JP2006029075A - アンカー工法用受圧板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 地山の地滑りや法面崩壊を防止しながらも、アンカーピッチを拡大して、地山の美観を向上させることができ、しかも、受圧板全体としての重量増加を抑制しながら、地滑りや法面崩壊防止に必要な強度及び耐久性を併せ持つアンカー工法用受圧板。
【解決手段】 支持梁1と、アンカー挿通部5と、アンカー係止部6と、支持梁1の突出部7間に連接される鍔状板部2を備え、アンカー部材8を用いて法面Fを圧接するアンカー工法用受圧板で、支持梁1の突出部7の先端が、鍔状板部2との連接箇所よりも外方に向けて突設し、鍔状板部2は、その厚みが連接箇所から先端に向けて薄くなる形状にしてあり、支持梁1の突出部7を構成するに、接地底板部3の周縁部に沿って周縁竪補強板部7Aを一体に立設すると共に、接地底板部3に一体に立設する横方向竪補強板部7Cを設け、鍔状板部2が横方向竪補強板部7Cを一連に連設するように構成してある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、地山の地中に係止したアンカー部材を用いて法面に圧接し、地滑りや法面崩壊を防止するように構成されているアンカー工法用受圧板に関し、より詳しくは、法面に接地自在に構成され且つ接地面に沿って形成された支持梁と、アンカー部材挿通用として前記支持梁に形成されたアンカー挿通部と、アンカー部材を係止するために前記アンカー挿通部に形成されたアンカー係止部と、前記支持梁の隣合う突出部間に連接され且つ前記法面に接地自在に構成される鍔状板部とを備え、地中に係止したアンカー部材を用いて前記法面を圧接可能に構成されているアンカー工法用受圧板に関する。
従来、この種のアンカー工法用受圧板(以下、単に受圧板と略称する)としては、いわゆるセミスクエアタイプの受圧板が知られている(例えば、特許文献1参照)。
セミスクエアタイプの受圧板は、例えば、図6に示す如く、法面Fに接地自在に構成され且つ接地面3aに沿って四方に突出して十字形に形成された支持梁1を備え、その支持梁1には、その隣合う突出部7間に、その突出部7の先端の角を直線的に結ぶように鍔状板部2を連接して、全体として菱形形状をしている。
かかるセミスクエアタイプの受圧板は、図6に示す如く、地山Bの地中に係止したアンカー部材8を用い法面Fに圧接して、地滑りや法面崩壊を防止するように構成されているのであるが、支持梁1及び鍔状板部2は夫々、次のような機能を有している。
つまり、前記支持梁1は、アンカー部材8挿通用としてのアンカー挿通部5と、アンカー部材8を係止するためのアンカー挿通部5に形成されたアンカー係止部6とを設けてあり、地中に係止したアンカー部材8に対して所定の緊張力で緊張固定することで、(1)その接地面3aにより法面Fを圧接する機能、及び、(2)アンカー緊張力により発生する地盤反力によって受圧板が変形や破壊等することのないよう支持補強する機能を、備えている。
一方、前記鍔状板部2は、支持梁1の突出部7間に連接され且つ法面に設置自在に設けてあることから、支持梁1の接地面3aが同一平面状に拡大され、支持梁1と共に法面Fを圧接すると共に、前記地盤反力を受ける受圧面積を増加させる機能を備えている。
このように、セミスクエアタイプの受圧板によれば、支持梁1及び鍔状板部2の夫々の特有の機能があいまって、例えば、より大きな面積で地山を圧接したり、地盤耐力(法面の土耐力)が小さいときでも受圧板の法面内への食い込みを防止したりすることができるなど、各種利点を備えている。
実開平1−120541号公報
ところが、上述のように構成されるセミスクエアタイプの受圧板の場合、法面に対して並設配置することで、法面の略全体が受圧板で覆われることとなり、法面に受圧板を設置した後には、あまり地山の露出した部分はなく、地山の傾斜面の美観が損なわれてしまうという不具合がある。
