JP2005539228A - 軽度の認知障害を示すアルツハイマー患者特有の診断方法 - Google Patents
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Abstract
アルツハイマー(AD)へ進行する可能性のある軽度の認知障害(MCI)を患う患者を確認する方法が開示されている。この方法は、体液中に、好ましくは血液または血液生成物中に生物化学標識、詳細にはヒト・グルタミン合成酵素の存在を直接的に検出するステップを含む。この検出は、ヒト・グルタミン合成酵素に特異的な抗体に結合する免疫測定法によるものである。さらに、ADと非AD認知障害とを区別する方法も開示されている。
Description
この発明は、アルツハイマーによる認知障害(AD)を診断するための方法に関するものである。この発明は、特に、アルツハイマーによる認知障害に関連した少なくとも1つの生物化学標識の存在を定量する方法に関するものである。さらに詳細には、この発明は、アルツハイマーの認知障害へと進行し得る軽度の認知障害(MCI)を患うことを特徴とする患者を早期に識別することができる中央研究室あるいは濃度免疫測定法のいずれかに関するものである。この識別は、非アルツハイマーによる認知障害に対して、アルツハイマーによる認知障害の識別診断を可能にする単一の抗体を使用することによって実行される。この測定法は、アルツハイマーによる認知障害に関わる様々な徴候に伴う認知障害に特徴的な症状を示す正気でない患者に関わる能力を提供するものである。
アルツハイマー認知障害すなわちADとも呼ばれるアルツハイマー病は、記憶喪失や、重症の精神障害の原因となる進行性の神経障害である。診断医は、障害のある患者の生涯を通じて、ADの究極の診断に寄与する現在唯一の脳細胞の病理学的な検査に対抗して、ADを決定的に同定する手段を長期間模索してきている。ADは、全認知障害者の半数以上を数え、400万人のアメリカ人と、世界中では1500万人の人々に影響を及ぼしている最も一般的な認知障害である。僅かな記憶生涯や混乱を訴える患者の初期においては、重症の知的、社会的能力の欠陥に起因するアルツハイマー病の古典的症状に進行する場合のあるMCIによって特徴づけられていた。65歳では、ADの一般的な罹患率は、1〜2%である。75歳では7%、85歳では18%にのぼる。65歳以上の全人口の認知障害の罹患率は8%である。何歳であっても、施設の入居者の罹患率は50%である。
この疾患の社会的影響は、特に疾患の後期においては、介護者にとって大きな負担の原因となっている。実質的な財政上のコストは、介護と施設への入院に非常に関わっている。社会における老齢者の割合の急激な増加は、ADに影響を受ける被検者の数の劇的な増加を意味する。このため、ADの正確な早期診断および早期治療は、世界的に必要とされる急務である。
ADおよびその診断をめぐる論争に加えて、認知障害、特に広義のMCIと特徴づけられる退化の他の形から受けるAD患者の診断が問題である。そのような退化は、潜行性であり、しばしば一過性の記憶喪失や、混乱としてのみ診断されることがあり、その点で、認識能力は、ミニ知能検査(MMSE)のような検査で能力退行を示す点まで減退し、そのためしばしば看過され、あるいは軽視される。
軽度の認知障害の診断は困難であり、論議の的になる。用語「軽度な認知障害」は、結果的に痴呆になる可能性があるか、痴呆にならない状態を指すという二面性を持っている。軽度の認知障害を持つ患者は、対照患者より、さらに知的機能が急激に退化するが、軽度のアルツハイマー病の患者ほどに急激な退化ではないということがいくつかの研究で示されている。軽度の認知障害、年齢による知的退化、軽度の知的損傷の定義および区別は、論争中の問題である。一般に、6ヶ月から9ヶ月の期間をおいたフォローを伴う、より広義の神経心理学の検査は、軽度またはボーダーライン上の認知障害を持つ患者を保障するとみなされている。
痴呆または年齢や教育程度による予想を超える程度の他の著しい認知障害がなく、軽度の最近の記憶の喪失に伴う状態として特徴づけられる軽度の認知障害は、やはり多くの患者においてADに進行する。ADに進行するMCIをもった被検者の数値は変化するが、文献にしばしば見られる数値は、MCIと診断された患者のうち40%が、ほぼ三年のうちに、ADへ進行する。この発明は、MCIを示し、ADを予測させる上記の患者と共に診断を受け、モニターしている患者に合った方法と診断用キットを提供する。それは、グルタミン合成酵素の最も著しく統計的に優位なレベルである。
典型的には、ある被検者がADの疑いがある時、いくつの推奨検査が実行される。(1)ミニ・メンタル・検査(MMSE):機能自立度をはかる機能評価質問書(FAQ)の形式を採用した心理検査、(2)実験室検査:甲状腺刺激ホルモン、血清電解質、血清カルシウム、血清ブドウ糖レベルなどの測定のための完全な血液検査、(3)神経画像:一般的に使われるのは、コンピューター・トモグラフィ(CT)として知られており、血管障害(VAD)、腫瘍、正常水頭症、硬膜下血腫などによる認知障害を発明する役割をする。しかしながら、神経画像は、ADや他の皮膚性障害とふつうの加齢による障害とを区別するにはあまり効果的とはいえない。主要治療セッティングでは、ある者はCTを非定型的な症例に限定すべきだとし、通常のスキャンニングを推奨する者もいる。認知障害の大部分の症例に、核磁気共鳴映像法(MRI)は、CTより有利であるわけではない。
アルツハイマー患者は、認知障害のうち最も一般的であり、少なくともその60%を占めているが、80種類以上の異なる要因の中で、認知障害の正確な原因を定めるための診断過程は非常に難しいといえる。また、現在行われている検査は、ADと他の認知障害を区別するには適当とはいえない。
他の病気と比較して、認知障害は、治癒または効果的な治療法がないので、診断の確実性が患者の取扱い方に重大な影響を及ぼす。一方、ADは、現在、治療方法がないとはいえ、症状に応じた治療法や、初期の治療薬(アセチルコリンエステラーゼ抑制剤)は、米国の食物医薬品局によって認可されている。次のような薬品は臨床検査の種々の段階にある。(1)ADの低下を抑止する薬品―デスフェリオクサミン、アルカー、抗炎症剤、抗酸化剤、エストロゲン、(2)神経親和剤:NGF、(3)ワクチン:シェンクらによる最近の非常に刺激的な報告(ネイチャ、第400巻、173頁〜177頁、1999年)(非特許文献1)は、AD用のワクチンという希望をなげかけている。
したがって、様々な療法の特異性は、その成功を保証するために、高いAD感度を有する、洗練された診断方法を必要とする。
現在、ADの診断を助ける多数の検査がある。しかしながら、本当に存在する唯一の診断法は、認知障害の診断歴と相関した死後の脳細胞の病理学上の検査によってなされるものである。この診断法は、神経原線維濃縮体と、(老齢性の)神経炎および血小板の脳細胞の存在に基づくものであり、臨床上の認知障害と相関している。神経炎組織は、アミロイド・ベータと呼ばれる通常は無害の蛋白質からなっている。神経単位が死亡し始め、症状が進行する前に、血小板は、病気の初期段階に神経間に形をなす。神経原線維濃縮体は、通常は一対となった螺旋状の短繊維からなり、多分、数種の異なる蛋白質から構成された神経間凝集体である。脳神経単位に関する内部支持構造は、τ(タウ)と呼ばれる蛋白質の通常の機能に依存している。ADにおいて、τ(タウ)蛋白質の糸はねじれるような変質を受ける。神経組織病理学的な同定および神経炎性萎縮プラークおよび神経原線維濃縮体の計数は、数種の脳切片の着色および顕微鏡的検査を必要とする。しかしながら、この方法論の結果は、かなり広く多様なもので、時間を浪費する労働集約型である。
