JP2006021202A - 水処理用固液分離装置の濾過面の洗浄方法及び固液分離装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セラミック、金属等の無機質の材質からなる濾過体を有する固液分離装置において、前記濾過体の濾過面にオゾンを散気、接触させることにより、オゾンガスを用いてその濾過面を洗浄することを特徴とする固液分離装置の濾過面洗浄方法、又は洗浄装置であって、オゾンガスの強力な酸化力によりきょう雑物を酸化分解して、濾過面の目詰まりを有効に防止する。オゾンを濾過体の外側下部又は内側から散気、添加する。
【選択図】図1
Description
ところで、オゾンは、強い酸化能により、脱色、脱臭、殺菌効果に優れており、高度浄水処理や排水処理をはじめ、水の浄化に於いても幅広く用いられている。一方、膜分離技術は濁質及び菌類の除去に優れ、簡易で信頼性のある浄水プロセスとして水道に於いても使用が認められ、また生活排水処理や工場排水など廃水処理についても同様に膜分離が検討されている。
この点を改良したものとして、膜処理においてオゾン添加による透過流束Fluxの向上も確認されているものの、これは、PVDF(Polyvinylidenefluoride)製の中空糸オゾン耐性膜についてのみ得られたものであり、その適用範囲も河川表流水、下水二次処理水と限られていた(非特許文献1)。
一方、オゾンによる汚泥の減容化について、沈殿池にて分離された返送汚泥ラインにオゾンを添加する方法が検討されているが、生物処理槽に直接添加する方法は検討されていない。
日本膜学会第21年会講演要旨集P.15
一方、オゾンによる汚泥減容化が検討されているが、沈殿池にて分離された汚泥にオゾンを添加して曝気槽に返送しており、沈殿池、汚泥返送ポンプ等の付帯設備が必要であるという問題点もあった。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、オゾンの強力な酸化力により、濾過表面だけでなく内部の目詰まりまでも効果的に洗浄できる、濾過面の洗浄方法及び固液分離装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は次の構成からなるものである。
(1)無機質の材質からなる濾過体を有する固液分離装置において、前記濾過体の濾過面にオゾンを散気、接触させ、濾過面を洗浄することを特徴とする固液分離装置の濾過面洗浄方法。
(2)オゾンを濾過体の外側下部から散気、添加することを特徴とする前記(1)記載の濾過面洗浄方法。
(3)オゾンを濾過体の内側から外側へ向けて散気、添加することを特徴とする前記(1)記載の濾過面洗浄方法。
(4)無機質の材質からなる濾過体を有する固液分離装置において、前記濾過体の濾過面にオゾンを散気、接触させるオゾン供給口を設けることにより、オゾンガスを用いてその濾過面を洗浄することを特徴とする固液分離装置。
前記濾過面の材質としては、セラミック、金属、ガラス等が好ましく、他にCaCO、砂、アンスラサイト、コークス、レンガ、タイル、溶融スラグが挙げられるが、金属としてはステンレススチールが好ましい。
1)オゾンの強力な酸化力により、濾過表面だけでなく内部の目詰まりまでも効果的に洗浄除去可能になり、
2)逆洗浄を行うと効果がさらに上がり、
3)難分解性の溶解性成分の分解が可能となり、
4)生物反応槽内でオゾンを添加することにより、汚泥の減容化が可能となる
5)濾過面がセラミック、金属等の無機質材質からなるために、濾過面の洗浄にオゾンを用いても、強力な酸化に耐えることができ、長時間濾過を継続することができ、安定した濾過を行うことができる。
等の作用により、膜のFluxが向上し、膜の閉塞による交換の必要もなく、経済的である。
この場合、オゾンを添加するやり方としては、オゾンを濾過体の外側下部から添加した場合、濾過面内部からの水、空気等による逆洗を組合せて洗浄すると、さらに効果的である。濾過面内部から直接オゾン又はオゾン水で逆洗させて洗浄する方法を採用することも有効である。
生物処理槽に濾過体(濾過エレメント)を浸漬させた装置においては、生物反応槽内で間欠的または連続的にオゾンを添加することにより、オゾンによる濾過面洗浄効果を得るだけでなく、汚泥の減容化をも図ることができる。
図1は、本発明における濾過体の外側下部からオゾンガスを散気、添加する方法の概略平面図を示し、図2はその概略立面図であり、図3は、濾過面内部からオゾンガスを散気、添加する方法の概略平面図であり、図4はその概略立面図である。
