JP2006011935A - 個人情報管理装置，個人情報ファイル作成方法，および個人情報ファイル検索方法 - Google Patents

Abstract

【課題】 名刺と顔との対応が誤りなく，また的確・効率的に個人情報ファイルを作成または検索することが可能な個人情報管理装置を提供する。
【解決手段】 上記個人情報管理装置（１０１）は，一回の撮像で人物と該人物の名刺とを一組とする被写体を撮像する撮像手段（１０３）を有する撮像装置と；撮像装置の撮像により生成された被写体画像データのうち顔画像データと名刺画像データとを切り出す画像切出手段（４０２）と；顔画像データと名刺画像データとを関連付けて，個人情報ファイルを作成する個人情報ファイル作成手段（９０２）と，１又は２以上の個人情報ファイルを蓄積する記憶装置（１１４）とを備える。
【選択図】 図１

Description

本発明は，被写体を撮像可能な個人情報管理装置，撮像された画像に基づき個人情報ファイルを作成する個人情報ファイル作成方法，および個人情報ファイル検索方法に関する。

従来から，一般的に名刺交換した名刺は，名刺ホルダなどに収納し，後日，その名刺交換した相手に連絡をするときなどに，活用されている。

名刺ホルダに収納された名刺を見ただけでは，相手の顔を思い出せず，後日名刺交換した相手と出会っても，気がつかず通り過ぎてしまうのを防止するため，名刺交換した相手の顔画像を撮像し，名刺についても別途撮像することができる名刺入れが提案されている。

特開２００３−２８３８９５号公報

しかしながら，名刺交換した相手の顔を撮像したとしても，後日改めて名刺を撮像するときまで，上記名刺と名刺交換した相手の顔とを，利用者は記憶していなければならず，名刺とその名刺の顔画像とを管理する個人情報ファイルの作成処理の効率性が著しく悪かった。

また，顔画像と名刺画像とを個人情報であるファイルとして管理していても，個人情報ファイルを効率的に検索する手段がなく，表示画面に顔画像と名刺画像とを順送りに表示しながら，利用者が目的のファイルを検索しなければならなかった。

本発明は，上記問題点に鑑みてなされたものであり，本発明の目的は，名刺と顔との対応付けを誤りなく撮像し，的確に，効率的に個人情報ファイルを作成または検索することが可能な，新規かつ改良された個人情報管理装置，個人情報ファイル作成方法，個人情報ファイル検索方法を提供することである。

上記課題を解決するため，本発明の第１の観点によれば，個人情報管理装置が提供される。上記個人情報管理装置は，一回の撮像で人物と該人物の名刺とを一組とする被写体を撮像する撮像手段を有する撮像装置と；撮像装置の撮像により生成された被写体画像データのうち顔画像データと名刺画像データとを切り出す画像切出手段と；顔画像データと名刺画像データとを関連付けて，個人情報ファイルを作成する個人情報ファイル作成手段と，１又は２以上の個人情報ファイルを蓄積する記憶装置とを備えることを特徴としている。

本発明によれば，個人情報管理装置は，シャッターを一回きることで，少なくとも名刺交換した人物とその人物の名刺とを一組とする被写体を撮像し，被写体画像データを生成する。さらにその被写体画像データを自動的に顔の部分と名刺の部分とを各々認識し，切り出して顔画像データと，名刺画像データを取得し，個人情報ファイルを作成する。かかる構成によれば，一回の簡易な操作で顔と名刺の双方をまとめて撮像でき，撮像後も誤って他人の名刺画像と対応付けてしまうおそれもなく，自動的に個人情報ファイルを作成できる。なお，本発明の個人情報ファイルの作成は，例えば顔画像データと名刺画像データを対応付け，一つの個人情報ファイルを作成する場合でもよい。

撮像手段は，少なくとも１８０度全景を撮像可能なパノラマ撮像手段であるように構成してもよい。かかる構成によれば，個人情報管理装置に差し込まれた名刺と対面する位置に人物をまとめて撮像することができる。なお，本発明にかかるパノラマ撮像手段は，例えば，３６０度全景を撮像可能な場合でもよい。

個人情報ファイル作成手段は，被写体の音声データ，該被写体を撮像した撮像時の温度を示す温度データ，または該被写体を撮像した位置を示す撮像位置データのうち少なくとも一つをさらに関連付けて，個人情報ファイルを作成するように構成してもよい。かかる構成により，名刺又はその名刺に係る人物の関連情報，属性情報を個人情報ファイルにまとめて管理することができる。

個人情報管理装置は，切り出された名刺画像データに含まれる文字を認識し，その認識された文字からテキストデータを生成するテキストデータ生成手段をさらに備え，個人情報ファイル作成手段は，上記テキストデータをさらに関連付け，個人情報ファイルを作成するように構成してもよい。なお，本発明に係る個人情報ファイルの作成は，例えば，名刺画像データと，顔画像データと，テキストデータとを各々対応付け，一つの個人情報ファイルを作成する場合でもよい。

上記課題を解決するために，本発明の別の観点によれば，個人情報管理装置が提供される。この個人情報管理装置は，人物と該人物の名刺とを一組とする被写体を一回の撮像により生成された顔画像データと名刺画像データとが関連付けられた個人情報ファイルを記憶する記憶装置と；個人情報ファイルを検索するための検索条件の入力を受付ける入力受付け手段と；検索条件を満たす個人情報ファイルを検索する検索手段とを備えることを特徴としている。

本発明によれば，作成された個人情報ファイルに含まれる種々のデータを検索条件にすることができる。かかる構成によれば，個人情報ファイルからユーザが所望とする個人情報ファイルを検索する場合，その個人情報ファイルに含まれる名刺／顔画像を撮像した撮像日時，撮像位置や，別途撮像した名刺画像／顔画像などを検索条件として設定することで，迅速に，的確に所望とする個人情報ファイルを検索することができる。

上記入力受付け手段は，検索条件として指定された顔画像データを少なくとも受付け；上記検索手段は，受付けられた検索条件に含まれる顔画像データと，個人情報ファイルに含む顔画像データとを比較し，類似又は一致する顔画像データに係る個人情報ファイルを取得するように構成してもよい。

また，上記入力受付け手段は，検索条件として指定された名刺画像データを少なくとも受付け；検索手段は，受付けられた検索条件に含まれる名刺画像データと，個人情報ファイルに含む名刺画像データとを比較し，類似又は一致する名刺画像データに係る個人情報ファイルを取得するように構成してもよい。かかる構成により，名刺画像データから文字認識し，テキストデータに変換しなくとも目的の名刺画像データを含む個人情報ファイルを容易に検索することができる。

個人情報ファイルには，名刺画像データから認識された文字のテキストデータがさらに関連付けられ，入力受付け手段は，検索条件としてテキストデータを少なくとも受付け；検索手段は，受付けられた検索条件に含むテキストデータと，個人情報ファイルに含むテキストデータとを比較し，類似又は一致するテキストデータに係る個人情報ファイルを取得するように構成してもよい。また，上記検索された個人情報ファイルをリスト表示するリスト表示手段をさらに備えるように構成してもよい。