本発明者の以前の研究において記述されているように、AD用の血液検査を利用することで、AD陽性の診断を保障する十分量の血清グルタミン合成酵素を有し、MCIと診断された患者の中で同定可能であると示された。
ADの徴候を有するMCIの患者の特定形態に関する上記のような診断が本当の認知障害の証明が明らかになるときまで長くなる可能性があるので、現在および可能性のある薬理学療法の双方の使用を介する好結果の介入は、アルツハイマー認知障害の発症および/または進行を行う、および/または逆行するように実行可能である。
また、そのような検査結果は、非AD認知障害によって沈着されたMCIの複数の形態を識別するのに役立つはずであり、AD認知障害に対する特異的な治療が効果を生じない、あるいは誤ったアドバイスを受けるものとなる。症例は、脳への血液の流入を一時的に妨げる小さな検出されない卒中を含む可能性がある。臨床的に意気消沈した患者あるいはパーキンソン病である患者は、記憶の中断を経験する可能性がある。多くの老人は、副作用が単独でまたは組み合わせた状態で、認知課題を実行する能力を損なう種々の投薬を受けている。
このようにして、仮に進行性のADでありうるMCIの患者を早期発見するための診断法が提供される場合には、医師は、この病気の初期段階に適切な治療法を処置する能力を向上させることもできるはずである。
AD用の様々な生物化学標識は公知であり、そのような標識を同定する分析的手法がこの技術分野において記述されてきた。この明細書で使用されているように、用語「標識」、「生物化学標識」、あるいは「標識蛋白質」は、任意の酵素、蛋白質、ポリペプチド、ペプチド、これらの異性体、これらの免疫学的に検出可能なフラグメント、あるいはADの病的発生過程中に、脳から放出された他の分子を言及するものである。このような標識は、特に脳に関連した任意の特有の蛋白質あるいは異性体を含むが、これらに限定されるものではない。
グルタミン合成酵素(GS)は、次のような脳損傷(ノレンバーグおよびマルティネス・ヘルナンデス、脳研究、第161巻、303頁、1979年)(非特許文献2)の全体に記述されているアンモニアおよびグルタミン代謝の規制に含まれている星状細胞に特異的な酵素として認識されている。グルタミン合成酵素の臨床的役割に関する研究がいくつか報告されている。グナーセンおよびヘイリー(米国・プロック・ナショナル・アカデミー・サイエンス、第89巻、11949頁、1992年)(非特許文献3)は、39ADの脳脊髄液(CSF)サンプルのうち、38にモノマー系GS蛋白質を発見し、ツマニら(アーク・ニューロン、第56(10)巻、1241頁、1999年)(非特許文献4)は、AD患者の腰部CSFにおけるGS濃度が著しく増加しているが、特異的なものではない(すなわち、VAD、精神分裂病、ALSなどにおいても増加している)ことを記述している。ツマニは、1244頁左欄で、GSは血清中に発見されなかったことを述べている。
脳内に豊富に存在する神経特異性γエノラーゼ(NSEγγ)およびS100B蛋白質もまた、脳への障害:NSEγγについては神経単位への障害、S100Bについては星状細胞への障害の程度を評価するための有益な標識である。脳皮質領域からのNSEとS100B蛋白質の濃度は、酵素結合免疫吸着検査法(エライサ)によって検査されてきた。AD患者の前頭皮質の蛋白質のレベルは、顕著に上昇していることが発見された(カトウら、ジェイ・モル・ニューロサイエンス、第3(2)巻、95頁、1991年)(非特許文献5)。S100Bを全体的に示す活性化された星状細胞は、ADの神経炎ベータ・アミロイド・プラークに深く関連していた(シェンら、J.ニューロサイエンス・リサーチ、第39巻、398頁、1994年)(非特許文献6)、ムラクら、J.ニューロパソル・エクスプレス・ニューロル、第55巻、273頁、1996年(非特許文献7))。
AD評価における生物標識には多数の異なる潜在的な用途があり、各用途は、異なる標識または標識セットを含む。そのような用途は、ADを他の認知障害の原因と区別する用途を含むこともあるが、これに限定されるものではない。すなわち、上記用途は、認知障害を加齢による非病理学上の効果から区別すること、臨床的な症状が明らかになった後に病気の進行を決定するための、ADの進行に関わるMCIの進行をモニターすること、予測できるADのための治療法の効果をモニターするための代理品の使用、ADのリスク評価要素としての効用を有する標識を分離すること、脳内に起こる初期の生物学上の変化、および病気の進行に伴って起こる他の変化の両方を識別することを含む。理想的には、高い感度および特異性を有する全ての要求を満たす単一の標識を分離できるのが望ましいが、これは到達しえない目標ではある。任意の標識でも、それが適用される臨床的な状態のタイプに応じた感度、特異性、信頼性および有効性によって評価されなければならない。それにもかかわらず、ADを他の原因による認知障害と区別する能力の低い標識は、病気過程の進行または治療法への感応性をモニターする優れたものである可能性がある。
診断装置については、生物標識を使用する臨床上の評価および定点治療検査の使用は、リスクを評価し、病気の進行をモニターし、治療上の介入をガイドする価値あるツールである。診断ツールとしての生物標識の使用の利点は、臨床的診断の確実性を高め、潜行しているADに関するADとMCIを他の原因による認知障害や認知障害と区別し、病気の重度と進行の度合いを定量化することを含む。さらに、生物標識を使用する検査は、迅速で、非侵襲性であり、操作が簡単であり、廉価であるべきである。
したがって、この技術において欠けている点は、比較的非侵襲性であり、アルツハイマーの認知障害すなわち生存患者のAD関連のMCIを決定的に診断するのに有効な方法および装置である。さらに、進行性ADのリスクを評価する決定的な方法が必要とされている。
(従来技術)
ヘイリーに付与された米国特許第5,445,937号(特許文献1)は、アルツハイマー病の診断方法並びに他の病気の診断および識別方法を教示している。これは、疾患特異的生物化学標識、グルタミン合成酵素(GS)およびそれぞれの光学的アフィニティ標識、またはGSの結合部位で、標識化されたGSに特異的な抗体の使用によって実行される。上記´937特許は、光学的アフィニティで標識化され、または標識化された抗体であるヌクレオチド結合蛋白質の存在を検出する脳脊髄液(CSF)に焦点を当てており、次のレベルをADの存在に相関させる。ヘイリーは、そのような方法を達成する様々の免疫測定技術を教示している。ヘイリーは、血液をサンプルとして使用する診断方法の予測的な効用に関して仮説として取り上げ、さらにモノクローナル抗体および/またはポリクローナル抗体の免疫測定が開発されうることを示唆するが、いずれの実施にも役立たない。したがって、上記´937特許は、脳脊髄液を利用する診断検査の教示にのみ有用である。脳脊髄液サンプルの採取は、患者に対して非常に不快な方法を課し、終了するには長時間を必要とする。さらに、ヘイリーによって示唆されるポリクローナル抗体および/またはモノクローナル抗体は、以下に簡単に開示されているように、ヒト組換え型のGSに対するものとして羊脳のGSに対する特異性を有するものである。
ヘイリーに付与された米国特許第5,445,937号(特許文献1)は、アルツハイマー病の診断方法並びに他の病気の診断および識別方法を教示している。これは、疾患特異的生物化学標識、グルタミン合成酵素(GS)およびそれぞれの光学的アフィニティ標識、またはGSの結合部位で、標識化されたGSに特異的な抗体の使用によって実行される。上記´937特許は、光学的アフィニティで標識化され、または標識化された抗体であるヌクレオチド結合蛋白質の存在を検出する脳脊髄液(CSF)に焦点を当てており、次のレベルをADの存在に相関させる。ヘイリーは、そのような方法を達成する様々の免疫測定技術を教示している。ヘイリーは、血液をサンプルとして使用する診断方法の予測的な効用に関して仮説として取り上げ、さらにモノクローナル抗体および/またはポリクローナル抗体の免疫測定が開発されうることを示唆するが、いずれの実施にも役立たない。したがって、上記´937特許は、脳脊髄液を利用する診断検査の教示にのみ有用である。脳脊髄液サンプルの採取は、患者に対して非常に不快な方法を課し、終了するには長時間を必要とする。さらに、ヘイリーによって示唆されるポリクローナル抗体および/またはモノクローナル抗体は、以下に簡単に開示されているように、ヒト組換え型のGSに対するものとして羊脳のGSに対する特異性を有するものである。
