JP2005538734A - 自動液体処理中のrna及び逆転写酵素の保存 - Google Patents

自動液体処理中のrna及び逆転写酵素の保存 Download PDF

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Abstract

本発明は、複数のウェルを含むハイスループットRNA実験室で用いられる金属ブロックであり、各ウェルは開放型円柱上端及び閉鎖型円錐下端を有する。各ウェルは、生体試料容器を収容するようになっている。この容器はウェルと実質的に同じ形状であり、それによって、試料を準備する間及びPCR法までの間の容器中の生体試料の温度を維持する。自動液体処理装置でのこの金属ブロックの使用は、現在利用できる液体操作系を改善する。

Description

本出願は、米国特許法第119条(e)(1)の下、2002年9月17日出願の米国特許仮出願第60/411,174号の優先権を主張する。
遺伝子発現の測定は、医薬研究の重要領域である。医薬品のin vivo実験では、効能及び安全性を判定するために細胞機能及び遺伝子発現の正確な解析が要求される。特定の遺伝子の発現は、しばしば医薬品の効能の指標となる。
PCR法(「PCR」)は、時間のかかるクローン化、スクリーニング及び核酸精製プロトコルを必要とせずに、複雑な遺伝子試料から特定の核酸配列を増幅して識別するための迅速な手段を提供することによって、遺伝子の研究に革命をもたらした。PCRは当初Mullis他によって米国特許第4,683,195号、4,683,202号、及び4,965,188号で開示、主張され、これらは参照により本明細書に組み込まれている。それ以来、PCRで利用できる試薬、設備及び手法がかなり進歩した。これらの進歩はPCR反応の効率及び有用性を高め、ますます多くの異なる科学的応用場面及び状況で適用されるに至っている。
最も初期のPCR手法は、定量的方法というよりも定性的及び予備的な方法に向けられた。PCRはそもそも、与えられたDNA配列がいかなる量であれ存在するかどうか判断するために、又は更なる操作のために十分な量の特定の核酸配列を得るために用いられていた。当初、PCRは試料中の特定のDNA又はRNAの量を測定するために通常使用されることはなかった。近年になって初めて、定量的PCRは核酸研究の最前線に来た。
PCR分析のためにはDNAが必要であるが、医薬の効能及び安全性を試験する際、遺伝子発現の最も正確な指標はmRNAである。DNAからタンパク質に至る経路には多くの段階があり、これらの全ては原則として制御することができる。細胞はそれが作るタンパク質を、1)与えられた遺伝子がいつ又どのくらいの頻度で転写されるかを調節する(転写調節)、2)一次RNA転写産物をどのようにスプライシング又は他の方法によってプロセシングするかを調節する(RNAプロセシング調節)、3)細胞原形質に運ばれる細胞核内の完成mRNAを選択する(RNA運搬調節)、4)リボソームによって翻訳される細胞原形質内mRNAを選択する(翻訳調節)、5)細胞原形質内のある種のmRNA分子を選択的に不安定化する(mRNA分解調節)又は6)特定のタンパク質分子が生成された後、それらを選択的に活性化するか、不活化するか若しくは分断する(タンパク質活性調節)、ことによって調節する。Molecular Biology of the Cell、第3版、403。遺伝子発現に関係するこれらの段階の全ては原則として調節することができるが、大部分の遺伝子では転写調節が最重要であり、RNA転写の開始は調節の最も重要な点である(同書)。このため、医薬品の実験で遺伝子発現を測定するために、mRNAを精製してcDNAクローンを作製する。
RNAからcDNAクローンへの増幅は、PCR増幅の開始前に逆転写の段階を入れることによって達成される。逆転写酵素(「RT」)は、mRNA鋳型及びプライマーを用いてcDNA鎖を合成するのに用いられるDNAポリメラーゼであって、遺伝子発現を測定するためにPCRと組合わせてしばしば使われる。この方法は、RT−PCRとして知られている。mRNAを精製し、cDNAを生成し、このcDNAを増幅することによって遺伝子発現を測定する。
一段RT−PCR法では、逆転写酵素、Taqポリメラーゼ、プライマー、dNTP及びmRNAが同じ試験管に加えられ、逆転写並びに増幅が更に試薬を除去又は追加せずに生じる。二段RT−PCRでは、逆転写酵素、mRNA、dNTP及びプライマーを用いてcDNAを作る。cDNAを新しい試験管へ移してよく、次いでプライマー、dNTP、プローブ及びTaqポリメラーゼを加え合わせてそのDNAを増幅する。二段プロトコルは試薬の添加時に試料を必然的に空気に曝すため、汚染の危険がある。
更に、逆転写酵素は約10度を超えると分解を始める、温度に敏感な酵素である。この酵素の最適な活性が37〜48℃で見られるのに対し、この酵素はこの温度で急速に分解する。たとえ37〜48℃で逆転写を実行したとしても、逆転写酵素は温度の高い状態が長く続く間に活性を失う。逆転写酵素は4℃で保存すると最低でも8時間活性を維持する。しかし、48℃の温度では活性は30分以内に失われる。
室温に一旦置かれると直ちに使用しない場合にはmRNAは変性することがある。何故なら、RNAは熱又は高いpHに曝されると分解するからである。アルカリ加水分解によるRNA分解は、熱によって促進される。mRNAを保護するためにRNA分解酵素阻害物質を加えることができるものの、RNA分解酵素による汚染が起こりmRNAを分解することもある。RNAが分解すると、分析が不正確になる。それ故に、RNAを低温に維持することにより分解を最小化する。
