JP2006014089A - 受信装置、通信システム、受信方法及び受信プログラム - Google Patents

受信装置、通信システム、受信方法及び受信プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】
ネットワークの遅延揺らぎを極限まで吸収し、多重化されたチャンネルでの各パケットの同期を受信側で確実に取ることができる受信装置、通信システム、受信方法及びそのプログラムを提供すること。
【解決手段】
受信装置60には、もともとPCRを含まないパケットのPCRを推定するためにタイムスタンプ補正部51が設けられている。これにより、受信装置60が受信するパケットがPCRを含まないパケットであっても、そのパケットの推定されたPCRを参照してジッタを低減しつつ同期を取ることができる。つまり、全パケットのPCRを得ることができるようになり、例えば1sに何千、何万ものPCRを得ることができるようになる。これにより、早期に同期を取ることが可能となる。また、パケットごとにPCRを伝送する必要がないので、使用するネットワーク帯域を節約することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、パケット化されたデータを受信する受信装置、この受信装置を用いた通信システム、受信方法及び受信プログラムに関する。
MPEG(Moving Picture Experts Group)の規格でエンコードされたビデオデータやオーディオデータ等のTS(Transport Stream)の伝送を行う場合、送信側と受信側とでの同期をとるために、PCR(Program Clock Reference)データをストリームの中で伝送している。PCRは全42ビットで、9ビットのPCR−extensionと33ビットのPCR−baseの2つからなっている。PCRは、MPEG2規格により、0.1秒間に少なくとも1つ、送信側から出力されるように、TSに組み込まれている。PCR−extensionでは0〜299がカウントされ、そのキャリーでPCR−baseが1インクリメントされる。MPEG2でのシステムクロックは27MHzであり、この42ビットのカウンタで24時間分の時間を27MHzクロック単位でカウントすることができる。つまり、PCRはシステムクロックでカウントされるPCRカウンタの値(PCR値)ということになる。
具体的には、次のようにして送信側と受信側で同期を取る。送信側のシステムクロックでカウントされるPCR値がTS中のデータとしてパケット伝送され、受信側では、そのパケットが到着した時間が、伝送されてきたPCR値と同じとなるように受信側のシステムクロックをPLL(Phase Locked Loop)でロックする。これにより同期が確立される。
しかし、この同期のシステムはあくまでも伝送路による遅延が一定であることを前提としている。例えば、ディジタルCS(Communications Satellite)放送、ディジタルBS(Broadcasting Satellite)放送、または地上波ディジタル放送のように伝送方法に衛星や地上波を使用する場合は、遅延が一定であるので問題はない。しかし、ネットワークとして例えばATM(Asynchronous Transfer Mode)が利用される場合、遅延に揺らぎが生じ、上述した同期システムでは、その遅延ゆらぎが吸収されず、結局、遅延の大きさがMPEG2の規格の±500nsの範囲を大きく超えてしまい、データが適切に再生されない。
そこで、SRTS(Synchronous Residual Time Stamp)法やアダプティブクロック法を用いてデータを伝送する技術がある。
まず、SRTS法について説明する。SRTS法では、一般的に、送信側において、伝送クロックのクロック速度とATMネットワークのクロック速度に基づいて差分データを算出し、当該算出した差分データをATMセルに付加する。このようにして差分データが付加されたATMセルは、伝送クロックに同期してATMネットワークで伝送される。受信側では上記差分データを抽出し、抽出した差分データを基にクロックを再生し、これによりMPEG−TS(MPEGトランスポートストリーム)の同期を確立する。この送信側のクロックは上記伝送クロックに同期するので、MPEG−TSは、遅延ゆらぎの影響を受けずに正確に再生される。
ところで、SRTS法を用いる場合、伝送されるデータは、上述したようにそのデータレートが一定である必要がある。データレートが一定でないデータを伝送する場合においてはSRTS法を利用できない。そこで、データレートが一定でない場合でも、送信される各MPEG−TSパケットの間にダミーパケットを挿入することにより、各パケットが一定のレートを保って送出されることになる。この結果、SRTS法を用いることができるようになる(例えば、特許文献1参照。)。
次に、アダプティブクロック法について説明する。アダプティブクロック法では、受信側において、ある程度データをFIFO(First In First Out)に蓄積しておき、そのFIFO内でのデータ量の占有量が一定になるように出力データの速度、つまりデータの出力されるタイミングを制御する。具体的には、FIFO内でのデータ量の占有量の変動に対してローパスフィルタによるフィードバック制御をかける。このローパスフィルタにより、ネットワークでの上記遅延揺らぎによるPCRのジッタをある程度吸収できる。ただし、この方式は同期データ等の制御がなく簡単であるが、その反面、ジッタを完全に取り除くことができず、精度はあまり良くないことが知られている。
仮にPCRジッタを含むMPEG−TSをデコードしようとすると、PLLの応答を遅くすればよいが、ジッタ成分をアナログ的にシェイピングしているだけなので、長い時間でみるとジッタ成分が残る。本発明者の実験によると、1ms〜2msのジッタを3μs程度にしか低減できない。したがって、PCRジッタを含むMPEG−TSをデコードしてVTR(Video Tape Recorder)に記録したり、モニターで映像を見たりするのにはPLLの応答を遅くしているので大きな問題とならない。しかし、ATMやIP(Internet Protocol)ネットワークで伝送されたストリームを地域配信等によりそのままMPEG−TSで再配信しようとする場合、MPEG規格においてPCRジッタ値を満足させることができず大きな障害となる。
一方、アダプティブクロック法を応用した技術がある。これは、アダプティブクロック法でPCRのジッタをある程度吸収した後、MPEG−TSのパケット内にあるPCRを、そのPCRと、受信側に設けられた水晶発振器(27MHz)で作り出されたクロックのカウント値とに基づいて算出された値に書き換えるものである。例えば、この方法では、もともとあるPCRジッタに対してローパスフィルタをかけてPCR値を追従させている。つまり、PCRジッタの変動がゆっくりとなるので、PLLの応答を極端に遅くした特別なデコーダ等を用意する必要がない。また、同期データ等の伝送も必要なくネットワークからの参照クロックも必要ない。そして、単純なアダプティブクロック法と比べPCRの変動がゆっくりとなるのでデコーダにとっては好適となる。そして、ディジタル的にPCRが追従するので複数のPCRクロックに対応することができる(例えば、特許文献2参照。)。
他にも、従来から、例えばATMネットワークでの遅延揺らぎによるPCRジッタを低減させる方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2001−24656号公報(段落[0036]、図9) 特開2001−16210号公報(段落[0040]等、図11) 特開2000−358006号公報
上記では、データの伝送遅延が一定でないネットワークとしてATMの場合について説明したが、IP(Internet Protocol)ネットワークも同様に、伝送路の遅延が一定でないため問題となる。IPネットワークでのジッタは最大数十ms〜数百msであるので、これでは、上述のようにMPEGの規格である±500nsを大きく上回ってしまう。
また、特許文献1に記載された、SRTS法を応用した技術ではダミーパケットを挿入してデータレートを一定にすることができるが、ダミーパケットの分だけデータの伝送容量が必要以上に大きくなる、という問題がある。
一方、特許文献2に記載された、アダプティブクロック法を応用した技術では、ジッタを吸収することは出来るが、可能な限り極限までジッタを吸収することは困難であった。すなわち、単純な遅延時間への応答特性のためネットワークの状態によっては長い時間で見ると大きなPCRジッタ成分を持つことになる。
また、例えばアダプティブクロック法をそのままIPネットワークに適用したのでは、RTP(Real Time Transport Protocol)ヘッダ内のタイムスタンプに同期させ、次に、ユーザが視聴するチャンネルに応じてPCRに同期させるといった二重の手間がかかる。さらに、RTPヘッダ内のタイムスタンプはIPパケットごとに存在するが、PCRはMPEG規格により0.1秒に1つ以上となっているので、最悪0.1秒に1つのPCRとなる。つまり、同期させる系のフィードバック制御が0.1秒に1回となるので、精度の良い同期とは言えなかった。言い換えれば、クロック再生時のジッタ成分が多く存在することになる。
従来のようなナローバンドでは多重化して伝送するといったニーズが低かったと考えられるが、ブロードバンドのネットワークでは複数のコンテンツをチャンネル多重化して伝送するといったニーズはますます高まると考えられる。さらにチャンネルを多重化した場合、チャンネルごとにPCRの値や周波数が異なるのが一般的で、受信側での同期アルゴリズムはますます難しくなる。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、ネットワークの遅延揺らぎを極限まで吸収し、多重化されたチャンネルでの各パケットの同期を受信側で確実に取ることができる受信装置、通信システム、受信方法及びそのプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る受信装置は、第1のクロックを生成し、該第1のクロックをカウントする第1のクロック手段と、符号化されたデータがパケット化された複数の連続するパケットを取得する手段と、前記取得された各パケットのうち所定のパケットに含まれる第1のタイムスタンプを読み取る手段と、前記読み取られた第1のタイムスタンプと前記第1のタイムスタンプが読み取られるタイミングでカウントされる前記第1のクロックのカウント値との誤差情報である同期情報を、前記第1のクロックの所定のクロック数ごとに生成する手段と、前記所定のクロック数に相当する時間ごとに、前記生成された同期情報を前記所定のパケットに付加する手段と、前記各パケットが取得されるタイミングでカウントされた前記第1のクロックのカウント値を前記取得された各パケットに第2のタイムスタンプとして付加する手段と、前記所定のパケットと前記同期情報が付加されたパケットとを含む前記第2のタイムスタンプが付加された前記各パケットを送信する送信手段とを有する送信装置から、ネットワークを介して前記送信手段により送信された前記各パケットを受信する手段と、前記受信された各パケットのうち前記第1のタイムスタンプ及び前記同期情報を含む第1のパケットから、当該第1のタイムスタンプ及び当該同期情報を読み取る第1の読み取り手段と、前記受信された各パケットから前記第2のタイムスタンプを読み取る第2の読み取り手段と、前記第1の読み取り手段により読み取られた前記同期情報と、前記受信された各パケットのうち前記第1のタイムスタンプを含まない第2のパケットから前記第2の読み取り手段により読み取られた第2のタイムスタンプとに基づき、前記第2のパケットの時刻参照値を推定する推定手段とを具備する。
本発明では、第1のタイムスタンプを含まない第2のパケットの時刻参照値を推定する推定手段が設けられている。このため、受信装置が受信するパケットが第1のタイムスタンプを含まないパケット(第2のパケット)であっても、その第2のパケットの時刻参照値を参照してジッタを低減しつつ同期を取ることができる。特に、例えばデータがMPEGのコーデックで符号化されたものであれば、規格上第1のタイムスタンプ(PCR)が含まれたパケットの伝送間隔は0.1sであるので、ネットワークでの遅延揺らぎを極力吸収するために第1のタイムスタンプを何千も集めようとすると、時間がかかりすぎてしまい現実的ではない。特に、リアルタイム性が要求される場合には多数のPCRを集めることは不可能である。しかしながら、本発明では、全てのパケットに付加された第2のタイムスタンプを用いて第2のパケットの時刻参照値を推定しているので、結果的に、上記第1のタイムスタンプも含めて全パケットのタイムスタンプを得ることができる。言い換えれば、全パケットのPCRを得ることができるようになり、例えば1sに何千、何万ものPCRを得ることができるようになる。これにより、早期に同期を取ることが可能となる。また、パケットごとに第1のタイムスタンプを伝送する必要がないので、使用するネットワーク帯域を節約することができる。
さらに、通常MPEG−TSに複数のチャンネルが多重化されていると、各チャンネルのPCRの周波数は異なるのが一般的である。この場合において、例えばRTPヘッダのタイムスタンプ(第2のタイムスタンプ)で同期を取ろうとすると、まずこのタイムスタンプでパケットの同期をとり、その次に選択されたチャンネルのPCRを抜き取ってPCR同期を取るので2段階の手間がかかる。これに対し、本発明では計算でPCRの値が計算できるので、ハードウェアのリソースを少なく抑えることができる。
ここで、上記データがMPEG−TSデータである場合、MPEGの規格上、第1のタイムスタンプが含まれる所定のパケットが伝送される間隔は0.1sである。所定のクロック数とは、例えば第1のクロックの周波数が27MHzである場合、3240000クロックであり、したがって0.12sごとに同期情報が生成される。
本発明の一の形態によれば、前記推定手段は、前記受信された各パケットのうち少なくとも前記同期情報を含む第3のパケットから、前記第2の読み取り手段により読み取られた前記第2のタイムスタンプの値を基準値として設定する手段と、前記設定された基準値を含む基準パケットが受信された後に受信された前記第2のパケットに含まれる前記第2のタイムスタンプの値と前記基準値との差と、前記所定のクロック数分のカウント値との比率を、前記同期情報に乗じた値を用いて、当該基準パケットが受信された後に受信された前記第2のパケットの前記時刻参照値を算出する算出手段とを有する。すなわち、基準値からの上記カウント値(第1のクロック手段が第1のクロックを上記所定のクロック数分カウントするときのカウント値)と、基準値から当該第3のパケットの第2のタイムスタンプ値との比率を用いている。同期情報にその比率を乗じることにより、当該第3のパケットにおける同期情報が算出される。この同期情報を用いてその第3のパケットの第2のタイムスタンプから上記時刻参照値を算出することができる。
本発明の一の形態によれば、前記算出手段は、前記基準パケットを受信してから、前記所定のクロック数に相当する時間が経過した後に受信した前記第2のパケットの時刻参照値を、当該基準パケットに含まれる前記同期情報を用いて算出する手段を有する。ネットワークの遅延ゆらぎや、ネットワークの負荷状況等が原因で、最初の(基準パケットより前の)第3のパケットが受信されてから、予定通りの時間内、つまり第1のクロック手段による上記所定のクロック数分の時間までに次の第3のパケット(基準パケット)が受信されない場合がある。また、例えばRTCP等が用いられる場合、第3のパケットが予定通り受信されず、受信装置が再送要求した後にその第3のパケットを受信する場合もある。そこで、本発明では、基準パケットを受信してから上記所定のクロック数に相当する時間が経過した後に受信した第2のパケットの時刻参照値を算出する際に、当該基準パケットに含まれる同期情報を用いる。これにより、ネットワークの遅延揺らぎや負荷状況に影響されずに、確実に第2のパケットの時刻参照値を確実に算出することができる。
本発明の一の形態によれば、前記推定手段は、前記受信された各パケットのうち前記同期情報及び前記第1のタイムスタンプが含まれるパケットから、前記第1及び第2の読み取り手段によりそれぞれ読み取られた前記第1のタイムスタンプと前記第2のタイムスタンプとの差をオフセット値として設定する手段と、前記オフセット値を含めて前記時刻参照値を算出する手段とを有する。オフセット値を考慮することにより、送信装置で生じた第1のタイムスタンプと第2のタイムスタンプとの差を考慮することとなり、より高精度にジッタを低減することができる。
本発明の一の形態によれば、第2のクロックを生成し、該第2のクロックをカウントする第2のクロック手段と、前記第1の読み取り手段により読み取られた前記第1のタイムスタンプと、前記推定手段により推定された前記時刻参照値とをそれぞれ補正タイムスタンプとして出力する手段と、前記補正タイムスタンプが出力されるタイミングで前記第2のクロック手段によりカウントされた前記第2のクロックのカウント値と、前記出力される補正タイムスタンプの値とを比較することで、前記第2のクロックのカウント値が前記補正タイムスタンプの値と同じになるように該カウント値を補正する手段と、マスタークロックを生成し、該マスタークロックをカウントするマスタークロック手段と、前記出力される補正タイムスタンプの値と、当該補正タイムスタンプが出力されるタイミングで前記マスタークロック手段によりカウントされた前記マスタークロックのカウント値とに基づき、前記マスタークロック手段で生成される前記マスタークロックの周波数と、前記第2のクロック手段で生成される前記第2のクロックの周波数との差が所定の誤差の範囲内となるように制御する制御手段と、前記補正されたカウント値であって、前記所定の誤差の範囲内の周波数に制御された前記第2のクロック手段によるカウント値を用いて、前記受信された各パケットのうちユーザにより選択されたパケットのデータを復号する手段とをさらに具備する。本発明では、第2のクロックのカウント値が補正タイムスタンプの値と同じになるように制御した上で、マスタークロックと第2のクロックのそれぞれの周波数の差を所定の範囲内に抑えているので、遅延揺らぎによるジッタを極力低減させた状態でデータを復号することができる。復号手段は、前記所定の誤差の範囲内の周波数に制御された第2のクロック手段によるカウント値に基づき、パケットの出力タイミングが制御されるバッファを有していてもよい。
本発明の一の形態によれば、前記制御手段は、前記マスタークロックのカウント値と該カウント値の次の前記マスタークロックのカウント値との差分を、前記出力された補正タイムスタンプと、該補正タイムスタンプが出力されるタイミングで前記マスタークロック手段によりカウントされた前記マスタークロックのカウント値との差分で除した値を算出する第1の算出手段と、前記第2のクロックの周波数を前記所定の誤差で除した値を算出する第2の算出手段と、前記1及び第2の算出手段で算出されたそれぞれの値の相対的な関係に基づき、前記マスタークロックの周波数と前記第2のクロックの周波数との差が前記所定の誤差の範囲内となるように制御する手段とを有する。所定の誤差の範囲内とは、例えばMPEG規格上、第2のクロックの周波数に対して±30ppmである。
本発明に係る通信システムは、クロックを生成し、該クロックをカウントするクロック手段と、符号化されたデータがパケット化された複数の連続するパケットを取得する手段と、前記取得された各パケットのうち所定のパケットに含まれる第1のタイムスタンプを読み取る手段と、前記読み取られた第1のタイムスタンプと前記第1のタイムスタンプが読み取られるタイミングでカウントされる前記クロックのカウント値との誤差情報である同期情報を、前記クロックの所定のクロック数ごとに生成する手段と、前記所定のクロック数に相当する時間ごとに、前記生成された同期情報を前記所定のパケットに付加する手段と、前記各パケットが取得されるタイミングでカウントされた前記クロックのカウント値を前記取得された各パケットに第2のタイムスタンプとして付加する手段と、前記所定のパケットと前記同期情報が付加されたパケットとを含む前記第2のタイムスタンプが付加された前記各パケットを送信する送信手段とを有する送信装置と、前記送信装置からネットワークを介して前記送信手段により送信された前記各パケットを受信する手段と、前記受信された各パケットのうち前記第1のタイムスタンプ及び前記同期情報を含む第1のパケットから、当該第1のタイムスタンプ及び当該同期情報を読み取る第1の読み取り手段と、前記受信された各パケットから前記第2のタイムスタンプを読み取る第2の読み取り手段と、前記第1の読み取り手段により読み取られた前記同期情報と、前記受信された各パケットのうち前記第1のタイムスタンプを含まない第2のパケットから前記第2の読み取り手段により読み取られた第2のタイムスタンプとに基づき、前記第2のパケットの時刻参照値を推定する推定手段とを有する受信装置とを具備する。