米国特許第5,508,167号(特許文献2)において、ローズらは、アポリポ蛋白質Eタイプ4(ApoE4)異性体、またはApoE4をコード化したDNAの検出を含むAD診断方法を記述する。この方法は血液サンプルを使用することができ、免疫化学測定方法によって分析される。血液サンプルは、反応性のスルフヒドリル基に対応するシスティン残基におけるジスルフィド結合を低下させる還元剤に任意に結合される。さらに、ローズらは、ApoE4異性体を検出するためのキットについても記述する。検査は、3つの主なApoE異性体のアミノ酸配列における差異に基づいている。検査は、ヒトのGSに対して特異的でなく、AD対非AD認知障害を特異的に診断する感度を有していない。
ツマニら(アーク・ニューロル、第56巻、1241頁〜1246頁、1999年)(非特許文献8)は、GSがADの診断において有用な生物化学標識であるか否かを決定するために、CSF中のGSレベルを検査し、血清を検査している。分析は、羊脳GSに対し誘導されたビオチン標識モノクローナル抗体を利用するエライサによってなされる。通常のGSの濃度範囲は、ヒトCSFでは、4pg/mLと報告され、ヒト血清では、36pg/mLと報告されている。AD患者のCSFサンプルはGSの平均濃度が20±12pg/mLに上昇し、ASL患者の場合は、13±13pg/mL、血管障害(VAD)の患者では、上昇した平均レベルで13±7pg/mLである。血管障害およびALSの患者は、僅かに低い上昇を示している。ADの患者では、血清中で、平均レベル111±53pg/mLが測定される。しかしながら、筋萎縮性側索硬化症(ALS)および血管障害も、それぞれ、上昇した平均レベル116±62pg/mLおよび72±59pg/mLで存在している。したがって、AD障害に関する決定的な診断またはAD障害対非AD障害に対する差異に関する決定的な診断は、これらの分析から解明することができるものはない。
グナーセンおよびヘイリー(プロック・ナチュラル・エイシー認知障害・サイエンス、第89巻、11949頁〜11953頁、1992年)(非特許文献9)は、AD患者のCSFに見られるGSの証拠を提出したが、健康コントロールの問題あるいは他の病気とのコントロールとしてではない。考察されている他の病気とは、てんかん、ALSおよびパーキンソン病である。ADに加えてALSまたはピック病の患者は、陽性の結果を示しているが、ALSの患者は陽性反応を示さず、GSがAD特有のものであることを示している。ヒト以外のGSに対して培養された抗体は、GSを検出するために使用される。
一般的に、大部分の科学論文は、ADの主な決定因子であることを仮定して、ペプチドおよびβーアミロイドに焦点をあてる傾向がある。このことは、家族性のAD変異のある一定の形態がβーアミロイド、特に短い形よりもたやすく凝集する長い形(1〜42)のβーアミロイドの過剰生産を招くという観察によって支持されている。ヘンズリーら(プロック・ナチュラル・エイシー認知障害・サイエンス、第91巻、3270頁〜3274頁、1994年)(非特許文献10)は、凝集状態のペプチド・ベータ・アミロイドによって固定されない遊離基の生成に基づく神経毒を検査する。ペプチドの数種の合成フラグメントの神経毒性が検査されている。酸素が遊離基の生成に必要であるとされ、グルタミン酸合成酵素およびクレアチン・キナーゼ酵素が酸化感受性生物標識であるという事実に基づいて、これらの酵素の不活性化は、これらの砕片化されたβ−アミロイドの集合によって生物学的分子に対する活発な攻撃をかける指標として使われている。
米国特許第5,445,937号公報
米国特許第5,508,167号公報
シェンクらによる最近の非常に刺激的な報告(ネイチャ、第400巻、173頁〜177頁、1999年)
ノレンバーグおよびマルティネス・ヘルナンデス、脳研究、第161巻、303頁、1979年
グナーセンおよびヘイリー(米国・プロック・ナショナル・アカデミー・サイエンス、第89巻、11949頁、1992年
ツマニら(アーク・ニューロン、第56(10)巻、1241頁、1999年
カトウら、ジェイ・モル・ニューロサイエンス、第3(2)巻、95頁、1991年
シェンら、J.ニューロサイエンス・リサーチ、第39巻、398頁、1994年、
ムラクら、J.ニューロパソル・エクスプレス・ニューロル、第55巻、273頁、1996年
ツマニら(アーク・ニューロル、第56巻、1241頁〜1246頁、1999年
グナーセンおよびヘイリー(米国・プロック・ナショナル・アカデミー・サイエンス、第89巻、11949頁、1992年
ヘンズリーら(プロック・ナチュラル・エイシー認知障害・サイエンス、第91巻、3270頁〜3274頁、1994年
イソベらによるバイオケミ・インタ、第6巻、419頁、1983年(
ジンマーらによるブレイン・リサーチ・ブル、第37巻、417頁、1995年
ウスイらによるクリン・チェン、第35巻、1942頁、1989年
デ・グルートらによるバイオケミ・バイオフィズカル・アクト、第908巻、231頁、1987年
ブラウンらによるジェイ・モル・エボル、第38巻、566頁、1994年
ツマニらによるジェイ・イムノ・メタ、第188巻、155頁、1995年
ボクシャらによるジェイ・ニューロケム、第75巻、2574頁、2000年
タカハシらによる(クリニック・ケミ、第45(8)巻、1307頁、1999年
リストロムら(バイオケミ・ジェイ、第328巻、159頁、1997年
モレノら(ジェイ・コンポ・ニューロ、第350巻、260頁、1994年
エフ・ススベル、ビー・ブレント、アール・キングストンらによる編集。分子生物学における現プロトコル。ニューヨーク:グリーン出版協会、第11巻、1987年)
ブラークおよびブラークによるニューロ・バイオ・エイジング、第18(4)巻、351頁、1997年
この発明は、アルツハイマー認知障害(AD)の診断方法、特にアルツハイマー認知障害を、体液、特に血液、血液生成物、尿、唾液その他の中に特定の生物化学標識の存在を検査することによって他の病気と区別する方法に関するものである。また、この発明は、アルツハイマー認知症に関係のある少なくとも1つの生物化学標識の存在を定量化する方法に関するものである。さらに、この発明は、アルツハイマー認知症と、非アルツハイマー認知症の形を差別化して診断することを可能にするユニークな抗体を利用する特定部位の免疫測定法に関するものである。
この発明は、アルツハイマー病を診断、サブタイプの特定、モニターをするための方法およびエライサシステムに関するものである。この発明は、S100B、NSEγγおよびGSの各蛋白質が脳から放出され、脳外の体液内で検出可能であるという発見に基づいている。
