JP2006068864A - スローアウェイ式ドリル及びスローアウェイチップ - Google Patents

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Abstract

【課題】 チップ取付座からのチップの脱落を防止する。
【解決手段】 ドリル本体10の先端部13に、チップ取付座14の内側面14Bから突出可能な先端部36を有する止めネジ35を設ける。チップ40の外側面44に、止めネジ35の先端部36を嵌合可能な凹部48を形成する。クランプボルト25によってチップ40をチップ取付座14に固定して装着した後に、止めネジ35の先端部36をチップ40の外側面44に形成された凹部48に対して嵌合させる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ドリル本体の先端部に形成された凹溝状のチップ取付座に、先端に切刃が形成された略平板状のスローアウェイチップ(以下、チップと称する。)が着脱可能に装着されたスローアウェイ式ドリルに関するものである。
この種のスローアウェイ式ドリルの一例として、本出願人は、特許文献1に示すように、チップの一対の外側面に凸部を形成し、チップ取付座の一対の内側面に上記の凸部を噛合可能なガイド溝を形成することにより、チップの一対の外側面をチップ取付座の一対の内側面にそれぞれ対向配置させるのと同時に、これらに形成された凸部とガイド溝とを互いに噛合させるようにして、チップをチップ取付座に固定して装着するものを提案しており、ドリル本体に対するチップの位置合わせ精度を向上することが可能となっている。
特開2004−122350号公報
ところで、上述した特許文献1に記載のスローアウェイ式ドリルでは、チップをチップ取付座に固定(クランプ)して装着するためのクランプ手段として、クランプボルトを採用している。
すなわち、ドリル本体の先端部に設けられてチップ取付座を交差している挿通孔に対してクランプボルトを挿通させ、チップ取付座の一対の内側面が互いに近づくようにドリル本体の先端部を弾性変形させることにより、チップの一対の外側面がチップ取付座の一対の内側面で押圧され、チップがチップ取付座に固定されて装着されるようになっているのである。
しかしながら、上述したようなクランプボルトを採用したチップのクランプ構造では、チップがその先端側をドリル本体に受けられておらず、先端側へのチップの移動の規制が、クランプボルトを締め付けることによってチップの外側面とチップ取付座の内側面との間に生じた摩擦力のみによって行われている。
そのため、とくに穴深さLと穴径Dとの比L/Dが10以上の深穴加工を行う際に、形成した加工穴の曲がりが極端に大きくなると、ドリル本体をワークから引き抜く工程において、チップの後端が加工穴の内周面に干渉するなどして、チップがチップ取付座から脱落してしまうおそれがあった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、チップ取付座からのチップの脱落を防止することができるスローアウェイ式ドリル及びこれに用いられるチップを提供することを目的とする。
上記の課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明によるスローアウェイ式ドリルは、軸線回りに回転されるドリル本体の先端部を二分するようにこのドリル本体の先端面に開口する凹溝状のチップ取付座に、先端に切刃が形成された略平板状のチップが、その一対の外側面を前記チップ取付座の一対の内側面にそれぞれ対向配置させるようにして配置され、該チップが、前記ドリル本体の先端部に設けられて前記チップ取付座を交差するクランプボルトによって、固定されて装着されるスローアウェイ式ドリルであって、前記ドリル本体の先端部には、前記チップ取付座の内側面から突出可能な突出部を有する止め部材が設けられ、前記チップの外側面には、前記止め部材の突出部を嵌合可能な凹部が形成されていることを特徴としている。
また、本発明によるチップは、本発明のスローアウェイ式ドリルに装着されるチップであって、その外側面には、前記止め部材の突出部を嵌合可能な凹部が形成されていることを特徴としている。