また、室温ではtaqポリメラーゼによる作用がPCRの開始前に始まることがある。これが起こると、配列のプライミング(即ちミスプラミング)により少なくとも部分的にPCRの収率及び特異性が低下する。それ故に、時期尚早のtaqポリメラーゼ活性は、遺伝子発現の分析において不正確な結果をもたらす。
試料を分析するためには、RNAを精製し、生体試料容器に試薬を移し、核酸配列を増幅する必要がある。mRNAの汚染及び分解を最小にすることが重要である。従って、精度を維持し、研究者の度々の危害を取り除くために、mRNA又はDNAの精製の後に、しばしば自動化された液体操作装置を用いて、試薬を生体試料容器中の反応液に加えている。
実験室で使われる自動液体処理装置は、手動と比較して試料スループットを増大しピペット操作の間違いを低減する。そのような装置の例としては、Beckman Biomek(登録商標)、Qiagen 8000、3000又は9600、Gilson Constellation(登録商標)1200 Liquid Handler、Zymark Sciclone ALH、Staccato(登録商標)Plate Replication Workstation、RapidPlate(登録商標)96/384 Microplate Pipetting Workstation及びRobbins Scientific Tango Liquid Handling Systemがある。これらの装置は、前もってプログラムされたパターンに従って試薬を1つの場所から他の場所へ移すことができる。
一般的に、自動液体処理装置は、試料の温度を維持する冷却テーブルを有する。しかし、冷却テーブルは、酵素の活性を保持し、mRNAの分解を避けるために十分な温度に試料を維持するのに十分ではない。それ故に、逆転写酵素の不活化、mRNAの変性及びTaqの活性化が増幅サイクル(94℃で2〜10分間)の前に始まり、発現の結果を損なうこともある。
更に、生体試料容器(receptacles)を保持するラック、例えば自動液体処理装置上のマイクロチューブ並びに96及び384−ウェルプレートは、通常円柱井戸形のプラスチックである。これらのラックは、低温を維持するように設計されていない。したがって、冷蔵テーブルの冷却効果は散逸し、試料容器に加えられたある種の酵素は活性を失う。加えて、最も利用可能な試料ラックは、自動液体処理装置での使用のために設計されてはいない。例えば、Stratagene StrataCooler(登録商標)のためのベンチトップ作業ラックのようなアルミニウムラックは、最初4℃で1時間冷却され次に−20〜−25℃で24時間冷凍されたプラスチックの外部クーラーに置かれる。この種の装置は単なるクーラーであって自動液体処理装置での使用を対象としない。
試料の温度調節ができる他の装置、例えば熱サイクラーのプレートは、通常所定の温度の流体を通す流体流路又は試料温度を調節するための熱電性ヒートポンプを含む(米国特許第5,333,675号及び第5,038,852号)。厄介な装置の設定を伴うにもかかわらず、試料容器を有するウェルを通して熱伝達が起こる可能性がある。遠心機ローターのような他の装置も、チャンバ全体を所定の温度に維持する冷凍系を必要とする(米国特許第4,833,891号)。
したがって、生体試料容器の全内容物を自動液体処理装置上で所定の温度に維持する、低コスト、低維持管理で使い勝手の良い装置に対する要求がある。
本発明は、複数のウェルを備えるハイスループットRNA実験装置に用いられる金属ブロックである。各ウェルは、開放型の円柱形上端及び閉鎖型の円錐形下端を有する。各ウェルは、生体試料容器を収容するように設計されている。容器はウェルと実質的に同じ形状であり、それによって、試料をセットしている間且つPCRの前までに容器中の生体試料の温度を維持する。自動液体処理装置での金属ブロックの使用は、現在利用できる液体操作システムを改善する。
金属ブロックは、特に自動液体処理装置によって金属ブロックのウェルに置かれる生体試料容器に生体試料が挿入される、生体試料のハイスループットRNA分析に役立つ。核酸増幅装置で、試料は次にRNA又はDNAの存在を測定するために逆転写酵素PCRに回される。
本発明はまたハイスループットRNA分析のために生体試料を調製して操作する方法であって、生体試料を液化又は微細化するステップと、当該試料を金属ブロックに置かれた容器に挿入するステップとを含む、方法を提供する。この金属ブロックは最初に冷却され、次いで自動液体処理装置上の所定の位置に固定される。この金属ブロック及び液化生体試料の温度を前記液体操作装置上で維持し、当該液化生体試料に試薬を加えて、逆転写酵素及びPCR分析を行う。
本発明は、生体試料の遺伝子分析のための改良型自動液体処理装置でもある。典型的な操作装置は、1つの場所から他の場所に自動的に液体を移し、分注し、吸引するのに適しており、試料ピペット操作、連続希釈、試薬添加、混合、反応タイミング及び類似した公知の手動手順を含む広範囲の生物分析手法が可能である。典型的な操作装置は、マイクロタイタープレート及びその他の生体試料容器を支持するためのテーブルと、流体をテーブル上のウェルへ移すためのポッドと、テーブル上の選択された場所の間でテーブルに対してポッドを相対的に動かすための手段とを含む。当該液体操作装置の改善点は複数のウェルを有する金属ブロックの使用であり、各ウェルは開放型の円柱形上端及び閉鎖型の円錐形下端を有する。各ウェルは当該ウェルと実質的に同じ形状の生体試料容器を収容し、試料をセットしている間且つPCR分析の前まで容器中の生体試料の温度を維持する。
