JP2006010400A - 加圧試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、供試体の圧力負荷状態を再現した状態で、供試体を正確に計測することができる加圧試験装置を提案するものである。また、供試体に土砂と流体を含むとき、土砂には土圧を、流体にも圧力を別々に加えながら、供試体に試験のための器具等を挿入することや、供試体の任意位置に流体圧を加えることが、加圧試験装置本体の変更を伴わず、自由にできる加圧試験装置を提案することを目的とする。
【解決手段】 加圧チャンバー(2)と、同加圧チャンバー(2)内の供試体(K)に圧力を加えるプレス(P)とよりなる加圧試験装置(1)において、前記供試体(K)と前記プレス(P)との間に空隙(4a)を形成する治具(4)を設け、前記プレス(P)よりの圧力が前記治具(4)を介して前記供試体(K)に加えられることを特徴とする加圧試験装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、橋脚のコンクリート基礎や建物基礎の杭打ち構造等の強度を計測する加圧試験装置、ガスハイドレートの物性試験等を行う加圧試験装置に関するものである。
従来の加圧試験装置は、図11に示すように、加圧チャンバー2と、同加圧チャンバー2内の土砂および流体よりなる供試体Dにプレス板P1を介して圧力を加えるプレスPと、加圧チャンバー2の側壁からプレス板P1を貫通して供試体D域の任意位置に先端が開口する試験管6とで構成されている。
しかして、加圧試験装置1により供試体Dの物性や強度を計測する場合には、加圧チャンバー2内に供試体Dを搬入した後、加圧チャンバー2の上部蓋(図示省略)を閉じ、プレスPを稼動させて供試体Dに圧力を加え、圧力負荷状態下の供試体Dの物性や強度を、試験管6より導入したセンサーにより計測することや、試験管6より供試体Dの任意位置に試験水圧を加えた状態を作り出し試験計測する。試験管6はプレスPのプレス板P1に固定もしくはプレス板P1に設けている開孔より差し込んでいるので、供試体Dの他の位置を計測する場合には、その都度、プレスPおよびプレス板P1全体を取り外す作業が必要であった。また、プレス板P1の形状により、試験管の形状に制約を受ける不便さもあった。
上記不具合を解消するためには、例えば、加圧チャンバー2の側壁下部に試験管6を設けることにより、プレス板P1と試験管6との干渉を避けることが考えられるが、正確な計測を行うためには、実際と同様の状態を再現して試験計測することが必要である。例えば、橋脚の水中基礎部分の計測を行う場合には、鉛直方向に土圧および水圧が供試体である基礎コンクリート部に加圧される状態で、コンクリート部の各深度域の計測を行う必要がある。そのためには、コンクリート部の上方より試験管6を挿入する必要があり、従来はプレス板P1と試験管6との干渉は避けられなかった。
また、日本近海の水深1,000mの海底面下数百mに埋蔵する天然メタンガスハイドレートの利用を推進するには天然メタンガスハイドレートの物性を把握することが必要である。天然ガスは貯留層中に圧力を加えられた状態で存在しており、地下深度が深ければ深いほど上の地層の圧力を受けて大きな圧力が加えられている。この高い圧力を持つ地層に穴を掘ると圧力を受けた流体は圧力を開放しようと坑井を通って上昇して掘削リグまで到達して自噴する。
ところが、メタンハイドレートは固体なので自噴しないと考えられるため、地層中で分解させて流体であるメタンガスに変換する方法を確立する必要があり、そのために、貯留層中に圧力をもって固体で存在するメタンハイドレートの貯留環境を再現した状態で試験計測できる加圧試験装置を用いて生産技術を開発することが肝要である。
試験装置の凹部に供試体を充填し、外部からの試験条件に合わせた供試体へのアクセスを可能にして、しかも蓋材を取り替え自在な構造とするものは提案されている(特許文献1参照)が、土砂と流体にそれぞれ土圧、液圧を印加しながら試験条件にあわせた供試体へのアクセスを可能にできるものではない。
