JP2006010853A - 現像装置 - Google Patents

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弘幸 平川
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Abstract

【課題】
環境条件などが変動した場合であっても安定して良好な画像品位が得られる現像装置を提供すること。
【解決手段】
本発明の現像装置は、磁性キャリアと磁性キャリアに静電気力で付着するトナーとからなる二成分現像剤を現像剤供給領域9で磁力により担持すると共に静電潜像担持体2に形成される静電潜像の現像位置である下流の現像ニップ10にまで搬送する現像ローラ3を備える現像装置において、現像ニップ10より上流であって現像剤供給領域9より下流である領域に、現像ローラ3に担持された現像剤から帯電不良トナーを除去するトナー選別ローラ11を設けることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は磁性キャリアと、この磁性キャリアに静電気力で付着するトナーを現像剤とする二成分現像法を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置、画像記録装置、具体的には前記現像剤を使用して感光体上の静電潜像を現像後、紙媒体等に転写する装置に用いられる現像装置に関するものである。
二成分現像法を用いた画像形成装置においても他の現像方法と同様に、画像品位を劣化させる画像の地肌汚れ、所謂カブリという画像不良が発生する。カブリとは、現像出力された紙表面の非画像部にトナーが現像されることを指し、その原因は、トナーが本来あるべきクーロン力による制御から逸脱し、感光体の非画像部に付着することにある。
この感光体非画像部へのトナー付着の発生要因として、主に次の二点が考えられている。
一点目として、感光体の感度低下や残留電位の上昇を原因とした感光体の静電的特性の劣化、あるいは感光体を一様に帯電させる帯電部材の汚れによる帯電均一性の低下などによる電子写真感光体の地肌電位自体に問題がある場合である。特に非画像部の地肌電位の低下は、トナーに作用するクーロン力を非画像部の方へ向けるため、カブリとなるトナー付着を生じる。
二点目は、上記感光体の地肌電位は正常であるが、現像剤であるトナーの帯電状態に問題がある場合である。以下、この場合について説明する。
二成分現像法の場合、現像剤と感光体とが摺擦する現像ニップ内では、ベタ現像をするのに十分な量のトナーが常に感光体表面と接触し、トナーに作用する現像電界によるクーロン力の向きと大きさにより、最終的に感光体側に残るかキャリア側に残るかが決定される。現像電界を一定とすると、トナーに作用するクーロン力の向きと大きさはトナーの帯電電荷量のみで定められるが、実際の現像に用いられるトナーは粒子ごとに帯電電荷量が異なるため、帯電電荷量の大小に従って、トナーはそれぞれ異なった挙動を示す。
トナーが本来持つべき帯電極性の帯電電荷を保持している正規帯電トナーの場合には、非画像部の感光体とキャリア粒子との間で形成される電界が、トナーをキャリア側に拘束するよう働くため、トナーは非画像部へ付着することが無い。
また、トナーは本来持つべき帯電極性の帯電電荷を保持しているが、その帯電電荷量が小さい場合、具体的には、その帯電電荷量の比電荷量(帯電電荷量/粒子重量)換算値が平均値の25%以下の値に該当する弱帯電トナーの場合では、非画像部の感光体とキャリア粒子との間で形成される電界によって生じるトナーのクーロン力は著しく小さくなり、トナーの電界での挙動制御が困難となる。この場合のトナーは、感光体の非画像部やキャリアのどちらに対しても付着する可能性を有する。
そして本来帯電すべき極性と逆極性の電荷を有した逆極性帯電トナーの場合では、非画像部の感光体とキャリア粒子との間で形成される電界が、トナーを感光体側に拘束するよう働くため、トナーは積極的に非画像部である感光体表面へ付着する。
