JP2006003032A - 暖房システム - Google Patents

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JP2006003032A JP2004181318A JP2004181318A JP2006003032A JP 2006003032 A JP2006003032 A JP 2006003032A JP 2004181318 A JP2004181318 A JP 2004181318A JP 2004181318 A JP2004181318 A JP 2004181318A JP 2006003032 A JP2006003032 A JP 2006003032A
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崇 近藤
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Abstract

【課題】 環境への有害度が低く構成が簡単で且つ熱交換率も高く、燃料消費コストも低減できる暖房システムを提供する。
【解決手段】 暖房システム60は、暖房装置としてのペレットストーブ1と、該ペレットストーブ1の内部において燃焼炉の上部近傍に設けられ、ペレットストーブ1で加熱される熱交換器61と、シスターンタンク62と、床面パネル63と、パイプ往路R1と、パイプ往路R2と、パイプ復路R3と、パイプ往路R1に設けられた燃料供給量調整手段としてのサーモスタット64と、循環駆動源としての循環ポンプ65を有している。床面パネル63は、8枚のパネル本体63aと、これらのパネル本体63aの下面に折り返し状に配設された熱媒流路としての放熱パイプ63bを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃焼系の暖房装置を有し、暖房装置自体による暖房機能に加え該暖房装置を熱源として床面や壁面等を同時に暖めることが可能な暖房システムに関する。
石油ストーブやファンヒータ等の燃焼系の暖房装置はその輻射熱や温風により室内を暖める道具として用いられているが、燃焼熱の利用効率は極めて低い。このため、暖房装置の本来の使用に加えて、暖房装置を熱源として床面や壁面、あるいは天井等を同時に暖める種々の暖房システムが提案されている。
特開昭60−152831号公報には、暖房装置の燃焼熱(燃焼ガス)を有効に利用するために、燃焼部の上部近傍に熱交換器を配置して該熱交換器を直接加熱し、加熱された熱媒を床面等に配設された熱交換パネル(放熱手段)に送って循環させる暖房システムが記載されている。
この暖房システムでは、石油等の液体燃料の燃焼カロリーが大きいため、熱交換器の過熱を防止するために熱交換器の下面に円板状のダンパを設け、検知温度情報に基づいてダンパを変位させて熱交換器に対する燃焼炎の当たり具合を調整するようになっている。
近年、環境保護の観点から有害物質の発生が少ない木質系固形燃料を燃料とした暖房装置が普及している。木質系固形燃料としては、例えば木材の破片や紙等を圧縮して玉状ないし棒状に固めたペレットがあり、木質系ペレットを燃料とする室内用暖房装置として、いわゆるペレットストーブと呼ばれるものがある。
ペレットストーブは、内部に燃焼空間を有する筒状の燃焼筐体(ストーブ本体)と、該燃焼筐体の内部に燃料としての木質系ペレットを供給する燃料供給装置を有している。
燃焼筐体の内方底部には木質系ペレットを燃焼させる燃焼炉があり、該燃焼炉に燃焼用の空気を送り込みながら点火ヒータにより木質系ペレットに点火して燃焼させ、燃焼ガスは燃焼筐体の上方に接続された煙突を介して屋外に排出するようになっている。
特開昭60−152831号公報 特開昭61−52164号公報 特開平1−97120号公報 特開平1−109718号公報 特開昭62−19516号公報
特開昭60−152831号公報に記載の暖房システムでは、熱交換器の過熱を防止するためのダンパ及び該ダンパを駆動する複雑な機構が必要であり、構造が複雑で製造コストが高くなるという問題があった。
また、ダンパで燃焼炎の当たり具合を調整した場合、炎の位置によっては煤が多く発生して熱交換器の表面に付着し、これが断熱層を形成して熱交換率を低下させるという問題があった。
また、石油などの液体燃料ストーブの燃焼部の上部近傍に熱交換器を配置して該熱交換器を直接加熱した場合、熱交換器の奪う熱量が多いためにストーブ本来の室内暖房機能が損なわれるという問題もあった。
このような状況から、実際には石油などの液体燃料ストーブを熱源として床面等を同時に暖める暖房システムは実用化に至っておらず、床暖房はボイラーを熱源として液体燃料ストーブとは独立して使用されている。
ペレットストーブを熱源として考えてみた場合、石油ストーブ等に比べて煤の発生量が多く、上記した煤の付着による熱交換率の低下問題に加え、煙突から燃焼熱が逃げる構造であるために熱効率がよいとは言い難い。
本発明は、環境への有害度が低く構成が簡単で且つ熱交換率も高い暖房システムの提供を、その目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者らは、石油などの液体燃料ストーブに比べてペレットストーブでは煙突を介して外に出てしまう熱(暖房に直接寄与しない熱)が極めて多いことに着目した。すなわち、見方を変えれば、暖房に直接寄与しない熱が大量に出るということは、熱交換器に対する熱源としての潜在的な機能が石油などの液体燃料ストーブに比べて極めて大きいということを意味する。
換言すれば、ペレットストーブでは、煙突から熱が逃げる前の段階においては燃焼筐体の内部では余りある熱が利用可能な状態にあるということであり、熱交換器の熱源として利用しても、ストーブ本来の暖房機能もほとんど損なわれないことを意味する。
煤の発生量が多いという点については、燃焼炉の近傍における完全燃焼領域に熱交換器を配置することにより問題を解消できると予測される。
本発明は、このような考えの下、上記目的を達成できる暖房システムの実現を狙ったものである。
