JP2006064946A - 光学素子、レンズユニット、および撮像装置 - Google Patents

光学素子、レンズユニット、および撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006064946A
JP2006064946A JP2004246718A JP2004246718A JP2006064946A JP 2006064946 A JP2006064946 A JP 2006064946A JP 2004246718 A JP2004246718 A JP 2004246718A JP 2004246718 A JP2004246718 A JP 2004246718A JP 2006064946 A JP2006064946 A JP 2006064946A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
electrode
lens
ionic liquid
optical element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2004246718A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Kato
隆志 加藤
Tomonori Masuda
智紀 増田
Takashi Miyano
俊 宮野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujinon Corp
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fujinon Corp
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujinon Corp, Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fujinon Corp
Priority to JP2004246718A priority Critical patent/JP2006064946A/ja
Priority to US11/201,323 priority patent/US7430370B2/en
Publication of JP2006064946A publication Critical patent/JP2006064946A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/001Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras
    • G02B13/0055Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras employing a special optical element
    • G02B13/0075Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras employing a special optical element having an element with variable optical properties
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/10Scanning systems
    • G02B26/12Scanning systems using multifaceted mirrors
    • G02B26/125Details of the optical system between the polygonal mirror and the image plane
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B3/00Simple or compound lenses
    • G02B3/12Fluid-filled or evacuated lenses
    • G02B3/14Fluid-filled or evacuated lenses of variable focal length
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/02Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
    • G02B7/04Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification
    • G02B7/10Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens
    • G02B7/102Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens controlled by a microcomputer
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/50Constructional details
    • H04N23/55Optical parts specially adapted for electronic image sensors; Mounting thereof
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/60Control of cameras or camera modules
    • H04N23/67Focus control based on electronic image sensor signals
    • H04N23/673Focus control based on electronic image sensor signals based on contrast or high frequency components of image signals, e.g. hill climbing method

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Studio Devices (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)

