以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
以下に,本発明の第1の実施形態にかかるコンテンツ共有システム,およびその構成要素について説明する。
<1.グループ管理方式の著作権管理の概要>
まず,本実施形態にかかるグループ管理方式の著作権管理に対応したコンテンツ共有システムの概要について説明する。
本実施形態にかかるコンテンツ共有システムは,複数の機器(コンテンツ処理装置またはコンテンツ再生装置等)間におけるコンテンツの利用を管理し,コンテンツの著作権を保護する著作権管理システムとして構成されている。即ち,このコンテンツ共有システムは,インターネット等を通じたコンテンツの大量配布行為等といったコンテンツの違法利用を確実に防止するべく,相異なるユーザが所有する機器間では,コンテンツの共有を制限する。
一方で,このコンテンツ共有システムは,同一のユーザ(例えば,単独ユーザのみならず,家族,友人,会社の同僚等の限られた範囲のユーザグループを含む。以下同じ。)が所有する複数の機器間では,コンテンツをある程度自由に共有できるコンテンツ共有サービスを実現するシステムとしても構成されている。
このように本実施形態にかかるコンテンツ共有システムは,著作権管理を行いつつも,私的利用の範囲内ではコンテンツの共有を認め,同一ユーザが所有する複数の機器間でのコンテンツ共有の利便性,自由度を高めることが可能な著作権管理方式(後述する「グループ管理方式」の著作権管理スキーム)を採用している。
上述したように,SDMI準拠の「チェックイン・チェックアウト方式」のみに対応した従来の著作権管理システムでは,コンテンツの利用権限を定めた権利情報であるライセンスに基づいて,「コンテンツ単位」でコンテンツのコピー数(チェックイン・チェックアウト回数)を制限することによって,コンテンツの違法利用を制限していた。このようなシステムでは,複数のコンテンツ処理装置間でコンテンツをコピー(チェックイン・チェックアウト)する度ごとに著作権管理処理を行わなければならないので,システム構成が複雑で処理が遅くなり,私的使用の範囲内でのコンテンツ利用の自由度が低く利便性に欠けるという欠点があった。また,かかる従来のチェックイン・チェックアウト方式の著作権管理システムでは,ユーザは,常にコンテンツのコピー元やコピー回数を意識してシステムを利用せねばならなかった。また,著作権管理システムの本来の目的である「他人の所有する機器へのコンテンツのコピー防止」は,実現されていなかった。
これに対し,本実施形態にかかるコンテンツ共有システムは,上記従来のチェックイン・チェックアウト方式のみならず,グループ管理方式の著作権管理を実行できる点に特徴がある。このグループ管理方式の著作権管理システムでは,コンテンツ利用の管理単位を,「コンテンツの提供元(source;ソース)」単位(具体的には「コンテンツを最初に所有したユーザ単位」若しくは「コンテンツを作成した機器単位」)とし,各機器におけるコンテンツの再生を,コンテンツの提供元に応じて許可/不許可するという著作権管理を行う。
より具体的には,このグループ管理方式の著作権管理システムでは,各ユーザが所有する複数の機器をグループ管理サーバにユーザ単位でグループ登録し,グループ登録された各機器において,コンテンツの提供元を表すソースIDと,ソースIDリストとに基づいて,コンテンツの再生を制御する。これにより,同一のユーザの機器グループに登録された機器間では,同一の提供元のコンテンツを自由にコピーして再生できるようになる。
なお,コンテンツは,例えば,音楽,講演,ラジオ番組等の音声(Audio)コンテンツや,映画,テレビジョン番組,ビデオプログラム,写真,絵画,図表等を構成する静止画若しくは動画からなる映像(Video)コンテンツ,電子図書(E−book),ゲーム,ソフトウェアなど,任意のコンテンツであってよい。以下では,コンテンツとして,音声コンテンツ,特に,配信サーバから配信された,或いは音楽CDからリッピングされた音楽コンテンツの例を挙げて説明するが,本発明はかかる例に限定されない。
次に,図1に基づいて,上記のようなグループ管理方式の著作権管理を行うための,本実施形態にかかるコンテンツ共有システム100におけるグループ登録の概要について説明する。なお,図1は,本実施形態にかかるコンテンツ共有システム100のグループ登録の概要を示す説明図である。
図1に示すように,コンテンツ処理装置(PC)10−1,2およびコンテンツ再生装置(PD)20−1,2は,例えば,ユーザAの所有する機器グループ(コンテンツ処理装置10−1,コンテンツ再生装置20−1)と,ユーザBの所有する機器グループ(コンテンツ処理装置10−2,コンテンツ再生装置20−2)とにグループ化されている。このような機器のグループ化は,グループ管理サーバ32に対し,コンテンツ処理装置10およびコンテンツ再生装置20を,ユーザ単位でグループ登録することによって成される。
このグループ登録について,ユーザAが所有するコンテンツ処理装置(PC)10−1の例を挙げて具体的に説明する。まず,ユーザAは,自身の所有するコンテンツ処理装置10−1を用いてグループ管理サーバ32にアクセスし,ユーザ認証処理を行い,コンテンツ処理装置10−1の機器ID(例えばターミナルID)をグループ管理サーバ32に送信する。次いで,グループ管理サーバ32は,当該コンテンツ処理装置10−1の機器IDをユーザAに関連付けて保存して,コンテンツ処理装置10−1をユーザAの機器グループにグループ登録する。さらに,グループ管理サーバ32は,コンテンツ処理装置10−1に対して,ユーザAを表すユーザ識別情報(例えば,後述するリーフID)を送信し,コンテンツ処理装置10は,受信したユーザ識別情報を自己の記憶手段に格納する。同様にして,他のコンテンツ処理装置10もグループ登録される。また,コンテンツ再生装置(PD)20のグループ登録は,コンテンツ処理装置(PC)10を介して行われるが,詳細は後述する。
このようなグループ登録においては,1つの機器(コンテンツ処理装置10およびコンテンツ再生装置20)は,単一のユーザの機器グループにのみ登録することができ,異なるユーザの機器グループに同時に登録することはできない。従って,コンテンツ処理装置10−2の所有者がユーザAからユーザBに変更された場合には,当該コンテンツ処理装置10−2のグループ登録を変更,即ち,ユーザAの機器グループからの登録解除およびユーザBの機器グループへの再登録を行う必要がある。
また,例えば,ユーザAがコンテンツ処理装置10−3を新規に購入した場合には,このコンテンツ処理装置10−3はグループ未所属の状態であるので,上記と同様にして,当該コンテンツ処理装置10−3を,ユーザAの機器グループにグループ登録することができる。一方,既にユーザAの機器グループに登録されているコンテンツ処理装置10−1を,グループ登録解除してグループ未所属にすることもできる。
このように,コンテンツ共有システム100では,グループ管理サーバ32に対し,機器を所有するユーザ単位で各機器をグループ登録する。この結果,同一ユーザの機器グループに登録された機器間では,コンテンツを自由に共有することができる。一方,異なるユーザの機器グループに登録された機器間では,コンテンツを共有することができない。
ここで,図2に基づいて,このようなコンテンツ共有の管理手法の概要について説明する。なお,図2は,本実施形態にかかるコンテンツ共有システム100の主な構成要素を示すブロック図である。
図2に示すように,本実施形態にかかるコンテンツ共有システム100は,ソースID付加部1と,コンテンツ再生部2と,リスト管理部3とを,主な構成要素としている。
ソースID付加部1は,例えば,コンテンツ処理装置10等に設けられ,コンテンツに,コンテンツの提供元を表すソースIDを付加する機能を有する。なお,「コンテンツにソースIDを付加する」とは,コンテンツにソースIDを関連付けるという意味であり,例えば,コンテンツデータを含むファイル(コンテンツファイル)内にソースIDのデータを追加する処理や,上記コンテンツファイルと,ソースIDのデータを含むファイルとを関連付ける処理などを含む。
また,「コンテンツの提供元」は,コンテンツ共有システム100内で共有されるコンテンツの個人ユーザレベルでの出所である。具体的には,このコンテンツの提供元は,例えば,(1)コンテンツ配信サ−ビスを利用してコンテンツを取得(購入等)したユーザ,(2)リッピングまたはセルフレコーディング等によりコンテンツを作成したコンテンツ処理装置10などである。上記ソースIDは,このようなコンテンツ提供元ごとに固有に付与される識別子である。このソースIDをコンテンツに付加することによって,システム内で流通するコンテンツの提供元を特定することができる。
本実施形態では,かかるソースIDとして,例えば,レコーダIDと,グループIDとを使用する。レコーダIDは,コンテンツ処理装置10をコンテンツの提供元とする場合のソースIDであり,グループIDは,ユーザをコンテンツの提供元とする場合のソースIDである。
レコーダIDは,コンテンツのリッピング(ripping)機能を有するコンテンツ処理装置10(PC等)単位で固有に付与される識別子である。このレコーダIDは,上記リッピング機能を有するコンテンツ処理装置10によって,当該コンテンツ処理装置10の機器ID等に基づいて生成され,当該コンテンツ処理装置10内に安全に保存されている。コンテンツ処理装置10は,音楽CD等のリムーバブル記憶媒体から,コンテンツをリッピングしたときに,リッピングされたコンテンツ(以下「リッピングコンテンツ」という。)に対して,コンテンツ処理装置10自身のレコーダIDを付加する。従って,かかるレコーダIDによって,リッピングコンテンツの作成元(即ち,コンテンツの提供元)のコンテンツ処理装置10を特定することができる。
また,グループIDは,コンテンツ処理装置10及び/又はコンテンツ再生装置20を所有するユーザ単位で固有に付与される識別子である。具体的には,このグループIDは,本実施形態にかかるコンテンツ共有システム100が提供するコンテンツ共有サービスのユーザアカウント単位で付与される。かかるグループIDによって,コンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20の所属する機器グループ,およびこれらの所有者を識別できる。
本実施形態では,このグループIDは,例えば,コンテンツ処理装置10によって,コンテンツ処理装置10のグループ登録時,若しくは配信コンテンツの受信時に,リーフID(leaf ID)に基づいて生成される。このリーフIDは,ユーザ単位で付与される識別子であり,例えば,グループ管理サーバ32に対するユーザ登録時に,グループ管理サーバ32によって生成される。かかるリーフIDは,ユーザ識別情報の一例として構成されており,各機器のグループ登録時やコンテンツ配信時に,グループ管理サーバ32からコンテンツ処理装置10に通知される。
コンテンツ処理装置10は,グループ管理サーバ32から通知されたリーフIDおよびサービスIDに基づいて,グループIDを生成する。このサービスIDは,コンテンツ共有システム100において実現されるコンテンツ配信サービスまたはリッピングコンテンツ共有サービス単位で固有のIDである。ここで,コンテンツ配信サービスは,コンテンツ配信サーバからコンテンツ処理装置10にコンテンツを配信するサービスである。また,リッピングコンテンツ共有サービスは,上記グループ登録を行うことにより,リッピングコンテンツを,同一ユーザ所有の複数のコンテンツ処理装置10およびコンテンツ再生装置20間で共有できるようにするサービスである。
例えば,このコンテンツ配信サービスおよびリッピングコンテンツ共有サービスを別管理せず,双方のサービスに共通のサービスIDを使用する場合には,次のように,サービスIDとリーフIDとを結合させて,1種類のグループIDが生成される。
「グループID」=「サービスID」+「リーフID」
一方,コンテンツ配信サービスとリッピングコンテンツ共有サービスとを別管理する場合には,コンテンツ配信サービス単位で固有のコンテンツ配信サービスIDと,リッピングコンテンツ共有サービス単位で固有のリッピングコンテンツ共有サービスIDとが生成される。このため,次のように各サービスのサービスIDとリーフIDとをそれぞれ結合させて,各サービスに対応した2種類のグループIDが生成される。
「第1のグループID」=「コンテンツ配信サービスID」+「リーフID」
「第2のグループID」=「リッピングコンテンツ共有サービスID」+「リーフID」
このうち第1のグループIDは,コンテンツ配信サーバから配信される配信コンテンツを購入したユーザを識別するため,当該配信コンテンツに付加される。また,第2のグループIDは,コンテンツ処理装置10およびコンテンツ再生装置20間でリッピングコンテンツを共有するため,後述するソースIDリストにレコーダIDを追加する際に,追加の可否を判断する基準となる。
本実施形態では,例えば,第1のグループIDと第2のグループIDを生成する後者の手法を採用しているが,以下では説明の便宜上,第1のグループIDと第2のグループIDを区別せず,双方をグループIDと表現して説明する。
このようなグループIDは,例えばコンテンツ処理装置10によって,コンテンツ配信サーバから配信された配信コンテンツに付加される。このようにグループIDを配信コンテンツに付加することにより,当該配信コンテンツの購入元(即ち,コンテンツの提供元)のユーザを識別できるようになる。
以上のように,コンテンツ処理装置10が有するコンテンツ付加部1によってソースID(レコーダID,グループID)が付加されたコンテンツは,コンテンツ処理装置10およびコンテンツ再生装置20間で,自由にコピー可能である。即ち,グループ管理方式の著作権管理システムでは,ソースIDが付加されたコンテンツ(即ち,著作権管理対象のコンテンツ)のコピー時に,従来のチェックイン・チェックアウト方式の著作権管理システムのような,コピー回数の制限処理が行われることはない。
次に,コンテンツ再生部2は,コンテンツの再生機若しくは再生ソフトウェアなどで構成され,コンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20に設けられる。このコンテンツ再生部2は,当該コンテンツ再生部において再生を許可されたソースIDが追加されるソースIDリストLを有している。このソースIDリストLは,コンテンツ再生部2ごとにそれぞれ設けられるものであり,コンテンツ再生部2が異なれば,それぞれのソースIDリストLに含まれるソースIDも異なる。
コンテンツ再生部2は,上記ソースIDが付加されたコンテンツを再生する際には,上記ソースIDリストLをチェックして,当該コンテンツの再生を可能化/不能化する。即ち,コンテンツ再生部2は,コンテンツに付加されているソースIDがソースIDリストLに含まれている場合には,当該コンテンツを再生することができ,一方,コンテンツに付加されているソースIDがソースIDリストLに含まれていない場合には,当該コンテンツを再生することができない。このように,コンテンツ再生部2は,ソースID単位,即ちコンテンツ提供元単位で,コンテンツの再生を制御する。
さらに,コンテンツ再生部2は,例えば,リスト管理部3に対して,自己の保有するソースIDリストLへの新規ソースIDの追加を要求することができる。即ち,コンテンツ再生部2は,自身の保有するソースIDリストLに含まれていない新規なソースIDが付加されたコンテンツを再生するためには,ソースIDリストLに当該新規なソースIDを追加する必要がある。このため,コンテンツ再生部2は,ソースIDリストLの更新を許可するリスト管理部3に対して,当該新規ソースIDの追加許可を要求する。
リスト管理部3は,例えば,コンテンツ処理装置10内に設けられ,上記コンテンツ再生部2が保有するソースIDリストLを更新する。ここで,ソースIDリストLの更新とは,ソースIDリストLに対するソースIDの追加,削除である。リスト管理部3は,ソースIDリストLに対してソースIDを追加/削除することにより,コンテンツ再生部2における当該ソースIDが付加されたコンテンツの再生を可能化/不能化することができる。
かかるリスト管理部3は,グループIDとレコーダIDとが関連付けられた共有情報であるグループ証明書(Group Certificate)Gを取得し,かかるグループ証明書Gに基づいてソースIDリストLを更新する。具体的には,リスト管理部3は,グループ証明書G内に含まれるグループIDが上記ソースIDリストLに含まれるグループIDと同一である場合には,グループ証明書G内に含まれるレコーダIDをソースIDリストLに追加する。これにより,同一のユーザの機器グループに登録されているコンテンツ処理装置10のレコーダIDを,ソースIDリストLに追加して,かかるコンテンツ処理装置10がリッピングしたリッピングコンテンツを再生できるようにすることができる。
以上のように,本実施形態にかかるコンテンツ共有システム100では,上記ソースID付加部1,コンテンツ再生部2およびリスト管理部3によって,各コンテンツ処理装置10およびコンテンツ再生装置20におけるコンテンツの再生を制御することにより,コンテンツ処理装置10間でコピーされるコンテンツの著作権を管理している。なお,このコンテンツ共有システム100は,上記のようなグループ管理方式の著作権管理のみならず,従来のチェックイン・チェックアウト方式の著作権管理をも実行可能に構成されているが,詳細は後述する。
<2.システム構成>
次に,図3に基づいて,本実施形態にかかるコンテンツ共有システム100の全体構成について説明する。なお,図3は,本実施形態にかかるコンテンツ共有システム100の全体構成を概略的に示すブロック図である。
図3に示すように,本実施形態にかかるコンテンツ共有システム100は,例えば,複数のコンテンツ処理装置10−1,2,…,n,(以下では「コンテンツ処理装置10」と総称する場合もある。)と,複数のコンテンツ再生装置20−1,2,…,m,n,(以下では「コンテンツ再生装置20」と総称する場合もある。)と,サーバ30と,これら装置を相互に接続するネットワーク5およびローカルライン9と,記憶媒体7と,から構成される。サーバ30は,例えば,WWW(World Wide Web)サーバ31,グループ管理サーバ32,コンテンツ配信サーバ34,証明書管理サーバ36,課金サーバ38などを含む。
コンテンツ処理装置10は,コンテンツを記録及び再生することが可能な装置である。より具体的には,コンテンツ処理装置10は,例えば,パーソナルコンピュータ(PC)等のコンピュータ装置(ノート型,デスクトップ型を問わない。)で構成されるが,かかる例に限定されず,ネットワーク5を介した通信機能を有する機器であれば,例えばPDA(Personal Digital Assistant),家庭用ゲーム機,情報家電などで構成することもできる。
このコンテンツ処理装置10は,例えば,ネットワーク5を介してサーバ30との間で通信接続可能である。このコンテンツ処理装置10は,例えば,コンテンツ配信サービス用のソフトウェアや,リッピングコンテンツ共有サービス用のソフトウェアをインストール可能である。これにより,コンテンツ処理装置10は,コンテンツ配信サーバ34からコンテンツの配信を受け,この配信コンテンツをストレージ装置や記憶媒体7などの記録手段に記録することができる。
また,コンテンツ処理装置10は,例えば,セルフレコーディング(自己録音,録画等)やリッピングなどによって,新規にコンテンツを作成して,ストレージ装置や記憶媒体7に記録することができる。なお,セルフレコーディングとは,コンテンツ処理装置10自身が有する撮像装置/集音装置によって撮像/集音した映像/音声等を,映像/音声のデジタルデータとして記録することをいう。また,リッピングとは,音楽CD,ビデオDVD,ソフトウェア用CD−ROM等の記憶媒体に記録されているデジタル形式のコンテンツデータ(音声データや映像データ等)を抽出し,コンピュータで処理可能なファイル形式に変換して,ストレージ装置や記憶媒体7に記録することをいう。
コンテンツ処理装置10は,上記配信コンテンツおよびリッピングコンテンツを,例えば,ATRAC3(Advanced Transform Acoustic Coding)方式,またはMP3(MPEG Audio Layer−3)方式などの所定の圧縮符号化方式で圧縮符号化し,DES(Data Encryption Standard)などの暗号化方式で暗号化して記録できる。
さらに,コンテンツ処理装置10は,上記配信コンテンツやリッピングコンテンツを,他のコンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20との間で,ネットワーク5やローカルライン9を介して送受信する,或いは記憶媒体7を介してやり取りすることができる。これにより,複数のコンテンツ処理装置10,コンテンツ再生装置20間で,コンテンツを提供/取得して,コンテンツを共有できる。
また,コンテンツ処理装置10は,ネットワーク5を介して接続されたグループ管理サーバ32に対してグループ登録される。さらに,コンテンツ処理装置10は,例えば,上述したようなソースID付加部1,コンテンツ再生部2及びリスト管理部3に相当する構成要素を具備している。このように,コンテンツ処理装置10は,上記グループ管理方式の著作権管理方式に対応できるように構成されている。さらに,コンテンツ処理装置10は,例えば,従来のチェックイン・チェックアウト方式の著作権管理方式にも対応できるように構成されているが,詳細については後述する。
コンテンツ再生装置20は,携帯型のコンテンツ再生装置であるポータブルデバイス(PD)である。より具体的には,コンテンツ再生装置20は,例えば数十GBの記憶容量を有するハードディスクドライブ(HDD)を備えた携帯型オーディオプレーヤなどで構成されるが,かかる例に限定されず,携帯型映像/音声プレーヤ,PDA,携帯電話,PHSなど,各種の携帯可能な装置であってもよい。また,,コンテンツ再生装置20内の記憶媒体,或いは装填可能な外部記憶媒体7は,HDDに限らず,光ディスク,光磁気ディスク,フラッシュメモリ,FeRAM,及び,磁気メモリなど,ランダムアクセス可能な記憶媒体であれば構わない。なお,このコンテンツ再生装置20は,コンテンツ再生専用機であってもよい。
このコンテンツ再生装置20は,例えば,ローカルライン9を介してコンテンツ処理装置10にローカルに接続可能であり,コンテンツ処理装置10との間で各種のデータを通信可能である。このローカルライン9は,例えば,例えばUSB(Univarsal Serial Bus)ケーブル,SCSI(Small Computer System Interface)ケーブル等の有線ケーブルなどで構成される。なお,コンテンツ処理装置10とコンテンツ再生装置20とは,無線通信でデータ通信可能に構成されてもよい。
かかるコンテンツ再生装置20は,ローカルライン9を介してコンテンツ処理装置10から転送されたコンテンツや,記憶媒体7によって提供されたコンテンツを再生することができる。
また,コンテンツ再生装置20は,コンテンツ処理装置10を介して,グループ管理サーバ32に対してグループ登録される。また,コンテンツ再生装置20は,例えば,上述したコンテンツ再生部2相当する構成を具備している。このように,コンテンツ再生装置20は,上記グループ管理方式の著作権管理方式に対応できるように構成されている。さらに,コンテンツ再生装置20は,チェックイン・チェックアウト方式の著作権管理方式にも対応しており,コンテンツ再生装置20による設定に応じてグループ管理方式と,チェックイン・チェックアウト方式とを切替可能に構成されているが,詳細は後述する。
サーバ30は,サーバ機能を備えたコンピュータ装置などで構成される。このサーバ30は,例えば,WWWサーバ31と,グループ管理サーバ32と,コンテンツ配信サーバ34と,証明書管理サーバ36と,課金サーバ38などを含む。
WWWサーバ31は,ネットワークを介して接続してきたコンテンツ処理装置10との通信を確立し,ユーザ登録処理,ユーザ認証処理等を行う。ユーザ認証が完了した場合には,WWWサーバ31は,コンテンツ処理装置10をグループ管理サーバ32またはコンテンツ配信サーバ34と接続させる。
グループ管理サーバ32は,上述したように,ユーザ登録されたユーザが所有するコンテンツ処理装置10からの登録要求に応じて,コンテンツ処理装置10およびコンテンツ再生装置20をユーザ単位でグループ登録する。
コンテンツ配信サーバ34は,コンテンツ配信サービスを提供するサーバであり,ユーザが所有するコンテンツ処理装置10からの配信要求に応じて,当該コンテンツ処理装置10にネットワーク5を介してコンテンツを配信する。このコンテンツ配信サーバ34は,例えば,電子音楽配信(EMD;Electronic Music Distribution)サービスを提供するEMDサーバなどである。このコンテンツ配信サーバ34は,配信対象の音楽コンテンツを,例えば,ATRAC3方式またはMP3方式などの圧縮符号化方式で圧縮符号化し,DESなどの暗号化方式で暗号化した上で,コンテンツ処理装置10に配信する。また,コンテンツ配信サーバ34は,暗号化された配信コンテンツとともに,当該配信コンテンツを復号するためのコンテンツ鍵を暗号化して,コンテンツ処理装置10に送信する。
証明書管理サーバ36は,各コンテンツ処理装置10が発行したグループ証明書Gを取得して管理し,同一機器グループに属するコンテンツ処理装置10に配布する。これにより,コンテンツ処理装置10は,同一機器グループに属する他のコンテンツ処理装置10のレコーダIDを追加して,リッピングコンテンツを共有できるようになる。
課金サーバ38は,上記コンテンツ配信サーバ34によるコンテンツの配信に応じて,コンテンツを購入したユーザに対し課金処理を行う。
これらのWWWサーバ31,グループ管理サーバ32,コンテンツ配信サーバ34,証明書管理サーバ36,課金サーバ38は,その全部若しくは一部がハードウェアとして一体構成されていてもよいし,或いは,個々別々のサーバ装置で構成されてもよい。
ネットワーク5は,上記コンテンツ処理装置10およびサーバ30を双方向通信可能に接続する通信回線網である。このネットワーク5は,例えば,インターネット,電話回線網,衛星通信網等の公衆回線網や,WAN,LAN,IP−VPN等の専用回線網などで構成されており,有線・無線を問わない。
さらに,かかるネットワーク5は,私的ネットワークを含むものである。この私的ネットワークとは,著作権管理の観点からみて,私的使用の範囲内でコンテンツを共有する複数のコンテンツ処理装置10を相互に接続するネットワークである。かかる私的ネットワークの具体例としては,例えば,同一ユーザによって使用される複数のコンテンツ処理装置10を接続するネットワークや,同一の家庭内で使用される複数のコンテンツ処理装置10を接続するホームネットワーク,小規模の限られたグループ(会社,友人等)内で使用される複数のコンテンツ処理装置10を接続するLANなどが挙げられる。
記憶媒体7は,コンテンツ,グループ証明書G,プログラム等の各種データを格納することが可能なリムーバブルメディアであり,例えば,DVD−R,DVD−RW,DVD−RAM,CD−R,CD−RW,光磁気ディスク等の各種の光ディスク3や,フレキシブルディスク,ハードディスク等の磁気ディスク,各種の半導体メモリなどである。なお,この記憶媒体7は,例えば,暗号鍵等を用いてコンテンツのコピーや再生等を制限する著作権管理機能付きの記憶媒体であってもよい。
この記憶媒体7は,コンテンツ処理装置10間におけるコンテンツの提供/取得媒体として機能する。例えば,コンテンツ処理装置10−1によってコンテンツが書き込まれた記憶媒体7を,コンテンツ処理装置10−2にローディングして当該コンテンツを読み出すことにより,コンテンツ処理装置10−1からコンテンツ処理装置10−2に対しコンテンツを提供することができる。さらに,コンテンツ処理装置10−1は,ネットワーク5に接続不能なコンテンツ再生装置20との間でも,記憶媒体7を介してコンテンツを提供/取得することができる。また,この記憶媒体7は,コンテンツ処理装置10間におけるグループ証明書Gの提供/取得媒体としても機能する。さらに,この記憶媒体7は,販売店の店頭等に設けられたコンテンツ販売端末(図示せず。)に挿入され,ユーザ操作に応じて購入されたコンテンツを記憶して,コンテンツ処理装置10に提供することもできる。
<3.コンテンツ処理装置(PC)>
次に,本実施形態にかかるコンテンツ処理装置(PC)10の構成について詳細に説明する。
まず,図4に基づいて,本実施形態にかかるコンテンツ処理装置10のハードウェア構成について説明する。なお,図4は,本実施形態にかかるコンテンツ処理装置10のハードウェア構成の例を概略的に示すブロック図である。
図4に示すように,コンテンツ処理装置10は,例えば,CPU(Central Processing Unit)101と,ROM(Read Only Memory)102と,RAM(Random Access Memory)103と,ホストバス104と,ブリッジ105と,外部バス106と,インタフェース107と,入力装置108と,出力装置110と,ストレージ装置(HDD)111と,ドライブ112と,接続ポート114と,通信装置115とを備える。
CPU101は,演算処理装置および制御装置として機能し,各種プログラムに従って動作し,コンテンツ処理装置10内の各部を制御する。ROM102は,CPU101が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM103は,CPU101の実行において使用するプログラムや,その実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス104により相互に接続されている。
ホストバス104は,ブリッジ105を介して,PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス106に接続されている。
入力装置108は,例えば,マウス,キーボード,タッチパネル,ボタン,スイッチ,レバー等の操作手段と,入力信号を生成してCPU101に出力する入力制御回路などから構成されている。コンテンツ処理装置10のユーザは,この入力装置108を操作することにより,コンテンツ処理装置10に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
出力装置110は,例えば,CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置,液晶ディスプレイ(LCD)装置,ランプ等の表示装置と,スピーカ等の音声出力装置などで構成される。この出力装置110は,例えば,再生されたコンテンツを出力する。具体的には,表示装置は再生された映像データ等の各種情報をテキストまたはイメージで表示する。一方,音声出力装置は,再生された音声データ等を発音する。
ストレージ装置111は,本実施形態にかかるコンテンツ処理装置10の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置であり,例えば,HDD(Hard Disk Drive)で構成される。このストレージ装置111は,ハードディスクを駆動し,CPU101が実行するプログラムや各種データを格納する。また,このストレージ装置111には,後述の図5に示すソースIDリストL,コンテンツデータベース116,自己ID用データベース117,コンテンツ管理情報データベース118などが格納されている。
ドライブ112は,記憶媒体用リーダライタであり,コンテンツ処理装置10に内蔵,或いは外付けされる。このドライブ112は,コンテンツ処理装置10にローディングされた磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク,または半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体7に対して,コンテンツ,グループ証明書G,プログラムなどの各種データを記録/再生する。
具体的には,ドライブ112は,リムーバブル記憶媒体7に記録されているデータを読み出して,インタフェース107,外部バス106,ブリッジ105,およびホストバス104を介して接続されているRAM103に供給する。CPU101は,必要に応じて,これらのデータをROM102またはストレージ装置111などに格納する。一方,ドライブ112は,ROM102またはストレージ装置111などに格納されているデータや,新たに生成したデータ,外部装置から取得したデータをCPU101から受け取り,リムーバブル記憶媒体7に書き込む。
接続ポート114は,例えばコンテンツ再生装置20等の外部周辺機器を接続するポートであり,USB,IEEE1394等の接続端子を有する。接続ポート114は,インタフェース107,および外部バス106,ブリッジ105,ホストバス104等を介してCPU101等に接続されている。かかる接続ポート114によって,コンテンツ処理装置10は,コンテンツ再生装置20とローカルライン9を介して各種のデータを通信可能となる。
通信装置115は,例えば,ネットワーク5に接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。この通信装置115は,他のコンテンツ処理装置10やサーバ30等の外部機器との間で,ネットワーク5を介して,コンテンツ,ソースIDリストL,グループ証明書G,制御信号などの各種データを送受信する。
次に,図5に基づいて,本実施形態にかかるコンテンツ処理装置10の主な機能について説明する。なお,図5は,本実施形態にかかるコンテンツ処理装置10の機能を概略的に示すブロック図である。
図5に示すように,コンテンツ処理装置10は,例えば,データ通信部120と,グループ登録部130と,リスト管理部140と,証明書発行部150と,配信サービス利用部152と,ソースID付加部154と,コンテンツ処理部160と,ICVデータ管理部190と,コンテンツデータベース116と,自己ID用データベースと117,コンテンツ管理情報データベース118と,を備える。
データ通信部120は,コンテンツ処理装置10と外部装置との間で各種のデータを送受信する。例えば,データ通信部120は,上記通信装置115を利用して,ネットワーク5を介して,コンテンツ処理装置10と他のコンテンツ処理装置10またはサーバ30との間でデータを送受信する。また,データ通信部120は,上記接続ポート114を利用して,ローカルライン9を介して,コンテンツ処理装置10とコンテンツ再生装置20との間でデータを送受信する。
