JP2006000594A - 生体インプラント選択システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 使用すべき生体インプラントの最適選択をするとともに、選択された生体インプラントの正確で総合的強度を損ねない術前加工が容易にできるようにし、手術の精度を向上させ、手術時間の短縮ができ、治療後の問題のない生体インプラント選択システムの出現が望まれている。
【解決手段】 患者の患部の骨格情報を入力する骨格情報入力手段と、前記骨格情報と生体インプラントの蓄積情報とを比較する比較手段と、前記比較手段により選択された生体インプラント(選択生体インプラント)の選択情報を出力する選択インプラント出力手段と、必要に応じて、前記選択生体インプラントを最適化するのに必要な変形情報を出力する変形情報出力手段とを有することを特徴とする生体インプラント選択システムを提供する。
【選択図】 図3
【解決手段】 患者の患部の骨格情報を入力する骨格情報入力手段と、前記骨格情報と生体インプラントの蓄積情報とを比較する比較手段と、前記比較手段により選択された生体インプラント(選択生体インプラント)の選択情報を出力する選択インプラント出力手段と、必要に応じて、前記選択生体インプラントを最適化するのに必要な変形情報を出力する変形情報出力手段とを有することを特徴とする生体インプラント選択システムを提供する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、医療分野に関するもので、例えば整復固定などの手術に於いて、骨プレートを使用することがあるが、この骨プレートのような生体インプラントを患者の状態に応じて正確に選択するためのシステムに関するものである。更に詳しくは、手術の術前計画および構造解析を好ましくはオンライン上で行い、適切な生体インプラントを選択して、必要な情報とともに術者に提供することができるシステムに関するものである。
従来、例えば骨接合などの手術において、生体インプラントが用いられることが多いが、生体インプラントとしては、例えば、骨プレートを代表とする骨接合インプラントとか、あるいは、人工関節などがあり、歯などの治療においても、義歯などの生体インプラントがある。これら生体インプラントは、一般に例えば、チタン、チタン合金のように生体と親和性の高い金属が用いられ、同じ患部用の生体インプラントに関しても、患者によって、その大きさ、形状、太さ等が異なっているために、かなり多くの種類の生体インプラントが用意され、その中から前記患者に適切なものを選択して用いている。この選択は、その後の治療のために非常に重要である。
この生体インプラントの選択の仕方として、一般的な方法は、患者の患部をレントゲン撮影するあるいはCTスキャンなどにより、2次元画像の複数を利用して、あるいは、直接、間接に3次元画像を得て、この2次元あるいは3次元画像と各種の生体インプラントを術者がテンプレートなどと重畳させ、目視で注意深く比較して、経験を踏まえて、患者に最も適切なものを選択していた。
この種の手術において、術前計画と構造解析と生体インプラントの選択等を適切に行って、手術を補助する手段が提供され、医療精度を上げる試みが色々提案され、実行されている。例えば、特開平11−347055、特開2003−144454などに、記載されている方法があり、また、株式会社ケイ・ジー・ティーが拡販を進めているレアル・インテージ(同社商標)のシステムが知られている。更に、京セラ社のザ・エクスパート・システムと呼ばれる人工股関節オーダーメイド・システムも知られている。これらは主に院内のシステムあるいは院内ネットシステムである。
