JP2006030063A - 切替機構用位置検出装置 - Google Patents

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正明 伏木
Koji Otsuka
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Abstract

【課題】 切替機構の状態を正確に検知し、状態検知に伴う部材の加工及び組み付けの公差を緩和し、低コストに構成し、搭載性を向上させる。
【解決手段】 電磁石5によって移動操作される移動部材7を介して切替機構9を断続操作する電磁アクチュエータ11と、移動部材7により直接ONーOFF操作されて切替機構9の状態を検知するスイッチ13とを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、クラッチのような切替機構の切替操作を行うと共に、切替の状態を検知する機能を備えた切替機構用位置検出装置に関する。
特許文献1にアクチュエータが記載されている。
図9のように、このアクチュエータ501は、デファレンシャル装置503の差動ロック用ドッグクラッチ505を断続操作するために用いられており、プランジャ507とこれを移動操作する電磁石509から構成され、移動操作されたプランジャ507はクラッチリング511を押圧してドッグクラッチ505を噛み合わせる。
また、ドッグクラッチ505が噛み合った(差動がロックされた)ことを検知するために、従来は、クラッチリング511に連結されたプレッシャープレート513の移動に伴って作動するポジションスイッチが用いられており、このポジションスイッチはデファレンシャル装置503のベアリングを支持するベアリングキャップ上に固定されている。
特開2003−158862号公報(図1)
しかし、ポジションスイッチを用いてドッグクラッチ(切替機構)の状態を検知する上記従来例では、クラッチリング511(切替機構の構成部材)と、プレッシャープレート513と、ポジションスイッチの内部でスイッチの接点部材まで移動情報を伝達して作動させる部材群などの多数の部材が、ドッグクラッチとポジションスイッチの間に介在するから、クラッチリング511からポジションスイッチ内部の接点部材までの情報伝達の累積誤差及びタイムラグがそれだけ大きくなる。
従って、正確な情報を迅速に伝達するためには、これら中間部材の加工寸法と組み付け寸法を厳しく管理(これらの公差を厳しく設定)する必要があり、それだけコストが上昇する。
また、ポジションスイッチはアクチュエータ501と別体に設けられており、このポジションスイッチを配置するためには、ベアリングキャップ(デフキャリヤ)を改造する必要があるからさらにコスト高になる上に、デフキャリヤの改造に伴って車両に搭載する際の障害が大きくなる。
また、移動情報を伝達するために中間部材であるプレッシャープレートを用いているだけ部品点数が多くなり、それだけ、コストが上昇する上に、デファレンシャル装置503が軸方向及び径方向に大型化することによって、車載性が低下する恐れがある。
そこで、この発明は、切替機構の状態を正確に検知すると共に、状態検知に必要な部材の加工精度及び組み付け精度の公差を緩和し、低コストに構成し、車載性を向上させる切替機構用位置検出装置の提供を目的としている。
請求項1の切替機構用位置検出装置は、電磁石によって移動操作される移動部材を介し切替機構を断続操作する電磁アクチュエータと、移動する移動部材によって直接ONーOFF操作され、切替機構の状態を検知するスイッチとを備えたことを特徴とする切替機構用位置検出装置。
請求項2の発明は、請求項1に記載された切替機構用位置検出装置であって、スイッチを構成する接点部材を、電磁アクチュエータの構成部材に取り付けたことにより、スイッチを電磁アクチュエータの内部に配置したことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載された切替機構用位置検出装置であって、スイッチの回路部材として第1接点部材と第2接点部材とを設けると共に、移動部材をこれらの導通部材とし、移動した移動部材が第1接点部材と第2接点部材とを導通させ、あるいは、導通を解除すると、スイッチがON作動、あるいは、OFF作動することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載された切替機構用位置検出装置であって、第1接点部材と第2接点部材を、電磁アクチュエータが切替機構を作動させるときに移動部材と接触する側に配置すると共に、移動部材に隣接して弾性部材を設けたことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項3に記載された切替機構用位置検出装置であって、第1接点部材が弾性を有し、この弾性によって移動部材に摩擦を与えることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項3に記載された切替機構用位置検出装置であって、第1接点部材と第2接点部材を、電磁アクチュエータが切替機構の作動を停止させたときに移動部材と接触する側に配置すると共に、第1接点部材と第2接点部材が弾性を有し、この弾性によって移動部材を切替機構側に押圧することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1に記載された切替機構用位置検出装置であって、スイッチを構成する接点部材が、移動部材に押されると支点を中心に揺動することによって、スイッチがON作動、あるいは、OFF作動することを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項7に記載された切替機構用位置検出装置であって、
揺動する前記接点部材が、一側端部で移動部材に押圧されると他側端部で相手側接点部材と接触し、あるいは、接触を解除すると共に、相手側接点部材が、近傍の部材上に設けられていることを特徴とする。
請求項1の切替機構用位置検出装置は、電磁石によって移動操作された移動部材によってスイッチが直接ONーOFF操作されるように構成したことにより、移動部材の実位置を検知することができるから、切替機構の状態を検知するための極めて正確な情報が得られる上に、検知情報を多数の中間部材を介してポジションスイッチに伝達する従来例と異なり、各中間部材の加工寸法と組み付け精度の公差を厳しく設定する必要がなくなって、コストが大幅に低減する。
また、移動情報を伝達するためのプレッシャープレート(中間部材)を用いないから、部品点数とコストがそれだけ低減する上に、切替機構用位置検出装置及びこれを用いた装置において軸方向及び径方向の大型化が回避される。
請求項2の切替機構用位置検出装置は、請求項1の構成と同等の効果を得ることができる。
また、接点部材を電磁アクチュエータの構成部材に取り付けてスイッチを電磁アクチュエータの内部に配置したから、従来例と異なり、ベアリングキャップのようなケーシング部材を改造する必要がなくなってさらに低コストになる。
請求項3の切替機構用位置検出装置は、請求項1または請求項2の構成と同等の効果を得ることができる。
また、スイッチの回路部材に電磁アクチュエータの構成部材である移動部材を利用したことによって切替機構の状態検知情報を伝達する経路がさらに簡素化されるから、情報伝達の累積誤差及びタイムタグがさらに小さくなり、従って、切替機構の状態をそれだけ正確で、迅速に検知することができる。
請求項4の切替機構用位置検出装置は、請求項3の構成と同等の効果を得ることができる。
また、弾性部材が切替機構の待ち機構として機能するから、確実に噛み合わせることができる。
請求項5の切替機構用位置検出装置は、請求項3の構成と同等の効果を得ることができる。
また、第1接点部材の弾性によって移動部材を押圧し摩擦力を与えたことにより、移動部材のガタ(振動)や倒れが軽減されて、切替機構の動作が正常に保たれると共に、振動による移動部材の誤移動及び切替機構の誤動作を回避することができる。さらに切替機構がOFFに移動する状態(抜け待ち時の状態)を正確に判断できる。
請求項6の切替機構用位置検出装置は、請求項3の構成と同等の効果を得ることができる。
また、電磁アクチュエータによる移動部材の軸方向推力を正又は負の方向にアシストすることができる。
請求項7の切替機構用位置検出装置は、請求項1の構成と同等の効果を得ることができる。
また、支点を中心に揺動する接点部材は、支点の位置を変えることによって両端の移動距離(ストローク)を任意に調整することができ、従って、移動部材のストロークや、相手側接点部材の位置を自由に変えることができる。