本発明では、受信装置が受信するパケットが第2のパケットであっても、その第2のパケットの時刻参照値を参照してジッタを低減しつつ同期を取ることができる。その上、各パケットのタイムスタンプを得ることができるため、チャンネル多重化されたパケットであってもユーザにより選択されたパケットごとのタイムスタンプを取得でき、確実に同期を取ることができる。パケットごとに第1のタイムスタンプを伝送する必要がないので、使用するネットワーク帯域を節約することができる。
本発明に係る受信方法は、クロックを生成し、該クロックをカウントするクロック手段と、符号化されたデータがパケット化された複数の連続するパケットを取得する手段と、前記取得された各パケットのうち所定のパケットに含まれる第1のタイムスタンプを読み取る手段と、前記読み取られた第1のタイムスタンプと前記第1のタイムスタンプが読み取られるタイミングでカウントされる前記クロックのカウント値との誤差情報である同期情報を、前記クロックの所定のクロック数ごとに生成する手段と、前記所定のクロック数に相当する時間ごとに、前記生成された同期情報を前記所定のパケットに付加する手段と、前記各パケットが取得されるタイミングでカウントされた前記クロックのカウント値を前記取得された各パケットに第2のタイムスタンプとして付加する手段と、前記所定のパケットと前記同期情報が付加されたパケットとを含む前記第2のタイムスタンプが付加された前記各パケットを送信する送信手段とを有する送信装置から、ネットワークを介して前記送信手段により送信された前記各パケットを受信するステップと、前記受信された各パケットのうち前記第1のタイムスタンプ及び前記同期情報を含む第1のパケットから、当該第1のタイムスタンプ及び当該同期情報を読み取るステップと、前記受信された各パケットから前記第2のタイムスタンプを読み取るステップと、前記読み取られた同期情報と、前記受信された各パケットのうち前記第1のタイムスタンプを含まない第2のパケットから読み取られた前記第2のタイムスタンプとに基づき、前記第2のパケットの時刻参照値を推定するステップとを具備する。
本発明に係る受信プログラムは、コンピュータに、クロックを生成し、該クロックをカウントするクロック手段と、符号化されたデータがパケット化された複数の連続するパケットを取得する手段と、前記取得された各パケットのうち所定のパケットに含まれる第1のタイムスタンプを読み取る手段と、前記読み取られた第1のタイムスタンプと前記第1のタイムスタンプが読み取られるタイミングでカウントされる前記クロックのカウント値との誤差情報である同期情報を、前記クロックの所定のクロック数ごとに生成する手段と、前記所定のクロック数に相当する時間ごとに、前記生成された同期情報を前記所定のパケットに付加する手段と、前記各パケットが取得されるタイミングでカウントされた前記クロックのカウント値を前記取得された各パケットに第2のタイムスタンプとして付加する手段と、前記所定のパケットと前記同期情報が付加されたパケットとを含む前記第2のタイムスタンプが付加された前記各パケットを送信する送信手段とを有する送信装置から、ネットワークを介して前記送信手段により送信された前記各パケットを受信するステップと、前記受信された各パケットのうち前記第1のタイムスタンプ及び前記同期情報を含む第1のパケットから、当該第1のタイムスタンプ及び当該同期情報を読み取るステップと、前記受信された各パケットから前記第2のタイムスタンプを読み取るステップと、前記読み取られた同期情報と、前記受信された各パケットのうち前記第1のタイムスタンプを含まない第2のパケットから読み取られた前記第2のタイムスタンプとに基づき、前記第2のパケットの時刻参照値を推定するステップとを実行させる。
以上のように、本発明によれば、ネットワークの遅延揺らぎを極限まで吸収し、多重化されたチャンネルでの各パケットの同期を受信側で確実に取ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図である。
通信システム200は、送信装置50と受信側100とがネットワーク9に接続されて構成されている。受信側100は例えば構内を想定しており、受信側100では、ネットワーク10に、複数の受信装置60、70等が接続されている。受信装置60、70は同様の構成を有しているので、図1では受信装置60の構成のみを示し、受信装置70の構成は図示を省略している。ネットワーク9はWAN(Wide Area Network)である。ネットワーク10はLAN(Local Area Network)であり、受信装置60及び70は、例えば、同じ建物内の違う部屋等(リビングルームやベッドルーム)にそれぞれ配設されている。例えば両ネットワーク9及び10は、ネットワーク層では例えばIPが適用され、データリンク層では例えばイーサネット(登録商標)等が適用される。
この通信システム200は、遠隔地で送信装置50が受信したディジタル放送と、後述する外部記憶装置33内のコンテンツを同時にリアルタイムにネットワーク9上に伝送して受信側100内のそれぞれの場所で違うコンテンツまたは同じコンテンツを視聴する。ディジタル放送はもともと4〜5チャンネル分、時分割で多重化されている。したがって、外部記憶装置33から取得されるストリームがパーシャルTSとすると、ネットワーク9、10上に流れるコンテンツの合計は5〜6チャンネルになる。
送信装置50は、例えばチューナーユニット32を介してディジタル放送電波69に含まれるMPEG−TSパケット(以下、単にTSパケットという場合もある。)を取得し、また、外部記憶装置33に記憶されたMPEG−TSパケットを取得することが可能に構成されている。チューナーユニット32や外部記憶装置33は、送信装置50に搭載されていてもよい。チューナーユニット32は、例えばBSデジタル放送、CSディジタル放送、地上ディジタル放送等を受信することが可能に構成されている。
送信装置50は、外部記憶装置コントロール部30、MUX(Multiplexer)34、MUXコントローラ35、パケット検出部36、RTPパケット生成部37、UDPパケット生成部38、IPパケット生成部39、同期情報算出部42、メモリ43、PCRカウンタ44、水晶発振器41を有している。
外部記憶装置コントロール部30は、外部記憶装置33からのTSパケットの取得を制御する。MUX34は、MUXコントローラ35の制御の下で、チューナーユニット32と外部記憶装置33とから取得したTSパケットをさらに時分割多重化する。多重化のアルゴリズムについては、特開平10−41911、特開平10−41915、米国特許第6456782、第6347119に開示されたものを用いる。パケット検出部36は、TSパケットを検出し、PCR(第1のタイムスタンプ)が含まれるパケット(PCRパケット)を検出した場合は、そのPCRの値を抽出する。このようなPCRは、図示しないディジタル電波の放送局によって図2に示すMPEG−TSパケット74のヘッダ(あるいはアダプテーションフィールド(図3参照))に例えば0.1秒間隔で付加され、PCRパケットとして伝送される。なお、PCRはこのようにPCRパケットとして伝送される場合もあるが、映像データや音声データに埋め込まれて伝送される場合もある。
なお、この図1では、送信装置50がチューナーユニット32と外部記憶装置33とから取得してMUX34で多重化する例を示したが、チューナーユニット32と外部記憶装置33のうちいずれか一方のみを用いるようにしてもよい。
RTPパケット生成部37は、図2に示すように、TSパケット74にRTPに従うヘッダ(16Bytes)を付加し、TSパケット74をペイロードとしたRTPパケット73を生成する。UDP(User Datagram Protocol)パケット生成部38は、RTPパケット生成部37で生成されたRTPパケット73にUDPに従うヘッダ(8Bytes)を付加し、RTPパケット73をペイロードとしたUDPパケット72を生成する。TCP(Transmission Control Protocol)を使用せず、UDPを使用するのはリアルタイム性を確保するためである。IPパケット生成部39は、UDPパケット生成部38で生成されたUDPパケット72にIPに従うヘッダ(20Bytes)を付加し、UDPパケット72をペイロードとしたIPパケット71を生成する。
図3は、MPEG−TSパケット74のデータ構造を示す図である。MPEG−TSパケット74は、ヘッダ74a、アダプテーションフィールド74b及びペイロード74c等からなる、188バイトの固定長パケットである。一般的には、このヘッダ74a及びアダプテーションフィールド74bをまとめてヘッダと呼ぶこともある。
ヘッダ74aには、同期バイト(8ビット)、誤り表示(1ビット)、ユニット開始表示(1ビット)、トランスポートパケットプライオリティ(1ビット)、PID(Packet Identification)(13ビット)、スクランブル制御(2ビット)、アダプテーションフィール制御(2ビット)、巡回カウンタ(4ビット)が含まれる。同期バイトは、47hとされている。
アダプテーションフィールド74bには、アダプテーションフィールド長さ(8ビット)、不連続表示(1ビット)、ランダムアクセス表示(1ビット)、ストリーム優先表示(1ビット)、フラグ(5ビット)、プログラムクロックリファレンスベース(33ビット)、リザーブ(6ビット)、及びプログラムクロックリファレンス拡張(9ビット)が含まれる。なお、フラグには、PCRフラグ(1ビット)をはじめ5種類のフラグが存在する。
ペイロード74cには、ビデオデータまたはオーディオデータ等が含まれる。
MPEG−TSパケット74は、以上のようなデータ構造を有するが、図3に示すように、ヘッダ74aのアダプテーションフィールド制御が"10"または"11"とされ、かつ、アダプテーションフィールド74bのアダプテーションフィールド長さが00h以外の値で、さらにPCRフラグに"1"が立っている場合、そのMPEG−TSパケット74は、PCRパケットであり、そのアダプテーションフィールド74bのプログラムクロックリファレンスベースの値及びプログラムロックリファレンス拡張の値の組み合わせが、PCR(第1のタイムスタンプ)値を表す。
プログラムクロックリファレンスベースには、0〜299の値が順に設定され(カウントされ)、プログラムクロックリファレンスベースの値が299から0の値に戻る(リセット)されるタイミングで、プログラムクロックリファレンス拡張の値が1だけインクリメントされる。すなわち、プログラムクロックリファレンスベース及びプログラムクロックリファレンス拡張の合計42ビットにより、MPEG−2方式における27MHzのシステムクロックを単位として、24時間分の時間がカウントされる。
図1を参照して、水晶発振器41は所定の周波数、例えば27MHzのクロック(第1のクロック)を生成し、PCRカウンタ44はこのクロックをカウントし、そのカウント値を同期情報算出部42に出力する。同期情報算出部42は、パケット検出部36からのPCRパケット検出信号により特定されるMPEG−TSパケット74(PCRパケット)からPCRを読み出し、読み出したPCRに基づいて、所定の同期情報(同期残差の情報)を算出する。同期情報の詳細は後述する。同期情報算出部42は、算出した同期情報をそのPCRパケットに書き込み、RTPパケット生成部37に出力する。また、同期情報算出部42は、PCRパケットに限らず、パケット検出部36で各MPEG−TSパケット74が検出されるタイミングにおける上記カウント値を新たなPCR(第2のタイムスタンプ)として、RTPパケット生成部37に出力する。RTPパケット生成部37では、このPCRが、後述するタイムスタンプ(TiS)としてRTPパケットごとにそれらのRTPヘッダに付加される。メモリ43は、同期情報算出部42から供給される、同期情報を算出する上において必要なデータを適宜記憶する。なお、この例の場合、同期情報算出部42による同期情報算出処理は、プログラム毎(MPEG−TSパケットに設定されたPID(Packet IDentification)毎)に行われるので、メモリ43は、同期情報算出部42から供給されるデータをプログラムごとに記憶する。
送信装置50は、以上の構成のほか、図2に示すMPEG−TSパケット74の同期バイト74sでフレーム同期を確立するためのフレーム同期部(図示せず)を有している。このフレーム同期のアルゴリズムは、例えば特開2000−358006、米国特許第6347119で開示されるものが用いられる。
受信装置60は、送信装置50からネットワーク9及び10を介して伝送されてきたIPパケット71を受信する。受信装置60は、IPヘッダ解析部45、UDPヘッダ解析部46、RTPヘッダ解析部47、MPEG−TSヘッダ解析部49、DeMUX52、FIFO61、62、ビデオデコーダ64、オーディオデコーダ63を有している。
IPヘッダ解析部45は、受信されたIPパケット71からIPヘッダを抜き取り、IPヘッダのデータを解析する。UDPヘッダ解析部46は、UDPパケット72からUDPヘッダを抜き取り、UDPヘッダのデータを解析する。RTPヘッダ解析部47は、RTPパケット73からRTPヘッダを抜き取り、RTPヘッダのデータを解析する。MPEG−TSヘッダ解析部49も同様に、MPEG−TSパケット74からMPEG−TSヘッダを抜き取り、そのTSヘッダのデータを解析する。具体的には、MPEG−TSヘッダ解析部49は、TSヘッダ内に上述した同期情報があれば、それを抽出して後述するタイムスタンプ補正部51に出力し、また、PCRパケット内のPCRを抽出しこれをタイムスタンプ補正部51に出力する。
DeMUX52は、多重化されたTSパケット74から、ユーザにより選択されたチャンネル(プログラム)のTSパケット74を抽出する。具体的には、DeMUX52は、ユーザにより選択されたチャンネルのPMT(Program Map Table)に記述されたPID値を参照して、そのPID値を持つパケットをフィルタリングする。
FIFO61は、ビデオデコーダ64でビデオデータを復号するために、DeMUX52により抽出されたTSパケット74のうちビデオデータのパケットを一時的にバッファリングする。FIFO62は、オーディオデコーダ63で復号するために、DeMUX52により抽出されたTSパケット74のうちオーディオデータのパケットを一時的にバッファリングする。ビデオデコーダ64及びオーディオデコーダ63でそれぞれ復号されたデータは、ビデオ信号16及びオーディオ信号17として図示しないAV機器に出力される。
また、受信装置60は、タイムスタンプ検出部53、タイムスタンプ補正部51、比較器57、65、マスター水晶発振器55、VCXO59、マスターSTC(System Time Clock)カウンタ56、STCカウンタ68、LPF(ローパスフィルタ)58を有する。
タイムスタンプ検出部53は、RTPヘッダ解析部47で抜き取られたRTPヘッダからタイムスタンプ(後述するTiS(第2のタイムスタンプ))を検出し、タイムスタンプ補正部51へ出力する。タイムスタンプ補正部51は、タイムスタンプ検出部53から得られたタイムスタンプや、MPEG−TSヘッダ解析部49から得られた同期情報に基づき、各TSパケット74の時刻参照値を演算により推定する。タイムスタンプ補正部51は、推定された時刻参照値を補正タイムスタンプとして比較器57及び65に出力する。
マスター水晶発振器55は、受信装置60の基準となる例えば27MHzのマスタークロックを生成し、マスターSTCカウンタ56はマスタークロックをカウントする。VCXO59も同様に例えば27MHzのクロック(第2のクロック)を生成し、STCカウンタ68はそのクロックをカウントする。そしてSTCカウンタ68は、VCXO59で生成されたクロックのカウント値を比較器65、ビデオデコーダ64及びオーディオデコーダ63に出力する。また、STCカウンタ68は、そのクロックのカウント値に基づき、FIFO61及び62のデータの出力タイミングを制御するための制御信号をFIFO61及び62に出力する。
比較器65は、STCカウンタ68から取得したカウント値と、タイムスタンプ補正部51から取得した補正タイムスタンプ値とを比較して所定の演算処理を行う。具体的には、比較器65は両者の差の平均値を算出し、この平均値をSTCカウンタ68に戻すことにより、STCカウンタ68のカウント値と補正タイムスタンプ値とがほぼ同じ値になるように制御する。
比較器57は、マスターSTCカウンタ56でカウントされたカウント値と、タイムスタンプ補正部51から出力された補正タイムスタンプとを比較して所定の演算処理を施す。LPF58は、VCXO59により生成されるクロックをフィードバック制御するために、VCXO59に制御信号を出力する。このとき、LPF58は、上記フィードバック制御するときの変数として、比較器57で算出される値を比較器57から取得する。つまり、この受信装置60では、タイムスタンプ補正部51で補正された補正タイムスタンプに基づいて、VCXO59によるクロックの周波数がマスター水晶発振器55によるマスタークロックの周波数と比較して所定の誤差の範囲内になるように制御される。
なお、送信装置50は受信装置60の機能をさらに備えていてもよいし、受信装置60は送信装置50の機能をさらに備えていてもよい。また、送信装置50または受信装置60は、ネットワーク9等におけるRTPパケット73の伝送を制御するためのRTCP(RTP Control Protocol)に従うRTCPパケットを生成する機能を有していてもよい。
上記RTPパケット73の構成を図4に示す。RTPヘッダには、バージョン番号、パディング、拡張ヘッダの有無、送信元数(カウンタ)、マーカ情報、ペイロードタイプ、シーケンス番号、タイムスタンプ、同期ソース(送信元)識別子(SSRC)及び貢献ソース(送信元)識別子(CSRC)の各フィールドが設けられている。上記したように、受信装置60は、タイムスタンプ補正部51により、TSパケットの全てに含まれるこのタイムスタンプを用いて、受信するTSパケットごとの新たな時刻参照値を推定する。
次に、送信装置50の動作を説明する。
送信装置50がチューナーユニット32及び外部記憶装置33から取得したMPEG−TSパケット74をMUX34で多重化する。多重化されたTSパケット74は、パケット検出部36によりPCRパケットが検出され、PCRが抽出されて同期情報算出部42に出力される。
以下、同期情報算出部42の動作を説明する。図5はその動作を示すフローチャートであり、図6はその説明図である。なお、この同期情報算出部42の処理は、MPEG−TSに設定されたPIDごと(最大8192個のプログラム分のPIDごと)に実行されるが、この例の場合、1つのPIDに対応して実行される同期情報算出処理を例として説明する。図6では、2つのPID(図6で上段と下段で2つのチャンネル)に対応する例を図示している。
ステップ501において、パケト検出部36が、例えば、図6に示すように、送信装置50に入力された最初のPCRパケット(第1番目のPCRパケット)を検出し、そのPCR値を含むPCRパケット検出信号を同期情報算出部42に出力する。同期情報算出部42は、PCRパケットが検出されたことを示すフラグをメモリ215に設定する。
次に、ステップ502において、同期情報算出部42は、第1番目のPCRパケットのPCR(PCR1-1)を、オフセット値を用いて表し、これをメモリ43に記憶させる。具体的には、ステップ501において、同期情報算出部42により、第1番目のPCRパケットのPCR値であるPCR1-1が読み取られたとき、同期情報算出部42は、PCRカウンタ44に対して、カウント値がその基準クロック値となるタイミングでカウント値のリセットを指令する。つまり、PCR1-1が読み取られたときのPCRカウンタ44から供給されたカウント値(PCRN1A)を基準クロック値(時点A1)とする。すなわち、PCR1A=PCR1-1である。このように各PCRパケット内のPCR値が読み取られるタイミングでカウントされたカウント値は図6において符号81で示している。オフセット値(PCRoff1A)を考慮すると、PCR1A(=基準クロック値)は以下の式(1)で表すことができる。すなわち、式(1)よりオフセット値PCRoff1Aを求めることができる。