特開昭53−100876号公報(図1)
本発明は、供試体の圧力負荷状態を再現した状態で、供試体を正確に計測することができる加圧試験装置を提案するものである。また、供試体に土砂と流体を含むとき、土砂には土圧を、流体にも圧力を別々に加えながら、供試体に試験のための器具等を挿入することや、供試体の任意位置に流体圧を加えることが、加圧試験装置本体の変更を伴わず、自由にできる加圧試験装置を提案することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するために、以下の(1)〜(8)の手段を採用する。
(1)第1の手段に係る加圧試験装置は、加圧チャンバーと、同加圧チャンバー内の供試体に圧力を加えるプレスとよりなる加圧試験装置において、前記供試体と前記プレスとの間に空隙を形成する治具を設け、前記プレスよりの圧力が前記治具を介して前記供試体に加えられるものであり、供試体への試験センサーなどの挿入や配置が、治具の空隙から容易にかつ任意の位置に行うことができる。
(2)第2の手段に係る加圧試験装置は、加圧チャンバーと、同加圧チャンバー内の供試体にプレス板を介して圧力を加えるプレスと、前記加圧チャンバーの側壁から前記プレス板を貫通して前記供試体域側に先端が開口する試験管とよりなる加圧試験装置において、前記供試体と前記プレス板との間に空隙を形成する治具を設け、前記プレスよりの圧力が前記治具の押え板を介して前記供試体に加えられると共に、前記試験管が前記加圧チャンバーの側壁から前記空隙を経て前記押え板を貫通して設けられているものであり、上記(1)の作用効果を有すると共に、治具を介してのプレス圧荷重試験、試験管よりのセンサー挿入または流体圧荷重試験を行うことができる。
また、従来のようにプレス板ではなく、プレス板とは干渉しない治具の押え板のみを交換することで、試験管を供試体の任意位置に配置することができる。試験のために挿入する試験器具等の形状変更に際しても、大掛かりであるプレス側の変更を伴わず、押え板の構造変更で対応できるため、試験のために挿入するのに必要な器具等の形状の計画が自由にできる。
(3)第3の手段に係る加圧試験装置は、加圧チャンバーと、同加圧チャンバー内の供試体にプレス板を介して圧力を加えるプレスと、前記加圧チャンバーの側壁から前記プレス板を貫通して前記供試体域側に先端が開口する試験管とよりなる加圧試験装置において、前記供試体と前記プレス板との間に立設する所定長さの複数の条材とを具えることにより、前記供試体と前記プレス板との間に空隙を形成する治具を設け、前記プレスよりの圧力が前記条材から前記治具の押え板を介して前記供試体に加えられると共に、前記試験管が前記加圧チャンバーの側壁から前記空隙を経て前記押え板を貫通して設けられているものであり、上記(1)(2)の作用効果を有すると共に、複数の条材の長さを相対的に変えることにより、供試体に対し、偏在した方向にプレス圧をかけることができる。
(4)第4の手段に係る加圧試験装置は、前記(2)又は(3)の何れかに記載する加圧試験装置において、前記試験管が、前記加圧チャンバーの側壁を貫通する水平管と、同水平管にフランジ継手を介して連結される鉛直管とで構成されているものであり、前記(2)又は(3)の作用効果を有すると共に、治具の押え板全体を交換せずに、鉛直管のみを交換することで、例えば、管長さを変えることで、試験管の開口位置を供試体の任意深さ位置に設定することができる。
(5)第5の手段に係る加圧試験装置は、前記(2)ないし(4)の何れかに記載する加圧試験装置において、前記供試体がコンクリート層であり、前記プレスが前記コンクリート層に圧力を加えるものであると共に、前記試験管が前記コンクリート層に流体圧を加えるものであるので、前記(2)ないし(4)の作用効果を有すると共に、水中環境下でのコンクリート層の模擬荷重試験が行える。
