JP2006027025A - 基板の切断方法、および半導体チップの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、より品質の高い切断面が得られ、かつ加工速度が十分に速く、T字型に交わる切断線に沿った切断も可能な、レーザ照射による基板の切断方法を提供する。
【解決手段】 本発明は、基板(10)を切断予定線(100)に沿って切断する基板の切断方法であって、切断予定線(100)に沿って基板にミシン目状の孔(202)を形成する工程と、切断予定線(100)に沿ってレーザを照射する工程と、を含む切断方法を提供する。さらに、本発明は、基板(10)を切断予定線(100)に沿って切断する基板の切断方法であって、切断予定線(100)を含む溝(90)を形成する工程と、切断予定線(100)に沿ってレーザを照射する工程と、を含む切断方法を提供する。
【選択図】 図2
【解決手段】 本発明は、基板(10)を切断予定線(100)に沿って切断する基板の切断方法であって、切断予定線(100)に沿って基板にミシン目状の孔(202)を形成する工程と、切断予定線(100)に沿ってレーザを照射する工程と、を含む切断方法を提供する。さらに、本発明は、基板(10)を切断予定線(100)に沿って切断する基板の切断方法であって、切断予定線(100)を含む溝(90)を形成する工程と、切断予定線(100)に沿ってレーザを照射する工程と、を含む切断方法を提供する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、ガラス基板やシリコン基板等の基板を、レーザを照射することによって切断する方法に関する。
従来、ガラス基板やシリコン基板等を切断するために、切断予定線に沿ってレーザを照射し、基板を溶融する方法が用いられている。
しかしながら、レーザを照射すると切断箇所周辺の温度が上昇するため、基板表面に形成された各種デバイス等も溶融するおそれがある。
基板表面のデバイスに影響を与えないように、レーザの集光点を基板の内部に合わせ、基板の内部に改質領域を形成した後、曲げ応力を加えて切断する方法や、この方法に用いられる装置が提案されている(例えば、特許文献1〜7を参照)。
また、切断予定線にそって基板にミシン目状の孔を形成し、基板全体に弾性フィルムを貼付して、このフィルムを四方八方に拡げたときに発生する応力で基板を分割する方法も用いられている
特開2002−192367号公報
特開2002−192368号公報
特開2002−192369号公報
特開2002−192370号公報
特開2002−192371号公報
特開2002−205180号公報
特開2002−205181号公報
しかしながら、レーザを照射すると切断箇所周辺の温度が上昇するため、基板表面に形成された各種デバイス等も溶融するおそれがある。
基板表面のデバイスに影響を与えないように、レーザの集光点を基板の内部に合わせ、基板の内部に改質領域を形成した後、曲げ応力を加えて切断する方法や、この方法に用いられる装置が提案されている(例えば、特許文献1〜7を参照)。
また、切断予定線にそって基板にミシン目状の孔を形成し、基板全体に弾性フィルムを貼付して、このフィルムを四方八方に拡げたときに発生する応力で基板を分割する方法も用いられている
しかしながら、基板に改質領域を形成した後で曲げ応力を加える方法は、応力に弱いデバイスを破損させるおそれがある。また、この方法は、切断予定線が格子状の場合は用いることができるが、千鳥配列に形成された半導体チップを分割する場合など、切断線がT字型に交わる場合は用いることができない。
一方、基板に貼り付けたフィルムを拡げる方法も、応力を加える際に基板の一部が欠けることがあり、基板表面に壊れやすいデバイスが形成されている場合は、フィルムから剥がすときに破損させてしまうおそれがある。
また、一般に、レーザの照射による切断では、基板の厚さが増すと、即ち基板内をレーザが通過する距離が長くなると、切断速度が指数関数的に遅くなることが知られている。所定のパワーのレーザ照射では、基板が一定の厚さ以上になると繰り返し照射しても切断することができなくなる。一方、レーザ照射のパワーを大きくすると、飛散物による基板表面の汚染が生じやすくなる。
そこで、本発明は、より品質の高い切断面が得られ、かつ加工速度が十分に速く、T字型に交わる切断線に沿った切断も可能な、レーザ照射による基板の切断方法を提供することを目的とする。
一方、基板に貼り付けたフィルムを拡げる方法も、応力を加える際に基板の一部が欠けることがあり、基板表面に壊れやすいデバイスが形成されている場合は、フィルムから剥がすときに破損させてしまうおそれがある。
また、一般に、レーザの照射による切断では、基板の厚さが増すと、即ち基板内をレーザが通過する距離が長くなると、切断速度が指数関数的に遅くなることが知られている。所定のパワーのレーザ照射では、基板が一定の厚さ以上になると繰り返し照射しても切断することができなくなる。一方、レーザ照射のパワーを大きくすると、飛散物による基板表面の汚染が生じやすくなる。