本発明によれば、まず、チップ取付座によって二分されたドリル本体の先端部が、この先端部に設けられたクランプボルトによってチップ取付座の一対の内側面が互いに近づくように弾性変形させられることで、チップの一対の外側面がチップ取付座の一対の内側面で押圧され、チップがチップ取付座に固定されて装着される。その後、クランプボルトとは別にドリル本体の先端部に設けられた止め部材の突出部が、チップの外側面に形成された凹部に対して嵌合させられる。
したがって、チップがチップ取付座に装着された後の状態で、止め部材の突出部とチップの外側面に形成された凹部との嵌合により、このチップがチップ取付座から構造的に脱落しないようにすることができる。そのため、たとえ深穴加工の際に大きな穴曲がりが生じた場合であっても、チップ取付座からのチップの脱落を確実に防止することが可能となる。
また、本発明において、前記止め部材の突出部は前記凹部よりも前記軸線方向の後端側へずれるように配置されていることが好ましい。
このような構成とすると、止め部材の突出部がチップの外側面に形成された凹部に嵌合させられたときに、この止め部材の突出部によってチップがドリル本体の軸線方向の後端側へも押圧されることとなり、チップのチップ取付座への装着状態を安定して維持することができる。
以下、本発明の実施形態を添付した図面を参照しながら説明する。
本実施形態によるスローアウェイ式ドリルのドリル本体10は、図1〜図3に示すように、その後端側部分であるシャンク部(図示略)に対して先端側部分が一段縮径するような、軸線O回りに回転される軸線Oを中心とした略多段円柱状をなしている。
ドリル本体10の先端側部分の外周には、ドリル本体10の先端面11に開口する一対の切屑排出溝12,12が、軸線Oを挟んで互いに反対側に、軸線O方向の後端側へ向かうにしたがいドリル回転方向T後方側にねじれるように螺旋状に形成されている。
ドリル本体10の先端部13には、ドリル本体10の先端面11に開口して後端側へ凹むような凹溝状のチップ取付座14が、軸線Oに対する(軸線Oを通る)直径方向に延びるように形成されている。
チップ取付座14は、軸線O方向の先端側を向いて軸線Oに直交する底面14Aと、底面14Aから屹立するとともに、互いに平行かつ軸線Oに平行で、ドリル本体10の先端面11に交差する一対の内側面14B,14Bとを備えている。このチップ取付座14は、底面14Aと内側面14B,14Bとに沿った側面視で、図3に示すように、ドリル本体10の先端面11に向かって「コ」字状に開口するようになっている。
詳述すると、チップ取付座14は、ドリル本体10の先端部13において、切屑排出溝12,12の先端側におけるドリル回転方向T前方側を向く壁面同士の間が、軸線Oに対する(軸線Oを通る)直径方向に切り欠かれるようにして形成されたものであり、この直径方向の両端側部分において、切屑排出溝12,12にそれぞれ連通させられている。
つまり、軸線Oに対する直径方向に延びるチップ取付座14において、底面14Aは、その直径方向の両端側に位置する一対の外周側端部がそれぞれドリル本体10の外周面に交差しているのに対し、一対の内側面14B,14Bのそれぞれは、その直径方向の両端側に位置する一対の外周側端部のうち、ドリル回転方向T前方側に向けられた領域に位置する一方の外周側端部のみがドリル本体10の外周面に交差し、他方の外周側端部がドリル本体10の外周面に達することなく切屑排出溝12におけるドリル回転方向T後方側を向く壁面に交差しているのである。
このような凹溝状のチップ取付座14がドリル本体10の先端部13に形成されることによって、ドリル本体10の先端部13は、第一先端部13Aと第二先端部13Bとに二分されている。
これら第一先端部13Aと第二先端部13Bとの間には、チップ取付座14における底面14Aが位置させられ、かつ、第一先端部13A側には、チップ取付座14における一対の内側面14B,14Bのうちの一方が、第二先端部13B側には、一対の内側面14B,14Bのうちの他方が位置させられた状態となる。
さらに、ドリル本体10の先端部13には、図3に示すように、チップ取付座14を交差して軸線Oに対する直径方向に延びるような挿通孔20が設けられており、この挿通孔20は、先端部13を貫通することによって、その直径方向の外周側端部がそれぞれ第一先端部13Aの外周面と第二先端部13Bの外周面とに開口させられている。
なお、挿通孔20は、チップ取付座14と同じく、軸線Oに対する直径方向に延びるように形成されているのであるが、この挿通孔20が延びる直径方向は、チップ取付座14が延びる直径方向に対して直交する方向であるチップ取付座14の幅方向ではなく、このチップ取付座14の幅方向に対して斜めに傾斜するようになっている。
