JP2006064589A - 管内面形状測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被測定配管の奥行き方向の一定範囲について、管全周にわたり高密度に定量的な形状測定が可能な管内面形状測定装置を提供する。
【解決手段】 被測定配管10内を撮影する2台のテレビカメラ23とテレビカメラ23で撮影する際の照明を行う投光装置24とを備えた検出ヘッド20を、被測定配管10内に挿入して被測定配管10内の内面形状を測定する管内面形状測定装置であって、2台のテレビカメラ23からの映像信号を同一タイミングでデジタル化して記録する画像記録装置31と、画像記録装置31に記録された画像データを読み出してステレオ法により被測定配管10の内面形状を求めるステレオ法処理手段を有するデータ処理装置40とを備える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ガス管その他各種配管の内面形状を測定する管内面形状測定装置に関する。
従来、被測定対象物内の内面形状を取得する装置として、被測定対象物内に、2台のカメラを備えた走行車を走行させて内部の映像を取得し、その映像を処理して立体TVモニタに表示することで内面形状を立体視可能としたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、検出ユニットを被検査官内に挿入して管軸方向に移動させ、検出ユニットから被検査管内面に一様照明とビームとを時分割で切り替えて照射するか、または同時に照射して波長で分離することにより、内面の性状と形状を同時に検査するようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
また、被検査管内を流れる物質の流れに沿って被検査管を走行するピグに対し、ピグ本体周方向に被検査管内面に接触する複数の触針を取付け、その変位量を測定することにより、管の内面腐食の有無、内径、溶接位置などを測定するようにしたものがある(例えば、特許文献3参照)。
特開平3−212610 特開平5−149885 特開昭53−53353
上記特許文献1においては、2つのカメラの映像によって奥行きを知覚することは可能であるが、基本的には目視(両眼視)と変わらないため内面形状を定量的に把握することはできない。また、特許文献1では、スケールを合成して立体視させることにより定量性を持たせようとしているが、物差しを置いて眺めていることと等価であり、定量化されているとは言えない。
また、上記特許文献2では、ビームの当たっている場所については光切断法の原理で定量的な形状測定が可能であるが、管軸方向の一定範囲について連続した形状を得ようとすると、検出ユニットを移動させながら順次測定する必要があるため非常に時間がかかるという問題があった。またこの技術をピグ方式(流体圧力で走行する方式)に適用した場合、ピグ方式は移動速度の制御が困難であることから、管軸方向に測定の抜けが発生する可能性があるという問題があった。
また、上記特許文献3では、管軸方向に連続した測定が可能であるが、探針をピグのボディの周方向に高密度で配置することができないため、管周方向に高密度な測定ができないという問題があった。また、機械的な接触測定であるため、摩耗や塑性変形による誤差が生じるという問題があった。
本発明は上記のような問題点を解決するためになされたものであり、被測定配管の管軸方向の一定範囲について、管全周にわたり高密度に定量的な形状測定が可能な管内面形状測定装置を提供することを目的とする。
本発明に係る管内面形状測定装置は、被測定配管内を撮影する2台のテレビカメラとテレビカメラで撮影する際の照明を行う投光装置とを備えた検出ヘッドを、被測定配管内に挿入して被測定配管内の内面形状を測定する管内面形状測定装置であって、2台のテレビカメラからの映像信号を同一タイミングでデジタル化して記録する画像記録装置と、画像記録装置に記録された画像データを読み出してステレオ法により被測定配管の内面形状を求めるステレオ法処理手段を有するデータ処理装置とを備えたものである。
また、本発明に係る管内面形状測定装置は、被測定配管内を撮影する2台のテレビカメラとテレビカメラで撮影する際の照明を行う投光装置とを備えた検出ヘッドを、被測定配管内を走行させて被測定配管内の内面形状を測定する管内面形状測定装置であって、2台のテレビカメラからの映像信号を同一タイミングでデジタル化して記録する画像記録装置と、画像記録装置から各位置で撮影された画像データを読み出して各位置毎の被測定配管の内面形状をステレオ法によりそれぞれ求め、各位置毎に得られた内面形状を繋ぎ合わせて全体の内面形状を得るステレオ法処理手段を備えるデータ処理装置とを備えたものである。
