JP2005536584A - 分包された洗剤組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、水溶性または水分散性容器中の、水性マトリックスとその中に分散した固体粒子を含む分包された液体洗剤組成物に関する。該洗剤組成物中の分散した固体粒子の少なくとも70重量%が200 μm未満の粒径を有する。容器の継ぎ目をよくシールできないことに関する、通常の製造に関連した問題およびそのことから生じる問題は、該分散した粒子について該粒径を選ぶことによって避けられる。
Description
本発明は、消費者が洗剤を計量供給するのを容易にする、分包された(portionierte)洗剤組成物に関する。特に、本発明は、水溶性または水分散性フィルム製の容器中に包装された、水性の分包された洗剤組成物に関する。
洗剤およびそれらの製造方法は、以前から公知であり、したがって、先行技術に広く記載されている。典型的には、それらは、噴霧乾燥または顆粒化粉末産物の形態で、あるいは液体産物として消費者に供給される。より簡単な投薬に対する消費者の要望にしたがって、予め分包された形態の産物は、これらの二つの古典的な変形に加えて市場に確立されており、同様に、広範囲に先行技術に記載されている。特に、圧縮成形体、すなわち、錠剤、ブロック、ブリケット等、また、ポーチ中に包装された液体または固体洗剤の分包が記載されている。
ポーチ中に包装されて市場に提供される洗剤の個々の投薬量の場合、同様に、消費者が包装体を引き裂いて開けることを不要にする水溶性フィルム製のポーチが確立されている。このように、ポーチを直接洗濯機または食器洗浄機中にまたはそのディスペンサ区画中に置くことによって、あるいは所定量の水、例えば、バケツ中のまたは手洗い鉢またはシンク中の水に導入することによって、単分包の便利な計量供給が可能になる。したがって、先行技術は、水溶性フィルム製のポーチ中に包装された数多くの洗剤を記載する。
例えば、独国特許DE-B 11 30 547 (Procter & Gamble)は、非液体合成洗剤を充填したポリビニルアルコールの水溶性フィルム製の包装体を開示する。この文献は、包装された洗剤の粒径を議論していない。
水感受性材料製の一以上の継ぎ目を有するポーチ中の洗剤または漂白剤の個々の用量は、欧州特許出願EP 143 476 (Akzo N.V.)に記載されている。この文献において提案された水感受性継ぎ目材料は、アニオン性および/または非イオン性水結合ポリマーとカチオン性ポリマー接着剤材料の混合物である。
水不溶性フィルムによって封入された極めて大きい粒子は、欧州特許出願EP 385 529 (Procter & Gamble)に記載されている。この文献は、5〜30 mmの大きさのドライヤー活性化柔軟剤粒子が水不溶性の多孔フィルムによって封入された巨大粒子布地柔軟剤組成物を開示する。
水溶性または水分散性容器中に包装された先行技術の洗剤組成物の場合、製造に関する問題が生じることが分かった。水溶性容器中への洗剤組成物の包装過程において、微粒子がフィルムに付着して残り、容器がシールされるときに形成される継ぎ目に入り込む。シール中のこれらの粒子の結果として、問題の継ぎ目は、空気に対して完全に不浸透性とならず、洗剤組成物における安定性の問題と、問題の継ぎ目を通る漏れを導き得る。これらの問題を解消するため、独国特許出願DE 198 31 703 (Henkel KGaA)は、洗剤組成物の粒子の少なくとも70重量%が800 μmを超える粒径を有することを提案している。
上記文献のいずれも、水溶性または水分散性容器中に包装された水性の液体洗剤組成物を開示しない。粒子組成物と同様の問題がここで生じることがわかった:容器中に導入される液体洗剤組成物は、しばしば、滴下続けるか、または曳糸性を有するので、その結果、容器がシール閉じされた場合、これらの糸または滴およびかくなる産物残留物は、上記のように継ぎ目中に入り込み、粒子内容物の場合よりも液体内容物の場合にはるかにひどい結果となる漏れを導く。
さらに、液体洗剤組成物の場合、形成される継ぎ目中に含まれる滴または産物糸が、ヒートシール法が使用される場合に熱応力を受ける結果として、組成物が沸騰し、さらなる漏れ、変色、あるいは、最も深刻な場合には熱分解の結果として事故さえも、導き得る場合もあり得る。
興味深いことに、液体洗剤組成物の粘度の変更は成功を導かない;それよりむしろ、成功は、産物処方の過程における適当なさらなる尺度(これらの尺度は、組成物の粘度に関わらずに、改善された結果を導く)によって支持されるべきである。
これらの問題の回避、および、水分散性または水溶性フィルムからなる容器の継ぎ目が空気に対して不浸透性である、分包された液体(すなわち、流動性)洗剤組成物の提供が本発明の一つの目的である。上記継ぎ目の問題およびそれから生じる後の問題は、分包される水性液体洗剤組成物が水性液体マトリックス中に懸濁した粒子の粒径に関する特定の基準を満足する場合、除かれ得ることが示される。
したがって、本発明は、水性マトリックスとその中に分散した固体粒子を含み、分散した固体粒子の少なくとも70重量%が200 μm未満の粒径を有する、水分散性または水溶性フィルム製の容器中の分包された液体洗剤組成物を提供する。
上記の粒径範囲であれば、滴または液体糸が継ぎ目中に残留するシーリングの上記問題は、もはや生じない。これに関して、粒子の少なくとも70重量%および200 μmは、例えば、技術的理由のため、使用される固体は少量の粗画分も含み得るという事実の結果として生じる上限として理解される。しかしながら、200 μm未満の大きさを有する粒子の70重量%を明らかに超える非常に高い画分が洗剤組成物に存在することは、本発明において好適である。同様に、粒径が大きく200 μm未満である特に微粒子の画分が有利であり得る。好適な分包された洗剤組成物において、分散した固体粒子の少なくとも50重量%、好適には少なくとも55重量%、より好適には少なくとも60重量%および特には少なくとも70重量%が、1 μmと200 μmの間、好適には5 μmと160 μmの間、より好適には7.5 μmと120 μmの間および特には10 μmと100 μmの間の粒径を有する。
水溶性または水分散性フィルム製の容器中に包装された本発明の液体洗剤組成物は、低粘度から高粘度であり得る。本発明において、「液体」は、室温にて自由に流動する組成物を示し、重力の作用のもと器から流れ出し得る。既に上記したように、洗剤組成物の粘度は、後に生じる滴下および糸曳きの問題、およびその結果として生じる容器の継ぎ目における漏れの問題の解消に決定的な役割を担わない。しかしながら、当該問題の解消に関する本発明の組成物の利点は、組成物の粘度が特定範囲内にある場合、さらに広がり得る。特に好適には、液体洗剤組成物が、500〜50000 mPas、好適には1000〜10000 mPas、より好適には1200〜5000 mPasおよび特には1300〜3000 mPasの粘度(ブルックフィールド粘度計LVT-II、20 rpmおよび20℃、スピンドル3)を有する、本発明の分包された洗剤組成物が挙げられる。
本発明の組成物は、水溶性または水分散性フィルム製の容器中に包装される。しかしながら、このようなフィルムの使用は、水性組成物の包装を基本的に除外しない。5重量%未満の含水量を有する組成物は、一般的に水分散性または水溶性包装材料(例えば、ポリビニルアルコールフィルム(PVAフィルム))を攻撃しないが、6重量%を超える含水量を有する水性組成物の包装について、存在する組成物による包装形成物質の所望されない溶解を防止する種々の手段が存在する。例えば、欧州特許EP 518 689 B1 (Rhone-Poulenc Agrochimie)は、水性組成物への有機または無機塩の添加を記載する。これは、電解質濃度の上昇と、包装材料(例えば、ポリエチレンオキシド、メチルセルロースまたはポリビニルアルコール)の水溶性の低減をもたらす。また、先行技術は、水不溶性フィルムによる水溶性フィルムのコーティング(積層フィルム)またはPVdC(ポリビニリデンジクロライド)またはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の粒子のコーティングを記載する。
溶解性低減のための上記方法の中でも、電解質濃度を高めることが本発明において特に有利であることが分かった。この方法は、容器中に存在する好適な洗剤組成物が、それらを取り囲む水溶性または水分散性容器を溶解し始めることなく、6重量%を超える含水量を有することを可能にする。したがって、本発明において、特に好適な分包された洗剤組成物の水性マトリックスは、いずれの場合にも洗剤組成物の総重量に基づいて、6重量%を超える、好適には10重量%と70重量%の間、より好適には20重量%と60重量%の間および特には30重量%と50重量%の間の含水量を有する。
本発明の組成物は、水性マトリックス中の固体懸濁物として存在する。これは、水とは別に、さらなる非水溶媒も含有し得る。本出願において用語「固体懸濁物」は、本発明の組成物中に少なくとも部分的に溶解した状態で存在する固体物質の存在を除外しない。しかしながら、これらの溶解した画分に関わらず、本発明の組成物は、懸濁した固体の画分を含有し、および、本発明の粒径の制限は、1重量%を超える、好適には2重量%を超える、より好適には4重量%を超えるおよび特には8重量%を超える、懸濁した固体の重量分を有する組成物について特に有利であることが分かった。上記非水溶媒は、例えば、モノアルコール、ジオール、トリオールおよびポリオール、エーテル、エステルおよび/またはアミドの群に由来する。特に好適には、水溶性の非水溶媒が挙げられる。本出願において「水溶性」溶媒は、室温で水に完全に混和する(すなわち、混和性ギャップがない)溶媒である。
本発明の組成物に使用され得る非水溶媒は、好適には、特定された濃度範囲内で水に混和性である限り、一価または多価アルコール、アルカノールアミンまたはグリコールエーテルの群から由来する。好適には、エタノール、n-プロパノールまたはイソプロパノール、ブタノール、グリコール、プロパンジオールまたはブタンジオール、グリセロール、ジグリコール、プロピルジグリコールまたはブチルジグリコール、ヘキシレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールプロピルエーテル、エチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールメチル、エチルまたはプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルまたはエチルエーテル、メトキシトリグリコール、エトキシトリグリコールまたはブトキシトリグリコール、1-ブトキシエトキシ-2-プロパノール、3-メチル-3-メトキシブタノール、プロピレングリコールt-ブチルエーテルおよびこれらの溶媒の混合物から溶媒を選ぶことが挙げられる。
本発明において特に好適な分包された洗剤組成物は、いずれの場合にも組成物全体に基づいて、0.1〜70重量%、好適には0.5〜60重量%、より好適には1〜50重量%、さらに好適には2〜40重量%および特には2.5〜30重量%の量で非水溶媒を含有することを特徴とする。好適な非水溶媒は、室温で液体の非イオン性界面活性剤、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコール、グリセロール、炭酸グリセロール、トリアセチン、エチレングリコール、プロピレングリコール、炭酸プロピレン、ヘキシレングリコール、エタノールおよびn-プロパノールおよび/またはイソプロパノールの群から選ばれる。
室温で液体の非イオン性界面活性剤を、洗濯または洗浄物質として以下に詳細に記載する。
本発明にしたがって使用されるポリエチレングリコール(略記PEG)は、室温で液体である。PEGは、一般式(I)
〔式中、nは、1(エチレングリコール、以下を参照のこと)と約16の間の値と推定できる〕
を満足するエチレングリコールのポリマーである。ポリエチレングリコールについて、種々の命名法が存在し、混乱を導き得る。「PEG」の後に平均相対分子量を明記するのが工業において一般的な実務であり、その結果、「PEG 200」は、約190〜約210の相対分子量を有するポリエチレングリコールを特徴付ける。この命名法によれば、工業的に伝統的なポリエチレングリコールPEG 200、PEG 300、PEG 400およびPEG 600は、本発明において使用され得る。
を満足するエチレングリコールのポリマーである。ポリエチレングリコールについて、種々の命名法が存在し、混乱を導き得る。「PEG」の後に平均相対分子量を明記するのが工業において一般的な実務であり、その結果、「PEG 200」は、約190〜約210の相対分子量を有するポリエチレングリコールを特徴付ける。この命名法によれば、工業的に伝統的なポリエチレングリコールPEG 200、PEG 300、PEG 400およびPEG 600は、本発明において使用され得る。
化粧成分について、異なった命名法が使用され、略記PEGにはハイフンが続き、これに上記式の数値nに対応する数値が直接続く。この命名法(INCI命名法として公知、CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook、第5版、The Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association、ワシントン、1997)によれば、例えば、PEG-4、PEG-6、PEG-8、PEG-9、PEG-10、PEG-12、PEG-14およびPEG-16は、本発明にしたがって使用され得る。
ポリエチレングリコールは、例えば、商品名Carbowax(登録商標) PEG 200 (Union Carbide社)、Emkapol(登録商標) 200 (ICI Americas社)、Lipoxol(登録商標) 200 MED (Huels America社)、ポリグリコール(登録商標) E-200 (Dow Chemical社)、Alkapol(登録商標) PEG 300 (Rhone-Poulenc社)、Lutrol(登録商標) E300 (BASF社)のもと、および、より高い数値を有する対応する商品名のもと、市販されている。
本発明にしたがって使用され得るポリプロピレングリコール(略記PPG)は、一般式(II)
〔式中、nは、1(プロピレングリコール、以下を参照のこと)と約12の間の値と推定できる〕
を満たすプロピレングリコールのポリマーである。ここで、工業的に意義があるものは、特にジ-、トリ-およびテトラプロピレングリコール、すなわち、上記式中、n = 2、3および4で表されるものである。
を満たすプロピレングリコールのポリマーである。ここで、工業的に意義があるものは、特にジ-、トリ-およびテトラプロピレングリコール、すなわち、上記式中、n = 2、3および4で表されるものである。
グリセロールは、1.261の密度を有し、18.2℃で凝固する、無色透明の、低流動性の、無臭の、甘味のある吸湿性の液体である。グリセロールは、もともと脂肪の加水分解の副産物に過ぎなかった。しかし、今日では、工業的に大量に合成される。大部分の工業的方法は、プロペンから出発し、これは塩化アリルおよびエピクロロヒドリン中間体を経てグリセロールに加工される。さらなる工業的方法は、グリシドの段階を経る、WO3触媒上での過酸化水素によるアリルアルコールのヒドロキシル化である。
炭酸グリセロールは、エチレングリコールおよび/またはメタノールを副産物として形成する、炭酸エチレンまたは炭酸ジメチルとグリセロールのエステル化により得られる。さらなる合成経路は、グリシドール(2,3-エポキシ-1-プロパノール)から出発し、これを触媒の存在下に、圧力下、CO2と反応させて、炭酸グリセロールを得る。炭酸グリセロールは、1.398 gcm-3の密度を有し、125-130℃ (0.15 mbar)で沸騰する、透明の、流動性の液体である。
エチレングリコール(1,2-エタンジオール、「グリコール」)は、水、アルコールおよびアセトンと混和可能で、1.113の密度を有する、無色の、粘性の、甘味のある、高吸湿性の液体である。エチレングリコールの凝固点は、-11.5℃である;この液体は198℃で沸騰する。エチレングリコールは、工業的には、水と共に圧力下で加熱することにより、エチレンオキシドから得られる。また、将来有望な調製方法は、エチレンのアセトキシル化とそれに続く加水分解、あるいは、合成ガス反応に基づく。
プロピレングリコールの2つの異性体、1,3-プロパンジオールおよび1,2-プロパンジオールが存在する。1,3-プロパンジオール(トリメチレングリコール)は、1.0597の密度を有し、-32℃で凝固し、214℃で沸騰する、中性の、無色のおよび無臭の、甘味のある液体である。1,3-プロパンジオールは、アクロレインおよび水から、それに続く接触水素化により調製される。
工業的にはるかに重要なものは、-60℃で凝固し、188℃で沸騰する、油状の、無色の、実質的に無臭の密度1.0381の液体である、1,2-プロパンジオール(プロピレングリコール)である。1,2-プロパンジオールは、プロピレンオキシドから水添加反応により調製される。
炭酸プロピレンは、透明の易流動性の密度1.21 gcm-3の液体である:融点は、-49℃である;沸点は、242℃である。また、炭酸プロピレンは、プロピレンオキシドとCO2を200℃および80 barにて反応させることにより、工業的に入手可能である。
好適には一以上の上記または他の非水溶媒も含む水性マトリックス中に、本発明の粒径の懸濁した固体が存在する。これらの固体は、例えば、ビルダー、コビルダー、ポリマー、漂白剤、漂白活性剤、銀保護剤、蛍光増白剤、酵素等の群から由来し得る。好適には、懸濁した固相の主成分であるビルダーが挙げられる。
ビルダーは、本発明の組成物において、主としてカルシウムおよびマグネシウムを拘束するために使用される。本発明において、いずれの場合にも組成物全体に基づいて、例えば、22.5〜45重量%、好適には25〜40重量%および特には27.5〜35重量%の量で存在し得る通例のビルダーは、低分子量ポリカルボン酸およびその塩、ポリカルボン酸ホモポリマーおよびポリカルボン酸コポリマーおよびその塩、炭酸塩、リン酸塩ならびにケイ酸ナトリウムおよびケイ酸カリウムである。本発明の洗浄組成物について、好適には、クエン酸三ナトリウムおよび/またはトリポリリン酸五ナトリウムおよび二ケイ酸アルカリ金属のクラスからのケイ酸塩ビルダーを使用することが挙げられる。一般に、アルカリ金属塩の場合、カリウム塩がナトリウム塩よりも好適であろう。なぜなら、それらは、しばしば、大きな水溶性を有するからである。好適な水溶性ビルダーは、例えば、クエン酸三カリウム、炭酸カリウムおよびカリウム水ガラスである。
特に好適な機械的食器洗浄機用洗剤は、ビルダーとしてリン酸塩、好適にはリン酸アルカリ金属を含む。好適には、三リン酸五ナトリウムまたは三リン酸五カリウム(トリポリリン酸ナトリウムまたはトリポリリン酸カリウム)が挙げられる。
リン酸アルカリ金属は、、種々のリン酸のアルカリ金属(特にナトリウムおよびカリウム)の塩の総称である。これに関して、高分子量の代表的リン酸に加えて、メタリン酸(HPO3)nとオルトリン酸H3PO4の間には、区別がなされ得る。リン酸塩は、多くの利点を兼ね備える:それらはアルカリ担体として作用し、石灰かすの堆積物を防止し、さらに洗浄性能に寄与する。
リン酸二水素ナトリウム(NaH2PO4)は、二水和物(密度1.91 gcm-3、融点60°)としておよび一水和物(密度2.04 gcm-3)として存在する。両塩は、顕著に易水溶性の白色粉末であり、加熱に際して結晶水を失い、200℃にて弱酸性の二リン酸塩(二リン酸水素二ナトリウム、Na2H2P2O7)への変換、より高温でトリメタリン酸ナトリウム(Na3P3O9)およびマッドレル塩(以下を参照のこと)への変換を受ける。NaH2PO4は酸性である;それは、リン酸が水酸化ナトリウム溶液を使用してpH 4.5に調節され、該スラリーが噴霧される場合に形成される。リン酸二水素カリウム(第一級または一塩基リン酸カリウム、二リン酸カリウム、PDP;KH2PO4)は、密度2.33 gcm-3の白色塩であり、253°の融点[ポリリン酸カリウム(KPO3)xを形成すると共に分解]を有し、易水溶性である。
リン酸水素二ナトリウム(第二級リン酸ナトリウム;Na2HPO4)は、無色の極めて易水溶性の結晶性塩である。それは、無水形態で、および、2 molの水(密度2.066 gcm-3、95°で水を失う)、7 molの水(密度1.68 gcm-3、融点48°(5H2Oを失う))および12 molの水(密度1.52 gcm-3、融点35°(5H2Oを失う))と共に存在し、100°で無水物となり、より強い加熱に際して二リン酸塩Na4P2O7に変換する。リン酸水素二ナトリウムは、指示薬としてフェノールフタレインを使用し、炭酸ナトリウム溶液でリン酸を中和することにより調製される。リン酸水素二カリウム(第二級または二塩基リン酸カリウム;K2HPO4)は、易水溶性のアモルファス白色塩である。
リン酸三ナトリウム(第三級リン酸ナトリウム、Na3PO4)は、無色結晶であって、12水和物形態で密度1.62 gcm-3および融点73-76℃(分解)を有し、10水和物形態(19-20%のP2O5に対応する)で融点100℃を有し、および無水形態(39-40%のP2O5に対応する)で密度2.536 gcm-3を有する。リン酸三ナトリウムは、アルカリ性反応を示す易水溶性であり、正確なリン酸二ナトリウム(1 mol)およびNaOH(1 mol)の溶液を蒸発濃縮することにより調製される。リン酸三カリウム(第三級または三塩基リン酸カリウム;K3PO4)は、密度2.56 gcm-3の白色潮解性顆粒粉末であり、融点1340°を有し、アルカリ性反応を示す易水溶性である。それは、例えば、トーマススラグを木炭および硫酸カリウムと共に加熱する場合に形成される。より高価であるのにも関わらず、より易溶性であることで、高度に効果的なリン酸カリウムは、しばしば、対応するナトリウム化合物よりも洗剤産業において好適である。
