JP2006018123A - 発展型コンテンツ作成装置、コンテンツ発展装置及びそのプログラム - Google Patents

発展型コンテンツ作成装置、コンテンツ発展装置及びそのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】偽造や改ざんが困難な発展型コンテンツの生成を可能にする。
【解決手段】発展型コンテンツ作成装置100では、発展の対象とするコンテンツおよび発展の結果となるコンテンツを入力し、所定の分散関数により、前記発展の対象とするコンテンツを前記発展の結果となるコンテンツヘと変化発展させる電子データ(発展データ)を生成して出力する。コンテンツ発展装置200では、発展の対象とするコンテンツおよび発展データを入力をとして、同様に所定の分散関数により、前記発展の対象とするコンテンツに前記発展データを付与して演算処理を行う事で発展の結果となるコンテンツを復元して出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、テキストデータ、画像データ、音楽データなどの電子化されたデータを分散暗号化し、幾つか以上の分散生成された電子データから元の電子データを復元可能とする秘密分散法を用いた電子データ暗号化技術に関し、特に発展型コンテンツ作成及びコンテンツ発展技術に関する。
従来、コンテンツ収集やカード収集などに付加価値を持たせる技術として、複数のコンテンツあるいはカードなどに対して、全体としてひとまとまりとなるような分割した電子データを付与し、該コンテンツ群あるいはカード群を収集する事により分割された電子データ群が集積され、そこから電子データを再構築するようないわゆるおまけコンテンツを作成する技術が提供されている(例えば、特許文献1、特許文献2など参照)。
また、同様にコンテンツ収集やカード収集に付加価値を持たせる手段として、元々のコンテンツあるいはカードなどに対して、新たな電子データを付与する事で該コンテンツあるいはカードなどの画像、数値や文字列などの内包データ、プログラムなどを変化、拡張させ、コンテンツあるいはカードなどの内容を更新させるような技術が提供されている(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5など参照)。
これらの技術により提供されるコンテンツあるいはカードなどは、複数個収集する事により本来のコンテンツあるいはカードなどの拡張または異なるコンテンツあるいはカードなどを利用者が入手する事を可能とするため、利用者の興味を引くような付加価値をコンテンツ収集やカード収集などに持たせる事ができる。
特開2000−182010号公報「カード、情報処理装置および方法、並びに情報処理システム」 特開2003−281428号公報「電子おまけ提供装置及び方法」 特開2001−334012号公報「遊戯カードを使用したゲームシステム、それに用いられる遊戯カード、及びそれに用いられるゲーム情報記憶媒体」 特開2003−623352号公報「コンピュータ機器、その制御方法、プログラム、並びにその記憶媒体、ゲームシステム、およびカード」 特開2003−236032号公報「電子ゲーム機と連動可能な収集カード及びその収集カードを使用したゲームシステム」
しかしながら、上記に述べたようなコンテンツやカードなどの収集において、分割した電子データから元の電子データを再構築させるような従来技術や、あるいは、追加の電子データを付与する事で元の電子データの内容を拡張あるいは変化させるような従来のコンテンツ発展技術においては、再構築される電子データが予め定められた只1個の電子データであったり、拡張あるいは変化の内容がプログラムやルールなどで記述されているために大きな拡張あるいは変化が実現できず、コンテンツの発展性が十分でないという問題があった。特に一度発展させたコンテンツは完成した1個の電子データとなるために、再度拡張あるいは変化させたり、また異なるメディア種別のコンテンツに変化させたりといった特殊な発展を実現する事は従来の技術ではできなかった。
また、コンテンツを発展させる事を目的としたこれらの電子データは、従来の技術においては偽造が比較的容易であって、例えば発展前のコンテンツを示す電子データ、発展後のコンテンツを示す電子データ、および該コンテンツを発展させた発展のための電子データを比較する事で、発展のための電子データの一部を改ざんしたり、発展のための電子データの生成方法を推測して電子データを偽造したりするなどして、コンテンツ提供者の期待しないコンテンツの発展が可能であるという問題があった。
本発明は、このような技術の課題を鑑みてなされたもので、コンテンツを発展させる事を目的とした電子データの生成において偽造や改ざんが困難であるような電子データの生成を行い、任意の種類のコンテンツを発展元として発展のための電子データを付与する事で任意の種類のコンテンツに発展させ、かつ一度発展したコンテンツに対しても異なる発展のための電子データを付与する事で半永久的にコンテンツの内容を発展させる事が可能な発展型コンテンツの生成を可能とする発展型コンテンツ作成装置及びコンテンツ発展装置、並びにそのプログラムグラムを実現することを目的とする。
本発明は、(k,n)閾値秘密分散法、(d,k,n)閾値秘密分散法、あるいは、本出願人の既出願に係る特願2003−366538号に記載の復元制御型秘密情報分散法などのいわゆる閾値秘密分散法を用いる。
(k,n)閾値秘密分散法は、分散情報を配布する数である2以上の整数の分散数nと、秘密情報Sの復元に必要な分散情報の最低数である2以上n以下の整数の閾値kから、秘密情報Sを定数項とする(k−1)次の多項式f(x)を、
f(x)=S+r1x+…+rk−1k−1 mod p …(1)
として作成し(r,…,rk−1:乱数、p:素数)、元の秘密情報Sを所有あるいは預託により分配する秘密情報分配者は、分散情報を保管する各分散情報保持者i(i=1,2,…,n)に対して、分散情報Wi=f(i)を分配するものである。
