JP2006015402A - 材料加工用の複数の独立偏向可能なレーザービームを発生及び制御するためのシステム及び方法 - Google Patents

材料加工用の複数の独立偏向可能なレーザービームを発生及び制御するためのシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の独立偏向可能なレーザービームレットを用いて加工品に対して加工を行うためのレーザー加工システムを提供する。
【解決手段】整形ソースビーム112を発生するためのレーザー及びビーム整形器106と、整形ソースビームから複数のビームレット116を発生するためのスプリッタ段114と、各ビームレット用にそれぞれに対応して対応ビームレットを独立に誘導するための独立偏向可能なビームレット偏向ミラーと各ビームレット偏向ミラーを制御するためのミラーコントローラとを備えたビームレットコントローラ128と、各偏向ビームレットを加工品の目標領域に誘導するための走査レンズ136を備えた光路とを有する。各ビームレット偏向ミラーは、多軸超小型電気機械ミラーであり、システムは光路に配置したビームダンプ148を更に有し、ビームダンプが対応ビームレット偏向ミラーによってビームダンプ内に偏向されたビームレットを遮断する。
【選択図】図2A

Description

本発明は、材料加工用の複数の独立したレーザービームを発生し誘導するための方法及び装置に関する。
集束誘導レーザービームは、ブラインドバイア、貫通バイア及びマイクロバイアの穿孔、レーザーイメージング、基板のダイシング及び集積回路の改変や特注生産、金属薄膜、ポリマー、集積回路及び基板などの材料に関する穿孔、切削、選択的材料除去、その他の複雑な機械加工及び微細機械加工処理など、多様な加工に普通に使用される。このような加工のうちには、通常1本以上のレーザービームのエネルギーを目標スポットに集束するように集束集中させることを目的とする「焦点加工」と呼ばれるものや、1本のレーザービームのアパーチャ領域を対象表面上に結像することを目的とする「レーザーイメージング」と呼ばれるものがある。このような加工は、同時又は順次処理において、単一又は複数のレーザー又は可視光、赤外線(IR)及び紫外線(UV)レーザーなど複数種のレーザーを使用した同時又は順次加工に関することが多く、非常に複雑なものとなる。
しかしながら、このような加工は、繰り返し起こる多くの関連問題に直面する。例えば、バイアの穿孔、集積回路や機械部品の微細機械加工などの所定処理には、レーザービーム出力の一部のみを必要とする場合が多く、レーザー出力の多くが十分に利用されない。この問題は、所定の加工品に対して処理を行うのに要する時間という更に別の問題にも関連する。即ち、回路基板、基板、集積回路にバイアを穿孔したり、集積回路や機械部品に対して機械加工処理を実施したりといった、レーザーを用いる加工の多くは、所定の加工品を完成するのに非常に多数の処理とそれに応じた長時間とを必要とする。
これら2つの問題に対する一般的な解決策は周知であるが、単一レーザービームを複数のサブビーム又はビームレットに分割して、典型的には複数の同一処理を並行実施するためにそれらを同時使用する方法を含む。
これらの方法を用いる従来技術の典型的なレーザー加工システムでは、レーザーの発生した1本のソースビームは1つ以上のスプリッタ段を通過させられる。スプリッタ段はそれぞれ、単一のソースビームを2本以上のビームレットに分割するスプリッタと、スプリッタからのビームレットを1つの平行ビームレット群に誘導集束させる各スプリッタに関係づけたコリメーティングプリズムとを有する。この分割平行化プロセスは、各群において所望数のビームレットを発生し、所望数のビームレット群を発生するために、順次繰り返してもよい。その後、各ビームレット群は「経路等化器」を通過する。各経路等化器は、各ビームレットが目標又は加工品に到達するのに通過する距離を等化するように構成制御された複数のガルバノメータ制御ミラーを経由する伝達経路からなる。その後、各ビームレット群用の偏向用ミラーの最終対とビームレット群に共用される1つの走査レンズとが平行ビームレット群を「偏向」して加工品の所望目標領域上に平行に集光可能とする。最後に、等化経路は「ビームダンプ」を含んでもよい。ビームダンプによって各平行ビームレット群は、1つの群のうちの1本以上のビームレットがマスク又は吸収素子によって遮断されて当該群より「ダンプ」又は除去されるように偏向可能となる。
