JP2006038568A - 粉体の付着力測定装置 - Google Patents

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洋一 岡本
Toshiyuki Muto
敏之 武藤
Akihiro Fuchigami
明弘 渕上
Shigeru Yamada
茂 山田
Tomoyasu Hirasawa
友康 平澤
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Abstract

【課題】 粉体の付着力を簡便、かつ正確に測定することができる粉体の付着力測定装置を提供すること。
【解決手段】 トナー5の付着力を計測する測定装置11は、トナー5が付着された基板4を内蔵するカプセル1と、カプセル1を加速させて発射する発射部材12と、発射部材12によって加速されて発射されたカプセル1が衝突される衝突部材14とを備える。また、カプセル1を衝突部材14に高速で衝突させる。また、カプセル1は中空形状の本体2および蓋3を備えており、蓋3には表面に接着面を有する基板4が設けられ、基板4に対向する本体2の面には粘着部材6が設けられている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、粉体の付着力測定装置に関し、例えば、電子写真分野で用いられるトナー等の粉体の付着力を測定することができる粉体の付着力測定装置に関する。
一般に、電子写真方式の複写機やプリンタ等にあっては、トナーと呼ばれる微粉体を記録紙に付着させることで記録紙に画像を形成するようになっており、画像の品質を安定させるために記録紙に対するトナーの付着力を正確に把握して制御することが重要となっている。このため、簡単な方法でトナー等の粉体の付着力を測定する必要がある。
従来のこの種の付着力を測定する方法としては、衝撃力や遠心力を利用したものがあり、衝撃力を利用したものとしては、一様な平面を有する電極を備えた被測定物担持体に測定対象である微粒子を付着させ、電極に対向する位置にもう1つの別の電極を配置し、両電極間に電界を印加しながら被測定物を担持面に対して垂直方向に移動させて被測定物担持体から離脱させ、離脱後の粒子数および粒子質量を求めることにより、粒子と担持面の付着力を測定している(例えば、特許文献1参照)。
また、遠心力を利用したものとしては、粉体を付着させた試料面を有する試料基板と、試料基板から分離した粉体を付着させる付着面を有する受け基板と、試料基板の試料面と受け基板の付着面の間に設けられたスペーサとから構成された測定セルと、測定セルを回転させて測定セルに遠心力を作用させる遠心分離装置と、遠心分離装置によって試料基板から受け基板に分離された粉体の粒径を測定する測定装置とを備えたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−156426号公報 特開平11−183354号公報
しかしながら、特許文献1に示す衝撃力を利用した付着力の測定方法にあっては、被測定物担持体の加速度を正確に図ることが困難であり、付着力の定量化が困難であった。すなわち、トナーのような微粉体を分離するためには、数万〜数十万G以上の加速度が必要となり、加速度センサ等で直接測ることが難しい。さらに、被測定物担持体の裏面から衝撃を加えた場合には、被測定物担持体に粉体を密着させる方向の慣性力が作用するため、付着力の測定に影響を与えてしまい、正確な付着力を測定することが困難である。
一方、特許文献2に示す遠心力を利用した付着力の測定方法にあっては、回転数が10万rpmに達するため加速および減速に要する時間が長くなり、1回の測定に10〜20分程度の時間がかかってしまうため、測定作業の作業性が悪化してしまうという問題があった。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、粉体の付着力を簡便、かつ正確に測定することができる粉体の付着力測定装置を提供するものである。
本発明の粉体の付着力測定装置は、粉体が付着された基板を内蔵する粉体保持部材と、前記粉体保持部材を加速させて発射する発射部材と、前記発射部材によって加速されて発射された前記粉体保持部材が衝突される衝突部材とを備えたものから構成される。