この(k,n)閾値秘密分散法は、n個の分散情報の内、任意のk個の分散情報がそろえば、f(x)に関する連立方程式を解く事により元の秘密情報Sを復元できるが、任意の(k−1)個までの分散情報がそろってもf(x)に関する連立方程式を解く事はできないため、元の秘密情報Sは復元できないという特徴がある。したがって、(n−k)個までの分散情報が紛失や破壊により損なわれても元の秘密情報Sが復元可能であり、(k−1)個までの分散情報が漏洩や盗難により得られても元の秘密情報Sは復元できないという、秘密情報を安全に保管する方法が実現できる。
(d,k,n)閾値秘密分散法は、上記(k,n)閾値秘密分散法を拡張したもので、分散情報を配布する数である2以上の整数の分散数nと、秘密情報Sの完全な復元に必要な分散情報の最低数である2以上n以下の整数の閾値kと、閾値kに対して秘密情報Sの部分的な復元を許容する分散情報の不足数を決定する2以上k以下の整数の分割数dから、秘密情報SをS,S,…,Sd−1に分割し、これらの分割した秘密情報(分割情報)を定数項とする(k−1)次の多項式f(x)を、
f(x)=S0+S1x+…+Sd-1d-1+r1d+…+rk-dk-1 mod P …(2)
として作成し(r,…,rk−d:乱数、p:素数)、元の秘密情報Sを所有あるいは預託により分配する秘密情報分配者は、分散情報を保管する各分散情報保持者i(1=1,2,…,n)に対して、分散情報W=f(i)を分配するものである。
この(d,k,n)閾値秘密分散法は、上記の(k,n)閾値秘密分散法と同様に、n個の分散情報の内、任意のk個の分散情報がそろえば、f(x)に関する連立方程式を解く事により元の秘密情報Sを復元できるが、任意の(k−d)個までの分散情報がそろってもf(x)に関する連立方程式を解く事はできないため、元の秘密情報Sは復元できないという特徴がある。ただし、任意の(k−d+1)個から(k−1)個までの分散情報がそろった場合には、f(x)に関する連立方程式から分割情報S,S,…,Sd−1に関する関係式が求められるため、分割情報S,S,…,Sd−1として可能な値を得る事ができ、元の秘密情報Sを部分的に復元する事ができる。
なお、(k,n)閾値秘密分散法および(d,k,n)閾値秘密分散法については、詳しくは、それぞれ「A.Shamir,“How to Share a Secret”,Commun.of ACM,Vol.22,No.11,pp.612−613,1979」および「G.R.Blakley,C.Meadows,“Security of ramp schemes”,Proc.of Crypto’84,Lecure Notes on Comput.Sci.,196,pp.242−268,1984」に述べられている。
復元制御型秘密情報分散法は、この(k,n)閾値秘密分散法および(d,k,n)閾値秘密分散法を更に拡張した方法で、n個の分散情報の内、任意のk個の分散情報がそろえば、f(x)に関する連立方程式を解く事により元の秘密情報Sを復元できるが、任意の(k−d)個までの分散情報がそろってもf(x)に関する連立方程式を解く事はできないため、元の秘密情報Sは復元できないという特徴をもつ。ただし、情報を分散させる分散関数を特定の形式に規定する事により、任意の(k−d+1)個から(k−1)個までの分散情報が特定の組み合わせによりそろった場合にはf(x)に関する連立方程式から特定の分割情報S,S,…,Sd−1を求める事ができ、元の秘密情報Sを部分的に復元する事ができる情報分散方法である。
この復元制御型秘密情報分散法は、基本的には、秘密情報Sについて、秘密情報Sの完全な復元に必要な分散情報の最低数である2以上の整数の閾値k、閾値kに対して秘密情報Sの部分的な復元を許容する分散情報の不足数を決定する2以上k以下の整数の分割数dと、秘密情報Sのd個の分割情報(分配情報)S,S,…,Sd−1などの秘密情報Sを分散するための条件を入力し、
最大の分割情報S(0≦t≦d−1)よりも大きな素数pと、素数pよりも小さく0でない(k−d個)の乱数r(1≦1≦k−d)と、(k(k−1)/2)個の乱数a(1≦j≦k(k−1)/2)を生成して、
f(x)=S+S(x−a)+…+Sd−1(x−a(d−1)(d−2)/2+1)(x−a(d−1)(d−2)/2+2)…(x−a(d−1)(d−2)/2+d−1)+r(x−ad(d−1)/2+1)(x−ad(d−1)/2+2)…(x−ad(d−1)/2+d)+…+rk−d(x−a(k−1)(k−2)/2+1)(x−a(k−1)(k−2)/2+2)…(x−a(k−1)(k−2)/2+k−1) mod P …(3)
の式で表現される秘密情報Sの分散情報f(x)を生成するものである。
上記式(3)の分散関数f(x)は、例えばk=3、d=2とした場合、
f(x)=S0+S1(x−a1)+r(X−a2)(x−a3) mod P …(4)
で表現され、任意の2個の分散情報WxとWx+b(x>0、b>0)についての連立方程式は以下のような行列式で表現できる。
Figure 2006018123
上記行列式の左項を掃き出し法により変形すると、
Figure 2006018123
となり、a,a,aの値によっては−x+(2a−b)+ab−a−a+a=0,もしくは2x+b−a−a=0を満たすxとbがある場合に、連立方程式から分割情報(部分情報)のSのみ、もしくはSのみを求めることができる。
本発明の発展型コンテンツ作成装置は、発展の対象とするコンテンツの入力を一つあるいは複数受け付ける発展対象コンテンツ入力手段と、発展の結果となるコンテンツの入力を一つあるいは複数受け付ける発展結果コンテンツ入力手段と、前記発展の対象とするコンテンツを前記発展の結果となるコンテンツへと変化発展させる電子データ(以下、発展データ)を分散生成するための分散関数について、上記秘密分散法を適用して、前記発展の結果となるコンテンツに対して、分散生成される発展データの内の一つあるいは複数が前記発展の対象とするコンテンツとなるように、分散関数中の変数値を決定して分散関数を生成する分散関数生成手段と、前記生成した分散関数により、発展データを一つあるいは複数生成する発展データ生成手段と、上記生成した発展データを出力する発展データ出力手段とを備える事を特徴とする。