請求項8の発明は、請求項7の構成と同等の効果を得ることができる。
また、この構成では、相手側接点部材を近傍の固定側に容易に配置することができる。
以下本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1〜図4によって切替機構用位置検出装置1(本発明の第1実施形態)とこれを用いたデファレンシャル装置3の説明をする。以下の説明の中で左右の方向はデファレンシャル装置3が用いられた車両及び図1と図2と図4での左右の方向である。
[切替機構用位置検出装置1の特徴]
切替機構用位置検出装置1は、電磁石5によって移動操作されるプランジャ7(移動部材)を介してドッグクラッチ9(切替機構)を断続操作する電磁アクチュエータ11と、移動操作されたプランジャ7によって直接ONーOFF操作され、ドッグクラッチ9の状態を検知するスイッチ13とを備え、
スイッチ13を構成する第1接点部材15と第2接点部材17を、電磁石5の電磁コイル19(電磁アクチュエータ11の構成部材)側に取り付けたことにより、スイッチ13を電磁アクチュエータ11の内部に配置し、
プランジャ7を、第1接点部材15と第2接点部材17の導通部材とすることによって、スイッチ13の構成部材に利用し、
第1接点部材15と第2接点部材17を、ドッグクラッチ9が噛み合うときプランジャ7と接触する個所に配置すると共に、
ドッグクラッチ9の待ち機構として機能するバネ21(弾性部材)を設けたことを特徴とする。
[デファレンシャル装置3の構成]
デファレンシャル装置3は、上記の切替機構用位置検出装置1と、デフケース23と、差動機構25と、リターンスプリング27と、コントローラなどから構成されている。
デフケース23はケーシング本体29と左カバー31をボルト33で固定して構成されており、オイル溜りが形成されたデフキャリヤ35の内部に配置され、カバー31とケーシング本体29に形成された各ボス部37,39はテーパーローラーベアリング41を介してそれぞれデフキャリヤ35に支承されている。デフケース23にはリングギアがボルトで固定され、リングギアは動力伝達系のギヤと噛み合っている。この動力伝達系はトランスミッション側に連結されており、デフケース23はトランスミッションとこの動力伝達系とを介して伝達されるエンジンの駆動力によって回転駆動される。
差動機構25は、複数本のピニオンシャフト45と、各ピニオンシャフト45に支承されたピニオンギア43と、左右からそれぞれ各ピニオンギア43と噛み合った出力側のサイドギア47,49から構成されている。各ピニオンシャフト43はデフケース23(ケーシング本体29)に設けられた貫通孔51に端部を係合し、スプリングピン53によって抜け止めされている。デフケース23と各ピニオンギア43との間には球面ワッシャ55が配置され、ピニオンギア45の遠心力と、サイドギア47,49との噛み合いによってピニオンギア43に生じる噛み合い反力を受けている。
各サイドギア47,49のボス部57,59はカバー31とケーシング本体29に形成された支承部61,63でそれぞれ支承されており、サイドギア47,49は各ボス部57,59にスプライン連結された車軸を介して左右の車輪側に連結されている。また、左サイドギア47とデフケース23との間にはスラストワッシャ65が配置され、右サイドギア49とデフケース23との間にはスラストワッシャ67,67が配置され、それぞれの噛み合い反力を受けている。
また、電磁アクチュエータ11によって断続操作されるドッグクラッチ9は、右サイドギア49に形成された噛み合い歯69と、クラッチリング71に形成された噛み合い歯73によって構成されている。クラッチリング71は複数個の脚部75をケーシング本体29に形成された複数の開口77にそれぞれ貫通してデフケース23に回り止めされ、軸方向移動自在に配置されている。図2のように、クラッチリング71が左に移動するとドッグクラッチ9が噛み合って差動機構25の差動回転がロックされ、図1のように、クラッチリング71が右へ戻るとドッグクラッチ9の噛み合いと差動ロックが解除される。
リターンスプリング27は右サイドギア49とクラッチリング71との間に配置され、クラッチリング71をドッグクラッチ9の噛み合い解除位置側(右方)へ付勢している。
[切替機構用位置検出装置1の構成]
