JP2006035047A - バナジウム含有水の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】より簡便かつ安価にバナジウムを高濃度で含有する飲料水や医療用水等を製造する方法を提供することを課題とする。
【解決手段】原料水溶液をゼオライトに接触させて、バナジウムの含有量を増加させて、バナジウム含有水を得る。
【選択図】 なし
【解決手段】原料水溶液をゼオライトに接触させて、バナジウムの含有量を増加させて、バナジウム含有水を得る。
【選択図】 なし
Description
本発明は、バナジウム含有水の製造方法に関し、より詳しくはバナジウム含有水を簡便に製造する方法に関する。
バナジウムは、1987年に血糖値上昇をを抑制するインスリンと同様の作用が確認された。この作用が確認された以降、糖尿病に対する予防、症状緩和の効果が期待されている。このような状況の下、バナジウム含有のミネラルウォーターが市販され始め、その市場を広げつつある。
バナジウム含有水の製造方法としては、例えば特開2004−73056号公報(特許文献1)などに記載がある。この公報に記載の方法は、バナジウム電極を備えた電解槽を用いて電気化学反応を利用し、ジュースやアルコール類などの飲料水中のバナジウム含有量を上昇させるものである。しかし、この方法ではバナジウムを用いた特殊な容器や材料を要し、さらに電力をも要するため、製造コストが高くなってしまう。
また、バナジウムを含有する市販のミネラルウォーターとしては、自然界からの湧水を採取したものがある。しかしこの場合、バナジウムの含有量は原料となる湧水に含まれていた量に依存する。
上記のような状況の下、本発明は、より簡便かつ安価にバナジウムを高濃度で含有する水溶液を製造する方法を提供することを課題とするものである。
本発明は、上述した課題を解決して目的を達成するために、原料となる水溶液(以下、「原料水溶液」ともいう)をゼオライトに接触せしめることを特徴ととするものである。原料水溶液を単にゼオライトと接触させるという簡便な操作によって、バナジウムの含有量を上昇させた水溶液を製造することができる。また、本発明の製造方法は、バナジウムの含有量を増加するために特殊な電解槽等の設備を要せずイニシャルコストを抑制することができることに加え、電力も要しないためランニングコストも抑制することができる方法である。
本発明により、簡便かつ安価にバナジウムを高濃度に含む水溶液を製造することができる。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
本発明のバナジウム含有水の製造方法は、原料水溶液をゼオライトに接触させることを特徴とする。原料水溶液とゼオライトとの接触方法に特に限定はなく、所望の濃度になるまで原料水溶液とゼオライトとを接触させる状態を継続すればよい。例えばタンクなどの容器に原料水溶液を貯めて、ここにゼオライト粒子を添加し、所定時間静置または撹拌するなどの形態が挙げられる。また、ゼオライトを充填したカラムに原料水溶液を通液させるなどの形態でもよい。本発明では原料水溶液とゼオライトとを接触させればよく、温度、圧力、触媒などの条件は限定されない。
本発明のバナジウム含有水の製造方法は、原料水溶液をゼオライトに接触させることを特徴とする。原料水溶液とゼオライトとの接触方法に特に限定はなく、所望の濃度になるまで原料水溶液とゼオライトとを接触させる状態を継続すればよい。例えばタンクなどの容器に原料水溶液を貯めて、ここにゼオライト粒子を添加し、所定時間静置または撹拌するなどの形態が挙げられる。また、ゼオライトを充填したカラムに原料水溶液を通液させるなどの形態でもよい。本発明では原料水溶液とゼオライトとを接触させればよく、温度、圧力、触媒などの条件は限定されない。
ゼオライトはアルミニウムおよびケイ素等を成分とする無機材料である。本発明において用いられるゼオライトはその種類に特に限定はなく、天然のものであっても、人工のものであってもよい。また、ゼオライトは、粉体または粒体などを用い、水溶液との固液接触面積が大きくなるようにすることが好ましい。他方、回収して再利用することも考慮し、粒径を調整することが好ましい。
一つの好ましい実施形態として、原料水溶液中にゼオライトを添加して撹拌する形態について詳説する。水溶液の撹拌は、飲料水または医療用水を製造する技術分野等で通常用いられる溶液の撹拌方法を用いればよい。所定の濃度にまでバナジウムの含有量が達した後、ゼオライトを水溶液から除去する。ゼオライトの除去は固液分離の定法により行うことができる。