具体的には、請求項1記載の発明では、燃焼筐体の内部に燃焼炉を有し、加熱された上記燃焼筐体の放射熱により周囲を暖める暖房装置と、該暖房装置により加熱される熱交換器と、該熱交換器に接続された放熱手段と、上記熱交換器と放熱手段間において熱媒を循環させる循環駆動源を有する暖房システムにおいて、上記暖房装置が、燃料供給手段によりペレット状の固形燃料を供給しながら上記燃焼炉で燃焼させて上記燃焼筐体から排気する構成を有し、上記熱交換器が、上記燃焼筐体の内部における上記燃焼炉の上部近傍に配置されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明では、燃焼筐体の内部に燃焼炉を有し、加熱された上記燃焼筐体の放射熱により周囲を暖める暖房装置と、該暖房装置により加熱される熱交換器と、該熱交換器に接続された放熱手段と、上記熱交換器と放熱手段間において熱媒を循環させる循環駆動源を有する暖房システムにおいて、上記暖房装置が、燃料供給手段によりペレット状の固形燃料を供給しながら上記燃焼炉で燃焼させて上記燃焼筐体から排気する構成を有し、上記熱交換器が、上記燃焼筐体の内部における上記燃焼炉の上部近傍に配置され、上記燃焼筐体の内部における上記熱交換器のさらに上部に、上記燃焼筐体の内部へ室内の空気を上記燃焼筐体の内部空間とは遮断された状態で導入するとともに燃焼熱で暖められた空気を上記燃焼筐体の内部空間とは遮断された状態のまま上記燃焼筐体の外部に吐出させる室内空気導入・吐出手段を有していることを特徴とする。
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の暖房システムにおいて、上記熱交換器が、上記熱媒を移動させる熱交換器本体と、該熱交換器本体の上面に一体に又は接触して設けられた集熱部材を有していることを特徴とする。
請求項4記載の発明では、請求項3記載の暖房システムにおいて、上記集熱部材が、金属製で両端が開放された中空状のパイプ材を複数並置した構成を有していることを特徴とする。
請求項5記載の発明では、請求項1乃至4のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、上記暖房装置により加熱された上記熱媒の温度が所定値に達した場合、上記燃料供給手段の動作を停止する燃料供給量調整手段を有していることを特徴とする。
請求項6記載の発明では、請求項1乃至4のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、上記暖房装置により加熱された上記熱媒の温度を検出する熱媒温度検出手段と、該熱媒温度検出手段からの温度情報に基づいて上記燃料供給手段を制御し燃料供給量を制御する制御手段を有していることを特徴とする。
請求項7記載の発明では、請求項1乃至6のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、上記燃焼炉に燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給手段を有しているとともに、上記燃焼筐体に該燃焼筐体の内部に外部の空気を導入する空気導入口が形成されていることを特徴とする。
請求項8記載の発明では、請求項7記載の暖房システムにおいて、上記空気導入口の開口面積を可変に設けられていることを特徴とする。
請求項9記載の発明では、請求項1乃至8のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、上記固形燃料が、木質系ペレットであることを特徴とする。
請求項10記載の発明では、請求項1乃至8のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、上記固形燃料が、コーヒー粕又はコーヒー粕を主成分とする原料を圧縮したものであることを特徴とする。
請求項11記載の発明では、請求項1乃至10のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、上記放熱手段が、床面に上記熱媒の流路を配設した構成を有していることを特徴とする。
請求項12記載の発明では、請求項1乃至10のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、上記放熱手段が、壁面に上記熱媒の流路を配設した構成を有していることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、燃焼筐体の内部に燃焼炉を有し、加熱された上記燃焼筐体の放射熱により周囲を暖める暖房装置と、該暖房装置により加熱される熱交換器と、該熱交換器に接続された放熱手段と、上記熱交換器と放熱手段間において熱媒を循環させる循環駆動源を有する暖房システムにおいて、上記暖房装置が、燃料供給手段によりペレット状の固形燃料を供給しながら上記燃焼炉で燃焼させて上記燃焼筐体から排気する構成を有し、上記熱交換器が、上記燃焼筐体の内部における上記燃焼炉の上部近傍に配置されていることとしたので、熱交換器の加熱効率を上げることができるとともに、煤が付きにくい状態を維持することができるので、熱交換率の低下を長期に亘って防止することができる。
また、ペレットストーブの煙突から無駄に排出されていた熱を利用して熱交換器を加熱するので、ペレットストーブ本来の暖房機能を損なうことなく床面等の暖房機能を同時に両立させることができ、ボイラー等を使用して床暖房等を別個独立に設ける場合に比べて大幅な設備コストダウンを図ることができる。