本発明のより良い理解のために、又本発明がどのようにして実施できるかを実施例により示すために、本発明の詳細な説明と共に添付図を参照するが、各図の対応する数字は対応する部分を指す。
図に示すように、本発明は複数のウェル12を備えるハイスループットRNA実験装置に用いられる金属ブロック10である。各ウェル12は、開放型の円柱形上端14及び閉鎖型の円錐形下端16を有する。各ウェル12は、生体試料容器18を収容するように設計されている。容器18はウェルと実質的に同じ形状であり、それによって、試料を配置してPCRの前までの間、容器中の生体試料の温度を維持する。自動液体処理装置20での生体試料の遺伝子分析のための金属ブロックの使用は、現在利用できる液体操作システムを改善する。
金属ブロック10は、特に自動液体処理装置と組み合わせた生体試料のハイスループットRNA分析に役立つ。ここで、生体試料は、自動液体処理装置20中の金属ブロック10のウェル12によって保持される生体試料容器18に挿入される。その後、逆転写酵素PCRを利用して核酸増幅装置で試料中のRNA又はDNAの存在を測定する。
本発明は、生体試料の遺伝子分析のための改良型自動液体処理装置20でもある。操作装置20は、第1のマイクロタイタープレートウェル又は他の生体試料容器から第2のマイクロタイタープレートウェル又は他の第2の生体試料容器への液体の分注、吸入及び移動を制御する。この自動液体処理装置は、試験管、冷却バイアル、貯蔵器及び他の湿式化学容器の機能を持つことが可能である。液体操作装置の改善点は複数のウェル12を有する金属ブロック10の使用を含むことであり、各ウェル12は開放型の円柱形上端14及び閉鎖型の円錐形下端16を有する。各ウェル12はウェル12と実質的に同じ形状の生体試料容器18を収容する。生体試料及び試薬はピペットで容器18に移され、生体試料の温度は、試料を配置してPCR分析までの間維持される。
また、ハイスループットRNA実験室で液体の生体試料を扱う方法も提供される。そのような方法は、金属ブロックを冷却し、生体試料容器を金属ブロックに挿入し、自動液体処理装置の上に金属ブロックを配置し、PCR分析のために生体試料を金属ブロック中の生体試料容器に移すステップを含む。
本発明の金属ブロックは、好ましくは、アルミニウムでできているが、例えば銅、金又は銀(これらには限定されない)など他の材料で作ることができる。いかなるものであれ高い熱伝導性を有する材料であれば、本発明での使用に適する。この金属ブロックは、0〜10℃の試料温度を維持するように設計されている。
適当な生体試料容器としては、ポリプロピレン管、熱サイクラー管、96ウェルプレート又は384ウェルプレートがある。生体試料容器はプラスチック製又はガラス製とすることができる。しばしば生体試料容器はプラスチックであり、ポリプロピレン又はポリカーボネートでできている。迅速で一貫した熱伝達を可能にするので薄い壁の管及びプレートが好ましい。管容量は、約0.2ミリリットルから1.7ミリリットルの範囲とすることができる。個々のマイクロプレート管の容量は、96ウェル方式での約0.2ミリリットルから384ウェル方式での約0.04ミリリットルまで変化する。
本明細書で用いられる生体試料とは、RNA、DNA或いは動物を構成する組織又は組織培養のいかなる1つ若しくは複数からのRNA又はDNAを使って作製された遺伝子配列を含むいかなる組成物であってよい。RNAが由来する組織としては、それには限定されないが、例えば上皮組織、結合組織、筋組織及び神経組織が含まれる。
核酸配列又はmRNAを精製するために、試料を先ず採取して液化又は微細化する。RNA精製は分解を最小にする方法で行うことが重要である。遺伝子発現の結果を分析する研究者は、動物を安楽死して器官を採取した時点から、できるだけ速く動物組織を採取して分析しなければならない。
mRNAは、その後、ABI Prism(登録商標)6700などの自動核酸ワークステーションを含むいくつかの方法又は装置の1つを使って精製される。精製のための他の装置としては、それには限定されないが、Qiagen BioRobot 9604又は8000が含まれる。技術者はまた、代わりの精製方法、例えばそれには限定されないがガラス線維ろ過システム、例えばQiagenのRNeasy、AmbionからのRNaqueous技術又はStratageneからのAbsolutely RNA Microprepキットを使えば、核酸ワークステーションを使うことなくRNA又はDNAを精製することができる。RNAは、フェノールベースの製品、イソプロピルアルコール及び塩化リチウムを使う沈降反応により精製することができる。BD BiosciencesによるNucleopinとして知られている製品も利用できる。
