JP2006015934A - Power steering device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、車両の運転条件に応じてパワーステアリング出力部に導かれる作動油の流量QPを調節するフローコントロールバルブを備えたパワーステアリング装置の改良に関するものである。 The present invention relates to an improvement in a power steering apparatus including a flow control valve that adjusts a flow rate QP of hydraulic fluid guided to a power steering output unit in accordance with a driving condition of a vehicle.
従来、この種のパワーステアリング装置の一例として、特許文献1に開示されたものは、エンジンによって駆動され作動油を吐出するポンプと、このポンプからパワーステアリング出力部に導かれる作動油の流量QPを調節するフローコントロールバルブとを備える。
Conventionally, as an example of this type of power steering device, the one disclosed in
フローコントロールバルブは、コントローラによって制御される電磁弁と、電磁弁の作動に応動して作動油の一部をタンク側に戻すスプールとを備え、このスプールを介してパワーステアリング出力部に供給される作動油の流量QPを調節する。 The flow control valve includes an electromagnetic valve controlled by a controller, and a spool that returns a part of the hydraulic oil to the tank side in response to the operation of the electromagnetic valve, and is supplied to the power steering output unit via the spool. Adjust the hydraulic oil flow rate QP.
コントローラは、舵角センサからの舵角信号と車速センサからの車速信号とを入力し、舵角信号から操舵角θと操舵角速度ωとを演算し、これら操舵角θ、操舵角速度ω、車速vに基づいて要求流量QMを推定し、フローコントロールバルブの作動を制御する。 The controller inputs a steering angle signal from the steering angle sensor and a vehicle speed signal from the vehicle speed sensor, calculates a steering angle θ and a steering angular velocity ω from the steering angle signal, and these steering angle θ, steering angular velocity ω, vehicle speed v Is used to estimate the required flow rate QM and control the operation of the flow control valve.
こうしてパワーステアリング出力部に供給される流量QPを要求流量QMに近づけるように調節することにより、無駄な作動油をパワーステアリング出力部に供給することが抑えられ、ポンプの駆動損失を低減するようになっている。 In this way, by adjusting the flow rate QP supplied to the power steering output unit so as to approach the required flow rate QM, it is possible to suppress supply of wasted hydraulic oil to the power steering output unit, and to reduce the drive loss of the pump. It has become.
また、コントローラは操舵トルクの検出値を用いることなく要求流量QMを推定する構成のため、操舵トルクを直接検出するトルクセンサが不要であり、制御システムのコストダウンがはかれる。
このような従来のパワーステアリング装置にあっては、操舵トルクを直接検出することなく、舵角センサからの舵角信号に応じてパワーステアリング出力部に導かれる作動油の流量QPが制御される構成のため、エンジンの始動直後は運転者によってハンドルが切られるまでの間は停車中の操舵角θに応じて流量QPが制御されることになる。 In such a conventional power steering apparatus, the flow rate QP of the hydraulic fluid guided to the power steering output unit is controlled according to the steering angle signal from the steering angle sensor without directly detecting the steering torque. Therefore, the flow rate QP is controlled according to the steering angle θ while the vehicle is stopped immediately after the engine is started and until the steering wheel is turned off by the driver.
例えば運転者がハンドル操作して操舵角θを大きくしたままエンジンを停止した後、次にエンジンが始動される場合、運転者によってハンドルが切られなくても、停車中の操舵角θに応じて流量QPが増やされるため、ポンプの駆動負荷が不要に高まるばかりか、寒冷地等においては暖機時に車両の油圧配管から油撃音が生じる可能性があった。 For example, if the driver operates the steering wheel to stop the engine while increasing the steering angle θ, then the engine is started next, even if the steering wheel is not turned off by the driver, depending on the steering angle θ when the vehicle is stopped Since the flow rate QP is increased, not only the driving load of the pump is unnecessarily increased, but also in cold districts, there is a possibility that an oil hammer sound may be generated from the hydraulic piping of the vehicle when warming up.
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、エンジンの始動後にパワーステアリング出力部に導かれる作動油の流量が不要に増加してしまうことを回避できるパワーステアリング装置を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above problems, and provides a power steering device capable of avoiding an unnecessary increase in the flow rate of hydraulic oil guided to a power steering output unit after engine startup. Objective.
本発明は、エンジンによって駆動されるポンプからパワーステアリング出力部に導かれる作動油の流量QPを調節するフローコントロールバルブと、車両に搭載される舵角センサによって検出される操舵角θに応じて流量QPを制御するコントローラとを備える車両のパワーステアリング装置に適用する。 The present invention relates to a flow control valve that adjusts a flow rate QP of hydraulic fluid guided from a pump driven by an engine to a power steering output unit, and a flow rate according to a steering angle θ detected by a steering angle sensor mounted on the vehicle. The present invention is applied to a power steering device for a vehicle including a controller for controlling QP.
そして、コントローラは、エンジンの始動時を判定する始動時判定手段と、エンジンの始動後に操舵角θに応じて流量QPが増えることを規制する始動後流量規制手段と、車両の運転条件に応じてこの始動後流量規制手段による流量QPの規制を解除する始動後流量規制解除手段とを備えたことを特徴とするものとした。 Then, the controller determines a start time determining means for determining when the engine is started, a post-starting flow restricting means for restricting an increase in the flow rate QP according to the steering angle θ after the engine is started, and a vehicle operating condition. And a post-starting flow rate restriction releasing means for releasing the restriction of the flow rate QP by the post-starting flow rate restricting means.