また、本発明のコンテンツ発展装置は、発展の対象とするコンテンツの入力を一つあるいは複数受け付ける発展対象コンテンツ入力手段と、前記発展の対象とするコンテンツを発展させる発展データの入力を一つあるいは複数受け付ける発展データ入力手段と、所定の関数により、前記発展の対象とするコンテンツに前記発展データを付与して演算処理を行う事で発展の結果となるコンテンツを復元する発展結果コンテンツ復元手段と、前記復元した発展の結果となるコンテンツを出力する発展結果コンテンツ出力手段とを備える事を特徴とする。
本発明によれば、コンテンツを変化発展させる事を目的とした電子データの生成において偽造や改ざんが困難であるような電子データの生成を行い、任意の種類のコンテンツを発展元として発展のための電子データを付与する事で任意の種類のコンテンツに発展させ、かつ一度発展したコンテンツに対しても異なる発展のための電子データを付与する事で半永久的にコンテンツの内容を発展させる事が可能な発展型コンテンツの生成を可能とする発展型コンテンツ作成装置及びプログラムを実現することができる。
図1に、本発明の一実施例の形態における発展型コンテンツ作成装置100及びコンテンツ発展装置200によるシステム構成例を示す。発展型コンテンツ作成装置100は、入力された発展の対象とするコンテンツの電子データを、同じく入力された発展の結果とするコンテンツの電子データに基づいて分散暗号化して、発展に必要な電子データ(発展データ)を生成して出力する。コンテンツ発展装置200は、発展型コンテンツ作成装置100が出力する発展に必要な電子データ(発展データ)を入力し、同じく、入力された発展の対象とするコンテンツの電子データに対して、該発展に必要な電子データに基づいて、発展の結果とするコンテンツの電子データを復元して出力する。発展型コンテンツ作成装置100とコンテンツ発展装置200は、相互に接続されていても良いし、接続されていなくとも良い。また、図1のようにインターネットなどの通信回線300を通じてネットワーク的に接続されていても良い。
以下に、発展型コンテンツ作成装置100、コンテンツ発展装置200の構成例及び動作例について説明する。なお、分散関数は本出願人が先に出願した特願2003−366538に記載の復元制御型秘密分散法による分散関数を用いるとする。
〈発展型コンテンツ作成装置の構成例及び動作例〉
図2に本発明の一実施例における発展型コンテンツ作成装置100の機能構成図を示す。発展型コンテンツ作成装置100は、コンテンツ作成制御部110、発展対象コンテンツ入力部120、発展結果コンテンツ入力部130、分散関数生成部140、発展データ生成部150、発展データ出力部160、情報記憶部170から構成され、コンテンツ作成制御部110の制御にしたがって動作する。
発展対象コンテンツ入力部120は、発展の対象とするコンテンツの電子データの入力を受け付ける。受け付けた電子データは、例えば情報記憶部170や内部メモリなどに一時的に記憶される。本実施例では、発展の対象とするコンテンツの電子データとして、図3(a)に示すような、一列目が赤青青白、二列目が青赤白青、三列目が青白赤青、四列目が白青青赤である、単純な4×4ピクセルの画像データが入力されたものとする。図(b)はこれを16進表現で示したものである。本実施例では、入力された発展対象コンテンツ画像の電子データは、例えば内部メモリなどに格納される際に、各色に対応したデータが赤は「FF0000」、青は「0000FF」、白は「FFFFFF」であるため、96桁の16進文字列
「FF00000000FF0000FFFFFFFF0000FFFF0000FFFFFF0000FF0000FFFFFFFFFF00000000FFFFFFFF0000FF0000FFFF0000」
となる。以下、この入力された電子データを発展対象データSIとして記す。
次に、発展結果コンテンツ入力部130は、発展の結果とするコンテンツの電子データの入力を受け付ける。受け付けた電子データは、同様に情報記憶部170や内部メモリなどに一時的に記憶される。本実施例では、発展の結果とするコンテンツの電子データとして、図4(a)に示すような、一列目が赤青白赤、二列目が青青青青、三列目が白青赤白、四列目が赤青白赤である、単純な4×4ピクセルの画像データが入力されたものとする。図4(b)はこれを16進表現で示したものである。本実施例では、入力された発展結果コンテンツ画像の電子データは、例えば内部メモリなどに格納される際に、各色に対応したデータが赤は「FF0000」、青は「0000FF」、白は「FFFFFF」であるため、96桁の16進文字列
「FF00000000FFFFFFFFFF00000000FF0000FF0000FF0000FFFFFFFF0000FFFF0000FFFFFFFF00000000FFFFFFFFFF0000」
となる。以下、この入力された電子データを発展結果データSOと記す。
なお、本発明は、発展対象コンテンツ入力部120、発展結果コンテンツ入力部130において入力を受け付ける電子データの種類や内容およびその数を特に規定するものではない。数値情報、文字列など符号化する事で分散関数による演算が可能であればどのような情報でも良く、ビットマップ画像などの画像データだけでなく音楽データや文字列テキスト、プログラムなどの任意の電子データ、あるいは予め暗号化された電子データを入力としても良い。また、本実施例では格納する電子データについて、通常画像データに付随するヘッダーと呼ばれる画像データの構成情報を示す電子データを省略して記述しているが、異なる種類の電子データを発展対象コンテンツ、発展結果コンテンツとする場合には格納する電子データにヘッダーが含まれる事が望ましい。また、本実施例は電子データの入力の方法および形式を規定するものではない。キーボード入力やファイル入力の他に、インターネットなどの接続回線を介して他の装置から入力するようにしても構わない。
次に、分散関数生成部140は、発展対象データSIおよび発展結果データSOを一定長の電子データに分割してブロック化し、発展結果データSOを分散暗号化するための分散関数と呼ばれる特殊な関数f(x)において必要な変数を決定し、分散関数f(x)を生成する。本実施例では先の式(4)を用いて、式(4)のSOをS,S1をRA、rをRBに置き換え、a1は7、a2は1、a3は5として、分散関数f(x)を次の式(7)で表現するものとする。
f(x)=S+RA(x−7)+RB(x−1)(x−5) (mod P)…(7)
