JP2006072767A - 放流警報送出プログラム、放流警報装置、及び放流警報送出方法 - Google Patents

放流警報送出プログラム、放流警報装置、及び放流警報送出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】降雨や風、川の流れなどにより放流警報が聞き取りにくい場所においても放流警報がより認識し易いようにさせることを目的としている。
【解決手段】環境情報取得手段は警報装置の音達範囲内に設置された複数のセンサより警報装置周囲の環境情報を受信し、音達予測手段は取得した複数の環境情報と予め設定しておいた基準音圧情報に基づいて、複数のセンサの位置における放流警報が基準となる音圧で伝わるかどうかを予測し、不達位置情報送信手段は警報装置に接続された指向性吹鳴装置に対して、音達予測手段が基準となる音圧で放流警報が伝わらないと予測したセンサの位置情報を含む警報指示情報を送信することにより、指向性吹鳴装置のホーンを基準となる音圧で放流警報が伝わらないと予測したセンサに向ける制御が可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ダム放流に先立って下流域の人達を事故から未然に防止するための放流警報に関し、特に降雨や風、川の流れなどにより放流警報が聞き取りにくい場所においても放流警報がより認識し易いようにさせる技術に関したものである。
ダム放流時における下流への警報は、河川法第48条に「ダムを操作することによって流水の状況に著しい変化を生じると認められる場合において、これによって生じる危害を防止するため」と定められているように、流域の住民や、釣りやキャンプで訪れる人達に、サイレン音や音声放送などにより放流を知らせることにより、注意を促し危険を防止するためのものである。
放流警報装置は図7で示すように、装置の音達範囲(通常、スピーカは周囲300m、サイレン(2.2kW)は周囲800m)を考慮した上で、それぞれの放流警報装置の音達範囲が放流警報を必要とする全域をカバーできるように机上で設計される。更に、現地において、警報局周辺の騒音測定と、音声放送・サイレン・サイレン疑似音(サイレン故障時等にサイレンの替わりに使用する予備設備)が決められた範囲に決められた音圧で伝わっているかどうかを測定する音達試験を実施した上で、放流警報装置の配置を決定している。
近年ではアウト・ドア・ブームにより河川利用者が増加しており、自然の怖さを十分に認識していない河川利用者も増加しているのが現状である。また、河川は、自己責任に基づき自由に使用することが原則であるため、ダム管理者、河川管理者、関係行政機関等にとっては、確実に伝えられる放流警報がより一層重要となってくる。
しかしながら、単に放流警報の出力音圧レベルの高いサイレンやスピーカを使用するのでは警報装置周囲の住民に対しては騒音になってしまう。そのため、警報装置周辺の住民には騒音とならないように、かつ放流警報システムに放流警報をより確実に伝えるための様々な工夫がこらされている。
例えば、放流警報装置において放流時に警報音によってできるだけ早く侵入者に避難を促すとともに警報音による騒音の被害を抑制することを目的として、「ダムなどの放流時に警戒すべき所定の危険区域の近傍に設置されたサイレンなどの警報音発生設備と、前記危険区域の近傍に設置された回転灯などの警報表示設備と、少なくとも遠隔地から到来する遠隔制御信号を受信する信号受信設備と、前記危険区域での侵入者の有無を検出する侵入者検出設備と、前記信号受信設備が受信した遠隔制御信号に従って前記警報音発生設備及び警報表示設備の動作を制御するとともに、少なくとも前記遠隔制御信号によって所定のローカルモードになった場合には、前記侵入者検出設備が侵入者を検出すると前記警報音発生設備の動作を起動し、前記侵入者検出設備が侵入者を検出していないときには、前記警報音発生設備の警報音を抑制もしくは停止する警報制御設備とを設けたことを特徴とする放流警報装置。」に関して開示されている(例えば特許文献1を参照)。