二リン酸四ナトリウム(ピロリン酸ナトリウム;Na4P2O7)は、無水形態(密度2.534 gcm-3、融点988°、880°も報告されている)および10水和物(密度1.815-1.836 gcm-3、融点94°(水を失う))として存在する。両物質は、アルカリ性反応を示す水溶性の無色結晶である。Na4P2O7は、リン酸二ナトリウムを>200°にて加熱するか、またはリン酸と炭酸ナトリウムを量論比で反応させ、次いで、該溶液を噴霧により脱水することによって調製される。10水和物は、重金属塩および硬水成分を錯化するので、水の硬度を低減する。二リン酸カリウム(ピロリン酸カリウム;K4P2O7)は、三水和物形態で存在し、水溶性の密度2.33 gcm-3の無色吸湿性粉末であり、その25°の1%濃度溶液のpHは、10.4である。
NaH2PO4の縮合またはKH2PO4の縮合は、高分子量のリン酸ナトリウムおよびリン酸カリウムを生じさせる。これに関して、環状代表的化合物、メタリン酸ナトリウムおよびメタリン酸カリウムと、連鎖タイプのポリリン酸ナトリウムおよびポリリン酸カリウムの間には、区別がなされ得る。特に後者について、数多くの名称が使用される:溶成または焼成リン酸塩、グレーアム塩、クロール塩およびマッドレル塩。全ての高分子量リン酸ナトリウムおよびリン酸カリウムは、縮合リン酸塩として集合的に称される。
工業的に重要な三リン酸五ナトリウム(Na5P3O10;トリポリリン酸ナトリウム)は、無水物であるか、または6H2Oと共に結晶化する、非吸湿性白色水溶性塩であり、一般式NaO-[P(O)(ONa)-O]n-Na〔式中、n = 3〕を有する。室温で約17 g、60°で約20 g、および100°で約32 gの結晶性無水塩が100 gの水に溶解する;溶液を100°に2時間加熱後、約8%のオルトリン酸塩と15%の二リン酸塩が加水分解により形成される。三リン酸五ナトリウムの調製の場合、リン酸を、炭酸ナトリウム溶液または水酸化ナトリウム溶液と量論比で反応させ、次いで、該溶液を噴霧により脱水する。グレーアム塩および二リン酸ナトリウムと同様に、三リン酸五ナトリウムは、多くの不溶性金属化合物(ライムソープ等を含む)を溶解する。三リン酸五カリウム(K5P3O10;トリポリリン酸カリウム)は、例えば、50重量%溶液(>23% P2O5、25% K2O)の形態で市販されている。ポリリン酸カリウムは、洗剤産業において広く使用されている。
好適な機械的食器洗浄用洗剤は、20〜60重量%の一以上の水溶性ビルダー、好適にはクエン酸塩および/またはリン酸塩、好適にはリン酸アルカリ金属、特に好適には三リン酸五ナトリウムまたは三リン酸五カリウム(トリポリリン酸ナトリウムまたはトリポリリン酸カリウム)を含有する。
好適な機械的食器洗浄用洗剤は、20〜60重量%の一以上の水溶性ビルダー、好適にはクエン酸塩および/またはリン酸塩、好適にはリン酸アルカリ金属、特に好適には三リン酸五ナトリウムまたは三リン酸五カリウム(トリポリリン酸ナトリウムまたはトリポリリン酸カリウム)を含有する。
本発明の好適な実施態様において、組成物中の水溶性ビルダーの含量は、狭い範囲内にある。ここで、好適には、水溶性ビルダーを、いずれの場合にも組成物全体に基づいて、22.5〜55重量%、好適には25〜50重量%および特には27.5〜45重量%の量で含有する機械的食器洗浄機用洗剤が挙げられる。
好適には、本発明の組成物は、縮合リン酸塩を水軟化物質として含み得る。これらの物質は、リン酸塩の群を形成し、また、それらの調製法のために溶成または焼成リン酸塩として公知である。これは、縮合によってオルトリン酸(リン酸)の酸性塩から誘導され得る。縮合リン酸塩は、メタリン酸塩[MIn(PO3)n]およびポリリン酸塩(MI n+2PnO3n+1またはMI nH2PnO3n+1)に分けられ得る。
用語「メタリン酸塩」は、本来、Mn[PnO3n](M = 一価の金属)の組成を有する縮合リン酸塩についての一般名であるが、今日では、大抵、環状シクロ(ポリ)ホスフェートアニオンを有する塩に限定されている。n = 3、4、5、6などの場合、名称は、トリ-、テトラ-、ペンタ-、ヘキサメタリン酸塩等である。イソポリアニオンの体系的な命名法によれば、n = 3であるアニオンは、例えば、シクロトリリン酸塩と称される。
メタリン酸塩は、マッドレル塩も中間体として形成する、620℃を超える温度でのNaH2PO4の溶融によって、グレーアム塩(不正確にはヘキサメタリン酸ナトリウムと称される)に付随する物質として得られる。この塩およびクロール塩は、今日では、大抵、メタリン酸塩に含められない直鎖ポリリン酸塩であるが、同様に、本発明において、水軟化物質として好適に使用され得る。
NaH2PO4から200-300℃にて得られ得る、結晶性の水不溶性のマッドレル塩、(NaPO3)x(式中、xは>1000)は、約600℃にて環状メタリン酸塩[Na3(PO3)3](これは620℃にて溶融する)に変換する。反応条件に依存して、急冷したガラス様溶融物は、水溶性のグレーアム塩(NaPO3)40-50か、(NaPO3)15-20の組成のガラス様縮合リン酸塩(これはカルゴンとして公知である)である。両生成物について、誤った名称ヘキサメタリン酸塩が未だに使用される。クロール塩(NaPO3)n(式中、nは≫5000)は、同様に、マッドレル塩の600℃の溶融物から、これを約500℃に短時間放置した場合に生じる。それは、高ポリマーの水溶性繊維を形成する。
有用であることが分かった上記縮合リン酸塩のクラスからの特に好適な水軟化物質は、「ヘキサメタリン酸塩」 Budit(登録商標) H6およびH8(Budenheim社製)である。
要約すれば、特に好適な分包された洗剤組成物は、分散した固体粒子が、一以上の水溶性有機および/または無機塩、好適には水溶性ビルダー、好適にはクエン酸塩および/またはリン酸塩、好適にはリン酸アルカリ金属、特に好適には三リン酸五ナトリウムまたは三リン酸五カリウム(トリポリリン酸ナトリウムまたはトリポリリン酸カリウム)を含み、好適には、当該分散した固体を、いずれの場合にも組成物全体に基づいて、5〜70重量%、好適には10〜65重量%、より好適には15〜60重量%、さらに好適には20〜55重量%および特には25〜50重量%の量で含有する組成物であることを特徴とする。
水性マトリックスおよびその中に懸濁したビルダーに加えて、さらなる成分が本発明の洗剤組成物中に存在し得る。ここで言及される量的に次に最も重要な物質のクラスは、界面活性剤のクラスであり、中でも、非イオン性界面活性剤のクラスが顕著に重要である。
使用される非イオン性界面活性剤は、好適にはアルコキシル化された(有利にはエトキシル化された)、特には、好適には8〜18個の炭素原子とアルコール1 mol当たり平均して1〜12 molのエチレンオキシド(EO)を有する、第一級アルコールである。ここで、アルコール基は、直鎖または好適には2-メチル分岐されたものであり得るか、あるいは、オキソアルコール基において典型的に存在するような、直鎖基とメチル分岐鎖基の混合物を含有し得る。しかしながら、特に好適なアルコールエトキシレートは、12〜18個の炭素原子を有する天然起源のアルコール(例えば、ココナッツアルコール、パームアルコール、獣脂脂肪アルコールまたはオレイルアルコール)由来の直鎖基と、アルコール1 mol当たり平均して2〜8のEOを有する。好適なエトキシル化アルコールとしては、例えば、3のEOまたは4のEOを有するC12-14-アルコール、7のEOを有するC9-11-アルコール、3のEO、5のEO、7のEOまたは8のEOを有するC13-15-アルコール、3のEO、5のEOまたは7のEOを有するC12-18-アルコールおよびこれらの混合物(例えば、3のEOを有するC12-14-アルコールと5のEOを有するC12-18-アルコールの混合物)が挙げられる。特定されたエトキシル化度は、統計的平均値である。これは、特定の産物について、整数または分数であり得る。好適なアルコールエトキシレートは、狭い同族体分布を有する(狭範囲エトキシレート、NRE)。これらの非イオン性界面活性剤に加えて、12より多いEOを有する脂肪アルコールも使用され得る。その例は、14のEO、25のEO、30のEOまたは40のEOを有する獣脂脂肪アルコールである。
さらに、使用され得るさらなる非イオン性界面活性剤はまた、一般式RO(G)x〔式中、Rは、主要な直鎖のまたはメチル分岐鎖の、特には2-メチル分岐鎖の、8〜22個、好適には12〜18個の炭素原子を有する脂肪族基であり、およびGは、5個または6個の炭素原子を有する単糖類単位(好適にはグルコース)を示す記号である。モノグリコシドおよびオリゴグリコシドの分布を特定するオリゴマー化度xは、1と10の間の任意の数値である;xは、好適には1.2〜1.4である。〕で示されるアルキルグリコシドである。
好適に使用される非イオン性界面活性剤(これは、単独の非イオン性界面活性剤としてか、または他の非イオン性界面活性剤と組み合わせて使用される)のさらなるクラスは、好適にはアルキル鎖中に1〜4個の炭素原子を有する、アルコキシル化(好適にはエトキシル化)脂肪酸アルキルエステル、またはエトキシル化およびプロポキシル化脂肪酸アルキルエステルである。
アミンオキシドタイプの非イオン性界面活性剤(例えば、N-ココアルキル-N,N-ジメチルアミンオキシドおよびN-タローアルキル-N,N-ジヒドロキシエチルアミンオキシド)および脂肪酸アルカノールアミドタイプの非イオン性界面活性剤も適当であり得る。これらの非イオン性界面活性剤の量は、好適にはエトキシル化脂肪アルコールの量以下、特にはその半分以下である。
さらなる適当な界面活性剤は、式(III)
〔式中、RCOは、6〜22個の炭素原子を有する脂肪族アシル基、R1は、水素、1〜4個の炭素原子を有する、アルキル基またはヒドロキシアルキル基、および[Z]は、直鎖のまたは分岐鎖の、3〜10個の炭素原子および3〜10個の水酸基を有するポリヒドロキシアルキル基である〕
で示されるポリヒドロキシ脂肪酸アミドである。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、公知物質であり、典型的に、アンモニア、アルキルアミンまたはアルカノールアミンを用いる還元糖の還元アミノ化と、それに続く脂肪酸、脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸クロライドを用いるアシル化によって得られ得る。
で示されるポリヒドロキシ脂肪酸アミドである。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、公知物質であり、典型的に、アンモニア、アルキルアミンまたはアルカノールアミンを用いる還元糖の還元アミノ化と、それに続く脂肪酸、脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸クロライドを用いるアシル化によって得られ得る。
ポリヒドロキシ脂肪酸アミドの群としては、式(IV)
〔式中、Rは、直鎖のまたは分岐鎖の、7〜12個の炭素原子を有する、アルキル基またはアルケニル基、R1は、直鎖の、分岐鎖のまたは環状の、2〜8個の炭素原子を有する、アルキル基またはアリール基、およびR2は、直鎖の、分岐鎖のまたは環状の、1〜8個の炭素原子を有する、アルキル基またはアリール基またはオキシアルキル基であり、好適には、C1-4-アルキル基またはフェニル基が挙げられ、および[Z]は、アルキル鎖が少なくとも2個の水酸基で置換された直鎖ポリヒドロキシアルキル基、または、アルコキシル化された(好適にはエトキシル化またはプロポキシル化された)この基の誘導体である〕
で示される化合物も挙げられる。
で示される化合物も挙げられる。
[Z]は、好適には、還元糖(例えば、グルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、ガラクトース、マンノースまたはキシロース)の還元アミノ化によって得られる。N-アルコキシ-またはN-アリールオキシ-置換化合物は、触媒としてのアルコキシドの存在下、脂肪酸メチルエステルと反応させることによって、所望のポリヒドロキシ脂肪酸アミドに変換され得る。
使用される好適な界面活性剤は、低発泡性非イオン性界面活性剤である。特に好適には、本発明の機械的食器洗浄機用洗剤は、室温を超える融点を有する非イオン性界面活性剤を含む。したがって、好適な組成物は、20℃を超える融点、好適には25℃を超える融点、特に好適には25℃と60℃の間の融点および特には26.6℃と43.3℃の間の融点を有する非イオン性界面活性剤を含むことを特徴とする。
特定された温度範囲内に融点または軟化点を有する適当な非イオン性界面活性剤は、例えば、室温で固体または高粘度であり得る、低発泡性非イオン性界面活性剤である。室温で高粘度である非イオン性界面活性剤を使用する場合、これらは、20 Pasを超える、好適には35 Pasを超えるおよび特には40 Pasを超える粘度を有する。室温でワックス様稠度を有する非イオン性界面活性剤も好適である。
室温で固体である使用される非イオン性界面活性剤は、好適には、アルコキシル化非イオン性界面活性剤(特にはエトキシル化第一級アルコール)およびこれらの界面活性剤と構造的に複雑な界面活性剤(例えば、ポリオキシプロピレン/ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン(PO/EO/PO)界面活性剤)の混合物の群から由来する。さらに、このような(PO/EO/PO)非イオン性界面活性剤は、良好な発泡制御に関して注目に値する。
本発明の好適な実施態様において、室温を超える融点を有する非イオン性界面活性剤は、6〜20個の炭素原子を有するモノヒドロキシアルカノールまたはアルキルフェノールと、アルコールまたはアルキルフェノール1 mol当たり好適には少なくとも12 mol、より好適には少なくとも15 mol、特には少なくとも20 molのエチレンオキシドとの反応から生じる、エトキシル化非イオン性界面活性剤である。
室温で固体である使用される特に好適な非イオン性界面活性剤は、16〜20個の炭素原子を有する直鎖脂肪アルコール(C16-20-アルコール)、好適にはC18-アルコールと、少なくとも12 mol、好適には少なくとも15 molおよび特には少なくとも20 molのエチレンオキシドから得られる。これらの中で、「狭範囲エトキシレート」(上記を参照のこと)が特に好適である。
したがって、特に好適な本発明の組成物は、C6-20-モノヒドロキシアルカノールまたはC6-20-アルキルフェノールまたはC16-20-脂肪アルコールと、アルコール1 mol当たり12 molを超える、好適には15 molを超えるおよび特には20 molを超えるエチレンオキシドから得られる、エトキシル化非イオン性界面活性剤を含む。
さらなる好適な非イオン性界面活性剤は、分子中にプロピレンオキシド単位を有する。好適には、このようなPO単位は、非イオン性界面活性剤の総モル質量の25重量%まで、より好適には20重量%までおよび特には15重量%までを構成する。特に好適な非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロックコポリマー単位をさらに有する、エトキシル化モノヒドロキシアルカノールまたはアルキルフェノールである。このような非イオン性界面活性剤分子のアルコールまたはアルキルフェノール部分は、このような非イオン性界面活性剤の総モル質量の好適には30重量%より多く、より好適には50重量%より多くおよび特には70重量%より多くを構成する。好適な洗剤組成物は、分子中のプロピレンオキシド単位が非イオン性界面活性剤の総モル質量の25重量%まで、好適には20重量%までおよび特には15重量%までを構成する、エトキシル化およびプロポキシル化非イオン性界面活性剤を含むことを特徴とする。
室温を超える融点を有する特に好適に使用されるさらなる非イオン性界面活性剤は、40〜70%のポリオキシプロピレン/ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックポリマーブレンドを含む。これは、17 molのエチレンオキシドと44 molのプロピレンオキシドを有する、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンの逆順のブロックコポリマー75重量%と、トリメチロールプロパンから出発した、トリメチロールプロパン1 mol当たり24 molのエチレンオキシドと99 molのプロピレンオキシドを含む、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンのブロックコポリマー25重量%を含有する。
特に好適に使用され得る非イオン性界面活性剤は、例えば、Olin Chemicals社から、Poly Tergent(登録商標) SLF-18の名称のもと、入手できる。
さらなる好適な本発明の洗剤組成物は、式
〔式中、R1は、直鎖のまたは分岐鎖の、脂肪族の、4〜18個の炭素原子を有する炭化水素基またはそれらの混合物、R2は、直鎖のまたは分岐鎖の、2〜26個の炭素原子を有する炭化水素基またはそれらの混合物、およびxは、0.5と1.5の間の値、およびyは、少なくとも15の値である〕
で示される非イオン性界面活性剤を含む。
で示される非イオン性界面活性剤を含む。
好適に使用され得るさらなる非イオン性界面活性剤は、式
〔式中、R1およびR2は、直鎖のまたは分岐鎖の、飽和のまたは不飽和の、脂肪族のまたは芳香族の、1〜30個の炭素原子を有する炭化水素基、R3は、Hまたはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、2-ブチルまたは2-メチル-2-ブチル基、xは、1と30の間の値、kおよびjは、1と12の間(好適には1と5の間)の値である〕
で示される末端がキャップされたポリ(オキシアルキル化)非イオン性界面活性剤である。値xが≧2である場合、上記式中の各R3は異なり得る。R1およびR2は、好適には直鎖のまたは分岐鎖の、飽和のまたは不飽和の、脂肪族のまたは芳香族の、6〜22個の炭素原子を有する炭化水素基であり、特に好適には8〜18個の炭素原子を有する基が挙げられる。基R3について、特に好適には、H、-CH3または-CH2CH3が挙げられる。xについての特に好適な値は、1〜20(特には6〜15)の範囲にある。
で示される末端がキャップされたポリ(オキシアルキル化)非イオン性界面活性剤である。値xが≧2である場合、上記式中の各R3は異なり得る。R1およびR2は、好適には直鎖のまたは分岐鎖の、飽和のまたは不飽和の、脂肪族のまたは芳香族の、6〜22個の炭素原子を有する炭化水素基であり、特に好適には8〜18個の炭素原子を有する基が挙げられる。基R3について、特に好適には、H、-CH3または-CH2CH3が挙げられる。xについての特に好適な値は、1〜20(特には6〜15)の範囲にある。
上記のように、上記式中の各R3は、xが≧2である場合、異なり得る。これは、角括弧中のアルキレンオキシド単位を変化させ得る。例えば、xが3の場合、基R3は、エチレンオキシド(R3 = H)単位またはプロピレンオキシド(R3 = CH3)単位を形成するように選ばれ得る。これは、任意の順序(例えば、(EO)(PO)(EO)、(EO)(EO)(PO)、(EO)(EO)(EO)、(PO)(EO)(PO)、(PO)(PO)(EO)および(PO)(PO)(PO))で連結され得る。ここで、xについての値3は、例示の目的で選ばれており、より大きい値にされることは全く可能である。変動範囲は、xの値が増加すると共に増加し、および、例えば、少ない(PO)基と組み合わせた数多くの(EO)基、あるいは逆の場合も同様に、包含する。
上記式で示される特に好適な末端がキャップされたポリ(オキシアルキル化)アルコールは、k = 1およびj = 1の値を有し、その結果、上記式は、以下のように簡易化される:
後者の式において、R1、R2およびR3は、上記と同義であり、および、xは、1〜30、好適には1〜20および特には6〜18の数値を表す。特に好適には、基R1およびR2が、9〜14個の炭素原子を有し、R3が、Hであり、および、xが、6〜15の値と推定される界面活性剤が挙げられる。
後者の記述を要約すると、好適には、式
〔式中、R1およびR2は、直鎖のまたは分岐鎖の、飽和のまたは不飽和の、脂肪族のまたは芳香族の、1〜30個の炭素原子を有する炭化水素基、R3は、Hまたはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、2-ブチル基または2-メチル-2-ブチル基、xは、1と30の間の値、kおよびjは、1と12の間、好適には1と5の間の値である〕
で示される末端がキャップされたポリ(オキシアルキル化)非イオン性界面活性剤、特に好適には、
で示される末端がキャップされたポリ(オキシアルキル化)非イオン性界面活性剤、特に好適には、
(式中、xは、1〜30、好適には1〜20および特には6〜18の数値である)
で示されるタイプの界面活性剤を含む、本発明の洗剤組成物が挙げられる。
で示されるタイプの界面活性剤を含む、本発明の洗剤組成物が挙げられる。
当該界面活性剤と併せて、特に布地洗剤において、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤および/または両性界面活性剤を使用することもできる。しかし、それらの発泡挙動のために、機械的食器洗浄用洗剤においてそれらは余り重要でないものに過ぎず、大抵の場合、いずれの場合にも組成物に基づいて、10重量%未満の量、通常、5重量%未満(例えば、0.01〜2.5重量%)でさえある量でのみ、使用され得る。したがって、本発明の組成物は、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤および/または両性界面活性剤も界面活性剤成分として含み得る。
使用されるアニオン性界面活性剤は、例えば、スルホネートタイプおよびサルフェートタイプの界面活性剤である。有用なスルホネートタイプの界面活性剤は、好適にはC9-13-アルキルベンゼンスルホネート、オレフィンスルホネート(すなわち、アルケンスルホネートとヒドロキシアルカンスルホネートの混合物)、および、例えば、末端または内部二重結合を有するC12-18-モノオレフィンから、三酸化硫黄ガスを用いるスルホン化およびそれに続くスルホン化産物のアルカリまたは酸加水分解によって得られるような、ジスルホネートである。また、C12-18-アルカンから、例えば、それに続く加水分解または中和を伴うスルホクロリネーションまたはスルホオキシデーションによって得られる、アルカンスルホネートが好適である。同様に、α-スルホ脂肪酸のエステル(エステルスルホネート)、例えば、水素化ココナッツ脂肪酸、パーム核脂肪酸または獣脂脂肪酸のα-スルホン化メチルエステルも適当である。