上記式(7)におけるSは発展の結果となる電子データあるいはその一部分、xは電子データを分散暗号化して発展データWxを生成するための情報番号、RA、RBは乱数文字列、Pは素数である固定文字列を表わす。本実施例においては、固定文字列Pとして素数である3バイトの16進文字列P=FFFFFDを用いるとする。
なお、素数である固定文字列Pのサイズおよび値に関しては、本実施例で特に規定するものではない。分散暗号化する電子データの想定されるブロック単位やまた総当り攻撃に対するセキュリティ強度などの観点から任意に決定して良く、また個別の発展型コンテンツ作成装置によって異なるようにしても良い。
上記式(7)の分散関数f(x)は、xに2を代入して算出したf(2)をW2、xに3を代入して算出したf(3)をW3、xに4を代入して算出したf(4)をW4とした時に、W3とW4からSが、W2とW4からRAが、W2とW3とW4または任意の3つのWxからS、RA、RBがそれぞれ復元可能となるような秘密情報Sの分散関数である。また、W2、W3、W4を始めとする個々の発展データWxからは元となる秘密情報Sおよび乱数RA、RBが全く分からないため、秘密情報Sの安全な秘匿が実現できる。
このような特殊な分散関数f(x)は、先に出願した特願2003−366538に記載の復元制御型秘密情報分散法により求める事ができ、本実施例における式(7)に制眼されない。分散関数f(x)の次数と変数引数の数を増やしたり、また秘密情報Sを例えば前半分と後半分のように分割して複数の秘密情報SlとS2とした上で、Sの代わりにSl、RAの代わりにS2を用いたり、分散関数f(x)における秘密情報Sの位置と乱数RA、RBの位置を入れ替えたりといった様々な分散関数f(x)を考える事ができる。また、分散関数f(x)として従来の秘密分散法で用いられる分散関数を用いるようにしても良い。
なお、分散関数f(x)および固定文字列Pについては、発展型コンテンツ作成装置100だけでなく、コンテンツ発展装置200においても共通に使用する必要がある。これらの情報を各装置間で共有する手段については本発明で規定するものではないが、例えばこれらの情報を記憶したICカードなどの記録媒体を共通に使用したり、また各装置に固有の秘密鍵情報などによって分散暗号化したこれらの情報を送信したり、出力する復元データの付加データあるいはヘッダデータとして含めるなどの手段が考えられる。また、これらの情報を常に固定の情報として、各装置内の固定メモリなどに作り込んでしまっても構わない。
以下に、分散関数生成部140の動作について詳細を説明する。分散関数生成部140は、まず情報記憶部170または内部メモリなどに記憶された発展対象データSIおよび発展結果データS0を読み出し、一定長の電子データに分割してブロック化した上で、情報記憶部170または内部メモリなどに再度記憶する。本実施例では素数である固定文字列Pが3バイトの16進文字列FFFFFDである事から、分割後のブロック化した電子データの長さを3バイトとする。なお、電子データを3バイト単位で分割した場合固定文字列P以上の値をとる、「FFFFFD」、「FFFFFE」、「FFFFFF」がブロックとして存在する場合が考えられる。そのような場合には、例えば分割する際に冗長なブロックに置換する必要がある。本実施例ではP=FFFFFDであるため、ブロック化した電子データがPより1少ない「FFFFFC」の場合には、「FFFFFC」、「FFFFFC」というように冗長なブロックを追加し、「FFFFFD」の場合には「FFFFFC」、「000001」のように、「FFFFFE」の場合には「FFFFFC」、「000002」のように、「FFFFFF」の場合には「FFFFFC」、「000003」のように冗長なブロックを追加して置換する事で、復元時の発展結果データが完全に元の発展結果データと同一になるようにブロック化する事ができる。なお、発展対象データについては発展結果データと同様に厳密にブロック化しても良いし、厳密性を持たせずに、「FFFFFD」、「FFFFFE」、「FFFFFF」を全て「FFFFFC」に置換するようにしても良い。また、このようなブロック化した電子データの補完あるいは置換を行わずに、固定文字列Pをブロック化する電子データの長さよりも大きくする方法も考えられるが、その場合は発展データ生成部150において分散生成される発展データの大きさがかなり大きくなる事になる。
本実施例における発展結果データSOは96桁の16進文字列
「FF00000000FFFFFFFFFF00000000FF0000FF0000FF0000FFFFFFFF0000FFFF0000FFFFFFFF00000000FFFFFFFFFF0000」
であり、これを3バイト単位に単純にブロック化すると「FF0000」,「0000FF」,「FFFFFF」,「FF0000」,「0000FF」,「0000FF」,「0000FF」,「0000FF」,「FFFFFF」,「0000FF」,「FF0000」,「FFFFFF」,「FF0000」,「0000FF」,「FFFFFF」,「FF0000」の16ブロックとなる。
固定文字列P=FFFFFDより大きなブロック「FFFFFF」は冗長化して「FFFFFC」,「000003」と置き換えるものとすると、ブロック化した電子データは「FF0000」,「0000FF」,「FFFFFC」,「000003」,「FF0000」,「0000FF」,「0000FF」,「0000FF」,「0000FF」,「FFFFFC」,「000003」,「0000FF」,「FF0000」,「FFFFFC」,「000003」,「FF0000」,「0000FF」,「FFFFFC」,「000003」,「FF0000」の20ブロックとなる。以下、発展結果データをブロック化した個々の電子データをSOi(1≦i≦20)と記す。
また、本実施例における発展対象データSIに対しては、簡単化のために固定文字列P=FFFFFD以上のブロック化した電子データは全て「FFFFFC」に置換するものとすると、96桁の16進文字列
「FF00000000FF0000FFFFFFFF0000FFFF0000FFFFFF0000FF0000FFFFFFFFFF00000000FFFFFFFF0000FF0000FFFF0000」