これらのシステムは、いずれもクローズドシステムのため生体インプラントの選択には限定があって、必ずしも症例に最も適した生体インプラントを選択できるとは限らない。更に選択された生体インプラントの術前加工(プレベンディング等)に関しては、術者の経験に全面的に頼るものである。この点に関しては、例えば、患部のX線撮影を行って、この画像に術者がテンプレートなどを重ね合せることにより、術者が経験をもとに患者に最も適した生体インプラントを選択する従来の方法と基本的には、変わっていない。そのため、選択された生体インプラントを術者がベンダーなどの器具を用いて、更に患者に術前に適切に修正するプレベンディング量は、必然的に大きくなり、また、術中に生体インプラントを直接骨にあてて、形状確認をするなどの操作と更に補正ベンディングが必要になり、手術時間延長の原因となったり、患部感染、不適切なものの使用等の原因になったりしていた。ただ、公知の前記クローズドシステムは、術前計画とか構造解析に関して術者に補助的情報を与えることができ、手術の精度を上げることには有用である。
これら従来の欠点を解決し、使用すべき生体インプラントの最適選択をするとともに、選択された生体インプラントの正確で総合的強度を損ねない術前加工が容易にできるようにし、手術の精度を向上させ、より手術時間の短縮ができ、治療後の問題のないシステムの出現が望まれている。
本発明者等は、患者の患部の骨格情報を入力する骨格情報入力手段と、前記骨格情報と生体インプラントの蓄積情報とを比較する比較手段と、前記比較手段により選択された生体インプラント(選択生体インプラント)の選択情報を出力する選択インプラント出力手段と、必要に応じて、前記選択生体インプラントを最適化するのに必要な変形情報を出力する変形情報出力手段とを有することを特徴とする生体インプラント選択システムが、従来の欠点を排除し、生体インプラントの最適選択、手術精度の向上、手術時間の短縮等々に好適であることを見出した。
本発明によれば、選択された生体インプラントとともに、プレベンディング等の術前加工に関する変形情報を提供できるので、患者に必要な生体インプラントをより正確に術者が用意でき、そのために、手術の精度を向上させるだけでなく、術中の余分な時間を排除できるので手術時間短縮ができる。尚、前記変形情報出力手段は、必要に応じて設けられるが、前記変形情報がゼロの場合は、出力しないようにすることもでき、また、前記変形情報が常にゼロかゼロに近い場合は、不要とすることができる。一般的には、変形量がある場合が多いので、必要である。
本発明において、前記骨格情報の入手手段、前記骨格情報入力手段、前記選択インプラント出力手段は、従来知られている装置、機器、回路等の手段が用いられる。尚、従来知られているシステムとは異なり、蓄積情報は、特定の製造メーカーが提供可能な生体インプラントの情報のみでなく、幅広い製造メーカー各社の情報を世界的観点で蓄積することが望ましい。そして、例えば、前記入手手段としては、CTスキャナー、デジタルX線撮影装置、アナログの従来からのX線撮影装置が用いられる。また、前記骨格情報入力手段は、例えば、デジタル電気信号として入手できるCTスキャナー、デジタルX線撮影装置の場合は、そのまま、あるいは、適切なインターフェースを介して、あるいは、適切な信号処理回路を介して、入力する手段が用いられ、アナログ画像情報の場合は、スキャナーを利用して、デジタル化し、適切な回路を介して、入力される。
また、前記インプラント出力手段は、例えば、静電印刷プリンター、インクジェットプリンター、感熱プリンターなどのハードとしての出力手段、あるいは、液晶表示、CRTなどの表示への出力手段、あるいは、CD,DVDなどの記録媒体への出力手段が、選択された出力手段の単用として、または、選択された複数の選択手段の併用として、用いられる。
また、前記比較手段は、例えば、特開2003−144454などに記載されている選択プログラムが利用できる。あるいは、京セラ社のザ・エクスパート・システムと呼ばれる人工股関節オーダーメイド・システムに用いられている選択プログラムを用いることができる。要するに、前記蓄積情報の中から、前記骨格情報に最も近いものが選択されようにプログラムを作成する。例えば、2次元の骨格形状を複数方向から得られたそれぞれの形状と、前記複数方向に対応する方向が同じ時の生体インプラントとの形状とを比較して、誤差の最も少ないものを選択するようにプログラムを作成する。前記複数方向のうちの少なくとも一つは、断面が含まれる。前記複数方向が多い方が選択精度は上がるが、あまり多いと、選択のための所用時間がかかることになるので、従来の精度の範囲に抑えることが望ましい。また、前記比較手段用の記憶装置を設け、術者ごとの生体インプラントの使用に関する経験的データを記憶せしめ、術者の手術個性を記憶せしめ、選択性、生体インプラントと患者の患部の位置関係を記憶から取り出して、前記選択をさせることもできる。
