信号とが送信されることになる。これに対して、本願発明では、第1表示装置4Aによる特図ゲームにて特別図柄の可変表示を開始するときに、主基板11から演出制御基板12に対して、特別図柄の可変表示時間と表示態様とを示す制御信号を1回だけ送信するようにしてもよい。具体的な一例として、上記実施の形態における特別図柄通知コマンドに含まれて特別図柄の確定図柄を示すデータを、可変表示開始コマンドに組み込み、第1表示装置4Aによる特図ゲームを開始するときには、可変表示開始コマンドのみを演出制御基板12に対して送信するようにしてもよい。
上記実施の形態では、第1表示装置4Aが7セグメントLEDやドットマトリクスLEDから構成されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば複数箇所の発光位置にて複数種類の発光色で発光可能な発光体としてのLEDモジュールからなる表示装置などであってもよい。さらに、例えば第1表示装置4Aを2桁の7セグメントLEDから構成し、継続ラウンド回数として決定されたラウンドの実行回数に応じて複数種類の表示態様の組合せのうちから1つを選択可能とし、遊技者等にとって認識しがたい表示態様で表示するようにしてもよい。すなわち、主基板11にて表示制御が行われる表示装置では、同一の決定結果に対して複数の表示態様のいずれも選択可能とし、選択された表示態様の表示を実行する制御を行うことで、決定結果を遊技者が認識することは困難となるようにしてもよい。これにより、演出制御基板12にて表示制御が行われる表示装置による演出表示に対する遊技者の関心を高め、演出表示の印象を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
また、可変入賞装置5の内部には、可変入賞装置5内に進入した遊技球をV入賞口35に誘導する特定誘導路と、V入賞口35とは異なる通常誘導路とを設け、遊技球が大入賞口31aと大入賞口31bのいずれに進入したかに応じて、特定誘導路に進入する割合と、通常誘導路に進入する割合とが異なるように構成されていてもよい。具体的な一例として、大入賞口31aに進入した遊技球は1/10の確率で特定誘導路に進入し、9/10の確率で通常誘導路に進入する。その一方で、大入賞口31bに進入した遊技球は2/7の確率で特定誘導路に進入し、5/7の確率で通常誘導路に進入する。そして、主基板11から演出制御基板12に対して送信される演出制御コマンドとして、大入賞口31aに遊技球が進入したことを示す左大入賞コマンドと、大入賞口31bに遊技球が進入したことを示す右大入賞コマンドとを設けておく。
このような構成において、主基板11に搭載されたCPU103は、図28のステップS431や図34のステップS485にて左入賞玉検出器42aからの検出信号がオン状態である旨の判定がなされたときに、演出制御基板12に対して左大入賞コマンドを送信する設定を行う。このときには、第1表示装置4Aの表示状態を、予め定められた第1大入賞時表示態様とする表示制御も行う。また、図28のステップS434や図34のステップS492にて右入賞玉検出器42bからの検出信号がオン状態である旨の判定がなされたときに、演出制御基板12に対して右大入賞コマンドを送信する設定を行う。このときには、第1表示装置4Aの表示状態を、第1大入賞時表示態様とは異なる第2大入賞時表示態様とする表示制御も行う。
演出制御基板12では、演出制御用CPU120が左大入賞コマンドを受信したか、右大入賞コマンドを受信したかに応じて、画像ポインタ値をCGROM124における異なるアドレスに設定することで、第2表示装置4Bによる演出表示の表示態様を、特定誘導路に進入する割合が高い大入賞口に遊技球が進入したか、特定誘導路に進入する割合が低い大入賞口に遊技球が進入したかに応じて異なる表示態様に決定する。これにより、第1表示装置4Aでは、可変入賞装置5に進入した遊技球が特定誘導路に進入する割合を特定可能に報知することができる一方、第2表示装置4Bでは、可変入賞装置5に進入した遊技球が特定誘導路に進入する割合に応じて表示態様が異なる演出表示を行うことができ、主基板11に搭載されたマイクロコンピュータにおける制御負荷を増大させることなく、第1及び第2表示装置4A、4Bの表示制御を可能にして、第2表示装置4Bによる演出表示のバリエーションを増加させて遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、可変入賞装置5の内部において、振分け部材32による遊技球の振分け態様によって、可変入賞装置5内に進入した遊技球が前述の特定誘導路と通常誘導路のいずれかに振り分けられる割合を異ならせるようにしてもよい。例えば、振分け部材32は、大入賞口31aの付近に設けられて、第1の振分け動作状態であるときに、大入賞口31aに進入した遊技球を1/10の確率で特定誘導路に振分け、9/10の確率で通常誘導路に振り分ける。これに対して、振分け部材32が第2の振分け動作状態に変化したときには、大入賞口31aに進入した遊技球を1/2の確率で特定誘導路に振分け、1/2の確率で通常誘導路に振り分ける。その一方で、大入賞口31bに進入した遊技球は2/7の確率で特定誘導路に進入し、5/7の確率で通常誘導路に進入する。そして、主基板11から演出制御基板12に対して送信される左大入賞コマンドには、振分け部材32が第1の振分け動作状態となっているか第2の振分け動作状態となっているかを示すデータを配置しておく。
