JP2006044223A - 木材防蟻・防かび剤およびそれを用いる木材の処理方法 - Google Patents

木材防蟻・防かび剤およびそれを用いる木材の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 優れた防蟻・防かび効果を付与し得る木材防蟻・防かび剤、および簡便な方法で高い保存性能を有する処理木材を製造し得る、前記木材防蟻・防かび剤を用いる木材の処理方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 アルキルアミンアセテートを有効成分として含有することを特徴とする木材防蟻・防かび剤により、上記の課題を解決する。
【選択図】 なし

Description

この発明は、木材防蟻・防かび剤およびそれを用いる木材の処理方法に関する。さらに詳しくは、この発明は、優れた防蟻・防かび効果を付与し得る木材防蟻・防かび剤、および簡便な方法で高い保存性能を有する処理木材を製造し得る、前記木材防蟻・防かび剤を用いる木材の処理方法に関する。
木材は軽量でありながら強度が大きいことや、加工し易い、人体にやさしいなど、その優れた特質により様々な分野で重用されている。しかしながら、生物系材料であるために避けられない幾つかの欠点、すなわち燃え易い、寸法が狂い易い、腐り易い、虫に食われ易い、変色し易い、割れ易いなどの性質を併せもっている。これらの欠点、特に木材腐朽菌による腐朽やシロアリなどによる虫害を防ぐことは、木材の供用期間の延長や木材製品の信頼性向上のために必要不可欠であり、これらの欠点が克服されれば、資源としての木材をより一層有効に利用でき、ひいては地球環境の保全に大きく寄与できる。
このような点に鑑み、木材腐朽菌、虫害およびかびを防除する防腐剤、防蟻剤および防かび剤などの種々の薬剤が提案され、実用化されている。
例えば、アルキルアミンアセテートは、木材防腐剤として提案されている(特開2004−82696号公報:特許文献1参照)。
また、トロポロン系化合物は、青森ヒバ材などヒノキ科の木材に含まれ、ヒノチオールなどの木材の高耐久性の原因物質であることが報告されている。現に天然または合成のヒノキチオールを抗菌剤として種々の用途に応用する試みが行なわれている。また、ヒノキチオールは木材腐朽菌に対しても優れた抗菌活性を有するが、その価格は高価であり、また高揮発性で残存性が低いため、単独での使用は実用上困難である。
そこで、例えば、アルキルアミンアセテートとトロポロン系化合物との併用による木材防腐剤や桂皮アルデヒドとトロポロン系化合物との併用による木材防腐剤が提案されている(特許文献1および特開2003−334804号公報:特許文献2参照)。
しかしながら、これらの先行技術には、木材の防蟻・防かびに関する記載はない。
他方、木材に防腐、防蟻および防かびなどの性能を効率よく、かつバラツキなく発揮させるためには、これらの薬剤を木材に効率よく、かつ均一に含浸させる必要がある。
このような薬剤の浸透性のバラツキを解消するために、従来から、薬剤を含浸(注)する前に予め木材にインサイジング加工を施している。インサイジング加工とは、木材表面を刺傷することにより、薬剤が含浸し易い均質な浸潤層を設ける技術である。しかしながら、木材にインサイジング加工を施しても、木材のロット間や部分間のバラツキは完全に解消できなかった。
そこで、木材への薬剤の含浸度合を、木材の重量で管理するシステムが提案されている(特開2002−273707号公報:特許文献3参照)。しかしながら、このシステムは操作が繁雑な上、大掛かりな装置を必要とする。
特開2004−82696号公報 特開2003−334804号公報 特開2002−273707号公報
この発明は、優れた防蟻・防かび効果を付与し得る木材防蟻・防かび剤、および簡便な方法で高い保存性能を有する処理木材を製造し得る、前記木材防蟻・防かび剤を用いる木材の処理方法を提供することを課題とする。
この発明の発明者らは、アルキルアミンアセテートの木材への高い浸透性に着目し、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、アルキルアミンアセテートが優れた防蟻・防かび効果を木材に付与し得ること、さらにトロポロン系化合物と併用した場合に、より優れた防蟻・防かび効果を木材に付与し得ることを見出し、この発明を完成するに到った。
アルキルアミンアセテートは、上記のように木材への高い浸透性を有することから、木材に注入処理した場合、アルキルアミンアセテートが木材内部にまでムラなく均一に浸透し、処理木材の傷やひび割れ箇所からの腐食・虫害・かび発生を生じることがなく、高い保存性能が維持できる。よって、このアルキルアミンアセテートを木材に注入する濃度を設定・管理し、木材への浸潤度(含浸割合)を総合的に評価することで、簡便な方法で高い保存力を有する処理木材を効率よく製造し得ることを見出し、この発明を完成するに到った。