また、ダム放流に先立って警報音を送出する放流警報システム及び放流警報方法に関し、周囲の環境条件に対応して警報音送出制御を行うことを目的として、「監視局から下流側に複数の警報局を所定の距離をおいて配置し、監視局から放流に先立って放流警報通知を送出し、この放流警報通知を受信した警報装置1は、サイレン装置2を駆動して警報音を送出し、このサイレン装置2から警報音を送出できない時にスピーカ装置3−1,3−2,3−3から警報音を送出する放流警報システム及び放流警報方法であって、警報局は、風向,風速,降雨,騒音等の周囲の環境状態を検出するセンサ8と、このセンサ8による検出情報により、放流警報通知の受信時にサイレン装置2のみ駆動するか又はサイレン装置2とスピーカ装置3−1,3−2,3−3とを組合せて駆動するかを判定して制御する警報制御部5とを含むものである。監視局から下流側に複数の警報局を所定の距離をおいて配置し、監視局から放流に先立って放流警報通知を送出し、この放流警報通知を受信した警報装置1は、サイレン装置2を駆動して警報音を送出し、このサイレン装置2から警報音を送出できないときにスピーカ装置3−1,3−2,3−3から警報音を送出する放流警報システムであって、警報局は周囲の環境状態を検出するセンサ8と、このセンサ8による検出情報により、放流警報通知の受信時にサイレン装置2のみ駆動するか又はサイレン装置2とスピーカ装置3−1,3−2,3−3とを組合せて駆動するかを判定して制御する警報制御部5とを含む構成を有する」放流警報システムが開示されている(例えば特許文献2を参照)。
特開2001−118176号公報 (第2−3頁) 特開2003−85681号公報 (第2−3頁)
しかしながら、実際の警報音の音圧レベルは、例えば図8で示すように周囲の状況や気象条件によって様々に変化する。
1)木が生えたり倒れたり、土砂崩れにより障害物が発生する場合
2)強風が吹く場合
3)川の流れが騒音となる場合
また、4)降雨によって騒音が生じる場合も考えられる。
そのため、上記のようにそれぞれの放流警報装置の音達範囲が放流警報を必要とする全域をカバーできるように机上で設計され、現地において、決められた範囲に放流警報が決められた音圧で伝わっているかどうか音達試験を実施して配置された放流警報システムであったとしても音達範囲の一部において、決められた音圧で伝わらない場所が発生する場合がある。
特に、ダム放流が行われる時は悪天候のことも多く、上記のような様々な工夫がこらされた放流警報システムであっても地形や自然環境の特性により、例えば警報装置設置のための立地条件の悪い深い峡谷では警報音が樹木に吸収されたり、激しい水流の音や降雨の音に掻き消されたり、強い谷風の騒音で聞き取れない場合があり、放流警報システムが十分機能しているにも関わらず事故発生が後を絶たないのが現状である。
本発明は、降雨や風、川の流れなどの環境条件により放流警報が聞き取りにくい場所においても、放流警報を流域住民や河川利用者に対してより認識し易いようにさせることを目的としている。
図1は、本発明の実施例の全体構成図が示してある。本発明の放流警報送出プログラム10は、警報装置として振る舞うコンピュータ1上で実行され、例えば制御監視装置6から通信ネットワーク2を介して警報指令を受信すると起動され、環境情報取得手段11は警報装置1と通信回線2を介して接続され、警報装置1の音達範囲内に設置された複数のセンサ(51〜55)より警報装置1周囲の環境情報を受信し、音達予測手段12は取得した複数の環境情報と予め設定しておいた基準音圧情報に基づいて、複数のセンサ(51〜55)の位置における放流警報が基準となる音圧で伝わるかどうかを予測し、不達位置情報送信手段は警報装置1に接続された指向性吹鳴装置(41〜43)に対して、音達予測手段12が基準となる音圧で放流警報が伝わらないと予測したセンサ(例えば55など)の位置情報を含む警報指示情報を送信することにより、指向性吹鳴装置(41〜43)のホーンを基準となる音圧で放流警報が伝わらないと予測したセンサ(例えば55など)に向ける制御が可能となり、強風などの影響で基準となる音圧で放流警報が伝わらないと予測した地域に対して警報音をより強力に鳴らすことが可能となる。なお、指向性吹鳴装置、センサの数は便宜上、それぞれ3台、5台としているが数の制限は特にないものとする。