このように、電子写真感光体表面のカブリは、主に現像剤に含まれる逆帯電トナーおよび弱帯電トナーの電界による制御不良を原因とした感光体へのトナー付着と解釈できる。現像剤の長期使用に伴う画像劣化の進行は、逆帯電トナーおよび弱帯電トナーの増加が主要因であると考えられる。
二成分現像法におけるカブリの低減、つまり逆帯電トナーと弱帯電トナーとを減少させる手段として、従来いくつかの方法が提案されている。
上記のトナーの帯電量不良は、トナーとキャリアとの接触帯電の不完全さによるものであり、例えば従来対策としては、現像剤を構成するトナーとキャリアの混合濃度を管理することによるトナー濃度と電荷量との精度よい制御、あるいはトナーの構成材料を工夫することによる帯電量分布変化の最小化、などが挙げられる。
特許文献1に開示される技術では、二成分現像剤を構成するトナー及びキャリア粒子を搬送する現像剤搬送手段の周面上に、磁気的に吸着された現像剤に新たなトナーを補給するトナー補給手段を設けることで、二成分現像剤中のトナー濃度及びトナー電荷量を制御し、トナー飛散、カブリなどの画像劣化を防止している。また、新たなトナーが供給されるトナー補給領域では、現像剤搬送手段上を搬送される現像剤の磁気的拘束力が弱まり、キャリアの形成する磁気ブラシの形状が崩れて、現像剤が自由に動ける状態にある。このような状態で現像剤に新たなトナーが供給されると、現像剤は自由度の高い状態でキャリアと接触することになり、現像剤の混合つまり接触帯電能力が向上し、トナーの帯電特性は安定する。
また、特許文献2に開示される技術では、現像剤の攪拌領域に新たなトナーを過剰に供給した後、磁性キャリアとの付着力が小さいトナーのみをふるい落とし、現像剤搬送部材に一定の混合濃度のトナーおよびキャリアを供給する機構を設けたことで、現像領域に搬送される現像剤のトナー濃度及び帯電量をほぼ均一に維持することを可能とする。
トナー構成材料からの取り組みでは、例えば特許文献3では、現像剤中の帯電量分布を正規分布関数により解析し、経時およびトナー補給動作時でも帯電量分布に変化が生じないトナー組成条件を選択し、トナー飛散・カブリを生じない現像剤が得られた内容を開示している。
さらに、特許文献4に開示される技術では、バイアス電圧が印加されたスリーブ状の現像剤担持体の回りに、トナー供給手段、トナー吸引手段、トナー吸着手段およびトナー回収手段を設けた静電分級装置が開示されている。この発明によれば、前記スリーブ状の現像剤担持体表面に、摩擦帯電させたトナーを吸着させ、同現像剤担持体の回転により、吸着トナー中の未帯電および弱帯電のトナーを遠心力および風圧でスリーブから除去した後、残ったトナーから強帯電トナーを除く適正帯電量トナーのみを捕集可能とするトナー吸着手段を備えることで、帯電量が一定のトナーのみの分級を実現している。
特開平10-186864号公報 特開平9-329967号公報 特開2003-228189号公報 特開平1-118850号公報
しかしながら、上記記載の現像装置および関連する装置には次のような問題点がある。
特許文献1に開示される技術では、トナー供給機構にトナー規制部材を有しないことがトナーへの摺擦ダメージを与えないメリットを有する一方、トナーの供給過剰を容易に引き起こし、その結果トナーの帯電量不良を生じる。また、なんらかの要因で発生した弱帯電及び逆帯電トナーに対しては、現像装置内に救済手段が設けられていないため、現像装置の対応可能な環境範囲に制限を有している。
また、特許文献2に記載の現像装置では、ふるい落とし機構部にて現像剤が広い面積に渡ってメッシュ・スクリーンに摺擦されるため、現像剤に対するストレスが大きく大幅な寿命の低下を生じる。また、トナーの流動性や帯電性が環境および経時によって変化した場合には、トナー濃度制御範囲が当初想定した範囲から外れてしまい、画像品位を著しく低下させてしまう。