ヒト組換え型GSの生成および純化が記述されている。これらのGS蛋白質は、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体を生成するのに使用可能であり、その結果として免疫測定法に使用することができる。これらの抗体は、疑いのある被検者の体内で循環するGS蛋白質を検出するために、モニターおよび/または定量される免疫反応に導入してもよい。これに代えて、上記GS蛋白質自体は上記被検者の体内で循環する自己抗体を検出する免疫測定法において使用されてもよい。アルツハイマー認知障害の発症は、体液中に存在する特定の生物化学標識の認識レベルによって特徴付けられ、そのレベルはMMSE検査によって定量化されるようなアルツハイマー認知障害の症状の発現と相関関係を有している。リスト評価検査として、アルツハイマー認知障害の進行を示す上記マーカーのレベルの認識は、例えば、MCIで診断した患者において、熟練した開業医に提供される診断特性を増やすものである。
従って、この発明の目的は、アルツハイマー認知障害に関連したMCIを診断するための決定的で、非侵襲性で高感度の方法を提供することにある。
この発明の他の目的は、患者の少なくとも1つの体液を分析し、非ADに対するADを明示するMCI患者内の少なくとも1つの標識の存在を確定するステップを含む方法を提供することにある。
この発明の他の目的は、この発明の方法によって同定される神経に関係する蛋白質に対して特異的な後退を提供することにある。
この発明のさらに他の目的は、1つまたはそれ以上のヒト体液中に神経に特異的な蛋白質を認識するのに有効な免疫測定法を提供することにある。
この発明のさらに他の目的は、ヒト・グルタミン合成酵素に対して特異的な精製されたモノクローナル抗体を提供することにある。
この発明のさらに他の目的は、血液または血液生成物を構成するサンプルを利用して実行されることができる非侵襲性の定点治療(point−of−care)検査を含むAD診断用の検査キットを提供することにある。
この発明の他の目的および利点は、この発明の一定の実施の形態を図面および実施例によって明らかにする添付図面と共に次の記述から明らかになるはずである。図面は、この明細書の一部を構成し、この発明の例示的な実施の形態を含み、この発明の種々の目的および態様を図示するものである。
(図面の簡単な説明)
図1は、アルツハイマー認知障害の1つの形態を患っており、臨床的に評価されている患者の一群における血液中に存在するGS、NSEおよびS100の統計的に重要な値の比較を示す表である。
図2は、非アルツハイマー認知障害の1つの形態を患っており、臨床的に評価されている患者の一群における血液中に存在するGS、NSEおよびS100の統計的に重要な値の比較を示す表である。
図3は、健常者の年齢に対するGSを示すボックス・ウイスカー・プロットを描写するグラフである。
図1は、アルツハイマー認知障害の1つの形態を患っており、臨床的に評価されている患者の一群における血液中に存在するGS、NSEおよびS100の統計的に重要な値の比較を示す表である。
図2は、非アルツハイマー認知障害の1つの形態を患っており、臨床的に評価されている患者の一群における血液中に存在するGS、NSEおよびS100の統計的に重要な値の比較を示す表である。
図3は、健常者の年齢に対するGSを示すボックス・ウイスカー・プロットを描写するグラフである。
発明の方法によって分析される標識はリンパ系で放出され、かつ、血液、例えば血漿、血清、崩壊した血液中に、または例えば低張の緩衝液または界面活性剤および希釈液およびプレパラートで上記血液を処理した任意の血液生成物、および例えばCSF(脳脊椎液)、唾液、尿、リンパ液およびその他の体液中に、存在する可能性がある。他の好適な実施の形態では、CSF中の標識濃度は測定可能である。
用語「通常以上」および「遮断以上」は、脳の退化または萎縮などの脳の異常を経験していない通常の被検者について観察される標識レベルより大きい標識レベルを言及するのに使用されている。いくつかの標識については、非常に低いレベルの標識は、被検者の血液の中に通常、存在する。この発明によって分析された他の標識については、検出可能レベルは、血液中に通常存在する可能性がある。このため、これらの用語は、健常者に通常見られるレベルより著しく高いレベルを示す。用語「著しい」または「統計的に著しい」は、統計的に意味があり、一般に、標識濃度の通常レベルまたはそれより高い2つの標準的な偏移(SD)を意味している。任意の標識蛋白質の分析が実行される免疫測定法は、対象の濃度範囲以上に存在しかつ高度に特異的でなければならない標識のレベルを検出できる感度でなければならない。
診断ツールとして、値を評価するのに比較される3つの標識は、脳内の特異的な細胞が脳異常中に損傷を受けたときにその細胞によって放出される蛋白質である。これらの標識、例えば蛋白質は、未変性の形態、あるいは例えば蛋白質分解による結果として得られる蛋白質の免疫的に検出可能なフラグメントである。「免疫的に検出可能」とは、上記標識フラグメントが免疫測定法に使用される抗体試薬によって特異的に認識されるエピトープを含むことを意味する。
この発明の方法に従って分析される標識は、特異的なセル型である。エノラーゼ酵素は、糖分解経路において2−ホスホグリセリン酸塩とホスホフェノールピルビン酸塩との相互変換を触媒する。上記酵素は、別々の遺伝子の3つの異性蛋白質の生成物内に存在している。遺伝子の位置は、ENO1、ENO2およびENO3に指定されている。ENO1の遺伝子生成物は、非神経エノラーゼ(NNEまたはα)であり、この酵素は種々の哺乳類の体組織に広く分布されている。ENO2の遺伝子生成物は、筋肉に特異的なエノラーゼで(MSEまたはβ)であり、主に心臓および横紋筋に局在化されているのに対し、ENO3の遺伝子生成物は、神経に特異的なエノラーゼ(NSEまたはγ)であり、神経および神経内分泌細胞中に広く見出される。未変性の酵素は、3つの免疫的に区別されるサブユニットα、βおよびγから構成されるホモまたはヘテロダイマーの異性体として見出される。各サブユニット(α、βおよびγ)はそれぞれ16キロダルトン、44キロダルトンおよび46キロダルトンの分子量を有している。
神経に特異的なエノラーゼとして示されたαγおよびγγのエノラーゼ異性体は、それぞれ80,000ダルトンの分子量を有している。CSFおよび血液内のNSE濃度が脳の損傷(例えば、卒中や頭部への外傷)後に増加し、損傷を受けた脳組織からCSFおよび血液循環系へのNSEの放出が脳組織の損傷部位に影響を与えることが示されてきた。NSEは、48時間以内という生物学的な半減期を有している。
S100蛋白質は、脳の灰白質、主としてアストログリア細胞およびシュヴァン細胞に広く見られる細胞質の酸性カルシウムに結合した蛋白質である。この蛋白質は、2つの免疫的に区別するサブユニットA1(分子量10,400ダルトン)およびB(分子量10,500ダルトン)から構成される数種のホモまたはヘテロダイマーの異性体内に存在している。中枢神経系(CNS)では、ホモダイマーS100B−B(21,000ダルトン)およびヘテロダイマーS100A1−B(20,900ダルトン)がS100(イソベらによるバイオケミ・インタ、第6巻、419頁、1983年(非特許文献11)、ジンマーらによるブレイン・リサーチ・ブル、第37巻、417頁、1995年)(非特許文献12)全体の95%以上を構成している。S100Bが高い割合で脳内に見出されるので、多くの研究がこの蛋白質を脳損傷の標識として研究してきた。S100Bの生物学的半減期は、113分(ウスイらによるクリン・チェン、第35巻、1942頁、1989年)(非特許文献13)である。S100Bの血清レベルでの反復測定は、神経学的障害の経過をモニターするのに有効である。
グルタミン合成酵素(GS)は、窒素源としてアンモニアを使用し、グルタミン酸塩のグルタミンへのATP依存変換を触媒する広布の酵素である。GSは、肝臓、筋肉、腎臓および脳中に高濃度度で存在している(デ・グルートらによるバイオケミ・バイオフィズカル・アクト、第908巻、231頁、1987年)(非特許文献14)。ヒト脳中のGSは、潜在的に神経毒性を有するグルタミン酸塩およびアンモニアをグルタミンに変換することによって神経を保護する星状細胞に特異的な酵素である。GSの2価カチオン部位は、酸化に対する非常に高い感度を提供する。