この構成により、粉体が付着した基板を内蔵した粉体保持部材を衝突部材に高速で衝突させることにより、粉体に大きな加速度を作用させることができるので、衝突時の加速度に基づいて粉体の付着力を簡便、かつ正確に測定することができる。
また、本発明の粉体の付着力測定装置は、前記発射部材が、前記粉体保持部材が前記衝突部材に衝突したときに、前記粉体が前記基板から一定の方向に分離するように粉体保持部材を一定の方向に運動させながら加速するものから構成される。
この構成により、粉体が基板から一定の方向に分離するように粉体保持部材を一定の方向に運動させながら加速するので、衝突部材に衝突する毎に粉体の分離方向が変更されて粉体の付着力の測定がばらついてしまうのを防止することができ、粉体の付着力の測定精度が低下するのを防止することができる。
また、本発明の粉体の付着力測定装置は、前記粉体保持部材が、前記基板が装着された第1の部材と、前記第1の部材に対向し、前記基板から分離した粉体を補捉する補捉部材が設けられた第2の部材とを備えたものから構成される。
この構成により、基板から分離した粉体を捕捉する粘着面を基板の粉体付着面に対向させて配置したので、基板から分離した粉体が再び基板に再付着することを防止できる。これに加えて、粘着面に付着した粉体の大きさと粉体保持部材に加わった加速度から粉体の付着力を推定することができ、一度の衝突で複数の粉体の付着力を測定することができる。
また、本発明の粉体の付着力測定装置は、前記衝突部材が、粘弾性体からなる緩衝層を有し、前記粘弾性体の弾性率が前記粉体保持部材の弾性率より低いものから構成される。
この構成により、粘弾性体の弾性率を粉体保持部材の弾性率より低くしたので、粉体保持部材が衝突部材に衝突したときに破損するのを防止することができる。
また、本発明の粉体の付着力測定装置は、前記衝突部材に圧力検出部材を設けたものから構成される。
この構成により、圧力検出部材からの検出情報に基づいて粉体保持部材が衝突部材に衝突したときの力を検出することができるので、粉体保持部材に加わった加速度を容易に求めることができる。
また、本発明の粉体の付着力測定装置は、前記衝突部材が前記粉体保持部材の衝突方向に移動するのをガイドする移動ガイド手段と、前記衝突部材の前記衝突方向の変位、移動速度、または移動加速度の少なくとも1つ以上を計測する衝撃力計測手段とを備えたものから構成される。
この構成により、粉体保持部材が衝突部材に衝突したときの衝突部材の衝突方向の変位、移動速度、または移動加速度に基づいて粉体保持部材に加わった衝撃力を検出することができるので、粉体保持部材に加わった加速度を容易に求めることができる。
また、本発明の粉体の付着力測定装置は、前記粉体保持部材が前記衝突部材に接触するときの速度を計測する速度計測手段と、前記粉体保持部材が前記衝突部材に衝突して接触したときの接触時間を計測する接触時間計測手段とを備えたものから構成される。
この構成により、粉体保持部材が移動を開始してから衝突部材に接触するまでの粉体保持部材の速度と、粉体保持部材が衝突部材に衝突して接触したときの接触時間とに基づいて粉体保持部材の加速度を推定することができる。
また、本発明の粉体の付着力測定装置は、前記緩衝層の厚みの変化を測定する厚み測定部材を有するものから構成される。
この構成により、衝突時の緩衝層の厚みの変化に基づいて粉体保持部材に加わった衝撃力を検出することができるので、粉体保持部材に加わった加速度の測定精度を向上させることができる。
また、本発明の粉体の付着力測定装置は、前記緩衝層として、気体の圧縮弾性を利用した弾性部材を用いたものから構成される。
この構成により、緩衝層の弾性の制御を容易に行うことができ、粉体保持部材に加わる加速度の大きさを容易に調整することができる。
また、本発明の粉体の付着力測定装置は、前記緩衝層として、電気的に粘性を変化させる電気粘性流体を用いたものから構成される。
この構成により、緩衝層の弾性の制御を容易に行うことができ、粉体保持部材に加わる加速度の大きさを容易に調整することができる。
また、本発明の粉体の付着力測定装置は、前記衝突部材の緩衝層の弾性および粘性の少なくとも一方を調整する調整部材を備えたものから構成される。
この構成により、粉体保持部材が衝突部材に衝突するときの加速度の設定を幅広い範囲で設定することができる。