グループ登録部130は,グループ管理サーバ32に対して,ユーザ登録処理,コンテンツ処理装置10のグループ登録処理(機器登録処理)を行う。このグループ登録処理では,グループ登録部130は,グループ登録要求情報(例えば,グループ登録要求通知,ユーザID,パスワード,ターミナルID,レコーダID等)を,グループ管理サーバ32に送信する。ここで,ターミナルIDは,PC等で構成されたコンテンツ処理装置10を一意に識別するIDである。このターミナルIDおよびレコーダIDは,各コンテンツ処理装置10によって,例えば,独自に発生させた乱数や,各コンテンツ処理装置10のデバイスID等に基づいて,固有に生成される。
また,グループ登録部130は,コンテンツ処理装置10のグループ登録に応じて,グループ管理サーバ32から通知されたサービスデータ(リーフID,サービス共通鍵等)を受信する。さらに,グループ登録部130は,例えば,受信したリーフIDをリスト管理部140に出力し,受信したサービス共通鍵をコンテンツ処理部160に出力する。このサービス共通鍵(秘密鍵)は,暗号化されたコンテンツデータを復号するために必要な鍵であり,改竄されないよう安全に格納される。
また,グループ登録部130は,グループ管理サーバ32に対して,コンテンツ処理装置10のグループ登録解除要求処理を行う。この場合にも,登録時と同様に,グループ登録解除要求情報(例えば,グループ登録解除要求通知,ユーザID,パスワード,ターミナルID等)をグループ管理サーバ32に送信する。登録解除が成された場合には,グループ登録部130は,その旨をリスト管理部140に通知する。
また,グループ登録部130は,コンテンツ処理装置10に接続されたコンテンツ再生装置20を,グループ管理サーバ32にグループ登録することも可能である。このような,グループ登録部130によるコンテンツ処理装置10およびコンテンツ再生装置20のグループ登録処理,登録解除処理の詳細には後述する。
リスト管理部140は,図2に示したリスト管理部3に対応する構成要素である。このリスト管理部140は,例えば,コンテンツ処理装置10が保有するソースIDリストLを更新する機能を有する。
例えば,上記グループ登録時には,リスト管理部140は,グループ登録部130から受け取ったリーフIDにサービスIDを付加して,当該サービスIDが付加されたリーフIDをグループIDに変換して,このグループIDをソースIDリストLに追加する。また,リスト管理部140は,グループ管理サーバ32または他のコンテンツ処理装置10から配布されたグループ証明書Gを取得したときには,このグループ証明書G内に含まれるグループIDと,ソースIDリストLに含まれるグループIDとが一致する場合に,当該グループ証明書G内に含まれるレコーダIDを当該ソースIDリストLに追加する。なお,これらのグループIDまたはレコーダIDといったソースIDに有効期限情報が設定されている場合には,リスト管理部140は,ソースIDリストLへのソースIDの追加時に,当該ソースIDの有効期限情報もソースIDリストLに記述する。
また,リスト管理部140は,グループ登録解除時には,ソースIDリストL内のソースIDを全て削除する。さらに,リスト管理部140は,コンテンツ処理装置10に接続されたコンテンツ再生装置20のソースIDリストLを更新することもできる。なお,このようなリスト管理部140によるリスト更新処理の詳細については後述する。
なお,ソースIDリストLは,コンテンツ処理装置10のストレージ装置111,若しくはROM102などに,安全に格納されている。このソースIDリストLは,ユーザによる不正な改竄を防止すべく,例えば,暗号化され,デジタル署名が付された状態で格納される。
本実施形態では,グループ登録時にリーフIDに基づき生成されたグループIDは,上記のようにソースIDリストL内に含まれるようにして,コンテンツ処理装置10内に格納されている。これは,上記のように,グループIDを,当該グループIDが付加された配信コンテンツを再生可能にするためのソースIDとして利用して,かかるグループIDに基づいて配信コンテンツの再生制御を行うためである。なお,例えば,グループIDを,ソースIDとしてではなく,リッピングコンテンツ共有サービスにおけるソースIDリストLへのレコーダIDの追加基準用のソースID(上記第2のグループID)としてのみ利用する場合には,グループIDは,必ずしもソースIDリストL内に格納されなくてもよい。この場合,グループIDは,例えば,ストレージ装置111内の別の記憶領域,例えば自己ID用データベース117に格納されてもよいし,その他のROM102などに格納されてもよい。
証明書発行部150は,例えば,コンテンツ処理装置10自身が所属する機器グループを証明するためグループ証明書Gを発行する機能を有する。具体的には,証明書発行部150は,例えば,上記のようにコンテンツ処理装置10がグループ登録されグループID−Aを保有している状態において,当該コンテンツ処理装置10に対応するレコーダID1と,グループID−Aと関連付けたグループ証明書Gを発行する。このようなグループ証明書Gによって,レコーダID1に対応するコンテンツ処理装置10が,グループID−Aで特定されるユーザ所有の機器グループに所属していることを証明できる。また,このグループ証明書Gには,改竄検出用のデジタル署名,例えばMAC(Message Authentication Code)が付加されている。これにより,グループ証明書Gの改竄を防止することができる。
かかるグループ証明書Gを発行する場合,証明書発行部150は,ストレージ装置111から,コンテンツ処理装置10自身に対応するレコーダIDとグループIDとを読み出し,この読み出したレコーダIDとグループIDに上記デジタル署名を付して暗号化処理することでグループ証明書Gを生成し,発行する。
証明書発行部150は,コンテンツ処理装置10のグループ登録後には,例えば,任意のタイミングでグループIDを発行することができる。例えば,証明書発行部150は,コンテンツ処理装置10のユーザの入力に応じて,或いは,他のコンテンツ処理装置10からの証明書要求に応じて,自己のコンテンツ処理装置10に対応するグループ証明書Gを発行するようにしてもよい。また,証明書発行部150は,コンテンツ処理装置10のグループ登録後に,グループ証明書Gを発行して証明書管理サーバ36に送信するようにしてもよい。
また,証明書発行部150は,発行するグループ証明書Gに対して,有効期間情報を付加してもよい。これにより,当該グループ証明書Gを取得したコンテンツ処理装置10は,当該グループ証明書Gに含まれる有効期間情報で表される有効期間内に限り,当該グループ証明書Gに含まれるレコーダIDをソースIDリストLに追加できるようなる。
また,証明書発行部150は,上記のように発行したグループ証明書Gを他のコンテンツ処理装置10に配布するときの経路は,任意に設定できるが,例えば,証明書管理サーバ36を介して他のコンテンツ処理装置10に配布するようにしてもよい。これにより,証明書管理サーバ36は,各コンテンツ処理装置10のグループ証明書Gを一元管理して,同一の機器グループに属する他のコンテンツ処理装置10に配布できるようになる。
また,グループ証明書Gの配布方法も任意に設定できる。例えば,ネットワーク5またはローカルライン9を介して,グループ証明書Gを直接送信したり,グループ証明書Gを電子メールに添付して送信したり,グループ証明書Gをホームページ上に貼り付けたりしてもよい。また,グループ証明書Gを記録した記憶媒体7を介してコンテンツ処理装置10に提供してもよい。さらに,グループ証明書Gをコンテンツとともに記録した記憶媒体7を介して配布してもよい。これにより,例えばリッピングコンテンツとともに,このリッピングコンテンツに付加されたレコーダIDと,リッピングしたコンテンツ処理装置10のグループIDとを同時に配布できる,このため,同一の機器グループに属するコンテンツ処理装置10であれば,当該リッピングコンテンツを即座に再生できるようになる。
このように配布されたグループ証明書Gは,他のコンテンツ処理装置10において,共有登録,即ち,ソースIDリストLへのレコーダIDの追加に利用される。これにより,同一機器グループに属するコンテンツ処理装置10からグループ証明書Gの配布を受けた他のコンテンツ処理装置10は,同一のグループIDを所有する機器のレコーダIDを入手して,ソースIDリストLに追加することができる。
このように,グループIDとレコーダIDとが関連づけられたグループ証明書Gを発行して配布することで,同一の機器グループに属するコンテンツ処理装置10同士で,直接に接続しなくても,相互のレコーダIDを共有できるようになる。
なお,上記証明書発行部150が発行したグループ証明書Gや,他のコンテンツ処理装置10または証明書管理サーバ36から取得したグループ証明書Gを,上記証明書データベース(図示せず。)に保存して管理する証明書管理部(図示せず。)を設けてもよい。これにより,この証明書管理部は,かかる証明書データベースから過去に取得したグループ証明書Gを読み出して,他のコンテンツ処理装置10等に配布できるようになる。
配信サービス利用部152は,上記コンテンツ配信サーバ34との間で,コンテンツ配信サービスに関する処理を行う。
具体的には,配信サービス利用部152は,例えば,上記コンテンツ配信サービスを利用するために必要なユーザ認証情報(ユーザID,パスワード等),課金情報,コンテンツ配信リクエスト情報などの各種情報を,上記コンテンツ配信サーバ34との間で送受信したり,これらの情報の入出力を支援したりする。
また,配信サービス利用部152は,コンテンツ配信サーバ34から送信された配信コンテンツと当該配信コンテンツのライセンスを,ネットワーク5および通信装置115を介して受信する。即ち,コンテンツ処理装置10のユーザがコンテンツ配信サービスを利用してコンテンツを購入すると,配信サービス利用部152は,上記コンテンツ配信サーバ34から配信コンテンツのファイルと,当該配信コンテンツの利用条件を定めたライセンスのファイルを,例えば別ファイルでダウンロードする。グループ管理方式の著作権管理がなされるコンテンツの場合には,配信コンテンツのライセンスには,上記グループ登録によりユーザに割り当てられたリーフIDが記述されている。一方,チェックイン・チェックアウト方式の著作権管理がなされるコンテンツの場合には,当該ライセンスには,コンテンツの利用条件情報(Usage Rule)である,チェックイン・チェックアウト回数制限,再生回数制限,再生期限等の情報が記述されている。
配信サービス利用部152は,このように受信した配信コンテンツのデータおよびライセンスのデータを加工して,例えば,コンテンツとライセンスとを同一ファイルとしたコンテンツファイルを作成する。
このとき,グループ管理方式の配信コンテンツに関しては,ソースID付加部154によって,配信コンテンツのコンテンツデータにグループIDが付加される。ソースID付加部154は,上記ソースID付加部1に対応する構成要素である。このソースID付加部154は,配信コンテンツに対しては,グループIDを付加する。具体的には,ソースID付加部154は,配信コンテンツに対応するライセンスに記述されているリーフIDを,グループIDに変換する処理を実行する。このリーフIDからグループIDへの変換処理は,上記と同様に,例えば,リーフIDに,コンテンツ配信サービスのサービスIDを追加することによってなされる。これによって,配信コンテンツに対し,当該配信コンテンツを購入したユーザ及びサービスを表すグループIDが関連付けられる。
このようにして,配信サービス利用部152およびソースID付加部154は,配信されたコンテンツのファイルと,ライセンスのファイルを結合させたコンテンツファイルを作成する。
具体的には,図6(a)に示すように,グループ管理方式のコンテンツファイルF1は,例えば,コンテンツIDと,コンテンツ鍵で暗号化されたコンテンツデータと,コンテンツ共有システム100のみが取り扱い可能なシステム共通鍵で暗号化されたコンテンツ鍵と,グループID等のソースIDが記述されたライセンスと,を含む。
一方,図6(b)に示すように,チェックイン・チェックアウト方式のコンテンツファイルF2は,例えば,コンテンツIDと,コンテンツ鍵で暗号化されたコンテンツデータと,上記システム共通鍵で暗号化されたコンテンツ鍵と,利用条件情報が記述されたライセンスと,を含む。 このようなコンテンツファイルF1,F2におけるライセンスは,改竄を検出できるように暗号化処理されている。これにより,ソースIDまたは利用条件をコンテンツに安全に関連付けることができる。また,コンテンツ処理装置10は,例えば,暗号化されたコンテンツ鍵の復号およびライセンスの改竄チェックを行うことができるように,共通の秘密情報を保持している。このため,コンテンツがコンテンツ共有システム100内で共有されても,コンテンツに付加されたソースIDや,利用条件が改竄されることを好適に防止できる。
配信サービス利用部152は,このように作成したコンテンツファイルを,例えばストレージ装置111内のコンテンツデータベース116に記録する。なお,本実施形態では,上記のように,対応するコンテンツとライセンスを同一ファイルで管理して,コンテンツデータベース116に格納するが,かかる例に限定されない。例えば,コンテンツとライセンスを別ファイルで管理してもよい。この場合には,コンテンツのファイルはコンテンツデータベース116に格納し,ライセンスのファイルはライセンスデータベースに格納して,双方のファイルに含まれるコンテンツID等によってコンテンツとライセンスを関連付けてもよい。
また,配信サービス利用部152は,コンテンツの配信時に,コンテンツ配信サーバ34から,配信コンテンツの属性情報を受信する。この配信コンテンツの属性情報は,例えば,配信コンテンツのタイトル情報(例えば,曲名,アーティスト(歌手)名,アルバム名,ジャンル,再生時間等)コンテンツID,配信日時,データサイズ,データフォーマット,著作権管理方式のタイプ,などである。配信サービス利用部152は,かかる配信コンテンツの属性情報や,配信コンテンツの記録場所(例えばコンテンツDB116内のアドレス)などを,コンテンツ管理情報として,コンテンツ管理情報データベース118に記録する。
以上のような配信サービス利用部152は,例えば,利用するコンテンツ配信サービスに対応したコンテンツ配信サービス用のソフトウェアを,コンテンツ処理装置10にインストールすることによって構成される。なお,この配信サービス利用部152は,ユーザが利用する複数のコンテンツ配信サービス毎に複数設けられてもよい。
また,ソースID付加部154は,後述するリッピング部184によって音楽CD7a等からリッピングされたコンテンツ(リッピングコンテンツ)に対して,コンテンツ処理装置10自身のグループIDを付加する。具体的には,ソースID付加部154は,自己ID用データベース117に保存されているコンテンツ処理装置10のレコーダIDを読み出し,このレコーダIDを含むライセンスを作成し,かかるライセンスをリッピングコンテンツのコンテンツデータに関連付ける。即ち,ソースID付加部154は,図6(a)に示したような,コンテンツIDと,暗号化されたリッピングコンテンツのコンテンツデータと,暗号化されたコンテンツ鍵と,レコーダIDが記述されたライセンスを含むコンテンツファイルF1を作成する。ソースID付加部154は,このようにしてレコーダIDを付加したリッピングコンテンツを,コンテンツデータベース116に記録する。
なお,このレコーダIDの付加タイミングは,例えば,コンテンツのリッピング完了時点が好ましい。このようにして,リッピングコンテンツにレコーダIDを即座に付加することにより,著作権管理が必要なリッピングコンテンツがシステム100内に流通する前に確実にレコーダIDを付加することができる。なお,レコーダIDの付加タイミングは,かかる例に限定されず,例えば,リッピングコンテンツの初回再生時,他のコンテンツ処理装置10へのコピー時などであってもよい。
自己ID用データベース117には,例えば,コンテンツ処理装置10のデバイスID,レコーダID,ターミナルIDなど,コンテンツ処理装置10自身に対応するIDが格納されている。
デバイスIDは,各種機器(コンテンツ処理装置10およびコンテンツ再生装置20等)単位で固有に付与される識別子である。このデバイスIDは,例えば,コンテンツ処理装置10の工場出荷時などに付与され,自己ID用データベース117内に安全に格納されている。
また,ターミナルID(Terminal ID)は,PC等のコンテンツ処理装置10単位で固有に付与されるIDである。また,レコーダIDは,上記のように,リッピング機能を有するコンテンツ処理装置10単位で固有に付与される識別子である。これらのターミナルIDおよびレコーダIDは,コンテンツ処理装置10によって,デバイスIDや乱数に基づいて,コンテンツ処理装置10ごとに固有となるよう生成されるこれらのIDは,不正な改竄を防止するために,暗号化されて,自己ID用データベース117に安全に格納される。
コンテンツ処理部160は,コンテンツに対する各種処理を行う。このコンテンツ処理部160は,例えば,コンテンツを利用(例えば再生,転送等)するアプリケーションプログラムや,これらの利用を著作権管理するDRMモジュールなどを,コンテンツ処理装置10にインストールすることによって構成される。このコンテンツ処理部160は,例えば,コンテンツ再生部と170と,コンテンツ提供部180と,コンテンツ取得部182と,リッピング部184とを備える。
コンテンツ再生部170は,図2に示したコンテンツ再生部2に対応する構成要素である。このコンテンツ再生部170は,例えば,コンテンツ再生機能を有する再生装置,あるいはコンテンツ処理装置10にインストールされたコンテンツ再生用ソフトウェアなどによって構成されており,各種のコンテンツを再生することができる。このコンテンツ再生部170によって再生されたコンテンツデータは,上記出力装置110から出力される。
また,コンテンツ再生部170は,例えば,グループ管理方式のコンテンツと,チェックイン・チェックアウト方式のコンテンツの双方に対応可能であり,グループ管理方式の再生制御,チェックイン・チェックアウト方式の再生制御を実行可能である。具体的には,上記グループ管理方式で再生制御する場合には,コンテンツ再生部170は,再生対象のコンテンツに付加されたソースIDがソースIDリストLに含まれているか否かに基づいて,当該再生対象のコンテンツの再生を制御する。一方,上記チェックイン・チェックアウト方式で再生制御する場合には,コンテンツ再生部170は,再生対象のコンテンツに対応するライセンスの利用条件情報を満たすか否かに基づいて,当該再生対象のコンテンツの再生を制御する。かかるコンテンツ再生部170の詳細については後述する。
なお,コンテンツ再生部170は,1つのコンテンツ処理装置10に2つ以上設けられてもよい。例えば,1つのコンテンツ処理装置10に2種以上のコンテンツ再生用ソフトウェアをインストールする,2台以上の再生装置を設ける,或いは,コンテンツ再生用ソフトウェアと再生装置を併用することなどにより,1つのコンテンツ処理装置10内に,各コンテンツ配信サービスや各著作権管理方式に対応した,2つ以上のコンテンツ再生部170を構成してもよい。
コンテンツ提供部180は,他のコンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20に対して,コンテンツを提供する。また,コンテンツ取得部182は,他のコンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20から,コンテンツを取得する。これらコンテンツ提供部180およびコンテンツ取得部182は,コンテンツの提供/取得処理を,例えば,ネットワーク5またはローカルライン9を介した送受信処理によって実行してもよいし,或いは,記憶媒体7を介して実行してもよい。
なお,このようなコンテンツの再生,提供,取得時には,コンテンツ処理部160は,コンテンツ管理情報データベース118内のコンテンツ管理情報に基づいて上記処理を制御してもよく,また,これらのコンテンツ管理情報を出力装置110に表示してもよい。
リッピング部184は,音楽コンテンツや映像コンテンツを記録したCD,DVD等の記録媒体7aに記録されているコンテンツをリッピングする。具体的には,リッピング部184は,例えば,ユーザ入力に応じて,ドライブ112を制御して,記憶媒体7aから音楽/映像データ等を取り出し,かかる音楽/映像データをコンテンツ処理装置10で処理可能なフォーマット(例えばATRAC3形式等)に変換したコンテンツを作成する。このようにリッピングしたコンテンツは,ソースID付加部154によって,コンテンツ処理装置10のレコーダIDが付加される。
なお,このリッピング部184以外にも,自己録音・録画によってコンテンツを新規に作成するセルフレコーディング部(図示せず。)を設けてもよい。このセルフレコーディング部は,コンテンツ処理装置10の周辺の音声を集音,被写体を撮像して,音声データまたは映像データ等を生成し,かかるデータに所定のデータ処理を施してコンテンツを新規作成してもよいし,通信装置115等を介して受信したテレビ番組,ラジオ番組などの映像/音声データを,記録可能なフォーマットに変換して,新規コンテンツを作成してもよい。このセルフレコーディング部によって作成されたコンテンツに対してもレコーダIDを付加することによって,かかるコンテンツをグループ管理方式で著作権管理できるようになる。
ICVデータ管理部190は,コンテンツ処理装置10のICV(Integrity Check Value)データ,およびコンテンツ処理装置10に接続されたコンテンツ再生装置20のICVデータを管理する。ICVデータは,コンテンツの処理を行う際に,その処理の正当性をチェックするためのデータである。
グループ管理方式の著作権管理処理では,このICVデータは,ソースIDリストLのMAC値(鍵付きのハッシュ値)を含んでいる。このため,ICVデータ管理部190は,かかるICVデータに基づいて,ソースIDリストLが正当なものであるか否か,即ち,ソースIDリストLが不正に改竄されているか否かを検出する。一方,チェックイン・チェックアウト方式の著作権管理処理では,このICVデータは,コンテンツのライセンスのMAC値(鍵付きのハッシュ値)を含んでいる。このため,ICVデータ管理部190は,かかるICVデータに基づいて,ライセンスが正当のものであるか否か,即ち,ライセンスが不正に改竄されているか否かを検出する。
この結果,正当であると判断した場合には,ICVデータ管理部190は,コンテンツ処理部160の処理を許可し,一方,正当でないと判断した場合には,ICVデータ管理部190は,コンテンツ処理部160の処理を許可しない。
また,このICVデータには,著作権管理方式が,グループ管理方式であるか,或いはチェックイン・チェックアウト方式であるかを表す方式識別情報の一例であるフラグが含まれている。例えば,このフラグが「0」であれば,グループ管理方式であり,「1」であれば,チェックイン・チェックアウト方式であることを表す。このため,コンテンツ処理部160は,このフラグに基づいて,いずれの著作権管理方式に従ってコンテンツを処理すればよいかを判断できる。
また,ICVデータ管理部190は,コンテンツ処理装置10に関するICVデータのみならず,コンテンツ処理装置10に接続されたコンテンツ再生装置20のICVデータについても同様に管理できる。これにより,コンテンツ処理装置10によって,接続されたコンテンツ再生装置20のICVデータ内の上記フラグ(方式識別情報)の値を設定することにより,当該コンテンツ再生装置20の著作権管理方式を設定することができる。このとき,コンテンツ再生装置20の著作権管理方式の設定は,当該システム100が使用される地域を表すリージョン情報に基づいて実行してもよい。例えば,コンテンツ再生装置20が米国で使用される場合には,グループ管理方式に設定し,日本で使用される場合には,チェックイン・チェックアウト方式に設定してもよい。
また,図示はしないが,コンテンツ処理装置10は,コンテンツ処理装置(PC)10とコンテンツ再生装置(PD)20との間におけるコンテンツの転送を制御する転送制御部を備えてもよい。この転送制御部は,例えばユーザ入力に基づく転送要求に応じて,コンテンツ処理装置10に記憶されているコンテンツのコンテンツ再生装置20への転送,或いは,コンテンツ再生装置20に記憶されているコンテンツのコンテンツ処理装置10への転送を制御する。
また,この転送制御部は,著作権管理対象のコンテンツ(ソースIDが付加されたコンテンツ)の転送制御のみならず,著作権管理されていないコンテンツ(例えば,ソースIDが付加されていない生コンテンツ)の転送制御を行うことができる。例えば,転送制御部は,著作権管理されていないコンテンツに関し,コンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20への転送要求,或いは,コンテンツ再生装置20からコンテンツ処理装置10への転送要求が入力されると,コンテンツ処理装置10のソースIDリスト内のグループIDと,コンテンツ再生装置20のソースIDリスト内のグループIDとを比較する。転送制御部は,この比較の結果,双方のグループIDが一致する場合には当該転送を許可し,一方,双方のグループIDが一致しない場合には当該転送を許可しない。これにより,グループ管理方式で著作権管理されたコンテンツのみならず,著作権保護されていないコンテンツの利用(機器間の無制限なコピー)を制限することもできる。
以上,コンテンツ処理装置10の各構成要素について説明した。上記データ通信部120,グループ登録部130,リスト管理部140,証明書発行部150,配信サービス利用部152,ソースID付加部154,コンテンツ処理部160,ICVデータ管理部190,転送制御部などは,例えば,上記各機能を有するハードウェアとして構成されてもよいし,或いは,上記各機能をコンピュータに実現させるプログラムをコンテンツ処理装置10にインストールすることによって構成されてもよい。
次に,図7に基づいて,本実施形態にかかるコンテンツ再生部170について詳細に説明する。なお,図7は,本実施形態にかかるコンテンツ再生部170の機能を概略的に示すブロック図である。
図7に示すように,コンテンツ再生部170は,例えば,再生可否判断部172と,再生実行部174と,リスト更新要求部176とを備える。
再生可否判断部172は,再生要求されたコンテンツの再生を制御する。再生可否判断部172は,グループ管理方式の再生制御と,チェックイン・チェックアウト方式の再生制御の双方を実行可能である。
グループ管理方式の再生制御を行う場合には,再生可否判断部172は,再生要求されたコンテンツに付加されているソースID(レコーダIDまたはグループID)と,ソースIDリストLとに基づいて,当該コンテンツの再生の可否を判断する。
具体的には,まず,再生可否判断部172は,例えば,入力装置108から,ユーザによって指定されたコンテンツの再生要求を受け付けると,再生要求を受けたコンテンツをコンテンツデータベース116から読み出し,かかるコンテンツにソースIDが付加されているか否か,即ち,当該コンテンツファイル内のライセンスにソースIDが記述されているか否かを判別する。コンテンツにソースIDが付加されていない場合には,再生可否判断部172は,著作権管理の不要なコンテンツであると判断して,コンテンツの再生を許可し,再生実行部174に対して当該コンテンツの再生指示信号を出力する。一方,コンテンツにソースID(レコーダIDまたはグループID)が付加されている場合には,再生可否判断部172は,著作権管理の必要なコンテンツであると判断して,以下の処理を行う。
まず,再生可否判断部172は,コンテンツファイル内のライセンスからソースIDを読み出す(抽出する)とともに,ソースIDリストLを読み出して解釈する。次いで,再生可否判断部172は,上記コンテンツから読み出したソースIDと,ソースIDリストLに含まれているソースIDとを比較し,コンテンツから読み出したソースIDがソースIDリストLに含まれているか否かを判断する。この比較の結果,コンテンツから読み出したソースIDがソースIDリストLに含まれている場合には,ソースIDの有効期限をチェックして,有効期限愛である場合に,再生可否判断部172は,当該コンテンツの再生を許可し,再生実行部174に対してコンテンツの再生指示信号を出力する。一方,コンテンツから読み出したソースIDがソースIDリストLに含まれていない場合や,ソースIDが有効期限切れである場合には,再生可否判断部172は,当該コンテンツの再生を禁止し,再生指示信号を出力しない。このため,再生実行部174は当該コンテンツを再生不能である。なお,この場合には,再生条件を満たさない旨のエラー通知を表示するようにしてもよい。
このように,本実施形態にかかる再生可否判断部172は,ソースIDリストLに含まれていないソースIDが付加されたコンテンツの再生を完全に禁止するという再生制限を行う。しかし,コンテンツの再生制限はかかる例に限定されず,例えば,再生可否判断部172は,当該コンテンツの再生を時間的若しくは内容的に一部だけに限定して再生を許可する,画質,音質等を低下させて再生を許可する,或いは,最初の所定回(例えば1回)だけ再生を許可し以降は再生を禁止する,などといった再生制限を行うようにしてもよい。
また,再生可否判断部172は,例えば,上記のようにコンテンツに付加されているソースIDがソースIDリストLに含まれていない場合には,かかるソースIDをリスト更新要求部176に出力する。
一方,チェックイン・チェックアウト方式の再生制御を行う場合には,再生可否判断部172は,再生要求されたコンテンツに対応するライセンス内の利用条件情報(再生回数制限,再生有効期限)に基づいて,当該コンテンツの再生の可否を判断する。この結果,ライセンスの利用条件を満たすと判断した場合には,再生可否判断部172は,当該コンテンツの再生を許可し,再生実行部174に対してコンテンツの再生指示信号を出力する。一方,ライセンスの利用条件を満たすと判断した場合には,再生可否判断部172は,当該コンテンツの再生を禁止し,再生指示信号を出力しない。
再生実行部174は,上記再生可否判断部172の再生指示信号に応じて,指定されたコンテンツを再生する。具体的には,再生実行部174は,まず,サービス共通鍵を用いて,暗号化されたコンテンツ鍵を復号し,次いで,この復号化されたコンテンツ鍵を用いて,暗号化されたコンテンツを復号し,さらに,当該復号化されたコンテンツをデコードして,再生し,出力装置110から出力する。
リスト更新要求部176は,リスト管理部140に対して,ソースIDリストLへのレコーダIDの追加要求を行う。この追加要求処理は,例えば,追加対象のレコーダIDを表すID追加要求信号をリスト管理部140に出力することによって成される。
具体的には,リスト更新要求部176は,例えば,上記再生可否判断部172からソースIDリストLに含まれていないソースIDが入力されると,かかるソースIDがレコーダIDであるか或いはグループIDであるかを判断する。この判断の結果,レコーダIDである場合には,当該レコーダIDをソースIDリストLに追加するように,リスト管理部140に要求する。リスト更新要求部176は,この追加要求処理を自動的に行ってもよいし,ユーザに対してレコーダIDの追加を希望するか否かを確認した上で行ってもよい。一方,上記判断の結果,グループIDである場合には,追加要求処理を行わない。これは,コンテンツ処理装置10が単一のユーザの機器グループにしか登録できないからである。
次に,図8に基づいて,本実施形態にかかるリスト管理部140について詳細に説明する。なお,図8は,本実施形態にかかるリスト管理部140の構成を概略的に示すブロック図である。
図8に示すように,リスト管理部140は,例えば,証明書要求部141と,証明書取得部142と,レコーダID更新部144と,リスト同期部146と,自己ID追加部148と,グループID更新部149とを備える。
証明書要求部141は,ユーザ入力に応じて或いは自動的に,他のコンテンツ処理装置10または証明書管理サーバ36に対して,証明書要求信号を送信して,同一の機器グループに属する他のコンテンツ処理装置10の発行したグループ証明書Gを要求する。例えば,証明書要求部141は,特定のコンテンツ処理装置10または証明書管理サーバ36に対して,上記コンテンツ再生部170から追加要求されたレコーダIDを通知し,当該レコーダIDを含むグループ証明書Gを要求してもよい。また,証明書要求部141は,任意のタイミングで,他のコンテンツ処理装置10または証明書管理サーバ36に対して,コンテンツ処理装置10自身の所有するグループIDを送信して,当該グループIDに関連付けられたレコーダID(即ち,同一の機器グループに属する他のコンテンツ処理装置10のレコーダID)を含む1又は2以上のグループ証明書Gを要求してもよい。
証明書取得部142は,他のコンテンツ処理装置10または証明書管理サーバ36から,グループ証明書Gを取得する。具体的には,証明書取得部142は,外部のコンテンツ処理装置10または証明書管理サーバ36から,ネットワーク5および通信装置115を介してグループ証明書Gを受信して,取得できる。また,証明書取得部142は,他のコンテンツ処理装置10から提供された記憶媒体7に記録されているグループ証明書Gを,ドライブ112を利用して読み出して,取得できる。証明書取得部142は,このように取得したグループ証明書GをレコーダID更新部144に出力する。
レコーダID更新部144は,証明書取得部142から入力されたグループ証明書Gに基づいて,ソースIDリストLにレコーダIDを追加する。具体的には,まず,レコーダID更新部144は,グループ証明書Gに含まれているグループIDを読み出すとともに,ソースIDリストL内のグループIDを読み出す。次いで,レコーダID更新部144は,双方のグループIDが一致するか否かを判断する。この判断の結果,双方のグループIDが一致する場合には,上記グループ証明書Gに含まれている他のコンテンツ処理装置10に対応したレコーダIDを読み出して,ソースIDリストLに追加する。一方,双方のグループIDとが一致しない場合には,上記グループ証明書Gに含まれている当該レコーダIDをソースIDリストLに追加しない。
これにより,同一の機器グループに登録されているコンテンツ処理装置10に対応したレコーダIDだけを,ソースIDリストLに追加できる。なお,レコーダID更新部144は,ソースIDリストLに追加可能なレコーダID数に上限を設けるなどして,レコーダIDの追加を制限してもよい。
リスト同期部146は,複数のソースIDリストLを同期する機能を有する。ここでいうソースIDリストLの同期とは,相異なる複数のソースIDリストLを併合(マージ)することをいい,同期された後のソースIDリストLには,複数の元のソースIDリストLに含まれていたレコーダIDの全てが,重複なく,含まれるようになる。
このソースIDリストLの同期処理は,同一のグループIDを所有するコンテンツ処理装置10間でのみ実行可能である。具体的には,リスト同期部146は,他のコンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20の保有するソースIDリストLを取得し,当該ソースIDリストLに含まれているグループIDと,自己のコンテンツ処理装置10のソースIDリストLに含まれているグループIDとが一致する場合にのみ,双方のソースIDリストLを同期する。