生体インプラントの選択における前記誤差は、前記骨格情報の形状と対応する生体プラントの形状との面積差の少ないもの、あるいは、断面の長さの差を利用して、総合的に差が少ないものを選択するように構成することができる。そのため、蓄積情報として、生体インプラントの製造メーカー各社が提供している生体インプラントに関する情報の種類、単位等が異なっていても、これらを統一して、蓄積させることが好ましい。また、不足の情報に関しては、後からの測定結果データを追加できるようにプログラムを作成することが望ましい。更に、前記蓄積情報に新しい生体インプラントを随時追加できるプログラムも用意することが好ましい。
前記変形情報出力手段は、変形情報を決定する決定手段と、情報出力手段から構成される。前記情報出力手段は、前記インプラント出力手段と同様なものが用いられるが、好ましくは、同一のもので、前記選択インプラントに関する情報と前記変形情報とが、比較して見られるように同一画面あるいは同一媒体上に表示することが、望ましく、この両方の情報から、術者は、使用時の生体インプラントをイメージでき、適切な治療をすることができる。
前記決定手段は、前記選択生体インプラントと、選択はされなかったがその次の候補となっていた生体インプラントの間で、前記骨格情報により近くなるように、変形したときの変形場所と変形量を求めるプログラムで、結果を出力する。このとき、形状の特定点を比較することが望ましい。この特定点は、術者の経験を集積、記憶し、例えば、術者ごとの手術個性を生かして、その術者に関する集積データを作成し、これを記憶装置に記憶させておく。前記骨格情報を入力する際に、術者のID(個人特定情報)を同時に入力することにより、その術者に適した特定点を記憶装置から選択し、選択された特定点に基づき、前記選択インプラントと前記骨格情報の情報差を求めて、前記特定点と前記情報差を変形情報とするプログラムを用いることもできる。
好ましくは、前記変形情報を求める際に、応力分布情報をシミュレーションにより求めるプログラムで、この分布が一様あるいは一様に近い変形の範囲で選択されるようにプログラムを作成しておき、応力の最も大きな部分と応力の最も少ない部分の差が特定値を超える場合は、特定値を超えないような変形を選択させるように変形プログラムを構成し、術後の患部の強度、寿命等、総合的に最も好ましくなるように、選択させることが望ましい。このように応力分布情報を利用して、術後の生体インプラントが折損することを防止できる。
本発明は、基本的に概略以上のように構成されるから、多く蓄積された前記蓄積情報から患者の個性に適切な生体インプラントが選択され、使用にあたって、必要により無理のない変形をすることにより、最も適切な生体インプラントが使用できるので、手術精度を向上させるとともに、手術時間の短縮、適切なものが使用できないケースの低減、術後の安定性等に優れるものである。
第一の形態は、サーバーを管理するところを中心に、各病院にオンラインで、専用ケーブルあるいは通信で結合され、病院内に必要個所に設置した端末機器から、アクセス可能とされ、前記サーバーには、前記蓄積情報が記憶され、各種のプログラムを記憶させ、種々の計算もサーバーで行われるようにすることが望ましい。前記蓄積情報の最新化をサーバー管理者が常に行うとともに、好ましくは、各病院の術者の手術個性に関する情報を集積することも常に行うようにする。
術者は、自己の端末から、患者の前記骨格情報と自分のIDをサーバーに送信すると最適な生体インプラントと変形が必要な場合には、その変形情報とを前記自己端末で、確認することができ、また記録もできるようにする。このとき、前記サーバーに、術前計画、構造解析などのプログラムも入れておくと、追加として、術前計画などの情報も得ることができる。