RNA又はDNAの精製後に、RT−PCR又はPCR反応が起こるように生体試料容器18中の生体試料に試薬を加える。一般的に使用される逆転写酵素としては、それには限定されないが、トリ骨髄芽球症ウイルス(AMV)又はマローニーマウス白血病ウイルス(MMLV若しくはMuLV)が含まれる。MMLV及びMuLVはAMVより低いRNアーゼH活性を有するが、AMVは高い温度でより安定している。代替手段として、Thermus thermophilus DNAポリメラーゼのようないくつかの耐熱性DNAポリメラーゼがマンガン存在下で逆転写酵素活性を有し、1つの酵素の使用だけで逆転写及びPCRを行うことができる。マンガンと共にビシン緩衝液を使用すると、逆転写と増幅の間の中間添加は不要であり、高温下での安定性は懸念されない。しかし、マンガンの存在はヌクレオチド組み込みの忠実度を低減することがある。したがって、この方法はハイスループットRNA分析に適当ではない。下記でより詳細に述べるように、他の試薬としては、それには限定されないが、オリゴヌクレオチドプライマー、耐熱性DNAポリメラーゼ及び適当な反応緩衝、例えば500mMのKCl、100mMのトリス−HCl、0.1mMのEDTA、が含まれる。
手動と比較して試料スループットを増やしピペット操作の間違いを減らすために、実験室では自動液体処理装置がしばしば使われる。これらの装置は、前もってプログラムされたパターンに従って試薬を1つの場所から他の場所へ移すことができる。試料温度テーブルを保持するように設計された冷却テーブルは、酵素の活性を保存するのに十分な温度で試料を維持するのに十分なものではない。
Beckman Biomek(登録商標)2000は、そのような装置の例である。Biomek 2000は、試料のピペット操作、連続希釈、試薬添加、混合、反応タイミングを合わせること及び類似した公知の手動手順などプログラム化された作業を行うことのできる自動液体処理ワークステーションである。Biomek(登録商標)2000は、ユーザーのプログラムした指示に従って1つの場所から液体を自動的に吸引し他の場所に分注するのに適している。この液体操作システムでは、マイクロタイタープレート、チップ支持プレート及びトラフが実験室ワークステーション台に据えられたテーブルで支持されている。テーブルの動作は、少なくとも1軸方向にテーブルを往復させるモーターで行われる。テーブルの上にぶら下がっているモジュラーポッドは、ワークステーション台から上に垂直に伸びている塔の上下動のため一端に取り付けられた腕を有する。このポッドは、第1の軸の支持テーブルの動きに対して垂直な少なくとも第2の軸の方向における腕に沿った運動が可能である。この腕は、第1及び第2の方向と垂直な第3の方向に上下動する。
参照により本明細書に組み込まれている米国特許第5,104,621号及び第5,108,703号でより詳細に記載されているように、このポッドは流体の分注、吸入及び移動のための手段と接続されそれらを支持している。Biomek(登録商標)2000では、ピペット操作、分注及び吸引のために、流体分注ポンプは流体管によってポッドと接続している。1つ又は複数のノズルの交換可能なモジュールを使用して流体は分注される。ノズルはそれに取り付けられるピペッターチップを有し、それらは、ポッドによって自動的に拾い上げられはずされる。
図4に示すように、この自動液体処理装置はテーブル24、流体をテーブル24上のウェルへ移すためのポッド28及びテーブル24上の選択された場所の間でテーブルに対して相対的にポッドを動かすための手段30を含む。テーブル24は、金属ブロック、生体試料容器、試薬貯蔵器及びピペッターチップを支えるための表面として作用する。ポッド28は水平方向及び垂直方向での運動が可能である。テーブル24の温度は制御可能であり、それは、1つ又は複数の循環水浴を使用して達成される。
多くの液体操作装置と同様に、Biomek(登録商標)2000液体操作装置は、テーブルを所定の温度に維持し所定の検定に必要な全ての試薬をピペットで生体試料容器に移すようにプログラムすることができる。装置ソフトウェアは、ユーザーが吸引、分注及び混合の位置を指定し、液体がどの種類の実験器具からどの種類の実験器具に吸引されるのか、並びに吸引及び分注の体積及び高さを特定することを可能にする。
使用できる他の装置の例としては、それには限定されないがQiagen 8000、3000又は9600、Gilson Constellation(登録商標)1200 Liquid Handler、Zymark Sciclone ALH、Staccato(登録商標)Plate Replication Workstation、又はRapidPlate(登録商標)96/384 Microplate Pipetting Workstationが含まれる。Qiagen BioRobot 8000は、核酸精製及び液体操作ワークステーションである。この装置はロボット操作、自動減圧及び緩衝液送達系を有する。試料容器及び試薬トラフはプラットフォーム上にあり、8チャンネルのピペット操作システムが高速分注を実行する。Qiagen BioRobot 3000は自動液体処理及び試料加工ワークステーションである。この装置は、他のハードウェア、例えばサイクラー又は分光光度計を組み込むことができる。この装置は、実験器具を作業台内外の様々な位置へ移すと共に、温度制御、小体積液体操作及びカスタマイズ可能な処理パラメータを備えることによって、完全に自動化されたプレート処理を行える。Qiagen BioRobot 9600は、核酸精製、反応設定、PCR産物浄化、アガロースゲル投入及び試料再配列のための自動ワークステーションであって、作業台及びプログラム可能なピペット操作機構を有する。Gilson Constellation 1200 Liquid Handlerは最高で12個のマイクロプレートを保持することができるベッド、ロボット操作によるグリッパーアーム、ナノリットル体積を分注する能力及びオプションの加熱冷却リサーキュレータを備える。Zymark Sciclone ALHワークステーションは20ポジションのデッキ、注射器又はペリスタル型ポンプによってマイクロプレートに一括して分注する能力を備え、1チャネル、8チャンネル、12チャンネル又は96チャンネルのヘッドを用いてピペットすることができる。Robbins Scientific Tango Liquid Handling Systemは、作業台及び96又は384ウェルの方式の自動液体吸引・分注系を備える。これらの装置は、前もってプログラムされたパターンに従って試薬を1つの場所から他の場所へ移すことができ、本発明と組合わせて使うのに適する。
