JP2006054436A - 投光モジュールの製造方法 - Google Patents

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【課題】微細な投光レンズと投光素子とを任意のバックフォーカル並びに光軸整合状態を確保しつつ、簡単かつ精度良く組み立てることを可能とした投光モジュールの製造方法を提供すること。
【解決手段】位置合わせ機構の第1の可動部にランナ付きレンズ部品のランナ部を装着すると共に、位置合わせ機構の第2の可動部にホルダ付き投光素子部品のホルダ部を装着し、投光素子部品を発光させてレンズ透過光の特徴を計測しつつ、位置合わせ機構を作動させて、ランナ付きレンズ部品のレンズ部とホルダ付き投光素子部品の投光素子部との光軸並びにバックフォーカルの調整を行ない、光軸並びにバックフォーカルが調整された状態において、ランナ付きレンズ部品とホルダ付き投光素子部品とを接着してモジュール中間製品を得、ランナ付きレンズ部品のランナ部をレンズ部から除去する。
【選択図】図12

Description

この発明は、光電センサの心臓部とも言える投光モジュールの製造方法に係り、特に、微細な投光レンズと投光素子とを任意のバックフォーカル並びに光軸整合状態を確保しつつ、簡単かつ精度良く組み立てることを可能とした投光モジュールの製造方法に関する。
従来の光電センサの投光部の構成例を示す断面図が図23に示されている。同図において、11は光電センサ、12は光学ブロック、13はケース、14は回路基板、15は投光素子(発光ダイオード、レーザダイオード等)、16は操作・表示ブロック、16aは表示灯、16bは操作子、17はコネクタブロック、17aはコネクタピン、18は受光素子(フォトトランジスタ、フォトダイオード等)、121はメインホルダ、122aは投光レンズ部、122bは受光レンズ部である。
図から明らかなように、この光電センサ11は、投光素子15と受光素子18とを同一のケース13内に収容してなる反射型光電センサとして構成されている。投光素子15と投光レンズ部122aとの距離L0はバックフォーカルと称され、光電センサの商品バリエーション(検出距離やスポット径等)を規定する重要な要素となる。この光電センサ11の場合、バックフォーカルL0の値は、メインホルダ121に形成される投光素子収容凹部15aの形状により規定される。そのため、様々な商品バリエーションの要求に応えるためには、その都度、新たに金型を発注せねばならず、商品価格を上昇させる要因となる。加えて、この光電センサ11の場合、投光素子15と投光レンズ部122aとの光軸アライメントは、その都度、組立工程にて行わねばならず、工数を増加させ、作業能率を低下させる原因となる。
そこで、専用の金型をその都度発注せずとも、様々なバックフォーカルの要求に柔軟に応えることができ、しかも、組立工程における光軸アライメントを不要とするために、投光モジュールが開発されている。この投光モジュールは、光電センサの特に投光部の心臓部とも言えるもので、投光素子と投光レンズとが軸整合され、かつ所定のバックフォーカルが確保されるように、両者を一体的に位置決め固定してなる性能完結部品である。
投光モジュールとして機能する光源装置の製造(光軸調整)方法の一例(以下、第1従来例と言う)が図24(a)に示されている(特許文献1参照)。図において、aはレンズ保持部、bはレンズ、cは突条部、dは突起部、eはケーシング部、fは凹溝、gは通孔、hは樹脂注入口、iは開口部、jは発光素子である。
レンズbを保持するレンズ保持部aの後端からは突起部dが突出している。発光素子jを後端面に固定されたケーシング部eには、突起部dを挿通させるための通孔gが開口されている。レンズ保持部aはケーシング部e内に遊動自在に挿通されているが、レンズbと発光素子jの距離は一定距離に保たれている。従って、レンズbと発光素子jの距離を一定に保ったままでレンズ保持部aを動かし、レンズbの光軸が発光素子jの発光点と一致するように調整する。調整後には、樹脂によりレンズ保持部aとケーシング部eを固定する。
投光モジュール同様に、レンズと素子(この場合、撮像素子)とを所定の関係に位置決めしてなる撮像装置の製造(焦点調整)方法の一例(以下、第2従来例と言う)が図24(b)に示されている(特許文献2参照)。図において、kはレンズホルダ、lはレンズ、mはレンズ押さえ、nはレンズユニット、oは外周面、pは鏡筒、qは撮像素子、rは内周面、sは注入孔である。
この撮像装置は、入射光を収束するレンズlと、その収束された光を電気信号に変換する受光部を有する撮像素子(半導体センサ)qと、レンズlを撮像素子qに対して移動可能に装着した鏡筒pと、レンズlと撮像素子qとの間における鏡筒pに固定され、レンズlからの光を通過させる透光板とを有する。透光板とレンズlとにより形成される空間にガスを注入する注入孔sを鏡筒pに設け、この注入孔sよりガスを注入することによりレンズを移動させ、レンズlによる焦点位置が受光部になるように、レンズlを鏡筒pに固定したものである。
なお、投光モジュールに使用される従来のレンズ部品としては、図25(a)に示されるように、円形のレンズ片xが知られている。このレンズ片xは、スプール部uから分岐された4本のランナ部v1〜v4の各先端部に形成された4個のレンズ部w1〜w4のそれぞれを切断線yにより切り離したものであり、光電センサの小型化に従って微細化が進んでいる。各レンズ片xには図示しないチャッキング用の突部が形成されているが、レンズの微細化が進むにつれて、この突部も微細となり、チャッキングは非常に困難となる。