かかる同期処理より,同一の機器グループの登録された複数の機器が有するソースIDリストLに含まれるレコーダIDを同一にすることができる。このため,かかるコンテンツ処理装置10間で,リッピングコンテンツを共有して,相互に再生可能となる。
なお,この同期処理は,例えば私的ネットワーク内のコンテンツ処理装置10間でリスト同期部146が定期的または任意のタイミングで自動的に行ってもよいし,或いは,ユーザの指示に応じて,指定された特定のコンテンツ処理装置10との間で行ってもよい。また,このような同期処理は,私的ネットワークで接続されたコンテンツ処理装置10間や,ローカルライン9で接続されたコンテンツ処理装置10間のみならず,ネットワーク5を介して遠隔に接続されたコンテンツ処理装置10であっても実行可能である。
自己ID追加部148は,コンテンツ処理装置10自身に対応するレコーダIDを例えば無条件でソースIDリストLに追加する。具体的には,自己ID追加部148は,例えば,自己ID用データベース117から,コンテンツ処理装置10自身に対応するレコーダIDを読み出し,ソースIDリストLに書き込む。これにより,コンテンツ処理装置10は,グループ登録の有無にかかわらず,自身でリッピングしたリッピングコンテンツを再生できるようになる。なお,グループIDは,この自己ID追加部が乱数等に基づき生成して,自己ID用データベース117に記録してもよい。
グループID更新部149は,例えば,コンテンツ処理装置10のグループ登録時に,上記グループ登録部130からグループIDが入力されると,かかるグループIDをソースIDリストL内に追加する。これにより,コンテンツ処理装置10は,当該グループIDが付加された配信コンテンツを再生可能となる。
また,グループID更新部149は,上記グループ登録部130からグループ登録解除通知が入力されると,ソースIDリストL内に含まれる全てのソースID(レコーダID,グループID)を削除する。ただし,コンテンツ処理装置10自身に対応するレコーダIDのみは,ソースIDリストLから削除されない。これにより,コンテンツ処理装置10は,自身の作成したリッピングコンテンツ,および著作権管理されていないコンテンツのみしか再生できないようになる。
なお,レコーダID更新部144およびグループID更新部149は,コンテンツ再生装置20から受信したソースIDリストLを更新して,返信することもできる。
以上,本実施形態にかかるリスト管理部140について説明した。このように,リスト管理部140は,グループ登録によって得られたグループIDをソースIDリストLに追加するとともに,グループIDが同一であるか否かを基準として,同一の機器グループに属する他のコンテンツ処理装置10のレコーダIDを,ソースIDリストLに追加する。これにより,同一の機器グループに登録されているコンテンツ処理装置10間では,コピーされた配信コンテンツ及びリッピングコンテンツを自由に再生できるようになる。一方,相異なる機器グループに登録されている,或いは未登録のコンテンツ処理装置10間では,コピーされたコンテンツの再生を制限し,コンテンツの違法利用を防止できる。
なお,私的ネットワーク内の複数のコンテンツ処理装置10およびコンテンツ再生装置20に関して,あるコンテンツ処理装置10に代表のリスト管理部140を1つだけ設けて,かかる代表のリスト更新部140が,各コンテンツ処理装置10およびコンテンツ再生装置20のソースIDリストLを一括して更新するようにしてもよい。この場合,代表のリスト管理部140は,例えば,私的ネットワークの接続サーバ装置内などに設けることが好ましい。
<4.コンテンツ処理装置(PD)>
次に,本実施形態にかかるコンテンツ再生装置(PD)20の構成について詳細に説明する。
まず,図9に基づいて,本実施形態にかかるコンテンツ再生装置20のハードウェア構成について説明する。なお,図9は,本実施形態にかかるコンテンツ再生装置20のハードウェア構成の例を概略的に示すブロック図である。
図9に示すように,コンテンツ再生装置20は,例えば,メイン制御装置201と,フラッシュメモリ202と,RAM203と,データ処理装置204と,バス206と,入力装置208と,表示装置210と,ストレージ装置(HDD)211と,デコーダ213と,通信装置215と,オーディオ出力回路216と,リモートコントローラ218と,ヘッドフォン219とを備える。
メイン制御装置201は,制御装置として機能し,コンテンツ再生装置20の各部を制御する。フラッシュメモリ202は,例えば,メイン制御装置201の動作を規定したプログラムや,各種のデータを記憶する。また,RAM203は,例えばSDRAM(Synchronous DRAM)で構成され,メイン制御装置201の処理に関する各種データを一次記憶する。
データ処理装置204は,システムLSI等で構成され,コンテンツ再生装置20内で転送されるデータを処理する。バス206は,メイン制御装置201,フラッシュメモリ202,RAM203,データ処理装置204,入力装置208,表示装置210,ストレージ装置(HDD)211,デコーダ213,通信装置215およびオーディオ出力回路216などを接続するデータ線である。
入力装置208とリモートコントローラ218は,例えば,タッチパネル,ボタンキー,レバー,ダイヤル等の操作手段と,ユーザによる操作手段に対する操作に応じて入力信号を生成してメイン制御装置201に出力する入力制御回路などから構成されている。コンテンツ再生装置20のユーザは,この入力装置208や,後述のリモートコントローラ218を操作することにより,コンテンツ再生装置20に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
表示装置210は,例えばLCDパネルおよびLCD制御回路などで構成される。この表示装置210は,メイン制御装置201の制御に応じて,各種情報をテキストまたはイメージで表示する。例えば,後述するように,コンテンツ再生装置20内に保有されているコンテンツのタイトル情報を,その再生の可否を判別可能に表示することもできる。
ストレージ装置211は,本実施形態にかかるコンテンツ再生装置20の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。このストレージ装置211は,例えば数十GBの記憶容量を有するハードディスクドライブ(HDD)で構成され,圧縮されたコンテンツや,メイン制御装置201のプログラム,処理データ等の各種のデータを格納する。
デコーダ213は,暗号化されているコンテンツデータの復号処理,デコード処理,サラウンド処理,PCMデータへの変換処理などを行う。
通信装置215は,USBコントローラおよびUSB端子などで構成され,USBケーブル等のローカルライン9介して接続されたコンテンツ処理装置10との間で,コンテンツ,ソースIDリストL,ICVデータ,コンテンツ管理情報,制御信号などの各種データを送受信する。
オーディオ出力回路216は,デコーダ213により復号され,CPUによってDA変換されたアナログ音声データを増幅してリモートコントローラ218に出力する。このアナログ音声データは,リモートコントローラ218からヘッドフォン219に出力され,ヘッドフォン219に内蔵されたスピーカから出力される。
ここで,このようなハードウェア構成のコンテンツ再生装置20における主なデータフローについて説明する。
まず,コンテンツ再生装置(PD)20が,コンテンツ処理装置(PC)10から,コンテンツを受信したときのデータフローについて説明する。コンテンツ再生装置20とコンテンツ処理装置10とが,USBケーブル等のローカルライン9で接続されると,コンテンツ処理装置10では,コンテンツ再生装置20はリムーバブルなHDDとして認識される。この状態で,コンテンツ処理装置10がコンテンツ再生装置20にコンテンツデータおよびICVデータ等の制御情報を送信すると,通信装置215は,これらのデータを受信する。次いで,受信されたコンテンツデータは,通信装置215によってストレージ装置211に直接記憶される。一方,通信装置215によって受信された制御情報は,データ処理装置204を経由して,メイン制御装置201に入力され,所定の記憶領域に記憶される。
次に,コンテンツ再生装置(PD)20が,コンテンツを再生するときのデータフローについて説明する。まず,コンテンツの再生要求がメイン制御装置201に入力され,メイン制御装置201によって当該コンテンツの再生が許可された場合には,データ処理装置204は,再生対象のコンテンツデータをストレージ装置211から読み出して,RAM203に転送すると同時並行して,RAM203に転送されたコンテンツデータをデコーダ213に転送する。次いで,デコーダ203は,暗号化されているコンテンツデータの復号処理,デコード処理,サラウンド処理,PCMデータへの変換処理などを行い,メイン制御装置201に転送する。さらに,メイン制御装置201は,入力されたPCMデータを,DA変換器(図示せず。)によってボリューム調整を行いアナログ音声データに変換して,オーディオ出力回路216のアンプに転送する。オーディオ出力回路216は,このアナログ音声データをリモートコントローラ218を介して,ヘッドフォン219から出力する。
次に,図10に基づいて,本実施形態にかかるコンテンツ再生装置20の主な機能について説明する。なお,図10は,本実施形態にかかるコンテンツ再生装置20の機能を概略的に示すブロック図である。
図10に示すように,コンテンツ処理装置10は,例えば,データ通信部220と,記憶部230と,再生制御方式判断部240と,再生可否判断部242と,再生実行部244と,タイトルリスト作成部250と,コンテンツ選択部252と,を備える。
データ通信部220は,上記通信装置215を利用して,ローカルライン9を介して,コンテンツ処理装置10との間でデータを送受信する。
記憶部230は,例えば,上記ストレージ装置211およびフラッシュメモリ202等で構成され,コンテンツ処理装置10内で各種データを記憶する。この記憶部230は,例えば,ICVデータ231,ソースIDリストL,コンテンツデータベース234,コンテンツ管理データベース236を格納している。
ICVデータ231は,上記コンテンツ処理装置10のICVデータ管理部190によって生成され,コンテンツ再生装置20に転送されたものであり,コンテンツ再生装置20におけるコンテンツ再生処理の正当性をチェックするために用いられる。このICVデータ231は,例えば,ヘッダ部分に付加された1ビットのフラグ232と,MAC値233とを含む。
フラグ232は,コンテンツ再生装置20における再生制御方式(著作権管理方式)を表す方式識別情報の一例である。例えば,コンテンツ処理装置10によってコンテンツ再生装置20の再生制御方式がグループ管理方式に設定されている場合には,フラグ232は「0」であり,一方,当該再生制御方式がチェックイン・チェックアウト方式に設定されている場合には,フラグ232は「1」である。
また,コンテンツ処理装置10によってコンテンツ再生装置20の再生制御方式がグループ管理方式に設定されている場合には,MAC値233は,ソースIDリストLのMAC値である。一方,当該再生制御方式がチェックイン・チェックアウト方式に設定されている場合には,MAC値233は,各コンテンツの利用条件情報を含むライセンスに基づいて生成されたMAC値となる。
また,記憶部230内のソースIDリストLは,上記コンテンツ処理装置10のソースIDリストLと略同一である。コンテンツ再生装置20がグループ登録されることにより,グループIDが追加され,また,同一の機器グループに属するコンテンツ処理装置10のレコーダIDも追加される。本実施形態では,このソースIDリストLは,コンテンツ処理装置10のリスト管理部140によって更新されるが,コンテンツ再生装置20内にリスト管理部を設けて,コンテンツ再生装置20が自身のソースIDリストLを更新するようにしてもよい。
また,コンテンツデータベース234は,コンテンツ処理装置10から転送されたコンテンツを格納する。コンテンツ再生装置20の再生制御方式がグループ管理方式に設定されている場合には,このコンテンツデータベース234には,上記図6(a)に示したようなソースIDを含むライセンスが付加されたコンテンツが記憶され,当該再生制御方式がチェックイン・チェックアウト方式に設定されている場合には,図6(b)に示すような利用条件情報を含むライセンスが付加されたコンテンツが記憶される。
コンテンツ管理情報データベース236には,上記コンテンツ処理装置10のコンテンツ管理データベース118と同様に,コンテンツDB234に記憶されているコンテンツに関し,コンテンツID,コンテンツのタイトル情報(曲名,アーティスト名,アルバム名など)といったコンテンツの属性情報や,記録場所情報(例えばコンテンツDB234内のアドレス)などが記録される。
また,記憶部230内の図示しない自己ID用データベースには,例えば,コンテンツ再生装置20のデバイスIDが安全に格納されている。このデバイスIDは,工場出荷時等にコンテンツ再生装置20単位で固有に付与されるIDであり,コンテンツ再生装置20のグループ登録時に使用される。
再生制御方式判断部240は,例えばコンテンツの再生時などに,上記ICVデータ231のフラグ232を読み出し,このフラグ232に基づいて,コンテンツ処理装置10によって設定されたコンテンツ再生装置20の再生制御方式を判断する。具体的には,再生制御方式判断部240は,例えば,フラグ232が「0」である場合には,当該再生制御方式がグループ管理方式(第1の再生制御方式)であると判断し,フラグ232が「1」である場合には,当該再生制御方式がチェックイン・チェックアウト方式(第2の再生制御方式)であると判断する。再生制御方式判断部240は,この判断結果を再生可否判断部242に出力する。
再生可否判断部242は,再生制御方式判断部240によって判断されたいずれかの再生制御方式に従って,再生要求を受けたコンテンツの再生可否を判断する。この再生可否判断部242は,グループ管理方式の著作権管理スキームに従った再生制御を行う第1の再生可否判断部242aと,チェックイン・チェックアウト方式の著作権管理スキームに従った再生制御を行う第2の再生可否判断部242aを備える。
再生制御方式判断部240によって,コンテンツ再生装置20の再生制御方式がグループ管理方式(第1の再生制御方式)に設定されていると判断された場合には,再生可否判断部242は,第1の再生可否判断部242aを動作させて,再生対象のコンテンツに付加されているソースIDと,ソースIDリストLとに基づいて,当該コンテンツの再生の可否を判断する。なお,ソースIDリストL内のソースIDに有効期限が設定されている場合には,ソースIDが有効期限内である場合に,コンテンツの再生を許可する。
一方,コンテンツ再生装置20の再生制御方式がチェックイン・チェックアウト方式(第1の再生制御方式)に設定されていると判断された場合には,再生可否判断部242は,第2の再生可否判断部242bを動作させて,再生対象のコンテンツに付加されているライセンスの利用条件情報(再生回数制限,再生有効期限など)に基づいて,当該コンテンツの再生の可否を判断する。なお,この再生可否判断部242は,上記コンテンツ処理装置10の再生可否判断部172と略同一の機能を有するので詳細説明は省略する。
再生実行部244は,上記再生可否判断部242によって再生可能であると判断されたコンテンツを再生して,オーディオ出力回路する。なお,この再生実行部244は,上記コンテンツ処理装置10の再生可否実行部174と略同一の機能を有するので詳細説明は省略する。
タイトルリスト作成部250は,コンテンツ管理情報データベース236から,コンテンツデータベース234に記憶されているコンテンツのうち全部または一部のコンテンツのタイトル情報を読み出して,コンテンツのタイトル情報のリスト(以下,「タイトルリスト」という。)を作成する。このタイトルリストは,例えば,音楽コンテンツの曲名の一覧であり,付随情報として,音楽コンテンツのアーティスト名やアルバム名,再生時間等を含む。さらに,タイトルリスト作成部250は,作成したタイトルリストを表示装置210に表示させる。これにより,ユーザは,このタイトルリストを閲覧して,再生を所望するコンテンツを選択し,入力装置208を操作して当該コンテンツのタイトル情報を指定して,再生要求を行う。このように,本実施形態におけるタイトルリスト作成部250および表示装置210は,コンテンツ再生装置20が保有する1又は2以上のコンテンツのタイトル情報を表示する表示部の一例として構成されている。
コンテンツ選択部252は,入力装置208に対するユーザ入力に基づいて,再生対象のコンテンツを選択し,選択結果を再生可否判断部242に出力する。具体的には,コンテンツ選択部252は,ユーザによって再生が要求されたコンテンツのテキスト情報に対応するコンテンツのコンテンツIDおよび記憶場所を,コンテンツ管理情報データベース236から読み出し,かかる情報を再生可否判断部242に出力する。この結果,再生可否判断部242は,選択された再生対象のコンテンツに関して再生可否判断を行い,再生可能なコンテンツのみが再生実行部244により再生される。
また,タイトルリスト作成部250は,タイトルリストを,再生可能なコンテンツのタイトル情報と,再生不可能なコンテンツのタイトル情報とを判別可能に作成して表示させることもできる。この場合には,タイトルリスト作成部250は,まず,上記再生可否判断部242に依頼して,表示対象の各コンテンツが再生可能であるか否かを判断させ,この判断結果に基づいて,再生可能なコンテンツと再生不可能なコンテンツとを判別可能なタイトルリストを作成する。これにより,ユーザは,再生可能なコンテンツの中から,再生を所望するコンテンツを選択して指定できる。このように,表示装置210に表示された再生可能なコンテンツの中から,ユーザ所望のコンテンツのタイトル情報が選択された場合には,上記コンテンツ選択部252は,選択されたタイトル情報に対応するコンテンツのコンテンツIDおよび記憶場所を,再生可否判断部242に出力して,再生可否判断部242は,再生可否判断をすることなく,当該コンテンツを再生させる。
以上,本実施形態にかかるコンテンツ再生装置20の機能構成について説明した。このコンテンツ再生装置20は,コンテンツ処理装置10による設定に従って,グループ管理方式の再生制御と,チェックイン・チェックアウト方式の再生制御とを選択的に実行可能である。このため,コンテンツ再生装置20のユーザの利便性が向上するだけでなく,各再生制御方式に対応した,異なるモデルのコンテンツ再生装置20を設計開発する必要がないので,開発作業の効率化およびコスト削減を図れる。
また,コンテンツ再生装置20は,コンテンツに付加されたソースIDとソースIDリストLに基づいてコンテンツを再生制御するといったグループ管理方式の著作権管理に対応している。このため,ユーザは,自身の所有するコンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20にコンテンツを自由にダウンロードして再生できるので,従来のチェックイン・チェックアウト方式と比べて,ユーザによるコンテンツ利用の自由度が高く,よりユーザフレンドリーである。
なお,上記データ通信部220,再生制御方式判断部240,再生可否判断部242,再生実行部244,タイトルリスト作成部250,コンテンツ選択部252などは,例えば,上記各機能を有するハードウェアとして構成されてもよいし,或いは,上記各機能をコンピュータに実現させるプログラムをコンテンツ再生装置20にインストールすることによって構成されてもよい。
また,上述の実施の形態においては,コンテンツにソースIDが付加されていない場合には,コンテンツ再生装置20の再生可否判断部242は,著作権管理の不要なコンテンツであると判断して,当該コンテンツの再生を許可し,再生実行部244に対して当該コンテンツの再生指示信号を出力する。すなわち,コンテンツ再生装置20は,ソースIDが付加されていないコンテンツ等といった,著作権保護されていないコンテンツを,自由に再生できるように構成されている。このような著作権保護されていないコンテンツの利用制限を,上述のグループ管理方式により実現することができる。以下にその手法を示す。
まず,上述したコンテンツ処理装置10の転送制御部(図示せず)は,コンテンツデータベース116に記憶されている著作権保護されていないコンテンツをコンテンツ再生装置20に転送する要求を受け付けると,ローカルライン9で接続されたコンテンツ再生装置20内のソースIDリストLを取得する(ステップ1)。
次いで,転送制御部は,取得されたコンテンツ再生装置20のソースIDリストL内のグループIDと,自身が保有するソースIDリストL内のグループIDとを比較する(ステップ2)。
この比較の結果,転送制御部は,上述の2つのグループIDが一致する場合には,上記転送要求を受けた著作権保護されていないコンテンツを,コンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20へ転送することを許可し,一致しない場合には,当該転送を禁止する(ステップ3)。
また,著作権保護されていないコンテンツのコンテンツ再生装置20からコンテンツ処理装置10への転送は,基本的に禁止されているが,上述のグループ管理方式により,一部の転送を許可するように構成することも可能である。以下にその手法を示す。
まず,コンテンツ処理装置10の転送制御部は,ローカルライン9で接続されたコンテンツ再生装置20から,当該コンテンツ再生装置20に記憶されている著作権保護されていないコンテンツをコンテンツ処理装置10に転送する要求を受け付けると,当該コンテンツ再生装置20内のソースIDリストLを取得する(ステップ1)。
次いで,転送制御部は,取得されたコンテンツ再生装置20のソースIDリストL内のグループIDと,自身が保有するソースIDリストL内のグループIDとを比較する(ステップ2)。
この比較の結果,転送制御部は,上述の2つのグループIDが一致する場合には,上記転送要求を受けた著作権保護されていないコンテンツを,コンテンツ再生装置20からコンテンツ処理装置10へ転送することを許可し,一致しない場合には,当該転送を禁止する(ステップ3)。
このように,本実施形態にかかるグループ管理方式の著作権管理方式では,コンテンツ処理装置10とコンテンツ再生装置20との間の転送を制御することにより,著作権管理されていないコンテンツについても,コピー転送を制限して利用制限することができる。
<5.サーバ>
次に,図11に基づいて本実施形態にかかるサーバ30の構成について詳細に説明する。なお,図11は,本実施形態にかかるサーバ30の機能を概略的に示すブロック図である。
図11に示すように,サーバ30は,WWWサーバ31,グループ管理サーバ32,コンテンツ配信サーバ34,証明書管理サーバ36,課金サーバ38を備える。
このうち,WWWサーバ31,グループ管理サーバ32および証明書管理サーバ36は,コンテンツ共有サービス実行部を構成し,同一ユーザの所有する複数のコンテンツ処理装置10およびコンテンツ再生装置20をグループ登録して,かかるグループ登録された機器間でコンテンツを共有するためのコンテンツ共有サービスを実行する。また,WWWサーバ31,コンテンツ配信サーバ34,課金サーバ38は,配信サービス実行部を構成し,コンテンツ処理装置10のユーザに対し,例えば有料でコンテンツを配信するコンテンツ配信サービスを行う。
以下に各サーバ31,32,34,36,38の機能構成について個別に説明する。なお,本実施形態にかかる各サーバ31,32,34,36,38のハードウェア構成は,上記図4に基づいて説明したコンテンツ処理装置(PC)10のハードウェア構成と同様であるので,説明を省略する。
まず,WWWサーバ31について説明する。WWWサーバ31は,ネットワーク5を介してアクセスしてきたコンテンツ処理装置10からの要求を受け付け,コンテンツ処理装置10とサーバ30間の通信を制御する。WWWサーバ31は,ユーザ登録部312と,ユーザ認証部314とを備える。
ユーザ登録部312は,コンテンツ共有サービス及び/又はコンテンツ配信サービスの利用を希望する新規ユーザの登録処理,登録変更処理,登録解除処理およびユーザアカウント情報(ユーザID,クレジット番号,パスワード等)の管理などを行う。サービス登録されたユーザに対しては,ユーザ単位で固有のリーフIDが付与される。このようなユーザ登録部312による登録処理によって決定された各種のユーザアカウント情報およびリーフIDは,グループ登録データベース324に保存される。しかし,かかる例に限定されず,WWWサーバ31内にユーザ登録データベースを設けて,上記ユーザアカウント情報およびリーフIDをユーザ登録データベースにおいて管理しても良い。
ユーザ認証部314は,例えば,上記のようにしてコンテンツ共有サービス及び/又はコンテンツ配信サービスに登録されたユーザが所有するコンテンツ処理装置10からの接続要求(登録要求,登録解除要求,コンテンツ配信要求,証明書要求,ユーザアカウント情報変更要求など)に応じて,要求元のコンテンツ処理装置10を所有するユーザを認証するユーザ認証処理を行う。このユーザ認証処理は,例えば,ユーザによって入力されたユーザアカウント情報等と,グループ登録データベース324のユーザアカウント情報とに基づいて行われる。認証されたユーザは,例えば,グループ管理サーバ32,コンテンツ配信サーバ34または証明書管理サーバ36などへのログインが認められる。
次に,グループ管理サーバ32について説明する。グループ管理サーバ32は,同一ユーザの所有する複数のコンテンツ処理装置10およびコンテンツ再生装置20をグループ登録する。このグループ管理サーバ32は,機器登録部322と,グループ登録データベース324を備える。
グループ登録データベース324は,グループ管理サーバ32が具備するHDD等のストレージ装置(図示せず。)内に格納される。このグループ登録データベース324は,図12に示すように,例えば,コンテンツ共有サービスおよびコンテンツ配信サービスの提供を受けるユーザのユーザアカウント情報(ユーザID3241,クレジットカード番号3242),ユーザに対応するリーフID3243,グループ登録されたコンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20の機器ID3244,グループ登録されたコンテンツ処理装置10のうちリッピング機能を有する機器のレコーダID3245と,が関連付けられて保存されている。
1つのユーザID(ユーザアカウント)3241に対しては,例えば1つのリーフID3243が割り当てられている。さらに,各ユーザのリーフID3243に対しては,当該リーフIDが表すユーザの機器グループに登録されている1または2以上のコンテンツ処理装置10およびコンテンツ再生装置20の機器ID3244(ターミナルIDまたはデバイスID)が関連付けられている。ここで,コンテンツ処理装置(PC)10の機器ID3244としては,上記ターミナルIDが登録され,コンテンツ再生装置(PD)20の機器ID3244としては,上記デバイスIDが登録される。さらに,このターミナルIDに対して,リッピング機能を有するコンテンツ処理装置10のレコーダIDが関連づけられている。
機器登録部322は,登録要求元のコンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20を,上記ユーザ認証部314によって認証されたユーザの所有する機器グループにグループ登録する。このグループ登録処理は,例えば,上記ユーザ認証処理が成された後,コンテンツ処理装置10のグループ登録部130からグループ登録要求情報(例えば,登録要求通知,ターミナルIDまたはデバイスID,レコーダID等)を受信した場合に行われる。機器をグループ登録する場合には,上記登録要求元のコンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20の機器ID(ターミナルIDまたはデバイスID,レコーダID等)を,上記グループ登録データベース324の機器ID3244の欄における上記認証されたユーザに対応する箇所に書き込む。これにより,グループ登録された機器の機器IDと,上記認証されたユーザに付与されているリーフID(機器グループ)とが関連付けられる。
また,機器登録部322は,同一のコンテンツ処理装置10を,異なる機器グループに登録することを禁止する。このために,機器登録部322は,グループ登録データベース324内を検索して,登録要求元のコンテンツ処理装置10の機器IDが既に保存されている場合には,当該コンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20の登録を拒絶して,当該機器IDを新たにグループ登録データベース324に書き込まないようにする。これにより,1つのコンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20が1つの機器グループにのみ所属するようにできる。
また,機器登録部322は,同一の機器グループに登録可能なコンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20の上限数,具体的には,同一のユーザのリーフIDに関連付けることの可能なコンテンツ処理装置10の上限数を設定することもできる。例えば,機器登録部322は,同一の機器グループに登録可能なコンテンツ処理装置(PC)10の上限数を例えば所定台数(例えば3台)に設定して,あるリーフIDにターミナルIDを所定の上限数(例えば3つ)までしか関連付けないようにしてもよい。この場合,機器IDとしてターミナルIDを有するコンテンツ処理装置(PC)10から,かかる上限数を越えた数の登録要求を受けた場合には,機器登録部322は,その登録を拒絶する。これにより,同一の機器グループに登録可能なコンテンツ処理装置(PC)10の数を例えば3台以下に制限できるので,同一機器グループ内で,配信コンテンツを受信可能なコンテンツ処理装置(PC)10の数を制限できる。
また,上限数の別の例としては,例えば,機器登録部322は,同一のグループIDに対して関連付け可能なレコーダIDの上限数(例えば10個)を設定しておいてもよい。この場合,レコーダIDを有するコンテンツ処理装置(PC)10から,かかる上限数を越えた数の登録要求を受けた場合には,登録を拒絶する。これにより,同一の機器グループに登録可能な,リッピング機能を有するコンテンツ処理装置10の数を制限できるので,同一機器グループ内で,共有可能なリッピングコンテンツの提供元となりうるコンテンツ処理装置10の数を制限できる。
また,機器登録部322は,上記のようにして,コンテンツ処理装置10を所定の機器グループに登録した場合に,グループ登録されたコンテンツ処理装置10に対し,サービスデータを通知する。このサービスデータには,例えば,上記認証されたユーザ(登録された機器グループ)に対応するリーフIDと,コンテンツを利用するためのサービス共通鍵を含む。これにより,グループ登録されたコンテンツ処理装置10は,リーフIDを受信して,グループIDに変換して,自身のソースIDリストLに追加できる。
なお,このようにグループ管理サーバ32の機器登録部322からコンテンツ処理装置10にリーフIDを通知するのではなく,機器登録部322が予めリーフID等に基づいてグループIDを生成し,この生成したグループIDをコンテンツ処理装置10に通知するようにしてもよい。この場合には,コンテンツ処理装置10は,グループIDを自ら生成しなくてもよく,グループ管理サーバ32から通知されたグループIDをそのままソースIDリストLに追加できる。
また,機器登録部322は,登録解除要求元のコンテンツ処理装置10を,上記認証されたユーザの所有する機器グループから登録解除する。このグループ登録解除処理は,例えば,上記ユーザ認証処理が成された後,コンテンツ処理装置10のグループ登録部130からグループ登録解除要求情報(例えば,グループ登録解除要求通知,ターミナルIDまたはデバイスID,レコーダID等)を受信した場合に行われる。機器をグループ登録解除する場合には,上記登録解除要求元のコンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20の機器ID(ターミナルID,デバイスID)を,上記グループ登録データベース324の機器ID3244の欄から削除する。ただし,レコーダIDについては,該当するコンテンツ処理装置(PC)10が登録解除されたとしても削除しない。これにより,リッピング機能を有するコンテンツ処理装置10が,一旦,上記所定の上限数(例えば10台)までグループ登録された場合には,その後に一部のコンテンツ処理装置10を登録解除したとしても,新たなコンテンツ処理装置10を追加登録できない。従って,共有可能なリッピングコンテンツを作成できるコンテンツ処理装置10の登録数を抑制して,リッピングコンテンツの著作権管理を厳格にできる。
次に,証明書管理サーバ36について説明する。証明書管理サーバ36は,各コンテンツ処理装置10が発行したグループ証明書Gを収集して管理し,同一ユーザの機器グループに属する他のコンテンツ処理装置10にグループ証明書Gを配布する。この証明書管理サーバ36は,証明書管理部362と,証明書データベース364を備える。
証明書データベース364は,証明書管理サーバ36が具備するHDD等のストレージ装置(図示せず。)内に格納される。この証明書データベース364は,各コンテンツ処理装置10が発行したグループ証明書Gを,各コンテンツ処理装置10のユーザ(リーフID)に関連付けて,保存している。
証明書管理部362は,各コンテンツ処理装置10が発行したグループ証明書Gをネットワーク5を介して取得し,取得したグループ証明書Gを上記証明書データベース364に,ユーザに関連付けて保存する。また,証明書管理部362は,かかる証明書データベース364から,あるユーザの機器グループに属する1又は2以上のコンテンツ処理装置10のグループ証明書Gを読み出して,同一の機器グループに属する他のコンテンツ処理装置10等に配布する。
例えば,証明書管理部362は,上記グループ管理サーバ32によってコンテンツ処理装置10がグループ登録されたときに,登録されたコンテンツ処理装置10から,当該コンテンツ処理装置10のレコーダIDとグループIDとが関連付けられたグループ証明書Gを取得して,証明書データベース364に保管しておく。さらに,同一の機器グループに他のコンテンツ処理装置10が新たに登録された場合には,証明書管理部362は,新たに登録されたコンテンツ処理装置10に対して,同一の機器グループに登録済のコンテンツ処理装置10のグループ証明書Gを配布する。これにより,新たに登録されたコンテンツ処理装置10は,登録済のコンテンツ処理装置10のレコーダIDを取得してソースIDリストLに追加することにより,リッピングコンテンツを共有できるようになる。
