JP2006006797A - 医用画像データ圧縮方法、及び医用画像データ保管装置 - Google Patents

医用画像データ圧縮方法、及び医用画像データ保管装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 医用画像データを要領良く圧縮することを目的とする。
【解決手段】 X線CT装置で被検体の同じ部位を所定時間ごとに撮影して得られた複数のボリュームデータの中から、基準となるボリュームデータを指定する(S02)。基準ボリュームデータと他のボリュームデータとの差分を算出して差分ボリュームデータを作成する(S03)。具体的には、基準ボリュームデータ内の所定のスライス位置の断層像データと、他のボリュームデータ内の同じスライス位置の断層像データとの差分を算出して差分断層像データを算出し、全てのスライス位置について差分断層像データを算出して差分ボリュームデータを作成する。差分ボリュームデータ内の所定の位置の差分断層像データと、それに隣接する別の差分断層像データとの差分を算出し(S04)、差分断層画像データ同士の差分データを圧縮する(S05)。
【選択図】 図2

Description

この発明は、X線コンピュータ断層撮影装置等の画像診断装置で撮影された医用画像データ圧縮方法、及び医用画像データ保管装置に関する。
X線コンピュータ断層撮影装置(以下、「X線CT装置」と称する)の出現によって、複数の断層像を撮影することで3次元画像が得られるようになった。最近は、多数の断層像が比較的容易に得られるようになり、3次元画像の利用が多くなった。3次元スキャンは、2次元の断層像を多数枚撮影することによっても行えるが、マルチスライスX線CT装置が開発されたことにより、被検体の2次元画像を一度に収集できるようになった。
従来においては、X線CT装置等で得られた断層像データを1画像ごとそのまま保存していた他、複数の断層像データからなるボリュームデータとして保存していた。また、医用画像データを圧縮して保存する場合は、断層像データ1枚に対して圧縮処理を施して保存していた他、ボリュームデータ全体に対して圧縮処理を施して保存していた(例えば、特許文献1)。例えば、JPEG等の圧縮技術を用いて断層像データやボリュームデータを圧縮して保存していた。
特開2002−143167号公報
しかしながら、X線CT装置によって所定時間ごとのボリュームデータが連続して得られるようになったため、データ量が膨大になり、記憶媒体への書込み時間の増加が問題となる。例えば、1回のスキャンで1000枚の断層像データ(スライスデータ)からなるボリュームデータが得られる場合、10秒間撮影(0.5秒間隔でスキャン)を行なうと、20000枚の画像(≒10GB)が得られることになり、データ量が膨大になってしまう。
画像データの記憶媒体には、ハードディスク、MO、DVD等が用いられるが、書き込む速度が遅いため保存に時間がかかってしまう。また、記憶媒体の容量に限界があるため、1検査単位の画像データを1つの記憶媒体に保存しきれない問題もある。その結果、画像データの管理及び検索が煩雑になってしまう問題がある。
また、ボリュームデータを圧縮することにより、その容量を小さくすることが可能であるが、時系列に沿って得られた複数のボリュームデータを1つのデータとして圧縮すると、1部のデータが損失することによって全ての画像データが復元不可能になってしまう問題がある。
この発明は上記の問題点を解決するものであり、比較的変化が少ない医用画像データ同士の差分を算出し、その差分データを圧縮して保存することにより、データの容量を小さくすることを目的とする。また、データの容量を小さくすることで記録媒体に記憶する際の時間の短縮化を図ることを目的とする。さらに、圧縮された画像データの1部分が破損しても、全ての画像データが復元不可能となることを回避することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、画像撮影装置により被検体の診断部位を撮影することで得られた複数の画像データを圧縮する医用画像データ圧縮方法であって、前記画像データ同士の差を算出することによって差分を示す差分データを作成する差分ステップと、前記複数の画像データのうち基準となる基準画像データ及び前記差分データを圧縮して記憶装置に記憶する圧縮ステップと、を含むことを特徴とする医用画像データ圧縮方法である。
請求項2に記載の発明は、画像撮影装置により被検体の診断部位を撮影することで得られた複数の断層像データからなるボリュームデータを圧縮する医用画像データ圧縮方法であって、前記ボリュームデータ内の所定のスライス位置の第1の断層像データと、前記所定のスライス位置に隣接する他のスライス位置の第2の断層像データとの差を算出することによって差分を示す第1の差分データを作成する差分ステップと、前記複数の断層像データのうち基準となる基準断層像データ及び前記第1の差分データを圧縮して記憶装置に記憶する圧縮ステップと、を含むことを特徴とする医用画像データ圧縮方法である。
この発明は、X線CT装置等の画像撮影装置で得られた被検体のボリュームデータを圧縮する方法に関する。ボリュームデータは複数の断層像データが重なった構成を有している。複数の断層像データから基準となる断層像データ(第1の断層像データ)を決定し、第1の断層像データに隣接する別の断層像データ(第2の断層像データ)との差を算出する。第1の断層像データと第2の断層像データとは隣り合っているため、断層像の形状の変化は比較的少ないと考えられ、この発明はその差が小さいことを利用したものである。
差分の結果得られた第1の差分断層像データは元の断層像データよりも少ないビット数で符号化できるため、元の断層像データよりも総ビット数が少なくなる。その結果、断層像データそのものを圧縮するよりも、圧縮後のデータ容量を小さくすることが可能となる。ボリュームデータ内には複数の断層像データが存在するため、全ての断層像データに対して差分を取り、得られた差分データを圧縮する。例えば、第2の断層像データに隣接する他の断層像データ(第3の断層像データ)と第2の断層像データとの差を算出することによって得られた差分データを圧縮して記憶装置に記憶する。また、複数の断層像データのうち基準となる断層像データをそのまま圧縮して記憶する。差分データとこの基準断層像データとによって全ての断層像データを復元するために、基準断層像データはそのまま圧縮して保存する。
つまり、この発明においては、ボリュームデータ及び断層像データそのものを保存したり圧縮したりすることはなく、隣接する断層像データ同士の差を圧縮して保存する。隣接する断層像データは比較的変化が少ないため、その差が小さくなり、データの総ビット数が少なくなるため、容量を小さくすることが可能となる。
請求項3に記載の発明は、画像撮影装置により被検体の同じ診断部位を所定時間ごとに撮影することで得られた複数のボリュームデータを圧縮する医用画像データ圧縮方法であって、前記複数のボリュームデータから基準となるボリュームデータを選択する選択ステップと、前記選択された基準ボリュームデータと他のボリュームデータとの差を算出することによって差分ボリュームデータを作成する第1の差分ステップと、前記基準ボリュームデータ及び前記差分ボリュームデータを圧縮して記憶装置に記憶する圧縮ステップと、を含むことを特徴する医用画像データ圧縮方法である。
所定時間ごとに被検体の同じ診断部位を連続して撮影することで、同じ診断部位の時系列に沿った複数のボリュームデータを得る。この発明は、これら複数のボリュームデータを圧縮する方法に関する。所定時間ごとに同じ部位を連続して撮影しているため、ボリュームデータの時間に対する変化を観察することができる。