不達位置情報送信手段13は、さらに複数のセンサ(51〜55)から放流警報の音圧情報を受信し、基準音圧情報と比較して基準となる音圧で伝わらなかったセンサの位置情報を含む警報指示情報を警報装置1に接続された指向性吹鳴装置(41〜43)に対して送信することにより、より確実に基準となる音圧で放流警報が伝わらない地域に対して警報音を強力に鳴らすことが可能となる。
不達位置情報送信手段13は、さらに複数のセンサ(51〜55)から放流警報の音圧情報を受信し、基準音圧情報と比較して基準となる音圧で伝わらなかったセンサの位置情報を隣接する警報装置に送信する連携情報送信手段14と、隣接する警報装置から受信した基準となる音圧で伝わらなかったセンサの位置情報を含む警報指示情報を警報装置1に接続された指向性吹鳴装置に対して送信する連携情報受信手段15を有することにより、隣接した警報装置の音達範囲内で基準となる音圧で伝わらなかったセンサの地域に対して警報装置1の指向性吹鳴装置(41〜43)のホーンを向けて警報音を鳴らすことにより、より確実に基準となる音圧で放流警報が伝わらない地域に対して警報音を強力に鳴らすことが可能となる。
本発明を適用することにより、強風や騒音などの環境条件により放流警報音が基準の音圧に達しない地域に対して、警報装置の周囲の住民には騒音とはなることなく、より強力な放流警報音を鳴らすことが可能となる。
図1には本発明に係る実施例の全体構成図が示してある。放流警報装置1には、放流警報音を鳴らす固定型全方向吹鳴装置31や、固定型全方向吹鳴装置31が故障したときや放流警報装置1の音達範囲内で強風や降雨、樹木などの環境条件により放流警報音が伝わりにくいところへの放流警報音を強化するための指向性吹鳴装置41が接続されている。また、通信ネットワーク2を介して各放流警報装置を制御し、動作状況を監視する制御監視装置6、環境条件の悪い地域をカバーするための指向性吹鳴装置(42、43)、騒音計や風速計など環境情報を測定するセンサ(51〜55)が接続されている。通信ネットワーク2は通常災害時に強い無線を使用される事が多いが、通信手段には特に制限はない。
放流警報送出プログラム10は、警報装置として振る舞うコンピュータ1上で実行され、例えば制御監視装置6から通信ネットワーク2を介して警報指令を受信すると起動され、環境情報取得手段11は警報装置1と通信回線2を介して接続され、複数のセンサ(51〜55)より警報装置1周囲の環境情報を受信し、音達予測手段12は取得した複数の環境情報と予め設定しておいた基準音圧情報に基づいて、複数のセンサ(51〜55)の位置における放流警報が基準となる音圧で伝わるかどうかを予測する。
不達位置情報送信手段13は警報装置1に接続された指向性吹鳴装置(41〜43)に対して、音達予測手段12が基準となる音圧で放流警報が伝わらないと予測したセンサ(例えば55など)の位置情報を含む警報指示情報を送信することにより、指向性吹鳴装置(41〜43)のホーンを基準となる音圧で放流警報が伝わらないと予測したセンサ(例えば55など)に向ける制御が可能となり、強風などの影響で基準となる音圧で放流警報が伝わらないと予測した地域に対して警報音をより強力に鳴らすことが可能となる。なお、指向性吹鳴装置、センサの数は便宜上、それぞれ3台、5台としているが数の制限は特にないものとする。
不達位置情報送信手段13は、さらに複数のセンサ(51〜55)から放流警報の音圧情報を受信し、基準音圧情報と比較して基準となる音圧で伝わらなかったセンサの位置情報を含む警報指示情報を警報装置1に接続された指向性吹鳴装置(41〜43)に対して送信することにより、指向性吹鳴装置(41〜43)はホーンを基準となる音圧で伝わらなかったセンサの位置に向けることができ、より確実に基準となる音圧で放流警報が伝わらない地域に対して警報音を強力に鳴らすことが可能となる。
