JP2006026563A - 懸濁化学物質を含有した廃液の処理方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 化学物質を含有した廃液の処理を、小型の装置で自動的に実行可能とする。
【解決手段】 廃液中の化学物質を分解処理したときに生成した高含水量の固形分を含む懸濁液体を、遠心分離のため高速回転動作中である分離容器30内へ注ぎ込んで固形分と液体とを分離し、濾過液体を廃液しながら分離容器30内に捕集可能な限界量以下まで濾過脱水ケーキ固形物を堆積させるよう、懸濁液中から分離し脱水し、分離容器30内に堆積された濾過脱水ケーキ固形物にリング状の溝を切って表面積を拡大すると共に乾燥したときに微細粒塊化される形状に成形してから乾燥固化して微細化し、分離容器30内で乾燥、微細化され減量化された固形廃棄物を吸引し、フィルターで固気分離して回収容器50A内に自動的に回収し廃棄可能とすることを特徴とする懸濁化学物質を含有した廃液の処理方法及び装置。
【選択図】 図1

Description

この発明は、写真の現象に用いられた廃液等の中に含まれる化学物質の分解生成で発生する固形分解物を捕集し、含水率の低い乾燥固形分物質を得る懸濁化学物質を含有した廃液の処理方法及び装置に関する。
一般に、写真廃液を廃棄する場合には、写真廃液を分解処理して生成された化学物質の固形分解物が溶液中に浮遊した懸濁状態とし、さらに、この溶液中から懸濁固形分解物を分離して除去する分離処理を行い、無害化された液体を破棄し、固形分解物を分離回収している。
従来、写真廃液を分解処理して化学物質の固形分解物が浮遊した状態の懸濁液から固形分解物を分離処理する装置には、例えば、多孔性フィルター濾過の手段により固形分解物を分離回収するものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、溶液から固形分解物を分離処理する手段として利用できる固液分離の方法には、例えば、液体サイクロン、遠心分離機、及び、遠心濾過機による分離手段が提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5参照。)。
このように、写真廃液を分解処理して固形分解物を生成し、この固形分解物を分離処理する装置では、分解処理時に生成される化学物質の固形分含水率が約90%強であるため、例えば、多孔性フィルター濾過の手段を用いると多孔性フィルターからの回収除去処理が困難である。さらに、多孔性フィルター濾過の手段を用いた固形分解物を分離処理する装置では、回収処理のため除去したスラリー状の固形物のハンドリングと、使用機器類の洗浄に多大な労力を要し、かつ、多量の洗浄水を使用しての洗浄を行わなければならない。
液体サイクロンの手段を用いた分離処理装置では、固体スラリー物の含水率が98%以上となるため、回収時に移し替え等のハンドリングは容易であるが、含水率の低下を図るため遠心濾過等による脱水を行うことが必要となる。
また、遠心分離機を利用する手段においては、例えば、遠心分離機で脱水した下水汚泥ケーキを乾燥機で乾燥させる方法が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。しかし、脱水された下水汚泥ケーキの含水率は、80数%前後であり、別途設置された乾燥機に移送ハンドリングすることは容易でなく、遠心分離機内や移送配管内への付着残差物の発生及びその付着残差物の処置回収手段も必要となる。
さらに、感光材料処理廃液の処理において、遠心濾過機を用いて固形分を分離する手段が提案されている(例えば、特許文献5参照。)。しかし、この遠心濾過機を用いた手段では、濾布からの固形分の回収処置及び乾燥方法については記載されていない。
また、水分を含有する固形分を乾燥する方式には、熱風通気乾燥方式と、減圧乾燥方式がある。この熱風通気乾燥方式は、水分を含有する固形分を貯留する容器内に熱風を送り込んで乾燥させる(例えば、特許文献6参照。)。
減圧乾燥方式は、水分を含有する固形分を密閉容器に充填し、真空ポンプで密閉容器内のエアーを抜いて減圧すると共に、密閉容器に充填された水分を含有する固形分を撹拌する撹拌機を設置し、この撹拌機の撹拌部材に熱媒を供給して、水分を含有する固形分を加熱乾燥させることが提案されている(例えば、特許文献7参照。)。
また、ヌッチェ型濾過機又は濾布による濾過機により、溶液中の固形分をベルトコンベアに構成した帯状の濾材で濾過した後、濾過されて残った水分を含有する固形分を帯状の濾材上で乾燥してから、帯状の濾材上に載せて排出口へ搬送するものが提案されている(例えば、特許文献8参照。)。このような濾過乾燥装置は、大量の被処理物を濾過乾燥する大規模設備として構成するのに適したものであるため、小型化が困難であり、濾過するだけで遠心分離による脱水をしないから濾過された固形分の含水率が例えば90%以上と高いので、含水率が高い固形分を乾燥させるのに要するエネルギーコストが大きくなってしまうという問題がある。