基準となるボリュームデータと他のボリュームデータとの差を算出する。各ボリュームデータは被検体の同じ診断部位を撮影した結果得られたものであるため、その差は、時間に対する像の変化と捉えることができる。撮影位置が同じであるため、像の変化は比較的少なく、その差は小さいと考えられる。従って、差分ボリュームデータは少ないビット数で符号化できる。その差分ボリュームデータを圧縮することで、各ボリュームデータをそのまま圧縮するよりも、データ容量を小さくすることが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の医用画像データ圧縮方法であって、前記選択ステップの前に、前記複数のボリュームデータを所定の数のグループに分割する分割ステップを更に含み、前記選択ステップでは、前記グループごとに基準となるボリュームデータを選択し、前記第1の差分ステップでは、前記グループごとに選択された基準ボリュームデータと他のボリュームデータとの差を算出することによって差分ボリュームデータを作成し、前記圧縮ステップでは、前記基準ボリュームデータ及び前記グループごとに作成された前記差分ボリュームデータを圧縮して記憶装置に記憶することを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項3又は請求項4のいずれかに記載の医用画像データ圧縮方法であって、前記第1の差分ステップは、前記基準ボリュームデータ内の所定のスライス位置の断層像データと、前記他のボリュームデータ内の前記所定のスライス位置と同じスライス位置の断層像データとの差を算出することによって差分を示す第2の差分データを作成し、全てのスライス位置について前記算出を行う第2の差分ステップと、前記所定のスライス位置に対応する第2の差分データと、それに隣接する他の第2の差分データとの差を算出することによって第3の差分データを作成する第3の差分ステップと、を含み、前記圧縮ステップでは、前記基準ボリュームデータ内における基準となる基準断層像データ及び前記第3の差分データを圧縮して記憶装置に記憶することを特徴とするものである。
異なるボリュームデータ間において、同じスライス位置にある断層像の変化は比較的少ないと考えられ、その差は小さいと考えられる。撮影された時間が異なるだけで、同じ診断部位を撮影し、スライス位置が同じだからである。従って、異なるボリュームデータ間で同じスライス位置の断層像データ同士の差(第2の差分データ)は小さいと考えられる。さらに、隣接する第2の差分データ同士の差を算出することで、さらに差(第3の差分データ)は小さくなると考えられる。従って、最終的に得られた第3の差分データは少ないビット数で符号化することができ、その第3の差分データを圧縮することで、データ容量を小さくすることが可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の医用画像データ圧縮方法であって、前記第2の差分ステップでは、前記所定のスライス位置の断層像データの画素値と、前記所定の位置と同じスライス位置の断層像データの画素値との差を算出することによって差分を示す第2の差分データを作成し、全てのスライス位置について前記算出を行い、前記第3の差分ステップでは、前記所定のスライス位置に対応する第2の差分データの画素値と、それに隣接する他の第2の差分データの画素値との差を算出することによって差分を示す第3の差分データを作成することを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、画像撮影装置により、周期的に形状が変化する診断部位を、周期ごとに前記変化に同期して撮影することで得られた複数のボリュームデータの圧縮方法であって、前記複数のボリュームデータから基準となる周期を選択する選択ステップと、前記基準となる周期内の所定の時間位置におけるボリュームデータと、他の周期内の前記時間位置と同一の時間位置におけるボリュームデータとの差を算出することによって差分ボリュームデータを作成する第1の差分ステップと、前記基準となる周期内のボリュームデータ及び差分ボリュームデータを圧縮して記憶装置に記憶する圧縮ステップと、を含むことを特徴とする医用画像データ圧縮方法である。
この発明は、例えば、心臓のように周期的に形状が変化する診断部位を撮影した場合の圧縮方法に関する。ボリュームデータが心臓の変化に同期して撮影された場合、同一位相位置で得られたボリュームデータ同士の差を算出する。同一位相位置であるため、ボリュームデータの変化は比較的少なく、その差は小さいと考えられる。従って、差分ボリュームデータを少ないビット数で符号化することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の医用画像データ圧縮方法であって、前記第1の差分ステップは、前記基準となる周期内の所定の時間位置におけるボリュームデータ内の所定のスライス位置の断層像データと、他の周期内の前記時間位置と同一の時間位置におけるボリュームデータ内の前記所定のスライス位置と同じスライス位置の断層像データとの差を算出することによって差分を示す第4の差分データを作成し、全てのスライス位置について前記算出を行う第2の差分ステップと、前記所定のスライス位置に対応する第4の差分データと、それに隣接する他の第4の差分データとの差を算出することによって差分を示す第5の差分データを作成する第3の差分ステップと、を含み、前記圧縮ステップでは前記基準となる周期内のボリュームデータ内における基準となる基準断層像データ及び前記第5の差分データを圧縮して記憶装置に記憶することを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明は、画像撮影装置により被検体の診断部位を撮影することで得られた複数の画像データを圧縮して保管する医用画像データ保管装置であって、前記画像データ同士の差分を算出することによって差分を示す差分データを作成する差分データ作成手段と、前記複数の画像データのうち基準となる基準画像データ及び前記差分データを圧縮して記憶するデータ保管手段と、を有することを特徴とする医用画像データ保管装置である。
請求項10に記載の発明は、画像撮影装置により被検体の診断部位を撮影することで得られた複数の断層像データからなるボリュームデータを圧縮して保管する医用画像データ保管装置であって、前記ボリュームデータ内の所定のスライス位置の第1の断層像データと、前記所定のスライス位置に隣接する他のスライス位置の第2の断層像データとの差を算出することによって差分を示す第1の差分データを作成する差分データ作成手段と、前記複数の断層像データのうち基準となる基準断層像データ及び第1の差分データを圧縮して記憶する画像データ保管手段と、を有することを特徴とする医用画像データ保管装置である。
請求項11に記載の発明は、画像撮影装置により被検体の同じ診断部位を所定時間ごとに撮影することで得られた複数のボリュームデータを圧縮して保管する医用画像データ保管装置であって、前記複数のボリュームデータから基準となるボリュームデータを選択する基準ボリュームデータ選択手段と、前記選択された基準ボリュームデータと他のボリュームデータとの差を算出することによって差分ボリュームデータを作成する差分データ作成手段と、前記基準ボリュームデータ及び前記差分ボリュームデータを圧縮して記憶する画像データ保管手段と、を有することを特徴とする医用画像データ保管装置である。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の医用画像データ保管装置であって、前記複数のボリュームデータを所定の数のグループに分割する分割手段を更に有し、前記選択手段は、前記グループごとに基準となるボリュームデータを選択し、前記差分データ作成手段は、前記グループごとに選択された基準ボリュームデータと他のボリュームデータとの差を算出することによって差分ボリュームデータを作成し、前記画像データ保管手段は、前記基準ボリュームデータ及び前記グループごとに作成された前記差分ボリュームデータを圧縮して記憶することを特徴とすることを特徴とするものである。
請求項13に記載の発明は、請求項11又は請求項12のいずれかに記載の医用画像データ保管装置であって、前記差分データ作成手段は、前記基準ボリュームデータ内の所定のスライス位置の断層像データと、前記他のボリュームデータ内の前記所定のスライス位置と同じスライス位置の断層像データとの差を算出することによって第2の差分データを作成し、全てのスライス位置について前記算出を行い、前記所定のスライス位置に対応する第2の差分データと、それに隣接する他の第2の差分データとの差を算出することによって第3の差分データを作成し、前記画像データ保管手段は、前記基準ボリュームデータ内における基準となる基準断層像データ及び前記第3の差分データを圧縮して記憶することを特徴とするものである。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の医用画像データ保管装置であって、前記差分データ作成手段は、前記所定のスライス位置の断層像データの画素値と、前記所定の位置と同じスライス位置の断層像データの画素値との差を算出することによって差分を示す第2の差分データを作成し、全てのスライス位置について前記算出を行い、前記所定のスライス位置に対応する第2の差分データの画素値と、それに隣接する他の第2の差分データの画素値との差を算出することによって差分を示す第3の差分データを作成することを特徴とするものである。
