JP2006046950A - 生体高分子の検出装置及び検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ハイブリダイゼーション反応時間を短縮し、かつ、検出時間を短縮することのできる生体高分子検出装置及び方法、ならびにこの装置及び方法に好適に利用できる磁性粒子分離装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 標的生体高分子の検出装置を、標的生体高分子と結合した磁性粒子を含む液体を上流から下流方向に広がる構造を有する流路に流して、磁性粒子の有する磁性に応じた所定の磁界印加領域で磁性粒子を捕捉して、捕捉された磁性粒子への標的生体高分子の結合の有無を検出可能な構造とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、溶液中に浮遊した磁気特性の異なる磁性粒子を各磁性粒子のがする独自に有する磁気特性で分離する流路を有する磁気粒子分離装置、それを用いた標的生体高分子の検出装置及び検出方法に関する。
遺伝子DNAの塩基配列の解析、あるいは、同時に多項目の遺伝子診断などを行う際、目的とする塩基配列を有するDNAを複数種のプローブを用いて検出することが必要となる。この選別作業に利用されるプローブ複数種を提供する手段として、DNAチップが注目を浴びている(特開2001−17166号公報)。また、薬剤等のハイスループット・スクリーニングやコンビナトリアル・ケミストリーにおいても、対象となるタンパク質や、薬物の溶液を多数(例えば、96種、384種、1536種)を並べ、秩序立ったスクリーニングを行うことが必要となる。その目的で多数種の薬剤を配列するための手法、その状態での自動化されたスクリーニング技術、専用の装置、一連のスクリーニング操作を制御し、また結果を統計的に処理するためのソフトウェア等も開発されてきている。
これら並列的なスクリーニング作業は、基本的に、評価すべき物質に対して、選別する手段となる既知のプローブを多数並べてなる、いわゆるプローブ・アレイを利用することで、同じ条件の下、プローブに対する作用、反応などの有無を検出するものである。一般的に、どのようなプローブに対する作用、反応を利用するかは予め決定されており、従って、ひとつのプローブ・アレイに搭載されるプローブ種は、例えば、塩基配列の異なる一群のDNAプローブなど、大きく区分すると一種類の物質である。すなわち、一群のプローブに利用される物質は、例えば、DNA、タンパク質、合成された化学物質(薬剤)などである。多くの場合、一群をなすプローブ複数種からなるプローブ・アレイを用いることが多いが、スクリーニング作業性質によっては、プローブとして、同一の塩基配列を有するDNA、同一のアミノ酸配列を有するタンパク質、同一の化学物質を多数点並べ、アレイ状とした形態を利用することもあり得る。これらは主として薬剤スクリーニング等に用いられる。
一群をなすプローブ複数種からなるプローブ・アレイでは、具体的には、異なる塩基配列を有する一群のDNA、異なるアミノ酸配列を有する一群のタンパク質、あるいは異なる化学物質の一群について、その一群を構成する複数種を、所定の配列順序に従って、アレイ状に基板上などに配置する形態をとることが多い。なかでも、DNAプローブ・アレイは、遺伝子DNAの塩基配列の解析や、同時に、多項目について、信頼性の高い遺伝子診断を行う際などに用いられる。
プローブを使用した遺伝子等の解析方法は、まず被検体から標的高分子を抽出した後、必要に応じて増幅処理を行う。この時、標的高分子に蛍光等の検出可能な標識を貼付する。その標的高分子をプローブへハイブリダイゼーション反応により結合させ、標識を検出することでプローブへの反応を判定する。たとえば、複数種類の菌やウイルスなどの特異的な塩基配列のDNAプローブを用いた場合、被検体にどの菌やウイルスが含まれているかが判定でき、治療に役立てることができる。