本発明によると、コントローラがエンジンの始動時を判定すると、エンジンの始動後に操舵角θに応じて作動油の流量QPが増えることを規制する。これにより、運転者がハンドル操作して操舵角θを大きくしたままエンジンを停止した後、次にエンジンが始動される場合でも、停車中の操舵角θに応じて流量QPが不要に増加してしまうことを回避し、ポンプの駆動負荷を減らすとともに、寒冷地等において暖機時に車両の油圧配管から油撃音が生じることを防止できる。 According to the present invention, when the controller determines when the engine is started, the flow rate QP of the hydraulic oil is restricted from increasing according to the steering angle θ after the engine is started. As a result, the flow rate QP is unnecessarily increased in accordance with the steering angle θ when the vehicle is stopped after the driver has operated the steering wheel to stop the engine while increasing the steering angle θ and then starts the engine next time. This can reduce the pump driving load and prevent oil hammering noise from being generated from the hydraulic piping of the vehicle during warm-up in a cold district or the like.
エンジンの始動後、例えば操舵時または車両の走行時等の運転条件を判定し、流量QPの規制を解除する。これにより、コントローラは操舵角θに応じてフローコントロールバルブの作動を制御し、パワーステアリング出力部に導かれる作動油の流量QPを調節する。こうしてパワーステアリング出力部に供給される作動油量を必要量に復帰し、適度な操舵アシスト力が得られるとともに、ポンプの駆動損失を低く抑えられる。 After the engine is started, for example, a driving condition such as steering or driving of the vehicle is determined, and the restriction of the flow rate QP is released. As a result, the controller controls the operation of the flow control valve according to the steering angle θ, and adjusts the flow rate QP of the hydraulic oil guided to the power steering output unit. In this way, the amount of hydraulic oil supplied to the power steering output unit is restored to the required amount, so that an appropriate steering assist force can be obtained and the drive loss of the pump can be kept low.
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
図1に示すように、パワーステアリング装置は、車両に搭載されるエンジン14によって駆動されるポンプ1と、このポンプ1から吐出される作動油をタンクT側に還流しパワーステアリング出力部8に導かれる作動油の流量QPを調節するフローコントロールバルブ9とを備える。
As shown in FIG. 1, the power steering device returns the
パワーステアリング出力部8は、図示しないハンドルの操舵角及び操舵トルクに応じて作動油の流路方向及び圧力を制御するステアリングバルブ15と、このステアリングバルブ15を介して制御された作動油圧力により操舵力を付与するパワーシリンダ16等によって構成される。ポンプ1から吐出される作動油は、ハンドル(ステアリングホイール)の操作によって切換わるステアリングバルブ15を介して導かれ、操舵に対応するいずれか一方のパワーシリンダ室に流入し、パワーシリンダ16に接続されたステアリングリンクに操舵アシスト力が付与される。
The power
このフローコントロールバルブ9は、ポンプ1から吐出される作動油を並列に分岐してパワーステアリング出力部8へと導く第一、第二供給通路5,6を備え、この第一供給通路5に電磁弁60が介装され、この第二供給通路6に回転数感応弁3が介装される。
The
フローコントロールバルブ9は、この電磁弁60及び回転数感応弁3の前後差圧に応じて供給通路2の作動油をポンプ吸込み側に戻す流量調整弁4と、電磁弁60及び回転数感応弁3より下流側に連通するリリーフバルブ7とを備える。
The
フローコントロールバルブ9は、そのケーシングとしてバルブボディ21とキャップ31とを備える。このバルブボディ21には流量調整弁4を構成するスプール11が摺動可能に挿入されるスプール孔26、ポンプ1の吐出側に連通するポンプポート22、ポンプ吸込み側に連通する戻りポート23、第一供給通路5を構成するバイパスポート24,25等が形成される。このキャップ31には、回転数感応弁3を構成する供給ポート34、第二供給通路6を構成する下流側室32、第一供給通路5を構成するバイパスポート33等が形成される。
The
流量調整弁4は、スプール11の外周にスプール孔26に摺接するランド部10が形成され、スプール11がスプリング13に抗して図面左方向に移動するとランド部10の先端が戻りポート23に面してポンプポート22と戻りポート23を連通し、スプール11の摺動位置に応じてポンプポート22から戻りポート23へと戻される作動油の流量を調節するようになっている。スプール11の一端には上流側パイロット圧室20が画成され、この上流側パイロット圧室20は電磁弁60及び回転数感応弁3の上流側に連通している。スプール11の他端にはスプリング13が介装された下流側パイロット圧室27が画成され、この下流側パイロット圧室27は通孔28を介して電磁弁60及び回転数感応弁3の下流側に連通している。こうして流量調整弁4は、スプール11の両端に電磁弁60及び回転数感応弁3の前後差圧が導かれ、スプール11は電磁弁60及び回転数感応弁3の前後差圧とスプリング13のバネ力が釣り合う位置へと移動する。
In the flow
回転数感応弁3は第二供給通路6の途中に介装される供給ポート34と、この供給ポート34の開口面積を変えるテーパロッド12とを備え、このテーパロッド12はスプール11の一端から突出し、テーパロッド12がスプール11とともに移動するのに伴って所定のストローク域にて供給ポート34の開口面積が次第に減少する。こうして流量調整弁4と回転数感応弁3は連携し、流量調整弁4の開度が増えるのにしたがって回転数感応弁3の開度が減るようになっている。
The rotation speed