つまり、例えば、受圧板の大きさはそのままで、地山に係止される複数のアンカー部材の間隔(アンカーピッチ)、すなわち地山に並設配置される受圧板の間隔を拡大させれば、それら複数の受圧板間に地山が露出した部分を増加させることは可能である。しかし、この場合には、増加された地山の露出部分に植栽するなどして斜面の景観の向上を図ることができるものの、受圧板の接地面の面積はそのままであり、受圧板の地滑りや法面崩壊を防止する能力はそのままであるため、増加された地山の露出部分が地滑りや法面崩壊を起こしてしまう虞もあり、受圧板の元来の地滑りや法面崩壊を防止するという目的が損なわれてしまうという問題がある。
一方、従来の受圧板の菱形形状を相似形のまま拡大させることにより、その地滑りや法面崩壊を防止する能力を向上させれば、アンカーピッチを拡大しても地滑りや法面崩壊を防止しすることはできるものの、この場合には、地山における露出部分を増加させることができず、地山の傾斜面の景観は損なわれてしまうという問題がある。
更に、法面に接地自在な支持梁を構成するに、その突出部の先端が、鍔状板部との連接箇所よりも接地面に沿った外方に向けて突設するように構成することで、地山の地滑りや法面崩壊を防止しながら、アンカーピッチを拡大して、地山の美観を向上させることも可能となる。
しかし、この場合には、支持梁が長くなって、それだけ受圧板全体の重量が重くなり、受圧板の取り扱いに困難性を伴うという新たな問題が発生する。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、地山の地滑りや法面崩壊を防止しながらも、アンカーピッチを拡大して、地山の美観を向上させることができ、しかも、受圧板全体としての重量増加を抑制しながら、地滑りや法面崩壊防止に必要な強度及び耐久性を併せ持つ受圧板を提供するところにある。
本発明の特徴構成は、法面に接地自在に構成され且つ接地面に沿って形成された支持梁と、アンカー部材挿通用として前記支持梁に形成されたアンカー挿通部と、アンカー部材を係止するために前記アンカー挿通部に形成されたアンカー係止部と、前記支持梁の隣合う突出部間に連接され且つ前記法面に接地自在に構成される鍔状板部とを備え、地中に係止したアンカー部材を用いて前記法面を圧接可能に構成されているアンカー工法用受圧板であって、前記支持梁を構成するに、その突出部の先端が、前記鍔状板部との連接箇所よりも接地面に沿った外方に向けて突設し、且つ、前記鍔状板部は、その厚みが前記連接箇所から先端に向けて薄くなる形状にしてあり、更に、前記支持梁の突出部を構成するに、接地底板部を設け、前記接地底板部の周縁部に沿って周縁竪補強板部を一体に立設すると共に、前記接地底板部に一体に立設する横方向竪補強板部を設け、前記鍔状板部が前記横方向竪補強板部を一連に連設するように構成してあるところにある。
本発明の特徴構成によれば、支持梁及び支持梁に連接される鍔状板部を備えており、従来のセミスクエアタイプの構造の受圧板の支持梁及び鍔状板部の夫々の機能からの利点を引き継いだものであって、しかも、支持梁の突出部の先端が、鍔状板部との連接箇所よりも接地面に沿った外方に向けて突設しているため、接地面の面積が拡大され、その接地面により法面を圧接する機能も向上させることとなる。
よって、仮に、地山の露出部分が増加するように、従来よりもアンカーピッチを拡大させて地山に並設配置しても、鍔状板部との連接箇所よりも突設された支持梁突出部の機能向上により、地滑りや法面崩壊が防止される。
従って、地山の地滑りや法面崩壊を防止しながらも、アンカーピッチを拡大して、地山の露出部分を増加し、地山の露出部分に植栽するなどして、斜面の景観の向上を図ることができ、地山の露出する部分を植栽し緑化を図ることで、その植栽された草木の根が地山に伸長することで、地山の地滑りや法面崩壊が防止されるようにもなる。