また、プローブをチップではなくビーズに貼付して溶液中に浮遊させることにより、標的高分子との接触を多くすることでハイブリダイゼーション効率を向上させる方法も提案されている(特開2003−189862号公報)。
一方、磁気特性の異なる磁性粒子を用いて流路中の磁場と流速の関係により磁性粒子を分離する方法が特開2000―221252号公報や特許第3513591号明細書に示されている。
特開2001−17166号公報 特開2003−189862号公報 特開2000―221252号公報 特許第3513591号明細書
しかし上述したチップを用いたプローブ・アレイでのハイブリダイゼーション反応は、チャンバ中のチップに標的高分子が浮遊した溶液を流し込むことで行わせるが、標的高分子が沈降してチップ上のプローブに近づかないと反応しないため、多大な時間を要する場合がある。また、プローブを貼付したビーズを溶液中に浮遊させる方法では、結合したビーズをフローサイトメータで検出するため、検出に時間がかかる場合がある。更に、磁場と流速の関係により磁性粒子を分離する方法は複数の粒子の分離を可能にしているが、流速を変化させることで磁気特性ごとに分離をしているため、分離・検出に時間を要する場合がある。
そこで本発明は、ハイブリダイゼーション反応時間を短縮し、かつ、検出時間を短縮することのできる生体高分子検出装置及び方法、ならびにこの装置及び方法に好適に利用できる磁性粒子分離装置を提供することを目的とする。
本発明の粒子分離装置は、磁気特性の異なる複数種類の磁性粒子を含む溶液から、磁性によって所望種の磁気粒子を分離する粒子分離装置であって、
上流から下流に向かうに従い広くなる流路と、該流路の複数の箇所に磁場を印加するための複数の磁場印加手段と、該流路に前記溶液を注入し下流方向へ移動せしめる流体移動手段とを有することを特徴とする粒子分離装置である。
また、本発明の生体高分子検出装置は、被検物質中の標的生体高分子の有無や量を検出する生体高分子検出装置であって、
複数種類の標的生体高分子にそれぞれ特異的に結合可能で、かつ、それぞれ磁気特性の異なる磁性粒子とを被検物質を含む試料と反応させて得られた反応液から所望の被検物質と結合している磁性粒子をその磁性を利用して分離する磁性粒子分離手段と、
分離された標的高分子が結合している磁性粒子を検出する検出手段と、を有し、
前記磁性粒子分離手段が上記構成の粒子分離装置である
ことを特徴とする生体高分子検出装置。
前記磁性粒子が、標的生体高分子と特異的に結合反応するプローブを磁性粒子表面に固定化したものである請求項4記載の生体高分子検出装置である。
本発明の標的生体高分子の検出方法は、被検物質中における標的生体高分子の検出方法において、
(1)前記被検物質中から標的生体高分子を取り出す工程と、
(2)前記生体高分子に標識を結合させて標識化生体高分子を得る工程と、
(3)標的生体高分子と特異的に結合する磁性粒子を、前記標識化生体高分子と反応させて反応液を得る工程と、
(4)前記反応液を上流から下流に向かうに従い広くなる流路に流し、該流路に設けた磁場印加手段から磁場を印加して前記磁気粒子をその磁性に応じた磁界印加領域に捕捉する工程と、
(5)前記磁界印加領域に捕捉された磁性粒子への標識化生体高分子の結合の有無を検出する工程と、
(6)前記検出工程の結果から、被検物質中における標的生体高分子の有無を判定する工程
を有することを特徴とする標的生体高分子の検出方法である。
本発明により、磁性粒子を磁気特性の違いにより迅速に分離することができる。また、DNA検査におけるハイブリダイゼーション反応を溶液中の粒子上で反応を行った後に、プローブ種類ごとに分離・捕捉し一括して検出を行うことで、検査にかかる時間を短縮することができる。