(6)第6の手段に係る加圧試験装置は、前記(1)に記載の加圧試験装置において、前記供試体が深海域の海底又は地下の埋設状態を想定する土砂とハイドレートとの混在層であり、前記プレスが前記混在層に前記埋設状態に相当する土圧を加えることが可能なものであるので、前記(1)の作用効果を有すると共に、深海域の海底や地下に埋設する自然状態の天然ハイドレート状態を再現でき、同状態でのハイドレートの物性試験を行うことができる。
(7)第7の手段に係る加圧試験装置は、前記(2)ないし(4)の何れかに記載する加圧試験装置において、前記供試体が土砂層であり、前記プレスが前記土砂層に土圧を加えるものであると共に、前記試験管が前記土砂層の任意箇所にメタンガスを供給するものであるので、前記(2)ないし(4)の作用効果を有すると共に、自然界で存在する天然ガスハイドレートの模擬状態を再現でき、同状態でのガスハイドレートの物性試験を行うことができる。
(8)第8の手段に係る加圧試験装置は、前記(2)ないし(4)又は前記(7)の何れかに記載する加圧試験装置において、前記供試体が土砂とハイドレートとの混在層であり、前記プレスが前記混在層に土圧を加えるものであると共に、前記試験管が複数設けられ、一方の試験管が前記混在層の任意箇所に流体を供給するものであり、他方の試験管が前記混在層の任意箇所の流体を抽出するものであるので、前記(2)ないし(4)又は前記(7)の作用効果を有すると共に、例えば、一方の試験管から温水を供給し、他方の試験管から同温水を抽出して温水を循環することで、混在層(供試体)中のハイドレートの抽出試験を行うことができる。
第1の手段よりなる請求項1に記載の加圧試験装置は、加圧チャンバーと、同加圧チャンバー内の供試体に圧力を加えるプレスとよりなる加圧試験装置において、前記供試体と前記プレスとの間に空隙を形成する治具を設け、前記プレスよりの圧力が前記治具を介して前記供試体に加えることを特徴とするものであり、空隙から供試体側に容易にアクセスでき、供試体への試験センサー等の設置作業を迅速に行うことができる。
第2の手段よりなる請求項2に記載の加圧試験装置は、加圧チャンバーと、同加圧チャンバー内の供試体にプレス板を介して圧力を加えるプレスと、前記加圧チャンバーの側壁から前記プレス板を貫通して前記供試体域の任意位置に先端が開口する試験管とよりなる加圧試験装置において、前記供試体と前記プレス板との間に空隙を形成する治具を設け、前記プレスよりの圧力が前記治具の押え板を介して前記供試体に加えられると共に、前記試験管が前記加圧チャンバーの側壁から前記空隙を経て前記押え板を貫通して設けられていることを特徴とするものである。よって、前記請求項1の効果を有すると共に、試験管の供試体への配置位置の変更作業などの際には、治具の押え板のみを変更することで可能となり、試験計測作業準備が迅速に行える効果がある。
第3の手段よりなる請求項3に記載の加圧試験装置は、加圧チャンバーと、同加圧チャンバー内の供試体にプレス板を介して圧力を加えるプレスと、前記加圧チャンバーの側壁から前記プレス板を貫通して前記供試体域側に先端が開口する試験管とよりなる加圧試験装置において、前記供試体と前記プレス板との間に立設する所定長さの複数の条材とを具えることにより、前記供試体と前記プレス板との間に空隙を形成する治具を設け、前記プレスよりの圧力が前記条材から前記治具の押え板を介して前記供試体に加えられると共に、前記試験管が前記加圧チャンバーの側壁から前記空隙を経て前記押え板を貫通して設けられていることを特徴とするものである。よって、前記請求項1および請求項2の効果を有すると共に、複数の条材相互の長さを相違させることで、供試体面に対し例えば斜め方向の圧力を加えることができ、加圧方向の相違する条件下での試験を大掛かりな装置改造を行わずに1基の試験装置で迅速に行い得、ひいては試験作業および試験装置コストの低減効果がある。