そして、前記鍔状板部は、その厚みが支持梁との連接箇所から先端に向けて薄くなる形状にしてあるので、その鍔状板部の形状は、法面からの地盤反力による曲げモーメントが鍔状板部の先端側ほど小さくなることに鑑み、負担すべき応力の大きさに対応させた合理的な形状となる。
すなわち、受圧板を軽量化するために鍔状板部の板厚を薄くすると、鍔状板部の剛性が小さく変形し易くなって、特に、鍔状板部の基端部では設計どおりの地盤反力を受け持つことができなくなる懸念がある。逆に、鍔状板部の板厚を厚くして剛性を大きくすると、受圧板の重量が重くなり、施工面で望ましくないという問題が生じる。
これに対して、本発明であれば、必要以上の強度を有することなく前記曲げモーメントに対抗可能な鍔状板部の強度を確保できるから、アンカー部材に対して所定の緊張力で受圧板を緊張固定したとしても地盤反力による鍔状板部の変形を防止することができ、鍔状板部の端部にまで確実に前記緊張力を伝達することができると共に、鍔状板部の肉厚を薄くすることで軽量化を図ることもできる。
更に、前記支持梁の突出部を構成するに、接地底板部を設け、接地底板部の周縁部に沿って周縁竪補強板部を一体に立設してあるので、接地底板部が受ける法面からの地盤反力による曲げモーメントに対抗することができると共に、接地底板部に一体に立設する横方向竪補強板部を設けることにより、前記突出部のねじり剛性を高める機能を有する。
その上で、前記鍔状板部が横方向竪補強板部を一連に連設するように構成してあるので、鍔状板部が支持梁に立設した横方向竪補強板部により、確実に支持補強され、受圧板全体としての強度及び耐久性が向上されるのである。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示している。
本発明に係るアンカー工法用受圧板(以下、単に受圧板と略称する)は、図1〜3に示す如く、金属材料の一種である例えばダクタイル鋳鉄で形成して、法面Fに接地自在に構成され且つ接地面3aに沿って四方に突出して十字形に形成された支持梁1と、アンカー部材8挿通用として前記支持梁1に形成されたアンカー挿通部5と、アンカー部材8を係止するために前記アンカー挿通部5に形成されたアンカー係止部6と、前記支持梁1の隣合う突出部7間に連接され且つ前記法面Fに接地自在に構成される鍔状板部2とを、一体に鋳造して製造する。
以下、前記受圧板の構造について、図1〜3を参照しながら、詳細に説明する。
前記受圧板は、図1に示す如く、法面Fに接地自在となるように支持梁1と鍔状板部2とを一体に設けて、その接地面3aが単一の平面からなるように形成してあるとともに、全体形状は、略菱形の4つの頂部が外方に向けて突出する形状に構成してある。
前記支持梁1は、当該実施形態では、図1,2に示す如く、その略中央に前記係止部6を設けると共に、その係止部6を中心として、接地面3aに沿った外方に向けて四方に突出する突出部7を設けて、十字形に形成してある。
前記係止部6は、前記十字形の支持梁1の法面Fに接地自在となる接地底板部3の略中央の位置に設けられるアンカー部材8挿通用としてのアンカー挿通部5に、アンカー部材8を係止するように構成してある。
そして、前記接地底板部3には、この係止部6を囲繞するように、四方の囲み竪補強板部10が立設されるとともに、その囲み竪補強板部10と係止部6に接続される十字状の補強リブ11が、設けてある。
前記突出部7は、前記囲み竪補強板部10から十字形に四方に突出するものであり、当該実施形態では、接地底板部3の周縁部に沿って周縁竪補強板部7Aを一体に立設して、構成してある。
