JP2006071561A - 位置観測システム - Google Patents

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Abstract

【課題】位置が既知の場所に設けられた基準局から、数10km以上離れた地点の3次元位置を、数cmレベルの高精度で観測することができる、衛星信号の搬送波を利用した位置観測システムを提供する。
【解決手段】基準局と目標位置観測局との間に、直列状にそれぞれ所定距離ずつ離れた場所に、複数の中間位置観測局を配置し、全ての観測局の観測位置を基準局から近い順番に求める。これにより、衛星信号搬送波の伝搬経路の状態に影響されることを低減する。
その基準局は陸上に設置され、中間位置観測局と目標位置観測局は海上に配置されて、潮位や波高などを高精度に且つリアルタイムに観測する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、GPS(Global Positioning System)などの衛星航法システムにおける衛星信号搬送波を利用して、観測場所の潮位、波高など位置をセンチメートル(cm)のレベルの高精度で求める位置観測システムに関する。
GPSに代表されるGNSS(Global Navigation Satelite System)は、車両、船舶、航空機などの移動体や野外活動している人間の位置、速度を知るために近年広く利用されているシステムである。GNSSは、一般に、地球周回軌道上にある所定個数の測位衛星から構成される宇宙部分、地球上の移動体に搭載され又は人間に携帯される衛星測位装置、及びシステムの運用を管理する制御部分から構成される。
その測位衛星から送信される衛星信号の搬送波の位相を、位置が既知である基準局と位置を観測したい観測局とで測定し、その搬送波の位相差等に基づいて、観測局の位置をcmレベルの高精度で求める、RTK(リアルタイムキネマティック)測位が、広く用いられるようになってきている。
このRTK測位では、基準局における疑似距離データと搬送波位相データ、観測局における疑似距離データと搬送波位相データ、既知の基準局位置情報、及び衛星軌道情報を用いて、RTK測位演算を行う。これにより、観測局の3次元位置を、cmレベルの高精度で得ることができる(特許文献1、2)。
特開平06−94456号公報 特開平11−63984号公報
測位衛星から基準局や観測局への衛星信号搬送波は、基準局と観測局との間の間隔(距離)に応じて異なる伝搬経路を経由して伝搬される。その伝搬経路中には、電離層なども含まれる。RTK測位方式でcmレベルの高精度の位置を求めることができるのは、測位衛星から基準局と観測局への伝搬経路がほぼ同じ場合である。これを、基準局と観測局間の距離で言うと、その距離が約10km以内である。
したがって、基準局と観測局間の距離が数10km以上になる場合には、電離層などを含む伝搬経路の状態にもよるが、cmレベルの高精度の位置測定を行うことは期待することができない。例えば、津波などを早期に発見するためには、海岸から数10km以上離れた地点で、数cmレベルの高精度測位が不可欠になってきているが、現状のRTK測位ではその要請に応えることが困難であった。
本発明は、このような問題点に鑑み、位置が既知の場所に設けられた基準局から、数10km以上離れた地点の3次元位置を、数cmレベルの高精度で観測することができる、衛星信号の搬送波を利用した位置観測システムを提供することを目的とする。
請求項1の位置観測システムは、位置情報が既知である場所に配置されており、衛星信号に追尾し、疑似距離データ及び搬送波位相データを含む追尾データを出力する基準局と、
位置を観測したい場所に配置されており、衛星信号に追尾し、疑似距離データ及び搬送波位相データを含む追尾データを出力する目標位置観測局と、
前記基準局と前記目標位置観測局との間に直列状にそれぞれ所定距離ずつ離れた場所に配置されており、衛星信号に追尾し、疑似距離データ及び搬送波位相データを含む追尾データを出力する、少なくとも1つの中間位置観測局とを有し、
