JP2006031413A - 電磁場解析方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 境界要素だけを未知数として電磁場を計算でき、かつ、境界から遠く離れた領域においてメッシュを切る必要がなく、しかも境界付近で場が無限大に近くならないような電磁場解析方法を提供する。
【解決手段】 2次元の電場又は磁場を解析する方法であって、与えられた境界条件を決定する境界を複数の線分に区分し、一つの線分内ではポテンシャルが一定値をとるものとし、一方、前記各々の線分内で所定のポテンシャルを与えるような基本解を複素関数の写像から求め、これらの基本解に未知の係数をかけて加え合わせたものが境界条件を満足するように連立方程式を解いて前記未知の係数を定め、前記各々の基本解に定められた経緯数を変えて加え合わせたものをポテンシャルとして電場又は磁場を解析することを特徴とする電磁場解析方法。
【選択図】 なし
【解決手段】 2次元の電場又は磁場を解析する方法であって、与えられた境界条件を決定する境界を複数の線分に区分し、一つの線分内ではポテンシャルが一定値をとるものとし、一方、前記各々の線分内で所定のポテンシャルを与えるような基本解を複素関数の写像から求め、これらの基本解に未知の係数をかけて加え合わせたものが境界条件を満足するように連立方程式を解いて前記未知の係数を定め、前記各々の基本解に定められた経緯数を変えて加え合わせたものをポテンシャルとして電場又は磁場を解析することを特徴とする電磁場解析方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、主に、複雑な境界条件を有する電磁場を解析する方法に関するものである。
従来、複雑な境界条件による電磁場を計算する方法として、有限要素法や表面電荷法などの数値解析による計算方法が用いられてきた。
しかし、これらの数値解析による計算方法は、境界付近の電磁場を正確に計算する方法としては、不適当である。すなわち、有限要素法においては、要素の内部では、電磁場を線形または高次関数に近似しているが、異なる要素間において電磁場が滑らかにならない場合がある。また、境界から遠く離れた領域でも電磁場を求めるためには、その離れた部分まで多くの空間メッシュを切る必要がある。一方、表面電荷法においては、境界要素だけを未知数として、空間メッシュを切る必要はないが、電荷と場との距離をrとすると、基本解は、2次元の場合はlog(r)、3次元の場合は1/rというように、電荷に近い境界付近では、場が無限大に近くなり、正確な電磁場の値を計算することが困難である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、表面電荷法のように、境界要素だけを未知数として電磁場を計算でき、かつ、境界から遠く離れた領域においてメッシュを切る必要がなく、しかも境界付近で場が無限大に近くならないような電磁場解析方法を提供することを課題とする。
前記課題は、2次元の電場又は磁場を解析する方法であって、与えられた境界条件を決定する境界を複数の線分に区分し、一つの線分内ではポテンシャルが一定値をとるものとし、一方、前記各々の線分内で所定のポテンシャルを与えるような基本解を複素関数の写像から求め、これらの基本解に未知の係数をかけて加え合わせたものが境界条件を満足するように連立方程式を解いて前記未知の係数を定め、前記各々の基本解に定められた経緯数を変えて加え合わせたものをポテンシャルとして電場又は磁場を解析することを特徴とする電磁場解析方法により解決される。
本発明によれば、表面電荷法のように、境界要素だけを未知数として電磁場を計算でき、かつ、境界から遠く離れた領域においてメッシュを切る必要がなく、しかも境界付近で場が無限大に近くならないような電磁場計算方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態の例を説明する。境界付近で場が無限大に近くならないようにするためには、2次元では、log(r)のような基本解の代わりに、複素関数の写像から求められる、線分上で一定値である場合の基本解を採用するとよい。すなわち、複素数x+iz、およびu+ivが、
x−c+iz=acosh(u+iv)で表される写像関係にあるとすると、
x−c=acoshucosv
z=asinhusinv
より、
x−c+iz=acosh(u+iv)で表される写像関係にあるとすると、
x−c=acoshucosv
z=asinhusinv
より、
一般に、ある座標系でラプラス方程式を満足するポテンシャル複素関数を写像すると、写像された関数も、写像された座標系においてラプラス方程式を満足する。よって(u,v)は、u+iv座標系でラプラス方程式を満足する。
u+iv座標系で、線形なポテンシャルが、
Φ=αu+β …(2)
のように表わされていると、Φはラプラス方程式を満足する。(2)式を変形すると、
u=(Φ−β)/α …(3)
となり、Φが一定の場合は、uも一定となる。つまり、(1)式において、uが一定の曲線は、等ポテンシャル線になる。
Φ=αu+β …(2)
のように表わされていると、Φはラプラス方程式を満足する。(2)式を変形すると、
u=(Φ−β)/α …(3)
となり、Φが一定の場合は、uも一定となる。つまり、(1)式において、uが一定の曲線は、等ポテンシャル線になる。
(1)式より、x+iy座標系で、この等ポテンシャル線、すなわちuが一定である線を示すと、(1)式より、図1に示すような、(x,z)=(c−a,0),(x,z)=(c+a,0)を2つの焦点とする楕円になる。
図1は、uが一定であるx+izを(x,z)平面で表したものである。縦軸がx軸、横軸がz軸である。前述のように等ポテンシャル線は、(c−a,0),(x,z)=(c+a,0)を2つの焦点とする楕円となり、図1において、点P1,および点P2は、この楕円の2つの焦点である。uがゼロに近づくと、(1)式より、楕円の両端は2つの焦点に近づき、非常に細長い楕円となり、uが0に収束すると、2つの焦点を両端とする線分となる。つまり、図1において、点P1から点P2までがポテンシャル一定の線分である基本解を示している。そして、等ポテンシャル線は、点P1と点P2を通る直線に関して対称になっている。
このことを利用して、z=0で、c−a≦x≦c+aの線分上の電圧が一定の場合の点(x,z)での電圧分布を求めることとする。(1)式において、U=sinh2u≧0と置くと、
となるので、これを解いて、
となり、
より、
となる。つまり、c−a≦x≦c+aまでの線分が一定電圧の場合の、点(x,z)での基本解は、(7)式で求められる。
