JP2006065660A - 端末機器、情報配信サーバ、および情報配信方法 - Google Patents

端末機器、情報配信サーバ、および情報配信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 端末機器への情報提供の即時性を確保しながら、情報配信サーバの負荷を低減すること。
【解決手段】
情報配信システム1では、ネットワーク経由でCE機器3にデジタル情報を配信するために、ツリー構造を構成する。そして、情報配信サーバ2は、配信可能なデジタル情報の一覧であるデータ情報をネットワークを経由して全てのCE機器3に配信する。CE機器3は、データ情報を参照し、必要とするデジタル情報がある場合、近隣の接続されているCE機器3にデジタル情報の取得要求を行ない、対象デジタル情報を保持している場合はデジタル情報を要求者へ送信し、保持していない場合には、更に近隣のCE機器3に要求を行なう。最終的には情報配信サーバ2へ到達し、情報配信サーバ2からデジタル情報が配信される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、情報配信システム、端末機器、情報配信サーバ、情報配信方法、端末機器接続方法、情報処理プログラム、及び記憶媒体に関し、より詳細には、情報配信サーバが配信した情報を端末機器間で送受信することにより、情報配信サーバの情報送信負荷を低減するものに関する。
近年、インターネットなどの通信ネットワークの普及に伴い、CE(CE:Consumer Electronics)機器が普及しつつある。
CE機器とは、例えば、ビデオデッキ、ステレオ、テレビなどのオーディオビジュアル機器や、炊飯器、冷蔵庫などの家電製品、その他の電子機器にネットワーク接続機能を有するコンピュータを内蔵させた端末機器であり、ネットワークを介したサービスを利用できるものである。
これにより、例えば、ユーザが外出先から携帯電話でサーバ装置にアクセスし、ネットワークを経由して自宅のビデオデッキに録画予約を設定したり、あるいはエアコンをセットしたりすることができる。
また、映画コンテンツや音楽コンテンツをテレビ受像器やステレオにダウンロードして再生したり、ゲームコンテンツをゲーム機にダウンロードして利用したりすることもできる。
CE機器に記憶されているデジタル情報(コンテンツ、ソフトウェア、コンピュータプログラム、その他のデジタル情報により構成された情報)は、適宜最新のものに更新する必要があるが、これは、情報配信サーバがネットワークを経由してデータ情報とデジタル情報の配信を行うことにより実施される。
データ情報は、情報配信サーバが配信可能なデジタル情報を一覧したリストであり、例えば、デジタル情報の識別子、タイトル、バージョン情報など、デジタル情報の内容を確認するための情報が含まれている。
各CE機器は、情報配信サーバよりデータ情報を取得し、これを用いて必要なデジタル情報を判断し、情報配信サーバにデジタル情報を要求する。
このように、情報配信サーバがネットワークを介してデジタル情報を配信する情報配信形態では、CE機器が自発的に情報配信サーバにポーリングしてデータ情報の有無を確認するプル型と、情報配信サーバ側からCE機器にデータ情報を送信するプッシュ型がある。
このうちプッシュ型の情報配信形態では、IPネットワークにおいて全てのクライアント端末(CE機器)にデータ情報を通知する手段が確立されていなかったため、従来はポーリング方式による疑似プッシュ型が用いられている。
このように、端末装置でのデジタル情報を最新のものに更新するサービスを提供するものとして、例えば次の技術がある。
特開平9−190353号公報
この発明は、通信管理センタが携帯電話などで構成された無線通信端末と通信回線を確立し、更新プログラムを送信するものである。
従来のネットワーク構成は、図12に示したように、個々のCE機器が情報配信サーバにポーリングするため、CE機器が増えると情報配信サーバの負荷もCE機器の台数に比例して増えてしまうという問題があった。
情報配信サーバの負荷を低減するためにポーリング間隔を長く設定することも考えられるが、このように設定するとCE機器に通知するデジタル情報の通知速度が低下し、CE機器に提供するデジタル情報の情報鮮度が低下してしまう。
特にソフトウェアのアップデート開始時や新規のゲームソフトのダウンロード販売開始時などでは、情報配信サーバにアクセスが集中し、如何にしてこの時期に情報配信サーバの負荷を低減しつつ、鮮度の高いデジタル情報をCE機器に配信するかは重要な課題であった。
そこで、本発明の目的は、端末機器への情報提供の即時性を確保しながら、情報配信サーバの負荷を低減することである。
本発明は、前記目的を達成するために、ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設し、ノード間で双方向に常時通信可能に構成した情報配信システムであって、前記情報配信サーバが配信する情報を要求する要求端末機器があった場合に、前記情報配信システムを構成する端末機器は、前記要求端末機器から、当該情報を記憶している記憶ノードに至るまで、前記情報の要求を隣接するノードに伝達し、前記伝達された要求により前記記憶ノードが提供した情報を、前記記憶ノードから、前記要求端末機器に至るまで隣接するノードに伝達し、前記要求端末機器は、前記伝達された情報を記憶することを特徴とする情報配信システムを提供する(第1の構成)。
また、本発明は、ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設した情報配信システムで使用する端末機器であって、直上のノード、及び直下のノードと、双方向に常時通信可能に接続する接続手段と、前記ネットワークで配信される情報を記憶する情報記憶手段と、を具備したことを特徴とする端末機器を提供する(第2の構成)。
第2の構成において、前記接続手段を介して接続した直上のノードから、前記情報配信サーバが配信する情報の一覧を受信する一覧受信手段と、前記接続手段を介して接続した直下のノードに前記受信した一覧を送信する一覧送信手段と、を具備するように構成することもできる(第3の構成)。
第2の構成において、前記接続手段を介して接続した直下のノードから、情報の要求を受け付ける要求受付手段と、前記要求を受け付けた情報を前記情報記憶手段から読み出して前記直下のノードに送信する情報送信手段と、を具備するように構成することもできる(第4の構成)。
第4の構成において、前記情報記憶手段に前記情報が記憶されていない場合に、前記接続手段を介して接続した直上のノードに前記情報を要求する情報要求手段を具備し、
前記情報送信手段は、前記要求に応じて前記直上のノードが送信してきた情報を前記直下のノードに送信するように構成することもできる(第5の構成)。
第2の構成において、前記ノードを構成する端末機器にアクセスするためのアクセス情報を取得するアクセス情報取得手段と、前記取得したアクセス情報を用いて当該端末機器にアクセスし、当該端末機器と相互に機器認証を行う相互認証手段と、を具備し、前記相互認証を行った後に、前記接続手段は、当該端末機器の直下のノードとして当該端末機器と接続するように構成することもできる(第6の構成)。
第6の構成において、直上のノードを構成する端末機器がノードとしての機能を失った場合に、前記アクセス情報取得手段は、前記情報配信サーバからアクセス情報を取得するように構成することもできる(第7の構成)。
第2の構成において、ノードを構成しない端末機器からのアクセスを受けつけ、当該端末機器と相互に機器認証する相互認証手段を具備し、前記相互認証を行った後に、前記接続手段は、当該端末機器の直上のノードとして当該端末機器と接続するように構成することもできる(第8の構成)。
第8の構成において、現在接続しているノード数が上限値に達している場合、前記ノードを構成しない端末機器からアクセスを受けつけた際に、直下のノードを構成する端末機器へのアクセス情報を当該端末機器に送信するように構成することもできる(第9の構成)。
また、本発明は、ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設した情報配信システムで使用する情報配信サーバであって、直下のノードを構成する端末機器と双方向に常時通信可能に接続する接続手段と、前記ネットワークで配信する情報の一覧を直下のノードを構成する端末機器に送信する一覧送信手段と、直下のノードを構成する端末機器から、前記送信した一覧にある情報の要求を受け付ける要求受付手段と、前記要求を受け付けた情報を当該直下のノードを構成する端末機器に送信する情報送信手段と、を具備したことを特徴とする情報配信サーバを提供する(第10の構成)。
第10の構成において、ノードを構成しない端末機器から、アクセス情報の要求を受け付けるアクセス情報要求受付手段と、前記要求に応じて直下のノードを構成する端末機器へのアクセス情報を、前記ノードを構成しない端末機器に送信するアクセス情報送信手段と、を具備するように構成することもできる(第11の構成)。
第11の構成において、前記ノードを構成しない端末機器の機種情報を取得する機種情報取得手段を具備し、前記アクセス情報送信手段は、前記取得した機種情報を用いて当該端末機器に送信するアクセス情報を選択するように構成することもできる(第12の構成)。
また、本発明は、ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設した情報配信システムで使用する端末機器で行う情報配信方法であって、前記端末機器は、直上のノード、及び直下のノードと、双方向に常時通信可能に接続する接続手段と、一覧受信手段と、一覧送信手段と、を備え、前記一覧受信手段によって、前記接続手段を介して接続した直上のノードから、前記情報配信サーバが配信する情報の一覧を受信する一覧受信ステップと、前記一覧送信手段によって、前記接続手段を介して接続した直下のノードに前記受信した一覧を送信する一覧送信ステップと、から構成されたことを特徴とする情報配信方法を提供する(第13の構成)。