上記課題を解決するために，本発明の別の観点によれば，個人情報ファイルを作成する個人情報ファイル作成方法が提供される。上記個人情報ファイル作成方法は，一回の撮像で人物と該人物の名刺とを一組とする被写体を撮像する撮像処理と；撮像装置の撮像により生成された被写体画像データのうち顔画像データと名刺画像データとを切り出す画像切出処理と；顔画像データと名刺画像データとを関連付けて，個人情報ファイルを作成する個人情報ファイル作成処理と，上記作成された個人情報ファイルを記憶装置に格納する格納処理とを含むことを特徴としている。なお，本発明にかかる個人情報ファイル作成処理は，例えば顔画像データと名刺画像データを対応付け，一つの個人情報ファイルを作成する場合でもよい。

撮像処理は，少なくとも１８０度全景をパノラマ撮像するように構成してもよい。かかる構成によれば，個人情報管理装置に差し込まれた名刺と対面する位置に人物をまとめて撮像することができる。なお，本発明にかかる撮像処理は，例えば，３６０度全景をパノラマ撮像する場合でもよい。

個人情報ファイル作成処理は，被写体の音声データ，該被写体を撮像した撮像時の温度データ，または該被写体を撮像した位置を示す撮像位置データのうち少なくとも一つをさらに関連付けて，個人情報ファイルを作成するように構成してもよい。

個人情報ファイル作成方法は，切り出された名刺画像データに含まれる文字を認識し，その認識された文字からテキストデータを生成するテキストデータ生成処理をさらに含み，上記個人情報ファイル作成処理は，テキストデータをさらに関連付け，個人情報ファイルを作成するように構成してもよい。なお，本発明にかかる個人情報ファイル作成処理は，例えば顔画像データと名刺画像データとテキストデータとを対応付け，一つの個人情報ファイルを作成する場合でもよい。

上記課題を解決するために，本発明の別の観点によれば，個人情報ファイルを検索する個人情報ファイル検索方法が提供される。上記個人情報ファイル検索方法は，人物と該人物の名刺とを一組とする被写体を一回の撮像により生成された顔画像データと名刺画像データとが関連付けられた個人情報ファイルを予め記憶装置に記憶させ，個人情報ファイルを検索するための検索条件の入力を受付ける入力受付け処理と；検索条件を満たす個人情報ファイルを検索する検索処理とを含むことを特徴としている。

上記入力受付け処理は，検索条件として指定された顔画像データを少なくとも受付け；上記検索処理は，上記受付けられた検索条件に含まれる顔画像データと，個人情報ファイルに含む顔画像データとを比較し，類似又は一致する顔画像データに係る個人情報ファイルを取得するように構成してもよい。

上記入力受付け処理は，検索条件として指定された名刺画像データを少なくとも受付け；上記検索処理は，受付けられた検索条件に含まれる名刺画像データと，個人情報ファイルに含む名刺画像データとを比較し，類似又は一致する名刺画像データに係る個人情報ファイルを取得するように構成してもよい。

上記個人情報ファイルには，名刺画像データから認識された文字のテキストデータがさらに関連付けられ，上記入力受付け処理は，検索条件としてテキストデータを少なくとも受付け；上記検索処理は，受付けられた検索条件に含むテキストデータと，個人情報ファイルに含むテキストデータとを比較し，類似又は一致するテキストデータに係る個人情報ファイルを取得するように構成してもよい。

個人情報ファイル検索方法は，上記検索された個人情報ファイルをリスト表示するリスト表示処理をさらに含むように構成してもよい。

上記課題を解決するために，本発明の別の観点によれば，撮像装置が提供される。上記撮像装置は，一回の撮像で人物と該人物の名刺とを一組とする被写体を撮像する撮像手段を有することを特徴としている。

上記撮像手段は，少なくとも１８０度全景を撮像可能なパノラマ撮像手段であるように構成してもよい。かかる構成によれば，個人情報管理装置に差し込まれた名刺と対面する位置に人物をまとめて撮像することができる。なお，本発明にかかるパノラマ撮像手段は，例えば，３６０度全景を撮像可能な場合でもよい。

また，上記課題を解決するために，本発明の別の観点によれば，個人情報管理装置が提供される。上記個人情報管理装置は，一回の撮像で人物または該人物の名刺のうちいずれか一方を撮像し，さらに次の一回の撮像で前記人物または該人物の名刺のうち残りの他方を撮像する撮像装置と；上記撮像装置の連続する撮像により生成された人物画像データと名刺画像データとから顔画像データと名刺画像データとを切り出す画像切出手段と；上記顔画像データと名刺画像データとを関連付けて，一の個人情報ファイルを作成する個人情報ファイル作成手段と；１又は２以上の個人情報ファイルを蓄積する記憶装置とを備えることを特徴としている。

また，上記課題を解決するために，本発明の別の観点によれば，個人情報管理装置が提供される。上記個人情報管理装置は，一回の撮像で人物または該人物の名刺のうちいずれか一方を撮像し，さらに次の一回の撮像で前記人物または該人物の名刺のうち残りの他方を撮像する撮像装置と；上記撮像装置の連続する撮像により生成された人物画像データと名刺画像データとを一組とする被写体画像データを生成する被写体画像データ生成手段と；上記被写体画像データから顔画像データと名刺画像データとを切り出す画像切出手段と；上記顔画像データと名刺画像データとを関連付けて，一つの個人情報ファイルを作成する個人情報ファイル作成手段と；１又は２以上の個人情報ファイルを蓄積する記憶装置とを備えることを特徴としている。

以上説明したように，本発明によれば，名刺と人物を一組とする被写体を一回の撮像処理で撮像することができるため，名刺画像と顔画像とが必ず一致し，的確に個人情報ファイルを作成することができる。

また，作成された個人情報ファイルには，名刺画像または顔画像の他にも撮像位置，気温，その人物の音声などを含ませることができるため，人物の名前を忘れても，それ以外の様々な検索条件から利用者が所望とする人物の個人情報ファイルを効率的に検索することができる。

以下，本発明の好適な実施の形態について，添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお，以下の説明及び添付図面において，略同一の機能及び構成を有する構成要素については，同一符号を付することにより，重複説明を省略する。

まず，図１を参照しながら，本実施の形態にかかる個人情報管理装置１０１について説明する。図１は，本実施の形態にかかる個人情報管理装置の概略的な構成を示す説明図である。

図１に示すように，個人情報管理装置１０１は，パノラマ撮像部（パノラマ撮像手段）１０３と，ズーム撮像部１０５と，音声入力部１０７と，シャッター部１０９と，入力部１１３ａと，表示部１１５と，凹部１２０とを備える。

上記パノラマ撮像部１０３は，略半球形状のレンズを有し，３６０度全景を撮像することが可能である。したがって，シャッター部１０９を用いて一回のシャッターをきれば，例えば，人物とその人物の名刺とが別々の場所にあったとしても，１つの被写体におさめて撮像することができる。

