JP2006047573A - 学習管理システム及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 オンライン型の学習において、学習を開始する際に、学習適格条件を判断し、判断された学習適格条件に応じて、その日の学習内容を調整する。
【解決手段】 学習者は、クライアント端末(102)やクライアント端末(103)を用いて、インターネット(104)経由で、ウェブ・サーバ(101)に接続してオンライン型の通信学習をする。本発明による学習管理システムでは、学習者は、例えば、クライアント端末(102)からウェブ・サーバ(101)にアクセスするのであるが、本来の学習を開始する前に、その日の精神的及び身体的条件を判定するテストを受ける。判断基準として、解答速度を用いる。解答速度が遅い場合は、学習内容を調整する。学習内容の調整には、1日の出題問題数の減少、学習内容の容易化、新たな内容の新規学習開始から既存の学習内容の復習へのシフト、などが含まれる。
【選択図】 図1
【解決手段】 学習者は、クライアント端末(102)やクライアント端末(103)を用いて、インターネット(104)経由で、ウェブ・サーバ(101)に接続してオンライン型の通信学習をする。本発明による学習管理システムでは、学習者は、例えば、クライアント端末(102)からウェブ・サーバ(101)にアクセスするのであるが、本来の学習を開始する前に、その日の精神的及び身体的条件を判定するテストを受ける。判断基準として、解答速度を用いる。解答速度が遅い場合は、学習内容を調整する。学習内容の調整には、1日の出題問題数の減少、学習内容の容易化、新たな内容の新規学習開始から既存の学習内容の復習へのシフト、などが含まれる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、広くは、学習管理システム及び方法に関し、更に詳しくは、学習者の身体的及び精神的状態を観察し、観察された状態に応じて当該学習者の学習の進行を管理するシステム及び方法に関する。
教育は、どのような形態をとるものであっても、何らかの目的が想定され、その目的の達成を目指して行われる。どの時点で何が教えられるかを定めるカリキュラムは、想定された目的を最終的に達成するための手段であるから、生徒の達成度に応じて中途での修正が可能な柔軟性を有しているのが好ましいであろう。なお、この明細書では、「カリキュラム」という用語は、学習内容と時間的スケジュールとの両方を含むものとする。
しかし、一般的な学校教育のように複数の生徒に対して教育が集団的に行われる場合には、個々の生徒ごとに達成度が異なるので、カリキュラムの修正は容易ではない。これに対して、インターネットなどの通信回線を用いた通信教育の場合を考えると、学習者全員が同じ内容を同じ進度で学ぶ必要はないため、それぞれの学習者の個人的状況を十分に考慮して、カリキュラムをカスタマイズすることが可能なはずである。
しかし、従来の学習管理システムでは、カリキュラムの修正、カリキュラムの適切な個別化(カスタマイゼーション)は、可能なはずであるのに、必ずしもなされていない。例えば、予め設定したカリキュラムに沿って学習を行う従来型の学習管理システムを考えると、学習の進捗状況が所定のカリキュラムと比較して遅れている場合にカリキュラムを修正する、という程度のカリキュラム修正機能を備えているのが一般的である。具体的には、ある時点を基準にして、所定のカリキュラムから何日遅れたらアラームを出し、スケジュールを修正する処理がなされるのが一例である。しかし、そのような学習管理システムでは、学習者の1日1日のコンディションは考慮されていない。例えば、学習者の調子が今日に限って悪いため、予定されていた学習量を少なくしたり、問題の難易度を下げたり、新しいことを覚えるよりも復習中心の学習に切り替える、などの学習内容の調整は行なわれていない。
本発明は、以上のような従来技術における問題点への反省に立脚し、インターネットなどの通信回線を用いたオンライン型の通信教育などの学習者について、オンラインでの学習を開始する際に、学習適格条件を判断し、判断された学習適格条件に応じて、その日の学習内容を調整する学習管理システムに関する。
本発明による学習管理システムでは、毎日の学習開始時に、学習者のコンディションをチェックするための問題が出題される。コンディションをチェックする際の判断基準として、解答速度を用いる。そのようなコンディションをチェックするための問題に対する学習者の解答速度が同じ学習者の通常の解答速度と比較して相対的に遅すぎる場合は、その時点でのコンディションが悪いとみなして、学習内容を調整する。学習内容の調整には、1日の出題問題数の減少、学習内容の容易化、新たな内容の新規学習開始から既存の学習内容の復習へのシフト、などが含まれる。