本発明において、ハイスループットRNA分析のための生体試料は、それを液化するか微細化して調製され、次に様々な方法でRNAが抽出される。冷却若しくは冷凍した金属ブロック10を、自動液体処理装置20上の予め位置に固定する。次に生体試料容器18を金属ブロック10に挿入する。この液化生体試料の温度が維持されていると に、PCR分析のために試薬を液体生体試料に加える。試薬は、自動液体処理装置によって生体試料容器18に加えられる。次に、生体試料容器をロボットにより又は手動で、逆転写PCR(RT−PCR)増幅及び分析をする配列検出システムに移動する。
鋳型と称される特定のDNAセグメントのPCR増幅では、鋳型の各末端の少なくとも一部のヌクレオチド配列が分かっていなければならない。鋳型から一対の対応する合成オリゴヌクレオチドプライマー(「プライマー」)を設計することができる。プライマーは鋳型の個々の相補鎖にアニールするように設計され、増幅するべき領域の片側にそれぞれ1つ、3’末端がプライマー間の領域の方に向くように位置する。PCR反応は、DNA鋳型と共に過剰な量の2つのオリゴヌクレオチドプライマー、耐熱性DNAポリメラーゼ、dNTP及び適当な反応緩衝液を必要とする。
増幅の実施のために、混合物を熱変性してDNA鋳型の相補鎖に対する分離を生じさせる。次に混合物を低温に冷却して、オリゴヌクレオチドプライマーが分離された鋳型の鎖上の適当な配列にアニールできるようにする。アニーリングの後、反応温度を2つのプライマー間の配列への各プライマーの5’から3’へのDNAポリメラーゼ伸長に効果的な温度に調節する。この結果1対の新しい相補鎖が形成される。変性、プライマーアニーリング及びポリメラーゼ伸張の段階を多数回繰り返して、高濃度に増幅された標的配列を得ることができる。一連の変性、アニーリング及び伸長は1「サイクル」を構成する。多くの「サイクル」を繰り返すことができる増幅されたセグメントの長さはプライマーの互いの相対位置で決まり、したがってこの長さは制御可能なパラメータである。このプロセスの反復性面から、この方法は「ポリメラーゼ連鎖反応」(以下「PCR」)と称される。
所望の増幅された標的配列が混合物中の濃度の点で支配的な配列になるので、この配列はPCR増幅されたと言われる。PCRでは、特定の標的DNA配列の単一コピーを異なるいくつかの方法によって検出可能なレベルにまで増幅することが可能である。これらの方法としては、エチジウムブロマイド染色、標識プローブによるハイブリダイゼーション、ビオチン化プライマーの取り込みとそれに続くアビジン−酵素結合体の検出、及び増幅されたセグメントへのDctp又はDatpなどの32P標識デオキシヌクレオチド三リン酸の取り込みが含まれる。
カイネテックPCRとしても呼ばれるリアルタイムPCRの発展は、特定の核酸を定量化する改良法をもたらした。リアルタイムPCRでは、単一の機器内での熱サイクリングと増幅された産物の蛍光検出との組み合わせによって、蓄えられたPCR産物のサイクル毎との測定が可能になった。産物は各サイクルで測定されるので、産物の蓄積はサイクル数の関数としてグラフで表示することができる。産物の増幅の対数期は容易に決定され、元の試料に存在する鋳型の量を計算するのに用いられる。現在、いくつかの代替方式がリアルタイムPCRで利用できる。
Grossman他(参照により本明細書に組み込まれている米国特許第5,470,705号)によって開発されたオリジナルプロトコルではプローブに対して放射性の標識を使ったが、その更に改良された方法では自己失活蛍光プローブに焦点があてられた。当初、電気泳動又は他の方法による増幅産物の分離が、放出された標識の量の測定及び計算のために用いられた。この結果時間のかかる工程が分析に加わることになった。更に、この反応の最終段階の分析は、直ちにリアルタイムPCRに適用することができない。
現行の1の方法では、PCR産物のリアルタイム検出のために蛍光発生エキソヌクレアーゼプローブが使われる。この種の技術はABI Prism(登録商標)7700 Sequence Detection Systemで取り込まれ、Livak他(参照によって本明細書に組み込まれている米国特許第5,538,848号)で開示されている。放射性標識を利用する既存の方法の変法では、蛍光発生エキソヌクレアーゼプローブは2つの増幅プライマー間の配列にアニールするが、5’末端が一致しない1つ又は複数のヌクレオチドを含むように設計されている。一致しないヌクレオチドは蛍光ドナーと結合する。蛍光失活剤は、一般的にプローブの末端に置かれる。ドナー及び失活剤が接近しているとき、失活剤は蛍光ドナーが光を発するのを阻止する。