前記基準局に最も近い場所に配置されている前記中間位置観測局の観測位置を、当該中間位置観測局の追尾データと前記基準局の追尾データと前記基準局の位置情報とに基づいて求め、
以後の前記中間位置観測局の観測位置及び前記目標位置観測局の観測位置を、当該観測局の追尾データと当該観測局の基準局側の直前の観測局の追尾データと当該観測局の基準局側の直前の観測局からの観測位置とに基づいて求めるようにして、全ての観測局の観測位置を前記基準局から近い順番に求めることを特徴とする。
請求項2の位置観測システムは、請求項1に記載の位置観測システムにおいて、前記各中間位置観測局の観測位置及び前記目標位置観測局の観測位置を継続して求め、それらの観測位置の時間的変化を監視することを特徴とする。
請求項3の位置観測システムは、位置情報が既知である場所に配置されており、衛星信号に追尾し、疑似距離データ及び搬送波位相データを含む追尾データを出力する基準局と、
位置を観測したい場所に配置されており、衛星信号に追尾し、疑似距離データ及び搬送波位相データを含む追尾データを出力する衛星信号追尾装置と、その追尾データを外部へ無線通信するための無線装置を備える目標位置観測局と、
前記基準局と前記目標位置観測局との間に直列状にそれぞれ所定距離ずつ離れた場所に配置されており、衛星信号に追尾し、疑似距離データ及び搬送波位相データを含む追尾データを出力する衛星信号追尾装置と、その追尾データを外部へ無線通信するための無線装置を備える、少なくとも1つの中間位置観測局と、
前記中間位置観測局と前記目標位置観測局から無線送信されてくる各追尾データを受信する無線装置と、前記中間位置観測局と前記目標位置観測局からの追尾データと、前記基準局からの追尾データと、前記基準局の位置情報とが入力され、前記中間位置観測局及び前記目標位置観測局のそれぞれの観測位置を求めるRTK測位演算装置を備える監視局とを有し、
前記基準局に最も近い場所に配置されている前記中間位置観測局の観測位置を、前記RTK測位演算装置により当該中間位置観測局の追尾データと前記基準局の追尾データと前記基準局の位置情報とに基づいて求め、
以後の前記中間位置観測局の観測位置及び前記目標位置観測局の観測位置を、前記RTK測位演算装置により当該観測局の追尾データと当該観測局の基準局側の直前の観測局の追尾データと当該観測局の基準局側の直前の観測局からの観測位置とに基づいて求めるようにして、全ての観測局の観測位置を前記基準局から近い順番に求めることを特徴とする。
請求項4の位置観測システムは、請求項3に記載の位置観測システムにおいて、前記RTK測位演算装置は、前記各中間位置観測局の観測位置及び前記目標位置観測局の観測位置を継続して求め、各観測位置を個々に出力して、それらの時間的変化を監視可能にすることを特徴とする。
請求項5の位置観測システムは、請求項3または4に記載の位置観測システムにおいて、前記RTK測位演算装置は、さらに、前記目標位置観測局の観測位置を、当該目標位置観測局の追尾データと前記基準局の追尾データと前記基準局の位置情報とに基づいて、直接求める機能を有し、
全ての観測局の観測位置を前記基準局から近い順番に求めた前記目標位置観測局の観測位置と直接求めた前記目標位置観測局の観測位置との双方を利用可能にしたことを特徴とする。
請求項6の位置観測システムは、請求項3乃至5のいずれかに記載の位置観測システムにおいて、前記監視局は、前記基準局に併設されていることを特徴とする。
請求項7の位置観測システムは、請求項1乃至6のいずれかに記載の位置観測システムにおいて、前記基準局は、陸上に設置されており、前記中間位置観測局と前記目標位置観測局は海上に配置されていることを特徴とする。
本発明の位置観測システムによれば、基準局と目標位置観測局との間に、直列状にそれぞれ所定距離ずつ離れた場所に、複数の(少なくとも1つの)中間位置観測局を配置し、全ての観測局(勿論、目標位置観測局を含む)の観測位置を基準局から近い順番に求める。これにより、衛星信号搬送波の伝搬経路の状態に影響されることを低減し、基準局と目標位置観測局間の距離が数10km以上になる場合にも、目標位置観測局の3次元位置を、数cmレベルの高精度で観測することができる。
