JP2006063259A - 水系分散体と水系樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 末端基の80%以上が水酸基であり、かつ数平均分子量が2000〜50000のハイパーブランチポリエステル(I)、沸点が60〜200℃の水溶性有機化合物(II)および水(III)からなり、(I)、(II)、(III)の合計量を100重量%としたときに、(I)が10〜70重量%、(II)が2〜40重量%、(III)が20〜88重量%であり、しかも下記式の比率を満足することを特徴とする水系分散体に関する。
0.05<[(II)の重量/{(II)の重量+(III)の重量}]<1
【選択図】 なし
Description
0.05<[(II)の重量/{(II)の重量+(III)の重量}]<1
また、上記水系分散体に、さらに、アミノ樹脂、エポキシ樹脂およびイソシアネート化合物からなる群より選ばれた1種以上の化合物を含有してなることを特徴とする水系樹脂組成物である。
0.05<[(II)の重量/{(II)の重量+(III)の重量}]<1
テトラヒドロフランを溶離液としたウォーターズ社製ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)150cを用いて、カラム温度35℃、流量1ml/分にてGPC測定を行なった結果から計算して、ポリスチレン換算の測定値を得た。ただしカラムは昭和電工(株)shodex KF−802、804、806を用いた。
サンプル5mgをアルミニウム製サンプルパンに入れて密封し、セイコーインスツルメンツ(株)製示差走査熱量分析計(DSC)DSC−220を用いて、200℃まで、昇温速度20℃/分にて測定した。ガラス転移温度は、ガラス転移温度以下のベースラインの延長線と遷移部における最大傾斜を示す接線との交点の温度で求めた。
樹脂0.2gを20cm3のクロロホルムに溶解し、0.1Nの水酸化カリウムエタノール溶液で滴定し、樹脂106g当たりの当量(当量/トン)を求めた。指示薬はフェノールフタレインを用いた。
樹脂50gをトルエン60g、2−ブタノン60gの混合溶剤に溶解し、ジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアネート50gを加え、80℃で2時間反応させた。ついで、反応液中の残存イソシアネート基濃度を滴定により定量し、水酸基価を求めた。水酸基価の値は樹脂106g当たりの当量(当量/トン)を求めた。
ハイパーブランチポリエステルとしてパーストプ社のボルトンH40(トリメチロールプロパンを核とするジメチロールプロパンの重縮合物)35部、イソプロピルアルコール20部及び水45部を容器中に仕込み、70℃で約3時間攪拌し水分散体を得た。20℃で保存後の1日後の状態を観察した。水分散体は粘度や流動特性には変化がなかった。なお、使用したボルトンH40の数平均分子量は5000、ガラス転移温度は40℃、水酸基価は8400当量/トン、酸価は180当量/トンである。
実施例1で用いたイソプロピルアルコールの変わりに、実施例2ではプロピレングリコールプロピルエーテルを、実施例3ではn−ブチルセロソルブを用いた。実施例1と同様に水分散体を得た。1日後の状態を観察したところ、粘度や流動特性には変化がなかった。
実施例1で用いたボルトンH40を35部、イソプロピルアルコール20部及び水55部を容器中に仕込み、70℃で約3時間攪拌し水分散体を得た。内温を100℃まで昇温し、大部分のイソプロピルアルコールを溜去後、直ちにN−メチルモノエタノールアミン3部を加え、室温まで冷却した。水を追加する事により固形分濃度を35%に調整した。最終的な溶剤組成はイソプロピルアルコール/N−メチルモノエタノールアミン/水=/1/3/61であった。得られた水分散体を20℃で保存し、1日後の状態を観察した。水分散体は粘度や流動特性には変化がなかった。
実施例1で用いたボルトンH40を35部、メチルエチルケトン33部、トルエン32部を容器中に仕込み、70℃で約3時間攪拌し有機溶剤溶液を得た。20℃保存1日後の状態を観察した。溶解品はプリン化し傾けても流動しなかった。他の溶剤系の溶液ないし分散体も得た。比較例2では溶剤としてメチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン(21/21/23重量比)、比較例3ではトルエン/エタノール(32/33重量比)、比較例4ではイソプロピルアルコール/水(1/64重量比)である。実施例1と同様に1日後の流動性を観察した。いずれも流動性は不良であった。
実施例1で用いたボルトンH40を35部、イソプロピルアルコール20部及び水55部を容器中に仕込み、70℃で約3時間攪拌しポリエステル水分散体を得た。内温を100℃まで昇温し、大部分のイソプロピルアルコールを溜去後、直ちに28%アンモニア水を12部加え、室温まで冷却した。水を追加する事により固形分濃度を35%に調整した。最終的な溶剤及びアンモニアの組成はイソプロピルアルコール/アンモニア/水=1/3/61であった。得られた水分散体を20℃で保存後、1日後の状態を観察した。水分散体は流動不良であった。