従って、本発明の好ましい形態のひとつは、患者の患部の骨格情報を入力する骨格情報入力手段と、前記骨格情報と生体インプラントの蓄積情報とを比較する比較手段と、前記比較手段により選択された生体インプラント(選択生体インプラント)の選択情報を出力する選択インプラント出力手段と、前記選択生体インプラントを最適化するのに必要な変形情報を出力する変形情報出力手段とを有する生体インプラント選択システムであって、単数または複数個の端末機を含み、前記骨格情報入力手段が、前記端末機に前記骨格情報を入力する端末入力手段と、前記端末入力手段からの前記骨格情報を受けて本体に入力せしめる本体入力手段とを含み、前記選択インプラント出力手段が、前記本体から前記選択情報を出力する本体出力手段と、前記本体出力手段からの前記選択情報を受けて前記端末機から出力する端末出力手段とを含み、前記変形情報出力手段が、前記本体から前記変形情報を出力する本体変形情報出力手段と、前記本体からの前記変形情報を受けて前記端末機から出力する端末変形情報出力手段とを含むことを特徴とする生体インプラント選択システムである。前記生体インプラント選択システムは、好ましくは、更に、術前計画と構造解析のプログラムを前記本体に含み、必要に応じて、前記端末機は、ケーブル若しくはブロードバンド、光通信などの通信手段で、前記本体と連絡されていて、前記本体は、更に、前記比較手段、前記変形情報出力手段の中の少なくとも変形情報を決定する決定手段、応力分布情報を出力する応力分布情報出力手段を含み、前記応力分布情報出力手段は、生体インプラントの変形プログラムとシミュレーションプログラムを含んでいることを特徴とするものである。
前記本体は、好ましくは、病院外の別の場所に設置され、複数の病院とケーブルあるいは前記のような通信手段で光学的、電気的、磁気的に結合され、前記本体の管理は、別組織で行うのが好ましい。前記端末とは、術者のIDおよび/または病院のIDにより(好ましくは両方で)、前記端末から、前記本体に結合され、使用料金が前記端末に表示されるようにすることもでき、別途、請求書が病院に発送される。
前記本体は、更に好ましくは、オーダーリングプログラムを含んでいて、前記蓄積情報内の選択された生体インプラントと前記変形情報を見た術者が決定の信号を発信すると、前記選択生体インプラントのメーカーあるいは前記メーカーの製品を取り扱うディーラーに発注され、前記メーカーあるいは前記ディーラーから直接に病院あるいは術者に直接配送される。この場合、前記選択生体インプラントの料金は、前記メーカーあるいは前記ディーラーから納品書とともにあるいは別途に病院に届けられるが、自動決済も可能にするものであり、それ以外の料金、例えば、前記ソフト、データの使用料は、前記のように本体管理組織から、病院に請求されあるいは自動決済を行う。
十分な規模の病院では、前記システムは、院内に設置される。即ち、前記本体と前記端末機ともに同病院内に設置される。この場合であっても、本体の管理は、病院外の組織が行うことが、経済的に好ましく、さらには、前記蓄積情報に関するメーカーの偏りを防止し、データの最新化が容易に行える。また、病院によっては、オフラインシステムも採用される。このとき、前記本体と前記端末機とのやり取りは、CDあるいはフラッシュカードなどの記録媒体の移動で行うことができる。このときの注文取り寄せの機能は、前記端末機にもたせることが望ましい。
前記蓄積情報に関して、国内、国外の各社の十分な情報量を含むようになると、前記変形情報は、省略可能となり、その場合は、患者の患部の骨格情報を入力する骨格情報入力手段と、前記骨格情報と生体インプラントの蓄積情報とを比較する比較手段と、前記比較手段により選択された生体インプラント(選択生体インプラント)の選択情報を出力する選択インプラント出力手段を含み、前記蓄積情報は、選択生体インプラントの更なる変形をするための変形情報を不要にするに十分な、国内外の多くの生体インプラントメーカー情報を有している特徴とする生体インプラント選択システムが用いられる。
この変形情報が不要な生体インプラント選択システムも前記変形情報を必要とする選択システムと同様な使い方ができ、複数の端末機、本体、術前計画プログラム、構造解析プログラム、術者および/または病院のIDシステム等が同様に使用でき、これも好ましい本発明の実施の形態のひとつである。