また，上記パノラマ撮像部１０３の焦点距離は，例えば数センチ〜無限大までの範囲であるため，パノラマ撮像部１０３から数センチと近い被写体と，数メートルと遠い被写体を同時に撮像することができる。

なお，本実施の形態にかかるパノラマ撮像部１０３は，３６０度全景をパノラマ撮影する場合について例を挙げて説明したが，かかる例に限定されず，例えば１８０度または２７０度などパノラマ撮影することが可能である場合でもよい。

ズーム撮像部１０５は，被写体をズームイン又はズームアウトして撮像することができる。ズーム撮影部１０５が，パノラマ撮像部１０３で撮像しなくても，例えば，第１回目のシャッターで人物を撮像し，第２回目のシャッターでその人物の名刺を撮像することで，人物と名刺の連続する画像を用いれば，後述する個人情報ファイルを作成することができる。

なお，パノラマ撮像部１０３またはズーム撮像部１０５を介して被写体からの光は，撮像装置内に備わる撮像素子（図示せず。）によって，受光される。上記撮像素子（撮像デバイス）は，受光面に２次元的に設けられた光電変換素子からなる複数の画素により，被写体から受光した光学像を光電変換して電気的な画像信号として出力することが可能である。例えば，撮像素子は，多種からなるＣＣＤなどの固体撮像デバイスが挙げられる。

上記音声入力部１０７は，例えば，指向性マイクなどを例示することができる。音声入力部１０７によって，例えば，人物が発する音声を集音し，音声データを生成することができる。上記音声データは，後述する個人情報ファイルに格納される。

シャッター部１０９は，シャッターをきり，被写体を撮像するための例えばシャッターボタン等を例示することができるが，シャッターをきることが可能であれば，かかる例に限定されず，いかなる場合であってもよい。

上記入力部１１３ａは，ジョグダイヤルである。例えば，ユーザは表示部１１５に表示されたメニュー画面等を参照しながら，各種設定等するため上記入力部１１３ａを用いてメニュー項目等を切り替える。

表示部１１５は，例えば，ＬＣＤ等の液晶ディスプレイ装置などを例示することができ，撮像後の被写体画像を確認等する際に用いられる。なお，本実施の形態にかかる表示部１１５は，静止画像のほか，動画像などを出力することも可能である。

上記凹部１２０は，名刺を溝に差し込むことで，名刺を固定することができる。凹部１２０に名刺を差し込めば，上記パノラマ撮像部１０３によって，差し込んだまま名刺を撮像することができる。なお，本実施の形態にかかる凹部１２０には名刺を固定させるためにクリップ等の固定手段がさらに備わる場合でもよい。

なお，本実施の形態にかかる凹部１２０の形状は，名刺を差し込んである程度固定することが可能であれば，例えばＶ溝形状など，いかなる形状であっても実施可能である。

なお，本実施の形態にかかる被写体を撮像する撮像装置は，例えば，パノラマ撮像部１０３と，ズーム撮像部１０５と，シャッター部１０９と，表示部１１５とを少なくとも備えた装置であるが，かかる例に限定されない。

また，本実施の形態にかかる個人情報管理装置１０１は，被写体を静止画像として撮像する場合を例に挙げて説明したが，かかる例に限定されない。例えば，動画像を撮影する場合などであってもよい。

次に，図２を参照しながら，個人情報管理装置１０１に備わる各部位について説明する。図２は，本実施の形態にかかる個人情報管理装置の概略的な構成を示すブロック図である。

図２に示すように，個人情報管理装置１０１には，上記説明の通り，パノラマ撮像部１０３と，ズーム撮像部１０５と，音声入力部１０７と，シャッター部１０９と，入力部１１３と，表示部１１５とが備わる。

さらに個人情報管理装置１０１には，上記の他に，データ処理ユニット１０２と，位置情報取得装置１１１と，記憶装置１１４と，音声出力部１１７と，通信部１１９とを備える。

上記データ処理ユニット１０２は，例えば，パノラマ撮像部１０３によって撮像された被写体画像データを用いて，顔画像等を認識し，その被写体画像データから顔画像データを切り出すなど，各種データ処理を実行する。なお，データ処理ユニット１０２は，画像処理のうち輝度又は彩度等の色補正等も必要に応じて実行することができる。

記憶装置１１４は，例えば，小型のハードディスクドライブ（ＨＤＤ），フラッシュメモリ等で構成されたデータ格納用の装置であり，検索データベース（検索ＤＢ），切り出しデータベース（切り出しＤＢ）等の各種データベース，被写体画像データ，顔画像データ等の各種データを格納することができる。

記憶装置１１４は，図１に示すように，検索ＤＢ，切り出しＤＢを少なくとも格納している。上記切り出しＤＢには，被写体画像データから名刺画像データまたは顔画像データを切り出すための名刺画像データまたは顔画像データのサンプル画像データが格納されている。

上記サンプル画像データは，例えば，人物の顔の場合，複数の顔から平均的な顔を求め，その顔から生成される顔画像データをサンプル画像データとする。一般的な顔画像データが被写体画像データに含まれていれば，顔の部分からなる顔画像データを認識し，その領域を切り出すことができる。なお，名刺の場合も上記顔画像の場合と同様にサンプル画像データが格納される。また，本実施の形態にかかるサンプル画像データは，名刺又は顔の場合を例に挙げて説明したが，かかる例に限定されず，例えば，犬や，猫等の動物の場合，自動車の場合等でも実施可能である。

検索ＤＢには，被写体を撮像することで作成される個人情報ファイルが格納されている。個人情報ファイルは，各個人の顔画像データ，名刺画像データをはじめ，名刺に記載された文字のテキストデータや，撮像位置を示す撮像位置データ等の属性データ等を含むディジタルデータである。なお，個人情報ファイルについては後程詳細に説明する。

位置情報取得装置１１１は，ＧＰＳ（Ｇｌｏｂａｌ Ｐｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）またはＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）を利用することで，位置を特定する機能を有する。

上記ＧＰＳは，２又は３つのＧＰＳ衛星を用いて測位することで，位置を特定しているのに対して，上記ＰＨＳは，位置情報取得装置１１１から基地局に発せられる電波の強さで位置を特定している。

位置情報取得装置１１１は，個人情報管理装置１０１に備わることで，被写体を撮像時，その撮像した位置を示す撮像位置データを生成する。その撮像位置データを個人情報ファイルに含ませることで，検索時，検索条件に位置を指定すれば，過去にその位置で撮像した被写体画像データを含む個人情報ファイルを効率的に検索することができる。なお，個人情報ファイルの検索処理については後程説明する。

なお，本実施の形態にかかる位置情報取得装置１１１は，個人情報管理装置１０１に内蔵される場合を例に挙げて説明したが，かかる例に限定されず，例えば，個人情報管理装置１０１とシリアルケーブル等で外部接続される場合等でも実施可能である。