請求項15に記載の発明は、画像撮影装置により、周期的に形状が変化する診断部位を、周期ごとに前記変化に同期して撮影することで得られた複数のボリュームデータを圧縮して保管する医用画像データ保管装置であって、前記複数のボリュームデータから基準となる周期を選択する選択手段と、前記基準となる周期内の所定の時間位置におけるボリュームデータと、他の周期内の前記時間位置と同一の時間位置におけるボリュームデータとの差を算出することによって差分ボリュームデータを作成する差分データ作成手段と、前記基準となる周期内のボリュームデータ及び前記差分ボリュームデータを圧縮して記憶する画像データ保管手段と、を有することを特徴とする医用画像データ保管装置である。
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の医用画像データ保管装置であって、前記差分データ作成手段は、前記基準となる周期内の所定の時間位置におけるボリュームデータ内の所定のスライス位置の断層像データと、他の周期内の前記時間位置と同一の時間位置におけるボリュームデータ内の前記所定のスライス位置と同じスライス位置の断層像データとの差を算出することによって差分を示す第4の差分データを作成し、全てのスライス位置について前記算出を行い、前記所定のスライス位置に対応する第4の差分データと、それに隣接する他の第4の差分データとの差を算出することによって差分を示す第5の差分データを作成し、前記画像データ保管手段は、前記基準となる周期内のボリュームデータ内における基準となる基準断層像データ及び前記第5の差分データを圧縮して保管することを特徴とするものである。
請求項1及び請求項9に記載の発明によると、画像データ同士(例えば、断層像データ同士、又はボリュームデータ同士)の差分を算出することでデータの総ビット数を少なくすることができる。従って、画像データ(例えば、断層像データ又はボリュームデータ)そのものを圧縮するよりも差分データを圧縮した方が、圧縮後のデータ容量を小さくすることが可能となる。また、基準画像データをそのまま圧縮して保存することにより、差分データとその基準画像データとで全ての画像データを復元することができる。
請求項2及び請求項10に記載の発明によると、ボリュームデータ内において比較的変化が少ない隣接する断層像データ同士の差分を算出することで、データの総ビット数を少なくすることができる。従って、その差分を圧縮することで、ボリュームデータや断層像データをそのまま圧縮するよりも、圧縮後のデータ容量を小さくすることができ、記憶装置への保存も従来よりも高速に行うことができる。また、ボリュームデータを1つのデータとして圧縮せずに、各差分データをそれぞれ圧縮することで、たとえ差分データの1部が損失しても、その損失した部分だけ復元不可能となり、全ての復元が不可能になることはない。つまり、損失した部分以外の断層像データの復元は可能となる。
請求項3及び請求項11に記載の発明によると、時系列に沿って得られた複数のボリュームデータ間で差分を算出することで、データの総ビット数を少なくすることができる。従って、その差分を圧縮することで、ボリュームデータや断層像データをそのまま圧縮するよりも、圧縮後のデータ容量を小さくすることができ、記憶装置への保存も従来よりも高速に行うことができる。また、時系列に沿った一連の複数のボリュームデータを1つのデータとして圧縮しないため、たとえ1部分のボリュームデータが損失しても、その損失したボリュームデータだけが復元不可能となり、全ての復元が不可能になることはない。
請求項4及び請求項12に記載の発明によると、複数のボリュームデータをグループに分けて、グループごとに差分処理を行って圧縮することで、例えば、ボリュームデータの量が多い場合等であっても、圧縮処理を速く行うことが可能となる。
請求項5及び請求項13に記載の発明によると、異なるボリュームデータ間において、同じスライス位置にある断層像データ同士の差分を算出し、さらに、隣接する差分データ同士の差分を算出することによって、総ビット数が少ないデータが得られる。同じスライス位置においては、断層像データの変化は比較的少ないからである。また、差分データについても、隣接する場合、その変化は比較的少ないからである。従って、最終的に得られた差分を圧縮することで、ボリュームデータや断層像データをそのまま圧縮するよりも、圧縮後のデータ容量を小さくすることが可能となる。
請求項6及び請求項14に記載の発明によると、断層像データ及び差分データの差を算出することで、断層像データを構成する画素の画素値の差を小さくすることができる。従って、差分データを少ないビット数で符号化でき、データ容量を小さくすることができる。
請求項7及び請求項15に記載の発明によると、周期的な変化に同期してボリュームデータが得られた場合、その周期の同一位相位置で得られるボリュームデータ同士の差を算出することによって、その差を小さくすることができる。その結果、データの総ビット数を少なくすることができ、圧縮後のデータ容量を小さくすることが可能となる。
請求項8及び請求項16に記載の発明によると、周期的な変化に同期してボリュームデータが得られた場合、その周期の同一位相位置で得られるボリュームデータ間において、同じ位置のスライス位置にある断層像データ同士の差を算出することで、その差を小さくすることができる。さらに、隣接する差分データ同士の差を算出することで、その差を小さくすることができる。その結果、データの総ビット数を少なくすることができ、その差を圧縮することで、ボリュームデータや断層像データをそのまま圧縮するよりも、圧縮後のデータ容量を小さくすることが可能となる。
以下、この発明の実施形態に係る医用画像データ圧縮方法、及び医用画像データ保管装置について、図1乃至図11を参照しつつ説明する。
(構成)
この発明の実施形態に係る医用画像データ保管装置の構成について、図1を参照しつつ説明する。図1は、この発明の実施形態に係る医用画像データ保管装置の概略構成を示すブロック図である。
医用画像データ取得部1は、例えばX線CT装置からなり、被検体の観察部位の透過画像(断層像)を撮影するものである。X線CT装置で撮影された投影データ(生データ)は再構成されて画像データ(断層像データ)として記憶部5に一時的に記憶される。なお、X線CT装置の他、磁気共鳴画像診断装置(MRI)や超音波診断装置であっても構わない。
差分画像データ作成部2は、医用画像データ取得部1で取得された断層像データの差分処理を行って差分断層像データ(差分スライスデータ)や差分ボリュームデータを作成するものである。例えば、断層像データを構成する画素の画素値の差を算出して差分断層像データを作成する。なお、断層像データ同士を差分することによって得られるデータは、画像データでなくても構わない。なお、この差分画像データ作成部2がこの発明の「差分データ作成手段」に相当する。
画像データ圧縮部3は、差分画像データ作成部2で作成された差分断層像データ(差分スライスデータ)に対して圧縮処理を行う。例えば、JPEG等の圧縮技術を用いて差分断層像データ(差分スライスデータ)を圧縮する。圧縮された差分断層像データ(差分スライスデータ)は記憶部5や他の記憶媒体(例えば、MOやDVD等)に記憶される。
画像データ伸長部4は、記憶部5や他の記憶媒体に記憶されている、圧縮された差分断層像データ(差分スライスデータ)に対して伸長(解凍)処理を行う。さらに、差分断層像データを伸長した結果得られたデータから元のボリュームデータを復元する処理を行う。
記憶部5は、ハードディスクやメモリ等からなり、後述する圧縮された差分断層像データ(差分スライスデータ)、圧縮された基準となる断層像データ、及び圧縮された基準となる差分断層像データを記憶、保存する。なお、画像データ圧縮部3及び記憶部5がこの発明の「画像データ保管手段」に相当する。また、一時的に、医用画像データ取得部1で得られた断層像データや複数の断層像データが重なって構成されるボリュームデータを記憶する。
制御部6は、CPUからなり、医用画像データ管理装置全体を制御する。操作卓7は、キーボード等からなり、操作者が操作することにより各種の指示信号等が入力される。