また,既登録のコンテンツ処理装置10から証明書の配布要求があった場合や,当該コンテンツ処理装置10がサーバ30にアクセスした場合などに,証明書管理部362は,当該コンテンツ処理装置10に対して,同一の機器グループに属する他のコンテンツ処理装置10のグループ証明書Gを配布しても良い。
また,証明書管理部362は,コンテンツ処理装置10が登録解除された場合には,登録解除されたコンテンツ処理装置10のグループ証明書Gを,証明書データベース364から削除する。
このように,証明書管理サーバ36の証明書管理部362は,各コンテンツ処理装置10が発行したグループ証明書Gを一元管理して,同一の機器グループに属する他のコンテンツ処理装置10に配布する。これにより,コンテンツ処理装置10同士を直接接続することなく,コンテンツ処理装置10は他のコンテンツ処理装置10のグループ証明書Gを取得可能になる。さらに,証明書管理サーバ36でグループ証明書Gの一元管理を行うことによって,コンテンツ処理装置10は,最新のグループ証明書Gを常に取得できるようになる。例えば,コンテンツ処理装置10は,同一ユーザの機器グループに属する全てのコンテンツ処理装置10のグループ証明書Gを取得して,当該コンテンツ処理装置10のレコーダIDをソースIDリストLに追加できる。
次に,コンテンツ配信サーバ34について説明する。コンテンツ配信サーバ34は,コンテンツ配信サービスにユーザ登録したユーザのコンテンツ処理装置10に対し,例えば有料でコンテンツを配信する。コンテンツ配信サーバ34は,上記グループ管理方式の著作権管理スキームに対応したコンテンツと,上記チェックイン・チェックアウト方式の著作権管理スキームに対応したコンテンツの双方を配信可能に構成されている。
このコンテンツ配信サーバ34は,例えば,ライセンス発行部342と,コンテンツ配信部344と,ライセンスデータベース346と,コンテンツデータベース348を備える。
ライセンスデータベース346と,コンテンツデータベース348は,コンテンツ配信サーバ34が具備するHDD等のストレージ装置(図示せず。)内に格納される。ライセンスデータベース346は,コンテンツ配信に伴って発行されるライセンスを保存するデータベースである。コンテンツベース348は,コンテンツ配信サービスの配信対象である複数のコンテンツのデータベースである。
コンテンツ配信部344は,例えば,認証が得られたユーザに対して,配信可能なコンテンツのリストを閲覧させ,配信を所望する配信コンテンツを選択させる。さらに,コンテンツ配信部344は,ユーザの利用するコンテンツ処理装置10に対し,ネットワーク5を介して,選択された配信コンテンツを配信する。なお,この配信処理は,例えば,後述するような課金処理が条件となる。
また,コンテンツ配信部344は,例えば,コンテンツベース348等に保存されている配信コンテンツに関する情報(コンテンツID,タイトル情報(曲名,アーティスト名,アルバム名,再生時間等))をも,配信コンテンツに関連付けて送信する。
ライセンス発行部342は,上記コンテンツ配信部344によって配信されるコンテンツのライセンス(権利情報;Usage Right)を発行する。このライセンス発行部342は,著作権管理方式の種類に応じて,異なる種類のライセンスを発行可能である。
例えば,グループ管理方式の著作権管理を行う場合には,ライセンス発行部342は,配信コンテンツを購入したユーザに対応するリーフIDを含むライセンスを,配信コンテンツに関連付けて発行する。この際,ライセンス発行部342は,当該ユーザに対応するリーフIDを,上記グループ登録データベース324から取得してもよいし,ユーザ認証部314から取得してもよい。
このようにライセンス発行部342がライセンスを発行すると,コンテンツ配信サーバ34は,配信コンテンツのファイルと,この配信コンテンツを購入したユーザに対応するリーフIDを含むライセンスのファイルとを関連付けて,コンテンツ処理装置10に送信する。この結果,かかる配信コンテンツとライセンスを受信したコンテンツ処理装置10は,当該リーフIDをグループIDに変換して当該配信コンテンツに付加し,このグループIDを配信コンテンツ用のソースIDとして機能させ,上記グループ管理方式の著作権管理を実行する。
一方,チェックイン・チェックアウト方式の著作権管理を行う場合には,ライセンス発行部342は,チェックイン/アウト回数制限,再生回数制限,再生期限等の利用条件情報(Usage rule)が記述されたライセンスを,配信コンテンツに関連付けて発行する。この際,ライセンス発行部342は,ユーザが所望する利用条件タイプのライセンスを,ライセンスデータベース346のライセンスひな型情報に基づいて作成してもよい。
このようにライセンス発行部342がライセンスを発行すると,コンテンツ配信サーバ34は,配信コンテンツのファイルと,利用条件情報を含むライセンスのファイルとを関連付けて,コンテンツ処理装置10に送信する。この結果,かかる配信コンテンツと,利用条件情報を含むライセンスとを受信したコンテンツ処理装置10は,当該ライセンスに基づいて,上記チェックイン・チェックアウト方式の著作権管理を実行する。
ライセンス発行部342は,発行したライセンスをライセンスデータベース346に保存して管理する。
以上のように,コンテンツ配信サーバ34は,コンテンツ処理装置10へのコンテンツ配信時に,配信コンテンツとそのライセンスを1セットで送信する。この際,コンテンツ配信サーバ34は,グループ管理方式のコンテンツを配信する際には,ライセンスにリーフIDを含ませ,チェックイン・チェックアウト方式のコンテンツを配信する際には,ライセンスに利用条件情報を含ませる。
なお,上記では,コンテンツ配信サーバ34は,配信コンテンツと,ライセンスとを別ファイルで送信しているが,双方を同一ファイルで送信してもよい。また,上記では,グループ管理方式のコンテンツ配信時に,コンテンツ配信サーバ34は,コンテンツ処理装置10にリーフIDを通知し,コンテンツ処理装置10は,通知されたリーフIDに基づいてグループIDを生成しているが,かかる例に限定されない。例えば,コンテンツ配信サーバ34が,リーフIDに基づいてグループIDを予め生成し,生成したグループIDをコンテンツ処理装置10に通知するようにしてもよい。
次に,課金サーバについて説明する。課金サーバ38は,上記コンテンツ配信サーバ34によるコンテンツの配信に応じて課金処理を行う。この課金サーバ38は,例えば,課金処理部382と,課金情報データベース384を備える。
課金情報データベース384は,ユーザごとの課金情報からなるデータベースであり,課金サーバ38が具備するHDD等のストレージ装置(図示せず。)内に格納される。
課金処理部382は,例えば,コンテンツの配信を受けたユーザに対して,配信されるコンテンツに応じた額の支払いを求める課金処理を行う。この課金処理によって生じた請求金額,決済方法,決済日などの課金情報は,例えば,課金情報データベース384に保存される。
<6.コンテンツ共有方法>
次に,図13に基づいて,以上のようなコンテンツ共有システム100を利用したコンテンツ共有方法の基本的なフローについて説明する。図13は,本実施形態にかかるコンテンツ共有方法の基本的なフローを示すタイミングチャートである。
図13に示すように,まず,新規ユーザが,自己の所有するいずれかのコンテンツ処理装置(PC)10−1を用いて,サーバ30のWWWサーバ31に対して,上記グループ管理方式の著作権管理スキームを利用したコンテンツ共有サービスのユーザ登録要求を行う(S2)。すると,WWWサーバ31は,当該ユーザのユーザ認証処理を行い,当該ユーザに対して新規なリーフIDを付与し,ユーザ登録する(S4)。なお,このコンテンツ共有サービスのユーザ登録は,コンテンツ配信サービスのユーザ登録を兼ねてもよい。また,上記ユーザ登録処理は,WWWサーバ31の代わりにグループ管理サーバ32が行ってもよい。
次いで,ユーザは,自己の所有するコンテンツ処理装置(PC)10−1,10−2を用いて,サーバ30に対してそれぞれの機器の登録要求を行う(S8,S12)。すると,グループ管理サーバ32は,かかる機器の登録要求に応じて,コンテンツ処理装置10−1,10−2を,当該ユーザの機器グループにグループ登録し,当該ユーザに対応するリーフIDをコンテンツ処理装置10−1,10−2に通知する(S10,S14)。コンテンツ処理装置10−1,10−2は,通知されたリーフIDをグループIDに変換して,自身のソースIDリストLにそれぞれ追加する。なお,このような各コンテンツ処理装置10の機器グループ登録は,同時である必要はなく,それぞれ別個に任意のタイミングであってよい。
次いで,コンテンツ処理装置10−2は,コンテンツ処理装置10−2自身に対応するグループIDとレコーダIDとを関連付けたグループ証明書Gを発行して,サーバ30の証明書管理サーバ36に送信する(S16)。さらに,証明書管理サーバ36は,コンテンツ処理装置10−2のグループ証明書Gを,コンテンツ処理装置10−1に配布する(S18)。なお,かかるグループ証明書Gの配布は,証明書管理サーバ36を経由せずに,コンテンツ処理装置10−2からコンテンツ処理装置10−1に直接行ってもよい。また,同様に,コンテンツ処理装置10−1のグループ証明書Gを,コンテンツ処理装置10−2に配布してもよい。
コンテンツ処理装置10−1は,上記のように配布されたグループ証明書Gを取得すると,自身の有するソースIDリストLの更新処理を行う(S20)。このリスト更新処理では,上記グループ登録において,コンテンツ処理装置10−1と10−2とが,同一の機器グループに登録されている場合には,双方の機器が同一のグループIDを有するので,コンテンツ処理装置10−1は,グループ証明書Gに含まれているコンテンツ処理装置10−2のレコーダIDを,自己のソースIDリストLに追加できる。一方,コンテンツ処理装置10−1と10−2とが,異なる機器グループに登録されている場合には,双方の機器が異なるグループIDを有するので,コンテンツ処理装置10−1は,グループ証明書Gに含まれているレコーダIDを,自己のソースIDリストLに追加できない。
以下では,かかる状態において,コンテンツ処理装置10−2から提供されたコンテンツを,コンテンツ処理装置10−1が取得して,共有するケースについて説明する。
まず,リッピングコンテンツ等の作成コンテンツを共有する場合について説明する。コンテンツ処理装置10−2は,リッピング,セルフレコーディング等によりコンテンツを作成し(S22),かかる作成コンテンツに対して,コンテンツ処理装置10−2に対応するレコーダIDを付加する(S24)。次いで,コンテンツ処理装置10−2は,このレコーダIDが付加された作成コンテンツを,ネットワーク5,ローカルライン9または記憶媒体7などを介して,コンテンツ処理装置10−1に提供する(S26)。
次いで,コンテンツ処理装置10−1は,かかる作成コンテンツを取得して(S28),例えばユーザの再生要求に応じて当該作成コンテンツの再生制御処理を実行する(S30)。この場合,作成コンテンツに付加されているレコーダIDが,コンテンツ処理装置10−1のソースIDリストLに含まれている場合には,コンテンツ処理装置10−1は,当該作成コンテンツを再生可能であり,一方,当該レコーダIDが当該ソースIDリストLに含まれていない場合には,コンテンツ処理装置10−1は,当該作成コンテンツを再生不能である。
次に,配信コンテンツデータを共有する場合について説明する。まず,コンテンツ処理装置10−2がグループ管理サーバ32に対して,コンテンツの配信要求を行う(S32)。すると,グループ管理サーバ32は,配信要求されたコンテンツと,コンテンツ処理装置10−2に対応するリーフIDを含むライセンスを,コンテンツ処理装置10−2に配信する(S34)。次いで,コンテンツ処理装置10−2は,受信したライセンス内のリーフIDをグループIDに変換して,当該グループIDを配信コンテンツに付加する(S36)。次いで,コンテンツ処理装置10−2は,グループIDが付加された配信コンテンツを,上記と同様にしてコンテンツ処理装置10−1に提供し(S38),コンテンツ処理装置10−1は,当該配信コンテンツを所得する(S40)。次いで,コンテンツ処理装置10−1は,例えばユーザの再生要求に応じて当該配信コンテンツの再生制御処理を実行する(S42)。この場合,配信コンテンツに付加されているグループIDが,コンテンツ処理装置10−1のソースIDリストLに含まれている場合には,コンテンツ処理装置10−1は,当該配信コンテンツを再生可能であり,一方,当該グループIDが当該ソースIDリストLに含まれていない場合には,コンテンツ処理装置10−1は,当該配信コンテンツを再生不能である。
さらに,コンテンツ処理装置10−1,10−2が,それぞれ登録解除要求を行うと(S44,S48),グループ管理サーバ32は,かかる登録解除要求に応じて,コンテンツ処理装置10−1,10−2のグループ登録をそれぞれ解除する(S46,S50)。
以上のようなコンテンツ共有システム100を用いたコンテンツ共有方法では,同一ユーザの所有する複数のコンテンツ処理装置10を同一の機器グループに登録すれば,これらのコンテンツ処理装置10間で,作成コンテンツおよび配信コンテンツを比較的自由に共有できる。
<7.グループ登録・解除処理>
次に,グループ管理サーバ32に対して,コンテンツ処理装置(PC)10またはコンテンツ再生装置(PD)20をグループ登録/登録解除する処理について詳細に説明する。なお,以下の処理フローでは,グループ管理サーバ32に対するコンテンツ共有サービスのユーザ登録が既に完了し,コンテンツ処理装置10を所有するユーザに対してリーフIDが付与されている状態から開始するものとする。
まず,図14に基づいて,本実施形態にかかるコンテンツ処理装置(PC)10をグループ管理サーバ32に機器登録する処理(グループ登録処理)について説明する。図14は,本実施形態にかかるコンテンツ処理装置(PC)10のグループ登録処理を示すタイミングチャートである。
図14に示すように,まず,ステップS60〜S70では,登録要求元のコンテンツ処理装置10とサーバ30との間でネットワーク5を介した通信接続を安全に確立し,ユーザ認証を行う。このS60〜S70の処理は,コンテンツ処理装置10のブラウザと,サーバ30のWWWサーバ31との間でなされる。
具体的には,まず,登録要求元のコンテンツ処理装置10が,ユーザ入力に応じて,ユーザIDおよびパスワードをWWWサーバ31に送信する(S60)。すると,WWWサーバ31は,受信したユーザIDおよびパスワードと,グループ登録データベース324に登録されているユーザIDおよびパスワードとを照合して,ユーザ認証処理を行う(S62)。この結果,ユーザ認証が不成立である場合には,WWWサーバ31は,ログインを許可せず,登録処理を終了する。一方,ユーザ認証が成立した場合には,WWWサーバ31は,ログインを許可し,ユーザ認証が成立した旨の通知と,安全な通信を行うためのセッション情報とをコンテンツ処理装置10に送信する(S64)。次いで,コンテンツ処理装置10は,登録要求通知をWWWサーバ31に送信する(S66)。この登録要求通知により,WWWサーバ31は,コンテンツ処理装置10が登録要求のためにアクセスしてきたことを認知する。次いで,WWWサーバ31は,トランザクションIDを生成し(S68),上記生成したトランザクションIDと,グループ管理サーバ32のアドレス情報の一例であるURL(Uniform Resource Locator)とを,コンテンツ処理装置10に送信する(S70)。これにより,コンテンツ処理装置10は,受信したURLに基づいてグループ管理サーバ32にアクセスできるようになる。
次のステップS72〜S86では,コンテンツ処理装置10をグループ管理サーバ32に実際に登録するための処理がなされる。このS72〜S86での処理は,コンテンツ処理装置10の著作権管理部と,サーバ30のグループ管理サーバ32との間でなされる。
具体的には,まず,コンテンツ処理装置10は,グループ管理サーバ32にサービスデータを要求する(S72)。すると,グループ管理サーバ32は,コンテンツ処理装置10にサービスデータを返信する(S74)。このサービスデータには,上記認証されたユーザに対応するリーフIDと,上述したサービス共通鍵とが含まれる。次いで,コンテンツ処理装置10は,グループ管理サーバ32に対し,上記S70で受信したトランザクションIDと,コンテンツ処理装置10自身に対応するターミナルIDおよびレコーダIDとを送信して,グループ管理サーバ32に登録要求を行う(S76)。このターミナルIDおよびレコーダIDは,コンテンツ処理装置10によって生成される。なお,このS74およびS76でやり取りされる情報は,上記セッション情報によって外部からの改竄が防止されるので,安全に送受信可能である。
次いで,グループ管理サーバ32は,コンテンツ処理装置10の登録可否を判断する(S78)。この登録可否判断は,例えば,同一の機器グループに登録可能なコンテンツ処理装置10の上限数(例えば,ターミナルIDの上限数(例えば3個),レコーダIDの上限数(例えば10個))に基づいて成される。より詳細には,上記認証されたユーザの機器グループに,既に,異なるターミナルIDを有する例えば3台のコンテンツ処理装置10が登録済である場合には,グループ管理サーバ32は,新たなコンテンツ処理装置10の登録を禁止する。また,当該ユーザの機器グループに,過去に,異なるレコーダIDを有する例えば10台のコンテンツ処理装置10が登録されたことがある場合(現在登録されているか否かは不問)には,グループ管理サーバ32は,新たなコンテンツ処理装置10の登録を禁止する。
このようなS78での登録可否判断の結果,登録を許可しない場合には,グループ管理サーバ32は,コンテンツ処理装置10に登録不可である旨のエラー通知を送信する。一方,S78での登録可否判断の結果,登録を許可する場合には,グループ管理サーバ32は,上記登録要求元のコンテンツ処理装置10の登録処理を行う(S80)。具体的には,グループ管理サーバ32は,上記登録要求元のコンテンツ処理装置10から受信したターミナルIDおよびレコーダIDを,グループ登録データベース324の上記認証されたユーザのレコードに書き込んで登録する。さらに,グループ管理サーバ32は,登録されたコンテンツ処理装置10に対して,登録完了通知を送信する(S82)。
次いで,コンテンツ処理装置10は,かかる登録完了通知を受信すると,上記S74で受信したサービスデータを有効化する(S84)。さらに,コンテンツ処理装置10は,有効化されたサービスデータ内のリーフIDに基づきグループID(上記第1のグループIDと第2のグループIDの双方)を生成し,このグループIDを自身のソースIDリストL内に追加して格納する(S86)。これにより,コンテンツ処理装置10は,当該グループIDが付加された配信コンテンツを再生可能となり,また,当該グループIDを含むグループ証明書GのレコーダIDを自身のソースIDリストLに追加可能となる。
このようなコンテンツ処理装置10の登録処理の後,以下のような,証明書発行および配布処理を行ってもよい。即ち,まず,コンテンツ処理装置10は,自身に対応するグループIDとレコーダIDを含むグループ証明書Gを発行し,このグループ証明書Gを証明書管理サーバ36に送信する(S88)。すると,証明書管理サーバ36は,受信したグループ証明書Gを証明書データベース364に格納する(S90)。これによって,他のコンテンツ処理装置10が同一の機器グループに登録された際に,当該グループ証明書Gを配布して,レコーダIDを共有できるようになる。
さらに,証明書管理サーバ36は,同一の機器グループに既に登録されている他の1又は2以上のコンテンツ処理装置10がある場合には,この登録済の他のコンテンツ処理装置10のグループ証明書Gを,上記登録されたコンテンツ処理装置10に配布する(S92)。すると,上記登録されたコンテンツ処理装置10は,受信したグループ証明書G内のレコーダIDを読み出して,自身のソースIDリストLに追加する(S94)。これにより,当該コンテンツ処理装置10は,同一の機器グループに属する他のコンテンツ処理装置10がリッピングしたリッピングコンテンツを再生可能となる。
次に,図15に基づいて,本実施形態にかかるコンテンツ処理装置(PC)10を,既に登録されている機器グループから登録解除する処理(グループ登録解除処理)について説明する。図15は,本実施形態にかかるコンテンツ処理装置(PC)10のグループ登録解除処理を示すタイミングチャートである。
図15に示すように,まず,ステップS100〜S110では,登録解除要求元のコンテンツ処理装置10とサーバ30との間でネットワーク5を介した通信接続を安全に確立し,ユーザ認証を行う。このS100〜S110の処理は,コンテンツ処理装置10のブラウザと,サーバ30のWWWサーバ31との間でなされる。なお,かかるS100〜S110の処理は,S106において,コンテンツ処理装置10からWWWサーバ31に登録解除要求通知が成される点を除いては,上記図14で説明したコンテンツ処理装置10のグループ登録処理のS60〜S70と略同一であるので,詳細説明を省略する。
次のステップS112〜S120では,コンテンツ処理装置10を実際に登録解除するための処理がなされる。このS112〜S120での処理は,コンテンツ処理装置10の著作権管理部と,サーバ30のグループ管理サーバ32との間でなされる。
具体的には,まず,コンテンツ処理装置10は,上記グループ登録時にグループ管理サーバ32から取得してコンテンツ処理装置10に保有しているサービスデータを無効化する(S112)。具体的には,コンテンツ処理装置10は,自身のソースIDリストL内に含まれるグループIDおよびレコーダIDを削除する。これにより,コンテンツ処理装置10において,これらのソースIDが付加されたコンテンツの再生が不能となる。
次いで,コンテンツ処理装置10は,グループ管理サーバ32に対し,上記S110で受信したトランザクションIDと,コンテンツ処理装置10自身に対応するターミナルIDおよびレコーダIDとを送信して,グループ管理サーバ32に登録解除要求を行う(S114)。なお,この114で送信される情報は,上記セッション情報によって外部からの改竄が防止されるので,安全に送信可能である。
次いで,グループ管理サーバ32は,上記登録解除要求を受信すると,コンテンツ処理装置10の登録解除可否を判断する(S116)。例えば,登録解除要求元のコンテンツ処理装置10が未登録である場合や,不正な登録解除要求である場合などには,グループ管理サーバ32は,登録解除を許可しない。
このようなS116での登録可否判断の結果,登録解除を許可しない場合には,グループ管理サーバ32は,コンテンツ処理装置10に登録解除不可である旨のエラー通知を送信する。
一方,S116での登録可否判断の結果,登録解除を許可する場合には,グループ管理サーバ32は,登録解除要求元のコンテンツ処理装置10の登録解除処理を行う(S118)。具体的には,グループ管理サーバ32は,グループ登録データベース324の上記認証されたユーザのレコードから,上記登録解除要求元のコンテンツ処理装置10のターミナルIDを削除する。この際,上記登録解除要求元のコンテンツ処理装置10のレコーダIDは,グループ登録データベース324から削除せずに残存させる。これにより,リッピングコンテンツ共有サービスを提供する際に,過度に多くのリッピング機能を有するコンテンツ処理装置10が登録され,当該多数のコンテンツ処理装置10からのリッピングコンテンツが共有可能となってしまう不都合を防止できる。
次いで,グループ管理サーバ32は,登録解除されたコンテンツ処理装置10に対して,登録解除完了通知を送信する(S120)。
以上のように,コンテンツ処理装置10の登録解除処理では,コンテンツ処理装置10側で,先にサービスデータを無効化(S112)した後に,グループ管理サーバ32側で,登録解除処理(S118)を行う。これにより,グループ管理サーバ32で登録解除されたコンテンツ処理装置10に関しては,当該コンテンツ処理装置10が保有するサービスデータを確実に無効化して,グループID等をソースIDリストLから削除できる。このため,グループ管理サーバ32上では登録解除されているにもかかわらず,コンテンツ処理装置10上では実際にはサービスデータが無効化されていないという事態を防止できる。
以上,コンテンツ処理装置(PC)10のグループ登録処理および登録解除処理について説明した。なお,既に登録されているコンテンツ処理装置10を再度登録するためには,一旦登録解除しなければ再度登録することができない。
次に,図16に基づいて,本実施形態にかかるコンテンツ再生装置(PD)20をグループ管理サーバ32に機器登録する処理(グループ登録処理)について説明する。図16は,本実施形態にかかるコンテンツ再生装置(PD)20のグループ登録処理を示すタイミングチャートである。
コンテンツ再生装置(PD)20をグループ登録する場合には,登録対象のコンテンツ再生装置(PD)20を,既にグループ登録されているコンテンツ処理装置(PC)10にローカルライン9を介して接続して,このコンテンツ処理装置(PC)10によって,コンテンツ再生装置(PD)20をグループ管理サーバ32にグループ登録する。
図16に示すように,まず,ステップS132〜S142では,登録対象のコンテンツ再生装置20に接続された登録要求元のコンテンツ処理装置10とサーバ30との間でネットワーク5を介した通信接続を安全に確立し,ユーザ認証を行う。このS132〜S142の処理は,当該コンテンツ処理装置10のブラウザと,サーバ30のWWWサーバ31との間でなされる。なお,かかるS132〜S142の処理は,S138において,コンテンツ処理装置10からWWWサーバ31にコンテンツ再生装置20の登録要求通知が成される点を除いては,上記図14で説明したコンテンツ処理装置10のグループ登録処理のS60〜S70と略同一であるので,詳細説明を省略する。
次のステップS144〜S164では,コンテンツ再生装置20を,コンテンツ処理装置10によって,グループ管理サーバ32に実際に登録するための処理がなされる。このS144〜S164での処理は,コンテンツ再生装置20と,コンテンツ処理装置10の著作権管理部と,サーバ30のグループ管理サーバ32との間でなされる。
具体的には,まず,コンテンツ処理装置10は,登録対象のコンテンツ再生装置20から,ローカルライン5を介して,当該コンテンツ再生装置20のデバイスIDを取得する(S144)。次いで,コンテンツ処理装置10は,グループ管理サーバ32に対し,上記S142で受信したトランザクションIDと,コンテンツ処理装置10自身のターミナルIDと,コンテンツ再生装置20のレコーダIDとを送信して,グループ管理サーバ32に,コンテンツ再生装置20の登録要求を行う(S146)。なお,このS144でやり取りされる情報は,上記セッション情報によって外部からの改竄が防止されるので,安全に送受信可能である。
次いで,グループ管理サーバ32は,上記登録要求を受けると,登録対象のコンテンツ再生装置20の登録可否を判断する(S148)。本実施形態では,コンテンツ再生装置20の登録台数の制限はないため,無条件に登録が許可されるが,かかる例に限定されず,コンテンツ再生装置20の登録台数に上限数を設定してもよい。また,登録要求元のコンテンツ処理装置10が未登録である場合には,グループ管理サーバ32は,登録対象のコンテンツ再生装置20の登録を許可しない。
このようなS148での登録可否判断の結果,登録を許可しない場合には,グループ管理サーバ32は,コンテンツ処理装置10に登録不可である旨のエラー通知を送信する。
一方,S148での登録可否判断の結果,登録を許可する場合には,グループ管理サーバ32は,登録対象のコンテンツ再生装置20の登録処理を行う(S150)。具体的には,グループ管理サーバ32は,上記登録要求元のコンテンツ処理装置10のターミナルID等に基づいて,グループ登録データベース324内の上記認証されたユーザのレコードを特定し,かかるレコードに登録対象のコンテンツ再生装置20のデバイスIDを書き込む。さらに,グループ管理サーバ32は,登録要求元のコンテンツ処理装置10に対して,登録完了通知を送信する(S152)。
次いで,コンテンツ処理装置10は,かかる登録完了通知を受信すると,コンテンツ処理装置10自身の登録時に取得したサービスデータに含まれるリーフIDに基づいて,グループID(上記第1のグループIDと第2のグループIDの双方)を生成する(S154)。
次いで,コンテンツ処理装置10は,登録されたコンテンツ再生装置20から,当該コンテンツ再生装置20のソースIDリストLおよびICVデータを取得する(S156)。
さらに,コンテンツ処理装置10は,S156で取得したICVデータに基づいて,取得したソースIDリストLの正当性をチェックする(S158)。上述したように,グループ管理方式の著作権管理スキームでは,ICVデータにはソースIDリストLのハッシュ値であるMAC値が含まれているので,コンテンツ処理装置10は,コンテンツ処理装置10から取得したソースIDリストLのMAC値を求めて,ICVデータのMAC値と照合することにより,当該ソースIDリストLが改竄されているか否かを検出できる。
このS158での正当性のチェックの結果,当該ソースIDリストLが正当でない(改竄されている)と判断された場合には,エラーとなり,ソースIDリストLの更新が行われない。
一方,S158での正当性のチェックの結果,当該ソースIDリストLが正当であると判断された場合には,コンテンツ処理装置10は,コンテンツ再生装置20のソースIDリストLを更新する(S160)。具体的には,コンテンツ処理装置10は,コンテンツ再生装置20から取得したソースIDリストLに,上記S154で生成したグループIDを追加する。この際,さらに,コンテンツ処理装置10自身のソースIDリストLに含まれているレコーダIDを,コンテンツ再生装置20から取得したソースIDリストLに追加してもよい。
さらに,コンテンツ処理装置10は,コンテンツ再生装置20のICVデータを更新する(S162)。具体的には,コンテンツ処理装置10は,上記S160で更新されたコンテンツ再生装置20のソースIDリストLのMAC値を求めて,新たなICVデータを生成する。
その後,コンテンツ処理装置10は,上記S160で更新したソースIDリストLと,上記S162で更新したICVデータを,コンテンツ再生装置20に送信して,コンテンツ再生装置20の記憶部に書き込む(S164)。なお,S156およびS164では,コンテンツ処理装置10とコンテンツ再生装置20との間で,セッション情報を用いてICVデータを改竄されないようにして送受信する。
以上のようなコンテンツ再生装置20のグループ登録処理により,コンテンツ再生装置20は,自身のソースIDリストLにグループID追加されたため,当該グループIDが付加された配信コンテンツを再生可能となる。
次に,図17に基づいて,本実施形態にかかるコンテンツ再生装置(PD)20を,既に登録されている機器グループから登録解除する処理(グループ登録解除処理)について説明する。図17は,本実施形態にかかるコンテンツ再生装置(PD)20のグループ登録解除処理を示すタイミングチャートである。
かかるコンテンツ再生装置(PD)20のグループ登録解除処理も,上記コンテンツ再生装置(PD)20のグループ登録処理と同様に,コンテンツ再生装置(PD)20をコンテンツ処理装置(PC)10にローカル接続して,コンテンツ処理装置(PC)10がサーバ30に登録解除要求を行うことによってなされる。
図17に示すように,まず,ステップS170〜S180では,登録解除要求元のコンテンツ処理装置10とサーバ30との間でネットワーク5を介した通信接続を安全に確立し,ユーザ認証を行う。このS170〜S180の処理は,コンテンツ処理装置10のブラウザと,サーバ30のWWWサーバ31との間でなされる。なお,かかるS170〜S180の処理は,S176において,コンテンツ処理装置10からWWWサーバ31にコンテンツ再生装置20の登録解除要求通知が成される点を除いては,上記図14で説明したコンテンツ処理装置10のグループ登録処理のS60〜S70と略同一であるので,詳細説明を省略する。
次のステップS182〜S198では,コンテンツ処理装置10を実際に登録解除するための処理がなされる。このS182〜S198での処理は,登録解除要求元のコンテンツ処理装置10の著作権管理部と,サーバ30のグループ管理サーバ32との間でなされる。
具体的には,まず,コンテンツ処理装置10は,登録解除対象のコンテンツ再生装置20から,当該コンテンツ再生装置20のソースIDリストLおよびICVデータを取得する(S182)。
さらに,コンテンツ処理装置10は,上記S158と同様にして,S182で取得したICVデータに基づいて,取得したソースIDリストLの正当性をチェックする(S184)。このS184での正当性のチェックの結果,当該ソースIDリストLが正当でない(改竄されている)と判断された場合には,エラーとなり,ソースIDリストLの更新が行われない。
一方,S184での正当性のチェックの結果,当該ソースIDリストLが正当であると判断された場合には,コンテンツ処理装置10は,コンテンツ再生装置20のソースIDリストLを更新する(S186)。具体的には,コンテンツ処理装置10は,コンテンツ再生装置20から取得したソースIDリストLから,グループIDを削除する。この際,さらに,当該ソースIDリストLに含まれているレコーダIDを,削除してもよい。これにより,コンテンツ再生装置20において,これらのソースIDが付加されたコンテンツの再生が不可能となる。
さらに,コンテンツ処理装置10は,コンテンツ再生装置20のICVデータを更新する(S188)。具体的には,コンテンツ処理装置10は,上記S186で更新されたコンテンツ再生装置20のソースIDリストLのMAC値を求めて,新たなICVデータを生成する。
その後,コンテンツ処理装置10は,上記S186で更新したソースIDリストLと,上記S188で更新したICVデータを,コンテンツ再生装置20に送信して,コンテンツ再生装置20の記憶部に書き込む(S190)。
次いで,コンテンツ処理装置10は,グループ管理サーバ32に対し,登録解除対象のコンテンツ再生装置20の登録解除要求を行う(S192)。具体的には,コンテンツ処理装置10は,グループ管理サーバ32に対し,上記S180で受信したトランザクションIDと,コンテンツ処理装置10自身に対応するターミナルIDと,登録解除対象のコンテンツ再生装置20のデバイスIDとを送信して,登録解除要求を行う。なお,この192で送信される情報は,上記セッション情報によって外部からの改竄が防止されるので,安全に送信可能である。
次いで,グループ管理サーバ32は,上記登録解除要求を受信すると,コンテンツ再生装置20の登録解除可否を判断する(S194)。例えば,不正な登録解除要求である場合などには,グループ管理サーバ32は,登録解除を許可しない。