ポンプ1の停止時に、フローコントロールバルブ9はスプリング13の付勢力によってスプール11がキャップ31の端面38に着座する。これにより、スプール11のランド部10によって戻りポート23が閉塞され、流量調整弁4が全閉するとともに、スプール11がキャップ31の端面38に着座して供給ポート34が閉塞され、回転数感応弁3が全閉する。
When the
電磁弁60は、バルブボディ21に挿入して取り付けられる円筒状のハウジング61と、このハウジング61側のシャフト穴59に摺動可能に挿入されるシャフト62を備える。ハウジング61にはポンプ1の吐出側に連通する上流室64と、シャフト62との間で可変絞り部を画成するバルブ穴66と、パワーステアリング出力部8に連通する下流室67が形成される。ポンプ1から吐出される作動油は、上流室64、バルブ穴66、下流室67を通ってパワーステアリング出力部8へと流れる。シャフト62はコイル69に生じる電磁力によりスプリング68に抗して開弁方向(図1において上方向)に駆動される。
The
円柱状のシャフト62はその先端に円錐状の弁体部63が形成され、この弁体部63がバルブ穴66に挿入され、両者の間に可変オリフィス52がシャフト62の弁体部63とバルブ穴66の間に画成される環状の間隙として形成される。可変オリフィス52は、コイル69が非励磁状態のときにその開度が最少になり、励磁電流が大きくなるのにしたがってシャフト2が図1において上方向に変位して、可変オリフィス52の開口面積が次第に大きくなる。
The
電磁弁60はコア77がハウジング61の段部78に着座した状態で、弁体部63がバルブ穴66からわずかに離れて第一供給通路5を全閉しない構造とする。これにより、可変オリフィス52は供給通路2に対して回転数感応弁3の上流側と下流側に接続し、スプール11がバルブボディ21やキャップ31に固着するバルブスティックが起きた場合にも、可変オリフィス52を流れる作動油が回転数感応弁3を迂回してパワーステアリング出力部8に供給される。この結果、パワーステアリング出力部8に操舵アシスト力が得られるとともに、ポンプ1の負荷が過大になることを回避し、フェイルセーフ機能を果たすことができる。
The
エンジン14によってポンプ1が駆動され、ポンプポート22に加圧作動油が供給されると、作動油が流れる電磁弁60側のバルブ穴66及び回転数感応弁3に圧力損失が生じ、両パイロット圧室20,27に導かれる圧力差に応じてスプール11がスプリング13に抗して移動し、そのバランス位置にてポンプポート22と戻しポート23との開度が決まり、戻りポート23に還流される作動油の流量とパワーステアリング出力部8に供給される作動油の流量QPが調節される。
When the
以下、回転数感応弁3がポンプ1の回転数に応じてフローコントロールバルブ9の流量QPを調節する動作について説明する。
Hereinafter, an operation in which the rotation speed
ポンプ1が低速域で回転している状態では、流量調整弁4及び回転数感応弁3が閉弁しており、ポンプ1の回転数に比例した流量QPの作動油が電磁弁60側のバルブ穴66を通ってパワーステアリング出力部8に供給される。
In a state where the
ポンプ1の回転数が中速域に達すると、流量調整弁4が開弁し、上流側パイロット圧室20に流入する作動油の一部がポンプ1の回転数増大に応じて戻りポート23に還流されるため、電磁弁60側のバルブ穴66と回転数感応弁3を介してパワーステアリング出力部8に供給される作動油の流量QPは略一定に保たれる。
When the rotational speed of the
さらにポンプ1の回転数が増大すると、回転数感応弁3はテーパロッド12がスプール11とともに移動して供給ポート34の開口面積が次第に減少し、パワーステアリング出力部8に供給される作動油の流量QPは次第に減少する。
When the rotational speed of the
このフローコントロールバルブ9の作動時、電磁弁60側のバルブ穴66を通過した作動油と、回転数感応弁3を通過した作動油が合流してパワーステアリング出力部8に供給される。
During the operation of the
さらに、コントローラ17がコイル69の励磁電流を制御して可変オリフィス52の開口面積が変化すると、両パイロット圧室20,27に導かれる圧力差に応じてスプール11がスプリング13に抗して移動し、そのバランス位置にてポンプポート22と戻しポート23との開度が決まり、パワーステアリング出力部8に供給される作動油の流量QPが調節される。
Further, when the
こうしてフローコントロールバルブ9は、電磁弁60すなわち可変オリフィス52の開度と回転数感応弁3の開度に応じてスプール11を移動し、ポンプ1から吐出される作動油の一部を戻りポート23からタンクTに還流する。この作動油を戻しポート23からタンクTまたはポンプ1の吸い込み側に還流する流路は、バルブボディ21内に設けられるため、その圧力損失が小さく、ポンプ1側の駆動損失を低く抑えられ、エンジン14の燃料消費量の低減化がはかれる。
In this way, the
コントローラ17は、舵角センサ18からの舵角信号と車速センサ19からの車速信号とが入力され、舵角信号から操舵角θと操舵角速度ωとを演算し、これら操舵角θ、操舵角速度ω、車速vに基づいて上記要求流量QMを推定し、コイル69の励磁電流を制御する。これにより、パワーステアリング出力部8に供給される作動油の流量QPが適度に調節される。
The
これらの制御ブロック図の一例を示したものが図2である。コントローラ17には、操舵角θと流量QPとがリニアな特性になるように操舵角θとソレノイド電流指令値I1のテーブルが設定されている。さらに、操舵角速度ωと流量QPとがリニアな特性になるように操舵角速度ωとソレノイド電流指令値I2のテーブルが設定されている。ただし、ハンドルが中立あるいはその近傍にあるときには、操舵角θ及び操舵角速度ωが、ある設定値以上にならなければ、上記指令値I1及びI2のいずれもゼロを出力するようにしている。なお、ソレノイド電流指令値I1は操舵角θを基に演算して求め、ソレノイド電流指令値I2は操舵角速度ωを基に演算して求めるようにしてもよい。
An example of these control block diagrams is shown in FIG. In the
ソレノイド電流指令値I1に車速vに基づいたソレノイド電流指令値I3 を乗算してソレノイド電流指令値I5が出力される。このソレノイド電流指令値I5は、車速vが低速域では一例として1を出力し、高速域では一例として0.6を出力するとともに、その間の中速域では1から0.6まで車速vに応じて漸次減少する値を出力する。これにより、低速域ではソレノイド電流指令値I1がそのまま出力されるし、高速域ではソレノイド電流指令値I1が6割になる。また、中速域では、速度が上がればそれに反比例した値が出力されることになる。 The solenoid current command value I5 is output by multiplying the solenoid current command value I1 by the solenoid current command value I3 based on the vehicle speed v. This solenoid current command value I5 is output as 1 as an example when the vehicle speed v is a low speed region, and is output as an example as 0.6 as an example when the vehicle speed v is a low speed region. Output a gradually decreasing value. As a result, the solenoid current command value I1 is output as it is in the low speed range, and the solenoid current command value I1 is 60% in the high speed range. In the middle speed range, if the speed increases, a value inversely proportional to the speed is output.