不達位置情報送信手段13は、さらに複数のセンサ(51〜55)から放流警報の音圧情報を受信し、基準音圧情報と比較して基準となる音圧で伝わらなかったセンサの位置情報を隣接する警報装置に送信する連携情報送信手段14と、隣接する警報装置から受信した基準となる音圧で伝わらなかったセンサの位置情報を含む警報指示情報を警報装置1に接続された指向性吹鳴装置に対して送信する連携情報受信手段15を有することにより、隣接した警報装置の音達範囲内で基準となる音圧で伝わらなかったセンサの地域に対して警報装置1の指向性吹鳴装置(41〜43)のホーン向けて警報音を鳴らすことにより、より確実に基準となる音圧で放流警報が伝わらない地域に対して警報音を強力に鳴らすことが可能となる。
図2は、各センサが放流警報装置に環境情報を送信したり、放流警報装置が指向性吹鳴装置に放流警報音を鳴らす指令を送信したり、警報装置と制御監視装置間で放流警報の制御のため情報の送受信時に使用される警報音制御テーブルの例が示してある。
(1)例えば、騒音計(センサ)から放流警報装置の環境データが送信される場合は各フィールドには以下のような情報が格納される。
a.アドレス
放流警報装置のアドレスやセンサのアドレスをあらわす。
例)[ 騒音計S iのアドレス ] : 000i (iは騒音計番号に対応した数値)
b.制御部
センサ情報種別
例) 騒音計 00000001
c.情報部
センサから取得される環境情報
位置情報( Xi , Yi ,Zi)
例)0Xi 0Yi 0Zi (位置情報はGPSなどの情報より取得)
環境情報
例) 0060 (騒音レベル60dB)
(2)例えば、風向風速計(センサ)から放流警報装置の環境データが送信される場合は各フィールドには以下のような情報が格納される。
a.アドレス
放流警報装置のアドレスやセンサのアドレスをあらわす。
例)[ 風向風速計 Fiのアドレス ] : 000i (iは風向風速計番号に対応した数値)
b.制御部
センサ情報種別
例) 風向風速計 : 00000002
c.情報部
センサから取得される環境情報
環境情報
例)風上(01)から風速(17m/s)の場合 : 0117
※上流方向(01)下流方向(02)
センサの位置情報
例)東経 Xi 度 西経 Yi 度 高度 Ziメートル :0Xi 0Yi 0Zi(位置情報はGPSなどの情報より取得)
(3)例えば、放流警報装置から制御監視装置への制御データが送信される場合は各フィールドには以下のような情報が格納される。
a.アドレス
放流警報装置のアドレスやセンサのアドレスをあらわす。
例)[ No i 放流警報装置のアドレス] : 000i (iは放流警報装置番号に対応した数値)
b.制御部
センサ情報種別
例) 風向風速計情報による放流警報装置の個別制御 00000004
c.情報部
No i 放流警報装置から上流方向の放流警報装置(No i-1 放流警報装置)へ制御を依頼する
制御信号
例)000i-1
制御情報
例) 下流方向へ向けて警報指令 : 0002
※上流方向(0001)下流方向(0002)
(4)例えば、制御監視装置から放流警報装置への制御データが送信される場合は各フィールドには以下のような情報が格納される。
a.アドレス
放流警報装置のアドレスやセンサのアドレスをあらわす。
例)[ No i-1 放流警報装置のアドレス] : 000i-1 (i-1は放流警報装置番号に対応した数値)
b.制御部
センサ情報種別
例) 風向風速計情報による放流警報装置の個別制御 00000004
c.情報部
制御を依頼した放流警報装置(No i 放流警報装置)のアドレス
例)No i 放流警報装置 : 000i (iは放流警報装置番号に対応した数値)
※北(01)東(02)南(03)西(04)
制御情報
例) 下流方向へ向けて警報指令 : 0002
※上流方向(0001)下流方向(0002)
図3は、本発明に係る警報通報処理の流れを示すフローチャートである。本プログラムは通常WAITしており、制御監視装置から放流警報装置が放流警報指令を受信すると放流警報装置のオペレーティングシステムから起動され実行する。
本プログラムが起動されると、先ずセンサにより周囲の環境や状況の変化を取得し、音達範囲で「基準となる音圧で伝わらない場所」が生じるかどうか判定する(S301、S302)。本プログラムからセンサに対して環境情報取得の指示を行うと各センサは図2で示す警報音制御テーブルを使用して環境情報を放流警報装置に送信する。予め設定しておいた基準となる音圧と、各センサから取得した各センサにおける環境情報に基づき「基準となる音圧で伝わらない場所」が生じるかどうか判定する。