特許第3384166号公報 特許第2825695号公報 特許第3046554号公報 特開平8−192200号公報 特開平5−68980号公報 特開平7−136662号公報 特開平1−184008号公報 特開平11−57327号公報
本発明は前述の事実を考慮し、廃液中の化学物質を分解処理したときに生成した高含水量の固形分を、液中から分離し脱水し、乾燥固化して微細化した後に回収して、固形廃棄物を減量化した状態で廃棄できるようにする一連の処理を、比較的小型の装置で自動的に実行可能とする、懸濁化学物質を含有した廃液の処理方法及び装置を新たに提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の化学物質を含有した廃液の処理方法は、廃液中の化学物質を分解処理したときに生成した高含水量の固形分を含む懸濁液体を、遠心分離のため高速回転動作中である分離容器内へ注ぎ込んで固形分と液体とを分離し、濾過液体を廃液しながら分離容器内に捕集可能な限界量以下まで濾過脱水ケーキ固形物を堆積させるよう、懸濁液中から分離し脱水する工程と、分離容器内に堆積された濾過脱水ケーキ固形物にリング状の溝を切って表面積を拡大すると共に乾燥したときに微細粒塊化される形状に成形してから乾燥固化して微細化する工程と、分離容器内で乾燥、微細化され減量化された固形廃棄物を吸引し、フィルターで固気分離して回収容器内に自動的に回収し廃棄可能とする工程と、を有することを特徴とする。
上述の処理方法によれば、その液中から分離し脱水する工程で、高含水量の固形分を含む液体を分離容器内へ注ぎ込むと、遠心力の作用で濾過され分離された濾液が排液される。この動作を所定時間継続して実行することにより、分離容器内に固形分解物を捕集可能な限界量以下まで堆積させる。これにより、分離容器に一回に入る溶液の容量の何倍にも上る量の高含水量の固形分が液中に浮遊する液体を一度の処理工程で処理できるため処理効率を大幅に向上できると共に、一回に固形分を液中から分離し脱水する溶液の量と比較して、分離容器の容量を大幅に削減できるから、分離容器を小型化し、懸濁化学物質を含有した廃液の処理装置全体を大幅に小型化することができる。次に、乾燥固化して微細化する工程では、分離容器内に堆積された濾過脱水ケーキ固形物にリング状の溝を切って表面積を拡大すると共に乾燥したときに微細粒塊化される形状に成形してから乾燥するので、分離容器内に乾燥されて微細粒塊化された状態の固形物が残るようにできる。このように分離容器内に残された微細粒塊化された固形廃棄物は、次の工程で、吸引されて搬送され、フィルターで固気分離して廃棄可能な状態にされて回収容器内に自動的に回収される。よって、処理廃液中の化学物質の固形物回収を、短時間で効率的に、高回収率で行うことができる。
本発明の請求項2に記載の化学物質を含有した廃液の処理装置は、溶液中に浮遊する固形分解物を捕集する機能を有する内部に多孔性フィルターを配置した分離容器を回転可能に装着した遠心濾過機と、遠心濾過機で遠心分離するよう高速回転動作中である分離容器内へ固形物含有溶液を適量ずつ送液する供給手段と、分離容器が回転して遠心分離された濾過液体を排出する廃液手段と、分離容器が回転して遠心分離されて分離容器の周壁面上に層状に堆積された濾過脱水ケーキ固形物にリング状の溝を切って表面積を拡大すると共に乾燥したときに微細粒塊化される形状に成形するため、櫛状に形成された成形部材と、分離容器の周壁面上に堆積され成形部材でリング状の溝が形成された濾過脱水ケーキ固形物を、微細粒塊化されるように乾燥させる乾燥手段と、分離容器内に乾燥され微細粒塊化された状態で溜まった固形物を周囲の気体と共に吸引して搬送し回収貯蔵器内へ回収する固形物回収手段と、を有することを特徴とする。
上述のように構成することにより、供給手段から固形物含有溶液を適量づつ、遠心濾過機で遠心分離するよう高速回転動作中である分離容器内へ送液し、遠心力の作用で濾過され分離された濾液を排液させながら分離容器内に固形分解物を捕集可能な限界量以下まで堆積させる。これにより、分離容器に一回に入る溶液の容量の何倍にも上る量の高含水量の固形分が液中に浮遊する液体を処理できるため処理効率を大幅に向上できると共に、一回に固形分を液中から分離し脱水する溶液の量と比較して、分離容器の容量を大幅に削減できるから、分離容器を小型化し、化学物質を含有した廃液の処理装置全体を大幅に小型化することができる。また、櫛状に形成された成形部材によって、分離容器が回転して遠心分離されて分離容器の周壁面上に層状に堆積された濾過脱水ケーキ固形物にリング状の溝を切って表面積を拡大すると共に乾燥したときに微細粒塊化される形状に成形する。この後乾燥手段で微細粒塊化されるように乾燥させるので、分離容器内に乾燥されて微細粒塊化された状態の固形物が残るようにできる。このように分離容器内に残された微細粒塊化された固形廃棄物は、固形物回収手段によって、周囲の気体と共に吸引されて搬送され回収貯蔵器内へ自動的に回収することができる。よって、処理廃液中の化学物質の固形物回収を、短時間で効率的に、高回収率で行うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の化学物質を含有した廃液の処理装置において、固形物回収手段により回収貯蔵器内へ吸引された固形物と気体とをフィルターで分離し、気体だけを遠心濾過機内へ戻す循環気管を設けたことをことを特徴とする。
