JP2006029185A - すべり軸受の給油構造およびこれを備えたスクロール圧縮機 - Google Patents

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洋悟 高須
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尚夫 水野
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Abstract

【課題】 すべり軸受において給油孔を介して潤滑油とともに給油溝内に供給されてきた潤滑油中のガス状冷媒のガス抜きを十分に行うことができるとともに、給油孔の下流側にも十分な量の潤滑油を供給することのできるすべり軸受の給油構造およびこれを備えたスクロール圧縮機を提供する。
【解決手段】 ハウジング11内に設けられ、駆動源Mにより回転させられるとともに、内部に給油孔15aが穿設された回転軸15の、外周面に前記給油孔15aと連通する給油溝47が形成されたジャーナル部を、すべり接触により軸受け支持する軸受本体50を備えるすべり軸受の給油構造40であって、前記軸受本体50と前記ジャーナル部との間に軸受メタル51が設けられているとともに、前記軸受本体50および前記軸受メタル51に、前記給油溝47と前記ハウジング11の内部空間14とを、周方向のうち所定角度にわたって連通する連通手段50a,51aが設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、すべり軸受の給油構造およびこれを備えたスクロール圧縮機に関するものである。
スクロール圧縮機の回転軸に適用されているすべり軸受の給油構造としては、回転軸の表面に、回転軸の中心部に穿設された給油孔と連通する給油溝を有するものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開平10−9175号公報(図1)
しかしながら、上記文献に開示されたすべり軸受の給油構造では、回転軸の表面に設けられた給油溝の開口部全体が、回転中常に軸受に覆われているため、潤滑油に混じって給油溝に運ばれてきたガス状冷媒が給油溝内に溜まって(滞留して)しまい、潤滑油とともに給油溝内に運ばれてきたガス状冷媒のガス抜きが十分に行えないといった問題点があった。
なお、上記文献に開示された発明には、ガス抜き溝が設けられているが、このガス抜き溝は軸受表面に溜まった(付着した)ガス状冷媒を内部空間内に導くためのものであり、潤滑油とともに給油溝内に運ばれてきたガス状冷媒を内部空間内に導くように構成されたものではない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、すべり軸受において給油孔を介して潤滑油とともに給油溝内に供給されてきた潤滑油中のガス状冷媒のガス抜きを十分に行うことができるとともに、給油孔の下流側にも十分な量の潤滑油を供給することのできるすべり軸受の給油構造およびこれを備えたスクロール圧縮機を提供することを目的としている。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
請求項1に記載のすべり軸受の給油構造は、ハウジング内に設けられ、駆動源により回転させられるとともに、内部に給油孔が穿設された回転軸の、外周面に前記給油孔と連通する給油溝が形成されたジャーナル部を、すべり接触により軸受け支持する軸受本体を備えるすべり軸受の給油構造であって、前記軸受本体に、前記給油溝と前記ハウジングの内部空間とを、周方向のうち所定角度にわたって連通する連通手段が設けられていることを特徴とする。
このようなすべり軸受の給油構造によれば、回転軸が回転し、給油溝が軸受本体に設けられた連通手段の位置にくるたびに、給油溝と連通手段とが連通して、給油孔に供給された潤滑油およびこの潤滑油中に混じった冷媒ガスが、給油溝および軸受本体に設けられた連通手段を通ってハウジングの内部空間内に抜け出ることとなる。
一方、回転軸が回転し、給油溝が軸受本体に設けられた連通手段の位置以外の位置にある時には、給油溝と連通手段との連通が遮断され、給油孔に供給された潤滑油およびこの潤滑油中に混じった冷媒ガスの流出が制限されることとなり、給油孔に供給された潤滑油およびこの潤滑油中に混じった冷媒ガスのほとんどが給油孔の下流側に供給されることとなる。