本発明の粒子分離装置は、磁気特性の異なる複数種類の磁性粒子を含む溶液から、磁性によって前記粒子を分離する装置であって、上流から下流に向かうに従い広くなる流路と、前記流路の複数の箇所に磁場を印加するための複数の磁場印加手段と、前記流路に前記溶液を注入し下流方向へ移動せしめる流体移動手段とを有することを特徴とする。この粒子分離装置により、複数の磁気特性の異なる磁性粒子群を一度に分離可能になり、分離時間を短縮することができる。なお磁性粒子径は限定されるものではないが、粒子径0.01〜100μmの範囲の磁性粒子が好ましい。
上流から下流に向かうに従い広くなる流路は、例えば流れ方向に直交する断面の面積が下流へ向けて相対的に大きくなっていくものであればよく、幅または深さ、もしくはその両方が広くなっている流路を挙げることができ、この場合の幅または深さは下流方向に連続的に増加してもよく、あるいは段階的に増加してもよい。また、流路断面積の変化は直線的でも曲線的でもよく、さらに、流路は開放系でも閉鎖系でもよい。このように、下流方向に広がりを持つ流路とすることで、下流に行くに従い流路を流す反応液の流速が遅くなるため、設けられた複数の前記磁場印加手段により、磁化率が高い順に磁性粒子を効果的に捕捉するも可能となる。従って、磁化率の異なる磁性粒子を磁化率の高い順に各磁界印加領域で捕捉可能となるように上流から下流に向けて流速が低下する流路の広がりを有するように流路構造を選択して用いる。
粒子分離装置内の流路に配置される磁場印加手段は、流路方向に沿って間隔を空けて配置することが好ましい。この構成により、局所的に勾配磁場を発生させて効率よく確実に磁性粒子を捕捉することが出来る。
また、複数種類の標的生体高分子にそれぞれ特異的に結合可能で、かつ、それぞれ磁気特性の異なる磁性粒子を、上記構成の粒子分離装置の流路内に複数の磁界印加種手段を用いて展開、捕捉して、これを検出する構造の標的生体高分子の検出装置を用いることで、プローブ・アレイチップを用いるよりも結合反応の時間を短縮し、かつ、迅速に分離・検出することが可能となる。ここでいう生体高分子とは生体由来の試料に含まれる物質であり、DNAやRNAといった核酸や、酵素や抗体のようなタンパク質や、多糖類などのことである。磁性粒子の標的生体高分子への特異的な結合は、好ましくは、標的生体高分子と特異的に結合反応するプローブを磁性粒子表面に固定化した磁性粒子を用いることで行うことができる。また、検出手段としては、生体高分子に結合させた標識を検出可能であるものが利用でき、例えば、標識として蛍光物質など光学的に検知可能な標識を用いた場合には、光学的検出を可能とする検出手段が用いられる。更に、検出手段を流路内の磁界印加領域に磁性に応じて捕捉された磁性粒子への標的生体高分子の結合の有無を検出できる位置に配置することで流路に展開、捕捉された磁性粒子結合標的生体高分子を、流路中で検出することが可能となる。これにより、流路中で分離した状態のまま検出することができ、検出時間が短縮できる。また、前記検出手段として光学検出可能な検出手段を用いることで、蛍光などの一括取り込み等が可能となり、より迅速な検出をすることができる。
本発明の標的高分子の検出方法は、以下の各工程:
(1)前記被検物質中から標的生体高分子を取り出す工程と、
(2)前記生体高分子に標識を結合させて標識化生体高分子を得る工程と、
(3)標的生体高分子と特異的に結合する磁性粒子を、前記標識化生体高分子と反応させて反応液を得る工程と、
(4)前記反応液を上流から下流に向かうに従い広くなる流路に流し、該流路に設けた磁場印加手段から磁場を印加して前記磁気粒子をその磁性に応じた磁界印加領域に捕捉する工程と、
(5)前記磁界印加領域に捕捉された磁性粒子への標識化生体高分子の結合の有無を検出する工程と、
(6)前記検出工程の結果から、被検物質中における標的生体高分子の有無を判定する工程
を有する。