また、本発明は、ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設した情報配信システムで使用する端末機器で行う情報配信方法であって、前記端末機器は、直上のノード、及び直下のノードと、双方向に常時通信可能に接続する接続手段と、前記ネットワークで配信される情報を記憶する情報記憶手段と、要求受付手段と、情報送信手段と、を備え、前記要求受付手段によって、前記接続手段を介して接続した直下のノードから、情報の要求を受け付ける要求受付ステップと、前記情報送信手段によって、前記要求を受け付けた情報を前記情報記憶手段から読み出して前記直下のノードに送信する情報送信ステップと、から構成されたことを特徴とする情報配信方法を提供する(第14の構成)。
第14の構成において、前記端末機器は、情報要求手段を備え、前記情報記憶手段に前記情報が記憶されていない場合に、前記接続手段を介して接続した直上のノードに、前記情報要求手段によって、前記情報を要求する情報要求ステップを含み、前記情報送信ステップでは、前記要求に応じて前記直上のノードが送信してきた情報を前記直下のノードに送信するように構成することもできる(第15の構成)。
また、本発明は、ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設した情報配信システムに端末機器を接続する端末機器接続方法であって、前記端末機器は、直上のノード、及び直下のノードと、双方向に常時通信可能に接続する接続手段と、アクセス情報取得手段と、相互認証手段と、を備え、前記アクセス情報取得手段によって、前記ノードを構成する端末機器にアクセスするためのアクセス情報を取得するアクセス情報取得ステップと、前記相互認証手段によって、前記取得したアクセス情報を用いて当該端末機器にアクセスし、当該端末機器と相互に機器認証を行う相互認証ステップと、前記相互認証を行った後に、前記接続手段によって、当該端末機器の直下のノードとして当該端末機器と接続する接続ステップと、から構成されたことを特徴とする端末機器接続方法を提供する(第16の構成)。
第16の構成において、直上のノードを構成する端末機器がノードとしての機能を失った場合に、前記アクセス情報取得ステップにて、前記情報配信サーバからアクセス情報を取得するように構成することもできる(第17の構成)。
また、本発明は、ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設した情報配信システムに端末機器を接続する端末機器接続方法であって、前記端末機器は、直上のノード、及び直下のノードと、双方向に常時通信可能に接続する接続手段と、相互認証手段と、を備え、前記相互認証手段によって、ノードを構成しない端末機器からのアクセスを受けつけ、当該端末機器と相互に機器認証する相互認証ステップと、前記相互認証を行った後に、前記接続手段で、当該端末機器の直上のノードとして当該端末機器と接続する接続ステップと、から構成されたことを特徴とする端末機器接続方法を提供する(第18の構成)。
第18の構成において、現在接続しているノード数が上限値に達している場合、前記ノードを構成しない端末機器からアクセスを受けつけた際に、直下のノードを構成する端末機器へのアクセス情報を当該端末機器に送信するアクセス情報送信ステップを含むように構成することもできる(第19の構成)。
また、本発明は、ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設した情報配信システムで使用する情報配信サーバで行う情報配信方法であって、前記情報配信サーバは、直下のノードを構成する端末機器と双方向に常時通信可能に接続する接続手段と、一覧送信手段と、要求受付手段と、情報送信手段と、を備え、前記一覧送信手段によって、前記ネットワークで配信する情報の一覧を直下のノードを構成する端末機器に送信する一覧送信ステップと、前記要求受付手段によって、直下のノードを構成する端末機器から、前記送信した一覧にある情報の要求を受け付ける要求受付ステップと、前記情報送信手段によって、前記要求を受け付けた情報を当該直下のノードを構成する端末機器に送信する情報送信ステップと、から構成されたことを特徴とする情報配信方法を提供する(第20の構成)。
第20の構成において、前記情報配信サーバは、アクセス情報要求受付手段と、アクセス情報送信手段と、を備え、前記アクセス情報要求受付手段によって、ノードを構成しない端末機器から、アクセス情報の要求を受け付けるアクセス情報要求受付ステップと、前記アクセス得情報送信手段によって、前記要求に応じて直下のノードを構成する端末機器へのアクセス情報を、前記ノードを構成しない端末機器に送信するアクセス情報送信ステップと、を含むように構成することもできる(第21の構成)。
第21の構成において、前記情報配信サーバは、機種情報取得手段を備え、前記機種情報取得手段によって、前記ノードを構成しない端末機器の機種情報を取得する機種情報取得ステップを含み、前記アクセス情報送信ステップでは、前記取得した機種情報を用いて当該端末機器に送信するアクセス情報を選択することを特徴とする請求項21に記載の情報配信方法を提供する(第22の構成)。
また、本発明は、ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設した情報配信システムで、前記端末機器を構成するコンピュータで実行する情報処理プログラムであって、直上のノード、及び直下のノードと、双方向に常時通信可能に接続する接続機能と、前記ネットワークで配信される情報を記憶する情報記憶機能と、をコンピュータで実現する情報処理プログラムを提供する(第23の構成)。
第23の構成において、前記接続機能を介して接続した直上のノードから、前記情報配信サーバが配信する情報の一覧を受信する一覧受信機能と、前記接続機能を介して接続した直下のノードに前記受信した一覧を送信する一覧送信機能と、をコンピュータで実現するように構成することもできる(第24の構成)。
第23の構成において、前記接続機能を介して接続した直下のノードから、情報の要求を受け付ける要求受付機能と、前記要求を受け付けた情報を前記情報記憶機能から読み出して前記直下のノードに送信する情報送信機能と、をコンピュータで実現するように構成することもできる(第25の構成)。
第25の構成において、前記情報記憶機能に前記情報が記憶されていない場合に、前記接続機能を介して接続した直上のノードに前記情報を要求する情報要求機能をコンピュータで実現し、前記情報送信機能は、前記要求に応じて前記直上のノードが送信してきた情報を前記直下のノードに送信するように構成することもできる(第26の構成)。
第23の構成において、前記ノードを構成する端末機器にアクセスするためのアクセス情報を取得するアクセス情報取得機能と、前記取得したアクセス情報を用いて当該端末機器にアクセスし、当該端末機器と相互に機器認証を行う相互認証機能と、をコンピュータで実現し、前記相互認証を行った後に、前記接続機能は、当該端末機器の直下のノードとして当該端末機器と接続するように構成することもできる(第27の構成)。
第27の構成において、直上のノードを構成する端末機器がノードとしての機能を失った場合に、前記アクセス情報取得機能は、前記情報配信サーバからアクセス情報を取得するように構成することもできる(第28の構成)。
第23の構成において、ノードを構成しない端末機器からのアクセスを受けつけ、当該端末機器と相互に機器認証する相互認証機能をコンピュータで実現し、前記相互認証を行った後に、前記接続機能は、当該端末機器の直上のノードとして当該端末機器と接続するように構成することもできる(第29の構成)。
第29の構成において、現在接続しているノード数が上限値に達している場合、前記ノードを構成しない端末機器からアクセスを受けつけた際に、直下のノードを構成する端末機器へのアクセス情報を当該端末機器に送信するアクセス情報送信機能をコンピュータで実現するように構成することもできる(第30の構成)。
また、本発明は、ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設した情報配信システムで、前記情報処理サーバを構成するコンピュータで実行する情報処理プログラムであって、直下のノードを構成する端末機器と双方向に常時通信可能に接続する接続機能と、前記ネットワークで配信する情報の一覧を直下のノードを構成する端末機器に送信する一覧送信機能と、直下のノードを構成する端末機器から、前記送信した一覧にある情報の要求を受け付ける要求受付機能と、前記要求を受け付けた情報を当該直下のノードを構成する端末機器に送信する情報送信機能と、をコンピュータで実現する情報処理プログラムを提供する(第31の構成)。
第31の構成において、ノードを構成しない端末機器から、アクセス情報の要求を受け付けるアクセス情報要求受付機能と、前記要求に応じて直下のノードを構成する端末機器へのアクセス情報を、前記ノードを構成しない端末機器に送信するアクセス情報送信機能と、をコンピュータで実現するように構成することもできる(第32の構成)。
第32の構成において、前記ノードを構成しない端末機器の機種情報を取得する機種情報取得機能をコンピュータで実現し、前記アクセス情報送信機能は、前記取得した機種情報を用いて当該端末機器に送信するアクセス情報を選択するように構成することもできる(第33の構成)。