これらの方法は通常用いられるものであるが、こうしたシステムを用いて持続的に起こる問題の一例は、ビーム伝達経路における偏向用ミラーが一般的に各ビームレット群を互いに独立して偏向可能にする一方、各群内のビームレットのパターンは、一般的に、1つ以上のスプリッタ段によって生じる平行ビームレットの一定パターンに拘束されるということである。即ち、1つの群におけるビームレット同士の間隔は伝達経路における偏向用ミラーによって多少制御可能で、しかも、幾本かのビームレットはそれらをビームダンプ内に偏向することによって1つの群から除去することも可能であるが、1つの群内のビームレット同士は所望の目標に向かって個別に偏向することができない。
このため、穿孔すべきバイアの配置など、目標のパターンが1つの群におけるビームレットの利用可能パターンに一致しない場合、例えば、不要バイアの穿孔を避けるために、ビームダンプすることによって少なくとも幾本かのビームレットを1つの群から除去しなければならなくなる。その結果、有効レーザー出力の利用という点でシステムの効率のかなりの部分がビームレットのかなりの部分を「ダンプ」する必要のために無効とされる恐れがある。また、加工品を加工するのに必要な時間も、各作業工程で利用可能なビームレット数の減少及びその結果として生じる作業工程必要数の増加のためにかなり増加する恐れがある。
本発明は、複数の独立偏向可能なレーザービームレットを用いて加工品に対して加工を行うためのレーザー加工システムを対象とする。本発明のレーザー加工システムは、整形ソースビームを発生するためのレーザー及びビーム整形器と、前記整形ソースビームから複数のビームレットを発生するためのスプリッタ段と、各ビームレット用にそれぞれに対応して前記対応ビームレットを独立に誘導するための独立偏向可能なビームレット偏向ミラーと各ビームレット偏向ミラーを制御するためのミラーコントローラとを備えたビームレットコントローラと、各偏向ビームレットを加工品の目標領域に誘導するための走査レンズを備えた光路とを有する。
各ビームレット偏向ミラーは多軸超小型電気機械ミラーであり、少なくとも1つの軸を中心に偏向可能であり、典型的には2つの軸を中心に偏向可能である。レーザー加工システムは、前記光路に配置したビームダンプを更に有し、前記ビームダンプが対応ビームレット偏向ミラーによって前記ビームダンプ内に偏向されたビームレットを遮断する。
以下、添付図を参照しながら例をあげて本発明を説明する。
A.従来技術システムの簡単な紹介(図1A及び1B)
従来技術のレーザー加工システムの一般的な構造と動作は、従来技術のシステムと本発明のシステムとの違いを示す図1A乃至1Dを参照して例示される。
図1A乃至1Dに示すように、従来技術のレーザー加工システム10は、可視光領域あるいは紫外線(UV)又は赤外線(IR)領域にあるソースビーム14を発生するレーザー12を有する。ソースビーム14は、ソースビーム14を整形形成する1つ以上の整形器段16を通過後、1つ以上のスプリッタ段18を通過する。各スプリッタ段18は、ソースビーム14などの各入力ビームを2本以上のビームレット22に分割するスプリッタ20を有する。スプリッタ20は、例えば、図示のようなプリズム、又は、それぞれビームレット22となる反射ビーム及び透過ビームを発生する半反射ミラーで構成可能である。通常、スプリッタ段18は、スプリッタ20からのビームレット22を平行ビームレット22の一群26に再誘導する関連コリメーティングプリズム24も有する。図1Aに示すように、システム10は2つ以上のスプリッタ段18を有してもよい。各スプリッタ段18は、例えば、レーザー12又は前の整形器段16から受光した1つ又は複数の入力ビームを分割し平行化し、各群26に所望数のビームレット22を発生し、且つ所望数のビームレット22の群26を発生する。
このことに関して図1Cを参照すると、この点で注意しなければならないのは、1つの典型的なスプリッタ段18は、ソースビーム14又はビームレット22である1本の入力ビーム28を入力軸30に沿って受光し、複数の出力ビーム34を含む1つの出力群32を発生することになるということである。各出力ビーム34の軸は単一の出力軸36に対して平行となるので、他の出力ビーム34の軸に対して互いに平行となり、図1Cに図示した出力軸36を横断するパターン面40に1つのパターン38を形成することになる。次に検討するように、出力ビーム34の各群32、即ち、ビームレット22の各群26は、個々のビームレットとしてではなく1つの平行ビームレット群としてシステム10の光学系を通過するように誘導案内されるので、加工品上の目標領域の多様なパターンに対するビームレット22のパターン38の適応性を著しく制限する。