であり、これを3バイト単位でブロック化して置換を行うと「FF0000」,「0000FF」,「0000FF」,「FFFFFC」,「0000FF」,「FF0000」,「FFFFFC」,「0000FF」,「0000FF」,「FFFFFC」,「FF0000」,「0000FF」,「FFFFFC」,「0000FF」,「0000FF」,「FF0000」の16ブロックとなる。以下、発展対象データをブロック化した個々の電子データをSIj(1≦j≦16)と記述する。
なお、本実施例は分散関数生成部140における電子データをブロック化するための分割方法を特に規定するものではない。本実施例では3バイト単位で単純に分割したが、後から正しく元の電子データに復元できれば良く、例えば2バイト単位で分割した上にエラー訂正符号やハッシュ値などを付与して3バイトとしてデータの復元誤りや改ざん検出機能を持たせたりするなどの分割方法が考えられる。さらに、発展対象データの単一性を保証するために、例えば発展対象データの全体のハッシュ値を算出した上で、個々のブロックに足し合わせるような方法も考えられる。これにより、個々のブロックが類似した発展対象データに対して厳密に区別をつけて変化発展させる事ができるようになる。
次に、分散関数生成部140は、上記ブロック化した個々の発展結果データSOiに対して、上記ブロック化した発展対象データSIjを用いて、乱数文字列RAiおよびRBiを算出する。乱数RAiおよびRBiは固定文字列Pより小さく発展結果データSOiと同程度のサイズの乱数文字列である事が望ましい。ここで、式(7)に示した本実施例における分散関数f(x)がx=3を代入したW3とx=4を代入したW4から元の発展結果データSを復元可能とするものである事から、x=4を代入したW4が発展対象データと一致するように乱数RAおよぴRBを決定する事により、発展対象データSI=W4により発展結果データSが復元可能となるように、W3を発展データとして分散生成する事ができる。
式(7)に示した分散関数f(x)にx=4を代入し、RBに着目して変形すると、個々のブロック化した発展結果データSOiに対して、乱数RAi、RBiおよび発展対象データSIjの関係を示す次のような式が得られる。
Figure 2006018123
乱数RAiは発展結果データの各ブロッククSOi毎に全くの乱数として生成し、ブロック毎に異なるものとする。乱数RBiは上記の式(8)にしたがって、RAiを生成した後にSOi、SIj、RAiを代入して算出する。例えば、1ブロック目としてSO1=FF0000、SIl=FF0000であり、乱数RAiとしてRAl=1A2B3Cを得たとすると、式(8)よりRBl=E5D4Clとなる。以下、発展結果データの各ブロックSOiに対して、順次RAiを生成し、発展対象データの各ブロックSIjからRBiを算出して情報記憶部170または内部メモリなどに記憶する。なお、発展結果データSOのブロック数iと発展対象データSIのブロック数jを比較してi>jである場合には、発展対象データSIのブロックを繰り返し使うものとする。本実施例においては、2ブロック目以降、乱数によりRA2=2B3C4D,RA3=3C4D5E,・・・,RA20=4D5E6Fと得たとして、式(8)による計算により、RB2=D4C3B0,RB3=1A08A2,・・・,RB20=B24C3Aが得られる。
図5は、発展型コンテンツ作成装置における本実施例の計算例をまとめて示したものである。図5において、1〜3列目がそれぞれ発展結果データSOi、発展対象データSIj、乱数文字列RAiであり、4列目が式(8)による乱数文字列RBiの計算列を示している。
なお、本実施例ではSO1に対してSIlを対応付けて算出を行ったが、SO1に対してSIllのようにiとjの対応関係を変えて算出を行うようにしても良い。また、各ブロックSOi毎にRAiを全くの乱数として生成したが、RAiとして固定の値を使っても良く、また後で生成する発展データWO=f(3)がうまくランダム性を持つようにRAiを生成しても良い。本発明は、これらの各変数の決定方法を特に規定するものではなく、生成される分散関数f(x)がある固定のxの値の下で発展対象データSIを算出するように各変数が決定されれば良い。
次に、発展データ生成部150は、分散関数生成部140において生成したSOi、およびRAi、RBiからなる分散関数f(x)を使って、x=3を代入した発展データWOi=f(3)を算出する。本実施例においては、例えば1ブロック目としてSO1=FF0000、RAl=1A2B3C、RBl=E5D4Clであり、式(7)の分散関数f(x)に情報番号xとして3を代入して発展データWOiを算出すると、以下のようにW01=FF0000が得られる。
WO1=f(3)=FF0000+1A2B3C×(3−7)+E5D4C1×(3−1)×(3−5)=FF0000 (mod FFFFFD)
ちなみに、式(7)の分散関数f(x)にx=4を代入して分散データWDlを算出すると、
W4=f(4)=FF0000+1A2B3C×(4−7)+E5D4C1×(4−1)×(4−5)=FF0000 (mod FFFFFD)
のようにWDl=FF0000が得られ、SI1と一致する。すなわち、式(7)の分散関数f(x)は固定値x=4の下で発展対象データSIを算出するような分散関数f(x)である。また、本分散関数f(x)は前述したようにW3=f(3)とW4=f(4)から発展結果データSOを復元可能とするような復元制御型秘密分散法の分散関数である。したがって、本分散関数f(x)により生成した発展データWO=W3=f(3)は、固定の発展対象データSI=W4=f(4)から発展結果データSOを復元できるような発展データとなる。
以下、発展データ生成部150は、同様にして発展結果データSOiの各ブロックに対してWOiを算出し、情報記憶部170または内部メモリなどにWOiを記憶する。本実施例においては、2ブロック目以降、WO2=0000FF,WO3=AAABFD,・・・,WO20=005553が計算により得られる。
本実施例における発展データ生成部150の計算例を図5の5列目に示す。図5の最下列は分散データWDiの計算例を示したものである。なお、個々のブロックに対して発展データWOiを算出した後は、発展結果データSOi、発展対象データSIj、乱数RAi、RBiなどの各値を情報記憶部170や内部メモリなどから破棄する事が望ましい。