また、本発明の粉体の付着力測定装置は、前記発射部材が、前記粉体保持部材の発射速度の大きさを調節するものから構成される。
この構成により、粉体保持部材の発射速度を調整することにより、緩衝層の弾性や粘性を変更することなしに、粉体保持部材が衝突部材に衝突するときの加速度を幅広い範囲で設定することができる。
以上説明したように、本発明は、粉体の付着力を簡便、かつ正確に測定することができる粉体の付着力測定装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1、図2は本発明に係る粉体の付着力測定装置の第1の実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。図1において、粉体保持部材としてのカプセル1は中空形状の本体(第2の部材)2および蓋(第1の部材)3を備えており、本体2および蓋3は図示しないネジ部材によって取付け、取り外し可能になっている。
具体的には、本体2および蓋3からネジを取り外すことにより、蓋3を本体2から取り外すことができるとともに(図1(a)の状態)、本体2および蓋3にネジを取付けることにより、蓋3を本体2に取付けることができる(図1(b)の状態)。
また、蓋3には表面に接着面を有する基板4が設けられており、この基板4には被測定用の粉体として、例えば、トナー5が付着される。また、基板4に対向する本体2の面には粘着部材6が設けられており、この粘着部材6は基板4から分離したトナー5を補捉する補捉部材を構成している。
また、カプセル1は後述する衝突部材に衝突したときの衝撃で塑性変形しないような肉厚に形成されているとともに、カプセル1の移動方向(発射方向)を回転軸とした軸対称形状に形成されている。
具体的には、カプセル1は円筒形状で、幅aが6mm、長さbが5mm、内径cの幅が2mm、深さdが2mmに構成されており、中空部の断面積が25mm2に形成されている。
また、カプセル1の材質を鋼材S45C(比重7.8)とすると、質量は約1.1g、降伏応力400Mpaとなり、中空部の塑性変形の安全率を200%とすると、衝突部材によりカプセル1が壊れない最大衝突力は約5000N、最大発生加速度は約500000Gとなる。
図2は測定装置の全体構成図を示す図である。図2において、測定装置11は、発射部材12、ベース13、衝突部材14、レーザ変位計15およびコントローラ20を含んで構成される。
発射部材12は、水平方向に設置されて一端が開口端から構成されるとともに他端がカプセル1の導入端および図示しない加速度調整手段が設けられており、カプセル1を加速して発射するようになっている。なお、発射部材12はカプセル1を加速して発射するための駆動力として、圧縮空気による推力、電磁力による推力、液体や固体の気化あるいは燃焼による膨張力等を利用するようになっている。なお、発射部材12を垂直方向に設置し、上述した動力に加えて重力を利用しても良く、重力のみでも良い。
また、発射部材12の内周面には螺旋状の溝が形成されており、カプセル1の加速中および衝突部材14に対して飛翔中に一定の方向に回転、すなわち、カプセル1の移動方向を回転軸を中心として回転(運動)することにより、カプセル1が衝突部材14に衝突したときに、トナー5を基板4から一定の方向に分離させるようになっている。
ベース13は発射部材12の発射方向に設けられており、このベース13上にはカプセル1よりも重量の大きい衝突部材14が載置されている。また、発射部材12に対向する衝突部材14には粘弾性体からなる緩衝層16が設けられており、この緩衝層16の弾性率はカプセル1の弾性率より低く設定されている。
また、衝突部材14の下方にはベアリング等の移動ガイド手段17が設けられており、衝突部材14はカプセル1の衝突方向(発射方向と同方向)に移動するようになっている。また、衝突部材14の内部には加速度センサ18が設けられており、衝突部材14の質量がカプセル1の質量よりも大きいので、カプセル1が衝突したときの衝突部材14に発生する加速度を小さくできることから、衝突部材14に発生する加速度を加速度センサ18で簡単に測定することができる。
