JP2006069053A - インク供給方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 インク充填の安定性に優れた信頼性の高いピットインインク供給方式を用いるインクジェットカートリッジを提供する。
【解決手段】 液体吐出口を有する記録ヘッドと、記録ヘッドに供給される液体を貯蔵する液体貯蔵室と、液体貯蔵室内で負圧を発生させインクを保持するためのインク保持部材と、液体貯蔵室の一部に設けられたメインタンクと接続される液体供給口と、液体貯蔵室の一部に設けられた大気と連通する気液分離部材と、気液分離部材を介して大気と連通する気体連通口と、を有するインクジェットカートリッジに、気体連通口より前記液体貯蔵室内を負圧にて吸引することで、メインタンクからインクを供給するインク供給方法において、イニシャル時のインク注入の際、インクより表面張力の高い液体を用いる。
【選択図】 図1
【解決手段】 液体吐出口を有する記録ヘッドと、記録ヘッドに供給される液体を貯蔵する液体貯蔵室と、液体貯蔵室内で負圧を発生させインクを保持するためのインク保持部材と、液体貯蔵室の一部に設けられたメインタンクと接続される液体供給口と、液体貯蔵室の一部に設けられた大気と連通する気液分離部材と、気液分離部材を介して大気と連通する気体連通口と、を有するインクジェットカートリッジに、気体連通口より前記液体貯蔵室内を負圧にて吸引することで、メインタンクからインクを供給するインク供給方法において、イニシャル時のインク注入の際、インクより表面張力の高い液体を用いる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、インクジェットカートリッジへのインク供給方法に関するものである。
ピットインクインク供給方式を用いたインクジェットカートリッジの代表例として、特開2000-334982号公報に記載のインクジェットカートリッジが挙げられる。特開2000-334982号公報のインクジェットカートリッジは、吸引口から内部に導入した負圧によって、取り入れ口から内部にインクを取入れ可能であって、吸引口にはインクは通さずに気体を通す気液分離部材を備えている。この気液分離部材が満タン弁の役目を果たしており、インクの補充を容易に、かつ、確実に行うことができる。
従来のインクジェットカートリッジに接続されるタンクのイニシャル時のインク注入は、65KPa以上の真空圧でタンク内を吸引し、減圧状態にして、大気との差圧でインク注入を行っている。
特開2000−334982号公報
気液分離部材を用いるサブタンクを搭載した本カートリッジでは、気液分離部材のインク接面に撥水処理を施すことにより、インクの撥水性を向上し、インクの表面張力によって気液分離部材のインク接面でインクを保持して、気液分離部材にインクが浸透しない構成である。本カートリッジにおいてイニシャル時のインク注入の真空圧が30KPaを超えると、吸引口から吸引によりタンク内部を負圧にするため、気液分離部材に圧力がかかり、インクの表面張力では耐えきれず、気液分離部材の繊維状構造体の孔径から、インクが浸透して気液分離部材からインク漏れを起こす可能性がある。
以上の理由により、ピットイン方式におけるイニシャル時のインク注入の真空圧は、最大30KPa以下になるように設定してインク注入を行っている。
しかし、真空圧が30KPa以下ではイニシャル時のインク注入において、さらに以下の問題がある。
タンク内で使用するインク保持部材の密度が密なもの(例えば0.085g/立方センチメートル)の場合、インク注入の真空圧が30KPa以下であると、タンク内における初期のインク保持部材は湿っていないため、インクが保持部材に均一に廻り込まなくなり、タンク内にインクの不充填箇所が発生する。結果、一度不充填箇所が発生すると再度インクを入れ直しても、その箇所にはインクが廻り込みにくくなり、インクのNet量不足が発生する。
よって、イニシャル時のインク注入が30KPa以上の真空圧であっても、気液分離部材からインク漏れを起こさない手段が必要である。本発明は上記問題に省みて、インク充填の安定性に優れた信頼性の高いピットインインク供給方式を用いるインクジェットカートリッジを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は液体吐出口を有する記録ヘッドと、記録ヘッドに供給される液体を貯蔵する液体貯蔵室と、液体貯蔵室内で負圧を発生させインクを保持するためのインク保持部材と、液体貯蔵室の一部に設けられたメインタンクと接続される液体供給口と、液体貯蔵室の一部に設けられた大気と連通する気液分離部材と、気液分離部材を介して大気と連通する気体連通口と、を有し、気体連通口より前記液体貯蔵室内を負圧にて吸引することで、メインタンクからインクを供給し気液分離部材を使用するインクジェットカートリッジにおいて、イニシャル時のインク注入の際、インクより表面張力の高い液体を用いることを特徴とする。