実施例1は、図1及び図2に示す方式に係わるものであり、図1及び図2において、生物処理槽を兼ねた固液分離装置1の中に、濾過面洗浄用にオゾン発生器2からのオゾンガス3と、これと反対方向からの空気4とが、散気管5から生物処理槽内の濾過ユニット6内の各濾過エレメント7(図2参照)の外側下部から散気、添加されて各濾過エレメント7の濾過表面から目詰まりの原因となるきょう雑物を酸化分解して除去することより、高い洗浄効果を得るように構成されている。
なお、図2において、8は空気及び膜面洗浄用水を濾過エレメント7へ送るための洗浄用配管であり、9は洗浄と処理排水の切換と流量調整を兼ねる洗浄用バルブであり、Pは処理水の排水ポンプであり、10は固液分離処理水の排出管である。
オゾンガス3は、オゾン添加ラインの切替えと流量調整を兼ねたオゾン用バルブ14により各濾過エレメントに順次添加可能であり、交互に添加しても同時に添加しても構わない。また散気ラインの切換と流量調整を兼ねた空気用バルブ13により、オゾン添加時の空気量が調整可能となり、オゾンのみ空気の添加も可能である。
1.オゾンを濾過体下部から散気・添加する場合
(1)オゾン添加時、水・空気による逆洗をしない場合・処理水吸引継続可能、吸引を停止してもしなくても良い。
・洗浄工程順序
1)オゾン用バルブ14を開け、オゾンを添加。この時、空気用バルブ13を調節し、オゾンガス濃度、オゾンガス流量を調整。
2)一定時間洗浄後、オゾン用バルブ14を閉める。空気用バルブ13をもとに戻す。
(2)オゾン添加時、水・空気による逆洗をする場合
・処理水吸引停止。
・洗浄工程順序
1)処理水バルブ11を閉め、処理水の吸引を停止する。
2)洗浄用バルブ9を開け、洗浄用の水・空気を添加。
3)2)と同時に、オゾン用バルブ14を開け、オゾンを添加。この時、空気用バルブ13を調節し、オゾンガス濃度、オゾンガス流量を調整。
4)一定時間洗浄後、洗浄用バルブ9とオゾン用バルブ14を閉める。
5)処理水バルブ11を開け、空気用バルブ13をもとに戻し、処理水の吸引を開始する。
なお、図3及び図4において、11は洗浄と処理排水の切り換えと流量調整をバルブ9と共同して行うためのバルブであり、12は濾過エレメント7の直下に設けた生物処理槽を兼ねた固液分離装置1の空気曝気用の散気装置である。その他の図1及び図2と同じ作用をする機器部品については同じ符号を付けて示し、重ねての説明は省略する。
2.オゾンを濾過体内部から外側に向けて散気・添加する場合・処理水吸引停止。
・洗浄工程順序
1)処理水バルブ11を閉め、処理水の吸引を停止する。
2)洗浄用バルブ9を開け、洗浄用のオゾン又はオゾン水を添加。
3)一定時間洗浄後、洗浄用バルブ9を閉める。
4)処理水バルブ11を開け、処理水の吸引を開始する。
オゾン洗浄を行う実施例1〜2と、濾過面のオゾン洗浄を行わない比較例の各々の実験条件を第1表に示す。
実験結果を第2表にそれぞれ示す。
2 オゾン発生器
3 オゾンガス
4 空気
5 散気装置管
6 濾過ユニット
7 濾過エレメント
8 洗浄用配管
9 バルブ(洗浄用バルブ)
10 濾過処理水排出管
11 バルブ
12 散気装置
13 空気用バルブ
14 オゾン用バルブ
P ポンプ
Claims (4)
- 無機質の材質からなる濾過体を有する固液分離装置において、前記濾過体の濾過面にオゾンを散気、接触させ、濾過面を洗浄することを特徴とする固液分離装置の濾過面洗浄方法。
- オゾンを濾過体の外側下部から散気、添加することを特徴とする請求項1記載の濾過面洗浄方法。
- オゾンを濾過体の内側から外側へ向けて散気、添加することを特徴とする請求項1記載の濾過面洗浄方法。
- 無機質の材質からなる濾過体を有する固液分離装置において、前記濾過体の濾過面にオゾンを散気、接触させるオゾン供給口を設けることにより、オゾンガスを用いてその濾過面を洗浄することを特徴とする固液分離装置。
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2005
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WO2012147534A1 (ja) * | 2011-04-25 | 2012-11-01 | 日本碍子株式会社 | セラミックフィルターの洗浄方法 |
JP6060074B2 (ja) * | 2011-04-25 | 2017-01-11 | 日本碍子株式会社 | セラミックフィルターの洗浄方法 |
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