上述のように構成することにより、請求項1に記載の発明の作用、効果に加えて、固形物回収手段により、分離容器内の微細粒塊化された固形廃棄物を吸引して回収貯蔵器内へ搬送するのに利用する気体を循環して再使用するので、化学物質を含有した廃液の処理装置の外部に固形物回収手段から気体が排出されることを防止し、よりクリーンな処理を可能とする。
本発明の懸濁化学物質を含有した廃液の処理方法及び装置によれば、廃液中の化学物質を分解処理したときに生成した高含水量の固形分を、液中から分離し脱水し、乾燥固化して微細化した後に回収して、固形廃棄物を減量化した状態で廃棄できるようにする一連の処理を、比較的小型の装置で自動的に実行できるという効果がある。
本発明の懸濁化学物質を含有した廃液の処理方法及び装置に係わる実施の形態について、図1及び図2を参照しながら説明する。
図1に示す化学物質を含有した廃液の処理装置10は、廃液中の化学物質を分解処理したときに生成した高含水量の固形分を、液中から分離し脱水する工程と、乾燥固化して微細化する工程と、微細化し減量化した固形廃棄物を回収して廃棄可能とする工程とを連続して自動的に実行できる、いわゆるバッチシステムとして構成する。
この化学物質を含有した廃液の処理装置10では、例えば、写真廃液を処理対象とする。この写真廃液には、カラー感光材料と白黒感光材料の処理に用いられる写真処理液の廃液の他、定着廃液または写真製版等写真工業で発生した種々の廃液が含まれる。
この写真廃液には、写真処理液の処方に含まれて消費されなかった構成薬品、すなわち現像液由来の現像主薬、アルカリ化合物、緩衝剤、亜硫酸塩やヒドロキシルアミン誘導体などの補恒剤、アルカリハライドなど、定着系処理液由来のチオ硫酸や亜硫酸のアンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アルカリハライドなど、漂白系処理液由来のポリアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩などの漂白剤、再ハロゲン化剤、緩衝塩など、その他各工程槽から排出される硬水軟化剤、界面活性剤などの機能性化合物など、が含まれている他に、処理中に感光材料から溶出した例えばゼラチンや感光色素などの溶出成分及び処理中に生じた反応生成物が混在しており、多岐に亘る化学成分を含んでいる。
写真廃液を水質環境要因からみれば、高濃度のBOD、COD、窒素、リンを含み、且つ、EDTA等生物処理または化学処理によっても難分解性成分が多量に含まれている。処理の種類及びその処理の各工程からの廃液の混合比率によりかなり変動はするが、おおよそCOD 30,000〜50,000mg/l、BOD 5,000〜15,000mg/l、TOC(Total Organic Carbon)10,000〜25,000mg/l、ケルダール窒素 10,000〜15,000mg/l、トータル燐 100〜500mg/l の範囲である。COD:BOD:TOC の比率は概ね 4:1:1.5でCOD が高い特徴があり、またC:N:P の元素比率はほぼ 100:100:1でN の含有率が高い特徴がある。
図1に示すように、本実施の形態に係わる化学物質を含有した廃液の処理装置10は、主要な構成として、固形分解物が懸濁する溶液を貯留するストック槽12と、溶液と固形分解物とを遠心分離する遠心濾過機14と、乾燥固形物を回収して貯蔵する回収貯蔵器16と、制御盤18とを備えている。
この化学物質を含有した廃液の処理装置10では、図示しない分解装置によって、電解酸化法や超音波キャビテーション分解法による処理で写真廃液に含まれていた化学物質を分解することにより生成した固形分解物が浮遊懸濁する溶液を、ストック槽12内に貯留しておく。
このストック槽12の底部には、内部に貯留している固形分解物が浮遊する溶液を撹拌するためのマグネットカップリング方式の撹拌機20と、ストック槽12の底部から溶液を引き出して遠心濾過機14の分離容器30内へ適量づつ送液する固形物含有溶液の供給手段のため配設した送液注入管22とを設ける。この送液注入管22には、固形物含有溶液の供給手段を構成するため溶液排出弁24と、流量調整弁26とを配設する。
このストック槽12内には、写真廃液の分離処理が完了し微細固形分解物が浮遊懸濁する溶液に凝集剤を添加して撹拌機20によって撹拌し凝集剤を混合させ、極微細径の粒子も凝集させるようにする。このとき、添加する凝集剤の量は、溶液の1(l)当たり0.01g〜0.5g、望ましくは、0.05g〜0.1gとする。ここで用いる凝集剤としては、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、ポリ塩化アルミニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、ポリ塩化アルミニウム等の無機凝集剤又はポリアクリルアミド系高分子、ポリアクリル酸(塩)等の有機凝集剤が望ましい。