入力部１１３は，上記説明したジョイスティック以外にも，例えば，使用者から操作指示を受けることが可能なマウス，トラックボール，トラックパッド，スタイラスペン，またはジョイスティックなどのポインティングデバイスや，キーボード，ボタン，スイッチ，レバー等の操作手段と，入力信号を生成してＣＰＵ１０２に出力する入力制御回路等から構成される場合でも実施可能である。

通信部１１９は，例えば，通信回線，通信回路，通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。この通信部１１９は，例えば，増設するためＨＤＤ等を外部接続したり，インターネット等のネットワークに接続したりする場合等に用いられる。

次に，図３を参照しながら，本実施の形態にかかるデータ処理ユニット１０２について説明する。図３は，本実施の形態にかかるデータ処理ユニットの概略的な構成を示すブロック図である。

図３に示すように，データ処理ユニット１０２は，制御部２０２と，顔／名刺画像認識部３０２と，画像切り出し部４０２と，検索部５０２と，テキストデータ生成部６０２と，文字認識部７０２と，入力受付け部８０２と，個人情報ファイル作成部９０２とを備える。

上記制御部２０２は，演算処理または制御機能を有し，例えば各部に命令することで各部が実行する処理等を制御する。顔／名刺画像認識部３０２は，パノラマ撮像部１０３などによって撮像された被写体画像データから，顔または名刺に対応する部分（顔画像データまたは名刺画像データ）を認識する。

なお，本実施の形態にかかる顔／名刺画像認識部３０２は，被写体画像データから顔画像データまたは名刺画像データを認識する機能を備えたハードウェアの場合を例に挙げて説明するが，かかる例に限定されず，例えば，顔／名刺画像認識部３０２は，１又は２以上のモジュールまたはコンポーネントから構成されるソフトウェアの場合等でも実施可能である。

画像切り出し部４０２は，上記顔／名刺画像認識部３０２によって，認識された顔画像データまたは名刺画像データに係る部分（領域）を切り出し，顔画像データまたは名刺画像データを抽出する。

なお，本実施の形態にかかる画像切り出し部４０２は，顔／名刺画像認識部３０２によって認識された顔画像データまたは名刺画像データを切り出し，抽出する機能を備えたハードウェアの場合を例に挙げて説明するが，かかる例に限定されず，例えば，画像切り出し部４０２は，１又は２以上のモジュールまたはコンポーネントから構成されるソフトウェアの場合等でも実施可能である。

検索部５０２は，入力受付け部８０２から取得する検索条件に基づき，その検索条件に該当する個人情報ファイルを検索する。なお，検索部５０２は，検索条件に完全一致する個人情報ファイルを検索する場合でも，検索条件に一部一致する個人情報ファイルを検索する場合などでも実施可能である。

文字認識部７０２は，名刺画像データの画像のうち文字である部分を認識する機能を有する。テキストデータ生成部６０２は，文字認識部７０２によって認識された文字の部分の名刺画像データを抽出し，その文字の部分をテキスト変換し，テキストデータを生成する。なお，本実施の形態にかかる文字認識部７０２とテキストデータ生成部６０２は，例えば，いわゆるＯＣＲ（Ｏｐｔｉｃａｌ Ｃｈａｒａｃｔｅｒ Ｒｅｃｏｇｎｉｔｉｏｎ）に相当するが，かかる例に限定されない。

入力受付け部８０２は，入力部１１３で入力された指示，検索条件等を受付けて制御部２０２によって，各部に指示データ，検索条件データとして送信するインタフェースである。例えば，入力部１１３で検索条件が入力されると，入力受付け部８０２は検索条件データを受付けて，その検索条件データは検索部５０２に送信される。

個人情報ファイル作成部９０２は，音声データ，顔画像データ，または名刺画像データなどが生成されると，それらを一括して管理するための個人情報ファイルを作成する。なお，本実施の形態にかかる個人情報ファイル作成部９０２は，個人情報ファイルを作成する機能を備えたハードウェアの場合を例に挙げて説明するが，かかる例に限定されず，例えば，個人情報ファイル作成部９０２は，１又は２以上のモジュールまたはコンポーネントから構成されるソフトウェアの場合等でも実施可能である。

次に，図４を参照しながら，本実施の形態にかかる個人情報管理装置１０１の一連の動作について説明する。図４は，本実施の形態にかかる個人情報管理装置の一連の動作の概略を示すフローチャートである。

図４に示すように，本実施の形態にかかる個人情報管理装置１０１は，大きく個人情報ファイルを作成する個人情報ファイル作成処理（Ｓ４０１）と，個人情報ファイルを検索する個人情報ファイル検索処理の２つの処理に区別される。以下，上記個人情報ファイル作成処理（Ｓ４０１）と，上記個人情報ファイル検索処理（Ｓ４０３）について説明する。

（個人情報ファイル作成処理について）
ここで，図５を参照しながら，本実施の形態にかかる個人情報ファイル作成処理について説明する。図５は，本実施の形態にかかる個人情報ファイル作成処理の概略を示すフローチャートである。

図５に示すように，まず，個人情報管理装置１０１に備わるシャッター部１０９を用いてシャッターをきることで，被写体を撮像処理する（Ｓ５０１）。被写体の撮像処理（Ｓ５０１）については，上記説明の通り，個人情報管理装置１０１に備わる凹部１２０に名刺を差込んで撮像時に動かないように固定する。なお，名刺の名前等が印刷された面がパノラマ撮像部１０３に対面するように差し込む。

凹部１２０に名刺が固定された状態で，個人情報管理装置１０１に備わるシャッター部１０９をユーザが例えば押下することで，名刺の持ち主である人物がパノラマ撮像部１０３によって撮像される。なお，パノラマ撮像部１０３は，３６０度全景をパノラマ撮像可能であるため被写体である人物は，どの方向に存在しても名刺とその人物を一組とする被写体を一回のシャッターをきることで撮像できる。したがって，効率的かつ迅速に名刺とその人物とを撮像することができる。

なお，本実施の形態にかかる撮像処理（Ｓ５０１）は，名刺とその名刺の持ち主である人物とを一組とする被写体を撮像する場合を例に挙げて説明したが，かかる例に限定されず，例えば，撮像処理は，名刺を凹部１２０に差し込まずに，まず名刺をズーム撮像部１０５によって一回目のシャッターをきり撮像する。次に，その名刺の持ち主である人物を上記ズーム撮像部１０５によって二回目のシャッターをきり撮像する等の場合でも実施可能である。

次に，パノラマ撮像部１０３によって被写体が撮像されると（Ｓ５０１），被写体画像データがデータ処理ユニット１０２で生成され，その被写体画像データのうち顔画像データと名刺画像データとを抽出し，取得する名刺／顔画像取得処理が実行される（Ｓ５０３）。