ソレノイド電流指令値I2に対して車速vに基づいたソレノイド電流指令値I4を限界値とし、ソレノイド電流指令値I2がソレノイド電流指令値I4を超えないように規制する。このように車速vによるソレノイド電流指令値I4をリミッタ値として利用し、ソレノイド電流指令値I6の傾きを一定に保つ。 The solenoid current command value I4 based on the vehicle speed v is set as a limit value with respect to the solenoid current command value I2, and the solenoid current command value I2 is restricted so as not to exceed the solenoid current command value I4. In this way, the solenoid current command value I4 based on the vehicle speed v is used as a limiter value, and the gradient of the solenoid current command value I6 is kept constant.
こうして得られたソレノイド電流指令値I5 またはI6のうち、大きな方の値を選択する。このように一方の値だけを選択することによって、流量QPのふれ幅を小さく抑えられる。ソレノイド電流指令値I5 またはI6のうち、小さい値ではなく、大きな値を選択することにより、制御応答性を高められる。 The larger one of the solenoid current command values I5 or I6 obtained in this way is selected. Thus, by selecting only one value, the fluctuation width of the flow rate QP can be suppressed to be small. Control responsiveness can be improved by selecting a large value, not a small value, of the solenoid current command values I5 or I6.
上記のようにソレノイド電流指令値I5 またはI6のうち大きな値が求まったら、それにスタンバイソレノイド電流指令値I7を加算する。つまり、最終的なソレノイド電流指令値を(I5+I7)または(I6+I7)として出力し、ドライバーからコイル69に励磁電流を出力させる。
When a large value is obtained from the solenoid current command value I5 or I6 as described above, the standby solenoid current command value I7 is added thereto. That is, the final solenoid current command value is output as (I5 + I7) or (I6 + I7), and the excitation current is output from the driver to the
このようにしてコントローラ17は、操舵角θ及び操舵角速度ωに対して流量QPがリニアな関係になるように制御し、操舵感覚と出力とを一致させるようになっている。
In this way, the
ところで、停車中の操舵角θを大きい状態を保ったままエンジン14が始動される場合、操舵角θに応じて流量QPが増やされると、ポンプ1の駆動負荷が不要に高まるばかりか、寒冷地等において暖機時に供給通路2を構成する油圧配管から油撃音が生じる可能性があった。この油撃音は、駐車中に冷えて粘度が高くなった作動油が、エンジン14の始動後にポンプ1からフローコントロールバルブ9を経て大量にパワーステアリング出力部8に供給された場合に、油圧配管を大きく加振して生じる騒音である。
By the way, when the
本発明はこれに対処して、コントローラ17はエンジン14の始動時を判定する始動時判定手段と、エンジン14の始動後に操舵角θに応じてパワーステアリング出力部8に供給される作動油の流量QPが増えることを規制する始動後流量規制手段と、操舵時または車両の走行時等の運転条件に応じてこの始動後流量規制手段による流量QPの規制を解除する始動後流量規制解除手段とを備えるものとする。
The present invention copes with this, and the
コントローラ17はエンジン14の始動時を判定すると、エンジン14の始動後に操舵角θに応じてパワーステアリング出力部8に供給される作動油の流量QPが増えることを規制する。これにより、運転者がハンドル操作して操舵角θを大きくしたままエンジン14を停止した後、次にエンジン14が始動される場合でも、停車中の操舵角θに応じて流量QPが増加してしまうことを回避し、ポンプ1の駆動負荷を減らすとともに、寒冷地等において暖機時に車両の油圧配管から油撃音が生じることを防止できる。
When the
エンジン14の始動後、操舵時または車両の走行時等の運転条件を判定し、流量QPの規制を解除する。これにより、コントローラ17は操舵角θに応じてフローコントロールバルブ9の作動を制御し、パワーステアリング出力部8に導かれる作動油の流量QPを調節する。こうしてパワーステアリング出力部8に供給される作動油量を必要量に復帰し、適度な操舵アシスト力が得られるとともに、ポンプ1の駆動損失を低く抑えられる。
After the
図2に示すように、コントローラ17は、エンジン14の始動時を判定する始動時判定手段として、車両のイグニッションスイッチ40の信号を入力し、このイグニッションスイッチ40の信号がOFFからONに切換わることを検出してこれをエンジン14の始動時であると判定する。
As shown in FIG. 2, the
イグニッションスイッチ40は、車両に設けられるキースイッチの一つであり、運転者によってエンジン14の運転時にONにされ、エンジン14の停止時にOFFにされる。
The ignition switch 40 is one of key switches provided in the vehicle, and is turned on when the
なお、エンジン14の始動時を判定する始動時判定手段として、スタータスイッチの信号を用いてもよい。スタータスイッチは車両に設けられるキースイッチの一つであり、運転者によるエンジン14のクランキング時にONにされる。