また、本発明は、前記生体インプラント選択システムに用いられる機器類も含む。例えば、患者の患部の骨格情報を入力する骨格情報入力回路と、前記骨格情報と生体インプラントの蓄積情報とを比較する比較回路と、前記比較回路により選択された生体インプラント(選択生体インプラント)の選択情報を出力する選択インプラント出力回路と、必要に応じて、前記選択生体インプラントを最適化するのに必要な変形情報を出力する変形情報出力回路とを有する生体インプラント選択システムに用いられる端末機であって、前記端末機に前記骨格情報を入力する端末入力回路と、前記端末機から前記骨格情報を本体に送信する送信回路と、前記本体から前記選択情報を受信する選択情報受信回路と、前記選択情報を前記端末機から出力する端末出力回路と、必要に応じて、前記本体から前記変形情報を受信する変形情報受信回路と、前記変形情報を前記端末機から出力する端末変形情報出力回路とを含むことを特徴とする生体インプラント選択システム用端末機に関する。尚、前記端末機に使われる各種の回路は、前記本体にインストールされたプログラムと共同で、それぞれの機能をもつものであって、公知の回路の組合せが使用される。
好ましくは、前記骨格情報は、3次元の情報であって、2次元情報を組み合わせて作成される。また、前記骨格情報は、骨接合に関するもので、前記生体インプラントが骨接合インプラントである前記生体インプラント選択システムは、データ量が少なくなるので、全体的に軽いシステムとなり、また、骨接合は、生体インプラントの選択に関して、自動化が遅れている医療分野であることから、自動化の効果が大きい。
また、治療は、場合により時間との勝負になることがかなりあり、手術の日程を決めて行うケースの場合は、時間の余裕があって、自動で生体インプラントを注文し、病院にとどけてもらうことができるが、時間のないときには、注文取り寄せの余裕時間のないこともある。従って、前記において、前記骨格情報と前記蓄積情報との比較の前に、余裕時間を入力する工程を設け、病院内のストックと、ディラーのストックと、製造元のストック等に関する情報を前記蓄積情報と合せて管理しておき、余裕時間の長短によって、選択の枠を設けて、その枠内で選択するようにする。このとき、前記蓄積情報には、それぞれストックされた生体インプラントの情報を含ませて置くことが必要であるが、情報入手が困難な場合には、ストックされた生体インプラントを例えばデジタルカメラで撮影して、あるいは、X線撮影をして、必要な情報を前記蓄積情報の中に取り込んでおくようにする。
以下、本発明を図面により、更に詳しく説明するが、これら実施例に限定されることなく、本明細書の範囲内において、適宜、使用目的などを考慮して実施例が選択される。
図1は、本発明の1実施例にかかるシステムのブロック図である。1は複数の病院の代表的一つであり、この病院内に本発明にかかるコンピュータ端末機4A、4B、4Cが設置されている。前記各コンピュータ端末機は、それぞれ3次元画像情報装置3A、3B、3Cと結合されている。前記3次元画像情報装置は、CTスキャン装置またはデジタルX線撮影装置と、画像処理装置とから構成され、前記各コンピュータ端末機に3次元骨格情報を送り込むように構成されている。
前記各コンピュータ端末機は、それぞれ、通信回線網5を介して、サービス提供場所2のサーバー6Aに接続されるように構成されている。前記サーバーには、サービス管理者用のコンピュータ端末機6Bが接続されている。
本発明にかかるプログラムソフトの内、コンピュータ端末機用の部分は、病院1内で、予め前記各コンピュータ端末機にインストールされていてもよいし、あるいは、使用時に前記各コンピュータ端末機からサーバーにアクセスしたときに、ダウンロードされるように構成することもできる。尚、本発明に関する基本的プログラムは、前記サーバーにインストールされている。