さらに、特許文献3に開示される技術では、高温高湿環境や極端な低湿環境などの環境要因による、トナーを構成する絶縁体の導電特性が変化した環境下では、想定した帯電特性を維持できない。このような場合、帯電量分布を能動的に操作する修正手段を持たないため、帯電不良となるトナーが多数生成され、画像品位は著しく低下する。特に超低湿環境では高比電荷のトナーが急激に発生し、キャリア粒子表面に通常の付着力よりも強度なクーロン力及び鏡像力によって付着し続ける。この結果、新たに供給されたトナーはキャリアと十分な接触機会を得られず、弱帯電トナーを多数生成してしまう。このような環境下では、やはり帯電不良トナーの除去手段を有することが、帯電量安定化のためには有効である。
この様に、実際には混合濃度の制御だけではなく、トナーの電荷量をいかに制度よく制御するかに課題の本質はあり、トナーの濃度を制御する場合には、現像剤の帯電性を把握しておくことが特に重要となる。環境や経時によって現像剤の帯電性が大きく変化する場合に、トナー濃度のみを一定に制御しても、現像装置の安定化には意味が無い。
トナー濃度はトナーの供給量を変えることでも対処できるが、供給量の変更はトナーの帯電性を変えてしまうため、帯電量の制御はさらに困難となる。
また、特許文献4に記載の静電分級装置は、トナー帯電量の一部のみを選択的に捕集する機構を有することから、上記帯電量の安定化制御手段よりは有効性が高い。しかしながら、記載の装置は既存の一成分現像法には有用なものの、二成分現像法には適用できない。また装置構成部材数が多く、特に遠心力および風圧で制御する機構は、構造上の制約事項が大きく、装置の小型化に不向きである。
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、環境条件などが変動した場合であっても安定して良好な画像品位が得られる現像装置を提供するものである。
本発明の現像装置は、磁性キャリアと磁性キャリアに静電気力で付着するトナーとからなる二成分現像剤を、現像剤供給領域で磁力により担持すると共に静電潜像担持体に形成される静電潜像の現像位置である下流の現像ニップにまで搬送する現像剤担持体を備える現像装置において、現像ニップより上流であって現像剤供給領域より下流である領域に、現像剤担持体に担持された現像剤から帯電不良トナーを除去するトナー選別手段を設けることを特徴とする。
本発明によれば、磁性キャリアとこれに付着したトナーからなる現像剤を現像剤担持体に担持させた後、現像ニップに搬送されるまでの間に、担持された現像剤から帯電不良トナーを取り除く。従って、現像ニップに供給されるトナー中に含まれる帯電不良トナーの割合が減少し、高品質な現像が可能となる。
また、本発明によれば、湿度や温度などの環境条件が変化して、現像剤担持体に担持される前のトナーの帯電量が変化した場合であっても、現像剤が現像ニップに供給されるまでに確実に帯電不良トナーを除去することができる。従って、本発明によれば、耐環境性能の高い現像装置を提供することができる。
本発明の現像装置は、磁性キャリアと磁性キャリアに静電気力で付着するトナーとからなる二成分現像剤を、現像剤供給領域で磁力により担持すると共に静電潜像担持体に形成される静電潜像の現像位置である下流の現像ニップにまで搬送する現像剤担持体を備える現像装置において、現像ニップより上流であって現像剤供給領域より下流である領域に、現像剤担持体に担持された現像剤から帯電不良トナーを除去するトナー選別手段を設けることを特徴とする。
1.二成分現像剤
二成分現像剤は、磁性キャリアと磁性キャリアに静電気力で付着するトナーとからなる。二成分現像剤は公知のものを適宜用いることができ、トナーは、好ましくは、球形粒子であり、磁性、非磁性のいずれの材質で構成されてもよい。磁性キャリアは、好ましくは、粒子状であり、フェライト、鉄、マグネタイトなどの磁性材料からなる。磁性キャリアは、前記磁性材料からなるコアの表面を樹脂コートしたもの、あるいは前記磁性材料を樹脂に分散させた混練物で構成されてもよい。
2.現像剤担持体