請求項2に記載のすべり軸受の給油構造は、前記軸受本体と前記ジャーナル部との間に軸受メタルが設けられているとともに、前記軸受メタルに、前記給油溝と前記ハウジングの内部空間とを周方向のうち、所定角度にわたって連通する連通手段が設けられていることを特徴とする。
このようなすべり軸受の給油構造によれば、回転軸が回転し、給油溝が軸受本体に設けられた連通手段および(軸受本体自体の摩滅を防止する)軸受メタルに設けられた連通手段の位置にくるたびに、給油溝とこれら連通手段とが連通して、給油孔に供給された潤滑油およびこの潤滑油中に混じった冷媒ガスが、給油溝およびこれら連通手段を通ってハウジングの内部空間内に抜け出ることとなる。
一方、回転軸が回転し、給油溝が軸受本体に設けられた連通手段および軸受メタルに設けられた連通手段の位置以外の位置にある時には、給油溝とこれら連通手段との連通が遮断され、給油孔に供給された潤滑油およびこの潤滑油中に混じった冷媒ガスの流出が制限されることとなり、給油孔に供給された潤滑油およびこの潤滑油中に混じった冷媒ガスのほとんどが給油孔の下流側に供給されることとなる。
請求項3に記載のすべり軸受の給油構造は、ハウジング内に設けられ、駆動源により回転させられるとともに、内部に給油孔が穿設された回転軸の、外周面に前記給油孔と連通する給油溝が形成されたジャーナル部を、すべり接触により軸受け支持する軸受本体を備えるすべり軸受の給油構造であって、前記軸受本体と前記ジャーナル部との間に軸受メタルが設けられているとともに、前記軸受メタルに、前記給油溝と前記ハウジングの内部空間とを周方向のうち、所定角度にわたって連通する連通手段が設けられていることを特徴とする。
このようなすべり軸受の給油構造によれば、回転軸が回転し、給油溝が(軸受本体自体の摩滅を防止する)軸受メタルに設けられた連通手段の位置にくるたびに、給油溝と連通手段とが連通して、給油孔に供給された潤滑油およびこの潤滑油中に混じった冷媒ガスが、給油溝および軸受メタルに設けられた連通手段を通ってハウジングの内部空間内に抜け出ることとなる。
一方、回転軸が回転し、給油溝が軸受メタルに設けられた連通手段の位置以外の位置にある時には、給油溝と連通手段との連通が遮断され、給油孔に供給された潤滑油およびこの潤滑油中に混じった冷媒ガスの流出が制限されることとなり、給油孔に供給された潤滑油およびこの潤滑油中に混じった冷媒ガスのほとんどが給油孔の下流側に供給されることとなる。
請求項4に記載のスクロール圧縮機は、請求項1ないし3のいずれか一項に記載のすべり軸受の給油構造を具備してなることを特徴とする。
このようなスクロール圧縮機によれば、すべり軸受における冷媒ガスのガス抜きが十分に行われるとともに、給油孔の下流側にも十分な量の潤滑油が供給されることとなる。
本発明によるすべり軸受の給油構造によれば、すべり軸受において給油孔を介して潤滑油とともに給油溝内に供給されてきた潤滑油中のガス状冷媒のガス抜きを十分に行うことのできるとともに、給油孔の下流側にも十分な量の潤滑油を供給することができる。
以下、本発明によるすべり軸受の給油構造の第1実施形態、およびこのすべり軸受の給油構造を備えたスクロール圧縮機10を、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、スクロール圧縮機10の外観を構成する密閉ハウジング11の内部は、中央部に吐出ポート12aを有するディスチャージカバー12によって高圧空間13と低圧空間(内部空間)14とに仕切られている。
低圧空間14の内部の上部にはスクロール型圧縮機構Cが、下部には電動機(駆動源)Mが、さらに低圧空間14の底部(密閉ハウジング11の底部)には油ポンプPがそれぞれ設けられており、これらスクロール型圧縮機構C、電動機M、および油ポンプPは、電動機Mに設けられた駆動軸(回転軸)15を介して連結されている。
電動機Mは、密閉ハウジング11に固定された固定子16と、この固定子16の内部に配置された回転子17と、この回転子17に挿通固着された駆動軸15とを有し、駆動軸15は回転子17の下側と上側にそれぞれ延出している。