Abstract

【課題】高温環境下でも光学性能を維持することができるとともに、長期にわたって光の透過性を維持することができる光学素子、レンズユニット、および撮像装置を提供することを目的とする。
【解決手段】相互に屈折率が異なる、相互に不混和な、それぞれが光透過性を有する、絶縁性液体およびイオン性液体が内部に収容された、少なくとも所定の光軸方向については光を透過させる液体収容器と、液体収容器内のイオン性液体に接触した第1の電極と、液体収容器内のイオン性液体に対して絶縁された第2の電極とを備えたことを特徴とする。イオン性液体は、高温下でも蒸発せず、電気分解を生じにくいため、長期にわたって光の透過性を維持することができるとともに、高温環境下でも光学性能を維持することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、光を透過する光学素子、レンズユニット、および被写体光を結像して画像データを取得する撮像装置に関する。
Charge Coupled Device(CCD)などといった固体撮像素子上に被写体の像を結像させて、その被写体を表す画像データを信号として取り込む電子スチールカメラや、写真フィルム上に写真撮影を行うフィルムカメラなどの中には、撮影画角を自在に設定するズーム機能を備えたものがあり、このようなカメラにはズームスイッチの操作に応じて焦点距離が変化する撮影レンズが備えられている。この撮影レンズは、一般に、複数のレンズエレメントの組み合わせからなる複合レンズであって、ズームスイッチによって設定された焦点距離に応じて複数のレンズエレメントの相対位置が調整される。このようなカメラにはカム機構が備えられており、ズームスイッチの操作に応じてそのカム機構がモータの回転を伝達することによって複数のレンズエレメントそれぞれが光軸方向に前後して相対位置が調整され、焦点距離が変化する。
また、複数のレンズエレメントの中にはピント調整用のフォーカスレンズもあり、このフォーカスレンズを移動させるレンズ駆動機構が上記カム機構とは別に配備されている場合もある。
近年、上述した、駆動機構を有する撮影レンズに替えて、相互に屈折率が異なる、相互に不混和な2種類の液体が内部に収容された焦点距離可変の液体レンズが提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
この非特許文献1に提案された液体レンズには、相互に屈折率が異なる、相互に不混和な2種類の液体が内部に収容されており、これら2種類の液体のうち一方の液体は支持電解質が溶解された導電性水溶液であり、もう一方の液体は絶縁性オイルである。これらの液体は、短いガラス製のチューブの両端が、光透過性を有する透明なエンドキャップで塞がれた液体収容器の中に収容されている。また、このチューブの内壁と一方のエンドキャップの内壁とが撥水性膜で被覆されている。このように構成された液体レンズによれば、2種類の液体のうち導電性水溶液が、撥水性膜で被覆されたチューブの内壁、および一方のエンドキャップの内壁と反撥することとなり、この導電性水溶液が、他方のエンドキャップに接触する状態で半球形状を有して滞留するため、導電性水溶液と絶縁性オイルとの界面部分が凹レンズとして機能する。また、この液体レンズには、導電性水溶液に対して電圧を印加するための2つの電極も備えられていて、これら2つの電極のうちの一方の電極は導電性水溶液に接するように配設され、他方の電極は撥水性膜の裏側に配設されている。このような電極に対して電圧が印加されると、導電性水溶液に接するように配設された電極からこの導電性水溶液中に電荷が放出され、放出された電荷が導電性水溶液中の、絶縁性オイルとの界面部分に溜まる現象が生じる。この界面部分に溜まった電荷と、この電荷とは逆極性の、撥水性膜の裏側に配設された電極に集まった電荷とがクーロン力によって引き合って、導電性水溶液中の電荷が撥水性膜付近に引き付けられる。その結果、導電性水溶液がチューブの内壁に被覆された撥水性膜を濡らし始めて、2種類の液体の界面形状が変化する。即ち、導電性水溶液に対して電圧が強くかけられるに従って、最初に凹レンズとして機能していた導電性水溶液の、絶縁性オイルとの界面部分の曲率半径が変化し、例えば、その界面部分が完全に平らになったり、その導電性水溶液が凸レンズとして機能するようになったりして、焦点距離が変化することとなる。
このような液体レンズによると、レンズを移動させずに焦点距離の変化などを行うことができるため、上述したカム機構やレンズ駆動機構などを設けなくても、ズーム機能やフォーカス機能を実現することができる。したがって、装置を大幅に小型化することができ、携帯電話などといった小型機器にも適用することができる。
"Philips´Fluid Lenses"、[online]、平成16年3月3日、Royal Philips Electronics、[平成16年3月31日検索]、インターネット<URL:http://www.dpreview.com/news/0403/04030302philipsfluidlens.asp>
しかし、非特許文献1に記載された液体レンズによると、電極から放出された電荷によって導電性水溶液が電気分解されるため、長期にわたって使用していると、発生した気体が液体収容器内に溜まって気泡化してしまい、光の散乱が起こって光の透過率が低下してしまうという問題がある。
また、非特許文献1に記載された液体レンズを真夏の車内などで使用すると、100度に近い温度環境によって導電性水溶液が揮発してしまい、レンズの性能が劣化してしまうという問題もある。
本発明は、上記事情に鑑み、高温環境下でも光学性能を維持することができるとともに、長期にわたって光の透過性を維持することができる光学素子、レンズユニット、および撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の光学素子は、相互に屈折率が異なる、相互に不混和な、それぞれが光透過性を有する、絶縁性液体およびイオン性液体が内部に収容された、少なくとも所定の光軸方向については光を透過させる液体収容器と、
液体収容器内のイオン性液体に接触した第1の電極と、
液体収容器内のイオン性液体に対して絶縁された第2の電極とを備えたことを特徴とする。
イオン性液体は、カチオン性化合物とアニオン性化合物とからなるイオン性化合物であり、常温でも液体である有機塩である。また、イオン性液体には、高い導電性を有する、電気分解を生じない、高温でも蒸発しない(蒸気圧がゼロ)、引火しにくいなどという特徴がある。
本発明の光学素子によると、第1の電極と第2の電極との相互間に電圧が印加されると、第1の電極からイオン性液体中に電荷が放出されるとともに、第2の電極にはその電荷とは逆極性の電荷が集まる。この結果、イオン性液体中の電荷と、第2電極に集まった電荷とがクーロン力によって引き合い、イオン性液体と絶縁性液体との境界面の形状が変化する。このとき、第1の電極から放出された電荷などによって、微弱ながらイオン性液体に電流が流れるが、イオン性液体は電気分解されにくいため、気泡の発生が回避され、長期にわたって光の透過性が維持される。また、イオン性液体は、高温下においても低粘性や高導電性等が保たれるとともに、揮発せず、引火しにくいなどという特徴もあり、屋外や車内用の撮像装置などに適用される場合であっても、長期にわたって光学性能や安全性が維持される。
また、本発明の光学素子において、上記絶縁性液体が、有機溶媒であることが好ましい。
イオン性液体と有機溶媒とでは導電性の差が大きいため、これらの液体が組み合わされることによって、液体間の境界面の形状が高精度に効率よく変化することとなる。
また、本発明の光学素子において、上記絶縁性液体が、炭化水素系の有機溶媒であることが好ましい。
炭化水素系の有機溶媒が適用されることによって、光学素子の経時安定性が向上する。
また、本発明の光学素子において、上記イオン性液体が、イミダゾリウム塩化合物であることが好ましい。
イミダゾリウム塩化合物は入手が容易であるため、光学素子の製造コストを抑えることができる。
また、上記目的を達成する本発明のレンズユニットは、相互に屈折率が異なる、相互に不混和な、それぞれが光透過性を有する、絶縁性液体およびイオン性液体が内部に収容された、少なくとも所定の光軸方向については光を透過させる液体収容器と、
液体収容器内のイオン性液体に接触した第1の電極と、
液体収容器内のイオン性液体に対して絶縁された第2の電極とを備え、
第1の電極と第2の電極との間に印加される電圧に応じて、絶縁性液体とイオン性液体との境界面の形状が変化することを特徴とする。
本発明のレンズユニットによると、本発明の光学素子と同様に、長期にわたって光の透過性を維持することができるとともに、高温環境下でも光学性能を維持することができる。
なお、本発明にいうレンズユニットについては、ここではその基本形態のみを示すのにとどめるが、これは単に重複を避けるためであり、本発明にいうレンズユニットには、上記の基本形態のみではなく、前述した光学素子の各形態に対応する各種の形態が含まれる。
また、上記目的を達成する本発明の撮像装置は、相互に屈折率が異なる、相互に不混和な、それぞれが光透過性を有する、絶縁性液体およびイオン性液体が内部に収容された、少なくとも所定の光軸方向については光を透過させる液体収容器と、
液体収容器内のイオン性液体に接触した第1の電極と、
液体収容器内のイオン性液体に対して絶縁された第2の電極と、
第1の電極と第2の電極との間に電圧を印加することによって、絶縁性液体とイオン性液体との境界面の形状を変化させる制御部と、
絶縁性液体、およびイオン性液体を通ってきた被写体光が表面に結像されて、被写体光を表わす画像信号を生成する撮像素子とを備えたことを特徴とする。