判定の結果、「基準となる音圧で伝わらない場所」が生じない場合には、S307の処理に進む。「基準となる音圧で伝わらない場所」が生じた場合には、下流方向、あるいは上流方向から強風(例えば風速20m/s以上)が吹いているかどうかを風向風速計(センサ)から受信した図2で示す警報音制御テーブルに基づき判定する(S303,S304)。下流方向、あるいは上流方向から強風が吹いている場合には図2で示す警報音制御テーブルを用いて強風が吹いている地域のセンサの位置情報を隣接の放流警報装置に伝達して連携して「基準となる音圧で伝わらない場所」と予測される地域に対し警報音を強力に鳴らすことができるように制御監視装置に制御データを送信し(S305)、S306の処理に進む。
放流制御装置の接続されている指向吹鳴装置41、通信ネットワーク2を介して接続されている指向吹鳴装置(42、43)に対して、図2で示す警報音制御テーブルを用いて、「基準となる音圧で伝わらない場所」と予測される地域の位置情報を含む警報音送出指示情報を送信する(S306)。固定型全方向吹鳴装置に対して、放流警報音を鳴らす放流警報指示情報を送信する(S307)。
次に、騒音計(センサ)から放流警報音の音圧情報を取得して、各騒音計(センサ)の位置において、「基準となる音圧で伝わらなかった場所」が発生したかどうかを判定する(S308、S309)。「基準となる音圧で伝わらなかった場所」が発生しなかった場合には処理を終了する。発生した場合には、図示してはいないが、S309の処理とS310の処理の間に、前述したS308からS305と同様の処理を行うことにより、「基準となる音圧で伝わらない場所」に対し、隣接する放流警報装置と連携して警報音を強力に鳴らすことが可能となる。
次に、「基準となる音圧で伝わらない場所」に対し何度(永久に)も放流警報音を鳴らすことがないように、既に再度警報したかどうかを判定する(S310、S311)。この判定方法は、例えば「基準となる音圧で伝わらない場所」に指向性吹鳴装置で放流警報を鳴らしたとき(S306)にカウンタを加算し、カウンタが初期化時の値であるかどうかで判定する。再度警報していない場合にはS306の処理へ進み、再度警報しているときには制御監視装置に対して「基準となる音圧で伝わらない場所」がある旨の情報を警報音制御テーブルを用いて送信する(S312)。
図4は、連携警報通知処理の流れを示すフローチャートである。放流警報装置は、制御監視装置から隣接する放流警報装置の「基準となる音圧で伝わらない場所」に対する放流警報指示情報を受信する(S401)と、受信した図2で示す警報音制御テーブルに基づき、上流方向あるいは下流方向に指向性吹鳴装置のホーンが向くように図2で示す鍵情報テーブルに情報を格納し、放流警報装置に接続されている指向性吹鳴装置に対して放流警報指示情報を送信する(S402)。このことにより隣接する警報装置の音達範囲内の「基準となる音圧で伝わらない場所」に対して連携して警報音を強力に鳴らすことが可能となる。
次に、固定型全方向吹鳴装置に対しても、更に放流警報音を強化するために放流警報音を鳴らす放流警報指示情報を送信して(S403)処理を終了する。
図5は強風が吹いた場合に、任意の警報装置(この場合No.2放流警報装置)の音達範囲内の風上に当たる部分(放流警報音が聞き取りにくいところ)に対して、前記警報装置に接続された指向性吹鳴装置のホーンの向きを放流警報音が聞き取りにくいところへ向け、より強力な放流警報音を鳴らす例が示してある。
No.2放流警報装置は、騒音計S1から放流警報音が基準の音圧を満たしていないことを表す環境情報を受信すると、接続されている指向性吹鳴装置に対して方向指示を含む放流警報送出指示を行うことにより、放流警報音が聞き取りにくいところに対して、より強力な放流警報音を鳴らすことが可能となる。
図6は強風が吹いた場合に、任意の警報装置(この場合No.2放流警報装置)の音達範囲内の風上に当たる部分(放流警報音が聞き取りにくいところ)に対して、隣接する(この場合は風上側にある)警報装置と連携してより強力な放流警報音を鳴らす例が示してある。