また、基準局は陸上に設置され、中間位置観測局と目標位置観測局は海上に配置されて、潮位や波高などを高精度に且つリアルタイムに観測できる。これにより、海岸から数10km以上離れた海上での正確な測位が可能となるから、津波などの早期発見に特に有効である。
さらに、各中間位置観測局の観測位置及び目標位置観測局の観測位置を継続して求め、それらの観測位置を個々に出力して、その時間的変化を監視可能にする。これにより、各観測局における潮位や波高の変化を、それらの配置場所と時間経過との関係で把握できるから、津波などの早期発見にさらに有効である。
また、全ての観測局の観測位置を基準局から近い順番に求めた目標位置観測局の観測位置と、直接求めた目標位置観測局の観測位置とを、両方とも利用可能にしているから、衛星信号搬送波の伝搬経路(特に、電離層)の状態等に応じて、そのいずれかの観測位置を選択的に利用することができる。
以下、本発明の位置観測システムの実施例を図を参照して説明する。以下の実施例では、基準局は陸上に設置されており、中間位置観測局と目標位置観測局は海上に配置されている場合の位置観測システムについて説明する。しかし、この例に限ることなく、中間位置観測局、目標位置観測局も陸上に配置されていてもよく、また、目標位置観測局は島に配置され、中間位置観測局は海上に配置されるなど、種々の形態を採ることが可能である。
図1は、本発明の位置観測システムの基本的な概念を説明するための図である。本発明では、陸上の位置情報が既知である場所に配置されている基準局100から、数10km(例えば、約20km〜100km程度)離れた海上の、位置を観測したい場所に配置されている目標位置観測局である第3観測局230の3次元位置を、GPSなどの衛星信号搬送波位相などを利用してRTK測位によって、cmレベルの高精度で測定する。第3観測局230は、海上に配置されているから、その3次元位置には、潮位や波高等も含まれる。
基準局と目標位置観測局間の距離が数10km以上になる場合には、それらの基準局と目標位置観測局への衛星信号搬送波の伝搬経路がかなり異なるから、通常はそれぞれの伝搬経路の状態に差が生じるので、RTK測位の精度が低下してしまう。
これに対処するために、本発明では、基準局100と目標位置観測局である第3観測局230との間に、直列状にそれぞれ所定距離ずつ離れた場所(海上)に中間位置観測局、この例では第1観測局210及び第2観測局220、を配置する。基準局100と第1観測局210間や、そのほかの各観測局間の距離L1、L2、L3は、それらの隣り合う局への衛星信号搬送波の伝搬経路がほぼ等しいと見なせる程度の距離、例えば10km以下、に設定されることがよい。
この例では、観測局は3つとしているが、基準局100と目標位置観測局(この例では、第3観測局)230との距離L0に応じて、中間位置観測局の数は異なってくる。なお、海上に配置される観測局210〜230は、例えばブイにそれぞれ設けることがよい。
中間位置観測局210、220は、基準局100と目標観測局230との間の直線上に設けることが望ましい。ただ、各観測局210〜230の位置はそれぞれ独立して求められるから、中間位置観測局210、220は必ずしもその直線上にある必要はなく、ジグザグ状や円弧状に配置される等のように基準局100と目標観測局230との間の直線上から外れていてもよい。即ち、基準局100,中間観測局210、220、目標観測局230が、全体として、直列状に配置されていればよい。
RTK測位法は、干渉観測と呼ばれている相対測位法の一種であり、複数の受信点(本例では、基準局100と第1〜第3観測局210〜230)で同時に衛星信号を受信してその遅延時間を測定し、受信点間の相対的な位置関係を求める。3次元位置を求めるために、通常は4つ以上の衛星からの衛星信号を受信する。
本発明では、基準局100、第1〜第3観測局はそれぞれ、衛星信号に追尾し、疑似距離データ及び搬送波位相データを含む追尾データを出力する。