請求項2記載の発明によれば、燃焼筐体の内部に燃焼炉を有し、加熱された上記燃焼筐体の放射熱により周囲を暖める暖房装置と、該暖房装置により加熱される熱交換器と、該熱交換器に接続された放熱手段と、上記熱交換器と放熱手段間において熱媒を循環させる循環駆動源を有する暖房システムにおいて、上記暖房装置が、燃料供給手段によりペレット状の固形燃料を供給しながら上記燃焼炉で燃焼させて上記燃焼筐体から排気する構成を有し、上記熱交換器が、上記燃焼筐体の内部における上記燃焼炉の上部近傍に配置され、上記燃焼筐体の内部における上記熱交換器のさらに上部に、上記燃焼筐体の内部へ室内の空気を上記燃焼筐体の内部空間とは遮断された状態で導入するとともに燃焼熱で暖められた空気を上記燃焼筐体の内部空間とは遮断された状態のまま上記燃焼筐体の外部に吐出させる室内空気導入・吐出手段を有していることとしたので、室内温度の急速な立ち上がりと、床暖房等の放熱手段の高い暖房機能を得ることができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載の暖房システムにおいて、上記熱交換器が、上記熱媒を移動させる熱交換器本体と、該熱交換器本体の上面に一体に又は接触して設けられた集熱部材を有していることとしたので、熱交換器の加熱効率を高めることができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の暖房システムにおいて、上記集熱部材が、金属製で両端が開放された中空状のパイプ材を複数並置した構成を有していることとしたので、熱交換器の加熱効率を一層高めることができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項1乃至4のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、上記暖房装置により加熱された上記熱媒の温度が所定値に達した場合、上記燃料供給手段の動作を停止する燃料供給量調整手段を有していることとしたので、沸騰対策用のタンク等を設ける必要がなく、構成の簡易化を図ることができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項1乃至4のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、上記暖房装置により加熱された上記熱媒の温度を検出する熱媒温度検出手段と、該熱媒温度検出手段からの温度情報に基づいて上記燃料供給手段を制御し燃料供給量を制御する制御手段を有していることとしたので、沸騰対策用のタンク等を設ける必要がなく、構成の簡易化を図ることができる。
請求項7記載の発明によれば、請求項1乃至6のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、上記燃焼炉に燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給手段を有しているとともに、記燃焼筐体に該燃焼筐体の内部に外部の空気を導入する空気導入口が形成されていることとしたので、簡単な構成で燃焼用空気を取り入れることができ、燃焼用空気供給手段の小型化に寄与でき、ひいては騒音低下に寄与できる。
請求項8記載の発明によれば、請求項7記載の暖房システムにおいて、上記空気導入口の開口面積を可変に設けられていることとしたので、燃焼用空気供給手段の仕様、ユーザーの使用状況に応じて燃焼効率の最適化を図ることができる。
請求項9記載の発明によれば、請求項1乃至8のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、上記固形燃料が、木質系ペレットであることとしたので、燃焼ガスによる環境への有害度を低減できるとともに燃料コストの低減を図ることができる。
請求項10記載の発明によれば、請求項1乃至8のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、上記固形燃料が、コーヒー粕又はコーヒー粕を主成分とする原料を圧縮したものであることとしたので、燃焼ガスによる環境への有害度を低減できるとともに、廃棄物のリサイクルによって燃料コストを大幅に低減できる。
請求項11記載の発明によれば、請求項1乃至10のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、上記放熱手段が、床面に上記熱媒の流路を配設した構成を有していることとしたので、通常の暖房機能に加えて、燃費の低い床暖房機能を同時に得ることができる。
請求項12記載の発明によれば、請求項1乃至10のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、上記放熱手段が、壁面に上記熱媒の流路を配設した構成を有していることとしたので、通常の暖房機能に加えて、燃費の低い壁面房機能を同時に得ることができる。
以下、本発明の第1の実施形態を図1乃至図13に基づいて説明する。
まず、図1に基づいて、本実施形態における暖房システムの構成の概要を説明する。暖房システム60は、暖房装置としてのペレットストーブ1と、該ペレットストーブ1の内部に設けられ、ペレットストーブ1で加熱される熱交換器61と、熱媒としての不凍液を貯留するシスターンタンク62と、放熱手段としての床面パネル63と、熱交換器61とシスターンタンク62を結ぶ熱媒流路としてのパイプ往路R1と、シスターンタンク62と床面パネル63を結ぶ熱媒流路としてのパイプ往路R2と、床面パネル63と熱交換器61を結ぶ熱媒流路としてのパイプ復路R3と、パイプ往路R1に設けられた燃料供給量調整手段としてのサーモスタット64と、パイプ往路R2に設けられ、熱交換器61と床面パネル63間において熱媒を循環させる循環駆動源としての循環ポンプ65を有している。
床面パネル63は、8枚のパネル本体63aと、これらのパネル本体63aの下面に折り返し状(蛇行状)に配設された熱媒流路としての放熱パイプ63bを有している。放熱パイプ63bの一端側はパイプ往路R2に接続され、他端側はパイプ復路R3に接続されている。
パイプ往路R1、パイプ往路R2、パイプ復路R3、放熱パイプ63bは銅製のパイプ(熱伝導率の高い金属製パイプ)で構成されている。
次に、図2に基づいてペレットストーブ1の全体構成の概要を説明する。ペレットストーブ1は、床面Fに載置されるベース2と、該ベース2上に固定されたストーブ本体3と、同じくベース2上に固定され、ストーブ本体3に木質系固形燃料を供給する燃料供給手段としての木質系固形燃料供給装置4を有している。
ベース2は、ストーブ本体3を固定するための固定面2aと、該固定面よりも低く、木質系固形燃料供給装置4を固定するための固定面2bを有する段差状に形成されており、内部には配管用の空間部を有している。符号2cは脚部を示す。
