JP2006002732A - レシプロ式圧縮機の制御装置 - Google Patents

レシプロ式圧縮機の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006002732A
JP2006002732A JP2004182649A JP2004182649A JP2006002732A JP 2006002732 A JP2006002732 A JP 2006002732A JP 2004182649 A JP2004182649 A JP 2004182649A JP 2004182649 A JP2004182649 A JP 2004182649A JP 2006002732 A JP2006002732 A JP 2006002732A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
section
motor
rotation
reciprocating compressor
compressor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004182649A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidenao Tanaka
秀尚 田中
Tomonori Ouchiyama
智則 大内山
Koji Hamaoka
孝二 浜岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2004182649A priority Critical patent/JP2006002732A/ja
Publication of JP2006002732A publication Critical patent/JP2006002732A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2500/00Problems to be solved
    • F25B2500/13Vibrations
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/02Compressor control
    • F25B2600/021Inverters therefor
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/70Efficient control or regulation technologies, e.g. for control of refrigerant flow, motor or heating

Landscapes

  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)
  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Abstract

【課題】冷蔵庫として問題がない程度の圧縮機の振動抑制ができ、しかも従来の方法に比べると入力の増加が少ないレシプロ式圧縮機の制御装置を提供する。
【解決手段】制御装置109が、同期モータの1回転中を1/3回転の区間Aとその他の区間Bとに分割し、区間Aにおけるモータ電流を区間Bにおけるモータ電流よりも多く流すようにPWM制御のデューティ幅を区間Aで大きくすることにより、レシプロ式圧縮機105の負荷トルク変動に対して、非常に簡単なシステムでかつ入力電力を大きく上げることなく、振動抑制ができる。
【選択図】図1