かくして、この発明によれば、アルキルアミンアセテートを有効成分として含有することを特徴とする木材防蟻・防かび剤が提供される。
また、この発明によれば、上記の木材防蟻・防かび剤で木材を処理することを特徴とする木材の防蟻・防かび処理方法が提供される。
この発明によれば、優れた防蟻・防かび効果を木材に付与し得る木材防蟻・防かび剤を提供することができる。
また、この発明によれば、簡便な方法で高い保存性能を有する処理木材を効率よく製造し得る、前記木材防蟻・防かび剤を用いる木材の処理方法を提供することができる。すなわち、この発明によれば、木材ロット毎のバラツキや抜き取り検査における不合格ロットを少なくすることができる。また、この発明によれば、木材の種類(樹種、例えば、スギ)によっては、防蟻・防かび処理前にインサイジング加工を施す必要がなくなる。
この発明の木材防蟻・防かび剤は、アルキルアミンアセテートを有効成分として含有することを特徴とする。
この発明で用いられるアルキルアミンアセテートとしては、炭素数8〜18の混合または単一アルキルアミンアセテートが挙げられる。
ここで、「単一アルキルアミンアセテート」とは、炭素数8〜18のいずれか1つのアルキル基を有するアルキルアミンアセテートを意味する。
単一アルキルアミンアセテートとしては、オクチルアミンアセテート、ノニルアミンアセテート、デシルアミンアセテート、ウンデシルアミンアセテート、ドデシルアミンアセテート、トリデシルアミンアセテート、テトラデシルアミンアセテート、ペンタデシルアミンアセテート、セチルアミンアセテート(ヘキサデシルアミンアセテート)、ヘプタデシルアミンアセテート、オクタデシルアミンアセテートなどが挙げられる。
これらの中でも、オクチルアミンアセテート、デシルアミンアセテート、ドデシルアミンアセテート、テトラデシルアミンアセテート、セチルアミンアセテートおよびオクタデシルアミンアセテートが好ましく、デシルアミンアセテートおよびドデシルアミンアセテートが特に好ましい。また、アルキルアミンアセテートとしては、アルキルアミンと酢酸との反応生成物を用いることもできる。
混合アルキルアミンアセテートとしては、ココナットアミンアセテート(「ココナッツアミンアセテート」ともいう)やステアリルアミンアセテートなどが挙げられ、ココナットアミンアセテートが特に好ましい。これらは、カチオン性界面活性剤として市販されているものを好適に用いることができる。また、ココナットアミンアセテートとしては、ココナットアミンと酢酸との反応生成物を用いることもできる。
例えば、ココナットアミンアセテートおよびステアリルアミンアセテートは、それぞれ、炭素数8〜18および炭素数14〜18の混合アルキルアミンアセテートであり、それらのアミン価は、それぞれ205〜225および155〜175である。
この発明で用いられるトロポロン系化合物としては、ヒノキチオール(別名:β−ツヤプリシン)、α−ツヤプリシン、γ−ツヤプリシン、β−ドラブリンおよびノートカチンなどが挙げられ、これらの中でもヒノキチオールが特に好ましく、天然物からの抽出品(精油も含む)、合成品を問わず好適に用いることができる。天然物からの抽出品は、他の精油成分との混合物であってもよい。この場合、トロポロン系化合物の配合量は、抽出品に含有するトロポロン系化合物に換算して求める。この発明において、トロポロン系化合物は、単独でまたは2種以上のものを組み合わせて用いることができる。
この発明において、アルキルアミンアセテートとトロポロン系化合物とを併用する場合、それらの配合割合は、重量比として50:50〜99.9:0.1、好ましくは90:10〜99.9:0.1である。
この発明の木材防蟻・防かび剤の剤型としては、使用目的により液剤(例えば水溶剤、乳剤、水和剤(フロアブル製剤)、油剤)、固型剤(例えば粉剤、粒剤)、エアゾール剤など種々の剤型が可能であるが、水溶剤、乳剤または油剤が好ましい。上記のいずれの製剤も公知の方法を利用して製剤化することができる。
以下に、この発明の木材防蟻・防かび剤の製剤法について述べる。
水溶剤とする場合には、通常、有効成分をアルコール系などの有機溶剤に溶解し、これに界面活性剤および水を加えて製剤化する。また、水溶剤を木材に塗布処理した場合の被膜形成のために、必要に応じて水溶剤に樹脂エマルションを添加してもよい。
水溶剤は、製剤を100重量部としたとき、有効成分を1〜50重量部、残部を有機溶剤、界面活性剤および水、さらには樹脂エマルションとするのが好ましい。水溶剤は、使用時に水で所定の倍率、例えば1〜10倍、好ましくは1〜5倍に希釈して使用される。