使用に当たって、病院1内の術者が自己のあるいはその部門の前記コンピュータ端末機に、患者の患部を撮影して3次元情報を入力し、自己および/または病院のIDとパスワードを入力すると、前記通信網を介して、前記サーバーにアクセスされ、前記サーバーに前記3次元情報が入力される。前記患部の情報と前記3次元情報から、前記サーバー内の生体インプラント蓄積情報から、比較プログラムを介して、適切な生体インプラントが選択され、あるいは、個人のIDが入力されたときには、前記サーバー内の前記個人の手術経験に関する集積情報も合せて、前記比較プログラムが作用し、適切な生体インプラントが選択される。
前記選択された生体インプラントを更に最適化するために、前記サーバー内のプログラムであって、生体インプラントを変更するもの(変形情報決定プログラム)が作動し、最適化をはかる。このときの変形量、変形場所等の変形情報は、前記通信網を介して、前記選択された生体インプラントの情報とともに、前記コンピュータ端末機に出力され、画面に表示される。術者は、必要に応じて、ハードに出力することもできる。尚、個人IDが入力されたときには、必要に応じて、前記集積情報も作用して、前記変形情報が決定される。
一方、サービス管理者は、これら各病院と前記サーバーとのやり取りをコンピュータ端末機6Bで、監視することが可能で、誤動作、異常動作などの監視を行って、常に正しく作動するように管理する。更に、前記個人の前記集積情報に新たに接続に係る情報が追加され、その結果は、手術後に追加され、これらの管理も前記サービス管理者が行うことができる。
図2は、前記比較プログラムの原理を説明する概略図である。前記骨格情報における画像7で、骨格部7Aの骨折部7B近傍の位置8、10の断面情報と、前記生体インプラントの蓄積情報の中から選択された前記骨格部に関する情報で、断面に関する情報9が選択され、このデータの中から、位置8、10の断面に近いもの(寸法誤差が最も少ないもの)が自動選択され、それに相当する生体インプラント11が選択される。この原理説明は、2次元で行ったが、3次元の場合は、それぞれ特定の複数の側面で、同様な選択が繰り返され、総合的に最も寸法誤差の少ないものが選択される。また、変形情報に関しては、シミュレーションソフトを使用して、更に総合誤差を少なくするように変形され、その際の応力は、同様に応力シミュレーションソフトで、応力分布変化をみる。
図3は、病院内コンピュータ端末機の操作状態を示す図である。病院内にある前記コンピュータ端末機の一つ4の電源をオンにして立ち上げ、前記通信網を使って、インターネットで前記サーバーにアクセスし、IDとパスワードを入力すると、画面12が表示される。13は表示された各患者の名前であり、所望の名前をダブルクリックすると、その患者の3次元骨格情報が表示される。その患者の名前をクリックして、更にボタン14をクリックすると、前記3次元骨格情報がサーバーにロードされる。
前記ロードが完了すると、オート・フィッティング画面15に切り替わる。スタートボタン16をクリックするとオート・フィッティング(前記比較手段)が始まる。前記患者の骨格17Aに最適な生体インプラント17Bが選択されるとコンプリート画面18に切り替わり選択された生体インプラント18Bが表示され、変形量が表示される。画面18の進むボタン18Aをクリックすると画面19に切り替わり、変形および構造解析シミュレーション画面になる。このとき、変形前の生体インプラント18Bが、シミュレーション結果として、変形後の生体インプラント19Bとして表示され、前記患者の前記骨格と比較して、その最適性が視認される。その際に、図面には、表示されていないが、応力分布状態が表示され、満足しないときには、戻るボタンで選択を繰り返すことになる。満足なら、進むボタン19Aをクリックする。
画面がオーダー画面20に切り替わり、注文が可能な状態になる。画面20の各種情報を確認して、注文をするときには、送信ボタン20Aをクリックすると注文完了となる。この実施例の使用結果としては、非常に簡単に選択、取り寄せができた。以上のように本実施例が構成されているので、術者は簡単な操作で、手術に関する必要な情報が得られるとともに、適切な生体インプラントを簡単に選択、注文できる。なお、本実施例では、骨プレートを生体インプラントの例のごとくに記載した図面になっているが、これは、一例であって、他の生体インプラントでも同様である。