遠心濾過機14は、密閉容器として構成したケーシング28の内部に、略籠状(有底円筒状)に形成した分離容器30を回転可能に装着する。この分離容器30の内部には、多孔性フィルターを配置する。すなわち、この遠心濾過機14では、ケーシング28の底面を貫通する駆動モータ32の回転軸34の頂部に分離容器30の底部中央を固着することにより、駆動モータ32で分離容器30を回転駆動可能に構成する。なお、この遠心濾過機14では、駆動モータ32の回転軸34がケーシング28の底面を貫通する部分に液漏れ防止シール構造を設けることにより液漏れを防止する。
多孔性フィルターは、分離容器30内へ投入された溶液を濾過することで、この溶液中に浮遊する固形分解物を、多孔性フィルターの表面上に捕集する機能を有する。
この多孔性フィルターとしては、UF膜、RO膜、多孔性ポリマーの単膜フィルター、セラミック単膜フィルター、パルプ繊維フィルターを使用できる。この多孔性フィルターとしては、0.05μmから50μm、好ましくは0.1μmから30μm、より好ましくは0.2μmから10μmのポアサイズを有するものを使用できる。具体的には、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスルホン、アクリルニトリル等の多孔性ポリマーの単膜フィルター、多孔性ガラス、素焼き板、火成岩板、発泡性窒化物等のセラミック単膜フィルター、濾紙、0.01デニールの繊維(ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン)の繊維フィルター、等が上げられる。これらのフィルターの市販品としては、ユアサ(株)製の各種ユミクロン膜、ミリポア社製のミリポアフィルター(例えば、ミリポアAA、DA、HA、PH、GS、FG、UC、UM、US、GU、HP等が挙げられる)、(株)クラレ製精密濾過フィルター(SF−301、SF−101、SF−401)、ゴアテックス社製のゴアテックス膜等が挙げられる。
この遠心濾過機14では、ケーシング28の蓋部材28Aにおける、分離容器30の内周面に近接した所定部位に、成形部材36を下方に向けて突設する。この成形部材36は、可撓性に富み(フレキシブルであること)耐薬品性に優れた材料製(テフロン(登録商標)、ポリプロピレン等製)で、大型の櫛状に形成する。この成形部材36は、同形状の櫛の歯複数を有し、これら櫛の歯を所定間隔で相互に平行に配置して構成する。この成形部材36では、各櫛の歯の長さを略30mmに形成し、各櫛の歯の間隔が2〜5mmとなるように形成する。このように形成した成形部材36は、各櫛の歯の先端が、分離容器30の周壁面上にある多孔性フィルターの内面から1〜2mmの間隔を開けて位置するように固定して配置する。なお、この成形部材36は、分離容器30の周壁面上にある多孔性フィルターの内面から1〜2mmの間隔を開けた成形用の位置と、多孔性フィルターの内面に層状に堆積される濾過脱水ケーキ固形物の厚さ以上の距離離間した退避位置との間を移動操作可能に構成し、分離容器30が脱水のために高速回転しているときに退避位置に退避し、分離容器30を比較的低速で回転させてから多孔性フィルターの内面から1〜2mmの間隔を開けた成形用の位置へ移動させるように構成しても良い。
また、ケーシング28の蓋部材28Aには、多孔性フィルター装着の分離容器30の中央部に対応した位置に、前述した送液注入管22の排出口部分を貫通させて配設し、送液注入管22の排出口から固形分解物が浮遊する溶液を分離容器30内の中央部に向けて排出するように構成する。
さらに、ケーシング28の蓋部材28Aには、乾燥用送気手段と、微細化した固形物回収手段とを兼用した、気管手段38を配設する。この気管手段38は、蓋部材28Aにおける分離容器30の内部上方に対応する所定位置に穿設された貫通穴にガイド筒部材40を立設し、このガイド筒部材40の筒穴内に通気パイプ42を挿通させて構成する。
この通気パイプ42は、図示しない操作機構によって、図1に実線で示す、分離容器30内の中間高さまで上昇した送気位置と、想像線で示す、分離容器30内の高さ方向で底面近傍まで降下した吸引位置との間を自動的に移動操作可能に構成する。
なお、この気管手段38は、通気パイプ42を手動操作で送気位置と、吸引位置とに移動して留め置けるように構成しても良い。さらに、気管手段38は、通気パイプ42を固定する構造に構成しても良い。この場合には、通気パイプ42を蓋部材28Aに貫通させた状態で固定し、通気パイプ42の先端の開口が分離容器30内の高さ方向で底面近傍まで降下した吸引位置に位置するよう設置する。