現像剤担持体は、二成分現像剤を、現像剤供給領域で磁力により担持する。現像剤供給領域へは、別途設けられたパドルなどによって現像剤が供給される。現像剤担持体には、種々の公知のものを用いることができる。現像剤担持体は、例えば、円筒状の周面に複数の磁極が設けられた磁界発生部材と、この磁界発生部材の周面の外側で、周回移動が可能に支持された非磁性材料からなる円筒状部材とを備える。
3.トナー選別手段
トナー選別手段は、現像剤担持体に担持された現像剤から帯電不良トナーを除去する。これにより、現像ニップに搬送される現像剤に含まれる帯電不良トナーが減少し、現像品質を向上させることができる。
トナー選別手段は、所定の軸を中心に回転すると共に回転中に現像剤に接触するように配置され、かつ、帯電不良トナーを吸着する電圧が印加される捕集電極を備える。捕集電極は、複数であってもよい。捕集電極に適切な電圧を加えると、捕集電極が現像剤に接触したときに、帯電不良トナーを選択的に吸着させることができる。以下、その作用を説明する。捕集電極と現像剤とが接触した状態で、捕集電極に直流電圧が印加されると、捕集電極が形成する電界はトナーに作用し、捕集電極とトナーとの間にお互いを引き付ける向きのグレーディエント力を生じる。この力はトナーの帯電量に関係なく、トナーの粒径に依存した力であるため、現像剤を構成するトナーすべてに等しく働く力となる。また、トナーの帯電量に応じてトナーには、クーロン力(引力又は斥力)が働く。従って、このグレーディエント力とクーロン力との和により、トナーには引力又は斥力が働くことになる。どちらの力がより強く働くのかは、捕集電極に印加される電圧値で決まる。従って、捕集電極に印加する電圧を調節することにより、帯電不良トナーを選択的に除去することができる。後ほど、さらに詳しく説明する。
捕集電極は、例えば、円筒状のローラ側面に配置されると共に格子状である。ローラ側面に配置することで、捕集電極を正確に配置することができる。また、捕集電極を格子状にすることにより、効率的に帯電不良トナーを除去することができる。この場合、捕集電極は、互いに電気的に絶縁された複数部分からなってもよい。また、複数部分は、円周方向に互いに絶縁されていてもよい。
また、捕集電極は、一対の固定部材によって挟まれると共に円筒側面状に配置された複数の導電性ワイヤーからなってもよい。「円筒側面状」とは、実質的に平行に並ぶ複数のワイヤーで構成される幾何学形状が円筒側面を形成するような状態をいう。このような構成であっても、導電性ワイヤーが、現像剤と接触し、現像剤から帯電不良トナーを除去する。各導電性ワイヤーは、好ましくは、芯線とその周りに絡め巻いた芯線よりも細い細線からなるか、又は、複数の細線をねじり巻いてなる。この場合、細線の周りに強い電界が発生し、この電界により帯電不良トナーが効果的に除去される。なお、各導電性ワイヤーは、単一のワイヤーからなってもよい。
4.帯電不良トナー
本発明において、「帯電不良トナー」とは、弱帯電トナー又は逆帯電トナーをいう。「弱帯電トナー」とは、その比電荷量の絶対値が全体の平均値よりも小さいトナーをいい、例えば、全体の平均値の25%よりも小さいトナーをいう。また、逆帯電トナーとは、本来帯電すべき極性と逆極性に帯電しているトナーをいう。ここで、比電荷量の「全体の平均値」とは、比電荷量測定のために抽出した試料トナーの平均比電荷量を意味する。比電荷量を測定する代表的な方法は、抽出した試料トナーの全粒子を個別に測定するE−SPART測定器(ホソカワミクロン株式会社製)、抽出した試料の総量を測定するファラデーケージを用いた測定方法などである。前者の測定方法の場合、平均比電荷量とは、測定結果の算術平均値となり、後者の測定方法では、(抽出試料中のトナー総帯電電荷量)/(抽出されたトナー総質量)として測定される。なお、「弱帯電トナー」には、未帯電(実質的に帯電していない)トナーも含まれる。
5.トナー剥離手段