前記磁性粒子として、被検物質に含有されることが想定される複数種の標的生体高分子とそれぞれが特異的に反応し、かつ、磁性が異なる複数種の磁性粒子を用い、被検物質から分離した生体高分子を含む試料とこれらを反応させて得られた反応液を流路に流して、各磁性粒子ごとにその磁性を利用して磁界印加領域に展開、捕捉し、各捕捉位置での標的高分子の磁性粒子への結合の有無を検出することで、複数の標的生体高分子のそれぞれが被検物質中に含まれていたかどうかを判定可能となる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に説明する。
(実施例1)
本実施例においては、磁気特性の異なる磁性粒子の分離方法に関して、図を用いて説明する。
流体中で反応や分離に使用する磁性粒子に求められる磁気特性は、磁気的凝集の起こらぬよう残留磁化値の低いことと、外部磁界への応答性が高いことである。また、本実施例における磁気特性の違いとは磁化率の違いによるものであり、磁化率の異なる磁性粒子であれば以下に示すフェライト粒子に限定されるものではない。図1は、代表的な磁性フェライト粒子作製方法である共沈法の作製フローである。まず原料を溶解し(S-102)、強アルカリで沈殿をさせる(S-103)。その後空気中の酸素により酸化反応をさせる(S-104)ことによりフェライト粒子が生成される。その溶液をろ過(S-105)後乾燥させて(S-106)フェライト粒子を回収する。
上述した磁気特性を有するものとして、超常磁性特性を示すようなフェライト微粒子や、常磁性特性を示すソフトフェライト粒子が適している。磁化率の違いは、フェライトの種類のほかに、NiZnフェライトやMnZnフェライトのようにZnのドープ量を変えることによっても得られるため、原料組成を変化させることによって、様々な磁化率の磁性粒子を作製することができる。
溶液中に懸濁した複数種類の磁気特性の異なる磁性粒子を磁気勾配中の微小領域内に流すと、磁場による粒子捕捉力と流速との関係により、捕捉される粒子の種類が変化する。すなわち磁化率の低い磁性粒子は強い磁場と遅い流速でないと捕捉することはできず、磁化率の高い磁性粒子は弱い磁場と速い流速でも捕捉することができる。
そこで、流路中に複数の磁気勾配場を形成し、それぞれの磁気勾配場における流速を変化させれば、異なる磁気特性の磁性粒子を捕捉することができるようになる。
図2は、本発明の磁性粒子分離装置を用いた流路構造を示す。磁性粒子を含む溶液は流路201上流部の供給口202から供給され、流路中を一方向に流れる。溶液の供給口は、シリンジ等によりユニット外部から供給される構造でも良いし、粒子分離する前工程における反応や混合等のチャンバから直接供給される流路を形成された構造でも良い。流路に沿って複数の磁場発生手段203を、流路を横切るように形成する。各磁場は流路201を流れる流体中の磁性粒子204の捕捉を可能とするような傾斜磁界を形成するために、図2に示すような一方向からの印加に限定されるものではなく、流路を横切る複数方向からの印加による相乗効果による形成であっても良い。また磁場発生手段は永久磁石によるものでも、電磁石を使用したものでも良い。各々の磁場発生手段は、磁性粒子の捕捉に十分な磁場を発生するとともに、お互いに干渉しあわないような適当な距離を空けて配置する。
流路は、下流に向かって流路が広くなるように構成する。これは、幅方向でも高さ方向でも、その両方でも良く、流路が広くなることで流速が遅くなれば良い。各捕捉位置における流路幅は、磁界との関係により任意の磁性粒子を捕捉できるような流速となるように設計する。幅が広くなり流速が各磁場発生部で徐々に遅くなることにより、磁場との関係で捕捉され得る磁性粒子の磁化率が徐々に減少していくため、上流部の磁場発生部には磁化率の高い粒子が捕捉され、下流に行くに従い磁化率の低い磁性粒子が捕捉されることになる。
以上の構成により、磁化率の異なる磁性粒子を含む溶液を流すことで、磁化率により磁性粒子を分離することができる。
(実施例2)
本実施例においては、生体高分子検出装置の構成について、図を用いて説明する。