スクロール型圧縮機構Cは、固定スクロール18と旋回スクロール19とを有し、固定スクロール18は端板20と渦巻状のラップ21とを備え、端板20中央部には吐出ポート22が設けられている。
旋回スクロール19は、端板23と渦巻状のラップ24とを備え、端板23の下面に設けられたボス25の内部に、ブッシュ26が軸受メタル(軸受ブッシュ)27を介して回転自在に嵌合され、このブッシュ26に駆動軸15の上端に設けられた上部偏心軸28がスライド可能に挿入されている。
油ポンプPは、下部偏心軸29とロータ30とを有し、電動機Mにより回転される駆動軸15とともに下部偏心軸29が偏心回転される。下部偏心軸29が偏心回転すると、これによりロータ30が駆動され、吸込み口31および図示しない吸込み孔から油溜まり32に溜まった潤滑油LOを油ポンプP内に吸い込むとともに、図示しない吐出孔、吐出口33、および図示しない連通孔を通して駆動軸15の内部に穿設された給油孔15aに潤滑油LOを供給するようになっている。
固定スクロール18と旋回スクロール19とは端板20と端板23とが所定距離偏心するとともに、ラップ21とラップ24とが180度だけ角度をずらせて相互に組み合わされて複数の密閉空間29aが形成されている。旋回スクロール19は密閉ハウジング11の内部に固定されたケーシング34に摺動自在に支持され、旋回スクロール19とケーシング34との間には、旋回スクロール19の公転旋回運動を許容するが自転を阻止する自転阻止機構35が設けられている。
また、固定スクロール18の端板20の外周はケーシング34に浮き上がり自在に支持されている。
なお、密閉ハウジング11の低圧空間14の部分にはガス吸入管36が設けられ、高圧空間15の部分にはガス吐出管37が設けられている。また、ディスチャージカバー12の中央部に設けられた吐出ポート12aを開閉するため、ディスチャージカバー12の上面側には吐出弁38が設けられている。
このような構造では、モータMの駆動によって駆動軸15が回転され、この回転が上部偏心軸28、ブッシュ26、およびボス25を介してスクロール型圧縮機構Cの旋回スクロール19に伝達される。旋回スクロール19は自転阻止機構35により自転を阻止されながら公転旋回半径を半径とする円軌道上で公転旋回運動を行うようになっている。
そうすると、ガスが吸入管36を介して密閉ハウジング11の低圧空間14に入り、図示省略の経路を経てスクロール型圧縮機構Cの密閉区間に吸入される。そして、旋回スクロール19の公転旋回運動によって密閉空間29aの容積が減少するのに伴いガスが圧縮されながら中央部に至り、吐出ポート22から高圧室39および吐出ポート12aを経て高圧空間13に入り、ここからガス吐出管37を経て外部に吐出されるようになっている。
つぎに、本実施形態によるすべり軸受の給油構造40について説明する。
このすべり軸受の給油構造40は、上部軸受41と、下部軸受42とを主たる要素として構成されたものである。
上部軸受41は、駆動軸15の上端部表面に設けられた上部給油溝43と、この上部給油溝43と駆動軸15の給油孔15aとを連通する上部連通孔44と、密閉ハウジング11の内部に固定されたケーシング34の中央に設けられた上部軸受本体45と、駆動軸15の上端部と上部軸受本体45との間に配置された上部軸受メタル(上部軸受ブッシュ)46とを備えるものである。
上部給油溝43は、駆動軸15の延在方向(図1において上下方向)に沿って駆動軸15の反負荷側(上部偏心軸28がブッシュ26を介して旋回スクロール19のボス25を押圧する側(負荷側)と反対の側、すなわち、図1において右側)の表面に設けられた、例えば、一本の溝である。この上部給油溝43は、上部偏心軸28の下端(すなわち、駆動軸15の上端面)から上部軸受メタル46の長さと略同じ長さだけ設けられており、図1に示すように、組み上げられた際に、上部給油溝43の上端が上部軸受メタル46の上端よりも上方に位置するとともに、上部給油溝43の下端が上部軸受メタル46の下端よりも上方に位置するように設けられている。
上部連通孔44は、上部給油溝43および給油孔15aの延在方向と直交する方向(図1において左右方向)に設けられた孔であり、油ポンプPにより給油孔15aに供給された潤滑油LOを上部給油溝43に導くためのものである。
上部軸受本体45は、駆動軸15の上端部を軸受け支持する、ケーシング34の略中央部に穿設された孔を有する部分であり、この孔内には駆動軸15の上端部が挿入され、この孔よりも上には上部偏心軸28が突出するようになっている。
