JP2006034356A - 医療用熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】
装置を簡素化することができるとともに加温及び冷却の両方に容易に適用することができる医療用熱交換器を提供する。
【解決手段】
患者の体内に注入される液体を流し得る可撓性の第1袋体2と、該第1袋体2を液密に覆い、加温又は冷却された熱交換媒体を流し得る可撓性の第2袋体3とを具備し、第1袋体2は、第2袋体3内において屈曲した流路を成すとともに、当該流路内に熱交換媒体からの圧力に耐え得る高剛性の支柱部材2cが設けられたものである。
【選択図】図2
装置を簡素化することができるとともに加温及び冷却の両方に容易に適用することができる医療用熱交換器を提供する。
【解決手段】
患者の体内に注入される液体を流し得る可撓性の第1袋体2と、該第1袋体2を液密に覆い、加温又は冷却された熱交換媒体を流し得る可撓性の第2袋体3とを具備し、第1袋体2は、第2袋体3内において屈曲した流路を成すとともに、当該流路内に熱交換媒体からの圧力に耐え得る高剛性の支柱部材2cが設けられたものである。
【選択図】図2
Description
本発明は、患者の体内に注入される液体を加熱又は冷却し得る医療用熱交換器に関するものである。
一般的な医療用熱交換器は、2枚の樹脂シート(ポリ塩化ビニル製など)を重ね、部分的に加熱溶着することにより袋状の流路が形成されたもので、例えば特許文献1にて開示されているように、外部熱源を有するヒータ等に装着しつつ、補液など患者の体内に注入される液体を流路に流すことにより、当該液体を加温するよう構成されていた。即ち、ヒータ等の熱が樹脂シートを介して内部を流れる液体に伝達するので、当該液体が加温されて患者の体温に近づけることができるのである。
特開2001−120658号公報
しかしながら、上記従来の医療用熱交換器においては、外部熱源を有するヒータ等に装着して使用されるため、装置が大がかりなものとなってしまうという問題があった。また、患者の体内に注入する液体は、補液の如く加温すべきものの他、治療によっては反対に冷却すべきものがあり、かかる冷却が必要な場合に対応することが困難となってしまうという問題もあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、装置を簡素化することができるとともに加温及び冷却の両方に容易に適用することができる医療用熱交換器を提供することにある。
請求項1記載の発明は、患者の体内に注入される液体を流し得る可撓性の第1袋体と、該第1袋体を液密に覆い、加温又は冷却された熱交換媒体を流し得る可撓性の第2袋体とを具備したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の医療用熱交換器において、前記第1袋体は、前記第2袋体内において屈曲した流路を成すとともに、当該流路内に前記熱交換媒体からの圧力に耐え得る高剛性の支柱部材を設けたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、熱交換器が第1袋体及び第2袋体から成るので、装置を簡素化することができるとともに、第2袋体に流す熱交換媒体の温度を変えることにより、加温及び冷却の両方に容易に適用することができる。
請求項2の発明によれば、第1袋体の流路内に設けられた支柱部材により、当該流路を流れる液体の流速を低下させ得るとともに、第2袋体を流れる熱交換媒体からの圧力により当該流路が閉塞してしまうのを回避できるので、熱交換を確実に行わせることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
第1の実施形態に係る医療用熱交換器は、癌温熱治療法に適用されたもので、図1に示すように、患者Bの体内における所定の臓器Aから血液を採取し、体外循環させるとともに、その過程において血液を加温するためのものである。かかる臓器Aは、例えば癌細胞に侵されて治療が必要な部位であり、かかる臓器A内の血液を採取して加温し、再び戻すことにより、当該臓器Aを所定温度まで上げ、癌細胞を選択的に死滅させるよう構成されている。