本発明の現像装置は、トナー選別手段に付着した帯電不良トナーを剥離するトナー剥離手段をさらに備えてもよい。トナー剥離手段は、好ましくは、トナー剥離領域で、帯電不良トナーを剥離する。トナー選別手段から帯電不良トナーを剥離することにより、新たな帯電不良トナーがトナー選別手段に付着しやすくなる。また、剥離したトナーは、トナー溜りに戻され、そこで磁性キャリアと接触・摩擦されて正規の帯電量が与えられ、再利用される。この場合、トナーの利用効率が低下することのない現像装置が得られる。なお、「トナー剥離領域」とは、例えば、トナー選別手段と現像剤とが接触する領域から離れた領域である。
トナー剥離手段は、通常、機械的な外力あるいは静電気的な力を用いてトナーの剥離を行う。機械的な外力を用いてトナーを剥離するトナー剥離手段は、例えば、トナー剥離領域で捕集電極に接触するブラシ状又は板状など清掃部材である。捕集電極が清掃部材に接触すると捕集電極に付着した帯電不良トナーが掻き落される。例えばブラシ状の清掃部材として、ポリエステルやアクリル等の樹脂素材にカーボンなどの導電剤を添加し、繊維状に加工した導電性繊維を植毛した導電性シャフトが利用可能である。また、トナー剥離手段は、捕集電極を振動させて帯電不良トナーを振るい落とす振動子であってもよい。
また、静電気的な力を用いてトナーを剥離するトナー剥離手段は、トナー剥離領域で逆帯電トナーに反発力を与える電界を形成する電圧を捕集電極に印加する制御電極である。捕集電極の回転に伴って、それぞれ異なる極性の電圧が印加された2つの電極が交互に捕集電極に接触するような構成か、あるいは、単一の電極が捕集電極の回転領域のある一区間で捕集電極に接触するような構成を有することが、望ましい。
〔作用〕
トナー選別手段が、所定の軸を中心に回転すると共に回転中に現像剤に接触するように配置され、かつ、帯電不良トナーを吸着する電圧が印加される捕集電極を備える場合について、その作用を詳述する。
まず、捕集電極と現像剤(トナーとキャリアから構成される)とが当接した状態で、該捕集電極にトナーの正規帯電極性と同極の直流電位を印加すると、捕集電極とキャリアとの間に電界が形成される。
この電界は捕集電極付近に存在するトナーに作用し、トナーに誘導電荷を生じる。この捕集電極と相対した位置に存在するトナー表面には、捕集電極と逆極性の電荷が誘導されるため、捕集電極とトナーの誘導電荷との間にお互いを引き付けあう力、つまりグレーディエント力Fgradが生じる。
この力はトナーの帯電状態に関係なく、トナーの粒径に依存した力として定義され、数式1のように表される。
Figure 2006010853
rはトナーの半径、εtはトナーの比誘電率、gradEはトナーの存在する電界勾配である。現像剤を構成するトナーすべてに、このグレーディエント力が捕集電極へ引き寄せる力として働く。
一方、トナーが帯電電荷を保持している状態で、捕集電極に電圧を印加した場合には、電極とトナーとの間に静電気力、(数式2で表されるクーロン力Fc)が働く。
Figure 2006010853
qはトナーの帯電電荷量、Eはトナーの曝される外部電界の強さである。捕集電極電圧を一定とした場合、このクーロン力はトナーの帯電電荷量の大きさに比例して増加し、捕集電極電位とトナーの帯電電荷の極性が同極性の場合には斥力に、異極性の場合には引き合う力となる。
また、トナーが帯電電荷を保持している状態で金属製の捕集電極に接近した場合、トナーと捕集電極との間には、トナーと捕集電極との距離に応じた鏡像力がお互いを引き付けあう力として働く。この力は捕集電極の印加電圧を無視した状態で考えるちからであり、トナーと捕集電極との距離とトナーの帯電電荷量との関数で表される。
トナーと捕集電極と間に働く力と、力の向きとを表1にまとめる。但し、捕集電極へ印加する直流電圧の極性は、トナーが本来帯電すべき正規帯電電極と同極性とする。
Figure 2006010853