特開平9−273909号公報 特開2003−29115公報
しかしながら、第1従来例にあっては、(1)光電センサの小型化が進む中で、レンズが微細化すると、レンズのチャッキング部が極めて小さくなり、組立に際するレンズのハンドリングが困難となること、(2)調整用治具が極めて小型になり、治具に高い加工精度が要求されること、(3)レンズbと発光素子jとの距離が固定され、バリエーションに対応した可動幅を有していないため、様々なバリエーションの要求に対しては、その都度、モジュールを設計し直さなければならないこと、等の問題点を有している。
また、第2従来例にあっては、(1)焦点の調整は可能であるが、その工法上(嵌め合いによる光軸調整のため)、光軸の調整はできないこと、(2)調整装置の構成が複雑になること、等の問題点を有している。
この発明は、上述の問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、微細な投光レンズと投光素子とを任意のバックフォーカル並びに光軸整合状態を確保しつつ、簡単かつ精度良く組み立てることを可能とした投光モジュールの製造方法を提供することにある。
この発明のさらに他の目的並びに作用効果については、明細書の以下の説明を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
この発明の投光モジュールの製造方法は、投光素子と投光レンズとが軸整合され、かつ所定のバックフォーカルが確保されるように、両者を一体的に位置決め固定してなる投光モジュールを製造するものである。
上記の製造方法は、レンズ部とランナ部とを有するランナ付きレンズ部品を用意する第1のステップと、投光素子部品を所定のホルダ部品に保持させてなるホルダ付き投光素子部品を用意する第2のステップと、相対移動が可能な第1の可動部と第2の可動部とを有する位置合わせ機構を用意する第3のステップと、位置合わせ機構の第1の可動部にランナ付きレンズ部品のランナ部を装着すると共に、位置合わせ機構の第2の可動部にホルダ付き投光素子部品のホルダ部を装着する第4のステップと、投光素子部品を発光させてレンズ透過光の特徴を計測しつつ、位置合わせ機構を作動させて、ランナ付きレンズ部品のレンズ部とホルダ付き投光素子部品の投光素子部との光軸並びにバックフォーカルの調整を行う第5のステップと、ランナ付きレンズ部品のレンズ部とホルダ付き投光素子部品の投光素子部との光軸並びにバックフォーカルが調整された状態において、ランナ付きレンズ部品とホルダ付き投光素子部品とを接着してモジュール中間製品を得る第6のステップと、モジュール中間製品を構成するランナ付きレンズ部品のランナ部をレンズ部から除去する第7のステップと、を含む、ことを特徴とするものである。
このような構成によれば、位置合わせ機構の第1の可動部にランナ付きレンズ部品のランナ部を装着すると共に、位置合わせ機構の第2の可動部にホルダ付き投光素子部品のホルダ部を装着することにより、レンズ部と投光素子との距離調整並びに光軸調整が可能であることから、レンズ部が微細化したとしても、レンズ部のハンドリングに支障を来すことがない。そのため、この方法によれば、微細な投光レンズと投光素子とを任意のバックフォーカル並びに光軸整合状態を確保しつつ、簡単かつ精度良く組み立てることが可能となる。
好ましい実施の形態においては、ランナ付きレンズ部品が、円形のレンズ部と、レンズ部の外周上の180度離れた2箇所から突き出る2本のランナ部とを有し、ホルダ部品が、投光素子部品が頭から嵌入される後端部と、外周上の180度離れた2箇所から後端側へ向けて切り込まれた2本のスリットとを有する先端部とを有する円筒体であり、さらに光軸並びにバックフォーカルの調整を行う第5のステップにおいては、ホルダ部品を構成する円筒体の2本スリットに、ランナ付きレンズ部品の2本のランナ部が挿入されることにより、ランナ付きレンズ部品のレンズ部はホルダ部品を構成する円筒体の内部に挿入される、ようにしてもよい。
このような構成によれば、ホルダ部品を構成する円筒体の2本のスリットに、ランナ付きレンズ部品の2本のランナ部が挿入されることにより、ランナ付きレンズ部品のレンズ部はホルダ部品を構成する円筒体の内部に挿入されるため、これらの円筒体から突出する2本のランナ部を掴んで、円筒体内に置かれるレンズ部の光軸向き、並びに、円筒体に沿うレンズ部の位置を容易に制御するこができるため、レンズ部が微細化した場合においても、光軸調整並びにバックフォーカル調整が著しく容易となる。
好ましい実施の形態においては、ランナ付きレンズ部品が、レンズ部の外周上の180度離れた2箇所から突き出る2本のランナ部の他に、さらにそれらの中間から突き出た2本のダミーランナ部を有し、ホルダ部品が、外周上の180度離れた2箇所から後端側へ向けて切り込まれた2本のスリットの他に、さらにそれらの中間から切り込まれた2本のスリットを有し、光軸並びにバックフォーカルの調整を行う第5のステップにおいては、ホルダ部品を構成する円筒体の4本のスリットに、ランナ付きレンズ部品の2本のランナ部及び2本のダミーランナ部が挿入されることにより、ランナ付きレンズ部品のレンズ部はホルダ部品を構成する円筒体の内部に挿入される、ようにしてもよい。