このような構成において、主基板11に搭載されたCPU103は、例えば図27に示す小当り時制御処理や、図33に示す振分け部材制御処理において、振分け部材32を第1の振分け動作状態と第2の振分け動作状態のいずれかに制御する。そして、図28のステップS431や図34のステップS485にて左入賞玉検出器42aからの検出信号がオン状態である旨の判定がなされたときには、振分け部材32の動作状態に対応した左大入賞コマンドを送信する設定を行う。このときには、第1表示装置4Aの表示状態を、振分け部材32の動作状態に応じて異なる表示態様とする表示制御を行うようにしてもよい。また、図28のステップS434や図34のステップS492にて右入賞玉検出器42bからの検出信号がオン状態である旨の判定がなされたときに、演出制御基板12に対して右大入賞コマンドを送信する設定を行う。このときには、第1表示装置4Aの表示状態を、前述の第2大入賞時表示態様とする表示制御も行う。
演出制御基板12では演出制御用CPU120が、左大入賞コマンドを受信したか右大入賞コマンドを受信したかを判定し、さらには、左大入賞コマンドに配置されたデータにより振分け部材32が第1の振分け動作状態であるか第2の振分け動作状態であるかを判定する。その判定結果に応じて、画像ポインタ値をCGROM124における異なるアドレスに設定することで、第2表示装置4Bによる演出表示の表示態様を、遊技球が大入賞口31a、31bのいずれに進入したか、また、大入賞口31aに進入したときには振分け部材32が第1の振分け動作状態となっているか第2の振分け動作状態となっているかに応じて、異なる表示態様に決定する。これにより、第1表示装置4Aでは、可変入賞装置5に進入した遊技球が特定誘導路に進入する割合を特定可能に報知することができる一方、第2表示装置4Bでは、可変入賞装置5に進入した遊技球が特定誘導路に進入する割合に応じて表示態様が異なる演出表示を行うことができ、主基板11に搭載されたマイクロコンピュータにおける制御負荷を増大させることなく、第1及び第2表示装置4A、4Bの表示制御を可能にして、第2表示装置4Bによる演出表示のバリエーションを増加させて遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、図33のステップS462にて遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が貯留開始基準値と一致したときに、ステップS463にて振分け部材32による遊技球の貯留を開始する設定を行うとともに、ステップS464にて貯留開始コマンドの送信設定を行うことで、演出制御基板12に対して振分け部材32の状態が変化するタイミングを通知するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば貯留開始コマンドの送信設定については、遊技制御時間タイマにおけるタイマ値が貯留開始基準値となるタイミングよりも所定時間だけ以前のタイミングで行うようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は、貯留開始コマンドを受信したときに、例えば振分け部材32の状態が変化するタイミングの何秒前から当該タイミングを特定可能とする演出表示を行うかなどといった、演出の種類を決定し、第2表示装置4Bによる演出表示における表示態様を決定するようにしてもよい。このように、演出制御用CPU120が演出表示の開始タイミングといった演出の種類を決定する場合には、その演出表示の開始タイミングによって、遊技者にとって有利となる度合が異なることになる。すなわち、早い段階から振分け部材32の状態が変化するタイミングが特定可能に報知されていれば、遊技者は予めそのタイミングを見計らい大入賞口31a、31bを狙って遊技球を打ち込むことができる一方、振分け部材32の状態が変化するタイミングの直前にそのタイミングが特定可能に報知されると、遊技者は遊技球を大入賞口31a、31bに向けて打ち込むタイミングを予測することが困難になる。これにより、主基板11における制御負荷を増大させることなく、第2表示装置4Bによる演出表示のバリエーションを増加させるとともに、遊技者にとって有利な度合が変化する多様な演出により遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記実施の形態では、図56のステップS765にて貯留開始フラグがオンである旨の判定がなされたときに、ステップS767の処理を実行することにより画像ポインタ値を図57に示すような演出時間タイマにおけるタイマ値との対応関係に基づいて設定した後、ステップS777にて貯留終了フラグがオンである旨の判定がなされるまでのあいだは画像ポインタ値の設定を維持していた。このため、振分け部材32が遊技者にとって有利な状態に変化した変化タイミングに応じて図58(A)〜(C)に示すような画像のいずれかが第2表示装置4Bに表示された後には、振分け部材32が貯留した遊技球を解放するなどして遊技者にとって有利な状態が終了するまでの期間において、第2表示装置4Bにおける表示態様が変化しないようになっていた。これに対して、振分け部材32が遊技者にとって有利な状態に変化した後に、その状態が終了するまでの期間において第2表示装置4Bの表示態様を変化させることを可能にし、その変化態様を、振分け部材32が遊技者にとって有利な状態に変化した変化タイミングに応じて異ならせるようにしてもよい。