また、本発明に係る管内面形状測定装置は、検出ヘッドの走行距離を測定する走行距離測定手段と、検出ヘッドの被測定配管の管軸周りの回転角度を検出する回転角度計とを更に備え、ステレオ法処理手段は、各位置毎に得られた内面形状を繋ぎ合わせる際、それぞれの内面形状を、テレビカメラで撮影したときの回転角度計及び走行距離測定手段それぞれの測定データに基づいて補正した上で繋ぎ合わせるものである。
また、本発明に係る管内面形状測定装置は、検出ヘッドの被測定配管の管軸に対する姿勢を検出する姿勢検出手段を更に備え、ステレオ法処理手段は、各位置毎に得られた内面形状を繋ぎ合わせる際、それぞれの内面形状を、テレビカメラで撮影したときに姿勢検出手段で検出された姿勢に基づいて補正した上で繋ぎ合わせるものである。
また、本発明に係る管内面形状測定装置において、ステレオ法処理手段は、各位置毎に得られた内面形状を繋ぎ合わせる際、被写界深度内のデータのみを対象とするものである。
また、本発明に係る管内面形状測定装置において、投光装置は、模様パターンを被測定配管内に投影するものである。
また、本発明に係る管内面形状測定装置は、テレビカメラで撮影された映像信号を表示するテレビカメラモニタと、検出ヘッドの走行位置を制御する走行制御手段とを更に備え、テレビカメラモニタにより被測定配管内を確認しながら走行制御手段により検出ヘッドを任意の箇所に停止させてテレビカメラによる撮影位置を指定できるようにしたものである。
本発明によれば、2台のテレビカメラで撮像した画像からステレオ法による内面形状測定を行うように構成したので、2台のテレビカメラの共通視野内にある管軸方向の一定範囲について、被測定配管内面全周の形状を高密度に且つ定量的に測定することが可能となる。
本発明においては、管内面形状を示す定量的なデータ(3次元位置情報)を得るに際し、既存技術であるステレオ法を用いている。ステレオ法とは、2枚の画像間で対応点(画素)を相関演算によって求め、テレビカメラ間の距離やテレビカメラレンズの光学的なパラメータ等を用いて対象点までの距離を三角測量原理により求める計算のことをいう。
以下、本発明の実施の形態の説明に先立ち、ステレオ法による測定原理を説明する。図1(a)は測定原理を模式的に説明するための図、図1(b)は図1(a)の矢視A方向から見た図である。図1において、2つのテレビカメラは、測定対象の被測定配管100内において互いの光軸が平行になるように、かつ、その光軸間の距離がLとなるようにカメラヘッド(図示せず)に配置されているものとする。図中の符号101,103は、それぞれ2つのテレビカメラのレンズを示している。
いま、カメラヘッドに固定された3次元座標系Hs(X,Y,Z)を考え、被測定配管100内面の任意の点をこの座標系で表現するものとする。この座標系Hsの原点は、2つのカメラのレンズ101,102の中心を結ぶ線分の中点にあり、X方向が2つのテレビカメラの光軸を含む平面上で、かつ管軸と直交する方向、Y方向が2つのテレビカメラの光軸を含む平面に直交する方向、Z方向が管軸方向となっている。また、テレビカメラの各撮像素子103,104には、その各撮像素子103,104上の撮像面中心(光軸と撮像面との交点)を原点とした2次元座標系Hm(x,y),Hn(x,y)が設けられている。なお、図1において2次元座標系Hm,Hnは、図示の都合上、撮像面中心から離れた位置に図示されている。
管内面の点P(X0,Y0,Z0)のレンズ101,102による撮像面103a,104aへの結像位置を点Q(x1,y1),点R(x2,y1)とする。レンズ101(102)中心から撮像面103a(104a)までの距離をb、レンズ101,102の焦点距離をfとすると、以下に示す幾何光学的な関係式(1),(2),(3),(4)が成立する。
x1/b=(X0−L/2)/Z0 …(1)
x2/b=(X0+L/2)/Z0 …(2)
1/b+1/Z0=1/f …(3)
y1/b=Y0/Z0 …(4)
これらの関係式からbを消去すると、以下の式が得られる
X0=(L/2)・(x2+x1)/(x2−x1) …(5)
Y0=L・y1/(x2−x1) …(6)
Z0=f・(1+L/(x2−x1)) …(7)
ここで、Lとfは既知である。点Q(x1,y1)と点R(x2,y1)は、点Pが2つのテレビカメラの共通視野内にあれば撮像素子103の画像と撮像素子104の画像とから互いに対応する点(画素)として探索することが可能であるため、点Pの3次元座標値(X0,Y0,Z0)を算出することが可能である。この処理を、2つのテレビカメラからの画像の共通視野内にある全ての画素について行うことにより、共通視野内の全ての点について3次元位置情報を求めることができる。以上がステレオ法の測定原理である。
実施の形態1.