本発明によると、ディスプレイを備えた第1の通信端末と、メモリを備えた第2の通信端末と、前記第2の通信端末に接続されたデータベースと、前記第1及び第2の通信端末を接続するインターネットを含む通信ネットワークとから構成された学習管理システムが提供される。この学習管理システムは、(a)前記第1の通信端末から前記第2の通信端末への要求に応答して、前記データベースから問題と前記問題に対する正解を含む複数の選択肢とを読み出し、読み出された問題と選択肢とを前記第2の通信端末から第1の通信端末へ送信する手段と、(b)前記送信された問題と選択肢とを前記第1の通信端末で受信し、受信された問題と選択肢とを前記ディスプレイに表示する手段と、(c)手段(a)によって前記問題と選択肢とが前記第2の通信端末から前記第1の通信端末へ送信された時点から、手段(b)によって表示された選択肢の1つが選択されたことを示す前記第1の通信端末から送信された信号が前記第2の通信端末によって受信された時点までの時間経過を計測し、前記メモリに記憶する手段と、(d)手段(a)ないし手段(c)による動作を所定の数の問題が出題されるまで反復する手段と、(e)所定の数の最後の問題について手段(c)の動作が終了した時点で、前記メモリに記憶されている正答時間を読み出し、読み出された正答時間を前記データベースに記憶されている基準値と比較する手段と、を備えており、手段(e)による比較の結果に応じて学習内容が調整される。
本発明は、以上のような学習管理システムを制御する方法として構成することも可能である。また、本発明は、そのような制御方法に含まれるステップをコンピュータに実行させるコンピュータ・ソフトウェアとして構成することが可能であるし、更には、そのようなコンピュータ・ソフトウェアが記憶されているコンピュータ読取可能な記憶媒体として構成することも可能である。
図1は、インターネットなどの通信回線を介してウェブ・サーバにアクセスする複数のクライアント端末を示している。学習者は、クライアント端末102やクライアント端末103を用いて、インターネット104経由で、ウェブ・サーバ101に接続してオンライン型の通信学習をすることができる。本発明による学習管理システムでは、学習者は、例えば、クライアント端末102からウェブ・サーバ101にアクセスするのであるが、本来の学習を開始する前に、その日の精神的及び身体的条件を判定するテストを受けることになる。
図2は、本発明による学習管理システムの動作の概要を示す流れ図である。ステップ201では、学習者は、学習者端末(例えば、図1の102)においてウェブ・ブラウザを用い、インターネット回線を通じて、学習管理システムのウェブサイト(例えば、図1の101)に接続する。学習者端末は、通信機能を備えた一般的なパーソナル・コンピュータでよい。接続後、学習者は、IDとパスワードとを入力し、学習管理システムにログインする。ステップ202では、学習者は、ログイン後、学習管理システムによって予め設定されたスケジュールに基づき、その日の学習を開始する。ステップ203では、学習管理システムは、学習者のコンディションをチェックするための問題を数問出題する。この時点で出題される問題は、その日の学習の実際の内容ではなく、学習者の状態チェックのための問題であり、この時点における学習者の状態を判断するのが、本発明による学習管理システムの特徴である。
より詳しく述べると、ステップ204において、学習管理システムは、学習者が用いている端末のディスプレイ上に、問題を1題ずつ出題することによって、その時点での学習者の状態をチェックする。ステップ205では、学習者は、使用しているパソコンのディスプレイ上に表示された問題の選択肢を選択することで、問題に解答する。出題される問題には、算数の計算問題、国語の文章読解問題、学習スケジュールに応じた確認テストなどが含まれるが、複数の選択肢から正解を選択する選択式の解答が可能である問題であれば、つまり、ディスプレイ上に与えられた選択肢を、マウスなどの入力手段を用いて選択できる問題であれば、どのようなものでもかまわない。ここで出題される問題は、学習の本体ではなく、実際の学習を開始する前に、学習者のその日の調子を判断するためのものであるのだから、それまでに学習が済んだ内容に関するものとある。ステップ206では、学習管理システムは、学習者の今回の解答速度を算出し、成績管理データベースに記録する。ここで、解答速度とは、例えば、問題がディスプレイ上に表示されることにより出題されてから、学習者が選択肢を選択するまでの時間である。
