JP2006014849A - 空気清浄機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 空気清浄機1は、プリーツ状の光触媒フィルタ43を搭載している。その交換用の光触媒フィルタ43は、小さく折り畳むことができる。光触媒フィルタ43は、使用前には、小さく折り畳んだ状態で梱包され、本体ケーシング11の内側の面に形成された交換用フィルタ収納部Aに収納されている。
【選択図】 図10
Description
このような空気清浄機の中には、オゾンを利用して臭気分子、塵埃、菌、およびウィルスなどを分解、死滅、あるいは不活化するものまで存在する。通常、オゾンは、オゾン発生器によって生じ、近傍に存在する臭気分子、菌、およびウィルスなどを分解、死滅、あるいは不活化する。このため、屋内の空気だけではなく空気清浄機の内部も清潔に保たれ、二次感染などが発生するおそれを低減することができる。
すなわち、上記公報に開示された空気清浄機では、光触媒を担持した光触媒フィルタとしてロール式のものを採用している。このため、フィルタの交換時にはロールに巻かれた部分をほどいて使用することになり、光触媒を担持したようなフィルタでは光触媒の機能を使用前に低下させるおそれがある。さらに、ロール式のフィルタでは、比較的大きい状態で装置内に収納されることになるため、収納スペースを省スペース化することが困難であった。
ここでは、光触媒を担持したフィルタの交換用フィルタを折り畳んで収納するための収納部を本体フレームに備えている。
ここでは、フィルタがプリーツ状であるため、折り畳みやすいという利点がある。また、プリーツ状のフィルタは、ロール式のフィルタと比較して集塵面積が広く圧損が小さいため、集塵効率の良い空気清浄機を得ることができる。
ここでは、プリーツ状のフィルタは取付前には折り畳んだ状態で収納されているため、取付時に広げてもフィルタが折り畳む方向へずれやすいという問題があるが、フィルタを保持するフレームにフィルタのズレ防止溝を形成している。
第4の発明に係る空気清浄機は、第1から第3の発明のいずれか1つの空気清浄機であって、フィルタは、個々に梱包されて収納部に収納される。
第5の発明に係る空気清浄機は、第1から第4の発明のいずれか1つの空気清浄機であって、収納部は、本体フレームにおけるフィルタ取付面側に形成されている。
これにより、フィルタを交換する際には、フィルタを取り外すと外部に露出する収納部から新しいフィルタを取り出してそのまま取り付けることが可能になる。よって、効率よくフィルタの交換を行うことが可能になる。
ここでは、収納部に複数の交換用フィルタを収納しているため、従来のロール式のフィルタのように、複数枚の交換用フィルタを空気清浄機の内部に常時搭載している状態とすることができる。
第2の発明に係る空気清浄機によれば、折り畳みやすく、ロール式のフィルタと比較して集塵面積が広く圧損が小さいため、集塵効率を向上させることができる。
第4の発明に係る空気清浄機によれば、交換したフィルタを機能が高い状態で使用することができる。
第5の発明に係る空気清浄機によれば、効率よくフィルタの交換を行うことが可能になる。
<空気清浄機の概略構成>
本実施形態の空気清浄機1は、図1および図2に示すように、室内の空気を清浄に保ち室内の快適性を向上させるために、室内の床に設置される。空気清浄機1は、本体ケーシング(本体フレーム)11と、本体ケーシング11の正面側に設けられる正面パネル21とを備えている(図1参照)。
本体ケーシング11は、吹き出し口12と、上面吸い込み口13と、側面吸い込み口14とを有している(図1参照)。吹き出し口12は、本体ケーシング11の上面部11aの背面側端部に設けられる。吹き出し口12は、清浄後の空気を空気清浄機1から上方に向かって吹き出すための開口である。上面吸い込み口13と側面吸い込み口14とは、空気清浄機1内において室内空気を清浄するために、室内空気を空気清浄機1内に吸い込むための略矩形の開口である。上面吸い込み口13は、吹き出し口12が設けられる面と同じ本体ケーシング11の上面部11aの正面側端部に設けられる。上面吸い込み口13の横方向の長さは、正面パネル21の横方向の長さと略同一である。側面吸い込み口14は、本体ケーシング11の左右の側面部11bの正面側にそれぞれ設けられる一対の開口である。側面吸い込み口14の縦方向の長さは、正面パネル21の縦方向の長さと略同一である。