このような構成によれば、ホルダ部品を構成する円筒体の4本のスリットに、ランナ付きレンズ部品の2本のランナ部及び2本のダミーランナ部が挿入されることにより、ランナ付きレンズ部品のレンズ部はホルダ部品を構成する円筒体の内部に挿入されるため、円筒体内におけるレンズ部が4方向からガイドされることとなり、位置決め安定性並びに後段の接着工程における信頼性も向上することができる。
好ましい実施の形態においては、ランナ付きレンズ部品が、外周上の180度離れた2箇所から2本のランナ部が突出すると共に、後端部には投光素子部品の頭部が遊嵌される円筒部と、円筒部の先端部を塞ぐレンズ部とを有し、ホルダ部品が、投光素子部品の後端部が着座される環状体であり、さらに光軸並びにバックフォーカルの調整を行う第5のステップにおいては、ランナ付きレンズ部品を構成する円筒部に、ホルダ部品に保持された投光素子部品の頭部が挿入される、ようにしてもよい。
このような構成によれば、ランナ部を掴んでレンズ部をハンドリングすることにより、ハンドリング性が向上することに加えて、投光素子部品にキャップを被せる要領にて、レンズ部と投光素子との光軸調整並びにバックフォーカル調整を行うことができる。
好ましい実施の形態においては、ランナ付きレンズ部品のレンズ部が負のメニスカスレンズであってもよい。このような構成によれば、モジュールの設計上においてレンズの調整幅に制限がある場合にも、ランナ付きレンズ部を構成するレンズ部を負のメニスカスレンズに置き換えることにより、バックフォーカルを仮想的に調整して、任意のバリエーションを実現することができる。
この発明によれば、位置合わせ機構の第1の可動部にランナ付きレンズ部品のランナ部を装着すると共に、位置合わせ機構の第2の可動部にホルダ付き投光素子部品のホルダ部を装着することにより、レンズ部と投光素子との距離調整並びに光軸調整が可能であることから、レンズ部が微細化したとしても、レンズ部のハンドリングに支障を来すことがない。そのため、この方法によれば、微細な投光レンズと投光素子とを任意のバックフォーカル並びに光軸整合状態を確保しつつ、簡単かつ精度良く組み立てることが可能となる。
以下に、この発明の好適な実施の一形態を、添付図面を参照しながら、詳細に説明する。
本発明が適用された光電センサの外観斜視図が図1に、同光電センサの主要部分の分解斜視図が図2に、図1のIII−III線矢視断面図が図3にそれぞれ示されている。
それらの図から明らかなように、この光電センサ1の外形は、前面、上面、下面がそれぞれ開口された断面コの字型のケース3と、ケース3の前面開口を塞ぐ光学ブロック2と、ケース3の上面開口を塞ぐ操作・表示ブロック6と、ケース3の下面開口を塞ぐコネクタブロック7とから構成される。
光学ブロック2は、図3に示されるように、モジュール収容孔23と漏斗状空所24とを有するメインブロック21と、メインブロック21の前面側に装着される透光板22とから構成される。透光板22は、後述する投光モジュール5から投光された光線を透過させる。操作・表示ブロック6は各種の操作や動作表示等を行うものであり、この例では表示灯61が設けられる。コネクタブロック7は、外部との電気的な接続を行うためのもので、この例ではコネクタピン72が設けられる。
ケース3内にあって、光学ブロック2の背面側には、回路基板4が垂直姿勢で固定される。回路基板4上には、本発明の要部である投光モジュール5の他に、様々な電気部品が搭載される。投光モジュール5が搭載された回路基板4を、図3に示されるように、垂直姿勢で、光学ブロック2の背面側に固定すると、投光モジュール5は、モジュール収容孔23内に装着される。先に説明したように、投光モジュール5は、投光素子と投光レンズとが軸整合され、かつ所定のバックフォーカルが確保されるように、両者を一体的に位置決め固定してなる機能の完結部品である。しかも、後に詳細に説明するように、投光モジュール5の外径は従前の表示部品であるTO18パッケージの外径と同一とされ、両者の互換性が確保されている。従って、投光モジュール5と光学ブロック2との成形精度さえ確保されていれば、組立工程においては、光軸調整ならびにバックフォーカル調整は一切不要となり、組立工数低減によりコストダウンが実現される。尚、図2において、符号71が付されているのは、コネクタブロック7上の端子と、回路基板4上の所定端子とを結ぶフレキシブル基板である。
次に、投光モジュール5の組立完了品の構造について説明する。本発明に係る投光モジュールの分解斜視図が図4に、同投光モジュールの縦断面図が図5に、本発明に係る投光モジュールと標準的な投光素子部品とを比較して示す図が図6にそれぞれ示されている。
図4に示されるように、本発明の投光モジュール5は、投光素子部品53と、レンズ体56と、筒状ホルダ50とを含んでいる。図4及び図5に示されるように、投光素子部品53は、外周につば部532aを有する基部532と、基部532の一方の面に被せられたキャップ533と、基部532の他方の面から突出する端子ピン531とを有する。基部532からは、キャップ533内の空間に向けて、LD(レーザダイオード)支持基板535が突き出ている。LD支持基板535の先端にはLDチップ536が搭載される。LD支持基板535の搭載面535aの高さは、成型時の金型精度等によってかなり高精度に維持されている。そのため、後に詳細に説明するように、投光素子部品53とレンズ体56との位置合わせに際しては、Y軸方向の位置については固定したまま、X軸方向並びにZ軸方向の位置あわせを行えばよい。キャップ533の先端には投光窓534が開けられている。LDチップ536から発せられたレーザ光線は、投光窓534を介して、外部へと放出される。図5において、LDチップ536とレンズ体56との距離L1がバックフォーカルに相当する。