PCR1A(=基準クロック値)=PCRN1A+PCRoff1A・・・(1)
ステップ503において、同期情報算出部42は、基準クロック値(PCR1A)及びオフセット値(PCRoff1A)のそれぞれをメモリ43に記憶させる。
次に、ステップ504において、同期情報算出部42は、PCRカウンタ44からのカウント値が3240000を示すまで、つまり時点B1までに、PCRパケット検出信号が、パケット検出部36から入力されたか否かを判定し、それまでにPCRパケット検出信号が入力されたと判定した場合、ステップ505に進む。つまり、図6に示す例では、カウント値が3240000を示すまでに、パケット検出部36から第2番目のPCRパケットの検出信号が入力されているので、2番目のPCRパケットに対してステップ505の処理を施す。なお、PCRパケットが入力されていないとき、同期情報算出部42は、PCRパケットが検出されたことを示すフラグを取り消す。
ステップ505において、同期情報算出部42は、PCRパケット(この場合、第2番目のPCRパケット)のヘッダの同期バイトを47hから-128に変更する。このように、時点A1から時点B1の間に検出されたPCRパケットは同期バイトを-128にして同期情報を含めないようにする。この処理の詳細は後述する。
なお、ステップ504において、PCRカウンタ44のカウント値が3240000になるまでの間、つまり時点A1から時点B1までの間にPCRパケットが検出されなかったと判定した場合、同期情報算出部42は、PCRカウンタ44に対して、カウント値=3240000となるタイミングで、カウント値のリセットを指令し、その後、ステップ506に進む。
ステップ506において、同期情報算出部42は、PCRパケットが検出されるまで(PCRパケット検出信号が入力されるまで)待機する。なお、この例の場合、PCRカウンタ44においては、1/3240000に分周された27MHzのクロックがカウントされているので、3240000クロック分のカウントが完了するのに、0.12秒(=3240000/27000000)を要する。すなわち、MPEG−2方式によれば、PCRパケットは、少なくとも0.1秒に1つの割合で伝送されるようになされているので、ステップ504でカウント値の値がリセットされてから(例えば、基準点A1から)、3240000クロックのカウントが完了する(例えば、時点B1)までの間には、必ず1つのPCRパケット(この例の場合、第3番目のPCRパケット)が検出される。
ステップ506において、PCRパケット(この例の場合、第3番目のPCRパケット)が検出されたとき、同期情報算出部42は、ステップ507に進み、第3番目のPCRパケットに書き込む同期情報を算出する。具体的には、同期情報算出部42は、到着した第3番目のPCRパケットのPCR値(PCR1-3)を取得する。次に、同期情報算出部42は、第3番目のPCRパケットが検出されたときのカウント値(PCRN1B+j1)を保持する。さらに、同期情報算出部42は、PCRN1A、PCR1-3、カウント値N1B+j1、及び基準クロック値(PCR1A)を、下記の式(2)に代入し、同期情報(RTS1A)を算出する。

RTS1A=[ [(PCR1-3)−(PCR1A)−{(PCRN1B+j1)−(PCRN1A)} ]×3240000 /((PCRN1B+j1)−(PCRN1A))] / 2・・・(2)
すなわち、この同期情報(RTS1A)は、第3番目のPCRパケット内のPCR値(PCR1-3)と、このPCR1-3に対応するカウント値(PCRN1B+j1)とのずれに基づいて、時点B1(つまり時点A1から3240000クロック分進んだ時点)における、PCRパケット内のPCR値とそれが検出されるタイミングでのカウント値とのずれを、比率で求めている。その「比率」が式(2)中、3240000 /((PCRN1B+j1)−(PCRN1A))である。
式(2)において全体を2で割っているのは、RTS1Aの値を2飛びにし実質的に大きな値を伝送するためである。従って、同期データとしての値(RTS1A×2)は-250,-248,…,-4,-2,0,2,4,…,248,250をとる(詳細は、図7を参照して後に説明する)。なお、最後に2で割った余りはハードウェア簡略化のため切り捨てられる。
次に、ステップ508において、同期情報算出部42は、第3番目のPCRパケットに、ステップ507で算出した同期情報を書き込む。具体的には、同期情報算出部42は、第3番目のPCRパケットのヘッダ74a(図3参照)の同期バイト(47h)を、算出した同期情報に変更する(後で図8において説明するように、RTSTに書き換える。)これにより、時点B1における上記ずれ、すなわち同期情報(RTS1A)が、時点B1から時点C1までの間に検出された第3番目のパケット内に付加されることになる。
同期情報算出部42は、ステップ505またはステップ508で同期バイトを変更した後、ステップ509に進み、その値から39hを差し引く。このように、39hの値を差し引くことより、例えば、同期情報が含まれていないPCRパケットの同期バイト(ステップ505で、-128に変更された同期バイト)は、47hとなる。
次に、ステップ60において、同期情報算出部42は、3240000(クロック)に、ステップ507で算出した同期情報を加算して、それを新たな基準クロック値とする。これを下記の式(3)で表す。

PCRN1B=32400000+(RTS1A×2)・・・(3)
また、ステップ502で算出したオフセット値(PCRoff1A)に同期情報を加算して、それを新たなオフセット値(PCRoff1B)とする。これを下記の式(4)で表す。

PCRoff1B=PCRoff1A+(RTS1A×2)・・・(4)
同期情報算出部42は、これら新たな基準クロック値(PCRN1B)及びオフセット値(PCRoff1B)をメモリ43に上書きする。これにより、時点C1以降に検出されたPCRパケットについて、この変更された基準クロック値(PCRN1B)及びオフセット値(PCRoff1B)に基づいて、式(2)と同様な方法で同期情報が算出される。
以上のような処理を同期情報算出部42が実行することより、メモリ43には、基準クロック値(42ビット)、オフセット値(42ビット)及びフラグ(1ビット)が、プログラムのPIDに対応して記憶される。PIDは8192通りあるので、計1Mbitのメモリが必要である。なお、当然、他のPCRクロック2(他のPID)についても第1番目のPCRパケット(このパケット内に含まれるPCR値はPCR2-1)で独立に時点A2を設定していけば、同様に同期情報が求められる。
また以上のような同期情報算出部42により、同期情報RTSは、3240000クロックごとに生成されるようになり、このRTSがその3240000クロック間に検出された最初のPCRパケット(図6に示す例では、上段の第3番目のPCRパケット及び下段の第4番目のパケット)に組み込まれるようになる。
次に、同期情報のデータの内容について説明する。
図7にそのデータの内容を示す。同期情報(RTS)は、-125〜125のうちのいずれかの値とし、その他の値には、図7に示すような意味付けを行って利用する。ただし、実質的な同期データはRTSに2をかけた値(-250〜250)となる。
例えば、-128は、上述したようにそのTSパケットには同期情報が設定されていないことを意味する。-127は、例えばPCRパケットに大きなジッタが発生し、入力されたPCRパケットの間隔が大きく、同期情報の値が-125〜125の範囲外とされるような場合などの、送信装置50において何らかのエラーが発生したことを意味する。-126、126、及び127は、リザーブの値である。
ここで、PCRクロックジッタの許容値はMPEG規格より以下の式(5)の通りである。

27000000±810 [Hz]・・・(5)

したがって、同期情報(RTS)は0.12秒間に1サンプルなので、取り得る値は810×0.12=97.2となり以下の式(6)のようになる。

RTS=±98 [Hz]・・・(6)
つまり、RTSの範囲は-125〜+125であれば充分であり1Byteで転送可能であるが、実際にはマージンをとり-250〜+250(2飛び)の範囲をとれるようにしておく。これは、ネットワークから供給されるコモンクロック(Common Clock)に数十ppmジッタ成分がある場合に対応するためである。
例を以下に示す。仮にコモンクロックの精度(ジッタ)を±30ppmとする。また、PCRクロックの精度は±30ppm(±810Hz)なので、コモンクロックによって計測されるRTSは、次式のようになる。

((1−30ppm) /(1+30ppm)−1)×27MHz=−1619.9514・・・(7)

((1+30ppm) /(1−30ppm)−1)×27MHz=+1620.0486・・・(8)

したがって、1秒間では±1621となる。0.12秒では以下の式(9)ようになる。

±1621×0.12 =±194.52・・・(9)

RTSを1ビットシフトして伝送すると±97.26となる。したがって、RTSは1Byte(±125)で伝送可能である。
同期情報算出部42は、同期情報RTSに、以下の式(10)のように39hのオフセットをかけ、これをRTSTとして、図8に示すようにPCRパケット74−1の同期バイト74sに書き込む。