さらなる適当なアニオン性界面活性剤は、硫酸化脂肪酸グリセロールエステルである。脂肪酸グリセロールエステルは、1〜3 molの脂肪酸によるモノグリセロールのエステル化による調製法において、または0.3〜2 molのグリセロールによるトリグリセリドのトランスエステル化において得られるような、モノ、ジおよびトリエステル、およびそれらの混合物を意味する。好適な硫酸化脂肪酸グリセロールエステルは、6〜22個の炭素原子を有する飽和脂肪酸(例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはベヘン酸)の硫酸化産物である。
好適な硫酸アルキル(アルケニル)は、C12-C18-脂肪アルコール(例えば、ココナッツ脂肪アルコール、獣脂脂肪アルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコールまたはステアリルアルコールまたはC10-C20-オキソアルコール)の硫酸モノエステルおよびこれらの鎖長の第二級アルコールの硫酸モノエステルのアルカリ金属塩(特にはナトリウム塩)である。石油化学に基づいて調製される合成直鎖アルキル基を含有し、脂肪化学原材料に基づく当価化合物の分解挙動と類似した分解挙動を有する、当該鎖長の硫酸アルキル(アルケニル)が好適である。洗浄の観点からは、好適には、硫酸C12-C16-アルキルおよび硫酸C12-C15-アルキル、および硫酸C14-C15-アルキルが挙げられる。また、DAN(登録商標)の名称のもと、Shell Oil Companyの市販品として入手可能であり得る硫酸2,3-アルキルも適当なアニオン性界面活性剤である。
また、1〜6 molのエチレンオキシドを用いてエトキシル化された直鎖のまたは分岐鎖のC7-21-アルコール(例えば、平均3.5 molのエチレンオキシド(EO)を有する2-メチル-分岐鎖C9-11-アルコールまたは1〜4のEOを有するC12-18-脂肪アルコール)の硫酸モノエステルも適当である。それらの高い発泡傾向のために、それらは、洗剤中に比較的少量(例えば、1〜5重量%の量)でのみ使用される。
また、さらなる適当なアニオン性界面活性剤は、アルキルスルホコハク酸の塩である。これは、スルホスクシナートまたはスルホコハク酸エステルとも称され、および、スルホコハク酸とアルコール(好適には、脂肪アルコールおよび特にはエトキシル化脂肪アルコール)のモノエステルおよび/またはジエステルである。好適なスルホスクシナートは、C8-18-脂肪アルコール基またはそれらの混合物を含有する。特に好適なスルホスクシナートは、エトキシル化脂肪アルコール(これは、単独で、非イオン性界面活性剤(以下の説明を参照のこと)を構成すると考えられる)から誘導される脂肪アルコール基を含有する。これに関しては、特に好適には、同様に、その脂肪アルコール基が狭い同族体分布を有するエトキシル化脂肪アルコールから誘導されたスルホスクシナートが挙げられる。同様に、アルキル(アルケニル)鎖中に好適には8〜18個の炭素原子を有する、アルキル(アルケニル)コハク酸またはその塩を使用することもできる。
適当なさらなるアニオン性界面活性剤は、特に、石鹸である。適当な石鹸は、飽和脂肪酸石鹸(例えば、ラウリン酸の塩、ミリスチン酸の塩、パルミチン酸の塩、ステアリン酸の塩、水素化エルカ酸の塩およびベヘン酸の塩)、および、特に天然脂肪酸(例えば、ココナッツ脂肪酸、パーム核脂肪酸または獣脂脂肪酸)から誘導された石鹸混合物である。
石鹸を含むアニオン性界面活性剤は、それらのナトリウム塩、カリウム塩またはアンモニウム塩の形態で、および、有機塩基(例えば、モノ、ジまたはトリエタノールアミン)の可溶性塩としても存在し得る。アニオン性界面活性剤は、好適には、それらのナトリウム塩またはカリウム塩の形態、特には、ナトリウム塩の形態で存在する。
カチオン性活性物質として、本発明の組成物は、例えば、式V、VIまたはVII:
〔式中、各R1基は、独立して、C1-6-アルキル基、C1-6-アルケニル基またはC1-6-ヒドロキシアルキル基から選ばれ;各R2は、独立して、C8-28-アルキル基またはC8-28-アルケニル基から選ばれ;R3 = R1または(CH2)n-T-R2;R4 = R1またはR2または(CH2)n-T-R2;T = -CH2-、-O-CO-または-CO-O-およびnは、0〜5の整数である〕
で示されるカチオン性化合物を含み得る。
で示されるカチオン性化合物を含み得る。
界面活性剤およびビルダーに加えて、特に、漂白剤、漂白活性剤、酵素、銀保護剤、染料および香料等は、機械的食器洗浄機用洗剤の好適な成分である。さらに、さらなる成分が存在し得る。好適には、酸性化剤、キレート錯化剤またはフィルム阻害ポリマーの群からの一以上の物質をさらに含む本発明の機械的食器洗浄機用洗剤が挙げられる。
有用な酸性化剤は、これらが他の成分に適合する限り、無機酸および有機酸の両方である。消費者の保護および取扱い安全性の理由から、特に、固体のモノ、オリゴおよびポリカルボン酸が使用され得る。この群から、同様に、好適には、クエン酸、酒石酸、コハク酸、マロン酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、シュウ酸、およびポリアクリル酸が挙げられる。これらの酸の無水物も酸性化剤として使用され得る。特に、無水マレイン酸および無水コハク酸が市販されている。同様に、有機スルホン酸(例えば、アミドスルホン酸)が使用され得る。市販されており、本発明において同様に酸性化剤として好適に使用され得る物質は、Sokalan(登録商標) DCS(BASF社の商標)、コハク酸(最大31重量%)とグルタル酸(最大50重量%)とアジピン酸(最大33重量%)の混合物である。
さらなる可能性のある成分群は、キレート錯化剤の群である。キレート錯化剤は、金属イオンと共に環状化合物を形成する物質であり、個々の配位子は、中心原子上の一より多くの配位部位を占める。すなわち、少なくとも「二配座」である。したがって、この場合、普通に引き延ばされた化合物は、イオンを介する錯体形成によって、接近して環を与える。結合配位子数は、中心イオンの配位数に依存する。
通例であり、本発明において好適なキレート錯化剤は、例えば、ポリオキシカルボン酸、ポリアミン、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびニトリロ三酢酸(NTA)である。錯体形成ポリマー、すなわち、主鎖自身中にか、またはこれに対して横方向の鎖中のどちらかに官能基(これは、配位子として作用し、適当な金属原子と反応して通常キレート錯体を形成する)を持つポリマーも本発明にしたがって使用され得る。得られる金属錯体のポリマー結合配位子は、単に一つの高分子から、あるいは異なったポリマー鎖に属するものから由来し得る。後者は、錯体形成ポリマーが共有結合を介して予め架橋されていない場合、材料の架橋を導く。
通例の錯体形成ポリマーの錯化基(配位子)は、イミノ二酢酸基、ヒドロキシキノリン基、チオ尿素基、グアニジン基、ジチオカーバメート基、ヒドロキサム酸基、アミドキシム基、アミノリン酸、(シクロ)ポリアミノ基、メルカプト基、1,3-ジカルボニル基およびクラウンエーテル基であり、これらの幾つかは、異なった金属のイオンに対して非常に特異的な活性を有する。商業的に重要でもある多くの錯体形成ポリマーのベースポリマーは、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピリジンおよびポリエチレンイミンである。天然ポリマー(例えば、セルロース、デンプンまたはキチン)も錯体形成ポリマーである。さらに、それらは、ポリマー類似改変の結果として、さらなる配位子機能性が与えられ得る。
本発明において、特に好適には、以下の群
(i) カルボキシル基および必要に応じて存在する水酸基の合計が少なくとも5であるポリカルボン酸、
(ii) 窒素含有モノまたはポリカルボン酸、
(iii) ジェミナル二ホスホン酸、
(iv) アミノホスホン酸、
(v) ホスホノポリカルボン酸、
(vi) シクロデキストリン
からの一以上のキレート錯化剤を、いずれの場合にも食器洗浄用洗剤の重量に基づいて、0.1重量%を超える量、好適には0.5重量%を超える量、より好適には1重量%を超える量および特には2.5重量%を超える量で含む、機械的食器洗浄用洗剤が挙げられる。
(i) カルボキシル基および必要に応じて存在する水酸基の合計が少なくとも5であるポリカルボン酸、
(ii) 窒素含有モノまたはポリカルボン酸、
(iii) ジェミナル二ホスホン酸、
(iv) アミノホスホン酸、
(v) ホスホノポリカルボン酸、
(vi) シクロデキストリン
からの一以上のキレート錯化剤を、いずれの場合にも食器洗浄用洗剤の重量に基づいて、0.1重量%を超える量、好適には0.5重量%を超える量、より好適には1重量%を超える量および特には2.5重量%を超える量で含む、機械的食器洗浄用洗剤が挙げられる。
本発明において、従来技術の全ての錯化剤を使用することができる。これらは異なった化学物質群に属し得る。好適には、以下のものを個別にまたは互いの混合物で使用することが挙げられる:
a) カルボキシル基および任意の水酸基の合計が少なくとも5であるポリカルボン酸(例えば、グルコン酸)、
b) 窒素含有モノまたはポリカルボン酸(例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ニトリド二酢酸-3-プロピオン酸、イソセリン二酢酸、N,N-ジ(β-ヒドロキシエチル)グリシン、N-(1,2-ジカルボキシ-2-ヒドロキシエチル)グリシン、N-(1,2-ジカルボキシ-2-ヒドロキシエチル)アスパラギン酸またはニトリロ三酢酸(NTA))、
c) ジェミナル二ホスホン酸(例えば、1-ヒドロキシエタン-1,1-二ホスホン酸(HEDP))、8個までの炭素原子を有するその高級同族体、およびそれらのヒドロキシ基またはアミノ基含有誘導体、ならびに、1-アミノエタン-1,1-二ホスホン酸、8個までの炭素原子を有するその高級同族体、およびそれらのヒドロキシ基またはアミノ基含有誘導体、
d) アミノホスホン酸(例えば、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)またはニトリロトリ(メチレンホスホン酸))、
e) ホスホノポリカルボン酸(例えば、2-ホスホノブタン-1,2,4-トリカルボン酸)、および
f) シクロデキストリン。
a) カルボキシル基および任意の水酸基の合計が少なくとも5であるポリカルボン酸(例えば、グルコン酸)、
b) 窒素含有モノまたはポリカルボン酸(例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ニトリド二酢酸-3-プロピオン酸、イソセリン二酢酸、N,N-ジ(β-ヒドロキシエチル)グリシン、N-(1,2-ジカルボキシ-2-ヒドロキシエチル)グリシン、N-(1,2-ジカルボキシ-2-ヒドロキシエチル)アスパラギン酸またはニトリロ三酢酸(NTA))、
c) ジェミナル二ホスホン酸(例えば、1-ヒドロキシエタン-1,1-二ホスホン酸(HEDP))、8個までの炭素原子を有するその高級同族体、およびそれらのヒドロキシ基またはアミノ基含有誘導体、ならびに、1-アミノエタン-1,1-二ホスホン酸、8個までの炭素原子を有するその高級同族体、およびそれらのヒドロキシ基またはアミノ基含有誘導体、
d) アミノホスホン酸(例えば、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)またはニトリロトリ(メチレンホスホン酸))、
e) ホスホノポリカルボン酸(例えば、2-ホスホノブタン-1,2,4-トリカルボン酸)、および
f) シクロデキストリン。
本特許出願において、ポリカルボン酸a)は、分子中に存在するカルボキシル基および水酸基の合計が少なくとも5である、カルボン酸(モノカルボン酸を含む)を意味する。好適には、窒素含有ポリカルボン酸の群からの錯化剤(特にはEDTA)が挙げられる。本発明にしたがって要求される処理溶液のアルカリpH値にて、これらの錯化剤は、少なくとも部分的にアニオンの形態である。それらが酸の形態か、あるいは塩の形態で導入されるかどうかは重要でない。塩の形態で使用する場合、好適には、アルカリ金属塩、アンモニウム塩またはアルキルアンモニウム塩(特にナトリウム塩)が挙げられる。
同様に、フィルム阻害ポリマーは、本発明の組成物中に存在し得る。化学的に異なった構造を有し得るこれらの物質は、例えば、1000ダルトンと20000ダルトンの間のモル質量を有する低分子量ポリアクリレートの群に由来する。好適には、15000ダルトン未満のモル質量を有するポリマーが挙げられる。
フィルム阻害ポリマーは、コビルダー特性も有し得る。本発明の機械的食器洗浄用洗剤に使用され得る有機コビルダーは、特に、ポリカルボキシレート/ポリカルボン酸、ポリカルボキシレートポリマー、アスパラギン酸、ポリアセタール、デキストリン、さらなる有機コビルダー(以下を参照のこと)およびホスホネートである。これらの物質のクラスは、以下に記載される。
使用され得る有機ビルダー物質は、例えば、ナトリウム塩の形態で使用可能なポリカルボン酸である。ポリカルボン酸は、1より多くの酸官能基を持つカルボン酸を意味する。これらの例は、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、糖酸、アミノカルボン酸、ニトリロ三酢酸(NTA)(このような使用が環境保護の理由で反対されない限り)、およびそれらの混合物である。好適な塩は、ポリカルボン酸(例えば、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、酒石酸、糖酸およびそれらの混合物)の塩である。
酸自体も使用され得る。それらのビルダー作用に加えて、酸は、典型的に酸性化成分の特性も有するので、洗剤のより低いおよびより穏やかなpHを確立するのにも役立つ。これに関しては、クエン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、グルコン酸およびそれらの任意の混合物に特に言及がなされる。
また、ビルダーまたはスケール阻害剤として適当なものは、ポリカルボキシレートポリマーである;これらは、例えば、ポリアクリル酸のアルカリ金属塩またはポリメタクリル酸のアルカリ金属塩(例えば、500〜70000 g/molの相対分子量を有するもの)である。
本明細書において、カルボキシレートポリマーに与えられるモル質量は、大抵、UV検出器を使用するゲル透過クロマトグラフィー(GPC)を用いて決定される、特定の酸形態の重量平均モル質量MWである。測定は、調査下のポリマーに対する構造類似性のために現実的な分子量の値を与える、外部標準ポリアクリル酸に対してなされる。これらの数値は、ポリスチレンスルホン酸を標準として使用して得られる分子量データから大きく逸脱する。ポリスチレンスルホン酸に対して測定されたモル質量は、一般に、本明細書中で特定されたモル質量よりも明確に高い。
適当なポリマーは、特に、ポリアクリレートである。これは、好適には2000〜20000 g/molの分子量を有する。それらの優れた溶解性のために、この群において好適には、同様に、2000〜10000 g/mol、より好適には3000〜5000 g/molのモル質量を有する短鎖ポリアクリレートが挙げられ得る。
また、適当なものは、ポリカルボキシレートコポリマー(特には、アクリル酸とメタクリル酸のコポリマー、および、アクリル酸またはメタクリル酸とマレイン酸のコポリマー)である。特に適当であることが見出されたコポリマーは、50〜90重量%のアクリル酸と50〜10重量%のマレイン酸を含有する、アクリル酸とマレイン酸のコポリマーである。遊離酸に基づくそれらの相対分子量は、一般に2000〜70000 g/mol、好適には20000〜50000 g/molおよび特には30000〜40000 g/molである。
ポリカルボキシレート(コ)ポリマーは、粉末か、または水溶液のどちらかの形態で使用され得る。組成物のポリカルボキシレート(コ)ポリマー含量は、好適には0.5〜20重量%、特には3〜10重量%である。
また、特に好適には、2つより多くの異なったモノマー単位から構成される生分解性ポリマー、例えば、モノマーとして、アクリル酸のおよびマレイン酸の塩と、ビニルアルコールまたはビニルアルコール誘導体を含有するポリマー、または、モノマーとして、アクリル酸のおよび2-アルキルアリルスルホン酸の塩と、糖誘導体を含有するポリマーが挙げられる。さらなる好適なコポリマーは、モノマーとして、好適には、アクロレインとアクリル酸/アクリル酸塩、またはアクロレインと酢酸ビニルを有するものである。
同様に言及され得るさらなる好適なビルダー物質は、アミノジカルボン酸ポリマー、その塩またはその前駆物質である。特に好適には、ポリアスパラギン酸またはその塩およびその誘導体が挙げられる。これは、また、コビルダー特性に加えて、漂白剤安定化効果も有する。
さらなる適当なビルダー物質は、ポリアセタールである。これは、ジアルデヒドと、5〜7個の炭素原子と少なくとも3つの水酸基を有するポリオールカルボン酸を反応させることにより得られ得る。好適なポリアセタールは、ジアルデヒド(例えば、グリオキサール、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド、およびそれらの混合物)から、および、ポリオールカルボン酸(例えば、グルコン酸および/またはグルコヘプトン酸)から得られる。
さらなる適当な有機ビルダー物質は、デキストリン、例えば、デンプンの部分加水分解により得られ得る、炭水化物のオリゴマーまたはポリマーである。加水分解は、通例の方法、例えば、酸触媒法または酵素触媒法にしたがって行われ得る。加水分解産物は、好適には、400〜500000 g/molの範囲の平均モル質量を有する。好適には、0.5〜40(特には2〜30)の範囲のデキストロース当量(DE)を有する多糖が挙げられる。ここで、DEは、デキストロース(DEが100)と比較した多糖の還元作用の一般的な尺度である。3と20の間のDEを有するマルトデキストリンおよび20と37の間のDEを有する乾燥グルコースシロップ、および、2000〜30000 g/molの範囲の相対的に高いモル質量を有する、黄色デキストリンおよび白色デキストリンも使用することができる。
このようなデキストリンの酸化誘導体は、糖環の少なくとも一つのアルコール官能基をカルボン酸官能基に酸化することができる酸化剤と、それらの反応生成物である。糖環のC6が酸化された生成物は、特に有利であり得る。
また、オキシジスクシナートおよびジスクシナートの他の誘導体(好適には、エチレンジアミンジスクシナート)もさらなる適当なコビルダーである。この場合、エチレンジアミン-N,N'-ジスクシナート(EDDS)は、好適には、そのナトリウム塩またはマグネシウム塩の形態で使用される。これに関連して、好適には、グリセロールジスクシナートおよびグリセロールトリスクシナートも挙げられる。ゼオライト含有および/またはケイ酸塩含有処方物中の適当な使用量は、3〜15重量%である。
使用され得るさらなる有機コビルダーは、例えば、アセチル化ヒドロキシカルボン酸またはその塩である。これは、ラクトン形態でも存在し得る。これは、少なくとも4個の炭素原子と、少なくとも1個の水酸基と、最大2個の酸基を含有する。
コビルダー特性を有するさらなる物質のクラスは、ホスホネートのクラスである。これらは、特に、ヒドロキシアルカンホスホネートおよびアミノアルカンホスホネートである。ヒドロキシアルカンホスホネートの中で、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホネート(HEDP)が、コビルダーとして特に重要である。それは、好適には、ナトリウム塩、中性の反応を与えるジナトリウム塩およびアルカリ反応(pH 9)を与えるテトラナトリウム塩として使用される。有用なアミノアルカンホスホネートは、好適には、エチレンジアミンテトラメチレンホスホネート(EDTMP)、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホネート(DTPMP)、およびそれらの高級同族体である。それらは、好適には、中性的に反応するナトリウム塩の形態で、例えば、EDTMPのヘキサナトリウム塩として、または、DTPMPのヘプタナトリウム塩およびオクタナトリウム塩として使用される。ホスホネートのクラスから、好適には、HEDPをビルダーとして使用することが挙げられる。さらに、アミノアルカンホスホネートは、著しい重金属結合容量を有する。したがって、特に組成物が漂白剤も含む場合、アミノアルカンホスホネート(特には、DTPMP)、または当該ホスホネートの混合物を使用することが好適であり得る。
本発明の分包された組成物は、不飽和カルボン酸とスルホン酸基含有モノマーと必要に応じてさらなるイオン性または非イオノゲン性モノマーのコポリマーをさらに含み得る。これらのコポリマーは、このような組成物で処理された食器は、従来の組成物で洗浄された食器よりも、後の清浄操作過程において明確にきれいになるという効果を有する。生じるさらなる肯定的な効果は、該洗剤で処理された食器の乾燥時間の短縮である。すなわち、したがって、消費者は、清浄プログラムが完了した後に、機械からより早く食器を取り出し、それらを再使用することができる。
本発明は、後の清浄操作過程における処理された基材の改善された「清浄化性」、および、スルホン酸基含有ポリマーを使用しない比較対象組成物と比較して、乾燥時間が大幅に短縮されることによって特徴付けられる。本発明の教示において、「乾燥時間」は、一般的に、言葉の文字通りの意味を有するとして、すなわち、食器洗浄機中で処理された食器表面が乾燥するまでの経過時間として理解されるが、特には、濃厚または希釈形態の洗剤またはすすぎ助剤で処理された表面の90%が乾燥するまでの経過時間として理解される。
当該ポリマーが適当量で塩交換体として作用することも有利である。このような組成物が使用される場合、消費者は、彼ら/彼女の食器洗浄機に再生塩を補給する必要がないにも関わらず、縞のない、痕跡のないおよびフィルムのない食器が得られる。
本発明において、好適には、モノマーとして式VIII
〔式中、R1〜R3は、互いに独立して、-H、-CH3、2〜12個の炭素原子を有する直鎖のまたは分岐鎖の飽和アルキル基、2〜12個の炭素原子を有する直鎖のまたは分岐鎖のモノまたはポリ不飽和アルケニル基、-NH2、-OHまたは-COOHで置換された上記定義のアルキル基またはアルケニル基、あるいは-COOHまたは-COOR4(式中、R4は、1〜12個の炭素原子を有する飽和のまたは不飽和の直鎖のまたは分岐鎖の炭化水素基である)である〕