上記のように電磁アクチュエータ11は電磁石5とプランジャ7から構成されており、電磁石5は、上記電磁コイル19の他に、磁性材料のコイルハウジング79と非磁性材料のスライドリング81と非磁性材料のガイド部材83などから構成されている。
電磁コイル19は電気絶縁性の高い樹脂モールド85で成形され、コイルハウジング79に収容されている。コイルハウジング79は連結部材を介してデフキャリヤ35に回り止めされ、ガイド部材83はコイルハウジング79の内周部に溶接されている。また、コイルハウジング79はガイド部材83を介しケーシング本体23のボス部39とテーパーローラーベアリング41側の間で軸方向に位置決めされている。プランジャ7はスライドリング81の外周に固定されており、これらはコイルハウジング79の内周側とガイド部材83の外周側との間に配置され、スライドリング81の内周はガイド部材83の外周で軸方向移動自在に支承されている。図3のように、電磁コイル19のリード線87は4極カプラー89からデフキャリヤ35の外部に引き出され、コントローラを介して車載バッテリーに接続されている。
スイッチ13は、上記のように第1接点部材15と第2接点部材17とプランジャ7とによって構成されており、図3と図4のように、第1接点部材15と第2接点部材17は、互いに180°離れた位置でそれぞれ電磁コイル19の樹脂モールド85を貫通して配置され、このようにスイッチ13は電磁アクチュエータ11の内部に配置されている。また、第1接点部材15と第2接点部材17のリード線は4極カプラー89からデフキャリヤ35の外部に引き出されコントローラに接続されている。
また、プランジャ7が各接点部材15,17と接触するとこれらが導通し、回路が閉じてスイッチ13が作動する。このようにプランジャ7を第1接点部材15と第2接点部材17の導通部材にすることによってプランジャ7をスイッチ13の構成部材に利用している。
また、第1接点部材15と第2接点部材17は、図4(b)のように、電磁アクチュエータ11がドッグクラッチ9を噛み合わせたときにプランジャ7と接触してスイッチ13が作動する(スイッチ回路が閉じる)位置に配置されている。
このようなスイッチ13の構成は、差動機構25の差動ロックを解除した状態を通常の状態とすれば、作動していないと(通常の状態は)開いた状態であり、動作させると閉じるA接点構成になり、また、差動機構25の差動をロックした状態を通常の状態とすれば、作動していないと(通常の状態は)閉じた状態であり、動作させると開くB接点構成になる。
また、バネ21は、図2及び図4(b)の状態で、プランジャ7をドッグクラッチ9の噛み合い方向に押圧し、ドッグクラッチ9の待ち機構として機能する。
[切替機構用位置検出装置1の機能]
プランジャ7とコイルハウジング79とによって電磁石5(電磁コイル19)の磁路が形成されており、コントローラは、電磁コイル19の励磁と、励磁停止を行う。
電磁コイル19を励磁すると上記の磁路に磁束ループが発生し、その磁力によってプランジャ7が図1及び図4(a)の位置から図2及び図4(b)の位置まで移動し、リターンスプリング27の付勢力に抗してクラッチリング71を左方へ押圧し、ドッグクラッチ9を噛み合わせてデファレンシャル装置3(差動機構25)の差動をロックさせる。このとき、図2及び図4(b)のようにプランジャ7が第1接点部材15と第2接点部材17と接触し、スイッチ13が作動して差動ロックを検知し、その信号をコントローラに伝達する。悪路や低μ路を走行中のように、左右の駆動輪が空転し易い状況で差動をロックさせると、空転車輪からの駆動力の逃げが防止され、悪路などの脱出性、走破性が向上し、車両のスタックが防止される。
また、電磁コイル19の励磁を停止すると、リターンスプリング27の付勢力により、バネ21の付勢力に抗して、クラッチリング71とプランジャ7が図1及び図4(a)の位置へ戻り、ドッグクラッチ9の噛み合いが解除され、差動機構25の差動が自由になる。このとき、図1及び図4(a)のようにプランジャ7と第1接点部材15と第2接点部材17との接触が解除され、スイッチ13の作動が停止して差動ロックの解除を検知し、その信号をコントローラに伝達する。
上記のようにコントローラはスイッチ13から受け取ったON−OFF信号に基づいて、デファレンシャル装置3(差動機構25)の差動回転がロックされているか否かを判断すると共に、ランプやブザーをON−OFFさせて差動回転がロックされたこと、あるいは、差動ロックが解除されたことをドライバーに通知する。