AD患者の脳の老年性プラークの密集部位は、上昇した酸化ストレス環境を示し、AD患者の脳内の蛋白質は、対照者のストレス以上に酸化される。老年性プラークの部位に存在する反応性のミクログリア細胞は、脳内のオキシラジカル源として提案されてきた。
3つに区別するGSの型、すなわちGSI、GSIIおよびGSIIIは、公知である。GSIおよびGSIIに関する遺伝子は、バクテリアの中に見出される。ヒトGS遺伝子は、GSII型に属している(ブラウンらによるジェイ・モル・エボル、第38巻、566頁、1994年)(非特許文献15)。脳内のGSは、360,000から400,000ダルトンの分子量を有する8量体構造として存在するものと考えられている(ツマニらによるジェイ・イムノ・メタ、第188巻、155頁、1995年)(非特許文献16)。しかしながら、血液循環系では、蛋白質は、分子量44±1キロダルトンを有する単量体で存在している(ボクシャらによるジェイ・ニューロケム、第75巻、2574頁、2000年)(非特許文献17)。高濃度のGSは、AD患者から採取した腰椎CSF内に存在するものと報告されている(グナーセンおよびヘイリーによるプロック・ナチュラル・エイシー認知障害・米国サイエンス、第89巻、11949頁、1992年)(非特許文献3)、(ツマニらによるアーク・ニューロ、第56巻、1241頁、1999年)(非特許文献4)。
CSF中の増加したGS濃度に導く正確なメカニズムは不明のままである。反応性の星状細胞内のGSの過剰出現およびその後の細胞外空間への放出が提案されている(ツマニらによるアーク・ニューロ、第56巻、1241頁、1999年)(非特許文献4)。
この発明の他の体系化した実施の形態では、ヒト体液サンプルは、進行中の分析において、1つの時刻または異なる時刻に患者から採取されてもよい。典型的には、最初のサンプルは、MCIまたはADの症状である可能性を示した時点で、患者から採取される。次に、症状の発現後のある期間に、例えば最初の発現から3ヶ月から6ヶ月後に、第2のサンプルが採取され、発明に従って分析される。このデータは、ADか、非ADかを診断する。すなわち、AD認知障害と非AD認知障害とを区別し、ADに関係しているとしてMCIの症状を有する患者、例えば、臨床的に認知障害であるという明示がなくても、AD陽性と特性づけられる漿液の循環系中において統計的に著しい量のGS単量体を有する患者を特定する。
患者の体液中に発見される3つの特定の対象標識のうち、1つまたは全てのレベルは、1つの単独のサンプルから測定されるが、1つまたはそれ以上の個別の標識は1つのサンプルで測定可能である。「サンプル」とは、血液またはCSFなどの体液を意味する。全ての標識は、同一サンプルの小分けが使用可能な場合には標識ごとに、1つの分析装置、あるいは別体の測定装置を用いて、測定可能である。意味のあるデータを提供するために、1つのサンプル中に同時に存在する各標識のレベルが使用されるように、分析が単独の分析装置または個別の分析装置で実行されるかに関係なく、1つの同一のサンプル中に3つの標識ごとに測定することが好ましい。
各標識の存在は、各標識に特異的な抗体を使用しかつ各標識に対する各抗体の特異的な結合を検出することによって決定される。このようなステップを含み、任意の適切な直接的または間接的な分析評価方法は、発明に従って測定され、商業的に入手可能である。この測定法は、競合的な分析評価法、サンドイッチ測定法であってもよく、標識付け方法は、放射性免疫測定法、蛍光性または化学ルミネセンス免疫測定法、または免疫PCR(合成酵素連鎖反応)方法等の周知の標識付け方法の群より選定されてもよい。公知の免疫評価方法に関する広範囲な議論は、この発明の属する技術分野における通常の知識を有する当業者にとって公知であるので、ここでは必要とされない。タカハシらによる(クリニック・ケミ、第45(8)巻、1307頁、1999年)(非特許文献18)S100Bの分析評価法を参照されたい。
この実施例に使用される免疫法は、上記サンプル中の標識蛋白質のレベルを測定するための2抗体またはサンドイッチ型エライサ法で構成したが、これに限定されるものではない。この方法によれば、上記抗体のうち、1つの抗体は固相上に固定される「捕捉用」抗体であり、他の抗体は、例えば酵素で標識付けされた「検出用」抗体である。検出用抗体は、捕捉用抗体に結合した標識蛋白質に結合してサンドイッチ構造を構成する。3つの標識の各測定法については、標準標識蛋白質は、標準的な、すなわち吸収度と標識蛋白質の濃度との較正曲線を作成するのに使用される。この方法は、好適な実施の形態の利点に加えて、付加した標識、NSEおよびS100Bを示しかつ脳内の異常を正確にモニターするのに役立つことから重要である。
標識蛋白質の測定に使用される測定方法は、健常者に見出される通常値から患者の高いレベル、すなわち通常値より2SD(=遮断)およびそれ以上の濃度範囲全体で各蛋白質を測定することができるのに十分な感度を示すべきである。GS蛋白質については、遮断は0.022ng/mL、NSE=8.34ng/mLおよびS100B=0.02ng/mLである。
測定方法は、バッチ・モードで測定を実行するのが好ましい微小滴定プレートフォーマットを含む種々のフォーマットで実行されてもよい。また、この測定方法は、当業者に周知である自動分析装置で実行されてもよい。この発明に従って使用可能な他の測定フォーマットは、任意の位置における定点治療で管理される迅速な手動検査である。典型的には、このような装置は、遮断の上か下かで、すなわち半定量的な結果を提供するはずである。
rhGSの発現およびモノクローナル抗体の分離
ヒト・グルタミン合成酵素(ヒト組換え型GSまたはrhGS)に対して特異的に結合する特性を有する抗体を分離するために、rhGSのcDNAをATCCから入手した。rhGSの全長のオープン・リーディング・フレーム(ORF)を、pET28a(NdeI/ShoI)中のPCRおよびサブ・クローニングによって得た。この構造は、rhGSのORFのN末端にポリヒスチジン標識を含み、C末端における余分な配列はなかった。蛋白質は、リストロムら(バイオケミ・ジェイ、第328巻、159頁、1997年)(非特許文献19)によって記述される次の方法でエシェリヒア・コライ(Escherichia coli)BL21(DE3)に発現した。尿素/アルカリ処理で構成する粗細胞抽出物の調製並びに不溶性の発現生成物の溶解化は、モレノら(ジェイ・コンポ・ニューロ、第350巻、260頁、1994年)(非特許文献20)による次のような方法で達成した。アフィニティによる精製を、供給者の遺伝子組換えに続くNi−NTAクロマトグラフィによって実行した。
ヒト・グルタミン合成酵素(ヒト組換え型GSまたはrhGS)に対して特異的に結合する特性を有する抗体を分離するために、rhGSのcDNAをATCCから入手した。rhGSの全長のオープン・リーディング・フレーム(ORF)を、pET28a(NdeI/ShoI)中のPCRおよびサブ・クローニングによって得た。この構造は、rhGSのORFのN末端にポリヒスチジン標識を含み、C末端における余分な配列はなかった。蛋白質は、リストロムら(バイオケミ・ジェイ、第328巻、159頁、1997年)(非特許文献19)によって記述される次の方法でエシェリヒア・コライ(Escherichia coli)BL21(DE3)に発現した。尿素/アルカリ処理で構成する粗細胞抽出物の調製並びに不溶性の発現生成物の溶解化は、モレノら(ジェイ・コンポ・ニューロ、第350巻、260頁、1994年)(非特許文献20)による次のような方法で達成した。アフィニティによる精製を、供給者の遺伝子組換えに続くNi−NTAクロマトグラフィによって実行した。