Description

本発明は主に冷凍冷蔵庫に用いられるインバータ駆動のレシプロ式圧縮機に関するものであり、特に1回転中に負荷トルクが大きく変動する往復動による圧縮要素を有するレシプロ式圧縮機の制御装置に関するものである。
ブラシレスモータは効率が高く、近年、冷凍システムに用いられる圧縮機などにも多く使用されるようになってきた。また、ブラシレスモータは回転数を変化させることがモータに印加している電圧をパルス幅変調制御(以下、PWM制御と呼ぶ)によって変化させることによって簡単にできることが良く知られている。
このため、冷凍冷蔵庫において、温度が安定している時には回転数を低下させ、圧縮機を含む冷凍システム全体の効率を高め、省エネルギーを実現させている。
しかしながら、冷凍冷蔵庫によく使用されるレシプロ式圧縮機は、1回転のうち半回転が冷媒の吸入工程であり、あとの半回転が圧縮・吐出工程である。そのため、吸入工程においては負荷トルクはほとんど不要である反面、圧縮・吐出工程では大きな負荷トルクが必要である。
一方、ブラシレスモータのモータトルクは1回転中ほぼ一定のトルクを出しており、そのため負荷トルクとモータトルクの関係から1回転中に回転数(すなわち角速度)の変動が起きている。この回転数変動は振動発生の要因となり、更なる省エネルギーを行うための低回転数化の大きな支障となっていた。
また、高回転においては圧縮機の回転系(ロータ、シャフト、ピストンなど)の慣性モーメントによるエネルギーが十分に大きくなり、負荷トルク脈動を十分に打ち消せるものとなり、この振動は問題にはならない程度のものになる。
これらの現象に対して、従来から、低速回転において、負荷トルクに一致するようなモータトルクを発生させて、1回転中の回転数変動を抑えることにより圧縮機の振動を抑制するという取り組みがなされている(例えば特許文献1参照)。
以下従来の圧縮機の制御装置について図面を参照しながら説明する。
図4は、一般的なレシプロ式圧縮機の縦断面図である。密閉容器1内に3相巻線を持つ固定子21と永久磁石をもつ回転子22とからなるブラシレスモータ2と軸受体4上に配置されたシリンダ5、ピストン6等と回転子22に嵌合され、回転運動を偏心部31によりピストン6の往復運動に変換するための回転軸3等からなる圧縮機構部を有する。
一般的に、レシプロ式圧縮機においては、内部防振構造が用いられており、すなわち、ブラシレスモータ2および圧縮機構部より構成される構造体を支持する支持バネ8や、圧縮機構部より吐出されるガスを導くためのループパイプ9等で負荷に応じて発生するトルク変動による構造体の振動を減衰させ、振動あるいは騒音をコントロールする手法がとられている。
レシプロ式圧縮機においては、支持バネ8やループパイプ9等で構造体の振動を減衰させるような構造を取り入れていることと合わせ、回転子22や回転軸3に適度な慣性モーメントを持たせることにより、密閉容器1の外部に振動が伝わらないように工夫されている。
しかしながら、このレシプロ式圧縮機をインバータ制御を用いて回転数を変化させる制御を行った場合、特に回転数が低い部分で、慣性モーメントによる振動抑制が限界を迎え、構造的に振動を抑えることは著しく困難となる。
これらの現象に対して、従来から、低速回転において負荷トルクに一致するようなモータトルクを発生させて、1回転中の回転数変動を抑えることにより圧縮機の振動を抑制するという取り組みがなされている(例えば特許文献1参照)。
図5は、従来の圧縮機の負荷トルクとモータトルクとの関係を示す特性図である。
図5において、モータトルクの制御法としては、モータに位置検出素子を設置し、瞬時トルクを検出し、モータ出力にフィードバックする方法が最も効果が得られるが、冷凍冷蔵庫のように、周囲の環境温度にある程度リンクしてガス圧縮の圧力条件が決まるような場合では、周囲温度や庫内温度と回転数に応じてモータの出力トルクのパターンをあらかじめ設定しておき条件の変化に応じて最適パターンを選定するという方法も考えられる。
負荷トルクの変動パターンと絶対値が等しいまたはほぼ等しく正負符号が逆のトルクをモータに与えることにより負荷トルクとモータ出力トルクの差分が0となる、または大幅に低減されることにより圧縮機より外部に伝達される振動が大幅に低減されるというものであった。
特開2003−4352号公報
しかしながら、上記従来のような構成では、負荷トルクの変動に合わせて、モータトルクすなわちモータ電流を変動させるものであったため、負荷トルクに一致するようにモータ電流を検出した上でその電流を制御する必要があった。そのために電流センサその周辺回路が必要になるなど制御装置が大型化するとともに、制御するプロセッサも処理能力の高い高速処理が可能なプロセッサ(例えば、DSPや32ビットRISCマイコンなど)が必要であったため、価格が高くなるという課題を有していた。
また、振動を完全に停止させるために、負荷トルクとモータトルクを完全に一致させるように制御した場合、その入力電力も大きくなるという課題を有していた。
特に、冷蔵庫の冷却システムに搭載する場合、冷蔵庫は扉を閉めた状態で運転する場合がほとんどなので、その運転のほとんどは低回転数での運転となる。そのため、低回転数において振動の抑制のためこの制御を行うことになるのではあるが、前述したとおり、入力電力が増加するため消費電力が高くなるという課題も有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、処理能力の低いプロセッサを用いて簡単な制御を行うことにより、冷蔵庫として問題がない程度の圧縮機の振動抑制ができ、しかも従来の方法に比べると入力の増加が少ないレシプロ式圧縮機の制御装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明のレシプロ式圧縮機の制御装置は、同期モータの1回転中を1/3回転の区間Aとその他の区間Bとに分割し、区間Aにおけるモータ電流を区間Bにおけるモータ電流よりも多く流すようにインバータのPWM制御のデューティ幅を区間Aで大きくする制御手段からなるものである。