また、通気パイプ42には、その基端側に接続された通気管44の端部を、流路を2方向へ切り換え可能な三方弁装置46(三方バルブ)に接続する。この三方弁装置46には、その分岐される一方の接続口に、送気管52を介して、乾燥手段である乾燥用の温風を供給するための温風送風装置(ドライヤ)48を接続し、他方の接続口に、吸気管54を介して、回収貯蔵器16を接続する。この微細化した固形物回収手段を構成するための回収貯蔵器16では、縦方向に長く形成したバキュームチャンバー50の下半分の回収容器部分50Aを、着脱機構50Bによって着脱可能に構成する。
また、この微細化した固形物回収手段を構成するためバキュームチャンバー50の上端面部には、遠心バグフィルター56を配設する。さらに、バキュームチャンバー50の上側周面部には、吸気管54の端部を開口させ、この吸気管54から吹き出された気体(ここでは空気)が遠心バグフィルター56の周面部に吹き付けられて気体に混ざった固形物が遠心バグフィルター56で濾され、遠心バグフィルター56の表面から固形物が自重で回収容器部分50A内へ落下するように構成する。
この遠心バグフィルター56には、その内部に連通するよう吸気管58の一端部を接続する。この吸気管58の他端部には、エアフィルター60を介して、バキュームポンプ62の吸気口を接続する。
この回収貯蔵器16では、バキュームポンプ62を駆動し、遠心バグフィルター56を介してバキュームチャンバー50内の気体を吸気させ負圧にすることにより、吸気管54側から吸気されるように構成する。そして、前述のように構成した固形物回収手段は、分離容器30内にある乾燥され微細粒塊化された固形物を、通気パイプ42の先端口から周囲の気体と共に吸入し、通気パイプ42、通気管44、三方弁装置46及び吸気管54内を気体に載せて搬送し、回収貯蔵器16内へ導く。
このバキュームポンプ62の排気口には、循環気管64の一端部を接続する。この循環気管64の他端部は、蓋部材28Aを貫通させてケーシング28の内部に臨ませるように構成する。
これにより、三方弁装置46を通気管44から回収貯蔵器16へ続く吸気管54側へ連通するよう切換た状態で、バキュームポンプ62を駆動することにより、通気パイプ42の先端口から分離容器30の底に溜まった微細化された固形物と共にケーシング28内の気体を吸気し、通気管44、三方弁装置46及び吸気管54を通じてバキュームチャンバー50内に吸気し、遠心バグフィルター56によって固形物が除去された気体を、さらにエアフィルター60を通して浄化してからバキュームポンプ62で吸引する。このバキュームポンプ62から排出される気体は、循環気管64を通してケーシング28内へ還流する。このようにして、ケーシング28内の気体を循環させて、分離容器30内の固形物を回収するための気体循環系を構成する。
また、三方弁装置46を通気管44から温風送風装置48へ続く送気管52側へ連通するよう切換た状態で、温風送風装置48を駆動することによって、温風送風装置48で暖められて加圧された乾燥用の気体を、送気管52、三方弁装置46、通気管44及び通気パイプ42を通して、ケーシング28内にある分離容器30の内部に放気する送気系を構成する。
図1に示すように、遠心濾過機14には、ケーシング28の底側周淵部の所定位置に、内部と外部を連通する排出管66を配設する。この排出管66には、廃液を排出する端部側に排液弁68を配設して廃液手段を構成する。また、排出管66には、ケーシング28から排液弁68に至る排出管66の間部分に、上方に向けて分岐する排気管部70を設け、この排気管部70部分に排気弁72を設ける。
この排出管66は、ケーシング28内を気密に保つため閉じていた排液弁68を開放することにより、ケーシング28内の濾過された排液を、外部の図示しない排液槽等へ排出する作用を奏する。また、排出管66に連結する排気管部70は、ケーシング28内を気密に保つため閉じていた排気弁72を開放することにより、ケーシング28内に、温風送風装置48から続く送気系で送気され乾燥に用いられた気体を大気中に排気する作用を奏する。
図1に示す化学物質を含有した廃液の処理装置10では、制御盤18によって駆動制御できるようにするため、制御盤18と、撹拌機20、溶液排出弁24、駆動モータ32、三方弁装置46、温風送風装置48、バキュームポンプ62、排液弁68及び排気弁72とのそれぞれを接続する、制御信号線を接続して構成する。
次に、上述のように構成した本実施の形態に係る化学物質を含有した廃液の処理装置を、いわゆるバッチシステムによって写真廃液を連続処理するときの作用及び動作について、図2のフローチャートに従って説明する。
化学物質を含有した廃液の処理装置10では、写真廃液の連続処理を高含水量の固形分を液中から分離し脱水する工程から開始する。この高含水量の固形分を液中から分離し脱水する工程では、制御盤18が、図2に示すステップ100で排液弁68を開放する制御を行い、次のステップ102へ進む。このステップ102では、駆動モータ32を高速回転(5000rpm)させるよう駆動を開始し、次のステップ104へ進む。