ストーブ本体3は、内部に燃焼空間5を有する箱状の鉄板製の燃焼筐体6と、燃焼筐体6の内部へ室内の空気を燃焼空間5とは遮断された状態で導入するとともに燃焼熱で直接加熱され、且つ、暖められた空気を燃焼空間5とは遮断された状態のまま燃焼筐体6の外部に吐出させる室内空気導入・吐出手段7の主要部と、木質系固形燃料としての木質系ペレット8を燃焼させるための燃焼炉9と、該燃焼炉9に入れられた木質系ペレット8に点火するための点火手段としてのセラミック棒ヒータ10と、燃焼筐体6の底面側の固定面2aに載置され、燃焼炉9を保持する燃焼炉保持ケース12と、ベース2の内部空間に配設され、燃焼炉9の下面側から燃焼用空気を送る燃焼用空気供給パイプ13と、上面が開口した箱状の灰取り出し用トレイ14と、燃焼筐体6の木質系固形燃料供給装置4側を仕切る鉄板製の断熱壁15等を有している。
熱交換器61は、室内空気導入・吐出手段7の下方であって、燃焼炉9の上部近傍に配置されている。ここで「上部近傍」とは、燃焼炉9で生じる燃焼炎に直接包まれ得る位置であり、燃焼炎の煤が付きにくい位置である。
なお、各構成要素は厚みを有しているが、分かり易いように一部のものだけハッチング表示で区別している(他の図において同じ)。
図示しないが、燃焼筐体6の周囲(上・下面及び木質系固形燃料供給装置4側の側面を除く)は、燃焼筐体6に子供等が直接接触して火傷等をしないように、所定の間隔をおいて防護ネットで覆われている。防護ネットの材料としては強度が有り且つ熱伝導性の低い材料が好ましい。
燃焼用空気供給パイプ13の先端部には灰等の侵入を防止するフィルタ53が設けられている。燃焼筐体6は上面が開口した箱状になっており、上面は図示しない蓋で略密閉されて外気と遮断されている。蓋はメンテナンス時等に外される。底面は、燃焼用空気供給パイプ13と対向する穴とセラミック棒ヒータ10の配線が通る穴があいているだけであり、内部の灰や塵などが外に出ない構造となっている。
燃焼筐体6は鉄板で形成されているが、ステンレスなどの金属やセラミックなどの耐熱性且つ伝熱性を有する材料で形成してもよい(他の鉄板部材において同じ)。本実施形態では燃焼筐体6の放射熱を高めるために、特に、表面積の大きい「しま鋼板」で形成している。
燃焼炉9は、底面側へ向かって径が徐々に小さくなる椀状に形成されており、燃焼炉保持ケース12の上面に形成された図示しない穴に挿入され、フランジ9aで係止されて自重で保持されるようになっている。
フランジ9aの上部には円筒部9cが形成されており、該円筒部9cの側面からセラミック棒ヒータ10が挿入されている。
燃焼炉9の底部には燃焼用空気を取り込むための通気孔9b(図3参照)が多数形成されている。燃焼炉9の椀形状により、木質系固形燃料供給装置4から落下・供給された木質系ペレット8は燃焼炉9の中央部に集まり、燃焼用空気供給パイプ13により下側から供給される燃焼補助空気が燃焼炉9の底部中央で多くなることと相まって、燃焼は燃焼炉9の中央部で最も強くなる。通気孔9bはペレットストーブ1を停止したときや点火の時などに燃焼炉9内の灰を下方に落下させる機能も有している。
燃焼炉保持ケース12は、上面に燃焼炉9の嵌る穴、底面に燃焼用空気供給パイプ13と対向する穴があいているだけの箱状になっており、内部に落下した灰などが外にでない構造となっている。燃焼炉保持ケース12は燃焼筐体6の前面側において燃焼炉9を保持したまま出し入れ可能になっている。断熱壁15の下端側には灰を燃焼炉保持ケース12の上面に落とすための傾斜板50が固定されており、該傾斜板50の下面には垂直なガイド板51が形成されている。傾斜板50の先端は灰を燃焼炉保持ケース12の上面に確実に落とせるように、燃焼炉保持ケース12の上面に入り込んでいる。燃焼筐体6の図中左側において生じる灰は灰取り出し用トレイ14に収容される。
燃焼炉保持ケース12は、灰取り出し用トレイ14の側面14aとガイド板51とによりガイドされて出し入れができるようになっている。
燃焼筐体6の前側板30(図3参照)には、燃焼炉9の点火状態等を目視するためのガラス製の覗き窓16が設けられている。図示しないが、覗き窓16は、灰や煤で汚れた場合には拭き取ることができるように、ヒンジにより開閉可能になっている。
木質系固形燃料供給装置4は、角筒状をなす供給装置本体17と、該供給装置本体17の上部に設けられた燃料収容部としてのホッパ18と、木質系ペレット8を燃焼筐体6の内部に導くためのパイプ状の燃料搬送路19と、該燃料搬送路19内に設けられた搬送部材20と、該搬送部材20を回転駆動する燃料供給用の駆動源としてのモータ21等を有している。
モータ21は、供給装置本体17の内面に固定されたブラケット52に支持されている。
供給装置本体17の上面には、上方開口部を開閉する蓋22がヒンジ23を介して開閉自在に設けられている。木質系固形燃料供給装置4は、ホッパ18内の木質系ペレット8が燃焼筐体6の放射熱により発火しないように、所定の間隔W離されて設置されている。上記断熱壁15と間隔Wとによりホッパ18に対する燃焼筐体6による過熱が良好に防止される。
ホッパ18内の木質系ペレット8は多少暖まる方が燃焼炉9での着火がスムーズになるが、発火するような過熱を避け、安全性を確保しなければならない。間隔Wに断熱材を別途設けてもよい。
ホッパ18の底部は燃料搬送路19に連通している。燃料搬送路19は耐熱性材料(例えばステンレス)で形成されており、略水平に延びてその先端部が燃焼炉9の上部近傍に達するように配置されている。燃料搬送路19の先端部には、搬送された木質系ペレット8を燃焼炉9内に落下させるための樋状のシュート部19aが斜めに形成されている。
燃料搬送路19の先端部から水平及び垂直方向に距離をおいて燃焼炉9に木質系ペレット8を落下させる方式であるので、燃料搬送路19内にある供給前の木質系ペレット8への引火を防止することができる。落下方式の場合、燃料搬送路19の先端部における搬送部材20に対する木質系ペレット8の抵抗が小さくなるので、駆動源(モータ21)を小型にでき、且つ省電力化を図れる利点がある。