そして、基準局100に最も近い場所に配置されている観測局210の観測位置を、当該観測局210の追尾データと基準局100の追尾データと基準局100の位置情報とに基づいて求める。
次に、観測局220の観測位置を、当該観測局220の追尾データと当該観測局の基準局側の直前の観測局210の追尾データと観測局210の観測位置とに基づいて求める。
そして、観測局230の観測位置を、当該観測局230の追尾データと当該観測局230の基準局側の直前の観測局220の追尾データと観測局220からの観測位置とに基づいて求める。このように、全ての観測局210〜230の観測位置を、基準局100から近い順番に求める。
図2は、本発明の位置観測システムの実施例に係るブロック構成を示す図である。図2において、図1の概念図で説明した事項は、図2においても同様である。
図2において、基準局100では、アンテナ101で複数(4つ以上)の衛星からの衛星信号を受信する。衛星信号追尾装置102は、受信された衛星信号を追尾し、追尾に成功した衛星に関して、その衛星−基準局100間疑似距離データ(以下、疑似距離データ;他の観測局についても同じ)とその衛星からの衛星信号搬送波位相データ(以下、搬送波位相データ;他の観測局についても同じ)を含む追尾データD0を発生し、監視局300へ出力する。軌道データ復調装置103は、衛星信号追尾装置102で追尾に成功した衛星に関し、その衛星からの衛星信号に重畳されている衛星軌道情報K0を含む衛星情報を復調し、少なくとも衛星軌道情報K0を監視局300へ出力する。
第1観測局210では、アンテナ211で複数(4つ以上)の衛星からの衛星信号を受信する。衛星信号追尾装置212は、受信された衛星信号を追尾し、追尾に成功した衛星に関して、疑似距離データと搬送波位相データを含む追尾データD1を発生する。この追尾データD1を、無線装置215とアンテナ216を経由して、監視局300へ伝送する。
第2観測局220では、アンテナ221で複数(4つ以上)の衛星からの衛星信号を受信する。衛星信号追尾装置222は、受信された衛星信号を追尾し、追尾に成功した衛星に関して、疑似距離データと搬送波位相データを含む追尾データD2を発生する。この追尾データD2を、無線装置225とアンテナ226を経由して、監視局300へ伝送する。
第3観測局230では、アンテナ231で複数(4つ以上)の衛星からの衛星信号を受信する。衛星信号追尾装置232は、受信された衛星信号を追尾し、追尾に成功した衛星に関して、疑似距離データと搬送波位相データを含む追尾データD3を発生する。この追尾データD3を、無線装置235とアンテナ236を経由して、監視局300へ伝送する。
基準局100、第1〜第3観測局210〜230は、それぞれ独立して動作し、同時刻の疑似距離データ、搬送波位相データを含む追尾データD0〜D3を得る。それらの追尾データD0〜D3には、それぞれ同じ複数の衛星からの衛星信号に対応したものが含まれている。
基準局100や各観測局210〜230では、衛星信号を利用して各々の場所で単独測位を行うことで衛星時刻に同期して、マイクロ秒以下の誤差で正確に時刻を求めることができる。本発明でも、この同時刻の時刻情報を用いて各局間での信号処理の同時性を確保し、高い位置精度を得ている。
監視局300は、第1観測局210からの追尾データD1を受信するためのアンテナ316及び無線装置315と、第2観測局220からの追尾データD2を受信するためのアンテナ326及び無線装置325と、第3観測局230からの追尾データD3を受信するためのアンテナ336及び無線装置335を有している。なお、これらのアンテナ316〜336、無線装置315〜335は、各監視局に対応して個々に設けているが、時分割多重通信方式を採用することにより共通のアンテナ、無線装置とすることができる。
また、監視局300は、第1〜第3観測局210〜230の3次元位置(絶対位置)P1〜P3を得るための、第1〜第3RTK測位演算装置314〜334を有している。
第1RTK測位演算装置314は、基準局100における追尾データD0と、第1観測局210における追尾データD1と、基準局位置情報P0と、衛星軌道情報K0を用いて、RTK測位演算を行う。このRTK測位演算により、第1観測局210の3次元位置(絶対位置)P1を求めて出力する。この3次元位置(絶対位置)P1の高さ情報から、潮位や波高が得られる。