有機溶剤としては、例えば、以下のものが挙げられ、これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
1)脂肪族炭化水素系:n−ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタンなど
2)芳香族炭化水素系:キシレン、トルエン、エチルベンゼン、クメン、モノイソプロピルナフタレン、ジイソプロピルナフタレン、モノイソプロピルビフェニルなど
3)エステル系:酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸n−ブチル、酢酸アミルなど
4)アルコール系:イソブタノール、sec−ブタノール、2−エチル−1−ブタノール、イソペンタノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、ネオペンチルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(MDG)、ジエチレングリコール(DEG)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG)、2−ヒドロキシエチルブチルエーテル(BG)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(MPG)など
5)ケトン系:アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノンなど
6)カーボネート:プロピレンカーボネートなど
界面活性剤としては、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤または両性界面活性剤のいずれも使用できるが、製剤の安定性の点でノニオン系界面活性剤が好ましい。ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ソルビタン型(HLB:14.9、16.7)、アルキルエーテル型(HLB:13.2、14.7)、アルカノールアミド型および多環フェニル型(HLB:14.3、14.8)が挙げられる。
樹脂エマルションとしては、例えば、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルション(樹脂固形分率40〜50%、平均分子量2,000〜100,000)、ポリ酢酸ビニル・エチレン共重合体樹脂エマルション(樹脂固形分率40〜50%、平均分子量2,000〜100,000)、ポリアクリル酸エステル樹脂エマルション(樹脂固形分率30〜40%、粘度100〜500cPs、平均分子量3,000〜50,000)が挙げられる。
乳剤とする場合には、通常、有効成分を有機溶剤に溶解し、これを界面活性剤(乳化剤)に加え、適宜水を添加して製剤化する。また、乳剤を木材に塗布処理した場合の被膜形成のために、必要に応じて乳剤に樹脂エマルションを添加してもよい。有機溶剤、界面活性剤および樹脂エマルションは、水溶剤で例示したものを使用することができる。乳剤では、疎水性有機溶剤が好適に用いられる。
乳剤は、製剤を100重量部としたとき、有効成分を1〜50重量部、乳化剤を有効成分の1重量部に対して少なくとも10重量部、残部を有機溶剤または水、さらには樹脂エマルションとするのが好ましい。乳剤は使用時に水で所望の倍率、例えば2〜10倍に希釈して使用される。
水和剤(フロアブル製剤)とする場合には、乳化剤または増粘剤(例えば、ポリアクリル酸およびその塩、ポリビニルアルコール)を用いて製剤化する。
水和剤は、製剤を100重量部としたとき、有効成分を1〜50重量部、乳化剤または増粘剤を10〜40重量部とするのが好ましい。
油剤とする場合には、水溶剤で例示された有機溶剤の他、灯油、重油、スピンドル油などの炭化水素溶剤を用いて製剤化する。
油剤は、製剤を100重量部としたとき、有効成分を1〜50重量部、水溶剤で例示された有機溶剤を10〜50重量部、残部を炭化水素溶剤とするのが好ましい。
粉剤とする場合には、通常、有効成分を固体希釈剤(例えば、カオリン、クレー、ベントナイト、CMC、二酸化チタン、ホワイトカーボン、タルク、木粉、澱粉、デキストリン、シリカゲル粉末、水酸化カルシウムなどのカルシウム塩、無水石膏など)で希釈し、混合粉砕して製剤化する。
また、粒剤とする場合には、粉剤を成形して製剤化する。
粉剤および粒剤のような固型剤は、製剤を100重量部としたとき、有効成分を1〜50重量部、残部を固体希釈剤とするのが好ましい。
エアゾール剤とする場合には、通常、有効成分を揮発性の強い有機溶剤に溶解して製剤化する。有機溶剤としては、水溶剤で例示された有機溶剤を使用することができる。また、噴射剤としては、代替フロン、液化天然ガスを好適に用いることができる。使用時には、これを噴霧部と弁を備えた気密容器に加圧充填して用いる。