で示される不飽和カルボン酸が挙げられる。
で示される不飽和カルボン酸が挙げられる。
式Iで表され得る不飽和カルボン酸の中で、特に好適には、アクリル酸(R1 = R2 = R3 = H)、メタクリル酸(R1 = R2 = H;R3 = CH3)および/またはマレイン酸(R1 = COOH;R2 = R3 = H)が挙げられる。
スルホン酸基含有モノマーは、好適には、式IX
〔式中、R5〜R7は、互いに独立して、-H、-CH3、2〜12個の炭素原子を有する直鎖のまたは分岐鎖の飽和アルキル基、2〜12個の炭素原子を有する直鎖のまたは分岐鎖のモノまたはポリ不飽和アルケニル基、-NH2、-OHまたは-COOHで置換された上記定義のアルキル基またはアルケニル基、あるいは-COOHまたは-COOR4(式中、R4は、1〜12個の炭素原子を有する飽和のまたは不飽和の直鎖のまたは分岐鎖の炭化水素基である)、およびXは、必要に応じて存在する、-(CH2)n-(式中、n = 0〜4)、-COO-(CH2)k-(式中、k = 1〜6)、-C(O)-NH-C(CH3)2-および-C(O)-NH-CH(CH2CH3)-から選ばれるスペーサー基である〕
で示されるものである。
で示されるものである。
これらのモノマーの中で、好適には、式IXa、IXbおよび/またはIXc
〔式中、R6およびR7は、互いに独立して、-H、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2から選ばれ、およびXは、必要に応じて存在する、-(CH2)n-(式中、n = 0〜4)、-COO-(CH2)k-(式中、k = 1〜6)、-C(O)-NH-C(CH3)2-および-C(O)-NH-CH(CH2CH3)-から選ばれるスペーサー基である〕
で示されるものが挙げられる。
で示されるものが挙げられる。
特に好適なスルホン酸基含有モノマーは、1-アクリルアミド-1-プロパンスルホン酸(式IXa中、X = -C(O)NH-CH(CH2CH3))、2-アクリルアミド-2-プロパンスルホン酸(式IXa中、X = -C(O)NH-C(CH3)2)、2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸(式IXa中、X = -C(O)NH-CH(CH3)CH2-)、2-メタクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸(式IXb中、X = -C(O)NH-CH(CH3)CH2-)、3-メタクリルアミド-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(式IXb中、X = -C(O)NH-CH2CH(OH)CH2-)、アリルスルホン酸(式IXa中、X = CH2)、メタリルスルホン酸(式IXb中、X = CH2)、アリルオキシベンゼンスルホン酸(式IXa中、X = -CH2-O-C6H4-)、メタリルオキシベンゼンスルホン酸(式IXb中、X = -CH2-O-C6H4-)、2-ヒドロキシ-3-(2-プロペニルオキシ)プロパンスルホン酸、2-メチル-2-プロペン-1-スルホン酸(式IXb中、X = CH2)、スチレンスルホン酸(式IXa中、X = C6H4)、ビニルスルホン酸(式IXa中、Xは存在しない)、3-スルホプロピルアクリレート(式IXa中、X = -C(O)NH-CH2CH2CH2-)、3-スルホプロピルメタクリレート (式IXb中、X = -C(O)NH-CH2CH2CH2-)、スルホメタクリルアミド(式IXb中、X = -C(O)NH-)、スルホメチルメタクリルアミド(式IXb中、X = -C(O)NH-CH2-)および当該酸の水溶性塩である。
有用なさらなるイオン性または非イオノゲン性モノマーは、特に、エチレン性不飽和化合物である。本発明にしたがって使用されるポリマー中の群iii)のモノマーの含量は、好適には、ポリマーに基づいて、20重量%未満である。特に好適に使用されるポリマーは、群i)およびii)のモノマーのみからなる。
要約すれば、特に好適には、
i) 式VIII
i) 式VIII
〔式中、R1〜R3は、互いに独立して、-H、-CH3、2〜12個の炭素原子を有する直鎖のまたは分岐鎖の飽和アルキル基、2〜12個の炭素原子を有する直鎖のまたは分岐鎖のモノまたはポリ不飽和アルケニル基、-NH2、-OHまたは-COOHで置換された上記定義のアルキル基またはアルケニル基、あるいは-COOHまたは-COOR4(式中、R4は、1〜12個の炭素原子を有する飽和のまたは不飽和の直鎖のまたは分岐鎖の炭化水素基である)である〕
で示される不飽和カルボン酸と、
で示される不飽和カルボン酸と、
ii) 式IX
〔式中、R5〜R7は、互いに独立して、-H、-CH3、2〜12個の炭素原子を有する直鎖のまたは分岐鎖の飽和アルキル基、2〜12個の炭素原子を有する直鎖のまたは分岐鎖のモノまたはポリ不飽和アルケニル基、-NH2、-OHまたは-COOHで置換された上記定義のアルキル基またはアルケニル基、あるいは-COOHまたは-COOR4(式中、R4は、1〜12個の炭素原子を有する飽和のまたは不飽和の直鎖のまたは分岐鎖の炭化水素基である)、およびXは、必要に応じて存在する、-(CH2)n-(式中、n = 0〜4)、-COO-(CH2)k-(式中、k = 1〜6)、-C(O)-NH-C(CH3)2-および-C(O)-NH-CH(CH2CH3)-から選ばれるスペーサー基である〕
で示されるスルホン酸基含有モノマーと、
で示されるスルホン酸基含有モノマーと、
iii) 必要に応じてさらなるイオン性または非イオノゲン性モノマーと
のコポリマーが挙げられる。
のコポリマーが挙げられる。
特に好適なコポリマーは、
i) アクリル酸、メタクリル酸および/またはマレイン酸の群からの一以上の不飽和カルボン酸と、
ii) 式IIa、IIbおよび/またはIXc:
〔式中、R6およびR7は、互いに独立して、-H、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2から選ばれ、およびXは、必要に応じて存在する、-(CH2)n-(式中、n = 0〜4)、-COO-(CH2)k-(式中、k = 1〜6)、-C(O)-NH-C(CH3)2-および-C(O)-NH-CH(CH2CH3)-から選ばれるスペーサー基である〕
で示される一以上のスルホン酸基含有モノマーと、
iii) 必要に応じてさらにイオン性または非イオノゲン性のモノマーと
からなる。
で示される一以上のスルホン酸基含有モノマーと、
iii) 必要に応じてさらにイオン性または非イオノゲン性のモノマーと
からなる。
本発明の組成物中に存在するコポリマーは、群i)およびii)、ならびに必要に応じてiii)からのモノマーを種々の量で含み得る。群i)からの任意の代表的モノマーと、群ii)からの任意の代表的モノマーおよび群iii)からの任意の代表的モノマーを組み合わせることができる。特に好適なポリマーは、以下に記載される特定構造単位を有する。
したがって、例えば、好適には、式X
〔式中、mおよびpは、それぞれ1と2000の間の整数の自然数、およびYは、置換または非置換の、脂肪族の、芳香族のまたはアリール脂肪族の、1〜24個の炭素原子を有する炭化水素基から選ばれるスペーサー基であり、好適には、Yが-O-(CH2)n-(式中、n = 0〜4)、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2-または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が挙げられる〕
で示される構造単位を含有する一以上のコポリマーを含むことを特徴とする、本発明の組成物が挙げられる。
で示される構造単位を含有する一以上のコポリマーを含むことを特徴とする、本発明の組成物が挙げられる。
これらのポリマーは、アクリル酸とスルホン酸基含有アクリル酸誘導体の共重合によって調製される。スルホン酸基含有アクリル酸誘導体とメタクリル酸の共重合は、同様に、本発明の組成物に好適に使用される別のポリマーを導く。これは、該組成物が、式XI
〔式中、mおよびpは、それぞれ1と2000の間の整数の自然数、およびYは、置換または非置換の、脂肪族の、芳香族のまたはアリール脂肪族の、1〜24個の炭素原子を有する炭化水素基から選ばれるスペーサー基であり、好適には、Yが-O-(CH2)n-(式中、n = 0〜4)、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2-または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が挙げられる〕
で示される構造単位を含有する一以上のコポリマーを含むことを特徴とする。
で示される構造単位を含有する一以上のコポリマーを含むことを特徴とする。
また、完全に同様に、アクリル酸および/またはメタクリル酸は、スルホン酸基含有メタクリル酸誘導体とも共重合され得る。これは、分子中の構造単位を変化させる。したがって、式XII
〔式中、mおよびpは、それぞれ1と2000の間の整数の自然数、およびYは、置換または非置換の、脂肪族の、芳香族のまたはアリール脂肪族の、1〜24個の炭素原子を有する炭化水素基から選ばれるスペーサー基であり、好適には、Yが-O-(CH2)n-(式中、n = 0〜4)、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2-または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が挙げられる〕
で示される構造単位を含有する一以上のコポリマーを含む本発明の組成物は、同様に、本発明の好適な実施態様であり、式XIII
で示される構造単位を含有する一以上のコポリマーを含む本発明の組成物は、同様に、本発明の好適な実施態様であり、式XIII
〔式中、mおよびpは、それぞれ1と2000の間の整数の自然数、およびYは、置換または非置換の、脂肪族の、芳香族のまたはアリール脂肪族の、1〜24個の炭素原子を有する炭化水素基から選ばれるスペーサー基であり、好適には、Yが-O-(CH2)n-(式中、n = 0〜4)、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2-または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が挙げられる〕
で示される構造単位を含有する一以上のコポリマーを含むことを特徴とする組成物も同様に、本発明の好適な実施態様である。
で示される構造単位を含有する一以上のコポリマーを含むことを特徴とする組成物も同様に、本発明の好適な実施態様である。
アクリル酸および/またはメタクリル酸の代わりに、またはそれに加えて、群i)からの特に好適なモノマーとしてマレイン酸を使用することもできる。このことは、式XIV
〔式中、mおよびpは、それぞれ1と2000の間の整数の自然数、およびYは、置換または非置換の、脂肪族の、芳香族のまたはアリール脂肪族の、1〜24個の炭素原子を有する炭化水素基から選ばれるスペーサー基であり、好適には、Yが-O-(CH2)n-(式中、n = 0〜4)、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2-または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が挙げられる〕
で示される構造単位を含有する一以上のコポリマーを含むことを特徴とする本発明に好適な組成物と、式XV
で示される構造単位を含有する一以上のコポリマーを含むことを特徴とする本発明に好適な組成物と、式XV
〔式中、mおよびpは、それぞれ1と2000の間の整数の自然数、およびYは、置換または非置換の、脂肪族の、芳香族のまたはアリール脂肪族の、1〜24個の炭素原子を有する炭化水素基から選ばれるスペーサー基であり、好適には、Yが-O-(CH2)n-(式中、n = 0〜4)、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2-または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が挙げられる〕
で示される構造単位を含有する一以上のコポリマーを含むことを特徴とする組成物を導く。
で示される構造単位を含有する一以上のコポリマーを含むことを特徴とする組成物を導く。
要約すれば、好適には、成分b)として、式IIIおよび/またはIVおよび/またはVおよび/またはVIおよび/またはVIIおよび/またはVIII
〔式中、mおよびpは、それぞれ1と2000の間の整数の自然数、およびYは、置換または非置換の、脂肪族の、芳香族のまたはアリール脂肪族の、1〜24個の炭素原子を有する炭化水素基から選ばれるスペーサー基であり、好適には、Yが-O-(CH2)n-(式中、n = 0〜4)、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2-または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が挙げられる〕
で示される構造単位を含有する一以上のコポリマーを含む本発明の機械的食器洗浄用洗剤が挙げられる。
で示される構造単位を含有する一以上のコポリマーを含む本発明の機械的食器洗浄用洗剤が挙げられる。
ポリマーにおいて、幾つかのまたは全てのスルホン酸基は、中和された形態で存在し得る。すなわち、スルホン酸基の酸性水素原子は、幾つかのまたは全てのスルホン酸基中で金属イオン(好適には、アルカリ金属イオンおよび特にはナトリウムイオン)で置換され得る。コポリマー内のスルホン酸基が部分的にまたは完全に中和された形態で存在することを特徴とする対応する組成物は、本発明にしたがって好適である。
本発明の組成物に使用されるコポリマーのモノマー配分は、群i)およびii)からのモノマーのみを含有するコポリマーの場合、いずれの場合にもポリマーに基づいて、好適にはいずれの場合にもi)またはii)が5〜95重量%、より好適には群i)からのモノマーが50〜90重量%、群ii)からのモノマーが10〜50重量%である。
ターポリマーの場合、特に好適には、20〜85重量%の群i)からのモノマーと、10〜60重量%の群ii)からのモノマーと、5〜30重量%の群iii)からのモノマーを含有するものが挙げられる。
本発明の組成物に使用されるポリマーのモル質量は、所望の意図された使用にポリマー特性を適合させるために変動され得る。好適な機械的食器洗浄機用洗剤は、コポリマーが、2000〜200000 gmol-1、好適には4000〜25000 gmol-1および特には5000〜15000 gmol-1のモル質量を有することを特徴とする。
本発明の組成物中の一以上のコポリマーの含量は、意図された使用および所望の産物性能に依存して変動され得る。好適な本発明の機械的食器洗浄用洗剤は、コポリマーを、0.25〜50重量%、好適には0.5〜35重量%、より好適には0.75〜20重量%および特には1〜15重量%の量で含有することを特徴とする。
粘度を調節するため、本発明の組成物はさらなる成分を含み得る。その使用は、例えば、目的とされた様式で、沈降挙動または注型適性および/または流動性を制御することを可能にする。非水性系において、特には、構造付与剤と増粘剤の組合せが有用であることが分かった。
本発明において好適な機械的食器洗浄機用洗剤は、さらに
a) ベントナイトおよび/または少なくとも部分的にエーテル化されたソルビトールの群からの一以上の構造付与剤0.1〜1.0重量%と、
b) 炭酸塩、硫酸塩およびアモルファスまたは結晶性二ケイ酸塩の群からの一以上の増粘剤5.0〜30重量%を含有する。
a) ベントナイトおよび/または少なくとも部分的にエーテル化されたソルビトールの群からの一以上の構造付与剤0.1〜1.0重量%と、
b) 炭酸塩、硫酸塩およびアモルファスまたは結晶性二ケイ酸塩の群からの一以上の増粘剤5.0〜30重量%を含有する。
構造付与剤a)は、ベントナイトおよび/または少なくとも部分的にエーテル化されたソルビトールの群に由来する。これらの物質は、組成物の物理的安定性を確実にし、粘度を調節するために使用される。従来の増粘剤(例えば、ポリアクリレートまたはポリウレタン)は、非水媒体中で作動しないけれども、非水系において当該物質を使用することで粘度を調節することができる。
ベントナイトは、火山の凝灰岩の風化の結果として形成される汚染された粘土である。モンモリロナイトの高含量によって、ベントナイトは、価値ある特性(例えば、膨張性、イオン交換性およびチキソトロピー)を有する。ここで、意図された使用にしたがってベントナイトの特性を改変することが可能である。ベントナイトは、しばしば熱帯の土壌中の粘土構成要素であり、ナトリウムベントナイトの状態で回収される(例、ワイオミング/USAにおいて)。ナトリウムベントナイトは、最も好適な適用特性(膨張性)を有するので、それを使用することは本発明において好適である。天然に産出されるカルシウムベントナイトは、例えば、ミシシッピ/USAまたはテキサス/USAまたはランツフート/ドイツに由来する。天然に得られたカルシウムベントナイトは、カルシウムをナトリウムで交換することによって、より膨張性のナトリウムベントナイトに人工的に変換される。
ベントナイトの主成分は、モンモリロナイトである。これも本発明において純粋な形態で使用され得る。モンモリロナイトは、フィロケイ酸塩、および、2八面体スメクタイトに属する粘土鉱物であり、単斜疑似六角形に結晶化する。モンモリロナイトは、完全にアモルファスにみえる、主に白色、灰白色ないし黄色の容易に砕けやすい塊を形成する。これは、水中で膨張するが、可塑性にならず、および、一般式
で表され得る。
好適な機械的食器洗浄機用洗剤は、モンモリロナイトが構造付与剤として使用されることを特徴とする。モンモリロナイトは、八面体中間層のカチオンを介して静電気的に架橋された2つの四面体層からなる、三層構造を有する。層は、固い様式で結びつけられておらず、むしろ水(2-7倍量)および他の物質(例えば、アルコール、グリコール、ピリジン、α-ピコリン、アンモニウム化合物、ヒドロキシアルミノケイ酸塩イオン等)の可逆的な挿入の結果として膨潤可能である。上記の式は、近似式を構成するに過ぎない。なぜなら、モンモリロナイトは、大きなイオン交換容量を有するためである。例えば、AlはMg、Fe2+、Fe3+、Zn、Cr、Cuおよび他のイオンに交換され得る。このような置換の結果として、層は負電荷となる。これは他のカチオン(特にはNa+およびCa2+)により平衡が保たれる。
ベントナイトとの組合せにおいて、あるいは、それらの使用が所望されない場合にそれらの代わりとして、少なくとも部分的にエーテル化されたソルビトールを構造付与剤として使用することができる。
ソルビトールは、ヘキシトールに属する六価アルコール(糖アルコール)である。これは、比較的容易に1 molまたは2 molの水を分子内で脱離し、環状エーテル(例えばソルビタンおよびソルビド)を形成する。水の脱離は、分子間でも可能であり、この場合、ソルビトールと問題のアルコールから非環状エーテルを形成する。ここで、モノエーテルおよびビスエーテルの形成も可能であり、高い度合いのエーテル化(例えば、3および4)も生じ得る。本発明において好適に使用される少なくとも部分的にエーテル化されたソルビトールは、ジエーテル化ソルビトールであり、その中でもジベンジリデンソルビトールが特に好適である。ここで、好適には、構造付与剤としてジエーテル化ソルビトール(特にはジベンジリデンソルビトール)を含む機械的食器洗浄機用洗剤が挙げられる。
本発明の組成物は、構造付与剤を、組成物全体および構造付与剤の活性物質に基づいて、0.1〜1.0重量%の量で含み得る。好適な組成物は、構造付与剤を、いずれの場合にも組成物全体に基づいて、0.2〜0.9重量%の量、好適には0.25〜0.75重量%の量および特には0.3〜0.5重量%の量で含む。
増粘剤として、好適な本発明の組成物は、炭酸塩、硫酸塩およびアモルファスまたは結晶性二ケイ酸塩の群からの無機塩を含み得る。これに関しては、原理上全ての金属の当該塩を使用することが可能であり、好適にはアルカリ金属塩である。本発明において、特に好適な増粘剤は、炭酸アルカリ金属、硫酸アルカリ金属および/またはアモルファスおよび/または結晶性二ケイ酸アルカリ金属であり、好適には炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウムおよび/またはアモルファスまたは結晶性二ケイ酸ナトリウムである。
好適な本発明の組成物は、増粘剤を、組成物全体に基づいて、5〜30重量%の量で含む。特に好適な剤は、増粘剤または複数の増粘剤を、いずれの場合にも組成物全体に基づいて、7.5〜28重量%の量、好適には10〜26重量%の量および特には12.5〜25重量%の量で含む。
高められた沈降安定性に関して、本発明の組成物に存在する固体は、非常に細かく分けられた形態で使用されることが好適である。このことは、無機増粘剤の場合および漂白剤の場合、特に有利である。ここで、好適には、漂白剤および増粘剤の、および任意に使用されるビルダーの平均粒径が、75 μm未満、好適には50 μm未満および特には25 μm未満である、本発明の機械的食器洗浄機用洗剤が挙げられる。
所望され得るより高い粘度を確立するために、本発明の液体機械的食器洗浄機用洗剤は、他の粘度調節剤および/または増粘剤も含み得る。これに関しては、全ての公知の増粘剤、すなわち、天然ポリマーまたは合成ポリマーに基づく増粘剤が使用され得る。
天然由来であり、増粘剤としての用途が見出されたポリマーは、例えば、寒天、カラギーナン、トラガカント、アラビアゴム、アルギン酸塩、ペクチン、多糖類、グアール粉、イナゴ豆粉、デンプン、デキストリン、ゼラチンおよびカゼインである。
変性された天然物質は、主として加工デンプンおよびセルロースの群に由来する;ここで、カルボキシメチルセルロースおよび他のセルロースエーテル、ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース、および種子粉エーテルが例示の目的で言及される。
変性された天然物質は、主として加工デンプンおよびセルロースの群に由来する;ここで、カルボキシメチルセルロースおよび他のセルロースエーテル、ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース、および種子粉エーテルが例示の目的で言及される。