It should be noted that a starter switch signal may be used as a start time determining means for determining when the
操舵時に流量QPの規制を解除する始動後流量規制解除手段として、車両の操舵時を判定し、この操舵時に前記始動後流量規制手段による流量QPの規制を解除する構成とする。 The post-starting flow rate restriction releasing means for releasing the restriction of the flow rate QP at the time of steering is configured to determine when the vehicle is steered and to release the restriction of the flow rate QP by the post-starting flow restriction means at the time of steering.
具体的に、コントローラ17は、舵角センサ18の舵角信号から求められる操舵角θを微分して算出される操舵角速度ωを入力し、この操舵角速度ωをしきい値と比較し、操舵角速度ωがしきい値より低い場合に非操舵時と判定して流量QPの規制を継続する一方、操舵角速度ωがしきい値以上に上昇した場合に操舵時と判定して流量QPの規制を解除する。このしきい値は例えば0〜50deg/sの範囲で任意に設定する。
Specifically, the
車両の走行時に流量QPの規制を解除する始動後流量規制解除手段として、車両の走行時を判定し、この走行時に前記始動後流量規制手段による流量QPの規制を解除する構成とする。 As a post-starting flow rate restriction releasing means for releasing the restriction of the flow rate QP when the vehicle is running, it is configured to determine when the vehicle is running and to release the restriction of the flow rate QP by the post-starting flow restriction means during the running.
具体的に、コントローラ17は、車速センサ19からの車速信号から求められる車速vを入力し、この車速vをしきい値(例えば0Km/h)と比較し、車速vがしきい値より低い場合に停車時と判定して流量QPの規制を継続する一方、車速vがしきい値以上に上昇した場合に走行時と判定して流量QPの規制を解除する。
Specifically, the
図3のフローチャートは上記した流量QPを制御するルーチンを示しており、コントローラ17において実行される。
The flowchart of FIG. 3 shows a routine for controlling the flow rate QP described above, and is executed by the
これについて説明すると、まずステップ1にて、イグニッションスイッチ40の信号がOFFからONに切換わるエンジン14の始動時か否かを判定する。ここで、エンジン14の始動時と判定された場合、ステップ2に進み、始動時検出フラグFをF=1としてセットし、続くステップ3にて、各制御変数を初期化する。
This will be described. First, in
続くステップ4にて、舵角センサ18と車速センサ19との検出信号を入力する。続くステップ5にて、舵角センサ18の舵角信号から求められる操舵角θを微分して算出される操舵角速度ωを演算する。
In the
ステップ6にて、車速vがしきい値より低い停車時か否かを判定する。ステップ7にて、操舵角速度ωがしきい値より低い非操舵時か否かを判定する。ステップ8にて、始動時検出フラグFがセットされているか否かを判定する。
In
ここで、車両の停車時であり、非操舵時であり、かつ始動時検出フラグFがセットされていると判定された場合、ステップ9に進む。このステップ9にて、エンジン14の始動後に操舵角θに応じてパワーステアリング出力部8に供給される作動油の流量QPが増えることを規制する。
Here, if it is determined that the vehicle is at a stop, is not being steered, and the start time detection flag F is set, the routine proceeds to step 9. In
一方、車両の走行時であるか、操舵時であると判定された場合、ステップ10にて始動時検出フラグFをF=0としてクリアした後、ステップ11に進む。また、ステップ8にて、始動時検出フラグFがクリアされていると判定された場合も、ステップ10を経てステップ11に進む。このステップ11にて、流量QPの規制を解除し、操舵角θ、操舵角速度ω、車速vに基づいてパワーステアリング出力部8に供給される作動油の流量QPを制御する。
On the other hand, if it is determined that the vehicle is traveling or steering, the start time detection flag F is cleared as F = 0 in
つまり、エンジンの始動後、車両が走行するか、操舵が行われるまでの間は、ステップ9に進んで、操舵角θに応じてパワーステアリング出力部8に供給される作動油の流量QPが増えることを規制する一方、一旦車両が走行するか、操舵が行われると、ステップ11に進んで、流量QPの規制を解除するようになっている。
In other words, after the engine is started, until the vehicle travels or until the steering is performed, the process proceeds to step 9, and the flow rate QP of the hydraulic oil supplied to the power
なお、上記制御ルーチンでは、このステップ11にて、作動油の流量QPを制御する構成としたが、これに限らず、ステップ11にて、流量QPの規制を解除する指令のみを出力し、操舵角θ、操舵角速度ω、車速vに基づいてパワーステアリング出力部8に供給される作動油の流量QPを制御することを別の制御ルーチンで行う構成として、流量QPの制御応答性を高めるようにしても良い。
In the control routine, the flow rate QP of the hydraulic oil is controlled in
本実施の形態では、始動後流量規制手段として、流量QPの目標値を一定のリミッタ値以下に抑える構成とする。流量QPの最大値をmaxQに対し、このリミッタ値を例えばmaxQ/2に設定する。 In the present embodiment, the post-startup flow rate restricting means is configured to suppress the target value of the flow rate QP to a certain limiter value or less. The maximum value of the flow rate QP is set to maxQ, and this limiter value is set to, for example, maxQ / 2.