この発明の木材防蟻・防かび剤は、この発明の効果を阻害しない範囲で、既存の木材防腐・防蟻・防カビ剤と併用することができる。上記のように、トロポロン系化合物との併用が特に好ましい実施態様である。
併用可能な木材防腐剤としては、例えば、4−クロルフェニル−3−ヨードプロパギルフォルマール、3−エトキシカルビニルオキシ−1−ブロム−1,2−ヨードプロペン、3−ヨード−2−ユーピロベニルブチルカーバメートなどの有機ヨード系化合物類;ナフテン酸銅、ナフテン酸亜鉛などのナフテン酸金属塩類;N−ニトロソ−シクロヘキシルヒドロキシルアミンアルミニウムなどのヒドロキシルアミン系化合物類;モノクロルナフタリンなどのナフタリン系化合物類;N−メトキシ−N−シクロヘキシル−4−(2,5−ジメチルフラン)カルバリニドなどのアニリド系化合物類;N,N−ジメチル−N'−フェニル−N'(ジクロフルオロメチルチオ)スルファミドなどのハロアルキルチオ系化合物類;テトラクロルイソフタロニトリルなどのニトリル系化合物類;クレオソート油などのタール系化合物類;ジニトロフェノール、ジニトロクレゾール、クロロニトロフェノール、2,5−ジクロロ−4−ブロモフェノール、オイゲノールなどのフェノール類;ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、デシルジメチルアンモニウムアジペート、N−アルキルベンジルメチルアンモニウムクロライド、ココアルキルアンモニウムクロライドなどの第4級アンモニウム塩類;ホルマリン、グルタルアルデヒド、パラホルムアルデヒド、桂皮アルデヒド、桂皮アルデヒド誘導体などのアルデヒド類;デカン酸、ドデカン酸、ウンデカン酸などの直鎖脂肪酸;桂皮酸、フェルラ酸などの芳香族カルボン酸;TBTO、トリブチルスズフタレートなどの有機スズ類;エタノール、イソプロパノール、プロパノールなどのアルコール類、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンおよびそれらの金属塩などのイソチアゾロン系化合物類;パーメスリン、テブコナゾール、ジプロコナゾール、プロピコナゾール、アザコナゾール、2−メルカプトベンゾチアゾールなどの有機化合物類;ヒ素化合物、五酸化二ヒ素、ヒ酸水素ナトリウム、ヒ酸、クロム化合物、三酸化クロム、二クロム酸カリウム、二クロム酸ナトリウム、二クロム酸アンモニウム、銅化合物、酸化第二銅、硫酸銅、硝酸銀、ふっ化ナトリウム、けいふっ化銅、けいふっ化亜鉛、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、酸化アンチモンなどの無機化合物類などが挙げられる。
併用可能な木材防蟻剤としては、例えば、ホキシム、クロルホピリス、ピリダフェンチオン、テトラクロルビンホス、フェニトロチオン、プロペンタンホスなどの有機リン系化合物類;ペルメトリン、トラロメスリン、アレスリンなどのピレスロイド系化合物類;シラフルオフェン、エントフェンブロックスなどのピレスロイド様化合物類;プロボクサル、バッサなどのカーバメイト系化合物類;トリプロピルイソシアヌレートなどのトリアジン系化合物類;モノクロルナフタリンなどのナフタリン系化合物類;オクタクロロジプロピルエーテルなどの塩素化ジアルキルエーテル添加系化合物類;イミダクロプリドなどのクロルニコチニル化合物類などが挙げられる。
併用可能な木材防カビ剤としては、例えば、2−(4−チアゾリル)ベンツイミダゾール、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、メチレンビスチオシアネートなどが挙げられる。
この発明の木材防蟻・防かび剤は、一般に建築用、土木工事用および紙・パルプなど工業製品製造用および繊維原料用の木材を対象とするが、特に環境、種々の条件などによりシロアリなどによる虫害が発生しやすいアカマツ、スギ、ブナ、ベイツガおよびベイマツなどに好適に用いることができる。
この発明の木材防蟻・防かび剤で処理された木材を、浸透性・造膜性を有する硬化型合成樹脂塗料でさらに全面塗装処理すれば、処理済みの木材を屋外で使用しても防蟻・防かび有効成分の揮発や溶脱が抑制され、防蟻・防かび効果がより一層補強され、屋外での長期使用にも十分耐え得る性能を付与することができる。そのような硬化型合成樹脂塗料としては、例えばポリウレタン樹脂塗料などが挙げられる。
この発明によれば、上記の木材防蟻・防かび剤で木材を処理することを特徴とする木材の処理方法が提供される。具体的には、木材処理用の減圧・加圧可能な注入缶、薬液貯蔵・回収用タンクおよびこれらを接続する配管から構成される木材注入処理系内で、木材を常法により処理することからなる木材の防蟻・防かび処理方法が提供される。