RTST=RTS−39h・・・(10)
こうすることで、同期情報を持たないPCRパケットの同期バイト74sの値がもともとMPEGで規定されている47hと同じ値となる。すなわち、128-39h=47hである。これにより、受信側100でTSパケットの先頭をより検出しやすくなる。この場合メモリ容量は1つのPID当たり以下のビットが必要となる。
以上のようにして、同期情報(RTST)が求められるとともに、PCRカウンタ44でのPCR値がRTPパケット生成部37でRTPヘッダ内のタイムスタンプ(以下、このタイムスタンプをTiSと表す。)として挿入される。PCRは42ビットで、RTPヘッダ内のTiSは規格で32ビットと決まっていてPCRデータの全ビットをRTPヘッダ内にマッピングすることはできないので、下位32ビット(PCR−base 23ビット、PCR−extension 9ビット)をマッピングする。PCRカウンタ44は27MHzでカウントされていて、PCR Extensionにより0〜299がカウントされるので、PCRカウンタの周期は223×300/27MHz=93秒となる。これは、一般的なネットワークのディレイと比較して充分大きな値となる。したがって、ネットワークのディレイの変動を計測することが可能となり下位32ビットでも実用上問題ない。
同期情報算出部42でRTSTが付加されたTSパケットは、RTPパケット生成部37に渡される。そして、RTPパケット生成部37によりRTPヘッダが付されてRTPパケット73が生成され、UDPパケット生成部38によりUDPヘッダが付されてUDPパケット72が生成され、IPパケット生成部39によりIPヘッダが付されてIPパケット71が生成されてネットワーク9を介して受信側100に送信される。
次に、受信装置60の動作を説明する。図9はその動作を示すフローチャートであり、図10はタイムスタンプ補正部51の動作を説明するための図である。図9において、PCR(i)はi番目のRTPパケットのPCR値、TiS(i)はi番目のRTPパケットのタイムスタンプ値、RTS(i)はi番目のRTPパケットの同期情報、STCM(i)はi番目のRTPパケット検出時のマスターSTCカウンタ56のカウント値である。図10では、1つのPID値について処理が実行される例を示している。図10においては、o<p<j<qである。
図10において、TiSはRTPパケットごとに存在するが、RTSはTiSが3240000進むごとに存在する。また、PCRはMPEGの規格上0.1秒に1回(270000クロックに1回)以上伝送することになっているので、PCRパケット全てにRTSが存在するわけではくPCRのみ存在する場合がある。TiS、RTS、PCRの3つが、パケットで伝送される値である。ここでの「PCR」は図6に示すように、PCRパケットにもともと含まれるPCR(図6に示すPCR1-1、PCR1-2、PCR1-3、・・・)である。つまり、「PCR」が含まれるパケットはPCRパケットがRTPパケット化されたものである。タイムスタンプ補正部51では、RTPパケットごとに存在するTiSから、各RTPパケットでのPCRの値(時刻参照値)を計算で求め推定している。
ステップ901において、初期状態では、到着したRTPパケットの数iが0に設定される。また、初期状態では後述するSTCMsum、FBackも0である。
IPヘッダ解析部45は、受信装置60が受け取ったIPパケット71からIPヘッダを取り除きUDPパケット72とし、UDPヘッダ解析部46は、UDPパケット72からUDPヘッダを取り除きRTPパケット73とする。そして、RTPヘッダ解析部47がRTPパケット73を取得したとき、(ステップ902のYES)、iが1インクリメントされ(ステップ903)、ステップ904に進む。ステップ904において、RTPヘッダ解析部47は、RTPヘッダを取り除き、このRTPヘッダからタイムスタンプ検出部53はTiSを検出する。
ステップ905では、STCM(i)をセットする。ここで、STCMは、タイムスタンプ補正部51で算出された時刻参照値(補正タイムスタンプ:PCRmod)が比較器へ出力されるタイミングで、マスターSTCカウンタ56によりカウントされる、マスター水晶発振器55が生成するマスタークロックのカウント値である。PCRmodは、RTPパケットごとに算出される値であり、RTPパケットがPCRを含む場合はそのPCRそのものの値となる。
一方、MPEG−TSヘッダ解析部49は、そのRTPパケット73がユーザによって選択されたPID、すなわちユーザによって選択されたチャンネルのPCRのPID(PCRパケットのPID)に相当するパケットか否かを判定する(ステップ906)。そのパケットがユーザによって選択されたPIDに相当する場合は、MPEG−TSヘッダ解析部49は、そのRTPパケットにRTSが含まれているか否かを判定する(ステップ907)。RTSが含まれている場合(次のステップ908においてRTS(k)=RTS(i))、MPEG−TSヘッダ解析部49は、MPEG−TSパケット74のTSヘッダ内のRTSTに対して、下記の式(11)によって式(10)の逆の計算を行い、オフセットを取り除く(ステップ909)。

RTS=RTST+39h・・・(11)
TSヘッダ内にRTSTが含まれているパケットは必ずPCRも含まれており、MPEG−TSヘッダ解析部49は、このPCRを検出してその値をタイムスタンプ補正部51に出力する。
さらに、その後、RTPパケットを取得してステップ910〜ステップ915まで、上記ステップ902〜907と同様な処理を実行する。ステップ915でRTSが検出されると、図10においては、このRTSを含むパケットは、「RTPパケット0」であり、そのタイムスタンプは「TiS0」、PCRは「PCR0」として示している。つまり「RTS0」は、2回目に検出された同期情報であり、この「RTPパケット0(基準パケット)」に含まれる「TiS0」の時刻を、第1番目の基準時点A1’とする。基準時点A1’における「TiS0」を「TiSbase0」とする(ステップ916)。
基準時点A1’において、タイムスタンプ補正部51は、PCR0とTiS0の関係としてオフセットTiSoff0を下記の式(12)で求める(ステップ916)。このようにオフセット値を考慮することにより、送信装置50で生じたPCRとTiSとの差を考慮することとなり、より高精度にジッタを低減することができる。

TiSoff0=PCR0−TiS0・・・(12)

TiS0は32ビットであり、PCR0とTiSoff0は42ビットであるので、TiS0からみて足りない10ビットはオールゼロとして計算される。
基準時点A1’において計算されるPCRの値「PCRmod0」はPCR0そのままとなる。A1’を基準としてTiSが3240000クロック進むまで、すなわち、次の「RTS2」を含む「RTPパケット(p−1)」を取得するまでは、同期情報をRTS0とし同期情報はRTS×2となる。ここで2を乗じているのは、送信装置50において生成された同期情報を2で割って伝送しており、これを元に戻すためである。
基準時点A1’からTiSが3240000クロック進んだ時点を第2番目の基準時点B1’とする。A1’からB1’までに取得されたRTPパケットにおいてPCRが存在するときは、上記したように、計算されるPCRの値PCRmodはPCRそのものものの値となる(ステップ916)。
なお、ステップ916〜ステップ921までの処理はハードウェア上の問題を解決するための処理であり、これについては後述する。
基準時点A1’を過ぎてから、さらにRTPパケットを取得した場合、ステップ922からステップ925まで、ステップ902からステップ905までと同様な処理を実行する。ステップ925の後、下記の式(13)を満たす場合には、ステップ929へ進む(ステップ926)。

(TiSbase(k)+3240000)>TiS(i)・・・(13)
この式(13)は、現時点のTiS(i)がTiSbase(k)(例えばTiSbase0)から3240000クロック分の時間が過ぎていないかどうかを表すものである。つまり、現時点のTiS(i)がB1’を過ぎていないかどうかかを判定するための式である。TiS(i)がTiSbase(k)+3240000より小さい場合、つまり、B1’を過ぎていない場合、ステップ929に進む。
ステップ929において、MPEG−TSヘッダ解析部49は、そのRTPパケット73がユーザによって選択されたPCRのPIDに相当するパケットか否かを判定する。選択されたPCRのPIDに相当するパケットであれば、ステップ907、915と同様に、そのRTPパケット73にRTSが含まれているか否かが判定される。RTSが含まれていなければそのパケットのPCRは既にステップ929のYESで取得しているので、タイムスタンプ補正部51はそのパケットのPCR値をそのままPCRmodとして出力する(ステップ933)。なお、RTSが含まれていればRTS(k)=RTS(i)となる(ステップ931)。
一方、ステップ929において、現時点のパケットがユーザにより選択されたPCRのPIDに相当するパケットでなければ、以下の処理を実行する。すなわち、この場合、タイムスタンプ補正部51は、基準時点A1’からB1’までに取得されたRTPパケットにおいて、PCRが存在しないので、タイムスタンプ補正部51は、下記の式(14)でそのPCRを求める(ステップ932)。

PCRmod1=TiS1+TiSoff0+(RTS0×2)×(TiS1−TiSbase0)/ 3240000・・・(14)
この式(14)では「RTPパケット1」の時刻参照値を求める場合を例に挙げている。この式(14)では、まず、RTPパケット1のTiS1において、基準パケットであるRTPパケット0のオフセットTiSoff0を用いて、TiS1+TiSoff0を算出する。これは、TiS1においてオフセット値を考慮した値である。3240000クロック分の同期情報(RTS0×2)に基づいて、(TiS1−TiSbase0)分の同期情報を比率で求め、この値を、(TiS1+TiSoff0)に加えている。
ステップ926の説明に戻る。ステップ926において、TiS(i)がTiSbase(k)+3240000より小さい場合、つまり、現時点がB1’を過ぎた場合、基準時点(この場合B1’)を過ぎてから最初のRTPパケット(p)のTiS(p)におけるオフセット値及びTiSbaseの値を変更する(ステップ927)、(ステップ928)。その計算式をそれぞれ式(15)、(16)に示す。

TiSoff1=TiSoff0+RTS0×2・・・(15)

TiSbase1=TiSbase0+3240000+RTS0×2・・・(16)

よって、第2番目の基準時点B1’から第3番目の基準時点C1’まではオフセットとしてTiSoff1、基準時点はB1’で値はTiSbase1となり、この区間の同期残差はRTS1×2となる。
PCRが存在しないRTPパケットでの補正タイムスタンプ(PCRmod)は下記の式(17)、(18)となる。また、PCRが存在するRTPパケットでのPCR値は式(19)、(20)のようになる。式(17)、(18)は基本的に式(14)と同じである。

PCRmod(p)=TiS(p)+TiSoff1+(RTS1×2)×(TiS(p)−TiSbase1)/ 3240000・・・(17)

PCRmod(q)=TiS(q)+TiSoff1+(RTS1×2)×(TiS(q)−TiSbase1)/ 3240000・・・(18)

PCRmod(p+1)=PCR3・・・(19)

PCRmod(q)=PCR4・・・(20)
以下、基準時点C1’以降も同様にして各RTPパケットでのPCR値を計算で求めることができる。以上のようにしてPCRを持たないパケットであっても、各RTPパケットのTiSと、同期情報(RTS)とを用いてPCR値を推定することができる。
ここで、本実施の形態では、RTSを持つパケット(例えばRTPパケット(−n))を受信してから、3240000クロックが経過した後に受信した、次のPCRを含まないパケット(例えばRTPパケット1)のPCRを、当該RTSを持つパケット(RTPパケット(−n))のRTS(例えばRTS0)を用いて算出している。換言すると、各基準時点A1’、B1’、C1’・・・において、それらの基準点より前に取得されたRTSを用いてPCRmodを算出している。その理由は以下の通りである。
ネットワーク9等の遅延ゆらぎによるジッタや、ネットワーク9等の負荷状況等が原因で、例えば「RTPパケット(−n)」が受信されてから、予定通りの時間内、つまり3240000クロックが経過するまでに次の「RTPパケット1」を受信できない場合があるからである。また、例えばRTCPが用いられる場合、「RTPパケット1」が予定通り受信されず、受信装置60が送信装置50に対し再送要求した後にその「RTPパケット1」を受信する場合もあるからである。本実施の形態によれば、ネットワーク9等の遅延揺らぎや負荷状況に影響されずに、確実にPCRmodを確実に算出することができる。
図11を参照しながら、さらに詳しく説明する。図に示すように、送信装置50側から3240000クロックごとにRTSを送出する。しかし、ネットワーク9上でのジッタにより、受信装置60側では3240000クロックに対して、ネットワーク9のジッタ成分αi(i=1,2,3,4,5,・・・)が追加される。ここで、αiは、正負両方の値を取るジッタであり、αiを全て足すとゼロとなる。よって受信装置60側では、RTSの間隔は、3240000+α1、3240000+α2、3240000+α3、・・・となる。例えばα1=−100、α2=+200、α3=−100、とすると、RTSの間隔は、323900、324200、323900、・・・となる。時間をマクロで見ると、受信装置60は3240000クロックごとにRTSを取得できるが、実際にはジッタ成分により、323900クロックであったり、324200クロックであったりする。毎回精密に324200クロック間隔でRTSを取得できるとは限らない。
そこで、ネットワークジッタがあっても受信側100で取得されているRTSデータが枯渇しないよう、前回のRTSを使用することで、ネットワークのジッタに対応することができる。
次に、比較器57及び比較器65における処理を説明する。
比較器65は、タイムスタンプ補正部51がPCRmod値を出力するタイミングでカウントされるSTCカウンタ68によるクロックのカウント値(STC)をサンプリングする。そして、それらのカウント値と、PCRmod値の差(PCRdiff(i))を下記の式(21)により算出する。(i)は、i番目のRTPパケットを示す。

PCRdiff(i)=PCRmod(i)−STC(i)・・・(21)
ここで、サンプリングするRTPパケット数をn(任意の正の整数)とすると、PCRとSTCの差の合計をPCRdiffとすると、式(22)が成立する。そして、PCRとSTCの差の平均値PCRdiff-aveは式(23)で求めることができる。

i=n
PCRdiff=Σ{PCRmod(i)−STC(i)}・・・(22)
i=1

PCRdiff-ave=PCRdiff / n・・・(23)
比較器65は、算出した平均値PCRdiff-aveをSTCカウンタ68に戻し、STCカウンタ68は、STC値に平均値PCRdiff-aveを加える。これにより、PCRmod(i)とSTC(i)はほぼ同じ値を持つようになる。PCRmod(i)とSTC(i)はほぼ同じ値になった後は、比較器65は、例えばPCRmod(i)とSTC(i)の差をモニターするだけで大きな差がなければ、平均値PCRdiff-aveをSTCカウンタ68へ送らない。よって、比較器65からSTCカウンタ68へ平均値PCRdiff-aveを送る処理が活性化するのは、DeMUX52によりユーザからチャンネルの切り替えがあり、選択されたチャンネルのPCRのPIDが変更されたとき等である。
このように、STCカウンタ68のカウント値がPCRmodの値と同じになるように制御した上で、後述するようにマスタークロックとVCXO59のそれぞれの周波数の差を所定の範囲内に抑えている。これにより、遅延揺らぎによるジッタを極力低減させた状態でデータを復号することができる。
一方、比較器57は、タイムスタンプ補正部51からPCRmodが通知されたときのクロックのカウント値をサンプリングする。ここで、i番目のRTPパケットにおけるPCRmod(i)、そのマスターSTCカウンタ56によるカウント値をSTCM(i)とし、m番目のRTPパケットにおけるPCRmod(m)、そのマスターSTCカウンタ56の値をSTCM(m)とする。比較器57は、RTPパケットから計算されたPCRmodと、マスターSTCカウンタ56でカウントされるSTCMとの周波数の差をクロック数で求める。
まず、1番目からm番目までのRTPパケット間の、PCRmodのクロック数の合計PCRmodsumを求めると、下記の式(24)のようになる(ステップ934)。

i=m
PCRmodsum(m)=Σ{PCRmod(i)−PCRmod(i-1)}・・・(24)
i=2

同様に、1番目からm番目までのRTPパケット間の、マスタークロックのカウント値の合計STCMsumを求めると、下記の式(25)のようになる(ステップ934)。

i=m
STCMsum(m)=Σ{STCM(i)−STCM(i-1)}・・・(25)
i=2

よって、1番目からm番目までのRTPパケットでのPCRmodとSTCMとの差PCRslip(m)は、下記の式(26)のようになる。

PCRslip(m)=PCRmodsum(m)−STCMsum(m)・・・(26)
PCRslip(m)が1クロックずれるときのSTCM(STCMinterval(m))は、下記の式(27)のようになる(ステップ935)。