図2は、本発明の実施の形態1に係る管内面形状測定装置を示すブロック図である。
図2において、管内面形状測定装置は、パイプラインの被測定配管10内に挿入されて内部を走行する検出ヘッド20と、検出ヘッド20の走行によって得られた画像データなどの各種データを処理して被測定配管10の内面形状の測定処理を行うデータ処理装置40とから構成されている。実施の形態1の検出ヘッド20は、その本体(耐圧容器)21の前後部に一対のシールカップ22が嵌着固定されており、このシールカップ22で被測定配管10内を流れる流体を受けることにより検出ヘッド20が走行する、いわゆるピグ方式の検出ヘッドである。なお、このシールカップ22は、その先端がパイプ内面と密嵌合しかつ摺動自在となるように設定されている。
検出ヘッド20において、本体21内には2台のテレビカメラ23,23が備えられており、本体(耐圧容器)21の後方に設けられた耐圧性の窓(図示せず)から、被測定配管10内部の映像を撮像する。ここで、2台のテレビカメラ23,23は、管軸方向に向けられ、テレビカメラ23,23から一定以上の距離にある被測定配管10の内面全周を互いの共通視野内に捉えることができるように本体21内に設置されている。投光装置24は、テレビカメラ23,23で被測定配管10内を撮像するために必要な照明を行うもので、本体21に設けた窓(図示せず)から被測定配管10後方に向けて投光を行う。カメラ・投光装置コントローラ25は、テレビカメラ23,23の駆動信号と画像取込タイミング信号を発生し、テレビカメラ23,23の駆動・制御と映像信号入力を行うとともに、投光装置24のON/OFFを制御する。
距離測定用ローラ26は、検出ヘッド20の移動に伴って回転し、その回転角度がローラに取り付けたロータリーエンコーダ27で検出され、パルス発生器28で距離パルス信号に変換されてシステムコントローラ29に入力される。回転角度計30は、検出ヘッド20の管軸周りの回転角度を検出するもので、ポテンショメータの軸に振り子を取り付けた構造を有し、本体21が管軸周りに回転するとポテンショメータの軸が回転し、その回転を抵抗変化として検出するものである。
システムコントローラ29は、検出ヘッド20全体をコントロールするもので、カメラ・投光装置コントローラ25からの画像データ、パルス発生器28からの距離パルス信号、回転角度計30からの信号が入力され、それぞれの信号を適宜処理する。
画像記録装置31は、システムコントローラ29の制御により、距離パルス信号に基づく距離データ、回転角度データ及び画像データを記憶する。
データ処理装置40は、具体的にはパソコンなどのコンピュータで構成され、検出ヘッド20を被測定配管10内から回収した後に、画像記録装置31内のデータを処理するために用いられる。データ処理装置40は、画像記録装置31に記録された距離データ、回転角度データ及び画像データから、ステレオ法により被測定配管10内面の形状を求めるステレオ法処理手段(図示せず)と、検出ヘッド20の被測定配管10の管軸に対する姿勢を求める姿勢検出手段(図示せず)とを備えている。
以下、管内面形状測定装置における計測動作について説明する。
まず、被測定配管10内に挿入された検出ヘッド20は、被測定配管10内の流体の流れをシールカップ22でせき止め、その前後に生じた差圧がシールカップ22の摩擦抵抗に打ち勝つことによって走行する。この検出ヘッド20の走行に伴って距離測定用ローラ26が回転し、その回転角度がロータリーエンコーダ27で検出され、パルス発生器28でパルスに変換されて単位距離毎に距離パルス信号が出力される。パルス発生器28から出力された距離パルス信号はシステムコントローラ29に入力され、システムコントローラ29で積算されて検出ヘッド20の走行距離が求められる。システムコントローラ29は、走行距離がある一定距離に達する毎に回転角度計30の信号を取り込むとともに、カメラ・投光装置コントローラ25に対して画像取込指令を出力する。ここで、管内撮影は一定の走行距離毎に行うとしているが、その走行距離は、管内画像の撮影抜けが発生しないように、また、連続する2枚の画像が一部領域がオーバラップするように設定されている。