搬送部材20は、断面が円形状(楕円形の概念を含む)の金属線材でコイル状(螺旋状)に形成されており、搬送方向後端部のみをモータ21の回転軸に固定されて支持されている。従って、搬送部材20は片持ち方式で支持されており、コイル径よりも内径の大きい燃料搬送路19内で軸方向の振れの自由度と、コイル形状に因る伸縮性の自由度を有している。
この特性により、圧力に対して脆性を有する木質系ペレット8をできるだけ粉砕することなく搬送することができる。
すなわち、コイル間で木質系ペレット8が圧縮されようとしても搬送部材20の上記自由度により加圧状態がすぐに解消され、木質系ペレット8は破壊に至るほどの圧力は受けない。また、搬送部材20の断面は円形状であるので、摩擦によって木質系ペレット8を削る作用は生じない。
図4に示すように、燃料搬送路19は搬送部材20の外径に対して余裕を持つ内径を有しており、木質系ペレット8は燃料搬送路19内を満杯状態ではなく上部に隙間を有する状態の量を維持されて搬送される。
図2に示すように、供給装置本体17の下部には、燃焼用の空気を送るための空気源としての電動ファン(シロッコファン)24が設けられている。電動ファン24は供給装置本体17の下部に形成された図示しない空気取り入れ口から室内の空気を吸引し、送風する。本実施形態では、電動ファン24を後述する室内空気導入・吐出手段7の空気源としても利用しているため、防塵フィルタ25を介してクリーンな空気を送風するようになっている。上記燃焼用空気供給パイプ13と電動ファン24により燃焼用空気供給手段が構成される。
図3に示すように、室内空気導入・吐出手段7は、室内のクリーンな空気を燃焼筐体6の内部に導入するための空気導入部としての空気導入パイプ27と、燃焼筐体6の内部において燃焼炉9の上方であって熱交換器61の上方に配置され、燃焼熱で直接加熱されるとともに空気導入パイプ27により導入された空気を加熱する被加熱体28と、該被加熱体28に対して空気導入パイプ27と交差する方向の側面に設けられた空気吐出部29を有している。
空気導入パイプ27は空気流れの抵抗を少なくするために、直角ではなく緩い角度で配設されている。また、空気導入パイプ27は断熱壁15と燃焼筐体6の側面との間に配設されている(図2参照)。
燃焼用空気供給パイプ13は、電動ファン24に接続された空気導入パイプ27から分岐されており、空気導入パイプ27よりも細径に形成されている。これは燃焼補助のための最適な空気量と室内空気導入・吐出手段7における吐出用の空気量が異なるためである。
空気吐出部29は、燃焼筐体6の前側板30から突出し、これにより空気吹き出し口31が形成されている。空気吹き出し口31の設定位置及び個数は、燃焼筐体6の4側面において任意に設定できる。
本実施形態では、電動ファン24によって吸引した室内の空気を強制的に被加熱体28に導入する構成としたが、空気導入パイプ27又は空気吐出部29に独自の送風源又は吸引源を設ける構成としても同様の空気流を得ることができる。
被加熱体28は、燃焼炉9の燃焼炎熱によって直接加熱され、内部に燃焼筐体6の燃焼空間とは遮断された昇温空間部32を有するケーシング33と、昇温空間部32の遮断状態を維持したままケーシング33を上下方向に貫通する複数の通気道としての通気パイプ34を有している。
ケーシング33は1〜2mm程度の厚みの鉄板で箱状に形成されており、通気パイプ34は所定の位置に形成された穴に鉄製のパイプ材を挿入し、溶接等の手段により気密状態で固定することにより形成されている。通気パイプ34は円筒形に限られないが、円筒形の方が製造が容易である。
空気導入パイプ27と空気吐出部29は、ケーシング33内の昇温空間部32にシールされて連通している。前側板30と空気吐出部29の間もシールされて燃焼筐体6の燃焼空間5とは遮断されている。
空気吐出部29は前側板30との間に長さを有しているが、前側板30に直接接続する構成としてもよい。この場合空気吹き出し口31自体が空気吐出部29となる。
空気吹き出し口31に、上下又は左右方向に風向を変える風向調節羽根を設けてもよい。
空気導入パイプ27からケーシング33内に導入された室内のクリーンな空気は、燃焼筐体6内の燃焼ガスとは完全に遮断された状態で昇温空間部32で暖められるとともに、燃焼ガスが通過することによりより高温となる通気パイプ34の表面に接触してさらに加熱され、燃焼ガスとの遮断状態を維持されたまま空気吹き出し口31から吐出される。
図2に示すように、被加熱体28と燃焼炉9との間隔Hは、燃焼熱による被加熱体28に対する加熱効率が良く、且つ、被加熱体28が存在することによる燃焼筐体6内の燃焼率の低下を来たさない観点から実験的に求められる値である。
通気パイプ34は必ずしも設ける必要はないが、設けることにより昇温空間部32内の空気を短時間に上昇させることができるとともに、燃焼筐体6内における燃焼効率を高めることができる。通気パイプ34を上部が細径となったテーパ状のパイプにすると燃焼空気が上昇する流れをよくでき、燃焼効率を更に高められる。
通気パイプ34を通過した燃焼ガス及び被加熱体28の外を通った燃焼ガスは、燃焼筐体6の上部側面に設けられた排気パイプ35により、室内の空気とは遮断された状態で屋外に排出される。排気パイプ35はそれ自体が屋外に排気するための煙突の機能を有してもよく、既に設置されている煙突に接続するためのダクトのみの機能であってもよい。
排気パイプ35は燃焼筐体6の上面に設けてもよいが、水平方向(横方向)に導くことで燃焼筐体6内の熱の滞留を長引かせることができ、熱の利用効率を高めることができる。
図3に示すように、燃焼炉保持ケース12は、引き出し方向手前側に燃焼筐体6の前側板30の一部をなす取手付きの側板12aを有する箱状に形成されている。セラミック棒ヒータ10は、燃焼炉保持ケース12の円筒部9cに引き出し方向奥側から円筒部9cに形成された穴9dに挿入されるようになっている。
燃焼炉保持ケース12を手前に引き出すと、セラミック棒ヒータ10はそのまま燃焼筐体6の内部に残る。灰取り出し用トレイ14を取り出す場合には、燃焼炉保持ケース12を引き出した後、その空間から手を差し伸べて矢印R方向(右方向)にずらしてから手前に引き出す。
灰処理をした後、燃焼炉保持ケース12を燃焼筐体6に装着する場合、燃焼炉保持ケース12はガイド板51と灰取り出し用トレイ14の側面14aとによりガイドされ、穴9dとセラミック棒ヒータ10の位置が合致してセラミック棒ヒータ10が穴9dに挿入される。