再び図1Aを参照すると、ビームレット22の各群26は、スプリッタ段18から、等化分岐経路44A及び44Bで示した2つの等化分岐経路44からなる経路等化器42を通過する。等化分岐経路44A又は44Bを通過中、ビームレット22の各群26は、それぞれガルバノメータ48によって制御される複数の偏向用ミラー46によって偏向される。関連技術において周知のように、経路等化器42の機能は、各ビームレット22が加工品52の目標領域50に達するのに横断する経路長を等しくすることである。
最後に、等化分岐経路44A及び44Bに沿った偏向用ミラー46の最終対と、等化分岐経路44A及び44Bによって共用され、且つ、等化分岐経路44の共通終端となる1つの走査レンズ54とがビームレット22の群26を加工品52の目標領域50上に偏向及び集光させる。これに関して、図示のように、加工品52は典型的には、XYテーブル54によってビームレット22の最終パターン38に対して横切るように、即ち、水平面に沿って位置決め可能である。但し、テーブル54の中には垂直なZ軸に沿って位置決め可能なものもある。
最後に、各等化分岐経路44A及び44Bは、それぞれ1つずつビームダンプ56を有してもよい。それによって1本の等化分岐経路44を通過する平行ビームレット22の各群26を偏向して、群26のうち1本以上のビームレット22をビームダンプ56の遮蔽又は吸収素子によって遮断して、群26よりビームレット22を「ダンプ」又は除去する。
ここで注意しなければならないのは、各群は1つの群として1つ以上の偏向用ミラー46によって目標領域50への経路に沿って誘導されるということである。即ち、各群26の全てのビームレット22は1つの群として各偏向用ミラー46から同一の入射及び反射角で反射されるので、パターン面40において互いに平行且つ互いに同一の相対位置のままとなる。1つの偏向用ミラー46によって1つの群26のビームレット22それぞれを再誘導することの唯一の効果は、ビームレット22の群26を丸ごと新しい軸に沿って再誘導することと、ミラーの入射及び反射角の配置から分かるように、パターン面40を横切るビームレット22同士の間隔を変更できることである。しかしながら、パターン面40を横切る1つの群26のビームレット22同士の間隔の如何なる変更も当該群26の全ビームレット22間の方向及び大小に関して線形比例となるということも明らかであろう。換言すると、1つの群26は群として「偏向可能」で、1つの群26のパターン38の寸法は比例可変となるが、1つの群26内の個々のビームレット22は当該群26内では「偏向可能」ではない。
その結果、1つの群26のビームレット22の横断パターン38は横軸を中心に拡大縮小可能となるが、パターン38そのものは、ビームダンプ56によって1本以上のビームレット22を「ダンプ」するより他に、変更することができない。それ故、例えば、1つの群26におけるビームレット22のパターン38がそのビームレット22によって処理されるべき目標領域50のパターンと合致していない場合、当該群26のビームレット22は、ビームレット22をダンプして残りのビームレット22のパターン38が目標領域50の少なくとも一部と合致するまで、減少させなければならない。
この点で注意すべきは、ビームダンプ56は典型的には1つの群26のビームレット22のパターンを1本の固定線、通常は直線に沿って「クリップ」するので、ダンプすべきビームレット22を選択する能力が更に制限されることである。また、この「クリップ線」は、ビームレット22のパターンと目標領域50のパターンに対して最適な方向に合わせることが出来ない。そのため、ビームレット22のパターンを目標領域50のパターンに適合させるようにビームレット22を「ダンプ」すると、潜在的に利用可能なビームレット22より遥かに少数のビームレット22しか利用出来ず、それに伴ってソースビーム14において利用可能な出力の利用効率が減少し、所望処理を完了するのに必要な時間が増加する。
B. 発明の説明(図2A及び2B)
ここで本発明に言及するが、次の考察では、10乃至56の範囲の参照番号を用いた従来技術の上記考察に基づいて本発明の考察を叙述するのを補助するために参照番号100以降を用いる。
次の考察において述べるように、本発明のレーザー加工システム100は、他の特徴もあるが、独立偏向可能なビームレット22を備えることによって従来技術の上述した問題を解決しようとするものである。
本発明の代表的なレーザー加工システム100が図2A及び2Bに示される。図2Aはレーザー加工システム100の概略図、図2Bは図2Aのレーザー加工システム100の変形の概略図である。