図4は操舵角θに応じてパワーステアリング出力部8に供給される作動油の流量QPが変化する様子を示す特性図である。
FIG. 4 is a characteristic diagram showing how the flow rate QP of the hydraulic oil supplied to the power
通常の運転時、流量QPは操舵角θが0degから大きくなるのに応じてスタンバイ流量から最大流量maxQに達するまで漸次増加し、操舵角θがこれ以上大きくなっても最大流量maxQに保たれる。 During normal operation, the flow rate QP gradually increases from the standby flow rate until reaching the maximum flow rate maxQ as the steering angle θ increases from 0 deg, and is maintained at the maximum flow rate maxQ even when the steering angle θ increases further. .
一方、エンジン14の始動後の規制時、流量QPは操舵角θが0degから大きくなるのに応じてスタンバイ流量からリミッタ値maxQ/2に達するまで漸次増加し、操舵角θがこれ以上大きくなってもリミッタ値maxQ/2に保たれる。
On the other hand, when the
これにより、例えば操舵角θが30degを超えた状態でエンジン14が始動された場合、流量QPはリミッタ値maxQ/2に規制され、ポンプ1の駆動負荷を減らすとともに、寒冷地等において暖機時に油圧配管から油撃音が生じることを防止できる。この状態でハンドル操作が行われると、この規制が解除され、流量QPはリミッタ値maxQ/2から最大流量maxQに復帰し、パワーステアリング出力部8の操舵アシスト力が十分に確保される。
Thereby, for example, when the
流量QPの規制時であっても、流量QPがリミッタ値maxQ/2より小さい範囲では、通常の制御時と同じ流量QPが得られるので、ハンドル操作が行われてこの規制が解除されたときに、流量QPは変化せず、流量QPが通常の特性に復帰する応答遅れがない。 Even when the flow rate QP is regulated, when the flow rate QP is smaller than the limiter value maxQ / 2, the same flow rate QP as that during normal control can be obtained. The flow rate QP does not change, and there is no response delay for the flow rate QP to return to normal characteristics.
次に図5に示す他の実施の形態は、始動後流量規制手段として、流量QPの目標値を一定のゲイン値dを乗算して減らす構成とする。操舵角θと車速vに基づいたソレノイド電流指令値I5に対して掛け合わせた時このソレノイド電流指令値I5より小さくなるようなゲイン値dを乗算してソレノイド電流指令値I9を出力し、このソレノイド電流指令値I9にスタンバイソレノイド電流指令値I7を加算し、エンジン14の始動後の規制時に最終的なソレノイド電流指令値を(I7+I9)として出力する。
Next, another embodiment shown in FIG. 5 has a configuration in which the target value of the flow rate QP is reduced by multiplying by a constant gain value d as post-starting flow rate regulating means. When the solenoid current command value I5 based on the steering angle θ and the vehicle speed v is multiplied, a gain value d which is smaller than the solenoid current command value I5 is multiplied to output a solenoid current command value I9. The standby solenoid current command value I7 is added to the current command value I9, and the final solenoid current command value is output as (I7 + I9) at the time of regulation after the
図6は操舵角θに応じてパワーステアリング出力部8に供給される作動油の流量QPが変化する様子を示す特性図である。これはゲイン値dを一例として0.5に設定している。
FIG. 6 is a characteristic diagram showing how the flow rate QP of the hydraulic oil supplied to the power
この場合、エンジン14の始動後の規制時、流量QPは操舵角θが0degから30degまで大きくなるのに応じてスタンバイ流量からゲイン規制を受けた流量に達するまで漸次増加し、操舵角θがこれ以上大きくなってもゲイン規制を受けた流量に保たれる。
In this case, at the time of regulation after the
これにより、エンジン14の始動後の規制時の流量QPは、通常運転時の流量QPに比べて操舵角θによらず減少され、ポンプ1の駆動負荷を減らすとともに、寒冷地等において暖機時に油圧配管から油撃音が生じることを防止できる。
Thereby, the flow rate QP at the time of regulation after the start of the
次に図7に示す他の実施の形態は、始動後流量規制手段として、流量QPの目標値を一定値に減らす構成とする。エンジン14の始動後の規制時に最終的なソレノイド電流指令値をIconstとして出力する。