第2RTK測位演算装置324は、第1観測局210における追尾データD1と、第2観測局220における追尾データD2と、第1観測局210の3次元位置P1と、衛星軌道情報K0を用いて、RTK測位演算を行う。このRTK測位演算により、第2観測局220の3次元位置(絶対位置)P2を求めて出力する。この3次元位置(絶対位置)P2の高さ情報から、潮位や波高が得られる。
第3RTK測位演算装置334は、第2観測局220における追尾データD2と、第3観測局230における追尾データD3と、第2観測局220の3次元位置P2と、衛星軌道情報K0を用いて、RTK測位演算を行う。このRTK測位演算により、第3観測局230の3次元位置(絶対位置)P3を求めて出力する。この第3観測局230、即ち目標位置観測局の3次元位置(絶対位置)P3の高さ情報から、目標位置における潮位や波高が得られる。
基準局100と第1観測局210間の距離L1、第1観測局210と第2観測局220間の距離L2、及び第2観測局220と第3観測局230間の距離L3はそれぞれ、衛星信号搬送波の伝搬経路がほぼ等しいと見なせる程度の距離(10km以下)であるから、基準局100と第1観測局210間の相対位置、第1観測局210と第2観測局220間の相対位置、及び第2観測局220と第3観測局230間の相対位置は、少ない誤差で求まる。
したがって、基準局位置情報P0を基準にして、基準局100と第1観測局210間の相対位置、第1観測局210と第2観測局220間の相対位置、及び第2観測局220と第3観測局230間の相対位置から、各観測局210〜230の3次元位置(絶対位置)P1〜P3が少ない誤差、即ちcmレベルの精度で、順次求められる。
なお、各観測局210〜230の3次元位置P1〜P3求める際に、わずかな相関性の差等による若干の誤差が残ることがある。しかし、この誤差は、各局間で各々異なる量であり、その符号も異なる場合も多いから、一方的に累積していく場合は少ない。即ち、基準局100と目標観測局(この例では観測局230)間の距離L0が長くなっても誤差はそれほど大きくならない傾向にある。したがって、本発明の位置観測システムは、基準局と目標観測局間の距離L0として、約100km程度までは、位置観測の精度を高く維持して、適用可能である。
このように、本発明の位置観測システムでは、衛星信号搬送波の伝搬経路の状態に影響されることが少なく、基準局100と目標位置観測局230間の距離が数10km以上になる場合にも、目標位置観測局230の3次元位置を、数cmレベルの高精度で観測できる。
基準局100は陸上に設置され、中間位置観測局(第1、第2観測局)210、220と目標位置観測局(第2観測局)230は海上に配置されて、潮位や波高などを高精度に且つリアルタイムに観測できる。これにより、潮位観測システムとして用いて、海岸から数10km以上離れた海上での正確な測位をおこない、津波などの早期発見に有効に適用できる。
また、本発明の位置観測システムにおいて、目標位置観測局230の観測位置P3及び各中間位置観測局210、220の観測位置P1,P2を継続して求め、それらの観測位置P1〜P3を個々に出力して、その時間的変化を監視可能にする。これにより、潮位観測システムとして用いて、各観測局210〜230における潮位や波高の観測位置P1〜P3の変化を、それらの配置場所と時間経過との関係で把握できるから、津波などの早期発見にさらに有効である。
図3は、本発明の位置観測システムの他の実施例に係るブロック構成を示す図である。
図3の実施例において、RTK測位演算装置334は、図2の実施例に加えてさらに、第3観測局(目標位置観測局)230の観測位置P3を、その第3観測局230からの追尾データD3と、基準局100からの追尾データD0と、基準局100の位置情報P0とに基づいて、直接求める機能をも有している。