ステップ104では、溶液排出弁24を開放し、次のステップ106へ進む。このステップ104では、ストック槽12内に貯留されていた高含水量の固形分が液中に浮遊懸濁する液体に凝集剤が添加されたものが重力の作用で自然に送液注入管22内を流下し、遠心分離のため高速回転動作中である分離容器30内へ注ぎ込まれる。このとき、流量調整弁26で多孔性フィルター装着の分離容器30内へ注ぎ込む液体の流量を調整することによって、高速回転している多孔性フィルター装着の分離容器30内から濾過されていない液体が飛び出すことが無いように調整する。
この高速回転される多孔性フィルター装着の分離容器30の遠心加速度は、800〜3000Gとなるようにし、さらに、設備費とランニングコストの面から1000〜2000Gとなるようにすることが望ましい。
このように高速回転される多孔性フィルター装着の分離容器30内へ、ストック槽12内に貯留されていた高含水量の固形分が液中に浮遊する液体に凝集剤が添加されたものを注ぎ込むと、遠心力の作用で、分離容器30に配置した多孔性フィルターによって濾過され、多孔性フィルターの表面に固形分解物と凝集剤とが捕集される。これと共に、清澄化処理され分離された濾液が排出管66から図示しない濾液ストックタンクに排液され貯留される。
このように、多孔性フィルターの表面に固形分解物と凝集剤とが捕集されるようにすることにより、多孔性フィルターに沈積した固形分解物(固体スラリー物)が剥離しやすくなる。
次のステップ106では、ステップ104の動作を所定時間継続して実行することにより、分離容器30の周壁面上にある多孔性フィルターの表面に捕集され脱水された濾過脱水ケーキ固形物を、成形部材36の櫛の歯の長さ以上にならない、分離容器30に配置した多孔性フィルターの表面上に固形分解物と凝集剤とを捕集可能な限界量以下まで堆積させる。
このとき、高速回転する分離容器30の多孔性フィルター上に堆積された濾過脱水ケーキ固形物は、回転しながら静止している成形部材36の各櫛の歯に削られてリング状の溝が切られることにより表面積が拡大し、このリング状の溝が切られた濾過脱水ケーキ固形物を乾燥したときに微細粒塊化される形状に成形される。
また、この化学物質を含有した廃液の処理装置10では、分離容器30に一回に入る溶液の容量(本実施の形態では、分離容器30の容量を200〜500mlに構成する)の何倍にも上る量の高含水量の固形分が液中に浮遊する液体(本実施の形態では、5000ml)を一度の処理工程で、高含水量の固形分を液中から分離し脱水する処理を完了できるため処理効率を大幅に向上できると共に、一回に固形分を液中から分離し脱水する溶液の量と比較して、分離容器30の容量を大幅に削減できるから、分離容器30及びケーシング28を小型化し、化学物質を含有した廃液の処理装置10全体も大幅に小型化することができる。
すなわち、例えば、5000mlの高含水量の固形分が液中に浮遊する液体を、200〜500ml程度の小型の分離容器30で処理できるようにすることにより、従来のように、5000mlの容量の分離容器を持つ遠心濾過機を使用する場合に比べて、化学物質を含有した廃液の処理装置10全体も大幅に小型化することができる。
このステップ106で所定時間が経過すると、次の濾過脱水ケーキ固形物を乾燥固化して微細化する工程を開始するため次のステップ108へ進み、溶液排出弁24を閉じてから、次のステップ110へ進む。ステップ110では、制御盤18が駆動モータ32の回転数を下げるように制御して、分離容器30を低速回転(10〜100rpm)で回転駆動する状態とし、次のステップ112へ進む。このステップ112では、排液弁68を閉鎖し、次のステップ114へ進む。ステップ114では、排気弁72を開放し、次のステップ116へ進む。このステップ116では、切換弁である三方弁装置46を温風送風装置48側へ連通させるように切換て、次のステップ118へ進む。
ステップ118では、制御盤18が温風送風装置48を駆動し、乾燥用の温風(50から100℃)を送気管52、三方弁装置46、通気管44及び通気パイプ42を介して分離容器30の内部へ送風する。なお、このとき、通気パイプ42は、図示しない操作機構によって、図1に実線で示す、分離容器30内の中間高さまで上昇した送気位置にセットしておく。
このように分離容器30の内部へ送風された乾燥用の温風は、分離容器30と共に低速回転している濾過脱水ケーキ固形物の溝が刻まれて表面に当たって、これを効率良く乾燥させる。すると、溝が刻まれた濾過脱水ケーキ固形物は、乾燥が進むのに従って収縮して亀裂が入り微細粒塊化して粒塊状固形物(直径5mm程度以下の粒状又は粉体状のもの)となり、多孔性フィルターの表面から脱離落下し、分離容器30の底に堆積する。
このステップ118の動作は、次のステップ120で所定時間継続されることにより、分離容器30の周側部にある多孔性フィルターの表面の濾過脱水ケーキ固形物が略全て微細粒塊化して分離容器30の底に堆積する状態となる。