（名刺画像または顔画像取得処理について）
ここで，図６を参照しながら，本実施の形態にかかる名刺／顔画像取得処理について説明する。なお，図６は，本実施の形態にかかる名刺／顔画像取得処理の概略を示すフローチャートである。また，以下に示す名刺／顔画像取得処理の説明では，顔画像取得処理について特に説明するが，名刺画像取得処理の場合についても顔画像取得処理とほぼ同様の構成である。

図６に示すように，まず，被写体画像データをリサイズし，所定の領域のブロックに切り出す（Ｓ６０１）。なお，上記被写体画像のリサイズは，パノラマ撮像部１０３により生成された被写体画像データを，記憶装置１１４から読み出して，縮小率が相異なる複数のスケール画像データに変換する。

例えば，本実施の形態にかかる被写体画像データを，０．８倍ずつ順次縮小して５段階（１．０倍，０．８倍，０．６４倍，０．５１倍，０．４１倍）のスケール画像に変換する。なお以下，上記複数のスケール画像は，１．０倍のスケール画像を第１のスケール画像とし，順次縮小するごとに，第２〜第５のスケール画像とする。

次に，複数のスケール画像データが生成されると，スケール画像データに対して切り出し処理を行う（Ｓ６０１）。切出し処理は，まず，例えば第１のスケール画像に対して，画像左上を起点として順にスケール画像の右下まで，例えば２画素ずつなど，適当な画素ずつ右側又は下側にずらしながらスキャンするようにして，２０×２０画素の矩形領域（以下，ウィンドウ画像と呼ぶ）を順次切出す。なお，本実施の形態にかかるスケール画像データの起点は，画像左上である場合に限らず，例えば画像右上などであっても実施可能である。

次に，上記第１のスケール画像データから切り出された複数のウィンドウ画像は，各ウィンドウ画像ごとに後続のテンプレートマッチング処理（Ｓ６０３）が実行される。

テンプレートマッチング処理（Ｓ６０３）は，スケール画像データを切り出す処理（Ｓ６０１）で，切り出されたウィンドウ画像データについて，例えば正規化相関法，誤差二乗法などの演算処理を実行してピーク値をもつ関数曲線に変換した後，当該関数曲線に対して認識性能が落ちない程度に十分に低い閾値を設定し，当該閾値を基準として当該ウィンドウ画像データの領域が顔画像データであるか否かを判断する。

上記テンプレートマッチング処理（Ｓ６０３）では，予め，例えば１００人程度の人間の顔画像の平均から生成される平均的な人間の顔画像をサンプル画像データ（テンプレートデータ）として記憶装置１１４の切り出しＤＢに登録されている。

ウィンドウ画像データの領域が顔画像データの領域であるか否かの判断は，上記テンプレートマッチング処理（Ｓ６０３）において，サンプル画像データが予め登録されることで，かかるウィンドウ画像データについて顔画像データであるか否かの判断基準となる閾値が設定され，サンプル画像データとの簡易なマッチング処理を実行することで判断される。

テンプレートマッチング処理（Ｓ６０３）では，切り出されたウィンドウ画像データについて，サンプル画像データによるマッチング処理が行われ，サンプル画像データとマッチングし，顔画像データであると判断された場合（Ｓ６０５）には，当該ウィンドウ画像をスコア画像（顔画像と判断されたウィンドウ画像。）とみなして，後続の前処理（Ｓ６０７）が実行される。

また，テンプレートマッチング処理（Ｓ６０３）の結果，上記ウィンドウ画像について，顔画像でないと判断された場合（Ｓ６０５）には，当該ウィンドウ画像については，後続の前処理（Ｓ６０７），パターン識別処理（Ｓ６０９）等は実行されない。なお，上記スコア画像データには，顔領域と判断された度合いがどの程度確からしいのかを示す信頼度情報が含まれてもよい。例えば，信頼度情報は，スコア値が“００”〜“９９”の範囲内の数値を表し，数値が高いほど，より顔領域であることが確からしいことを表す。

また，上記説明の正規化相関法，誤差二乗法などの演算処理は，後続の前処理（Ｓ６０７）や，パターン識別処理（ＳＶＭ（サポートベクタマシン；Ｓｕｐｐｏｒｔ Ｖｅｃｔｏｒ Ｍａｃｈｉｎｅ）識別処理：Ｓ６０９）等における演算処理と比較すると，演算処理量が１０分の１から１００分の１程度で済むとともに，テンプレートマッチング処理（Ｓ６０３）におけるマッチング処理時点で，８０（％）以上の確率で顔画像であるウィンドウ画像を検出することが可能である。つまり，明らかに顔画像でないウィンドウ画像を，この時点で除去することが可能となる。

次に行われる前処理（Ｓ６０７）は，テンプレートマッチング処理（Ｓ６０３）から得られたスコア画像データについて，例えば，スコア画像データから人間の顔画像の領域とは無関係な背景等に相当する４隅の領域を抽出するために，当該４隅の領域を切り取ったマスクを用いて，２０×２０画素あるスコア画像から３６０画素分を抽出する。なお本実施の形態にかかるスコア画像は４隅を切り取った３６０画素分を抽出する場合を例に挙げて説明したが，かかる例に限定されず，例えば，４隅を抽出しない場合であっても実施可能である。

さらに前処理（Ｓ６０７）は，撮像時の照明などにより濃淡で表される被写体の傾き条件を解消するために，例えば平均二乗誤差（ＲＳＭ：Ｒｏｏｔ Ｍｅａｎ Ｓｑｕａｒｅ）などによる算出方法を用いて当該抽出された３６０画素等のスコア画像データの濃淡値に補正をかける。

続いて，前処理部２３３は，当該３６０画素のスコア画像のコントラストが強調された結果のスコア画像を，ヒストグラム平滑化処理を行うことにより，個人情報管理装置１０１に備わる撮像素子（図示せず。）のゲイン又は照明の強弱に左右されないスコア画像となる。

またさらに，前処理（Ｓ６０７）では，例えばスコア画像データをベクトル変換し，得られたベクトル群をさらに１本のパターンベクトルに変換するため，ガボア・フィルタリング（Ｇａｂｏｒ Ｆｉｌｔｅｒｉｎｇ）処理が行われる。なお，ガボア・フィルタリングにおけるフィルタの種類は必要に応じて変更可能である。

次に，パターン識別処理（Ｓ６０９）では，前処理（Ｓ６０７）でパターンベクトルとして得られたスコア画像データに対して顔画像データ領域の検出が行われる。

パターン識別処理（Ｓ６０９）は，前処理（Ｓ６０７）で生成されたパターンベクトルについて，スコア画像データの領域内に顔画像データの領域が存在するか否かを判断し，顔画像の領域が検出された場合（Ｓ６１１），例えば，そのスコア画像の位置（座標位置），顔画像の面積（縦×横の画素数），顔画像であることの確からしさを表す信頼度情報などからなる顔画像属性情報が格納される。

上記記載のように，第１のスケール画像データについて，切り出し処理（Ｓ６０１）により順次スキャンされたウィンドウ画像について，後続のテンプレートマッチング処理（Ｓ６０３），前処理（Ｓ６０７），パターン識別処理（Ｓ６０９）等による各処理が実行され，当該第１のスケール画像から顔領域が含まれるスコア画像を複数検出することが可能となる。さらに，第２〜第５のスケール画像についても第１のスケール画像とほぼ同様に実行される。