STCMinterval(m)=STCMsum(m) / PCRslip(m)・・・(27)
(PCRslip(m)=0のときはSTCMinterval(m)=0とする。)
式(27)は、|PCRslip(m)|の値が大きいほど、つまりPCRmodsum(m)とSTCMsum(m)とのずれが大きいほど、|STCMinterval(m)|は小さくなることを示している。比較器57は、このSTCMinterval(m)の値に基づき、LPF58がVCXO59のクロックの周波数(マスターSTCカウンタ68の周波数)を制御するための指標値となるフィードバック系の変数(FBack)を、当該LPF58に出力する。
ここで、式(5)より、LPF58は、マスターSTCカウンタ68の周波数に対し、STCカウンタ68の周波数との差が±810Hz以内になるようにVCXO59を制御する。マスターSTCカウンタ68の周波数は27MHzであり、27M/810=33333.333・・・であるので、STCMinterval(m)の条件として−33333以下または+33333以上と定める。つまり、STCMinterval(m)が±33333以内となった場合は、STCMinterval(m)=+33333、または、−33333とする。比較器57が出力するFBackは、以下のようになる(ステップ936)。

STCMinterval(m)=0のとき、
FBack=0・・・(28)
0<STCMinterval(m)<+33333のとき、
FBack=+33333・・・(29)
−33333<STCMinterval(m)<0のとき、
FBack=−33333・・・(30)
上記以外のとき、
FBack=STCMinterval(m)・・・(31)
そして、LPF58は、式(28)〜(31)のような、STCMinterval(m)と、33333との相対的な関係に基づいて、VCXO59のクロック数を制御する。具体的には、LPF58は、入力されるFBackが例えば−33333の場合は、マスターSTCカウンタ56のカウント値(STCM)が33333クロック進む間に、STCカウンタ68のカウント値(STC)が33332クロックとなるよう制御する。LPF58は、入力されるFBackが例えば+33333の場合は、マスターSTCカウンタ56のカウント値が33333クロック進む間に、STCカウンタ68のカウント値が33334クロックとなるよう制御する。LPF58は、入力されるFBackが0のときはSTCMとSTCが同じになるように制御する。
すなわち、LPF58は、入力されるFBackがマイナスh(hは任意の自然数)の場合は、マスター水晶発振器55のクロック数hに対し、VCXO59のクロック数がh−1となるよう制御する。LPF58は、入力されるFBackがプラスhの場合は、マスター水晶発振器55のクロック数hに対し、VCXO59のクロック数がh+1となるよう制御する(ステップ937)。
STCMinterval(m)>0の場合、式(26)よりPCRslip(m)>0となり、これは、STCMsum(m)がPCRmodsum(m)に対して遅れていることになる。したがって、この場合、STCMよりSTCカウンタ68のカウント値が進んでいなければならないので、VCXOのクロックを上げる。STCMinterval(m)<0の場合はその逆である。
このようにして、VCXO59の周波数がマスター水晶発振器55の周波数と比較して27MHz±810MHz以内にすることができる。
以上のように、VCXO59のクロックの周波数が制御された状態で、ビデオデコーダ64及びオーディオデコーダ63でDeMUX52から出力されるMPEG−TSを復号する。DeMUX52は、ユーザにより選択されたビデオ及びオーディオのパケットを抽出し、それぞれFIFO61及び62に書き込む。FIFO61は、STCカウンタ68でカウントされたカウント値がDTS(Decoding Time Stamp)になったときにビデオパケットをビデオデコーダ64へ転送する。FIFO62は、STCカウンタ68でカウントされたカウント値がPTS(Presentation Time Stamp)となったときに、オーディオパケットをオーディオデコーダ63へ転送する。ビデオデコーダ64及びオーディオデコーダ63はMPEGデータを復号し、モニターやスピーカー等の外部装置へ出力する。
実際には、ネットワーク9等のジッタを吸収させるためDTS、PTSに対しジッタ成分をFIFO61等で充分吸収させるため、ある程度のオフセット時間(デコード及び表示を一定時間遅らせる。)をかける。このオフセット時間はネットワーク系の最大ジッタ量に依存する。
最後に、ユーザによりチャンネルが切り替えられPCRパケットのPIDが変わると、図9に示すフローチャートのスタート位置から再実行される(ステップ938のYES)。
次に、ステップ916〜ステップ921の処理について説明する。
ステップ916の後、タイムスタンプ補正部51は、そのように算出されたPCRmodを補正タイムスタンプとして比較器57及び比較器65に出力し、比較器57は、そのPCRmodを取得するタイミングにおけるマスターSTCカウンタ56のカウント値をSTCM1としてセットする(ステップ917)。「STCM1」は、受信装置60が2番目のRTS(RTS0)が含まれるRTPパケット(RTPパケット0)を取得したときの、当該RTPパケット0のPCRmod(PCRmod0)のカウント値である。比較器57は、このSTCM1を保持する。比較器57は、その直後、ステップ918において、同様にRTSパケット1のPCRmod1のカウント値であるSTCM2がセットされ、比較器57はこれを保持する。
ステップ919において、下記の式(32)を満たす場合、ステップ920以降の特別な処理を実行する(ステップ919のYES)。初期状態では、こればなるべくSTCM1=STCM2とするためである。

FBackが0でなく、かつ、STCM2−STCM1≧abs(Fback)・・・(32)
abs()は絶対値を示す。この式(32)を逆に言うと、FBackが0の場合、または、STCM2−STCM1<abs(Fback)の場合は、ステップ918において、そのまま次のRTPパケットの到着を待つ。FBackが0の場合は、STCMinterval(m)=0の場合であり、PCRslip(m)=0でジッタが生じていない状態である。また、STCM2−STCM1<abs(Fback)の場合は、比較器57がFBackを出力している状態でも、STCM2−STCM1がFBackの値より小さければ、ステップ918において、そのまま次のRTPパケットの到着を待つ。LPF58は、上述したように、FBackの値に基づきSTCを制御することで、FBackの絶対値(FBack=0を除く)だけSTCMが進むと、STCはSTCMのクロック数に対し1クロックプラスまたはマイナスへずれる。そこで、比較器57は、STCMsum(m)とPCRmodsum(m)に対し、式(33)、(34)を施す(ステップ920)。

STCMsum(m)<=STCMsum(m)−abs(Fback)+sign(Fback)・・・(33)