因みに、前記突出部7を構成する接地底板部3及び周縁竪補強板部7Aは、平面視及び側面視の何れの方向視においても端部側ほど幅狭となるよう先細のテーパー状に構成してある。これは、法面Fからの地盤反力による曲げモーメントが突出部7の端部側ほど小さくなることに鑑み、負担すべき応力の大きさに対応させたものである。また、本構成であれば、必要最小限の部材によって構成することができ、受圧板の軽量化を図ることができる。尚、同様の理由から、前記周縁竪補強板部7Aについては、その板厚も、端部側ほど薄く構成してもよく、一層、受圧板の軽量化を図ることも可能である。
また、当該実施形態では、図1,2に示す如く、前記突出部7の強度を高める等の目的で、突出部7には、接地底板部3に縦貫竪補強板部7B及び横方向竪補強板部7Cを一体に立設してある。
前記縦貫竪補強板部7Bは、突出部7の長手方向に沿って接地底板部3の略幅中央に設けたものであり、主に、前記接地底板部3の曲げ耐力を向上させる機能を有する。
前記横方向竪補強板部7Cは、突出部7の長手方向に対して略垂直2等分に横断する方向に沿って設けたものであり、突出部7のねじり剛性を高める等の機能を有する。
そして、前記突出部7は、図1,2に示す如く、その外方に向けて突出する先端側が、鍔状板部2との連接箇所よりも、突出するように設けてある。
この突出部7の先端の鍔状板部2との連接箇所からの突出具合は、適宜必要に応じて設定すれば良いが、図2に示す如く、L1=La/10〜La/2(尚、La:囲み竪補強板部10から突出部7の先端までの長手方向の寸法、L1:囲み竪補強板部10から突出部7の鍔状板部2との連接箇所までの長手方向の寸法)となるように設ければ、より適切に地山の露出部分を増加させながらも地山の地滑りや法面崩壊を防止でき、また、受圧板の軽量化を図ることが可能にもなり、好ましい。
尚、当該実施形態の如く、かかる突出具合をL1=La/2となるようにすると共に、鍔状板部2が横方向竪補強板部7Cと一連に連接するように構成してあれば、鍔状板部2が支持梁1(殊に横方向竪補強板部7C)により確実に支持補強され、受圧板の全体としての強度及び耐久性等が向上され、より好ましい。
前記鍔状板部2は、支持梁1の隣合う突出部7間を結び、前記支持梁1の接地底板部3の接地面3aを同一平面状に拡大するように連接してあり、当該実施形態では、先述のように、図1,2に示す如く、囲み竪補強板部10から横方向竪補強板部7Cまでの間にかけて、隣接する突出部7の周縁竪補強板部7Aを一体に結ぶように、三角形状に設けてある。
前記鍔状板部2の厚みは均一の厚さにて構成してあっても良いが、当該実施形態では、一例として図3に示す如く、鍔状板部2は、周縁竪補強板部7Aとの連接箇所からその先端に向けて、その厚みが薄くなる形状に形成して(図3では一例としてR形状のものを例示)、構成してある。これは、法面Fからの地盤反力による曲げモーメントが鍔状板部2の先端側ほど小さくなることに鑑み、負担すべき応力の大きさに対応させたものである。
一方、図6に示す如く、従来のセミスクエアタイプの受圧板の場合、鍔状板部2は板厚が薄いため剛性が小さく変形し易いので、特に、鍔状板部2の端部では設計どおりの地盤反力を受け持っていない、つまり、法面Fを圧接していない懸念がある。この対策としては、板厚を厚くして剛性を大きくすることが考えられるが、その場合受圧板の重量が重くなり、施工面で望ましくないという問題があった。
これに対して本構成であれば、必要以上の強度を有することなく前記曲げモーメントに対抗可能な鍔状板部2の強度を確保できるから、アンカー部材8に対して所定の緊張力で受圧板を緊張固定したとしても地盤反力による鍔状板部2の変形を防止することができ、鍔状板部2の端部にまで確実に前記緊張力を伝達することができると共に、鍔状板部2の肉厚を薄くすることで軽量化を図ることもできる。また、このような形状をした鍔状板部2の形成は、金属製のものなら鋳型を使用した鋳造技術で簡単に形成することができると共に、樹脂製のものなら金型を使用した射出成形で簡単に形成することができる。この結果、受圧板の重量を軽減できる分その材料コストを低減することもできる。
