JP2006006353A - ツボ押し具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 足裏に心地良い刺激を与えるとともに足裏の蒸れを防止する。
【解決手段】 中敷き10の足載せ面11に形成される複数の押圧突起12は、内部に空洞部14を備える中空突起15と、内部に樹脂材料が充填される中実突起16とにより構成されている。空洞部14によって中空突起15の壁部19は弾性変形が可能な厚さに形成されており、中空突起15は中実突起16に比べて構造的に柔らかな変形特性を有している。大きな荷重がかけられると、中実突起16は突出状態を保持する一方、中空突起15は圧縮状態に弾性変形する。つまり、歩行運動に伴って中空突起が突出状態と圧縮状態に変形するため、使用者に対して変化に富んだ心地良い刺激を与えることができる。また、中空突起15の先端には通気孔20が形成されており、中空突起15の圧縮変形に伴って、通気孔20から空気が足裏に吹き付けられ、足裏の蒸れを防止することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、足裏のツボを刺激するツボ押し具に関する。
歩行時に足裏のツボを刺激することにより、血行を良くして疲労回復や健康増進を図るようにしたツボ押し具として、たとえば、履物内に収容して使用される中敷きが開発されている。このような中敷きは足裏のツボに対応した突起部を備えており、使用者の歩行運動に伴って突起部が足裏のツボを刺激するようになっている。また、使用者の好みに応じたツボを刺激するため、突起部の位置や形状を変更可能とした中敷きも開発されている(たとえば、特許文献1参照)。
また、使用者に清涼感を与えるため、履物内の蒸れを解消するようにした中敷きも開発されている(たとえば、特許文献2参照)。この中敷きには薄板袋状のポンプ機構が組み込まれており、使用者の歩行運動によってポンプ機構が作動すると、中敷きの爪先部から空気が吹き出され、履物内の蒸れを解消するようになっている。
特開2003−38206号公報 実開平2−143009号公報
しかしながら、特許文献1に記載された中敷きにあっては、使用者の好みに応じて突起部の位置を変更できるものの、使用者は単調な刺激しか得ることができず、使用者の満足感を高めることは困難となっていた。
また、特許文献2に記載された中敷きにあっては、爪先部から空気を吹き出させるものであるため、足裏全体の蒸れを解消することは困難であった。さらに、中敷きに袋状のポンプ機構を組み込むことは、中敷きの大型化や高コスト化を招くことになる。特に、ビジネスシューズ等に収容される中敷きにあっては、中敷きの厚さ寸法が制限されるため、中敷きにポンプ機構を組み込むことは困難となっていた。
本発明の目的は、使用者に対して変化に富んだ刺激を与えることにより、使用者の満足感を高めるようにしたツボ押し具を提供することにある。
本発明の目的は、ツボ押し具の大型化や高コスト化を招くことなく、足裏の蒸れを防止するようにしたツボ押し具を提供することにある。
本発明のツボ押し具は、ベース部材の足載せ面に複数の押圧突起を形成し、前記押圧突起の少なくともいずれか1つに空洞部を形成し、前記ベース部材にかかる荷重により、前記空洞部を備える押圧突起を圧縮状態に弾性変形させることを特徴とする。
本発明のツボ押し具は、前記空洞部を備える押圧突起の先端に通気孔を形成し、前記押圧突起が圧縮状態に弾性変形する際に、前記通気孔を介して前記空洞部内の空気を吐出させることを特徴とする。
本発明のツボ押し具は、前記ベース部材の裏面側に前記空洞部を開口し、前記ベース部材に複数の貫通孔を形成し、前記押圧突起が圧縮状態に弾性変形する際に、前記ベース部材の裏面側に吐出される前記空洞部内の空気を、前記貫通孔を介して前記ベース部材の足載せ面側に案内することを特徴とする。
本発明のツボ押し具は、前記押圧突起の少なくともいずれか1つに嵌合する取付孔を備え、前記ベース部材に着脱自在に装着される押圧駒を有することを特徴とする。
本発明のツボ押し具は、前記ベース部材は履物内に収容される中敷きであることを特徴とする。
本発明によれば、ベース部材にかかる荷重により、空洞部を備える押圧突起を圧縮状態に弾性変形させるようにしたので、足裏を刺激する押圧力の分布を変化させることができ、使用者に対して変化に富んだ心地良い刺激を与えることができる。
また、空洞部を備える押圧突起の先端に通気孔を形成するようにしたので、押圧突起が圧縮状態に弾性変形する際に、使用者の足裏に空洞部内の空気を吹き付けることができ、足裏の蒸れを解消することができる。しかも、押圧突起がポンプ機構として機能するため、足裏の蒸れを解消するために新たな部材を設ける必要がなく、ツボ押し具の小型化や低コスト化を達成することができる。