また、ベアリング等の移動ガイド手段17以外に、空気圧や磁気力により、衝突部材14を浮上支持したり、細いワイヤで懸垂支持することにより、衝突部材14をカプセル1の衝突方向(発射方向と同方向)に移動するようにしても良い。なお、ベアリング等の移動ガイド手段17はカプセル1の衝突方向にはできるだけ摩擦抵抗なく移動できることが測定精度上好ましい。
また、上述した緩衝層16としては、カプセル1の跳ね返りを抑制できる適当な粘弾性体が用いられており、この粘弾性体としては、例えば、軟質金属、ゴムやエラストマー、ゲルや液体を封入した袋等が用いることにより、カプセル1に過大な応力が加わって塑性変形することを防止することができる。また、緩衝層16の厚みや大きさ、硬度、粘度を変化させることにより、カプセルに生じる加速度を調節することができる。
また、緩衝層16としては、空気圧により弾性を変化させることができる空気バネ(弾性部材)や電圧により粘性が変化するER流体(電気粘性流体)ダンパ等を用いても良く、この場合には、空気圧レギュレータや電圧コントローラ等、図示しない調整部材によって緩衝層16の弾性や粘性を調整する。
また、レーザ変位計15は衝突部材14がカプセル1の衝突方向に移動したとの変位を検出するようになっている。また、ベース13と発射部材12の間にはネット19が設けられており、衝突部材14に衝突したカプセル1はネット19に回収される。
コントローラ20は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えており、レーザ変位計15が計測した変位から衝突部材14の時間当たりの変位を計算することで衝突部材14の移動加速度や移動速度を算出するようになっている。本実施の形態では、レーザ変位計15およびコントローラ20が衝撃力計測手段を構成している。
また、コントローラ20は予め測定しておいたカプセル1の質量、衝突部材14の質量、緩衝層16の粘弾性等のパラメータと、緩衝層16に衝突したときに加速度センサ18やレーザ変位計15によって測定された衝突部材14の加速度からカプセル1に発生した加速度波形を計算して算出し、これにカプセル1の粘着部材6に補捉されたトナー5の比重と体積から粉体の質量を計算し、加速度波形におけるピーク加速度αと粉体質量mの積により、トナー5を基板4から分離する際の慣性力F=maを計算し、トナー5の付着力を測定する。
次に、トナー5の付着力の測定方法を説明する。
まず、準備工程として、トナー5が付着した基板4をカプセル1内にセットした後、測定装置11にセットする。次いで、所定の衝撃加速度となるように衝突速度(加速最終速度)を設定する。この衝突速度の調整は、発射部材12の駆動源が圧縮空気であれば空気圧力や流量の絞りを設定し、電磁力であれば電圧や電流の設定を行う。次いで、緩衝層16の厚みや材質(空気バネかER流体ダンパを選択)を設定する。
次いで、カプセル1の発射・衝突工程に移行する。
この発射・衝突工程では、まず、発射部材12によってカプセル1の移動方向を回転軸を中心として回転させながらカプセル1を加速して衝突部材14の緩衝層16に衝突させる。カプセル1の加速時にトナー5が基板4に押し付けられる影響は、加速時の加速時間(加速距離)が衝突時の接触時間(緩衝層の変形距離)に比べて大きければ無視できる。
また、衝突後のカプセル1は、緩衝層16の粘弾性の影響で跳ね返り、以後大きな衝撃が加わらないようにしてネット19に落下して回収される。
次いで、付着力の計算工程に移行する。この計算工程では、コントローラ20は、予め測定しておいたカプセル1の質量、衝突部材14の質量、緩衝層16の粘弾性等のパラメータと、緩衝層16に衝突したときに加速度センサ18やレーザ変位計15によって測定された衝突部材14の加速度からカプセル1に発生した加速度波形を計算して算出する。
具体的には、レーザ変位計15や加速度センサ18からの検出情報に基づいてカプセル1と緩衝層16の間に作用する力を算出し、衝突時にカプセル1に発生する加速度を推定する。これに、緩衝層16の粘弾性パラメータを加えることにより、カプセル1の加速度をより正確に推定する。
次いで、カプセル1の粘着部材6に補捉されたトナー5の径を測定し、トナー5の比重と体積からトナー5の質量を計算する。次いで、加速度波形におけるピーク加速度αとトナー質量mの積により、トナー5を基板4から分離する際の慣性力F=mαを計算する。