第4の手段よりなる請求項4に記載の加圧試験装置は、請求項2又は請求項3の何れかに記載の加圧試験装置において、前記試験管が、前記加圧チャンバーの側壁を貫通する水平管と、同水平管にフランジ継手を介して連結される鉛直管とで構成されていることを特徴とするものである。よって、前記請求項2又は請求項3の効果を有すると共に、鉛直管のみを交換することにより、供試体域の任意の深さ位置に管の開口を設定することができ、種々のパターンの試験準備作業を迅速に行うことができる。
第5の手段よりなる請求項5に記載の加圧試験装置は、請求項2ないし請求項4の何れかに記載する加圧試験装置において、前記供試体がコンクリート層であり、前記プレスが前記コンクリート層に圧力を加えるものであると共に、前記試験管が前記コンクリート層に流体圧を加えるものであることを特徴とするものである。よって、前記請求項2ないし請求項4の効果を有すると共に、土圧や流体圧環境下でのコンクリート層の強度試験が容易に行える。
第6の手段よりなる請求項6に記載の加圧試験装置は、請求項1に記載する加圧試験装置において、前記供試体が深海域の海底又は地下の埋設状態を想定する土砂とハイドレートとの混在層であり、前記プレスが前記混在層に前記埋設状態に相当する土圧を加えることが可能なものであることを特徴とするものである。よって、請求項1の効果を有すると共に、深海域の海底や地下での自然状態のハイドレートの状態を地上で再現でき、同状態でのハイドレートの物性試験などを正確に行うことができる。
第7の手段よりなる請求項7に記載の加圧試験装置は、請求項2ないし請求項4の何れかに記載の加圧試験装置において、前記供試体が土砂層であり、前記プレスが前記土砂層に土圧を加えるものであると共に、前記試験管が前記土砂層の任意箇所にメタンガスを供給するものであることを特徴とするものである。よって、請求項2ないし請求項4の効果を有すると共に、自然界に存在するハイドレートの状態を模擬的に再現でき、同状態でのハイドレートの物性試験などを正確に行うことができる。
第8の手段よりなる請求項8に記載の加圧試験装置は、請求項2ないし請求項4又は請求項7の何れかに記載の加圧試験装置において、前記供試体が土砂とハイドレートとの混在層であり、前記プレスが前記混在層に土圧を加えるものであると共に、前記試験管が複数設けられ、一方の試験管が前記混在層の任意箇所に流体を供給するものであり、他方の試験管が前記混在層の任意箇所の流体を抽出するものであることを特徴とするものである
。よって、請求項2ないし請求項4又は請求項7の効果を有すると共に、供試体の土砂中に混在するハイドレート抽出試験などを正確に行うことができる。
本発明に係る加圧試験装置を、図1ないし図10に基づき説明する。図1は実施例1の加圧試験装置の正面図、図2は図1のA−A矢視に沿う断面図、図3は第1事例の治具の正面図である。図4は実施例2の加圧試験装置の正面図である。図5は実施例3の加圧試験装置の正面図、図6は図5のB−B矢視に沿う断面図である。図7は第2事例の治具の正面図、図8は第3事例の治具の正面図、図9は第4事例の治具の斜視図、図10は図9の平面図である。
図1ないし図3において、実施例1に係る加圧試験装置を説明する。加圧試験装置1は
、有底円筒状の加圧チャンバー2と、加圧チャンバー2の開口部にフランジ継手を介して気密的に塞ぐ半球状の上蓋2aと、複数の試験管3と、上蓋2aを貫通して設けられているプレスPと、プレスPの先端部に固定されているプレス板P1と、プレス板P1と供試体(T、K)との間に空隙4aを形成する治具4とで構成され、プレスPよりの圧力が治具4を介して供試体に加えられる。
試験管3は加圧チャンバー2の側壁を貫通して設けられている水平管3aと、フランジ継手3cを介して水平管3aに連結されている鉛直管3bとで構成されている。
試験管3はプレスP(プレス板P1)の加圧昇降時に当接(干渉)しない高さ位置および治具4の空隙4aに対応する位置に設けられている。