また、ベース部材の裏面側に空洞部を開口させ、ベース部材に複数の貫通孔を形成するようにしたので、押圧突起が圧縮状態に弾性変形する際に、貫通孔から使用者の足裏に空洞部内の空気を吹き付けることができ、足裏の蒸れを解消することができる。しかも、押圧突起がポンプ機構として機能するため、足裏の蒸れを解消するために新たな部材を設ける必要がなく、ツボ押し具の小型化や低コスト化を達成することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1(A)は本発明の一実施の形態であるツボ押し具の中敷き10を示す平面図であり、図1(B)は中敷き10を示す側面図である。また、図2は履物S内に収容される中敷き10の収容状態を示す斜視図である。
図1(A)および(B)に示すように、ベース部材としての中敷き10は、弾性を有する樹脂材料やゴム材料(以下、樹脂材料等という)を用いてほぼ足形の平板状に形成されており、中敷き10の足載せ面11には複数の押圧突起12が一体に形成されている。図示するように複数の押圧突起12は、同一の間隔Lで規則的に配列されており、足載せ面11のほぼ全体に広がるようになっている。また、中敷き10には押圧突起12に隣接して複数の貫通孔13が形成されており、これらの貫通孔13も足載せ面11のほぼ全体に広がるようになっている。そして、図2に示すように、使用者の足裏と中敷き10の足載せ面11とを対向させるため、中敷き10は足載せ面11を上方に向けた状態で履物S内に収容されることになる。
図3(A)は中敷き10の一部を拡大して示す斜視図であり、図3(B)は(A)のa−a線に沿って中敷き10を示す断面図である。図3(A)および(B)に示すように、中敷き10に形成される複数の押圧突起12として、内部に空洞部14が形成される中空突起15と、内部に樹脂材料等が充填される中実突起16とが設けられており、それぞれの突起先端は球面に形成されている。中空突起15に形成される空洞部14は、中敷き10の裏面17側から伸びる中空孔18を備えており、この中空孔18によって中空突起15の壁部19は弾性変形が可能な厚みに形成されている。また、中空突起15の先端には通気孔20が形成されており、通気孔20を介して空洞部14は足載せ面11側に連通することになる。
このような空洞部14を備える中空突起15は、内部に樹脂材料等が充填される中実突起16に比べて、構造的に柔らかな変形特性を有するため、中敷き10に所定値を超えて荷重が加えられると、中空突起15は図示する突出状態から後述する圧縮状態に弾性変形することになる。なお、中敷き10に所定値を超えて荷重が加えられた場合であっても、中実突起16は図示する突出状態を保持することになる。
続いて、中敷き10による指圧作用について説明する。図4(A)は中敷き10にかかる荷重が減少したときの状態を示す説明図であり、図4(B)は中敷き10にかかる荷重が増大したときの状態を示す説明図である。履物S内に収容される中敷き10には、使用者の体重つまり荷重がかけられており、この荷重の大きさは使用者の歩行運動に伴って刻々と変化するようになっている。つまり、歩行運動の着地動作にあっては、中敷き10の踵部10aにかかる荷重が増大し、爪先部10bにかかる荷重が減少する一方、歩行運動の蹴り出し動作にあっては、爪先部10bにかかる荷重が増大し、踵部10aにかかる荷重が減少することになる。このように、使用者が歩行運動を行うことによって、中敷き10にかかる荷重は大きく変動するようになっている。
図4(A)に示すように、中敷き10にかかる荷重が抜けた場合には、中空突起15は突出状態に戻るため、中空突起15と中実突起16との高さ寸法がほぼ同一となり、白抜きの矢印で示すように、足裏はほぼ均一な押圧力で刺激されることになる。一方、図4(B)に示すように、中敷き10に十分な荷重がかかる場合には、中空突起15が圧縮状態に弾性変形するため、中空突起15の高さ寸法が中実突起16よりも低くなり、中空突起15による押圧力と中実突起16による押圧力とが相違することになる。このように、使用者の歩行運動に伴って中空突起15が突出状態と圧縮状態とに変形することにより、足裏を刺激する押圧力の分布特性を変化させることができるため、従来のように単調な刺激を使用者に対して与えることがなく、使用者に対して変化に富んだ心地良い刺激を与えることが可能となる。
次いで、中敷き10による通気作用について説明する。図4(B)に示すように、荷重がかけられて中空突起15が圧縮状態に変形すると、空洞部14内の空気が通気孔20から足裏に対して吹き付けられることになる。ここで、図3(A)および(B)に示すように、中空突起15の先端には、通気孔20から放射方向に伸びる複数の通気溝21が形成されており、空洞部14内の空気は通気孔20から通気溝21を介して案内される。この通気溝21を形成することにより、中空突起15の先端に使用者の足裏が密着する場合であっても、通気溝21を介して確実に空洞部14内の空気を足裏に吹き付けることが可能となる。