そして、上述した準備工程、発射・衝突工程、計算工程の手順を、次第に衝突加速度が大きくなるようにしながら繰り返すことにより、トナー5の付着力を求める。
すなわち、加速度αで分離しなかったトナー5が加速度α+Δαで分離したとすれば、トナー5の付着力fpはma<fp<m(α+Δα)ということになり、分離した各トナー5について上述した計算を行うことにより、多数のトナーの付着力の分布を求めることができる。
このように本実施の形態では、トナー5が付着された基板4を内蔵するカプセル1と、カプセル1を加速させて発射する発射部材12と、発射部材12によって加速されて発射されたカプセル1が衝突される衝突部材14とを備えているので、カプセル1を衝突部材14に高速で衝突させることにより、トナー5に大きな加速度を作用させることができ、衝突時の加速度に基づいてトナー5の付着力を簡便、かつ正確に測定することができる。
また、本実施の形態では、カプセル1が衝突部材14に衝突したときに、トナー5が基板4から一定の方向に分離するようにカプセル1をその移動方向の回転軸を中心として回転させながら加速したので、衝突部材14に衝突する毎にトナー5の分離方向が変更されてトナー5の付着力の測定がばらついてしまうのを防止することができ、トナー5の付着力の測定精度が低下するのを防止することができる。
また、本実施の形態では、カプセル1を、基板4が装着された蓋3と、蓋3に対向し、基板4から分離したトナー5を補捉する粘着部材6が設けられた本体2から構成したので、基板4から分離したトナー5が再び基板4に再付着することを防止できる。これに加えて、粘着部材6に付着したトナー5の大きさとカプセル1に加わった加速度からトナー5の付着力を推定することができ、一度の衝突で複数のトナー5の付着力を測定することができる。
また、本実施の形態では、粘弾性体からなる緩衝層16を設け、粘弾性体の弾性率をカプセル1の弾性率より低くしたので、カプセル1が衝突部材14に衝突したときに破損するのを防止することができる。
また、本実施の形態では、衝突部材14をベアリング等の移動ガイド手段17によって衝突方向に移動可能にし、レーザ変位計15および加速度センサ18によって衝突部材14の衝突方向の変位、移動速度、および移動加速度を計測するようにしたので、カプセル1が衝突部材14に衝突したときの衝突部材14の衝突方向の変位、移動速度、または移動加速度に基づいてカプセル1に加わった衝撃力を検出することができ、カプセル1に加わった加速度を容易に求めることができる。
また、緩衝層16として、気体の圧縮弾性を利用した弾性部材を用いれば、緩衝層16の弾性の制御を容易に行うことができ、カプセル1に加わる加速度の大きさを容易に調整することができる。
また、緩衝層16として、電気的に粘性を変化させるER流体ダンパを用いれば、緩衝層16の粘性の制御を容易に行うことができ、カプセル1に加わる加速度の大きさを容易に調整することができる。
また、カプセル1が緩衝層16の弾性および粘性の少なくとも一方を調整することができるので、衝突部材14に衝突するときの加速度の設定を幅広い範囲で設定することができる。
なお、発射部材12によりカプセル1の発射速度の大きさを調節するようにすれば、緩衝層16の弾性や粘性を変更することなしに、カプセル1が衝突部材14に衝突するときの加速度を幅広い範囲で設定することができる。
また、本実施の形態では、レーザ変位計15および加速度センサ18を用いて衝突部材14の変位、移動加速度または移動速度を計測しているが、レーザ変位計15のみを用いても良く、移動加速度を計測する場合には加速度センサ18を用いても良い。
図1、図3は本発明に係る粉体の付着力測定装置の第2の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同様の構成には同一番号を付して説明を省略する。図3において、測定装置11は高速度カメラ31を備えており、この高速度カメラ31は緩衝層16を高速撮像するようになっている。
このため、緩衝層16に衝突したカプセル1と緩衝層16に衝突する手前側のカプセル1の撮像を行うことができる。コントローラ20は高速度カメラ31によって撮像された画像を解析することにより、カプセル1の速度、緩衝層16に衝突したときのカプセル1の挙動、緩衝層16に衝突して当接している間の時間、衝突後の衝突部材14の速度やカプセル1の跳ね返り速度等を測定し、トナー5の付着力を測定する。本実施の形態では、コントローラ20および高速度カメラ31が速度計測手段および接触時間計測手段を構成している。