このようなS194での登録可否判断の結果,登録解除を許可しない場合には,グループ管理サーバ32は,コンテンツ処理装置10に登録解除不可である旨のエラー通知を送信する。
一方,S194での登録可否判断の結果,登録解除を許可する場合には,グループ管理サーバ32は,登録解除対象のコンテンツ再生装置20の登録解除処理を行う(S196)。具体的には,グループ管理サーバ32は,上記登録要求元のコンテンツ処理装置10のターミナルID等に基づいて,グループ登録データベース324内の上記認証されたユーザのレコードを特定し,このレコードから,上記登録解除対象のコンテンツ再生装置20のデバイスDを削除する。
その後,グループ管理サーバ32は,登録解除要求元のコンテンツ処理装置10に対して,登録解除完了通知を送信する(S198)。
以上のように,コンテンツ再生装置20の登録解除処理では,コンテンツ処理装置10側で,先に,コンテンツ再生装置20のソースIDリストLからグループIDを削除(S186)した後に,グループ管理サーバ32側で,登録解除処理(S196)を行う。これにより,グループ管理サーバ32で登録解除されたコンテンツ再生装置20に関しては,当該コンテンツ再生装置20のソースIDリストLからグループIDを確実に削除できる。このため,グループ管理サーバ32上では登録解除されているにもかかわらず,コンテンツ再生装置20の実際のソースIDリストLにはグループIDが残存しているという事態を防止できる。
以上,コンテンツ処理装置(PC)10およびコンテンツ再生装置(PD)20のグループ登録処理およびグループ登録解除処理の基本的なフローについて説明した。かかる処理により,同一のコンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20の所有者が変更となった場合でも,登録解除および再登録を行うことにより,コンテンツ処理装置10のグループ変更を行うことができる。
なお,リッピング機能を有するコンテンツ処理装置10の新規グループ登録,グループ変更があった場合でも,当該コンテンツ処理装置10のレコーダIDは不変である。このため,新規グループ登録前またはグループ変更前に当該コンテンツ処理装置10によってリッピングされたコンテンツを,新規グループ登録後またはグループ変更後においても,当該コンテンツ処理装置10が属する機器グループの機器は,自由に再生可能である。これにより,リッピング機能を有するコンテンツ処理装置10のユーザの利便性が向上し,購入メリットが高まる。
<8.グループ管理方式の再生制御処理>
次に,図18に基づいて,本実施形態にかかるコンテンツ処理装置10におけるグループ管理方式のコンテンツ再生制御処理について説明する。図18は,本実施形態にかかるコンテンツ処理装置10におけるグループ管理方式のコンテンツ再生制御処理を示すフローチャートである。なお,グループ管理方式の再生制御処理は,コンテンツに付加されているソースIDと,ソースIDリストLとに基づいて,コンテンツの再生を制御する処理である。
図18に示すように,まず,ステップS202では,例えばユーザによって再生要求が成される(ステップS202;再生要求ステップ)。ユーザは,コンテンツ処理装置10の入力装置108を操作して,所望のコンテンツを選択し,選択したコンテンツを再生するようにコンテンツ再生部170に対して指示する。
次いで,ステップS204では,コンテンツに付加されているソースIDが読み出される(ステップS204)。コンテンツ再生部170の再生可否判断部172は,まず,上記再生要求されたコンテンツをコンテンツデータベース116または記録媒体7等から読み出し,次いで,このコンテンツに付加されているライセンスに含まれるソースIDを読み出して解釈する。
さらに,ステップS206では,上記コンテンツから読み出したソースIDが,コンテンツ処理装置10のソースIDリストLに含まれているか否かが判定される(ステップS206)。具体的には,コンテンツ再生部170の再生可否判断部172は,例えばストレージ装置111からソースIDリストLを読み出して解釈する。次いで,再生可否判断部172は,上記コンテンツから読み出したソースIDと,ソースIDリストLに含まれているソースIDとを比較し,上記コンテンツから読み出したソースIDがソースIDリストLに含まれているか否かを判断する。
この判断の結果,コンテンツから読み出したソースIDが,ソースIDリストLに含まれている場合には,再生可否判断部172は当該コンテンツの再生を許可し,ステップS208に進む。一方,コンテンツから読み出したソースIDが,ソースIDリストLに含まれていない場合には,再生可否判断部172は当該コンテンツの再生を許可せず,再生制御処理を終了する。
さらに,ステップS208では,現在時刻が取得される(ステップS208)。再生可否判断部172は,コンテンツ処理装置10に内蔵されている計時装置(図示せず。)から現在時刻を取得する。
その後,ステップS210では,上記取得した現在時刻が,上記コンテンツから読み出したソースIDの有効期限内であるか否かが判断される(ステップS210)。具体的には,再生可否判断部172は,まず,上記コンテンツから読み出したソースIDに対応する有効期限情報を,ソースIDリストLから読み出す。上記コンテンツから読み出されたソースIDに対応する有効期限情報は,例えばソースIDリストL内に,当該ソースIDと関連付けられて記録されている。
次いで,再生可否判断部172は,上記取得した現在時刻が,上記ソースIDの有効期限を越えているか否かを判断する。この判断の結果,現在時刻が,上記ソースIDの有効期限を越えている場合には,ソースIDが期限切れとなっている。このため,再生可否判断部172は,上記コンテンツの再生を許可せず,再生制御処理を終了する。
一方,当該現在時刻が,上記ソースIDの有効期限内である場合には,再生可否判断部172は,当該コンテンツの再生を許可し,ステップ212に進む。この結果,ステップS212では,再生実行部174が当該コンテンツを再生する(ステップS212)。
以上のように,本実施形態にかかるグループ管理方式のコンテンツ再生制御処理は,コンテンツに付加されているソースIDリストL内の,ソースIDと,このソースIDの有効期限情報とに基づいて実行される。かかる再生制御によれば,ソースID単位でコンテンツの再生の有効期限を設定して,コンテンツの再生を許可/不許可することができる。なお,ソースIDの有効期限は必ずしも設定されなくてもよい。
<9.グループ管理方式のソースIDリストの更新処理>
次に,図19に基づいて,本実施形態にかかるコンテンツ処理装置(PC)10におけるソースIDリストLの更新処理について説明する。図19は,本実施形態にかかるコンテンツ処理装置10におけるソースIDリストLの更新処理を示すフローチャートである。このリスト更新処理は,コンテンツ処理装置10が,配布されたグループ証明書Gを取得し,かかるグループ証明書Gに基づいて,コンテンツ処理装置10自身のソースIDリストLまたはローカル接続されたコンテンツ再生装置20のソースIDリストLを更新する例である。
図19に示すように,まず,ステップS220では,コンテンツ処理装置10は,他のコンテンツ処理装置10または証明書管理サーバ36から配布されたグループ証明書Gを取得する(ステップS220)。コンテンツ処理装置10は,ネットワーク5またはローカルライン7を介してグループ証明書Gを受信する,或いは,記憶媒体7に記録されているグループ証明書Gを読み出すことによって,グループ証明書Gを取得可能である。
次いで,ステップS222では,上記取得したグループ証明書Gが有効期限内であるか否かが判断される(ステップS222)。具体的には,コンテンツ処理装置10のリスト更新部184は,まず,グループ証明書Gに含まれている有効期限情報を読み出し,コンテンツ処理装置10に内蔵されている計時装置から現在時時刻情報を取得する。次いで,リスト更新部184は,現在時刻がグループ証明書Gの有効期限内であるか否かを判断する。この判断の結果,グループ証明書Gが有効期限内である場合には,S224に進む。一方,グループ証明書Gが有効期限切れである場合には,リスト更新を拒否し,リスト更新処理を終了する。
さらに,ステップS224では,リスト更新部184によって,上記取得したグループ証明書Gに含まれているグループIDが読み出される(ステップS224)。
その後,ステップS226では,リスト更新部184によって,コンテンツ処理装置10自身が保有しているグループIDが読み出される(ステップS226)。本実施形態では,各コンテンツ処理装置10においてグループIDはソースIDリストLに保存されているので,リスト更新部184は,ソースIDリストLからコンテンツ処理装置10に対応するグループIDを読み出す。
次いで,ステップS228では,リスト更新部184によって,上記取得したグループ証明書Gから読み出したグループIDと,コンテンツ処理装置10自身に対応するグループIDとが一致するか否かが判断される(ステップS228)。この判断の結果,双方のグループIDが一致する場合には,リスト更新が許可され,S230に進む。一方,双方のグループIDが異なる場合には,リスト更新が拒否され,リスト更新処理を終了する。
さらに,ステップS230では,リスト更新部184によって,グループ証明書Gに含まれているレコーダIDがソースIDリストLに追加される(ステップS230)。具体的には,リスト更新部184は,上記取得したグループ証明書GからレコーダIDを読み出し,かかるレコーダIDをソースIDリストLに書き込む。これにより,コンテンツ処理装置10は,当該レコーダIDが付加されているリッピングコンテンツを再生可能となる。以上までで,グループ証明書Gに基づくソースIDリストLの更新処理が終了する。
以上,本実施形態にかかるコンテンツ共有システム100およびこれを利用したコンテンツ共有方法の基本的構成について説明した。かかるコンテンツ共有システム100では,グループ管理方式の著作権管理と,SDMI準拠のチェックイン・チェックアウト方式の著作権管理方式とを実現できる。
このうち,コンテンツ共有システム100においてグループ管理方式の著作権管理を行う場合には,複数の機器間で共有されるコンテンツをコンテンツ提供元単位(提供元のユーザ単位若しくは機器単位)で管理し,コンテンツ処理装置10によるコンテンツの再生を,コンテンツ提供元に応じて制限することによって,コンテンツの著作権管理を行う。即ち,機器間でのコンテンツの共有をコンテンツ提供元単位で許可/不許可することができる。
このため,コンテンツ提供元が不正なコンテンツ提供元である場合には,コンテンツ取得側のコンテンツ処理装置10において,この不正なコンテンツ提供元から取得した全てのコンテンツの再生を,一括して禁止することができる。従って,不特定多数のユーザに対するリッピングコンテンツの大量配布行為,配信コンテンツをインターネット上でダウンロード可能に公開する行為などといった違法行為を,効果的に防止できる。
一方,コンテンツの提供元が正当なコンテンツ提供元である場合には,一旦,このコンテンツ提供元のソースIDをソースIDリストLに追加してコンテンツの共有を許可しておけば,その後は,許可されたコンテンツ提供元から提供されたものであれば,別のコンテンツであっても自由に再生することができる。このため,私的使用の範囲内では,複数の機器間でコンテンツを自由にコピーすることができる。よって,私的利用に限り無制限のコピーを認めていた従来のアナログコンテンツの流通システムに近い著作権管理を実現できる。
よって,上記実施形態にかかるコンテンツ共有システム100は,(1)コンテンツ配信サービス等に対して正当な対価を支払わずに,コンテンツを不正利用する行為を制限する著作権利管理機能と,(2)正当な対価を支払った私的使用の範囲内でのコンテンツ利用の自由度を高めること,を両立させることができる。
また,このようなグループ管理方式の著作権管理処理では,原則として,コンテンツ配信サービスやリッピングコンテンツ共有サービスの登録時などに一回だけ,ソースIDリストLのソースIDを追加する処理を行えばよい。従って,従来のチェックイン・チェックアウト方式の著作権管理処理のように,コンテンツのコピー(チェックイン/チェックアウト)を行う度ごとに毎回,著作権管理処理を実行する場合と比して,著作権管理処理の効率化を図れる。
さらに,コンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20の所有者(ユーザ)単位で,各機器をグループ登録してグループ化することにより,同一の機器グループに登録された機器間では,コンテンツを自由にコピーして利用できる。このため,私的使用をする正当なユーザは,自己の所有する機器間で自由にコンテンツをコピーでき,また,コンテンツのコピー元やコピー回数などを意識する必要がないので,著作権管理システムの存在を感じにくい。従って,私的使用の範囲内では,ユーザによるコンテンツ利用の自由度,および利便性をさらに高め,ユーザフレンドリーな著作権管理を実行できる。
<10.ローカル登録について>
ここで,図20を参照しながら,本実施の形態に係るグループ管理方式の著作権管理システム(コンテンツ共有システム100)におけるローカル登録について詳細に説明する。図20は,本実施の形態にかかるローカル登録の概略的な構成を示す説明図である。
図20に示すように,ローカル登録の前提としてまずコンテンツ再生装置20のソースIDリストLにはレコーダIDを1つだけ登録することができる。つまり,コンテンツ再生装置20は,コンテンツ処理装置10を1つだけ特定し,そのコンテンツ処理装置10が例えばリッピングしたコンテンツデータ(又は,コンテンツ)を再生することができる。
図20(a)に示すように,レコーダIDが「レコーダID1」であるコンテンツ処理装置10とコンテンツ再生装置20がUSB等のインタフェースでローカルライン9(ケーブル)を介して接続すると,コンテンツ再生装置20のソースIDリストLにレコーダID1が追加される。つまり,コンテンツ再生装置20をレコーダID1のコンテンツ処理装置10にローカル登録することができる。
なお,本実施の形態にかかるローカル登録の一連の処理については後述するが,上述したように,コンテンツ再生装置20には1つのレコーダIDしか登録することができないため,他のレコーダIDが既に登録されていた場合,さらに他のレコーダIDに係るコンテンツデータが既にコンテンツ再生装置20に記憶されていた等の場合,ローカル登録することができない。
図20(a)に示すように,コンテンツ再生装置20が保有するソースIDリストLにレコーダID1を記述することで,レコーダID1のコンテンツ処理装置10がリッピング等により記録したコンテンツデータについてコンテンツ再生装置20は,再生することができる。なお,図20(a)に示すようにコンテンツ処理装置10がリッピング等により記録したコンテンツデータにはレコーダID1が付与されている。
次に,図20(b)に示すように,コンテンツ再生装置20がレコーダID1のコンテンツ処理装置10aに対してローカル登録している状態から,コンテンツ再生装置20とレコーダID2のコンテンツ処理装置10bがローカルライン9で接続し,レコーダID2のコンテンツデータを取得し,再生しようとすると,コンテンツ再生装置20のソースIDリストLに登録されているレコーダIDは,レコーダID1であるため再生することができない。
さらに,レコーダID2をソースIDリストLに登録しようとしても,既にレコーダID1が登録されているため,コンテンツ再生装置20が保有するソースIDリストLに記述することができずレコーダID2のコンテンツ処理装置10bにローカル登録することもできない。
コンテンツ再生装置20がレコーダID2のコンテンツデータを再生するためには,ソースIDリストLに既に記述されているレコーダID1を削除するとともに,レコーダID1のコンテンツデータを削除する。つまり,コンテンツ再生装置20のローカル登録の解除をする必要がある。
ローカル登録の解除は,コンテンツ再生装置20が保有するソースIDリストLに記述されたレコーダIDを削除することである。上記レコーダIDの削除は,レコーダIDを追加したコンテンツ処理装置10をはじめ,どのコンテンツ処理装置10からでもコンテンツ再生装置20にローカルライン9で接続することで削除することができる。
また,上記レコーダIDの削除は,コンテンツ再生装置20のHDD等の記録部を,ソースIDリストLを含め一切のデータを削除する初期化処理をした場合でもよく,レコーダIDが削除されれば,ローカル登録の解除をすることができる。
ソースIDリストLからレコーダID1が削除され,レコーダID1のコンテンツデータが削除されると,レコーダID2のコンテンツ処理装置10bはコンテンツ再生装置20のソースIDリストLに自身のレコーダID2を追加することができる。つまりローカル登録できる。
なお,既にローカル登録したコンテンツ再生装置20が他のコンテンツ処理装置10に対してローカル登録する場合,上述の通り,コンテンツ再生装置20が保有するレコーダIDと,そのレコーダIDが付加されたコンテンツデータを削除することが必要である場合を例に挙げて説明したが,かかる例に限定されない。例えば,コンテンツ再生装置20が保有するレコーダIDだけをソースIDリストLから削除することをローカル登録の解除として,他のコンテンツ処理装置10に対しローカル登録することを許可するように構成してもよい。
図20(c)に示すように,コンテンツ再生装置20が保有するソースIDリストLに記述されたレコーダID1を削除し,レコーダID2にすることで,コンテンツ再生装置20は,レコーダID2のコンテンツ処理装置10bが保有するレコーダID2が付加されたコンテンツデータを取得し,そのレコーダID2のコンテンツデータを再生することができる。
次に,図21を参照しながら,上記説明したグループ登録またはローカル登録した際のコンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20が保有するソースIDリストLについて説明する。
図21(a)に示すように,レコーダID1のコンテンツ処理装置10aと,レコーダID2のコンテンツ処理装置10bと,ローカル登録済のコンテンツ再生装置20とが存在していたとする。なお,コンテンツ再生装置20は,レコーダID1のコンテンツ処理装置10aに対しローカル登録し,レコーダID1のコンテンツデータを保有している。
次に,図21(b)に示すように,レコーダID1のコンテンツ処理装置10aがグループIDAのサービス登録(又は,グループ登録と記載する場合もある。)をすると,レコーダID1のコンテンツ処理装置10bが保有するソースIDリストLには,グループIDAが追加される。なお,レコーダID1は自分のレコーダIDであるため既に記述されている。
同様に,レコーダID2のコンテンツ処理装置10bについてもグループIDAのサービス登録をすると,レコーダID2のコンテンツ処理装置10bのソースIDリストLには,グループIDAが記述される。
さらに,同じグループIDをもつ装置同士で1つのグループを形成し,グループ登録することができ,ソースIDリストLに同じグループIDをもつ装置のレコーダIDが追加される。
図21(b)に示すように,レコーダID2のコンテンツ処理装置10bのソースIDリストLには,同じグループIDAが追加されたレコーダID1のコンテンツ処理装置10のレコーダIDが追加され,レコーダID1のコンテンツ処理装置10aのソースIDリストにもレコーダID2が追加される。
なお,図21(b)に示すように,コンテンツ処理装置10がソースIDリストLにレコーダIDを追加するタイミングとして,例えば,グループ管理サーバ32にコンテンツ処理装置10がアクセスした際に,グループ管理サーバ32から送信されるグループ証明書Gを受信したタイミング等を例に挙げることができるが,かかる例に限定されない。また上記グループ証明書Gを受信することで,コンテンツ処理装置10は新規に追加されたレコーダIDを含め当該グループIDに属する全てのレコーダIDをソースIDリストLに追加することができる。
アクセスとは,例えば,システムの利用,サーバへの接続,ファイルの参照,ファイルの保存,ファイルの削除,またはファイルの変更など,通信網(ネットワーク5)を介して情報を処理する情報処理を総称していう。
次に,図21(c)に示すように,既にグループIDAでサービス登録済であるコンテンツ処理装置10aの他に,さらにレコーダID1のコンテンツ処理装置10aにローカル登録しているコンテンツ再生装置20についてもグループIDAのグループにサービス登録すると,コンテンツ再生装置20が保有するソースIDリストLには,グループIDAが登録され,さらにレコーダID2も追加される。
従って,コンテンツ再生装置20がグループIDAでサービス登録すると,レコーダID1およびレコーダID2のコンテンツ処理装置10a,10bがリッピング等により記録したコンテンツデータをコンテンツ再生装置20は再生することができる。
なお,コンテンツ再生装置20をサービス登録することで,まずグループIDAがコンテンツ再生装置20のソースIDリストLに追加されるが,そのグループIDAに属する例えばレコーダID2等のレコーダIDが上記ソースIDリストLに追加されるタイミングは,例えば,レコーダID2のコンテンツ処理装置10bにローカルライン9で接続した場合等があるが,かかる例に限定されない。
次に,図22を参照しながら,コンテンツ処理装置10のグループ登録部に備わる構成要素について説明する。図22は,本実施の形態にかかるコンテンツ処理装置10のグループ登録部の概略的な構成を示すブロック図である。
図22に示すように,コンテンツ処理装置10内のグループ登録部には,取得部401と,検出部403と,レコーダID追加部405と,登録要求情報送信部407と,登録完了受信部409と,告知部411と,グループID追加部413とが備わる。
上記取得部401は,接続先のコンテンツ再生装置20が保有するソースIDリストL(第2のソースIDリスト)を取得する。なお,取得されたソースIDリストLはICV計算され,MAC値が求められて,別途取得する改竄検出用データに含まれるMAC値と照合され,改竄されていないことが確かめられる。上記改竄検出用データは,ソースIDリストLに基づき生成される。
上記検出部403は,上記取得部401が取得したソースIDリストLのコンテンツ再生装置20がサービス登録されているか否かを検出し,さらに上記取得部401が取得したコンテンツ再生装置20のソースIDリストLに当該取得元のコンテンツ処理装置10(自コンテンツ処理装置10)のレコーダIDが記述されているか否かを検出する。自コンテンツ処理装置10は,コンテンツ処理装置10自身などと同義である。
レコーダID追加部405は,上記取得部401が取得したソースIDリストLに自コンテンツ処理装置10のレコーダIDを追加し,そのソースIDリストLの取得先であるコンテンツ再生装置20に対し追加したソースIDリストLをストレージ装置等に格納する。
レコーダID追加部405が上記ソースIDリストLにレコーダIDを追加する条件として,後程説明するが,ソースIDリストLの取得先であるコンテンツ再生装置20がサービス未登録であり,そのソースIDリストL内に取得元のコンテンツ処理装置10自身(自コンテンツ処理装置10)のレコーダID以外のレコーダIDが記述されていないことが検出部403によって検出されること等を条件として例示することができる。
なお,レコーダID追加部405は,コンテンツ再生装置20のソースIDリストLにレコーダIDを追加する場合を例に挙げて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,レコーダID追加部405は,コンテンツ処理装置10が保有するソースIDリストLにレコーダIDを追加する場合等でもよい。
リスト管理部(リスト更新部)140
登録要求情報送信部407は,ユーザによってマウス等の入力部が操作され,コンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20をサービス登録する旨の要求等を受付けると,登録要求情報送信部407は,送信部に登録要求情報を送信する。なお,送信された登録要求情報は,送信部を介しネットワークを通じてグループ管理サーバ32に送信される。
上記登録完了受信部409は,登録要求情報が送信されたグループ管理サーバ32から登録完了の旨を知らせる登録完了情報をネットワークを介して受信する。なお,上記グループ管理サーバ32から正常にコンテンツ再生装置20またはコンテンツ処理装置10のサービス登録処理が終了しない場合,登録完了情報ではなく,登録異常情報等が送信される。
上記告知部411は,コンテンツ処理装置10の表示画面上にサービス登録を勧める告知等を表示する。また,コンテンツ再生装置20に記憶された自コンテンツ処理装置10に対応しないレコーダIDのコンテンツデータを消去(初期化)するよう勧める告知等を表示画面上に表示する。なお,コンテンツ処理装置10の表示画面上に表示する場合に限られず,コンテンツ再生装置20の表示画面上にサービス登録を勧める告知等が表示される場合でも実施可能である。
グループID追加部413は,上記登録完了受信部409で登録完了情報を受信すると,コンテンツ処理装置10が保有するソースIDリストLに記述されたグループIDを,コンテンツ再生装置20が保有するソースIDリストLに追加する。その際,取得部401が取得したソースIDリストLにグループID追加部413はグループIDを追加する。
また,上述したグループID追加部413が備える機能とほぼ同一の機能を,図8で上記説明したグループID更新部149が備える場合等でも実施可能であり,グループID更新部149が,ソースIDリストLにグループIDを追加等してもよい。
次に,図23〜図25を参照しながら,本実施の形態にかかるコンテンツ再生装置20に対する自動的なローカル登録処理を含んだ一連の登録処理について説明する。
まず,図23に示すように,コンテンツ再生装置20がコンテンツ処理装置10にケーブル(ローカルライン9)接続すると(S301),コンテンツ処理装置10に備わる取得部401がケーブル(ローカルライン9)接続先のコンテンツ再生装置20が保有するソースIDリストLを取得する。
取得部401がソースIDリストLを取得すると,検出部403は上記ソースIDリストLに基づき取得先のコンテンツ再生装置20が何らかの登録がなされているか否かを検出する(S302)。例えば,検出部403は,コンテンツ再生装置20が保有するソースIDリストLにグループIDが記述されているか,取得元のコンテンツ処理装置10(自コンテンツ処理装置10)のレコーダIDが記述されているか等を検出する。
検出部403が,例えばソースIDリストLにグループIDが記述されていた場合,そのコンテンツ再生装置20はサービス登録(又はグループ登録)済であることを検出し,ソースIDリストLにレコーダIDが記述されていた場合,そのコンテンツ再生装置20はローカル登録済であることを検出する。
検出の結果,ローカル登録またはサービス登録など,コンテンツ再生装置20が何らかの登録がなされていた場合(S302),次に検出部403はコンテンツ再生装置20がローカル登録済であるか否かを検出し(S303),検出結果がローカル未登録の場合,次にコンテンツ処理装置10がサービス登録されているか否かを検出する(S304)。なお,コンテンツ処理装置10がサービス登録されているか否かは,コンテンツ処理装置10が保有するソースIDリストL(第1のソースIDリスト)に,グループIDが記述されているか否かに基づき判断することができる。
検出部403による検出の結果,コンテンツ処理装置10がサービス未登録の場合(S304),つまりケーブル(ローカルライン9)接続したコンテンツ再生装置20がローカル未登録であり,且つコンテンツ処理装置10がサービス未登録である場合,コンテンツ処理装置10について,グループ管理サーバ32にサービス登録を促すためのサービス登録勧告情報を告知部411が生成し,コンテンツ処理装置10の表示画面に表示する(S305)。
次に,上記告知部411によるサービス登録勧告情報を表示画面を介してユーザが視認することで,コンテンツ処理装置10のサービス登録する場合(S305),表示画面にサービス登録用の登録画面を表示する(S306)。
画面に表示された登録画面に従って,ユーザがマウス等の入力部を操作し,サービス登録の指示を登録要求情報送信部407が受付けた場合,当該登録要求情報送信部407は,登録要求情報をグループ管理サーバ32に送信する。
コンテンツ処理装置10がグループ管理サーバ32からサービス登録完了を示す登録完了情報(登録完了情報)を受信し,リーフIDに基づきグループIDを生成し,グループID追加部413がコンテンツ処理装置10のソースIDリストLにグループIDを追加することで,サービス登録が完了する(S307)。なお,上記グループIDの追加と共に,そのグループIDに属するレコーダIDについてもコンテンツ処理装置10のソースIDリストLに追加される。
一方,コンテンツ再生装置20のサービス登録をしない場合(S305),コンテンツ処理装置10の表示画面に図26に示すような警告画面を表示する(S308)。図26に示す警告画面を表示することで,ユーザにコンテンツ再生装置20が正しく登録がなされていないことを認識させることができる。
また,コンテンツ処理装置10が既にサービス登録されている場合(S304),例えば,コンテンツ処理装置10のソースIDリストLに登録されているグループIDと,コンテンツ再生装置20のソースIDリストLに登録されているグループIDとが同一であることを,検出部403が検出するると(S309),コンテンツ処理装置10は,当該コンテンツ処理装置10に格納された上記グループIDが付与されているコンテンツデータをコンテンツ再生装置20に転送することができる(S310)。
コンテンツ処理装置10およびコンテンツ再生装置20が保有するソースIDリストLに記述されたグループIDが同一でない場合(S309),上記説明したように,図26に示す警告画面が画面上に表示され(S311),結果として,例えば,コンテンツ処理装置10は,コンテンツ配信サーバ34から配信されたコンテンツデータをコンテンツ再生装置20に転送することができない。
次に,S302において,コンテンツ再生装置20が何も登録がなされていなかった場合,図24に示すように,まず上記告知部411によるサービス登録勧告情報をコンテンツ処理装置10の表示画面を介してユーザが視認し,コンテンツ再生装置20のサービス登録する場合(S312),さらに検出部403によってケーブル(ローカルライン9)接続されたコンテンツ処理装置10がサービス登録されているか登録状況が検出される(S313)。
検出部403による検出の結果,コンテンツ処理装置10がサービス登録されていた場合(S313),コンテンツ処理装置10の表示画面にコンテンツ再生装置20のサービス登録用の登録画面を表示する(S314)。
次に,ユーザは,画面に表示された登録画面に従って,マウス等の入力部を操作し,コンテンツ再生装置20に対するサービス登録の指示を登録要求情報送信部407が受付けた場合,当該登録要求情報送信部407は,登録要求情報をグループ管理サーバ32に送信する。
コンテンツ処理装置10がグループ管理サーバ32からコンテンツ再生装置20のサービス登録完了を示す登録完了情報(登録完了情報)を受信することによって,コンテンツ再生装置20のソースIDリストLに,当該コンテンツ処理装置10が属するグループのグループIDをグループID追加部413が追加することで,サービス登録が完了する(S315)。なお,上記グループIDの追加と共に,そのグループIDに属するレコーダIDについてもコンテンツ再生装置20のソースIDリストLに追加される。
コンテンツ再生装置20のサービス登録が済むと(S315),コンテンツ処理装置10は,当該コンテンツ処理装置10に記憶された同一のグループIDが付与されているコンテンツデータをコンテンツ再生装置20に転送することができる(S316)。
一方,検出部403による検出の結果,コンテンツ処理装置10がサービス登録されていなかった場合(S317),コンテンツ処理装置10の表示画面にコンテンツ再生装置20及びコンテンツ処理装置10をサービス登録するための登録画面を表示する(S318)。
画面に表示された登録画面に従って,ユーザがマウス等の入力部を操作し,サービス登録の指示を登録要求情報送信部407が受付けた場合,当該登録要求情報送信部407は,登録要求情報をグループ管理サーバ32に送信する。
なお,S318においてはコンテンツ再生装置20及びコンテンツ処理装置10のサービス登録が行われるが,コンテンツ再生装置20とコンテンツ処理装置10の各々の装置について例えばユーザID,パスワード等の入力を受付けて,各々登録要求情報を生成する場合や,上記各々の装置についてサービス登録する際に,例えばユーザIDやパスワードなど,共通する情報の入力を受付ける場合はどちらか一方の情報を受付ければ,自動的に登録要求情報を生成する場合等でもよい。後者の場合によれば,ユーザによる情報入力処理の簡略化や,登録要求情報の生成時間の短縮化が図れる。
コンテンツ処理装置10がグループ管理サーバ32から,コンテンツ処理装置10及びコンテンツ再生装置20のサービス登録完了を示す登録完了情報(登録完了情報)を受信し,リーフIDに基づきグループIDを生成し,グループID追加部413がコンテンツ処理装置10及びコンテンツ再生装置20のソースIDリストLにグループIDを追加することで,サービス登録が完了する(S318)。なお,上記グループIDの追加と共に,そのグループIDに属するレコーダIDについてもコンテンツ再生装置20及びコンテンツ処理装置10のソースIDリストLに追加される。
コンテンツ処理装置10及びコンテンツ再生装置20のサービス登録が済むと(S318),コンテンツ処理装置10が記憶するコンテンツデータのうち,コンテンツ処理装置10が保有するソースIDリストLに追加されたグループIDと同一のグループIDが付加されたコンテンツデータについて,コンテンツ再生装置20に転送することができる(S319)。
さらに,上記告知部411により生成されたサービス登録勧告情報が表示画面に表示され,それをユーザが視認した結果,コンテンツ処理装置10のサービス登録をしない場合(S312),つまり,コンテンツ再生装置20は何ら登録がされておらず,サービス登録もしない場合,コンテンツ処理装置10のレコーダID追加部405は,コンテンツ処理装置10自身のレコーダIDをコンテンツ再生装置20の取得済のソースIDリストLに追加するとともに,更新されたソースIDリストLからICV計算することで求められたMAC値を含む改竄検出用データを生成し,コンテンツ再生装置20に上記追加後のソースIDリストLと改竄検出用データを格納する(S320)。
ローカル登録が済むと(S320),コンテンツ処理装置10が保有するコンテンツデータのうち,レコーダIDが付加されたコンテンツデータ(リッピングコンテンツデータ)をコンテンツ再生装置20に転送することができる(S321)。