これによって、レシプロ式圧縮機の負荷トルク変動に対して、1回転を2つの区間に分割し、各々の区間でモータ電流を制御することにより、非常に簡単なシステムでかつ入力電力を大きく上げることなく、振動抑制ができる。
本発明のレシプロ式圧縮機の制御装置は、レシプロ式圧縮機の負荷トルク変動に対して、1回転を2つの区間に分割し、各々の区間でモータ電流を制御することにより、新たなセンサを必要とせず、低処理能力のプロセッサで実現できるので、非常に小型・低コストで実現できる簡単なシステムで、かつ入力電力を大きく上げることなく、振動抑制ができる。
請求項1に記載のレシプロ式圧縮機の制御装置の発明は、往復動による圧縮要素を有するレシプロ式圧縮機と、前記圧縮要素を駆動する永久磁石を回転子に有した同期モータと、前記同期モータに交流電流を流すとともに回転数を可変速して前記圧縮機の冷凍能力を可変とするためのインバータと、前記同期モータの1回転中を1/3回転の区間Aとその他の区間Bとに分割し、区間Aにおけるモータ電流を区間Bにおけるモータ電流よりも多く流すように前記インバータのPWM制御のデューティ幅を区間Aで大きくする制御手段とからなるものであり、1回転を2つの区間に分割し、各々の区間でモータ電流を制御することにより、非常に簡単なシステムで振動抑制ができることになるとともに、電流センサなどを使用せず安易な方法で実現可能であるので、装置が大型化することなく、その処理のために高速なプロセッサを使用する必要もなく、コストも安く実現できる。
請求項2に記載のレシプロ式圧縮機の制御装置の発明は、請求項1に記載の発明において、区間Aにおけるモータ電流が区間Bにおけるモータ電流の5倍以上10倍未満である、ものであり、入力電力を大幅に上げることなく、レシプロ式圧縮機の振動を実用上問題のないレベルまで抑制することができる。
請求項3に記載のレシプロ式圧縮機の制御装置の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明における区間Aを往復動による圧縮要素の上死点より前であることとしたものであり、同期モータは電流の流し方と回転位置とが一致していることを利用し、常に位置は電気信号と同期している動作に着目し、予め機械回転との間で定められた所定の位置で電流を制御することにより、低コストの低処理能力プロセッサ(例えば8ビットマイコンなど)で実現が容易となる。
請求項4に記載のレシプロ式圧縮機の制御装置の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項記載の発明におけるレシプロ式圧縮機を、冷蔵庫の冷却システムに用いるものであり、レシプロ式圧縮機で特に低回転数で駆動することの多い冷蔵庫の冷却システムにおいては、消費電力量をあまり大きくしないで確実な振動の抑制が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるレシプロ式圧縮機の制御装置のブロック図である。
図1において、商用電源100から駆動に必要な電力が供給されている。例えば、日本の場合は交流電源であり、100V50Hzまたは60Hzの電源である。
整流回路101は、商用電源100を直流に変換する。ここでは整流回路101は全波整流回路で示している。全波整流回路はブリッジ接続された4個のダイオードと平滑コンデンサから一般的には構成される。この回路により、商用電源100の交流100Vから直流の140Vの電圧を得る。
インバータ102は、整流回路101の直流電圧を3相交流に再度変換する。インバータ102は一般的には3相ブリッジ接続された6個のスイッチング素子(図示ではIGBTで示す)とスイッチング素子に並列に逆方向接続された6個のダイオードからなる。この6個のスイッチング素子を制御することにより、任意電圧、任意周波数の3相交流電流を得ることができる。
同期モータ103は、インバータ102の3相交流出力により駆動される。3相巻線が施された固定子(図示せず)と、永久磁石をもつ回転子(図示せず)からなる。例えば、固定子は9スロットのティースに絶縁紙を介して直接巻線を巻き3相6極巻線をスター結線したものであり、ロータは6枚の永久磁石を表面側にN極・S極と交互に配置された埋め込み磁石型ロータを持つ。
インバータ102からの出力は、任意電圧・任意周波数に設定でき、さらに同期モータ103は6極であるため、インバータ102の出力周波数の3分の1の周波数(回転数)で同期モータ103は駆動される。
例えばインバータ102の出力周波数が60Hzの場合は同期モータ103の回転数は20r/s、インバータ102の出力周波数が240Hzの場合は同期モータ103の回転数は80r/sで駆動することができる。
圧縮要素104は、同期モータ103で駆動され、圧縮仕事を行う。ここでは圧縮要素104はレシプロ式で1回転中に負荷トルクが変動する圧縮要素である。レシプロ式の圧縮要素の場合は、ピストンの往復運動にて圧縮を行っており、1回転中に半分は吸入工程、半分は圧縮工程と完全に工程が分かれており、この二つの工程において、必要な負荷トルクが圧縮工程側に集中するために、その負荷トルクは大きく変動するものである。
圧縮機105は、同期モータ103と圧縮要素104を密閉容器に収納している。冷媒ガスはどんなものでも良く、代替冷媒(R−134aなど)や自然冷媒(R−600a、CO2など)等どのような冷媒ガスを使用しても良いことはいうまでもない。
圧縮機105には圧縮した冷媒を吐出する吐出パイプと、冷媒を吸入する吸入パイプとを有する。吐出パイプには、凝縮器106、減圧器107、蒸発器108などを直列に接続し最後に吸入パイプから圧縮機105に冷媒ガスは還ってくる。
このような冷凍空調システムを組むことにより、凝縮器106側では放熱作用が、蒸発器108側では吸熱作用が起こることにより、加熱または冷却ができることとなる。また、凝縮器106または蒸発器108にファンモータを取り付け、風を送ることにより、熱交換の効率を高めることにより、これらの熱を有効に利用して効率よく加熱または冷却をすることができる。