なお、この解答時間については、学習者が正解である選択肢を選択できなかった場合にどうするか、という問題がある。システム構成を簡単にするには、正答した場合だけ解答時間を測定して記録する、という構成がありうる。あるいは、誤答の場合には、平均的な正答時間よりも極端に長い解答時間であったと見なす、という構成もありうる。前者の構成は、端的に、正答した場合だけしか考慮しないことになり、システムを単純化することになる。後者の構成では、その問題に対して、学習者が、非常に苦労し、かなりの時間をかけて正解に到達した場合には、誤答の場合よりも高く評価することになる。誤答の場合をどのように扱うのかという問題は、これ以外にも様々な設計が可能であり、教育及びテストの設計に携わるこの分野の当業者であれば、多くの例を容易に想到できると思われる。本発明による学習管理システムにおいては、そのいずれの設計を利用することも可能である。
以上のプロセスを通じて、成績管理データベースには、算出された正答時間が記憶される(ステップ206)。この正答時間は、成績管理データベースに記憶されている基準値(ステップ208で取得される)と比較され(ステップ209)、その比較の結果として、当該学習者のその日の状態が判断される。過去の解答履歴と比較して時間がかかりすぎている場合には調子が悪いと判断される。過去の解答履歴程度である場合には、格別に考慮すべき事情はないと判断される。
この判断に応じて、学習内容が調整される。具体的には、調子がよくないと判断された場合には、予定されていた学習量を少なくしたり、問題の難易度を下げたり、新しいことを覚えるよりも復習中心に切り替えるなどの制御が実施される。そうすることにより、調子がよくないのに、無理に学習を強制することが回避でき、結果的に、効率的な学習が行われるという効果が得られる。逆に、通常のこの学習者としては期待通りの解答速度である場合には、学習者の今回のコンディションは「通常」とみなされる。よって、今回の学習内容の調整は行われず、予定された学習を行うことになる。
予期されている解答速度と実際に測定された解答速度との比較結果をどのように判断するかについては、様々な精密化が可能である。例えば、当該学習者の過去の解答速度の平均と比較して、今回の解答速度が140%以上遅い場合、コンディションが悪いと判定することができる。また、品質管理(QC)の7つ道具に、管理図という時系列的に品質が安定しているかどうかを判定するツールがある。図3には、そのような管理図の一例が示されている。ただし、図3に示されている数値は、特に意味のない例示である。その品質を解答速度と置き換えて考えることもできる。管理図は、時系列に値をプロットした折れ線グラフになっており、平均値からの乖離が大きいライン(管理限界線)を定め、その管理限界線を超えた場合、異常と判断し、重点管理することになる。なお、管理図では、平均より高過ぎる異常ラインを示す管理限界線をUCL(Upper Control Line)、平均より低すぎる異常ラインを示す管理限界線をLCL(Lower Control Line)と呼ぶ。解答速度で考えると、今回の解答速度がLCLを超えた場合に、コンディションが悪いとみなす。逆に、UCLを超えれば、コンディションが良いとみなせるが、本発明では、悪い場合のみを考える。なお、UCL、LCLは、UCL=平均値+3×標準偏差、LCL=平均値−3×標準偏差である。
また、学習者の成長を考慮して加重平均値と比較することもできる。学習者が学習を進めていくと、習得度が上がるため解答速度も上がっていくのが通常である。そのため、仮に過去5回の履歴から値の比較を行うのならば、直前の1回と最も古い1回とでは、比較すべき優先度が異なる。よって、直前の1回の重み付けを増し、最も古い1回は逆に重み付けを減らして計算することが好ましい。例えば、Stをt回目(今回)の解答速度とすると、St-1はt−1回目(直前の1回)、St-2はt−2回目(前の前の1回)と書くことができるが、その場合、加重平均は、(St-1×1.4+St-2×1.2+St-3×1.0+St-4×0.8+St-5×0.6)÷5によって計算できる。この値が、今回の解答速度と比較される。