従って,コンテンツ再生装置20が何らかの登録がなされていない場合,コンテンツ処理装置10はコンテンツ再生装置20を自動的にローカル登録する。かかるローカル登録によって,例えば,インターネット等のネットワークに通信する機能がなくても,コンテンツ再生装置20は,コンテンツ処理装置10が保有するコンテンツデータを取得し,そのコンテンツデータを再生することができる。なお,コンテンツ配信サーバ34から配信されるコンテンツデータについては例えばサービス登録がされない限り,コンテンツ再生装置20では再生することができない。
次に,図23に示すように,コンテンツ再生装置20が何らかの登録がなされ(S302),そのうちコンテンツ再生装置20はローカル登録されている場合(S303)であって,さらに図25に示すように,コンテンツ再生装置20とローカル登録したコンテンツ処理装置10が実際にケーブル(ローカルライン9)接続しているコンテンツ処理装置10であるか否か判断する(S322)。
つまり,検出部403が,コンテンツ再生装置20のソースIDリストLに,コンテンツ処理装置10自身に対応するレコーダIDと同一のレコーダIDが記述されていることを検出した場合,コンテンツ再生装置20とローカル登録したコンテンツ処理装置10が実際にケーブル(ローカルライン9)接続していると判断できる。
検出の結果,コンテンツ再生装置20とコンテンツ処理装置10のソースIDリストLに記述されたレコーダIDが異なる場合(S322),警告画面をコンテンツ処理装置10の画面に表示し(S323),さらにコンテンツ再生装置20のストレージ装置にコンテンツデータが存在しているか否か確認する(S324)。
コンテンツデータが存在していなかった場合(S324),コンテンツ再生装置20について,グループ管理サーバ32にサービス登録を促すためのサービス登録勧告情報を告知部411が生成し,コンテンツ処理装置10の表示画面に表示する(S325)。
また,コンテンツ再生装置20にコンテンツデータが存在していた場合(S324),図27に示すような初期化を促す画面がコンテンツ処理装置10の画面上に表示される(S326)。図27に示す画面を介してユーザによる入力部の操作によって「初期化する」ボタンが押下されると,コンテンツ再生装置20のストレージ装置に記憶されたデータを全て削除し,物理的な初期化処理を実行する(S327)。
上記コンテンツ再生装置20に対する初期化処理が完了すると(S327),コンテンツ処理装置10のレコーダID追加部405は,ローカル登録処理を実行する(S328)。具体的には,レコーダID追加部405は,コンテンツ処理装置10自身のレコーダIDをコンテンツ再生装置20の取得済のソースIDリストLに追加するとともに,更新されたソースIDリストLからICV計算することで求められたMAC値を含む改竄検出用データを生成し,コンテンツ再生装置20に上記追加後のソースIDリストLと改竄検出用データを格納する(S328)。
従って,コンテンツ再生装置20に対する初期化処理を実行することで(S327),異なるレコーダIDを有する他のコンテンツ処理装置10に登録されていたローカル登録を解除し,ケーブル(ローカルライン9)接続された自コンテンツ処理装置10のレコーダIDで自動的にローカル登録することができる(S328)。
次に,検出の結果,コンテンツ再生装置20のソースIDリストLに記述されたレコーダIDと,コンテンツ処理装置10のソースIDリストLに記述されたレコーダIDとが同一の場合(S322),上記告知部411によるサービス登録勧告情報を画面に表示する。,ユーザがこの表示を視認した結果,コンテンツ再生装置20をサービス登録しない場合には(S329),例えば,コンテンツ処理装置10のストレージ装置に記憶されたコンテンツデータのうち,レコーダIDが付加されたコンテンツデータ(リッピングコンテンツデータ)のみをコンテンツ再生装置20に転送することができる(S330)。
また,コンテンツ再生装置20をサービス登録する場合(S329)で,且つ,検出部403による検出の結果,コンテンツ処理装置10がサービス登録されていた場合(S331),コンテンツ処理装置10の表示画面にコンテンツ再生装置20のサービス登録用の登録画面を表示する(S332)。
次に,ユーザは,画面に表示された登録画面に従って,マウス等の入力部を操作し,コンテンツ再生装置20に対するサービス登録の指示を登録要求情報送信部407が受付けた場合,当該登録要求情報送信部407は,登録要求情報をグループ管理サーバ32に送信する。
コンテンツ処理装置10がグループ管理サーバ32からコンテンツ再生装置20のサービス登録完了を示す登録完了情報(登録完了情報)を受信することによって,コンテンツ再生装置20のソースIDリストLに,当該コンテンツ処理装置10が属するグループのグループIDをグループID追加部413が追加することで,サービス登録が完了する(S333)。
コンテンツ再生装置20のサービス登録が済むと(S333),コンテンツ処理装置10は,当該コンテンツ処理装置10が記憶するコンテンツデータのうち,コンテンツ処理装置10が保有するソースIDリストLに追加されたグループIDと同一のグループIDが付加されたコンテンツデータについて,コンテンツ再生装置20に転送することができる(S334)。
一方,コンテンツ処理装置10がサービス登録されていなかった場合(S331),コンテンツ処理装置10の表示画面にコンテンツ再生装置20及びコンテンツ処理装置10をサービス登録するための登録画面を表示する(S335)。
画面に表示された登録画面に従って,ユーザがマウス等の入力部を操作し,サービス登録の指示を登録要求情報送信部407が受付けた場合,当該登録要求情報送信部407は,登録要求情報をグループ管理サーバ32に送信する。
コンテンツ処理装置10がグループ管理サーバ32から,コンテンツ処理装置10及びコンテンツ再生装置20のサービス登録完了を示す登録完了情報(登録完了情報)を受信し,リーフIDに基づきグループIDを生成し,コンテンツ処理装置10及びコンテンツ再生装置20のソースIDリストLにグループID追加部413がグループIDを追加することで,サービス登録が完了する(S336)。なお,上記グループIDの追加と共に,そのグループIDに属するレコーダIDについてもコンテンツ再生装置20及びコンテンツ処理装置10のソースIDリストLに追加される。
コンテンツ処理装置10及びコンテンツ再生装置20のサービス登録が済むと(S336),コンテンツ処理装置10は,当該コンテンツ処理装置10が記憶するコンテンツデータのうち,コンテンツ処理装置10が保有するソースIDリストLに追加されたグループIDと同一のグループIDが付加されたコンテンツデータについて,コンテンツ再生装置20に転送することができる(S337)。
なお,本実施の形態においてコンテンツデータの転送はコンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20に対する転送の場合を例に挙げて説明したが,かかる例に限定されず,コンテンツ再生装置20からコンテンツ処理装置10に対する転送の場合等でも実施可能である。
また,本実施の形態においては,コンテンツ処理装置10のグループ登録部に備わる取得部401と,検出部403と,レコーダID追加部405と,登録要求情報送信部407と,登録完了受信部409と,告知部411と,グループID追加部413とはハードウェアからなる場合を例にあげて説明したが,本発明はかかる例に限定されない。例えば,上記各部のうち少なくとも一つの部位は,1又は2以上のモジュールまたはコンポーネントから構成されるプログラムの場合であってもよい。
次に,上述した一連の処理は,専用のハードウェアにより行うこともできるし,ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には,そのソフトウェアを構成するプログラムが,コンテンツ処理装置10,コンテンツ再生装置20,またはサーバ30等にインストールされる。
ここで,本明細書において,コンテンツ処理装置10,コンテンツ再生装置20,またはグループ管理サーバ32等のコンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは,必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく,並列的あるいは個別に実行される処理(例えば,並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
<11.同一IDの場合のコンテンツ処理装置又はコンテンツ再生装置の登録について>
次に,図28〜図31を参照しながら,ユーザIDが同一である場合,コンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20のサービス登録処理について説明する。図28は,本実施の形態にかかるサービス登録処理の際の入力画面の概略を示す説明図であり,図29は,本実施の形態にかかるグループ管理部の概略的な構成を示すブロック図であり,図30は,本実施の形態にかかるコンテンツ再生装置20をサービス登録する概略を示すシーケンス図であり,図31は,本実施の形態にかかるコンテンツ処理装置10をサービス登録する概略を示すシーケンス図である。
まず,上記説明した通り,コンテンツ処理装置10又はコンテンツ再生装置20をサービス登録する際には,コンテンツ処理装置10がグループ管理サーバ32にネットワークを介してアクセスし,サービス登録処理に必要な情報をグループ管理サーバ32(本実施形態にかかる管理サーバ)に送信する。
アクセスとは,例えば,システムの利用,サーバへの接続,ファイルの参照,ファイルの保存,ファイルの削除,またはファイルの変更など,通信網を介して情報を処理する情報処理を総称していう。
さらに,グループ管理サーバ32がリーフIDをコンテンツ処理装置10に送信し,そのリーフIDに基づきコンテンツ処理装置10がグループIDを生成し,当該コンテンツ処理装置10のソースIDリストL又はコンテンツ再生装置20のソースIDリストLに追加することでサービス登録が行われることを上記にて説明した。
図28に示すように,コンテンツ処理装置10の表示画面には,サービス登録する際に,グループ管理サーバ32側からユーザのID(ユーザID)とパスワードを要求する入力画面が表示され,ユーザはマウス等の入力部を操作することで,その入力画面にユーザIDとパスワードを入力する必要があった。しかしながら,同一のユーザIDであるコンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20を登録する場合等であっても,グループ管理サーバ32にユーザIDとパスワードを送信しなければならず,サービス登録処理の効率性が悪い。
そこで,コンテンツ処理装置10からグループ管理サーバ32にユーザID及びパスワードを送信しなくともサービス登録を実行することが可能なサービス登録処理を以下に説明する。
図29に示すように,コンテンツ処理装置10のグループ管理部は,ユーザ情報送信部430と,登録要求情報送信部433と,リスト管理部(リスト更新部)140とを少なくとも備える。なお,図示されていないが,上記グループ管理部の構成を説明する際に登場した取得部401,検出部403等も備わっても良い。
ユーザ情報送信部430は,ユーザによって入力部が操作されることで入力されたユーザIDやパスワードなどが含まれたユーザ情報を受付けて,そのユーザ情報を送信部を通じてグループ管理サーバ32に送信する。
登録要求情報送信部433は,デバイスID又はターミナルIDを含んだサービス登録をグループ管理サーバ32に要求するための登録要求情報を生成し,送信部を通じてグループ管理サーバ32に送信する。
登録要求情報送信部433は,コンテンツ処理装置10にローカルライン9に接続するコンテンツ再生装置20のサービス登録を行う場合,取得部401によって取得されたコンテンツ再生装置20のデバイスIDを含んだ登録要求情報を生成する。
また,登録要求情報送信部433は,コンテンツ処理装置10のサービス登録を行う場合,コンテンツ処理装置10が生成するターミナルIDを含んだ登録要求情報を生成する。
リスト管理部140は,上記登録要求情報をグループ管理サーバ32に送信後,グループ管理サーバ32から返信されるリーフIDを受信すると,そのリーフIDに基づきグループIDを生成し,サービス登録の対象となるコンテンツ処理装置10又はコンテンツ再生装置20が保有するソースIDリストLに追加する。
次に,図30を参照しながら,コンテンツ再生装置20をサービス登録する場合について説明する。なお,前提条件として,コンテンツ処理装置10は既にグループ管理サーバ32にサービス登録済である。
コンテンツ再生装置20がコンテンツ処理装置10にローカルライン9でケーブル接続すると,コンテンツ処理装置10は,上記説明したように,コンテンツ再生装置20のソースIDリストLを取得することで,当該コンテンツ再生装置20がサービス登録されているか否かを検出する。
コンテンツ再生装置20がサービス登録されていないとコンテンツ処理装置10が検出した場合,図30に示すように,まずコンテンツ処理装置10はネットワークを介してサーバ30に対しコンテンツ再生装置20の登録要求の通知をする(S340)。
特にサーバ30に備わるWWWサーバ31にアクセスし,コンテンツ処理装置10は登録要求通知する(S340)。WWWサーバ31は登録要求通知を受付けると,グループ管理サーバに転送する。
次に,コンテンツ処理装置10から登録要求通知されると,サーバ30は,登録処理を実行するために必要な情報が含まれた登録起動情報をコンテンツ処理装置10に送信する(S341)。上記登録起動情報には,例えばデータの再送に必要なトランザクションIDや,グループIDを生成するために必要なリーフID等が格納されたロケーションを示すURL等の情報が含まれている。上記リーフIDはグループ管理サーバ32によって管理されているユーザ識別情報である。
コンテンツ処理装置10は,登録起動情報を受信すると,コンテンツ処理装置10の取得部401はコンテンツ再生装置20からデバイスIDを取得する(S342)。
デバイスIDを取得すると(S342),コンテンツ処理装置10自身が保持するターミナルIDを取得する(S343)。
次に,コンテンツ処理装置10の登録要求情報送信部433が上記トランザクションIDと,ターミナルIDと,デバイスIDとを含んだ登録要求情報を生成し,サーバ30に送信する(S344)。
サーバ30のWWWサーバ31のユーザ登録部(登録部)312は,ターミナルIDに基づいて,既に登録されたコンテンツ処理装置10のレコード(登録レコード)を取得するとともに,登録可能であるかチェックを行い,その登録レコードに新たにデバイスIDを追加する(S345)。なお,コンテンツ処理装置10の登録レコードには,例えばユーザIDやパスワード等のユーザ情報がターミナルID等と対応付けられている。通常であれば,そのユーザID及びパスワードをコンテンツ処理装置10からまず受信することでグループ管理サーバ32はコンテンツ処理装置10が登録されたレコードを一意に特定していたが,ターミナルIDを受信すれば,レコードを一意に特定可能であるため,迅速かつ効率的なサービス登録処理を行うことができる。
なお,登録レコードについては,図12に示すグループ登録DB324で説明したが,登録レコード(レコード3241〜レコード3245)は,コンテンツ処理装置10等の機器をグループ管理サーバ32に登録した際に生成されるレコードである。登録レコードには,既に説明した通り,ユーザID,パスワード,ターミナルID,デバイスID,およびレコーダID等の情報が含まれている。
また,WWWサーバ(管理サーバ)31は,まずユーザID及びパスワードを含んだユーザ情報をコンテンツ処理装置10から受信し,WWWサーバ31のユーザ認証部(認証部)314は,そのユーザ情報を認証し,認証許可通知情報をコンテンツ処理装置10に送信する。その認証許可通知情報をコンテンツ処理装置10が受信しないと,登録要求情報をサーバ30のWWWサーバ31に送信することができなかったが,ユーザ情報を送信しなくともサーバ30はターミナルIDを受信すれば,レコードを一意に特定可能であるため,迅速かつ効率的なサービス登録処理を行うことができる。
グループ管理サーバ32が管理するグループ登録DB324にコンテンツ再生装置20のデバイスIDが追加されると(S345),サーバ30はコンテンツ処理装置10に対し,登録が終了した旨を伝えるための登録完了情報を送信する(S346)。
コンテンツ処理装置10が登録完了情報を受信すると,コンテンツ処理装置10の取得部401は,コンテンツ再生装置20のソースIDリストLを取得する(S347)。なお,取得部401はソースIDリストLの取得の際に改竄を検出するためソースIDリストLをICV計算し,求められたMAC値と,ソースIDリストLと共に取得する改竄検出用データ(ICVデータ)に含まれるMAC値とが一致するか確認する。
ソースIDリストLを取得すると(S347),リスト管理部140は,そのソースIDリストLに既に登録済のコンテンツ処理装置10のグループIDを追加する(S348)。さらに,リスト管理部140は,更新後のソースIDリストLから改竄検出用データを生成し,ソースIDリストLとともに改竄検出用データをコンテンツ再生装置20のストレージ装置に格納する(S349)。
以上で,コンテンツ再生装置20のサービス登録処理が終了する。コンテンツ処理装置10を既にサービス登録済であれば,同一ユーザが所有するコンテンツ再生装置20をサービス登録する際に,わざわざユーザによるユーザID及びパスワード等のユーザ情報の入力をしなくても,効率的にサービス登録を実行することができる。
次に,図31を参照しながら,コンテンツ処理装置10をサービス登録する場合について説明する。なお,前提条件として,コンテンツ再生装置20は既にグループ管理サーバ32のグループ登録DB324にサービス登録済であるとする。
コンテンツ再生装置20がコンテンツ処理装置10にローカルライン9でケーブル接続すると,コンテンツ処理装置10は,上記説明したように,コンテンツ再生装置20のソースIDリストLを取得することで,当該コンテンツ再生装置20がサービス登録されているか否かを検出する。
さらに,コンテンツ処理装置10自身がサービス登録しているか否かについてもコンテンツ再生装置20と同様に,ソースIDリストLにグループID等が記述されているか否かを検出することで判断する。
ここで,コンテンツ処理装置10がサービス登録されていないとコンテンツ処理装置10が検出した場合,図31に示すように,まずコンテンツ処理装置10はネットワークを介してサーバ30に対しコンテンツ処理装置10自身のサービス登録要求の通知をする(S350)。
次に,コンテンツ処理装置10から登録要求通知されると,サーバ30は,登録処理を実行するために必要な情報が含まれた登録起動情報をコンテンツ処理装置10に送信する(S351)。上記登録起動情報には,例えばデータの再送に必要なトランザクションIDや,グループIDを生成するために必要なリーフID等が格納されたロケーションを示すURL等の情報が含まれている。なお,トランザクションIDは,例えばWWWサーバ31によって管理され,リーフIDは,グループ管理サーバ32によって管理される。
コンテンツ処理装置10は,登録起動情報を受信すると,コンテンツ処理装置10の取得部401はコンテンツ再生装置20からデバイスIDを取得する(S352)。
デバイスIDを取得すると(S352),コンテンツ処理装置10自身が保持するターミナルIDを取得する(S353)。
次に,コンテンツ処理装置10の登録要求情報送信部433が上記トランザクションIDと,ターミナルIDと,デバイスIDとを含んだ登録要求情報を生成し,サーバ30に送信する(S354)。
WWWサーバ31のユーザ登録部312は,上記登録要求情報を受信すると,デバイスIDに基づいて,既に登録されたコンテンツ再生装置20のレコード(登録レコード)を取得するとともに,コンテンツ処理装置10を登録可能であるかチェックを行い,登録可能であれば,その登録レコードに新たにターミナルIDを追加する(S355)。なお,コンテンツ再生装置20の登録レコードには,例えばユーザIDやパスワード等のユーザ情報がデバイスID等と対応付けられている。通常であれば,そのユーザID及びパスワードをコンテンツ処理装置10からさらに受信することでサーバ30はコンテンツ再生装置20が登録された登録レコードを一意に特定していたが,デバイスIDを受信すれば,登録レコードを一意に特定可能であるため,迅速かつ効率的なサービス登録処理を行うことができる。
グループ管理サーバ32のグループ登録DB324の該当する登録レコードにコンテンツ処理装置10のターミナルIDが追加されると(S355),サーバ30はコンテンツ処理装置10に対し,登録が終了した旨を伝えるための登録完了情報を送信する(S356)。
コンテンツ処理装置10が登録完了情報を受信すると,コンテンツ処理装置10の取得部401は,コンテンツ再生装置20のソースIDリストLを取得する(S357)。なお,取得部401はソースIDリストLの取得の際に改竄を検出するためソースIDリストLをICV計算し,求められたMAC値と,ソースIDリストLと共に取得する改竄検出用データ(ICVデータ)に含まれるMAC値とが一致するか確認する。
ソースIDリストLを取得すると(S357),そのソースIDリストLに記述された既に登録済のコンテンツ再生装置20のグループIDを取得し,リスト管理部140は,コンテンツ処理装置10自身のソースIDリストLにそのグループIDを書き込む(S358)。
以上で,コンテンツ処理装置10のサービス登録処理が終了する。コンテンツ再生装置20が既にサービス登録済(例えば,該当する登録レコードにデバイスIDが格納済等。)であれば,同一ユーザが所有するコンテンツ処理装置10をサービス登録する際に,わざわざユーザによるユーザID及びパスワード等のユーザ情報の入力をしなくても,効率的にサービス登録を実行することができる。
次に,上述した一連の処理は,専用のハードウェアにより行うこともできるし,ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には,そのソフトウェアを構成するプログラムが,コンテンツ処理装置10,コンテンツ再生装置,またはサーバ30等にインストールされる。
ここで,本明細書において,コンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは,必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく,並列的あるいは個別に実行される処理(例えば,並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
また,本実施の形態にかかるコンテンツ処理装置10に備わるユーザ情報送信部430と,登録要求情報送信部433と,リスト管理部140とは各々1又は2以上のモジュールまたはコンポーネントから構成されるプログラムの場合を例に挙げて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,コンテンツ処理装置10に備わるユーザ情報送信部430と,登録要求情報送信部433と,リスト管理部140とは各々ハードウェアから構成される場合等であっても実施可能である。
<12.コンテンツの再生可否に基づくタイトル情報のリスト作成方法>
次に,コンテンツの再生可否に基づくタイトル情報のリスト作成方法について,図32から図32から図44を参照して説明する。
本実施形態にかかるコンテンツ処理装置10は,コンテンツ処理装置10内に記憶保存されるコンテンツについて,そのコンテンツがコンテンツ処理装置10で著作権管理上再生可能か否かを判別し,その判別が可能なようにコンテンツのタイトル情報のリスト(以後,タイトルリストとも称する。)を作成する。また,コンテンツ処理装置10は,作成したタイトルリストをコンテンツ処理装置10が備える出力装置のひとつであるディスプレイに表示させる。さらに,コンテンツ処理装置10は,コンテンツ処理装置10で著作権管理上再生できないと判断したコンテンツを,コンテンツ処理装置10から削除することもできる。
また,本実施形態にかかるコンテンツ処理装置10は,コンテンツ処理装置10に接続されるコンテンツ再生装置20内に記憶保存されるコンテンツについて,そのコンテンツがコンテンツ再生装置20で著作権管理上再生可能か否かを判別し,その判別が可能なようにコンテンツのタイトルリストを作成する。また,コンテンツ処理装置10は,作成したタイトルリストをコンテンツ処理装置10が備える出力装置のひとつであるディスプレイに表示させる。さらに,コンテンツ処理装置10は,コンテンツ再生装置20で著作権管理上再生できないと判断したコンテンツを,コンテンツ再生装置20から削除することもできる。以下,上記機能を実現するためのコンテンツ処理装置10の機能構成について詳細に説明する。
図32に示すように,コンテンツ処理装置10は,上記機能を実現するために,例えば,プラグイン502と,コンテンツ取得部504と,ソースIDリスト取得部506と,コンテンツ管理情報取得部508と,タイトルリスト表示部510と,タイトルリスト作成部512と,再生可否判断部172と,削除部516などをさらに備える。また,コンテンツ処理装置10のストレージ装置111には,コンテンツ管理情報DB118と,コンテンツDB116と,ソースIDリストLが格納されている。
複数のプラグイン502は,データ通信部120に含まれる複数のプラグインモジュールである。コンテンツ再生装置20の種類(例えば,PC,PDA,携帯型映像プレーヤ,MP3プレーヤ,ICプレーヤ,CDプレーヤまたはMDプレーヤなど)に対応した複数のプラグインモジュールがコンテンツ処理装置10にインストールされることによって,コンテンツ処理装置10は,各プラグインモジュールを介して各種のコンテンツ再生装置20の接続の検知およびデータの送受信を行うことができる。
各プラグインモジュールには,そのプラグインモジュールが接続を検知して通信を行う各コンテンツ再生装置20に対してグループ管理方式の著作権管理をさせるのかチェックイン・チェックアウト方式の著作権管理をさせるのかの種別が設定されている。従って,グループ管理方式の種別が設定されているプラグインモジュールが動作する場合には,コンテンツ処理装置10は,コンテンツ再生装置20内のコンテンツの再生可否を,ソースIDを用いたグループ管理方式で判断する。一方,チェックイン・チェックアウト方式の種別が設定されているプラグインモジュールが動作する場合には,コンテンツ処理装置10は,コンテンツ再生装置20内のコンテンツの再生可否を,コンテンツに対応するライセンスを用いたチェックイン・チェックアウト方式で判断する。
コンテンツ管理情報取得部508は,プラグイン502を介してコンテンツ再生装置20からコンテンツ再生装置20が保有するコンテンツの管理情報を取得する機能を有する。コンテンツの管理情報には,コンテンツIDと,コンテンツIDに対応するコンテンツのアドレスと,コンテンツのタイトル情報などが含まれる。タイトル情報には,例えば,コンテンツが音楽コンテンツである場合には曲の題名やアーティスト名などが含まれる。
コンテンツ取得部504は,再生可否判断部172からコンテンツ再生装置20が保有するコンテンツのコンテンツIDやそのアドレスを提供され,プラグイン502を介してコンテンツ再生装置20から上記コンテンツIDまたはアドレスに基づいてコンテンツを取得する機能を有する。
ソースIDリスト取得部506は,グループ管理方式の種別が設定されているプラグインモジュールを介してコンテンツ再生装置20からコンテンツ再生装置20が保有するソースIDリストLを取得する機能を有する。
コンテンツ処理装置10がコンテンツの再生可否判断のために参照するソースIDリストLには,コンテンツ処理装置10に対して再生を許可するコンテンツの提供元を示す,コンテンツ処理装置10が保有するソースIDリストLと,コンテンツ再生装置20に対して再生を許可するコンテンツの提供元を示す,コンテンツ再生装置20が保有するソースIDリストLの2つがある。前者は第1のソースIDリストの一例であり,後者は第2のソースIDリストの一例である。
再生可否判断部172は,コンテンツ処理装置10のコンテンツDB116に格納されているコンテンツをコンテンツ処理装置10で著作権管理上再生可能か否かを判断する機能を有する。また,再生可否判断部172は,コンテンツ再生装置20が保有するコンテンツをコンテンツ再生装置20で著作権管理上再生可能か否かを判断する機能も有する。以下,まず前者の機能について説明する。
再生可否判断部172は,タイトルリスト作成部512から再生可否の判断対象となるコンテンツのコンテンツIDを取得し,コンテンツIDに基づいてコンテンツDB116からコンテンツを取得する。また,再生可否判断部172は,コンテンツ処理装置10のストレージ装置等に記憶されているソースIDリストLを取得する。再生可否判断部172は,コンテンツDB116から取得したコンテンツに付加されているソースIDを読み出して,読み出したソースIDがソースIDリストLに含まれているかを調べ,含まれている場合にはそのソースIDが付加されたコンテンツを再生可能なコンテンツであると判断する。一方,含まれていない場合には,そのソースIDが付加されたコンテンツを再生不可能なコンテンツであると判断する。
なお,上記では,コンテンツDB116からコンテンツを取得して,そのコンテンツに付加されているソースIDを参照するように説明したが,かかる例には限定されない。例えば,予めコンテンツIDとソースIDとを関連付けてコンテンツ管理情報DB118などに記録しておけば,再生可否判断部172はコンテンツDB116からコンテンツを取得しなくとも,コンテンツ管理情報DB118をコンテンツIDに基づいて参照することによってソースIDを取得できる。
次に,後者の,コンテンツ再生装置20が保有するコンテンツをコンテンツ再生装置20で著作権管理上再生可能か否かを判断する機能について説明する。接続されているコンテンツ再生装置20が,グループ管理方式の著作権管理を行っているのか,チェックイン・チェックアウト方式の著作権管理を行っているのかによって,再生可否判断部172が行う処理は異なるため,分けて説明する。まず,グループ管理方式の場合について説明する。
再生可否判断部172は,タイトルリスト作成部512からコンテンツ再生装置20内のコンテンツのコンテンツIDまたはアドレスを取得し,コンテンツIDまたはアドレスに基づいてコンテンツ取得部504に該当コンテンツをコンテンツ再生装置20から取得させる。また,再生可否判断部172は,ソースIDリスト取得部506にコンテンツ再生装置20が保有するソースIDリストLを取得させる。再生可否判断部172は,ソースIDリストL取得部12からソースIDリストLを取得し,コンテンツ取得部504からコンテンツを取得し,コンテンツに付加されているソースIDを取得して当該ソースIDがソースIDリストLに含まれているかを調べる。含まれている場合には,当該ソースIDが付加されたコンテンツを再生可能なコンテンツであると判断し,含まれていない場合には,当該ソースIDが付加されたコンテンツを再生不可能なコンテンツであると判断する。
なお,上記では,コンテンツ再生装置20からコンテンツを取得して,そのコンテンツに付加されているソースIDを参照するように説明したが,かかる例には限定されない。例えば,コンテンツIDとソースIDとが関連付けられて記憶されたデータベースをコンテンツ再生装置20が備えていれば,そのデータベースを取得することによって再生可否判断部172はコンテンツの再生可否の判断に必要なソースIDを参照することができる。
続いて,チェックイン・チェックアウト方式の場合について説明する。再生可否判断部172は,タイトルリスト作成部512からコンテンツ再生装置20内のコンテンツのコンテンツIDまたはアドレスを取得し,コンテンツIDまたはアドレスに基づいてコンテンツ取得部504に該当コンテンツをコンテンツ再生装置20から取得させる。再生可否判断部172は,コンテンツ取得部504からコンテンツを取得し,コンテンツに付加されているライセンスに設定されている再生制限情報を読み出して当該コンテンツが再生可能か否かを判断する。具体的には,例えば,ライセンスに再生制限情報として再生可能回数が含まれている場合には,再生可能回数が残っているか(残り回数>0)を調べ,残っている場合には再生可能なコンテンツであると判断する。また,再生制限情報として再生可能期間が含まれている場合には,再生可能期間を途過していないかを例えばコンテンツ処理装置10のシステム時刻と再生可能期間とを比較することによって調べ,途過していない場合には再生可能なコンテンツであると判断する。
なお,上記では,ライセンスがコンテンツに付加されており,コンテンツ再生装置20からコンテンツを取得して内部に含まれるライセンスを参照するように説明したが,かかる例には限定されない。例えば,ライセンスがコンテンツに付加されるのではなく,コンテンツ再生装置20において例えば別のデータベースでコンテンツIDによって関連付けられて管理されている場合には,コンテンツ処理装置10はコンテンツを取得するのではなくライセンスを取得することによって上記再生可否の判断を行うことが可能である。
削除部516は,再生可否判断部172によってコンテンツ処理装置10で再生不可能と判断されたコンテンツをコンテンツDB116から削除する機能を有する。また,削除部516は,再生可否判断部172によってコンテンツ再生装置20で再生不可能と判断されたコンテンツをコンテンツ再生装置20から削除する機能を有する。具体的には,削除部516は,例えば「一括削除」ボタンの押下等の入力装置108からの入力に従って,削除対象のコンテンツがコンテンツ処理装置10内のコンテンツであるのか,コンテンツ再生装置20内のコンテンツであるのかを判断する。判断に基づき,再生可否判断部172にコンテンツ処理装置10内,またはコンテンツ再生装置20内のコンテンツの再生可否の判断要求をし,再生可否判断部172から回答を取得する。回答には,例えば,再生可否判断部172によって再生不可能と判断されたコンテンツのコンテンツID等が含まれる。
削除部516は,再生可否判断部172から取得した再生不可能コンテンツのコンテンツIDと,自己が判断した削除対象(コンテンツ処理装置10内であるのか,コンテンツ再生装置20内であるのか)とに基づいて,コンテンツDB116またはコンテンツ再生装置20から該当するコンテンツを削除する。コンテンツDB116からコンテンツを削除する場合には,例えばコンテンツIDに基づいて当該コンテンツIDが付加されているコンテンツを削除する。コンテンツ再生装置20からコンテンツを削除する場合には,例えば,コンテンツIDと削除要求をコンテンツ再生装置20にプラグイン502を介して送信し,コンテンツ再生装置20に自己が保有するコンテンツの中で当該コンテンツIDが付加されているコンテンツを削除させる。