したがって，１又は２以上の顔画像属性情報が記憶装置１１４等に格納されることで，顔／名刺画像認識部３０２は，被写体画像データのうち顔画像データである部分の領域を認識することができ，さらに画像切り出し部４０２は，その顔画像データを取得することができる。以上で，名刺／顔画像取得処理の一連の動作が終了する。

なお，本実施の形態にかかる名刺／顔画像取得処理では，サンプル画像データを用いたマッチング処理によって，名刺／顔画像データを検出する場合を例に挙げて説明したが，かかる例に限定されず，名刺／顔画像データを検出することが可能であれば，いかなる場合でも実施可能である。

（顔画像データまたは名刺画像データについて）
ここで，図７を参照しながら，本実施の形態にかかる顔画像取得処理または名刺画像取得処理で抽出された顔画像データと名刺画像データについて説明する。図７は，本実施の形態にかかる顔／名刺画像取得処理の概略を示す説明図である。

図７（ａ）に示すように，まず個人情報管理装置１０１によって撮像されると，名刺と人物とを一組とする被写体の被写体画像データ７００が生成される。

次に，被写体画像データ７００が生成されると，顔／名刺画像認識部３０２によって，図７（ｂ）に示すように，顔画像データが含まれる領域７０１が認識される。さらに，図７（ｃ）に示すように，名刺画像データが含まれる領域７０３が顔／名刺画像認識部３０２によって認識される。

顔画像データと名刺画像データが含まれる領域７０１，領域７０３が特定されると，画像切り出し部４０２は，上記領域７０１，領域７０３を切り出すことで，顔画像データと名刺画像データを取得することができる。

再び図５に戻り，名刺画像又は顔画像を取得すると（Ｓ５０３），次に，名刺画像データからテキストデータを生成する（Ｓ５０５）。

上記説明した通り，テキストデータ生成処理（Ｓ５０５）は，取得した名刺画像データに含まれる文字を認識し，その文字に対応するテキストデータを生成する。テキストデータを生成する処理としては，例えば，ＯＣＲ等を例示することができる。なお，テキストデータは，例えば，ＪＩＳコード，ＳｈｉｆｔＪＩＳコード等に準拠している。

次に，テキストデータが生成されると（Ｓ５０５），個人情報ファイル作成部９０２によって，個人情報ファイルの作成処理が実行される（Ｓ５０７）。

上記個人情報ファイル作成処理は，既にＳ５０３〜Ｓ５０５の処理が実行され，生成された顔画像データと，名刺画像データと，テキストデータと，さらに撮像処理（Ｓ５０１）時に位置情報取得装置１１１で取得した撮像位置データや，音声データ，温度データなどの属性データとをまとめて個人情報ファイルに組み込まれることで，個人情報ファイルを作成する（Ｓ５０７）。

なお，本実施の形態にかかる音声データ，撮像位置データ，または温度データなどの属性データは，撮像処理（Ｓ５０１）時に被写体を撮像するとともに，生成される場合を例に挙げて説明したが，かかる例に限定されず，例えば，撮像処理（Ｓ５０１）後，改めて音声データ等を生成する場合等であってもよい。以上で，本実施の形態にかかる個人情報ファイル作成処理の一連の処理が終了する。

次に，図８を参照しながら，本実施の形態にかかる個人情報ファイルについて説明する。図８は，本実施の形態にかかる個人情報ファイルの概略的な構成を示す説明図である。

図８に示す１又は２以上の個人情報ファイル８０１（８０１−１，８０１−２，８０１−３，…，８０１−ｎ）は，記憶装置１１４の検索ＤＢに格納される。

図８に示すように，上記個人情報ファイル８０１には，上記説明した通り，被写体画像データ８０７と，その被写体画像データから切り出された顔画像データ８０５と名刺画像データ８０３と，名刺画像データから文字認識され，データ変換されたテキストデータ８０９と，さらに音声データまたは撮像日時データなどからなる属性データ８１１とから少なくとも構成されている。

また，個人情報ファイル８０１は，名刺と，名刺の持ち主の人物とは一対一に対応するよう作成されるが，かかる例に限定されず，例えば，１つの顔画像データに対して，名刺画像データが複数の場合等でも実施可能である。

（個人情報ファイル検索処理について）
次に，図９を参照しながら，本実施の形態にかかる個人情報ファイル検索処理について説明する。図９は，本実施の形態にかかる個人情報ファイルを検索する検索処理の概略を示すフローチャートである。

図９に示すように，まず，ユーザが入力部１１３を操作して，検索したい個人情報ファイルに関連するキーワード等の検索条件を入力する。その検索条件が入力部１１３によって入力されると，入力受付け部８０２はその検索条件を検索条件データとして受付ける（Ｓ９０１）。

入力受付け部８０２によって，検索条件データが受付けられると，その検索条件データは，検索部５０２に送信される。

検索部５０２は，検索条件データを取得し，その検索条件に名刺画像データまたは顔画像データが指定されているか否かを確認する（Ｓ９０３）。なお，名刺画像データまたは顔画像データを検索条件に設定すると，その名刺画像データまたは顔画像データに完全一致または部分的に類似する部分一致であるものを検索することができる。

上記検索条件に名刺画像データまたは顔画像データが指定されていた場合（Ｓ９０３），次に，その検索条件として指定された名刺画像データまたは顔画像データを検索する名刺／顔画像検索処理（Ｓ９０５）が実行される。

（名刺画像または顔画像検索処理について）
ここで，図１０を参照しながら，本実施の形態にかかる名刺／顔画像検索処理について説明する。なお，図１０は，本実施の形態にかかる名刺／顔画像検索処理の概略を示すフローチャートである。

図１０に示すように，まず，検索条件に設定された名刺画像データまたは顔画像データの特徴量を計算する（Ｓ１００１）。

上記特徴量は，名刺画像データまたは顔画像データ等の画像自体が有する輝度・色差情報，画像周波数，ヒストグラム等をいう。例えば，名刺画像データ又は顔画像データについて特徴量を求める場合，複数のブロックに分割し，各ブロックで画像の輝度や色差等の値をＲ，Ｇ，Ｂ成分ごとに平均値を求め，さらにＲ，Ｇ，Ｇ値の平均値等を求め，その各平均値から全体の平均値等を求めることで特徴量を算出する。上記ブロックは，予め所定領域からなる大きさが定められている。なお，求められた各平均値に重み付けをし，特徴量を求めてもよい。

同様に，検索ＤＢに格納された１又は２以上の個人情報ファイルに組み込まれた名刺画像データ又は顔画像データについても，複数のブロックに分割し，各ブロックで特徴量が求められる。なお，個人情報ファイルに組み込まれた名刺画像データ又は顔画像データの特徴量の場合，予め，個人情報ファイルが作成される時点で求められるが，かかる例に限定されず，検索処理時に個人情報ファイルに組み込まれた名刺画像データ又は顔画像データの特徴量を求める場合でもよい。