カメラ・投光装置コントローラ25は、画像取込指令が入力されると、投光装置24をONにして管内後方を照らし、その状態で2台のテレビカメラ23,23に駆動信号を出力し、被測定配管10の後方を撮影させる。ここで、投光装置24からは、以降の処理におけるステレオ法による対応点決めの演算を容易にするために、後述の図4に示すような模様パターンが投影されるようになっている。カメラ・投光装置コントローラ25は、2台のテレビカメラ23,23で撮影された映像信号を、同時にA/D変換して内部のフレームメモリに取り込むと共に、画像データをシステムコントローラ29に転送する。システムコントローラ29は、画像データ、走行距離データ及び回転角度データを指定のフォーマットで画像記録装置31に順次記録する。
以上のように被測定配管10内に検出ヘッド20を走行させて管内画像データ、走行距離データ及び回転角度データを画像記録装置31に記録した後、検出ヘッド20を被測定配管10から回収して画像記録装置31をデータ処理装置40に接続し、データ処理装置40で管内形状測定処理を行う。以下、データ処理装置40における管内形状測定処理について説明する。
データ処理装置40は、まず、画像記録装置31から画像データ、走行距離データ及び回転角度データを順次読み出す。そして、ステレオ法処理手段により、前述のステレオ法を用いて被測定配管10内の3次元位置情報を求める。ここで、ステレオ法処理手段では、同じタイミングすなわち同じ走行位置(測定位置)からテレビカメラ23,23により撮影された2枚の画像のうち、共通視野内の領域画像を処理して3次元位置情報を求めている。このステレオ計算による3次元位置情報の演算処理を、各々の測定位置で取得した画像について順次行う。なお、投光装置24からは、上述したように管内面に向けて模様パターンが投影されているので、ステレオ計算における対応点決めが容易となっている。
そして、各々の測定位置毎に得られた3次元位置情報を、走行距離データと回転角度データとを元に補正し、順次繋ぎ合わせていくことにより、被測定配管10全体の形状を求める。また、検出ヘッド20は、被測定配管10内部の流体の流れを受けて走行する構成上、被測定配管10に対して常に平行な姿勢が保たれているわけではなく、傾き姿勢で走行する場合がある。傾き姿勢で得られた画像に基づく3次元位置情報については、その3次元位置情報を、検出ヘッド20の被測定配管10に対する相対姿勢により定まる補正量に基づき補正した上で繋ぎ合わせる必要がある。そこで、データ処理装置40では、姿勢検出手段により検出ヘッド20の被測定配管10の管軸に対する姿勢を求めている。
データ処理装置40の姿勢検出手段は、ステレオ法処理手段で得られた被測定配管10形状を示す3次元位置情報と、予め別手段で測定した被測定配管10の外形形状を定義する3次元線形データとに基づいて検出ヘッド20の被測定配管10の管軸に対する姿勢を求める。ここで、3次元線形データは、具体的には被測定配管10の中心軸の3次元座標データである。一方、ステレオ法処理手段で得られた3次元位置情報からも管軸の中心軸座標を算出することが可能であるので、3次元線形データの中心軸と3次元位置情報に基づく中心軸座標とに基づいて検出ヘッド20の被測定配管10に対する相対姿勢を測定している。データ処理装置40の姿勢検出手段では、以上のようにして相対姿勢を求めている。