図3に、複数種類の磁性粒子を用いたDNA検出方法の概念図を示す。DNA断片301には予め蛍光等の標識302をしておく。標識付きDNA断片は、PCR法による増幅反応時に蛍光標識つきプライマを使用することで用意することができる。磁性粒子303は大きさを変える事により、磁気特性の違い、すなわち磁力強度の違いを出しているが、実施例1で示したような磁性粒子の組成により変化させても良い。大きさの異なる磁性粒子ごとに、異なるプローブ304を貼付する。例えば一番小さな磁性粒子にはAのDNAの特異的な一部に相補的な塩基配列のプローブA’を、その次の大きさの磁性粒子にはBのDNAの特異的な一部に相補的な塩基配列のプローブB’を、一番大きな磁性粒子にはCのDNAの特異的な一部に相補的な塩基配列のプローブC’を貼付する。
上記標識付きDNA断片、およびプローブ貼付磁性粒子を含む反応溶液中で、DNAとプローブがハイブリダイゼーション反応により結合するのに適した条件下に置くことにより、結合反応を起こさせる(S-306)。反応の終了した混合溶液を本発明による粒子分離装置により分離を行い、分離した粒子ごとに結合したDNAの標識を検出することでDNAの有無や量を判定することができる(S-307)。図3では、AとCのDNAのみが検出されて、BのDNAが無いと判定される様子を示している。
図4に、検出装置の模式図を示す。ハイブリダイゼーション反応用の反応チャンバ401上部には、検体DNAや磁性粒子を注入する注入口402があり、チャンバ下部にはチャンバ中の反応溶液を反応に適した温度にするためのペルチェのような発熱体403があり、その発熱体の温度を適温に保つための温度制御部404がある。注入口は、図に示すようなシリンジ405による外部からの注入に適したふたのような構成でもよいし、前工程から直接流入するような連続工程に対応した構成でも良い。結合反応促進に必要であれば攪拌手段を備えてもよく、磁性粒子を利用して外部磁界による攪拌も可能である。結合反応終了後、粒子分離流路406へ混合溶液を流入し、磁性粒子の分離に適した流速を与えるための流量調節部407が流路中に位置する。流路406は、各磁場発生部408において一定の流速となるように、磁場発生部では流路幅を一定とし、各磁場発生部の間において徐々に流路幅が広くなるように構成する。流路下部には磁場発生部408が流路を横切るように位置している。磁場は固定でもよいが、検出時に避けることができるように、可動にしておいてもよい。また、常時磁界が発生しているのが好ましくない場合は、磁場発生部を電磁石として磁場をオンオフできるようにするべきである。流路上面は検出可能な窓を備え、上部には検出器409を流路中の標識を検出できるように配置し、検出結果をデータ処理するPCなどの制御部410にデータを送る。制御部は、判定結果など必要な情報を表示するモニタに接続されている。
反応チャンバに溶液を注入後、制御部に開始の信号が送られると制御部は温度制御部を通して反応チャンバ内の溶液温度を制御する。続いて制御部は、反応終了混合溶液を粒子分離流路に流入させるべく、流量調節部を通して流入を開始する。この際、必要であれば磁場発生部を流路に位置させ、さらに必要であれば電磁石をオンする。流路と磁場により分離が終了した後、磁場発生部を流路より避けさせて、上方より標識を検出する。検出結果を制御部に取り込み、判定結果を表示・保存する。必要であれば、次の工程へデータの受け渡しを行う。
以上の構成により、泳動粒子上での効率の良いハイブリダイゼーションを行うことができ、粒子分離流路上でDNA結合粒子を保持したまま検出することができる。
DNAやタンパク質、糖鎖などの検出を利用して、病気の原因究明、薬剤スクリーニングのほか、イネゲノムによるブランド管理などの植物への応用や、環境調査への利用が期待できる。
磁性フェライト粒子作製フローの一例を示す図である。 磁性粒子分離流路の構造の一例を示す図である。 DNA検出方法の概念図である。 検出装置の模式図である。