[切替機構用位置検出装置1の効果]
切替機構用位置検出装置1は次のような効果が得られる。
切替機構用位置検出装置1は、電磁アクチュエータ11のプランジャ7がスイッチ13を直接開閉操作するように構成したことにより、プランジャ7の実位置を検知できるから、ドッグクラッチ9の断続状態を示す極めて正確な情報が得られる上に、従来例と異なって、中間部材の加工寸法と組み付け寸法の公差を厳しく設定する必要がなくなり、コストが大幅に低減する。
また、プレッシャープレートのような中間部材を用いないから、部品点数とコストがそれだけ低減する上に、切替機構用位置検出装置1とデファレンシャル装置3の軸方向及び径方向の大型化が回避され、車載性の低下が防止される。
また、接点部材15,17を電磁コイル19の樹脂モールド85に取り付けたことによってスイッチ13を電磁アクチュエータ11の内部に配置したから、従来例と異なって、ベアリングキャップのようなケーシング部材の改造が不要になり、さらに低コストになる上に、ケーシングの改造に伴う障害から解放されて車載性が向上する。
また、スイッチ13の回路部材にプランジャ7を利用したことによりドッグクラッチ9の状態検知情報の伝達経路がさらに簡素化され、情報伝達の累積誤差及びタイムタグがさらに小さくなるから、ドッグクラッチ9の状態を正確で、迅速に検知することができる。
また、バネ21が待ち機構として機能するから、ドッグクラッチ9のチャタリングを抑制し、確実に噛み合わせることができる。
なお、スイッチ13の開閉はデフキャリヤ35のオイル溜りの中で行われるが、スイッチ13に流れる電流は極めて微弱であるから、スパークなどは発生せず、安全性は充分に高い。
(第2実施形態)
図5によって切替機構用位置検出装置101(本発明の第2実施形態)の説明をする。以下、同機能の部材には同一の符号を与えて引用しながら切替機構用位置検出装置1との相違点を説明する。
切替機構用位置検出装置101は、第1実施形態の切替機構用位置検出装置11において、第1接点部材15の代わりに、バネ性を持った第1接点部材103を用い、この第1接点部材103と第2接点部材17とプランジャ7とでスイッチ105を構成すると共に、電磁アクチュエータ11の代わりに電磁アクチュエータ107を用いた実施形態である。
電磁アクチュエータ107の電磁コイル19を励磁するとプランジャ7が左方に移動し、クラッチリング71を移動させてドッグクラッチ9を噛み合わせ、差動機構25の差動をロックさせる。また、電磁コイル19の励磁を停止するとリターンスプリング27によってクラッチリング71が元の位置に戻り、ドッグクラッチ9の噛み合いと差動機構25の差動ロックが解除される。
スイッチ105を構成する第1接点部材103と第2接点部材17は互いに180°離れた位置でそれぞれ電磁コイル19の樹脂モールド85を貫通して配置され、このようにスイッチ105は電磁アクチュエータ107の内部に配置されている。また、スイッチ105の信号線は4極カプラー89からデフキャリヤ35の外部に引き出されコントローラに接続されている。
また、接点部材103はプランジャ7と常時接触しており、ドッグクラッチ9を噛み合わせると、図5(b)のように、プランジャ7が左方に移動して接点部材17と接触し、スイッチ105が作動して差動ロックを検知し、その信号をコントローラに伝達する。
また、電磁コイル19の励磁を停止すると、リターンスプリング27の付勢力によって、図5(a)のように、クラッチリング71とプランジャ7が元の位置へ戻り、ドッグクラッチ9の噛み合いが解除され、差動機構25の差動が自由になると共に、プランジャ7と第1接点部材17との接触が解除され、スイッチ105の作動が停止して差動ロックの解除を検知し、その信号をコントローラに伝達する。
また、第2接点部材103はプランジャ7の外周を押圧してフリクション(摩擦)を与えることにより、プランジャ7のガタ(振動)や倒れが軽減され、ドッグクラッチ9の動作と差動ロック機能が正常に保たれると共に、振動によるプランジャ7の誤移動及びドッグクラッチ9の誤動作が回避される。
[切替機構用位置検出装置101の効果]
切替機構用位置検出装置101は次のような効果が得られる。