表示装置8は、CRTや液晶ディスプレイ等からなり、医用画像データ取得部1で取得された断層像データや、記憶部5に記憶されている圧縮された差分断層像データ(差分スライスデータ)を伸長(解凍)して得られた断層像を表示する。
(動作)
次に、この発明の実施形態に係る医用画像データ保管装置の動作(医用画像データ圧縮方法)について、図2乃至図8を参照しつつ説明する。図2は、この発明の実施形態に係る医用画像データ保管装置の圧縮動作(医用画像データ圧縮方法)を順番に示すフローチャートである。図3乃至図7は、差分画像データ作成部における差分処理を説明するための図である。図8は、この発明の実施形態に係る医用画像データ保管装置の伸長動作を順番に示すフローチャートである。
まず、X線CT装置等からなる医用画像データ取得部1によって被検体の所定の診断部位の断層像を連続して取得し、複数のボリュームデータを取得する。(ステップS01)。例えば、X線CT装置でマルチスキャンを行なうことにより、複数の断層像データからなるボリュームデータを取得する。X線CT装置によって被検体の投影データ(生データ)が得られる。その投影データから断層像データを作成するために、操作卓から再構成パラメータ(例えば、再構成の方式、スライス厚、スライス数で構成される再構成の条件)が入力され、投影データと再構成パラメータとから断層像データが作成される。この再構成の処理は、医用画像データ取得部1内に備えられている再構成手段(図示しない)によって行われる。
図4(a)に示すように、ボリュームデータVは複数の断層像データ(スライスデータ)S11〜S1nで構成されている。具体的には、第1のスライス位置に断層像データS11が配置され、第2のスライス位置には断層像データS12が配置され、同様に、第nのスライス位置には断層像データS1nが配置されている。そして、一定の時間ごとに、連続して被検体の同じ診断部位のボリュームデータを取得することで、時系列に沿った複数のボリュームデータが得られる。この断層像データ及びボリュームデータは、一時的に記憶部5に記憶される。
図3に示すように、時間Tにおいて取得されたボリュームデータをVとし、時間Tから一定の時間が経過して時間Tにおいて取得されたボリュームデータをVとする。このボリュームデータVとVは、被検体の同じ診断部位を撮影することにより得られたものである。さらに一定時間が経過した時間Tにおいて取得されたボリュームデータをVとする。同様に、時間Tで取得されたボリュームデータをVとし、時間Tで取得されたボリュームデータをVとする。このように、一定の時間間隔をおいて複数のボリュームデータを取得する。ボリュームデータV〜Vは全て、被検体の同じ診断部位を撮影することで得られたデータである。従って、時間に対する診断部位の形状変化が得られていることになる。
次に、図3に示す時系列に沿って得られた複数のボリュームデータから、基準となる基準ボリュームデータを選択して指定する(ステップS02)。操作者が操作卓7から基準となるボリュームデータを指定することで、基準ボリュームが決定される。本実施形態においては、一連の撮影の最初(時間T)に取得された、ボリュームデータVを基準ボリュームとする。また、操作者が指定する代わりに、制御部6によって自動的に、最初に取得されたボリュームデータを基準ボリュームとしても構わない。なお、操作卓7又は制御部6がこの発明の「基準ボリューム選択手段」に相当する。
次に、差分画像データ作成部2によってボリュームデータ間で差分処理が行われることにより、差分ボリュームデータが作成される(ステップS03)。差分画像データ作成部2における差分処理について図4を参照しつつ詳しく説明する。図4(a)に示すように、基準ボリュームデータVとボリュームデータVとの間で差分処理を行う例について説明する。
基準ボリュームデータVは、断層像データS11〜S1nで構成され、ボリュームデータVは、断層像データS21〜S2nで構成されている。まず、基準ボリュームデータV内の1枚目の断層像データS11と、その断層像データS11に対応する、ボリュームデータVの1枚目の断層像データS21とを比較し、差分処理を行うことにより差分断層像データ(差分スライスデータ)ΔS21(=S21−S11)を作成する。この差分断層像データΔS21がこの発明の「第2の差分データ」に相当する。
この差分処理においては、具体的には、各断層像データを構成する画素の画素値の差を算出する。例えば、断層像データS11の座標(i、j)の画素値と断層像データS21の座標(i、j)の画素値との差を算出する。そして、全ての座標の画素値の差を算出して差分断層像データ(差分スライスデータ)ΔS21(=S21−S11)を作成する。画素値は、モノクロ画像の場合は輝度を表し、モノクロ画像の画素は白(255)から黒(0)の256階調(8ビット)の画素値を有する。なお、画素値の差を算出する代わりに、CT値の差を算出しても構わない。
なお、各ボリュームデータは撮影時間が異なるだけで、撮影している診断部位は同じである。従って、ボリュームデータVの各スライス位置における断層像データと、その断層像データに対応する位置における、ボリュームデータVの断層像データとは、同じ位置の断層像を表している。
例えば、ボリュームデータV内の1枚目の断層像データS11と、ボリュームデータV内の1枚目の断層像データS21とは、被検体の同じ位置の断層像を表している。
つまり、断層像データS11と断層像データS21の差は、時間Tから時間Tまで経過したときの変化量を表していることになる。同じ位置を撮影しているため、通常、その変化量は比較的小さいと考えられるため、差分断層像データ(差分スライスデータ)ΔS21(=S21−S11)の各画素の画素値は小さくなると考えられる。従って、元の断層像データよりも差分断層像データの方が、少ないビット数で符号化することができるため、元の断層像データをそのまま圧縮するよりも、差分断層像データを圧縮する方がデータ容量を小さくすることが可能となる。つまり、元の断層像データよりも差分断層像データの方が、総ビット数が小さいため、データ容量が小さくなる。
次に、基準ボリュームデータV内の2枚目の断層像データS12と、その断層像データS12に対応する、ボリュームデータVの2枚目の断層像データS22とを比較し、差分処理を行うことにより差分断層像データ(差分スライスデータ)ΔS22(=S22−S12)を作成する。
そして、断層像データの枚数分(1ボリュームデータ分)、上記の差分処理を行い、図4(b)に示す、差分断層像データΔS21〜ΔS2nからなる差分ボリュームデータΔV21を作成する。なお、差分断層像データΔS21〜ΔS2nがこの発明の「第2の差分データ」に相当する。
この差分処理をボリュームデータV〜Vに対して行うことにより、図5に示すように、複数の差分ボリュームデータΔV31〜ΔVn1を作成する。差分ボリュームデータΔV31(=V−V)は、ボリュームデータVと基準となるボリュームデータVとの差分を表し、差分ボリュームデータΔV41(=V−V)は、ボリュームデータVと基準となるボリュームデータVとの差分を表している。同様に、差分ボリュームデータΔVn1(=V−V)は、ボリュームデータVと基準となるボリュームデータVとの差分を表している。
次に、基準ボリュームデータV内で差分処理を行うことにより、差分断層像データを作成する(ステップS04)。また、ステップS03で得られた差分ボリュームデータΔV21〜ΔVn1内の差分断層像データ同士で差分処理を行うことにより、差分断層像データ同士の差である差分断層像データ(この発明における「第1の差分データ」に相当する)を作成する(ステップS04)。
まず、基準ボリュームデータV内における差分処理について、図6を参照しつつ説明する。図6(a)に示すように、1枚目の断層像データS11と2枚目の断層像データS12との差を算出することによって、図6(b)に示すように、差分断層像データA21を作成する。この差分処理においても、上述したように、1枚目の断層像データS11の画素値と2枚目の断層像データS12の画素値との差を算出することによって、差分断層像データA21を作成する。この差分断層像データA21がこの発明の「第1の差分データ」に相当する。
2枚目の断層像データS12は、1枚目の断層像データS11に隣接しているため、その差は比較的小さいと考えられる。従って、差分断層像データA21を構成する画素の画素値は小さくなると考えられる。従って、元の断層像データS12よりも差分断層像データA21の方が、少ないビット数で符号化することができるため、元の断層像データをそのまま圧縮するよりも、差分断層像データA21を圧縮した方がデータ容量を小さくすることが可能となる。つまり、元の断層像データS12よりも差分断層像データA21の方が、総ビット数が小さいため、データ容量が小さくなる。