図2A及び2Bに示すように、少なくとも1つのレーザー102は、例えば、可視光、赤外線(IR)又は紫外線(UV)レーザーであってもよい。システム100は、加工において使用するレーザーの種類に融通性を持たせるために、あるいは、2種類以上のレーザー又は2つ以上のレーザーによる同時又は順次処理を可能にするために、異なる種類のレーザー102を複数個含んでもよい。しかし、本発明の次の実例考察及び説明において論じられる代表的レーザー加工システム100は、簡単明瞭にするために、1つのレーザー102を有するものとして示すこととする。
図示のように、レーザー102はソースビーム104を発生し、ソースビーム104は1つ以上のビーム整形器106と選択アパーチャアレイ110のうちの1つのアパーチャ108とを通過して整形ソースビーム112を形成する。その後、整形ソースビーム112は多段スプリッタ114を通過する。多段スプリッタ114の各段は、ソースビーム112又は前のスプリッタ段からの入力ビームレット116より複数のビームレット116を発生する。
多段スプリッタ114は、順次分岐するように構成されたスプリッタ段118からなる。各スプリッタ段118は前の段からの1本の入力ビームを2本以上の出力ビームに分割する。段数は、各段の発生するビームレット116の数とビームレット116の所望数とによって決まる。図2A及び2Bに示す代表的システム100では、例えば、多段スプリッタ114はスプリッタ段118A、118B及び118Cからなり、入力スプリッタ段118Aは整形ソースビーム112を2本のビームレット116に分割する。スプリッタ段118Aの各出力ビームレット116は、第2段スプリッタ118B及び118Cの対応スプリッタに誘導される。第2段スプリッタはそれぞれ個々の入力ビームレット116を2つの出力ビームレット116に分割する。
図2A及び2Bに示す代表的実施例では、各スプリッタ段118は、コリメーティングプリズム122に続く1つのスプリッタ120からなり、スプリッタ段118Aから出力される各第1段ビームレット116は対応する固定ミラー124Aあるいは124Bによって直角に誘導され、第2段スプリッタ段118B及び118Cのうちの対応する1つに入力する。しかし、1つのスプリッタ段118は、1つ以上のプリズムを用いたり、ビームの一部を反射してビームの一部を透過させる1つの半反射ミラーを用いたり、プリズムとミラーの組み合わせを用いたりという具合に、多くの方法で構築しうるということは理解されるであろう。また、1つのスプリッタ段118が単一の入力ビームから複数の出力ビームを発生するように設計構成されるかも知れないし、1本の整形ソースビーム112又は1本のビームレット116がミラーやプリズムなどの数種の素子によって誘導又は偏向されるかも知れない。更に、出力ビームレット間に十分な横方向間隔が得られ、ミラーやプリズムを用いて1つの段から別の段へ再誘導する必要がない場合、連続したスプリッタ段118は、連続した角度で1つの段から次の段へとビームを誘導しないで、「一線」に構成してよいことも理解されるであろう。
図2A及び2Bに示すように、多段スプリッタ114も等化経路126A及び等化経路126Bからなる経路等化器126の入口となる。図示のように、等化経路126A及び126Bは、それぞれ、多段スプリッタ114からのビームレット116を個別に偏向及び「ダンプ」するビームレットコントローラ128A及び128Bとして示すビームレットコントローラ128を有する。
図2Aのレーザー加工システム100では、ビームレット116はビームレットコントローラ128A及び128Bのそれぞれから出力し、対応する固定ミラー130A及び130Bへと誘導される。固定ミラー130A及び130Bはビームレット116を、それぞれガルバノメータ制御ミラーである偏向ミラー132A及び132Bへの角度で誘導する。偏向ミラー132A及び132Bはビームレット116を単一の走査レンズ136の入口アパーチャ134内にそれぞれ偏向可能に誘導する。走査レンズ136はビームレット116を加工品142のワーク面140上の選択目標領域138上に平行化及び集光させる。