切替機構用位置検出装置101は、バネ性を持った第1接点部材103を用いてプランジャ7にフリクションを与えたことにより、上記のように、ドッグクラッチ9の動作と差動ロック機能が正常に保たれ、振動によるプランジャ7の誤移動及びドッグクラッチ9の誤動作が回避される。
これに加えて、切替機構用位置検出装置101は、バネ21を用いたことによる効果を除き、切替機構用位置検出装置1と同等の効果が得られる。
(第3実施形態)
図6によって切替機構用位置検出装置201(本発明の第3実施形態)の説明をする。以下、同機能の部材には同一の符号を与えて引用しながら切替機構用位置検出装置1との相違点を説明する。
切替機構用位置検出装置201は、第1実施形態の切替機構用位置検出装置11において、バネ21を用いず、第1接点部材15と第2接点部材17をドッグクラッチ9に対して軸方向の反対側に配置した実施形態である。
電磁コイル19を励磁してドッグクラッチ9を噛み合わせると、図6(b)のように、プランジャ7が左方に移動して各接点部材15,17との接触が解除され、スイッチ13が開放されて差動ロックを検知し、その信号をコントローラに伝達する。また、電磁コイル19の励磁を停止するとリターンスプリング27の付勢力によって、図6(a)のように、プランジャ7が元の位置へ戻り、ドッグクラッチ9の噛み合いが解除されると共に、プランジャ7と各接点部材15,17とが接触しスイッチ13が作動して差動ロックの解除を検知し、その信号をコントローラに伝達する。
このようなスイッチ13の構成は、差動機構25の差動ロックを解除した状態を通常の状態とすれば、作動していないと(通常の状態は)閉じた状態であり、動作させると開くB接点構成になり、差動機構25の差動をロックした状態を通常の状態とすれば、作動していないと(通常の状態は)開いた状態であり、動作させると閉じるA接点構成になる。
[切替機構用位置検出装置201の効果]
切替機構用位置検出装置201は次のような効果が得られる。
切替機構用位置検出装置201は、電磁アクチュエータ11によるプランジャ7の軸方向推力を正又は負の方向にアシストすることができる。すなわち、磁力の推力と同一方向に付勢する場合には、正のアシスト、逆方向である場合には負のアシストをすることができる。
これに加えて、切替機構用位置検出装置201は、バネ21を用いたことによる効果を除き、切替機構用位置検出装置1と同等の効果が得られる。
(第4実施形態)
図7と図8によって切替機構用位置検出装置301(本発明の第4実施形態)とこれを用いたデファレンシャル装置3の説明をする。
[切替機構用位置検出装置301の特徴]
切替機構用位置検出装置301は、電磁石5によって移動操作されるプランジャ7を介してドッグクラッチ9を断続操作する電磁アクチュエータ11と、移動操作されたプランジャ7によって直接ONーOFF操作され、ドッグクラッチ9の状態を検知する振り子スイッチ303(スイッチ)とを備え、
振り子スイッチ303を構成する接点部材305が、プランジャ7に押され支点307を中心に揺動することによって、振り子スイッチ303がONーOFF動作し、
揺動する接点部材305が、一側端部309でプランジャ7に押圧されると、他側端部311で相手側接点部材313との接触を解除すると共に、相手側接点部材313が、デフキャリヤ35側のベアリングキャップ315(近傍の部材)上に設けられていることを特徴とする。
[切替機構用位置検出装置301の構成]
振り子スイッチ303はケーシング317に納められており、ケーシング317はベアリングキャップ315に固定されている。接点部材305の支点307はケーシング317上に設けられており、相手側接点部材313はケーシング317の内部に固定されている。また、接点部材305はケーシング317の内部に設けられたバネによって時計回りの回転方向(一側端部309がプランジャ7を押圧する方向:他側端部311が相手側接点部材313と接触する方向)に押圧されている。このバネの付勢力はリターンスプリング27の付勢力より小さく設定されている。また、振り子スイッチ303のリード線319はデフキャリヤ35の外部に引き出されコントローラに接続されている。
[切替機構用位置検出装置301の機能]