また、本発明は、第23の構成から第33の構成までのうちの何れか1の構成の情報処理プログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体を提供する(第34の構成)。
本発明によると、端末機器への情報提供の即時性を確保しながら、情報配信サーバの負荷を低減することができる。
(1)実施の形態の概要
本実施の形態では、情報配信システムのネットワーク構成をツリー構造にて構築し、ルートノードを情報配信サーバで構成し、ルートより下層のノードをCE機器で構成する。
データ情報の配信に関しては、情報配信サーバから末端のノードを構成する端末機器に至るまで、データ情報をリレー式に伝達することにより配信する。
即ち、まず、情報配信サーバは、直下のノードを構成するCE機器にデータ情報を送信する。すると、このデータ情報を受信したCE機器は、更に直下のノードを構成するCE機器にデータ情報を転送することにより伝送し、以下、ツリー構造の末端に位置するCE機器に至るまでデータ情報の受信と転送を繰り返す。
これにより、情報配信サーバは、直下のノードを構成するCE機器にデータ情報を送信するだけで全てのCE機器にデータ情報を配信することができる。
一方、データ情報を受信したCE機器は、これを用いて情報配信サーバが配信可能なデジタル情報のうち、自己に必要なものがあるか否かを判断する。
そして、必要なデジタル情報があった場合、当該CE機器は、直上のノードを構成するCE機器にこのデジタル情報を要求する。
この要求を受けたCE機器は、まず自己がこのデジタル情報を記憶しているか否か調べ、記憶している場合は、これを要求元である直下のCE機器に送信する。
一方、記憶していない場合は、更に直上のノードを構成するCE機器にこのデジタル情報を要求する。
以下、このデジタル情報を記憶しているノードに到達するまで直上のノードへの要求を繰り返す。
そして、要求がこのデジタル情報を記憶しているノードに達すると、このノードから要求元のCE機器まで当該デジタル情報が要求を伝達したパスを逆に辿って伝達される。
以上のようにして、本実施の形態の情報配信システムでは、データ情報に関しては、情報配信サーバより全てのCE機器にトップダウンで配信される。
そして、デジタル情報の要求は、要求元のCE機器からこのデジタル情報を記憶するノードに至るまで、その間のノードを構成するCE機器を中継して伝達され、更に、このデジタル情報を記憶するノードから、要求元のCE機器に至るまで、その間のノードを構成するCE機器を中継して伝達される。
(2)実施の形態の詳細
図1は、本実施の形態の情報配信システムのネットワーク構成の一例を示した図である。
情報配信システム1は、ツリー構造に形成されており、ルートノードに情報配信サーバ2が配設され、ルートノードよりも下層のノードには、CE機器3a〜3j、…が配設されている。
情報配信システム1は、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などを用いて構成される。
以下では、CE機器3a〜3j、及びこれらよりも下層のノードを構成するCE機器を特に区別しない場合は、単にCE機器3と記すことにする。
また、ノード間の通信は、SSL(Secure Sockets Layer)などの技術を用いて暗号化することによりセキュリティレベルを高めている。
情報配信サーバ2は、CE機器3にデジタル情報を配信するサーバであり、直下のノードを構成するCE機器3a、3bと常時接続している。
図では、情報配信サーバ2に接続するCE機器3を2台のみ示しているが、情報配信サーバ2が接続できる台数の上限値の範囲内で更に多くのCE機器3と接続することができる。
情報配信サーバ2が配信するデジタル情報としては、例えば、ファームウェア、OS(Operating System)、カーネル、ミドルウェア、アプリケーションソフトウェア、修正ソフトウェアなどのソフトウェア・アプリケーション類や、地図情報、ライセンスデータ、辞書データ、株価データなどのソフトウェア・アプリケーションが利用するアプリケーションデータ類や、アプリケーションデータの一種である映画コンテンツ、音楽コンテンツ、ゲームコンテンツなどの主に著作物となり得るコンテンツ類、あるいは、これらのアップグレード版、改訂版などがある。
CE機器3は、情報配信サーバ2からデジタル情報を取得して利用する端末機器である。
CE機器3は、例えば、オーディオビジュアル機器(テレビ受像器、録画装置、ステレオなど)、ゲーム機、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末、電子レンジ、洗濯機、エアコン、などを構成する。
CE機器3は、接続ポートを用いて、直上のノードを構成するCE機器3(CE機器3a、3bの場合は情報配信サーバ2)、及び直下のノードを構成するCE機器3と常時接続している。
図2は、CE機器3が備えるポートを説明するための図である。
CE機器3が備えるポートには、接続ポートとリスニングポートがある。
接続ポートは、CE機器3を情報配信システム1に接続し、ノードとして機能させるためのポートであり、データ情報やデジタル情報の送受信に使用される。
接続ポートは、接続先のCE機器(情報配信サーバ2と接続している場合は情報配信サーバ2)と双方向に常時通信可能に接続する接続手段を構成している。また、情報配信サーバ2も同様の接続手段を備えている。
なお、直下のノードへの接続情報(IPアドレスと接続ポートのポート番号)をダウンリンク(Down Link)と呼び、直上のノードへの接続情報をアップリンク(Up Link)と呼ぶことがある。
一方、リスニングポートは、情報配信システムの外部からのアクセスを受けつけるためのポートでありアクセス手段を構成している。
後述するように、リスニングポートは、例えば、情報配信システム1へ接続を希望する新規のCE機器からのアクセスを受けつけるのに使用する。
図2の例では、CE機器3cは、接続ポート5a〜5cとリスニングポート6を備えている。
CE機器3cは、接続ポート5aをCE機器3aの接続ポート5dと常時接続しており、これによってCE機器3aの直下のノードを構成している。
また、CE機器3cは、接続ポート5b、5cを、それぞれCE機器3g、3hの接続ポートと常時接続しており、これによって、CE機器3g、3hを直下のノードとして認識している。
図2では、CE機器3cの直下のノードとしてCE機器3g、3hを示しているが、CE機器3cが許容する接続数の上限値の範囲内で更に多くのCE機器と接続することができる。
また、情報配信システム1は、ツリー構造であるので、直上のノードに接続する接続ポートは1つである。
後述するように、接続ポートは、CE機器3が情報配信システム1に加わるときに動的に設定される。
リスニングポート6は、例えば、情報配信システム1に新たに接続するCE機器3を受けつるために使用する。
次に、図3を用いてデータ情報の配信について説明する。
情報配信サーバ2は、配信するデジタル情報のデータ情報を直下のノードを構成するCE機器3a、3bに定期的に送信する。
CE機器3a、3bは、情報配信サーバ2から送信されてきたデータ情報を取得した後、データ情報をそれぞれ直下のノードを構成するCE機器3c、3d、及び3e、3fに送信する。
以下、ツリー構造の末端を構成するCE機器3に至るまで、直上のノードを構成するCE機器3から直下のノードを構成するCE機器3へのデータ情報の取得と伝達が繰り返される。
これによって、情報配信システム1を構成する全てのCE機器3にデータ情報を行き渡らせることができる。
データ情報には、情報配信サーバ2が配信可能なデジタル情報の識別子、発行日、デジタル情報の詳細情報、デジタル署名などが含まれており、配信可能デジタル情報のリスト(一覧)を構成している。
このように、情報配信サーバ2は、直下のCE機器3にデジタル情報を送信する一覧送信手段を備えている。
また、CE機器3は、データ情報を直上のノードから受信する一覧受信手段と、これを直下のノードに送信する一覧送信手段を備えている。
ここで、デジタル情報の識別子は、デジタル情報を一意に識別するID情報であり、発行日はデジタル情報を発行した日付である。
また、デジタル情報の詳細情報は、ファイルサイズ、配信対象となるCE機器3の対応機種識別子、バージョンなど、配信されるデジタル情報の詳細な情報であり、デジタル署名は、デジタル情報が改竄されていないか確認するための署名情報である。
各CE機器3は、情報配信サーバ2から配信されたデータ情報を用いて、情報配信サーバ2が配信するデジタル情報のうち、必要なものがあるか否かを判断する。
または、CE機器3にて情報配信サーバ2からダウンロード可能なデジタル情報の一覧をユーザに提示し、ダウンロードするデジタル情報をユーザに選択させるように構成することもできる。
次に、図4を用いてデジタル情報の配信について説明する。
ここでは、一例として、CE機器3gがデジタル情報7の要求を行い、CE機器3aがデジタル情報7を記憶していたものとする。
CE機器3gは、情報配信サーバ2から配信されたデータ情報を用いてデジタル7をダウンロードする必要があると判断する。
すると、CE機器3gは、直上のノードを構成するCE機器3cにデジタル情報7を要求する。
CE機器3cは、CE機器3gからデジタル情報7の要求を受け、自己がデジタル情報7を記憶しているか否かを、自己の記憶媒体を検索して確認する。
CE機器3cがデジタル情報7を記憶している場合は、CE機器3cがデジタル情報7をCE機器3gに送信してデジタル情報の配信処理を終了するが、ここでは、CE機器3cがデジタル情報7を記憶していないものとする。
この場合、CE機器3cは、更に直上のCE機器3aに、デジタル情報7を要求する。