図3に示すように治具4は、円形状の押え板4bと、5本の円柱軸状の条材4cと、円形状の上押え板4dとの構造部材で構成されていて、押え板4bと上押え板4dとは条材4cにより一体的に連結されている。空隙4aを広くする又はプレスPの加圧昇降時に試験管3が当接しないようにする場合には治具4の条材4cの長さを長くすればよい。なお、条材4cはプレスPの加圧荷重に耐えうる剛性部材でよく、同加圧荷重を押え板4bを介して供試体(T、K)上面に平均的に加えられるように配置すればよい、場合によっては押え板4bの中央部に立設する1本のみの若干大断面の条材としてもよい。
しかして、橋脚基礎の供試体であるコンクリート層Kを試験計測する場合には、レンガ層Rを敷きつめた加圧チャンバー2内に、固化前のコンクリート層K、土砂T、レンガ層Rをその順に搬入し、その上から治具4を設置した後、加圧チャンバー2の上蓋2aを閉じれば試験準備が完了する。
試験を行う場合には、試験土圧に相当する荷重をプレスPにより加えた状態で、コンクリート層Kの圧力値を、試験管3から挿入した圧力センサーにて計測することで、コンクリート層K打設時の試験計測ができる。また固化後のコンクリート層Kの試験計測も同様に行えばよい。なお、レンガ層Rは土砂Tが鉛直管3bと押え板4bとの貫通穴から漏れるのを防ぐために設けている。
図4において、実施例2に係る加圧試験装置を説明する。図4のものは、土砂Tと、土砂T中に混在するメタンを主成分とする天然ガスハイドレートHとの混在層である供試体を計測試験するための加圧試験装置であり、一対の試験管3の先端が、加圧チャンバー2の底部まで延設されており、装置1の外周には装置1を覆う断熱材(図示せず)が設けられている。その他の装置構造は図1のものと同一のものであり、図中、A−A矢視断面は図2と共通になる。なお、図4中においては、便宜上、天然ガスハイドレートHを図示しているが、実際には天然ガスハイドレートHは土砂T中に混在しているものであり、図示のように明確に区分けできないものである。
しかして、例えば、深海海底中に埋設する天然ガスハイドレートHの汲み上げを想定する試験を行う場合には、加圧チャンバー2内に100気圧を加え、100mから200m相当の土圧をプレスPにより供試体に加えた状態とし、一方の試験管3から20キロ圧ないし30キロ圧の温水を注入し、他方の試験管3からの天然ガスハイドレートHの抽出汲み上げ状態を確認試験すればよい。本実施例装置は、自然界での実際の汲み上げ時と同様に、鉛直方向からの温水注入、鉛直方向へのガスハイドレートの汲み上げを再現し得るものであり、正確な試験を行うことができる。
また、供試体である土砂層を充填した装置1内に、一方の試験管3から水を注入し、空気を追い出し、次に、メタンガスを注入して水を排出した後、−20〜−30℃に冷却および加圧した状態で、装置1内の土砂層にメタンガスを循環させると、土砂層内にメタンハイドレートを発生させることができる。
図5および図6において、実施例3に係る加圧試験装置を説明する。図5および図6のものは、図4のものに比べ、図4の一対の試験管3が、外側管3dと内側管3eとの二重管構造となっている点と、6本の条材4cの配置位置が相違し、その他の装置構造は図4のものと同一である。また、外側管3dの外周には多数の孔が設けてある。
しかして、土砂とハイドレートとの混在層である供試体からガスハイドレート抽出試験を行う場合には、試験管3の内側管3eから温水を注入して、外側管3dから温水を回収すれば、外側管3dの外周孔からガスハイドレートが回収されことになり、その場合における、温水温度や注入圧などの条件を変えて試験することにより抽出条件の把握試験ができる。