さらに、2枚目の断層像データS12と3枚目の断層像データS13との差を算出することによって、差分断層像データA32を作成する。同様に、差分断層像データA43〜Ann−1まで作成する(図6(b)参照)。差分断層像データA21〜Ann−1は、互いに隣り合う断層像データの差であるため、その変化量は比較的小さくなると考えられる。なお、差分断層像データA21〜Ann−1がこの発明の「第1の差分データ」に相当する。
そして、差分断層像データA21〜Ann−1を既存の圧縮方法(例えば、JPEG等)によって圧縮する(ステップS05)。さらに、基準となる断層像データS11をそのまま既存の圧縮方法で圧縮して記憶部5に記憶、保存する。
このように、隣接する断層像データで差分を取って、その差分を圧縮することで、元の断層像データを圧縮するよりも、圧縮後のデータ容量を小さくすることが可能となる。つまり、ボリュームデータVや断層像データS12〜S1nそのものを保存したり圧縮したりすることはなく、隣接する断層像データ同士の差分を圧縮することで、データ容量を小さくすることができる。また、基準となる断層像データS11は、そのまま圧縮して記憶部5に記憶する。データを解凍して元のボリュームデータを復元する際に、断層像データS11が基準となるからである。
圧縮された差分断層像データ及び基準となる断層像データは記憶部5に記憶、保存される。その他、MOやDVD等の別の記憶装置に記憶させても構わない。なお、この圧縮方法については、データの欠落が起こらない可逆圧縮で行う方が望ましい。
次に、ステップS03で作成された差分ボリュームデータ内における差分処理について、図7を参照しつつ説明する。例えば、差分ボリュームデータΔV21内における差分処理について説明する。図7(a)に示すように、1枚目の差分断層像データΔS21(=S21−S11)と2枚目の差分断層像データΔS22(=S22−S12)との差を算出することによって、図7(b)に示すように、差分断層像データB21(=ΔS22−ΔS21)を作成する。この差分処理においても、上述したように、1枚目の差分断層像データΔS21の画素値と2枚目の差分断層像データΔS22の画素値との差を算出することによって、差分断層像データB21を作成する。この差分断層像データΔS21がこの発明の「第3の差分データ」に相当する。
2枚目の差分断層像データΔS22は、1枚目の差分断層像データΔS21に隣接した位置に存在するため、その変化量は比較的小さいと考えられる。従って、差分断層像データB21を構成する画素の画素値は小さくなり、元の断層像データよりも少ないビット数で符号化することができるため、総ビット数が小さくなり、圧縮後のデータ容量を小さくすることが可能となる。
さらに、2枚目の差分断層像データΔS22と3枚目の差分断層像データΔS23との差を算出することによって、差分断層像データB32を作成する。同様に、差分断層像データB43〜Bnn−1まで作成する(図7(b)参照)。差分断層像データB21〜Bnn−1は、互いに隣り合う差分断層像データの差であるため、その変化量は比較的小さくなると考えられる。この差分断層像データB21〜Bnn−1は、ステップS03とステップS04の処理を施すことにより、断層像データの時間に対する変化量と、位置に対する変化量とを表していることになる。なお、差分断層像データB21〜Bnn−1がこの発明の「第3の差分データ」に相当する。
そして、差分断層像データB21〜Bnn−1を既存の圧縮方法(例えば、JPEG等)によって圧縮する(ステップS05)。さらに、基準となる1枚目の差分断層像データΔS21をそのまま既存の圧縮方法で圧縮する。データを解凍して元のボリュームデータを復元する際に、差分断層像データΔS21が基準となるからである。このように、断層像データの時間に対する変化量を算出し、さらに位置に対する変化量を算出して、その差分を圧縮することで、圧縮率を高めることができ、圧縮後の容量を小さくすることが可能となる。圧縮された差分断層像データは記憶部5に記憶、保存される。その他、MOやDVD等の別の記憶装置に記憶させても構わない。
そして、差分ボリュームデータΔV31(=V−V)〜ΔVn1(=V−V)についても、ステップS04における処理を行い、それぞれの差分ボリュームデータに対して差分断層像データを作成し、ステップS05にてステップS04で得られた差分断層像データを圧縮する。圧縮されたデータは記憶部5等に記憶、保存される。
なお、本実施形態に係る圧縮方法によると、基準となる断層像データS11の圧縮データと、複数の差分断層像データA21、B21、・・・を圧縮したデータが作成される。これらのデータは互いに関連しているものであるため、復元する際に検索しやすいように、記憶部5等に保存する際には同一のフォルダにまとめて保存すると良い。また、圧縮された複数のデータを互いに関連付けて記憶させても良い。
以上のように、比較的変化が少ない断層像データ間で差分を算出することで、差分後のデータを構成する画素の画素値を小さくすることが可能となる。従って、元の断層像データよりも差分断層像データの方が、少ないビット数で符号化することができる。その結果、データの総ビット数が小さくなり、元の断層像データよりも、圧縮後のデータ容量を小さくすることが可能となる。つまり、断層像データをそのまま圧縮するよりも、画素値が小さい差分断層像データを圧縮する方が、データの総ビット数が小さいため、圧縮後の容量を小さくすることが可能となる。
また、複数のボリュームデータをまとめて圧縮した場合、一部のデータにおいて損失が発生すると、全てのデータが復元不可能となるおそれがある。本実施形態における圧縮方法であれば、各差分断層像データ(A21、・・・、Ann−1、B21、・・・、Bnn−1、・・・)をそれぞれ圧縮することにより、圧縮データの一部に損失が発生してもそのデータの復元のみが不可能になるだけで、全てのデータが復元不可能となることはないため、復元不可能の危険性を回避することが可能となる。
なお、X線CT装置等の画像撮影装置のスキャン速度が速くなるほど大量の断層像データやボリュームデータが得られるが、スキャン速度が速い分、隣接する断層像データの変化は少なくなるため、断層像データの差(画素値の差)を小さくすることが可能となる。従って、データの総ビット数を小さくすることができるため、データ量を小さくすることが可能となる。
次に、本実施形態における圧縮方法で圧縮された画像データの伸長方法(解凍方法)について、図8に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、操作者が操作卓7を用いて復元すべきデータを指定すると、その指示信号が操作卓7から出力され、直接又は制御部6を介して記憶部5に入力する。そして、記憶部5に記憶されている圧縮されたデータを読み出し、圧縮されたデータは画像データ伸長部4に入力される。この圧縮されたデータには、基準となる断層像データS11の圧縮データと、複数の差分断層像データA21、B21、・・・を圧縮したデータが含まれる。例えば、同一のフォルダに格納しておくことで、関連した圧縮データの検索及び読み出しが容易になる。
画像データ伸長部4は、まず、JPEG等の圧縮技術で圧縮された断層像データS11を伸長する(ステップS11)。この断層像データS11は全ての断層像データを復元する際の基準となるものである。
次に、基準ボリュームVを復元するために、画像データ伸長部4は、差分断層像データA21〜Ann−1を伸長する(ステップS12)。差分断層像データA21は断層像データS12と断層像データS11との差(A21=S12−S11)であるため、先に伸長された断層像データS11と差分断層像データA21(=S12−S11)とを加算することで、断層像データS12を復元する。
次に、復元された断層像データS12と差分断層像データA32(=S13−S12)とを加算することで、断層像データS13を復元する。このように、加算処理を行うことで断層像データS1nまでデータを復元し、ボリュームデータVを復元する。
次に、画像データ伸長部4は、差分断層像データB21〜Bnn−1を伸長する(ステップS14)。さらに、基準となる差分断層像データΔS21も伸長する。差分断層像データB21は差分断層像データΔS22と差分断層像データΔS21との差(B21=ΔS22−ΔS21)であるため、伸長された差分断層像データΔS21と差分断層像データB21(=ΔS22−ΔS21)とを加算することで、差分断層像データΔS22を復元する。