正面パネル21は、本体ケーシング11の前方に設けられており、本体ケーシング11の内部に設置される空気中に含まれる微粒子を除去するための空気清浄ユニット40等を覆っている。この正面パネル21は、正面吸い込み口(吸気口)22を有する。正面吸い込み口22は、正面パネル21の略中央部に設けられる室内空気を空気清浄機内に吸い込むための開口である。また、正面パネル21には、後述する表示パネルが外部から目視できるように表示パネル開口23a,23b,23cが設けられている。表示パネル開口23bは、正面吸い込み口22と一体的に形成されている。さらに、正面パネル21には、超音波発生空気清浄機から発生される超音波を室内の広い範囲に送るための超音波開口24が設けられている。
<本体ケーシング11内の構成>
本体ケーシング11内には、ファンモータ(送風部)30と、ファンモータ30によって回転駆動される送風ファン(送風部)31とが設けられている(図3参照)。ファンモータ30としては、インバータ回路により周波数制御されるインバータモータを採用している。送風ファン31としては、遠心ファンを採用している。このため、送風ファン31は、回転軸方向(第1空間側)から空気を吸い込み、回転中心から半径方向外側(第2空間側)に向かって空気を吹き出す。
空気清浄機1は、本体ケーシング11の内方に、図3に示すように、各吸い込み口(上面吸い込み口13、側面吸い込み口14、正面吸い込み口22)から吸い込んだ室内空気中に含まれる異物を除去するための空気清浄ユニット40を備えている。
空気清浄ユニット40は、プレフィルタ41、放電部(活性種生成部)42、光触媒フィルタ(プリーツ状のエアフィルタ)43およびプラズマ触媒フィルタ44を備えている。
プレフィルタ41は、空気流における最も上流側に配置されており、比較的大きなホコリや塵を除去する。プレフィルタ41は、図5に示すように、ネット410とネット410を保持するフレーム411とから構成されている。ネット410は、ポリプロピレン(以下、PPという)製の糸状の樹脂網であって、本体ケーシング11内に吸い込まれる空気に含まれる比較的大きな塵埃などが付着する。また、ネット410を構成する繊維は、図6に示すように、PPによって構成される芯410aと同じくPPによって構成される被覆層414とからなる。被覆層414には、可視光線型の光触媒412とカテキン413とが空気側に露出するように担持されている。可視光線型の光触媒412は、可視光線により光触媒作用が活性化される酸化チタンなどを含んでおり、ネット410に付着する塵埃などに含まれるカビ菌や細菌などの菌やウィルスを除去する。カテキン413は、ポリフェノールの一種であって、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートなどの総称である。このカテキン413は、ネット410に付着する塵埃などに含まれるカビ菌や細菌などの菌の繁殖を抑制したりウィルスを不活化したりする。
放電部42は、主に、対向電極422、イオン化線421、およびストリーマ放電電極423から構成されている。対向電極422は、方形波形状の断面を有する金属板であって、実質的に電極として機能する実電極部422aと複数のスリット部422bとから成る。なお、スリット部422bは、空気を後方側に流す役割を果たす(図4(a)の白抜き矢印参照)。イオン化線421は、対向電極422の空気流れ方向(図4(a)の白抜き矢印参照)上流側に配置される。なお、このとき、イオン化線421は、実電極部422a間に1つずつ配置される。また、このイオン化線421は、微小径のタングステン線材などによって形成され、放電電極として用いられる。ストリーマ放電電極423は、電極保持部423aと電極部423bとを有し、電極部423bは、電極保持部423aに対して樹脂を挟んで固定されている。そして、このストリーマ放電電極423は、図4(c)に示されるように、対向電極422の空気流れ方向(図4(c)の白抜き矢印参照)下流側に配置される。
この放電部42において、イオン化線421と実電極部422aとの間に高電圧が印加されると、両電極421,422間に放電が生じる。この結果、両電極421,422間を通過する塵埃などがプラス電荷に帯電される。そして、帯電された塵埃は、スリット部422bを介して後方に供給され、後述する光触媒フィルタ43の静電フィルタ430によって静電吸着される。また、この際、塵埃に含まれるウィルスや菌なども帯電されるため、後述するチタンアパタイトへのウィルスや菌の吸着効率が高まる。
この放電部42において、ストリーマ放電電極423と対向電極422との間に直流、交流、またはパルスの放電電圧が印加されると、両電極422,423間に図4(d)に示されるようなストリーマ放電が生じる。このようにして、ストリーマ放電が生じると、放電場に低温プラズマが生成する。そして、この低温プラズマにより、高速電子、イオン、オゾン、ヒドロキシラジカルなどのラジカル種や、その他の励起分子(励起酸素分子、励起窒素分子、励起水分子)などが生成される。そして、これらの活性種は、空気流れに乗って、後述する光触媒フィルタ43のチタンアパタイト担持フィルタ431に供給される。