従来の蛍光失活剤は励起したリポーター分子によって発せられる光エネルギーを吸収して、より高い波長で蛍光を発することによってこのエネルギーを放出する。リアルタイム検出の感度は、暗失活剤、例えばダブシル、又はEpoch Biosciences,Inc.が開発したEclipse Quencherにより向上させることができる。暗失活剤は蛍光エネルギーを吸収するがそれ自身は蛍光を発しないため試料中のバックグラウンド蛍光を減らす。暗失活剤は、ダブシルよりも広い吸光度範囲のために(それぞれ400〜650nm対360〜500nm)、いくつかの赤方偏利性のフルオロフォア、例えばFAM、Cy3及びTamraに対して効果的に作用し、この結果多重検定により適している。
リアルタイムPCRの感度は副溝バインダー(「MGB」)(同じく、Epoch Biosciences,Inc.から)の使用を通しても高めることができるが、副溝バインダーはDNA二重鎖を安定させるために二本鎖DNAの副溝に嵌めることができる自然界で見られるある種の抗生物質及び合成化合物である。副溝バインダーは、オリゴヌクレオチドの融解温度、即ちオリゴヌクレオチドがその標的配列から分離する温度を高くして安定性を生むために、オリゴヌクレオチドの5’末端、3’末端又は内部ヌクレオチドに結合させることができる。MGBの使用は、より短いオリゴヌクレオチドプローブの使用、並びにオリゴヌクレオチドの特異性を損なうことのないATが豊富な配列へのプローブの配置、並びに密接に関連した配列間のミスマッチのより良い識別を可能にする。副溝バインダーは暗失活剤と共に、又は単独で使うことができる。
PCR増幅のために使われるThermus aquaticus(taq)DNAポリメラーゼは、DNA断片の5’末端から対を形成していないヌクレオチドを切断する能力を有する。PCR反応では、蛍光発生プローブは鋳型(試料中の関心のヌクレオチド配列)にアニールする。プライマー及びプローブの伸張は、増幅プライマーの1つがプローブまで伸長するまで見られる。Taqポリメラーゼは次に対を形成していないヌクレオチドをプローブの5’末端から切断し、それにより蛍光ドナーを放出する。一旦失活剤から物理的に切り離されると、光の刺激作用に応じて蛍光ドナーは蛍光を発することができる。この段階でのtaqポリメラーゼの役割のため、これらのプローブはしばしばTaqMan(登録商標)プローブと称される。より多くのPCR産物が生成されるにしたがってより多くの蛍光ドナーが放出され、PCR産物の生成を測定し、サイクル回数の関数としてプロットすることを可能にする。プロットの線型、対数期を選択して試料中のヌクレオチドの量を計算するのに用いることができる。これらの自己失活蛍光プローブの開発は、量的PCRにおける大きな前進であった。改善された多数の自己失活プローブ及びその使用方法が、その後米国特許第5,912,148号、第6,054,266号(Kronick他)及び第6,130,073号(Eggerding)で報告された。
LightCycler(登録商標)は、増幅反応の定量化のためにエキソヌクレアーゼ開裂の代わりにハイブリダイゼーションを使う。この方法も更なる蛍光発生プローブをPCR増幅に加える。しかし、TaqMan(登録商標)システムと異なり、このシステムでは2つの異なる蛍光発生プローブが伸張又はハイブリダイゼーションによって同じ鋳型上に一緒に存在すると、この2つのプローブ間での共鳴エネルギー転移の発生が可能になり、蛍光は増加する。
他のシステムも利用できる。Intergen(登録商標)によって製造されるAmplifluor(登録商標)プライマーはヘアーピンオリゴヌクレオチドであり、それらが一本鎖のときにはヘアーピンを形成し、蛍光ドナー及び失活剤が接近する。プライマーが二本鎖分子に取り込まれるときにはヘアーピンは直線状であり、ドナーと失活剤が切り離されて蛍光が増加する。他の応用では色素を間に挟み、これは二本鎖DNAとのみ結合する。反応の結果より多くの二本鎖DNAが生成されるにしたがいより多くの色素がDNAと結合するので、より多くの蛍光が観察される。使用される方法に関係なく得られる結果は同じであり、蛍光対サイクル数のグラフである。このデータの詳細な解析を次に用いて、試料に存在するRNAの定量値を導く。それ故に、PCR法によって作製された増幅セグメントは、更なる多くの増幅につながるそれ以降のPCR増幅のための有効な鋳型である。
核酸配列の増幅は配列検出システム(例えばABI Prism(登録商標)7900)内で起こり、又それによって分析することができる。配列検出システムは核酸配列の増幅を最適化するために反応条件を変えることができる。このシステムは、任意の数の蛍光プローブ、蛍光検出機構及びシステムソフトウェアを使って存在するある核酸配列の量を分析することができる。検出能力の有無にかかわらず熱サイクリングを提供するために使うことができる他の装置としては、それには限定されないがRoche Applied Science LightCycler(登録商標)、BioRad iCycler、MJ Research Opticon、Corbett Rotorgene及びStratagene Mx4000(登録商標)Multiplex Quantitative PCRシステムが含まれる。蛍光計及び分析プログラムをそれらの機能が組み込まれていない装置と共に使うことができる。配列検出システムは核酸配列の増幅を最適化するために反応条件を変えることができる。このシステムは、任意の数の蛍光プローブ、蛍光検出機構及び配列検出システムソフトウェアを使って存在するある核酸配列の量を分析することができる。
室温安定性研究