また、差分断層像データB32は差分断層像データΔS23と差分断層像データΔS22との差(B32=ΔS23−ΔS22)であるため、復元された差分断層像データΔS22と差分断層像データB32(=ΔS23−ΔS22)とを加算することで、差分断層像データΔS23を復元する。
同様に、復元された差分断層像データΔS23と差分断層像データB43(=ΔS24−ΔS23)とを加算することで、差分断層像データΔS24を復元する。そして、ΔS2nまで復元し、図7(a)に示す差分ボリュームデータΔV21を復元する(ステップS15)。
次に、復元されたボリュームデータVと差分ボリュームデータΔV21、ΔV31、・・・、ΔVn1とからボリュームデータV〜Vを復元する(ステップS16)。具体的には、伸長された差分断層像データΔS21(=S21−S11)に、先に復元された断層像データS11を加算することで、断層像データS21を復元する。
さらに、復元された差分スライスデータΔS22(=S22−S12)と、先に復元された断層像データS12とから断層像データS22を復元する(ステップS16)。同様に、断層像データS23、S24・・・S2nを復元し、図4(a)に示すボリュームデータVを復元する。ボリュームデータV〜VもボリュームデータVと同じ処理を繰り返すことで復元される。
このように、基準となる断層像データS11、差分断層像データΔS21、ΔS31、・・・、ΔSn1、及び差分断層像データA21、B21、・・・・に基づいて元のボリュームデータを復元することが可能となる。つまり、基準となる断層像データS11と、差分断層像データΔS21、ΔS31、・・・、ΔSn1はそのまま圧縮し、残りの断層像データについては、基準となる断層像データS11等との差分という形で圧縮することで、総データ容量を小さくすることが可能となる。
(変形例1)
次に、この発明の実施形態に係る医用画像データ保管装置の別の動作について、図9を参照しつつ説明する。図9は、時系列に沿って得られたボリュームデータの概念図である。
この変形例においては、複数のボリュームデータを複数のグループに分割して、各グループ内で上述した圧縮処理を行う。時間T〜時間Tまでの間にボリュームデータV〜Vを取得した場合について説明する。例えば、時間T〜時間Tまでの間をグループ1とし、時間Tm+1〜時間Tまでの間をグループ2として、2つのグループに分割する。このグループ分割は、操作者が操作卓7から指示することにより行われる。制御部6はその指定に従って記憶部5に一時的に記憶されているボリュームデータをグループ分けする。この制御部6がこの発明の「分割手段」に相当する。なお、この変形例1においては、2つのグループに分けたが、3つ以上のグループに分けても構わない。
従って、ボリュームデータV〜Vがグループ1に属し、ボリュームデータVm+1〜Vがグループ2に属することになる。そして、グループごとに上述した圧縮処理を施す。
例えば、グループ1(V〜V)に属するボリュームデータVを基準ボリュームデータに指定し、その基準ボリュームデータを基にしてボリュームデータ間で差分を算出し、さらに、基準ボリュームデータ内、及び差分ボリュームデータ内において差分断層像データを作成して、その差分断層像データを圧縮する。具体的には、ボリュームデータVと基準ボリュームデータVとの差を算出する。グループ1においては、その算出をボリュームデータVまで行う。
また、グループ2(Vm+1〜V)に属するボリュームデータVm+1を基準ボリュームデータに指定し、その基準ボリュームデータを基にしてボリュームデータ間で差分を算出し、さらに、基準ボリュームデータ内、及び差分ボリュームデータ内において差分断層像データを作成して、その差分断層像データを圧縮する。このグループ2においては、ボリュームデータVまで差分処理を行う。
このように、複数のボリュームデータをグループ分けして圧縮処理を行うことにより、ボリュームデータの量が多い場合であっても、圧縮処理を速く行うことができる。
(変形例2)
次に、この発明の実施形態に係る医用画像データ保管装置の別の動作について、図10及び図11を参照しつつ説明する。図10は、時系列に沿って得られたボリュームデータの概念図である。図11は、この発明の実施形態に係る医用画像データ保管装置の圧縮動作を順番に示すフローチャートである。
この変形例においては、時間に対して形状が周期的に変化する診断部位(例えば、心臓)を連続して撮影した場合のボリュームデータの圧縮方法について説明する。図10に示すように、心電波形が周期的に変化し、その変化に同期して診断部位が撮影された場合について説明する。
同図に示すように、第1周期、第2周期、第3周期、・・・に対応して心電波形が得られ、その心電波形に同期してボリュームデータV11、V12、・・・取得されている。また、第1周期内においては、ボリュームデータV11、V12、V13が取得され、第2周期内においては、ボリュームデータV21、V22、V23が取得されたとする。同様に、第3周期内においては、ボリュームデータV31〜V33が取得され、第n周期内においては、ボリュームデータVn1〜Vn3が取得されたとする。
まず、基準となる周期が指定、選択される(ステップS21)。この例においては、第1の周期が基準となり、第1周期内の複数のボリュームデータ(V11、V12、V13)が基準ボリュームデータとなる。この指定は、操作者が操作卓7から行う。また、操作者が指定する代わりに、制御部6によって自動的に第1周期を基準としても構わない。なお、操作卓7又は制御部6がこの発明の「選択手段」に相当する。
まず、差分画像データ作成部2によってボリュームデータ間で差分処理が行われることより、差分ボリュームデータが作成される(ステップS22)。図10に示すように、第1周期内の基準ボリュームとなるボリュームデータV11と、第2周期内のボリュームデータV21との間で差分処理を行うことによって、差分ボリュームデータを作成する。この第1周期内のボリュームデータV11と第2周期内のボリュームデータV21とは、心電波形が同一の位相を有しているため、その差分量が比較的小さくなると考えられる。ボリュームデータV11は第1の周期内の所定の時間位置で取得され、ボリュームデータV21は第2の周期内において同じ時間位置で取得されているため、ボリュームデータV11、V21は心電波形の同一位相位置で取得されていることになる。この差分ボリュームデータを作成する処理内容は、上述したステップS03における処理内容と同じである。
基準ボリュームデータV11はn枚の断層像データで構成され、ボリュームデータV21もn枚の断層像データで構成されている。そして、ステップS03における処理と同じように、基準ボリュームデータV11内の1枚目の断層像データと、その断層像データに対応する、ボリュームデータV21の1枚目の断層像データとを比較し、差分処理を行うことによって差分断層像データ(この発明の「第4の差分データ」に相当する)を作成する。
上述したように、この差分処理は、断層像データの画素値の差を算出するものであり、全ての座標の画素値の差を算出して差分断層像データを作成する。
ボリュームデータV11とV12とは、第1周期と第2周期の違いだけで、心電波形の位相が同一の時点で撮影されている(周期内において同じ時間位置に撮影されている)ため、ボリュームデータV11の各スライス位置における断層像データと、その断層像データに対応する、ボリュームデータV22の断層像データとは、同じ位相の断層像を表している。同一位相であるため、第1周期と第2周期との間の変化量(断層像データの差分)は比較的小さいと考えられ、差分断層像データの各画素の画素値は小さくなると考えられる。
同様に、基準ボリュームデータV11内の2枚目の断層像データと、その断層像データに対応する、ボリュームデータV21の2枚目の断層像データとを比較し、差分処理を行うことにより差分断層像データ(この発明の「第4の差分データ」に相当する)を作成する。
そして、断層像データの枚数分(1ボリュームデータ分)、上記の差分処理を行うことにより、差分断層像データからなる差分ボリュームデータを作成する。この例においては、各ボリュームデータはn枚の断層像データあらなるため、n枚数分、上記の処理を行う。