本発明の撮像装置によると、本発明の光学素子と同様に、長期にわたって光の透過性を維持することができるとともに、高温環境下でも光学性能を維持することができる。
なお、本発明にいう撮像装置については、ここではその基本形態のみを示すのにとどめるが、これは単に重複を避けるためであり、本発明にいう撮像装置には、上記の基本形態のみではなく、前述した光学素子の各形態に対応する各種の形態が含まれる。
本発明によれば、長期にわたって光の透過性を維持することができるとともに、高温環境下でも光学性能を維持することができる光学素子、レンズユニット、および撮像装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明するのに先立って、上述した非特許文献1に記載された液体レンズの問題点について詳しく分析する。
図1は、比較例である液体レンズの概略構成図である。以下では、矢印Oの方向に光が透過するものとし、光の入射側(図1の上側)を上側、光の出射側(図1の下側)を下側と称する。
図1に示すように、液体レンズ1は、ガラス製のチューブ11aの両端がガラス製のキャップ11b,11cで塞がれたガラス製の容器11の内部に、支持電解質が加えられた透明な水21と、絶縁性液体である透明な油22とが互いに混じり合わずに収容されている。水21よりも油22の方が光の屈折率が大きいため、液体レンズ1では、油22が光を屈折させるレンズの役割を担う。
容器11の、チューブ11aの内面と、チューブ11aの上端を塞ぐキャップ11bの内面は、撥水性を有する撥水性膜15で覆われており、チューブ11aの下端を塞ぐキャップ11cの内面は、親水性を有する親水性膜16で覆われている。
また、チューブ11aと撥水性膜15との間には、絶縁膜14が設けられており、液体レンズ1には、水21と接する第1電極12と、絶縁膜14によって水21と絶縁された第2電極13も備えられている。
第1電極12と第2電極13との相互間に電圧が印加されていない状態では、図1のパート(A)に示すように、水21は撥水性膜15と反撥して親水性膜16と接触するため、水21と撥水性膜15との接触部分P1が小さくなる。このため、水21は半球形状に滞留し、水21に押された油22は円筒形状から半球を刳り貫いた形状に滞留する。油22からみたときの、水21と油22との境界面の形状は凹状であるため、パート(A)では、液体レンズ1は凹レンズとして機能する。
また、例えば、第1電極12にプラスの電圧を印加し、第2電極13にマイナスの電圧を印加すると、第1電極12から水21にプラス電荷31aが放出され、第2電極13にはマイナス電荷31bが溜まる。このとき、水21に放出されたプラス電荷31aが、クーロン力によって第2電極13のマイナス電荷31bに引き付けられ、水21と撥水性膜15との接触部分P2が印加電圧に応じて大きくなる。パート(B)では、油22からみたときの、水21と油22との境界面の形状は凸状となっており、液体レンズ1は凸レンズとして機能する。また、第1電極12および第2電極13に印加される電圧を調整することによって、水21と油22との境界面の形状を少しずつ変化させることができる。
このように、液体レンズ1によると、レンズを移動させる機構を設けなくても、水21と油22との境界面の形状を変化させることによって、ズーム機能やフォーカス機能を実現することができる。
ここで、液体レンズ1では、第1電極12から放出されたプラス電荷31aなどによって、水21が電気分解されて気体が発生する。ガラス製の容器11は気体を通さないため、長期間のうちに気体が溜まって水21や油22中に気泡が生じてしまい、その気泡によって光の散乱が生じて光の透過性が劣化してしまうという問題がある。
また、液体レンズ1は、携帯電話などといった小型機器に適用されると考えられるが、その携帯電話が真夏の車内などといった高温環境下に放置されると、水21が蒸発してしまって、レンズ性能が劣化してしまうという問題もある。
本発明は、上記のような詳しい分析に基づいたものである。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図2は、本発明の一実施形態が適用されたデジタルカメラを前面斜め上から見た外観斜視図である。
図2に示すように、このデジタルカメラ100の前面中央部には、撮影レンズ101が備えられている。また、このデジタルカメラ100の前面上部には、光学式ファインダ対物窓102および補助光発光部103が備えられている。さらに、このデジタルカメラ100の上面には、スライド式の電源スイッチ104およびレリーズスイッチ150が備えられている。
図3は、図1に示すデジタルカメラ100の概略構成図である。
図3に示すように、デジタルカメラ100の内訳は、大きく分けて撮影光学系110と信号処理部120とに分かれる。デジタルカメラ100には、それらのほかにも、撮影した画像を表示させるための画像表示部130、撮影した画像信号を記録しておくための外部記録媒体140、撮影のための各種処理をデジタルカメラ100に行なわせる、ズームスイッチ170、撮影モードスイッチ160、およびレリーズスイッチ150が設けられている。
まず撮影光学系110の構成を、図3を参照して説明する。
デジタルカメラ100では、図3の左方から被写体光が入射し、ズームレンズ115およびフォーカスレンズ114を経て、被写体光の光量を調整するアイリス113を通過した後、シャッタ112が開いている場合は固体撮像素子111に結像する。この固体撮像素子111は、本発明にいう撮像素子の一例に相当する。本来、撮影光学系には複数のレンズが配備され、それら複数のレンズのうち少なくとも1つのレンズがピント調節に大きく関与し、各レンズの相対位置が焦点距離に関与するが、この図3では、焦点距離の変化に係わるレンズをズームレンズ115として模式的に示しており、同じくピントの調節に係わるレンズをフォーカスレンズ114として模式的に示している。
ズームレンズ115、アイリス113、およびシャッタ112は、ズームモータ115a、アイリスモータ113a、およびシャッタモータ112aによりそれぞれ駆動され移動する。また、フォーカスレンズ114には、モータの替わりに、フォーカスレンズ114のレンズ形状を変化させるフォーカスコントローラ114aが設けられている。これらズームモータ115a、アイリスモータ113a、およびシャッタモータ112aを作動させる指示は、信号処理部120中のデジタル信号処理部120bからモータドライバ120cを通じて伝達されるとともに、フォーカスコントローラ114aを作動させる指示は、デジタル信号処理部120bから直接伝達される。
ズームレンズ115は、ズームモータ115aによって光軸に沿う方向に移動される。ズームレンズ115が、信号処理部120からの信号に応じた位置に移動されることによって、焦点距離が変化して撮影倍率が決定される。
フォーカスレンズ114は、TTLAF(Through The Lens Auto Focus)機能を実現するためのレンズである。このTTLAF機能とは、一般的には、光軸に沿う方向にフォーカスレンズを移動させながら、固体撮像素子111で得られた画像信号のコントラストを信号処理部120のAF/AE演算部126で検出し、そのコントラストのピークが得られるレンズ位置をピント位置として、フォーカスレンズ114をピント位置に調節するものである。このTTLAF機能によって、コントラストがピークになる被写体(つまり、最も近くにある最近被写体)に自動的に焦点を合わせて撮影を行うことができる。本実施形態においては、フォーカスレンズ114を移動させる替わりに、フォーカスコントローラ114aでフォーカスレンズ114のレンズ形状を変化させることによって、最近被写体に焦点を合わせる。このフォーカスレンズ114の構成と、レンズ形状を変化させる方法については、後で詳しく説明する。
アイリス113は、デジタル信号処理部120bのAF/AE演算部126から与えられた指示に基づいて駆動されることによって、被写体光の光量を調整する。
以上が撮影光学系110の構成である。
続いて信号処理部120の構成を説明する。撮影光学系で固体撮像素子111に結像させた被写体像が画像信号としてアナログ処理(A/D)部120aに読み出され、このアナログ処理部(A/D)120aでアナログ信号がデジタル信号に変換されデジタル信号処理部120bへと供給される。デジタル信号処理部120bにはシステムコントローラ121が配備されており、そのシステムコントローラ121内の動作の手順を示したプログラムにしたがってデジタル信号処理部120b内の信号処理が行なわれる。このシステムコントローラ121と、画像信号処理部122、画像表示制御部123、画像圧縮部124、メディアコントローラ125、AF/AE演算部126、キーコントローラ127、バッファメモリ128、内部メモリ129との間のデータの受け渡しはバス1200を介して行なわれ、そのバス1200を介してデータの受け渡しが行なわれるときのバッファとして内部メモリ129が働いている。この内部メモリ129に各部の処理プロセスの進行状況に応じて変数となるデータが随時書き込まれて、システムコントローラ121、および画像信号処理部122、画像表示制御部123、画像圧縮部124、メディアコントローラ125、AF/AE演算部126、キーコントローラ127の各部では、そのデータを参照することにより適切な処理が行なわれる。つまり、システムコントローラ121からの指示がバス1200を介して上記の各部に伝えられ、各部の処理プロセスが立ち上げられる。そして、その内部メモリ129のデータがプロセスの進行状況に応じて書き換えられ、さらにシステムコントローラ121側で参照されて上記の各部の動作が管理される。言い換えれば、電源が投入され、システムコントローラ121内のプログラムの手順にしたがって各部のプロセスが立ち上げられる。たとえば、レリーズスイッチ150、ズームスイッチ、撮影モードスイッチのスイッチが操作されると、その操作されたという情報がキーコントローラ127を経由してシステムコントローラ121に伝えられ、その操作に応じた処理がシステムコントローラ121内のプログラムの手順にしたがって行われる。