z軸に平行な境界をN個の区間に分割し、それぞれの区間i(i=1〜N)においては電圧は一定値Viであるとみなせるとする。その区間の中央の点を(xi.zi)とし、
(7)式を、
u=f(x,z) …(8)
とする。
(7)式を、
u=f(x,z) …(8)
とする。
また、x軸方向に平行な境界に関しては、同様に、これをM個の区間に分割し、それぞれの区間j(j=1〜M)においては電圧は一定値Vjであるとみなせるとする。その区間の中央の点を(xi.zi)とし、xとzを入れ替えた(7)式を、
u’=f(z,x)とする。
連立方程式
u’=f(z,x)とする。
連立方程式
を解いて、未知数Gi、Hjを求めることにより、境界外の点(x,z)での電圧は、
で求めることができる。また点(x,z)での電場Ex,Ezは、それぞれ、
で求められる。
図2に示すように、0.2μmの周期パターンで、0.1μm毎に0.1μmの高さで凸凹しているウエハパターンにおいて、凸部では1V、凹部では0V、凸部と凹部の中間部分の表面においては、線形的に電圧が変動しているような境界条件の場合の電圧分布を上記の方法で計算した。
図2において、点P1から点P2までは0Vから1Vまで距離に対して線形的に電圧が増加し、点P2から点P3までは1Vのままであり、点P3から点P4までは1Vから0Vまで距離に対して線形的に電圧が減少し、点P4から点P5までは0Vのままである。そして、点P5から点P6までは0Vから1Vまで距離に対して線形的に電圧が増加し、点P6から点P7までは1Vのままであり、点P7から点P8までは1Vから0Vまで距離に対して線形的に電圧が減少し、点P8から点P9までは0Vのままである。また、点P9から点P10までは0Vから1Vまで距離に対して線形的に電圧が増加し、点P10から点P11までは1Vのままであり、点P11から点P12までは1Vから0Vまで距離に対して線形的に電圧が減少する。
このような境界条件において、P2P3、P4P5、P6P7、P8P9、P10P11をそれぞれ、図1に示したP1P2とみなして計算を行った。また、P1P2、P3P4、P5P6、P7P8、P9P10、P11P12においては、それぞれを10等分し、それぞれの領域を、図1に示したP1P2とみなして(ただし方向が90°違っているので、計算においてはxとzを入れ替えて計算する)計算を行った。
その結果を図2において、0.1V毎の等電位線で示す。これから分かるように、ウエハパターンのように微小な構造を持ったものの境界付近の電圧は、表面電荷法では正確に計算することができないが、上記の方法により、正確に計算することができる。
以上の説明においては、電場を例にとって説明してきたが、磁場の計算も同様にして行うことができる。なお、ラプラス方程式を満足する熱伝導問題で、このような複雑な形状の境界値問題の場合においても、同様な方法で解くことが可能である。
Claims (1)
- 2次元の電場又は磁場を解析する方法であって、与えられた境界条件を決定する境界を複数の線分に区分し、一つの線分内ではポテンシャルが一定値をとるものとし、一方、前記各々の線分内で所定の一定ポテンシャルを与えるような基本解を複素関数の写像から求め、これらの基本解に未知の係数を掛けて加え合わせたものが境界条件を満足するように連立方程式を解いて前記未知の係数を定め、前記各々の基本解に定められた係数を掛けて加え合わせたものをポテンシャルとして電場又は磁場を解析することを特徴とする電磁場解析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004209431A JP2006031413A (ja) | 2004-07-16 | 2004-07-16 | 電磁場解析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004209431A JP2006031413A (ja) | 2004-07-16 | 2004-07-16 | 電磁場解析方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006031413A true JP2006031413A (ja) | 2006-02-02 |
Family
ID=35897672
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004209431A Pending JP2006031413A (ja) | 2004-07-16 | 2004-07-16 | 電磁場解析方法 |
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JP (1) | JP2006031413A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008123432A1 (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Kyoto University | 測定により場を取得する装置および方法 |
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CN105574280A (zh) * | 2015-12-23 | 2016-05-11 | 芜湖东旭光电装备技术有限公司 | 玻璃电熔窑工作模拟方法及其应用 |
-
2004
- 2004-07-16 JP JP2004209431A patent/JP2006031413A/ja active Pending
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WO2012153496A1 (ja) * | 2011-05-09 | 2012-11-15 | 国立大学法人神戸大学 | 分布解析装置 |
JP6035535B2 (ja) * | 2011-05-09 | 2016-11-30 | 国立大学法人神戸大学 | 分布解析装置 |
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CN105574280A (zh) * | 2015-12-23 | 2016-05-11 | 芜湖东旭光电装备技术有限公司 | 玻璃电熔窑工作模拟方法及其应用 |
CN105574280B (zh) * | 2015-12-23 | 2019-02-05 | 芜湖东旭光电装备技术有限公司 | 玻璃电熔窑工作模拟方法 |
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