第1の実施形態に係る医療用熱交換器は、癌温熱治療法に適用されたもので、図1に示すように、患者Bの体内における所定の臓器Aから血液を採取し、体外循環させるとともに、その過程において血液を加温するためのものである。かかる臓器Aは、例えば癌細胞に侵されて治療が必要な部位であり、かかる臓器A内の血液を採取して加温し、再び戻すことにより、当該臓器Aを所定温度まで上げ、癌細胞を選択的に死滅させるよう構成されている。
熱交換器1は、液密な第1袋体2と、該第1袋体2内に配設されて液密な第2袋体3とから主に構成されており、体外循環する患者の血液を加温するためのものである。第1袋体2及び第2袋体3は、例えばナイロンなどの安価な可撓性部材から成り、それぞれが所定の液体を流し得るよう構成されている。
第1袋体2は、患者Bの体内に注入される血液(液体)を流すためのもので、図2に示すように、屈曲形成された流路を成し、第1導入ポート2aから導入された血液を流し、第1導出ポート2aから吐出し得るよう構成されている。即ち、第1袋体2の両端が第2袋体3の外部に突出し、第1導入ポート2a及び第2導出ポート2bを構成しているのである。
また、第1袋体2の流路内には、図3及び図4に示すように、複数の支柱部材2cが形成されている。かかる支柱部材2cは、第1袋体2と同一材料(例えばナイロン等の樹脂材)から成る柱状の成形品であり、流路の上下面に例えば熱溶着等によって固定されている。即ち、支柱部材2cは、柱状に成形されており、第1袋体2よりは高剛性とされている。
このように、第1袋体2の流路が屈曲した流路を成しているので、熱交換器1内に導かれた患者Bの血液がより長い時間当該流路内を流れることとなり、熱交換効率を向上させることができるとともに、支柱部材2cにより、その流れが妨げられ、更に長い時間血液が流路内を流れることとなって、より熱交換効率を向上させることができる。
然るに、支柱部材2cが高剛性とされているため、第2袋体3内を流れる熱交換媒体(水や生理食塩水)からの圧力に耐え、流路を確実に確保することができる。即ち、第2袋体3内を流れる熱交換媒体により、第1袋体2においては常に外側から圧力が付与された状態とされ、その流路が閉塞してしまう虞があるのに対し、支柱部材2cを具備することにより、熱交換媒体からの圧力に耐え、閉塞状態が回避されるのである。
尚、支柱部材2cは、第1袋体2の流路内に形成されれば足り、図3の如く、千鳥状に配設するものの他、流路の径方向に列状に形成したり、或いはランダムな位置に形成したりしてもよい。また、支柱部材2cは、流路の上下に亘って配設された柱状のものであれば足り、本実施形態の如く断面が円状のものの他、矩形状或いは楕円状のものであってもよい。
第2袋体3は、第1袋体2の流路部分を包含しつつ第2導入ポート3a及び第2導出ポート3bがそれぞれ形成されたものであり、加温された水或いは生理食塩水等の熱交換媒体を第2導入ポート3aから第2導出ポート3bまで流し得るものである。これにより、第2袋体3内を流れる熱交換媒体と第1袋体2内を流れる患者Bの血液との間で熱交換が行われ、血液が所定の温度まで加温されるようになっている。
上記熱交換器1は、図1に示すように、患者Bの血液の体外循環系及び熱交換媒体の循環系にそれぞれ接続されている。具体的には、患者Bの臓器AからラインL1を介して血液を採取し、一旦貯血槽T内に貯留させる。かかる貯血槽Tからは、熱交換器1までラインL2が延びており、その途中にはポンプP1が接続されている。ラインL2の先端は、熱交換器の第1導入ポート2aに接続されており、ポンプP1の駆動により流れる血液を第1袋体2内に導き得るよう構成されている。
更に、第1袋体2の第1導出ポート3aには臓器Aまで延びるラインL3が延設されており、熱交換器1にて加温された血液がラインL3を介して当該臓器Aに戻されるようになっている。一方、第2袋体3の第2導入ポート3a及び第2導出ポート3bには、ラインL5及びラインL4が接続されており、これらラインL5、L4の他端には外部熱源を有するヒータHが接続されている。
ラインL5の途中には、ポンプP2が配設されており、ヒータHで加温された熱交換媒体がラインL5を介して第2袋体3に至り、ラインL4を介して戻るようになっている。即ち、ヒータHで加温された熱交換媒体は、第2袋体3内において熱交換を行い、当該ヒータHに戻って再び加温されるようになっており、絶えず熱交換し得るよう循環することとなるのである。