レリーズ操作が行われると、固体撮像素子から読み出された画像データは、アナログ処理(A/D)部120aでアナログ信号からデジタル信号に変換され、このデジタル化された画像データがデジタル信号処理部120b内のバッファメモリ128にいったん蓄えられる。このデジタル化された画像データのRGB信号が画像信号処理部122でYC信号に変換され、さらに画像圧縮部124でJPEG圧縮と呼ばれる圧縮が行なわれて画像信号が画像ファイルとなってメディアコントローラ125を介して外部記録媒体140に記録される。この画像ファイルとして記録された画像データは、画像表示制御部123を通じて画像表示部130において再生される。この処理の際、RGB信号に基づいてピント調節および露出調節の演算を行なっているのがAF/AE演算部である。このAF/AE演算部126ではピント調節のためにRGB信号から被写体距離ごとにコントラストを検出することが行なわれる。この検出結果に基づいて、フォーカスレンズ114によってピント調整が行われる。またAF/AE演算部ではRGB信号から輝度信号が抽出され、そこから被写界輝度が検出される。この結果に基づき、固体撮像素子に与えられる被写体光の光量が適切になるように、アイリス113によって露出調節が行なわれる。
デジタルカメラ100は、基本的には以上のように構成されている。
ここで、デジタルカメラ100における本発明の特徴は、フォーカスレンズ114にある。以下では、このフォーカスレンズ114について詳しく説明する。
図4は、フォーカスレンズの概略構成図である。なお、図4の左側から矢印Oの方向に被写体光が入射し、光が入射する側(図4の左側)を前側、光が出射する側(図4の右側)を後側と称して説明を行う。
フォーカスレンズ114は、チューブ201aの両端がキャップ201b,201cで塞がれた液体収容器201内に、イオン性液体301と、イオン性液体301と不混和な絶縁性液体302とが収容されて形成されている。この液体収容器201は、透明なガラスで構成されており、本発明にいう液体収容器の一例に相当する。
チューブ201aの後端を塞ぐキャップ201cの、液体と接触する面(内面)は、イオン性液体301に対する濡れ性が高い高濡性膜206で覆われている。また、液体収容器201の、高濡性膜206で覆われた部分以外の内面は、イオン性液体301に対する濡れ性が絶縁性液体302に対する濡れ性よりも低い低濡性膜205で覆われている。
また、液体収容器201には、高濡性膜206を挟むように配置された、液体と接触する第1電極202と、チューブ201aと低濡性膜205に挟まれた絶縁膜204と、絶縁膜204によって液体と絶縁された第2電極203も備えられている。これら第1電極202、および第2電極203は、図3に示すフォーカスコントローラ114aと接続されており、フォーカスコントローラ114aによって、これらの電極間に電圧が印加される。この第1電極202は、本発明にいう第1の電極の一例に相当し、第2電極203は、本発明にいう第2の電極の一例に相当する。また、フォーカスコントローラ114aは、本発明にいう制御部の一例に相当する。
上記のような液体収容器201に、相互に光屈折率が異なるイオン性液体301と、絶縁性液体302とが収容される。本実施形態では、イオン性液体301として、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム ヘキサフルオロホスフェート(東京化成社製)が適用され、絶縁性液体302として、有機溶媒(アイソパー:エクソン社製)が適用される。イオン性液体301として適用されたイミダゾリウム塩化合物は、比較的入手が容易であるため、フォーカスレンズ114の製造コストを抑えることができる。このイオン性液体301は、本発明にいうイオン性液体の一例にあたり、絶縁性液体302は、本発明にいう絶縁性液体の一例に相当する。
第1電極202と第2電極203との間に電圧が印加されていない状態では、イオン性液体301が低濡性膜205と反撥することによって、イオン性液体301と絶縁性液体302との境界面は実線で示すような形状になる。
図3に示す信号処理部120からの指示に従って、フォーカスコントローラ114aが第1電極202と第2電極203との相互間に電圧を印加すると、第1電極202からイオン性液体301に電荷が放出され、第2電極203には、イオン性液体301に放出された電荷とは逆極性の電荷が集まる。このイオン性液体301に放出された電荷と、第2電極203の電荷とがクーロン力によって引き合い、イオン性液体301中の電荷が低濡性膜205付近に引き付けられる。その結果、イオン性液体301と絶縁性液体302との境界面が、例えば、図4の点線で示すような形状に変化する。
このフォーカスレンズ114を用いて、以下のような手順でTTLAF機能が実現される。
まず、フォーカスコントローラ114aによって、第1電極202、および第2電極203に印加される電圧が少しずつ変えられることによって、イオン性液体301と絶縁性液体302との境界面の形状が変えられながら、図3に示す固体撮像素子111で画像信号が取得される。続いて、撮像信号のコントラストがAF/AE演算部126で検出され、コントラストのピークが得られるときの電圧が第1電極202、および第2電極203に印加される。このようにして、レンズ形状が確定された状態で撮影が行われることによって、最も近い位置にある被写体に焦点を合わせることができる。
尚、第1電極202からイオン性液体301に電荷が放出されるため、イオン性液体301には、微弱ながら電流が流れる。しかし、イオン性液体301は電気分解されにくいため、デジタルカメラ100を長期間使用していても、液体収容器201内には気泡が発生せず、長期にわたって光の透過性を維持することができる。
また、イオン性液体301は高温下でも蒸発しないため、本実施形態のデジタルカメラ100によると、屋外や車内でデジタルカメラ100を使用する場合であっても、高画質な撮影画像を得ることができる。
以上で、本発明の第1実施形態の説明を終了する。
ここで、本発明の光学素子は、高温環境下でも光学性能が維持されるという利点があるが、以下では、この利点を活かした第2実施形態および第3実施形態について説明する。
まず、本発明の光学素子を、撮影装置が屋外に設置される監視システムに適用する第2実施形態について説明する。第1実施形態と第2実施形態とでは、ほぼ同じ装置構成を有するため、第1実施形態との相違点に注目し、同じ要素については同じ符号を付して説明を省略する。
図5は、本発明の第2実施形態が適用された監視システムの簡略構成図である。
図5に示す監視システム400は、屋外駐車場などに設置される撮影装置410と、監視室などに設置される監視装置420とがネットワークで接続されて構成されている。
撮影装置410では、監視装置420からモータドライバ120dなどを介して各種指示が取得され、その指示に従って被写体が撮影されて、デジタルの撮影画像データが生成される。尚、撮影画像データが生成される際には、フォーカスコントローラ114aによって、図4に示す第1電極202および第2電極203に印加される電圧が制御され、イオン性液体301と絶縁性液体302との境界面の形状が調整されることによって、被写体に焦点が合わせられる。生成された撮影画像データは、監視装置420に送られる。
監視装置420では、撮影装置410で生成された撮影画像データに画像処理が施されるとともに、撮影画像データが表わす撮影画像がモニタ131に表示される。また、監視装置420では、モニタ131に表示された撮影画像を確認したオペレータによって、各種指示が入力される。入力された各種指示は、撮影装置410に伝えられる。
撮影装置410は屋外に設置されるため、真夏などにはかなりの高温環境下で正常に動作することが要求される。撮影装置410のフォーカスレンズ114は、移動機構を必要としない分、小型化が図られており、大気圧では蒸発しないイオン性液体301が導電性液体として用いられているため、高温環境下でも高い光学性能が維持される。また、イオン性液体301には、引火しにくいという利点や、電気分解されにくいなどという利点もあり、本実施形態の監視システム400によると、火災に対する安全性や、装置寿命を向上させることができる。
このように、導電性液体としてイオン性液体が用いられた液体レンズは、屋外などで使用される場合であっても、長期にわたって光学性能が維持され、装置の長寿命化が図られる。
以上で第2実施形態の説明を終了し、本発明の光学素子を、レーザ光によって用紙上に画像を形成するプリンタに適用する第3実施形態について説明する。尚、第1実施形態のフォーカスレンズ114(図4参照)と、第3実施形態に適用されるレンズとは、ほぼ同じ構成を有するため、図4を第3実施形態の説明でも用いて、第1実施形態との相違点のみ説明する。
図6は、本発明の第3実施形態が適用されたプリンタの簡略構成図である。
プリンタ500には、プリンタ500の各種要素を制御する制御部510、出力画像を表わす画像データを生成する画像処理部520、画像データに基づいたレーザ光を発射するレーザ発光部530、レーザ光を屈折させるプリズム540、およびレーザ光を用紙600上に集光するレンズ550が備えられている。