木材の処理方法は、この減圧・加圧注入法のほかに、塗布とか浸漬などの通常の方法であってもよい。
アルキルアミンアセテートは木材防腐剤として公知であり、この発明の木材処理方法は、木材に防蟻・防かび性能のみならず、防腐性能を付与するためにアルキルアミンアセテートを用いる場合にも応用し得る。
この方法で木材に注入されるべき処理剤の有効成分の量は、処理される木材の種類や用途、形状によっても左右されるが、通常、木材1m3当たり、有効成分は8〜20kg程度である。そのためには処理液中の有効成分の濃度(有効成分吸収量)を1〜3重量%とすると都合がよい。
2種以上の化合物を併用する場合には、混合性剤として用いるのが簡便であるが、上記の製剤化方法に準じて各化合物を別々に製剤化して用いてもよい。
この発明の木材の処理方法は、
(1)木材片としてすぎ辺材の代わりに処理対象木材を用い、かつ木材保存剤としてこの発明の木材防蟻・防かび剤からなる処理液を用いること以外は、JIS K1571の木材保存剤の試験方法および性能基準に基づいて試験し、所望の木材保存性能を得るために適する処理液中のアルキルアミンアセテートの濃度を決定する工程、
(2)工程(1)で決定した濃度の処理液の処理対象木材への注入処理時間を設定した上で、木材として処理対象木材を用い、かつ木材防腐剤の代わりに工程(1)で決定した濃度の処理液を用いること以外は、JIS A9002の木材の加圧式防腐処理方法に基づいて対象処理木材に対して処理液の加圧式防腐処理を行い、処理液中のアルキルアミンアセテートの濃度を液体クロマトグラフ法または吸光度分析法により測定し、その結果に基づいて、処理液中のアルキルアミンアセテートの濃度が工程(1)で決定した濃度に維持されるように処理液を希釈するか、または処理液にアルキルアミンアセテートを添加する工程、および
(3)農林水産省告示第143号「針葉樹の構造用製材の日本農林規格」浸潤度試験の試験法−1 薬剤の呈色法Cに基づいて工程(2)で得られた処理対象木材へのアルキルアミンアセテートの浸潤度を測定し、その良否を判定し、判定が良の場合、木材の処理を完了し、判定が否の場合、処理液中のアルキルアミンアセテートの濃度および注入処理時間を再決定し、工程(2)および(3)を繰り返す工程
を含む加圧式防腐処理方法により実施するのが好ましい。
工程(1)では、木材片としてすぎ辺材の代わりに処理対象木材を用い、かつ木材保存剤としてこの発明の木材防蟻・防かび剤からなる処理液を用いること以外は、JIS K1571の木材保存剤の試験方法および性能基準に基づいて試験し、所望の木材保存性能を得るために適する処理液中のアルキルアミンアセテートの濃度を決定する。ここで、「木材保存性能」とは、木材の防腐、防蟻、防かびなどの性能を意味する。
すなわち、供試虫としてイエシロアリを用いた試験で、試験結果の平均質量減少率が3%以下になるように、処理液中のアルキルアミンアセテートの濃度を決定する。さらに、社団法人日本木材保存協会規格第2号1992「木材用防かび剤の防かび効力試験方法」に基づいて、アルキルアミンアセテートの防かび効力を確認し、アルキルアミンアセテートの濃度を決定する参考にしてもよい。木材の種類により薬剤の湿潤性が異なるため、その濃度は、木材の種類や用途、形状などによって適宜設定すればよいが、通常、1〜3重量%程度である。
工程(2)では、工程(1)で決定した濃度の処理液の木材への注入処理時間を予め設定する。注入処理時間とは、前排気(減圧)、加圧および後排気(減圧)に要するまたは維持する時間を意味し、処理対象木材の樹種および寸法に応じて適宜設定する。次いで、木材として処理対象木材を用い、かつ木材防腐剤の代わりに工程(1)で決定した濃度の処理液を用いること以外は、JIS A9002の木材の加圧式防腐処理方法の注入処理方法に基づいて対象処理木材に対して処理液の加圧式防腐処理を行い、処理液中のアルキルアミンアセテートの濃度を液体クロマトグラフ法または吸光度分析法により測定し、その結果に基づいて、処理液中のアルキルアミンアセテートの濃度が工程(1)で決定した濃度に維持されるように処理液を希釈するか、または処理液にアルキルアミンアセテートを添加する。
すなわち、処理液中のアルキルアミンアセテートの濃度が工程(1)で設定した濃度に維持されるように管理しながら、処理液を木材に注入する。
液体クロマトグラフ法は、正確な濃度分析が可能であるが、操作が繁雑である。一方、吸光度分析法(定量分析)は、現場での簡易的な操作での濃度分析が可能であるが、正確性に欠ける。したがって、これらの分析法は、状況に応じて適宜選択すればよい。
液体クロマトグラフ法では、例えば、次の条件で予め検量線を作成しておき、処理液中のアルキルアミンアセテートの濃度を決定することができる。