駆動装置109はインバータ102を駆動する。その出力はドライブ手段110を介して、インバータ102の6個のスイッチング素子を駆動する。
一般的に永久磁石を回転子にもつ同期モータ103を駆動する時には、その回転子の回転位置を検出しながら、インバータ102の6個のスイッチング素子を最適な位置で転流していくことにより、同期モータ103を最適に動かすようにする。
一般的にこの方法を用いたモータはブラシレスDCモータやブラシレスモータなどの呼称で呼ばれることもある。
更にこの制御装置109の中身について詳しく説明する。
位置検出手段111は同期モータ103の回転子の回転位置を検出する。一般的には同期モータ103の固定子巻線に発生する逆起電圧を検出する方法が良く知られているが、最近はモータ電流や直流部の電流から回転位置を推定する方法なども良く使われている。
もちろんホール素子などの磁気センサを用いて直接位置を検知する方法もあるが、圧縮機には、このようなセンサを取り付けるのは困難であるため、前者の方法(位置センサレス方式)がよく取られている。
このような位置センサレス方式において起動時には位置検出が不可能なため、起動する前に、位置決めと呼ばれる同期モータ103の所定相(例えばU−W間など)に強制的に通電して回転子を所定位置まで回転させる方法や、所定周波数・所定電圧の交流波形を強制的に印加して回転子を駆動させる強制駆動方式などの制御回路も必要であるが、ここでは省略している。
転流手段112は、位置検出手段111の出力によりインバータ102の6個のスイッチング素子の通電するタイミングを決定する。一般的には逆起電圧と位相が一致するようにタイミングを決定するが、磁石埋め込み型モータ(一般的にはIPMモータとも呼ばれる)などの場合は、リラクタンストルクなども考慮し、若干、モータ電流の位相を逆起電圧の位相より進めて運転する場合もある。モータの種類(特にリラクタンス成分の利用量)によりこの位相進みは変化するが、一般的には0度から10度程度の進角を持たせるのが普通である。
回転位置判定手段113は、位置検出手段111の出力は同期モータ103の回転子の回転位置を検出するものであり、なおかつ、同期モータ103はインバータ102からの出力と全く同期して運転するものであるから、この信号を分析することにより、同期モータ103の回転子の機械的な回転位置が判定できる。
第1PWM発生手段114では、同期モータ103の回転数を一定にするために、PWM(パルス幅変調)制御のデューティ(所定周期、キャリア周期と呼ばれる、中のON幅の割合を指す)を調整したものを出力する。
第2PWM発生手段115では、第1PWM発生手段114で決定したデューティより予め定められた所定量のデューティをプラスしたデューティ(例えば、10%)を発生させる。ここではプラスするデューティは固定値とするが、回転数や負荷条件によって変えても良い。
選択手段116では、回転数が高い時は、常に第1PWM発生手段114のPWM信号を選択する。回転数が低い時には、回転位置判定手段113の回転位置信号を受け、予め定められた区間Aと区間Bとの判定を行い、区間Aの場合は第2PWM発生手段115のPWM信号を選択する。また、区間Bの場合は第1PWM発生手段114のPWM信号を選択する。
転流手段112の転流出力と選択手段116のPWM信号は合成手段117で合成され、ドライブ手段117に出力され、インバータ102を制御することとなる。
以上のように構成されたレシプロ式圧縮機の制御装置について、その動作を図1および図2を用いて更に詳しく説明する。図2は本発明の実施の形態1における制御のフローチャートである。
STEP1で回転数の検出を行う。本発明で使用しているモータは同期モータであるのでインバータ102が出している電気的周波数と同期モータ103の回転動作とは一致しているため、位置検出手段111の信号を用いて、回転数を検出することができる。ここでは回転数としたが、回転数と同義とみなせるもの、例えば、回転周期や角速度などであってもよい。
次にSTEP2で回転数が所定値以下であるかどうか判定する。ここでいう所定値は低回転数に設定されており、負荷トルクのトルク脈動に起因するレシプロ式圧縮機の振動が大きくなる回転数(例えば、20r/sなど)に設定されている。
この所定回転数より大きな回転数ではイナーシャによる慣性力が十分大きいため、負荷トルクのトルク脈動による影響は小さく、それに起因する振動も少ないため、本発明による制御は不要で通常の運転を行えばよいので、STEP3で第1PWM発生手段114の出力を選択手段116で選択し、第1PWMにて運転を行う。
また、この所定値は冷凍空調システムの構成や圧縮機の種類やモータの回転子のイナーシャなどによって決められるもので、圧縮機の低速で発生する負荷トルク脈動による振動を抑えたい回転数を設定する。もちろん周囲環境状態(温度など)や運転状態によって変化する所定値を決めても良い。
また、所定回転数以下の場合は、STEP4に進み、安定運転かどうか判定する。安定運転の判定は冷凍空調システム制御装置(図示せず)における各部の温度条件などや経過時間などから判定してもよい。安定でないと判断された時、すなわち過渡期においては運転が安定していることが重要なので、STEP3に進み、第1PWMで運転する。
STEP4で安定運転と判定した場合は、STEP5に進む。STEP5では、回転位置判定手段113で判定するもので、回転位置が区間Aか区間Bかを判定する。回転位置判定手段113では予め機械的な回転角が判るようになっており、圧縮要素104のピストン(図示せず)の上死点を基準として。その前、機械角で120度の部分を区間Aとしている。
STEP5で回転位置が区間Aでない(すなわち区間B)と判定されれば、STEP3に進み、第1PWMで運転する。また、STEP5で回転位置が区間Aであると判定されれば、STEP6に進む。
STEP6で第2PWM発生手段115の出力を選択手段116で選択し、第2PWMにて運転を行う。