PCRmodsum(m)<=PCRmodsum(m)−abs(Fback)・・・(34)
式(33)、(34)において、sign()は符号を返す関数で()内がプラスならば+1、マイナスなら−1を返す。<=は右辺の値を左辺に代入することを示す。このようにして、FBackごとにLPF58でフィードバックした分をSTCMsum(m)、PCRmodsum(m)へ補償させる。これにより、ハードウェアのリソースは有限であるので、補償した分を引くことでSTCMsum(m)、PCRmodsum(m)の値が無限に大きくなることを防ぐことができる。比較器57はこのような処理を行った後、STCM1=STCM2とする(ステップ921)。
以上説明したように、本実施の形態に係る受信装置60は、もともとPCRを含まないパケットのPCRを推定するためにタイムスタンプ補正部51を備えている。これにより、受信装置60が受信するパケットがPCRを含まないパケットであっても、そのパケットの推定されたPCRを参照してジッタを低減しつつ同期を取ることができる。言い換えれば、全パケットのPCRを得ることができるようになり、例えば1sに何千、何万ものPCRを得ることができるようになる。これにより、早期に同期を取ることが可能となる。また、パケットごとにPCRを伝送する必要がないので、使用するネットワーク帯域を節約することができる。
さらに、通常MPEG−TSに複数のチャンネルが多重化されていると、各チャンネルのPCRの周波数は異なるのが一般的である。この場合において、例えばRTPパケット73のRTPヘッダのタイムスタンプで同期を取ろうとすると、まずこのタイムスタンプでパケットの同期をとり、その次に選択されたチャンネルのPCRを抜き取ってPCR同期を取るので2段階の手間がかかる。これに対し、本実施の形態では、計算でPCRの値が計算できるので、ハードウェアのリソースを少なく抑えることができる。
次に、以上のような通信システム200を、以下に説明するネットワークシステムに適用することもできる。
図12は、この発明のネットワークシステムの一例を示し、ネットワーク9を介して複数の情報処理装置1、2、3、4が接続されたものである。情報処理装置1、2、3、4は、例えば各種のAV(Audio and Visual)機器やポータブル機器等である。
情報処理装置1について示すと、情報処理装置1は、コンピュータ機能部として情報処理コントローラ11を備える。情報処理コントローラ11は、メインプロセッサ21−1、サブプロセッサ23−1,23−2,23−3、DMAC(ダイレクトメモリアクセスコントローラ)25−1及びDC(ディスクコントローラ)27−1を有する。
メインプロセッサ21−1は、サブプロセッサ23−1,23−2,23−3によるプログラム実行(データ処理)のスケジュール管理と、情報処理コントローラ11(情報処理装置1)の全般的な管理とを行う。ただし、メインプロセッサ21−1内で管理のためのプログラム以外のプログラムが動作するように構成することもできる。その場合には、メインプロセッサ21−1はサブプロセッサとしても機能することになる。メインプロセッサ21−1は、LS(ローカルストレージ)22−1を有する。
サブプロセッサは、1つでもよいが、望ましくは複数とする。本例は、複数の場合である。各サブプロセッサ23−1,23−2,23−3は、メインプロセッサ21−1の制御によって並列的かつ独立にプログラムを実行し、データを処理する。更に、場合によってメインプロセッサ21−1内のプログラムがサブプロセッサ23−1,23−2,23−3内のプログラムと連携して動作するように構成することもできる。後述する機能プログラムもメインプロセッサ21−1内で動作するプログラムである。各サブプロセッサ23−1,23−2,23−3も、LS(ローカルストレージ)24−1,24−2,24−3を有する。
DMAC25−1は、情報処理コントローラ11に接続されたDRAM(ダイナミックRAM)などからなるメインメモリ26−1に格納されているプログラム及びデータにアクセスするものであり、DC27−1は、情報処理コントローラ11に接続された外部記録部28−1,28−2にアクセスするものである。
外部記録部28−1,28−2は、固定ディスク(ハードディスク)でも、リムーバブルディスクでもよく、また、MO,CD±RW,DVD±RWなどの光ディスク、メモリディスク、SRAM(スタティックRAM)、ROMなど、各種のものを用いることができる。したがって、DC27−1は、ディスクコントローラと称するが、外部記録部コントローラである。図12の例のように、情報処理コントローラ11に対して外部記録部28を複数接続できるように、情報処理コントローラ11を構成することができる。
メインプロセッサ21−1、各サブプロセッサ23−1,23−2,23−3、DMAC25−1及びDC27−1は、バス29−1によって接続される。
情報処理コントローラ11には、当該の情報処理コントローラ11を備える情報処理装置1を、ネットワーク全体を通して一意的に識別できる識別子が、情報処理装置IDとして割り当てられる。
メインプロセッサ21−1及び各サブプロセッサ23−1,23−2,23−3に対しても同様に、それぞれを特定できる識別子が、メインプロセッサID及びサブプロセッサIDとして割り当てられる。
情報処理コントローラ11は、ワンチップIC(集積回路)として構成することが望ましい。他の情報処理装置2、3、4も、上記と同様に構成される。ここで、図12において親番号が同一であるユニットは枝番号が異なっていても、特に断りがない限り同じ働きをするものとする。また、以下の説明において枝番号が省略されている場合には、枝番号の違いにいる差異を生じないものとする。
図20は、図1に示す送信装置50の機能を情報処理装置1、2、3、4に適用した構成を示すブロック図である。ディジタル放送の電波69を受信するチューナーユニット32及び外部記憶装置33は、DC27−1に接続される。他の情報処理装置2、3等についても同様である。
上述したように、1つの情報処理コントローラ内の各サブプロセッサ23は、独立にプログラムを実行し、データを処理するが、異なるサブプロセッサがメインメモリ26内の同一領域に対して同時に読み出しまたは書き込みを行った場合には、データの不整合を生じ得る。そこで、サブプロセッサ23からメインメモリ26へのアクセスは、以下のような手順によって行う。
図13(A)に示すように、メインメモリ26は、複数のアドレスを指定できるメモリロケーションによって構成される。各メモリロケーションに対しては、データの状態を示す情報を格納するための追加セグメントが割り振られる。追加セグメントは、F/Eビット、サブプロセッサID及びLSアドレス(ローカルストレージアドレス)を含むものとされる。また、各メモリロケーションには、後述のアクセスキーも割り振られる。F/Eビットは、以下のように定義される。
F/Eビット=0は、サブプロセッサ23によって読み出されている処理中のデータ、または空き状態であるため最新データではない無効データであり、読み出し不可であることを示す。また、F/Eビット=0は、当該メモリロケーションにデータ書き込み可能であることを示し、書き込み後に1に設定される。
F/Eビット=1は、当該メモリロケーションのデータがサブプロセッサ23によって読み出されておらず、未処理の最新データであることを示す。当該メモリロケーションのデータは読み出し可能であり、サブプロセッサ23によって読み出された後に0に設定される。また、F/Eビット=1は、当該メモリロケーションがデータ書き込み不可であることを示す。
更に、上記F/Eビット=0(読み出し不可/書き込み可)の状態において、当該メモリロケーションについて読み出し予約を設定することは可能である。F/Eビット=0のメモリロケーションに対して読み出し予約を行う場合には、サブプロセッサ23は、読み出し予約を行うメモリロケーションの追加セグメントに、読み出し予約情報として当該サブプロセッサ23のサブプロセッサID及びLSアドレスを書き込む。
その後、データ書き込み側のサブプロセッサ23によって、読み出し予約されたメモリロケーションにデータが書き込まれ、F/Eビット=1(読み出し可/書き込み不可)に設定されたとき、予め読み出し予約情報として追加セグメントに書き込まれたサブプロセッサID及びLSアドレスに読み出される。
複数のサブプロセッサによってデータを多段階に処理する必要がある場合、このように各メモリロケーションのデータの読み出し/書き込みを制御することによって、前段階の処理を行うサブプロセッサ23が、処理済みのデータをメインメモリ26上の所定のアドレスに書き込んだ後に即座に、後段階の処理を行う別のサブプロセッサ23が前処理後のデータを読み出すことが可能となる。
図13(B)に示すように、各サブプロセッサ23内のLS24も、複数のアドレスを指定できるメモリロケーションによって構成される。各メモリロケーションに対しては、同様に追加セグメントが割り振られる。追加セグメントは、ビジービットを含むものとされる。
サブプロセッサ23がメインメモリ26内のデータを自身のLS24のメモリロケーションに読み出すときには、対応するビジービットを1に設定して予約する。ビジービットが1であるメモリロケーションには、他のデータは格納することができない。LS24のメモリロケーションに読み出し後、ビジービットは0になり、任意の目的に使用できるようになる。
図13(A)に示すように、更に、各情報処理コントローラと接続されたメインメモリ26には、複数のサンドボックスが含まれる。サンドボックスは、メインメモリ26内の領域を画定するものであり、各サンドボックスは、各サブプロセッサ23に割り当てられ、そのサブプロセッサが排他的に使用することができる。すなわち、各々のサブプロセッサ23は、自身に割り当てられたサンドボックスを使用できるが、この領域を超えてデータのアクセスを行うことはできない。メインメモリ26は、複数のメモリロケーションから構成されるが、サンドボックスは、これらのメモリロケーションの集合である。
更に、メインメモリ26の排他的な制御を実現するために、図13(C)に示すようなキー管理テーブルが用いられる。キー管理テーブルは、情報処理コントローラ内のSRAM等の比較的高速のメモリに格納され、DMAC25と関連付けられる。キー管理テーブル内の各エントリには、サブプロセッサID、サブプロセッサキー及びキーマスクが含まれる。
サブプロセッサ23がメインメモリ26を使用する際のプロセスは、以下の通りである。まず、サブプロセッサ23はDMAC25に、読み出しまたは書き込みのコマンドを出力する。このコマンドには、自身のサブプロセッサIDと、使用要求先であるメインメモリ26のアドレスが含まれる。
DMAC25は、このコマンドを実行する前に、キー管理テーブルを参照して、使用要求元のサブプロセッサのサブプロセッサキーを調べる。次に、DMAC25は、調べた使用要求元のサブプロセッサキーと、使用要求先であるメインメモリ26内の図13(A)に示したメモリロケーションに割り振られたアクセスキーとを比較して、2つのキーが一致した場合にのみ、上記のコマンドを実行する。
図13(C)に示したキー管理テーブル上のキーマスクは、その任意のビットが1になることによって、そのキーマスクに関連付けられたサブプロセッサキーの対応するビットが0または1になることができる。例えば、サブプロセッサキーが1010であるとする。通常、このサブプロセッサキーによって1010のアクセスキーを持つサンドボックスへのアクセスだけが可能になる。しかし、このサブプロセッサキーと関連付けられたキーマスクが0001に設定されている場合には、キーマスクのビットが1に設定された桁のみにつき、サブプロセッサキーとアクセスキーとの一致判定がマスクされ、このサブプロセッサキー1010によってアクセスキーが1010または1011のいずれかであるアクセスキーを持つサンドボックスへのアクセスが可能となる。
以上のようにして、メインメモリ26のサンドボックスの排他性が実現される。すなわち、1つの情報処理コントローラ内の複数のサブプロセッサによってデータを多段階に処理する必要がある場合、以上のように構成することによって、前段階の処理を行うサブプロセッサと、後段階の処理を行うサブプロセッサのみが、メインメモリ26の所定アドレスにアクセスできるようになり、データを保護することができる。
例えば、以下のように使用することが考えられる。まず、情報処理装置の起動直後においては、キーマスクの値は全てゼロである。メインプロセッサ内のプログラムが実行され、サブプロセッサ内のプログラムと連携動作するものとする。第1のサブプロセッサにより出力された処理結果データを一旦メインメモリに格納し、第2のサブプロセッサに入力したいときには、該当するメインメモリ領域は、当然どちらのサブプロセッサからもアクセス可能である必要がある。そのような場合に、メインプロセッサ内のプログラムは、キーマスクの値を適切に変更し、複数のサブプロセッサからアクセスできるメインメモリ領域を設けることにより、サブプロセッサによる多段階的な処理を可能にする。
より具体的には、他の情報処理装置からのデータ→第1のサブプロセッサによる処理→第1のメインメモリ領域→第2のサブプロセッサによる処理→第2のメインメモリ領域、という手順で多段階処理が行われるときには、
第1のサブプロセッサのサブプロセッサキー:0100、
第1のメインメモリ領域のアクセスキー :0100、
第2のサブプロセッサのサブプロセッサキー:0101、
第2のメインメモリ領域のアクセスキー :0101
というような設定のままだと、第2のサブプロセッサは第1のメインメモリ領域にアクセスすることができない。そこで、第2のサブプロセッサのキーマスクを0001にすることにより、第2のサブプロセッサによる第1のメインメモリ領域へのアクセスを可能にすることができる。
図12のネットワークシステムでは、情報処理装置1、2、3、4間での分散処理のために、情報処理装置1、2、3、4間でソフトウェアセルが伝送される。すなわち、ある情報処理装置内の情報処理コントローラに含まれるメインプロセッサ21は、コマンド、プログラム及びデータを含むソフトウェアセルを生成し、ネットワーク9を介して他の情報処理装置に送信することによって、処理を分散することができる。
図14に、ソフトウェアセルの構成の一例を示す。この例のソフトウェアセルは、全体として、送信元ID、送信先ID、応答先ID、セルインターフェース、DMAコマンド、プログラム及びデータによって構成される。
送信元IDには、ソフトウェアセルの送信元である情報処理装置のネットワークアドレス及び当該情報処理装置の情報処理装置ID、更に、その情報処理装置内の情報処理コントローラが備えるメインプロセッサ21及び各サブプロセッサ23の識別子(メインプロセッサID及びサブプロセッサID)が含まれる。ここで、上記したRTPパケットがソフトウェアセルに含まれてネットワーク9上で伝送される場合、図4に示すシーケンス番号が、このソフトウェアセルのグローバルIDとなる。
送信先ID及び応答先IDには、それぞれ、ソフトウェアセルの送信先である情報処理装置、及びソフトウェアセルの実行結果の応答先である情報処理装置についての、同じ情報が含まれる。
セルインターフェースは、ソフトウェアセルの利用に必要な情報であり、グローバルID、必要なサブプロセッサの情報、サンドボックスサイズ及び前回のソフトウェアセルIDから構成される。
グローバルIDは、ネットワーク全体を通して当該ソフトウェアセルを一意的に識別できるものであり、送信元ID及びソフトウェアセルの作成または送信の日時(日付及び時刻)に基づいて作成される。
必要なサブプロセッサの情報は、当該ソフトウェアセルの実行に必要なサブプロセッサの数を設定する。サンドボックスサイズは、当該ソフトウェアセルの実行に必要なメインメモリ26内及びサブプロセッサ23のLS24内のメモリ量を設定する。前回のソフトウェアセルIDは、ストリーミングデータなどのシーケンシャルな実行を要求する1グループのソフトウェアセル内の、前回のソフトウェアセルの識別子である。
ソフトウェアセルの実行セクションは、DMAコマンド、プログラム及びデータから構成される。DMAコマンドには、プログラムの起動に必要な一連のDMAコマンドが含まれ、プログラムには、サブプロセッサ23によって実行されるサブプロセッサプログラムが含まれる。ここでのデータは、このサブプロセッサプログラムを含むプログラムによって処理されるデータである。
更に、DMAコマンドには、ロードコマンド、キックコマンド、機能プログラム実行コマンド、ステータス要求コマンド、及びステータス返信コマンドが含まれる。
ロードコマンドは、メインメモリ26内の情報をサブプロセッサ23内のLS24にロードするコマンドであり、ロードコマンド自体のほかに、メインメモリアドレス、サブプロセッサID及びLSアドレスを含む。メインメモリアドレスは、情報のロード元であるメインメモリ26内の所定領域のアドレスを示す。サブプロセッサID及びLSアドレスは、情報のロード先であるサブプロセッサ23の識別子及びLS24のアドレスを示す。
キックコマンドは、プログラムの実行を開始するコマンドであり、キックコマンド自体のほかに、サブプロセッサID及びプログラムカウンタを含む。サブプロセッサIDは、キック対象のサブプロセッサ23を識別し、プログラムカウンタは、プログラム実行用プログラムカウンタのためのアドレスを与える。
機能プログラム実行コマンドは、後述のように、ある情報処理装置が他の情報処理装置に対して、機能プログラムの実行を要求するコマンドである。機能プログラム実行コマンドを受信した情報処理装置内の情報処理コントローラは、後述の機能プログラムIDによって、起動すべき機能プログラムを識別する。
ステータス要求コマンドは、送信先IDで示される情報処理装置の現在の動作状態(状況)に関する装置情報を、応答先IDで示される情報処理装置宛に送信要求するコマンドである。機能プログラムについては後述するが、図17に示す情報処理コントローラのメインメモリ26が記憶するソフトウェアの構成図において機能プログラムにカテゴライズされるプログラムである。機能プログラムは、メインメモリ26にロードされ、メインプロセッサ21により実行される。
ステータス返信コマンドは、上記のステータス要求コマンドを受信した情報処理装置が、自身の装置情報を当該ステータス要求コマンドに含まれる応答先IDで示される情報処理装置に応答するコマンドである。ステータス返信コマンドは、実行セクションのデータ領域に装置情報を格納する。
図15に、DMAコマンドがステータス返信コマンドである場合におけるソフトウェアセルのデータ領域の構造を示す。
情報処理装置IDは、情報処理コントローラを備える情報処理装置を識別するための識別子であり、ステータス返信コマンドを送信する情報処理装置のIDを示す。情報処理装置IDは、電源投入時、その情報処理装置内の情報処理コントローラに含まれるメインプロセッサ21によって、電源投入時の日時、情報処理装置のネットワークアドレス及び情報処理装置内の情報処理コントローラに含まれるサブプロセッサ23の数などに基づいて生成される。
情報処理装置種別IDには、当該情報処理装置の特徴を表す値が含まれる。情報処理装置の特徴とは、例えば、ハードディスクレコーダ、PDA(Personal Digital Assistants)、ポータブルCD(Compact Disc)プレーヤなどである。また、情報処理装置種別IDは、映像音声記録、映像音声再生など、情報処理装置の機能を表すものであってもよい。情報処理装置の特徴や機能を表す値は予め決定されているものとし、情報処理装置種別IDを読み出すことにより、当該情報処理装置の特徴や機能を把握することが可能である。
MS(マスター/スレーブ)ステータスは、後述のように情報処理装置がマスター装置またはスレーブ装置のいずれで動作しているかを表すもので、これが0に設定されている場合にはマスター装置として動作していることを示し、1に設定されている場合にはスレーブ装置として動作していることを示す。
メインプロセッサ動作周波数は、情報処理コントローラ内のメインプロセッサ21の動作周波数を表す。メインプロセッサ使用率は、メインプロセッサ21で現在動作している全てのプログラムについての、メインプロセッサ21での使用率を表す。メインプロセッサ使用率は、対象メインプロセッサの全処理能力に対する使用中の処理能力の比率を表した値で、例えばプロセッサ処理能力評価のための単位であるMIPSを単位として算出され、または単位時間あたりのプロセッサ使用時間に基づいて算出される。後述のサブプロセッサ使用率についても同様である。
サブプロセッサ数は、当該の情報処理コントローラが備えるサブプロセッサ23の数を表す。サブプロセッサIDは、当該の情報処理コントローラ内の各サブプロセッサ23を識別するための識別子である。
サブプロセッサステータスは、各サブプロセッサ23の状態を表すものであり、unused,reserved,busyなどの状態がある。unusedは、当該のサブプロセッサが現在使用されてなく、使用の予約もされていないことを示す。reservedは、現在は使用されていないが、予約されている状態を示す。busyは、現在使用中であることを示す。
サブプロセッサ使用率は、当該のサブプロセッサで現在実行している、または当該のサブプロセッサに実行が予約されているプログラムについての、当該サブプロセッサでの使用率を表す。すなわち、サブプロセッサ使用率は、サブプロセッサステータスがbusyである場合には、現在の使用率を示し、サブプロセッサステータスがreservedである場合には、後に使用される予定の推定使用率を示す。
サブプロセッサID、サブプロセッサステータス及びサブプロセッサ使用率は、1つのサブプロセッサ23に対して一組設定され、1つの情報処理コントローラ内のサブプロセッサ23に対応する組数が設定される。
メインメモリ総容量及びメインメモリ使用量は、それぞれ、当該の情報処理コントローラに接続されているメインメモリ26の総容量及び現在使用中の容量を表す。
外部記録部数は、当該の情報処理コントローラに接続されている外部記録部28の数を表す。外部記録部IDは、当該の情報処理コントローラに接続されている外部記録部28を一意的に識別する情報である。外部記録部種別IDは、当該の外部記録部の種類(例えば、ハードディスク、CD±RW、DVD±RW、メモリディスク、SRAM、ROMなど)を表す。
外部記録部総容量及び外部記録部使用量は、それぞれ、外部記録部IDによって識別される外部記録部28の総容量及び現在使用中の容量を表す。
外部記録部ID、外部記録部種別ID、外部記録部総容量及び外部記録部使用量は、1つの外部記録部28に対して一組設定されるものであり、当該の情報処理コントローラに接続されている外部記録部28の数の組数だけ設定される。すなわち、1つの情報処理コントローラに複数の外部記録部が接続されている場合、各々の外部記録部には異なる外部記録部IDが割り当てられ、外部記録部種別ID、外部記録部総容量及び外部記録部使用量も別々に管理される。
ある情報処理装置内の情報処理コントローラに含まれるメインプロセッサ21は、以上のような構成のソフトウェアセルを生成し、ネットワーク9を介して他の情報処理装置及び当該装置内の情報処理コントローラに送信する。送信元の情報処理装置、送信先の情報処理装置、応答先の情報処理装置、及び各装置内の情報処理コントローラは、それぞれ、上記の送信元ID、送信先ID及び応答先IDによって識別される。
ソフトウェアセルを受信した情報処理装置内の情報処理コントローラに含まれるメインプロセッサ21は、そのソフトウェアセルをメインメモリ26に格納する。更に、送信先のメインプロセッサ21は、ソフトウェアセルを読み出し、それに含まれるDMAコマンドを処理する。具体的には、送信先のメインプロセッサ21は、まず、ロードコマンドを実行する。これによって、ロードコマンドで指示されたメインメモリアドレスから、ロードコマンドに含まれるサブプロセッサID及びLSアドレスで特定されるサブプロセッサ内のLS24の所定領域に、情報がロードされる。ここでロードされる情報は、受信したソフトウェアセルに含まれるサブプロセッサプログラムまたはデータ、あるいはその他の指示されたデータである。
次に、メインプロセッサ21は、キックコマンドを、これに含まれるサブプロセッサIDで指示されたサブプロセッサに、同様にキックコマンドに含まれるプログラムカウンタと共に出力する。指示されたサブプロセッサは、そのキックコマンド及びプログラムカウンタに従って、サブプロセッサプログラムを実行する。そして、実行結果をメインメモリ26に格納した後、実行を完了したことをメインプロセッサ21に通知する。