以下、3次元位置情報を繋ぎ合わせる処理を行うに際し、本例において考慮するようにした点について説明する。
(a)繋ぎ合わせに用いる3次元位置情報は、被写界深度(テレビカメラのピントが合う範囲)内の画像データに基づき取得された3次元位置情報のみを対象とする。
(b)テレビカメラ23,23でそれぞれ撮影された連続する2枚においてオーバラップする部分のステレオ計算を行う際には、そのオーバラップ部分を有する2枚の画像データのうち、撮影時のテレビカメラ位置が近い方の画像データを用いる。すなわち本例では進行方向とは逆方向にテレビカメラ23,23を向けて撮影を行っているため、先に撮影された方の画像データを優先してステレオ計算に用いるようにしている。これは、点P(図1参照)の位置がテレビカメラ23,23から遠く離れれば離れるほど、点Rの位置と点Qの位置が近づくため、x2−x1が小さくなり、x2−x1を分母に持つ前記(5)〜(7)式の精度が劣化するためである。
図3は、本発明の管内面形状測定装置における形状計算の実験結果である。図3(a),(b)は左右のテレビカメラ画像を示している。また、図3(c)は、図3(a),(b)のテレビカメラ画像のステレオ計算による形状計算結果を示す図で、遠近を濃淡表示したものである。図3(d)は、図3(c)の形状計算結果において模擬デントを含む断面で切った結果を示した図である。図3(e)は、図3(d)の要部拡大図である。図3(f)は、図3(e)の拡大部分に対応した管内面を撮影した写真で、管の中央部から管内面の左側面を撮影したものである。
なお、実験結果は、被測定配管10に図4に示すような模様パターンを投光するとともに、被測定配管10内に三角柱や角材等の模擬デントを被測定配管10表面から突出するように管軸方向に埋設した状態で管内面形状を測定したものである。具体的には、被測定配管10内に、高さ19mmの三角柱、高さ8mmの角柱、高さ4mmの角柱、高さ2mmの溶接線、高さ3mmの角柱を設けている。
図3において、グレー表示されている部分は形状計算結果が得られた画素を示しており、黒表示されている部分は形状計算結果が得られていない画素を示している。図3より、模様パターンを投光した共通視野内の管内面の形状がほぼ100%測定されていることがわかる。また、図3(e)より、三角柱や、角材、溶接線による凸形状が測定されていることもわかる。
このように本実施の形態1によれば、2台のテレビカメラ23,23の画像からステレオ法による内面形状測定を行うように構成したので、2台のテレビカメラ23,23の共通視野内にある管軸方向の一定範囲について、被測定配管10内面全周の形状を3次元位置情報(座標値)として定量的に得ることができる。また、従来のピグ本体周囲に配置された探針による計測に比べ、高密度に被測定配管10内面の形状を取得することができるため、被測定配管10の変形や内面腐食の程度をより確実に知ることができ、被測定配管10の健全性評価に利用することができる。また、非接触で測定することが可能となり、従来のような機械的な接触による摩耗等による測定誤差を防止できる。
また、本例では、検出ヘッド20を移動させながら連続して画像を取り込み、各測定位置で得られた画像から求められた3次元位置情報を繋ぎ合わせるようにしたので、パイプライン全体の内面形状を測定することが可能となる。ここで、3次元位置情報を繋ぎ合わせる際には、画像が撮影された際の被写界深度内のデータのみを対象としているので、パイプライン全体の内面形状を精度良く得ることができるようになっている。