次に、基準ボリュームデータV11と第3周期内のボリュームデータV31との間で差分処理を行うことにより、上述と同様に差分ボリュームデータを作成する。さらに、基準ボリュームV11と第4周期内のボリュームデータV41との間で差分処理を行うことにより、差分ボリュームデータを作成する。このように、同一位相に対して得られたボリュームデータ間で差分処理を行うことにより、差分ボリュームデータを作成する。第n周期内のボリュームデータVn1まで差分処理を行う。これらの処理内容もステップS03における処理内容と同じである。
次に、第1周期内のボリュームデータV12を基準ボリュームとし、ボリュームデータV12と同一の位相時点で得られたボリュームデータ間で差分処理を行う。この場合、基準ボリュームデータV12と第2周期内のボリュームデータV22との間で差分処理を行うことにより、差分ボリュームデータを作成する。さらに、基準ボリュームデータV12と第3周期内のボリュームデータV32との間で差分処理を行うことにより、差分ボリュームデータを作成する。第n周期内のボリュームデータVn2まで差分処理を行う。これらの処理内容もステップS03における処理内容と同じである。
同様に、第1周期内のボリュームデータV13を基準ボリュームとして、同一の位相に対して得られたボリュームデータ間で差分処理を行うことにより、差分ボリュームデータを作成する。そして、第n周期内のボリュームデータVnnまで差分処理を行う。
次に、基準ボリュームデータV11、V12、V13内において断層像データ間で差分処理を行うことにより、差分断層像データを作成する(ステップS23)。同様に、ステップS22で得られた差分ボリュームデータ内の差分断層像データ(この発明の「第4の差分データ」に相当する)間で差分処理を行うことにより、差分断層像データ(この発明の「第5の差分データ」に相当する)を作成する。この処理内容は、上述したステップS04における処理内容と同じである。
上述したように、基準ボリュームデータV11内の1枚目の断層像データと2枚目の断層像データとの差分を算出することにより、差分断層像データを作成する。2枚目の断層像データは、1枚目の断層像データに隣接しているため、その変化量は小さいと考えられる。従って、差分断層像データの画素値は小さくなり、元の断層像データよりも少ないビット数で符号化することができるため、元の断層像データをそのまま圧縮するよりも、差分断層像データを圧縮する方がデータ容量を小さくすることが可能となる。
さらに、2枚目の断層像データと3枚目の断層像データとの差分を算出することにより、差分断層像データを作成する。同様に、n枚目までの差分断層像データを作成する。差分断層像データは、互いに隣り合う断層像データの差であるため、その変化量は小さくなると考えられる。
そして、上述したステップS05と同様に、最終的に得られた差分断層像データを既存の圧縮方法(例えば、JPEG等)によって圧縮する(ステップS24)。さらに、基準となる1枚目の断層像データを既存の圧縮方法で圧縮する。このように、隣接する断層像データで差分をとることで、少ないビット数で符号化できるため、圧縮後のデータ容量を小さくすることが可能となる。
次に、ステップS22で作成された差分ボリュームデータ内における差分処理について説明する。差分ボリュームデータ内における1枚目の差分断層像データと2枚目の差分断層像データとの差分を算出することにより、それらの差分断層像データ(この発明の「第5の差分データ」に相当する)を作成する。2枚目の差分断層像データは、1枚目の差分断層像データに隣接しているため、その変化量は小さいと考えられる。従って、元の断層像データよりも差分断層像データの方が少ないビット数で符号化でき、圧縮後のデータ容量を小さくすることが可能となる。
さらに、2枚目の差分断層像データと3枚目の差分断層像データとの差分を算出することにより、それらの差分断層像データを作成する。同様に、n−1枚目とn枚目との差分断層像データの差分を算出することにより、それらの差分断層像データを作成する。この差分断層像データ同士を差分して得られた差分断層像データは、断層像データの同一位相間の変化量と、位置に対する変化量とを表していることになる。
そして、最終的に得られた差分断層像データ(この発明の「第5の差分データ」に相当する)を既存の圧縮方法によって圧縮し(ステップS24)、記憶部5等に記憶、保存する。
以上のように、同一位相位置で得られた断層像データ間で差分を算出することによって、比較的変化が小さい断層像データ間で差分を取ることができ、差分後のデータの画素値を小さくすることが可能となる。その結果、元の断層像データよりも差分断層像データの方が、少ないビット数で符号化することが可能となり(総ビット数が小さくなる)、圧縮後のデータ容量を小さくすることが可能となる。
この変形例における圧縮データの伸長(解凍)方法は、図8を参照して説明した方法と同じである。第1の周期内のボリュームデータV11〜V13内の第1枚目の断層像データと差分断層像データとを用いて、まず、ボリュームデータV11〜V13を復元する。さらに、ボリュームデータV11〜V13と差分断層像データとを用いてボリュームデータV21、V22、・・・を復元することにより、全てのボリュームデータを復元する。
この発明の実施形態に係る医用画像データ保管装置の概略構成を示すブロック図である。 この発明の実施形態に係る医用画像データ保管装置の圧縮動作を順番に示すフローチャートである。 時系列に沿って連続して得られたボリュームデータの概念図である。 差分ボリュームデータを作成する差分処理を説明するための図である。 時系列に沿って連続して得られた差分ボリュームデータの概念図である。 差分断層像データを作成する差分処理を説明するための図である。 差分断層像データを作成する差分処理を説明するための図である。 この発明の実施形態に係る医用画像データ保管装置の伸長動作を順番に示すフローチャートである。 時系列に沿って連続して得られたボリュームデータの概念図である。 時系列に沿って連続して得られた、周期的に変化する診断部位のボリュームデータの概念図である。 この発明の実施形態に係る医用画像データ保管装置の別の圧縮動作を順番に示すフローチャートである
符号の説明
1 医用画像データ取得部
2 差分画像データ生成部
3 画像データ圧縮部
4 画像データ伸長部
5 記憶部
6 制御部
7 操作卓
8 表示装置

Claims (16)

  1. 画像撮影装置により被検体の診断部位を撮影することで得られた複数の画像データを圧縮する医用画像データ圧縮方法であって、
    前記画像データ同士の差を算出することによって差分を示す差分データを作成する差分ステップと、
    前記複数の画像データのうち基準となる基準画像データ及び前記差分データを圧縮して記憶装置に記憶する圧縮ステップと、
    を含むことを特徴とする医用画像データ圧縮方法。
  2. 画像撮影装置により被検体の診断部位を撮影することで得られた複数の断層像データからなるボリュームデータを圧縮する医用画像データ圧縮方法であって、
    前記ボリュームデータ内の所定のスライス位置の第1の断層像データと、前記所定のスライス位置に隣接する他のスライス位置の第2の断層像データとの差を算出することによって差分を示す第1の差分データを作成する差分ステップと、
    前記複数の断層像データのうち基準となる基準断層像データ及び前記第1の差分データを圧縮して記憶装置に記憶する圧縮ステップと、
    を含むことを特徴とする医用画像データ圧縮方法。
  3. 画像撮影装置により被検体の同じ診断部位を所定時間ごとに撮影することで得られた複数のボリュームデータを圧縮する医用画像データ圧縮方法であって、
    前記複数のボリュームデータから基準となるボリュームデータを選択する選択ステップと、
    前記選択された基準ボリュームデータと他のボリュームデータとの差を算出することによって差分ボリュームデータを作成する第1の差分ステップと、
    前記基準ボリュームデータ及び前記差分ボリュームデータを圧縮して記憶装置に記憶する圧縮ステップと、
    を含むことを特徴する医用画像データ圧縮方法。
  4. 前記選択ステップの前に、前記複数のボリュームデータを所定の数のグループに分割する分割ステップを更に含み、
    前記選択ステップでは、前記グループごとに基準となるボリュームデータを選択し、
    前記第1の差分ステップでは、前記グループごとに選択された基準ボリュームデータと他のボリュームデータとの差を算出することによって差分ボリュームデータを作成し、
    前記圧縮ステップでは、前記基準ボリュームデータ及び前記グループごとに作成された前記差分ボリュームデータを圧縮して記憶装置に記憶することを特徴とする請求項3に記載の医用画像データ圧縮方法。