図4及び図5に示されるように、レンズ体56は、中心に位置する円形レンズ部560と、円形レンズ部560の外周から90°間隔で突出する4個の突部、すなわち第1突部561、第2突部562、第3突部563、第4突部564とを有する。後に詳細に説明するように、第1突部561と第3突部563とがランナ部に対応する。これに対して、第2突部562と第4突部564とがダミーランナ部に相当する。それら突部561〜564とレンズ部560の中心との位置関係は、金型の精度によって高精度に維持されている。
図4及び図5に示されるように、筒状ホルダ50はほぼ円筒状の筒部501を主体として構成される。筒部501の後端部には、図4に示されるように、投光素子部品53がはめ込まれる。尚、符号502,502は位置決め用のつば部である。
筒部501の前端部には、4本の切込スリット、すなわち第1スリット503、第2スリット504、第3スリット505、第4スリット506が形成されている。これらスリット503〜506の長さL2(図5参照)は、レンズ体56の前後方向の調整幅を規定する。また、それらスリット503〜506の幅は、レンズ体56の光軸アライメントの調整幅を規定する。そのため、それらスリット503〜506の幅は、レンズ体56の突部561〜564の幅よりもやや余裕をもたせた広幅とされている。図4に示される3つの部品50,53,56が組み立てられた完成品においては、投光素子部品53とレンズ体56とは軸整合され、かつ所定のバックフォーカルが確保されるように、両者は筒状ホルダ50を介して一体的に位置決め固定される。
次に、本発明に係る投光モジュールと標準的な投光素子部品とを比較して示す図が図6に示されている。同図(a)に示されるように、本発明に係る投光モジュールの外径は、筒状ホルダ50の外径φ2となる。これに対して、同図(b)に示されるように、標準的な投光素子部品の外径は、TO18パッケージ10aの外径φ1によって規定される。尚、10は投光素子部品、10aはTO18パッケージ、10bは端子ピン、10cは端子片である。そして、従前の投光素子部品10のTO18パッケージ10aの外径φ1と本発明の投光モジュール5の筒状ホルダ50の外径φ2との間には、φ1=φ2の関係が成立する。このことから、本発明の投光モジュール5は従前の標準的な投光素子部品との互換性が確保されている。
次に、以上説明した本発明の投光モジュール5の製造方法について説明する。本発明に係る投光モジュールの組立工程図が図7及び図8に示されている。それらの図から明らかなように、本発明の投光モジュール5は、圧入工程、挿入工程、塗布工程、光軸アライメント工程、硬化工程、ランナカット工程からなる6個の工程を経て完成する。以下、それらの工程のそれぞれを順に詳細に説明する。
まず、圧入工程においては、投光素子部品53と筒状ホルダ50とを用意する。ここで、投光素子部品53及び筒状ホルダ50の各構造については、先に図4及び図5を参照して詳細に説明した通りである。圧入工程においては、図4に示されるように、筒状ホルダ50の後端部に、投光素子部品53を、キャップ部533を先にして、圧入によりはめ込む。このとき、投光素子部品53のつば部532aの外周に形成されたV溝537が、筒部501の内周に形成された対応する形状の溝と嵌合することによって、両者の周方向の位置決めがなされる。また、図5を参照して説明したように、基部532とLD搭載面535aとの関係は高精度に維持されているため、これにより筒状ホルダ50とLDチップ536との位置関係も高精度に位置決めされる。圧入工程が完了すると、図9(a)に示されるように、投光素子部品のキャップ部533及び基部532は筒状ホルダ50の筒部501の後端部に完全に収容され、端子ピン531のみが外部に露出する状態となる。
次に、挿入工程においては、筒状ホルダ50と投光素子部品53との組立体に加えて、新たに本発明の要部であるランナ付きレンズ部品56Aを用意する。本発明に係るレンズ部品の説明図が図10に示されている。図に示されているのは、金型からイジェクトされた成型品そのものである。この成型品は、スプール部580と、レンズ部560と、スプール部580とレンズ部560とを繋ぐランナ部とを有する。特に、この例に示されるランナ部は、スプール部580の先端から4方向へ延びる基幹部581と、基幹部581の先端に連接されるコの字状枝部(565,566,567)と、コの字状枝部とレンズ部560との間を繋ぐ末端部(568,569)とを有する。すなわち、コの字状枝部は、基幹部581に連接される中間枝部565と、中間枝部565の両端からそれぞれ延びる右枝部566,左枝部567と、右枝部566又は左枝部567とレンズ部560との間を繋ぐ右末端部568、左末端部569とを有する。また、レンズ部560の外周2カ所にはダミーランナ部562a,564aが突設されている。ここで、ダミーランナ部というのは、正確にはランナ機能はないが、成型品に繋がっていることによりランナ部と同様な形状に見えることから、そのように命名されたものである。
そして、本発明で言うところのランナ付きレンズ部品56Aというのは、図10において矢印で示されるように、コの字状枝部(中間枝部565,右枝部566,左枝部567)から先の部分を分離したものに相当する。こうして得られたランナ付きレンズ部品56Aにおいては、円形レンズ部560の外周において、180°離れた2点には、それぞれランナ部(右末端部568及び左末端部569)が突き出た形態となり、さらにそれらのランナ部568,569の中間からは、ダミーランナ部562a,564aが突き出た形態となる。