なお、本実施例では発展結果データSOが20ブロック、発展対象データSIが16ブロックであり、発展対象データSIよりも発展結果データSOの方が長かったが、発展結果データSOの方が発展対象データSIより短くても構わない。その場合、生成される発展データWOのブロック数も短くなる。また、本実施例では発展データWOのブロック数は発展結果データSOと同様に20ブロックとしたが、発展結果データSOの長さが発展データWOからは分からないようにダミーのデータを追加するようにしても良い。例えば、i=21からi=24までの4ブロックについて、SOi=000000という空データを追加して乱数RAi、RBiを算出し、WOiを計算する事で、生成する発展データの長さを発展結果データの長さと異なるようにする事ができる。
次に、発展データ出力部160は、情報記憶部170または内部メモリなどに記憶された発展データWOiの各ブロックをまとめ、発展データWOとして出力する。本実施例においては、出力される発展データは120桁の16進文字列「FF00000000FFAAABFD・・・005553」となる。発展データを出力した後は、情報記憶部170や内部メモリなどから出力した発展データを破棄する事が望ましい。
なお、本実施例は、発展データ出力部160における発展データの出力の方法やフロトコル、フォーマットを特に規定するものではない。本実施例では単なる16進文字列の状態で出力するものとしたが、例えばビットマップ画像のようにヘッダーと呼ばれる画像データの構成情報を示す電子データを付与したデータとして出力しても良い。これにより発展データは通常のビットマップ画像と同様に参照する事ができるようになる。
また、発展データを画面や記録媒体などに直接出力したり、ファイル出力したりする他に、ネットワーク出力として、例えばコンテンツ発展装置200に通信回線300を介して送信するようにしても良い。出力する際に発展データをさらに暗号化したり、出力先のコンテンツ発展装置200との問で認証を行うなどして、通信回線300における盗聴に対する安全性を高める事も考えられる。
<コンテンツ発展装置の構成例及び動作例>
図6に本発明の実施例におけるコンテンツ発展装置200の機能構成図を示す。コンテンツ発展装置200は、発展制御部210、対象コンテンツ入力部220、発展データ入力部230、結果コンテンツ復元部240、結果コンテンツ出力部250、情報記憶部260から構成され、発展制御部210の制御にしたがって動作する。
対象コンテンツ入力部220は、発展の対象とするコンテンツの電子データの入力を受け付ける。受け付けた電子データは例えば情報記憶部260や内部メモリなどに一時的に記録するのが望ましい。本実施例では発展の対象とするコンテンツとしては、前述の発展型コンテンツ作成装置100で入力された発展対象データである、図3に示したような、一列目が赤青青白、二列目が青赤白青、列目が青白赤青、四列目が白青青赤である、単純な4×4ピクセルの画像データが入力されたものとする。入力された発展対象コンテンツ画像の電子データは、例えば内部メモリなどに格納される際に、各色に対応したデー夕が赤は「FF0000」、青は「0000FF」、白は「FFFFFF」であるため、96桁の16進文字列
「FF00000000FF0000FFFFFFFF0000FFFF0000FFFFFF0000FF0000FFFFFFFFFF00000000FFFFFFFF0000FF0000FFFF0000」
となる。以下、入力された電子データを発展対象データSIとして記す。
次に、発展データ入力部230は、発展の対象とするコンテンツを発展させるための電子データの入力を受け付ける。受け付けた電子データは例えば情報記憶部260や内部メモリなどに一時的に記録するのが望ましい。本実施例では、前述の発展型コンテンツ作成装置100で出力された発展データWOである、120桁の16進文字列「FF00000000FFAAABFD・・・005553」が入力されたものとする。以下、入力された発展データをWIと記す。
なお、本発明は対象コンテンツ入力部220および発展データ入力部230において入力を受け付ける電子データの種類や内容およびその数を特に規定するものではない。数値情報、文字列など符号化する事で分散関数による演算が可能であればどのような情報でも良く、ビットマップ画像などの画像データだけでなく音楽データや文字列テキスト、プログラムなどの任意の電子データ、あるいは予め暗号化された電子データを入力としても良い。その場合に、入力された発展データを発展データ入力部230において復号化する事で入力の安全性を高める事も考えられる。
また、本実施例では格納する電子データについて、通常画像データに付随するヘッダーと呼ばれる画像データの構成情報を示す電子データを省略して記述しているが、異なる種類の電子データを発展対象コンテンツおよび発展結果コンテンツとする場合には格納する電子データにヘッダーが含まれる事が望ましい。さらに、本実施例は電子データの入力の方法および形式を規定するものではない。キーボード入力やファイル入力の他に、インターネットなどの接続回線を介して他の装置から入力するようにしても構わない。
次に、結果コンテンツ復元部240において、入力された発展対象データSIと発展データWIから、発展結果データSOを復元する。発展結果データSOの復元は以下のようにして行う。
結果コンテンツ復元部240は、まず、情報記憶部260または内部メモリなどに記録された発展対象データSIおよび発展データWIを読み出し、一定長の電子データに分割してブロック化した上で、再度情報記憶部260または内部メモリなどに記録する。本実施例では素数である固定文字列Pが3バイトの16進文字列「FFFFFD」である事から、分割後のブロック化した電子データの長さを3バイトと固定する。なお、電子データを3バイト単位で分割した場合、発展データは常に固定文字列Pより小さい値をとるが、発展対象データは固定文字列P以上の値として「FFFFFD」、「FFFFFE」、「FFFFFF」をとる場合が考えられる。そのような場合には、発展型コンテンツ作成装置100のときと同様に冗長なブロックを追加あるいは置換するなどして、情報の損失を補う事ができる。