図2Bに示すレーザー加工システム100の変形では、固定ミラー130A及び130Bと偏向ミラー132A及び132Bと走査レンズ136とからなる組立体が分離しているが平行な経路に分割重複化され、固定ミラー130A及び130Bからのビームレット116が別個に独立して「ダンプ」可能、且つ、別個に独立して偏向可能となっていることが分かる。本変形によって、固定ミラー130A及び130Bを通して偏向されてきたビームレット116は、1つの加工品142の1つのワーク面140上の異なる目標領域138内に偏向されたり、1つの加工品142の異なるワーク面140上の異なる目標領域138に偏向されたり、異なる加工品142の異なるワーク面140上の異なる目標領域138に偏向されたりすることができる。
本変形はレーザー加工システム100の行うレーザー加工により大きな融通性を与え、レーザー加工システム100によって同時に処理可能な目標領域138の数を、それらの目標領域138が同一のワーク面140に存在しようが異なるワーク面140に存在しようが、あるいは異なる加工品142上に存在しようが、倍増させることになるということが分かるであろう。
再びビームレットコントローラ128に言及すると、各ビームレットコントローラ128は、多段スプリッタ114からの各入力ビームレット116用にそれぞれに対応して独立偏向可能なビームレット偏向ミラー144を有する。ビームレット偏向ミラー144は、図2A及び2Bでは、ビームレット偏向ミラー144A、144B、144C及び144Dとして示される。各ビームレット偏向ミラー144は、多段スプリッタ114からの対応する個々のビームレット116の経路に位置し、典型的には超小型電気機械(MEM)ミラーからなる。各ビームレットコントローラ128の個々のビームレット偏向ミラー144は、MEMコントローラ146A及び146Bとして示された、対応ビームレットコントローラ128のMEMコントローラ146によって個別に偏向制御されるので、各ビームレット116は独立して制御偏向可能となる。
これに関して指摘するべき事は、ビームレット偏向ミラー144を構成するMEMミラーの寸法はガルバノメータ制御ミラーの寸法よりも著しく小さいので、ビームレット偏向ミラー144同士を多段スプリッタ114からのビームレット116の各群の軸を横断する単一又は複数の平面に沿って十分接近して設置することができるということである。従って、このようなビームレット120それぞれの経路にビームレット偏向ミラー144を1つずつ配置可能となる。また、当業者には周知であるが、MEMミラーは通常1つ又は2つの軸を中心に回転可能又は傾斜可能に構成されるので、対応ビームレット偏向ミラー144の反射面を2つの軸に関して制御しながら各ビームレット116の入射角を制御することができる。これによって、個々のビームレット116の方向を正確に個別に制御することが可能となるので、上述のように、ビームレット偏向ミラー144は、MEMコントローラ146A及び146Bからの対応する制御信号によって個々のビームレット116に対して個々に決定される角度及び方向で、多段スプリッタ114からの対応する個々のビームレット116を偏向する。
更に、これに関して留意されるのは、レーザー加工システム100の各ビームコントローラ128は少なくとも1つのビームダンプ148を有し、ビームコントローラ128の扱う各ビームレット116用にそれぞれに対応して別個のビームダンプ148を有してもよいということである。検討してきたように、1つのビームダンプ148は、如何なる軸に沿っても十分な偏差でビームレット116を「マスク」内に誘導できるように1つのビームレット116の経路を包囲する吸収材の「マスク」の形式を取ることもできるし、あるいは、ビームレット116を「トラップ」内に偏向することができる場合には、ビームレット116の経路に沿った任意の場所に吸収性トラップの形式を取ることもできる。図2A及び2Bに示す実施例では、例えば、ビームダンプ148がビームレット偏向ミラー144の「下流」及び各ビームレット116の通常偏向経路の外側に配置され、個々のビームレット116は対応ビームレット偏向ミラー144によってビームダンプ148内に偏向される。図2Aは各ビームレット116用に個別のビームダンプ148が存在し、ビームダンプ148は光路と並んで配置される一実施例を示す。代替実施例では、複数のビームレット116に共用される1つのビームダンプ148が各光路を包囲して、ビームレット116は1つのビームダンプ148における「窓」を通過する。