本発明において好適な機械的食器洗浄機用洗剤は、増粘剤として、ヒドロキシエチルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルセルロースを、いずれの場合にも組成物全体に基づいて、好適には0.01〜4.0重量%の量、より好適には0.01〜3.0重量%の量および特には0.01〜2.0重量%の量で含有する。
非常に種々の適用分野において幅広い用途が見出された数多くの増粘剤は、完全合成ポリマー(例えば、ポリアクリル化合物およびポリメタクリル化合物、ビニルポリマー、ポリカルボン酸、ポリエーテル、ポリイミン、ポリアミドおよびポリウレタン)である。
当該物質クラスからの増粘剤は、例えば、Acusol(登録商標)-820 (メタクリル酸(ステアリルアルコール-20-EO) エステル-アクリル酸コポリマー、水中30%濃度、Rohm & Haas)、Dapral(登録商標)-GT-282-S (アルキルポリグリコールエーテル、Akzo)、Deuterol(登録商標)-ポリマー-11 (ジカルボン酸コポリマー、Schoener GmbH)、Deuteron(登録商標)-XG (β-D-グルコース、D-マンノースおよびD-グルクロン酸に基づくアニオン性ヘテロ多糖、Schoener GmbH)、Deuteron(登録商標)-XN (非イオノゲン性多糖、Schoener GmbH)、Dicrylan(登録商標)-Verdicker-O (エチレンオキシド付加物、水/イソプロパノール中50%濃度、Pfersse Chemie)、EMA(登録商標)-81およびEMA(登録商標)-91 (エチレン-無水マレイン酸コポリマー、Monsanto)、Verdicker-QR-1001 (ポリウレタン乳濁液、水/ジグリコールエーテル中19-21%濃度、Rohm & Haas)、Mirox(登録商標)-AM(アニオン性アクリル酸-アクリル酸エステルコポリマー分散体、水中25%濃度、Stockhausen)、SER-AD-FX-1100(疎水性ウレタンポリマー、Servo Delden)、Shellflo(登録商標)-S (高分子量多糖、ホルムアルデヒドで固定化、Shell)およびShellflo(登録商標)-XA(キサンタンバイオポリマー、ホルムアルデヒドで固定化、Shell)の商品名のもと、広く市販されており、入手可能である。
好適に使用されるポリマー増粘剤は、好気条件下、ザントモナス・キャンペストリス(Xanthomonas campestris)および幾つかの他の種により製造され、2百万ダルトン〜15百万ダルトンのモル質量を有する、微生物のアニオン性ヘテロ多糖である、キサンタンである。キサンタンは、β-1,4-結合のグルコース(セルロース)を有する鎖と、側鎖から形成される。サブグループの構造は、グルコース、マンノース、グルクロン酸、酢酸塩およびピルビン酸塩からなる。ここで、ピルビン酸塩単位の数は、キサンタンの粘度を決定する。
同様に、本発明において好適に使用される増粘剤は、ポリウレタンまたは変性ポリアクリレートであり、組成物全体に基づいて、例えば、0.1〜5重量%の量で使用され得る。
ポリウレタン(PUR)は、二価または多価アルコールおよびイソシアネートの重付加により調製され、および一般式XVI
〔式中、R1は、低分子量のまたはポリマーのジオール基、R2は、脂肪族基または芳香族基、およびnは、自然数である〕
により表され得る。R1は、好適には直鎖のまたは分岐鎖のC2-12-アルキル(アルケニル)基であるが、さらなる-O-CO-NH基が基R1に結合することで上記式XVIとは異なる架橋ポリウレタンを形成する多価アルコールの基でもあり得る。
により表され得る。R1は、好適には直鎖のまたは分岐鎖のC2-12-アルキル(アルケニル)基であるが、さらなる-O-CO-NH基が基R1に結合することで上記式XVIとは異なる架橋ポリウレタンを形成する多価アルコールの基でもあり得る。
工業的に重要なPURは、ポリエステルおよび/またはポリエーテルジオール、例えば、トルエン2,4-または2,6-ジイソシアネート(TDI、R2 = C6H3-CH3)、4,4'-メチレンジ(フェニルイソシアネート)(MDI、R2 = C6H4-CH2-C6H4)またはヘキサメチレンジイソシアネート[HMDI、R2 = (CH2)6]など、から調製される。
ポリウレタンに基づく市販の増粘剤は、例えば、Acrysol(登録商標)PM 12 V (水中の3-5%加工デンプンおよび14-16%PUR樹脂の混合物、Rohm & Haas)、Borchigel(登録商標) L75-N (非イオノゲン性PUR分散体、水中50%、Borchers)、Coatex(登録商標) BR-100-P (PUR 分散体、水/ブチルグリコール中50%、Dimed)、Nopco(登録商標) DSX-1514 (PUR分散体、水/ブチルトリグリコール中40%、Henkel-Nopco)、QR 1001増粘剤(水/ジグリコールエーテル中の20%PUR乳濁液、Rohm & Haas)およびRilanit(登録商標) VPW-3116 (PUR分散体、水中43%、Henkel)の商品名のもと、入手可能である。本発明の目的のために、水性分散体を使用する場合、本発明の組成物の含水量が上記で特定した範囲内にとどまることが確実にされるべきである。これらの理由から水性分散体を使用できない場合、他の溶媒あるいは固体中の分散体が使用され得る。
本発明において使用され得る変性ポリアクリレートは、例えば、アクリル酸またはメタクリル酸から誘導され、一般式XVII
〔式中、R3は、Hまたは分岐状のまたは非分岐状のC1-4-アルキル(アルケニル)基、Xは、N-R5またはO、R4は、アルコシキル化されてもよい、分岐状のまたは非分岐状の、置換され得るC8-22-アルキル(アルケニル)基、R5は、HまたはR4、およびnは、自然数である〕
により表され得る。一般に、このような変性ポリアクリレートは、アクリル酸のまたはα-置換アクリル酸のエステルまたはアミドである。これらのポリマーの中でも、好適には、R3がHまたはメチル基であるものが挙げられる。ポリアクリルアミド(X = N-R5)の場合、モノ-N-置換(R5 = H)アミド構造およびジ-N-置換(R5 = R4)アミド構造が可能であり、N原子に結合する2つの炭化水素基は、アルコシキル化されてもよい、分岐状のまたは非分岐状のC8-22-アルキル(アルケニル)基から互いに独立して選ばれ得る。ポリアクリル酸エステル(X = O)の中でも、好適には、アルコールが天然のまたは合成の脂肪またはオイルから得られ、さらにアルコキシル化(好適にはエトキシル化)されているものが挙げられる。好適なアルコキシル化度は、2と30の間であり、特に好適には10と15の間のアルコキシル化度である。
により表され得る。一般に、このような変性ポリアクリレートは、アクリル酸のまたはα-置換アクリル酸のエステルまたはアミドである。これらのポリマーの中でも、好適には、R3がHまたはメチル基であるものが挙げられる。ポリアクリルアミド(X = N-R5)の場合、モノ-N-置換(R5 = H)アミド構造およびジ-N-置換(R5 = R4)アミド構造が可能であり、N原子に結合する2つの炭化水素基は、アルコシキル化されてもよい、分岐状のまたは非分岐状のC8-22-アルキル(アルケニル)基から互いに独立して選ばれ得る。ポリアクリル酸エステル(X = O)の中でも、好適には、アルコールが天然のまたは合成の脂肪またはオイルから得られ、さらにアルコキシル化(好適にはエトキシル化)されているものが挙げられる。好適なアルコキシル化度は、2と30の間であり、特に好適には10と15の間のアルコキシル化度である。
使用され得るポリマーは、工業用化合物であるので、Xに結合する基の詳細は、鎖長および/またはアルコキシル化度に関する個々の場合において変動し得る統計的平均値を表す。式XVIIは、理想的なホモポリマーについての式を明記しているに過ぎない。しかしながら、本発明において、式XVIIを満足するモノマー単位の画分が少なくとも30重量%であるコポリマーを使用することもできる。例えば、酸性水素原子または塩基性-COO-基をなお有する、変性ポリアクリレートとアクリル酸またはその塩のコポリマーも使用することができる。
本発明において好適に使用される変性ポリアクリレートは、式XVIIa
〔式中、R4は、好適には、非分岐状の、飽和のまたは不飽和のC8-22-アルキル(アルケニル)基、R6およびR7は、互いに独立して、HまたはCH3、重合度nは、自然数、および、アルコキシル化度は、2と30の間、好適には10と20の間の自然数である〕
を満足するポリアクリレート-ポリメタクリレートコポリマーである。R4は、好適には天然起源または合成起源から得られる脂肪アルコール基であり、同様に該脂肪アルコールは好適にはエトキシ化(R6=H)される。
を満足するポリアクリレート-ポリメタクリレートコポリマーである。R4は、好適には天然起源または合成起源から得られる脂肪アルコール基であり、同様に該脂肪アルコールは好適にはエトキシ化(R6=H)される。
式XVIIaで示される産物は、例えば、Acusol(登録商標) 820 (Rohm & Haas)の商品名のもと、水中30重量%の分散体の形態で市販されている。該市販品において、R4は、ステアリル基、R6は、水素原子、R7は、HまたはCH3、および、エトキシル化度は20である。組成物の含水量に関する上記記載は、この分散体にも適用される。
本発明において好適な分包された洗剤組成物は、0.01〜5重量%、好適には0.02〜4重量%、より好適には0.05〜3重量%および特には0.1〜1.5重量%の増粘剤、好適には、ポリマー増粘剤をさらに含有する。好適な増粘剤は、ヒドロキシエチルセルロールおよび/またはヒドロキシプロピルセルロースおよび/または多糖類(好適にはキサンタン)の群、ポリウレタンの群または変性ポリアクリレートの群からの増粘剤である。特に好適には、式XVII
〔式中、R3は、Hまたは分岐状のまたは非分岐状のC1-4-アルキル(アルケニル)基、Xは、N-R5またはO、R4は、アルコシキル化されてもよい、分岐状のまたは非分岐状の、置換され得るC8-22-アルキル(アルケニル)基、R5は、HまたはR4、およびnは、自然数である〕
で示される増粘剤である。
で示される増粘剤である。
上記物質クラスからの物質に加えて、本発明の組成物は、さらなる通例の洗剤成分をさらに含み得る。この中でも、漂白剤、漂白活性剤、酵素、銀保護剤、染料および香料が特に重要である。これらの物質を以下に記載する。
漂白剤として役立ち、水中にH2O2を供給する化合物の中でも、過ホウ酸ナトリウム四水和物および過ホウ酸ナトリウム一水和物が特に重要である。使用され得るさらなる漂白剤は、例えば、過炭酸ナトリウム、ペルオキシピロホスフェート、シトレートペルハイドレート、およびH2O2供給過酸塩または過酸(例えば、過安息香酸塩、ペルオキソフタル酸塩、二過アゼライン酸、フタロイミノ過酸または二過ドデカン二酸)である。また、本発明の洗剤は、有機漂白剤の群からの漂白剤を含み得る。典型的な有機漂白剤は、過酸化ジアシル(例えば、過酸化ジベンゾイル)である。さらなる典型的な有機漂白剤は、ペルオキシ酸(特定の例は、アルキルペルオキシ酸およびアリールペルオキシ酸)である。好適な代表例は、(a) ペルオキシ安息香酸およびその環置換誘導体(例えば、アルキルペルオキシ安息香酸)であるが、ペルオキシ-α-ナフトエ酸およびモノ過フタル酸マグネシウム、(b) 脂肪族のまたは置換脂肪族のペルオキシ酸(例えば、ペルオキシラウリン酸、ペルオキシステアリン酸、ε-フタルイミドペルオキシカプロン酸[フタロイミノペルオキシヘキサン酸(PAP)]、o-カルボキシベンズアミドペルオキシカプロン酸、N-ノネニルアミドペルアジピン酸およびN-ノネニルアミドペルスクシナート)、および(c) 脂肪族のおよびアリール脂肪族のペルオキシジカルボン酸(例えば、1,12-ジペルオキシカルボン酸、1,9-ジペルオキシアゼライン酸、ジペルオキシセバシン酸、ジペルオキシブラッシル酸、ジペルオキシフタル酸、2-デシルジペルオキシブタン-1,4-ジオイックアシド、N,N-テレフタロイルジ(6-アミノペルカプロン酸))も使用され得る。
機械的食器洗浄用の本発明の洗剤に使用される漂白剤は、塩素または臭素を放出する物質でもある。適当な塩素放出材料または臭素放出材料の中でも、有用な例としては、複素環式N-ブロモアミドおよびN-クロロアミド、例えば、トリクロロイソシアヌル酸、トリブロモイソシアヌル酸、ジブロモイソシアヌル酸および/またはジクロロイソシアヌル酸(DICA)および/またはそれらのカチオン(例えば、カリウムおよびナトリウム)との塩が挙げられる。ヒダントイン化合物(例えば、1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルヒダントイン)も同様に適当である。
漂白剤の作用を促進させる漂白活性剤は、既に上記ですすぎ助剤粒子の可能性のある成分として記載している。公知の漂白活性剤は、一以上のN-および/またはO-アシル基を含有する化合物、例えば、無水物、エステル、イミドおよびアシル化イミダゾールまたはオキシムのクラスからの物質である。例としては、テトラアセチルエチレンジアミンTAED、テトラアセチルメチレンジアミンTAMDおよびテトラアセチルヘキシレンジアミンTAHDが挙げられるが、ペンタアセチルグルコースPAG、1,5-ジアセチル-2,2-ジオキソヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジンDADHTおよびイサト酸無水物ISAも挙げられる。
使用され得る漂白活性剤は、過加水分解条件下、好適には1〜10個の炭素原子(特には、2〜4個の炭素原子)を有する脂肪族ペルオキソカルボン酸および/または置換されてもよい過安息香酸を与える化合物である。適当な物質は、特定された炭素原子の数のO-アシル基、および/またはN-アシル基および/または置換されてもよいベンゾイル基を持つ。好適には、ポリアシル化アルキレンジアミン(特には、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED))、アシル化トリアジン誘導体(特には、1,5-ジアセチル-2,4-ジオキソヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン(DADHT))、アシル化グリコールウリル(特には、テトラアセチルグリコールウリル(TAGU))、N-アシルイミド(特には、N-ノナノイルスクシンイミド(NOSI))、アシル化フェノールスルホネート(特には、n-ノナノイル-またはイソノナノイルオキシベンゼンスルホネート(n-またはイソ-NOBS))、カルボン酸無水物(特には、フタル酸無水物)、アシル化多価アルコール(特には、トリアセチン、エチレングリコールジアセテートおよび2,5-ジアセトキシ-2,5-ジヒドロフラン)、n-メチルモルホリニウムアセトニトリル・メチルサルフェート(MMA)、およびエノールエステル、および、また、アセチル化ソルビトールおよびマンニトールまたはその混合物(SORMAN)、アシル化糖誘導体(特には、ペンタアセチルグルコース(PAG)、ペンタアセチルフルクトース、テトラアセチルキシロースおよびオクタアセチルラクトース)、および、アセチル化(N-アルキル化されてもよい)グルカミンおよびグルコノラクトン、および/またはN-アシル化ラクタム(例えば、N-ベンゾイルカプロラクタム)である。同様に、親水性置換アシルアセタールおよびアシルラクタムが好適に使用される。従来の漂白活性剤の組合せも使用され得る。
従来の漂白活性剤に加えて、あるいはそれらの代わりに、漂白触媒もすすぎ助剤粒子中に組み込まれ得る。これらの物質は、漂白を促進する遷移金属塩または遷移金属錯体、例えば、Mn、Fe、Co、RuまたはMoのサレン錯体またはカルボニル錯体である。N含有三脚配位子と、Mn、Fe、Co、Ru、Mo、Ti、VおよびCuとの錯体、および、Co-、Fe-、Cu-およびRu-アンミン錯体も、漂白触媒として使用することができる。
好適には、ポリアシル化アルキレンジアミン(特にはテトラアセチルエチレンジアミン(TAED))、N-アシルイミド(特には、N-ノナノイルスクシンイミド(NOSI))、アシル化フェノールスルホネート(特には、n-ノナノイル-またはイソノナノイルオキシベンゼンスルホネート(n-またはイソ-NOBS))およびn-メチルモルホリニウムアセトニトリル・メチルサルフェート(MMA)の群からの漂白活性剤を、好適には、いずれの場合にも組成物全体に基づいて、10重量%まで、特には0.1〜8重量%、特には2〜8重量%、およびより好適には2〜6重量%の量で使用することが挙げられる。
漂白促進遷移金属錯体(特には、中心原子Mn、Fe、Co、Cu、Mo、V、Tiおよび/またはRuを有する)は、好適には、マンガンおよび/またはコバルトの塩および/または錯体、より好適にはコバルト(アンミン)錯体、コバルト(アセテート)錯体、コバルト(カルボニル)錯体、コバルトまたはマンガンの塩化物、および硫酸マンガンの群から選ばれ、通例の量で、好適には、いずれの場合にも組成物全体に基づいて、5重量%まで、特には0.0025重量%〜1重量%、およびより好適には0.01重量%〜0.25重量%の量で使用される。しかしながら、特別な場合、より大きい量の漂白活性剤を使用することもできる。
洗濯または洗浄性能を高めるため、本発明の組成物は酵素を含有し得る。この場合、原理上、先行技術においてこれらの目的に関して確立された任意の酵素を使用することができる。これらとしては、特には、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、ヘミセルラーゼ、セルラーゼまたはオキシドレダクターゼ、および好適にはそれらの混合物が挙げられる。これらの酵素は、原則として、天然起源のものである;天然分子から出発して、改善された変異体は、洗剤中に使用可能であり、したがって、好適に使用される。本発明の組成物は、好適には、酵素を、活性タンパク質に基づいて、1×10-6〜5重量%の総量で含有する。タンパク質濃度は、公知の方法、例えば、BCA法(ビシンコニン酸;2,2'-ビキノリル-4,4'-ジカルボン酸)またはビウレット法を用いて決定され得る。
プロテアーゼの中でも、好適には、スブチリシンタイプのものが挙げられる。その例としては、スブチリシンBPN'およびCarlsberg、プロテアーゼPB92、スブチリシン147および309、バシラス・レントゥス(Bacillus lentus)アルカリプロテアーゼ、スブチリシンDY、およびサブチラーゼに分類され得るが、狭義にはスブチリシンに分類されない酵素のテルミターゼおよびプロテアーゼK、およびプロテアーゼTW3およびTW7が挙げられる。スブチリシンCarlsbergは、商品名Alcalase(登録商標)のもとNovozymes A/S、バグスバード、デンマークから開発された形態で入手できる。スブチリシン147および309は、それぞれ商品名Esperase(登録商標)およびSavinase(登録商標)のもとNovozymes社によって販売されている。名称BLAP(登録商標)のもとリストに記載された変異体は、バシラス・レントゥス(Bacillus lentus) DSM 5483のプロテアーゼに由来する。
有用なプロテアーゼのさらなる例としては、商品名Durazym(登録商標)、Relase(登録商標)、Everlase(登録商標)、Nafizym、Natalase(登録商標)、Kannase(登録商標)およびOvozymes(登録商標)のもとNovozymes社から入手できる酵素、商品名Purafect(登録商標)、Purafect(登録商標)OxPおよびProperase(登録商標)のもとGenencor社から入手できる酵素、商品名Protosol(登録商標)のもとAdvanced Biochemicals Ltd.(セイン、インド)から入手できる酵素、商品名Wuxi(登録商標)のもとWuxi Snyder Bioproducts Ltd.(中国)から入手できる酵素、商品名Proleather(登録商標)およびプロテアーゼP(登録商標)のもと天野エンザイム株式会社(名古屋、日本)から入手できる酵素、および名称プロテアーゼK-16のもと花王株式会社(東京、日本)から入手できる酵素が挙げられる。
本発明にしたがって使用され得るアミラーゼの例としては、バシラス・リシェニフォルミス(Bacillus licheniformis)由来、バシラス・アミロリケファシエンス(B. amyloliquefaciens)由来またはバシラス・ステアロサーモフィラス(B. stearothermophilus)由来のα-アミラーゼおよび洗剤における使用のために改善されたそれらの開発品が挙げられる。バシラス・リシェニフォルミス(B. licheniformis)酵素は、名称Termamyl(登録商標)のもとNovozymes社から、および、名称Purastar(登録商標)STのもとGenencor社から入手できる。このα-アミラーゼの開発品は、商品名Duramyl(登録商標)およびTermamyl(登録商標)ultraのもとNovozymes社から、名称Purastar(登録商標)OxAmのもとGenencor社から、および、Keistase(登録商標)としてダイワ精工株式会社(東京、日本)から入手できる。バシラス・アミロリケファシエンス(B. amyloliquefaciens)α-アミラーゼは、名称BAN(登録商標)のもとNovozymes社により販売されている。同様に、バシラス・ステアロサーモフィラス(B. stearothermophilus)α-アミラーゼ由来の変異体が、名称BSG(登録商標)およびNovamyl(登録商標)のもとNovozymes社から販売されている。
この目的のためにさらに重視されるべき酵素は、バシラス・エスピー(Bacillus sp.) A 7-7 (DSM 12368)由来のα-アミラーゼ、およびバシラス・アガラドへレンス(B. agaradherens) (DSM 9948)由来のシクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ(CGTase)である;同様に、当該分子の融合産物を使用することもできる。
また、適当なものは、アスペルギルス・ニゲル(Aspergillus niger)およびアスペルギルス・オリゼ(A. oryzae)由来のα-アミラーゼの開発品であり、これらは商品名Fungamyl(登録商標)のもとNovozymes社から入手できる。別の市販品は、例えば、アミラーゼ-LT(登録商標)である。