挿通孔20において、第一先端部13A内に位置するとともに第一先端部13Aの外周面に開口する部分は、後述するクランプボルト25の頭部26を収容して受けるための収容部21とされている。
一方、挿通孔20において、第二先端部13B内に位置する部分は、後述するクランプボルト25の雄ねじ部27がねじ込まれる雌ねじ部22とされている。
また、チップ取付座14における軸線O方向の先端側を向く底面14Aには、図3に示すように、軸線O方向の後端側へ向かって延びるスリット16が、軸線Oと平行になるように切り込まれている。
このスリット16は、その延在方向(軸線O方向の先端側から見たときに、スリット16が延びる方向)の両端側部分において、切屑排出溝12,12の壁面に交差して、これら切屑排出溝12,12に連通させられている。
そして、本実施形態では、図2〜図4に示すように、チップ取付座14によって二分されたドリル本体10の先端部13のうち、上記挿通孔20の収容部21が位置している第一先端部13Aとは反対側の第二先端部13Bに、この第二先端部13Bの外周面とチップ取付座14の内側面14Bとに開口する止めネジ孔30が設けられている。
止めネジ孔30は、チップ取付座14の幅方向に沿って延びるように形成されており、この止めネジ孔30においてチップ取付座14の内側面14Bに開口する部分は、後述する止めネジ35の雄ねじ部37がねじ込まれる雌ねじ部31とされている。
止めネジ孔30には、略円錐状の先端部(突出部)36を有する止めネジ(止め部材)35が収容されており、この止めネジ35の先端側一部分に形成された雄ねじ部37が止めネジ孔30の雌ねじ部31にねじ込まれている。
これにより、止めネジ35は、その略円錐状の先端部36をチップ取付座14の内側面14Bからチップ取付座14内へ突出することが可能となっている。
ここで、ドリル本体10の先端面11には、この先端面11と切屑排出溝12,12におけるドリル回転方向T後方側を向く壁面との交差稜線部分が切り欠かれるようにして、後述するチップ40のシンニング面41A,41Aと連続する本体側シンニング面11A,11Aが形成されている。
そのため、ドリル本体10の先端面11に交差するチップ取付座14における一対の内側面14B,14Bは、これら本体側シンニング面11A,11Aにも交差するようになっている。
また、チップ取付座14における一対の内側面14B,14Bのそれぞれには、軸線O方向に沿って延びる複数のガイド溝15…が、軸線Oに直交する方向に所定間隔で配列されるように形成されている。
さらに、これら一対の内側面14B,14Bのそれぞれにおいて、本体側シンニング面11A,11Aの(軸線O方向の)後端側に連なる部分(先端側が本体側シンニング面11A,11Aに交差する部分)は、上記のガイド溝15…が形成されないで、平坦面状をなすようになっている。
すなわち、チップ取付座14における一対の内側面14B,14Bのそれぞれには、一対の外周側端部のうちの切屑排出溝12の壁面に交差する他方の外周側端部を含んで(軸線O近傍に位置する)本体側シンニング面11Aの後端側に連なる部分を除く領域、つまり、一対の外周側端部のうちのドリル本体10の外周面に交差する一方の外周側端部を含んでドリル回転方向T前方側に向けられた領域に、上記のガイド溝15…が複数配列されて形成されているのである。
そのため、ドリル本体10を軸線O方向の先端側から見た先端面視では、図2に示すように、一対の内側面14B,14Bと本体側シンニング面11A,11Aとの交差稜線部が、それぞれ直線状をなし、かつ、一対の内側面14B,14Bと本体側シンニング面11A,11Aを除いた先端面11との交差稜線部が、複数のガイド溝15…の形状が反映されてそれぞれ波形状をなしている。
なお、ドリル本体10の先端部13には、一対の切屑排出溝12,12間に画成されたドリル本体10の外周面が切り欠かれることによって、ドリル本体10の後端から軸線Oに沿って延びて途中で分岐したクーラント穴が開口するクーラント吐出部17,17が形成されており、穴明け加工の際には、これらのクーラント吐出部17,17を通して切削部位にクーラントが供給される。
一方、このようなチップ取付座14に固定されて装着されるチップ40は、超硬合金等の硬質材料により、図5〜図7に示すような概略偏5角形の略平板状に形成されている。