図7に戻って、挿入工程においては、ランナ付きレンズ部品56Aのレンズ部560が、筒状ホルダ50の先端側から内部へと挿入される。図9(b)に示されるように、この挿入に際しては、第1スリット503にはランナ右末端部568が、第2スリット504にはダミーランナ部564が、第3スリット505にはランナ左末端部569が、第4スリット506にはダミーランナ部562aがそれぞれ適度の余裕をもって挿入される。従って、筒部501内におけるレンズ部560の光軸並びに光軸方向の位置については、ランナ枝部(565,566,567)をつかんで動かすことによって自由に調整が可能となる。
次に、図8に移って、塗布工程においては、図11(a)に示されるように、筒部501に形成された4本のスリット503〜506と、ランナ部568,569及びダミーランナ部562a,564aとの隙間に紫外線硬化接着剤570が例えば所定のノズル装置を介して塗布される。このとき、塗布された接着剤570が、レンズ部560に流れ込まないように、レンズ部560の外周と各ランナ部及びダミーランナ部との間に流入阻止用の障壁となる小突部を設けてもよい。
次に、光軸アライメント工程について説明する。光軸アライメント工程の説明図(その1)が図12に、光軸アライメントシステムの構成図が図13に、投光モジュール取付部の拡大図が図14にそれぞれ示されている。
図12に示されるように、光軸アライメント工程においては、レンズ部560の面をXY方向、レンズ部560の光軸方向をZ方向として、3軸方向への位置決め制御が行われる。尤も、先に図5を参照して説明したように、投光素子部品53において、LDチップ536の搭載面535aは、基部532との間に高精度に位置決めされているため、基部532を予め決められたY方向高さとすれば、Y軸方向については固定したまま、X軸方向並びにZ軸方向の2軸制御によって、光軸整合並びにバックフォーカル調整を行うこともできる。
図13に示されるように、本発明の位置合わせにおいては、XY軸方向の可動ステージ81とZ軸方向の可動ステージ82とを有する位置合わせ装置が利用される。図13及び図14に示されるように、ランナ付きレンズ部品56Aは右側レンズクランパ811、左側レンズクランパ812、中央レンズクランパ813によってXY軸方向の可動ステージ81に装着される。より具体的には、図14に示されるように、右側レンズクランパ811によってランナ右枝部566がクランプされ、左側レンズクランパ812によってランナ左枝部567がクランプされ、中央レンズクランパ813によってランナ中間枝部565がクランプされる。一方、筒状ホルダ50は、ホルダクランパ821によって、Z軸方向の可動ステージ82に装着される。光軸アライメント工程においては、投光素子部品53は発光状態とされ、投光素子部品53から発せられたレーザ光線は、レンズ部560を通過した後、ミラー83により案内されて、CCDカメラ84によって撮影される。CCDカメラ84によって撮影された投光スポット映像は、所定の制御装置において基準となるスポット形状と照合され、その偏差が補正されるように、XY軸方向の可動ステージ81及びZ軸方向の可動ステージ82が制御される。このようなフィードバック制御については、従来より各種の文献において公知であるから、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図8に戻って、光軸アライメント工程が終了したならば、続いて硬化工程への移行が行われ、塗布された接着剤に対し紫外線照射を行うことによって、接着剤の硬化が行われる。
しかる後、接着剤が硬化するのを待って、ランナカット工程への移行が行われ、図11(b)に示されるように、ランナ右末端部568及びランナ左末端部569は、レンズ部560に近接した位置において切断され、それらランナ部568,569は、レンズ部560から除去される。
以上説明したように、本発明の製造方法によれば、光軸アライメントシステムを構成するXY軸方向の可動ステージ81にランナ付きレンズ部品56Aのランナ部(中間枝部565、右枝部566、左枝部567)を装着すると共に、同光軸アライメントシステムを構成するZ軸方向の可動ステージ82には、ホルダ付き投光素子部品(筒状ホルダ50、投光素子部品53の結合体)のホルダ部(筒状ホルダ50)を装着することにより、レンズ部560と投光素子(LDチップ536)との距離調整並びに光軸調整が可能であることから、レンズ部560が微細化したとしても、レンズ部560のハンドリングに支障を来すことがない。そのため、この方法によれば、微細な投光レンズと投光素子とを任意のバックフォーカル並びに光軸整合状態を確保しつつ、簡単かつ精度よく組み立てることが可能となる。