No.2放流警報装置は、騒音計S1から放流警報音が基準の音圧を満たしていないことを表す環境情報を受信すると、警報音制御テーブルに以下の情報を格納して、通信ネットワークを介して制御監視装置に警報音制御情報として送信する。制御監視装置は、受信した警報音制御テーブルに基づき隣接する風上側にあるNo.1放流警報装置に対してNo.2放流警報装置から受信した警報音制御テーブルを送信する。No.1放流警報装置は受信した警報音制御テーブルに基づき接続されている指向性吹鳴装置に対して方向指示を含む放流警報送出指示を行うことにより、隣接の警報装置と連携してより放流警報音が聞き取りにくいところに対して強力な放流警報音を鳴らすことが可能となる。この例では、音は風下方向によく伝わるという特性を利用している。
警報音制御テーブルの内容
- 識別子:放流警報装置のアドレス
- 制御部:強風により音達範囲を補う必要があるという命令
- 情報部:どこの放流警報装置からどの方向へ向けて警報を行う命令
図7は指向性吹鳴装置を使用した警報装置を配置した水系図の例である。薄く着色した円形内部が各警報装置(No.1放流警報装置、No.2放流警報装置、No.3放流警報装置)の音達範囲である。このように、放流警報システムは装置の音達範囲(通常、スピーカは周囲300m、サイレン(2.2kW)は周囲800m)を考慮した上で、それぞれの放流警報装置の音達範囲が放流警報を必要とする全域をカバーできるように机上で設計される。
本発明を適用すると、例えば図7の下部から上部に強風が吹いていると仮定すると、風上に当たる各警報装置の音達範囲の下部は強風により固定型全方向吹鳴装置から発生させられた警報音が聞き取りにくくなるため、指向性吹鳴装置のホーンの向きを風上に向けることにより、警報音が聞き取りにくくなる地域に対してより強力な放流警報音を鳴らすことが可能であることを示している。
図8は警報音が聞こえにくい地域へ警報音を向ける例が示してある。この例ではセンサとして騒音計を用いている。なお、騒音計は、「決められた音圧で伝わりにくい」と予想される以下のような場所へあらかじめ設置するものとする。
1)高木周辺
・将来高木樹木が繁栄し障害物となると予想されるため
・四季の変化により樹木が生茂り障害物となると予想されるため
・強風が吹くことにより騒音が生じると予想されるため
・雨により騒音が生じると予想されるため
2)川岸周辺
・土砂崩れが発生した場合に障害物が発生すると予想されるため
・地形の変化(河床変動や川岸侵食)により警報が伝わりにくくなると予想されるため
・雨により騒音が生じると予想されるため
・川原など人が集まりやすいため
3)風の吹きやすい場所
・強風により風上方向へ警報音が伝わりにくいと予想されるため
・ 強風が吹くことにより騒音が生じると予想されるため
各センサ(騒音計)の位置情報としては、例えば経度、緯度、高度などの3次元で表すことにより、放流警報装置に接続される指向性吹鳴装置のホーンの向きは水平方向と上下方向を組み合わせた向きに向ける事が可能となる。
本発明の全体構成図 警報音制御テーブル例 警報通報処理の流れ 連携警報通知処理の流れ 水系図1 水系図2 水系図3 警報音が聞こえにくい地域へ警報音を向ける例
符号の説明
1 放流警報装置
2 通信ネットワーク
6 制御監視装置
10 放流警報送出プログラム
11 環境情報取得手段
12 音達予測手段
13 不達位置情報送信手段
14 連携情報送信手段
15 連携情報受信手段
31 固定型全方向吹鳴装置
41 指向性吹鳴装置
42 指向性吹鳴装置
43 指向性吹鳴装置
51 センサ
52 センサ
53 センサ
54 センサ
55 センサ

Claims (5)

  1. 制御監視装置から下流域に所定の距離をおいて複数の放流警報装置を配置し、ダムの放流に先立って前記制御監視装置から放流警報通知を送信し、前記放流警報通知を受信した前記放流警報装置が吹鳴装置を駆動し警報音を発生させる放流警報システムの放流警報装置で動作する放流警報送出プログラムであって、