CE機器3aは、CE機器3cからデジタル情報7の要求を受け、自己の記憶媒体を検索し、デジタル情報7を記憶しているか否かを確認する。
CE機器3aは、デジタル情報7を記憶しているので、これを読み出して、デジタル情報7の要求を伝達したCE機器3cに送信する。
CE機器3cは、CE機器3aからデジタル情報7を受信し、デジタル情報7の要求元であるCE機器3cにこれを転送する。
CE機器3gは、CE機器3cからデジタル情報7を受信し、記憶媒体(情報記憶手段)に記憶する。
このように、CE機器3c、及びその他のCE機器3は、直下のノードからデジタル情報の要求を受け付ける要求受け付け手段と、このデジタル情報を直上のノードに要求する情報要求手段を備えている。
そして、このデジタル情報を記憶手段で記憶している場合は、これを直下のノードに送信し、記憶していない場合は、直上のノードが送信してきたこのデジタル情報を直下のノードに送信する情報送信手段も備えている。
以上のようにして、CE機器3は、ルートノード(情報配信サーバ2)に至るまでのパス上にあるノードが目的のデジタル情報を記憶している場合は、情報配信サーバ2にアクセスせずともこのデジタル情報をダウンロードすることができる。
なお、CE機器3aがデジタル情報7を記憶していなかった場合は、CE機器3aが直上のノードを構成する情報配信サーバ2からデジタル情報7を取得してCE機器3cに送信する。
このように、情報配信サーバ2は、データ情報にあるデジタル情報の要求を直下のノードから受け付ける要求受付手段と、要求されたデジタル情報を当該直下のノードに送信する情報送信手段を備えている。
更に、他のCE機器3から別の要求でデジタル情報を配信する可能性があるため、デジタル情報を転送したCE機器3は、記憶容量に余裕がある場合は、転送の際にデジタル情報を記憶しておく。
これによって、例えば、CE機器3cが転送の際にデジタル情報7を記憶しておき、CE機器3h以下のサブツリーを構成するCE機器3がデジタル情報7を要求した場合、CE機器3cがこれを提供することができる。
次に、図5のフローチャートを用いて、情報配信システム1がCE機器3にデジタル情報を配信する手順について説明する。
ここでは、情報配信サーバ2の直下のノードをCE機器Bが構成し、CE機器Bの直下のノードをCE機器Aが構成するものとし、CE機器Aがデジタル情報の要求を行うものとする。
まず、情報配信サーバ2が、配信可能なデジタル情報を一覧したデータ情報を定期的に直下のノードを構成するCE機器Bに送信する(ステップ5)。
このデータ情報は、CE機器3の接続ポート間の接続を介して、ツリー構造の末端のCE機器3まで配信されることになる。
CE機器Bは、情報配信サーバ2からデータ情報を受信して内容を確認する(ステップ10)。
この確認によって、CE機器Bは、情報配信サーバ2よりダウンロードするデジタル情報があるか否かを判断する。ここでは、情報配信サーバ2よりダウンロードするデジタル情報が無かったものとする。
CE機器Bは、情報配信サーバ2から受信したデータ情報を、更に直下のノードを構成するCE機器Aに送信する(ステップ15)。
CE機器Aは、CE機器Bよりデータ情報を受信して内容を確認する(ステップ20)。
確認の結果、CE機器Aが情報配信サーバ2よりダウンロードするデジタル情報がデータ情報に一覧されていたとする。
CE機器Aは、このデジタル情報をCE機器Bに要求する(ステップ25)。
この要求は、例えば、CE機器AがCE機器Bにデジタル情報のデジタル情報識別子を送信することにより行われる。
CE機器Bは、CE機器Aよりデジタル情報の要求を受け、デジタル情報の保持の有無(即ち、自己がこのデジタル情報を記憶しているか否か)を確認する(ステップ30)。
CE機器Bがこのデジタル情報を保持している場合、CE機器BはこれをCE機器Aに送信するが、ここでは、CE機器Bがこのデジタル情報を保持していなかったものとする。
CE機器Bは、このデジタル情報を保持していないため、更に直上のノード、即ち情報配信サーバ2にこのデジタル情報を要求する(ステップ35)。
情報配信サーバ2は、CE機器Bよりデジタル情報の要求を受け、これに応じてこのデジタル情報をCE機器Bに配信する(ステップ40)。
CE機器Bは、情報配信サーバ2からこのデジタル情報を受信し、これを記憶して保持する(ステップ45)。ただし、CE機器Bの記憶容量に余裕がない場合は記憶しない。
そして、CE機器Bは、情報配信サーバ2から受信したデジタル情報をCE機器Aに配信する(ステップ50)。
CE機器Aは、CE機器Bからこのデジタル情報を受信し、これを記憶して保持する(ステップ55)。
以上のようにして、情報配信システム1は、各ノードに対して直下のノードにデータ情報を伝達させることにより全てのノードにデータ情報を行き渡らせることができる。
そして、デジタル情報を要求するノードがあった場合に、このデジタル情報を記憶するノードまで、ノード間の接続を用いて要求を伝達させ、更に、このノード間の接続関係を逆に辿ることにより、デジタル情報を要求元のノードに配信する。
次に、CE機器3が新規に情報配信システム1に接続し、新たなノードを構成する手順について図6のフローチャートを用いて説明する。
ここで、CE機器Aは、まだ情報配信システム1に接続していないものとし、CE機器Bは、情報配信サーバ2の直下のノードを構成するCE機器とする。
まず、CE機器Aは、情報配信サーバ2にアクセスし、情報配信システム1への接続要求を行う(ステップ60)。
CE機器Aは、予め情報配信サーバ2へのアクセス情報(URL(Uniform Resource Locators)、IPアドレスなど)を記憶しており、これを用いて情報配信サーバ2にアクセスする。
情報配信サーバ2は、CE機器Aからのアクセスを受けると、CE機器BのIPアドレスとリスニングポートのポート番号をCE機器Aに送信し、CE機器Bを紹介する(ステップ65)。
CE機器BのIPアドレスとポート番号はCE機器Bへのアクセス情報を構成しており、情報配信サーバ2は、直下のノードを構成するCE機器3のアクセス情報を記憶している。
このように、情報配信サーバ2は、CE機器3からアクセス情報の要求を受け付けるアクセス情報要求受付手段と、これをCE機器3に送信するアクセス情報送信手段を備えている。
CE機器Aは、情報配信サーバ2からこれらのアクセス情報を受信し(アクセス情報受信手段)、CE機器Bのリスニングポートにアクセスする。そして、CE機器Bの接続ポートへの接続認可要求を行う(ステップ70)。
CE機器Bは、CE機器Aからの接続認可要求を受けると、現在自己に接続しているノードの接続数を確認し、上限値に達しているか否かを確認する。接続数が上限値未満であった場合は、CE機器Aに対して相互認証を要求する(ステップ75)。
相互認証とは、CE機器AとCE機器Bが互いに相手を機器認証することをいう。
なお、CE機器Bの接続数が上限値に達していた場合、CE機器Bは、直下のCE機器3のアクセス情報をCE機器Aに送信し、当該直下のCE機器3をCE機器Aに紹介する。
このように、情報配信システム1を構成するCE機器3は、直下のノードを構成するCE機器3のIPアドレスとリスニングポートのポート番号を記憶している。
以降、接続数が上限値未満のCE機器3に至るまで紹介を繰り返し、接続数が上限値未満のCE機器3が見つかった場合に、CE機器AはこのCE機器3に接続要求を行う。
ここでは、CE機器Bの接続数が上限値未満であったとする。CE機器Aは、CE機器Bからの相互認証要求を受け、CE機器Bは相互認証を行う(ステップ80)。このように、CE機器A、Bは相互認証手段を備えている。
相互認証により、CE機器AとCE機器Bがお互いに相手を正当なCE機器3であると判断すると、CE機器Bは、接続チケットを発行し、CE機器Aが接続するための接続ポートを開く(ステップ85)。
ここで、接続チケットとは、接続要求先のCE機器3が、相互認証後に接続要求元のCE機器3に対して発行する一時的に有効な乱数である。接続チケットは相互認証ごとに生成され、1度使用したものが第三者に流出したとしても使用することはできないようになっている。
次に、CE機器Bは、接続チケットと接続ポート番号をCE機器Aに送信し、接続認可を通知する(ステップ90)。
CE機器Aは、CE機器Bからこれらの情報を受信し、リスニングポートを開く(ステップ95)。
これは、CE機器Aが情報配信システム1のノードを構成した後、他のCE機器3からのアクセスを受けるためにリスニングポートを開いたものである。
そして、CE機器Aは、このリスニングポートのリスニングポート番号とCE機器Bから受信した接続チケットをCE機器Bに送信し、CE機器Bの接続ポートへの接続を要求する(ステップ100)。
CE機器Bは、CE機器Aから接続チケットを受信し、これをステップ90でCE機器Aに送信した接続チケットと同一であることを確認する(ステップ110)。
なお、同一でなかった場合は、CE機器Aからのアクセスを受けつけない。第三者は正当な接続チケットを持っていないため、接続要求先のCE機器3は接続チケットを照合することにより接続要求元のCE機器3が正当なものであることを確認することができる。
CE機器Bは、接続チケットを確認した後、CE機器Aから受信したリスニングポート番号とCE機器BのIPアドレスを記憶して登録する(ステップ115)。
そして、CE機器Bは、CE機器Aからの接続要求を受けつけ、接続ポートによるネットワーク接続を確立する(ステップ120)。
以上のようにして、まだ情報配信システム1に加わっていないCE機器Aは、接続数が上限値未満であるCE機器3を紹介してもらい、相互認証の後にこのCE機器3に接続して情報配信システム1のノードを構成することができる。
リスニングポートは常時開いているため、第三者による外部からのアクセスが可能であるが、相互認証が行われなければ以降の送受信を中断し、セキュリティを確保する。