〔光触媒フィルタ43〕
光触媒フィルタ43は、プリーツ状に形成されており、図7に示すように、静電フィルタ430およびチタンアパタイト担持フィルタ431を張り合わせて形成されている。なお、この光触媒フィルタ43は、静電フィルタ430が送風ファン31による空気流れの上流側に、チタンアパタイト担持フィルタ431が空気流れの下流側に面するように配置される。静電フィルタ430は、放電部42を通過する際に帯電させられた塵埃などを吸着する。チタンアパタイト担持フィルタ431は、静電フィルタ430を通過する塵埃などを吸着する。なお、このチタンアパタイト担持フィルタ431は、プレフィルタ41と同様に、チタンアパタイトを担持させたPPの繊維から形成されている。なお、チタンアパタイトとは、カルシウムヒドロキシアパタイトの一部のカルシウム原子がイオン交換などの手法によってチタン原子に置換されたアパタイトである。このチタンアパタイトは、塵埃などに含まれるウィルスやカビ菌、細菌などを特異的に吸着する性質を有する。そして、このチタンアパタイトは、放電部42から供給される活性種により光触媒機能が活性化され、ウィルスやカビ菌、細菌などを不活化または死滅させる。
さらに、光触媒フィルタ43は、図10に示すように、プラズマ触媒フィルタ44とともにフレーム47とフィルタ保持フレーム46との間に保持された状態で空気清浄機1の内部にセットされる。そして、フィルタ保持フレーム46には、光触媒フィルタ43が重力や振動等によって折り目に沿って折り畳まれてしまうことを防止するためのズレ防止溝46aが光触媒フィルタ43との接触面側に形成されている。このズレ防止溝46aに光触媒フィルタ43の凸部分がはまり込むことで光触媒フィルタ43のズレを防止することができる。
プラズマ触媒フィルタ44には、アナターゼ型の二酸化チタンが担持されている。プラズマ触媒フィルタ44では、光触媒フィルタ43に吸着されなかった空気中のウィルスや菌などを吸着する。このプラズマ触媒フィルタ44では、吸着された菌やウィルスなどが活性種により活性化された二酸化チタンによって死滅あるいは不活化される。
(1)
本実施形態の空気清浄機1は、図3に示すように、プリーツ状の光触媒フィルタ43を搭載している。そして、その交換用の光触媒フィルタ43は、図8(b)に示すように、小さく折り畳むことができる。さらに、光触媒フィルタ43は、使用前には、図9および図10に示すように、図8(b)に示す小さく折り畳んだ状態で梱包され、本体ケーシング11の内側の面に形成された交換用フィルタ収納部Aに収納されている。
さらに、本体ケーシング11の内側の面、つまり本体ケーシング11の空気清浄ユニット40の取付面側に交換用フィルタ収納部Aに交換用の光触媒フィルタ43を収納しているため、フィルタの交換時に外部に露出する交換用フィルタ収納部Aから新しいフィルタを取り出してそのまま取り付けることができる。
本実施形態の空気清浄機1では、折り畳み可能なフィルタとして、図8(a)および図8(b)に示すようなプリーツ状の光触媒フィルタ43を採用している。
これにより、プリーツ状の折り目に沿って光触媒フィルタ43を容易に折り畳むことができる。また、プリーツ状のフィルタは、ロール式の平面フィルタと比較して集塵面積が広く、圧損が小さいという利点があるため、集塵効率の高い空気清浄機1を得ることができる。
本実施形態の空気清浄機1では、図8(b)に示すように折り畳んだ光触媒フィルタ43を、図8(c)に示すように1枚ずつ梱包して交換用のフィルタとして搭載している。
これにより、交換用フィルタ収納部Aへ収納している間に、光触媒の機能を低下させることを回避して、常に高機能状態の光触媒フィルタを取り付けることができる。
本実施形態の空気清浄機1では、図10および図11に示すように、光触媒フィルタ43を保持するフィルタ保持フレーム46に、光触媒フィルタ43のズレを防止するズレ防止溝46aが形成されている。
これにより、光触媒フィルタ43が空気清浄機1内にセットされた後で振動等によってずれてくることを防止できる。よって、光触媒フィルタ43のズレに起因する集塵不良等の発生も防止することができる。
本実施形態の空気清浄機1では、交換用フィルタ収納部Aに複数の光触媒フィルタ43を収納している。
これにより、1枚ごとのプリーツ状のフィルタであっても、従来のロール式のフィルタと同様に複数の交換用フィルタを常時空気清浄機1の内部に搭載しておくことができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、図3に示すように、光触媒フィルタ43の配置をプラズマ触媒フィルタ44と放電部42との間に配置した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