本発明の組成物は、リパーゼまたはクチナーゼ、特に、それらのトリグリセリド開裂活性のために、また、適当な前駆体からインサイチュで過酸を産生するために含み得る。その例としては、本来フミコーラ・ラヌギノサ(Humicola lanuginosa)(サーモミセス・ラヌギノサス(Thermomyces lanuginosus))から得られるリパーゼまたは開発されたリパーゼ(特には、D96Lアミノ酸置換を有するもの)が挙げられる。それらは、例えば、商品名Lipolase(登録商標)、Lipolase(登録商標)Ultra、LipoPrime(登録商標)、Lipozyme(登録商標)およびLipex(登録商標)のもとNovozymes社から販売される。さらに、例えば、本来フザリウム・ソラニ・ピシ(Fusarium solani pisi)およびフミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)から単離されたクチナーゼを使用することできる。また、有用であるリパーゼは、名称Lipase CE(登録商標)、Lipase P(登録商標)、Lipase B(登録商標)、Lipase CES(登録商標)、Lipase AKG(登録商標)、Bacillis sp. Lipase (登録商標)、Lipase AP(登録商標)、Lipase M-AP(登録商標)およびLipase AML(登録商標)のもと天野社から入手できる。使用され得るGenencor社からのリパーゼおよびクチナーゼの例としては、その出発酵素が本来シュードモナス・メンドシナ(Pseudomonas mendocina)およびフザリウム・ソラニ(Fusarium solanii)から単離されたものが挙げられる。他の重要な市販品としては、本来Gist-Brocadesにより販売されるM1 Lipase (登録商標)およびLipomax(登録商標)調製物、および名称Lipase MY-30(登録商標)、Lipase OF(登録商標)およびLipase PL(登録商標)のもと名糖産業株式会社(日本)により販売される酵素、および、Genencor社からの製品Lumafast(登録商標)が挙げられる。
本発明の組成物は、特にそれらが布地の処理のために意図される場合、目的に依存して、純粋な酵素としてか、酵素調製物としてか、あるいは、混合物(有利には、個々の成分が、それらの異なった性能局面に関して互いに補足する)の形態のいずれかでセルラーゼを含み得る。これらの性能局面としては、特には、第一の洗浄性能、第二の組成物の洗浄性能(再付着防止作用または灰色化阻害)、および「ストーンウォッシュ」効果を与えるまでの仕上げ性能(繊維作用)が挙げられる。
有用な菌類のエンドグルカナーゼ(EG)-リッチセルラーゼ調製物およびその開発品は、商品名Celluzyme(登録商標)のもとNovozymes社から供給される。同様にNovozymes社から入手できる製品Endolase(登録商標)およびCarezyme(登録商標)は、それぞれフミコーラ・インソレンス(H. insolens)DSM 1800 50 kD EGおよび43 kD EGに基づく。使用され得るこの会社のさらなる市販品は、Cellusoft(登録商標)およびRenozyme(登録商標)である。同様に、メラノカルパス(Melanocarpus) 20 kD EG セルラーゼを使用することもでき、これは商品名Ecostone(登録商標)およびBiotouch(登録商標)のもとAB Enzymes社(フィンランド)から入手できる。AB Enzymes社からのさらなる市販品は、Econase(登録商標)およびEcopulp(登録商標)である。バシラス・エスピー(Bacillus sp.) CBS 670.93由来のさらなる適当なセルラーゼは、商品名Puradex(登録商標)のもとGenencor社から入手できる。Genencor社からの他の市販品は、Genencor洗剤セルラーゼ LおよびIndiAge(登録商標)Neutraである。
本発明の組成物は、用語ヘミセルラーゼのもと組み合わされる、さらなる酵素を含み得る。これらとしては、例えば、マンナナーゼ、キサンタンリアーゼ、ペクチンリアーゼ(= ペクチナーゼ)、ペクチンエステラーゼ、ペクチン酸リアーゼ、キシログルカナーゼ(= キシラナーゼ)、プルラナーゼおよびβ-グルカナーゼが挙げられる。適当なマンナナーゼは、例えば、名称Gamanase(登録商標)およびPektinex AR(登録商標)のもとNovozymes社から、名称Rohapec(登録商標) B1LのもとAB Enzymes社から、および名称Pyrolase(登録商標)のもとDiversa Corp.(サンディエゴ、カルフォルニア、米国)から入手できる。バシラス・サチリス(B. subtilis)から得られるβ-グルカナーゼは、名称Cereflo(登録商標)のもとNovozymes社から入手できる。
漂白作用を増強するために、本発明の洗剤は、オキシドレダクターゼ、例えば、オキシダーゼ、オキシゲナーゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ(例えば、ハロペルオキシダーゼ、クロロペルオキシダーゼ、ブロモペルオキシダーゼ、リグニンペルオキシダーゼ、グルコースペルオキシダーゼまたはマンガンペルオキシダーゼ)、ジオキシゲナーゼまたはラッカーゼ(フェノールオキシダーゼ、ポリフェノールオキシダーゼ)を含み得る。適当な市販品としては、Novozymes社からのDenilite(登録商標) 1および2が挙げられる。有利には、酵素と相互作用する、好適には有機(より好適には芳香族の)化合物が、関係するオキシドレダクターゼの活性を増強するため(エンハンサー)に、あるいは、酸化酵素と汚れの酸化還元電位が大きく違う場合に電子束を確保するため(メディエーター)に、さらに添加される。
本発明の組成物に使用される酵素は、微生物由来、例えば、バシラス(Bacillus)属、ストレプトミセス(Streptomyces)属、フミコーラ(Humicola)属、またはシュードモナス(Pseudomonas)属由来であるか、および/または、適当な微生物による、例えば、バシラス(Bacillus)属または糸状菌の形質転換発現宿主による、自体公知の生物工学的方法において産生される。
問題の酵素は、有利には、自体確立された方法を介して、例えば、沈澱、沈降、濃縮、液相のろ過、精密ろ過、限外ろ過、化学薬品の作用、脱臭またはこれらの工程の適当な組合せを介して精製される。
酵素は、先行技術において確立された任意の形態で本発明の組成物に添加され得る。これらとしては、例えば、顆粒化、押出成形または凍結乾燥により得られる固体調製物が挙げられ、または、特に、液体またはゲル状組成物の場合、酵素溶液は、有利には、水が少なくなるように高度に濃縮され、および/または安定剤が混合される。
あるいは、酵素は、例えば、好適には天然ポリマーと一緒に酵素溶液を噴霧乾燥または押出成形することによって、固体か、または液体投与形態のいずれかに被包され得、あるいは、例えば、酵素が、固化したゲル、またはコア・シェルタイプ(ここで、酵素含有コアは、水、空気および/または化学薬品不浸透性保護層でコートされる)のように封入される、カプセルの形態に被包され得る。付与された層中にさらなる活性成分、例えば、安定剤、乳化剤、顔料、漂白剤または染料をさらに投与することもできる。このようなカプセルは、自体公知の方法によって、例えば、攪拌またはロール顆粒化によって、または流動床法において、付与される。有利には、このような顆粒、例えば、塗膜形成要素ポリマーの付与の結果としての顆粒は、コーティングのために、低発塵性および保存安定性である。
二以上の酵素を一緒に処方することもできる。その結果、単一顆粒は、複数の酵素活性を有する。
本発明の組成物中に存在するタンパク質および/または酵素は、特に保存中、例えば物理的影響力、酸化またはタンパク質分解的切断による損害(例えば不活性化、変性または腐敗)から保護され得る。タンパク質および/または酵素が微生物的に得られる場合、特に好適には、特に組成物がプロテアーゼも含む場合、タンパク質分解の阻害が挙げられる。この目的のために、本発明の組成物は、安定剤を含み得る;このような組成物の提供は、本発明の好適な実施態様を構成する。
安定剤の一つの群は、可逆的プロテアーゼ阻害剤の群である。しばしば、ベンズアミジン塩酸塩、ホウ砂、ホウ酸、ボロン酸またはその塩またはそのエステルが使用され、これらの中では、特に、芳香族基を有する誘導体、例えばオルト、メタまたはパラ置換フェニルボロン酸、またはその塩またはそのエステルが挙げられる。ペプチドアルデヒド、すなわち、還元C-末端を有するオリゴペプチドも適当である。言及すべきペプチド性プロテアーゼ阻害剤としては、オボムコイドおよびロイペプチンが挙げられる;さらなる選択肢は、プロテアーゼ阻害剤とペプチド阻害剤の融合タンパク質の形成である。
さらなる酵素安定剤は、アミノアルコール(例えば、モノ-、ジ-、トリ-エタノール-およびプロパノール-アミンおよびその混合物)、C12までの脂肪族カルボン酸(例えば、コハク酸)、他のジカルボン酸またはそれらの塩である。末端がキャップされた脂肪酸アミドアルコキシレートも安定剤として使用され得る。
低級脂肪族アルコール、しかし、特にはポリオール、例えば、グリセロール、エチレングリコール、プロピレングリコールまたはソルビトールは、しばしば使用される他の酵素安定剤である。リン酸二グリセロールも物理的影響力による変性に対して保護する。同様に、カルシウム塩、例えば、酢酸カルシウムまたはギ酸カルシウムも、マグネシウム塩のように使用される。
ポリアミドオリゴマーまたはポリマー性化合物、例えば、リグニン、水溶性ビニルコポリマーまたはセルロースエーテル、アクリルポリマーおよび/またはポリアミドは、物理的影響力またはpH変動を含む影響力に対して酵素調製物を安定化する。ポリアミノN-オキシド含有ポリマーは、同時に、酵素安定剤および転染阻害剤として作用する。他のポリマー性安定剤は、直鎖C8-C18ポリオキシアルキレンである。同様に、アルキルポリグリコシドは、本発明の組成物の酵素成分を安定化し、それらの性能を増強さえし得る。架橋N含有化合物は、汚れ解放剤および酵素安定剤としての二重の機能を果たす。
還元剤および抗酸化剤、例えば、亜硫酸ナトリウムまたは還元糖は、酸化腐食に対する酵素の安定性を高める。
好適には、安定剤の組合せ、例えば、ポリオール、ホウ酸および/またはホウ砂の組合せ、ホウ酸またはホウ酸塩と還元塩とコハク酸または他のジカルボン酸の組合せ、または、ホウ酸またはホウ酸塩とポリオールまたはポリアミノ化合物と還元塩の組合せを使用することが挙げられる。ペプチドアルデヒド安定剤の作用は、ホウ酸および/またはホウ酸誘導体およびポリオールとの組合せによって高められ得、および、二価のカチオン(例えば、カルシウムイオン)をさらに使用することによって、さらに増強され得る。
本発明において特に好適には、液体酵素処方物の使用が挙げられる。ここで、好適には、酵素および/または酵素調製物、好適には固体および/または液体プロテアーゼ調製物および/またはアミラーゼ調製物を、いずれの場合にも組成物全体に基づいて、1〜5重量%、好適には1.5〜4.5重量%および特には2〜4重量%の量でさらに含む本発明の組成物が挙げられる。
染料および香料は、組成物の審美的印象を改善するために、および、消費者に組成物の性能ばかりでなく、視覚的におよび感覚的に「典型的なおよび間違いない」組成物をも提供するために、本発明の範囲内の組成物に添加される。使用される香油および香料は、個々の着臭剤化合物、例えば、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素タイプの合成産物である。エステルタイプの着臭剤化合物は、例えば、酢酸ベンジル、イソブタン酸フェノキシエチル、酢酸p-tert-ブチルシクロヘキシル、酢酸リナリル、酢酸ジメチルベンジルカルビニール、酢酸フェニルエチル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、エチルメチルフェニルグリシネート、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、プロピオン酸スチアリルおよびサリチル酸ベンジルである。エーテルとしては、例えば、ベンジルエチルエーテル;アルデヒドとしては、例えば、8-18個の炭素原子を有する直鎖アルカナール、シトラール、シトロネラル、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラル、リリアールおよびボージュナール;ケトンとしては、例えば、イオノン、α-イソメチルイオノンおよびメチルセドリルケトン;アルコールとしては、アネトール、シトロネロール、ユージノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコールおよびテルピネオール;炭化水素としては、主として、テルペン(例えば、リモネンおよびピネン)が挙げられる。しかしながら、好適には、満足のいく香気ノートを一緒に産み出す異なった着臭剤の混合物が挙げられる。このような香油は、植物源から入手可能であるような天然着臭剤混合物、例えば、松根油、かんきつ油、ジャスミン油、パチョリ油、バラ油またはイランイラン油も包含し得る。同様に適当なものは、マスカテル、セージ油、カモミール油、チョウジ油、バルサム油、ミント油、桂皮油、ライムブロッサム油、ジュニパーベリー油、ベチベル油、オリバナム油、ガルバナム油およびラブダナム油、および、オレンジブロッサム油、橙花油、橙皮油およびビャクダン油である。
香料は、本発明の洗剤中に直接組み込まれ得るが、洗濯物への香りの付着を強め、香料の放出をより遅くすることによって布地の香りを長続きさせることを確保する担体に香料を付与することも有利である。このような有用な担体材料は、例えば、シクロデキストリンであることが分かった。シクロデキストリン芳香錯体も、さらなる助剤でさらにコートされ得る。
本発明の組成物の審美的印象を改善するために、組成物(またはその一部)は、適当な染料で着色され得る。好適な染料(その選択は当業者にいかなる困難性も与えない)は、高度の貯蔵安定性と、組成物の他の成分および光に対して高度の非感受性を有し、および、汚すことがないように、組成物で処理される基材(例えば、布地、グラス、セラミックまたはプラスチック食器)に対する顕著な実質性を有しない。
製品または機械を保護するために、本発明の洗剤は腐食防止剤を含み得る。銀保護剤が機械的食器洗浄分野において特に重要である。先行技術の公知物質が使用され得る。一般に、特に、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、ビスベンゾトリアゾール、アミノトリアゾール、アルキルアミノトリアゾールおよび遷移金属塩または錯体の群から選ばれる銀保護剤を使用することができる。特に好適には、ベンゾトリアゾールおよび/またはアルキルアミノトリアゾールを使用することが挙げられる。さらに、洗浄処方物において頻繁に見出されるのは、活性塩素含有剤である。これは、銀表面の腐食を著しく低減し得る。塩素非含有洗剤において、特には、二価および三価フェノールのような酸素および窒素含有有機酸化還元活性化合物、例えば、ヒドロキノン、ピロカテコール、ヒドロキシヒドロキノン、没食子酸、フロログルシン、ピロガロール、および、これらの化合物クラスの誘導体が使用される。塩および錯体タイプの無機化合物、例えば、金属Mn、Ti、Zr、Hf、V、CoおよびCeの塩もしばしば使用される。これに関して、好適には、マンガンおよび/またはコバルトの塩および/または錯体の群から選ばれる遷移金属塩が挙げられ、より好適には、コバルト(アンミン)錯体、コバルト(アセテート)錯体、コバルト(カルボニル)錯体、コバルトまたはマンガンの塩化物、および硫酸マンガンが挙げられる。同様に、亜鉛化合物は、製品の腐食を防止するために使用され得る。
上記銀保護剤(例えば、ベンゾトリアゾール)の代わりに、またはそれに加えて、本発明の分包された洗剤組成物において、酸化還元活性物質を使用することができる。これらの物質は、好適には、マンガン、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、コバルトおよびセリウムの塩および/または錯体の群からの無機酸化還元活性物質であり、該金属は、好適には、II、III、IV、VまたはVIの中の一つの酸化状態である。
使用される金属塩または金属錯体は、少なくとも部分的に水溶性であるべきである。塩形成のための適当な対イオンとしては、全ての通例の一価、二価または三価の負電荷の無機アニオン(例えば、酸化物アニオン、硫酸アニオン、硝酸アニオン、フッ化物アニオン)が挙げられるが、有機アニオン(例えば、ステアリン酸アニオン)も挙げられる。
本発明における金属錯体は、中心原子と、一以上の配位子と、必要に応じてさらなる一以上の上記アニオンとからなる化合物である。中心原子は、上記酸化状態のうちの一つの酸化状態の上記金属のうちの一つの金属である。配位子は、一座または多座の中性分子またはアニオンである;本発明における用語「配位子」は、例えば、「Roempp Chemie Lexikon、Georg Thieme Verlag、スタットガート/ニューヨーク、第9版、1990年、2507頁」中でより詳細に説明される。金属錯体内の中心原子の電荷および配位子の電荷が合計で0にならない場合、カチオン性またはアニオン性の過電荷が存在するか否かに依存して、一以上の上記アニオンか、または一以上のカチオン(例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン)のいずれかが荷電平衡を確保する。適当な錯化剤は、例えば、シトラート、アセチルアセトネートまたは1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホネートである。
化学における通例の「酸化状態」の定義は、例えば、「Roempp Chemie Lexikon、Georg Thieme Verlag、スタットガート/ニューヨーク、第9版、1991年、3168頁」中に再現される。
特に好適な金属塩および/または金属錯体は、MnSO4、Mn(II)シトラート、Mn(II)ステアレート、Mn(II)アセチルアセトネート、Mn(II)[1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホネート]、V2O5、V2O4、VO2、TiOSO4、K2TiF6、K2ZrF6、CoSO4、Co(NO3)2、Ce(NO3)3、およびその混合物の群から選ばれる。その結果として、好適な本発明の機械的食器洗浄機用洗剤は、金属塩および/または金属錯体が、MnSO4、Mn(II)シトラート、Mn(II)ステアレート、Mn(II) アセチルアセトネート、Mn(II) [1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホネート]、V2O5、V2O4、VO2、TiOSO4、K2TiF6、K2ZrF6、CoSO4、Co(NO3)2、Ce(NO3)3からなる群から選ばれることを特徴とする。
これらの金属塩または金属錯体は、一般的に市販の物質である。これは、予め洗浄することなく銀腐食保護の目的で本発明の組成物中に使用され得る。したがって、例えば、SO3(接触法)の調製物から公知の5価および4価のバナジウム(V2O5、VO2、V2O4)の混合物は、Ti(SO4)2溶液を希釈することにより得られる硫酸チタニルTiOSO4のように、適当である。
無機酸化還元活性物質(特に、金属塩または金属錯体)は、貯蔵過程におけるそれらの早すぎる分解または酸化を防止するために、好適には、コート、すなわち、水密性であるが、洗浄温度でわずかに溶解性である材料によって完全にカバーされる。公知の方法(例えば、食品産業からのSandwikによる融解コーティング法)により付与される好適なコーティング材料は、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、天然起源のワックス(例えば、カルナバワックス、カンデリラワックス、みつろう)、比較的高融点のアルコール(例えばヘキサデカノール、石鹸または脂肪酸)である。室温で固体のコーティング材料は、例えば、同様に連続的に発生させた溶融コーティング材料のスプレーミスト帯を通る連続的な流れの中で、コートされる細分化材料を遠心分離することによって、コートされる材料に溶融状態で付与される。融点は、銀処理の間にコーティング材料が容易に溶解または迅速に溶融するように選ばれなければならない。融点は、理想的には、45℃と65℃の間の範囲および好適には50℃〜60℃の範囲であるべきである。
当該金属塩および/または金属錯体は、本発明の分包された洗剤組成物(特に機械的食器洗浄機用洗剤)中に、好適には、組成物全体に基づいて、0.05〜6重量%、好適には0.2〜2.5重量%の量で存在する。
洗浄性能に加えて、機械的食器洗浄機用洗剤を評価するためのさらなる重要な基準は、洗浄完了に際しての乾燥した食器の視覚的な外観である。食器中または機械の内部に生じる炭酸カルシウム堆積物はいずれも、例えば、顧客満足を悪化し得るので、このような洗剤の経済的な成功に原因となる影響力を有する。機械的な食器洗浄においてかねてから存在するさらなる問題は、ガラス製品の腐食である。これは、通常、曇り、汚れまたは擦り傷によって現れ得るが、ガラス表面の虹色のきらめきによっても現れ得る。この観察された結果は、ケイ酸塩ネットワークの加水分解と連動したガラスからのアルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの抜け出しと、次に、ガラス表面上へのケイ酸塩化合物の堆積の2つの工程に本質的に基づく。
当該問題は、上記の必須成分および任意の随意的成分に加えて、特定のガラス腐食阻害剤が本発明の組成物中に組み込まれる場合、該組成物を使用することで解消され得る。したがって、好適な本発明の組成物は、一以上のマグネシウムおよび/または亜鉛の塩および/またはマグネシウムおよび/または亜鉛の錯体をさらに含む。
ガラス腐食を防止するために本発明の組成物に添加され得る好適な化合物のクラスは、不溶性亜鉛塩のクラスである。これらは、食器洗浄操作の間、ガラス表面上にそれ自身置くことができる。ここで、それらは、ガラスネットワークからの金属イオンが溶液中に入ることを防止し、および、ケイ酸塩の加水分解も防止する。さらに、これらの不溶性亜鉛塩は、ガラス表面上へのケイ酸塩の堆積も防止する。その結果として、ガラスは上記で概略が説明された結果から保護される。