捕集電極へトナーが本来帯電すべき正規帯電電極と同極性の直流電圧を与えた場合、正規帯電、未帯電、逆極性トナーのすべてのトナーが、グレーディエント力により捕集電極に引き付けられる。一方、正規帯電トナーに働くクーロン力のみが唯一斥力として作用する力であり、この斥力の大きさは、捕集電極に印加する電圧の大きさで制御可能である。つまり、捕集電極へ印加する電圧の大きさを制御することで、捕集電極へ引き付けられる正規帯電トナーの帯電量に閾値を設けることが可能となる。この電圧値を適切に制御することによって、捕集電極へは、逆帯電、未帯電、正規帯電の弱帯電部分のトナーを選択的に、捕集可能となる。
図1は、本発明の実施例1に係る現像装置を示す断面図である。本実施例の現像装置は、磁性キャリアと磁性キャリアに静電気力で付着するトナーとからなる二成分現像剤を現像剤供給領域9で磁力により担持すると共に静電潜像担持体2に形成される静電潜像の現像位置である下流の現像ニップ10にまで搬送する現像ローラ(現像剤担持体)3を備える現像装置において、現像ニップ10より上流であって現像剤供給領域9より下流である領域に、現像ローラ3に担持された現像剤から帯電不良トナーを除去するトナー選別ローラ(トナー選別手段)11を設けることを特徴とする。また、トナー剥離領域12aには、トナー選別ローラ11へ付着した不良帯電トナーを剥離するトナー清掃部材(トナー剥離手段)12が設けられている。これらは、ハウジング1内に収容されている。また、ハウジング1内には、さらにパドル6,7,8が備えられ、パドル8は、トナーホッパー内で現像剤を攪拌し、パドル7は、上方のトナーホッパーからパドル6へ現像剤を搬送し、パドル6は、現像剤を現像剤供給領域9に供給する。
現像ローラ3は、円筒状の周面に複数の磁極が設けられた磁界発生部材4と、この磁界発生部材4の周面の外側で、周回移動が可能に支持された非磁性材料からなる円筒状のスリーブ5とを備える。トナー選別ローラ11は、所定の軸11aを中心に回転すると共に回転中に現像剤に接触するように配置され、かつ、帯電不良トナーを吸着する電圧が印加される捕集電極14を備える。トナー清掃部材12は、捕集電極14に接触する。
上記磁界発生部材4は隣接する磁極間で形成される磁界によって、二成分現像剤の磁気穂(磁気ブラシ)をスリーブ5の表面に形成するように調整されており、スリーブ5が図示される矢印方向に回転することにより、磁気ブラシを現像領域に搬送することが出来る。
なお、この実施形態の現像装置で用いられている二成分現像剤は、非磁性のスチレン・アクリル系の樹脂を主樹脂とした負帯電性トナーと、フェライト系の磁性キャリアとを混合したものであるが、公知である他の材料からなるトナーまたはキャリアを用いることも可能である。
パドル6から供給され、現像ローラ3表面に担持された二成分現像剤は、現像ローラ3の構成要素であるスリーブ5の回転に伴って、トナー選別ローラ11と接触する。後述するトナー選別・捕集機能を有するトナー選別ローラ11が、接触した二成分現像剤の内の弱帯電および逆帯電トナーを取り除き、正規の帯電電荷量を有したトナーのみが、現像領域まで搬送される。
図2は、図1に記載のトナー選別ローラ11の軸方向外観の構成図である。トナー選別ローラ11表面の一部分13を拡大描写したのが13aである。トナー選別ローラ11は、絶縁層15の表面全体を覆う、格子状の捕集電極14を有する。この捕集電極14は、トナー選別ローラ11表面を軸方向に一様で、周方向で8分割された領域にそれぞれ導通しないように設置されている。この8分割された捕集電極14の引き出し電極16(図3参照)がトナー選別ローラ11の側面A−A’に設置され、その外観は図3に描かれる通りである。
図3は、図2に図示されたトナー選別ローラ11の側面図である。トナー選別ローラ11の側面には、捕集電極14に電気的に接続される複数の引き出し電極16と、トナー選別ローラ11の回転に伴って引き出し電極16への接触・非接触を繰り返す制御電極17が設けられている。図3に示す領域Aでは、制御電極17を介して引き出し電極16へ、さらには捕集電極14へ帯電不良トナーを選択的に吸着させる電界を作り出す電圧が加えられる。一方、領域Bでは、引き出し電極16には、電圧は印加されていない。従って、このとき、トナー選別ローラ11に付着した帯電不良トナーは、自由な状態であり、トナー清掃部材12(図1参照)によって、容易に掻き落される。