そこで、本発明は、より品質の高い切断面が得られ、かつ加工速度が十分に速く、T字型に交わる切断線に沿った切断も可能な、レーザ照射による基板の切断方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る基板の切断方法は、切断予定線に沿って基板にミシン目状の孔を形成する工程と、切断予定線に沿ってレーザを照射する工程と、を含むことが好ましい。
本発明においてミシン目状とは、直線上に一定の間隔をおいて孔が形成されていることを意味する。孔の形状は、特に限定されず、貫通孔であってもよいし、基板を貫通していなくてもよい。また、その断面積の形状も、例えば、円、楕円、多角形など特に限定されない。孔は、例えばフォトリソグラフィー法によって、孔を形成する部分以外の領域にレジストを形成し、ウェットエッチングによって容易に形成することができる。ミシン目のような間欠構造を形成することにより、レーザを切断予定線に沿って照射する場合に、レーザで切断する厚さを小さくすることができる。これにより、基板を切断するまでにレーザの焦点を少しずつ深くしながら照射を繰り返す回数を少なくすることができ、またレーザ照射のパワーも低く抑えることができるので、飛散物が生じにくい。その結果、切断面の品質も向上され、加工速度も速くなる。
また、本発明は、基板の切断予定線を含む溝を形成する工程と、切断予定線に沿ってレーザを照射する工程と、を含む基板の切断方法も提供する。
溝の形状は特に限定されず、U字型やV字型でもよいが、溝の底部が平らになるように形成されている方が、レーザの照射位置の自由度が高くなるので好ましい。基板に溝を形成すれば、上述したミシン目状の孔を形成する方法と同様に、レーザで切断する厚さを小さくすることができるので、レーザ照射のパワー、回数を低く抑えることができ、飛散物も生じにくい。その結果、切断面の品質も向上され、加工速度も速くなるという効果が得られる。
なお、本発明は、切断予定線に沿って基板にミシン目状の孔を形成する工程と、切断予定線に沿って溝を形成する工程との両方を行って、その後レーザを照射して切断する方法も包含する。両工程を行うことにより、さらにレーザで切断する厚さを小さくすることができて好ましい。ミシン目状の孔を形成する工程と溝を形成する工程の順序は限定されず、いずれを先に行ってもよいが、ミシン目状の孔を形成してから溝を形成する工程を行った方が扱いやすさの点で好適である。
また、上記溝は、基板の両面から形成することが好ましい。両面から溝を形成することによって、より切断する厚さを小さくすることができる。また、両面から同じ深さで溝を形成する方が、片面から深い溝を形成する場合に比較して、基板のいずれかの面側からの応力に対して極端に弱くなることを防止できる。
本発明に係る切断方法では、前記レーザを照射する工程で、基板に対するレーザの照射角度を、レーザの光路が基板内部を通過する距離が最小となるように選択することが好ましい。例えば、溝を形成する場合のように、切断予定線に沿った基板の厚さが一定の場合は、基板に対して垂直にレーザを照射することが好ましい。一方、ミシン目状に孔を形成する場合等は、垂直ではない角度で照射した方が、レーザの光路が基板内部を通過する距離が短くなる場合がある。かかる場合はその距離が最小となる照射角度を選択する。上述のように、レーザ加工は基板が厚くなるほど効率が悪くなるため、レーザの光路が基板内部を通過する距離を短くすることによって、即ちレーザが切断する基板の厚さを相対的に薄くすることによって、加工速度および加工品質を向上させることができる。
レーザを照射する工程では、さらに、基板に対して少なくとも2以上の照射角度でレーザを照射することが好ましい。照射角度は特に限定されないが、例えば、レーザの光路が基板内部を通過する距離が最小となる角度が45度の場合、走査を逆方向にして(−45度にして)照射する。これにより、加工効率の向上とともに、スキャン方向の異方性が解消され、加工品質を高めることができる。
また、本発明に係る切断方法は、レーザを照射する工程で、前記レーザを前記切断予定線に沿って両方向に複数回照射することが好ましい。レーザ加工は、加工を開始した基板端部で最も効率よく進み、走査を進めるに従って到達する深さが浅くなっていく。従って、一方向に走査するよりも、両方向に複数回繰り返し照射した方が、加工速度も向上され、切断までの照射回数も少なくなるので、飛散物による汚染も低減できる。
本発明に係る切断方法では、レーザを照射する工程に先立って、基板表面にレーザ光透過性を有するフィルムを貼付することも好ましい。かかる構成とすることにより、切断後、各切断片がばらばらになることなく回収することができる。また、かかるフィルムとして伸縮性を有するものを用いれば、切断後にこのフィルムを四方八方に拡げることによって、各切断片を効率よく分離することができる。従来の方法にように、フィルムを拡げることによって切断を達成するのではなく、すでに切断さえたものを引き離すだけなので、フィルムを伸縮させたときに破損することも少なくなる。