また、リスニングポート番号は任意であり、直上のノードだけが知っている情報であるために、第三者からの攻撃は受けにくい。
一方、接続ポートはデジタル情報の送受信などを行うのに使用するため、相互認証を経た正当な相手だけ接続を許可するように構成するのが望ましい。
次に、図6ステップ80で、CE機器AとCE機器Bが相互認証を行う手順を図7のフローチャートを用いて説明する。
ここで、CE機器AとCE機器Bは、相互認証を行うための秘密情報として、パスフレーズPP(パスフレーズはパスワードよりも文字数が多いものをいう)と後述する暗号化に用いる初期値IVを共有しているものとする。
まず、CE機器Aは、乱数Rsの送信をCE機器Bに要求する(ステップ130)。
CE機器Bは、この要求を受信して、セッションIDと128ビットの乱数Rsを生成してCE機器Aに送信する(ステップ135)。CE機器Bは、乱数RsとセッションIDとの組合せを記憶しておく。
ここでセッションIDは、セッションを維持するために用いるセッション識別情報である。
CE機器Aは、CE機器BからセッションIDと乱数Rsを受信して記憶し、128ビットの乱数Rcとセッション鍵Ksesを生成する(ステップ140)。
次に、CE機器Aは、次の式(1)で表されるトークン1を生成する(ステップ145)。
トークン1=CBC(PP,IV,Rs‖Rc‖Kses)…(1)
ここで、式(1)について説明する。
本実施の形態では、暗号化方式の一例としてAES128(Advanced Standard 128bit Key Version)というアルゴリズムを用いる。
このアルゴリズムは、情報(メッセージ)を128ビットのブロック(メッセージブロック)に分割し、各ブロックを128ビットの共通鍵で暗号化して送受信するものである。
AES128には、各種のモードが用意されているが、本実施の形態では、これらモードのうち、AES128−CBCを用いる。
AES128−CBCは、各メッセージブロックを共通鍵で暗号化する際に、1つ前のメッセージブロックの暗号化結果を用いて当該メッセージブロックを暗号化する。
そのため、同じメッセージブロックでも異なる暗号化情報が得られるため高いセキュリティレベルを実現することができる。
本実施の形態では、AES128−CBCによる暗号化情報を次の式(2)で示したような表記法で表すことにする。
CBC(PP,IV,msg1‖msg2‖…‖msgn)…(2)
式(2)は、128ビットのメッセージブロックmsg1、msg2、…をそれぞ128ビットの共通鍵(ここではパスフレーズPP)により暗号化したことを意味している。
なお、先頭にあるmsg1に関しては、1つ前のメッセージブロックが無いため、初期値として初期値IV(Initial Vector)が与えられている。
CE機器Aは、以上のように、CBCにてトークン1を生成した後、CE機器Bから受信したセッションID、及び生成したトークン1をCE機器Bに送信する(ステップ150)。
CE機器Bは、これらの情報をCE機器Aから受信する。まず、CE機器Bは、セッションIDにより、受信したこれらの情報が係属するセッションを識別する。これにより、先に記憶したセッションIDと乱数Rsとの組合せから、CE機器Aに対して発行した乱数Rsを特定する。
次に、CE機器Bは、ライセンスに含まれる相互認証用のパスフレーズPPと初期値IVを用いてトークン1を復号し、乱数Rs’、乱数Rc’、及びKses’を取得する。
なお、以下では、復号化して得た情報をRs’などとプライム記号を付して表すことにする。
また、CE機器Bは、トークン1を復号した結果得られた情報「Rs‖Rc‖Kses」が、乱数Rs、乱数Rc、及びKsesをこの順序で繋げた情報であることを知っており、それぞれのビット数(128ビット)も知っている。これによって、トークン1を復号した結果得られた情報「Rs‖Rc‖Kses」から乱数Rs’、乱数Rc’、及びKses’を抽出することができる。
次に、CE機器Bは、取得した乱数Rs’と、先に生成した乱数Rsとの同一性を判定する(ステップ155)。
両者が一致することを以て、CE機器AがパスフレーズPPを保持していることを確認することができ、Kses’をKsesとして、即ちCE機器Aが発行した正当なセッション鍵として認識する。
両者が一致しない場合、CE機器Bは、CE機器AがパスフレーズPPを保持していないと判断し、機器認証処理を認証不成立として終了する。
CE機器Bは、乱数Rs’と乱数Rsが一致することを確認した場合、次の式(3)で表されるトークン2を生成し、CE機器Aに送信する(ステップ160)。
トークン2=CBC(PP,IV,Rc‖Rs)…(3)
CE機器Aは、CE機器Bからトークン2を受信し、パスフレーズPPと初期値IVを用いてトークン2を復号し、「Rc‖Rs」を取得する。
CE機器Aは、この情報が、それぞれ128ビットの情報Rc’、Rs’がこの順序で繋げられたものであることを知っており、これにより、トークン2を復号した結果から乱数Rc’、乱数Rs’を取得する。
次に、CE機器Aは、取得した乱数Rc’と先に生成した乱数Rcの同一性を判定する。
両者が一致する場合、CE機器BがパスフレーズPPを保持していることを確認することができ、機器認証処理を続行する。
両者が一致しない場合、CE機器Aは、CE機器BがパスフレーズPPを保持していないと判断し、機器認証処理を認証不成立として終了する。
なお、本実施の形態では、セキュリティレベルをより高めるため、乱数Rs’と、ステップ160でCE機器Bが送信してきた乱数Rsとの同一性も判定する(ステップ165)。
CE機器Aが乱数Rc’と乱数Rc、及び乱数Rs’と乱数Rsが一致することを確認した後、CE機器AとCE機器Bは、セッション鍵Ksesを用いた暗号化通信を開始する(ステップ170)。
このセッション鍵Ksesを用いた暗号化通信を介して、CE機器AとCE機器Bは、接続チケットの送受信やネットワーク接続の確立などを行うことができる。
以上の手順により、CE機器A、Bは、共有する秘密情報(パスワードPP、初期値IV)を用いて相互認証を行うことができ、更に、セッション鍵Ksesを共有することができる。
相互認証後は、セッション鍵Ksesを用いた暗号化通信を行うことにより、パスフレーズPPを用いた暗号化通信の回数を最低限に抑えることができ、セキュリティレベルを高めることができる。
なお、以上の手順では、CE機器Aがセッション鍵Ksesを生成してCE機器Bに提供したが、これに限定するものではなく、CE機器Bがセッション鍵Ksesを生成してCE機器Aに提供するように構成することもできる。
この場合は、CE機器Aは、ステップ140においてセッション鍵Ksesの生成を行わず、ステップ145のトークン1にもセッション鍵Ksesを含めない。
代わりに、CE機器Bがステップ155で乱数Rs’と乱数Rsとの同一性を判定した後、セッション鍵Ksesを生成し、ステップ160でトークン2に含めてCE機器Aに送信する。
そして、CE機器Aは、トークン2を復号化してセッション鍵Ksesを取得するように構成する。
また、図7のステップ160において、次の式(4)のように、トークン2をKsesを含めて生成するように構成することもできる。
トークン2=CBC(PP,IV,Rc‖Rs‖Kses)…(4)
このように構成すると、トークン2の情報量が増え、第三者による解読が困難になるなどの利点がある。
なお、図7のフローチャートでは、CE機器同士が相互認証を行う場合について説明したが、情報配信サーバ2も相互認証を行う機能を備えており、CE機器3と情報配信サーバ2の間で相互認証を行うこともできる。
これにより、CE機器3が情報配信サーバ2の直下のノードとして情報配信サーバ2に接続する場合は、CE機器3と情報配信サーバ2との間で相互認証処理が行われ、認証に成功するとCE機器3は、情報配信サーバ2の直下のノードとして情報配信サーバ2に接続することができる。
ところで、AES128には、AES128−CBC−MAC(以下、MAC)というモードがある。次に、このMACを利用した相互認証の一例について図8のフローチャートを参照して説明する。
なお、後述するように、MACは、AES128−CBCによる暗号化情報が、通信途中で改竄されていないか否かを確認するための確認情報として利用されるものである。
まず、CE機器Aは、乱数Rsの送信をCE機器Bに要求する(ステップ180)。
CE機器Bは、この要求を受信して、セッションIDと128ビットの乱数Rsを生成してCE機器Aに送信する(ステップ185)。CE機器Bは、乱数RsとセッションIDとの組合せを記憶しておく。
CE機器Aは、CE機器BからセッションIDと乱数Rsを受信して記憶し、128ビットの乱数Rcとセッション鍵Ksesを生成する(ステップ190)。
次に、CE機器Aは、次の式(5)で表される暗号化メッセージであるEncMess1(暗号化メッセージ1)を生成する(ステップ195)。
EncMess1=CBC(PP,IV,Rs‖Rc‖Kses)…(5)
次に、CE機器Aは、次の式(6)で表されるMAC1を生成する(ステップ200)。
MAC1=HMAC−MD5(PP,EncMess1)…(6)
ここで、HMAC−MD5は、ハッシュ関数の一種であり、MAC1は、パスフレーズPPを用いてEncMess1をHMAC−MD5にて暗号化したものの最後のブロックである。
次に、CE機器Aは、EncMess1とMAC1をこの順で繋げて式(7)で表されるトークン1を生成し、セッションIDと共にCE機器Bに送信する(ステップ205)。
トークン1=EncMess1‖MAC1…(7)
CE機器Bは、CE機器Aからトークン1を受信し、これからEncMess1とMAC1を取得する。