以上のように動作させることにより、低回転数運転で安定運転している時、区間Aにおいては第2PWMで、区間Bにおいては第1PWMで動作する。第2PWMのデューティは第1PWMのデューティに比べて大きくなるように設定しているので、区間Aにおける電流が区間Bにおける電流よりも高くなる。
そのため、区間Aで大きなトルクが発生することとなる。区間Aは圧縮要素の上死点の手前に設定しているので、圧縮している時にトルクが大きくなることになり、回転数の低下を防止することができる。
次に図3を用いて更に実際の動作について説明する。図3は本発明の実施の形態1における制御のタイミングチャートである。
図3において、横軸は同期モータ103の1回転中の動きを示している。横軸に記載した破線は位置検出手段111により検出された機械的な回転状態を示しており、ひとつの区切りが18分の1回転を示す。
また本実施の形態においては同期モータ103を6極としているため、電気角1周期あたりの機械的な回転状態(3分の1回転および3分の2回転)についてはさらに一点鎖線を用いて示している。また、原点部分(0回転)は圧縮要素104のピストンの上死点部分を示す。
トルクについては、負荷トルクとモータトルクを示しており、負荷トルクは圧縮機105がレシプロ式圧縮機であるので、機械的な回転状態の2分の1回転以降において圧縮・吐出工程に入るので負荷トルクは図示するように急激に増加する。
一方、モータトルクは1回転あたりほぼ一定のトルクを発生する。厳密に言えば負荷トルクの変化に応じて特に低回転数で慣性モーメントの小さいときは、特許文献1に示されたようにモータトルクも自動的に変化するが、ここでは説明の簡素化のため一定トルクとした。
角速度は1回転中で変動しており、「モータトルク>負荷トルク」の時に角速度は加速しており、逆に「モータトルク<負荷トルク」の時に角速度は減速している。この角速度の変化が低速における振動を引き起こす要因となる。
位置信号X,Y,Zは機械的な回転状態の18分の1回転毎(すなわち、20度毎)にその状態が変化している。通常の制御においてはこの位置信号X,Y,Zに従って、あらかじめ定められた論理式により駆動信号U(上アームおよび下アーム)、V(上アームおよび下アーム)、W(上アームおよび下アーム)を発生させる。
上死点の手前120度(1/3回転)を区間Aとし、その他を区間Bとする。PWM信号として、区間Bにおいては第1PWMを選択し、区間Aにおいては第2PWMを選択する。
図3においては、U相電流も示す。区間Aにおいては、第2PWMで動作させるので、デューティが大きく電流が多くなる。また、区間Bにおいては、第1PWMで動作させるので、デューティが小さく電流が少なくなる。区間Bにおける最大電流値をIB、区間Aにおける最大電流値をIAとし、IA/IBと振動、入力の差を実験により求めた結果を(表1)に示す。
Figure 2006002732
(表1)に示すように、IA/IBの比が5.0〜10.0の間においては振動が低減とともに発生する入力の増加は少ないが、それ以上になると振動の低減の効果が少なくなるとともに入力の増加が急激になってくる。
実際には、レシプロ式圧縮機の場合、図4に示したように内部のメカが支持バネ8で懸架されているため、大きな振動抑制は必要ない。そのため入力の増加と振動の抑制の両者を加味して本実施の形態においては、IA/IBは5〜10程度で設計するのが望ましい。
以上のように、本実施の形態1によるレシプロ式圧縮機の制御装置は、往復動による圧縮要素104を有するレシプロ式圧縮機105と、圧縮要素104を駆動する永久磁石を回転子に有した同期モータ103と、同期モータ103に交流電流を流すとともに回転数を可変速して圧縮機105の冷凍能力を可変とするためのインバータ102と、同期モータ103の1回転中を1/3回転の区間Aとその他の区間Bとに分割し、区間Aにおけるモータ電流を区間Bにおけるモータ電流よりも多く流すようにインバータのPWM制御のデューティ幅を区間Aで大きくする制御手段109からなるものであり、1回転を2つの区間に分割し、各々の区間でモータ電流を制御することにより、非常に簡単なシステムで振動抑制ができることになるとともに、電流センサなどを使用せず安易な方法で実現可能であるので、装置が大型化することなく、その処理のために高速なプロセッサを使用する必要もなく、コストも安く実現できる。
また、モータ電流を区間Aで大きくすることに関し、区間Aにおけるモータ電流は区間Bにおけるモータ電流の5倍以上10倍未満とすることにより、入力電力を大幅に上げることなく、レシプロ式圧縮機の振動を実用上問題のないレベルまで抑制することができる。
また、区間Aを往復動による圧縮要素の上死点より前であることとしたものであり、同期モータは電流の流し方と回転位置とが一致していることを利用し、常に位置は電気信号と同期している動作に着目し、予め機械回転との間で定められた所定の位置で電流を制御することにより、低コストの低処理能力プロセッサ(例えば8ビットマイコンなど)で実現が容易となる。
また、本技術を特に冷蔵庫の冷却システムに用いるものとしたことにより、レシプロ式圧縮機で特に低回転数で駆動することの多い冷蔵庫の冷却システムにおいては、消費電力量をあまり大きくしないで確実な振動の抑制が可能となる。
以上のように、本発明に関わるレシプロ式圧縮機の制御装置は、新たなセンサを必要とせず、低処理能力のプロセッサで実現できるので、非常に小型・低コストで実現できる簡単なシステムで、かつ入力電力を大きく上げることなく、振動抑制ができるものなので、冷凍目的の圧縮機以外にもエアーコンプレッサなどの用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における圧縮機の制御装置のブロック図 本発明の実施の形態1における制御のフローチャート 本発明の実施の形態1における制御のタイミングチャート 一般的なロータリー式圧縮機の縦断面図 従来の圧縮機の負荷トルクとモータトルクとの関係を示す特性図
符号の説明
102 インバータ
103 同期モータ
104 圧縮要素
105 圧縮機
109 制御装置