また、本発明に係る切断方法は、レーザを照射する際、前記フィルムに代えて、各切断片を吸着することができる治具に用いることもできる。かかる構成によっても、切断片がばらばら脱落しないので好ましい。治具は例えば、真空吸着によって各切断片に吸着させることができる。
本発明はまた、上述の切断方法によってシリコンウエハを切断することを含む、個片化された半導体チップの製造方法をも提供する。かかる方法によれば、高効率に、かつ高品質に半導体チップを製造することができる。
本発明によれば、レーザで基板を切断する際に、この基板の切断予定線に沿った断面積を小さくしてから切断を行うことにより、品質の高い切断面が得られ、かつ加工速度が十分に速い、基板の切断方法を提供することができる。かかる方法によれば、切断予定線がT字型に交わる場合もきれいに切断することができる。
本発明においてミシン目状とは、直線上に一定の間隔をおいて孔が形成されていることを意味する。孔の形状は、特に限定されず、貫通孔であってもよいし、基板を貫通していなくてもよい。また、その断面積の形状も、例えば、円、楕円、多角形など特に限定されない。孔は、例えばフォトリソグラフィー法によって、孔を形成する部分以外の領域にレジストを形成し、ウェットエッチングによって容易に形成することができる。ミシン目のような間欠構造を形成することにより、レーザを切断予定線に沿って照射する場合に、レーザで切断する厚さを小さくすることができる。これにより、基板を切断するまでにレーザの焦点を少しずつ深くしながら照射を繰り返す回数を少なくすることができ、またレーザ照射のパワーも低く抑えることができるので、飛散物が生じにくい。その結果、切断面の品質も向上され、加工速度も速くなる。
また、本発明は、基板の切断予定線を含む溝を形成する工程と、切断予定線に沿ってレーザを照射する工程と、を含む基板の切断方法も提供する。
溝の形状は特に限定されず、U字型やV字型でもよいが、溝の底部が平らになるように形成されている方が、レーザの照射位置の自由度が高くなるので好ましい。基板に溝を形成すれば、上述したミシン目状の孔を形成する方法と同様に、レーザで切断する厚さを小さくすることができるので、レーザ照射のパワー、回数を低く抑えることができ、飛散物も生じにくい。その結果、切断面の品質も向上され、加工速度も速くなるという効果が得られる。
なお、本発明は、切断予定線に沿って基板にミシン目状の孔を形成する工程と、切断予定線に沿って溝を形成する工程との両方を行って、その後レーザを照射して切断する方法も包含する。両工程を行うことにより、さらにレーザで切断する厚さを小さくすることができて好ましい。ミシン目状の孔を形成する工程と溝を形成する工程の順序は限定されず、いずれを先に行ってもよいが、ミシン目状の孔を形成してから溝を形成する工程を行った方が扱いやすさの点で好適である。
また、上記溝は、基板の両面から形成することが好ましい。両面から溝を形成することによって、より切断する厚さを小さくすることができる。また、両面から同じ深さで溝を形成する方が、片面から深い溝を形成する場合に比較して、基板のいずれかの面側からの応力に対して極端に弱くなることを防止できる。
本発明に係る切断方法では、前記レーザを照射する工程で、基板に対するレーザの照射角度を、レーザの光路が基板内部を通過する距離が最小となるように選択することが好ましい。例えば、溝を形成する場合のように、切断予定線に沿った基板の厚さが一定の場合は、基板に対して垂直にレーザを照射することが好ましい。一方、ミシン目状に孔を形成する場合等は、垂直ではない角度で照射した方が、レーザの光路が基板内部を通過する距離が短くなる場合がある。かかる場合はその距離が最小となる照射角度を選択する。上述のように、レーザ加工は基板が厚くなるほど効率が悪くなるため、レーザの光路が基板内部を通過する距離を短くすることによって、即ちレーザが切断する基板の厚さを相対的に薄くすることによって、加工速度および加工品質を向上させることができる。
レーザを照射する工程では、さらに、基板に対して少なくとも2以上の照射角度でレーザを照射することが好ましい。照射角度は特に限定されないが、例えば、レーザの光路が基板内部を通過する距離が最小となる角度が45度の場合、走査を逆方向にして(−45度にして)照射する。これにより、加工効率の向上とともに、スキャン方向の異方性が解消され、加工品質を高めることができる。
また、本発明に係る切断方法は、レーザを照射する工程で、前記レーザを前記切断予定線に沿って両方向に複数回照射することが好ましい。レーザ加工は、加工を開始した基板端部で最も効率よく進み、走査を進めるに従って到達する深さが浅くなっていく。従って、一方向に走査するよりも、両方向に複数回繰り返し照射した方が、加工速度も向上され、切断までの照射回数も少なくなるので、飛散物による汚染も低減できる。
本発明に係る切断方法では、レーザを照射する工程に先立って、基板表面にレーザ光透過性を有するフィルムを貼付することも好ましい。かかる構成とすることにより、切断後、各切断片がばらばらになることなく回収することができる。また、かかるフィルムとして伸縮性を有するものを用いれば、切断後にこのフィルムを四方八方に拡げることによって、各切断片を効率よく分離することができる。従来の方法にように、フィルムを拡げることによって切断を達成するのではなく、すでに切断さえたものを引き離すだけなので、フィルムを伸縮させたときに破損することも少なくなる。