穴9dとセラミック棒ヒータ10の位置がずれないように、燃焼炉9は燃焼炉保持ケース12に対して所定の位置でのみセットできるようになっている。
燃焼炉保持ケース12の側板12aには、燃焼筐体6の内部に外部の空気を導入する空気導入口12bが複数形成されている。燃焼炉9での燃焼により燃焼筐体6の内部では上昇気流が発生し、これに伴って空気導入口12bから外部空気が流入して燃焼を助長する。空気導入口12bを設けることにより電動ファン24の容量を小さくすることができ、電動ファン24の騒音を低減することができる。
側板12aの内側又は外側に左右又は上下にスライドする板を設け、複数の空気導入口12bのうちの幾つかを任意に開放するようにして流入空気量を調節するようにしてもよい。このようにした場合、電動ファン24の容量に対応して最適な空気量を取り込むことができる。
セラミック棒ヒータ10は、図5に示すように、燃焼筐体6の後側板6bに固定された灰落とし用の傾斜板54及び該傾斜板54に固定されたブラケット55に支持されている。セラミック棒ヒータ10は、ヒータ本体56と、該ヒータ本体56を保持するホルダ57を有している。ホルダ57の先端部は上半部が切り欠かれており、ヒータ本体56が直接木質系ペレット8を加熱するようになっている。ホルダ57は耐熱性材料(例えばステンレス材)で形成されている。
傾斜板54の先端部は燃焼炉保持ケース12の上面に入り込む長さを有し、灰が燃焼炉保持ケース12の上面に確実に落とされるようになっている。
図6に示すように、空気導入パイプ27から導入された空気が通気パイプ34に少しでも多く接触して熱交換率が高まるように、通気パイプ34は、列が重ならない交互配置パターンを有している。これにより昇温空間部32では乱流となり、導入された室内空気の熱交換率が高められる。
本実施形態におけるケーシング33の大きさは、上下面が1辺d(約40cm)の略正方形で、高さが約15cmである。各通気道34の径d1は約8mmである。
図7に示すように、ペレットストーブ1は制御手段36により制御される。制御手段36は、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェース等を有するマイクロコンピュータであり、タイマー37や操作パネル38からの信号が入力され、モータ21、ファン24、セラミック棒ヒータ10等を制御する。
操作パネル38には、点火スイッチ(開始スイッチ)39や停止スイッチ40、強弱切替スイッチ等が設けられている。
操作パネル38や制御手段36等の電気系統(運転中表示ランプ等を含む)は熱による影響を回避するために木質系固形燃料供給装置4側に設けられている。
次に、本実施形態における暖房システム60の使用動作を説明する。
点火スイッチ39が押されると、制御手段36はモータ21、ファン24を動作させるとともに、セラミック棒ヒータ10に通電する。モータ21の回転により搬送部材20が回転し、木質系ペレット8が燃焼炉9に供給される。同時にファン24の回転によって燃焼用空気供給パイプ13から空気が供給され、セラミック棒ヒータ10の点灯により点火可能な状態となる。
制御手段36はタイマー37を制御して、点火スイッチ39がオンしてから確実に燃焼する時間(例えば2〜4分)経過したらセラミック棒ヒータ10への通電を停止する。ここでの時間(2〜4分)は木質系ペレット8の燃焼が確実に始まる時間であり、実験的に求められる値である。
木質系ペレット8の燃焼が始まった後、ファン24はオン状態を維持され、燃焼用空気は常時供給される。モータ21はオン・オフ制御され、オン時間のみ木質系ペレット8が燃焼炉9に供給される。本実施形態では1〜6秒間オンされた後、約40秒オフされる。この制御はタイマー37を介して行われる。上記オン・オフ時間は燃料の過不足供給を来たさないようにするために、実験的に求められる値である。
上記オン時間は火力の強弱(燃料供給量の大小)と関係し、図示しない切り替えスイッチやボリュームスイッチで火力の強弱を調整できるようになっている。
木質系ペレット8の燃焼により、熱交換器61、被加熱体28及び燃焼筐体6が加熱される。被加熱体28は燃焼筐体6よりも熱容量が小さく且つ燃焼筐体6とは独立して加熱されるので、燃焼筐体6に比べて急激に昇温し、空気吹き出し口31から暖められたクリーンな空気が短時間で吐出される。
その後、燃焼筐体6の加熱も進行し、その放射熱によっても室内が暖められる。すなわち、本実施形態におけるペレットストーブ1では、点火してすぐに空気吹き出し口31からの暖かい空気の吐出により室内が暖められるとともに、この温風による暖房が継続する上、燃焼筐体6の放射熱による暖房機能が徐々に得られる。
熱交換器61も、燃焼筐体6よりも熱容量が小さく且つ燃焼筐体6とは独立して加熱される。熱交換器61は燃焼炎に直接包まれ、煤が生じない加熱効率の高い位置で加熱される。
熱交換器61の加熱により内部の熱媒が加熱される。図1に示すように、加熱された熱媒はパイプ往路R1を通ってシスターンタンク62に溜められ、循環ポンプ65によりパイプ往路R2へ導かれる。そして床面パネル63の放熱パイプ63bに導入され、パネル本体63aに熱を与えながらパイプ復路R3を通って熱交換器61に戻される。
熱交換器61及び熱交換器61による床面パネル63の放熱機能(床暖房機能)については後で詳細に述べる。
停止スイッチ40を押すと、モータ21が停止され、木質系ペレット8の燃焼炉9への供給が止められる。制御手段36はモータ21を停止した後、タイマー37の制御により5〜10分経過後にファン24を停止させる。この時間は、燃焼炉9内の木質系ペレット8を完全に燃焼させるとともに、燃焼後の灰を空気流によって燃焼炉9から吹き飛ばすための時間であり、実験的に求められる値である。
本実施形態ではマイクロコンピュータによる制御としたが、単にタイマーを使った簡単なシーケンス制御としてもよい。
上述したように、使用後の灰の処理・清掃は、まず燃焼炉保持ケース12を引き出した後、灰取り出し用トレイ14を引き出すことにより行うことができる。