装置 :HPLC(高速液体クロマトグラフィー)
カラム :Partisil SCX φ4.6mm×50mm(ガードカラム)
移動相 :メタノール(95)、脱イオン水(5)、リン酸(2)、
塩化ベンゼトニウム(0.075)
測定波長:262nm
流量 :1.5ml/分
有効成分:ココナットアミンアセテート
吸光度分析法(定量分析)では、例えば、処理液の試料にそれぞれA液(酢酸18gに水を加えて100mlとした溶液)を加えて撹拌し、次いでB液(ブロモフェノールブルー0.2gをアセトンに溶解して100mlとした溶液)を加えて撹拌し、得られた試料の波長610nmまたは615nmにおける吸光度を測定し、予め作成しておいた検量線により処理液中のアルキルアミンアセテートの濃度を求めることができる。このとき、試料数は、分析の精度管理の点から3検体以上とするのが好ましい。
工程(3)では、農林水産省告示第143号「針葉樹の構造用製材の日本農林規格」浸潤度試験の試験法−1 薬剤の呈色法Cに基づいて工程(2)で得られた処理対象木材へのアルキルアミンアセテートの浸潤度を測定し、その良否を判定し、判定が良の場合、木材の処理を完了し、判定が否の場合、処理液中のアルキルアミンアセテートの濃度および注入処理時間を再決定し、工程(2)および(3)を繰り返す。
すなわち、農林水産省告示第143号「針葉樹の構造用製材の日本農林規格」浸潤度試験の項に記載の「試験法−1 薬剤の呈色法C」に準拠して、浸潤度を評価する。具体的には、処理した対象木材(丸棒または角材)を長さの中央付近で切断し、試料片を得る。得られた試験片に工程(2)の吸光度分析法で用いたA液を塗布または噴霧して約3分間放置し、同じくB液を塗布または噴霧して約5分間放置する。放置後、塗布または噴霧面を目視観察し、青色に呈色した部分を浸潤部、黄色に呈色した部分を未浸潤部とし、次式により浸潤度を算出する。
浸潤度D1(%)=試験片の辺材部分の呈色面積/試験片の辺材部分の面積×100
浸潤度D2(%)=A/B×100
D1:処理木材の辺材部分の浸潤度(%)
D2:処理木材の表面から深さd(mm)までの心材部分の浸潤度(%)
A:処理木材の表面からの深さd(mm)までの心材部分の浸潤面積
B:処理木材の表面からの深さd(mm)までの心材部分の面積
なお、通常dは10mmである。また、浸潤度D1およびD2の良否の判定は、木材の種類や用途、形状などによって異なるが、通常、80%以上のとき合格(良)とし、80%未満のとき不合格(否)とする。
判定が否の場合には、処理液中のアルキルアミンアセテートの濃度および注入処理時間を再決定し、工程(2)および(3)を繰り返す。通常、加圧時間のみをさらに長く設定して、工程(2)および(3)を繰り返す。
また、この発明の木材の処理方法を実施する場合に、処理(製造)ロット毎にモニター材を設け、該モニター材におけるアルキルアミンアセテートの浸潤度評価を行うことで、製品の抜き取り検査の必要がなく、ロット間のバラつきも解消されることから、好ましい実施態様である。
図1は、この発明の木材の処理方法を説明するための模式図である。この図は例示であり、この発明を限定するものではない。
図1の左側は、この発明の木材の処理方法における工程(2)を示している。すなわち、減圧・加圧可能な注入缶(注薬缶)1および薬液貯蔵・回収用タンク(注入液タンク)2に、注入液(木材防蟻・防かび剤)3が充填され、注入缶1の内部には、木材4を積載した台車5が設置されている。注入缶1と注入液タンク2とを結ぶ線は配管系6であり、矢印の方向に注入液3が循環する機構を備えている。また、注入液タンク2は、アルキルアミンアセテートの供給機構を備えている(図示せず)。そして、注入タンク2から注入液を採取し、注入液中のアルキルアミンアセテートの濃度を分析し、前記供給機構からアルキルアミンアセテートを添加することにより、その濃度を設定濃度に維持している。
図1の右側は、この発明の木材の処理方法における工程(2)および(3)を示している。すなわち、工程(2)で、木材4を積載した台車5を注入缶1から取り出し、木材を養生・乾燥させ、工程(3)で、処理された木材4から試験片をサンプリングし、その浸潤度を評価し、その結果をアルキルアミンアセテートの濃度および注入処理時間の設定にフィードバックしている。
(実施例)
この発明を製剤例および試験例により詳細に説明するが、これらの製剤例および試験例によりこの発明が限定されるものではない。
下記の有効成分、界面活性剤および有機溶剤を混合、撹拌することにより水溶剤および乳剤を調製した。
製剤例1
ココナットアミンアセテート(花王株式会社製、アセタミン24) 15重量部
水 85重量部
製剤例2
ココナットアミンアセテート(花王株式会社製、アセタミン24) 15重量部