次に、CE機器Bは、MAC1の検証を行う(ステップ210)。即ち、トークン1から抽出したEncMess1をパスフレーズPPを用いてHMAC−MD5にて暗号化する。そして、暗号化により得られた情報の最後のブロックと、MAC1との同一性を判定する。
CE機器Bは、両者が一致することを確認することにより、EncMess1が正当なもの(即ち、改竄されていない)であることを確認することができる。
そのため、両者が一致した場合は、認証処理を続行し、一致しなかった場合は、認証不成立として処理を終了する。
CE機器Bは、MAC1を検証した後、パスフレーズPPを用いてEncMess1からRs’、Rc’、及びKses’を復号化する。
そして、先にCE機器Aに送信したRsと、EncMess1から復号化したRs’との同一性を判定する(ステップ215)。
同一であった場合は、CE機器Aが相互認証用のパスフレーズPPを有することを確認することができ、Kses’が正当なKsesであることを確認することができる。
同一でなかった場合は、認証不成立として処理を終了する。
次に、CE機器Bは、次の式(8)で表される暗号化メッセージであるEncMess2を生成する(ステップ220)。
EncMess2=CBC(PP,IV,Rc‖Rs‖Kses)…(8)
次に、CE機器Aは、次の式(9)で表されるMAC2を生成する(ステップ225)。
MAC2=HMAC−MD5(PP,EncMess2)…(9)
次に、CE機器Bは、EncMess2とMAC2をこの順で接続して式(10)で表されるトークン2を生成し、CE機器Aに送信する(ステップ230)。
トークン2=EncMess2‖MAC2…(9)
CE機器Aは、CE機器Bからトークン2を受信し、これからEncMess2とMAC2を取得する。
そして、CE機器Aは、MAC2の検証を行う(ステップ235)。即ち、トークン2から抽出したEncMess2をパスフレーズPPを用いてHMAC−MD5にて暗号化する。そして、暗号化により得られた情報の最後のブロックと、MAC2との同一性を判定する。
CE機器Aは、両者が一致することを確認することにより、EncMess2が正当なものであることを確認することができる。
そのため、両者が一致した場合は、認証処理を続行し、一致しなかった場合は、認証不成立として処理を終了する。
CE機器Aは、MAC2を検証した後、パスフレーズPPを用いてEncMess2からRc’、Rs’、Kses’を復号化する。
そして、先にCE機器Aに送信したRcと、EncMess2から復号化したRc’との同一性を判定する(ステップ240)。
これら全てが同一であった場合は、CE機器AがパスフレーズPPを有することを確認することができる。
このようにして、CE機器A、Bが相互認証した後、CE機器AとCE機器Bは、セッション鍵Ksesを用いた暗号化通信を行う(ステップ245)。
次に、情報配信システム1を構成するCE機器3の何れかで障害が発生し、ネットワークから切り離された場合の処理について説明する。
情報配信システム1に接続されているCE機器3は、例えば家庭で使用されており、停電、電源切断、ネットワークトラブルなど予期しないタイミングで接続が切断される場合が考えられる。
このように、CE機器3が情報配信システム1から切断された場合、当該CE機器3の下の階層に接続されているCE機器3は情報配信システム1から切断されてしまう。
このような場合には、切断されたCE機器3の直下のノードを構成するCE機器3が、下位の階層の接続状態を維持したまま情報配信サーバ2に対して、新規の接続要求と同様にして再度接続要求を行う。
そして、適切なノードを紹介してもらい、このノードを構成するCE機器3と再接続を行う。これにより、切断されたCE機器群は、1度の再接続で情報配信システム1に接続することができる。
例えば、図9に示したように、情報配信システム1において、CE機器3dが情報配信システム1より切断されたものとする。
この場合、CE機器3dの下層に接続しているCE機器3g以下のサブツリーと、CE機器3hも情報配信システム1から切り離されてしまう。
この場合、CE機器3gは、下層のCE機器3i、3j、…との接続を維持したまま情報配信サーバ2に再接続を要求する。
そして、例えば、情報配信サーバ2からCE機器3aを紹介してもらい、更にCE機器3aにCE機器3cを紹介してもらい、CE機器3cに接続する。
CE機器3hも同様に情報配信サーバ2に再接続を要求し、情報配信サーバ2からCE機器3bを紹介してもらい、更にCE機器3bからCE機器3eを紹介してもらい、CE機器3eに接続する。
以上のように、障害が発生した場合、サブツリーの接続状態を維持したままこのサブツリーを正常に稼動しているノードに接続することにより、速やかに復旧を図ることができる。
次に、デジタル情報の途中取得について説明する。
情報配信システム1では、各ノードが常時接続していることが前提であるが、CE機器3の電源が切れたり、情報配信システム1に障害が発生するなど、何らかの理由で接続が切れることがありえる。また、ユーザがCE機器3を購入して情報配信システム1に接続する時期も同じでない。
ところで、デジタル情報は、情報配信サーバ2より配信されるため、配信時に情報配信システム1に接続していなかったCE機器3にはデジタル情報が配信されない場合が生じる。
このような状態を防止するためには、例えば次のような処理を行うと有効である。
即ち、CE機器3は、情報配信システム1に接続、又は再接続した際に、直上のノードに対して自機が記憶しているデジタル情報の識別子と発行日を送信する。
直上のノードは、この識別子と発行日を取得して、これを自機が記憶しているデジタル情報の識別子、及び発行日と比較する。
比較の結果、直上のノードは、直下のCE機器3の記憶しているデジタル情報が最新のものでないことを検知した場合、直上のノードは、最新のデジタル情報との、直下のCE機器3で記憶しているデジタル情報の差分を、直下のCE機器3に送信する。
直下のCE機器3は、これを受信して記憶しているデジタル情報を最新のものに更新する。
以上の処理を行うことにより、情報配信システム1に接続するCE機器3は常に最新のデジタル情報を保つことができる。
次に、情報配信システム1の運用形態の変形例について説明する。
情報配信システム1は、図10に示したように、情報配信サーバ2をルートノードとする複数の情報配信システム1a、1b、…を存在させることも可能である。
複数の機種のCE機器3が情報配信システム1上に存在する場合、同機種であれば同じデジタル情報を要求する可能性が高い。そのため、同機種のCE機器3をまとめて情報配信システム1a、1b、…を構成するとデジタル情報配信の効率を高めることができる。
図10の場合は、機種Aをツリー構造に接続して情報配信システム1aを構成しており、また、機種Bをツリー構造に接続して情報配信システム1bを構成している。
そして、これら複数の情報配信システムが同一の情報配信サーバ2に接続している。
このように、機種ごとにツリー構造を構成し、同一の情報配信サーバ2に接続した形態において、CE機器3が情報配信サーバ2に対して接続要求を行う場合、情報配信サーバ2は、CE機器3の機種を判別して適切なツリー構造に振り分ける。
CE機器3の機種による振り分けを行うためには、CE機器3に予め機種識別子(機種情報)を埋め込んでおき、接続要求時にこれを情報配信サーバ2に送信するように構成すればよい。
情報配信サーバ2は、CE機器3から機種識別子を受信してCE機器3の機種を判断し、適切なツリー構造を紹介することができる。
このように、情報配信サーバ2は、CE機器3から機種情報を取得する機種情報取得手段と、機種情報を用いて、アクセス情報を選択する(紹介するツリー構造で情報配信サーバ2に接続しているノードへのアクセス情報)アクセス情報選択手段を備えている。
次に、図11を用いてCE機器3のハードウェア的な構成について説明する。
一例として、CE機器3は、DVD(Digital Versatile Disc)再生機構などを有するオーディオビジュアル機器であるとする。
CE機器3は、バスラインを介してCPU(Central Processing Unit)20に、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)21、入力装置24、出力装置26、記憶装置32、ネットワーク接続装置28、記憶媒体駆動装置38などが接続されて構成されている。
CPU20は、ROM22、記憶装置32、その他に記憶されているプログラムをロードして実行する中央処理装置である。
本実施の形態では、記憶装置32に記憶されている管理プログラムを実行し、データ情報の受信・伝達・確認、デジタル情報の受信・伝達、情報配信システム1への接続要求・接続など、CE機器3を情報配信システム1内で管理する機能を発揮するほか、映画コンテンツの再生など、ユーザにサービスを提供する機能を発揮する。
ROM22は、例えば、CPU20が機能するための基本的な制御を行うための各種プログラム、データ及びパラメータを格納した読み出し専用の不揮発性メモリである。ROM22内のプログラムは、例えば、CE機器3の起動時に実行される。
RAM21は、CPU20にワーキングメモリとして使用される読み書き可能なメモリであり、例えば、デジタル情報を受信したり、映画コンテンツを再生したりなどする際に使用される。
入力装置24は、操作パネルやリモコン装置などの操作端末を備えており、ユーザがCE機器3に対して行う操作を受け付ける。
出力装置26は、例えば、再生された映画コンテンツを表示するための表示装置や音声を出力するスピーカなどを備えている。
ネットワーク接続装置28は、CE機器3を情報配信システム1に接続するための接続装置である。