Next, another embodiment shown in FIG. 7 is configured to reduce the target value of the flow rate QP to a constant value as the post-starting flow rate regulating means. The final solenoid current command value is output as Iconst at the time of regulation after the
図8は操舵角θに応じてパワーステアリング出力部8に供給される作動油の流量QPが変化する様子を示す特性図である。これは流量QPの最大値をmaxQに対し、このIconstを例えばmaxQ/2相当に設定している。
FIG. 8 is a characteristic diagram showing how the flow rate QP of the hydraulic oil supplied to the power
この場合、エンジン14の始動後の規制時、流量QPは操舵角θによらず規制を受けたmaxQ/2相当になり、寒冷地等において暖機時に油圧配管から油撃音が生じることを防止できる。
In this case, at the time of regulation after the
次に図9に示す他の実施の形態は、エンジン14の始動後の規制時に最終的なソレノイド電流指令値をスタンバイソレノイド電流指令値I7として出力する。
Next, another embodiment shown in FIG. 9 outputs the final solenoid current command value as the standby solenoid current command value I7 when the
この場合、図10に示すように、エンジン14の始動後の規制時、流量QPは操舵角θによらずスタンバイ流量になり、ポンプ1の駆動負荷を減らすとともに、寒冷地等において暖機時に油圧配管から油撃音が生じることを防止できる。
In this case, as shown in FIG. 10, at the time of regulation after the
次に図11〜図14にそれぞれ示す他の実施の形態を説明する。これら各実施の形態に共通する構成は、操舵角θを基にしてソレノイド電流指令値I11と、操舵角速度ωを基にしてソレノイド電流指令値I12とを求め、それら両者を加算する。この加算値(I11+I12)に、車速vに基づいて設定されたソレノイド電流指令値I13 を乗算する。ただし、上記車速vに基づいたソレノイド電流指令値I13は、車速が低速域では1を出力し、高速域ではゼロを出力するとともに、その間の中速域では1からゼロまでの小数点以下の値を出力する。
Next, other embodiments shown in FIGS. 11 to 14 will be described. A configuration common to these embodiments is to obtain a solenoid current command value I11 based on the steering angle θ and a solenoid current command value I12 based on the steering angular velocity ω, and add both of them. This added value (I11 + I12) is multiplied by a solenoid current command value I13 set based on the vehicle speed v. However, the solenoid current command value I13 based on the vehicle
したがって、上記加算値(I11+I12)に車速vに基づいたソレノイド電流指令値I13を乗算すれば、低速域では(I11+I12)がそのまま出力されるし、高速域では(I11+I12)がゼロになる。また、中速域では、速度が上がればそれに反比例した値が出力されることになる。 Therefore, if the added value (I11 + I12) is multiplied by the solenoid current command value I13 based on the vehicle speed v, (I11 + I12) is output as it is in the low speed range, and (I11 + I12) becomes zero in the high speed range. In the middle speed range, if the speed increases, a value inversely proportional to the speed is output.
上記のように(I11+I12)×I13 が求まったら、さらにそれにスタンバイソレノイド電流指令値I14を加算する。つまり、{(I11+I12)×I13}+I14をソレノイド電流指令値として、ドライバーに出力する。 When (I11 + I12) × I13 is obtained as described above, the standby solenoid current command value I14 is further added thereto. That is, {(I11 + I12) × I13} + I14 is output to the driver as a solenoid current command value.
図11に示す実施の形態は、始動後流量規制手段として、流量QPの目標値を一定のリミッタ値以下に抑える構成とする。流量QPの最大値をmaxQに対し、このリミッタ値を例えばmaxQ/2相当に設定する。 The embodiment shown in FIG. 11 has a configuration in which the target value of the flow rate QP is suppressed to a certain limiter value or less as the post-starting flow rate regulating means. The maximum value of the flow rate QP is set to maxQ, and this limiter value is set to, for example, maxQ / 2.