また、本発明に係る切断方法は、レーザを照射する際、前記フィルムに代えて、各切断片を吸着することができる治具に用いることもできる。かかる構成によっても、切断片がばらばら脱落しないので好ましい。治具は例えば、真空吸着によって各切断片に吸着させることができる。
本発明はまた、上述の切断方法によってシリコンウエハを切断することを含む、個片化された半導体チップの製造方法をも提供する。かかる方法によれば、高効率に、かつ高品質に半導体チップを製造することができる。
本発明によれば、レーザで基板を切断する際に、この基板の切断予定線に沿った断面積を小さくしてから切断を行うことにより、品質の高い切断面が得られ、かつ加工速度が十分に速い、基板の切断方法を提供することができる。かかる方法によれば、切断予定線がT字型に交わる場合もきれいに切断することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
<第一の実施形態>
(ミシン目状の孔の形成工程)
図1に、本発明によって切断するシリコンウエハ10を示す。本実施形態では、シリコンウエハ10の表面に形成された複数のICチップを個片化するために、本発明に係る切断方法を用いる。ICチップは千鳥配置に形成されているので、切断予定線100がT字型に交わる点(例えば、102、104等)が多数存在する。
図2に、図1の円で囲んだ領域20の拡大図を示す。本実施形態では、ミシン目状の孔202を形成して、レーザで切断する厚さを小さくしている。ミシン目状の孔202は、例えば、フォトリソグラフィー法とウェットエッチング法により容易に形成できる。具体的には、まずシリコンウエハ10表面にポジ型のフォトレジストを塗布し、ミシン目の孔202の形状にあわせて刳り貫いたマスクを用いて光を照射し、現像することによって、孔202の形状通りにフォトレジストを除去することができる。続いて、水酸化カリウムを含むエッチャントに、この基板を浸漬させることによって、孔202が形成される。シリコン基板の場合、ウェットエッチングを用いると、結晶の方向性のために、各孔は図に示すように平行四辺形状となるが、孔の形状は正方形、長方形や円等その他の形状であってもよく、特に限定されない。また、孔の形成方法もウェットエッチングに限られず、基板の材質、形成する孔の大きさ等にあわせて当業者は適宜選択することができる。
ミシン目状の孔と孔の間隔は、図3(A)に示すように比較的広いものよりも、図3(B)に示すように、狭いものの方が好ましい。こうすることによりレーザで切断する長さを短くし、切断する厚さを薄くすることができるので、レーザ加工の場合は格段に効率がよくなる。ミシン目の間隔を細いために基板の強度が低下して搬送に耐えない場合は、ミシン目の孔のそれぞれを図3(B)に示すように小さく形成すればよい。孔の数が増加しても、各孔の間隔が細い方が、レーザ加工速度は速くなる。
(レーザによる切断工程)
ミシン目状の孔202の形成後、切断予定線に沿ってレーザを照射し、シリコンウエハ10を切断する。利用可能なレーザは、例えば、CO2レーザ、YAGレーザ等の固体レーザ、エキシマレーザ等が挙げられるが、中でも固体レーザの基本波か高調波(SHG、THG)が好ましく、約10kHz以上の高繰り返しレーザを用いるとよい。また、レーザ加工装置は集光光学系のものを用い、レーザ強度を高めることが好ましい。
次に、図4を用いて、レーザの基板に対する好適な照射角度について説明する。図4(B)は、図4(A)の線IV(B)−IV(B)線に沿った断面図を示す。矢印(イ)〜(ハ)はレーザの光路を表す。孔202はシリコンウエハ10を貫通するように設けられ、ICチップを個片化するためには、孔と孔の間の領域206をレーザで切断する必要がある。
ここで、矢印(イ)で示す光路に従って、ウエハ10に対して垂直に(θ1=90°)レーザを照射すると、レーザで切断する厚さは、α1で示される厚さとなる。一方、矢印(ロ)で示す光路に従って、基板に対して90°より小さい角度θ2でレーザを照射すれば、レーザで切断する厚さは、α2となり、矢印(ハ)で示す光路に従って、θ2より小さい角度θ3で照射すれば、レーザで切断する厚さはα3でよい。上述のように、レーザで加工する厚さが薄いほど、加工速度および加工品質が向上されるので、本実施形態においては、レーザ照射装置の構成上可能である限り、レーザと基板のなす角θをできるだけ小さくすることが好ましい。
また、本実施形態のように、レーザで加工する箇所が複数ある場合には、レーザビームを位相格子などで分岐することによって、同時に複数箇所の切断を行うことができる。ビームの分岐方法については、当業者はレーザの種類や切断対象の大きさ等にあわせて適宜選択することができる。