(B)
上記実施形態では、交換用フィルタ収納部Aを、本体ケーシング11の内側の面、つまり空気清浄ユニット40の取付面側に形成した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
ただし、上記実施形態のように、本体ケーシング11の空気清浄ユニット40の取付面側に形成することは、光触媒フィルタ43の交換時にそのまま新しい光触媒フィルタ43を取り出すことができる点で望ましい。
上記実施形態では、光触媒フィルタ43にチタンアパタイトが担持された例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、チタンアパタイトと、従来の光半導体触媒との混合物が光触媒フィルタ43に担持されてもよい。なお、上記従来の光半導体触媒とは、例えば、二酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化タングステン、および酸化鉄などに代表される金属酸化物、C60などのフラーレンに代表される炭素系の光半導体触媒、遷移金属からなるナイトライド、オキシナイトライドなどである。
上記実施形態では、光触媒フィルタ43にチタンアパタイトが担持された例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、アパタイトが光触媒フィルタ43に担持されてもよい。
なお、上記アパタイトとは、例えば、ハイドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、およびクロロアパタイト、ならびにリン酸三カルシウムおよびリン酸水素カルシウムなどである。
上記実施形態では、光触媒フィルタ43にチタンアパタイトが担持された例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、従来の光半導体触媒とアパタイトとの混合物が光触媒フィルタ43に担持された構成であってもよい。
上記実施形態では、光触媒フィルタ43を形成する繊維の被覆層にチタンアパタイトが担持された例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、光触媒フィルタ43の空気流れ下流側の表面にチタンアパタイトが担持あるいはコーティングされてもよい。
11 本体ケーシング
12 吹き出し口
13 上面吸い込み口
14 側面吸い込み口
21 正面パネル
22 正面吸い込み口
30 ファンモータ(送風部)
31 送風ファン(送風部)
40 空気清浄ユニット
41 プレフィルタ
410 ネット
410a 芯
411 フレーム
412 光触媒
413 カテキン
414 被覆層
42 放電部(活性種生成部)
421 イオン化線
422 対向電極
422a 実電極部
422b スリット部
423 ストリーマ放電電極(放電電極、ストリーマ放電器)
423a 電極保持部
423b 電極部
43 光触媒フィルタ(プリーツ状のエアフィルタ)
430 静電フィルタ
431 チタンアパタイト担持フィルタ
44 プラズマ触媒フィルタ
45 梱包物
46 フィルタ保持フレーム
46a ズレ防止溝
47 フレーム
51 第1仕切り板
52 スクロール(送風部)
53 第2仕切り板
A 交換用フィルタ収納部(収納部)
Claims (6)
- 光触媒を担持した折り畳み可能なフィルタ(43)と、
前記フィルタ(43)が取り付けられる本体フレーム(11)と、
前記本体フレーム(11)に形成されており、前記フィルタ(43)の交換用フィルタ(43)を収納可能な収納部(A)と、
を備えている空気清浄機(1)。 - 前記フィルタ(43)は、プリーツ状である、
請求項1に記載の空気清浄機(1)。 - 前記プリーツ形状のフィルタ(43)のズレを防止するズレ防止溝(46a)が形成されたフィルタ保持フレーム(46)をさらに備えた、
請求項2に記載の空気清浄機(1)。 - 前記交換用フィルタ(43)は、個々に梱包されて前記収納部(A)に収納される、
請求項1から3のいずれか1項に記載の空気清浄機(1)。 - 前記収納部(A)は、前記本体フレーム(11)におけるフィルタ取付面側に形成されている、
請求項1から4のいずれか1項に記載の空気清浄機(1)。 - 前記収納部(A)は、前記交換用フィルタ(43)を複数収納している、
請求項1から5のいずれか1項に記載の空気清浄機(1)。
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