図1において燃焼筐体6の右側に生じた灰は傾斜板50により燃焼炉保持ケース12の上面に集められ、燃焼筐体6の奥側に生じた灰は傾斜板54により集められる。燃焼筐体6の手前側で生じた灰は燃焼炉保持ケース12の上面に直接落ち、燃焼筐体6の左側で生じた灰は灰取り出し用トレイ14に収容される。
従って、燃焼炉保持ケース12と灰取り出し用トレイ14を取り出すことにより燃焼筐体6内で発生した灰を効率的に除去することができる。
また、燃焼炉保持ケース12の引き出しにより燃焼炉9を同時に引き出すことができ、且つ、燃焼炉9は燃焼炉保持ケース12に載せてあるだけであるので、燃焼炉9自体の取り出し・清掃も容易となる。
上述のように、本実施形態では、燃焼用空気と、早期暖気形成用の室内空気を1つのファン24で送るようにしているので、送風源又は吸引源を個別に設ける方式に比べて構成の簡易化、低コスト化を図ることができる。
本実施形態では、昇温空間部32及び通気パイプ34を有する被加熱体28を設ける構成としたが、単にパイプを燃焼筐体6の内部に導入し、これを外部に導く構成としてもよい。
熱交換器61は、図8に示すように、水平面内において銅製のパイプを折り返し配設し、パイプ往路R1に接続される熱媒出口部65aと、パイプ復路R3に接続される熱媒入り口部65bが略垂直に配設された熱交換器本体65と、該熱交換器本体65の上面に一体に又は接触して設けられた集熱部材66を有している。
集熱部材66は、熱交換器本体65の銅製パイプに溶接等により固定された銅製の複数の垂直板67と、これらの垂直板67に貫通して保持され、熱交換器本体65の銅製パイプに交差する方向(直交する方向)に配設された銅製の複数のパイプ材68を有している。
パイプ材68は、両端が開放された断面円形の中空パイプである。集熱部材66は熱交換器本体65の加熱効率を高めるために設けられている。熱交換器本体65の空間部を抜ける燃焼炎により垂直板67及びパイプ材68が直接加熱され、この熱は熱交換器本体65に伝導する。
パイプ材68は中空で両端が開放されているので、パイプ材68の中を熱流が移動し、加熱効率がさらに高められる。
集熱部材66としては、熱交換器本体65のパイプ表面に多数のフィンを設けて表面積を拡大する構成としてもよいが、この場合、煤が付着した場合の除去作業が面倒となる。
上述のように、熱交換器61は燃焼炉9の上部近傍(完全燃焼領域)に配置されているので、燃焼炎による煤が付きにくく(断熱層が形成されにくく)、長期的に加熱効率の変動が生じない。
以下、図9乃至図13に基づいて、暖房システム60における床暖房機能の実験結果を説明する。
図9及び図10は、モデルハウスに暖房システム60を設置した概要平面図及び概要側面図である。図中の各寸法数値の単位はmmである。
符号CP1〜10は、それぞれ温度測定位置(チェックポイント)を示しており、各チェックポイントには図示しないサーミスタが配置されている。
CP1は煙突の上部位置、CP2はペレットストーブ1の近傍の位置、CP3はパイプ往路R1の位置、CP4はパイプ復路R3の位置、CP5はペレットストーブ1から離れた床面位置、CP6〜10は、CP5から所定距離離れた位置での床面パネル63から上方向に間隔をおいたそれぞれの位置である。
上記各チェックポイントにおいて、冬季における日の夜の9時(21時)から翌朝の10時までの間(13時間)連続して60秒毎に温度を検知した。その結果を時間的に一部省略して図11に示す。
図11において、縦軸は温度(単位:°C)を、横軸は時間(単位:時)を示している。熱媒の上限温度は70°Cに設定され、この所定の温度を超えるとサーモスタット64が作動して木質系固形燃料供給装置4のモータ21への通電を遮断し、木質系ペレット8の供給が停止される条件となっている。上述のように、木質系ペレット8は石油等の液体燃料に比べてカロリーが低いいため、燃料制御の応答性が良く、燃料供給のオン・オフ(モータ21のオン・オフ)により素早く温度調整を行うことができる。
実際に運転したところ、夜9時の着火から約30分だけ強燃焼(ペレット消費量大)で、以後は翌朝までの約12時間は弱燃焼(最低量のペレット消費量)であった。
図11に示すように、ペレットストーブ1の近傍の温度はスイッチオンから急速に立ち上がる。これは、輻射熱方式だけでなく室内空気導入・吐出手段7を有する構成によるものである。
ペレットストーブ1の近傍の温度は、点火から約15分経過後は、80°C前後で安定に推移している。床面上(CP5)の温度は30度前後で一定し、高さ方向においては、CP6、7、8、9、10のいずれにおいても差がなく、20°C前後で安定し、外気温との差がほぼ一定している。これは石油ファンヒータ等のように強制的に温風を室内の下側から排出しないので、床面パネル63上の空間での対流が生じないからである。
このことは、寒い夜でも少ないペレットで長時間の暖房が安定してできることを意味する。すなわち、着火から僅かの時間だけ強燃焼とし、その後は弱燃焼としても冬季において快適な空間を得ることができるとともに、燃料コストの低減を実現できる。熱媒の温度は50°C〜60°C程度でも良好な床暖房ができることが実験により確認された。
図12は、温度での分解能を上げて示したCP6、7、8、9、10のグラフである。図13は、CP2、3、4、5の関係のみを表示したグラフである。
上記実施形態では、熱媒の温度上限をサーモスタット64で制限する構成としたが、図7に示すように、例えば熱媒温度検出手段としてのサーミスタ70をシスターンタンク62の中に設け、サーミスタ70からの温度情報に基づいて制御手段36が木質系固形燃料供給装置4のモータ21への通電を遮断し、燃料供給量を制御するようにしてもよい(第2の実施形態)。
固形燃料としては、木質系ペレットの他に、焙煎・粉砕したコーヒー豆を熱水抽出した残渣であるコーヒー粕又はコーヒー粕を主成分とする原料を加熱・加圧したペレットを用いることができる(第3の実施形態)。
また、第1の実施形態では、床暖房としての構成を例示したが、放熱手段を、床面と異なる側面や天井等の壁面に熱媒の流路を配設した構成としても同様の暖房機能を得ることができる(第4の実施形態)。