この好適な実施態様において、不溶性亜鉛塩は、20℃の水1リットル当たり10グラムの亜鉛塩の最大溶解度を有する亜鉛塩である。本発明にしたがって特に好適な不溶性亜鉛塩の例としては、ケイ酸亜鉛、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛(Zn2(OH)2CO3)、水酸化亜鉛、シュウ酸亜鉛、モノリン酸亜鉛(Zn3(PO4)2)、およびピロリン酸亜鉛(Zn2(P2O7))が挙げられる。
当該亜鉛化合物は、本発明の組成物中に、いずれの場合にも組成物に基づいて、組成物中の亜鉛イオン含量に換算して、0.02重量%と10重量%の間、好適には0.1重量%と5.0重量%の間および特には0.2重量%と1.0重量%の間の量で使用される。組成物中の亜鉛塩または複数の亜鉛塩の正確な含量は、亜鉛塩のタイプに依存するその性質による。使用される亜鉛塩の溶解性が低いほど、本発明の組成物中のその濃度は高くなる。
不溶性亜鉛塩は、食器洗浄操作の間、大部分変化せずに残るので、該塩の粒径は、該塩がガラス製品または機械の部分に付着しないようにするための、考慮すべき基準である。ここで、好適には、不溶性亜鉛塩が1.7ミリメートル未満の粒径を有する本発明の液体水性機械的食器洗浄機用洗剤が挙げられる。
不溶性亜鉛塩の最大粒径が1.7 mm未満である場合、食器洗浄機中の不溶性残留物の危険性は存在しない。不溶性亜鉛塩は、好適には、不溶性残留物の危険性をさらに最小限に抑えるために、この値よりも明確に低い平均粒径、例えば、250 μm未満の平均粒径を有する。亜鉛塩の溶解度が低いほど、これはより重要になる。さらに、ガラス腐食阻害効果は、粒径が小さくなるにつれて高まる。非常に低い溶解性の亜鉛塩の場合、平均粒径は、好適には100 μm未満である。より一層低い溶解性の塩について、それは一層低くなり得る;例えば、非常に低い溶解性の酸化亜鉛について、100 μm未満の平均粒径が好適である。
さらなる好適な化合物のクラスは、少なくとも一つの有機酸モノマーおよび/または有機酸ポリマーのマグネシウムおよび/または亜鉛の塩のクラスである。これらは、再使用する場合にも、ガラス製品の表面が腐食の結果として変化しないという効果、特にはガラス表面の曇り、汚れまたは擦り傷、あるいは虹色のきらめきを引き起こさないという効果を有する。
全ての有機酸モノマーおよび/または有機酸ポリマーのマグネシウムおよび/または亜鉛の塩が本発明にしたがって特許請求された組成物中に存在し得るが、好適には、上記のように、非分岐状の、飽和のまたは不飽和のモノカルボン酸、分岐状の、飽和のまたは不飽和のモノカルボン酸、飽和のおよび不飽和のジカルボン酸、芳香族のモノ、ジおよびトリカルボン酸、糖酸、ヒドロキシ酸、オキソ酸、アミノ酸および/またはカルボン酸ポリマーの群からの有機酸モノマーおよび/または有機酸ポリマーのマグネシウムおよび/または亜鉛の塩が挙げられる。本発明において、同様に、これらの群の中で好適には、以下に特定される塩が挙げられる:
非分岐状の、飽和のまたは不飽和のモノカルボン酸の群からのもの:メタン酸 (ギ酸)、エタン酸(酢酸)、プロパン酸(プロピオン酸)、ペンタン酸(吉草酸)、ヘキサン酸(カプロン酸)、ヘプタン酸(エナント酸)、オクタン酸 (カプリル酸)、ノナン酸(ペラルゴン酸)、デカン酸(カプリン酸)、ウンデカン酸、ドデカン酸(ラウリン酸)、トリデカン酸、テトラデカン酸(ミリスチン酸)、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸(パルミチン酸)、ヘプタデカン酸(マルガリン酸)、オクタデカン酸(ステアリン酸)、エイコサン酸(アラキン酸)、ドコサン酸(ベヘン酸)、テトラコサン酸(リグノセリン酸)、ヘキサコサン酸(セロチン酸)、トリアコンタン酸(Triacotansaeure)(メリシン酸)、9c-ヘキサデセン酸(パルミトレイン酸)、6c-オクタデセン酸(ペトロセリン酸)、6t-オクタデセン酸(ペトロセリジン酸)、9c-オクタデセン酸(オレイン酸)、9t-オクタデセン酸(エライジン酸)、9c,12c-オクタデカジエン酸(リノール酸)、9t,12t-オクタデカジエン酸(リノライジン酸(Linolaidinsaeure))および9c,12c,15c-オクタデカトリエン酸(リノレン酸)。
分岐状の、飽和のまたは不飽和のモノカルボン酸の群からのもの:2-メチルペンタン酸、2-エチルヘキサン酸、2-プロピルヘプタン酸、2-ブチルオクタン酸、2-ペンチルノナン酸、2-ヘキシルデカン酸、2-ヘプチルウンデカン酸、2-オクチルドデカン酸、2-ノニルトリデカン酸、2-デシルテトラデカン酸、2-ウンデシルペンタデカン酸、2-ドデシルヘキサデカン酸、2-トリデシルヘプタデカン酸、2-テトラデシルオクタデカン酸、2-ペンタデシルノナデカン酸、2-ヘキサデシルエイコサン酸、2-ヘプタデシルヘンエイコサン酸。
非分岐状の、飽和のまたは不飽和のジまたはトリカルボン酸の群からのもの:プロパン二酸(マロン酸)、ブタン二酸(コハク酸)、ペンタン二酸(グルタル酸)、ヘキサン二酸(アジピン酸)、ヘプタン二酸(ピメリン酸)、オクタン二酸(スベリン酸)、ノナン二酸(アゼライン酸)、デカン二酸(セバシン酸)、2c-ブテン二酸(マレイン酸)、2t-ブテン二酸(フマル酸)、2-ブチンジカルボン酸(アセチレンジカルボン酸)。
芳香族のモノ、ジおよびトリカルボン酸の群からのもの:安息香酸、2-カルボキシ安息香酸(フタル酸)、3-カルボキシ安息香酸(イソフタル酸)、4-カルボキシ安息香酸(テレフタル酸)、3,4-ジカルボキシ安息香酸(トリメリト酸)、3,5-ジカルボキシ安息香酸(トリメジオン酸(Trimesionsaeure))。
糖酸の群からのもの:ガラクトン酸、マンノン酸、フルクトン酸、アラビノン酸、キシロン酸、リボン酸、2-デオキシリボン酸、アルギン酸。
ヒドロキシ酸の群からのもの:ヒドロキシフェニル酢酸(マンデル酸)、2-ヒドロキシプロピオン酸(乳酸)、ヒドロキシコハク酸(リンゴ酸)、2,3-ジヒドロキシブタン二酸(酒石酸)、2-ヒドロキシ-1,2,3-プロパントリカルボン酸(クエン酸)、アスコルビン酸、2-ヒドロキシ安息香酸(サリチル酸)、3,4,5-トリヒドロキシ安息香酸(没食子酸)。
オキソ酸の群からのもの:2-オキソプロピオン酸(ピルビン酸)、4-オキソペンタン酸(レブリン酸)。
アミノ酸の群からのもの:アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、トリプトファン、フェニルアラニン、メチオニン、グリシン、セリン、チロシン、スレオニン、システイン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、アルギニン、ヒスチジン。
カルボン酸ポリマーの群からのもの:ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アルキルアクリルアミド/アクリル酸コポリマー、アルキルアクリルアミド/メタクリル酸コポリマー、アルキルアクリルアミド/メチルメタクリル酸コポリマー、不飽和カルボン酸のコポリマー、酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー、ビニルピロリドン/アクリル酸ビニルコポリマー。
本発明にしたがって好適な有機酸の亜鉛塩(好適には有機カルボン酸の亜鉛塩)のスペクトルは、水に対してわずかに溶解性または不溶性である塩、すなわち、100 mg/l未満、好適には10 mg/l未満および特には0の溶解度を有する塩から、100 mg/lを超える、好適には500 mg/lを超える、より好適には1 g/lを超える、および特には5 g/lを超える水に対する溶解度を有する塩までの範囲にわたる(全て水温20℃の溶解度)。亜鉛塩の最初の群としては、例えば、クエン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛およびステアリン酸亜鉛が挙げられる;可溶性亜鉛塩の群としては、例えば、ギ酸亜鉛、酢酸亜鉛、乳酸亜鉛およびグルコン酸亜鉛が挙げられる。
本発明のさらなる好適な実施態様において、本発明の組成物は、少なくとも一つの亜鉛塩を含み、有機酸のマグネシウム塩を含まない。好適には、少なくとも一つの有機カルボン酸の亜鉛塩、より好適には、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、酢酸亜鉛、乳酸亜鉛および/またはクエン酸亜鉛の群からの亜鉛塩を含む。また、好適には、リシノール酸亜鉛、アビエチン酸亜鉛およびシュウ酸亜鉛が挙げられる。
本発明において好適な組成物は、亜鉛塩を、いずれの場合にも機械的食器洗浄機用洗剤の総重量に基づいて、0.1〜5重量%、好適には0.2〜4重量%および特には0.4〜3重量%の量で、あるいは、酸化形態の亜鉛(Zn2+として換算)を、0.01〜1重量%、好適には0.02〜0.5重量%および特には0.04〜0.2重量%の量で含有する。
本発明の分包された洗剤組成物は、水分散性または水溶性容器中に包装される。適切な包装材料は、先行技術から公知であり、例えば、(アセタール化) ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ゼラチンおよびそれらの混合物の群から由来する。
特に好適な本発明の分包された洗剤組成物は、水溶性または水分散性容器が、一以上の水溶性ポリマー、好適には、(アセタール化されてもよい)ポリビニルアルコール(PVAL)、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ゼラチン、セルロース、およびそれらの誘導体ならびにそれらの混合物の群からの材料を含むことを特徴とする。
「ポリビニルアルコール」(略記PVAL、時にはPVOHとも略記する)は、一般構造式
「ポリビニルアルコール」(略記PVAL、時にはPVOHとも略記する)は、一般構造式
で示され、また、
のタイプの構造単位を小画分(約2%)で含有する、ポリマーについての名称である。
市販のポリビニルアルコールは、約100〜2500の範囲の重合度(モル質量約4000〜100000 g/mol)を有する白黄色粉末または顆粒として供給され、98-99 mol%または87-89 mol%の加水分解度を有し、したがって、残りの含量のアセチル基も含む。ポリビニルアルコールは、製造業者側で、出発ポリマーの重合度、加水分解度、加水分解数または溶液粘度を示すことにより特徴付けられる。
加水分解度に依存して、ポリビニルアルコールは、水および少しは強い極性の有機溶媒(ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド)に溶解性である;それらは(塩素化)炭化水素、エステル、脂肪およびオイルによって攻撃されない。ポリビニルアルコールは、毒性学的に問題ないとして分類され、少なくとも部分的に生分解性である。水に対する溶解度は、アルデヒドによる後処理(アセタール化)によって、ニッケル塩または銅塩と錯化することによって、または、重クロム酸塩、ホウ酸またはホウ砂による処理によって、低減され得る。ポリビニルアルコール製のコーティングは、主としてガス(例えば、酸素、窒素、ヘリウム、水素、二酸化炭素)に対して不透過性であるが、水蒸気を透過させる。
本発明において、水溶性または水分散性容器が、加水分解度が70〜100 mol%、好適には80〜90 mol%、より好適には81〜89 mol%および特には82〜88 mol%であるポリビニルアルコールを含むことが好適である。
容器に使用される材料は、好適には、特定分子量範囲のポリビニルアルコールであり、本発明によれば、好適には、分子量が10000〜100000 gmol-1、好適には11000〜90000 gmol-1、より好適には12000〜80000 gmol-1および特には13000〜70000 gmol-1の範囲にあるポリビニルアルコールを含む水溶性または水分散性容器が挙げられる。
このような好適なポリビニルアルコールの重合度は、約200と約2100の間、好適には約220と約1890の間、より好適には約240と約1680の間および特には約260と約1500の間である。
上記ポリビニルアルコールは、例えば、商品名Mowiol(登録商標)(Clariant)のもと、広く市販されている。本発明において特に適当であるポリビニルアルコールは、例えば、Mowiol(登録商標) 3-83、Mowiol(登録商標) 4-88、Mowiol(登録商標) 5-88およびMowiol(登録商標) 8-88である。
容器用の材料として適当なさらなるポリビニルアルコールは、ELVANOL(登録商標) 51-05、52-22、50-42、85-82、75-15、T-25、T-66、90-50 (Du Pontの商品名)、ALCOTEX(登録商標) 72.5、78、B72、F80/40、F88/4、F88/26、F88/40、F88/47 (Harlow Chemical Co.の商品名)、Gohsenol(登録商標) NK-05、A-300、AH-22、C-500、GH-20、GL-03、GM-14L、KA-20、KA-500、KH-20、KP-06、N-300、NH-26、NM11Q、KZ-06 (日本合成化学工業株式会社の商品名)である。
PVALの水溶性は、アルデヒドによる後処理(アセタール化)またはケトンによる後処理(ケタール化)によって変化し得る。これに関して、冷水に対する極めて良好な溶解度に起因して特に有利である特に好適ポリビニルアルコールは、糖類または多糖類またはそれらの混合物のアルデヒド基またはケト基で、それぞれアセタール化またはケタール化されたものであることが分かった。PVALとデンプンの反応生成物は、極めて有利に使用され得る。
さらに、水に対する溶解度は、ニッケル塩または銅塩による錯化によって、または、重クロム酸塩、ホウ酸、ホウ砂による処理によって、変化し得るので、所望の値に選択的に調節することができる。PVALのフィルムは、主としてガス(例えば、酸素、窒素、ヘリウム、水素、二酸化炭素)に対して不透過性であるが、水蒸気を透過させる。
適当な水溶性PVALフィルムの例は、名称「SOLUBLON(登録商標)」のもとSyntana Handelsgesellschaft E. Harke GmbH & Co.から入手可能なPVALフィルムである。それらの水に対する溶解度は、正確な度合いに調節され得る。本出願に関係する全温度範囲における水相に溶解性である、この製品シリーズのフィルムも入手可能である。
ポリビニルピロリドンは、PVPと省略され、以下の一般式:
によって表され得る。PVPは、1-ビニルピロリドンのフリーラジカル重合により調製される。市販のPVPは、約2500〜750000 g/molの範囲のモル質量を有し、および、白色の吸湿性の粉末として、または水溶液として供給される。
ポリエチレンオキシドは、PEOXと省略され、一般式
で示されるポリアルキレングリコールであり、通常少量の水と始動分子としてエチレングリコールを含有する系中、エチレンオキシド(オキシラン)の塩基触媒重付加により工業的に調製される。それらは、約5〜>100000の重合度nに対応する、約200〜5000000 g/molの範囲のモル質量を有する。ポリエチレンオキシドは、極めて低濃度の活性ヒドロキシ末端基を有し、および、弱いグリコール特性を示すに過ぎない。
ゼラチンは、主として酸性条件またはアルカリ条件下における動物の皮膚および骨に存在するコラーゲンの加水分解によって得られるポリペプチド(モル質量:約15000〜>250000 g/mol)である。ゼラチンのアミノ酸組成は、それが得られるコラーゲンのアミノ酸組成に実質的に対応し、および、その起源に依存して変動する。水溶性コーティング材料としてのゼラチンの使用は、極めて広範囲(特には、薬学におけるハードまたはソフトゼラチンカプセルの形態)に渡る。上記ポリマーに比べてコスト高であるために、ゼラチンは、フィルムの形態での使用は狭い範囲でしか見出されない。
本発明において、好適には、その包装体が、デンプンおよびデンプン誘導体、セルロースおよびセルロース誘導体(特にはメチルセルロース)およびそれらの混合物の群からの少なくとも一つのポリマーから構成される、少なくとも部分的に水溶性のフィルムからなる本発明の組成物が挙げられる。
デンプンは、グルコース単位がα-グリコシド的に連結したホモグリカンである。デンプンは、異なった分子量の2つの成分で構成される:約20〜30%の直鎖アミロース(MW約50000〜150000)および70〜80%の分岐鎖アミロペクチン(MW約300000〜2000000)。さらに、少量の脂質、リン酸およびカチオンも存在する。アミロースは、1,4-配列での結合のために、約300〜1200のグルコース分子を有する長い螺旋状の絡み合った鎖を形成するのに対して、アミロペクチンの場合、鎖は、平均して、25の1,6-結合によるグルコース構造ブロックの後に分岐し、約1500〜12000のグルコース分子を有する分岐様構造を与える。また、純粋なデンプンに加えて、本発明において、洗濯用洗剤分包、食器洗浄機用洗剤分包、および清浄組成物分包の水溶性コーティングの調製に適当である物質は、ポリマー様反応によってデンプンから得られるデンプン誘導体である。このような化学修飾デンプンとしては、例えば、水酸基の水素原子が置換されている、エステル化またはエーテル化産物が挙げられる。しかしながら、酸素原子を介して結合していない官能基に水酸基が置換されたデンプンも、デンプン誘導体として使用され得る。デンプン誘導体の群としては、例えば、アルカリ金属デンプン、カルボキシメチルデンプン(CMS)、デンプンエステルおよびデンプンエーテル、ならびにアミノデンプンも挙げられる。
純粋なセルロースは、形式的な全体組成(C6H10O5)nを有し、および、正式な意味を考慮すると、それ自身2分子のグルコースから構成されるセロビオースのβ-1,4-ポリアセタールを構成する。適当なセルロースは、約500〜5000のグルコース単位からなり、したがって、50000〜500000の平均モル質量を有する。また、本発明において使用され得るセルロースベースの崩壊剤は、ポリマー様反応によってセルロースから得られるセルロース誘導体である。このような 化学修飾セルロースとしては、例えば、水酸基の水素原子が置換されている、エステル化またはエーテル化からの産物が挙げられる。しかしながら、水酸基が、酸素原子を介して結合していない官能基に置換されたセルロースも、セルロース誘導体として使用され得る。セルロース誘導体の群としては、例えば、アルカリ金属セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、セルロースエステルおよびセルロースエーテル、ならびにアミノセルロースも挙げられる。
本発明の組成物を含む水溶性または水分散性容器は、先行技術に記載された任意の方法によって製造され得る。
したがって、本出願は、少なくとも一つの固体を水性マトリックス中に分散させ、次いで水溶性または水分散性容器中に包装することを含み、分散した固体粒子の少なくとも70重量%が200 μm未満の粒径を有することを特徴とする分包された液体洗剤組成物の製造方法をさらに提供する。
本発明の好適な実施態様において、これらの容器は、フィルムポーチ、または射出成形体または熱成形体である。
本発明にしたがって包装体として選ばれる容器がフィルムポーチの形態である場合、ポーチを形成する水溶性フィルムが、1〜150 μm、好適には2〜100 μm、より好適には5〜75 μmおよび特には10〜50 μmの厚みを有することが好適である。
使用される水溶性または水分散性容器が射出成形体または熱成形体である場合、これらの好適な容器の壁は、50〜300 μm、好適には70〜200 μmおよび特には80〜150 μmの厚みを有する。
本発明の水溶性または水分散性容器を調製するための特に適当な方法は、射出成形である。射出成形は、一より多くの射出成形操作のために組成物シリンダー中に含有された組成物を、熱作用下にプラスチック的に軟化し、圧力下にダイを通して予め閉ざされたモールドの空洞中に流動するような方法における、成形組成物の再成形をいう。該方法は、主として、冷却によりモールド中で固化する非硬化性成形組成物の場合に行われる。射出成形は、カッティングせずに成形される物品を製造するための非常に経済的な現代的な方法であり、自動大量生産に特に適当である。工業的操作において、熱可塑性成形組成物(とりわけ、粉末、粒子、立方体、ペースト)を、液化するまで(180℃まで)加熱し、次いで、高圧力(140 MPaまで)下、近接した2つの部分、すなわち、ダイ(以前は男部として公知)およびコア(以前は女部として公知)からなる部分、好適には水冷したモールド中に噴霧する。ここで、それらは冷却され、固化する。ピストンおよびスクリュー射出成形機を使用することもできる。適当な(射出)成形組成物は、水溶性ポリマー、例えば、上記セルロースエーテル、ペクチン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アルギネート、ゼラチンまたはデンプンである。
したがって、本出願は、
a) 水溶性または水分散性材料製の容器を射出成形する工程と、
b) 水性マトリックスとその中に分散した固体粒子を含む液体洗剤組成物を該ベース成形体に充填する工程と、
c) 水溶性または水分散性シール単位で、該充填された容器をシールする工程
を含み、分散した固体粒子の少なくとも70重量%が200 μm未満の粒径を有することを特徴とする、充填された水溶性容器の製造方法をさらに提供する。
a) 水溶性または水分散性材料製の容器を射出成形する工程と、
b) 水性マトリックスとその中に分散した固体粒子を含む液体洗剤組成物を該ベース成形体に充填する工程と、
c) 水溶性または水分散性シール単位で、該充填された容器をシールする工程
を含み、分散した固体粒子の少なくとも70重量%が200 μm未満の粒径を有することを特徴とする、充填された水溶性容器の製造方法をさらに提供する。
工程c)で充填された容器をシールするために使用される水溶性または水分散性シール単位は、好適には、射出成形体であり、この成形体は、好適には、ベース成形体と同じ三次元形態を有する。したがって、本発明において好適には、特に、シール単位が工程a)で製造される容器と同じ三次元形態を有する方法が挙げられる。