例えば、原稿画像が読み取られるなどして得られた画像データは、画像処理部520で取得され、画像処理部520で所定の画像処理が施される。画像処理後の画像データは、レーザ発光部530に送られる。
レーザ発光部530では、画像処理部520から送られてきた画像データに基づいたレーザ光が発射される。発射されたレーザ光は、プリズム540で屈折されて、レンズ550に入射される。
レンズ550は、図4に示す第1実施形態のフォーカスレンズ114と同様の構成を有している。制御部510は、レンズ550の第1電極202および第2電極203に印加される電圧を制御し、レンズ550の、イオン性液体301と絶縁性液体302との境界面の形状を調整することによって、レーザ光を用紙600上に集光させる。この制御部510は、本発明にいう制御部の一例に相当する。
用紙600の表面には感光材料が塗布してあり、レンズ550によってレーザ光が照射されると、そのレーザ光に応じた画像が用紙600上に形成される。
ここで、画像を形成する際には、レーザ光によってレンズ550内がかなり高温に加熱されるが、レンズ550にはイオン性液体301が適用されており、高温環境下でも高い光学性能が維持される。このため、プリンタ500によると、高画質な画像を長期にわたって形成することができる。
このように、導電性液体としてイオン性液体が用いられた液体レンズは、レーザ光などのように高い熱が発生する装置にも適用することができる。
ここで、上記では、液体収容器中に、イオン性液体と絶縁性液体の2種類の液体が収容された例について説明したが、本発明にいう液体収容器には、3種類以上の液体が収容されていてもよい。
また、上記では、本発明の光学素子がフォーカスレンズに適用される例について説明したが、本発明の光学素子は、ズームレンズなどに適用されてもよい。
続いて、本発明を構成する各構成部分において採用可能な種々の形態について付記する。
<イオン性液体>
本発明にいうイオン性液体としては、いかなるものであってもよいが、好ましくは、イミダゾリウム塩化合物、ピリジニウム塩化合物、アンモニウム塩化合物、ホスホニウム塩化合物などが挙げられる。具体的には、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム クロライド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム ブロマイド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム ヨーダイド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム トリフルオロメタンスルホネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム テトラフルオロボレート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム ヘキサフルオロホスフェート、1−n−ブチル−3−メチルイミダゾリウム クロライド、1−n−ブチル−3−メチルイミダゾリウム ブロマイド、1−n−ブチル−3−メチルイミダゾリウム テトラフルオロボレート、オクチルトリフェニルホスホニウム ブロマイド、メチルトリブチルアンモニウム トシレート、メチルトリブチルアンモニウム クロライド、メチルトリブチルアンモニウム ブロマイドなどが挙げられる。好ましくは、イミダゾリウム塩化合物であり、さらに好ましくは、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩化合物、1−n−ブチル−3−メチルイミダゾリウム塩化合物である。
また、本発明にいうイオン性液体は、粘度が小さく応答速度が速いという観点から、フッ素置換対アニオンを有する構造のものが好ましい。例えば、トリフルオロメタンスルホネート塩、ペンタフルオロエタンスルホネート塩、ヘキサフロオロホスフェート塩、テトタフルオロボレート塩である。
本発明にいうイオン性液体は、2種類以上のイオン性液体が混合されたものであってもい。また、イオン性液体の屈折率、粘度、表面張力などを調整するために、イオン性液体に添加物を加えてもよい。この添加物としては、いかなるものであってもよいが、例として、低分子有機化合物、高分子無機化合物、金属塩化合物などが挙げられる。
<絶縁性液体>
本発明にいう絶縁性液体としては、有機溶媒が好ましく、さらには、炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、ペンタン、オクタン、アイソパーなど)、炭化水素系芳香族化合物(ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなど)、ハロゲン系炭化水素(ジフルオロプロパン、ジクロロエタン、クロロエタン、プロモエタンなど)、ハロゲン系炭化水素系芳香族化合物(クロロベンゼンなど)、エーテル系化合物(ジブチルエーテル、アニソール、ジフェニルエーテルなど)が好ましい。
また、本発明に適用されるイオン性液体と絶縁性液体との組み合わせは、お互いの屈折率差が大きくなるものが好ましい。好ましい屈折率差は、0.05〜0.5の範囲であり、特に好ましくは、0.1〜0.2の範囲である。
ここで、上記では、本発明の概念を実現するための基本的な実施形態について説明したが、本発明に採用する光学素子を実用化するにあたっては、光路上にゴミや水滴などが付着してレンズ性能が劣化してしまう不具合を防止するための工夫を施すことが好ましい。
例えば、液体が収容された容器の光路と交わる外面(以下では、この面を光透過面と称する)に撥水性膜を付設することが好ましい。光透過面に撥水性を付与することによって、ゴミや水滴の付着などが防止され、光学素子の高い光透過性を維持することができる。この撥水性膜を構成する材料としては、シリコーン樹脂、オルガノポリシロキサンのブロック共重合体、フッ素系ポリマー、およびポリテトラフルオロエタンなどが好ましい。
また、光学素子を構成する容器の光透過面に、親水性膜を付設することも好ましい。光透過面に親水撥油性を付与することによっても、ゴミの付着を防止することができる。この親水性膜としては、アクリレート系ポリマーで構成されたものや、非イオン性オルガノシリコーン系界面活性剤などといった界面活性剤を塗布したものなどが好ましく、親水性膜の作製方法としては、シラン系モノマーのプラズマ重合や、イオンビーム処理などを適用することができる。
また、光学素子を構成する容器の光透過面に、酸化チタンなどといった光触媒を付設することも好ましい。光と反応した光触媒によって汚れなどが分解され、光透過面をきれいに保つことができる。
また、光学素子を構成する容器の光透過面に、帯電防止膜を付設することも好ましい。容器の光透過面に静電気が溜まったり、電極によって帯電してしまうと、光透過面にゴミや埃がくっついてしまう恐れがある。光透過面に帯電防止膜を付設することによって、このような不要物の付着を防止し、光学素子の光透過性を維持することができる。この帯電防止膜は、ポリマーアロイ系の材料で構成されていることが好ましく、このポリマーアロイ系が、ポリエーテル系や、ポリエーテルエステルアミド系や、カチオン性基を有するものや、レオミックス(商品名、第一工業製薬株式会社)であることが特に好ましい。また、この帯電防止膜が、ミスト法によって作製されたものであることが好ましい。
また、光学素子を構成する容器に、防汚性素材を適用しても良い。防汚性素材としてはフッ素樹脂が好ましいが、具体的には、含フッ素アルキルアルコキシシラン化合物や、含フッ素アルキル基含有ポリマー、オリゴマー等が好ましく、上記硬化性樹脂と架橋可能な官能基を有するものが特に好ましい。また、防汚性素材の添加量は、防汚性を発現する必要最低量であることが好ましい。
比較例である液体レンズの概略構成図である。 本発明の一実施形態が適用されたデジタルカメラを前面斜め上から見た外観斜視図である。 図1に示すデジタルカメラの概略構成図である。 フォーカスレンズの概略構成図である。 本発明の第2実施形態が適用された監視システムの簡略構成図である。 本発明の第3実施形態が適用されたプリンタの簡略構成図である。
符号の説明
1 液体レンズ
11 容器
11a チューブ
11b,11c キャップ
12 第1電極
13 第2電極
14 絶縁膜
15 撥水性膜
16 親水性膜
21 水
22 油
100 デジタルカメラ
101 撮影レンズ
102 光学式ファインダ対物窓
103 補助光発光部
104 電源スイッチ
110 撮影光学系
111 固体撮像素子
112 シャッタ
112a シャッタモータ
113 アイリス
113a アイリスモータ
114 フォーカスレンズ
114a フォーカスコントローラ
115 ズームレンズ
115a ズームモータ
120 信号処理部
120a アナログ処理(A/D)部
120b デジタル信号処理部
120c モ−タドライバ
121 システムコントローラ
122 画像信号処理部
123 画像表示制御部
124 画像圧縮部
125 メディアコントローラ
126 AF/AE演算部
127 キーコントローラ
128 バッファメモリ
129 内部メモリ
1200 バス
130 画像表示部
140 外部記録媒体
150 レリーズスイッチ
160 撮影モードスイッチ
170 ズームスイッチ
201 液体収容器
201a チューブ
201b,201c キャップ
202 第1電極
203 第2電極
204 絶縁膜
205 低濡性膜
206 高濡性膜
301 イオン性液体
302 絶縁性液体
400 監視システム
410 撮影装置
420 監視装置
500 プリンタ
510 制御部
520 画像処理部
530 レーザ発光部
540 プリズム
550 レンズ
600 用紙