また、この実施形態においては、ランナ付きレンズ部品56Aが、レンズ部560の外周上の180°離れた2カ所から突き出る2本のランナ部(ランナ右末端部568、ランナ左末端部569)の他に、さらにそれらの中間から突き出た2本のダミーランナ部562a,564aを有し、ホルダ部品(筒状ホルダ50)が、外周上の180°離れた2カ所から後端側へ向けて切り込まれた2本のスリット(第1スリット503、第3スリット505)の他に、さらにそれらの中間から切り込まれた2本のスリット(第2スリット504、第4スリット506)を有し、光軸並びにバックフォーカルの調整を行う光軸アライメント工程においては、ホルダ部品(筒状ホルダ50)を構成する円筒体(筒部501)の4本のスリット(第1スリット503〜第4スリット506)に、ランナ付きレンズ部品56Aの2本のランナ部(ランナ右末端部568、ランナ左末端部569)及び2本のダミーランナ部562a,564aが挿入されることにより、ランナ付きレンズ部品56Aのレンズ部560はホルダ部品(筒状ホルダ50)を構成する円筒体(筒部501)の内部に挿入される。そのため、この実施形態によれば、ホルダ部品(筒状ホルダ50)を構成する円筒体(筒部501)の4本のスリット503〜506に、ランナ付きレンズ部品56Aの2本のランナ部(ランナ右末端部568、ランナ左末端部569)及び2本のダミーランナ部562a,564aが挿入されることにより、ランナ付きレンズ部品56Aのレンズ部560はホルダ部品(筒状ホルダ50)を構成する円筒体(筒部501)の内部に挿入されるため、円筒体(筒部501)内におけるレンズ部560が4方向からガイドされることとなり、位置決め安定性並びに接着工程における信頼性も向上する。
次に、本発明が適用された光電センサの他の一例を示す分解斜視図が図15に、図15におけるXVI−XVI断面図が図16にそれぞれ示されている。この光電センサの主たる特徴とするところは、図16に示されるように、投光モジュール5がサブホルダ23を介してメインホルダ21に装着されていること、図15に示されるように、透光板22Aに投光用レンズ部221と受光用レンズ部222とが形成され、投光用レンズ部221についてはシリンドリカルレンズとされている点にある。このような構成によれば、サブホルダ23は樹脂製で現場加工が可能なため、このサブホルダ23の前後方向の長さを調整することによって、投光モジュール5の位置を全体として前後に調整することができる。さらに、投光モジュールを構成するレンズ体56の前方に、シリンドリカルレンズを配置し、光電センサのレンズ光学系を2枚構成としているため、断面ライン状(バー状)の投光ビームとすることで光電センサのバリエーションをさらに広げることができる。
本発明が適用された光電センサの他の一例を示す分解斜視図が図17に、図17におけるXVIII−XVIII線断面図が図18にそれぞれ示されている。この実施形態の主たる特徴とするところは、先ほどの例と同様に、サブホルダ23を設けたことに加え、レンズ体56として負のメニスカスレンズを採用し、さらに投光用レンズ部223として集光機能を有するレンズを採用したことにある。すなわち、この実施形態においては、投光モジュール5を構成するレンズ体56として光学系を短縮する機能を有するメニスカスレンズを採用すると共に、その後段に集光レンズを有するインターナルフォーカス方式とし、また投光素子部品53としては発光ダイオード(LED)を採用している。インターナルフォーカス方式とはカメラ用の望遠レンズ等に使用されるフォーカシング機構である。ここでは投光スポットの集光位置可変手段として採用する。ここで、例えば光電センサのスポット径の可変範囲を下記のように規定する。
[1]距離35mmでスポットサイズφ1.0mm
[2]距離70mmでスポットサイズφ2.0mm
[3]距離100mmでスポットサイズφ2.5mm
上記のようなスポットサイズをバックフォーカル(BFL)の調整のみで実現しようとすると、光源が0.3mm角程度の発光サイズを有するLEDの場合、[3]の条件により、最大でもM=8.33以下の像倍率が必要である。つまり、[3]の条件を満たすためには、b=12.0mm以上の光源・主面間距離が必要となる。(a:像側焦点距離、b:物体側焦点距離、f:焦点距離、については図19参照)
さらに、[1]の条件を満たすためには、以下の結像の公式より、
(1/a)+(1/b)=(1/f)
[1]の条件より、
(1/100)+(1/12)=(1/f)
f=10.753
[3]の条件より、
(1/35)+(1/b)=(1/10.753)
b=15.528
の光源・主面間距離が必要である。
また、先に図23を参照して説明したように、一般にバックフォーカルL0の値は最大でも10mm程度しかとれない。これらのことから、モジュールレンズは合成fの主面を常に集光レンズの前に出すように設計しなければならない。そのため、本実施形態では、光学系を短縮するメニスカスレンズと集光レンズの2枚玉構成とすることにより、光電センサのような焦点距離の限られた光学系でも近距離小スポット、長距離小スポットのバリエーションをモジュールの部品点数、種類数を変えずに実現することができる。
次に、本発明の投光モジュールの他の一例を示す外観斜視図が図20に、同投光モジュールの分解斜視図が図21に、さらに光軸アライメント工程の説明図(その2)が図22にそれぞれ示されている。
この例にあっては、図20及び図21に示されるように、投光モジュール9は、筒状ホルダ90と、投光素子部品93と、ベース部品96とから構成されている。投光素子部品93の構成は先に説明した投光素子部品53のそれと同様である。ベース部品96はリング状をなし、つば部961と開口962とを有する。開口962の内周には、位置決め用のV突条963,963が形成されている。このベース部品96内には、投光素子部品93が端子ピン931を先にして挿入され、圧着固定される。一方、筒状ホルダ90は、後端部が開口された筒部901と、筒部901の前端部を塞ぐレンズ部902とを有する。スリット903は接着剤挿入用の開口である。