また、第1の実施形態では、室内空気導入・吐出手段を設ける構成としたが、従来の輻射方式のみとしても良好な床暖房機能を得ることができる(第5の実施形態)。熱媒も不凍液の他に水を用いてもよい。
本発明の第1の実施形態における暖房システムの概要構成図である。 暖房装置としてのペレットストーブの概要正面図である。 ペレットストーブの要部斜視図である。 燃料搬送路における木質系ペレットの搬送状態を示す要部断面図である。 セラミック棒ヒータの取付構造を示す要部断面図である。 被加熱体における通気パイプの配置パターンを示す概要平面図である。 制御ブロック図である。 熱交換器の斜視図である。 温度測定実験を行ったモデルハウスの概要平面図である。 温度測定実験を行ったモデルハウスの概要側面図である。 全体の温度測定結果を示すグラフである。 床面の上下方向における各測定位置での温度測定結果を示すグラフである。 ストーブ位置と、熱媒の往路位置と、熱媒の復路位置と、床面位置での温度測定結果を示すグラフである。
符号の説明
4 燃料供給手段としての木質系固形燃料供給装置
6 燃焼筐体
7 室内空気導入・吐出手段
8 固形燃料としての木質系ペレット
9 燃焼炉
12b 空気導入口
36 制御手段
63 放熱手段
63a 床面としてのパネル本体
63b 熱媒の流路としての放熱パイプ
64 燃料供給量調整手段としてのサーモスタット
65 循環駆動源としての循環ポンプ
66 集熱部材
68 パイプ材
70 熱媒温度検出手段としてのサーミスタ

Claims (12)

  1. 燃焼筐体の内部に燃焼炉を有し、加熱された上記燃焼筐体の放射熱により周囲を暖める暖房装置と、該暖房装置により加熱される熱交換器と、該熱交換器に接続された放熱手段と、上記熱交換器と放熱手段間において熱媒を循環させる循環駆動源を有する暖房システムにおいて、
    上記暖房装置が、燃料供給手段によりペレット状の固形燃料を供給しながら上記燃焼炉で燃焼させて上記燃焼筐体から排気する構成を有し、上記熱交換器が、上記燃焼筐体の内部における上記燃焼炉の上部近傍に配置されていることを特徴とする暖房システム。
  2. 燃焼筐体の内部に燃焼炉を有し、加熱された上記燃焼筐体の放射熱により周囲を暖める暖房装置と、該暖房装置により加熱される熱交換器と、該熱交換器に接続された放熱手段と、上記熱交換器と放熱手段間において熱媒を循環させる循環駆動源を有する暖房システムにおいて、
    上記暖房装置が、燃料供給手段によりペレット状の固形燃料を供給しながら上記燃焼炉で燃焼させて上記燃焼筐体から排気する構成を有し、上記熱交換器が、上記燃焼筐体の内部における上記燃焼炉の上部近傍に配置され、上記燃焼筐体の内部における上記熱交換器のさらに上部に、上記燃焼筐体の内部へ室内の空気を上記燃焼筐体の内部空間とは遮断された状態で導入するとともに燃焼熱で暖められた空気を上記燃焼筐体の内部空間とは遮断された状態のまま上記燃焼筐体の外部に吐出させる室内空気導入・吐出手段を有していることを特徴とする暖房システム。
  3. 請求項1又は2記載の暖房システムにおいて、
    上記熱交換器が、上記熱媒を移動させる熱交換器本体と、該熱交換器本体の上面に一体に又は接触して設けられた集熱部材を有していることを特徴とする暖房システム。
  4. 請求項3記載の暖房システムにおいて、
    上記集熱部材が、金属製で両端が開放された中空状のパイプ材を複数並置した構成を有していることを特徴とする暖房システム。
  5. 請求項1乃至4のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、
    上記暖房装置により加熱された上記熱媒の温度が所定値に達した場合、上記燃料供給手段の動作を停止する燃料供給量調整手段を有していることを特徴とする暖房システム。
  6. 請求項1乃至4のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、
    上記暖房装置により加熱された上記熱媒の温度を検出する熱媒温度検出手段と、該熱媒温度検出手段からの温度情報に基づいて上記燃料供給手段を制御し燃料供給量を制御する制御手段を有していることを特徴とする暖房システム。
  7. 請求項1乃至6のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、
    上記燃焼炉に燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給手段を有しているとともに、
    上記燃焼筐体に該燃焼筐体の内部に外部の空気を導入する空気導入口が形成されていることを特徴とする暖房システム。
  8. 請求項7記載の暖房システムにおいて、
    上記空気導入口の開口面積を可変に設けられていることを特徴とする暖房システム。
  9. 請求項1乃至8のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、
    上記固形燃料が、木質系ペレットであることを特徴とする暖房システム。
  10. 請求項1乃至8のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、
    上記固形燃料が、コーヒー粕又はコーヒー粕を主成分とする原料を圧縮したものであることを特徴とする暖房システム。
  11. 請求項1乃至10のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、
    上記放熱手段が、床面に上記熱媒の流路を配設した構成を有していることを特徴とする暖房システム。
  12. 請求項1乃至10のうちの何れか1つに記載の暖房システムにおいて、
    上記放熱手段が、壁面に上記熱媒の流路を配設した構成を有していることを特徴とする暖房システム。
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JP2012112637A (ja) * 2010-11-28 2012-06-14 Koichi Okamura 高周波電磁誘導温水温風暖房器
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