さらに、レーザの照射は、切断予定線に沿って一方向に繰り返し照射するよりも、切断予定線に沿って両方向に往復走査させる方が好ましい。図5は、レーザで基板を切断する場合の断面図を示す。一般に、レーザが基板60に入る端面において、最も加工効率がよく、最も深い位置までレーザが到達する。破線62は、レーザが到達する深度を示し、領域64はレーザによって溝が形成される領域である。本実施形態の場合、切断予定線の両端から往復するようにレーザを照射すると、最も効率よく切断が進み、飛散物も少なくすることが可能となる。
以上より、本実施形態では、レーザビームを位相格子等で分岐して、複数の領域206に同時にレーザを照射できる構成とし、ウエハ10に対するレーザの入射角度θをできるだけ小さくした状態で、切断予定線に沿って往復するようにレーザを走査させることにより、最も効率よく、きれいな切断面を得ることができる。
なお、レーザ照射工程に先立って、シリコンウエハ10に保護フィルムを貼っておくことができる。こうすることにより、レーザ切断後、各ICチップがばらばらに脱落するのを防ぐことができる。また、伸縮性のある保護フィルムを用いれば、このフィルムを四方八方に拡げることによって、各ICチップが分離され、個片化しやすくなる。
図6(A)に、ICチップ70a、70b、70cに保護フィルム72が貼付された様子を示す。図6(B)に示すように、保護フィルム72を拡げることにより、各ICチップは分離される。従来のように、保護フィルム72を拡げる応力によってICチップを切断するのではなく、すでに切断された個々のICチップを引き離すだけなので、この工程でのチップの破損は生じにくい。
なお、保護フィルム72は、切断に用いられるレーザ光に対して透過性のあるものが選択される。レーザ光を吸収する材料を用いると、ウエハ10の切断工程で、保護フィルムも一緒に切断されてしまうからである。粘着フィルムは、ウエハ10の両面に貼付してもよいし、片面であってもよい。また、全面に接着してもよいし、各ICチップが切断後ばらばらにならない限り、その一部のみをウエハ10の表面に接着しておいてもよい。粘着フィルムを接着剤によってシリコンウエハ10に接着する場合は、接着剤も光透過性のものが用いられる。
保護フィルムの代わりに、シリコンウエハ10を治具に固定してレーザの照射を行ってよく、このような構成によっても、切断後、各ICチップがばらばらになってしまうのを防ぐことができる。図7に治具の一例を示す。治具86には、ICチップ80a、80b、および80cのそれぞれの下部となる位置に空洞84が設けられており、空洞84の内部を真空、または減圧することにより、各ICチップを吸着することができる。切断後、真空状態を解除すれば、個片化されたICチップを治具から外すことができる。なお、吸着方法は、真空または減圧に限定されず、公知の方法を用いて、各ICチップを治具に固定化可能である。
治具86には、切断予定線のレーザ照射面と反対側の面に来る部分に、溝82が形成されている。このような構造により、レーザ照射によって治具が傷つけられることを防ぎ、また、裏面に飛び出した飛散物の飛行を妨げないので、飛散物がシリコンウエハ10に付着するのを防ぐことができる。
なお、レーザ照射による切断は、真空中で、または減圧された雰囲気中で、あるいはHe等の比重が小さい分子を含む雰囲気中で行うことが好ましい。周囲に飛散物の飛行を妨げるような比重の大きい分子が多いと、シリコンウエハ10にこれらの飛散物が付着してしまう。そこで、飛散物が遠くに飛ぶのを妨げないような比重の小さい分子を含む気体や、真空中で切断を行えば、加工品質を向上させることができる。
<第二の実施形態>
(溝の形成工程)
本実施形態でも、シリコンウエハ10の表面に形成された複数のICチップを個片化するために、本発明に係る切断方法を用いる。ICチップは千鳥配置に形成されているので、切断予定線100がT字型に交わる点(102、104等)が多数存在する。本実施形態では、基板(シリコンウエハ10)表面に溝を形成することにより、切断予定線に沿ったシリコンウエハ10の断面積を小さくする。
図8に、切断予定線100に沿って、シリコンウエハ10の表面に形成された溝周辺の斜視図を示す。本実施形態では、溝90aおよび90bは、幅Wで、シリコンウエハ10の両面から形成され、ウエハ10の厚さ方向の中央に厚さTのウエハが残されている。
このような溝は、シリコンウエハの場合、フォトリソグラフィー法とウェットエッチング法により容易に形成できる。具体的には、まずシリコンウエハ10の両面に、ポジ型のフォトレジストを塗布し、幅Wの直線を刳り貫いたマスクを用いて光を照射し、現像することによって、溝90aおよび90bの形状通りにフォトレジストを除去することができる。続いて、水酸化カリウムを含むエッチャントに、この基板を浸漬させることによって、溝が形成される。溝の深さは、エッチャントに浸漬する時間で制御することができる。溝の深さを制御することで、厚さTを調整することができるが、厚さTは、ウエハ10をそのまま搬送できる強度を与えるようにすることが好ましい。また、溝の深さは、切断予定線に沿ってレーザを照射した際に、その飛散物が飛び散ってシリコンウエハ10の表面を汚染しないように、比較的深くすることが好ましい。