上部軸受メタル46は、中空円筒状の形状を呈する部材で、その外周面が上部軸受本体45の内周面に嵌め入れられて固定されるようになっている。
このような構成を有する上部軸受41では、油ポンプPにより給油孔15aに供給された潤滑油LOおよびこの潤滑油LO中に混じった冷媒ガスが、上部連通孔44、および上部給油溝43の上端を通って低圧空間14内に抜け出るようになっている。低圧空間14内に抜け出た潤滑油LOは、油溜まり32内に自然に戻されるようになっており、また、潤滑油LO中に混じっていた冷媒ガスは、低圧空間14内に抜け出るようになっている。
一方、上部偏心軸28内には、給油孔15aの上端と上部偏心軸28の上端面とを連通する連通孔28aが設けられており、油ポンプPにより給油孔15aに供給された潤滑油LOおよびこの潤滑油LO中に混じった冷媒ガスが、上部偏心軸28の上端面から低圧空間14内に流れ出るようになっている。低圧空間14内に抜け出た潤滑油LOは、前述したブッシュ26や軸受メタル27等を潤滑した後、潤滑油溜まり32内に自然に戻されるようになっている。また、潤滑油LO中に混じっていた冷媒ガスは、低圧空間14内に抜け出るようになっている。
図2は、図1中において円Aで囲んだ部分を拡大した図である。図2に示すように、下部軸受42は、駆動軸15の下端部(ジャーナル部)表面に設けられた下部給油溝47と、この下部給油溝47と駆動軸15の給油孔15aとを連通する下部連通孔48と、ステイ49(図1参照)を介して密閉ハウジング11に固定された下部軸受本体50と、駆動軸15の下端部と下部軸受本体50との間に配置された下部軸受メタル(下部軸受ブッシュ)51とを備えるものである。
下部給油溝47は、駆動軸15の延在方向(図1において上下方向)に沿って駆動軸15の反負荷側(上部偏心軸28がブッシュ26を介して旋回スクロール19のボス25を押圧する側(負荷側)と反対の側、すなわち、図1において右側)の表面に設けられた、例えば、一本の溝である。この下部給油溝47は、下部軸受メタル51の長さと同じかあるいはそれよりも若干短くなるように設けられている。したがって、この下部給油溝47は、図1および図2(a)において、例えば、左側に位置している場合(下部給油溝47がステイ49と対向している場合)、下部給油溝47の開口部全体が下部軸受メタル51の内周面によって覆われている(塞がれている)状態となる。
下部連通孔48は、下部給油溝47および給油孔15aの延在方向と直交する方向(図1および図2において左右方向)に設けられた孔であり、油ポンプPにより給油孔15aに供給された潤滑油LOを下部給油溝47に導くためのものである。
下部軸受本体50は、駆動軸15の下端部を軸受け支持する、ステイ49の自由端側(図1において右側の端部)に穿設された孔を有する部分であり、この孔内には駆動軸15の下端部が挿入され、この孔よりも下には下部偏心軸29が突出するようになっている。
下部軸受メタル51は、略中空円筒状の形状を呈する部材で、その外周面が下部軸受本体50の内周面に嵌め入れられて固定されるようになっている。
図1および図2に示すように、下部軸受本体50および下部軸受メタル51の上端部にはそれぞれ、切欠部(連通手段)50a,51aが設けられている。
切欠部50a,51aはそれぞれ、その周方向において所定角度α(例えば、1〜150度、好ましくは30度)にわたってのみ切り欠かれているとともに、その上下方向において上端から所定距離(例えば、下部給油溝47の上端部と切欠部50a,51aとがラップする(重なり合う)高さ方向の距離が、下部給油溝47の最大深さと同じになるように)切り欠かれており、下部給油溝47の上端部がこの切欠部50a,51aの位置にきたときに、下部給油溝47と切欠部50a,51aとが連通して、油ポンプPにより給油孔15aに供給された潤滑油LOが、下部連通孔48、下部給油溝47、および切欠部50a,51aを通って低圧空間14内に抜け出るようになっており、低圧空間14内に抜け出た潤滑油LOは、油溜まり32内に自然に戻されるようになっている。
なおこの際、潤滑油LO中に混じった冷媒ガスも同時に低圧空間14内に抜け出るようになっている。