Claims (6)

  1. 相互に屈折率が異なる、相互に不混和な、それぞれが光透過性を有する、絶縁性液体およびイオン性液体が内部に収容された、少なくとも所定の光軸方向については光を透過させる液体収容器と、
    前記液体収容器内のイオン性液体に接触した第1の電極と、
    前記液体収容器内のイオン性液体に対して絶縁された第2の電極とを備えたことを特徴とする光学素子。
  2. 前記絶縁性液体が、有機溶媒であることを特徴とする請求項1記載の光学素子。
  3. 前記絶縁性液体が、炭化水素系の有機溶媒であることを特徴とする請求項1記載の光学素子。
  4. 前記イオン性液体が、イミダゾリウム塩化合物であることを特徴とする請求項1記載の光学素子。
  5. 相互に屈折率が異なる、相互に不混和な、それぞれが光透過性を有する、絶縁性液体およびイオン性液体が内部に収容された、少なくとも所定の光軸方向については光を透過させる液体収容器と、
    前記液体収容器内のイオン性液体に接触した第1の電極と、
    前記液体収容器内のイオン性液体に対して絶縁された第2の電極とを備え、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間に印加される電圧に応じて、前記絶縁性液体と前記イオン性液体との境界面の形状が変化することを特徴とするレンズユニット。
  6. 相互に屈折率が異なる、相互に不混和な、それぞれが光透過性を有する、絶縁性液体およびイオン性液体が内部に収容された、少なくとも所定の光軸方向については光を透過させる液体収容器と、
    前記液体収容器内のイオン性液体に接触した第1の電極と、
    前記液体収容器内のイオン性液体に対して絶縁された第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間に電圧を印加することによって、前記絶縁性液体と前記イオン性液体との境界面の形状を変化させる制御部と、
    前記絶縁性液体、および前記イオン性液体を通ってきた被写体光が表面に結像されて、該被写体光を表わす画像信号を生成する撮像素子とを備えたことを特徴とする撮像装置。
JP2004246718A 2004-08-26 2004-08-26 光学素子、レンズユニット、および撮像装置 Withdrawn JP2006064946A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004246718A JP2006064946A (ja) 2004-08-26 2004-08-26 光学素子、レンズユニット、および撮像装置
US11/201,323 US7430370B2 (en) 2004-08-26 2005-08-11 Optical element, lens unit and image pickup apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004246718A JP2006064946A (ja) 2004-08-26 2004-08-26 光学素子、レンズユニット、および撮像装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006064946A true JP2006064946A (ja) 2006-03-09