ヒバ油(ヒノキチオールを2重量%含有) 3重量部
ノニオン系界面活性剤 4重量部
アルコール系溶剤 10重量部
水 68重量部
製剤例3
デシルアミン(試薬:和光純薬株式会社製) 1.44重量部
90%酢酸水溶液 0.62重量部
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量部
水 97.04重量部
製剤例4
ドデシルアミン(試薬:和光純薬株式会社製) 1.52重量部
90%酢酸水溶液 0.54重量部
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量部
水 97.04重量部
試験例1(木材防かび効果確認試験)
製剤例2の木材防蟻・防かび剤を水でそれぞれ5倍および10倍に希釈して、試験製剤Aおよび試験製剤Bを得、防かび効果確認試験を行った。
まず、JIS A 9002「木材の加圧式防腐処理方法」に基づいて、試験木材(ブナ辺材:断面20mm×3mm、長さ50mm)に試験製剤Aおよび試験製剤Bをそれぞれ注入し、試験体を得た。
得られた試験体を、社団法人日本木材保存協会規格第2号1992「木材用防かび剤の防かび効力試験方法」に基づいて評価した。供試菌として、Aspergillus niger van Tieghtem IFO 6341(A1)およびPenicillium funiculosum Thom IFO 6345(A2)を用いた。
得られた結果を供試薬剤およびその有効成分濃度と共に表1に示す。
Figure 2006044223
表1の結果から、この発明の木材防蟻・防かび剤が優れた防かび効果を有することがわかる。
試験例2(木材防蟻効果確認試験)
製剤例1および2の木材防蟻・防かび剤を用いて、防蟻効果確認試験を行った。
社団法人日本木材保存協会規格「加圧処理用木材防蟻剤の室内防蟻効力試験方法および性能基準(JWPS−TW−P.1)に基づいて評価した。
得られた結果を供試薬剤およびその有効成分吸収量と共に表2に示す。
Figure 2006044223
表2の結果から、この発明の木材防蟻・防かび剤が優れた防蟻効果を有することがわかる。
試験例3[木材の処理方法(木材処理の管理システム)の実施]
この発明の木材の処理方法に基づいて、木材を処理した。
工程(1)
木材片としてすぎ材を用い、かつ木材保存剤として製剤例1の希釈液(処理液)を用いること以外は、JIS K1571の木材保存剤の試験方法および性能基準の注入処理用の防腐性能試験に基づいて試験し、処理液中のアルキルアミンアセテートの濃度(2重量%)を決定した。
工程(2)
工程(1)で決定した濃度の処理液の注入処理時間(前排気:30分間、加圧:90分間および後排気:30分間)を決定した。
木材として試験材A:スギ丸材(木材表面から10mm以内に心材が存在しない心持心辺材、直径12cm×長さ150cm)、試験材B:スギ角材(木材表面から10mm以内に心材が存在しない心持心辺材、木口12cm角×長さ150cm)各3検体(n=3)を用い、かつ木材防腐剤の代わりに工程(1)で決定した濃度の処理液を用いること以外は、JIS A9002の木材の加圧式防腐処理方法の注入処理方法に基づいて対象処理木材に対して加圧式防腐処理を行った。なお、養生・乾燥は、室温で14日間の乾燥とした。処理液の注入処理中に薬液貯蔵・回収用タンク(図1参照)における処理液中のアルキルアミンアセテートの濃度を吸光度分析法により測定したところ、共に2重量%であったので、処理液の希釈も、処理液へのアルキルアミンアセテートの添加も行わなかった。
工程(3)
農林水産省告示第143号「針葉樹の構造用製材の日本農林規格」浸潤度試験の試験法−1 薬剤の呈色法Cに基づいて工程(2)で得られた各試験材へのアルキルアミンアセテートの浸潤度を測定した。すなわち、各試験材の中央部を切断し、その切断面(木口面)を呈色して、浸潤度を測定した。
試験材Aおよび試験材Bの浸潤度(辺材部分)は、それぞれ45%および48%であり、判定は不合格(否)であった。
この結果を受け、工程(2)に戻り、注入処理時間を前排気:60分間、加圧:120分間および後排気:30分間に決定し、工程(2)および(3)を繰り返した。
この結果、試験材Aおよび試験材Bに関し、浸潤度100%の合格(良)が得られた。
試験例4(木材への薬剤浸透性確認試験)
この発明の木材防蟻・防かび剤の有効成分であるココナットアミンアセテートおよび公知のジデシルジメチルアンモニウムクロライドの木材への薬剤浸透性を評価した。参考として精製水についても評価した。
木口両端をエポキシ樹脂でシールしたスギ心材(28×28×140mm)からなる試験片を秤量した(M0:注入前の試験片質量(kg))。