前述したように、ビームダンプ148は、例えば、「シャッター」によってビームレット116の経路を遮断することによって、あるいは、吸収材の「トラップ」内にビームレット116の経路を誘導することによって、ビームレット116の数を減らすために使用される。また検討してきたように、従来技術のシステムでは、ビームレット116はビームレット116の群として偏向されるだけで、1つの群のビームレット116は群内の一定パターンに配置されるので、マスクの定める固定線に沿ってビームレット116のパターンを「クリップ」することによってビームレット116をパターンから除去する。これに対して、レーザー加工システム100のビームレット116は個々に偏向可能なので、ビームレット116のパターンは自由に調整変更可能となるだけでなく、選択した各ビームレット116を集合的「ダンプ」又は選択ビームレット116に対して個別且つ特有のビームダンプ148内に個別に偏向することによってビームレット116は個別に「ダンプ」可能ともなる。
要するに、それ故、従来技術のシステムでは、ビームレットの各群が、群としてのみ偏向される平行ビームレットの一定パターンを形成すること、また、ビームレットのパターンは一定の直線又は曲線に沿って一群のビームを「クリップ」するという形態でビームダンプを行うことによってのみ変更可能であることを説明してきた。これに対して、本発明のレーザー加工システム100では、各ビームレット116はビームレット偏向ミラー144によって別個に偏向可能である。従って本発明のレーザー加工システム100のビームレット116は、ビームレット偏向ミラー144から走査レンズ136にまで延伸する光路のアパーチャ又は横断面内部を横切る如何なる地点にも偏向可能である。この結果、各ビームレット116は、加工品142のワーク面140上の対応する自由選択目標領域138へと独立個別に偏向可能となる。同様に、各ビームレット116はビームダンプ148内に個別に偏向できるので、群内のビームレット116の位置とは無関係に個々のビームレット116をビームレット116の群から除去することができる。
本発明のレーザー加工システム100と従来技術のレーザー加工システム10との違いは、即ち、図3A及び3Bに示すように、ビームレット22の一群26を群としてのみ偏向するのに対して、各ビームレット116を群内の他のビームレット116とは独立個別に偏向可能な点にある。
図3Aは、従来技術のレーザー加工システム10の部分簡略図であり、ビームレット22の一群26が群26としてのみ制御されるビームレット22の制御を示す。図示のように、ビームレット22の一群26は1つの偏向可能ミラー46Aへと誘導される。偏向可能ミラー46Aは、図示では簡単明瞭にするために、2つの軸を中心に回転可能として示されている。偏向可能ミラー46Aは、次のミラーに対する選択可能な角度によってビームレット22の群26を誘導する。次のミラーは、図示のように偏向可能ミラー46Bであっても、あるいは固定ミラーであってもよい。このように、偏向可能ミラー46Aはx及びy軸の両方を中心に偏向又は回転可能なので、偏向可能ミラー46Aは、群26の公称中心軸に対して+x、+y、−x又は−y方向への如何なる座標あるいは軸にも、あるいはそれら全部又はそれらの如何なる組み合わせにも、ビームレット22の群26を偏向又は偏向可能である。群26の経路に沿ったある地点に、本図面では偏向可能ミラー46Bに関連付けられたものとして示されているが、+x、−x、+y又は−y方向への座標あるいは軸の1つに沿った群26の十分大きな偏向によって1本以上のビームレット22がビームダンプ56に捕捉されて群26から除去されるように配置されたビームダンプ56が存在可能である。群26のビームレット22は、典型的には偏向可能ミラー46Cで表される更なる偏向可能ミラー46及び走査レンズ54を含む光路の残りを進み、加工品52に達する。しかしながら、ビームレット22の群26は、前述のように、一定のパターン38を持つ1つの群26としてのみ偏向してもよいということが明らかであろう。即ち、1つの群26としてのみであるが、+x、−x、+y又は−y方向への如何なる座標あるいは軸にも、あるいは、+x、−x、+y又は−y方向への座標あるいは軸の如何なる組み合わせにも群26を移動してもよく、且つ、群26自身は、幾本かのビームレット22が1つのビームダンプ56を遮るのに十分なほど群26をこのように移動させることによって、これらのビームレット22を「ダンプ」又は「クリップ」する程度のみを変更してもよい。