Family

ID=35944254

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004246718A Withdrawn JP2006064946A (ja) 2004-08-26 2004-08-26 光学素子、レンズユニット、および撮像装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7430370B2 (ja)
JP (1) JP2006064946A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008016035A1 (en) * 2006-08-01 2008-02-07 Panasonic Corporation Camera device, liquid lens and image pickup method
JP2008189535A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Kochi Univ Of Technology カーボンナノ物体の集積方法及び中空膜構造体
CN107544102A (zh) * 2017-09-19 2018-01-05 歌尔科技有限公司 一种镜头模组补偿共焦的系统及方法

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006065045A (ja) * 2004-08-27 2006-03-09 Fuji Photo Film Co Ltd 光学素子、レンズユニット、および撮像装置
FR2891372A1 (fr) * 2005-09-23 2007-03-30 St Microelectronics Sa Barillet de lentille focale variable
EP1887406A1 (en) * 2006-08-08 2008-02-13 Varioptic Use of onium salts in an optical electrowetting device
TW200819792A (en) * 2006-10-16 2008-05-01 Ind Tech Res Inst Liquid-control optical element and manuacturing method therefor and device therewith
CA2701134C (en) * 2007-10-08 2016-02-16 Blackeye Optics, Llc Liquid optics zoom lens and imaging apparatus
CN101896850B (zh) 2007-12-04 2013-07-17 黑眼睛光学有限公司 液体光学元件图像稳定系统
CA2703246C (en) 2007-12-04 2017-07-11 Blackeye Optics, Llc Zoom lens of the telephoto type having a liquid lens in a fixed group
ES2439318T3 (es) 2009-04-10 2014-01-22 Blackeye Optics, Llc Sistema óptico de zoom que comprende lentes líquidas
EP2417479B1 (en) 2009-04-10 2014-11-05 Blackeye Optics, LLC Variable power optical system
CN102466825A (zh) * 2010-11-16 2012-05-23 中国科学院兰州化学物理研究所 基于离子液体的电润湿变焦透镜
US9715612B2 (en) 2012-12-26 2017-07-25 Cognex Corporation Constant magnification lens for vision system camera
US11002854B2 (en) 2013-03-13 2021-05-11 Cognex Corporation Lens assembly with integrated feedback loop and time-of-flight sensor
US10712529B2 (en) 2013-03-13 2020-07-14 Cognex Corporation Lens assembly with integrated feedback loop for focus adjustment
US10379324B2 (en) * 2013-08-02 2019-08-13 Honeywell International Inc. Adaptive optical zoom systems and methods
US20160202455A1 (en) * 2013-08-20 2016-07-14 Optotune Ag Optical zoom lens with two liquid lenses
US10795060B2 (en) 2014-05-06 2020-10-06 Cognex Corporation System and method for reduction of drift in a vision system variable lens
US10830927B2 (en) * 2014-05-06 2020-11-10 Cognex Corporation System and method for reduction of drift in a vision system variable lens
US11036110B2 (en) 2018-02-27 2021-06-15 Board Of Trustees Of Michigan State University Electrically tunable ionic liquid optics
CN116626788B (zh) * 2023-07-24 2023-11-24 季华实验室 一种基于高折射率离子液体的电润湿变焦透镜