なお、送信先の情報処理装置内の情報処理コントローラにおいてソフトウェアセルを実行するプロセッサはサブプロセッサ23に限定されるものではなく、メインプロセッサ21がソフトウェアセルに含まれる機能プログラムなどのメインメモリ用プログラムを実行するように指定することも可能である。
この場合には、送信元の情報処理装置は、送信先の情報処理装置宛に、サブプロセッサプログラムの代わりに、メインメモリ用プログラム及びそのメインメモリ用プログラムによって処理されるデータを含み、DMAコマンドがロードコマンドであるソフトウェアセルを送信し、メインメモリ26にメインメモリ用プログラム及びそれによって処理されるデータを記憶させる。次に、送信元の情報処理装置は、送信先の情報処理装置宛に、送信先の情報処理装置内の情報処理コントローラについてのメインプロセッサID、メインメモリアドレス、メインメモリ用プログラムを識別するための後述の機能プログラムIDなどの識別子、及びプログラムカウンタを含み、DMAコマンドがキックコマンドまたは機能プログラム実行コマンドであるソフトウェアセルを送信して、メインプロセッサ21に当該メインメモリ用プログラムを実行させる。
以上のように、この発明のネットワークシステムでは、送信元の情報処理装置は、サブプロセッサプログラムまたはメインメモリ用プログラムをソフトウェアセルによって送信先の情報処理装置に送信するとともに、当該サブプロセッサプログラムを送信先の情報処理装置内の情報処理コントローラに含まれるサブプロセッサ23にロードさせ、当該サブプロセッサプログラムまたは当該メインメモリ用プログラムを送信先の情報処理装置に実行させることができる。
送信先の情報処理装置内の情報処理コントローラでは、受信したソフトウェアセルに含まれるプログラムがサブプロセッサプログラムである場合には、当該サブプロセッサプログラムを指定されたサブプロセッサにロードさせる。そして、ソフトウェアセルに含まれるサブプロセッサプログラムまたはメインメモリ用プログラムを実行させる。したがって、ユーザが送信先の情報処理装置を操作しなくても自動的に、当該サブプロセッサプログラムまたは当該メインメモリ用プログラムを送信先の情報処理装置内の情報処理コントローラに実行させることができる。
このようにして情報処理装置は、自装置内の情報処理コントローラがサブプロセッサプログラムまたは機能プログラムなどのメインメモリ用プログラムを有していない場合には、ネットワークに接続された他の情報処理装置からそれらを取得することができる。更に、各サブプロセッサ間ではDMA方式によりデータ転送を行い、また上述したサンドボックスを使用することによって、1つの情報処理コントローラ内でデータを多段階に処理する必要がある場合でも、高速かつ高セキュリティに処理を実行することができる。
ソフトウェアセルの使用による分散処理の結果、図16の上段に示すようにネットワーク9に接続されている複数の情報処理装置1、2、3、4は、図16の下段に示すように、仮想的な1台の情報処理装置7として動作する。ただし、そのためには、以下のような構成によって、以下のような処理が実行される必要がある。
図17に、個々の情報処理コントローラのメインメモリ26が記憶するソフトウェアの構成を示す。これらのソフトウェア(プログラム)は、情報処理装置に電源が投入される前においては、当該の情報処理コントローラに接続される外部記録部28に記録されているものである。各プログラムは、機能または特徴によって、制御プログラム、機能プログラム及びデバイスドライバにカテゴライズされる。
制御プログラムは、各情報処理コントローラが同じものを備え、各情報処理コントローラのメインプロセッサ21が実行するもので、後述のMS(マスター/スレーブ)マネージャ及び能力交換プログラムを含む。
機能プログラムは、メインプロセッサ21が実行するもので、記録用、再生用、素材検索用など、情報処理コントローラごとに情報処理装置に応じたものが備えられる。
デバイスドライバは、情報処理コントローラ(情報処理装置)の入出力(送受信)用で、放送受信、モニター出力、ビットストリーム入出力、ネットワーク入出力など、情報処理コントローラ毎に情報処理装置に応じたものが備えられる。
情報処理装置が物理的にネットワーク9に接続された状態で、情報処理装置に主電源が投入され、情報処理装置が電気的・機能的にもネットワーク9に接続されると、その情報処理装置の情報処理コントローラのメインプロセッサ21は、制御プログラムに属する各プログラム、及びデバイスドライバに属する各プログラムを、メインメモリ26にロードする。
ロード手順としては、メインプロセッサ21は、まず、DC27に読み出し命令を実行させることによって、外部記録部28からプログラムを読み出し、次に、DMAC25に書き込み命令を実行させることによって、そのプログラムをメインメモリ26に書き込む。
機能プログラムに属する各プログラムについては、必要なときに必要なプログラムだけをロードするように構成してもよく、または、他のカテゴリに属するプログラムと同様に、主電源投入直後に各プログラムをロードするように構成してもよい。
ここで、機能プログラムに属する各プログラムは、ネットワークに接続された全ての情報処理装置の外部記録部28に記録されている必要はなく、いずれか1つの情報処理装置の外部記録部28に記録されていれば、前述の方法によって他の情報処理装置からロードすることができるので、結果的に図16の下段に示すように、仮想的な1台の情報処理装置7として機能プログラムを実行することができる。
ここで前述したようにメインプロセッサ21によって処理される機能プログラムは、サブプロセッサ23によって処理されるサブプロセッサプログラムと連携動作する場合がある。そこでメインプロセッサ21が外部記録部28から機能プログラムを読み出し、メインメモリ26に書き込む際に対象となる機能プログラムと連携動作するサブプロセッサプログラムが存在する場合には、当該サブプロセッサプログラムも併せて同じメインメモリ26に書き込むものとする。この場合、連携動作するサブプロセッサプログラムは1個である場合もあるし、複数個であることもあり得る。複数個である場合には、全ての連携動作するサブプロセッサプログラムをメインメモリ26に書き込むことになる。メインメモリ26に書き込まれたサブプロセッサプログラムはその後、サブプロセッサ23内のLS24に書き込まれ、メインプロセッサ21によって処理される機能プログラムと連携動作する。
図14のソフトウェアセルに示したように、機能プログラムには、プログラムごとにプログラムを一意的に識別できる識別子が、機能プログラムIDとして割り当てられる。機能プログラムIDは、機能プログラムの作成の段階で、作成日時や情報処理装置IDなどから決定される。
そしてサブプロセッサプログラムにもサブプロセッサプログラムIDが割り当てられ、これによりサブプロセッサプログラムを一意的に識別可能である。割り当てられるサブプロセッサプログラムIDは、連携動作する相手となる機能プログラムの機能プログラムIDと関連性のある識別子、例えば機能プログラムIDを親番号とした上で最後尾に枝番号を付加させたもの等であることもあり得るし、連携動作する相手となる機能プログラムの機能プログラムIDとは関連性のない識別子であってもよい。いずれにしても機能プログラムとサブプロセッサプログラムが連携動作する場合には、両者とも相手の識別子であるプログラムIDを自プログラム内に互いに記憶しておく必要がある。機能プログラムが複数個のサブプロセッサプログラムと連携動作する場合にも、当該機能プログラムは複数個ある全てのサブプロセッサプログラムのサブプロセッサプログラムIDを記憶しておくことになる。
メインプロセッサ21は、自身が動作する情報処理装置の装置情報(動作状態に関する情報)を格納するための領域をメインメモリ26に確保し、当該情報を自装置の装置情報テーブルとして記録する。ここでの装置情報は、図15に示した情報処理装置ID以下の各情報である。
上述したネットワークシステムでは、ある情報処理装置への主電源投入時、その情報処理装置の情報処理コントローラのメインプロセッサ21は、マスター/スレーブマネージャ(以下、MSマネージャ)をメインメモリ26にロードし、実行する。
MSマネージャは、自身が動作する情報処理装置がネットワーク9に接続されていることを検知すると、同じネットワーク9に接続されている他の情報処理装置の存在を確認する。ここでの「接続」または「存在」は、上述したように、情報処理装置が物理的にネットワーク9に接続されているだけでなく、電気的・機能的にもネットワーク9に接続されていることを示す。また、自身が動作する情報処理装置を自装置、他の情報処理装置を他装置と称する。当該装置も、当該情報処理装置を示すものとする。
MSマネージャが同じネットワーク9に接続されている他の情報処理装置の存在を確認する方法を以下に示す。
MSマネージャは、DMAコマンドがステータス要求コマンドであり、送信元ID及び応答先IDが当該情報処理装置で、送信先IDを特定しないソフトウェアセルを生成して、当該情報処理装置が接続されたネットワーク上に送信して、ネットワーク接続確認用のタイマーを設定する。タイマーのタイムアウト時間は、例えば10分とされる。
当該ネットワークシステム上に他の情報処理装置が接続されている場合、その他装置は、上記ステータス要求コマンドのソフトウェアセルを受信し、上記応答先IDで特定されるステータス要求コマンドを発行した情報処理装置に対して、DMAコマンドがステータス返信コマンドであり、かつデータとして自身(その他装置)の装置情報を含むソフトウェアセルを送信する。このステータス返信コマンドのソフトウェアセルには、少なくとも当該他装置を特定する情報(情報処理装置ID、メインプロセッサに関する情報、サブプロセッサに関する情報など)及び当該他装置のMSステータスが含まれる。
ステータス要求コマンドを発行した情報処理装置のMSマネージャは、上記ネットワーク接続確認用のタイマーがタイムアウトするまで、当該ネットワーク上の他装置から送信されるステータス返信コマンドのソフトウェアセルの受信を監視する。その結果、MSステータス=0(マスター装置)を示すステータス返信コマンドが受信された場合には、自装置の装置情報テーブルにおけるMSステータスを1に設定する。これによって、当該装置は、スレーブ装置となる。
一方、上記ネットワーク接続確認用のタイマーがタイムアウトするまでの間にステータス返信コマンドが全く受信されなかった場合、またはMSステータス=0(マスター装置)を示すステータス返信コマンドが受信されなかった場合には、自装置の装置情報テーブルにおけるMSステータスを0に設定する。これによって、当該装置は、マスター装置となる。
すなわち、いずれの装置もネットワーク9に接続されていない状態、またはネットワーク9上にマスター装置が存在しない状態において、新たな情報処理装置がネットワーク9に接続されると、当該装置は自動的にマスター装置として設定される。一方、ネットワーク9上に既にマスター装置が存在する状態において、新たな情報処理装置がネットワーク9に接続されると、当該装置は自動的にスレーブ装置として設定される。
マスター装置及びスレーブ装置のいずれについても、MSマネージャは、定期的にステータス要求コマンドをネットワーク9上の他装置に送信してステータス情報を照会することにより、他装置の状況を監視する。その結果、ネットワーク9に接続されている情報処理装置の主電源が遮断され、またはネットワーク9から情報処理装置が切り離されることにより、予め判定用に設定された所定期間内に特定の他装置からステータス返信コマンドが返信されなかった場合や、ネットワーク9に新たな情報処理装置が接続された場合など、ネットワーク9の接続状態に変化があった場合には、その情報を後述の能力交換プログラムに通知する。
メインプロセッサ21は、MSマネージャから、ネットワーク9上の他装置の照会及び自装置のMSステータスの設定完了の通知を受けると、能力交換プログラムを実行する。
能力交換プログラムは、自装置がマスター装置である場合には、ネットワーク9に接続されている全ての他装置の装置情報、すなわち各スレーブ装置の装置情報を取得する。他装置の装置情報の取得は、上述したように、DMAコマンドがステータス要求コマンドであるソフトウェアセルを生成して他装置に送信し、その後、DMAコマンドがステータス返信コマンドで、かつデータとして他装置の装置情報を含むソフトウェアセルを他装置から受信することによって可能である。
能力交換プログラムは、マスター装置である自装置の装置情報テーブルと同様に、ネットワーク9に接続されている全ての他装置(各スレーブ装置)の装置情報を格納するための領域を自装置のメインメモリ26に確保し、これら情報を他装置(スレーブ装置)の装置情報テーブルとして記録する。すなわち、マスター装置のメインメモリ26には、自装置を含むネットワーク9に接続されている全ての情報処理装置の装置情報が、装置情報テーブルとして記録される。
一方、自装置がスレーブ装置である場合には、能力交換プログラムは、ネットワーク9に接続されている全ての他装置の装置情報、すなわちマスター装置及び自装置以外の各スレーブ装置の装置情報を取得し、これら装置情報に含まれる情報処理装置ID及びMSステータスを、自装置のメインメモリ26に記録する。すなわち、スレーブ装置のメインメモリ26には、自装置の装置情報が、装置情報テーブルとして記録されるとともに、自装置以外のネットワーク9に接続されているマスター装置及び各スレーブ装置についての情報処理装置ID及びMSステータスが、別の装置情報テーブルとして記録される。
また、マスター装置及びスレーブ装置のいずれについても、能力交換プログラムは、上記のようにMSマネージャから、新たにネットワーク9に情報処理装置が接続されたことが通知されたときには、その情報処理装置の装置情報を取得し、上述したようにメインメモリ26に記録する。
なお、MSマネージャ及び能力交換プログラムは、メインプロセッサ21で実行されることに限らず、いずれかのサブプロセッサ23で実行されてもよい。また、MSマネージャ及び能力交換プログラムは、情報処理装置の主電源が投入されている間は常時動作する常駐プログラムであることが望ましい。
マスター装置及びスレーブ装置のいずれについても、能力交換プログラムは、上記のようにMSマネージャから、ネットワーク9に接続されている情報処理装置の主電源が遮断され、またはネットワーク9から情報処理装置が切り離されたことが通知されたときには、その情報処理装置の装置情報テーブルを自装置のメインメモリ26から削除する。
更に、このようにネットワーク9から切断された情報処理装置がマスター装置である場合には、以下のような方法によって、新たにマスター装置が決定される。
具体的には、例えば、ネットワーク9から切断されていない情報処理装置は、それぞれ、自装置及び他装置の情報処理装置IDを数値に置き換えて、自装置の情報処理装置IDを他装置の情報処理装置IDと比較し、自装置の情報処理装置IDがネットワーク9から切断されていない情報処理装置中で最小である場合、そのスレーブ装置は、マスター装置に移行して、MSステータスを0に設定し、マスター装置として、上述したように、ネットワーク9に接続されている全ての他装置(各スレーブ装置)の装置情報を取得して、メインメモリ26に記録する。
図16の下段に示したようにネットワーク9に接続されている複数の情報処理装置1、2、3、4を仮想的な1台の情報処理装置7として動作させるためには、マスター装置がユーザの操作及びスレーブ装置の動作状態を把握する必要がある。
図18に、4台の情報処理装置が仮想的な1台の情報処理装置7として動作する様子を示す。情報処理装置1がマスター装置、情報処理装置2、3、4がスレーブ装置A、B、Cとして、動作しているものとする。
ユーザがネットワーク9に接続されている情報処理装置を操作した場合、操作対象がマスター装置1であれば、その操作情報は、マスター装置1において直接把握され、操作対象がスレーブ装置であれば、その操作情報は、操作されたスレーブ装置からマスター装置1に送信される。すなわち、ユーザの操作対象がマスター装置1とスレーブ装置のいずれであるかにかかわらず、その操作情報は常にマスター装置1において把握される。操作情報の送信は、例えば、DMAコマンドが操作情報送信コマンドであるソフトウェアセルによって行われる。
そして、マスター装置1内の情報処理コントローラ11に含まれるメインプロセッサ21−1は、その操作情報に従って、実行する機能プログラムを選択する。その際、必要であれば、マスター装置1内の情報処理コントローラ11に含まれるメインプロセッサ21−1は、上記の方法によって自装置の外部記録部28−1、28−2からメインメモリ26−1に機能プログラムをロードするが、他の情報処理装置(スレーブ装置)がマスター装置1に機能プログラムを送信してもよい。
機能プログラムには、その実行単位毎に必要となる、図15に示した各情報として表される情報処理装置種別ID、メインプロセッサまたはサブプロセッサの処理能力、メインメモリ使用量、外部記録部に関する条件等の、装置に関する要求スペックが規定されている。
マスター装置1内の情報処理コントローラ11に含まれるメインプロセッサ21−1は、各機能プログラムについて必要となる上記要求スペックを読み出す。また、予め能力交換プログラムによってメインメモリ26−1に記録された装置情報テーブルを参照し、各情報処理装置の装置情報を読み出す。ここでの装置情報は、図15に示した情報処理装置ID以下の各情報を示し、メインプロセッサ、サブプロセッサ、メインメモリ及び外部記録部に関する情報である。
マスター装置1内の情報処理コントローラ11に含まれるメインプロセッサ21−1は、ネットワーク9上に接続された各情報処理装置の上記装置情報と、機能プログラム実行に必要となる上記要求スペックとを順次比較する。
そして、例えば、機能プログラムが録画機能を必要とする場合には、情報処理装置種別IDに基づいて、録画機能を有する情報処理装置のみを特定して抽出する。更に、機能プログラムを実行するために必要なメインプロセッサまたはサブプロセッサの処理能力、メインメモリ使用量、外部記録部に関する条件を確保できるスレーブ装置を、実行要求候補装置として特定する。ここで、複数の実行要求候補装置が特定された場合には、当該候補装置から1つの実行要求候補装置を特定して選択する。
実行要求するスレーブ装置が特定されたら、マスター装置1内の情報処理コントローラ11に含まれるメインプロセッサ21−1は、その特定されたスレーブ装置について、自装置内の情報処理コントローラ11に含まれるメインメモリ26−1に記録されている当該スレーブ装置の装置情報テーブルを更新する。
更に、マスター装置1内の情報処理コントローラ11に含まれるメインプロセッサ21−1は、DMAコマンドが機能プログラム実行コマンドであるソフトウェアセルを生成し、当該ソフトウェアセルのセルインターフェースに、機能プログラムに関する必要なサブプロセッサの情報及びサンドボックスサイズ(図14参照)を設定して、上記実行要求されるスレーブ装置に対して送信する。
機能プログラムの実行を要求されたスレーブ装置は、その機能プログラムを実行するとともに、自装置の装置情報テーブルを更新する。その際、必要であれば、スレーブ装置内の情報処理コントローラに含まれるメインプロセッサ21は、上記の方法によって自装置の外部記録部28からメインメモリ26に機能プログラム及び当該機能プログラムと連携動作するサブプロセッサプログラムをロードする。
機能プログラムの実行を要求されたスレーブ装置の外部記録部28に、必要な機能プログラムまたは当該機能プログラムと連携動作するサブプロセッサプログラムが記録されていない場合には、他の情報処理装置が当該機能プログラムまたはサブプロセッサプログラムを、その機能プログラム実行要求先スレーブ装置に送信するように、システムを構成すればよい。
サブプロセッサプログラムについては、前述のロードコマンド及びキックコマンドを利用して他の情報処理装置に実行させることもできる。
機能プログラムの実行終了後、機能プログラムを実行したスレーブ装置内の情報処理コントローラに含まれるメインプロセッサ21は、終了通知をマスター装置1内の情報処理コントローラ11に含まれるメインプロセッサ21−1に送信するとともに、自装置の装置情報テーブルを更新する。マスター装置1内の情報処理コントローラ11に含まれるメインプロセッサ21−1は、その終了通知を受信して、機能プログラムを実行したスレーブ装置の装置情報テーブルを更新する。
マスター装置1内の情報処理コントローラ11に含まれるメインプロセッサ21−1は、自装置及び他装置の装置情報テーブルの参照結果から、当該の機能プログラムを実行することができる情報処理装置として、自身を選択する場合もあり得る。その場合には、マスター装置1が当該機能プログラムを実行する。
図18の例で、ユーザがスレーブ装置A(情報処理装置2)を操作し、当該操作に応じた機能プログラムを別のスレーブ装置B(情報処理装置3)が実行する場合について、図19を用いてその分散処理の例を説明する。
図19の例では、ユーザがスレーブ装置Aを操作することによって、スレーブ装置Aを含むネットワークシステム全体の分散処理が開始して、まず、スレーブ装置Aは、ステップ81で、その操作情報をマスター装置1に送信する。
マスター装置1は、ステップ72で、その操作情報を受信し、更にステップ73に進んで、自装置のメインメモリ26−1に記録されている自装置及び他装置の装置情報テーブルから、各情報処理装置の動作状態を調べて、受信した操作情報に応じた機能プログラムを実行することができる情報処理装置を選択する。この例は、スレーブ装置Bが選択される場合である。
次に、マスター装置1は、ステップ74で、その選択したスレーブ装置Bに対して機能プログラムの実行を要求する。
スレーブ装置Bは、ステップ95で、その実行要求を受信し、更にステップ96に進んで、実行要求された機能プログラムを実行する。
以上のように、ユーザは、1台の情報処理装置のみを操作することによって、他の情報処理装置を操作することなく、複数の情報処理装置1、2、3、4を仮想的な1台の情報処理装置7として動作させることができる。
本発明の一実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図である。 各ヘッダが付されたパケットの構成を示す図である。 MPEG−TSパケットのデータ構造を示す図である。 上記RTPパケットのデータ構造を示す図である。 送信装置における同期情報の算出処理を示すフローチャートである。 同期情報の算出処理を説明するための図である。 同期情報の内容を示す図である。 同期情報算出部によりRTSTが書き込まれるときの様子を説明するための図である。 受信装置の動作を示すフローチャートである。 受信装置の動作を説明するための図である。 RTSがネットワークのジッタにより、受信装置が所定の時間間隔で受信できない場合を説明するための図である。 図1に示す通信システムが適用されるネットワークシステムの一例を示す図である。 情報処理装置が備える情報処理コントローラの説明に供する図である。 ソフトウェアセルの一例を示す図である。 DMAコマンドがステータス返信コマンドである場合のソフトウェアセルのデータ領域を示す図である。 複数の情報処理装置が仮想的な1台の情報処理装置として動作する様子を示す図である。 情報処理コントローラのソフトウェア構成の一例を示す図である。 4台の情報処理装置が仮想的な1台の情報処理装置として動作する様子を示す図である。 図18のシステムにおける分散処理の例を示す図である。 図1に示す送信装置の機能を情報処理装置に適用した構成を示すブロック図である。
符号の説明
9、10…ネットワーク
36…パケット検出部
37…RTPパケット生成部
38…UDPパケット生成部
39…IPパケット生成部
41…水晶発振器
42…同期情報算出部
44…PCRカウンタ
45…IPヘッダ解析部
46…UDPヘッダ解析部
47…RTPヘッダ解析部
49…TSヘッダ解析部
50…送信装置
51…タイムスタンプ補正部
53…タイムスタンプ検出部
55…マスター水晶発振器
56…マスターSTCカウンタ
57、65…比較器
58…LPF
59…VCXO
60、70…受信装置
60…受信装置
61、62…FIFO
63…オーディオデコーダ
64…ビデオデコーダ
68…STCカウンタ
73…RTPパケット
74…TSパケット
200…通信システム