記憶装置32は、例えば、ハードディスクや半導体メモリなどで構成された記憶装置であり、CPU20からアクセスして情報を読み込んだり、あるいは書き込んだりすることができる。
記憶装置32には、各種のプログラムを記憶したプログラム格納部34と、各種のデータを記憶したデータ格納部36が設けられている。
プログラム格納部34には、OS(Operating System)、管理プログラム、…などのプログラムがインストールされている。
OSは、ファイルの入出力やCE機器3全体の制御など、CE機器3を動作させる上で基本的な機能を実現するプログラムである。
管理プログラムは、情報配信システム1においてデータ情報やデジタル情報の配信、情報配信システム1への接続要求など、CE機器3を情報配信システム1内で管理する機能をCPU20に発揮させる。
データ格納部36には、情報配信サーバ2から配信されたデジタル情報や、相互認証を行うための秘密情報(パスフレーズPP、初期値IV)、直下のノードを構成するCE機器3のアクセス情報(IPアドレス、リスニングポートのポート番号)などが記憶されている。
以上、CE機器3のハードウェア的な構成について説明したが、情報配信サーバ2のハードウェア的な構成も基本的にCE機器3と同様である。
情報配信サーバ2は、CE機器3に配信するデータ情報やデジタル情報、及び直下のノードを構成するCE機器3へのアクセス情報、更に相互認証を行うための秘密情報などを記憶している。
以上のようにして、情報配信システム1では、ネットワーク経由でCE機器3にデジタル情報を配信するために、ツリー構造を構成する。
そして、情報配信サーバ2は、配信可能なデジタル情報の一覧であるデータ情報をネットワークを経由して全てのCE機器3に配信する。
CE機器3は、データ情報を参照し、必要とするデジタル情報がある場合、近隣の接続されているCE機器3にデジタル情報の取得要求を行ない、対象デジタル情報を保持している場合はデジタル情報を要求者へ送信し、保持していない場合には、更に近隣のCE機器3に要求を行なう。最終的には情報配信サーバ2へ到達し、情報配信サーバ2からデジタル情報が配信される。
情報配信サーバ2は、データ情報とデジタル情報を情報配信サーバ2と直接接続しているCE機器の数だけ送信すればよいため送信回数を抑えることができる。
なお、本実施の形態では、CE機器3は、直上のノードを構成するCE機器3にデジタル情報の要求を行い、また、直下のノードを構成するCE機器3にデジタル情報を転送したが、これに限定するものではなく、直下のノードを構成するCE機器3にデジタル情報の要求を行い、直上のノードを構成するCE機器3にデジタル情報を伝送するように構成することもできる。
例えば、図1において、CE機器3gが発したデジタル情報の要求をCE機器3g→CE機器3c→CE機器3h→CE機器3jと伝達し、要求されたデジタル情報を逆のパス、即ちCE機器3j→CE機器3h→CE機器3c→CE機器3gというように伝達しても良い。
即ち、ツリー構造における上下関係にかかわらず、隣接するノードにデータ情報やデジタル情報を伝達させるように構成することもできる。
本実施の形態の情報配信システムのネットワーク構成を示した図である。 CE機器のポートを説明するための図である。 データ情報の配信について説明するための図である。 デジタル情報の配信について説明するための図である。 情報配信システムがCE機器にデジタル情報を配信する手順を説明するためのフローチャートである。 新規のCE機器が情報配信システムに接続する手順を説明するためのフローチャートである。 CE機器同士が相互認証を行う手順を説明するためのフローチャートである。 CE機器同士が相互認証を行う他の手順を説明するためのフローチャートである。 CE機器が情報配信システムから切り離された場合の復旧方法を説明するための図である。 情報配信システムの運用形態の変形例を説明するための図である。 CE機器のハードウェア的な構成について説明するための図である。 従来の情報配信システムのネットワーク構成を示した図である。
符号の説明
1 情報配信システム
2 情報配信サーバ
3 CE機器

Claims (34)

  1. ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設し、ノード間で双方向に常時通信可能に構成した情報配信システムであって、
    前記情報配信サーバが配信する情報を要求する要求端末機器があった場合に、前記情報配信システムを構成する端末機器は、前記要求端末機器から、当該情報を記憶している記憶ノードに至るまで、前記情報の要求を隣接するノードに伝達し、
    前記伝達された要求により前記記憶ノードが提供した情報を、前記記憶ノードから、前記要求端末機器に至るまで隣接するノードに伝達し、
    前記要求端末機器は、前記伝達された情報を記憶する
    ことを特徴とする情報配信システム。
  2. ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設した情報配信システムで使用する端末機器であって、
    直上のノード、及び直下のノードと、双方向に常時通信可能に接続する接続手段と、
    前記ネットワークで配信される情報を記憶する情報記憶手段と、
    を具備したことを特徴とする端末機器。
  3. 前記接続手段を介して接続した直上のノードから、前記情報配信サーバが配信する情報の一覧を受信する一覧受信手段と、
    前記接続手段を介して接続した直下のノードに前記受信した一覧を送信する一覧送信手段と、
    を具備したことを特徴とする請求項2に記載の端末機器。
  4. 前記接続手段を介して接続した直下のノードから、情報の要求を受け付ける要求受付手段と、
    前記要求を受け付けた情報を前記情報記憶手段から読み出して前記直下のノードに送信する情報送信手段と、
    を具備したことを特徴とする請求項2に記載の端末機器。
  5. 前記情報記憶手段に前記情報が記憶されていない場合に、前記接続手段を介して接続した直上のノードに前記情報を要求する情報要求手段を具備し、
    前記情報送信手段は、前記要求に応じて前記直上のノードが送信してきた情報を前記直下のノードに送信することを特徴とする請求項4に記載の端末機器。
  6. 前記ノードを構成する端末機器にアクセスするためのアクセス情報を取得するアクセス情報取得手段と、
    前記取得したアクセス情報を用いて当該端末機器にアクセスし、当該端末機器と相互に機器認証を行う相互認証手段と、
    を具備し、
    前記相互認証を行った後に、前記接続手段は、当該端末機器の直下のノードとして当該端末機器と接続することを特徴とする請求項2に記載の端末機器。
  7. 直上のノードを構成する端末機器がノードとしての機能を失った場合に、前記アクセス情報取得手段は、前記情報配信サーバからアクセス情報を取得することを特徴とする請求項6に記載の端末機器。
  8. ノードを構成しない端末機器からのアクセスを受けつけ、当該端末機器と相互に機器認証する相互認証手段を具備し、
    前記相互認証を行った後に、前記接続手段は、当該端末機器の直上のノードとして当該端末機器と接続することを特徴とする請求項2に記載の端末機器。
  9. 現在接続しているノード数が上限値に達している場合、前記ノードを構成しない端末機器からアクセスを受けつけた際に、直下のノードを構成する端末機器へのアクセス情報を当該端末機器に送信することを特徴とする請求項8に記載の端末機器。
  10. ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設した情報配信システムで使用する情報配信サーバであって、
    直下のノードを構成する端末機器と双方向に常時通信可能に接続する接続手段と、
    前記ネットワークで配信する情報の一覧を直下のノードを構成する端末機器に送信する一覧送信手段と、
    直下のノードを構成する端末機器から、前記送信した一覧にある情報の要求を受け付ける要求受付手段と、
    前記要求を受け付けた情報を当該直下のノードを構成する端末機器に送信する情報送信手段と、
    を具備したことを特徴とする情報配信サーバ。
  11. ノードを構成しない端末機器から、アクセス情報の要求を受け付けるアクセス情報要求受付手段と、
    前記要求に応じて直下のノードを構成する端末機器へのアクセス情報を、前記ノードを構成しない端末機器に送信するアクセス情報送信手段と、
    を具備したことを特徴とする請求項10に記載の情報配信サーバ。
  12. 前記ノードを構成しない端末機器の機種情報を取得する機種情報取得手段を具備し、
    前記アクセス情報送信手段は、前記取得した機種情報を用いて当該端末機器に送信するアクセス情報を選択することを特徴とする請求項11に記載の情報配信サーバ。
  13. ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設した情報配信システムで使用する端末機器で行う情報配信方法であって、
    前記端末機器は、直上のノード、及び直下のノードと、双方向に常時通信可能に接続する接続手段と、一覧受信手段と、一覧送信手段と、を備え、
    前記一覧受信手段によって、前記接続手段を介して接続した直上のノードから、前記情報配信サーバが配信する情報の一覧を受信する一覧受信ステップと、
    前記一覧送信手段によって、前記接続手段を介して接続した直下のノードに前記受信した一覧を送信する一覧送信ステップと、
    から構成されたことを特徴とする情報配信方法。
  14. ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設した情報配信システムで使用する端末機器で行う情報配信方法であって、