また，本実施の形態にかかる特徴量は，名刺／顔画像の各ブロックごとに求められる場合を例に挙げて説明したが，かかる例に限定されず，例えば，名刺画像または顔画像単位に特徴量を求める場合等でも実施可能である。

また，本実施の形態にかかる特徴量は，Ｒ，Ｇ，Ｂ成分ごとの輝度・色差情報や，Ｒ，Ｇ，Ｂ値等の平均値に基づき，算出される場合を例に挙げて説明したが，かかる例に限定されず，例えば，平均値の代わりに最大値や最小値等の値に基づき特徴量を求める場合でもよい。

次に，名刺画像データまたは顔画像データの特徴量が計算されると（Ｓ１００１），その計算された特徴量と一致している名刺画像データまたは顔画像データを，検索ＤＢに格納された個人情報ファイルから検索する（Ｓ１００３）。

なお，名刺画像データまたは顔画像データを検索する（Ｓ１００３）際に，個人情報ファイルに含まれる名刺画像データまたは顔画像データについても予め特徴量を計算し，その特徴量を個人情報ファイルに含ませることで，効率的に検索処理を実行できるが，かかる例に限定されず，例えば，検索処理を実行する際に，１ファイルずつ個人情報ファイルに含まれる名刺画像データまたは顔画像データの特徴量を計算する場合等でも実施可能である。

検索処理（Ｓ１００３）では，検索条件で指定された名刺／顔画像から求められた各ブロックと，そのブロックに対応する個人情報ファイル側の名刺／顔画像のブロックの特徴量が一致又は類似するか否かが判断される。

また，本実施の形態にかかる検索処理（Ｓ１００３）において，個人情報ファイル側と検索条件側双方のブロックの特徴量が完全に一致したものを検索する場合に限らず，所定の閾値以内であれば，類似しているものと判断し検索する場合等でも実施可能である。

各ブロックの特徴量が一致又は類似した回数が，所定回数に達した場合，検索条件で指定された名刺／顔画像データと，個人情報ファイルの名刺／顔画像データが全体的に一致又は類似していると，検索部５０２は判断し，その個人情報ファイルの名刺／顔画像データを抽出する。

全件の個人情報ファイルについて検索条件を満たすものがあるか否か，検索処理が実行されると（Ｓ１００３），検索部５０２は，検索処理の結果，検索された名刺画像データまたは顔画像データの一覧を取得することができる（Ｓ１００５）。

次に，再び図９に戻り，検索条件には人物の指名など文字（テキスト）の指定があるか否か確認され（Ｓ９０７），テキストの指定があった場合，検索条件として指定されたテキストが個人情報ファイル８０１のテキストデータ８０９に存在するか，既にＳ１００５で検索された個人情報ファイルの中から検索する（Ｓ９０９）。

さらに，撮像位置などの属性の検索条件が設定されているか否か確認され（Ｓ９１１），気温や撮像位置などの属性の検索条件が設定されている場合，その属性に該当する個人情報ファイルを，既にＳ９０９で検索された個人情報ファイルの中から検索する（Ｓ９１３）。

例えば，ユーザが撮像位置として緯度，経度の数値を入力部１１３を操作し，入力すると，検索部５０２は，上記撮像位置データに基づき，上記撮像位置と一致する個人情報ファイルを検索することができる。なお，緯度・経度の数値を入力することで撮像位置を特定する場合を例に挙げて説明したが，かかる例に限定されず，例えば，表示部１１５に地図を表示させ，その地図を介し，撮像位置を特定する場合等でも実施可能である。

最後に，Ｓ９１３で検索された個人情報ファイルの一覧を検索部５０２は，表示部１１５の表示画面上に表示する。以上で，本実施の形態にかかる個人情報ファイル検索処理の一連の処理が終了する。

以上，添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが，本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば，特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例を想定し得ることは明らかであり，それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

上記実施形態においては，個人情報管理装置１０１は静止画像として被写体を撮像する場合を例にあげて説明したが，本発明はかかる例に限定されない。例えば，個人情報管理装置１０１は動画像として被写体を撮影する場合等でも実施することができる。

また上記実施形態においては，記録装置１１４は，単体のフラッシュメモリから構成される場合を例に挙げて説明したが，かかる例に限定されず，例えば，別体としてフラッシュメモリがさらに１または２以上備わる場合でもよく，またＲＡＭ，ＲＯＭ，またはハードディスクドライブのうち少なくとも一つがさらに備わる場合でもよい。

上記実施形態においては，撮像処理は，名刺と人物をまとめて一つの被写体に一回のシャッターで撮像する場合を例に挙げて説明したが，本発明はかかる例に限定されない。例えば，名刺とその名刺の人物を別々にシャッターをきり，撮像する場合でも実施可能である。なお，その際，例えば，個人情報管理装置が被写体画像データ生成手段をさらに備えることで，名刺と人物を連続撮像によって生成された顔画像データと人物画像データとを一組にまとめて結合し，上記被写体画像データを生成する場合でもよい。

また，上記実施形態においては，個人情報管理装置１０１に備わる各部はハードウェアからなる場合を例にあげて説明したが，本発明はかかる例に限定されない。例えば，上記各部は，１又は２以上のモジュールまたはコンポーネントから構成されるプログラムの場合であってもよい。

本発明は，被写体を撮像する個人情報管理装置，撮像画像に基づき個人情報ファイルを作成する個人情報ファイル作成方法，および個人情報ファイルを検索する個人情報ファイル検索方法に適用可能である。

本実施の形態にかかる個人情報管理装置の概略的な構成を示す説明図である。 本実施の形態にかかる個人情報管理装置の概略的な構成を示すブロック図である。 本実施の形態にかかるデータ処理ユニットの概略的な構成を示すブロック図である。 本実施の形態にかかる個人情報管理装置の一連の動作の概略を示すフローチャートである。 本実施の形態にかかる個人情報ファイル作成処理の概略を示すフローチャートである。 本実施の形態にかかる名刺／顔画像取得処理の概略を示すフローチャートである。 本実施の形態にかかる顔／名刺画像取得処理の概略を示す説明図である。 本実施の形態にかかる個人情報ファイルの概略的な構成を示す説明図である。 本実施の形態にかかる個人情報ファイルを検索する検索処理の概略を示すフローチャートである。 本実施の形態にかかる名刺／顔画像検索処理の概略を示すフローチャートである。

符号の説明

１０１ 個人情報管理装置
１０３ パノラマ撮像部
１０５ ズーム撮像部
１０７ 音声入力部
１０９ シャッター部
１１３ 入力部
１１５ 表示部
１１７ 音声出力部
１１９ 通信部
１２０ 凹部
２０２ 制御部
３０２ 顔／名刺画像認識部
４０２ 画像切り出し部
５０２ 検索部
６０２ テキストデータ生成部
７０２ 文字認識部
８０２ 入力受付け部
９０２ 顔／名刺画像認識部