そして、全ての観測局210〜230の観測位置P1〜P3を基準局100から近い順番に求めた第3観測局230の観測位置P3と、追尾データD3と追尾データD0と位置情報P0とに基づいて直接求めた第3観測局230の観測位置P3とを、両方とも利用可能にしている。
そのようにするために、第3RTK測位演算装置334には、基準局100からの追尾データD0と、基準局100の位置情報P0を入力している。また、第3観測局230の観測位置P3を、観測局210〜230の観測位置P1〜P3を基準局100から近い順番に求める順次方法か、あるいは追尾データD3と追尾データD0と位置情報P0とに基づいて直接求める直接方法かを、切り替えるための切替信号CSを必要に応じて入力するようにしている。または、切り替えることなく、順次方法による観測位置と直接方法による観測位置との両方を演算して、出力するようにしてもよい。図3の他の構成は、図2の実施例と同様である。
順次方法では、複数の中間位置観測局(この例では、観測局210、220)を経由する分、観測位置P3にわずかな相関性の差等による若干の誤差が生じる。
一方、基準局100と目標位置観測局230間の距離L0が長い場合でも、それら両局への衛星信号の伝搬経路がほぼ一様であって、伝搬遅延誤差の影響が小さいときには、直接方法による観測位置P3の誤差が小さい場合もある。例えば、伝搬経路の状態に大きな影響を与える電離層は、昼間は太陽の影響を受けて活発化され、時間変動や局所変動が大きいが、夜間はその時間変動自体小さく、その結果地域変動も小さくなる。
したがって、順次方法と直接方法における誤差の大小を、ある時間範囲の観測位置やその変動などに基づいて、判断する。
このように、順次方法によって求めた目標位置観測局230の観測位置P3と、直接方法によって求めた目標位置観測局230の観測位置P3とを、両方とも利用可能にして、衛星信号搬送波の伝搬経路(特に、電離層)の状態や誤差の大小等に応じて、そのいずれかの方法により得られた観測位置を選択的に利用することができる。
以上の実施例では、得られた観測位置P3で判断しているが、衛星毎に伝搬経路の影響が大きく異なる場合が少なくない。例えば、衛星A〜Dからの衛星信号を利用する場合に、衛星A、Dからの衛星信号には誤差が少なく、一方、衛星B、Cからの衛星信号には誤差が多い場合を想定する。
この場合には、衛星A、Dからの衛星信号に対しては直接方法により求めた観測値(例えば、搬送波位相データ等)を使用し、衛星B、Cからの衛星信号に対しては順次方法により求めた観測値を使用するようにする。それら衛星A〜Dからの衛星信号による観測値に基づいて、観測位置を求めるようにしても良い。
本発明の位置観測システムの基本的な概念を説明するための図 本発明の位置観測システムの実施例に係るブロック構成を示す図 本発明の位置観測システムの他の実施例に係るブロック構成を示す図
符号の説明
100 基準局
101 アンテナ
102 衛星信号追尾装置
103 軌道データ復調装置
210 第1観測局
220 第2観測局
230 第3観測局
211、221、231 アンテナ
212、222、232 衛星信号追尾装置
215、225、235 無線装置
216、226、236 アンテナ
300 監視局
314、324、334 RTK測位演算装置
315、325、335 無線装置
316、326、336 アンテナ
D0、D1、D2、D3 追尾データ
P1、P2、P3 観測位置
K0 衛星軌道情報

Claims (7)

  1. 位置情報が既知である場所に配置されており、衛星信号に追尾し、疑似距離データ及び搬送波位相データを含む追尾データを出力する基準局と、
    位置を観測したい場所に配置されており、衛星信号に追尾し、疑似距離データ及び搬送波位相データを含む追尾データを出力する目標位置観測局と、
    前記基準局と前記目標位置観測局との間に直列状にそれぞれ所定距離ずつ離れた場所に配置されており、衛星信号に追尾し、疑似距離データ及び搬送波位相データを含む追尾データを出力する、少なくとも1つの中間位置観測局とを有し、
    前記基準局に最も近い場所に配置されている前記中間位置観測局の観測位置を、当該中間位置観測局の追尾データと前記基準局の追尾データと前記基準局の位置情報とに基づいて求め、