また、図4(B)に示すように、中空突起15が圧縮状態に変形すると、空洞部14内の空気は中敷き10の裏面17側にも吐出されることになるが、裏面17側に吐出された空気は、貫通孔13を介して中敷き10の足載せ面11側に案内され、使用者の足裏に吹き付けられることになる。そして、図4(A)に示すように、荷重が抜かれて中空突起15が突出状態に戻ると、貫通孔13や通気孔20を介して足裏近傍の空気が空洞部14内に吸い込まれることになる。
このように、使用者の歩行運動に伴って突出状態と圧縮状態とに変形する中空突起15は、空洞部14内の空気を足裏に吹き付け、足裏近傍の空気を吸引するポンプ機構として機能するため、履物S内の通気性を向上させることができ、足裏の蒸れを防止して使用者に清涼感を与えることができる。また、ツボを刺激する中空突起15に、ポンプ機構としての機能を持たせるようにしたので、複雑な構造を回避することができ、中敷き10の小型化や低コスト化を達成することができる。なお、中敷き10は履物Sに収容されることになるが、中敷き10の裏面17と履物Sの中底との間には隙間が形成されるため、貫通孔13を通過する空気の流れが阻害されることはない。
これまで説明したように、中空突起15や中実突起16を備える中敷き10を使用することによって、足裏の蒸れを防止するとともに心地良いツボ押しの刺激を得ることが可能となるが、後述する押圧駒25を使用すると、ツボ押し効果を更に高めることが可能となる。続いて、ツボ押し効果を高めるための押圧駒25について説明する。図5(A)はツボ押し具の押圧駒25を示す平面図であり、図5(B)は押圧駒25を示す背面図であり、図5(C)は(A)のa−a線に沿って押圧駒25を示す断面図である。
図5(A)および(C)に示すように、押圧駒25は台状の基部26を備えており、基部26の一方面には複数の突起27が形成され、基部26の他方面には複数の取付孔28が形成されている。また、図4(A)〜(C)に示すように、基部26の両側部には長手方向に伸びる薄板状の取り外し片29が形成されており、取り外し片29の先端には上方に伸びる摘み部30が形成されている。なお、図4(B)に示すように、基部26に形成される取付孔28は、中敷き10の中空突起15および中実突起16(以下、中空突起15および中実突起16を押圧突起12と記載する)の間隔と同一の間隔Lで規則的に配列されている。
図6(A)は押圧駒25が装着された中敷き10を示す平面図であり、図6(B)は(A)のa−a線に沿って中敷き10の一部を示す断面図である。中敷き10の押圧突起12と押圧駒25の取付孔28との位置関係を一致させた状態で、押圧駒25を中敷き10に対して押し込むようにすると、図6(A)に示すように、押圧突起12に取付孔28を嵌合させることができる。なお、相互に嵌合する中敷き10や押圧駒25は、樹脂材料等を用いて形成されており、適度な弾性を有するため、嵌合箇所に弛みなどを生じさせることはない。
図6(B)に示すように、装着された押圧駒25は、中敷き10の足載せ面11を部分的に盛り上げるため、足裏を集中的に刺激することができ、ツボ押し効果を飛躍的に高めることができる。このように足裏を刺激する押圧駒25の装着位置は、図6(A)に示す位置に限られることはなく、他の位置に押圧駒25を装着しても良い。中敷き10には押圧突起12が規則的に配列されるため、使用者の好む位置に押圧駒25を装着することができる。なお、押圧駒25を中敷き10から取り外す際には、取り外し片29の摘み部30を指先で摘みながら引き上げ、押圧駒25を押圧突起12から次々と抜くことになる。摘み部30を引き上げることで押圧駒25をしならせると、押圧駒25の取付孔28は一時的に拡張されるため、中敷き10から容易に取り外すことができる。
次いで、中敷き10の汎用性について説明する。図7は中敷き10を示す背面図である。図7に示すように、中敷き10には複数の切取線31が形成されており、これらの切取線31に沿って中敷き10の外縁部を取り除くことにより、1つの中敷き10を様々な足のサイズに対応させることができる。このように、中敷き10に複数の切取線31を形成することにより、サイズ毎に中敷きを設定する必要がないため、中敷き10の汎用性を高めることができ、中敷き10の低コスト化を達成することができる。なお、刻印や印刷により印される切取線31に代えて、中敷き10にミシン目を形成するようにしても良い。