前記オーダー画面20は、物流の関係から取り寄せルートが複数個ある場合には、前記ルートの選択ができるようにすることもでき、例えば、注文から取り寄せまでの時間が同じ場合には、好みの取り寄せルートを選択でき、注文と同時に取り寄せルートの指定がされ、そのルートに従った配送がされる。緊急の場合には、前記複数個のルートの中から、最も配送に時間がかからないルートが選択されて配送される緊急ルート選択ができるようにしておくこともできる。
3A 骨格情報
4A 病院内コンピュータ端末機
5 通信回線網
6A サービス管理者用コンピュータ端末機
7 骨格画像
11 選択された生体インプラント
17 比較手段の表示
19 変形情報の表示
4A 病院内コンピュータ端末機
5 通信回線網
6A サービス管理者用コンピュータ端末機
7 骨格画像
11 選択された生体インプラント
17 比較手段の表示
19 変形情報の表示
Claims (6)
- 患者の患部の骨格情報を入力する骨格情報入力手段と、前記骨格情報と生体インプラントの蓄積情報とを比較する比較手段と、前記比較手段により選択された生体インプラント(選択生体インプラント)の選択情報を出力する選択インプラント出力手段と、必要に応じて、前記選択生体インプラントを最適化するのに必要な変形情報を出力する変形情報出力手段とを有することを特徴とする生体インプラント選択システム。
- 単数または複数個の端末機を含み、前記骨格情報入力手段が、前記端末機に前記骨格情報を入力する端末入力手段と、前記端末入力手段からの前記骨格情報を受けて本体に入力せしめる本体入力手段とを含み、前記選択インプラント出力手段が、前記本体から前記選択情報を出力する本体出力手段と、前記本体出力手段からの前記選択情報を受けて前記端末機から出力する端末出力手段とを含み、前記変形情報出力手段が、前記本体から前記変形情報を出力する本体変形情報出力手段と、前記本体からの前記変形情報を受けて前記端末機から出力する端末変形情報出力手段とを含むことを特徴とする請求項1の生体インプラント選択システム。
- 前記骨格情報が骨接合に関する3次元情報で、前記生体インプラントが骨接合インプラントであり、前記端末入力手段と前記本体入力手段、前記本体出力手段と前記端末出力手段、および、前記本体変形情報出力手段と前記端末変形情報出力手段は、それぞれ、オンラインで連絡されていることを特徴とする請求項2の生体インプラント選択システム。
- 患者の患部の骨格情報を入力する骨格情報入力手段と、前記骨格情報と生体インプラントの蓄積情報とを比較する比較手段と、前記比較手段により選択された生体インプラント(選択生体インプラント)の選択情報を出力する選択インプラント出力手段と、前記選択生体インプラントを最適化するのに必要な変形情報を出力する変形情報出力手段とを有し、前記蓄積情報が複数メーカーの生体インプラントの情報を含むことを特徴とする生体インプラント選択システム。
- 前記変形情報に基づいて前記選択生体インプラントを変形したときの応力分布情報を出力する応力分布情報出力手段を有することを特徴とする請求項3または請求項4の生体インプラント選択システム。
- 患者の患部の骨格情報を入力する骨格情報入力回路と、前記骨格情報と生体インプラントの蓄積情報とを比較する比較回路と、前記比較回路により選択された生体インプラント(選択生体インプラント)の選択情報を出力する選択インプラント出力回路と、必要に応じて、前記選択生体インプラントを最適化するのに必要な変形情報を出力する変形情報出力回路とを有する生体インプラント選択システムに用いられる端末機であって、前記端末機に前記骨格情報を入力する端末入力回路と、前記端末機から前記骨格情報を本体に送信する送信回路と、前記本体から前記選択情報を受信する選択情報受信回路と、前記選択情報を前記端末機から出力する端末出力回路と、必要に応じて、前記本体から前記変形情報を受信する変形情報受信回路と、前記変形情報を前記端末機から出力する端末変形情報出力回路とを含むことを特徴とする生体インプラント選択システム用端末機。
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