また、連続する2枚の画像において一部領域がオーバラップするように撮影を行っており、そのオーバラップ部分を有する2枚の画像データのうち、撮影時のテレビカメラ位置が近い方の画像データを用いてステレオ計算を行うようにしているので、上述した理由から精度の高い形状計測が可能となっている。
また、検出ヘッド20が被測定配管10内を走行している状況であっても、2台のテレビカメラ23,23からの画像を同期して取り込むため、2枚の画像の取込み時間差がなく、正確な形状測定が可能となっている。
また、本例では、投光装置24から模様パターンを配管内に投影するようにしているので、ステレオ計算に際し、2枚の画像における対応点決めを容易なものとすることが可能となっている。従って、被測定配管10が特徴の乏しい表面形状を有していても、安定した形状測定が可能である。なお、対応点決めが容易な場合には、模様パターンを投影せず、一様照明を用いるようにしてももちろんよい。
なお、前記の説明では、ある一定の走行距離毎に画像データを取得しているが、一定時間毎に画像データを取得しても良い。
また、本例では、従来の光切断法の原理で形状測定を行う場合と比較して、1回の画像取込みで管軸方向に一定範囲の内面形状を得ることができる。このため、上述したように一定距離毎に画像データを取得するのではなく、一定時間毎に画像データを取得するようにした場合に、ピグ方式であるが故に検出ヘッド移動速度を正確に制御できないような場合でも、管軸方向に抜けのない測定が可能である。
また、本例では、投光装置24と距離測定用ローラ26等をそれぞれ1台のみ装備した構成を示したが、複数装備しても良い。さらに、前記の説明では、投光装置24は連続投光を前提としているが、走行速度が速くて画像が流れる場合にはカメラ・投光装置コントローラ25からの制御でパルス点灯させても良い。
また、本実施の形態1では、検出ヘッド20を移動させながら画像を順次取得してパイプライン全体の管内面形状を測定する場合を例に説明したが、検出ヘッド20を移動させずに測定対象部分を撮影し、管内面形状を測定するようにしてもよい。すなわち、本発明において検出ヘッド20を移動させるか否かは任意であり、要は、管内面形状をステレオ法を用いて定量的に把握できるところに本発明の特徴がある。
また、本実施の形態1では、姿勢検出手段として、ステレオ法処理手段で得られた被測定配管10形状を示す3次元位置情報と、予め別手段で測定した被測定配管10の外形形状を定義する3次元線形データとに基づいて姿勢検出を行うとして説明したが、この方法に限られたものではない。例えば、検出ヘッド20の本体21外周に周状に複数の超音波センサを装着し、その各超音波センサからのセンサ信号に基づいて各々の装着位置と被測定配管10の内表面との距離を測り、姿勢を検出するようにしてもよい。
実施の形態2.
実施の形態1では、被測定配管10内の流体の流れを受けて走行するいわゆるピグ方式の例を示して説明したが、実施の形態2は、ピグ方式とは別の走行手段の例を示したものである。
図5は、実施の形態2の管内面形状測定装置を示す図である。
実施の形態2は、自走車50に検出ヘッド60を搭載して被測定配管10内を走行させるようにしたものである。この構成は前記実施の形態1の構成とは異なり、被測定配管10内に流体が流れていない状態で、パイプラインの部分区間を測定する場合に適している。図1と異なる部分のみを説明する。