Claims (20)

1. 個人情報管理装置であって：
   一回の撮像で人物と該人物の名刺とを一組とする被写体を撮像する撮像手段を有する撮像装置と；
   前記撮像装置の撮像により生成された被写体画像データのうち顔画像データと名刺画像データとを切り出す画像切出手段と；
   前記顔画像データと前記名刺画像データとを関連付けて，個人情報ファイルを作成する個人情報ファイル作成手段と，
   １又は２以上の個人情報ファイルを蓄積する記憶装置とを備えることを特徴とする，個人情報管理装置。
2. 前記撮像手段は，少なくとも１８０度全景を撮像可能なパノラマ撮像手段であることを特徴とする，請求項１に記載の個人情報管理装置。
3. 前記個人情報ファイル作成手段は，前記被写体の音声データ，該被写体を撮像した撮像時の温度データ，または該被写体を撮像した位置を示す撮像位置データのうち少なくとも一つをさらに関連付けて，前記個人情報ファイルを作成することを特徴とする，請求項１に記載の個人情報管理装置。
4. 前記個人情報管理装置は，前記切り出された名刺画像データに含まれる文字を認識し，その認識された文字からテキストデータを生成するテキストデータ生成手段をさらに備え，
   前記個人情報ファイル作成手段は，前記テキストデータをさらに関連付け，前記個人情報ファイルを作成することを特徴とする，請求項１に記載の個人情報管理装置。
5. 個人情報管理装置であって：
   人物と該人物の名刺とを一組とする被写体を一回の撮像により生成された顔画像データと名刺画像データとが関連付けられた個人情報ファイルを記憶する記憶装置と；
   前記個人情報ファイルを検索するための検索条件の入力を受付ける入力受付け手段と；
   前記検索条件を満たす個人情報ファイルを検索する検索手段とを備えることを特徴とする，個人情報管理装置。
6. 前記入力受付け手段は，検索条件として指定された顔画像データを少なくとも受付け；
   前記検索手段は，前記受付けられた検索条件に含まれる前記顔画像データと，前記個人情報ファイルに含む顔画像データとを比較し，類似又は一致する顔画像データに係る個人情報ファイルを取得することを特徴とする，請求項５に記載の個人情報管理装置。
7. 前記入力受付け手段は，検索条件として指定された名刺画像データを少なくとも受付け；
   前記検索手段は，前記受付けられた検索条件に含まれる前記名刺画像データと，前記個人情報ファイルに含む名刺画像データとを比較し，類似又は一致する名刺画像データに係る個人情報ファイルを取得することを特徴とする，請求項５に記載の個人情報管理装置。
8. 前記個人情報ファイルには，前記名刺画像データから認識された文字のテキストデータがさらに関連付けられ，
   前記入力受付け手段は，検索条件としてテキストデータを少なくとも受付け；
   前記検索手段は，前記受付けられた検索条件に含む前記テキストデータと，前記個人情報ファイルに含むテキストデータとを比較し，類似又は一致するテキストデータに係る個人情報ファイルを取得することを特徴とする，請求項５に記載の個人情報管理装置。
9. 検索された個人情報ファイルをリスト表示するリスト表示手段をさらに備えることを特徴とする，請求項５に記載の個人情報管理装置。
10. 個人情報ファイルを作成する個人情報ファイル作成方法であって：
    一回の撮像で人物と該人物の名刺とを一組とする被写体を撮像する撮像処理と；
    前記撮像装置の撮像により生成された被写体画像データのうち顔画像データと名刺画像データとを切り出す画像切出処理と；
    前記顔画像データと前記名刺画像データとを関連付けて，個人情報ファイルを作成する個人情報ファイル作成処理と，
    前記作成された個人情報ファイルを記憶装置に格納する格納処理とを含むことを特徴とする，個人情報ファイル作成方法。
11. 前記撮像処理は，少なくとも１８０度全景をパノラマ撮像することを特徴とする，請求項１０に記載の個人情報ファイル作成方法。
12. 前記個人情報ファイル作成処理は，前記被写体の音声データ，該被写体を撮像した撮像時の温度データ，または該被写体を撮像した位置を示す撮像位置データのうち少なくとも一つをさらに関連付けて，前記個人情報ファイルを作成することを特徴とする，請求項１０に記載の個人情報ファイル作成方法。
13. 前記個人情報ファイル作成方法は，前記切り出された名刺画像データに含まれる文字を認識し，その認識された文字からテキストデータを生成するテキストデータ生成処理をさらに含み，
    前記個人情報ファイル作成処理は，前記テキストデータをさらに関連付け，前記個人情報ファイルを作成することを特徴とする，請求項１０に記載の個人情報ファイル作成方法。
14. 個人情報ファイルを検索する個人情報ファイル検索方法であって：
    人物と該人物の名刺とを一組とする被写体を一回の撮像により生成された顔画像データと名刺画像データとが関連付けられた個人情報ファイルを予め記憶装置に記憶させ，前記個人情報ファイルを検索するための検索条件の入力を受付ける入力受付け処理と；
    前記検索条件を満たす個人情報ファイルを検索する検索処理とを含むことを特徴とする，個人情報ファイル検索方法。
15. 前記入力受付け処理は，検索条件として指定された顔画像データを少なくとも受付け；
    前記検索処理は，前記受付けられた検索条件に含まれる前記顔画像データと，前記個人情報ファイルに含む顔画像データとを比較し，類似又は一致する顔画像データに係る個人情報ファイルを取得することを特徴とする，請求項１４に記載の個人情報ファイル検索方法。
16. 前記入力受付け処理は，検索条件として指定された名刺画像データを少なくとも受付け；
    前記検索処理は，前記受付けられた検索条件に含まれる前記名刺画像データと，前記個人情報ファイルに含む名刺画像データとを比較し，類似又は一致する名刺画像データに係る個人情報ファイルを取得することを特徴とする，請求項１４に記載の個人情報ファイル検索方法。
17. 前記個人情報ファイルには，前記名刺画像データから認識された文字のテキストデータがさらに関連付けられ，
    前記入力受付け処理は，検索条件としてテキストデータを少なくとも受付け；
    前記検索処理は，前記受付けられた検索条件に含む前記テキストデータと，前記個人情報ファイルに含むテキストデータとを比較し，類似又は一致するテキストデータに係る個人情報ファイルを取得することを特徴とする，請求項１４に記載の個人情報ファイル検索方法。
18. 検索された個人情報ファイルをリスト表示するリスト表示手段をさらに備えることを特徴とする，請求項１４に記載の個人情報ファイル検索方法。
19. 撮像装置であって：
    一回の撮像で人物と該人物の名刺とを一組とする被写体を撮像する撮像手段を有することを特徴とする，撮像装置。
20. 前記撮像手段は，少なくとも１８０度全景を撮像可能なパノラマ撮像手段であることを特徴とする，請求項１９に記載の撮像装置。

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