電磁コイル19を励磁すると、プランジャ7が図7の位置から図8の位置まで移動してドッグクラッチ9が噛み合い、デファレンシャル装置3(差動機構25)の差動がロックされる。このときのプランジャ7の左移動に伴って接点部材305が内蔵バネの付勢力によって時計方向に回転し、他側端部311が相手側接点部材313と接触して振り子スイッチ303が作動し(閉じ)、差動ロックを検知してその信号をコントローラに伝達する。
また、電磁コイル19の励磁を停止すると、リターンスプリング27の付勢力によってプランジャ7が右方に戻り、ドッグクラッチ9の噛み合いが解除されて差動機構25の差動が自由になると共に、このときのプランジャ7の右移動に伴って接点部材305が反時計回りに回転し、他側端部311と相手側接点部材313との接触が解除されて振り子スイッチ303が作動を停止し(開き)、差動ロックの解除を検知してその信号をコントローラに伝達する。
コントローラはスイッチ13から受け取ったON−OFF信号に基づいて、デファレンシャル装置3(差動機構25)の差動回転がロックされているか否かを判断し、ランプやブザーをON−OFFさせて差動回転がロックされたこと、あるいは、差動ロックが解除されたことをドライバーに通知する。
[切替機構用位置検出装置301の効果]
切替機構用位置検出装置301は次のような効果が得られる。
支点307を中心に揺動する接点部材305は、支点307の位置を変えることによって両端(一側端部309と他側端部311)の移動距離(ストローク)を任意に調整することができるから、プランジャ7のストロークや、相手側接点部材313の位置を自由に変えることができる。
また、振り子スイッチ303をベアリングキャップ35上に配置しても、ポジションスイッチをベアリングキャップに取り付けた従来例と異なって、ベアリングキャップ35に対して大きな改造は要求されないから、コスト上昇や、改造に伴う車両への搭載性低下が避けられる。
これに加えて、切替機構用位置検出装置301は、バネ21を用いたこと及びスイッチ13を電磁アクチュエータ11に内蔵したことによる効果を除き、切替機構用位置検出装置1と同等の効果が得られる。
[本発明の範囲に含まれる他の態様]
なお、各実施形態において、電磁アクチュエータが静止部材側に固定されている例を開示したが、電磁アクチュエータは回転側に配置し、電磁コイルをスリップリングを介して励磁してもよく、本発明は、このような構成でも各実施形態と同様な効果が得られる。
また、第1実施形態と第3実施形態で説明したように、本発明において、スイッチは、動作させると閉じるA接点にでも、動作させると開くB接点のいずれにでも構成することができる。
また、本発明において、切替機構は、ドッグクラッチに限らず、軸方向に隣接して同一周回上に形成された一対のスプライン部をスリーブによって連結するタイプなど現時点で一般的である種々のクラッチ形態を採用することができる。
また、本発明の切替機構用位置検出装置は、各実施形態のように切替機構でデファレンシャル装置の差動回転をロックさせるデフロック装置にだけでなく、デファレンシャル装置に内蔵された切替機構によって駆動力を断続する断続装置や、車両の駆動力伝達系に配置された切替機構によって駆動力を断続する断続装置、あるいは一般産業機械の駆動伝達切替機構などにも広く適用することができる。
第1実施形態の切替機構用位置検出装置1を用いたデファレンシャル装置3の差動ロックが解除された状態を示す断面図である。 第1実施形態の切替機構用位置検出装置1を用いたデファレンシャル装置3の差動回転がロックされた状態を示す断面図である。 第1実施形態の切替機構用位置検出装置1を構成する電磁アクチュエータ11を示す図面である。 (a)は電磁アクチュエータ11に内蔵されたスイッチ13が作動を停止した状態を示す断面図、(b)は電磁アクチュエータ11に内蔵されたスイッチ13が作動した状態を示す断面図である。 (a)は第2実施形態の切替機構用位置検出装置101を構成する電磁アクチュエータ107に内蔵されたスイッチ105が作動を停止した状態を示す断面図、(b)は第2実施形態の切替機構用位置検出装置101を構成する電磁アクチュエータ107に内蔵されたスイッチ105が作動した状態を示す断面図である。 (a)は第3実施形態の切替機構用位置検出装置201を構成する電磁アクチュエータ11に内蔵されたスイッチ13が作動を停止した状態を示す断面図、(b)は第3実施形態の切替機構用位置検出装置201を構成する電磁アクチュエータ11に内蔵されたスイッチ13が作動した状態を示す断面図である。 第4実施形態の切替機構用位置検出装置301を用いたデファレンシャル装置3の差動ロックが解除された状態を示す断面図である。 第4実施形態の切替機構用位置検出装置301を用いたデファレンシャル装置3の差動回転がロックされた状態を示す断面図である。 従来例の断面図である。