1.構造・作用
本発明の実施例2に係る現像装置は、トナー清掃部材12の代わりに、トナー剥離領域12aにおいて、帯電不良トナーに斥力を与える電界を作り出す電圧を引き出し電極16に印加する制御電極18を備える。
図4は、図3に対応するトナー選別ローラ11の側面図である。トナー選別ローラ11の回転に伴って、制御電極17を離脱した引き出し電極16は、すぐに制御電極18に接触する。制御電極18は、帯電不良トナーに斥力を与える電界を作り出す電圧を引き出し電極16に印加する。すなわち、制御電極18は、制御電極17とは異なる極性の電圧を引き出し電極16に印加する。
斥力が加えられた帯電不良トナーは領域Bを移動中に飛散し、パドル7近傍のトナー溜りに戻り、再びパドル6へ搬送された後、現像ローラ3で現像剤として使用される。
2.制御因子
本実施例の制御因子を書き表す。使用したスチレン・アクリル樹脂を主樹脂とした粉砕トナーの体積平均粒径は8.5μm、フェライト系キャリアの体積平均粒径は80μmであり、トナーの正規の帯電比電荷量は−20μC/gである。トナー選別ローラ11表面に形成された格子状捕集電極14の一つの電極幅は35μm、である。現像ローラ3へ印加される直流電圧は−200Vであり、制御電極17へは−1200V、制御電極18へは+1200Vの直流電圧が印加される。
この時のトナーに作用する力として、次の算出値が得られる。領域Aにおいて、帯電量に関係なくすべてのトナーに等しく作用するグレーディエント力は、前述の(数式1)を用いて7nNと算出され、捕集電極14へ引き付けられる方向に力を受ける。また、正規の帯電電荷量を保持する正規帯電トナーが制御電極17との間に生ずる反発力は、(数式2)に表されたクーロン力として算出され、その大きさは115nNとなる。捕集電極14に対する正規帯電トナーに作用する力は、グレーディエント力の引力とクーロン力の反発力との合力である。クーロン力がグレーディエント力に勝る算出結果から、正規帯電トナーは捕集電極14に捕集されないことが理解できる。
図5は、本実施例を施行した時に現像領域で得られたトナーの帯電量分布である。弱帯電トナー104および逆帯電トナー105が存在する帯電量分布101は、帯電不良トナーの選別手段を用いることによって、弱帯電および逆帯電トナーの存在しないシャープな帯電量分布102となった。
図6は、本発明の実施例3に係る現像装置を示す断面図である。本実施例の現像装置は、現像ローラ3の代わりに、ケージ状回転電極31を備え、トナー清掃部材12の代わりにトナー飛散部材である振動子32を備える以外は、実施例1の現像装置と同様である。
ケージ状回転電極31の斜視図を図7に示す。ケージ状回転電極31は、中心のシャフト35の両端に設けられた一対の固定部材34によって挟まれると共に円筒側面状に配置された複数の導電性ワイヤー33からなる。複数の導電性ワイヤー33は、100μm以上の間隔を隔てて設置される。シャフト35と導電性ワイヤー33とは電気的に導通している。導電性ワイヤー33は、10nN程度のグレーディエント力を得るために、直径20〜70μmの細線表面近傍に形成される電界強度を必要とする。このため、電界強度の確保および線の機械的強度を得るため、図8又は図9のように構成される。
図8は直径100μmの芯線に、直径35μmの細線を絡め巻いたものである。図9は、直径35μmの細線を束にしたものである。このように導電性細線33を構成することにより、実用強度を保った帯電不良トナー捕集電極が得られる。
この結果、帯電不良トナーは最初にケージ状回転電極31の構成要素である導電性細線33に付着する。次にケージ状回転電極31の回転に伴い、トナーの付着した導電性細線33は清掃部材である振動子32に触れ、付着トナーを飛散させる。その後飛散したトナーはパドル7近傍のトナー溜りへ戻り、再びパドル6へ搬送された後、現像ローラ3で現像剤として再び使用される。