モノクローナル抗体の調製
この発明のモノクローナル抗体を、ポリエチレングリコール(PEG)を関与させた細胞融解方法によって生成した。
この発明のモノクローナル抗体を、ポリエチレングリコール(PEG)を関与させた細胞融解方法によって生成した。
免疫細胞の調製
カナダ国ケベック州セントコンスタントのチャールズ・リバー・カナダ社から入手した雌、7週から9週の週齢で、H−2dハプロタイプ系統のBalb/cマウスを、それぞれ等量の最初の注入用フロイント完全アジュバント(FCA)中で乳化されたrhGSで免疫化し、その後、25μg〜100μgのGSを有し、2週間〜4週間の間隔をもって次の注入用フロイント不完全アジュバント(FIA)で免疫化した。免疫化マウスを、最後の免疫化後の3〜4日で、静脈内および/または腹腔内のいずれかにリン酸緩衝の生理食塩水緩衝液(PBS)、pH7.4を与えて処分した。
カナダ国ケベック州セントコンスタントのチャールズ・リバー・カナダ社から入手した雌、7週から9週の週齢で、H−2dハプロタイプ系統のBalb/cマウスを、それぞれ等量の最初の注入用フロイント完全アジュバント(FCA)中で乳化されたrhGSで免疫化し、その後、25μg〜100μgのGSを有し、2週間〜4週間の間隔をもって次の注入用フロイント不完全アジュバント(FIA)で免疫化した。免疫化マウスを、最後の免疫化後の3〜4日で、静脈内および/または腹腔内のいずれかにリン酸緩衝の生理食塩水緩衝液(PBS)、pH7.4を与えて処分した。
ハイブリドーマの調製
GS蛋白質およびSp2/0細胞で免疫化されたマウスから採取した脾臓細胞は、エスエー・フラー、エム・タカハシおよびジェイジーアール・ハレルによって記述された方法により42%のPEGの存在下で融合された。(モノクローナル抗体の調製:In:エフ・ススベル、ビー・ブレント、アール・キングストンらによる編集。分子生物学における現プロトコル。ニューヨーク:グリーン出版協会、第11巻、1987年)(非特許文献21)。この結果として得られる融合細胞を選択HAT培養液中に懸濁させ、フラーらによって記述されているように、供給細胞、腹腔滲出物細胞(PEC)で予備接種される4枚の96穴プレート上に配置した。(上記参考文献を参照されたい。)
GS蛋白質およびSp2/0細胞で免疫化されたマウスから採取した脾臓細胞は、エスエー・フラー、エム・タカハシおよびジェイジーアール・ハレルによって記述された方法により42%のPEGの存在下で融合された。(モノクローナル抗体の調製:In:エフ・ススベル、ビー・ブレント、アール・キングストンらによる編集。分子生物学における現プロトコル。ニューヨーク:グリーン出版協会、第11巻、1987年)(非特許文献21)。この結果として得られる融合細胞を選択HAT培養液中に懸濁させ、フラーらによって記述されているように、供給細胞、腹腔滲出物細胞(PEC)で予備接種される4枚の96穴プレート上に配置した。(上記参考文献を参照されたい。)
GSに特異的な抗体分泌ハイブリドーマのスクリーニング
ハイブリドーマ培養体のスクリーニングを2つの方法で実行した。(1)固相エライサ・エライサのスクリーニング―1:融合性ハイブリドーマ培養上清を、pH9.6の炭酸緩衝液100mM中に2μg/mLのrhGSで被覆した96穴の微小滴定プレート(NUNC Maxsorp,GIBCO BRL)に添加した。余分な結合部位を、pH7.4のPBS中のウシ血清アルブミン(BSA)によって遮断した。0.05%のツイーン20(WB)を含むPBSでプレートを洗浄した後、モノクローナル抗体を含む100μL培養上清を、37℃で1時間、固定化された抗原で培養した。洗浄後、ヤギの抗マウスIgG(米国ペンシルバニア州ウエスト・グローブのジャクソン・イムノリサーチ研究社)に結合したパーオキシダーゼを添加しかつ楕円シェーカー上で、室温(RT)で、30分間培養した。洗浄後、TMB基質溶液(シグマ)を添加した。暗所、室温で5分間培養後、反応を1MのH2SO4で停止し、450nmで光学的濃度を測定した。選択された陽性の培養液を、フラーらによって記述されているように、制限希釈法でクローン化した(上記参考文献を参照されたい)。エライサのスクリーニングおよびクローン化方法を培養液の安定性およびクローン性が得られるまで反復した。(2)エライサ2のスクリーニング:第2の方法では、ハイブリドーマ培養上清におけるモノクローナル抗体を、エライサ・プレートの固相に固定されたヤギの抗マウス抗体IgGFG(ジャクソン・イムノリサーチ研究社)によって捕捉した。37℃で1時間の培養後、プレートを上記1の方法で洗浄した。その後、0.5%BSAを含むPBS中に、1/2000倍希釈液で希釈したビオチンで被覆したGS(製造会社の推薦によってベーリンガー・マンハイム社から入手したビオチンで標識付けしたキットを用いて調製した)を穴ごとに添加した。シェーカー上で、室温で30分間培養した後で、プレートを洗浄し、HRPと結合した1/10,000倍のストレプタヴァイデン(ベーリンガー・マンハイム社)を添加し、室温で30分間培養した。洗浄後、TMB基質溶液を添加し、反応が上記方法1と同様に測定した。
ハイブリドーマ培養体のスクリーニングを2つの方法で実行した。(1)固相エライサ・エライサのスクリーニング―1:融合性ハイブリドーマ培養上清を、pH9.6の炭酸緩衝液100mM中に2μg/mLのrhGSで被覆した96穴の微小滴定プレート(NUNC Maxsorp,GIBCO BRL)に添加した。余分な結合部位を、pH7.4のPBS中のウシ血清アルブミン(BSA)によって遮断した。0.05%のツイーン20(WB)を含むPBSでプレートを洗浄した後、モノクローナル抗体を含む100μL培養上清を、37℃で1時間、固定化された抗原で培養した。洗浄後、ヤギの抗マウスIgG(米国ペンシルバニア州ウエスト・グローブのジャクソン・イムノリサーチ研究社)に結合したパーオキシダーゼを添加しかつ楕円シェーカー上で、室温(RT)で、30分間培養した。洗浄後、TMB基質溶液(シグマ)を添加した。暗所、室温で5分間培養後、反応を1MのH2SO4で停止し、450nmで光学的濃度を測定した。選択された陽性の培養液を、フラーらによって記述されているように、制限希釈法でクローン化した(上記参考文献を参照されたい)。エライサのスクリーニングおよびクローン化方法を培養液の安定性およびクローン性が得られるまで反復した。(2)エライサ2のスクリーニング:第2の方法では、ハイブリドーマ培養上清におけるモノクローナル抗体を、エライサ・プレートの固相に固定されたヤギの抗マウス抗体IgGFG(ジャクソン・イムノリサーチ研究社)によって捕捉した。37℃で1時間の培養後、プレートを上記1の方法で洗浄した。その後、0.5%BSAを含むPBS中に、1/2000倍希釈液で希釈したビオチンで被覆したGS(製造会社の推薦によってベーリンガー・マンハイム社から入手したビオチンで標識付けしたキットを用いて調製した)を穴ごとに添加した。シェーカー上で、室温で30分間培養した後で、プレートを洗浄し、HRPと結合した1/10,000倍のストレプタヴァイデン(ベーリンガー・マンハイム社)を添加し、室温で30分間培養した。洗浄後、TMB基質溶液を添加し、反応が上記方法1と同様に測定した。
エライサ測定法を開発するために、1G3および5G4として指定された2つのクローンを選択した。これら2つのクローンは、ブダペスト協定に従って、2001年4月25日、米国ヴァージニア州マナサス、10801大学通りのアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションに、PTA3339およびPTA3340の受託番号を付されて寄託された。37CFR1.808に従って、受託者は、寄託された物質の公衆への入手可能性を課す全ての規則が特許許可時に変更不可的に解除されるはずである。