本発明の製造方法により製造されるバナジウム含有水は、例えば飲料水、医療用水などとして好適に用いることができる。すなわち、本発明の好ましい実施形態として、バナジウム含有飲料水およびバナジウム含有医療用水の製造方法が提供される。
バナジウム含有水中のバナジウム濃度は、上記のような用途に応じて適宜調整してよい。また使用時のバナジウム濃度よりも高い濃度の水溶液を濃縮原液として作製し、使用時に希釈するようにしてもよい。原料水溶液に対するゼオライトの添加量を多くするほどバナジウムの含有量を高くすることができる。例えば飲料水について一例を示す。飲料水としてのバナジウムの濃度も所望の濃度に調製することができるが、バナジウムを積極的に摂取することを目的の一つとする飲料水としては、水溶液中のバナジウム含有量を少なくとも0.5mg/L以上、より好ましくは1mg/L以上にまで調製することが好適と考えられる。このようなバナジウム含有飲料水の製造に当たっては、ゼオライトの添加量は、原料水溶液に対して好ましくは0.5〜20%(w/w)、より好ましくは1〜10%(w/w)添加することが好適である。
本発明における飲料水とは、飲料用の水溶液であれば特に限定はない。例えば、飲料水としては、ミネラルウォーター、ジュース、コーヒー、紅茶や緑茶などの茶類、牛乳などの乳飲料、酒類などが例示される。また、本発明の医療用水とは、医療用に用いられる水溶液であり、例えば、注射または点滴などの溶液の溶媒等として用いられる。
以下、本発明について実施例に基づき説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものではない。
ゼオライト粉末(レヂテックス社製)を、それぞれ純水に対して1%(w/w)、10%(w/w)添加して所定時間振盪し、得られた水溶液中のバナジウム含有量を定量した。振盪は、300spmで行った。振盪の時間は下記表1に示すとおりである。バナジウムの定量は、ICP−MS(Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometer)により行った。なお、ゼオライト粉末添加前の純水中のバナジウム含有量は実質的に測定できないレベルであった。
上記のとおり、ゼオライトを純水に添加して撹拌することにより、容易にバナジウム含有量を上昇させることができることが明らかになった。
以上のように本発明はバナジウムを含有する水溶液、具体的には飲料水または医療用水などの製造において有用である。
Claims (4)
- 水溶液をゼオライトに接触させることを特徴とするバナジウム含有水の製造方法。
- 前記バナジウム含有水が飲料水である請求項1に記載のバナジウム含有水の製造方法。
- 前記バナジウム含有水が医療用水である請求項1に記載のバナジウム含有水の製造方法。
- ゼオライトを水溶液に対して0.5〜20%(w/w)の割合で添加して撹拌し、水溶液中のバナジウム含有量を少なくとも0.5mg/Lにまで調製した後、ゼオライトを除去することを特徴とするバナジウム含有水の製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006232679A (ja) * | 2005-02-22 | 2006-09-07 | Takaomi Aoki | バナジウムイオン含有高血圧及び高中性脂肪血症改善剤並びに高中性脂肪血症患者用血糖降下剤 |
JP5323488B2 (ja) * | 2006-10-27 | 2013-10-23 | 茂生 河野 | 糖尿病性疾患の予防・治療用ミネラル組成物 |
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JPH03229690A (ja) * | 1990-02-01 | 1991-10-11 | Nishi Nippon Sangyo Kk | 天然ゼオライトを用いた浄水器用浄化剤 |
JP2002052384A (ja) * | 2000-08-09 | 2002-02-19 | Arsoa Honsya Corp | 浄活水器用カートリッジ |
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2004
- 2004-07-23 JP JP2004216263A patent/JP2006035047A/ja active Pending
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