なお、本実施形態では、溝の底部が平らで溝の断面が正方形または長方形となるような形状に形成しているが、溝の断面はV字型やU字型であってもよい。溝の形成方法も、ウェットエッチングに限定されず、当業者であれば基板の材質と溝の形状によって、適宜方法を選択することができる。
溝を形成することにより、切断予定線に沿ったウエハ10の厚みはTとなる。
(レーザによる切断工程)
溝90aおよび90bを形成後、切断予定線に沿ってレーザを照射し、シリコンウエハ10を切断する。レーザの照射の条件については、実施例1と同様なので説明を省略する。なお、本実施形態では、シリコンウエハ10の切断予定線に沿った部分の厚さは常にTなので、レーザの照射角度は、基板に対して垂直とすることが望ましい。基板に対して垂直に照射する場合、レーザで切断する厚さが最も薄くなる。
なお、本発明は上述した各実施形態の内容に限定されることなく、本発明の要旨の範囲内で種々に変形、変更して実施することが可能である。例えば、シリコンウエハ10の断面積を小さくする方法として、溝の形成と、ミシン目状の孔の形成との両方を行ってもよい。かかる場合は、まずミシン目上の孔を形成した後で、溝を形成すると好適である。
また、本発明に係る切断方法は、シリコン基板のみならず、他の帰属基板やガラス基板に適用することもできる。
本発明に係る切断方法によって個片化さえたICチップはあらゆる目的で使用され、その用途を特に限定されないが、例えばインクジェット式記録プリンタ等に使用することができる。
<第一の実施形態>
(ミシン目状の孔の形成工程)
図1に、本発明によって切断するシリコンウエハ10を示す。本実施形態では、シリコンウエハ10の表面に形成された複数のICチップを個片化するために、本発明に係る切断方法を用いる。ICチップは千鳥配置に形成されているので、切断予定線100がT字型に交わる点(例えば、102、104等)が多数存在する。
図2に、図1の円で囲んだ領域20の拡大図を示す。本実施形態では、ミシン目状の孔202を形成して、レーザで切断する厚さを小さくしている。ミシン目状の孔202は、例えば、フォトリソグラフィー法とウェットエッチング法により容易に形成できる。具体的には、まずシリコンウエハ10表面にポジ型のフォトレジストを塗布し、ミシン目の孔202の形状にあわせて刳り貫いたマスクを用いて光を照射し、現像することによって、孔202の形状通りにフォトレジストを除去することができる。続いて、水酸化カリウムを含むエッチャントに、この基板を浸漬させることによって、孔202が形成される。シリコン基板の場合、ウェットエッチングを用いると、結晶の方向性のために、各孔は図に示すように平行四辺形状となるが、孔の形状は正方形、長方形や円等その他の形状であってもよく、特に限定されない。また、孔の形成方法もウェットエッチングに限られず、基板の材質、形成する孔の大きさ等にあわせて当業者は適宜選択することができる。
ミシン目状の孔と孔の間隔は、図3(A)に示すように比較的広いものよりも、図3(B)に示すように、狭いものの方が好ましい。こうすることによりレーザで切断する長さを短くし、切断する厚さを薄くすることができるので、レーザ加工の場合は格段に効率がよくなる。ミシン目の間隔を細いために基板の強度が低下して搬送に耐えない場合は、ミシン目の孔のそれぞれを図3(B)に示すように小さく形成すればよい。孔の数が増加しても、各孔の間隔が細い方が、レーザ加工速度は速くなる。
(レーザによる切断工程)
ミシン目状の孔202の形成後、切断予定線に沿ってレーザを照射し、シリコンウエハ10を切断する。利用可能なレーザは、例えば、CO2レーザ、YAGレーザ等の固体レーザ、エキシマレーザ等が挙げられるが、中でも固体レーザの基本波か高調波(SHG、THG)が好ましく、約10kHz以上の高繰り返しレーザを用いるとよい。また、レーザ加工装置は集光光学系のものを用い、レーザ強度を高めることが好ましい。
次に、図4を用いて、レーザの基板に対する好適な照射角度について説明する。図4(B)は、図4(A)の線IV(B)−IV(B)線に沿った断面図を示す。矢印(イ)〜(ハ)はレーザの光路を表す。孔202はシリコンウエハ10を貫通するように設けられ、ICチップを個片化するためには、孔と孔の間の領域206をレーザで切断する必要がある。
ここで、矢印(イ)で示す光路に従って、ウエハ10に対して垂直に(θ1=90°)レーザを照射すると、レーザで切断する厚さは、α1で示される厚さとなる。一方、矢印(ロ)で示す光路に従って、基板に対して90°より小さい角度θ2でレーザを照射すれば、レーザで切断する厚さは、α2となり、矢印(ハ)で示す光路に従って、θ2より小さい角度θ3で照射すれば、レーザで切断する厚さはα3でよい。上述のように、レーザで加工する厚さが薄いほど、加工速度および加工品質が向上されるので、本実施形態においては、レーザ照射装置の構成上可能である限り、レーザと基板のなす角θをできるだけ小さくすることが好ましい。
また、本実施形態のように、レーザで加工する箇所が複数ある場合には、レーザビームを位相格子などで分岐することによって、同時に複数箇所の切断を行うことができる。ビームの分岐方法については、当業者はレーザの種類や切断対象の大きさ等にあわせて適宜選択することができる。