次に、微細化し減量化した固形廃棄物を回収して廃棄可能とする工程が開始され、ステップ122で、制御盤18は、温風送風装置48を停止し、次のステップ124へ進む。ステップ124では、排気弁72を閉塞し、次のステップ126へ進む。ステップ126では、切換弁である三方弁装置46を回収貯蔵器16へ連通する側へ切換て、次のステップ128へ進む。
このステップ128では、制御盤18がバキュームポンプ62を駆動して通気パイプ42の先端口から、分離容器30の底に堆積した微細化し減量化した固形廃棄物をバキュームチャンバー50内に吸引し、遠心バグフィルター56で固気分離して回収容器部分50A内に落下させることにより自動的に回収する。なお、このとき、通気パイプ42は、図示しない操作機構によって、図1に想像線で示す、分離容器30内の高さ方向で底面近傍まで降下した吸引位置にセットし、低速回転する分離容器30の底面上に堆積した微細粒塊状の固形物を満遍なく吸い込める状態にする。また、バキュームチャンバー50内の遠心バグフィルター56で分離された気体は、バキュームポンプ62から排出され、循環気管64を通ってケーシング28内へ循環されて再利用される。
このステップ128の処理は、次のステップ130で所定時間継続して実行されることにより、分離容器30内の微細粒塊状の固形物は、略全て回収容器部分50A内に回収される。そして、ステップ130で所定時間が経過すると、制御盤18は、ステップ132へ進み、バキュームポンプ62を停止して、この化学物質を含有した廃液の処理装置10によるバッチシステムの処理における第1回目の処理を終了し、次の処理動作を連続して開始することになる。
なお、前述した懸濁化学物質を含有した廃液の処理方法及び装置の実施の形態において、分離容器30の多孔性フィルター上に堆積された濾過脱水ケーキ固形物に成形部材36の各櫛の歯によってリング状の溝を切らない場合には、この濾過脱水ケーキ固形物を堆積されたそのままの形状で乾燥することになるため、この濾過脱水ケーキ固形物の乾燥に時間がかかり消費エネルギーも増大し、さらに、濾過脱水ケーキ固形物が大きな塊状となって分離容器30の底へ落下し堆積することになるので、この濾過脱水ケーキ固形物が乾燥固化し大きな塊状となったものを、通気パイプ42によって吸引することがてきなくなる。
よって、分離容器30内から濾過脱水ケーキ固形物が乾燥固化したものを自動的に回収貯蔵器16へ回収する動作ができなくなり、固形廃棄物を減量化した状態で廃棄できるようにする一連の処理システムを構成することが極めて困難となる。そこで、実施の形態では、成形部材36の各櫛の歯を用いて濾過脱水ケーキ固形物にリング状の溝を切ることにより表面積を拡大し、このリング状の溝が切られた濾過脱水ケーキ固形物を乾燥したときに微細粒塊化することにより、通気パイプ42から吸引して自動的に回収貯蔵器16へ回収可能とするものである。 また、上述した本実施の形態では、温風送風装置48によって、乾燥用の温風を分離容器30の内へ送風し、濾過脱水ケーキ固形物を乾燥させるよう構成したが、この分離容器30の内の濾過脱水ケーキ固形物を乾燥させる乾燥手段として、赤外線ヒータを利用しても良い。この場合には、分離容器30の内の濾過脱水ケーキ固形物を乾燥させる際に、赤外線ヒータを分離容器30の内部に挿入して加熱し、それ以外の作業工程では、赤外線ヒータを分離容器30の外部に退避させるように構成する。
次に、本発明の懸濁化学物質を含有した廃液の処理方法及び装置に係る実施例について、比較例と共に説明する。なお、この実施例では、図1に示す構成の化学物質を含有した廃液の処理装置10を用いた。
本実施例において、写真廃液として、富士写真フイルム(登録商標)製プリンタF350を用いて、市販のカラーペーパー(商品名フジカラーペーパーsuper)にカラーネガからプリント焼き付けを行って、フジカラーカラーペーパー用処理材CP−48Sを用いて処理したときに得られる、現像、漂白定着、水洗の各浴からのオーバーフロー液として得られる現像廃液、漂白定着廃液、水洗廃液を混合したものを処理廃液(写真廃液)の試料として用いた。
この処理廃液の試料は、TOC 12016mg/l、EDTA 1484mg/l(鉄換算基準)、アンモニウム塩 8480mg/l(NH3換算基準)、チオ硫酸イオン 25200mg/l、チオ硫酸銀錯塩量 2880mg/l(銀換算基準)であった。この処理廃液を電解酸化法により化学物質を分解させ固形沈殿物を生成した。
比較例として、公称5μmポアサイズ、濾過有効面積800cm2の多孔性ポリマー円筒状単膜フィルターで生成沈殿物を濾過環流処理した。しかし、比較例では、試料液の濾過が完了する前にフィルターが目詰まりを起こし、濾過水が排出されず、4回フィルター交換を行い、沈殿物の付着したフィルターからの固形物質スラリーの剥離回収作業は困難で、手動で行わざるを得ない状態であった。また、濾過直後の固形物質スラリーの含水率は98%弱で、別途準備の80℃恒温乾燥機にて10時間の時間を要して乾燥を行い、回収率は約40%であった。