図12に示す実施の形態は、始動後流量規制手段として、流量QPの目標値を一定のゲイン値dを乗算して減らす構成とする。操舵角θと操舵角速度ωと車速vに基づいたソレノイド電流指令値I11に対してゲイン値dを乗算してソレノイド電流指令値I16を出力し、このソレノイド電流指令値I16にスタンバイソレノイド電流指令値I14を加算し、エンジン14の始動後の規制時に最終的なソレノイド電流指令値を(I16+I14)として出力する。
The embodiment shown in FIG. 12 is configured to reduce the target value of the flow rate QP by multiplying it by a constant gain value d as post-start flow rate restricting means. The solenoid current command value I11 based on the steering angle θ, the steering angular velocity ω, and the vehicle speed v is multiplied by the gain value d to output a solenoid current command value I16, and this solenoid current command value I16 is added to the standby solenoid current command value I14. Is added, and the final solenoid current command value is output as (I16 + I14) at the time of regulation after the
図13に示す実施の形態は、始動後流量規制手段として、流量QPの目標値を一定値に減らす構成とする。エンジン14の始動後の規制時に最終的なソレノイド電流指令値をIconstとして出力する。
The embodiment shown in FIG. 13 is configured to reduce the target value of the flow rate QP to a constant value as the post-starting flow rate regulating means. The final solenoid current command value is output as Iconst at the time of regulation after the
図14に示す実施の形態は、エンジン14の始動後の規制時に最終的なソレノイド電流指令値をスタンバイソレノイド電流指令値I14として出力する。
In the embodiment shown in FIG. 14, the final solenoid current command value is output as the standby solenoid current command value I14 when the
他の実施の形態として、コントローラ17はエンジン14の始動後の経過時間Tを計測し、経過時間Tがタイマー値T0(例えば数10秒)に達するまでの間は操舵角θに応じてパワーステアリング出力部8に供給される作動油の流量QPが増えることを規制する一方、経過時間Tがタイマー値T0以上経過すると、流量QPの規制を解除するようにしても良い。
As another embodiment, the
図15のフローチャートは上記した流量QPを制御するルーチンを示しており、コントローラ17において実行される。
The flowchart of FIG. 15 shows a routine for controlling the flow rate QP described above, and is executed by the
これについて説明すると、まずステップ21にて、イグニッションスイッチ40の信号がOFFからONに切換わるエンジン14の始動時か否かを判定する。ここで、エンジン14の始動時と判定された場合、ステップ22に進み、始動時検出フラグFをF=1としてセットし、ステップ23に進み、経過時間TをT=0とクリアし、続くステップ24にて、各制御変数を初期化する。
Explaining this, first, at
続くステップ25にて、始動後の経過時間Tを計測し、ステップ26にてこの経過時間Tがタイマー値T0を経過するか否かを判定する。
In the following
ここで、経過時間Tがタイマー値T0を経過していないと判定された場合、ステップ27にて始動時検出フラグFがセットされていることを確認して、ステップ28に進む。このステップ28にて、エンジン14の始動後に操舵角θに応じてパワーステアリング出力部8に供給される作動油の流量QPが増えることを規制する。
If it is determined that the elapsed time T has not passed the timer value T0, it is confirmed in
一方、経過時間Tがタイマー値T0を経過したことが判定された場合、ステップ29にて始動時検出フラグFをF=0としてクリアした後、ステップ30に進む。また、ステップ27にて、始動時検出フラグFがクリアされていると判定された場合も、ステップ29を経てステップ30に進む。このステップ30にて、流量QPの規制を解除し、操舵角θ、操舵角速度ω、車速vに基づいてパワーステアリング出力部8に供給される作動油の流量QPを制御する。
On the other hand, if it is determined that the elapsed time T has passed the timer value T0, the start time detection flag F is cleared as F = 0 in
つまり、エンジンの始動後、タイマー値T0を経過するまでの間、車両の走行や操舵が行われることに関係なく、操舵角θに応じてパワーステアリング出力部8に供給される作動油の流量QPが増えることを規制する一方、タイマー値T0を経過すると、流量QPの規制を解除するようになっている。
That is, the flow rate QP of the hydraulic oil supplied to the power
これにより、エンジン14の始動後、操舵角θが大きい運転状態でも、流量QPが規制され、ポンプ1の駆動負荷を減らすとともに、寒冷地等において暖機時に油圧配管から油撃音が生じることを防止できる。この運転状態でタイマー値T0を経過すると、流量QPの規制が解除され、流量QPが増大するが、この間にポンプ1が例えば数10秒作動することにより作動油の温度が上昇しており、油圧配管から油撃音が生じることを防止できる。
As a result, even after the
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。 The present invention is not limited to the above-described embodiment, and it is obvious that various modifications can be made within the scope of the technical idea.
本発明は車両の運転条件に応じてパワーステアリング出力部に導かれる作動油の流量QPを調節するフローコントロールバルブを備えたパワーステアリング装置に利用できる。 The present invention can be used in a power steering apparatus including a flow control valve that adjusts a flow rate QP of hydraulic fluid guided to a power steering output unit according to a driving condition of the vehicle.
1 ポンプ
2 供給通路
3 回転数感応弁
4 流量調整弁
8 パワーステアリング出力部
9 フローコントロールバルブ
14 エンジン
15 ステアリングバルブ
16 パワーシリンダ
17 コントローラ
18 舵角センサ
60 電磁弁
DESCRIPTION OF
Claims (8)
車両に搭載される舵角センサによって検出される操舵角θに応じて流量QPを制御するコントローラとを備える車両のパワーステアリング装置において、
前記コントローラは、前記エンジンの始動時を判定する始動時判定手段と、
前記エンジンの始動後に操舵角θに応じて流量QPが増えることを規制する始動後流量規制手段と、
前記車両の運転条件に応じてこの始動後流量規制手段による流量QPの規制を解除する始動後流量規制解除手段とを備えたことを特徴とするパワーステアリング装置。 A flow control valve that adjusts the flow rate QP of hydraulic fluid guided from the pump driven by the engine to the power steering output unit;
In a vehicle power steering apparatus comprising a controller that controls a flow rate QP according to a steering angle θ detected by a steering angle sensor mounted on the vehicle,
The controller includes a start time determining means for determining the start time of the engine,
A post-starting flow rate regulating means for regulating an increase in the flow rate QP according to the steering angle θ after the engine is started;
A power steering device comprising: a post-starting flow rate restriction releasing means for releasing the restriction of the flow rate QP by the post-starting flow rate restricting means according to the driving condition of the vehicle.
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