また、イニシャル時のインク注入における液体貯蔵室内の負圧の吸引圧が30KPa以上であることを特徴とする。
また、イニシャル時のインク注入で用いる液体は、表面張力がインクより高い40mN/m以上であることを特徴とする。
また、イニシャル時のインク注入における液体貯蔵室内の負圧の吸引圧が30KPa以上である場合において、インク保持部材の液体貯蔵室内での密度が、0.085g/立方センチメートル以下であることを特徴とする。
また、気液分離部材は多孔質部材であることを特徴とする。
また、気液分離部材は撥水性を有する処理がなされていることを特徴とする。
上述した通り、本発明の方法によれば、予めインクより表面張力の高い液体を用いて30KPa以上の負圧で、タンク内に前記液体を注入しインク保持部材全体に前記液体を充填後、前記液体とインクを置換することにより、イニシャル時のインク注入が完了する。結果、イニシャル時のインク注入において、インク保持部材へのインクの廻り込み状態が向上し、インクの不充填箇所が解消でき、イニシャル時のタンク内におけるインクNet量が安定する。また、インクの不充填箇所の解消により、ピットイン回数毎におけるインクNet量も安定する。すなわち、インク充填の安定性に優れた信頼性の高いピットインインク供給方式を用いるインクジェットカートリッジを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施例1のインクジェットカートリッジの断面図である。
1は液体を吐出するための吐出ユニット部であり、2は吐出ユニット部へ供給する液体を貯蔵する液体貯蔵室である。3はメインタンク(不図示)と接続される液体供給口である。4は液体貯蔵室2を閉空間にするためのカバープレート部材であり、カバープレート部材4の液体貯蔵室2側の内面には、気液分離部材5が設けられている。(本実施例では特に吐出ための液体を以下インクと称する)液体貯蔵室2内にはインクを吸収保持するインク保持部材6が充填されている。7は吸引ポンプと接続される大気連通口である。本実施例での気液分離部材5は多孔質部材を使用し、液体貯蔵室2内でのインク保持部材6の密度は、0.05g/立方センチメートルのものを使用している。
図2は本実施でのピットインインク供給を説明する図である。
図2に示すように、大気連通口7から吸引ポンプより吸引Bを行うことで、液体貯蔵室2内に液体供給口3よりインクが供給される。
本実施例では、イニシャル時にインクより表面張力が高い液体に純水(表面張力=72.75mN/m)を用いており、吸引ポンプの圧力は30KPa以上あればよいが、マージンを考慮して真空ポンプの最大能力である67KPaで、できる限り液体貯蔵室2内の空気を吸引し、液体貯蔵室2内のインク保持部材全体に純水を完全に廻り込ませ、液体貯蔵室2内を純水で満タンにする。その後、インクに置換することにより、元のインク濃度に回復する。
図3はインク置換を説明する図である。図2で注入された純水を本体に装着されている吸引キャップ8から吸引することで、その液体をノズルから排出し、図2で示すインク供給を実施する。この場合、吸引キャップ8からの吸引圧は20KPa以上であれば、純水は吸引キャップ8から排出が可能である。インク供給の吸引圧に関しては、5〜20KPaの範囲内で実施する。なぜなら、冒頭における発明が解決する課題において述べたように、吸引圧が30KPa以上かけるとインクの表面張力では耐え切れず、気液分離部材の繊維状構造体の孔径からインクが浸透するため、上限を30KPa未満に規制しているため、マージンをもたせた設定を行っている。
以上により、インクより表面張力の高い液体である純水の給排1回とインク給排を3回以上繰り返すことにより、必要なインク濃度を確保することができ、イニシャル時のインク供給が完了する。インク置換の置換回数とインク濃度の関係は、置換回数1〜4回までを順にOD値で表すと1.35、1.64、1.67、1.68であり、置換前のインク濃度1.76と比較するとやや低下しているが実画上問題はない(以上はすべてシアンインクを基準としたOD値である)。よって、必要なインク濃度を再現するにはインク置換が2回必要である。本実施例ではマージンを加味してインク置換回数は3回以上と設定する。