コンテンツ管理情報DB118には,コンテンツDB116に格納されている各コンテンツに一意に付与されているコンテンツIDと,コンテンツのアドレスと,そのコンテンツのタイトル情報とが関連付けられて記憶されている。
タイトルリスト作成部512は,入力装置108からの入力に基づいて,コンテンツのタイトルリストを作成する機能を有する。タイトルリストには,コンテンツを識別できる情報が含まれ,例えばコンテンツが音楽コンテンツである場合には曲名やアーティスト名などが含まれる。具体的には,例えばユーザが,あるグループ(アルバム)の中に含まれている複数のコンテンツを一覧表示させるように入力装置108を介して指示した場合に,タイトルリスト作成部512は,コンテンツ管理情報DB118から当該グループに含まれるコンテンツのコンテンツIDを読み出し,読み出したコンテンツIDを再生可否判断部172に提供してそれらのコンテンツがコンテンツ処理装置10で再生可能か否かを判断させる。その後,タイトルリスト作成部512は判断結果を再生可否判断部172から取得し,コンテンツ管理情報DB118に含まれるタイトル情報を用いて,コンテンツの再生可否が区別できるようにコンテンツのタイトルリストを作成する。コンテンツの再生可否が区別できるようにコンテンツのタイトルリストを作成するとは,具体的には,例えば,再生可能なコンテンツと再生不可能なコンテンツとで異なる輝度情報を設定したり,異なるアイコンが表示されるように対応づけることによって行われる。または,再生可能なコンテンツと再生不可能なコンテンツとでグループ分けをしてもよい
タイトルリスト表示部510は,タイトルリスト作成部512によって作成されたタイトルリストを出力装置110のひとつであるディスプレイに表示させる機能を有する。かかる表示によって,例えばあるグループ(アルバム)の中に含まれている複数のコンテンツを一覧表示させるように入力装置108を介して指示したユーザは,各コンテンツがコンテンツ処理装置10で再生可能か否かを含めてタイトル情報の一覧を見ることができる。
また,ユーザがコンテンツ再生装置20内のコンテンツを一覧表示させるように入力装置108を介して指示をした場合には,タイトルリスト作成部512はコンテンツ管理情報取得部508にコンテンツ再生装置20からコンテンツ管理情報を取得するように要求する。コンテンツ管理情報取得部508は,取得したコンテンツ管理情報をタイトルリスト作成部512に提供する。タイトルリスト作成部512は,コンテンツ管理情報に含まれるコンテンツIDまたはコンテンツのアドレスを再生可否判断部172に提供し,当該コンテンツIDまたはアドレスに対応するコンテンツ再生装置20内のコンテンツの再生可否を判断させる。再生可否判断部172は,提供されたコンテンツIDまたはアドレスに基づいてコンテンツ取得部504を介してコンテンツ再生装置20からコンテンツを取得する。その後,再生可否判断部172は,取得したコンテンツの再生可否を判断し,その結果をタイトルリスト作成部512に提供する。結果には,コンテンツIDと再生可否の情報が少なくとも含まれる。タイトルリスト作成部512は,コンテンツ管理情報と判断結果の双方に含まれるコンテンツIDと,コンテンツ管理情報に含まれるタイトル情報と,判断結果に含まれる再生可否の判断結果とに基づいて,再生可否の区別が可能なタイトルリストを作成する。再生可否の区別は,上述の通りである。
次に,図33に基づいて,コンテンツ処理装置10内のコンテンツの一覧を,再生可否が判別可能なように表示する処理のフローについて説明する。
まず,ステップS410で,コンテンツ処理装置10内のコンテンツの一覧表示が命令される(S410)。具体的には,上述の通り,ユーザからの入力装置108を介した指示に応じて,タイトルリスト作成部512が表示対象のコンテンツを指定し,再生可否判断部172に再生可否の判断を要求する。次に,ステップS412で,再生可否判断部172がコンテンツ処理装置10のソースIDリストLを取得する(S412)。続いて,再生可否判断部172は,タイトルリスト作成部512によって指定された表示対象コンテンツの先頭のコンテンツを選択する(S413)。具体的には,再生可否判断部172は,タイトルリスト作成部512から1以上のコンテンツIDを取得し,取得した順に,または任意の順序で各コンテンツIDに対応するコンテンツをコンテンツDB116から取得する(S413,S419)。
コンテンツを取得した再生可否判断部172は,ステップS414で,取得したコンテンツに付加されているソースIDを読み出す(S414)。その後再生可否判断部172は,読み出したソースIDがソースIDリストLに含まれているかを調べ(S415),含まれている場合には,ステップS417に進んでそのソースIDが付加されたコンテンツが再生可能であることをタイトルリスト作成部512に通知する。一方,ステップS415で,ソースIDがソースIDリストLに含まれていない場合には,ステップS416に進み,そのソースIDが付加されたコンテンツが再生不可能であることをタイトルリスト作成部512に通知する。タイトルリスト作成部512は,再生可否判断部172からの通知に基づいてタイトルリストを作成し,タイトルリスト表示部510は作成されたタイトルリストに基づいて当該コンテンツを再生可能または再生不可能のコンテンツとして表示する(S416,S417)。上記処理が表示対象コンテンツの全てについて行われる(S418)。
以上,コンテンツ処理装置10内のコンテンツの一覧を再生可否が判別可能なように表示する処理のフローについて説明した。次に,図34に基づいて,コンテンツ処理装置10内から著作権管理上再生できないコンテンツを削除する処理のフローについて説明する。
まず,ステップS420で,ユーザによって例えば「一括削除」ボタンが押下される(S420)。ボタンが押下されると,削除部516は再生可否判断部172に対してコンテンツ処理装置10のコンテンツDB116に格納されているコンテンツの再生可否を判断するように要求する。この要求を受けた再生可否判断部172は,まずステップS421でコンテンツ処理装置10のソースIDリストLを取得する(S421)。その後,再生可否判断部172は,コンテンツDB116に格納されているコンテンツを順次読み出して(S422,S427)各コンテンツに付加されているソースIDを取得する(S423)。続いて,再生可否判断部172は,取得したソースIDがソースIDリストLに含まれているかを調べ(S424),含まれていない場合には,そのソースIDが付加されたコンテンツが再生不可能であることを削除部516に通知し,その通知に基づいて削除部516が当該コンテンツをコンテンツDB116から削除する(S425)。上記処理がコンテンツDB116に格納されている全てのコンテンツについて行われる(S426)。
以上,コンテンツ処理装置10内から著作権管理上再生できないコンテンツを削除する処理のフローについて説明した。次に,図35に基づいて,グループ管理方式の著作権管理を行うコンテンツ再生装置20内のコンテンツの一覧を,再生可否が判別可能なように表示する処理のフローについて説明する。
まず,ステップS430で,コンテンツ再生装置内のコンテンツの一覧表示が命令される(S430)。具体的には,上述の通り,ユーザからの入力装置108を介した指示に応じて,タイトルリスト作成部512がコンテンツ管理情報取得部508にコンテンツ再生装置20からのコンテンツ管理情報の取得を要求する。コンテンツ管理情報取得部508が取得したコンテンツ管理情報に基づいてタイトルリスト作成部512が再生可否判断部172にコンテンツ再生装置20内のコンテンツの再生可否の判断を要求する。
次に,ステップS431で,再生可否判断部172がソースIDリスト取得部506を介してコンテンツ再生装置20からソースIDリストLを取得する(S431)。続いて,再生可否判断部172は,タイトルリスト作成部512によって指定された表示対象コンテンツの先頭のコンテンツを選択する(S432)。具体的には,再生可否判断部172は,タイトルリスト作成部512から1以上のコンテンツIDを取得し,取得した順に,または任意の順序で各コンテンツIDに対応するコンテンツをコンテンツ取得部504を介してコンテンツ再生装置20から取得する(S432,S438)。
コンテンツを取得した再生可否判断部172は,ステップS433で,取得したコンテンツに付加されているソースIDを読み出す(S433)。その後再生可否判断部172は,読み出したソースIDがソースIDリストLに含まれているかを調べ(S434),含まれている場合には,ステップS436に進んでそのソースIDが付加されたコンテンツが再生可能であることをタイトルリスト作成部512に通知する。一方,ステップS434で,ソースIDがソースIDリストLに含まれていない場合には,ステップS435に進み,そのソースIDが付加されたコンテンツが再生不可能であることをタイトルリスト作成部512に通知する。タイトルリスト作成部512は,再生可否判断部172からの通知に基づいて,当該コンテンツを再生可能または再生不可能のコンテンツとして表示する(S435,S436)。上記処理が表示対象コンテンツの全てについて行われる(S437)。
なお,ソースIDリストLにソースIDの有効期限情報が含まれている場合には,再生可否判断部172は,有効期限を途過したソースIDが付加されたコンテンツは再生不可能であると判断する。
以上,コンテンツ再生装置20内のコンテンツの一覧を再生可否が判別可能なように表示する処理のフローについて説明した。次に,図36に基づいて,グループ管理方式の著作権管理を行うコンテンツ再生装置20内から著作権管理上コンテンツ再生装置20で再生できないコンテンツを削除する処理のフローについて説明する。
まず,ステップS440で,ユーザによって例えば「一括削除」ボタンが押下される(S440)。ボタンが押下されると,削除部516は再生可否判断部172に対してコンテンツ再生装置20内のコンテンツの再生可否を判断するように要求する。この要求を受けた再生可否判断部172は,まずステップS441でコンテンツ再生装置20のソースIDリストLをソースIDリスト取得部506を介して取得する(S441)。その後,再生可否判断部172は,コンテンツ取得部504を介してコンテンツ再生装置20からコンテンツを順次読み出して(S442,S447)各コンテンツに付加されているソースIDを取得する(S443)。続いて,再生可否判断部172は,取得したソースIDがソースIDリストLに含まれているかを調べ(S444),含まれていない場合には,そのソースIDが付加されたコンテンツが再生不可能であることを削除部516に通知し,その通知に基づいて削除部516が当該コンテンツをコンテンツ再生装置20から削除するようにコンテンツ再生装置20に削除要求を送信する。(S445)。上記処理がコンテンツ再生装置20内の全てのコンテンツについて行われる(S446)。
以上,コンテンツ再生装置20内から著作権管理上再生できないコンテンツを削除する処理のフローについて説明した。次に,図37に基づいて,コンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20内のコンテンツを再生させる処理のフローについて説明する。
まず,ステップS450でコンテンツ再生装置20がコンテンツ処理装置10に接続される(S450)。ユーザが,コンテンツ再生装置20内のコンテンツの一覧表示を入力装置108を介して指示すると(S451),コンテンツ処理装置10はコンテンツ再生装置20からソースIDリストL,コンテンツ管理情報およびコンテンツを取得し(S452),図35で説明した処理を行うことによって各コンテンツについて再生可否の判断を行い(S453),再生可能コンテンツと再生不可能コンテンツとが判別可能なようにタイトルリストを表示する(S454)。ユーザは表示されたタイトルリストから,再生可能なコンテンツを選択する(S455)。このとき,再生不可能なコンテンツは選択できないようにされていてもよい。ユーザがコンテンツを選択すると,コンテンツ処理装置10は当該コンテンツを再生するようにコンテンツ再生装置20に指示する(S456)。ソースIDとソースIDリストLによる再生可否判断は既に行っているため,ここで再度行う必要はない。コンテンツ再生装置20は,指示されたコンテンツを再生する(S457)。
以上,コンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20内のコンテンツを再生させる処理のフローについて説明した。次に,図38に基づいて,チェックイン・チェックアウト方式の著作権管理を行うコンテンツ再生装置20内のコンテンツの一覧を再生可否が判別可能なように表示する処理のフローについて説明する。
まず,ステップS460で,コンテンツ再生装置内のコンテンツの一覧表示が命令される(S460)。具体的には,上述の通り,ユーザからの入力装置108を介した指示に応じて,タイトルリスト作成部512がコンテンツ管理情報取得部508にコンテンツ再生装置20からのコンテンツ管理情報の取得を要求する。コンテンツ管理情報取得部508が取得したコンテンツ管理情報に基づいてタイトルリスト作成部512が再生可否判断部172にコンテンツ再生装置20内のコンテンツの再生可否の判断を要求する。
次に,ステップS461で,再生可否判断部172は,タイトルリスト作成部512によって指定された表示対象コンテンツの先頭のコンテンツを選択する(S461)。具体的には,再生可否判断部172は,タイトルリスト作成部512から1以上のコンテンツIDまたはアドレスを取得し,取得した順に,または任意の順序で各コンテンツIDまたはアドレスに対応するコンテンツをコンテンツ取得部504を介してコンテンツ再生装置20から取得する(S461,S468)。
コンテンツを取得した再生可否判断部172は,ステップS463で,取得したコンテンツに含まれているライセンスから再生制限情報を読み出す(S463)。その後再生可否判断部172は,読み出した再生制限情報に基づいて当該コンテンツが再生可能か否かを判断する。具体的には例えば上述のとおり,再生制限情報に再生可能期間が設定されている場合には,コンテンツ処理装置10のシステム時刻などと比較することによって,再生可能期間を途過しているかを調べる(S464)。再生可能期間を過ぎていない場合には,ステップS466に進んでそのライセンスに対応するコンテンツが再生可能であることをタイトルリスト作成部512に通知する。一方,ステップS464で,再生可能期間を過ぎている場合には,ステップS465に進み,そのライセンスに対応するコンテンツが再生不可能であることをタイトルリスト作成部512に通知する。タイトルリスト作成部512は,再生可否判断部172からの通知に基づいて,当該コンテンツを再生可能または再生不可能のコンテンツとして表示する(S465,S466)。上記処理が表示対象コンテンツの全てについて行われる(S467)。
以上,チェックイン・チェックアウト方式の著作権管理を行うコンテンツ再生装置20内のコンテンツの一覧を再生可否が判別可能なように表示する処理のフローについて説明した。次に,図39から図44に基づいて,コンテンツ処理装置10のディスプレイに表示されるタイトルリストの表示例について説明する。
図39は,コンテンツ処理装置10内のコンテンツに関するタイトルリストの表示例である。タイトルリスト520には,タイトル情報として,曲名,アーティスト名,演奏時間,ジャンルなどが表示される。再生可能なコンテンツと再生不可能なコンテンツは,図示のように,再生可能アイコン522と再生不可能アイコン524のように色や形,大きさなどが異なるアイコンが各タイトル情報の先頭に表示されることによって区別される。
図40は,コンテンツ再生装置20内のコンテンツに関するタイトルリストの表示例である。図示のように,例えば表示画面上の一部にコンテンツ再生装置20のタイトルリスト530を表示することが可能である。再生可能なコンテンツと再生不可能なコンテンツは,図示のように,再生可能アイコン532と再生不可能アイコン534のように異なるアイコンが各タイトル情報の先頭に表示されることによって区別される。
図41,図42および図43は,再生可能なコンテンツと再生不可能なコンテンツとを区別して表示する他の例である。図41では,再生可能なコンテンツと再生不可能なコンテンツとは異なる色,または異なる輝度で表示されることによって区別される。例えば図示のように,再生可能なコンテンツのタイトル情報が表示されているエリア540と再生不可能なコンテンツのタイトル情報が表示されているエリア542とが異なる色や輝度で表示されることによって,ユーザは再生可能なコンテンツと再生不可能なコンテンツとを識別することができる。また,かかる表示によれば,ひとつのアルバム内に再生可能なコンテンツと再生不可能なコンテンツとが混在している場合に,ユーザは,アルバム内のとのコンテンツが再生可能で,どのコンテンツが再生不可能であるかを認識することができる。
図42では,再生不可能なコンテンツがまとめて表示されることによって区別される。例えば図示のように,再生不可能なコンテンツが再生NG曲としてグループ化されて表示されることによって,ユーザは再生可能なコンテンツと再生不可能なコンテンツとを識別することができる。また,かかる表示によれば,コンテンツ処理装置内またはコンテンツ再生装置内における再生不可能コンテンツがまとめて表示されるため,ユーザはコンテンツ処理装置またはコンテンツ再生装置で再生できないコンテンツを一括して確認することができる。
図43では,図39および図40と同様に異なるアイコンが表示されることによって区別される。
図44は,再生不可能なコンテンツがユーザの操作によって削除される場合の画面表示例である。ユーザが入力装置108によってディスプレイ上の一括削除ボタン550を押下することによって,再生不可能なコンテンツがコンテンツ処理装置10またはコンテンツ再生装置20から削除され,表示画面のタイトルリスト520または530からも削除されたコンテンツに関するタイトル情報が消える。
以上,本実施形態にかかるコンテンツ処理装置10の機能構成,処理フローおよび画面表示例について説明した。本実施形態にかかるコンテンツ処理装置10によれば,著作権上再生可能なコンテンツであるのか否かが判別可能なように表示されることによって,ユーザはコンテンツを実際に再生させてみなくても再生可否を知ることができる。また,再生不可能なコンテンツのタイトル情報も表示されるため,ユーザは再生できないコンテンツの情報を知ることができる。
<13.コンテンツ転送方法>
次に,本実施形態にかかるコンテンツ処理装置10におけるコンテンツ転送方法について図45から図53を参照して説明する。本実施形態にかかるコンテンツ処理装置10は,コンテンツ処理装置10に接続されるコンテンツ再生装置20の著作権管理方式に応じて,対応する形式でコンテンツ再生装置20との間でコンテンツの転送を行う。具体的には,コンテンツ再生装置20がグループ管理方式で著作権管理を行う場合には,コンテンツ処理装置10はコンテンツ再生装置20からコンテンツ再生装置20が保有するコンテンツを受信する。また,コンテンツ処理装置10は自己が保有するコンテンツをコンテンツ再生装置20に送信する。一方,コンテンツ再生装置20がチェックイン・チェックアウト方式の著作権管理を行う場合には,コンテンツ処理装置10はコンテンツ再生装置20との間でチェックインやチェックアウトを行う。以下,上記機能を実現するためのコンテンツ処理装置10の機能構成について詳細に説明する。
コンテンツ処理装置10は,上記機能を実現するために,例えば,第1表示部602と,第2表示部604と,第1操作表示部606と,第2操作表示部608と,複数のプラグインと,選択部610と,要求部612と,転送モード検出部616と,転送制御部614と,第1転送処理部618と,第2転送処理部622と,第3転送処理部620と,第4転送処理部624と,チェックアウトログ格納部626などをさらに備える。
第1表示部602は,接続されているコンテンツ再生装置20に記憶されるコンテンツのタイトル情報を,コンテンツ処理装置10が備える出力装置のひとつであるディスプレイに表示させる機能を有する。第2表示部604は,コンテンツ処理装置10のコンテンツDB116に記憶されているコンテンツのタイトル情報を上記ディスプレイに表示させる機能を有する。第1表示部602と第2表示部604は,後述する画面レイアウトのように,それぞれの表示対象を同一の画面上に表示させることができる。従って,ユーザは,コンテンツ処理装置10内のコンテンツのタイトル情報と,コンテンツ処理装置10に接続されているコンテンツ再生装置20内のコンテンツのタイトル情報の双方を,同一画面上で確認することが可能である。
選択部610は,上記コンテンツ処理装置10内のコンテンツのタイトル情報,または上記コンテンツ再生装置20内のコンテンツのタイトル情報の中から,ユーザによって入力装置を介して指定されたタイトル情報に対応するコンテンツIDを要求部612に提供する機能を有する。具体的には,ユーザによって指定されたタイトル情報に対応するコンテンツIDをコンテンツ管理DBから検索して取得し,要求部612にそのコンテンツIDを提供する。
第1操作表示部606は,ユーザに第1の操作を行わせるための操作部をディスプレイに表示させる機能を有する。第1の操作とは,コンテンツ再生装置20からコンテンツ処理装置10へのコンテンツの転送を指示する操作である。第1操作表示部606は,例えばアイコンなどを操作部としてディスプレイに表示させ,ユーザが例えばマウスによってアイコンをクリックするなど,ユーザによって入力装置を介した操作が操作部に対して行われた場合に,要求部612に当該操作が行われたことを通知する。
第2操作表示部608は,ユーザに第2の操作を行わせるための操作部をディスプレイに表示させる機能を有する。第2の操作とは,コンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20へのコンテンツの転送を指示する操作である。第2操作表示部608は,例えばアイコンなどを操作部としてディスプレイに表示させ,ユーザが例えばマウスによってアイコンをクリックするなど,ユーザによって入力装置を介した操作が操作部に対して行われた場合に,要求部612に当該操作が行われたことを通知する。
要求部612は,選択部610からコンテンツIDを取得し,第1操作表示部606から上記通知を受けて,コンテンツIDに対応するコンテンツの,コンテンツ再生装置20からコンテンツ処理装置10への転送を転送制御部614に要求する。具体的には,例えば,選択部610から取得したコンテンツIDと,コンテンツ再生装置20からコンテンツ処理装置10への転送要求であることを示すフラグ等を転送制御部614に提供する。
また,要求部612は,第2操作表示部608から上記通知を受けた場合には,選択部610から取得したコンテンツIDに対応するコンテンツの,コンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20への転送を転送制御部614に要求する。具体的には,例えば,選択部610から取得したコンテンツIDと,コンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20への転送要求であることを示すフラグ等を転送制御部614に提供する。
転送制御部614は,要求部612からコンテンツの転送要求を受けて,接続されているコンテンツ再生装置20の転送モードを検出することを転送モード検出部616に要求する。転送モード検出部616は,複数のプラグインモジュールから動作しているプラグインモジュールを検出し,その動作しているプラグインモジュールに設定されている著作権管理方式を取得する。具体的には例えば,各プラグインモジュールの識別子と,そのプラグインモジュールに設定されている著作権管理方式とが関連付けられたファイル等を予めコンテンツ処理装置10のストレージ装置などに格納しておけば,転送モード検出部61626はそのファイルを参照することによって動作しているプラグインモジュールに設定されている著作権管理方式を取得することができる。プラグインモジュールに設定された著作権管理方式によって,そのプラグインモジュールに対応するコンテンツ再生装置20はコンテンツの著作権管理を行っている。従って,転送モード検出部616は,動作しているプラグインモジュールに設定されている著作権管理方式を検出することによって,接続されているコンテンツ再生装置20の著作権管理方式がグループ管理方式であるかチェックイン・チェックアウト方式であるかを知ることができる。
転送制御部614は,転送モード検出部616から検出結果を取得し,その検出結果および要求部612からの要求に応じて,第1転送処理部618,第2転送処理部622,第3転送処理部620または第4転送処理部624のいずれかに転送処理をさせる。
要求部612からの通知が,コンテンツ再生装置20からコンテンツ処理装置10へのコンテンツの転送であり,かつ,転送モード検出部616による検出結果が,チェックイン・チェックアウト方式(第1のモード)である場合には,転送制御部614は第1転送処理部618に転送処理をさせる。
要求部612からの通知が,コンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20へのコンテンツの転送であり,かつ,転送モード検出部616による検出結果が,チェックイン・チェックアウト方式である場合には,転送制御部614は第3転送処理部620に転送処理をさせる。
要求部612からの通知が,コンテンツ再生装置20からコンテンツ処理装置10へのコンテンツの転送であり,かつ,転送モード検出部616による検出結果が,グループ管理方式(第2のモード)である場合には,転送制御部614は第2転送処理部622に転送処理をさせる。
要求部612からの通知が,コンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20へのコンテンツの転送であり,かつ,転送モード検出部616による検出結果が,グループ管理方式である場合には,転送制御部614は第4転送処理部624に転送処理をさせる。以下,各転送処理部の転送処理について説明する。
第3転送処理部620は,コンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20へのコンテンツのチェックアウト処理を行う。チェックアウト処理とは,コンテンツ処理装置10がコンテンツDB116に保有するコンテンツのコピーを,そのコンテンツのコピーに対する権利情報が設定されたライセンスを付与してコンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20に転送してそのコンテンツをコンテンツ再生装置20で再生できるようにする代わりに,コンテンツ処理装置10がそのコンテンツを他の情報処理装置に転送できる権利を制限する処理である。
第3転送処理部620は,転送制御部614からコンテンツIDを取得し,そのコンテンツIDに対応するコンテンツをコンテンツDB116から検索する。第3転送処理部620は,該当コンテンツに付与されているライセンスに設定される残りチェックアウト回数を参照する。残りチェックアウト回数が0より大きければ,第3転送処理部620はそのコンテンツをチェックアウトすることができるため,そのコンテンツのコピーとライセンスを作成し,転送制御部614を介してコンテンツ再生装置20に作成したコンテンツに作成したライセンスを付与して送信する。また,第3転送処理部620は,コンテンツ再生装置20に送信したコンテンツのコピー元であるコンテンツDB116に記憶されているコンテンツのライセンスに設定される残りチェックアウト回数を減らす処理を行う。また,第3転送処理部620は,コンテンツの送信先であるコンテンツ再生装置20に設定されるデバイスIDを転送制御部614を介して取得し,送信したコンテンツのコンテンツIDと上記デバイスIDとを関連付けてチェックアウトログとしてチェックアウトログ格納部626に格納する。
第1転送処理部618は,コンテンツ再生装置20からコンテンツ処理装置10へのコンテンツのチェックイン処理を行う。チェックイン処理とは,コンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置10に上記の如くチェックアウトされたコンテンツについて,コンテンツ再生装置20からそのコンテンツを再生させる権利を剥奪し,その代わりにコンテンツ処理装置10に対して,そのコンテンツを他の情報処理装置にチェックアウトできる権利を回復させる処理である。
第1転送処理部618は,転送制御部614からコンテンツIDを取得する。また,転送制御部614を介してコンテンツ再生装置20からそのコンテンツ再生装置20のデバイスIDを取得する。第1転送処理部618は,取得したコンテンツIDおよびデバイスIDに基づいて,チェックアウトログ格納部626から当該コンテンツIDおよびデバイスIDが関連付けられているチェックアウトログを検索する。検索の結果,該当するチェックアウトログがチェックアウトログ格納部626に格納されていた場合には,当該コンテンツIDに対応するコンテンツは,本コンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20にチェックアウトされたコンテンツであることがわかる。その場合には,第1転送処理部618は当該コンテンツのチェックイン処理を行う。具体的には,当該コンテンツIDに対応するコンテンツに付与されているライセンスをコンテンツ再生装置20から削除する要求をコンテンツ再生装置20に対して送信し,コンテンツ再生装置20に該当するライセンスを削除させる。コンテンツIDに対応するコンテンツも同様に削除させてもよい。また,第3転送処理部620は,転送制御部614から取得したコンテンツIDに対応するコンテンツをコンテンツ処理装置10のコンテンツDB116から検索し,該当コンテンツに付与されているライセンスに設定されているチェックアウト残り回数を増やす処理を行う。また,第3転送処理部620は,チェックアウトログ格納部626から,上記で検索されたチェックアウトログを削除する。
第2転送処理部622は,コンテンツ再生装置20からコンテンツ処理装置10へのコンテンツの転送処理を行う。具体的には,第2転送処理部622は,転送制御部614を介してコンテンツ再生装置20からコンテンツ再生装置20が保有するソースIDリストL(第2のソースIDリストL)を取得する。また,第2転送処理部622は,コンテンツ処理装置10のソースIDリストL(第1のソースIDリストL)からグループIDを読み出し,取得した第2のソースIDリストLからグループIDを読み出し,2つのグループIDが一致するか否かを調べる。一致する場合には,コンテンツ処理装置10とコンテンツ再生装置20は同じグループとして管理サーバに登録されているためコンテンツ再生装置20からコンテンツ処理装置10へのコンテンツの転送が許可される。従って,第2転送処理部622は,第1のソースIDリストL及び第2のソースIDリストLに含まれるグループIDが一致する場合には,転送制御部614を介してコンテンツIDに対応するコンテンツの転送をコンテンツ再生装置20に要求し,転送された該当コンテンツをコンテンツDB116に格納する。なお,第1のソースIDリストLや第2のソースIDリストLに複数のグループIDが含まれている場合には,第1のソースIDリストLに含まれるグループIDのいずれか1つが第2のソースIDリストLにグループIDとして含まれていれば転送を許可される。また,第2転送処理部622は,同一コンテンツが重複してコンテンツDB116に格納されることを避けるために,コンテンツの転送をコンテンツ再生装置20に要求する前に,転送制御部614からコンテンツIDを取得して当該コンテンツIDに対応するコンテンツがコンテンツDB116に格納されているかを検索し,格納されていない場合にのみ転送を要求するようにしてもよい。
第4転送処理部624は,コンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20へのコンテンツの転送処理を行う。具体的には,第4転送処理部624は,転送制御部614を介してコンテンツ再生装置20からコンテンツ再生装置20が保有するソースIDリストL(第2のソースIDリストL)を取得する。また,第2転送処理部622は,転送制御部614から転送対象のコンテンツのコンテンツIDを取得し,コンテンツIDに対応するコンテンツをコンテンツDB116から検索する。第2転送処理部622は,検索された該当コンテンツに付加されるソースIDを取得し,取得したソースIDがコンテンツ再生装置20から取得したソースIDリストL(第2のソースIDリストL)に含まれているかを調べる。その結果,含まれている場合にはコンテンツ再生装置20においてそのソースIDが付加されたコンテンツを再生することができるため,第4転送処理部624は該当コンテンツを転送制御部614を介してコンテンツ再生装置20に転送する。なお,コンテンツのコピーを作成して送信してもよい。
以上,コンテンツ処理装置10の機能構成について説明した。次に,図46から図49に基づいて,コンテンツ再生装置20からコンテンツ処理装置10へのコンテンツの転送またはチェックインのフローについて説明する。
まず,図46のステップS502で,コンテンツ処理装置10のディスプレイに表示されているコンテンツ再生装置20内のコンテンツのタイトル情報から,ユーザが所望のコンテンツのタイトル情報を選択して「←」ボタンを押下する(S502)。「←」ボタンは,操作部の一例である。「←」ボタンが入力装置を介して押下されることによって,コンテンツ処理装置10では選択されたコンテンツのコンテンツ再生装置20からコンテンツ処理装置10への転送要求が発生する。
次に,ステップS504で,コンテンツ処理装置10はコンテンツ再生装置20の転送モードを検出する(S504)。検出処理を,図47を参照して詳細に説明する。まず,ステップS512で,コンテンツ処理装置10は動作しているプラグインモジュールの識別子を取得する(S512)。そして,取得した識別子に基づいて,動作しているプラグインモジュールに設定されている著作権管理方式を取得する(S514)。具体的には上述の通り,例えば予め識別子と著作権管理方式とが関連付けられているファイルを参照するなどしてプラグインモジュールに設定されている著作権管理方式を取得する。
図46に戻り,ステップS504でコンテンツ処理装置10はコンテンツ再生装置20の転送モード(著作権管理方式)を取得し,転送モードがグループ管理方式であればステップS508に進んでグループ管理方式による転送処理を開始する(S508)。一方,転送モードがチェックイン・チェックアウト方式であればステップS510に進んでチェックイン・チェックアウト処理を開始する(S510)。