例えば、図56のステップS769にて貯留演出中フラグがオンである旨の判定がなされるとともに、ステップS777にて貯留終了フラグがオフである旨の判定がなされたときには、ステップS767と同様の処理を実行することにより、図57に示すような対応関係に従って、画像ポインタ値を演出時間タイマにおけるタイマ値に応じたアドレスに設定すればよい。このような設定により、振分け部材32の変化タイミングでの演出時間タイマにおけるタイマ値が「10001」以上であった場合には、振分け部材32が遊技者にとって有利な状態となっている期間において、第2表示装置4Bにて演出Z(図58(C)参照)、演出Y(図58(B)参照)、演出X(図58(A)参照)の順で表示態様が変化する演出表示が行われることになる。その一方で、振分け部材32の変化タイミングでの演出時間タイマにおけるタイマ値が「5001」以上で「10000」以下であった場合には、振分け部材32が遊技者にとって有利な状態となっている期間において、第2表示装置4Bにて演出Y、演出Xの順で表示態様が変化する演出表示が行われることになる。また、振分け部材32の変化タイミングでの演出時間タイマにおけるタイマ値が「5000」以下であった場合には、振分け部材32が遊技者にとって有利な状態となっている期間において、第2表示装置4Bにて演出Xの表示態様での演出表示のみが行われ、その表示態様は変化しないことになる。このように、振分け部材32が遊技者にとって有利な状態となっている期間に第2表示装置4Bの表示により行われる演出表示の表示態様を、振分け部材32が遊技者にとって有利な状態に変化した変化タイミングに応じて異なる変化態様で変化させることにより、第2表示装置4Bによる演出表示のバリエーションを増加させて、多様な演出により遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数を、継続ラウンド回数として決定するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、大当り遊技状態にて低確率ラウンドが1回終了するまでのラウンド数を継続ラウンド回数として決定してもよい。ここで、高確率ラウンドでは次のラウンドに移行する確率が高い一方、低確率ラウンドでは次のラウンドに移行する確率が低いことから、大当り遊技状態にて実行されるラウンドの平均継続回数は、およそ継続ラウンド回数として決定されたラウンドの実行回数の程度になる。この場合には、図32のステップS350や、図34のステップS482にて、ラウンドカウンタにおけるカウント値が継続ラウンド回数よりも大きな値となっているときでも、所定の上限回数(例えば「15」)よりも小さいときには、ステップS351あるいはステップS483の処理に進むようにすればよい。また、図31のステップS322及びステップS323の処理に代えて、ラウンドカウンタのカウント値が継続ラウンド回数以上であるか否かを判定し、継続ラウンド回数以上であるときにはステップS324の処理に進み、継続ラウンド回数に達していないときにはステップS326の処理に進むようにすればよい。
さらに、上記実施の形態では、第1表示装置4Aにて表示される「0」を示す特別図柄や、第2表示装置4Bにおける中央の可変表示部4Nにて表示される「10」の図柄番号が付された飾り図柄を、小当り図柄にするものとして説明した。これに対して、小当り図柄となる特別図柄や飾り図柄を、それぞれ複数種類設け、小当り図柄の種類に応じて継続ラウンド回数として決定されるラウンドの実行回数を異ならせるようにしてもよい。具体的には、図23に示すステップS402にて継続ラウンド回数を決定した後、ステップS403では、ステップS402にて決定した継続ラウンド回数に対応した種類の小当り図柄を、第1表示装置4Aによる特図ゲームでの確定図柄に決定する。また、図44に示すステップS874では、図37に示すステップS134にてセーブした継続ラウンド回数に対応した種類の小当り図柄を、中央の可変表示部4Nにおける確定図柄に決定する。これにより、第1及び第2表示装置4A、4Bによる表示のバリエーションを増加させて多様な演出により遊技興趣を向上させることができるとともに、第1表示装置4Aによる特図ゲームや第2表示装置4Bによる飾り図柄の可変表示における可変表示結果に対する遊技者の期待感が高められる。さらには、第1表示装置4Aによる特図ゲームにて可変表示結果が「小当り」となったときに、大入賞口31a、31bに進入した遊技球がV入賞口35に進入するかということに対する遊技者の期待感が高められる。
上記実施の形態では、図16(A)及び(B)に示すような第1及び第2演出決定テーブル173、174をROM121に格納しておき、第1演出決定テーブル173を参照することにより第2表示装置4Bの表示態様を演出A−1、演出B−1、演出C−1のいずれかに決定し、第2演出決定テーブル174を参照することにより第2表示装置4Bの演出態様を演出A−2、演出B−2、演出C−2のいずれかに決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、継続ラウンド回数に応じて異なる割合で、第2表示装置4Bの表示態様を演出A−1、演出A−2、演出B−1、演出B−2、演出C−1、演出C−2といった互いに異なる表示態様のいずれかに決定できる任意の構成であればよく、例えば1つのテーブルにより、第2表示装置4Bの表示態様を決定できるものであってもよい。
また、本発明は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。さらに、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも本発明を適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。