本実施形態によれば、熱交換器1が可撓性部材から成る第1袋体2及び第2袋体3で構成されているので、装置を簡素化することができるとともに、安価で使い捨てとすることができる。また、ヒータにて直接加温するもの(乾式熱交換器)に比べ、熱交換効率が高く、癌温熱治療法の如き治療に適用するこことができる。
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。
本実施形態に係る熱交換器は、脳死した患者の臓器を他人に移植すべく冷却及び洗浄するための移植臓器冷却に適用されたもので、例えば図5に示すように接続されて使用される。尚、熱交換器1については第1の実施形態と同様の構成とされており、その詳細については説明を省略する。
本実施形態に係る熱交換器は、脳死した患者の臓器を他人に移植すべく冷却及び洗浄するための移植臓器冷却に適用されたもので、例えば図5に示すように接続されて使用される。尚、熱交換器1については第1の実施形態と同様の構成とされており、その詳細については説明を省略する。
移植対象である患者Bの臓器AにラインL6及びラインL8をそれぞれ接続するとともに、ラインL8の他端を熱交換器1の第1導出ポート2bに接続する。尚、ラインL6の他端は、図示しない廃液手段に向かって開放されている。第1導入ポート2aには、ラインL7が接続されており、その途中にはポンプP1が配設されるとともに、他端には臓器冷却液(臓器保存液)を所定量収容した収容バッグDが接続されている。
一方、第2導入ポート3a及び第2導出ポート3bには、ラインL9及びL10がそれぞれ接続されており、これらラインL9及びL10の他端は、水や生理食塩水等の熱交換媒体を所定温度まで冷却し得るクーラーCに接続されている。また、ラインL9の途中には、ポンプP2が配設されており、クーラーCにて冷却された熱交換媒体がL9、第2袋体3及びL10を介して循環し、その過程において第2袋体3にて熱交換を行わせるよう構成されている。
即ち、収容バッグD内の臓器冷却液は、ポンプP1の駆動によりラインL7を介して熱交換器1内に至り、第1袋体2の流路を通って、熱交換媒体との間で熱交換がなされることにより冷却され、ラインL8を介して臓器Aに至る。そして、臓器冷却液は、臓器Aの血管を通過する過程で当該臓器Aを冷却するとともに、当該血管内の血液と共にラインL6を介して排出されることとなる。
従って、移植のための臓器Aを冷却しつつ血液と共に臓器冷却液を排出するので、臓器Aを長時間に亘って維持することができるとともに、血管等を洗浄することができる。また、第2袋体3に流す熱交換媒体の温度を変えることにより、第1の実施形態の如き加温することができ、且つ、本実施形態の如き冷却することができるので、加温及び冷却の両方に容易に適用することができる。
次に、本発明に係る第3の実施形態について説明する。
本実施形態に係る熱交換器は、外科手術等において脳を低温に保つ脳低温療法に適用されたもので、図6に示すように、クーラーCと接続された熱交換器1と、ヒータHと接続された熱交換器1との2つが配設されている。これら熱交換器1は、互いに同一の構成であり、第1の実施形態におけるものと同一構成である。
本実施形態に係る熱交換器は、外科手術等において脳を低温に保つ脳低温療法に適用されたもので、図6に示すように、クーラーCと接続された熱交換器1と、ヒータHと接続された熱交換器1との2つが配設されている。これら熱交換器1は、互いに同一の構成であり、第1の実施形態におけるものと同一構成である。
患者Bの臓器A(具体的には患者Bの脳)にラインL12及びL11を接続するとともに、ラインL12の他端を熱交換器1の第1導出ポート2bに接続する。ラインL11の他端は、血液から水分を除去して濃縮するための血液濃縮器4に接続されており、該血液濃縮器4からは熱交換器1まで延びるラインL16及び図示しない廃液手段まで延びるラインL17がそれぞれ設けられている。また、ラインL17の途中にはポンプP4が配設されており、血液から除去された水分がラインL17を通って廃液されるようになっている。
血液濃縮器4による水分の除去により濃縮された血液は、熱交換器1の第1導入ポート2aに導かれ、第1袋体2を通って第1導出ポート2bから導出された後、ラインL18を介して患者Bの体内(脳以外の部位)に送られる。また、ヒータHには、ポンプP3を有しつつ熱交換器1の第2導入ポート3aに接続されたラインL19と、当該熱交換器1の第2導出ポート3bに接続されたラインL20とがそれぞれ接続されている。これにより、ポンプP3を駆動させると、ヒータHにて加温された熱交換媒体が第1袋体2の流路を通過し、その過程において第2袋体3を通過する血液との間で熱交換が行われ、血液を加温することができるのである。