さらに、レーザの照射は、切断予定線に沿って一方向に繰り返し照射するよりも、切断予定線に沿って両方向に往復走査させる方が好ましい。図5は、レーザで基板を切断する場合の断面図を示す。一般に、レーザが基板60に入る端面において、最も加工効率がよく、最も深い位置までレーザが到達する。破線62は、レーザが到達する深度を示し、領域64はレーザによって溝が形成される領域である。本実施形態の場合、切断予定線の両端から往復するようにレーザを照射すると、最も効率よく切断が進み、飛散物も少なくすることが可能となる。
以上より、本実施形態では、レーザビームを位相格子等で分岐して、複数の領域206に同時にレーザを照射できる構成とし、ウエハ10に対するレーザの入射角度θをできるだけ小さくした状態で、切断予定線に沿って往復するようにレーザを走査させることにより、最も効率よく、きれいな切断面を得ることができる。
なお、レーザ照射工程に先立って、シリコンウエハ10に保護フィルムを貼っておくことができる。こうすることにより、レーザ切断後、各ICチップがばらばらに脱落するのを防ぐことができる。また、伸縮性のある保護フィルムを用いれば、このフィルムを四方八方に拡げることによって、各ICチップが分離され、個片化しやすくなる。
図6(A)に、ICチップ70a、70b、70cに保護フィルム72が貼付された様子を示す。図6(B)に示すように、保護フィルム72を拡げることにより、各ICチップは分離される。従来のように、保護フィルム72を拡げる応力によってICチップを切断するのではなく、すでに切断された個々のICチップを引き離すだけなので、この工程でのチップの破損は生じにくい。
なお、保護フィルム72は、切断に用いられるレーザ光に対して透過性のあるものが選択される。レーザ光を吸収する材料を用いると、ウエハ10の切断工程で、保護フィルムも一緒に切断されてしまうからである。粘着フィルムは、ウエハ10の両面に貼付してもよいし、片面であってもよい。また、全面に接着してもよいし、各ICチップが切断後ばらばらにならない限り、その一部のみをウエハ10の表面に接着しておいてもよい。粘着フィルムを接着剤によってシリコンウエハ10に接着する場合は、接着剤も光透過性のものが用いられる。
保護フィルムの代わりに、シリコンウエハ10を治具に固定してレーザの照射を行ってよく、このような構成によっても、切断後、各ICチップがばらばらになってしまうのを防ぐことができる。図7に治具の一例を示す。治具86には、ICチップ80a、80b、および80cのそれぞれの下部となる位置に空洞84が設けられており、空洞84の内部を真空、または減圧することにより、各ICチップを吸着することができる。切断後、真空状態を解除すれば、個片化されたICチップを治具から外すことができる。なお、吸着方法は、真空または減圧に限定されず、公知の方法を用いて、各ICチップを治具に固定化可能である。
治具86には、切断予定線のレーザ照射面と反対側の面に来る部分に、溝82が形成されている。このような構造により、レーザ照射によって治具が傷つけられることを防ぎ、また、裏面に飛び出した飛散物の飛行を妨げないので、飛散物がシリコンウエハ10に付着するのを防ぐことができる。
なお、レーザ照射による切断は、真空中で、または減圧された雰囲気中で、あるいはHe等の比重が小さい分子を含む雰囲気中で行うことが好ましい。周囲に飛散物の飛行を妨げるような比重の大きい分子が多いと、シリコンウエハ10にこれらの飛散物が付着してしまう。そこで、飛散物が遠くに飛ぶのを妨げないような比重の小さい分子を含む気体や、真空中で切断を行えば、加工品質を向上させることができる。
<第二の実施形態>
(溝の形成工程)
本実施形態でも、シリコンウエハ10の表面に形成された複数のICチップを個片化するために、本発明に係る切断方法を用いる。ICチップは千鳥配置に形成されているので、切断予定線100がT字型に交わる点(102、104等)が多数存在する。本実施形態では、基板(シリコンウエハ10)表面に溝を形成することにより、切断予定線に沿ったシリコンウエハ10の断面積を小さくする。
図8に、切断予定線100に沿って、シリコンウエハ10の表面に形成された溝周辺の斜視図を示す。本実施形態では、溝90aおよび90bは、幅Wで、シリコンウエハ10の両面から形成され、ウエハ10の厚さ方向の中央に厚さTのウエハが残されている。
このような溝は、シリコンウエハの場合、フォトリソグラフィー法とウェットエッチング法により容易に形成できる。具体的には、まずシリコンウエハ10の両面に、ポジ型のフォトレジストを塗布し、幅Wの直線を刳り貫いたマスクを用いて光を照射し、現像することによって、溝90aおよび90bの形状通りにフォトレジストを除去することができる。続いて、水酸化カリウムを含むエッチャントに、この基板を浸漬させることによって、溝が形成される。溝の深さは、エッチャントに浸漬する時間で制御することができる。溝の深さを制御することで、厚さTを調整することができるが、厚さTは、ウエハ10をそのまま搬送できる強度を与えるようにすることが好ましい。また、溝の深さは、切断予定線に沿ってレーザを照射した際に、その飛散物が飛び散ってシリコンウエハ10の表面を汚染しないように、比較的深くすることが好ましい。