    放流警報装置と通信回線を介して接続され、前記放流警報装置の音達範囲内に設置された複数のセンサより前記放流警報装置周囲の環境情報を受信する環境情報取得手段と、
    取得した複数の前記環境情報と予め設定しておいた基準音圧情報に基づいて、前記複数のセンサの位置における放流警報が基準となる音圧で伝わるかどうかを予測する音達予測手段と、
    前記放流警報装置に接続された指向性吹鳴装置に対して、前記音達予測手段が基準となる音圧で放流警報が伝わらないと予測したセンサの位置情報を含む警報指示情報を送信する不達位置情報送信手段
    としてコンピュータに機能させることを特徴とする放流警報送出プログラム。
  2. 前記不達位置情報送信手段は、さらに前記複数のセンサから放流警報の音圧情報を受信し、前記基準音圧情報と比較して基準となる音圧で伝わらなかったセンサの位置情報を含む警報指示情報を前記放流警報装置に接続された指向性吹鳴装置に対して送信することを特徴とする請求項1記載の放流警報送出プログラム。
  3. 前記不達位置情報送信手段は、さらに前記複数のセンサから放流警報の音圧情報を受信し、前記基準音圧情報と比較して基準となる音圧で伝わらなかったセンサの位置情報を隣接する放流警報装置に送信する連携情報送信手段と、
    隣接する放流警報装置から受信した基準となる音圧で伝わらなかったセンサの位置情報を含む警報指示情報を自放流警報装置に接続された指向性吹鳴装置に対して送信する連携情報受信手段
    としてコンピュータに機能させることを特徴とする請求項1、または請求項2記載の放流警報送出プログラム。
  4. 制御監視装置から下流域に所定の距離をおいて複数の放流警報装置を配置し、ダムの放流に先立って前記制御監視装置から放流警報通知を送信し、前記放流警報通知を受信した前記放流警報装置が吹鳴装置を駆動し警報音を発生させる放流警報システムの放流警報装置であって、
    放流警報装置と通信回線を介して接続され、前記放流警報装置の音達範囲内に設置された複数のセンサより前記放流警報装置周囲の環境情報を受信する環境情報取得手段と、
    取得した複数の前記環境情報と予め設定しておいた基準音圧情報に基づいて、前記複数のセンサの位置における放流警報が基準となる音圧で伝わるかどうかを予測する音達予測手段と、
    前記放流警報装置に接続された指向性吹鳴装置に対して、前記音達予測手段が基準となる音圧で放流警報が伝わらないと予測したセンサの位置情報を含む警報指示情報を送信する不達位置情報送信手段と
    を有することを特徴とする放流警報装置。
  5. 制御監視装置から下流域に所定の距離をおいて複数の放流警報装置を配置し、ダムの放流に先立って前記制御監視装置から放流警報通知を送信し、前記放流警報通知を受信した前記放流警報装置が吹鳴装置を駆動し警報音を発生させる放流警報システムの放流警報装置の放流警報送出方法であって、
    放流警報装置と通信回線を介して接続され、前記放流警報装置の音達範囲内に設置された複数のセンサより前記放流警報装置周囲の環境情報を受信するステップと、
    取得した複数の前記環境情報と予め設定しておいた基準音圧情報に基づいて、前記複数のセンサの位置における放流警報が基準となる音圧で伝わるかどうかを予測するステップと、
    前記放流警報装置に接続された指向性吹鳴装置に対して、前記音達予測手段が基準となる音圧で放流警報が伝わらないと予測したセンサの位置情報を含む警報指示情報を送信するステップと
    を有することを特徴とする放流警報送出方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016048827A (ja) * 2014-08-27 2016-04-07 沖電気工業株式会社 子局、音響制御方法および音響制御システム
JP2016128879A (ja) * 2015-01-09 2016-07-14 中国電力株式会社 サイレン装置
JP2019003507A (ja) * 2017-06-16 2019-01-10 中国電力株式会社 音声到達確認システムおよび音声到達確認方法

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