図7は治具4の第2の事例を示すもので、上押え板4dに対し押え板4bが傾斜するように一体形成されており、この治具4を用いれば、傾斜方向にプレス圧が加えられる場合での加圧試験が行い得る。例えば、自然状態での海底は凹凸がある場合があり、この治具を用いればそのような凹凸状態下での土圧負荷状態を再現することができる。また、図7中、4eは試験管の貫通孔である。本事例治具においても、上記実施例のものと同様に、
プレスPと供試体との間に設ければよい。
図8は治具4の第3の事例を示すもので、治具4が5本の条材4cと、一枚の押え板4bとで一体形成されているものであり、このように、治具4は、押え板4bの上面に円柱状の複数の条材4cを立設固定したものでもよい。また、図8中、4eは試験管の貫通孔を示す。本事例治具は、プレスPと供試体との間に、条材4cを上(プレス側)にして設置すればよい。
図9は治具4の第4の事例を示すもので、治具4が円筒形のリング材4fと、一枚の押え板4bとで一体形成されているものであり、このように、治具4は、円形状の押え板4bの上面外周縁にリング材4fを立設固定したものとしてもよい。また、リング材4fと押え板4bには、図1や図4に示す一対の試験管3と対応する位置に貫通溝4gが設けてあり、同貫通溝4gに試験管3がはまり込むようにしている。このように貫通溝4gを設けておけば、治具4を供試体上に設置する場合、試験管3に当接することなく、上方から治具4を容易に設置できる。
本事例治具は、プレスPと供試体との間に治具4のリング材4fを上(プレス側)にして設ければよい。なお、図10中、中央部に条材4cを設けているが、押え板4bの押圧耐強度が十分であれば条材4cは設けなくともよい。本事例治具が示すように、治具に空隙を形成するには、前記実施例のように必ずしも条材を採用する必要はない。要するに空隙を有すると共にプレスPの加圧力を供試体側に伝達するものであればよく、押え板4bの上面に、条材に代えて板材を立設することや、例えば十字状に組み合わせた板材を固定したものでもよい。
上述した各実施例に係る加圧試験装置1は、次の作用効果がある。
供試体とプレスPとの間に空隙を形成する治具4を設け、プレスPよりの圧力が治具4を介して供試体に加えられるものであり、供試体への試験センサーなどの挿入や配置が、治具4の空隙4aから容易にかつ任意の位置に行うことができる。また、治具4を介してのプレス圧荷重試験状態で、試験管3より供試体への試験センサー挿入や流体圧印加や流体抽気を行うことができ、種々の条件での加圧試験を行うことができる。
また、プレス板P1とは干渉しない治具4の押え板4bのみを交換することで、試験管3を供試体の任意位置に配置することができる。試験のために挿入する試験器具等の形状変更に際しても、大掛かりであるプレス側の変更を伴わず、押え板4bの構造変更のみで対応できるため、試験のために挿入するのに必要な器具等の形状の計画が自由にできる。
また、治具4の複数の条材4cの長さを相対的に変えることにより、供試体に対し、偏在した方向や任意の傾斜方向にプレス圧をかけることができる。また、試験管3を加圧チャンバー2の側壁を貫通する水平管3aと、水平管3aにフランジ継手を介して連結される鉛直管3bとで構成しているので、治具4の押え板4b全体を交換せずに、鉛直管3bのみを交換することで、例えば、その管長さを変えることで、試験管3の開口位置を供試体の任意深さ位置に設定することができる。
また、前記実施例に係る加圧試験装置1は、供試体がコンクリート層である場合において、水中環境下でのコンクリート層の模擬荷重試験を行うことができる。
また、供試体が深海域の海底又は地下の埋設状態を想定する土砂とハイドレートとの混在層である場合において、深海域の海底や地下に埋設されている自然状態の天然ハイドレート層を再現でき、同状態でのハイドレートの物性の試験計測を行うことができる。また、その他、供試体(被試験対象物)の加圧耐久試験、加圧負荷状態で使用される供試体の物性や反応確認試験を行うことができる。