なお、本実施形態では、溝の底部が平らで溝の断面が正方形または長方形となるような形状に形成しているが、溝の断面はV字型やU字型であってもよい。溝の形成方法も、ウェットエッチングに限定されず、当業者であれば基板の材質と溝の形状によって、適宜方法を選択することができる。
溝を形成することにより、切断予定線に沿ったウエハ10の厚みはTとなる。
(レーザによる切断工程)
溝90aおよび90bを形成後、切断予定線に沿ってレーザを照射し、シリコンウエハ10を切断する。レーザの照射の条件については、実施例1と同様なので説明を省略する。なお、本実施形態では、シリコンウエハ10の切断予定線に沿った部分の厚さは常にTなので、レーザの照射角度は、基板に対して垂直とすることが望ましい。基板に対して垂直に照射する場合、レーザで切断する厚さが最も薄くなる。
なお、本発明は上述した各実施形態の内容に限定されることなく、本発明の要旨の範囲内で種々に変形、変更して実施することが可能である。例えば、シリコンウエハ10の断面積を小さくする方法として、溝の形成と、ミシン目状の孔の形成との両方を行ってもよい。かかる場合は、まずミシン目上の孔を形成した後で、溝を形成すると好適である。
また、本発明に係る切断方法は、シリコン基板のみならず、他の帰属基板やガラス基板に適用することもできる。
本発明に係る切断方法によって個片化さえたICチップはあらゆる目的で使用され、その用途を特に限定されないが、例えばインクジェット式記録プリンタ等に使用することができる。
厚さによる切断速度の違い
厚さが異なる2枚のシリコンウエハをレーザ照射によって切断し、切断速度を測定した。結果を表1に示す。なお、レーザ照射の条件は、レーザパワーは3W、パルス繰り返し数は20kHzとした。
厚さが異なる2枚のシリコンウエハをレーザ照射によって切断し、切断速度を測定した。結果を表1に示す。なお、レーザ照射の条件は、レーザパワーは3W、パルス繰り返し数は20kHzとした。
ミシン目状に孔を形成した場合の切断速度
400μmのシリコンウエハに、切断予定線上にミシン目状の孔を形成した場合としない場合について、レーザ照射による切断速度を測定した。レーザパワーは1.5W、パルス繰り返し数は20kHzとした。結果を表2に示す。
400μmのシリコンウエハに、切断予定線上にミシン目状の孔を形成した場合としない場合について、レーザ照射による切断速度を測定した。レーザパワーは1.5W、パルス繰り返し数は20kHzとした。結果を表2に示す。
10…シリコンウエハ、100…切断予定線、202、204…ミシン目状の形成された孔、60…基板、64…レーザで切断された領域、66…応力をかけて切断した領域、68a、68b…溝、70a〜70c、80a〜80c…ICチップ、72…保護フィルム、86…治具、90a、90b…溝
Claims (11)
- 基板を切断予定線に沿って切断する基板の切断方法であって、
前記切断予定線に沿って基板にミシン目状の孔を形成する工程と、
前記切断予定線に沿ってレーザを照射する工程と、を含む基板の切断方法。 - 基板を切断予定線に沿って切断する基板の切断方法であって、
前記切断予定線を含む溝を形成する工程と、
前記切断予定線に沿ってレーザを照射する工程と、を含む基板の切断方法。 - 前記溝を前記基板の両面に形成する、請求項2に記載の切断方法。
- 前記レーザを照射する工程で、基板に対するレーザの照射角度を、レーザの光路が基板内部を通過する距離ができるだけ小さくなるように選択する、請求項1から4のいずれか1項に記載の切断方法。
- 前記レーザを照射する工程で、基板に対して少なくとも2以上の照射角度でレーザを照射する、請求項1から4のいずれか1項に記載の切断方法。
- 前記レーザを照射する工程で、前記レーザを前記切断予定線に沿って両方向に複数回照射する、請求項1から5のいずれか1項に記載の切断方法。
- 前記レーザを照射する工程を、前記基板表面にレーザ光透過性を有するフィルムを貼付して行う、請求項1から6のいずれか1項に記載の切断方法。
- 前記フィルムが伸縮性を有するフィルムである、請求項7に記載の切断方法。
- 前記レーザを照射する工程を、前記基板を治具に固定して行う、請求項1から8のいずれか1項に記載の切断方法。
- 前記治具が、切断により分割される基板の各部分を吸着可能である、請求項9に記載の切断方法。
- 請求項1から10のいずれか1項に記載の切断方法によりシリコンウエハを切断することを含む、半導体チップの製造方法。
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JP2012210825A (ja) * | 2010-05-10 | 2012-11-01 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | インクジェットプリントヘッド |
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