図48を参照して,グループ管理方式によるコンテンツ再生装置20からコンテンツ処理装置10へのコンテンツの転送処理のフローについて説明する。
まず,ステップS520で,コンテンツ処理装置10はコンテンツ再生装置20からソースIDリストL(第2のソースIDリストL)を取得する(S520)。その後,コンテンツ処理装置10のソースIDリストL(第1のソースIDリストL)からグループIDを取得し,そのグループIDが第2のソースIDリストLに含まれているかを調べる(S522)。その結果含まれていない場合には,コンテンツを転送できない旨のエラーを表示する(S524)。一方,含まれている場合には,コンテンツ処理装置10はユーザによって選択されたコンテンツのコンテンツIDに基づいて,コンテンツ処理装置10が既に転送対象のコンテンツを保有しているかを調べる(S526)。その結果,コンテンツ処理装置10が既に転送対象のコンテンツを保有している場合には(S528),既にそのコンテンツがコンテンツ処理装置10内に存在する旨のメッセージを表示するなどしてユーザに通知する(S530)。
一方,コンテンツ処理装置10が転送対象のコンテンツを保有していない場合には(S528),コンテンツ再生装置20からコンテンツ処理装置10にコンテンツを転送させる(S532)。
次に,図49に基づいて,チェックイン・チェックアウト方式によるコンテンツ再生装置20からコンテンツ処理装置10へのコンテンツの転送処理(チェックイン処理)について説明する。
まず,ステップS540で,コンテンツ処理装置10は上述のように転送対象のコンテンツのコンテンツIDとコンテンツ再生装置20のデバイスIDとに基づいてチェックアウトログを検索し(S540),当該コンテンツをコンテンツ再生装置20に対してチェックアウトしたログが存在しているかを調べる。その結果,該当するチェックアウトログがない場合(S542)には,「このコンテンツ処理装置からチェックアウトされたコンテンツではありません」等のチェックインができない旨のエラーを表示する(S544)。
一方,該当するチェックアウトログがあった場合(S542)には,チェックイン対象のコンテンツのコンテンツIDに対応するコンテンツ処理装置10内のコンテンツに付与されているライセンスに設定される残りチェックアウト回数を1つ増加させる(S546)。その後,コンテンツ再生装置20からチェックイン対象のコンテンツとそのコンテンツに付与されているライセンスを削除する(S548)。なお,ステップS546とステップS548は逆の順序で行われても構わない。
以上,コンテンツ再生装置20からコンテンツ処理装置10へのコンテンツの転送またはチェックインのフローについて説明した。次に,図50から図52に基づいて,コンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20へのコンテンツの転送またはチェックアウトのフローについて説明する。
まず,図50のステップS550で,コンテンツ処理装置10のディスプレイに表示されているコンテンツ処理装置10内のコンテンツのタイトル情報から,ユーザが所望のコンテンツのタイトル情報を選択して「→」ボタンを押下する(S550)。「→」ボタンは,操作部の一例である。「→」ボタンが入力装置を介して押下されることによって,コンテンツ処理装置10では選択されたコンテンツのコンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20への転送要求が発生する。
次に,ステップS552で,コンテンツ処理装置10はコンテンツ再生装置20の転送モードを検出する(S552)。検出処理は,図47で説明した処理と同様である。検出の結果,転送モードがグループ管理方式であればステップS556に進んでグループ管理方式による転送処理を開始する(S556)。一方,転送モードがチェックイン・チェックアウト方式であればステップS558に進んでチェックイン・チェックアウト処理を開始する(S558)。
図51を参照して,グループ管理方式によるコンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20へのコンテンツの転送処理のフローについて説明する。
まず,ステップS560で,コンテンツ処理装置10はコンテンツ再生装置20からソースIDリストL(第2のソースIDリストL)を取得する(S560)。その後,ユーザによって選択されたコンテンツに付加されているソースIDを取得し(S562),そのソースIDが第2のソースIDリストLに含まれているかを調べる(S564)。その結果,含まれていない場合には,「コンテンツ再生装置で再生できないコンテンツです」等の転送しない旨のエラーを表示する(S572)。一方,含まれている場合には,転送対象のコンテンツをコンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20に転送する(S570)。
次に,図52に基づいて,チェックイン・チェックアウト方式によるコンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20へのコンテンツの転送処理(チェックアウト処理)について説明する。
まず,ステップS580で,コンテンツ処理装置10は,選択されたコンテンツ処理装置10内の転送対象コンテンツに付与されているライセンスを参照する(S580)。ライセンスに設定されている残りチェックアウト回数が0である場合には(S582),チェックアウトできない旨のエラーを表示する(S592)。一方,残りチェックアウト回数が0より大きい場合には,コンテンツ再生装置10における当該コンテンツの再生制限情報などが設定されたライセンスを作成し(S584),当該コンテンツのコピーに作成したライセンスを付与してコンテンツ再生装置20に送信する(S586)。
その後,コンテンツ処理装置10は,コンテンツ再生装置20に送信したコンテンツのコピー元であるコンテンツ処理装置10内のコンテンツに付与されているライセンスに設定されるチェックアウト回数を1つ減らす(S588)。そして,コンテンツ処理装置10は,チェックアウトを行ったコンテンツのコンテンツIDとチェックアウト先のコンテンツ再生装置20のデバイスIDとを関連付けてチェックアウトログを作成する(S590)
以上,コンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20へのコンテンツの転送またはチェックアウトのフローについて説明した。次に,図53に基づいて,本実施形態にかかるコンテンツ処理装置10のディスプレイに表示される画面レイアウトの一例について説明する。
タイトルリスト630は,第2表示部604によって表示されるコンテンツ処理装置10内のコンテンツのタイトル情報の一例である。タイトルリスト632は,第1表示部602によって表示されるコンテンツ再生装置20内のコンテンツのタイトル情報の一例である。
「→」ボタン634は,第2操作表示部608によって表示される操作部の一例である。「←」ボタン636は,第1操作表示部606によって表示される操作部の一例である。
ユーザは,タイトルリスト630から所望のタイトル情報を選択して「→」ボタン634を押下することによって,コンテンツ処理装置10からコンテンツ再生装置20への所望のコンテンツの転送を行うことができる。その際に,転送先であるコンテンツ再生装置20の著作権管理方式に応じて,グループ管理方式によるコンテンツの転送またはチェックイン・チェックアウト方式によるコンテンツのチェックアウトが選択的に行われる。
また,ユーザは,タイトルリスト632から所望のタイトル情報を選択して「←」ボタン636を押下することによって,コンテンツ再生装置20からコンテンツ処理装置10への所望のコンテンツの転送を行うことができる。その際に,転送元であるコンテンツ再生装置20の著作権管理方式に応じて,グループ管理方式によるコンテンツの転送またはチェックイン・チェックアウト方式によるコンテンツのチェックインが選択的に行われる。
以上,コンテンツ処理装置10のディスプレイに表示される画面レイアウトの一例について説明した。
以上,本実施形態にかかるコンテンツ処理装置10の機能構成,処理フローおよび画面表示例について説明した。本実施形態にかかるコンテンツ処理装置10によれば,接続されているコンテンツ再生装置20の著作権管理方式に応じて,その方式に対応する方法でコンテンツを転送することができる。また,同一の操作部に対する操作であっても,コンテンツ再生装置20の著作権管理方式をコンテンツ処理装置10が検出して転送方法を区別するため,ユーザがコンテンツ再生装置20の著作権管理方式を意識して転送方法を選択する必要がない。
<14.コンテンツ再生装置(PD)におけるコンテンツ再生制御方法>
次に,本実施形態にかかるコンテンツ再生装置(PD)20におけるコンテンツの再生制御処理について説明する。
本実施形態にかかるコンテンツ再生装置(PD)20は,上述したように,グループ管理方式の著作権管理スキームと,チェックイン・チェックアウト方式の著作権管理スキームの双方に対応している。このため,コンテンツ再生装置(PD)20は,コンテンツに付加されたソースIDとソースIDリストLとに基づくグループ管理方式の再生制御と,コンテンツに対応するライセンスの利用条件情報に基づくチェックイン・チェックアウト方式の再生制御のいずれかを,選択的に実行可能である。
コンテンツ処理装置(PC)10は,ローカルライン9を介して接続されたコンテンツ再生装置(PD)20の再生制御方式を,グループ管理方式またはチェックイン・チェックアウト方式のいずれか一方に設定する。この再生制御方式の設定は,コンテンツ処理装置(PC)10が,コンテンツ再生装置(PD)20から,コンテンツ再生装置(PD)20のICVデータ231を取得し,当該ICVデータ231内の方式識別情報(フラグ232,図10参照)を更新した後,このICVデータ231をコンテンツ再生装置(PD)20に転送して書き込むことによって成される。例えば,ICVデータ231内のフラグ232を「0」と記述した場合には,コンテンツ再生装置(PD)20の再生制御方式がグループ管理方式に設定され,フラグ232を「1」と記述した場合には,コンテンツ再生装置(PD)20の再生制御方式がチェックイン・チェックアウト方式に設定される。
なお,本実施形態では,コンテンツ再生装置(PD)20のICVデータ231は,ローカル接続されたコンテンツ処理装置(PC)10のみが更新可能であり,コンテンツ再生装置(PD)20自身は当該ICVデータ231を更新できない。しかし,かかる例に限定されず,例えば,コンテンツ再生装置(PD)20自身が,ユーザ入力等に基づいて,ICVデータ231を更新可能に構成して,コンテンツ再生装置(PD)20の再生制御方式を自ら切り替えできるようにしてもよい。
次に,図54および図10に基づいて,本実施形態にかかるコンテンツ再生装置(PD)20におけるコンテンツ再生制御処理の一例について説明する。なお,図54は,本実施形態にかかるコンテンツ再生装置(PD)20におけるコンテンツ再生制御処理の一例を示すフローチャートである。
このコンテンツ再生制御処理は,コンテンツ再生装置20内に保存されている全てのコンテンツの中から,再生対象のコンテンツをユーザによって選択させた後に,この選択された再生対象のコンテンツに関し再生可否を判断して再生制御する処理フローである。
図54に示すように,まず,ステップS600では,コンテンツ再生装置20が起動する(ステップS600)。例えば,ユーザによってコンテンツ再生装置20の電源ボタン(再生キー等)が押下されると,コンテンツ再生装置20が起動する。なお,この起動時には,コンテンツ再生装置20とコンテンツ処理装置(PC)10とが接続されている必要はない。
次いで,ステップS602では,コンテンツ再生装置20の再生制御方式判断部240によって,方式識別情報に基づいて,予め設定されているコンテンツ再生装置20の再生制御方式が判断される。(ステップS602)。
具体的には,コンテンツ再生装置20の起動後に,再生制御方式判断部240は,コンテンツ再生装置20の記憶部230に記憶されているICVデータ231を読み出し,当該ICVデータ231内のフラグ232をチェックする。このフラグ231は,コンテンツの再生制御方式を示す方式識別情報の一例である。再生制御方式判断部240は,かかるフラグ231の値に基づいて,コンテンツ再生装置20の再生制御方式が,グループID管理方式(第1の再生制御方式)またはチェックイン・チェックアウト方式(第1の再生制御方式)のいずれに設定されているかを判断する。例えば,当該フラグ232が「0」である場合には,再生制御方式判断部240は,コンテンツ再生装置(PD)20の再生制御方式がグループ管理方式に設定されていると判断し,ステップS604に進む。一方,当該フラグ232が「1」である場合には,再生制御方式判断部240は,コンテンツ再生装置(PD)20の再生制御方式がチェックイン・チェックアウト方式に設定されていると判断し,ステップS606に進む。
次いで,ステップS604では,コンテンツ再生装置20の再生可否判断部242によって,グループ管理方式の再生制御を行うことの正当性がチェックされる(ステップS604)。具体的には,再生可否判断部242は,記憶部230に記憶されているICVデータ231に基づいて,記憶部230に記憶されているソースIDリストLの正当性をチェック,即ち,当該ソースIDリストLが不正に改竄されていないかをチェックする。上述のように,グループ管理方式のICVデータ231には,正当なソースIDリストLのMAC値233が含まれている。このため,再生可否判断部242は,記憶部230から読み出した現在のソースIDリストLのMAC値と,記憶部230から読み出したICVデータ231のMAC値233とを比較することで,当該ソースIDリストLの改竄の有無を検出できる。
一方,ステップS606では,コンテンツ再生装置20の再生可否判断部242によって,チェックイン・チェックアウト方式の再生制御を行うことの正当性がチェックされる(ステップS606)。具体的には,再生可否判断部242は,記憶部230に記憶されているICVデータ231に基づいて,記憶部230に記憶されている各コンテンツのライセンスの正当性をチェック,即ち,当該ライセンスが不正に改竄されていないかをチェックする。上述のように,チェックイン・チェックアウト方式のICVデータ231には,各コンテンツのライセンスに基づくMAC値233が含まれている。このため,再生可否判断部242は,各コンテンツのライセンスと,ICVデータ231のMAC値233とを比較することで,当該ライセンスの改竄の有無を検出できる。
このような,ステップS604およびS606での正当性チェックの結果,不正な改竄が検出された場合には,コンテンツの再生を許可せず,エラー通知をして全ての処理を終了する。一方,不正な改竄が検出されず,正当性が確認された場合には,ステップS608に進む。
次いで,ステップS608では,コンテンツ管理情報データベース236からコンテンツ管理情報がRAM203に読み出される(ステップS608)。このコンテンツ管理情報は,コンテンツデータベース234に記憶されているコンテンツに関する,コンテンツID,コンテンツのタイトル情報(曲名,アーティスト名,アルバム名,再生時間等)などといったコンテンツの属性情報や,記録場所情報(例えばコンテンツDB234内のアドレス)などである。
さらに,ステップS610では,コンテンツ再生装置20の表示装置210にタイトルリストが表示される(ステップS610)。コンテンツ再生装置(PD)20のタイトルリスト作成部250は,上記コンテンツ管理情報データベース236から読み出されたコンテンツのタイトル情報に基づいて,コンテンツのタイトルリストを作成する。このタイトルリストは,例えば,音楽コンテンツの曲名の一覧であり,付随情報として,音楽コンテンツのアーティスト名やアルバム名,再生時間等を含む。さらに,タイトルリスト作成部250は,作成したタイトルリストを表示装置210に表示させる。
その後,ステップS612では,ユーザによって再生対象のコンテンツが選択される(ステップS612)。上記のように,表示装置210にタイトルリストが表示されると,ユーザは,このタイトルリストを閲覧して,再生を所望する1又は2以上のコンテンツを選択し,入力装置208を操作して当該コンテンツのタイトル情報を指定する。
さらに,ステップS614では,ユーザによって再生指示がなされる(ステップS614)。ユーザは,上記のようにして再生を所望するコンテンツのタイトル情報を指定した後,例えば,入力装置208またはリモートコントローラ218の再生キーを押下して,再生処理を開始するよう指示する。すると,コンテンツ選択部252は,ユーザによって指定されたタイトル情報に対応するコンテンツを,再生対象のコンテンツとして選択し,かかる再生対象のコンテンツに関する情報(コンテンツID,記憶場所情報等)を,再生可否判断部242に出力する。
さらに,ステップS616では,上記選択された最初の再生対象のコンテンツが,コンテンツデータベース234から読み出される(ステップS616)。具体的には,再生可否判断部242は,上記コンテンツ選択部252から入力された再生対象のコンテンツに関する情報に基づいて,コンテンツデータベース242を検索し,最初の再生対象のコンテンツのファイルを読み出す。
その後,ステップS618では,上記ステップS602と同様に,予め設定されているコンテンツ再生装置20の再生制御方式が判断される。(ステップS618)。この結果,グループ管理方式と判断された場合には,ステップS620に進み,チェックイン・チェックアウト方式と判断された場合には,ステップS622に進む。なお,上記ステップS602で再生制御方式の判別を行っているので,同様の再生制御方式の判別を行う本ステップS618は,省略することもできる。
次いで,ステップS620では,第1の再生可否判断部242aによって,グループ管理方式の再生制御方式に基づいて,再生対象のコンテンツの再生可否が判断される(ステップS620)。具体的には,第1の再生可否判断部242aは,再生対象のコンテンツに付加されているソースIDが,コンテンツ再生装置20の記憶部230に記憶されているソースIDリストLに含まれているか否かに基づいて,当該コンテンツの再生可否を判断する。
この結果,再生対象のコンテンツに付加されているソースIDが,当該ソースIDリストLに含まれている場合には,第1の再生可否判断部242aは,当該コンテンツの再生を許可し,ステップS624に進む。一方,再生対象のコンテンツに付加されているソースIDが,当該ソースIDリストLに含まれていない場合には,第1の再生可否判断部242aは,当該コンテンツの再生を許可せず,ステップS626に進む。
なお,ソースIDリストLに含まれるソースIDに有効期限が設定されているときには,本ステップS620において,第1の再生可否判断部242aは,上記判断に加えてさらに,再生対象のコンテンツに付加されているソースIDが有効期限内であるかを判断し,当該ソースIDが有効期限内である場合に当該コンテンツの再生を許可し,一方,当該ソースIDが有効期限切れである場合に当該コンテンツの再生を許可しない。
一方,ステップS622では,第2の再生可否判断部242bによって,チェックイン・チェックアウト方式の再生制御方式に基づいて,再生対象のコンテンツの再生可否が判断される(ステップS622)。具体的には,第2の再生可否判断部242bは,再生対象のコンテンツに関連付けられているライセンスの利用条件(再生回数制限,再生期限など)に基づいて,当該再生対象のコンテンツの再生可否を判断する。
この結果,上記ライセンスの利用条件を満たす場合(例えば,再生期限内である場合や,過去の再生回数が再生回数の上限に達していない場合など)には,第2の再生可否判断部242bは,当該コンテンツの再生を許可し,ステップS624に進む。このとき,例えば,ライセンスの利用条件に再生回数制限が設定されている場合には,再生回数を1つ増加させる。一方,上記ライセンスの利用条件を満たさない場合(例えば,再生期限切れである場合や,過去の再生回数が再生回数の上限に達している場合など)には,第2の再生可否判断部242bは,当該コンテンツの再生を許可せず,ステップS626に進む。
その後,ステップS624では,上記ステップS620またはS622で再生が許可された再生対象のコンテンツが再生実行部524によって再生される(ステップS624)。一方,上記ステップS620またはS622で再生が許可されなかった再生対象のコンテンツは,再生されない。この場合には,エラー通知を行ってもよい。
次いで,ステップS626では,上記S612で選択された全ての再生対象のコンテンツについて,上記S618〜S624の再生制御がなされたか否かが判断される(ステップS626)。選択されたコンテンツで未だ再生制御がなされていないものがある場合には,ステップS628に進み,次の再生対象のコンテンツがコンテンツデータベース234から読み出され(ステップS628),その後,当該次の再生対象のコンテンツに関し,上記と同様にS618〜S624の再生制御がなされる。かかる処理を上記S612で選択された全ての再生対象のコンテンツについて繰り返すと,全ての処理フローが終了する。
次に,図55および図10に基づいて,本実施形態にかかるコンテンツ再生装置(PD)20におけるコンテンツ再生制御処理の別の例について説明する。なお,図55は,本実施形態にかかるコンテンツ再生装置(PD)20におけるコンテンツ再生制御処理の別の例を示すフローチャートである。
このコンテンツ再生制御処理は,例えば,まず,コンテンツ再生装置20内に保存されている全てのコンテンツのタイトル情報を,再生可能なコンテンツと,再生不可能なコンテンツとを判別可能にリスト表示し,次いで,このタイトルリストを閲覧したユーザが,再生可能なコンテンツの中から再生対象のコンテンツを選択した後に,この選択された再生対象のコンテンツを再生する処理フローである。
図55に示すように,まず,上記図54で説明したステップS600〜S608と同様の前処理を行う(ステップS600〜S608)。
次のステップS650〜S664では,再生可能なコンテンツと,再生不可能なコンテンツとを判別可能なタイトルリストを,コンテンツ再生装置20の表示装置210に表示させるタイトルリスト表示処理を行う。
具体的には,まず,ステップS650では,最初の表示対象のコンテンツが,コンテンツデータベース234から読み出される(ステップS650)。具体的には,再生可否判断部242は,上記ステップS508で読み出されたコンテンツ管理情報内のコンテンツに関する情報(コンテンツID,記憶場所情報等)に基づいて,コンテンツデータベース242を検索し,最初の表示対象のコンテンツのファイルを読み出す。
なお,本実施形態では,コンテンツ再生装置20のコンテンツデータベース234内に保存されている全てのコンテンツが表示対象のコンテンツとされるが,かかる例に限定されず,所定の選別基準に基づいて一部のコンテンツのみを表示対象のコンテンツとしてもよい。この選別基準は,例えば,音楽コンテンツのアーティスト,アルバム,ジャンル,発売時期,直近の再生時期,ユーザによる指定,などである。
次いで,ステップS652では,上記ステップS602と同様に,予め設定されているコンテンツ再生装置20の再生制御方式が判断される。(ステップS652)。この結果,グループ管理方式と判断された場合には,ステップS654に進み,チェックイン・チェックアウト方式と判断された場合には,ステップS656に進む。なお,上記ステップS602で再生制御方式の判別を行っているので,同様の再生制御方式の判別を行う本ステップS652は,省略することもできる。
さらに,ステップS654では,第1の再生可否判断部242aによって,グループ管理方式の再生制御方式に基づいて,表示対象のコンテンツの再生可否が判断される(ステップS654)。具体的には,第1の再生可否判断部242aは,表示対象のコンテンツに付加されているソースIDが,コンテンツ再生装置20の記憶部230に記憶されているソースIDリストLに含まれているか否かに基づいて,当該コンテンツの再生可否を判断する。
この結果,表示対象のコンテンツに付加されているソースIDが,当該ソースIDリストLに含まれている場合には,第1の再生可否判断部242aは,当該コンテンツが再生可能なコンテンツであると判断し,ステップS658に進む。一方,表示対象のコンテンツに付加されているソースIDが,当該ソースIDリストLに含まれていない場合には,第1の再生可否判断部242aは,当該コンテンツが再生不可能なコンテンツであると判断し,ステップS660に進む。
一方,ステップS656では,第2の再生可否判断部242bによって,チェックイン・チェックアウト方式の再生制御方式に基づいて,再生対象のコンテンツの再生可否が判断される(ステップS656)。具体的には,第2の再生可否判断部242bは,表示対象のコンテンツに関連付けられているライセンスの利用条件(再生回数制限,再生期限など)に基づいて,当該再生対象のコンテンツの再生可否を判断する。
この結果,上記ライセンスの利用条件を満たす場合には,第2の再生可否判断部242bは,当該コンテンツが再生可能なコンテンツであると判断し,ステップS658に進む。一方,上記ライセンスの利用条件を満たさない場合には,第2の再生可否判断部242bは,当該コンテンツが再生不可能なコンテンツであると判断し,ステップS660に進む。
次いで,ステップS658では,上記ステップS654またはS656で再生可能であると判断された表示対象のコンテンツが,再生可能コンテンツとして表示される(ステップS658)。具体的には,タイトルリスト作成部250は,上記再生可能であると判断された表示対象のコンテンツのタイトル情報を,当該コンテンツが再生可能である旨をユーザが認識できるような態様で,表示装置210に表示させる。
一方,ステップS660では,上記ステップS654またはS656で再生不可能であると判断された表示対象のコンテンツが,再生不可能コンテンツとして表示される(ステップS660)。具体的には,タイトルリスト作成部250は,上記再生不可能であると判断された表示対象のコンテンツのタイトル情報を,当該コンテンツが再生不可能である旨をユーザが認識できるような態様で,表示装置210に表示させる。
その後,ステップS662では,全ての表示対象のコンテンツについて,上記S652〜S660の再生可否判断および表示処理がなされたか否かが判断される(ステップS662)。未だ再生可否判断および表示処理がなされていない表示対象のコンテンツがある場合には,ステップS664に進み,次の表示対象のコンテンツがコンテンツデータベース234から読み出され(ステップS664),その後,当該次の表示対象のコンテンツに関し,上記と同様にS652〜S660の再生可否判断および表示処理がなされる。かかる処理を全ての表示対象のコンテンツについて繰り返すと,ステップS666に進む。
なお,このステップS666に進む時点では,再生可能なコンテンツと再生不可能なコンテンツとを判別可能なタイトルリストが,表示装置210に表示される。このタイトルリストの表示例を図56に示す。
図56に示すように,コンテンツ再生装置20の表示装置210に表示されたタイトルリスト610には,例えば,あるアーティストAに関する音楽コンテンツのタイトルA〜E(曲名)が,アルバムA,Bごとに表示されている。このタイトルリスト610,再生可能なコンテンツのタイトルA,Cと,再生不可能なコンテンツのタイトルB,D,Eとが区別して表示されている。
具体的には,図56(a)に示すタイトルリスト610の例では,再生可能なコンテンツのタイトルA,Cと,再生不可能なコンテンツのタイトルB,D,Eとは,異なる色,または異なる輝度で表示されることによって区別される。例えば図示のように,再生可能なコンテンツのタイトルA,Cが表示されているエリア612と,再生不可能なコンテンツのタイトルB,D,Eが表示されているエリア614とが異なる色や輝度で表示されることによって,ユーザは再生可能なコンテンツと再生不可能なコンテンツとを識別することができる。また,かかる表示によれば,ひとつのアルバム内に再生可能なコンテンツと再生不可能なコンテンツとが混在している場合に,ユーザは,アルバム内のどのコンテンツが再生可能で,どのコンテンツが再生不可能であるかを認識することができる。
また,図56(b)に示すタイトルリスト610の例では,再生可能なコンテンツのタイトルA,Cには,音符マークの再生可能アイコン616が付加されており,一方,再生不可能なコンテンツのタイトルB,D,Eには,×マークの再生不可能アイコン618が付加されている。このように,色や形,図柄,大きさなどが異なるアイコンを,各コンテンツのタイトルに付加して表示することによって,再生可能なコンテンツと,再生不可能なコンテンツとを判別可能に表示することができる
また,図56(c)に示すタイトルリスト610の例では,再生不可能なコンテンツのタイトルA,Cと,再生不可能なコンテンツのタイトルB,D,Eとが,領域区分して表示されている。即ち,再生不可能なコンテンツのタイトルA,Cは,再生OKエリア620内に表示され,再生不可能なコンテンツのタイトルB,D,Eは,再生NGエリア622内に表示されている。これにより,ユーザは再生可能なコンテンツと再生不可能なコンテンツとを識別することができる。また,かかる表示例によれば,コンテンツ再生装置20における再生可能/再生不可能なコンテンツがまとめて表示されるため,ユーザはコンテンツ再生装置20で再生可能/再生不可能なコンテンツを一括して確認することができる。
次いで,図55に戻り,ステップS666では,ユーザによって,再生可能なコンテンツの中から,再生対象のコンテンツが選択される(ステップS666)。上記のように,表示装置210にタイトルリストが選択されると,ユーザは,このタイトルリストを閲覧して,再生を所望する1又は2以上のコンテンツを選択し,入力装置208を操作して当該コンテンツのタイトル情報を指定する。この際,図56に示したように,タイトルリストには,再生可能なコンテンツと,再生不可能なコンテンツとが判別可能に表示されるので,ユーザは,再生可能なコンテンツの中から,再生を所望するコンテンツを選択できる。
その後,ステップS668では,ユーザによって再生指示がなされる(ステップS668)。ユーザは,上記のようにして再生を所望するコンテンツのタイトル情報を指定した後,例えば,入力装置208またはリモートコントローラ218の再生キーを押下して,再生処理を開始するよう指示する。すると,コンテンツ選択部252は,ユーザによって指定されたタイトル情報に対応するコンテンツを,再生対象のコンテンツとして選択し,かかる再生対象のコンテンツに関する情報(コンテンツID,記憶場所情報等)を,再生可否判断部242に出力する。
次いで,ステップS670では,上記選択された最初の再生対象のコンテンツが,コンテンツデータベース234から読み出される(ステップS670)。具体的には,再生可否判断部242は,上記コンテンツ選択部252から入力された再生対象のコンテンツに関する情報に基づいて,コンテンツデータベース242を検索し,最初の再生対象のコンテンツのファイルを読み出す。そして,当該コンテンツの再生可否判断をすることなく,再生実行部244に対して当該コンテンツの再生を指示する。これは,上記S666でユーザが選択したコンテンツは,全て再生可能なコンテンツであるので,再度,再生可否判断をする必要がないからである。
さらに,ステップS672では,再生実行部524によって,再生対象のコンテンツが再生される(ステップS672)。
次いで,ステップS674では,上記S666で選択された全ての再生対象のコンテンツが,再生されたか否かが判断される(ステップS674)。選択されたコンテンツで未再生のものがある場合には,ステップS676に進み,次の再生対象のコンテンツがコンテンツデータベース234から読み出され(ステップS676),その後,当該次の再生対象のコンテンツが再生される(ステップS672)。かかる再生処理を上記S666で選択された全ての再生対象のコンテンツについて繰り返すと,全ての処理フローが終了する。
以上,本実施形態にかかるコンテンツ再生装置(PD)20におけるコンテンツ再生制御方法について説明した。このコンテンツ再生装置(PD)20のコンテンツ再生制御処理では,コンテンツ再生装置20の再生制御方式が,グループ管理方式であるか,或いはチェックイン・チェックアウト方式であるかを判別した上で,判別した再生制御方式に従って,コンテンツを再生制御(再生可否判断)する。このため,コンテンツ再生装置20は,グループ管理方式と,チェックイン・チェックアウト方式の2種類の再生制御方式を選択的に実行可能となる。このため,ユーザの利便性が向上するだけでなく,再生制御方式ごとに異なるモデルのコンテンツ再生装置(PD)20を設計開発する必要がないので,開発作業の効率化およびコスト削減を図れる。
また,コンテンツ再生装置(PD)20は,従来のチェックイン・チェックアウト方式のみならず,コンテンツに付加されたソースIDとソースIDリストとに基づいて再生制御を行うグループ管理方式による著作権管理スキームにも対応可能である。よって,ユーザによるコンテンツ利用の自由度が高く,よりユーザフレンドリーな著作権管理スキームに対応できるようになる。
また,地域毎に異なる著作権管理スキームを管理するアプリケーションが,コンテンツ処理装置10にインストールされる場合には,各著作権管理スキーム(再生制御方式)に対応する方式識別情報(フラグ232等)をコンテンツ再生装置20内に設定するだけで,上記アプリケーションがインストールされたコンテンツ処理装置(PC)10から転送されるコンテンツの再生制御が可能となる。
また,コンテンツ再生装置20は,保有するコンテンツのタイトルリストを,再生可能なコンテンツと再生不可能なコンテンツを判別可能に表示することができる。これにより,ユーザは,かかるタイトルリストを閲覧して,再生可能なコンテンツと再生不可能なコンテンツを把握でき,さらに,再生可能なコンテンツの中から再生を所望するコンテンツを選択できる。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば,上記実施形態では,各コンテンツ処理装置(PC)10が,サーバ30から受信したユーザ識別情報(リーフID)に基づいてグループIDを生成したが,本発明は,かかる例に限定されない。例えば,サーバ30が,グループIDをユーザ単位で生成してもよい。この場合,グループ管理サーバ32が,各機器の登録時に,コンテンツ処理装置10に対して,上記リーフIDの代わりにグループIDを通知して,コンテンツ処理装置10は,受信したグループIDをソースIDリストに格納してもよい。さらに,コンテンツ配信サーバ34は,配信コンテンツに対し,上記リーフIDの代わりにグループIDを関連付けて送信してもよい。このとき,コンテンツ配信サーバ34が,配信コンテンツのファイル内にグループIDを予め付加して,コンテンツ処理装置10に送信することもできる。