図22に示されるように、筒状ホルダ9は、先の例と同様にランナ付きレンズ部品として構成されている。すなわち、このランナ部は、ランナ中間枝部965と、ランナ右枝部966と、ランナ左枝部967と、ランナ右末端部968と、ランナ左末端部967とを有する。
このような構成によれば、ベース部品96に投光素子部品93を装着してなるホルダ付き投光素子部品を、図13及び図14に示されるZ軸方向の可動ステージ82に装着する一方、ランナ付きレンズ部品(レンズ部902、ランナ部965〜967の一体結合物)については、XY軸方向の可動ステージ81に装着することにより、両者間の軸整合並びにバックフォーカルの調整を容易に行うことができる。
次に、本発明に係る投光モジュールの組立工程における塗布工程の他の一例が図26および図27に示されている。図26(a)には接着剤塗布前の状態が、同図(b)には接着剤の塗布方向が、そして同図(c)には接着剤塗布後の状態がそれぞれ示されている。また、図27においては、図26(c)にて示される直線A−A'における断面図が示されている。この例においても、図7に示す組立工程図に従って、ランナ付きレンズ成型品の挿入工程が完了した後、接着剤の塗布工程が開始される。
そこで、この例にあっては、図26(a)に示される状態において、筒部501と、筒部501に形成された4本のスリット503〜506と、ランナ部568,569及びダミーランナ部562a,564aとの隙間に、紫外線硬化接着剤570が同図(b)の矢印a〜hにて示すような8方向から例えば所定のノズルによりレンズ側面とスリーブの隙間に流し込まれる。このとき、塗布された接着剤570は、図27にて示されるように、レンズ部560に設けられた流入阻止用の小突部590により、レンズ面に流れ込まないように保持される。
そして、図26(c)及び図27に示すようにレンズ側面全体で接着のバランスを取り、レンズの下方部が、中空状態となった状態で保持される。このとき、接着剤の下端部(図27にて符号570aにて示される部分)は、接着剤570の表面張力によって垂下してしまうことなく接着位置に維持される。
その後は、図8に示すように光軸アライメント工程を経た後、硬化工程において、塗布された接着剤に対し紫外線照射を行うことにより、接着剤の硬化が行われる点は、前述の実施例と同様である。
これにより、熱膨張・収縮による応力や変位を互いに打ち消し合い高精度な接着固定が可能となる。また、側面全体を接着するため接着面積も確保でき接着強度を向上させることができる。
以上の説明で明らかなように、本発明の方法によれば、位置合わせ機構の第1の可動部にランナ付きレンズ部品のランナ部を装着すると共に、位置合わせ機構の第2の可動部にホルダ付き投光素子部品のホルダ部を装着することにより、レンズ部と投光素子との距離調整並びに光軸調整が可能であることから、レンズ部が微細化したとしても、レンズ部のハンドリングに支障を来すことがない。そのため、この方法によれば、微細な投光レンズと投光素子とを任意のバックフォーカル並びに光軸整合状態を確保しつつ、簡単かつ精度良く組み立てることが可能となる。
本発明が適用された光電センサの外観斜視図である。 本発明が適用された光電センサの主要部分の分解斜視図である。 図1のIII−III線矢視断面図である。 本発明に係る投光モジュールの分解斜視図である。 投光モジュールの縦断面図である。 本発明に係る投光モジュールと標準的な投光素子部品とを比較して示す図である。 本発明に係る投光モジュールの組立工程図(その1)である。 本発明に係る投光モジュールの組立工程図(その2)である。 組立工程図における各工程の状態説明図(その1)である。 本発明に係るレンズ部品の説明図である。 組立工程図における各工程の状態説明図(その2)である。 光軸アライメント工程の説明図(その1)である。 光軸アライメントシステムの構成図である。 投光モジュール取付部の拡大図である。 本発明が適用された光電センサの他の一例を示す分解斜視図である。 図15におけるXVI−XVI線断面図である。 本発明が適用された光電センサの他の一例を示す分解斜視図である。 図17におけるXVIII−XVIII線断面図である。 焦点距離を模式的に表す図である。 投光モジュールの他の一例を示す外観斜視図である。 投光モジュールの他の一例を示す分解斜視図である。 光軸アライメント工程の説明図(その2)である。 従来の光電センサの投光部の構成例を示す断面図である。 従来の投光モジュールの説明図である。 従来のレンズ部品の説明図である。 本発明に係る投光モジュールの組立工程における接着剤塗布工程の一例を示す説明図である。 図26(c)におけるA−A’線の断面図である。
符号の説明
1 光電センサ
2 光学ブロック
3 ケース
4 回路基板
5 投光モジュール
6 操作・表示ブロック
7 コネクタブロック
9 投光モジュール
10 投光素子部品
10a TO18パッケージ
10b 端子ピン
10c 端子片
21 メインホルダ
22 透光板
22A 透光板
22B 透光板
23 サブホルダ
23 モジュール収容孔
24 空所
50 筒状ホルダ
53 投光素子部品
56 レンズ体
56A ランナ付きレンズ部品
61 表示灯
71 リボンケーブル
81 XY軸方向の可動ステージ
82 Z方向の可動ステージ
83 ミラー
84 CCDカメラ
90 筒状ホルダ