次に、トナー5の付着力の測定方法を説明する。
本実施の形態では、カプセル1の発射・衝突工程で高速度カメラ31によって緩衝層16に衝突するカプセル1を撮像する。次いで、計算工程において、コントローラ20は、予め測定しておいたカプセル1の質量、衝突部材14の質量、緩衝層16の粘弾性等のパラメータと、高速度カメラ31によって撮像されたカプセル1が緩衝層16に衝突するまでの衝突速度(加速度)、カプセル1が緩衝層16に衝突したときに接触時間を測定し、衝突加速度波形をサイン波形または一定加速度で近似することにより衝突時の加速度を推定する。
なお、高速度カメラ31によってカプセル1が緩衝層16に衝突する直前のカプセル1の速度を計測しているのは、空気抵抗等の影響を受けず、計測に適した安定した速度が得られるからである。
次いで、カプセル1の粘着部材6に補捉されたトナー5の径を測定し、トナー5の比重と体積からトナー5の質量を計算する。次いで、加速度波形におけるピーク加速度αとトナー質量mの積により、トナー5を基板4から分離する際の慣性力F=mαを計算し、第1の実施の形態と同様に準備工程、発射・衝突工程、計算工程の手順を、次第に衝突加速度が大きくなるようにしながら繰り返すことにより、トナー5の付着力を求める。このようにしても第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
図1、図2、図4は本発明に係る粉体の付着力測定装置の第3の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同様の構成には同一番号を付して説明を省略する。
図4において、衝突部材14の緩衝層16の設置面と緩衝層16の間に圧力センサ(圧力検出部材)32を設け、カプセル1が緩衝層16に衝突したきの接触時間および衝突力(圧力)を測定するようになっている。
圧力センサ32としては、例えば、圧電素子を用いるのが好ましく、圧電素子としては、耐衝撃性等に優れたPVDF(ポリフッ化ビニリデン)フィルムがある。また、圧力検出手段としては、圧電素子に限らず、歪ゲージを利用したロードセルを用いても良い。
次に、トナー5の付着力の測定方法を説明する。
本実施の形態では、カプセル1の発射・衝突工程で圧力センサ32によって緩衝層16に衝突したときの圧力を検出する。次いで、計算工程において、コントローラ20は、予め測定しておいたカプセル1の質量、衝突部材14の質量、緩衝層16の粘弾性等のパラメータと、圧力センサ32の検出情報に基づいてカプセル1が緩衝層16に衝突したときに接触時間および衝突圧力を測定し、衝突加速度波形をサイン波形または一定加速度で近似することにより衝突時の加速度を推定する。以後は上記各実施の形態と同様である。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができることに加えて、圧力センサ32からの検出情報に基づいてカプセル1が衝突部材14に衝突したときの力を検出することができるので、カプセル1に加わった加速度を容易に求めることができる。
なお、圧力センサ32に代えて、衝突部材14の緩衝層16の間の厚みを測定する厚み測定部材を設けても良い。具体的には、厚み測定部材として、例えば緩衝層16の両面にフィルム電極を設け、静電容量式変位センサを構成する。このようにしても、カプセル1が緩衝層16に衝突したときに接触時間および緩衝層16の変形を計測することにより、衝突部材14に衝突時のカプセル1の加速度を容易に求めることができるとともに、カプセル1に加わった加速度の測定精度を向上させることができる。
なお、上記各実施形態のレーザ変位計15、加速度センサ18、高速度カメラ31、圧力センサ32、厚み測定部材を適宜組み合わせて、カプセル1が衝突部材14に衝突したときの緩衝層16の変形データ、衝突圧力、速度データ等のようなカプセル1の加速度を検出するパラメータを増大させれば、カプセル1の加速度をより一層正確に推定することができる。また、測定装置11により付着力を計測する対象は、トナー5に限るものではなく、粉体であれば何でも良い。