このチップ40の略中央部から後端面42までの部分が、チップ40の厚み方向に対して斜めに交差するように切り欠かれることによって、後述するクランプボルト25が挿入される切欠部43が形成されている。
チップ40の先端面41は、チップ40がチップ取付座14に装着された状態で、軸線Oから外周側へ向かうにしたがい漸次後退する二等辺三角形状(V字状)をなすように形成されている。
チップ40の一対の外側面44,44のそれぞれにおいて、ドリル回転方向T前方側を向く壁面は、ドリル回転方向T後方側へ向かって凹となる概略凹曲面状のすくい面44A,44Aとされており、これらすくい面44A,44Aとチップ40の先端面41との交差稜線部に、それぞれ切刃45,45が形成されている。
ここで、チップ40の先端面41には、チップ装着状態において、この先端面41の中心に位置する軸線O近傍から、一対の外側面44,44のそれぞれにおいてすくい面44Aとこれ以外の部分とが交差する付近までの領域が切り欠かれることによって、軸線Oを挟んで互いに反対側に位置する一対のシンニング面41A,41Aが形成されている。
これにより、一対のシンニング面41A,41Aと先端面41との交差稜線部に形成されたシンニング切刃部45A,45Aが、切刃45,45の内周端に接続される部分から、先端面41の中心に位置する軸線Oに向けて延びるように配置されている。
また、一対の外側面44,44におけるすくい面44A,44A以外の部分のそれぞれには、チップ装着状態で軸線O方向に沿って延びる複数の凸部46…が、軸線Oに直交する方向に所定間隔で配列されるように形成されている。
さらに、これら一対の外側面44,44におけるすくい面44A,44A以外の部分のそれぞれにおいて、シンニング面41A,41Aの(軸線O方向の)後端側に連なる部分(先端側がシンニング面41A,41Aに交差する部分)は、上記の凸部46…が形成されないで、平坦面状をなすようになっている。
すなわち、チップ40の一対の外側面44,44におけるすくい面44A,44A以外の部分のそれぞれには、チップ装着状態で、(軸線O近傍に位置する)シンニング面41Aの後端側に連なる部分を除く領域、つまり、ドリル回転方向T前方側に向けられるすくい面44Aと反対側に位置してドリル回転方向T後方側に向けられる領域に、上記の凸部46…が複数配列されて形成されているのである。
そのため、チップ装着状態で、チップ40を軸線O方向の先端側から見た先端面視では、図6に示すように、一対の外側面44,44におけるすくい面44A,44A以外の部分とシンニング面41A,41Aとの交差稜線部が、それぞれ直線状をなし、かつ、一対の外側面44,44におけるすくい面44A,44A以外の部分とシンニング面41A,41Aを除いた先端面41との交差稜線部が、複数の凸部46…の形状が反映されてそれぞれ波形状をなしている。
そして、本実施形態では、図5及び図7に示すように、チップ40の一対の外側面44,44におけるすくい面44A,44A以外の部分のそれぞれに、略V溝状をなす凹溝47が、軸線Oに直交する方向に沿って延びるように形成されている(図面上では1つの凹溝47のみ示されている)。
これら一対の凹溝47,47は、チップ装着状態で凹溝47,47のうちの一方が上記止めネジ35の先端部36に対向配置されるように、チップ30の一対の外側面44,44にそれぞれ形成されている。そのため、各凹溝47の一部分が、チップ装着状態でチップ取付座14の内側面14Bから突出したときの止めネジ35の先端部36を嵌合可能な凹部48となっている。
ここで、凹溝47,47が形成されたチップ40の外側面44,44には、上述したように軸線O方向に沿って延びる複数の凸部46…がそれぞれ形成されているため、各凹溝47は、各外側面44において複数の凸部46…を分断している。
つまり、各外側面44において複数の凸部46のうちの1つを分断している凹溝47の一部分が、上述した止めネジ35の先端部36を嵌合可能な凹部48とされているのである。
また、チップ装着状態で、上記止めネジ35の先端部36は、上記凹部48に対して正確に対向配置されているのではなく、止めネジ35の先端部36の方が、凹部48よりもわずかに軸線O方向の後端側へずれるように配置されている(例えば0.1mm程度)。
さらに、略V溝状をなす凹溝47の一部分である凹部48は、図4に示すように、軸線O方向の先端側に位置して、軸線O方向の後端側へ向かうにしたがいドリル回転方向T後方側へ向かうように傾斜する傾斜面48Aと、軸線O方向の後端側に位置して、軸線O方向の先端側へ向かうにしたがいドリル回転方向T後方側へ向かうように傾斜する傾斜面48Bとから構成されている。