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2769375B1 (fr) * 1997-10-08 2001-01-19 Univ Joseph Fourier Lentille a focale variable
US6449081B1 (en) * 1999-06-16 2002-09-10 Canon Kabushiki Kaisha Optical element and optical device having it
JP2001013306A (ja) 1999-06-28 2001-01-19 Canon Inc 可変焦点レンズ装置
US6702483B2 (en) * 2000-02-17 2004-03-09 Canon Kabushiki Kaisha Optical element
US6806988B2 (en) * 2000-03-03 2004-10-19 Canon Kabushiki Kaisha Optical apparatus
AU2003201481A1 (en) * 2002-02-14 2003-09-04 Koninklijke Philips Electronics N.V. Variable focus lens
WO2003071335A2 (en) * 2002-02-20 2003-08-28 Koninklijke Philips Electronics N.V. Display apparatus
US6936196B2 (en) * 2002-03-12 2005-08-30 Lucent Technologies Inc. Solidifiable tunable liquid microlens
DE60334023D1 (de) * 2002-10-25 2010-10-14 Koninkl Philips Electronics Nv Zoomlinse
US6952313B2 (en) * 2003-03-17 2005-10-04 Nokia Corporation Method and device for image zooming
JP4220543B2 (ja) * 2003-03-17 2009-02-04 ノキア コーポレイション 画像の横方向調整のための方法および装置
WO2004099846A1 (en) * 2003-05-06 2004-11-18 Koninklijke Philips Electronics N.V. Reduction of driving voltage in a switchable element
EP1658517A1 (en) * 2003-07-14 2006-05-24 Koninklijke Philips Electronics N.V. Variable lens
DE602005013352D1 (de) * 2004-01-12 2009-04-30 Koninkl Philips Electronics Nv Elektrobenetzungseinrichtung
US7264162B2 (en) * 2004-03-11 2007-09-04 Symbol Technologies, Inc. Optical adjustment of working range and beam spot size in electro-optical readers
JP2006235476A (ja) * 2005-02-28 2006-09-07 Fuji Photo Film Co Ltd 光学素子、光学ユニット、および撮像装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008016035A1 (en) * 2006-08-01 2008-02-07 Panasonic Corporation Camera device, liquid lens and image pickup method
JPWO2008016035A1 (ja) * 2006-08-01 2009-12-24 パナソニック株式会社 カメラ装置、液体レンズ及び撮像方法
US8072486B2 (en) 2006-08-01 2011-12-06 Panasonic Corporation Camera device, liquid lens, and image pickup method
JP2008189535A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Kochi Univ Of Technology カーボンナノ物体の集積方法及び中空膜構造体
CN107544102A (zh) * 2017-09-19 2018-01-05 歌尔科技有限公司 一种镜头模组补偿共焦的系统及方法
CN107544102B (zh) * 2017-09-19 2023-01-17 歌尔光学科技有限公司 一种镜头模组补偿共焦的系统及方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20060047039A1 (en) 2006-03-02
US7430370B2 (en) 2008-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7430370B2 (en) Optical element, lens unit and image pickup apparatus
US7431518B2 (en) Optical device, lens unit, and imaging apparatus
JP2006235476A (ja) 光学素子、光学ユニット、および撮像装置
US7265910B2 (en) Optical unit, image taking apparatus and optical finder
JP4786357B2 (ja) 光学素子、光学ユニット、および撮像装置
US7180678B2 (en) Lens unit and image taking apparatus
JP5152483B2 (ja) 撮像装置
US7212329B2 (en) Light emitting unit and image taking apparatus
US7586536B2 (en) Image sensor unit and image taking apparatus
US20070195424A1 (en) Hydraulic optical focusing-stabilizer
JP4442682B2 (ja) 光学素子
US8373931B2 (en) Liquid lens and apparatus incorporating the same
JP2006285182A (ja) 可変焦点レンズ、および撮影装置
JP2009128791A5 (ja)
JP2006078843A (ja) 液体レンズ、レンズユニット、および撮像装置
JP2006064947A (ja) 光学素子、レンズユニット、および撮像装置
JP2006064949A (ja) レンズユニット、および撮像装置
JP2006098972A (ja) ズームレンズユニット及びカメラ
JP2006064951A (ja) 光学素子、レンズユニット、および撮像装置
JP2006065043A (ja) 光学素子、レンズユニット、および撮像装置
JP2006078650A (ja) 光学素子、レンズユニット、および撮像装置
JP2006065042A (ja) 光学素子、レンズユニット、および撮像装置
JP2006308999A (ja) 撮像レンズ、カメラ装置及び携帯情報端末装置
JP2011107439A (ja) ぶれ補正カメラ
JP2007058112A (ja) レンズ交換式カメラ、レンズユニット及びそのレンズ焦点設定方法並びにプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061213

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070619

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070705

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20070705

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090202