以上のように、本発明に係る粉体の付着力測定装置は、粉体の付着力を簡便、かつ正確に測定することができるという効果を有し、電子写真分野で用いられるトナー等の粉体の付着力を測定することができる粉体の付着力測定装置等として有用である。
本発明の第1、第2、第3に係る粉体の付着力測定装置のカプセルを示す図であり、(a)はカプセルを解放した状態を示す図、(b)はカプセルを閉塞した状態を示す図である。 本発明の第1、第3の実施の形態の粉体の付着装置の概略構成図である。 本発明の第2の実施の形態の粉体の付着装置の概略構成図である。 第3の実施の形態の衝突部材の要部拡大概略図である。
符号の説明
1 カプセル(粉体保持部材)
2 本体(第2の部材)
3 蓋(第1の部材)
4 基板
5 トナー(粉体)
6 粘着部材(補捉部材)
11 測定装置
12 発射部材
14 衝突部材
15 レーザ変位計(衝撃力計測手段)
16 緩衝層
17 移動ガイド手段
18 加速度センサ
20 コントローラ(衝撃力計測手段、速度計測手段、接触時間計測手段)
31 高速度カメラ(速度計測手段、接触時間計測手段)
32 圧力センサ(圧力検出部材)

Claims (12)

  1. 粉体が付着された基板を内蔵する粉体保持部材と、
    前記粉体保持部材を加速させて発射する発射部材と、
    前記発射部材によって加速されて発射された前記粉体保持部材が衝突される衝突部材とを備えたことを特徴とする粉体の付着力測定装置。
  2. 前記発射部材は、前記粉体保持部材が前記衝突部材に衝突したときに、前記粉体が前記基板から一定の方向に分離するように粉体保持部材を一定の方向に運動させながら加速することを特徴とする請求項1に記載の粉体の付着力測定装置。
  3. 前記粉体保持部材は、前記基板が装着された第1の部材と、前記第1の部材に対向し、前記基板から分離した粉体を補捉する補捉部材が設けられた第2の部材とを備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の粉体の付着力測定装置。
  4. 前記衝突部材は、粘弾性体からなる緩衝層を有し、前記粘弾性体の弾性率が前記粉体保持部材の弾性率より低いことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の粉体の付着力測定装置。
  5. 前記衝突部材に圧力検出部材を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の粉体の付着力測定装置。
  6. 前記衝突部材が前記粉体保持部材の衝突方向に移動するのをガイドする移動ガイド手段と、前記衝突部材の前記衝突方向の変位、移動速度、または移動加速度の少なくとも1つ以上を計測する衝撃力計測手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の粉体の付着力測定装置。
  7. 前記粉体保持部材が前記衝突部材に接触するときの速度を計測する速度計測手段と、前記粉体保持部材が前記衝突部材に衝突して接触したときの接触時間を計測する接触時間計測手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の粉体の付着力測定装置。
  8. 前記緩衝層の厚みの変化を測定する厚み測定部材を有することを特徴とする請求項4乃至請求項7の何れかに記載の粉体の付着力測定装置。
  9. 前記緩衝層として、気体の圧縮弾性を利用した弾性部材を用いたことを特徴とする請求項4乃至請求項8の何れかに記載の粉体の付着力測定装置。
  10. 前記緩衝層として、電気的に粘性を変化させる電気粘性流体を用いたことを特徴とする請求項4乃至請求項8の何れかに記載の粉体の付着力測定装置。
  11. 前記衝突部材の緩衝層の弾性および粘性の少なくとも一方を調整する調整部材を備えたことを特徴とする請求項4乃至請求項8の何れかに記載の粉体の付着力測定装置。
  12. 前記発射部材は、前記粉体保持部材の発射速度の大きさを調節することを特徴とする請求項1乃至請求項11の何れかに記載の粉体の付着力測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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