図4は本実施例の比較例として、イニシャル時からインクを用いてインク注入を実施した場合におけるインクジェットカートリッジのピットインインク供給を説明する図である。
図4に示すように、大気連通口7から30KPa以上の吸引ポンプにより吸引Bを行うことで、液体貯蔵室2内に液体供給口3よりインクが供給されるが、気液分離部材5には吸引ポンプの高い圧力が直接加わわり、インクの表面張力では気液分離部材表面上でインクを保持することができず、ピットインインク供給を繰り返すと、気液分離部材5の繊維状構造体の孔径から、インクが浸透してインク漏れが発生する可能性がある。
本実施例で用いているインクの表面張力は、色によって異なるが最大のもので40mN/mで、純水の表面張力は72.75mN/mである。
純水の場合、インクと比較して表面張力が大きいので、67KPaの真空圧で吸引しても、気液分離部材から純水は浸透しない。
純水の場合、インクと比較して表面張力が大きいので、67KPaの真空圧で吸引しても、気液分離部材から純水は浸透しない。
図4に示した気液分離部材5は、開口部を有していないが、気液分離部材5は多孔質部材であるため、気体は容易に通し液体は通さないものである。その原理は、気液分離部材の液体接面には撥水剤(パーフルオロアルキル系)が施され、液体の表面張力により気液分離部材表面で液体を保持し、液体が浸透しない構造になっている。本実施例で用いる気液分離部材は、インクに接するため化学的耐性に優れていて、かつ、インク供給と吸引圧のバランスにおいて繊維状構造体が高孔率可能な材質であること。本実施例では平均孔径0.33μmのPTFEを用いた。気液分離部材の材質は他にポリイミド、ポリプロピレン等があるが、機械的強度が高いため高孔率化が不可能である。
1 吐出ユニット部
2 液体貯蔵室
3 液体供給口
4 カバープレート部材
5 気液分離部材
6 インク保持部材
7 大気連通口
8 吸引キャップ
2 液体貯蔵室
3 液体供給口
4 カバープレート部材
5 気液分離部材
6 インク保持部材
7 大気連通口
8 吸引キャップ
Claims (6)
- 液体吐出口を有する記録ヘッドと、記録ヘッドに供給される液体を貯蔵する液体貯蔵室と、液体貯蔵室内で負圧を発生させインクを保持するためのインク保持部材と、液体貯蔵室の一部に設けられたメインタンクと接続される液体供給口と、液体貯蔵室の一部に設けられた大気と連通する気液分離部材と、気液分離部材を介して大気と連通する気体連通口と、を有するインクジェットカートリッジに、気体連通口より前記液体貯蔵室内を負圧にて吸引することで、メインタンクからインクを供給するインク供給方法において、イニシャル時のインク注入の際、インクより表面張力の高い液体を用いることを特徴とするインク供給方法。
- イニシャル時のインク注入における液体貯蔵室内の負圧の吸引圧が30KPa以上であることを特徴とする請求項1に記載のインク供給方法。
- イニシャル時のインク注入で用いる液体は、表面張力がインクより高い40mN/m以上であることを特徴とする請求項2に記載のインク供給方法。
- インク保持部材の液体貯蔵室内での密度が、0.085g/立方センチメートル以下であることを特徴とする請求項2または3に記載のインク供給方法。
- 気液分離部材は多孔質部材であることを特徴とする請求項1に記載のインク供給方法。
- 気液分離部材は撥水性を有する処理がなされていることを特徴とする請求項1に記載のインク供給方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004255555A JP2006069053A (ja) | 2004-09-02 | 2004-09-02 | インク供給方法 |
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JP2010208143A (ja) * | 2009-03-10 | 2010-09-24 | Canon Inc | 液体吐出装置および液体吐出装置の制御方法 |
JP5231994B2 (ja) * | 2006-03-27 | 2013-07-10 | 日本板硝子株式会社 | 中間膜分離方法 |
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2004
- 2004-09-02 JP JP2004255555A patent/JP2006069053A/ja not_active Withdrawn
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