また、試験管3が複数設けられ、その何れか一方の試験管3が土砂とハイドレートとの混在層の任意箇所に流体を供給するものであり、他方の試験管3が土砂とハイドレートとの混在層の任意箇所の流体を抽出するものであれば、一方の試験管3から温水を供給し、他方の試験管3から同温水を抽出して温水を循環することで、混在層(供試体)中のハイドレートの抽出試験を行うことができる効果がある。
実施例1の加圧試験装置の正面図である。 図1のA−A矢視に沿う断面図である。 第1事例の治具の正面図である。 実施例2の加圧試験装置の正面図である。 実施例3の加圧試験装置の正面図である。 図5のB−B矢視に沿う断面図である。 第2事例の治具の正面図である。 第3事例の治具の正面図である。 第4事例の治具の斜視図である。 図9の平面図である。 従来の加圧試験装置の正面図である。
符号の説明
1 加圧試験装置
2 加圧チャンバー
3 試験管
4 治具
K 供試体

Claims (8)

  1. 加圧チャンバーと、同加圧チャンバー内の供試体に圧力を加えるプレスとよりなる加圧試験装置において、前記供試体と前記プレスとの間に空隙を形成する治具を設け、前記プレスよりの圧力が前記治具を介して前記供試体に加えられることを特徴とする加圧試験装置。
  2. 加圧チャンバーと、同加圧チャンバー内の供試体にプレス板を介して圧力を加えるプレスと、前記加圧チャンバーの側壁から前記プレス板を貫通して前記供試体域側に先端が開口する試験管とよりなる加圧試験装置において、前記供試体と前記プレス板との間に空隙を形成する治具を設け、前記プレスよりの圧力が前記治具の押え板を介して前記供試体に加えられると共に、前記試験管が前記加圧チャンバーの側壁から前記空隙を経て前記押え板を貫通して設けられていることを特徴とする加圧試験装置。
  3. 加圧チャンバーと、同加圧チャンバー内の供試体にプレス板を介して圧力を加えるプレスと、前記加圧チャンバーの側壁から前記プレス板を貫通して前記供試体域側に先端が開口する試験管とよりなる加圧試験装置において、前記供試体と前記プレス板との間に立設する所定長さの複数の条材とを具えることにより、前記供試体と前記プレス板との間に空隙を形成する治具を設け、前記プレスよりの圧力が前記条材から前記治具の押え板を介して前記供試体に加えられると共に、前記試験管が前記加圧チャンバーの側壁から前記空隙を経て前記押え板を貫通して設けられていることを特徴とする加圧試験装置。
  4. 前記試験管が、前記加圧チャンバーの側壁を貫通する水平管と、同水平管にフランジ継手を介して連結される鉛直管とで構成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の加圧試験装置。
  5. 前記供試体がコンクリート層であり、前記プレスが前記コンクリート層に圧力を加えるものであると共に、前記試験管が前記コンクリート層に流体圧を加えるものであることを特徴とする請求項2ないし請求項4の何れかに記載の加圧試験装置。
  6. 前記供試体が深海域の海底又は地下の埋設状態を想定する土砂とハイドレートとの混在層であり、前記プレスが前記混在層に前記埋設状態に相当する土圧を加えることが可能なものであることを特徴とする請求項1に記載の加圧試験装置。
  7. 前記供試体が土砂層であり、前記プレスが前記土砂層に土圧を加えるものであると共に、前記試験管が前記土砂層の任意箇所にメタンガスを供給するものであることを特徴とする請求項2ないし請求項4の何れかに記載の加圧試験装置。
  8. 前記供試体が土砂とハイドレートとの混在層であり、前記プレスが前記混在層に土圧を加えるものであると共に、前記試験管が複数設けられ、一方の試験管が前記混在層の任意箇所に流体を供給するものであり、他方の試験管が前記混在層の任意箇所の流体を抽出するものであることを特徴とする請求項2ないし請求項4又は請求項7の何れかに記載の加圧試験装置。
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