このように、下部軸受42の下部軸受本体50および下部軸受メタル51の上端部にそれぞれ切欠部50a,51aを設けることにより、下部給油溝47の上端部がこの切欠部50a,51aの位置にくるたびに、下部給油溝47と切欠部50a,51aとが連通して、油ポンプPにより給油孔15aに供給された潤滑油LO中に混じった冷媒ガスを、下部連通孔48、下部給油溝47、および切欠部50a,51aを通して低圧空間14内に抜けださせることができる。
一方、下部給油溝47の上端部がこの切欠部50a,51aの位置以外の位置にある時には、下部給油溝47と切欠部50a,51aとの連通が遮断され、油ポンプPにより給油孔15aに供給された潤滑油LOの流出が、下部軸受42の潤滑に最低必要な量に制限されることとなり、上部軸受41、ブッシュ26、および軸受メタル27への潤滑油LOの供給を十分に行うことができる。
本発明によるすべり軸受の給油構造の第2実施形態、およびこのすべり軸受の給油構造を備えたスクロール圧縮機110を、図3を用いて説明する。
本実施形態におけるすべり軸受の給油構造140の下部軸受142には、前述した切欠部50a,51aの代わりに、連通孔(連通手段)150a,151aが設けられているという点で前述した第1実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
図3に示すように、下部軸受本体150および下部軸受メタル151の上端部にはそれぞれ、連通孔150a,151aが設けられている。
連通孔150a,151aはそれぞれ、その周方向において所定角度α(例えば、1〜150度、好ましくは30度)にわたってのみ穿孔されているとともに、その上下方向において所定高さ穿孔された、正面視矩形状の孔であり、下部給油溝47の上端部がこの連通孔150a,151aの位置にきたとき、下部給油溝47と連通孔150a,151aとが連通して、油ポンプPにより給油孔15aに供給された潤滑油LOが、下部連通孔48、下部給油溝47、および連通孔150a,151aを通って低圧空間14内に抜け出るようになっており、低圧空間14内に抜け出た潤滑油LOは、油溜まり32内に自然に戻されるようになっている。
なおこの際、潤滑油LOに混じったガスも同時に低圧空間14内に抜け出るようになっている。
本実施形態における作用効果は、前述した第1実施形態の作用効果と同じであるので、ここではその説明を省略する。
本発明によるすべり軸受の給油構造の第3実施形態、およびこのすべり軸受の給油構造を備えたスクロール圧縮機210を、図4を用いて説明する。
本実施形態におけるすべり軸受の給油構造240の下部軸受242には、前述した連通孔150a,151aの代わりに、連通孔(連通手段)250a,251aが設けられているという点で前述した第2実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
図4に示すように、下部軸受本体250および下部軸受メタル251の上端部にはそれぞれ、連通孔250a,251aが設けられている。
連通孔250aは、その周方向において所定角度α(例えば、1〜150度、好ましくは30度)にわたってのみ穿孔されているとともに、その上下方向において所定高さ穿孔された、正面視矩形状の孔である。
また、連通孔251aは、その周方向において所定角度α(例えば、1〜150度、好ましくは30度)にわたってのみ穿孔されているとともに、その上下方向において所定高さ穿孔された、正面視矩形状の凹所250bと、この凹所250bの中心部に形成された正面視円形状の孔250cとを有するものである。
このように、下部軸受42の下部軸受本体250および下部軸受メタル251の上端部にそれぞれ連通孔250a,251aを設けることにより、下部給油溝47の上端部がこの連通孔250a,251aの位置にくるたびに、下部給油溝47と連通孔250a,251aとが連通して、油ポンプPにより給油孔15aに供給された潤滑油LOが、下部連通孔48(図1ないし図3参照)、下部給油溝47(図1ないし図3参照)、および連通孔250a,251aを通って低圧空間14内に抜け出るようになっており、低圧空間14内に抜け出た潤滑油LOは、油溜まり32内に自然に戻されるようになっている。
なおこの際、潤滑油LOに混じったガスも同時に低圧空間14内に抜け出るようになっている。