Claims (4)

  1. 往復動による圧縮要素を有するレシプロ式圧縮機と、前記圧縮要素を駆動する永久磁石を回転子に有した同期モータと、前記同期モータに交流電流を流すとともに回転数を可変速して前記圧縮機の冷凍能力を可変とするためのインバータと、前記同期モータの1回転中を1/3回転の区間Aとその他の区間Bとに分割し、区間Aにおけるモータ電流を区間Bにおけるモータ電流よりも多く流すように前記インバータのPWM制御のデューティ幅を区間Aで大きくする制御手段とからなるレシプロ式圧縮機の制御装置。
  2. 区間Aにおけるモータ電流は区間Bにおけるモータ電流の5倍以上10倍未満であることを特徴とする請求項1記載のレシプロ式圧縮機の制御装置。
  3. 区間Aは往復動による圧縮要素の上死点より前であることを特徴とする請求項1または請求項2記載のレシプロ式圧縮機の制御装置。
  4. レシプロ式圧縮機は冷蔵庫の冷却システムに用いるものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項記載のレシプロ式圧縮機の制御装置。
JP2004182649A 2004-06-21 2004-06-21 レシプロ式圧縮機の制御装置 Pending JP2006002732A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004182649A JP2006002732A (ja) 2004-06-21 2004-06-21 レシプロ式圧縮機の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004182649A JP2006002732A (ja) 2004-06-21 2004-06-21 レシプロ式圧縮機の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006002732A true JP2006002732A (ja) 2006-01-05