上述したように、予期されている解答速度と実際に測定された解答速度との比較結果をどのように判断するかは、基準値からの乖離状態をどのように評価するのか、という問題であり、本発明による学習システムにおいて、様々な方法を採用することができる。本発明による学習システムは、実際のオンライン学習を開始する前段階として、容易な問題を学習者に解答させ、解答速度を測定し基準値と比較することによって、その日の学習者の調子を判断し、その判断を実際の学習に反映させようとするシステムである。教室で教師と生徒とが現実に向き合って行われる教育であれば、そのときどきの生徒の様子を授業に反映させるというのは、経験を積んだ教師にとっては、当然のことであろう。本発明は、その当然の教育上の手法を、オンライン型の教育に応用する1つの方法を提案している。すなわち、オンライン学習における学習者の調子を判断する方法は多数ありうるだろうが、選択肢を選ぶまでの正答時間という明快なパラメータを利用することにより、簡易なコンディション判定を可能にしているのである。
Claims (4)
- ディスプレイを備えた第1の通信端末と、メモリを備えた第2の通信端末と、前記第2の通信端末に接続されたデータベースと、前記第1及び第2の通信端末を接続するインターネットを含む通信ネットワークとから構成された学習管理システムであって、
(a)前記第1の通信端末から前記第2の通信端末への要求に応答して、前記データベースから問題と前記問題に対する正解を含む複数の選択肢とを読み出し、読み出された問題と選択肢とを前記第2の通信端末から第1の通信端末へ送信する手段と、
(b)前記送信された問題と選択肢とを前記第1の通信端末で受信し、受信された問題と選択肢とを前記ディスプレイに表示する手段と、
(c)手段(a)によって前記問題と選択肢とが前記第2の通信端末から前記第1の通信端末へ送信された時点から、手段(b)によって表示された選択肢の1つが選択されたことを示す前記第1の通信端末から送信された信号が前記第2の通信端末によって受信された時点までの時間経過を計測し、前記メモリに記憶する手段と、
(d)手段(a)ないし手段(c)による動作を所定の数の問題が出題されるまで反復する手段と、
(e)所定の数の最後の問題について手段(c)の動作が終了した時点で、前記メモリに記憶されている正答時間を読み出し、読み出された正答時間を前記データベースに記憶されている基準値と比較する手段と、
を備えており、手段(e)による比較の結果に応じて学習内容を調整することを特徴とする学習管理システム。 - ディスプレイを備えた第1の通信端末と、メモリを備えた第2の通信端末と、前記第2の通信端末に接続されたデータベースと、前記第1及び第2の通信端末を接続するインターネットを含む通信ネットワークとから構成された学習管理システムを制御する方法であって、
(a)前記第1の通信端末から前記第2の通信端末への要求に応答して、前記データベースから問題と前記問題に対する正解を含む複数の選択肢とを読み出し、読み出された問題と選択肢とを前記第2の通信端末から第1の通信端末へ送信するステップと、
(b)前記送信された問題と選択肢とを前記第1の通信端末で受信し、受信された問題と選択肢とを前記ディスプレイに表示するステップと、
(c)手段(a)によって前記問題と選択肢とが前記第2の通信端末から前記第1の通信端末へ送信された時点から、手段(b)によって表示された選択肢の1つが選択されたことを示す前記第1の通信端末から送信された信号が前記第2の通信端末によって受信された時点までの時間経過を計測し、前記メモリに記憶するステップと、
(d)手段(a)ないし手段(c)による動作を所定の数の問題が出題されるまで反復するステップと、
(e)所定の数の最後の問題についてステップ(c)の動作が終了した時点で、前記メモリに記憶されている正答時間を読み出し、読み出された正答時間を前記データベースに記憶されている基準値と比較するステップと、
を備えており、ステップ(e)による比較の結果に応じて学習内容を調整することを特徴とする方法。 - 請求項2記載の方法に含まれる各ステップをコンピュータに実行させるコンピュータ・ソフトウェアが記憶されているコンピュータ可読な記憶媒体。
- 請求項2記載の方法に含まれる各ステップをコンピュータに実行させるコンピュータ・ソフトウェア。
Priority Applications (1)
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WO2016088463A1 (ja) * | 2014-12-03 | 2016-06-09 | ソニー株式会社 | 情報処理装置、情報処理方法及びコンピュータプログラム |
JP2018165760A (ja) * | 2017-03-28 | 2018-10-25 | 富士通株式会社 | 出題制御プログラム、出題制御方法および出題制御装置 |
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