モノクローナル抗体の調製
GSに特異的なモノクローナル抗体を、腹水を用いて調製した。腹水は、pH7.4の0.25ml〜0.5mlのPBS中の1〜5x106ハイブリドーマを腹腔内に注入することによって0.25mlのプリスタンで予備的に処理されたBalb/cのマウスの中で生成された。10日〜14日後に、腹水を採集した。腹水からのモノクローナル抗体を、公知の方法を用いてアフィニティカラム(蛋白質G、アヴィダル)で精製した。精製されたモノクローナル抗体を免疫化学研究用に使用した。
GSに特異的なモノクローナル抗体を、腹水を用いて調製した。腹水は、pH7.4の0.25ml〜0.5mlのPBS中の1〜5x106ハイブリドーマを腹腔内に注入することによって0.25mlのプリスタンで予備的に処理されたBalb/cのマウスの中で生成された。10日〜14日後に、腹水を採集した。腹水からのモノクローナル抗体を、公知の方法を用いてアフィニティカラム(蛋白質G、アヴィダル)で精製した。精製されたモノクローナル抗体を免疫化学研究用に使用した。
ポリクローナル抗体の調製および精製
ヤギを、フロイントアジュバント中で乳化した250〜500μgの精製rhGSを筋肉内および/または皮下内への隔週の注入で免疫化した。滴定装置を、半分サンドイッチ型エライサによってスクリーニングされた血清によって定型的にモニターした。GSに特異的なポリクローナル抗体(PAb)を、組換え型GSに結合したシアン臭化物活性化セファロース4B(ファルマシア)を用いるアフィニティ精製によってヤギ血清から順次精製した。精製されたポリクローナル抗体をpH7.4、10mMのPBSで透析し、限外濾過によって濃縮しかつ−20℃で保存した。
ヤギを、フロイントアジュバント中で乳化した250〜500μgの精製rhGSを筋肉内および/または皮下内への隔週の注入で免疫化した。滴定装置を、半分サンドイッチ型エライサによってスクリーニングされた血清によって定型的にモニターした。GSに特異的なポリクローナル抗体(PAb)を、組換え型GSに結合したシアン臭化物活性化セファロース4B(ファルマシア)を用いるアフィニティ精製によってヤギ血清から順次精製した。精製されたポリクローナル抗体をpH7.4、10mMのPBSで透析し、限外濾過によって濃縮しかつ−20℃で保存した。
生物学的サンプル中のGSの診断測定法および検出
この発明の他の目的は、アルツハイマー病患者からGSを検出するための診断測定法において使用される試薬を提供することにある。
この発明の他の目的は、アルツハイマー病患者からGSを検出するための診断測定法において使用される試薬を提供することにある。
この実施の形態の1つの態様では、この発明におけるGSは、ADを患っている被検者を検出するための免疫測定法における抗原として使用されてもよい。この発明における蛋白質GSは、放射性免疫測定法、酵素結合吸着検査法(エライサ)、サンドイッチ測定法、沈降反応、ゲル拡散法、免疫拡散法、凝集法、蛍光免疫測定法、蛋白質AまたはG免疫測定法および免疫電気泳動法を含み、この技術分野において公知である任意の免疫測定法に使用されてもよいが、これらの方法に限定されるものではない。この発明によれば、ヒトGSに対して生成されたモノクローナル抗体、またはポリクローナル抗体は、AD患者を診断するために、血清、血漿またはこれらと同様の物質等の血液または血液生成物、脊髄液またはその他の体液、例えば唾液、尿、リンパ液およびこれらと同等の物質のサンプル上で行う免疫測定に有用である。アルツハイマー認知障害は、ヒト・グルタミン合成酵素に対して特異的な1つのモノクローナル抗体または複数のモノクローナル抗体を単独または組み合わせて用いることによって確認されてもよい。
抗体は、任意のタイプの免疫測定法でも使用可能である。この免疫測定法は、2つの部位に対するサンドイッチ測定法と1つの部位に対する非競合性測定法の双方を含むばかりでなく、従来の競合性結合測定法をも含む。
検出の容易性および簡便性および定量性に関して特に好適な測定法は、多くの変更例が存在し、その全てがこの発明によって考慮されているサンドイッチ測定法または2抗体測定法である。例えば、典型的なサンドイッチ測定法では、標識付けされていない抗体が固相、例えば微量滴定プレート上に固定され、検査されるべきサンプルが添加される。抗体・抗原複合体の形成を可能にするために、一定の培養期間後に、検出可能な信号を含めることができる指示分子で標識付けされた第2抗体が添加され、培養は上記抗原の異なる部位に結合するのに十分な時間を与え、結果として抗体・抗原・標識抗体の複合体を形成するために、継続される。抗原の存在は、既知量の抗原を含む対照サンプルと比較することによって定量化される可能性がある信号を観察することによって確認される。
臨床研究
見込みのある観察を行う試験的な研究を3箇所の老人病院で行った。この研究は、来院患者38名に対して行われ、ミニ精神状態検査(MMSE)および他の日常的な検査がなされた。そのうち、24名がADであると診断され、14名がAD以外の認知障害と診断された。アルツハイマー認知障害の症状を示した患者の平均年齢は約79歳であり、54歳から87歳までの幅があった。ミニ精神状態検査(MMSE)のスコアが記録された。血液サンプルを摂取し、凝固後に、同サンプルを遠心分離され、小分けされた血清は、S100、NSEおよびGSの分析が実行されるまで、−70℃で凍結保存された。
見込みのある観察を行う試験的な研究を3箇所の老人病院で行った。この研究は、来院患者38名に対して行われ、ミニ精神状態検査(MMSE)および他の日常的な検査がなされた。そのうち、24名がADであると診断され、14名がAD以外の認知障害と診断された。アルツハイマー認知障害の症状を示した患者の平均年齢は約79歳であり、54歳から87歳までの幅があった。ミニ精神状態検査(MMSE)のスコアが記録された。血液サンプルを摂取し、凝固後に、同サンプルを遠心分離され、小分けされた血清は、S100、NSEおよびGSの分析が実行されるまで、−70℃で凍結保存された。
153人の健康の血液提供者を含む対照被験者(年齢は18歳から87歳まで、平均年齢は71.03±9.95年)は、S100、NSEおよびGSの濃度値の参考値を決定するのに使用された。
アルツハイマー病は、基底の新皮質に始まり、海馬に広がり、最終的に全皮質を侵す進行性の病気として認識されている。病気の進行には鎮静時がない(ブラークおよびブラークによるニューロ・バイオ・エイジング、第18(4)巻、351頁、1997年)(非特許文献22)。このことは、ADは病気の過程であって、単なる老齢化によるものではないということを示している。ADの病因は、間断のない、進行性の神経の破壊を含む。NSEはADに特異的ではないが、標識は、進行中の神経破壊の指標として寄与している。ヒトGS、用に現に開示されたモノクローナル抗体を利用して、洗練され、ADに対して高感度であり、特異的である測定法は、蛋白質が非CSFの体液中で分析される際に可能なようになされている。これは、標識が非ヒトGSに特異的であり、血清または任意の他の非CSF体液から誘導されない決定的なデータがない従来の測定法と類似していない。S100は、感度を有しないが、ADの標的である老人に通常、起こる脳内の急性障害(例えば、虚血症につながるTIA、発作、低酸素症)をモニターする有用な標識である。
全ての参考値は平均+2SDである。3つの標識の参考値は、GS=0.022ng/mL、NSE=8.34ng/mLおよびS100=0.02ng/mLである。
S100およびNSEのレベルは、SMARTS100およびSMART NSEエライサ測定キットをそれぞれ使用して分析された。このキットはカナダ国オンタリオ州ミシソーガのシン・エックス(Syn−X)ファーマ社から入手可能である。GS血清、抗体試薬反応および較正器(すなわち、ヒト組換え型GS)については、シン・エックス・ファーマ社で製造され、エライサ測定法は、上述したように開発された。