    以後の前記中間位置観測局の観測位置及び前記目標位置観測局の観測位置を、当該観測局の追尾データと当該観測局の基準局側の直前の観測局の追尾データと当該観測局の基準局側の直前の観測局からの観測位置とに基づいて求めるようにして、全ての観測局の観測位置を前記基準局から近い順番に求めることを特徴とする、位置観測システム。
  2. 前記各中間位置観測局の観測位置及び前記目標位置観測局の観測位置を継続して求め、それらの観測位置の時間的変化を監視することを特徴とする、請求項1に記載の位置観測システム。
  3. 位置情報が既知である場所に配置されており、衛星信号に追尾し、疑似距離データ及び搬送波位相データを含む追尾データを出力する基準局と、
    位置を観測したい場所に配置されており、衛星信号に追尾し、疑似距離データ及び搬送波位相データを含む追尾データを出力する衛星信号追尾装置と、その追尾データを外部へ無線通信するための無線装置を備える目標位置観測局と、
    前記基準局と前記目標位置観測局との間に直列状にそれぞれ所定距離ずつ離れた場所に配置されており、衛星信号に追尾し、疑似距離データ及び搬送波位相データを含む追尾データを出力する衛星信号追尾装置と、その追尾データを外部へ無線通信するための無線装置を備える、少なくとも1つの中間位置観測局と、
    前記中間位置観測局と前記目標位置観測局から無線送信されてくる各追尾データを受信する無線装置と、前記中間位置観測局と前記目標位置観測局からの追尾データと、前記基準局からの追尾データと、前記基準局の位置情報とが入力され、前記中間位置観測局及び前記目標位置観測局のそれぞれの観測位置を求めるRTK測位演算装置を備える監視局とを有し、
    前記基準局に最も近い場所に配置されている前記中間位置観測局の観測位置を、前記RTK測位演算装置により当該中間位置観測局の追尾データと前記基準局の追尾データと前記基準局の位置情報とに基づいて求め、
    以後の前記中間位置観測局の観測位置及び前記目標位置観測局の観測位置を、前記RTK測位演算装置により当該観測局の追尾データと当該観測局の基準局側の直前の観測局の追尾データと当該観測局の基準局側の直前の観測局からの観測位置とに基づいて求めるようにして、全ての観測局の観測位置を前記基準局から近い順番に求めることを特徴とする、位置観測システム。
  4. 前記RTK測位演算装置は、前記各中間位置観測局の観測位置及び前記目標位置観測局の観測位置を継続して求め、各観測位置を個々に出力して、それらの時間的変化を監視可能にすることを特徴とする、請求項3に記載の位置観測システム。
  5. 前記RTK測位演算装置は、さらに、前記目標位置観測局の観測位置を、当該目標位置観測局の追尾データと前記基準局の追尾データと前記基準局の位置情報とに基づいて、直接求める機能を有し、
    全ての観測局の観測位置を前記基準局から近い順番に求めた前記目標位置観測局の観測位置と直接求めた前記目標位置観測局の観測位置との双方を利用可能にしたことを特徴とする、請求項3または4に記載の位置観測システム。
  6. 前記監視局は、前記基準局に併設されていることを特徴とする、請求項3乃至5のいずれかに記載の位置観測システム。
  7. 前記基準局は、陸上に設置されており、前記中間位置観測局と前記目標位置観測局は海上に配置されていることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載の位置観測システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014160044A (ja) * 2013-02-21 2014-09-04 Hitachi Zosen Corp 津波予測システム及び津波予測方法
WO2022249540A1 (ja) * 2021-05-26 2022-12-01 Rika株式会社 リアルタイム動的衛星測位システム及び測位方法

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