これまで、履物Sの内部に収容する中敷き10について説明したが、ツボ押し具のベース部材としては中敷き10に限られることはなく、ベース部材としてのサンダル32に複数の押圧突起12を形成するようにしても良い。ここで、図8は本発明の他の実施の形態であるツボ押し具のサンダル32を示す平面図である。サンダル32の足載せ面11に、中空突起15と中実突起16とからなる複数の押圧突起12を形成することによっても、前述した効果と同様の効果を得ることができる。また、サンダル32の足載せ面11に、前述した押圧駒25を装着することにより、ツボ押し効果を高めても良いことはいうまでもない。
また、中敷き10やサンダル32は、弾性を有する樹脂材料等を用いて形成されているが、使用時の快適性を向上させるため、樹脂材料等に消臭効果や抗菌効果を有する材料を配合しても良い。さらに、樹脂材料等に消臭効果や抗菌効果を有する材料を配合することなく、複数の取付孔が形成される消臭・抗菌シートを中敷き10やサンダル32に装着することにより、使用時の快適性を高めるようにしても良い。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、中空突起15や中実突起16の形状としては、先端が球面の円柱形状に限られることはなく、他の形状に形成しても良い。また、押圧駒25の形状としては、図5に示す形状に限られることはなく、高さ寸法や長さ寸法などを変更しても良い。さらに、図1(A)に示すように、中敷き10の爪先部10bには、同数の中空突起15と中実突起16とが交互に配置されるのに対して、中敷き10の踵部10aには、中空突起15よりも中実突起16が多く配置されているが、このような配置に限られることはなく、中空突起15や中実突起16の配置を変更しても良い。
(A)は本発明の一実施の形態であるツボ押し具の中敷きを示す平面図であり、(B)は中敷きを示す側面図である。 履物内に収容される中敷きの収容状態を示す斜視図である。 (A)は中敷きの一部を拡大して示す斜視図であり、(B)は(A)のa−a線に沿って中敷きを示す断面図である。 (A)は中敷きにかかる荷重が減少するときの状態を示す説明図であり、(B)は中敷きにかかる荷重が増大するときの状態を示す説明図である。 (A)はツボ押し具の押圧駒を示す平面図であり、(B)は押圧駒を示す背面図であり、(C)は(A)のa−a線に沿って押圧駒を示す断面図である。 (A)は押圧駒が装着された中敷きを示す平面図であり、(B)は(A)のa−a線に沿って中敷きの一部を示す断面図である。 中敷きを示す背面図である。 本発明の他の実施の形態であるツボ押し具のサンダルを示す平面図である。
符号の説明
10 中敷き(ベース部材)
10a 踵部
10b 爪先部
11 足載せ面
12 押圧突起
13 貫通孔
14 空洞部
15 中空突起(押圧突起)
16 中実突起(押圧突起)
17 裏面
18 中空孔
19 壁部
20 通気孔
21 通気溝
25 押圧駒
26 基部
27 突起
28 取付孔
29 取り外し片
30 摘み部
31 切取線
32 サンダル(ベース部材)
S 履物

Claims (5)

  1. ベース部材の足載せ面に複数の押圧突起を形成し、
    前記押圧突起の少なくともいずれか1つに空洞部を形成し、
    前記ベース部材にかかる荷重により、前記空洞部を備える押圧突起を圧縮状態に弾性変形させることを特徴とするツボ押し具。
  2. 請求項1記載のツボ押し具において、
    前記空洞部を備える押圧突起の先端に通気孔を形成し、
    前記押圧突起が圧縮状態に弾性変形する際に、前記通気孔を介して前記空洞部内の空気を吐出させることを特徴とするツボ押し具。
  3. 請求項1または2記載のツボ押し具において、
    前記ベース部材の裏面側に前記空洞部を開口し、
    前記ベース部材に複数の貫通孔を形成し、
    前記押圧突起が圧縮状態に弾性変形する際に、前記ベース部材の裏面側に吐出される前記空洞部内の空気を、前記貫通孔を介して前記ベース部材の足載せ面側に案内することを特徴とするツボ押し具。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のツボ押し具において、前記押圧突起の少なくともいずれか1つに嵌合する取付孔を備え、前記ベース部材に着脱自在に装着される押圧駒を有することを特徴とするツボ押し具。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のツボ押し具において、前記ベース部材は履物内に収容される中敷きであることを特徴とするツボ押し具。

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