表1に示す各供試薬剤の濃度2重量%の水溶液に試験片を浸漬し、30分間減圧(到達圧力:0.094MPa)後に60分間加圧処理(到達圧力0.686MPa)を行ない、試験片を秤量した(M1:注入処理後の試験片質量(kg))。
次式から供試薬剤の注入量を求めた。
注入量(kg/m3)=(M1−M0)/(28×28×140/10003
得られた結果を表3に示す。
Figure 2006044223
表3の結果から、この発明の木材防蟻・防かび剤の有効成分であるアルキルアミンアセテートは、優れた木材への薬剤浸透性を有することがわかる。
参考例1(木材腐朽菌抑制効果確認試験)
(B培地の調製)
下記の組成を純水に添加して1000ml溶液を調製した後、寒天20gを添加して、B培地を得た。
ペプトン 5g
マルトエキス 10g
グルコース 25g
リン酸二水素カリウム 3g
硫酸マグネシウム・7水和物 2g
(試験方法)
得られたB培地に、独立行政法人森林総合研究所(FFPRI)で分離した木材防腐剤の防腐性能試験用標準菌より継代培養したカワラタケ(Trametes versicolor(L.:Fr.)Pilat FFPRI 1030:COV)とオオウズラタケ(Fomitopsis palustris(Berk.et Curt.)Gilbn.&Ryv. FFPRI 0507:TYP)を接種し、予め26〜27℃で1週間培養した。滅菌済みのペトリ皿に、供試薬剤として製剤例3または4の木材防蟻・防かび剤1mLと、別に調製したB培地19mLを添加し、よく混合した後、凝固させた。予め培養したCOVおよびTYPを直径5mmの円筒状に取り出し、供試薬剤を含むB培地の中央部に接種した。接種から経時的に菌糸が成長した円形(菌叢部)の直径を測定し、その面積を求めた(単位:cm2)。
得られた結果を表4に示す。なお、薬剤無添加(ブランク)の結果も併せて示す。
Figure 2006044223
表4の結果から、この発明の木材防蟻・防かび剤が、優れた木材腐朽菌抑制効果を有することがわかる。
この発明の木材の処理方法を説明するための模式図である。
符号の説明
1 注入缶(注薬缶)
2 薬液貯蔵・回収用タンク(注入液タンク)
3 注入液または処理液(木材防蟻・防かび剤)
4 木材
5 台車
6 配管系

Claims (7)

  1. アルキルアミンアセテートを有効成分として含有することを特徴とする木材防蟻・防かび剤。
  2. アルキルアミンアセテートが、炭素数8〜18の混合または単一アルキルアミンアセテートである請求項1に記載の木材防蟻・防かび剤。
  3. 混合アルキルアミンアセテートが、ココナットアミンアセテートである請求項2に記載の木材防蟻・防かび剤。
  4. さらにトロポロン系化合物を有効成分として含有する請求項1〜3のいずれか1つに記載の木材防蟻・防かび剤。
  5. トロポロン系化合物が、ヒノキチオールである請求項4に記載の木材防蟻・防かび剤。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の木材防蟻・防かび剤で木材を処理することを特徴とする木材の処理方法。
  7. 木材の処理が、
    (1)木材片としてすぎ辺材の代わりに処理対象木材を用い、かつ木材保存剤として請求項1〜5のいずれか1つに記載の木材防蟻・防かび剤からなる処理液を用いること以外は、JIS K1571の木材保存剤の試験方法および性能基準に基づいて試験し、所望の木材保存性能を得るために適する処理液中のアルキルアミンアセテートの濃度を決定する工程、
    (2)工程(1)で決定した濃度の処理液の処理対象木材への注入処理時間を設定した上で、木材として処理対象木材を用い、かつ木材防腐剤の代わりに工程(1)で決定した濃度の処理液を用いること以外は、JIS A9002の木材の加圧式防腐処理方法に基づいて対象処理木材に対して処理液の加圧式防腐処理を行い、処理液中のアルキルアミンアセテートの濃度を液体クロマトグラフ法または吸光度分析法により測定し、その結果に基づいて、処理液中のアルキルアミンアセテートの濃度が工程(1)で決定した濃度に維持されるように処理液を希釈するか、または処理液にアルキルアミンアセテートを添加する工程、および
    (3)農林水産省告示第143号「針葉樹の構造用製材の日本農林規格」浸潤度試験の試験法−1 薬剤の呈色法Cに基づいて工程(2)で得られた処理対象木材へのアルキルアミンアセテートの浸潤度を測定し、その良否を判定し、判定が良の場合、木材の処理を完了し、判定が否の場合、処理液中のアルキルアミンアセテートの濃度および注入処理時間を再決定し、工程(2)および(3)を繰り返す工程
    を含む加圧式防腐処理方法である請求項6に記載の木材の処理方法。
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