このような構成とされたチップ40は、ドリル本体10の先端部13に形成された凹溝状のチップ取付座14に対し、チップ40の厚み方向をチップ取付座14の延びる直径方向に直交させた状態で、軸線O方向の後端側へ向かってスライドさせられることによって挿入される。
また、このチップ40の挿入は、チップ取付座14の内側面14B,14Bに形成されたガイド溝15…に、チップ40の外側面44,44に形成された凸部46…を噛合させつつ行われる。
これにより、チップ40の後端面42が、チップ取付座14の底面14Aに対向配置させられて互いに密着させられ、かつ、チップ30の外側面44,44におけるすくい面44A,44Aが、それぞれ切屑排出溝12,12内に開放されてドリル回転方向T前方側に向けられるとともに、チップ40の外側面44,44におけるすくい面44A,44A以外の部分が、それぞれチップ取付座14の内側面14B,14Bに対向配置させられる。
このとき、チップ30の外側面44,44におけるすくい面44A,44A以外の部分のうちで、ドリル回転方向T後方側を向いて複数の凸部46…が形成された部分は、チップ取付座14の内側面14B,14Bのうちで、ドリル回転方向T前方側を向いて複数のガイド溝15…が形成された部分と、それぞれ対向配置させられ、凸部46…とガイド溝15…とが互いに噛合させられた状態となっている。
さらに、このとき、チップ40の外側面44,44におけるすくい面44A,44A以外の部分のうちで、シンニング面41A,41Aの後端側に連なる平坦面状の部分は、チップ取付座14の内側面14B,14Bのうちで、本体側シンニング面11A,11Aの後端側に連なる平坦面状の部分と、それぞれ対向配置させられ、これら平坦面状の部分の先端側に連なるシンニング面41A,41Aと本体側シンニング面11A,11Aとが連続させられた状態となっている。
そして、ドリル本体10の先端部13に設けられて、チップ取付座14をその幅方向に対して斜めに傾斜するように交差した挿通孔20に対し、クランプボルト25が、チップ取付座14に挿入されたチップ40の切欠部43を貫通するようにして、挿通孔20における第一先端部13Aの外周面への開口部から挿通される。
このクランプボルト25が、上記のようにして挿通孔20に挿通され、クランプボルト25の雄ねじ部27が挿通孔20における雌ねじ部22にねじ込まれると、クランプボルト25の頭部26が挿通孔20における収容部21内に収容されて、この収容部21がクランプボルト25の頭部26で押圧される。
これにより、挿通孔20における収容部21が内部に形成された第一先端部13Aと、挿通孔20における雌ねじ部22が内部に形成された第二先端部13Bとが互いに近づく、つまり、チップ取付座14の一対の内側面14B,14Bが互いに近づくように、ドリル本体10の先端部13が弾性変形させられる。
このようにドリル本体10の先端部13が弾性変形すると、チップ取付座14の一対の内側面14B,14Bがチップ40の一対の外側面44,44をそれぞれ強固に押圧した状態となり、互いに噛合させられる凸部46…及びガイド溝15…同士も強固に密着させられて、チップ40がチップ取付座14に固定されて装着される。
最後に、ドリル本体10の先端部13に設けられた止めネジ孔30に収容されている止めネジ35がねじ込まれ、この止めネジ35の先端部36がチップ取付座14の内側面14Bからチップ取付座14内へ突出させられる。
これにより、止めネジ35における略円錐状の先端部36が、チップ40の外側面44に形成された凹部48に対して嵌合させられる。
このとき、図4に示すように、止めネジ35の先端部36が、凹部48よりもわずかに軸線O方向の後端側へずれるように配置されていることから、止めネジ35における略円錐状の先端部36は、凹部48を構成する一対の傾斜面48A,48Bのうち、軸線O方向の後端側に位置する傾斜面48Bのみに接触して、この傾斜面48Bのみを押圧する。
そのため、チップ40は、その外側面44に形成された凹部48に嵌合する止めネジ35の先端部36によって、軸線O方向の後端側へ押圧され、チップ40の後端面42とチップ取付座14の底面14Aとが強固に密着した状態となる。
以上説明したように、本実施形態のスローアウェイ式ドリルでは、クランプボルト25によってチップ40がチップ取付座14に固定されて装着された後に、このクランプボルト25とは別にドリル本体10の先端部13に設けられた止めネジ35の先端部36が、チップ40の外側面44に形成された凹部48に嵌合させられる。