本発明の実施例1に係る現像装置の構造を示す断面図である。 図1に記載のトナー選別ローラ11の軸方向の正面図である。 図2に図示されたトナー選別ローラ11の側面図である。 本発明の実施例2に係る、トナー選別ローラ11の側面図である。 本発明の実施例2を実施した時に現像領域で得られたトナーの帯電量分布を示すグラフである。 本発明の実施例3に係る現像装置の構造を示す断面図である。 図6に記載のケージ状回転電極31の軸方向外観の斜視図である。 本発明の実施例3に係る導電性ワイヤーの構造を示す正面図である。 本発明の実施例3に係る導電性ワイヤーの別の構造を示す正面図である。
符号の説明
1:ハウジング
2:静電潜像担持体
3:現像ローラ
4:磁界発生部材
5:中空円筒状のスリーブ
6:供給パドル
7:現像剤搬送パドル
8:ホッパー部トナー攪拌パドル
9:現像剤供給領域
10:現像ニップ
11:トナー選別ローラ
11a:軸
12:トナー清掃部材
12a:トナー剥離領域
13:トナー選別ローラ11表面の一部分
14:捕集電極
15:絶縁層
16:引き出し電極
17:制御電極
18:制御電極
21:負極性の直流電圧電源
22:正極性の直流電圧電源
31:ケージ状回転電極
32:振動子
33:導電性細線
34:固定子
35:シャフト
36:細線
37:芯線
101:帯電不良トナーの存在する比電荷量分布
102:シャープな比電荷量分布
103:中心比電荷量
104:弱帯電トナー領域
105:逆帯電トナー領域

Claims (8)

  1. 磁性キャリアと磁性キャリアに静電気力で付着するトナーとからなる二成分現像剤を、現像剤供給領域で磁力により担持すると共に静電潜像担持体に形成される静電潜像の現像位置である下流の現像ニップにまで搬送する現像剤担持体を備える現像装置において、現像ニップより上流であって現像剤供給領域より下流である領域に、現像剤担持体に担持された現像剤から帯電不良トナーを除去するトナー選別手段を設けることを特徴とする現像装置。
  2. トナー選別手段は、所定の軸を中心に回転すると共に回転中に現像剤に接触するように配置され、かつ、帯電不良トナーを吸着する電圧が印加される捕集電極を備える請求項1に記載の現像装置。
  3. 捕集電極は、円筒状のローラ側面に配置されると共に格子状である請求項2に記載の現像装置。
  4. 捕集電極は、一対の固定部材によって挟まれると共に円筒側面状に配置された複数の導電性ワイヤーからなる請求項2に記載の現像装置。
  5. 機械的な外力あるいは静電気的な力を用いて、トナー剥離領域でトナー選別手段へ付着した不良帯電トナーを剥離するトナー剥離手段をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
  6. 機械的な外力を用いてトナーを剥離するトナー剥離手段は、トナー剥離領域で捕集電極に接触する清掃部材である請求項5に記載の現像装置。
  7. 静電気的な力を用いてトナーを剥離するトナー剥離手段は、トナー剥離領域で逆帯電トナーに反発力を与える電界を形成する電圧を捕集電極に印加する制御電極である請求項5に記載の現像装置。
  8. トナー選別手段は、本来帯電すべき極性に帯電したトナーの内、比電荷量が平均値の25%以下の弱帯電トナー、または本来帯電すべき極性と逆極性に帯電した逆帯電トナーを除去する請求項1に記載の現像装置。
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JP2007108673A (ja) * 2005-09-16 2007-04-26 Konica Minolta Business Technologies Inc 現像装置および画像形成装置

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