    前記端末機器は、直上のノード、及び直下のノードと、双方向に常時通信可能に接続する接続手段と、前記ネットワークで配信される情報を記憶する情報記憶手段と、要求受付手段と、情報送信手段と、を備え、
    前記要求受付手段によって、前記接続手段を介して接続した直下のノードから、情報の要求を受け付ける要求受付ステップと、
    前記情報送信手段によって、前記要求を受け付けた情報を前記情報記憶手段から読み出して前記直下のノードに送信する情報送信ステップと、
    から構成されたことを特徴とする情報配信方法。
  15. 前記端末機器は、情報要求手段を備え、
    前記情報記憶手段に前記情報が記憶されていない場合に、前記接続手段を介して接続した直上のノードに、前記情報要求手段によって、前記情報を要求する情報要求ステップを含み、
    前記情報送信ステップでは、前記要求に応じて前記直上のノードが送信してきた情報を前記直下のノードに送信することを特徴とする請求項14に記載の情報配信方法。
  16. ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設した情報配信システムに端末機器を接続する端末機器接続方法であって、
    前記端末機器は、直上のノード、及び直下のノードと、双方向に常時通信可能に接続する接続手段と、アクセス情報取得手段と、相互認証手段と、を備え、
    前記アクセス情報取得手段によって、前記ノードを構成する端末機器にアクセスするためのアクセス情報を取得するアクセス情報取得ステップと、
    前記相互認証手段によって、前記取得したアクセス情報を用いて当該端末機器にアクセスし、当該端末機器と相互に機器認証を行う相互認証ステップと、
    前記相互認証を行った後に、前記接続手段によって、当該端末機器の直下のノードとして当該端末機器と接続する接続ステップと、
    から構成されたことを特徴とする端末機器接続方法。
  17. 直上のノードを構成する端末機器がノードとしての機能を失った場合に、前記アクセス情報取得ステップにて、前記情報配信サーバからアクセス情報を取得することを特徴とする請求項16に記載の端末機器接続方法。
  18. ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設した情報配信システムに端末機器を接続する端末機器接続方法であって、
    前記端末機器は、直上のノード、及び直下のノードと、双方向に常時通信可能に接続する接続手段と、相互認証手段と、を備え、
    前記相互認証手段によって、ノードを構成しない端末機器からのアクセスを受けつけ、当該端末機器と相互に機器認証する相互認証ステップと、
    前記相互認証を行った後に、前記接続手段で、当該端末機器の直上のノードとして当該端末機器と接続する接続ステップと、
    から構成されたことを特徴とする端末機器接続方法。
  19. 現在接続しているノード数が上限値に達している場合、前記ノードを構成しない端末機器からアクセスを受けつけた際に、直下のノードを構成する端末機器へのアクセス情報を当該端末機器に送信するアクセス情報送信ステップを含むことを特徴とする請求項18に記載の端末機器接続方法。
  20. ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設した情報配信システムで使用する情報配信サーバで行う情報配信方法であって、
    前記情報配信サーバは、直下のノードを構成する端末機器と双方向に常時通信可能に接続する接続手段と、一覧送信手段と、要求受付手段と、情報送信手段と、を備え、
    前記一覧送信手段によって、前記ネットワークで配信する情報の一覧を直下のノードを構成する端末機器に送信する一覧送信ステップと、
    前記要求受付手段によって、直下のノードを構成する端末機器から、前記送信した一覧にある情報の要求を受け付ける要求受付ステップと、
    前記情報送信手段によって、前記要求を受け付けた情報を当該直下のノードを構成する端末機器に送信する情報送信ステップと、
    から構成されたことを特徴とする情報配信方法。
  21. 前記情報配信サーバは、アクセス情報要求受付手段と、アクセス情報送信手段と、を備え、
    前記アクセス情報要求受付手段によって、ノードを構成しない端末機器から、アクセス情報の要求を受け付けるアクセス情報要求受付ステップと、
    前記アクセス得情報送信手段によって、前記要求に応じて直下のノードを構成する端末機器へのアクセス情報を、前記ノードを構成しない端末機器に送信するアクセス情報送信ステップと、
    を含むことを特徴とする請求項20に記載の情報配信方法。
  22. 前記情報配信サーバは、機種情報取得手段を備え、
    前記機種情報取得手段によって、前記ノードを構成しない端末機器の機種情報を取得する機種情報取得ステップを含み、
    前記アクセス情報送信ステップでは、前記取得した機種情報を用いて当該端末機器に送信するアクセス情報を選択することを特徴とする請求項21に記載の情報配信方法。
  23. ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設した情報配信システムで、前記端末機器を構成するコンピュータで実行する情報処理プログラムであって、
    直上のノード、及び直下のノードと、双方向に常時通信可能に接続する接続機能と、
    前記ネットワークで配信される情報を記憶する情報記憶機能と、
    をコンピュータで実現する情報処理プログラム。
  24. 前記接続機能を介して接続した直上のノードから、前記情報配信サーバが配信する情報の一覧を受信する一覧受信機能と、
    前記接続機能を介して接続した直下のノードに前記受信した一覧を送信する一覧送信機能と、
    をコンピュータで実現する請求項23に記載の情報処理プログラム。
  25. 前記接続機能を介して接続した直下のノードから、情報の要求を受け付ける要求受付機能と、
    前記要求を受け付けた情報を前記情報記憶機能から読み出して前記直下のノードに送信する情報送信機能と、
    をコンピュータで実現する請求項23に記載の情報処理プログラム。
  26. 前記情報記憶機能に前記情報が記憶されていない場合に、前記接続機能を介して接続した直上のノードに前記情報を要求する情報要求機能をコンピュータで実現し、
    前記情報送信機能は、前記要求に応じて前記直上のノードが送信してきた情報を前記直下のノードに送信することを特徴とする請求項25に記載の情報処理プログラム。
  27. 前記ノードを構成する端末機器にアクセスするためのアクセス情報を取得するアクセス情報取得機能と、
    前記取得したアクセス情報を用いて当該端末機器にアクセスし、当該端末機器と相互に機器認証を行う相互認証機能と、
    をコンピュータで実現し、
    前記相互認証を行った後に、前記接続機能は、当該端末機器の直下のノードとして当該端末機器と接続することを特徴とする請求項23に記載の情報処理プログラム。
  28. 直上のノードを構成する端末機器がノードとしての機能を失った場合に、前記アクセス情報取得機能は、前記情報配信サーバからアクセス情報を取得することを特徴とする請求項27に記載の情報処理プログラム。
  29. ノードを構成しない端末機器からのアクセスを受けつけ、当該端末機器と相互に機器認証する相互認証機能をコンピュータで実現し、
    前記相互認証を行った後に、前記接続機能は、当該端末機器の直上のノードとして当該端末機器と接続することを特徴とする請求項23に記載の情報処理プログラム。
  30. 現在接続しているノード数が上限値に達している場合、前記ノードを構成しない端末機器からアクセスを受けつけた際に、直下のノードを構成する端末機器へのアクセス情報を当該端末機器に送信するアクセス情報送信機能をコンピュータで実現する請求項29に記載の情報処理プログラム。
  31. ツリー構造のネットワークでルートのノードに情報配信サーバを配設し、前記ルートより下層のノードに端末機器を配設した情報配信システムで、前記情報処理サーバを構成するコンピュータで実行する情報処理プログラムであって、
    直下のノードを構成する端末機器と双方向に常時通信可能に接続する接続機能と、
    前記ネットワークで配信する情報の一覧を直下のノードを構成する端末機器に送信する一覧送信機能と、
    直下のノードを構成する端末機器から、前記送信した一覧にある情報の要求を受け付ける要求受付機能と、
    前記要求を受け付けた情報を当該直下のノードを構成する端末機器に送信する情報送信機能と、
    をコンピュータで実現する情報処理プログラム。
  32. ノードを構成しない端末機器から、アクセス情報の要求を受け付けるアクセス情報要求受付機能と、
    前記要求に応じて直下のノードを構成する端末機器へのアクセス情報を、前記ノードを構成しない端末機器に送信するアクセス情報送信機能と、
    をコンピュータで実現する請求項31に記載の情報処理プログラム。
  33. 前記ノードを構成しない端末機器の機種情報を取得する機種情報取得機能をコンピュータで実現し、
    前記アクセス情報送信機能は、前記取得した機種情報を用いて当該端末機器に送信するアクセス情報を選択することを特徴とする請求項32に記載の情報処理プログラム。
  34. 請求項23から請求項33までのうちの何れか1の請求項に記載の情報処理プログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
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