自走車50は、本例ではモータ駆動のタイヤ51により自走するものであるが、ロープを繋いで引っ張るなどして走行させるようにしてもよい。自走車50の走行距離を得るに際しては、本例では自走車50のタイヤ51の回転数をロータリーエンコーダ27で検出することにより得るようにしている。また、本例では、図2に示した実施の形態1において検出ヘッド20に備えていたシステムコントローラ29を、自走車50に搭載せず、パイプラインの外に定置されたデータ処理装置70に搭載した構成としており、データ処理装置70は、実施の形態1のデータ処理装置40に、システムコントローラ29の機能を兼ね備えた構成となっている。
データ処理装置70には、ケーブル61を介してカメラ・投光装置コントローラ25及びパルス発生器28が接続されている。また、データ処理装置40はテレビカメラモニタ71を備えており、テレビカメラ23,23により撮影された映像信号がケーブル61を介して入力され、テレビカメラモニタ71に表示されるようになっている。また、データ処理装置70は、自走車50のタイヤ51を駆動させる図示しないモータを制御して自走車50の走行・停止を制御する走行制御手段(図示せず)を有し、任意の位置で自走車50を停止可能な構成となっている。また、本構成の場合、自走車50のタイヤ51がパイプの内面に接しており、また、自重によりタイヤ51の管に対する接触位置を常に下方に保つことが可能であるため、被測定配管10に対する自走車50の相対姿勢を一定に保つことが可能となっている。このことから、本構成では実施の形態1において備えていた回転角度計30が省略されている。
以下、実施の形態2の管内面形状測定装置における動作を説明する。なお、本構成による計測は、図2の構成とほぼ同様に行われるので、異なる部分のみ説明する。
自走車50の走行中、データ処理装置40はシステムコントローラ29として機能し、走行距離データと画像データを画像記録装置31に順次記録する。走行終了後はデータ処理装置40として機能し、画像記録装置31の画像データと走行距離データからパイプライン内面の形状を計算する。また、自走車50の場合、上述したように自重によりタイヤ51の管に対する接触位置を常に下方に保つことが可能である。したがって、3次元位置情報の繋ぎ合わせの際に検出ヘッド80の被測定配管10に対する相対姿勢の変化と回転角度を考慮する必要はなく、単に各測定位置の画像を繋ぎ合わせることによりパイプライン全体の管内形状を得ることができる。
また、本例においては、被測定配管10内の映像がテレビカメラモニタ71に表示されるため、テレビカメラモニタ71で被測定配管10内をモニタリングしながら検出ヘッド60を被測定配管10内に挿入し、測定したい位置で自走車50を停止させ、その位置の画像を取得することが可能となっている。すなわち、オペレータによるデータ処理装置40の操作により、データ処理装置40から自走車50の図示しないモータに制御信号を与えて測定したい位置で停止させ、そして、カメラ・投光装置コントローラ25に画像取込指令を出力し、取得した画像を画像記録装置31に保存させる。画像記録装置31内のデータに基づくステレオ法による処理は実施の形態1と同様なのでここではその説明を省略する。
なお、本例では、自走車50の走行距離を求めるに際し、タイヤ51の回転数から自走車50の走行距離を求めるとしたが、検出ヘッド60をウィンチを用いて牽引し、牽引ケーブルの巻き取り量から走行距離を求めるようにしてもよい。
以上説明したように、走行手段は実施の形態1に示したピグ方式に限られず、自走車50により自走させる構成としてもよい。ところで、配管径が異なる複数種の被測定配管10の内面形状を測定したい場合、配管径に応じた大きさの検出ヘッド60を用意する必要がある。このような場合、本実施の形態2の構成を適用することにより、システムコントローラ29を、大きさの異なる複数種の検出ヘッド60に兼用することが可能となるため、管内面形状測定を行うシステム全体を廉価に構成することが可能となる。
実施の形態3.