Family

ID=35771324

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004182649A Pending JP2006002732A (ja) 2004-06-21 2004-06-21 レシプロ式圧縮機の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006002732A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011112040A (ja) * 2009-11-30 2011-06-09 Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd 往復動圧縮機
WO2017170538A1 (ja) * 2016-04-01 2017-10-05 ダイキン工業株式会社 冷凍装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002039075A (ja) * 2000-07-28 2002-02-06 Toshiba Corp 圧縮機モータの制御方法
JP2002044985A (ja) * 2000-07-21 2002-02-08 Sharp Corp 圧縮機モータのトルク制御装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002044985A (ja) * 2000-07-21 2002-02-08 Sharp Corp 圧縮機モータのトルク制御装置
JP2002039075A (ja) * 2000-07-28 2002-02-06 Toshiba Corp 圧縮機モータの制御方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011112040A (ja) * 2009-11-30 2011-06-09 Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd 往復動圧縮機
WO2017170538A1 (ja) * 2016-04-01 2017-10-05 ダイキン工業株式会社 冷凍装置
JP2017187189A (ja) * 2016-04-01 2017-10-12 ダイキン工業株式会社 冷凍装置
CN108885029A (zh) * 2016-04-01 2018-11-23 大金工业株式会社 冷冻装置
CN108885029B (zh) * 2016-04-01 2019-12-24 大金工业株式会社 冷冻装置
US10794615B2 (en) 2016-04-01 2020-10-06 Daikin Industries, Ltd. Refrigeration apparatus
US11280525B2 (en) 2016-04-01 2022-03-22 Daikin Industries, Ltd. Refrigeration apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6642681B2 (en) Starting control method of and control apparatus for synchronous motor, and air conditioner, refrigerator, washing machine and vacuum cleaner each provided with the control apparatus
EP2375558B1 (en) Motor drive device, and compressor and refrigerator using same
EP2388905B1 (en) Motor drive device and electric equipment utilizing same
WO2017038024A1 (ja) モータ駆動装置、および、これを用いた圧縮機の駆動装置並びに冷蔵庫
WO2004084401A1 (ja) 電動圧縮機
WO2005067131A1 (ja) ブラシレスdcモータの駆動方法及びその装置
JP2006223097A (ja) 永久磁石形モータ、永久磁石形モータの制御方法、永久磁石形モータの制御装置、圧縮機、冷凍・空調装置。
JP3672637B2 (ja) 圧縮機電動機制御装置
JP4352883B2 (ja) ブラシレスdcモータの駆動方法及び駆動装置
JP4453308B2 (ja) 圧縮機の制御装置
JP2010252406A (ja) モータ駆動装置およびこれを用いた冷蔵庫
JP3776102B2 (ja) ブラシレスモータ制御装置
JP2007040281A (ja) レシプロ式圧縮機の制御装置
JP2012186876A (ja) 圧縮機の駆動装置およびこれを用いた冷蔵庫
JP2002027777A (ja) モータのトルク制御方法
JP2008005639A (ja) ブラシレスdcモータの駆動方法およびその装置
JP2010252480A (ja) モータ駆動装置およびこれを用いた冷蔵庫
JP2011139573A (ja) モータ駆動装置および圧縮機および冷蔵庫
JP2006002732A (ja) レシプロ式圧縮機の制御装置
JP2012092694A (ja) 圧縮機の駆動装置およびこれを用いた冷蔵庫
JP2006109624A (ja) ブラシレスdcモータの駆動装置
JP4289003B2 (ja) ブラシレスdcモータの駆動方法及びその装置
JP6979568B2 (ja) モータ駆動装置および、これを用いた冷蔵庫
JP2014155268A (ja) レシプロ式圧縮機の駆動装置
JP6970871B2 (ja) モータ駆動装置および、これを用いた冷蔵庫

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070517

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20070613

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20091120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100316

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100513

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101124