本実施形態における作用効果は、前述した第2実施形態の作用効果と同じであるので、ここではその説明を省略する。
なお、本発明は上述した実施形態のものに限定されるものではなく、駆動軸15が一回転する間の所定角度においてのみ、下部給油溝47の少なくとも一部と低圧空間14内とが連通状態になる構成を有するものであればいかなる形態のもの(構成を有するもの)であっても良い。
また、本発明によれば、切欠部50a,51a、連通部150a,151a、連通部250a,251aが周方向における所定角度αにわたって形成されているが、この所定角度αは、ガス抜き効果や潤滑油流量、あるいは組立公差等を考慮して適宜最適な値に設定することができる。
さらに、本発明によるすべり軸受の給油構造は、スクロール圧縮機に限って適用されるものではなく、同様のすべり軸受を備える種々の圧縮機、あるいは回転機械にも適用し得るものである。
さらにまた、第1実施形態において下部軸受本体50,下部軸受メタル51に切欠部50a,51aをそれぞれ設けるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、下部軸受メタル51にのみ切欠部50aを設けるようにすることもできる。
本発明によるすべり軸受の給油構造の第1実施形態を備えたスクロール圧縮機の概略縦断面図である。 図1中において円Aで囲んだ部分を拡大した図であり、(a)は概略縦断面図、(b)は(a)のII-II矢視断面図である。 本発明によるすべり軸受の給油構造の第2実施形態を備えたスクロール圧縮機の要部概略縦断面図であり、(a)は概略縦断面図、(b)は(a)のIII-III矢視断面図である。 本発明によるすべり軸受の給油構造の第3実施形態を備えたスクロール圧縮機を示す図であって、(a)は要部概略斜視図、(b)は(a)のIV-IV矢視断面図である。
符号の説明
10 スクロール圧縮機
11 密閉ハウジング
14 低圧空間(内部空間)
15 駆動軸(回転軸)
15a 給油孔
40 すべり軸受の給油構造
47 給油溝
50 下部軸受本体
50a 切欠部(連通手段)
51 下部軸受メタル
51a 切欠部(連通手段)
110 スクロール圧縮機
140 すべり軸受の給油構造
150 下部軸受本体
150a 連通孔(連通手段)
151 下部軸受メタル
151a 連通孔(連通手段)
210 スクロール圧縮機
240 すべり軸受の給油構造
250 下部軸受本体
250a 連通孔(連通手段)
251 下部軸受メタル
251a 連通孔(連通手段)
M 電動機(駆動源)

Claims (4)

  1. ハウジング内に設けられ、駆動源により回転させられるとともに、内部に給油孔が穿設された回転軸の、外周面に前記給油孔と連通する給油溝が形成されたジャーナル部を、すべり接触により軸受け支持する軸受本体を備えるすべり軸受の給油構造であって、
    前記軸受本体に、前記給油溝と前記ハウジングの内部空間とを、周方向のうち所定角度にわたって連通する連通手段が設けられていることを特徴とするすべり軸受の給油構造。
  2. 前記軸受本体と前記ジャーナル部との間に軸受メタルが設けられているとともに、前記軸受メタルに、前記給油溝と前記ハウジングの内部空間とを、周方向のうち所定角度にわたって連通する連通手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のすべり軸受の給油構造。
  3. ハウジング内に設けられ、駆動源により回転させられるとともに、内部に給油孔が穿設された回転軸の、外周面に前記給油孔と連通する給油溝が形成されたジャーナル部を、すべり接触により軸受け支持する軸受本体を備えるすべり軸受の給油構造であって、
    前記軸受本体と前記ジャーナル部との間に軸受メタルが設けられているとともに、前記軸受メタルに、前記給油溝と前記ハウジングの内部空間とを、周方向のうち所定角度にわたって連通する連通手段が設けられていることを特徴とするすべり軸受の給油構造。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載のすべり軸受の給油構造を具備してなることを特徴とするスクロール圧縮機。
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