実施の形態3は、被測定配管10の配管径が小さい場合に用いて好適な検出ヘッド80を備えた管内面形状測定装置に関するものである。
図6は、実施の形態3の管内面形状測定装置を示す図である。
実施の形態3は、検出ヘッド80内にテレビカメラ23,23と投光装置24のみを備えた構成とし、その他の構成要素については被測定配管10外に設け、検出ヘッド80の小型化を図ったものである。なお、各構成要素における動作内容は実施の形態1及び実施の形態2と同様である。
実施の形態3の管内面形状測定装置も、実施の形態2と同様に、テレビカメラモニタ71で被測定配管10内の映像をモニタリングしながら適宜箇所で検出ヘッド80を停止させて画像取得を行うものである。本例の検出ヘッド80内のテレビカメラ23,23及び投光装置24と外部に設けられたカメラ・投光装置コントローラ25とはケーブル62で接続されている。ケーブル62は、ある程度の硬度を有するものており、このケーブル62の硬度を利用して検出ヘッド80を被測定配管10内に挿入して適当な位置で停止させ、その位置の管内映像を撮影できるようになっている。
以上説明したように、検出ヘッド80内にテレビカメラ23,23と投光装置24のみを備えて小型化したので、例えば細い水道管やガス管などの内面形状の測定に用いる際に好適である。
また、本実施の形態3の検出ヘッド80の構成から明らかなように、検出ヘッド内に備える必要のある必須の構成としては2台のテレビカメラと投光装置であり、その他の構成要素については被測定配管10外に設けることとしてよい。但し、実施の形態1のようにピグ方式の場合には、走行距離を把握するための構成が検出ヘッド内に必要となる。
ステレオ法による測定原理を模式的に説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る管内面形状測定装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1の管内面形状測定装置における形状計算の実験結果を示す図である。 模様パターンの具体例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る管内面形状測定装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る管内面形状測定装置を示すブロック図である。
符号の説明
10 被測定配管
20,60,80 検出ヘッド
23 テレビカメラ
24 投光装置
30 回転角度計
31 画像記録装置
40 データ処理装置
71 テレビカメラモニタ

Claims (7)

  1. 被測定配管内を撮影する2台のテレビカメラと該テレビカメラで撮影する際の照明を行う投光装置とを備えた検出ヘッドを、前記被測定配管内に挿入して前記被測定配管内の内面形状を測定する管内面形状測定装置であって、
    前記2台のテレビカメラからの映像信号を同一タイミングでデジタル化して記録する画像記録装置と、
    該画像記録装置に記録された画像データを読み出してステレオ法により前記被測定配管の内面形状を求めるステレオ法処理手段を有するデータ処理装置と
    を備えたことを特徴とする管内面形状測定装置。
  2. 被測定配管内を撮影する2台のテレビカメラと該テレビカメラで撮影する際の照明を行う投光装置とを備えた検出ヘッドを、前記被測定配管内を走行させて前記被測定配管内の内面形状を測定する管内面形状測定装置であって、
    前記被測定配管内の各位置で前記2台のテレビカメラで撮影された映像信号を同一タイミングでデジタル化して記録する画像記録装置と、
    該画像記録装置から前記各位置で撮影された画像データを読み出して各位置毎の被測定配管の内面形状をステレオ法によりそれぞれ求め、各位置毎に得られた内面形状を繋ぎ合わせて全体の内面形状を得るステレオ法処理手段を備えるデータ処理装置と
    を備えたことを特徴とする管内面形状測定装置。
  3. 前記検出ヘッドの走行距離を測定する走行距離測定手段と、前記検出ヘッドの前記被測定配管の管軸周りの回転角度を検出する回転角度計とを更に備え、前記ステレオ法処理手段は、前記各位置毎に得られた内面形状を繋ぎ合わせる際、それぞれの内面形状を、前記テレビカメラで撮影したときの前記回転角度計及び前記走行距離測定手段それぞれの測定データに基づいて補正した上で繋ぎ合わせることを特徴とする請求項2記載の管内面形状測定装置。
  4. 前記検出ヘッドの前記被測定配管の管軸に対する姿勢を検出する姿勢検出手段を更に備え、前記ステレオ法処理手段は、前記各位置毎に得られた内面形状を繋ぎ合わせる際、それぞれの内面形状を、前記テレビカメラで撮影したときに前記姿勢検出手段で検出された姿勢に基づいて補正した上で繋ぎ合わせることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の管内面形状測定装置。
  5. 前記ステレオ法処理手段は、前記各位置毎に得られた内面形状を繋ぎ合わせる際、被写界深度内のデータのみを対象とすることを特徴とする請求項2乃至請求項4の何れかに記載の管内面形状測定装置。
  6. 前記投光装置は、模様パターンを前記被測定配管内に投影することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の管内面形状測定装置。
  7. 前記テレビカメラで撮影された映像信号を表示するテレビカメラモニタと、前記検出ヘッドの走行・停止を制御する走行制御手段とを更に備え、前記テレビカメラモニタにより被測定配管内を確認しながら前記走行制御手段により前記検出ヘッドを任意の箇所に停止させて前記テレビカメラによる撮影位置を指定できるようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の管内面形状測定装置。
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