図3Bは、本発明のレーザー加工システム100の部分簡略図であるが、レーザー加工システム100は概してレーザー加工システム10に類似していることが分かるであろう。しかしながら、注目すべきは、単一の偏向用ミラー46Aが複数の独立偏向可能ビームレット偏向ミラー144に置き換えられることである。各ビームレット偏向ミラー144は2つの軸で偏向可能な超小型電気機械(MEM)ミラーである。上述のように、ここでは、各ビームレット116用にそれぞれに対応した別個のビームレット偏向ミラー144が存在するので、各ビームレット116は、図3Bに示すように、+x、+y、−x又は−y方向への如何なる座標あるいは軸にも、あるいはそれら全部又はそれらの如何なる組み合わせにも、別個に独立して偏向可能である。このため、各ビームレット116はビームレット116の群内で個々に位置決めできるだけでなく、如何なるビームレット116も、あるいは、如何なるビームレット116の組み合わせも、1つのビームダンプ148内に別個に独立して偏向することができる。このことは図3Bに図示されているように、ビームレット116の群の中央の1本のビームレット116がビームダンプ148内に偏向されるものとして示されている。このように、ビームレット116は加工品142のワーク面140上の目標領域138における如何なる位置にも個々に独立して偏向可能である。また、このことも図3Bに図示されているが、ビームレット116は目標領域138の不規則な配置に偏向されるものとして示されている。この配置は、4本のビームレット116のうちの3本からなり、群の中央の1本のビームレット116が「ダンプ」されている。
ここで本発明のレーザー加工システム100の他の代表的な実施例を考察する。図4は、例えば1本の入力整形ソースビーム112又は入力ビームレット116から複数のビームレット116を発生するスプリッタ120を用いるレーザー加工システム100の1実施例を示す。図4に示した実施例では、例えば、スプリッタ120は入力ビームから6本のビームレット116を発生する。ビームレット116はそれぞれ対応するコリメーティングプリズム122によって受光誘導され、対応する2軸ビームレット偏向ミラー144によって誘導される。コリメーティングプリズム122は、対応する複数のコリメーティングプリズム122からなっても、あるいは、例えば、1つの回折レンズからなってもよい。
更に、レーザー加工システム100の更なる代替実施例では、所望数のビームレット116を順次又は縦続スプリッタ120を用いて発生してもよく、2軸超小型電気機械(MEM)ミラーの果たす処理を複数の単軸MEMミラーを用いて行ってもよいことが理解されるであろう。
それ故、本明細書に関わる本発明の精神と範囲から離れることなく上述のレーザー加工システムに変更を加えることも可能であるので、上述の内容及び付属図面に示した内容の全ては本発明の概念を説明するための例示に過ぎないものとして解釈すべきであって、発明を制限するものとして解釈すべきでないものとする。
従来技術のレーザー加工システムの概略図である。 ビームコリメータの手前に位置するレーザービームスプリッタの概略図である。 一般化されたスプリッタ段の概略図である。 従来技術のレーザー加工システムの発生するビームレットのパターンの一般化された図である。 本発明のレーザー加工システムの概略図である。 図2Aのレーザー加工システムの変形例を示す図である。 従来技術のレーザー加工システムにおけるビーム偏向の概略図である。 本発明のレーザー加工システムにおけるビーム偏向の概略図である。 本発明のレーザー加工システムの代替実施例の概略図である。

Claims (5)

  1. 整形ソースビームを発生するためのレーザー及びビーム整形器と、
    前記整形ソースビームから複数のビームレットを発生するためのスプリッタ段と、
    各ビームレット用にそれぞれに対応して前記対応ビームレットを独立誘導するための独立偏向可能なビームレット偏向ミラーと、各ビームレット偏向ミラーを制御するためのミラーコントローラとを備えたビームレットコントローラと、
    各偏向ビームレットを加工品の目標領域に誘導するための走査レンズを備えた光路とを有する、複数の独立偏向可能なレーザービームレットを用いて加工品に対して加工を行うためのレーザー加工システム。
  2. 各ビームレット偏向ミラーは多軸超小型電気機械ミラーである、請求項1に記載のレーザー加工システム。
  3. 1つのビームレット偏向ミラーが1つの軸を中心に偏向可能である、請求項2に記載のレーザー加工システム。
  4. 1つのビームレット偏向ミラーが少なくとも2つの軸を中心に偏向可能である、請求項2に記載のレーザー加工システム。
  5. 前記光路に配置したビームダンプを更に有し、前記ビームダンプが対応ビームレット偏向ミラーによって前記ビームダンプ内に偏向されたビームレットを遮断する、請求項1に記載のレーザー加工システム。
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