Claims (9)

  1. 第1のクロックを生成し、該第1のクロックをカウントする第1のクロック手段と、符号化されたデータがパケット化された複数の連続するパケットを取得する手段と、前記取得された各パケットのうち所定のパケットに含まれる第1のタイムスタンプを読み取る手段と、前記読み取られた第1のタイムスタンプと前記第1のタイムスタンプが読み取られるタイミングでカウントされる前記第1のクロックのカウント値との誤差情報である同期情報を、前記第1のクロックの所定のクロック数ごとに生成する手段と、前記所定のクロック数に相当する時間ごとに、前記生成された同期情報を前記所定のパケットに付加する手段と、前記各パケットが取得されるタイミングでカウントされた前記第1のクロックのカウント値を前記取得された各パケットに第2のタイムスタンプとして付加する手段と、前記所定のパケットと前記同期情報が付加されたパケットとを含む前記第2のタイムスタンプが付加された前記各パケットを送信する送信手段とを有する送信装置から、ネットワークを介して前記送信手段により送信された前記各パケットを受信する手段と、
    前記受信された各パケットのうち前記第1のタイムスタンプ及び前記同期情報を含む第1のパケットから、当該第1のタイムスタンプ及び当該同期情報を読み取る第1の読み取り手段と、
    前記受信された各パケットから前記第2のタイムスタンプを読み取る第2の読み取り手段と、
    前記第1の読み取り手段により読み取られた前記同期情報と、前記受信された各パケットのうち前記第1のタイムスタンプを含まない第2のパケットから前記第2の読み取り手段により読み取られた第2のタイムスタンプとに基づき、前記第2のパケットの時刻参照値を推定する推定手段と
    を具備することを特徴とする受信装置。
  2. 請求項1に記載の受信装置であって、
    前記推定手段は、
    前記受信された各パケットのうち少なくとも前記同期情報を含む第3のパケットから、前記第2の読み取り手段により読み取られた前記第2のタイムスタンプの値を基準値として設定する手段と、
    前記設定された基準値を含む基準パケットが受信された後に受信された前記第2のパケットに含まれる前記第2のタイムスタンプの値と前記基準値との差と、前記所定のクロック数分のカウント値との比率を、前記同期情報に乗じた値を用いて、当該基準パケットが受信された後に受信された前記第2のパケットの前記時刻参照値を算出する算出手段と
    を有することを特徴とする受信装置。
  3. 請求項2に記載の受信装置であって、
    前記算出手段は、前記基準パケットを受信してから、前記所定のクロック数に相当する時間が経過した後に受信した前記第2のパケットの時刻参照値を、当該基準パケットに含まれる前記同期情報を用いて算出する手段を有することを特徴とする受信装置。
  4. 請求項1に記載の受信装置であって、
    前記推定手段は、
    前記受信された各パケットのうち前記同期情報及び前記第1のタイムスタンプが含まれるパケットから、前記第1及び第2の読み取り手段によりそれぞれ読み取られた前記第1のタイムスタンプと前記第2のタイムスタンプとの差をオフセット値として設定する手段と、
    前記オフセット値を含めて前記時刻参照値を算出する手段と
    を有することを特徴とする受信装置。
  5. 請求項1に記載の受信装置であって、
    第2のクロックを生成し、該第2のクロックをカウントする第2のクロック手段と、
    前記第1の読み取り手段により読み取られた前記第1のタイムスタンプと、前記推定手段により推定された前記時刻参照値とをそれぞれ補正タイムスタンプとして出力する手段と、
    前記補正タイムスタンプが出力されるタイミングで前記第2のクロック手段によりカウントされた前記第2のクロックのカウント値と、前記出力される補正タイムスタンプの値とを比較することで、前記第2のクロックのカウント値が前記補正タイムスタンプの値と同じになるように該カウント値を補正する手段と、
    マスタークロックを生成し、該マスタークロックをカウントするマスタークロック手段と、
    前記出力される補正タイムスタンプの値と、当該補正タイムスタンプが出力されるタイミングで前記マスタークロック手段によりカウントされた前記マスタークロックのカウント値とに基づき、前記マスタークロック手段で生成される前記マスタークロックの周波数と、前記第2のクロック手段で生成される前記第2のクロックの周波数との差が所定の誤差の範囲内となるように制御する制御手段と、
    前記補正されたカウント値であって、前記所定の誤差の範囲内の周波数に制御された前記第2のクロック手段によるカウント値を用いて、前記受信された各パケットのうちユーザにより選択されたパケットのデータを復号する手段と
    をさらに具備することを特徴とする受信装置。
  6. 請求項5に記載の受信装置であって、
    前記制御手段は、
    前記マスタークロックのカウント値と該カウント値の次の前記マスタークロックのカウント値との差分を、前記出力された補正タイムスタンプと、該補正タイムスタンプが出力されるタイミングで前記マスタークロック手段によりカウントされた前記マスタークロックのカウント値との差分で除した値を算出する第1の算出手段と、
    前記第2のクロックの周波数を前記所定の誤差で除した値を算出する第2の算出手段と、
    前記1及び第2の算出手段で算出されたそれぞれの値の相対的な関係に基づき、前記マスタークロックの周波数と前記第2のクロックの周波数との差が前記所定の誤差の範囲内となるように制御する手段と
    を有することを特徴とする受信装置。
  7. クロックを生成し、該クロックをカウントするクロック手段と、符号化されたデータがパケット化された複数の連続するパケットを取得する手段と、前記取得された各パケットのうち所定のパケットに含まれる第1のタイムスタンプを読み取る手段と、前記読み取られた第1のタイムスタンプと前記第1のタイムスタンプが読み取られるタイミングでカウントされる前記クロックのカウント値との誤差情報である同期情報を、前記クロックの所定のクロック数ごとに生成する手段と、前記所定のクロック数に相当する時間ごとに、前記生成された同期情報を前記所定のパケットに付加する手段と、前記各パケットが取得されるタイミングでカウントされた前記クロックのカウント値を前記取得された各パケットに第2のタイムスタンプとして付加する手段と、前記所定のパケットと前記同期情報が付加されたパケットとを含む前記第2のタイムスタンプが付加された前記各パケットを送信する送信手段とを有する送信装置と、
    前記送信装置からネットワークを介して前記送信手段により送信された前記各パケットを受信する手段と、前記受信された各パケットのうち前記第1のタイムスタンプ及び前記同期情報を含む第1のパケットから、当該第1のタイムスタンプ及び当該同期情報を読み取る第1の読み取り手段と、前記受信された各パケットから前記第2のタイムスタンプを読み取る第2の読み取り手段と、前記第1の読み取り手段により読み取られた前記同期情報と、前記受信された各パケットのうち前記第1のタイムスタンプを含まない第2のパケットから前記第2の読み取り手段により読み取られた第2のタイムスタンプとに基づき、前記第2のパケットの時刻参照値を推定する推定手段とを有する受信装置と
    を具備することを特徴とする通信システム。
  8. クロックを生成し、該クロックをカウントするクロック手段と、符号化されたデータがパケット化された複数の連続するパケットを取得する手段と、前記取得された各パケットのうち所定のパケットに含まれる第1のタイムスタンプを読み取る手段と、前記読み取られた第1のタイムスタンプと前記第1のタイムスタンプが読み取られるタイミングでカウントされる前記クロックのカウント値との誤差情報である同期情報を、前記クロックの所定のクロック数ごとに生成する手段と、前記所定のクロック数に相当する時間ごとに、前記生成された同期情報を前記所定のパケットに付加する手段と、前記各パケットが取得されるタイミングでカウントされた前記クロックのカウント値を前記取得された各パケットに第2のタイムスタンプとして付加する手段と、前記所定のパケットと前記同期情報が付加されたパケットとを含む前記第2のタイムスタンプが付加された前記各パケットを送信する送信手段とを有する送信装置から、ネットワークを介して前記送信手段により送信された前記各パケットを受信するステップと、
    前記受信された各パケットのうち前記第1のタイムスタンプ及び前記同期情報を含む第1のパケットから、当該第1のタイムスタンプ及び当該同期情報を読み取るステップと、
    前記受信された各パケットから前記第2のタイムスタンプを読み取るステップと、
    前記読み取られた同期情報と、前記受信された各パケットのうち前記第1のタイムスタンプを含まない第2のパケットから読み取られた前記第2のタイムスタンプとに基づき、前記第2のパケットの時刻参照値を推定するステップと
    を具備することを特徴とする受信方法。
  9. コンピュータに、
    クロックを生成し、該クロックをカウントするクロック手段と、符号化されたデータがパケット化された複数の連続するパケットを取得する手段と、前記取得された各パケットのうち所定のパケットに含まれる第1のタイムスタンプを読み取る手段と、前記読み取られた第1のタイムスタンプと前記第1のタイムスタンプが読み取られるタイミングでカウントされる前記クロックのカウント値との誤差情報である同期情報を、前記クロックの所定のクロック数ごとに生成する手段と、前記所定のクロック数に相当する時間ごとに、前記生成された同期情報を前記所定のパケットに付加する手段と、前記各パケットが取得されるタイミングでカウントされた前記クロックのカウント値を前記取得された各パケットに第2のタイムスタンプとして付加する手段と、前記所定のパケットと前記同期情報が付加されたパケットとを含む前記第2のタイムスタンプが付加された前記各パケットを送信する送信手段とを有する送信装置から、ネットワークを介して前記送信手段により送信された前記各パケットを受信するステップと、
    前記受信された各パケットのうち前記第1のタイムスタンプ及び前記同期情報を含む第1のパケットから、当該第1のタイムスタンプ及び当該同期情報を読み取るステップと、
    前記受信された各パケットから前記第2のタイムスタンプを読み取るステップと、
    前記読み取られた同期情報と、前記受信された各パケットのうち前記第1のタイムスタンプを含まない第2のパケットから読み取られた前記第2のタイムスタンプとに基づき、前記第2のパケットの時刻参照値を推定するステップと
    を実行させる受信プログラム。
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