したがって、チップ40がチップ取付座14に装着された後の状態においては、止めネジ35の先端部36とチップ40の外側面44に形成された凹部48との嵌合によって、このチップ40がチップ取付座14から構造的に脱落しないようにすることができるため、たとえ深穴加工の際に大きな穴曲がりが生じた場合であっても、チップ取付座14からのチップ40の脱落を確実に防止することが可能となる。
また、止めネジ35を収容するための止めネジ孔30は、チップ取付座14によって二分されたドリル本体10の先端部13のうち、挿通孔20の収容部21が位置している第一先端部13Aとは反対側の第二先端部13Bに設けられている。
つまり、比較的大きな容積が必要となる収容部21の形成されていない第二先端部13Bに上記止めネジ孔30が設けられているため、ドリル本体10の先端部13の剛性を不用意に低めてしまうようなことがない。
さらに、チップ装着状態で、止めネジ35の先端部36が凹部48よりもわずかに軸線O方向の後端側へずれるように配置されていて、止めネジ35の先端部36は、凹部48を構成する一対の傾斜面48A,48Bのうちの軸線O方向の後端側に位置する傾斜面48Bのみを押圧するようになっている。
そのため、チップ40は、凹部48への止めネジ35の先端部36の嵌合によって、軸線O方向の後端側へも押圧され、チップ40のチップ取付座14への装着状態を安定して維持することができる。
なお、本実施形態では、止め部材の一例として止めネジ35を用いているが、これに限定されることはなく、チップ40の外側面44に形成された凹部48に対して嵌合可能であり、チップ40の抜け防止機能を十分に発揮することができれば、他の構成の止め部材を用いるようにしてもよい。
また、本実施形態では、製造上の観点から、チップ40の外側面44に凹溝47を形成し、この凹溝47の一部分を、止めネジ35の先端部36を嵌合させるための凹部48としているが、これに限定されることはなく、例えば、チップ40の一対の外側面44,44のそれぞれに、凹溝47を形成することなく凹部48のみを形成するようにしてもよい。
本発明の実施形態のスローアウェイ式ドリルの側面図である。 本発明の実施形態のスローアウェイ式ドリルの先端面図である。 図1におけるA方向矢視部分断面図である。 図3における要部拡大図である。 本発明の実施形態のスローアウェイ式ドリルに装着されるチップの側面図である。 本発明の実施形態のスローアウェイ式ドリルに装着されるチップの先端面図である。 図5におけるB方向矢視図である。
符号の説明
10 ドリル本体
11 先端面
12 切屑排出溝
13 先端部
14 チップ取付座
14A 底面
14B 内側面
15 ガイド溝
20 挿通孔
25 クランプボルト
30 止めネジ孔
35 止めネジ(止め部材)
36 先端部(突出部)
40 チップ
44 外側面
45 切刃
46 凸部
47 凹溝
48 凹部

Claims (3)

  1. 軸線回りに回転されるドリル本体の先端部を二分するようにこのドリル本体の先端面に開口する凹溝状のチップ取付座に、先端に切刃が形成された略平板状のスローアウェイチップが、その一対の外側面を前記チップ取付座の一対の内側面にそれぞれ対向配置させるようにして配置され、該スローアウェイチップが、前記ドリル本体の先端部に設けられて前記チップ取付座を交差するクランプボルトによって、固定されて装着されるスローアウェイ式ドリルであって、
    前記ドリル本体の先端部には、前記チップ取付座の内側面から突出可能な突出部を有する止め部材が設けられ、前記スローアウェイチップの外側面には、前記止め部材の突出部を嵌合可能な凹部が形成されていることを特徴とするスローアウェイ式ドリル。
  2. 請求項1に記載のスローアウェイ式ドリルにおいて、
    前記止め部材の突出部は前記凹部よりも前記軸線方向の後端側へずれるように配置されていることを特徴とするスローアウェイ式ドリル。
  3. 請求項1または請求項2に記載のスローアウェイ式ドリルに装着されるスローアウェイチップであって、
    その外側面には、前記止め部材の突出部を嵌合可能な凹部が形成されていることを特徴とするスローアウェイチップ。
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