本実施例における発展対象データSIは、発展型コンテンツ作成装置100のときと同様に簡単化のために固定文字列P=FFFFFD以上のブロック化した電子データは全て「FFFFFC」に置換するものとして、「FF0000」,「0000FF」,「0000FF」,「FFFFFC」,「0000FF」,「FF0000」,「FFFFFC」,「0000FF」,「0000FF」,「FFFFFC」,「FF0000」,「0000FF」,「FFFFFC」,「0000FF」,「0000FF」,「FF0000」の16ブロックとなる。以下、発展対象データをブロック化した個々の電子データをSIj(1≦j≦16)と記述する。
また、本実施例における発展データは120桁の16進文字列FF00000000FFAAABFD・・・005553であり、3バイト単位にブロック化すると「FF0000」,「0000FF」,「AAABFD」,・・・,「005553」の20ブロックとなる。以下、発展データをブロック化した個々の電子データをWIi(1≦i≦20)と記述する。
なお、本実施例は結果コンテンツ復元部240における電子データをブロック化するための分割方法を特に規定するものではない。本実施例では3バイト単位で単純に分割したが、例えば2バイト単位で分割した上にエラー訂正符号やハッシュ値などを付与して3バイトとしてデータの復元誤りや改ざん検出機能を持たせたりするなどの分割方法が考えられる。さらに、発展対象データの単一性を保証するために、例えば発展対象データの全体のハッシュ値を算出した上で、個々のブロックに足し合わせるような方法も考えられる。これにより、個々のブロックが類似した発展対象データに対して厳密に区別をつけて復元できるようになる。
次に、結果コンテンツ復元部240は、分割した発展対象データSIおよび発展データWIの各ブロック毎に演算を行う事で発展結果データのブロックSOiを算出する。先の式(7)と同じく、本実施例における分散関数f(x)が
f(x)=S+RA(x−7)+RB(x−1)(x−5) (mod P)…(9)
である事から、2個の分散情報に関する連立方程式は次のような行列式で表現できる。
Figure 2006018123
式(9)の分散関数f(x)は、前述したようにf(3)とf(4)から秘密情報Sを復元可能とするような復元制御型秘密分散法の分散関数であるため、上記式(10)の行列式において、Wxは発展データWI=f(3)としてx=3を代入し、Wyは発展対象データSI=f(4)としてx=4を代入して、次のように、行列式を掃き出し法などにより解いてSを求める事で、発展結果データSOを復元する事ができる。
Figure 2006018123
上記の演算の結果、SOiは行列式から
SOi=4SIj−3WIi …(12)
により求める事ができる。
本実施例においては、発展結果データの1ブロック目の計算は、SIl=FF0000、WIl=FF0000により、式(12)からSO1=FF0000を得る。結果コンテンツ復元部250は、SO1を情報記憶部260あるいは内部メモリなどに記憶する。以下、同様にして発展対象データSIjと発展データWIiの各ブロックから、発展結果データの各ブロックWOiを計算する。なお、発展対象データSIのブロック数jと発展データWIのブロック数iを比較してi>jである場合には、発展対象データSIのブロックを繰り返し使うものとする。本実施例では、2ブロック目以降は、WI2=0000FF、SI2=0000FFよりSO3=0000FFを、WI3=AAABFD、SI3=0000FFよりSO3=FFFFFCを、以下順次計算を行って、WI20=005553、SI4=FFFFFCよりSO20=FF0000を計算結果として得る。
本実施例におけるコンテンツ発展装置200の計算例を図7に示す。1列目が発展対象データSIj、2列目が発展データWIiであり、3列目が結果コンテンツ復元部250における発展結果データSOiの計算結果を示している。この発展データSOiの計算結果は、図5の元の発展結果データSOiと同一である。
次に、結果コンテンツ出力部250は、情報記憶部260または内部メモリなどに記憶された発展結果データSOiの各ブロックをまとめ、復元した発展結果データSOとして出力する。
なお、発展型コンテンツ作成装置100において、発展結果データのブロック化時に冗長化処理を行っている場合には、結果コンテンツ出力部250において縮退処理を行う必要がある。本実施例ではPが「FFFFFD」であるため、算出したブロックがPより1少ない「FFFFFC」の場合には、次のブロックの値により縮退処理を行って出力する。例えば「FFFFFC」、「FFFFFC」と続いた場合は「FFFFFC」を、「FFFFFC」、「000001」の場合には「FFFFFD」を、「FFFFFC」、「000002」の場合には「FFFFFE」を、「FFFFFC」、「000003」の場合には「FFFFFF」を出力するようにすれば、復元時の発展結果データは完全に元の発展結果データと同一になる。
本実施例においては、結果コンテンツ復元部240において復元した発展結果データが「FF0000」,「0000FF」,「FFFFFC」,「000003」,「FF0000」,「0000FF」,「0000FF」,「0000FF」,「0000FF」,「FFFFFC」,「000003」,「0000FF」,「FF0000」,「FFFFFC」,「000003」,「FF0000」,「0000FF」,「FFFFFC」,「000003」,「FF0000」の20ブロックである事から、縮退処理を行う事で、出力される発展結果データは96桁の16進文字列
「FF00000000FFFFFFFFFF00000000FF0000FF0000FF0000FFFFFFFF0000FFFF0000FFFFFFFF00000000FFFFFFFFFF0000」
となる。これは図4に示すような、発展型コンテンツ作成装置100において入力された発展結果コンテンツの電子データに他ならない。