符号の説明
1 切替機構用位置検出装置
5 電磁石
7 プランジャ(移動部材)
9 ドッグクラッチ(切替機構)
11 電磁アクチュエータ
13 スイッチ
15 第1接点部材
17 第2接点部材
19 電磁コイル(電磁アクチュエータ11の構成部材)
21 バネ(弾性部材)
101 切替機構用位置検出装置
103 弾性を有する第1接点部材
105 スイッチ
107 電磁アクチュエータ
201 切替機構用位置検出装置
301 切替機構用位置検出装置
303 振り子スイッチ(スイッチ)
305 接点部材
307 支点
309 接点部材305の一側端部
311 接点部材305の他側端部
313 相手側接点部材
315 ベアリングキャップ(近傍の部材)

Claims (8)

  1. 電磁石によって移動操作される移動部材を介し切替機構を断続操作する電磁アクチュエータと、
    移動する移動部材によって直接ONーOFF操作され、切替機構の状態を検知するスイッチとを備えたことを特徴とする切替機構用位置検出装置。
  2. 請求項1に記載された切替機構用位置検出装置であって、
    スイッチを構成する接点部材を、電磁アクチュエータの構成部材に取り付けたことにより、スイッチを電磁アクチュエータの内部に配置したことを特徴とする切替機構用位置検出装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載された切替機構用位置検出装置であって、
    スイッチの回路部材として第1接点部材と第2接点部材とを設けると共に、
    移動部材をこれらの導通部材とし、
    移動した移動部材が第1接点部材と第2接点部材とを導通させ、あるいは、導通を解除すると、スイッチがON作動、あるいは、OFF作動することを特徴とする切替機構用位置検出装置。
  4. 請求項3に記載された切替機構用位置検出装置であって、
    第1接点部材と第2接点部材を、電磁アクチュエータが切替機構を作動させるときに移動部材と接触する側に配置すると共に、
    移動部材に隣接して弾性部材を設けたことを特徴とする切替機構用位置検出装置。
  5. 請求項3に記載された切替機構用位置検出装置であって、
    第1接点部材が弾性を有し、この弾性によって移動部材に摩擦を与えることを特徴とする切替機構用位置検出装置。
  6. 請求項3に記載された切替機構用位置検出装置であって、
    第1接点部材と第2接点部材を、電磁アクチュエータが切替機構の作動を停止させたときに移動部材と接触する側に配置すると共に、
    第1接点部材と第2接点部材が弾性を有し、この弾性によって移動部材を切替機構側に押圧することを特徴とする切替機構用位置検出装置。
  7. 請求項1に記載された切替機構用位置検出装置であって、
    スイッチを構成する接点部材が、移動部材に押されると支点を中心に揺動することによって、スイッチがON作動、あるいは、OFF作動することを特徴とする切替機構用位置検出装置。
  8. 請求項7に記載された切替機構用位置検出装置であって、
    揺動する前記接点部材が、一側端部で移動部材に押圧されると他側端部で相手側接点部材と接触し、あるいは、接触を解除すると共に、
    相手側接点部材が、近傍の部材上に設けられていることを特徴とする切替機構用位置検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008117957A (ja) * 2006-11-06 2008-05-22 Gkn ドライブライン トルクテクノロジー株式会社 電磁式ソレノイド及びこれを用いた動力伝達装置
JP2013065796A (ja) * 2011-09-20 2013-04-11 Gkn Driveline Japan Ltd 電磁式ソレノイド

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