  5. 前記第1の差分ステップは、前記基準ボリュームデータ内の所定のスライス位置の断層像データと、前記他のボリュームデータ内の前記所定のスライス位置と同じスライス位置の断層像データとの差を算出することによって差分を示す第2の差分データを作成し、全てのスライス位置について前記算出を行う第2の差分ステップと、
    前記所定のスライス位置に対応する第2の差分データと、それに隣接する他の第2の差分データとの差を算出することによって第3の差分データを作成する第3の差分ステップと、を含み、
    前記圧縮ステップでは、前記基準ボリュームデータ内における基準となる基準断層像データ及び前記第3の差分データを圧縮して記憶装置に記憶することを特徴とする請求項3又は請求項4のいずれかに記載の医用画像データ圧縮方法。
  6. 前記第2の差分ステップでは、前記所定のスライス位置の断層像データの画素値と、前記所定の位置と同じスライス位置の断層像データの画素値との差を算出することによって差分を示す第2の差分データを作成し、全てのスライス位置について前記算出を行い、
    前記第3の差分ステップでは、前記所定のスライス位置に対応する第2の差分データの画素値と、それに隣接する他の第2の差分データの画素値との差を算出することによって差分を示す第3の差分データを作成することを特徴とする請求項5に記載の医用画像データ圧縮方法。
  7. 画像撮影装置により、周期的に形状が変化する診断部位を、周期ごとに前記変化に同期して撮影することで得られた複数のボリュームデータの圧縮方法であって、
    前記複数のボリュームデータから基準となる周期を選択する選択ステップと、
    前記基準となる周期内の所定の時間位置におけるボリュームデータと、他の周期内の前記時間位置と同一の時間位置におけるボリュームデータとの差を算出することによって差分ボリュームデータを作成する第1の差分ステップと、
    前記基準となる周期内のボリュームデータ及び差分ボリュームデータを圧縮して記憶装置に記憶する圧縮ステップと、
    を含むことを特徴とする医用画像データ圧縮方法。
  8. 前記第1の差分ステップは、前記基準となる周期内の所定の時間位置におけるボリュームデータ内の所定のスライス位置の断層像データと、他の周期内の前記時間位置と同一の時間位置におけるボリュームデータ内の前記所定のスライス位置と同じスライス位置の断層像データとの差を算出することによって差分を示す第4の差分データを作成し、全てのスライス位置について前記算出を行う第2の差分ステップと、
    前記所定のスライス位置に対応する第4の差分データと、それに隣接する他の第4の差分データとの差を算出することによって差分を示す第5の差分データを作成する第3の差分ステップと、を含み、
    前記圧縮ステップでは前記基準となる周期内のボリュームデータ内における基準となる基準断層像データ及び前記第5の差分データを圧縮して記憶装置に記憶することを特徴とする請求項7に記載の医用画像データ圧縮方法。
  9. 画像撮影装置により被検体の診断部位を撮影することで得られた複数の画像データを圧縮して保管する医用画像データ保管装置であって、
    前記画像データ同士の差分を算出することによって差分を示す差分データを作成する差分データ作成手段と、
    前記複数の画像データのうち基準となる基準画像データ及び前記差分データを圧縮して記憶するデータ保管手段と、
    を有することを特徴とする医用画像データ保管装置。
  10. 画像撮影装置により被検体の診断部位を撮影することで得られた複数の断層像データからなるボリュームデータを圧縮して保管する医用画像データ保管装置であって、
    前記ボリュームデータ内の所定のスライス位置の第1の断層像データと、前記所定のスライス位置に隣接する他のスライス位置の第2の断層像データとの差を算出することによって差分を示す第1の差分データを作成する差分データ作成手段と、
    前記複数の断層像データのうち基準となる基準断層像データ及び第1の差分データを圧縮して記憶する画像データ保管手段と、
    を有することを特徴とする医用画像データ保管装置。
  11. 画像撮影装置により被検体の同じ診断部位を所定時間ごとに撮影することで得られた複数のボリュームデータを圧縮して保管する医用画像データ保管装置であって、
    前記複数のボリュームデータから基準となるボリュームデータを選択する基準ボリュームデータ選択手段と、
    前記選択された基準ボリュームデータと他のボリュームデータとの差を算出することによって差分ボリュームデータを作成する差分データ作成手段と、
    前記基準ボリュームデータ及び前記差分ボリュームデータを圧縮して記憶する画像データ保管手段と、
    を有することを特徴とする医用画像データ保管装置。
  12. 前記複数のボリュームデータを所定の数のグループに分割する分割手段を更に有し、
    前記選択手段は、前記グループごとに基準となるボリュームデータを選択し、
    前記差分データ作成手段は、前記グループごとに選択された基準ボリュームデータと他のボリュームデータとの差を算出することによって差分ボリュームデータを作成し、
    前記画像データ保管手段は、前記基準ボリュームデータ及び前記グループごとに作成された前記差分ボリュームデータを圧縮して記憶することを特徴とすることを特徴とする請求項11に記載の医用画像データ保管装置。
  13. 前記差分データ作成手段は、前記基準ボリュームデータ内の所定のスライス位置の断層像データと、前記他のボリュームデータ内の前記所定のスライス位置と同じスライス位置の断層像データとの差を算出することによって第2の差分データを作成し、全てのスライス位置について前記算出を行い、前記所定のスライス位置に対応する第2の差分データと、それに隣接する他の第2の差分データとの差を算出することによって第3の差分データを作成し、
    前記画像データ保管手段は、前記基準ボリュームデータ内における基準となる基準断層像データ及び前記第3の差分データを圧縮して記憶することを特徴とする請求項11又は請求項12のいずれかに記載の医用画像データ保管装置。
  14. 前記差分データ作成手段は、前記所定のスライス位置の断層像データの画素値と、前記所定の位置と同じスライス位置の断層像データの画素値との差を算出することによって差分を示す第2の差分データを作成し、全てのスライス位置について前記算出を行い、前記所定のスライス位置に対応する第2の差分データの画素値と、それに隣接する他の第2の差分データの画素値との差を算出することによって差分を示す第3の差分データを作成することを特徴とする請求項13に記載の医用画像データ保管装置。
  15. 画像撮影装置により、周期的に形状が変化する診断部位を、周期ごとに前記変化に同期して撮影することで得られた複数のボリュームデータを圧縮して保管する医用画像データ保管装置であって、
    前記複数のボリュームデータから基準となる周期を選択する選択手段と、
    前記基準となる周期内の所定の時間位置におけるボリュームデータと、他の周期内の前記時間位置と同一の時間位置におけるボリュームデータとの差を算出することによって差分ボリュームデータを作成する差分データ作成手段と、
    前記基準となる周期内のボリュームデータ及び前記差分ボリュームデータを圧縮して記憶する画像データ保管手段と、
    を有することを特徴とする医用画像データ保管装置。
  16. 前記差分データ作成手段は、前記基準となる周期内の所定の時間位置におけるボリュームデータ内の所定のスライス位置の断層像データと、他の周期内の前記時間位置と同一の時間位置におけるボリュームデータ内の前記所定のスライス位置と同じスライス位置の断層像データとの差を算出することによって差分を示す第4の差分データを作成し、全てのスライス位置について前記算出を行い、
    前記所定のスライス位置に対応する第4の差分データと、それに隣接する他の第4の差分データとの差を算出することによって差分を示す第5の差分データを作成し、
    前記画像データ保管手段は、前記基準となる周期内のボリュームデータ内における基準となる基準断層像データ及び前記第5の差分データを圧縮して保管することを特徴とする請求項15に記載の医用画像データ保管装置。
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