この実験は、AB One−Step RT−PCR Master Mix Kitを使用した場合のTaqMan(登録商標)プレートの室温での安定性を判断するために用意された。ここでは、最初に逆転写酵素及びTaqポリメラーゼが同時に加えてcDNAを生成し、次に試験管を開口することなくcDNAを増殖する。
合計8個のプレートをBiomek 2000ロボットでピペット操作した。各プレートは、同じプライマー−プローブセット及び同じ総RNA鋳型を使い全く同一であった。AB One−Step RT−PCR Master Mixが用いた試薬であった。これにより、1つの試験管又はウェル部位で、これらを開口することなく、cDNA及び該cDNAの増殖が生じることが可能になる。プレートはZymark Twisterにロードされ、各プレートが、2時間にわたり単一プレートに日常使われる発明者の実験形式と同等である標準のリアルタイム運転のためにABI 7900に自動的にロードされるまで室温に置かれた。表1は、様々なプレートの内容及び各プレートが試検前に室温に維持された時間を表示する。
Figure 2005538734
各プレートからのデータはサイクル3からサイクル14までのベースラインセット及び0.1におけるサイクル閾値で分析した。プレート1は技術的な間違いのために除かれた。プレート2からプレート8のデータはCtデータとして示される。表2は、そのようなデータのスプレッドシートである。
Figure 2005538734

Figure 2005538734

Figure 2005538734
図5から11は、この実験に関して得られて分析されたデータを示す。内因性の調節遺伝子(非常に安定したmRNAを有することが公知の遺伝子)は室温で14時間同じCtを維持する一方、他の遺伝子(遺伝子2、3、及び4)は室温で10時間後に明らかになるmRNAの崩壊を示す。初期の結果は、冷凍が利用できない場合は、分析される各遺伝子はTaqMan(登録商標)実験の前に定められた室温安定性を有しなければならなくなることを示す。この必要性は、TaqMan(登録商標)プレートを含むTwister towerの冷凍によってなくなる。
一連のTaqMan(登録商標)プレートを、4つのプライマー/プローブセット及び2つのRNA、1つは正常ラットの足、1つは関節炎ラットの足からのRNAを使って数時間連続運転をしてデータを収集するように設定した。最後のプレートは、翌朝、約15時間後に試験した。更に、これら2つの試験の間に第3の試験があった。図11から19で示すように、4つの遺伝子(遺伝子A、遺伝子B、遺伝子C、遺伝子D)の遺伝子A及び遺伝子Dからのデータはかなり安定している。しかし曲線(デルタRn)の高さが示すように、遺伝子Bのプライマー/プローブセットからのデータは失敗の徴候を示し始め、遺伝子Cのプライマー/プローブセットは時間と共に悪化している。曲線の高さが時間に伴い減少する場合は、検定の頑健性の不足を示す。
データの悪化は以下の結果であると思われている。(a)室温がアニーリングに適当であるので反応においてプライマー二量体が形成する。(b)順番待ちのプレートの露光はプローブの分解及び蛍光染料の放出をもたらし、バックグラウンド蛍光を増加させて全体のシグナル強度(デルタRn)を低下させる。(c)RNAの1つの調製から次の調製へのRNA及びRNA安定性の変動。(d)一部のプライマー/プローブセットは他より感度が高く頑健であることからプライマー/プローブセットの全体的な有効性。
本発明の各種実施形態の作製及び使用を上で詳述したが、本発明は多種多様な特定の態様で具現化できる多くの適用可能な発明概念を提供することは認められたい。本明細書で議論されている具体的な実施形態は、単に本発明を作製して使用する特定の方法の例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。本発明の精神から逸脱することなく装置及び方法に変更を加えることができることは、当業者は認めるであろう。そのような変更は以下の請求項の範囲に入るものとする。
開示されている実施形態は、単に様々な代替形態で具現化することができる本発明の例示に過ぎないことを理解されたい。図は必ずしも特定の構成要素の詳細を示すために特徴のいくつかを誇張したり最小化したりするものではない。したがって、本明細書で開示されている特定の構造上及び機能上の詳細は限定的なものではなく、単に請求項の根拠として、又本発明を様々に使用するように当業者に教示するための代表的な基礎として解釈するべきである。
ポリプロピレン管に適した金属ブロックの透視図を示す図である。 96ウェル方式に適した金属ブロックの透視図を示す図である。 金属ブロック及び生体試料容器の分解図を示す図である。 金属ブロックの横断面図を示す図である。 対象の発明品と接続しての使用に適した液体操作装置の透視図を示す図である。 実施例1で得られて分析されたデータを示す図である。 実施例1で得られて分析されたデータを示す図である。 実施例1で得られて分析されたデータを示す図である。 実施例1で得られて分析されたデータを示す図である。 実施例1で得られて分析されたデータを示す図である。 実施例1で得られて分析されたデータを示す図である。 実施例1で得られて分析されたデータを示す図である。 実施例2で得られて分析されたデータを示す図である。 実施例2で得られて分析されたデータを示す図である。 実施例2で得られて分析されたデータを示す図である。 実施例2で得られて分析されたデータを示す図である。 実施例2で得られて分析されたデータを示す図である。 実施例2で得られて分析されたデータを示す図である。 実施例2で得られて分析されたデータを示す図である。 実施例2で得られて分析されたデータを示す図である。