実施例1で用いたパーストプ社のボルトンH40を100部とε−カプロラクトン30部をオートクレーブに仕込み、さらにテトラブトキシチタネート0.01部加えた。系内を窒素に置換し、200℃に昇温した。30分間付加反応後取り出した。得られた樹脂の数平均分子量は6200、ガラス転移温度は−13℃、水酸基価は6000当量/トン、酸価は220当量/トンであった。この樹脂35部をイソプロピルアルコール20部及び水45部を容器中に仕込み、70℃で約3時間攪拌し水分散体を得た。20℃保存1日後の状態を観察した。水分散体は粘度や流動特性には変化がなかった。
実施例1及び実施例5で得られた水系分散体100部に日本ポリウレタン社製水分散タイプポリイソシアネート「アクアネート210」20部加えた。この配合液をコロナ放電処理ポリプロピレンフィルム(厚み50μ)の処理面に乾燥後の厚みで5μになるように塗布し、70℃で2分間乾燥した。塗布面同士を重ね70℃で張り合わせた。接着物の接着力を、測定温度20℃、引張り速度200mm/分の条件でT型剥離強度を測定した。各種耐久試験後の結果も併せて表−1に示す。また水分散体とポリイソシアネートの配合物を8時間20℃で放置した後の流動状態を観察した。
同様に比較例6では比較例1で得られた溶液を用いてポリイソシアネートを配合した。ポリイソシアネートの配合は比較例1の溶液を加熱し流動性を回復させた後に冷却し、配合した。8時間後には配合品は流動性を無くしていた。これを加熱しても流動性は戻らなかった。
Claims (2)
- 末端基の80%以上が水酸基であり、かつ数平均分子量が2000〜50000のハイパーブランチポリエステル(I)、沸点が60〜200℃の水溶性有機化合物(II)および水(III)からなり、(I)、(II)、(III)の合計量を100重量%としたときに、(I)が10〜70重量%、(II)が2〜40重量%、(III)が20〜88重量%であり、しかも下記式の比率を満足することを特徴とする水系分散体。
0.05<[(II)の重量/{(II)の重量+(III)の重量}]<1 - 請求項1に記載の水系分散体に加えて、アミノ樹脂、エポキシ樹脂およびイソシアネート化合物からなる群より選ばれた1種以上の化合物を含有してなることを特徴とする水系樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004250022A JP2006063259A (ja) | 2004-08-30 | 2004-08-30 | 水系分散体と水系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004250022A JP2006063259A (ja) | 2004-08-30 | 2004-08-30 | 水系分散体と水系樹脂組成物 |
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JP2006063259A true JP2006063259A (ja) | 2006-03-09 |
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JP2004250022A Withdrawn JP2006063259A (ja) | 2004-08-30 | 2004-08-30 | 水系分散体と水系樹脂組成物 |
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JP (1) | JP2006063259A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110157368A (zh) * | 2018-02-13 | 2019-08-23 | 宁德时代新能源科技股份有限公司 | 胶粘剂及应用其的电化学装置 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0632883A (ja) * | 1992-05-19 | 1994-02-08 | Bayer Ag | 水希釈しうるポリエステルポリオールおよび被覆組成物におけるその使用 |
-
2004
- 2004-08-30 JP JP2004250022A patent/JP2006063259A/ja not_active Withdrawn
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JPH0632883A (ja) * | 1992-05-19 | 1994-02-08 | Bayer Ag | 水希釈しうるポリエステルポリオールおよび被覆組成物におけるその使用 |
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CN110157368A (zh) * | 2018-02-13 | 2019-08-23 | 宁德时代新能源科技股份有限公司 | 胶粘剂及应用其的电化学装置 |
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