更に、他方の熱交換器1の第1導入ポート2aには、ポンプP1を有するラインL13が接続されており、該ラインL13の他端には臓器冷却液を所定量収容した収容バッグDが接続されている。また、クーラーCには、ポンプP2を有しつつ熱交換器1の第2導入ポート3aに接続されたラインL14と、当該熱交換器1の第2導出ポート3bに接続されたラインL15とがそれぞれ接続されている。これにより、ポンプP2を駆動させると、クーラーCにて冷却された熱交換媒体が第1袋体2の流路を通過し、その過程において第2袋体3を通過する臓器冷却液との間で熱交換が行われ、脳に注入される臓器冷却液を冷却することができるのである。
従って、本実施形態によれば、同一構成の熱交換器1を2つ用いることにより、脳低温療法にて臓器Aとしての脳を冷却しつつ体外循環させて濃縮した血液を加温することができるので、加温及び冷却の両方に容易に適用することができる。また、互いに構造が異なる加温用の熱交換器、冷却用の熱交換器を用いるものに比べ、より汎用的なものとすることができ、安価なものとすることができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、例えば第1袋体が患者の体内に注入される液体を流し得るものであれば、屈曲していなくてもよく或いは支柱部材が配設されていないものとしてもよい。また、第2袋体を流れる熱交換媒体は、第1袋体を流れる液体との間で熱交換をし得るものであれば、如何なる液体であってもよい。
第1袋体と該第1袋体を覆った第2袋体とを具備し、患者の体内に注入される液体と熱交換媒体との間で熱交換を行わせる医療用熱交換器であれば、外観形状や材質等が異なるもの或いは他の機能が付加されたものにも適用することができる。
1 熱交換器
2 第1袋体
2a 第1導入ポート
2b 第1導出ポート
2c 支柱部材
3 第2袋体
3a 第2導入ポート
3b 第2導出ポート
H ヒータ
C クーラー
A 臓器
B 患者
2 第1袋体
2a 第1導入ポート
2b 第1導出ポート
2c 支柱部材
3 第2袋体
3a 第2導入ポート
3b 第2導出ポート
H ヒータ
C クーラー
A 臓器
B 患者
Claims (2)
- 患者の体内に注入される液体を流し得る可撓性の第1袋体と、
該第1袋体を液密に覆い、加温又は冷却された熱交換媒体を流し得る可撓性の第2袋体と、
を具備したことを特徴とする医療用熱交換器。 - 前記第1袋体は、前記第2袋体内において屈曲した流路を成すとともに、当該流路内に前記熱交換媒体からの圧力に耐え得る高剛性の支柱部材を設けたことを特徴とする請求項1記載の医療用熱交換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004214673A JP2006034356A (ja) | 2004-07-22 | 2004-07-22 | 医療用熱交換器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004214673A JP2006034356A (ja) | 2004-07-22 | 2004-07-22 | 医療用熱交換器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006034356A true JP2006034356A (ja) | 2006-02-09 |
Family
ID=35899998
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004214673A Pending JP2006034356A (ja) | 2004-07-22 | 2004-07-22 | 医療用熱交換器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006034356A (ja) |
-
2004
- 2004-07-22 JP JP2004214673A patent/JP2006034356A/ja active Pending
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