本実施例としては、前述した写真廃液試料液5(l)にポリアクリルアミド系高分子凝集剤0.1gを写真廃液のストック槽に添加して撹拌混合後、公称5μmポアサイズ、濾過有効面積140cm2の多孔性単膜フィルターを有する遠心濾過機で遠心加速度1400Gで濾過脱水し、櫛の歯間隔3mmの大型櫛状態に形成した成形部材により遠心濾過機のフィルター内壁面に付着した分離固形スラリー物に溝を施しながら、遠心濾過機の分離容器の回転数を30rpmとし、遠心濾過機の分離容器内に風量7(l/分)、温度90℃で温風を送風して乾燥を行い、粒塊状固形物となりフィルター面から脱離落下した乾燥粒塊状固形物を、吸引ノズルより排気量30(l/分)のバキュームポンプにより吸引し遠心バグフィルターによって固気分離し、乾燥粒塊状固形物を回収貯蔵容器に回収し貯蔵する動作を繰り返した。回収貯蔵容器には、約20gの乾燥粒塊状固形物を回収貯蔵した。乾燥粒塊状固形物の含水率は1%未満で回収率は、約97%強であった。その固形物質量は、重量比率で原廃液量の約0.4%弱の量となり貯蔵スペースの大幅な縮小化及び流通コストの削減をはかることができた。
すなわち、写真処理廃液の化学物質の分解処理により生成した高含水量の固形沈殿物の脱水及び乾燥固化を行い、さらにこの乾燥固化物を自動的に取り出して回収する動作を事務机並みのコンパクトな装置で安全かつ短時間に効率良く行い、固形物含有廃棄物の減量化による輸送費用の軽減及び最終処理運転費用の低減とを図る写真処理廃液中の化学物質の分解生成沈殿物回収を、短時間で効率的に、高回収率で行うことができ、かつ、回収処理運搬量は、原廃液量の1%未満(ここでは、略0.4%)で行うことができた。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、写真処理廃液以外の廃液に含まれる化学物質の分解処理により生成した高含水量の固形沈殿物の脱水及び乾燥固化を行い、さらにこの乾燥固化物を自動的に取り出して回収する処理に利用できることは、勿論である。
本発明の懸濁化学物質を含有した廃液の処理方法及び装置に関する実施の形態に係る化学物質を含有した廃液の処理装置を示す、概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る化学物質を含有した廃液の処理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
10 化学物質を含有した廃液の処理装置
14 遠心濾過機
16 回収貯蔵器
18 制御盤
22 送液注入管
24 溶液排出弁
28 ケーシング
28A 蓋部材
30 分離容器
36 成形部材
38 気管手段
42 通気パイプ
46 三方弁装置
48 温風送風装置
50 バキュームチャンバー
50A 回収容器部分
56 遠心バグフィルター
62 バキュームポンプ
66 排出管
68 排液弁
70 排気管部
72 排気弁

Claims (3)

  1. 廃液中の化学物質を分解処理したときに生成した高含水量の固形分を含む懸濁液体を、遠心分離のため高速回転動作中である分離容器内へ注ぎ込んで固形分と液体とを分離し、濾過液体を廃液しながら前記分離容器内に捕集可能な限界量以下まで濾過脱水ケーキ固形物を堆積させるよう、懸濁液中から分離し脱水する工程と、
    前記分離容器内に堆積された濾過脱水ケーキ固形物にリング状の溝を切って表面積を拡大すると共に乾燥したときに微細粒塊化される形状に成形してから乾燥固化して微細化する工程と、
    前記分離容器内で乾燥、微細化され減量化された固形廃棄物を吸引し、フィルターで固気分離して回収容器内に自動的に回収し廃棄可能とする工程と、
    を有することを特徴とする懸濁化学物質を含有した廃液の処理方法。
  2. 溶液中に浮遊する固形分解物を捕集する機能を有する内部に多孔性フィルターを配置した分離容器を回転可能に装着した遠心濾過機と、
    前記遠心濾過機で遠心分離するよう高速回転動作中である前記分離容器内へ固形物含有溶液を適量ずつ送液する供給手段と、
    前記分離容器が回転して遠心分離された濾過液体を排出する廃液手段と、
    前記分離容器が回転して遠心分離されて前記分離容器の周壁面上に層状に堆積された濾過脱水ケーキ固形物にリング状の溝を切って表面積を拡大すると共に乾燥したときに微細粒塊化される形状に成形するため、櫛状に形成された成形部材と、
    前記分離容器の周壁面上に堆積され前記成形部材でリング状の溝が形成された濾過脱水ケーキ固形物を、微細粒塊化されるように乾燥させる乾燥手段と、
    前記分離容器内に乾燥され微細粒塊化された状態で溜まった固形物を周囲の気体と共に吸引して搬送し回収貯蔵器内へ回収する固形物回収手段と、
    を有することを特徴とする懸濁化学物質を含有した廃液の処理装置。
  3. 前記固形物回収手段により前記回収貯蔵器内へ吸引された固形物と気体とをフィルターで分離し、気体だけを前記遠心濾過機内へ戻す循環気管を設けたことをことを特徴とする請求項2に記載の懸濁化学物質を含有した廃液の処理装置。
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