図3における棒グラフは、年齢別に区分された健常者のGS蛋白質の血清濃度の分析を示している。興味深いことに、60代の被験者の血液中のGSは、若い被験者の群に比べて、非常に高いレベルを示している。しかしながら、70代以上の被験者の血液中の平均GSレベルは、20代および40代の観察に類似して、下降している。同様のパターンはS100蛋白質にも見られる。一方、NSE血清濃度の年代分布は、14から40才の年代群に非常に高い濃度が見られる他の2つの標識とは異なっている。この3つの蛋白質の血清レベルには、性別は何の関係もない。特別の理論にしばられないように、60代に高まるGS(および/またはS100)は、進行する脳の破壊であり、そのような70代の被験者は「患者」に分類され、残りのいわゆる「健康な」被検者は健康的であるとされ、低いレベルの蛋白質標識を示している。したがって、60代の群のGSレベルに焦点をあてることは、リスク評価研究用診断として特別に重要である。
24のMMSE系AD血清サンプルのうち、20は軽度のADであり、4は中程度であった(図1を参照されたい)。3つの標識、すなわちGS、NSEおよびS100Bの感度はそれぞれ100%、33%および8%であった。GSレベルは、ADの重篤度、すなわちMMSEスコアとよく相関するが、同様の相関がNSEとでは見られない。S100の感度は非常に低いが、この標識が上昇したときに、急性異常により生じた脳内の星状細胞の破壊が進行する徴候である可能性がある。14の非AD認知障害サンプルのうち、1つのサンプルのみがGSおよびS100の両方において上昇レベルを示すが、7つのサンプルは遮断レベル異常のNSEの濃度を示す(図2)。このことは、GSおよびS100がADに対して非常に特異的な標識であることを示している。
下記の表Iに示されているように、認知障害の徴候なしに記憶の喪失についての病訴に基づく経度の認知障害状態である診断された患者の研究において、AD研究により統計的に顕著な遮断レベルを利用して、優に50%の被験者がAD陽性とみなされる。
以上のように、AD陽性診断を示す統計的に明白なレベルのGS(約44キロダルトンのGSに関連する単量体)を有するMCI患者が、認知症状をこれから発症するMCI診断患者の同齢群から説明可能であると分析される。このような説明は、薬理学、遺伝子治療または他の関与の形態が最も有利であるように、非常に早期の段階でADの徴候を有する患者に関連付けるものである。このサンプリングにおけるADに関連した患者の割合が後にADを発症するMCI患者の歴史的な割合とよく相関している。
この明細書に記載されている全ての特許および刊行物は、この発明が関係する技術分野における当業者のレベルを示すものである。全ての特許および刊行物は、あたかも各個別の刊行物が詳細にかつ個別的に示され、参照によってこの明細書に組み込まれるかのように、同様の範囲を参照することによって組み込まれる。
この発明の一定の形態が図示されているが、この発明はこの明細書に記述されかつ図示された部分の特定の形態あるいは配置に限定されないものと理解されるべきである。種々の変更がこの発明の範囲から逸脱することなくなされ、かつこの発明はこの明細書および図面に記述されかつ図示されたものに限定される意図がないことは、この発明の技術分野における当業者にとって明白であるはずである。
当業者は、この発明がその目的を実行し、その固有の最終目標および利点ばかりでなく、上述した最終目標および利点を得るのによく適していることを容易に正当評価するはずである。この明細書に記述されたオリゴヌクレオチド類、ペプチド類、ポリペプチド類、生物学的に関連した化合物、方法、手法および技術は、現に好適な実施の形態で示されており、これらは例示であると意図され、特許請求の範囲を限定するように意図されているものではない。上記例示の変更および他の用途は、この発明の精神の範囲内に含まれかつ添付された特許請求の範囲によって規定されるものと当業者が想起するはずである。この発明は、特定の好適な実施の形態に関連づけて記述されているが、特許請求の範囲に記述されているように、この発明がそのような特定の実施の形態に不当に限定されるべきではないと理解されるべきである。実際のところ、当業者に明白であり、この発明を実行するための上述した形態の種々の修正は特許請求の範囲内であると意図される。
Claims (9)
- アルツハイマー認知障害の徴候に関連している軽度の認知障害(MCI)を診断またはモニターする診断キットであって、少なくとも1つの抗体は、約44キロダルトンの質量を有するヒト・グルタミン合成酵素に関連する単一脳に対して特異的であり、ここで、前記抗体は、受託番号PTA−3339としてATCCに寄託されたクローンによってコード化された前記抗体と、受託番号PTA−3340として前記ATCCに寄託された前記クローンによってコード化された前記抗体とからなる群より選択され、前記抗体は固形の支持体上に固定されている、診断キット。
- 少なくとも1つの第2の抗体をさらに含み、前記第2の抗体は、前記ヒト・グルタミン合成酵素に関連した前記単一脳に対し特異的に結合している、請求項1記載の診断キット。
- 前記第1の抗体は、受託番号PTA−3339として前記ATCCに寄託されている前記クローンによってコード化された前記抗体である、請求項1記載の診断キット。
- 前記第1の抗体は、受託番号PTA−3340として前記ATCCに寄託されている前記クローンによってコード化された前記抗体である、請求項1記載の診断キット。
- 軽度の認知障害(MCI)を診断またはモニターして、その症状をアルツハイマー認知障害の徴候に関連しているものとして分類する方法であって、軽度認知障害と診断された患者から、血液サンプル、血液生成物または脳脊髄液を採取するステップと、前記サンプルを、約44キロダルトンの質量を有するヒト・グルタミン合成酵素に関連する単一脳に対して特異的な抗体に接触させるステップと、前記抗体の前記サンプルに対する特異的な結合を検出するステップとを含み、ここで、対照サンプルを基準として、前記患者から採取した前記サンプル中の前記グルタミン合成酵素の上昇レベルの検出はアルツハイマー認知障害の診断を示し、あるいは、対照サンプルを基準として前記患者から採取した前記サンプル中の前記グルタミン合成酵素の過剰上昇は前記患者におけるアルツハイマー認知障害の進行と相関関係があり、これにより前記軽度の認知障害がアルツハイマー認知障害の徴候に関連している、方法。
- 前記抗体は、受託番号PTA−3339としてATCCに寄託されたクローンによってコード化された記抗体と、受託番号PTA−3340として前記ATCCに寄託された前記クローンによってコード化された抗体とからなる群より選択される、請求項5記載の方法。
- 前記抗体は、受託番号PTA−3339として前記ATCCに寄託された前記クローンによってコード化された抗体である、請求項6記載の方法。
- 前記抗体は、受託番号PTA−3340として前記ATCCに寄託された前記クローンによってコード化された抗体である、請求項6記載の方法。
- 前記検出ステップは、競合性結合測定法、非競合性結合測定法、放射性免疫測定法、酵素結合吸着検査法(エライサ)、サンドイッチ測定法、沈降反応、ゲル拡散法、免疫拡散法、凝集法、蛍光免疫測定法、化学発光免疫測定法、免疫光痙攣免疫測定法、蛋白質Aまたは蛋白質G免疫測定法、免疫電気泳動法からなる群より選択された少なくとも1つの直接的または間接的な免疫測定法を含む、請求項5記載の方法。
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