上述のように構成される受圧板を法面Fに設置する工程は、例えば以下のようになる。
[1] 受圧板を、施工現場に輸送する工程を実施する。
[2] 地山に掘削したアンカー穴にアンカー部材8を挿入して、アンカー穴にグラウト材を注入し、アンカー部材8を地中に固定しておく。
[3] 受圧板を揚重機械で吊り上げ、吊り上げた受圧板のアンカー挿通部5にアンカー部材8の地上露出部を貫通させた状態で、受圧板を法面F上に設置する工程を実施する。
[4] アンカー部材8の地上露出部に締結部として螺設した雄ねじ部にアンカー緊張固定部材としてのナット9を螺合締結し、受け座4を介してアンカー部材8を緊張する工程を実施する。
以上の四工程を順次実施することで、法面保護の施工を完了する。
すると、図4(イ)に示す如く、法面Fに複数の受圧板を並設配置しても、セミスクエアタイプの受圧板の利点を引き継ぎながらも、地山の露出部分を増加でき、地山の略全体が受圧板で覆われるようなことは解消される。この為、図4(ロ)に示す如く、かかる地山の露出部分に草木を植栽するなどして、地山の緑化を図り、景観を向上させることが可能となる。しかも、その植栽した草木が十分に成長し、地山中にまで根を植生することで、地すべりや法面崩壊などが起り難くなることを期待することもできる。
因みに、図1,2に示す如く、鍔状板部2にその表面から接地面3aにかけて貫通する底孔21を設けておけば、鍔状板部2の上にも植栽用の土を盛り込んで、その植栽用の土を適度な水分状態に保ち、草木を十分に成長させて植栽することができ、一層、地山の緑化を図ることが可能となる(図4(ロ)参照)。しかも、その植栽した草木が十分に成長し、かかる底孔21を介して地山中にまで根を植生することで、一層地すべりや法面崩壊などが起り難くなることを期待することもできる。
尚、先述の如く、鍔状板部2は、周縁竪補強板部7Aとの連接箇所からその先端に向けてその厚みが薄くなる形状に形成しておけば、鍔状板部2の表面においては、かかる厚みが薄くなる形状の勾配に沿って水分が排出され溜まり難くなる。
〔別実施形態〕
以下に他の実施形態を説明する。
〈1〉支持梁1は、例えば、プレキャストコンクリート等により凹みのない箱枠体状に形成してあっても良いが、例えば、先の実施形態で説明したように接地底板部3と周縁竪補強板部7A等から構成して、上方に開口を備える凹みのある形状にしてあれば、かかる凹み空間を植栽空間Sとして利用し、土を盛り込んで草木を植栽することで、より一層、地山の緑化を促進させて、図4(ロ)に示す如く、地山の略全体を緑化させることも可能となる。尚、図4(ロ)では、囲み竪補強板部10で囲まれる空間も緑化させてある。
因みに、先の実施形態の如く支持梁1を構成しておけば、植栽空間Sが所定の大きさに区画されているので、図5に示す如く、植栽用の土と草木の種子等を含有させた土嚢Dを植栽区間S内に埋め込み固定することで、簡便に草木を植栽することが可能となり、より好ましい。尚、このように土嚢Dを固定する場合、植栽用の土や草木の種子等を袋状のカバー体で覆えば、降水や風等により植栽空間から植栽用の土や草木の種子等が流失し難くなり、より確実かつ効率良く、草木を植栽空間に植栽させ、緑化を図り、地山の景観を向上させることができるようになる。尚、かかるカバー体は、勿論網目状のものであり、草木の成長を阻害することがないのはいうまでもない。
また、支持梁1に植栽空間Sを設ける場合、植栽空間S側と地山側との間にて給排水自在となる貫通孔を設けておけば、一層好ましい。その一構成例を説明すると、図1,2に示す如く、接地底板部3、及び、前記接地底板部3・周縁竪補強板部7A・縦貫竪補強板部7B・横方向竪補強板部7Cで形成される隅部に、夫々、第一貫通孔22、第二貫通孔23を設けておけば、次のような作用効果を期待することができるのである。