93 投光素子部品
96 ベース部品
221 投光用レンズ部(シリンドリカルレンズ)
222 受光用レンズ部
501 筒部
502 つば部
503 第1スリット
504 第2スリット
505 第3スリット
506 第4スリット
531 端子ピン
532 基部
532a つば部
533 キャップ
534 投光窓
535 LD支持基板
535a 素子搭載面
536 LDチップ
561 第1突部
562 第2突部
563 第3突部
564 第4突部
560 レンズ部
565 ランナ中間枝部
566 ランナ右枝部
567 ランナ左枝部
568 ランナ右末端部
569 ランナ左末端部
562a,564a ダミーランナ部
570 接着剤
580 スプール
581 ランナ基幹部
590 流入阻止用の小突部
811 右側レンズクランパ
812 左側レンズクランパ
813 中央レンズクランパ
821 ホルダクランパ
901 筒部
902 レンズ部
903 スリット
931 端子ピン
932 つば部
933 キャップ
934 投光窓
937 V溝
961 つば部
962 開口
963 V突条
φ1 TO18パッケージの外径
φ2 本発明投光モジュールの外径
S 前側主面
L3 前側主面距離

Claims (7)

  1. 投光素子と投光レンズとが軸整合され、かつ所定のバックフォーカルが確保されるように、両者を一体的に位置決め固定してなる投光モジュールの製造方法であって、
    レンズ部とランナ部とを有するランナ付きレンズ部品を用意する第1のステップと、
    投光素子部品を所定のホルダ部品に保持させてなるホルダ付き投光素子部品を用意する第2のステップと、
    相対移動が可能な第1の可動部と第2の可動部とを有する位置合わせ機構を用意する第3のステップと、
    位置合わせ機構の第1の可動部にランナ付きレンズ部品のランナ部を装着すると共に、位置合わせ機構の第2の可動部にホルダ付き投光素子部品のホルダ部を装着する第4のステップと、
    投光素子部品を発光させてレンズ透過光の特徴を計測しつつ、位置合わせ機構を作動させて、ランナ付きレンズ部品のレンズ部とホルダ付き投光素子部品の投光素子部との光軸並びにバックフォーカルの調整を行う第5のステップと、
    ランナ付きレンズ部品のレンズ部とホルダ付き投光素子部品の投光素子部との光軸並びにバックフォーカルが調整された状態において、ランナ付きレンズ部品とホルダ付き投光素子部品とを接着してモジュール中間製品を得る第6のステップと、
    モジュール中間製品を構成するランナ付きレンズ部品のランナ部をレンズ部から除去する第7のステップと、を含む、ことを特徴とする投光モジュールの製造方法。
  2. ランナ付きレンズ部品が、円形のレンズ部と、レンズ部の外周上の180度離れた2箇所から突き出る2本のランナ部とを有し、
    ホルダ部品が、投光素子部品が頭から嵌入される後端部と、外周上の180度離れた2箇所から後端側へ向けて切り込まれた2本のスリットとを有する先端部とを有する円筒体であり、さらに
    光軸並びにバックフォーカルの調整を行う第5のステップにおいては、ホルダ部品を構成する円筒体の2本スリットに、ランナ付きレンズ部品の2本のランナ部が挿入されることにより、ランナ付きレンズ部品のレンズ部はホルダ部品を構成する円筒体の内部に挿入される、ことを特徴とする請求項1に記載の投光モジュールの製造方法。
  3. ランナ付きレンズ部品が、レンズ部の外周上の180度離れた2箇所から突き出る2本のランナ部の他に、さらにそれらの中間から突き出た2本のダミーランナ部を有し、
    ホルダ部品が、外周上の180度離れた2箇所から後端側へ向けて切り込まれた2本のスリットの他に、さらにそれらの中間から切り込まれた2本のスリットを有し、
    光軸並びにバックフォーカルの調整を行う第5のステップにおいては、ホルダ部品を構成する円筒体の4本のスリットに、ランナ付きレンズ部品の2本のランナ部及び2本のダミーランナ部が挿入されることにより、ランナ付きレンズ部品のレンズ部はホルダ部品を構成する円筒体の内部に挿入される、ことを特徴とする請求項2に記載の投光モジュールの製造方法。
  4. ランナ付きレンズ部品が、外周上の180度離れた2箇所から2本のランナ部が突出すると共に、後端部には投光素子部品の頭部が遊嵌される円筒部と、円筒部の先端部を塞ぐレンズ部とを有し、
    ホルダ部品が、投光素子部品の後端部が着座される環状体であり、さらに
    光軸並びにバックフォーカルの調整を行う第5のステップにおいては、ランナ付きレンズ部品を構成する円筒部に、ホルダ部品に保持された投光素子部品の頭部が挿入される、ことを特徴とする請求項1に記載の投光モジュールの製造方法。
  5. ランナ付きレンズ部品のレンズ部が負のメニスカスレンズである、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の投光モジュールの製造方法。
  6. 円形のレンズ部と、レンズ部の外周上の180度離れた2箇所から突き出る2本のランナ部とを有する、ことを特徴とするランナ付きレンズ部品。
  7. レンズ部の外周上の180度離れた2箇所から突き出る2本のランナ部の他に、さらにそれらの中間から突き出た2本のダミーランナ部を有する、ことを特徴とする請求項6に記載のランナ付きレンズ部品。
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