なお、本実施例は、結果コンテンツ出力部250における発展結果データの出力の方法やプロトコル、フォーマットを特に規定するものではない。本実施例では出力結果を単なる16進文字列の状態で記述したが、実際の電子データは例えばビットマップ画像のようにヘッダーと呼ばれる画像データの構成情報を示す電子データを含むために、実際の発展結果データは通常のビットマップ画像として参照する事ができる。また、発展結果データは画面や記録媒体などに直接出力したり、ファイル出力したりする他に、ネットワークを介して他の装置に出力するようにしても良い。
以上のように、本発明によれば、発展型コンテンツ作成装置100において入力された発展対象コンテンツと発展結果コンテンツから発展データを生成して出力する事で、コンテンツ発展装置200において入力された発展対象コンテンツに対して、発展データを用いて発展結果コンテンツを復元する事で、コンテンツを変化発展させる事ができる。
本実施例においては、発展対象コンテンツ、発展結果コンテンツの双方を画像データとした変化発展の例を記述したが、本発明によれば、発展の対象とするコンテンツの電子データに対して、画像データや音楽データなどの任意の電子データを発展結果コンテンツとできるため、異なる種別のメディア問でのコンテンツの変化発展が可能である。また、一つの発展対象コンテンツに対して複数の発展結果コンテンツを指定して発展データを生成出力する事で、一つの発展対象コンテンツに対して異なる発展データを適用して異なる発展結果コンテンツヘと変化発展させる事が可能である。逆に、複数の発展対象コンテンツに対して一つの発展結果コンテンツを指定して発展データを生成出力する事で、複数の発展対象コンテンツに対して発展データを適用して一つの発展結果コンテンツヘと変化発展させるような、コンテンツの融合発展が可能である。また、一つの発展対象コンテンツに対して複数の発展結果コンテンツを指定して複数の発展データを生成出力する事で、一つの発展対象コンテンツに対して異なる発展データを適用すれば異なる一つの発展結果コンテンツに、複数の発展データを適用すれば複数の発展結果コンテンツに変化発展させる事も可能である。さらに、一度変化発展させた発展結果コンテンツを、次なる変化発展の発展対象コンテンツとして使用する事で、繰り返し半永久的にコンテンツを変化発展させる事が可能である。
また、コンテンツを変化発展させる事を目的としたこれら発展のための電子データは従来の技術においては偽造が比較的容易であったが、本発明においては特殊な関数を用いる事により電子データの偽造は困難となり、コンテンツ提供者の想定するコンテンツの変化発展に限定する事が可能でとなる。
なお、図2および図6で示した装置における各部の一部もしくは全部の処理機能をコンピュータのプログラムで構成し、そのプログラムをコンピュータを用いて実行して本発明を実現することができることは言うまでもない。また、コンピュータでその処理機能を実現するためのプログラムを、そのコンピュータが読み取り可能な記録媒体、例えば、FD、MO、ROM、メモリカード、CD、DVD、リムーバブルディスクなどに記録して、保存したり、提供したりすることができるとともに、インターネット等のネットワークを通してそのプログラムを配布したりすることが可能である。
本発明の一実施例におけるシステム構成例を示す図である。 本発明の発展型コンテンツ作成装置の一実施例の機能構成図である。 発展対象コンテンツとその16進表現の例を示す図である。 発展結果コンテンツとその16進表現の例を示す図である。 発展型コンテンツ作成装置における計算例を示す図である。 本発明のコンテンツ発展装置の一実施例の機能構成図である。 コンテンツ発展装置における計算例を示す図である。
符号の説明
100 発展型コンテンツ作成装置
110 コンテンツ作成制御部
120 発展対象コンテンツ入力部
130 発展結果コンテンツ入力部
140 分散関数生成部
150 発展データ生成部
160 発展データ出力部
170 情報記憶部
200 コンテンツ発展装置
210 発展制御部
220 発展対象コンテンツ入力部
230 発展データ入力部
240 結果コンテンツ復元部
250 発展結果コンテンツ出力部
260 情報記憶部

Claims (4)

  1. 新たな電子データを付与する事でコンテンツが変化発展するような発展型のコンテンツを作成する発展型コンテンツ作成装置であって、
    発展の対象とするコンテンツの入力を一つあるいは複数受け付ける発展対象コンテンツ入力手段と、
    発展の結果となるコンテンツの入力を一つあるいは複数受け付ける発展結果コンテンツ入力手段と、
    前記発展の対象とするコンテンツを前記発展の結果となるコンテンツへと変化発展させる電子データ(以下、発展データ)を分散生成するための分散関数について、前記発展の結果となるコンテンツに対して、分散生成される発展データの内の一つあるいは複数が前記発展の対象とするコンテンツとなるように、分散関数中の変数値を決定して分散関数を生成する分散関数生成手段と、
    前記生成した分散関数により、発展データを一つあるいは複数生成する発展データ生成手段と、
    上記生成した発展データを出力する発展データ出力手段と、
    を備える事を特徴とする発展型コンテンツ生成装置。
  2. 発展型コンテンツに新たな電子データを付与してコンテンツを変化発展させるコンテンツ発展装置であって、
    発展の対象とするコンテンツの入力を一つあるいは複数受け付ける発展対象コンテンツ入力手段と、
    前記発展の対象とするコンテンツを発展させる発展データの入力を一つあるいは複数受け付ける発展データ入力手段と、
    所定の分散関数により、前記発展の対象とするコンテンツに前記発展データを付与して演算処理を行う事で発展の結果となるコンテンツを復元する発展結果コンテンツ復元手段と、
    前記復元した発展の結果となるコンテンツを出力する発展結果コンテンツ出力手段と、
    を備える事を特徴とするコンテンツ発展装置。
  3. 請求項1に記載の発展型コンテンツ作成装置の処理機能をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  4. 請求項2に記載のコンテンツ発展装置の処理機能をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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