符号の説明
201 粒子分離流路
202 供給口
203 磁場発生部
204 磁性粒子
301 DNA
302 標識
303 磁性粒子
304 プローブ
401 反応チャンバ
402 注入口
403 発熱体
404 温度制御部
405 シリンジ
406 粒子分離流路
407 流量調節部
408 磁場発生部
409 検出器
410 制御部

Claims (12)

  1. 磁気特性の異なる複数種類の磁性粒子を含む溶液から、磁性によって所望種の磁気粒子を分離する粒子分離装置であって、
    上流から下流に向かうに従い広くなる流路と、該流路の複数の箇所に磁場を印加するための複数の磁場印加手段と、該流路に前記溶液を注入し下流方向へ移動せしめる流体移動手段とを有することを特徴とする粒子分離装置。
  2. 前記流路は下流に向かって、幅または深さ、もしくはその両方が広くなることを特徴とする請求項1記載の粒子分離装置。
  3. 前記磁場印加手段は、流路方向に沿って間隔を空けて配置することを特徴とする請求項1記載の粒子分離装置。
  4. 被検物質中の標的生体高分子の有無や量を検出する生体高分子検出装置であって、
    複数種類の標的生体高分子にそれぞれ特異的に結合可能で、かつ、それぞれ磁気特性の異なる磁性粒子とを被検物質を含む試料と反応させて得られた反応液から所望の被検物質と結合している磁性粒子をその磁性を利用して分離する磁性粒子分離手段と、
    分離された標的高分子が結合している磁性粒子を検出する検出手段と、を有し、
    前記磁性粒子分離手段が請求項1〜3のいずれかに記載の粒子分離装置である
    ことを特徴とする生体高分子検出装置。
  5. 前記磁性粒子が、標的生体高分子と特異的に結合反応するプローブを磁性粒子表面に固定化したものである請求項4記載の生体高分子検出装置。
  6. 前記検出手段が、標的生体高分子に貼付けした標識を検出する請求項4記載の生体高分子検出装置。
  7. 前記検出手段が、前記粒子分離装置により流路中で展開、捕捉された磁性粒子結合標的生体高分子を、前記流路中で検出することを特徴とする請求項4記載の生体高分子検出装置。
  8. 前記検出手段が、光学検出である請求項4記載の生体高分子検出装置。
  9. 被検物質中における標的生体高分子の検出方法において、
    (1)前記被検物質中から標的生体高分子を取り出す工程と、
    (2)前記生体高分子に標識を結合させて標識化生体高分子を得る工程と、
    (3)標的生体高分子と特異的に結合する磁性粒子を、前記標識化生体高分子と反応させて反応液を得る工程と、
    (4)前記反応液を上流から下流に向かうに従い広くなる流路に流し、該流路に設けた磁場印加手段から磁場を印加して前記磁気粒子をその磁性に応じた磁界印加領域に捕捉する工程と、
    (5)前記磁界印加領域に捕捉された磁性粒子への標識化生体高分子の結合の有無を検出する工程と、
    (6)前記検出工程の結果から、被検物質中における標的生体高分子の有無を判定する工程
    を有することを特徴とする標的生体高分子の検出方法。
  10. 前記磁性粒子として、複数種の標的生体高分子とそれぞれが特異的に反応し、かつ、磁性が異なる複数種の磁性粒子を用い、これらの複数種の磁性粒子を前記流路中のそれぞれが独立した領域に展開、捕捉可能とする磁界印加手段の複数が前記流路の上流から下流に向けて直列に配置されており、各磁界印加領域中において磁性粒子への標的生体高分子の結合の有無を検出する請求項9に記載の方法。
  11. 前記流路は下流に向かって、幅または深さ、もしくはその両方が広くなる請求項9または10に記載の検出方法。
  12. 前記複数の磁場印加手段は、流路方向に沿って間隔を空けて配置されている請求項10または11に記載の検出方法。
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