Claims (21)

  1. ハイスループットRNA実験室で使用される金属ブロックであって、
    複数のウェルを含み、前記各ウェルは開放型円柱上端と閉鎖型円錐下端を有し、前記各ウェルは前記ウェルと実質的に同じ形状の生体試料容器を収容し、前記各ウェルは試料をセットしている間且つ逆転写酵素PCR分析前まで、前記容器内の生体試料の温度を維持する金属ブロック。
  2. 前記金属がアルミニウムである、請求項1に記載の金属ブロック。
  3. 前記生体試料容器がマイクロチューブである、請求項1に記載の金属ブロック。
  4. 前記生体試料容器が96ウェルプレート内に含まれる、請求項1に記載の金属ブロック。
  5. 前記生体試料容器が384ウェルプレート内に含まれる、請求項1に記載の金属ブロック。
  6. 前記維持される温度が室温未満である、請求項1に記載の金属ブロック。
  7. 遺伝子分析で使用される自動液体処理装置用の金属ブロックであって、
    複数のウェルを含み、前記各ウェルは開放型円柱上端と閉鎖型円錐下端を有し、前記各ウェルは前記ウェルと実質的に同じ形状の生体試料容器を収容し、前記容器中の生体試料の温度が維持される金属ブロック。
  8. 前記金属がアルミニウムである、請求項7に記載の金属ブロック。
  9. 前記生体試料容器がマイクロチューブである、請求項7に記載の金属ブロック。
  10. 前記生体試料容器が96ウェルプレート内に含まれる、請求項7に記載の金属ブロック。
  11. 前記生体試料容器が384ウェルプレート内に含まれる、請求項7に記載の金属ブロック。
  12. 前記自動液体処理装置が室温未満に維持される表面を含む、請求項7に記載の金属ブロック。
  13. 前記維持される温度が室温未満である、請求項7に記載の金属ブロック。
  14. 遺伝子分析で使用される自動液体処理装置用の器具であって、
    複数の生体試料容器と、
    複数のウェルを備える金属ブロックとを含み、前記各ウェルは開放型円柱上端と閉鎖型円錐下端を有し、前記各ウェルは前記ウェルと実質的に同じ形状の前記生体試料容器を収容し、前記各ウェルは前記容器中の生体試料の温度を維持する、器具。
  15. 遺伝子分析のための改良型自動液体処理装置であって、
    複数のウェルを備える金属ブロックを含み、前記各ウェルは開放型円柱上端と閉鎖型円錐下端を有し、前記各ウェルは前記ウェルと実質的に同じ形状の生体試料容器を収容し、前記各ウェルは試料をセットしている間且つPCR分析の前まで前記容器中の生体試料の温度を維持する、改良型自動液体処理装置。
  16. 生体試料の遺伝子分析のための改良型自動液体処理装置であって、前記操作装置はテーブルと、流体を前記テーブル上のウェルへ移すためのポッドと、前記テーブル上の選択された場所の間で前記テーブルに対して相対的に前記ポッドを動かすための手段とを含み、
    複数のウェルを備える金属ブロックを含み、前記各ウェルは開放型円柱上端と閉鎖型円錐下端を有し、前記各ウェルは前記ウェルと実質的に同じ形状の生体試料容器を収容し、試料をセットしている間且つPCR分析前まで前記容器中の生体試料の温度が維持される点で改善されている改良型自動液体処理装置。
  17. 生体試料のハイスループットRNA分析のための装置において、
    複数のウェルを備える金属ブロックであって、前記各ウェルは開放型円柱上端と閉鎖型円錐下端を有し、前記各ウェルは前記ウェルと実質的に同じ形状の生体試料容器を収容し、前記各ウェルは前記容器中の生体試料の温度を維持する、金属ブロックと、
    自動液体処理装置と、
    PCR増幅装置とを含み、前記生体試料は前記自動液体処理装置によって前記金属ブロックの前記ウェルの前記容器に挿入され、前記PCR増幅装置は逆転写酵素PCRでRNA又はDNAの存在を測定する、装置。
  18. 前記逆転写酵素PCRが1段階である、請求項17に記載の装置。
  19. 前記逆転写酵素PCRが2段階である、請求項17に記載の器具。
  20. ハイスループットRNA実験室で液体の生体試料を処理する方法であって、
    複数のウェルを含み、各ウェルは開放型円柱上端と閉鎖型円錐下端を有し、各ウェルは前記ウェルと実質的に同じ形状の生体試料容器を収容し、前記生体試料の温度を維持する、金属ブロックを冷却するステップと、
    前記生体試料容器を前記金属ブロックに挿入するステップと、
    前記金属ブロックを自動液体処理装置上に配置するステップと、
    前記生体試料を逆転写酵素PCR分析のために前記金属ブロック中の生体試料容器に移すステップと
    を含む方法。
  21. ハイスループットRNA実験室で液体の生体試料を処理する(handling)方法であって、
    複数のウェルを含み、各ウェルは開放型円柱上端と閉鎖型円錐下端を有し、各ウェルは前記ウェルと実質的に同じ形状の生体試料容器を収容し、前記生体試料の温度を維持する、金属ブロックを冷却するステップと、
    前記生体試料容器を前記金属ブロックに挿入するステップと、
    前記金属ブロックを自動液体処理装置上に配置するステップと、
    前記生体試料を逆転写酵素PCR分析のために前記金属ブロック中の生体試料容器に移すステップと
    を含む方法。
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