つまり、受圧板は傾斜面に設置するものであるから、接地底板部3も傾斜しており、殊に前記隅部には雨水等による水分が溜まり易いのであるが、上記構成によれば、前記第一貫通孔22や第二貫通孔23を介して、接地底板部3に溜まろうとする水分を確実に地山に排出することができる。このため、植栽空間Sに土を盛り込んで草木を植栽した場合でも、当該盛り込んだ土中の水分が過剰になることなく適当に維持されて、これら植栽を適切な条件で育成させることができ、また、受圧板そのものが水分により腐食される虞も低減することができる。
しかも、その植栽した草木が十分に成長し、第一貫通孔22や第二貫通孔23を介して地山中にまで根を植生することで、地山中にはった根から地山中の水分及び養分を補給してより地山の緑化が促進されたり、また、一層地すべりや法面崩壊などが起り難くなることを期待することもできる。尚、第一貫通孔22や第二貫通孔23を設けることで、受圧板を軽量化するという効果も得ることができる。
〈2〉先の実施形態では、支持梁1の4つの突出部7すべてにおいて、その先端側が、鍔状板部2との連接箇所よりも突出する構成例について説明したが、先端を鍔状板部2との連接箇所よりも突出させる突出部7の数は適宜選択すれば良く、例えば、一方向のみの2つの突出部7のみについてかかる構成にすれば、半端な面Kにおける地すべりや法面崩壊を防止することができ、利便である(図4参照)。
〈3〉また、先の実施形態では、複数の受圧板を前後左右に同列の直線状になるように並設配置したが、その配列は適宜必要に応じて設定すれば良く、例えば、千鳥状に並設配置しても良い。
〈4〉先の実施形態では、鍔状板部2の形状は三角形状のものを例示したが、適宜種々の形状に形成すれば良く、例えば、扇状になるように形成すれば、全方向に対してより均等に地山を圧接することができ、合理的である。
〈5〉本発明に係る受圧板は、所定の強度及び耐久性等を有するものであればよく、例えば、ポリカーボネート、ナイロン、FRP、BMC等の高強度の樹脂材料(繊維強化樹脂も含む)から構成しても良く、通常の鋼材を溶接組立して構成しても良い。
本発明に係るアンカー工法用受圧板の一構成例を示す斜視図 本発明に係るアンカー工法用受圧板の一構成例を示す平面図 本発明に係るアンカー工法用受圧板の要部拡大断面図 本発明に係るアンカー工法用受圧板の施工状態を示す説明図 本発明に係るアンカー工法用受圧板自体への植栽の一施工例 従来のアンカー工法用受圧板の構成を示す説明図
符号の説明
B 地山
F 法面
1 支持梁
2 鍔状板部
3 接地底板部
3a 接地面
5 アンカー挿通部
6 アンカー係止部
7 支持梁の突出部
7A 周縁竪補強板部
7C 横方向竪補強板部
8 アンカー部材

Claims (1)

  1. 法面に接地自在に構成され且つ接地面に沿って形成された支持梁と、アンカー部材挿通用として前記支持梁に形成されたアンカー挿通部と、アンカー部材を係止するために前記アンカー挿通部に形成されたアンカー係止部と、前記支持梁の隣合う突出部間に連接され且つ前記法面に接地自在に構成される鍔状板部とを備え、地中に係止したアンカー部材を用いて前記法面を圧接可能に構成されているアンカー工法用受圧板であって、
    前記支持梁を構成するに、その突出部の先端が、前記鍔状板部との連接箇所よりも接地面に沿った外方に向けて突設し、且つ、前記鍔状板部は、その厚みが前記連接箇所から先端に向けて薄くなる形状にしてあり、更に、前記支持梁の突出部を構成するに、接地底板部を設け、前記接地底板部の周縁部に沿って周縁竪補強板部を一体に立設すると共に、前記接地底板部に一体に立設する横方向竪補強板部を設け、前記鍔状板部が前記横方向竪補強板部を一連に連設するように構成してあるアンカー工法用受圧板。
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