上記本発明の方法のさらなる好適な実施態様において、使用されるシール単位は、フィルムである。この場合、このフィルムは、例えば、熱成形法によって予め加工され、成形され得る。したがって、本出願は、さらに好適には、工程c)に導入される水溶性シール単位が水溶性または水分散性フィルムであることを特徴とする、上記方法を提供する。
本発明の容器の水溶性外壁の厚みは、必ずしも均一ではないが、選ばれる製造方法に依存して変動し得ることは、上記から明らかである。本出願において、これらの変化量が、本発明の容器の壁厚みについて上記で特定した好適な範囲内を動くことが好適である。
ベース成形体およびシール単位を多様な方法でシールすることもできる。本発明において好適には、容器の表面および/またはシール単位の部分的溶媒和および/または容器および/またはシール単位のそれらが塑性変形可能になる温度への加熱に基づくシーリング方法が挙げられる。部分的溶媒和および加熱の両方は、好適には、容器の全表面および/またはシール単位の全表面に生じず、むしろそれに続くシーリングが生じてシール継ぎ目が形成される領域にのみ生じる。容器および/またはシール単位の表面の加熱は、好適には、熱風、ホットプレート、熱ロールまたは放射熱(好適にはレーザー照射)または他のIR源(例えば、光ファイバー)を使用することによって生じる。その結果として、本出願は、好適には、工程c)中のシーリングが融着によって生じる上記方法を提供する。
上記射出成形法に加えて、回転ダイ法は、本発明の水溶性または水分散性容器を製造するために特に適当であり、また、本出願において用語「回転ダイ法」は、方法の変形、例えば、アコゲル(Accogel)法、ノートン封入成形機を用いる往復動式ダイ法、コルトン法およびアップジョン法を包含する。したがって、用語「回転ダイ法」は、制限的な用語として解釈されるべきではなく、むしろモールディングロールを使用して充填された容器を製造するために適当な当業者に公知の全ての方法の変形を包含する。
しかしながら、本出願において、特に好適には、2つの回転モールディングロールを用いる以下の工程:
a) 溶媒の影響下および/または温度の影響下に塑性変形可能な2つの水溶性または水分散性フィルムを、支柱によって結合した、互いに反対に回転する2つのモールディングロールに送り込む工程であって、これらのモールディングロールの少なくとも一つがその表面に製造される容器を入れるための凹部を有する、工程と、
b) これらのフィルムの少なくとも一つに溶媒を付与してこのフィルムの表面の少なくとも部分的溶媒和を与える工程および/またはこれらのフィルムの少なくとも一つをこのフィルムが塑性変形可能になる温度に加熱する工程と、
c) 必要に応じて、これらのフィルムの少なくとも一つを熱成形する工程および/または刻印する工程および/またはモールディングロールの凹部に落とし込ませる工程と、
d) 水性マトリックスとその中に分散した固体粒子を含む液体洗剤組成物を導入する工程と、
d) 必要に応じて、接着剤を付与する工程と、
e) 互いに反対に回転する2つのモールディングロールの中間スペースに一緒に存在する、溶媒の影響下および/または温度の影響下に塑性変形可能な2つの水溶性フィルムを結合する工程と、
f) 容器を取り除くと共に、フィルム上への支柱の力の作用によって、フィルムを接着結合するおよび/または絞る工程
を含み、分散した固体粒子の少なくとも70重量%が200 μm未満の粒径を有することを特徴とする自動回転ダイ法が挙げられる。
a) 溶媒の影響下および/または温度の影響下に塑性変形可能な2つの水溶性または水分散性フィルムを、支柱によって結合した、互いに反対に回転する2つのモールディングロールに送り込む工程であって、これらのモールディングロールの少なくとも一つがその表面に製造される容器を入れるための凹部を有する、工程と、
b) これらのフィルムの少なくとも一つに溶媒を付与してこのフィルムの表面の少なくとも部分的溶媒和を与える工程および/またはこれらのフィルムの少なくとも一つをこのフィルムが塑性変形可能になる温度に加熱する工程と、
c) 必要に応じて、これらのフィルムの少なくとも一つを熱成形する工程および/または刻印する工程および/またはモールディングロールの凹部に落とし込ませる工程と、
d) 水性マトリックスとその中に分散した固体粒子を含む液体洗剤組成物を導入する工程と、
d) 必要に応じて、接着剤を付与する工程と、
e) 互いに反対に回転する2つのモールディングロールの中間スペースに一緒に存在する、溶媒の影響下および/または温度の影響下に塑性変形可能な2つの水溶性フィルムを結合する工程と、
f) 容器を取り除くと共に、フィルム上への支柱の力の作用によって、フィルムを接着結合するおよび/または絞る工程
を含み、分散した固体粒子の少なくとも70重量%が200 μm未満の粒径を有することを特徴とする自動回転ダイ法が挙げられる。
この方法を行う場合、工程b)における塑性変形のための温度と熱シーリングのための温度は、著しく異なり得ることに留意すべきである。一般的に、工程b)およびc)において選ばれる温度は、上記射出成形法における融着に必要な温度よりも低いことが実情である。例えば、HPMC フィルムが使用される場合、塑性変形のための温度は、好適には85〜90℃であるが、一方、融着は、150〜170℃の温度範囲において生じる。PVAフィルムについて、塑性再構成のための温度は約150℃であるが、一方、融着は、160〜200℃の範囲内で生じる。上記の場合のように、容器材料の加熱は、熱風、放射熱または適当なホットプレートまたは熱ロールとの直接接触によって生じ得る。
水溶性または水分散性容器の製造に適当なさらなる方法は、熱成形法である。ここで、典型的熱成形法において使用される塑性変形可能なフィルムの加熱は、本出願において、必要に応じて、これらのフィルムの少なくとも部分的溶媒和によって補われ/取って替わられ得る。したがって、本出願は、以下の工程:
a) 溶媒の影響下および/または温度の影響下に塑性変形可能な水溶性または水分散性フィルムを、製造される容器を入れるための凹部を有するマトリックスに送り込む工程と、
b) このフィルムに溶媒を付与してこのフィルムの表面の少なくとも部分的溶媒和を与える工程および/またはこれらのフィルムの少なくとも一つをこのフィルムが塑性変形可能になる温度に加熱する工程と、
c) このフィルムを熱成形する工程および/または刻印する工程および/またはマトリックスの凹部に落とし込ませる工程と、
d) 水性マトリックスとその中に分散した固体粒子を含む液体洗剤組成物をフィルムに充填する工程と、
e) さらなる水溶性または水分散性フィルムを送り込み、該熱成形体をこのフィルムでシールする工程
を含み、分散した固体粒子の少なくとも70重量%が200 μm未満の粒径を有することを特徴とする、水溶性容器の製造方法をさらに提供する。
a) 溶媒の影響下および/または温度の影響下に塑性変形可能な水溶性または水分散性フィルムを、製造される容器を入れるための凹部を有するマトリックスに送り込む工程と、
b) このフィルムに溶媒を付与してこのフィルムの表面の少なくとも部分的溶媒和を与える工程および/またはこれらのフィルムの少なくとも一つをこのフィルムが塑性変形可能になる温度に加熱する工程と、
c) このフィルムを熱成形する工程および/または刻印する工程および/またはマトリックスの凹部に落とし込ませる工程と、
d) 水性マトリックスとその中に分散した固体粒子を含む液体洗剤組成物をフィルムに充填する工程と、
e) さらなる水溶性または水分散性フィルムを送り込み、該熱成形体をこのフィルムでシールする工程
を含み、分散した固体粒子の少なくとも70重量%が200 μm未満の粒径を有することを特徴とする、水溶性容器の製造方法をさらに提供する。
特許請求された方法の工程c)において塑性変形可能なフィルムを落とし込ませることまたはそれを刻印することは、これらのフィルムを変形するための適当な手順を構成するが、それにもかかわらず、本出願において特に好適には、工程c)において塑性変形可能なフィルム上への真空の作用下に該フィルムを熱成形する方法であって、好適には、該真空が、工程e)における方法の完了後まで保たれ、フィルムを凹部中に保持する方法が挙げられる。
上記熱成形法の工程e)における本発明の容器のシーリングは、上記した他の方法と同様に、接着結合または融着によって生じる。両方法は、必要に応じて、さらなる圧力の作用と組み合わせて行われ得る。適当な接着剤は、フィルムの組成物に依存して、当業者に公知の接着剤に加えて、溶媒と同様に、例えば、水である。後者の方法の好適な方法の変形において、接着剤は、好適には、工程b)および/または工程c)および/または工程d)の後、フィルムに付与される。
しかしながら、シーリングは、融合シーリングまたは圧力の作用によっても生じ得る。融合シーリングに関して繰り返しを避けるために、この時点で射出成形法および回転ダイ法における包括的な説明に対して参照がなされる。したがって、熱成形法の好適な方法の変形において、工程e)におけるシーリングは、温度および/または圧力の作用によって生じる。
特に好適な実施態様において、水溶性容器は、一以上の浮彫および/または一以上の押印を有する。容器に封入された固体も、このような浮彫または押印を有し得る。浮彫または押印は、銘ばかりでなく、模様、形状等も含み得る。このように、例えば、T-シャツ記号による全目的用の洗濯用洗剤、ウール記号による色物洗濯用洗剤、例えば、グラス、プレート、ポット、パン等の記号による機械的食器洗浄用洗剤を同定することができる。プロダクト・マネージャーの創造性に制限は置かれない。また、適当な銘は、例えば、製品名または製造業者名である。
これらの水溶性フィルムは、種々の製造方法によって製造され得る。ここで、主としてブロー成形、カレンダー成形およびキャスト成形法に言及がなされるべきである。好適な方法において、フィルムは、溶融物から出発して、ブローマンドレルを通じて空気が吹き込まれ、チューブを与える。同様に好適に使用される製造方法の一つであるカレンダー成形法において、適当な添加剤によって可塑化された原材料は、噴霧され、フィルムを形成する。ここで、特に噴霧に続く乾燥工程が必要になり得る。同様に好適な製造方法の一つであるキャスト成形法において、水性ポリマー調製物は、加熱可能な乾燥ロール上に置かれ、必要に応じて水の蒸発後に冷却され、フィルムが取り除かれる。適切には、このフィルムは、取り除く前またはその間にさらに粉末化される。
有用な容器材料は、原理上は、洗浄操作、すすぎ操作または清浄操作の所定の条件(温度、pH、洗浄成分の濃度)下、完全にまたは部分的に水相に溶解することができる全ての材料である。ポリマー材料は、より好適には、(部分的にアセタール化されてもよい)ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ゼラチン、セルロースおよびそれらの誘導体、デンプンおよびそれらの誘導体、特には加工デンプン、および当該材料の混合物(ポリマーブレンド、複合物、共押出物等)の群に属する(上記を参照のこと)。特に好適には、ゼラチンおよびポリビニルアルコール、および当該2つの材料と、それぞれデンプンまたは加工デンプンとの複合物が挙げられる。また、無機塩およびそれらの混合物は、少なくとも部分的に水溶性のコーティング用の材料として有用である。
好適には、洗濯または機械的洗浄において意図されるように使用され、溶解が意図される条件が達成される場合、容器が全体として水溶性である(すなわち、完全に溶解する)実施態様が挙げられる。この実施態様の重要な利点は、容器は、正確に規定された条件下、実際上関係する短時間内(非限定的な例として、数秒〜5分が特定され得る)に、少なくとも部分的に洗浄液体に溶解し、したがって、コートされた内容物(すなわち、洗浄材料または複数の材料)を、要求にしたがって液体中にもたらすことである。
有利な特性に基づいて同様に好適な本発明の別の実施態様において、水溶性容器は、より劣った水溶性か、または水不溶性でさえあるか、あるいは高温でのみ水溶性である領域と、易水溶性または低温で水溶性である領域を含む。換言すれば、容器は、全ての領域において同一の水溶性を有する均質材料からなるのではなく、むしろ異なった水溶性の材料からなる。一方の良好な水への溶解度を有する領域と、他方のより劣った水への溶解度有する、または乏しいもしくは0でさえある水への溶解度を有する領域あるいは高温でのみ、別のpHでのみまたは変化した電解質濃度でのみ、水への溶解度が所望の値を達成する領域とは、区別がなされるべきである。このことは、意図されるように使用された場合、調節可能な条件下、溶解する容器の特定領域と、一方で、そのまま残る他の領域を導く。したがって、水および/または液体が通り抜け、洗浄成分、すすぎ成分または清浄成分を溶解し、容器の外へそれらを流し出すことができる、孔または穴を与えられた容器が形成される。同様に、複数チェンバー容器の形態または一つの容器が他の容器の中に配置された容器(「タマネギシステム」)の形態のシステムも提供され得る。したがって、洗浄成分、すすぎ成分または清浄成分の制御された放出を有するシステムを製造することができる。
このようなシステムの設計のために、本発明は制限されない。したがって、均質ポリマー材料が、ポリマー材料よりも迅速に水に溶解する組み込まれた化合物(例えば、塩)の小領域を含む容器が提供され得る。次に、異なった水への溶解度を有する複数のポリマー材料も混合することができる(ポリマーブレンド)。その結果、所定の条件下、より迅速に溶解するポリマー材料が、より遅く溶解する材料よりも迅速に水または液体によって崩壊される。
より劣った水溶性の領域または完全に水不溶性でさえある領域あるいは高温でのみ水溶性である容器の領域が、易水溶性領域または低温にて水溶性である領域の材料に化学的に実質的に対応する材料から製造されるが、より高い層厚みを有し、および/または同一ポリマーの変化した重合度を有し、および/または同一ポリマー構造の高い架橋度を有し、および/または高いアセタール化度(PVALの場合、例えば、糖類、多糖類(例えば、デンプン)による)を有し、および/または水不溶性塩成分の内容物を有し、および/または水不溶性ポリマーの内容物を有することは、特に好適な本発明の実施態様に対応する。容器が完全に溶解しない事実を考慮しても、本発明によれば、洗剤組成物の特定の液体中への放出において有利な特性を有する、このように分包された洗剤組成物が提供され得る。
水溶性容器材料は、好適には透明である。本発明において、透明は、光の可視スペクトル範囲内(410〜800 nm)の透過率が20%を超える、好適には30%を超える、格別に好適には40%を超えるおよび特には50%を超えることを意味する。したがって、光の可視スペクトルの一波長が20%を超える透過率を有することになり次第、本発明において透明として考えられるべきである。
透明な容器に包装される本発明の分包された洗剤組成物は、必須成分として安定剤を含み得る。本発明において、安定剤は、それらの水溶性の透明な容器中の洗剤成分を、入射光線による分解または不活性化から保護する材料である。ここで、酸化防止剤、UV吸収剤および蛍光染料は、特に適当であることが分かった。
本発明において、特に適当な安定剤は、酸化防止剤である。入射光を原因とする処方物の所望されない変化およびそれ故のフリーラジカル分解を防止するために、処方物は、酸化防止剤を含み得る。使用され得る酸化防止剤は、例えば、立体障害基により置換された、フェノール、ビスフェノールおよびチオビスフェノールである。さらなる例は、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、t-ブチルヒドロキノン(TBHQ)、トコフェロールおよび没食子酸の長鎖(C8-C22)エステル(例えば、没食子酸ドデシル)である。他の物質のクラスは、芳香族アミン(好適には第二級芳香族アミンおよび置換p-フェニレンジアミン、三価リンを有するリン化合物(例えば、ホスフィン、ホスファイトおよびホスホナイト)、クエン酸およびクエン酸誘導体(例えば、クエン酸イソプロピル)、エンジオール基を含有する化合物、いわゆるレダクトン(例えば、アスコルビン酸およびその誘導体(例えば、アスコルビン酸パルミテート))、有機硫黄化合物(例えば、3,3'-チオジプロピオン酸とC1-18-アルカノール(特にはC10-18-アルカノール)のエステル)、自己酸化触媒金属イオン(例えば、銅など)を錯化することができる金属イオン不活性化剤(例えば、ニトリロ三酢酸)およびそれらの誘導体および混合物である。酸化防止剤は、35重量%までの量、好適には25重量%までの量、より好適には0.01〜20重量%および特には0.03〜20重量%で処方物中に存在し得る。
好適に使用され得る安定剤のさらなるクラスは、UV吸収剤のクラスである。UV吸収剤は、処方物成分の光安定性を改善することができる。それらは、紫外線を吸収し、吸収したエネルギーを長波長放射線(例えば、熱)の形態で再放出することができる有機物質(光保護フィルター)を含む。これらの所望の特性を有する化合物は、例えば、無放射性不活性化によって有効になる、2位および/または4位に置換基を有するベンゾフェノン化合物およびベンゾフェノン誘導体である。また、適当であるものは、置換ベンゾトリアゾール(例えば、水溶性3-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-ヒドロキシ-5-(メチルプロピル)ベンゼンスルホン酸一ナトリウム(Cibafast(登録商標) H)など)、2位にシアノ基を有していてもよい、3-フェニル-置換アクリレート(桂皮酸誘導体)、サリチラート、有機ニッケル錯体および天然物質(例えば、ウンベリフェロンおよび内因性ウロカニン酸)である。特に重要なものは、ビフェニルおよび特にスチルベン誘導体である;これらは、Tinosorb(登録商標) FDまたはTinosorb(登録商標) FR ex Cibaとして市販されている。UV-B吸収剤としては、3-ベンジリデンカンファーまたは3-ベンジリデンノルカンファーおよびそれらの誘導体(例えば、3-(4-メチルベンジリデン)カンファー);4-アミノ安息香酸誘導体(好適には、2-エチルヘキシル・4-(ジメチルアミノ)ベンゾエート、2-オクチル・4-(ジメチルアミノ)ベンゾエートおよびアミル・4-(ジメチルアミノ)ベンゾエート);桂皮酸エステル(好適には、2-エチルヘキシル・4-メトキシシンナマート、プロピル・4-メトキシシンナマート、イソアミル・4-メトキシシンナマート、2-エチルヘキシル・2-シアノ-3,3-フェニルシンナマート(オクトクリレン));サリチル酸エステル(好適には、2-エチルヘキシルサリチラート、4-イソプロピルベンジルサリチラート、ホモメンチル・サリチラート);ベンゾフェノン誘導体(好適には、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4'-メチルベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン);ベンザルマロン酸エステル(好適には、ジ-2-エチルヘキシル・4-メトキシベンズマロネート);トリアジン誘導体(例えば、2,4,6-トリアニリノ(p-カルボ-2'-エチル-1'-ヘキシルオキシ)-1,3,5-トリアジンおよびオクチルトリアゾンまたはジオクチルブタミドトリアゾン(Uvasorb(登録商標)HEB));プロパン-1,3-ジオン(例えば、1-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(4'-メトキシフェニル)プロパン-1,3-ジオン);ケトトリシクロ-(5.2.1.0)デカン誘導体である。また、適当であるものは、2-フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸およびそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、アルカノールアンモニウム塩およびグルクアンモニウム塩;ベンゾフェノンのスルホン酸誘導体(好適には、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸およびその塩);3-ベンジリデンカンファーのスルホン酸誘導体(例えば、4-(2-オキソ-3-ボルニルデンメチル)ベンゼンスルホン酸および2-メチル-5-(2-オキソ-3-ボルニルデン)スルホン酸)およびその塩である。
適当な典型的なUV-Aフィルターは、特に、ベンゾイルメタン誘導体(例えば、1-(4'-tert-ブチルフェニル)-3-(4'-メトキシフェニル)プロパン-1,3-ジオン、4-tert-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタン(Parsol 1789)、1-フェニル-3-(4'-イソプロピルフェニル)プロパン-1,3-ジオン)、およびエナミン化合物である。もちろん、UV-AフィルターおよびUV-Bフィルターは、混合物でも使用できる。当該可溶性物質に加えて、不溶性光保護顔料(特に、微分散した(好適にはナノ化された)金属酸化物または塩)もこの目的に適当である。適当な金属酸化物の例は、特に、酸化亜鉛および二酸化チタン、さらに鉄酸化物、ジルコニウム酸化物、ケイ素酸化物、マンガン酸化物、アルミニウム酸化物およびセリウム酸化物、およびそれらの混合物である。使用され得る塩は、ケイ酸塩(タルク)、硫酸バリウムまたはステアリン酸亜鉛である。酸化物および塩は、スキンケア乳剤およびスキン保護乳剤および装飾化粧用の顔料の形態で既に使用されている。粒子は、100 nm未満、好適には5 nmと50 nmの間および特には15 nmと30 nmの間の平均直径を有するべきである。楕円状または幾つかの他の様式で球状より逸脱する形状を有する粒子を使用することもできるが、それらは球状を有し得る。また、顔料は、表面処理(すなわち、親水性化または疎水性化)がなされ得る。典型例は、コートされた二酸化チタン(例えば、二酸化チタン T 805 (Degussa)またはEusolex(登録商標) T2000 (Merck))である。適当な疎水性コーティング組成物は、特にケイ素であり、殊にはトリアルコキシオクチルシランまたはシメチコンである。好適には、マイクロ化酸化亜鉛を使用することが挙げられる。
UV吸収剤は、洗剤組成物中に5重量%までの量、好適には3重量%までの量、より好適には0.01〜2.0重量%および特には0.03〜1重量%で存在し得る。
好適に使用され得る安定剤のさらなるクラスは、蛍光染料のクラスである。それらとしては、4,4'-ジアミノ-2,2'-スチルベン二スルホン酸(フラボン酸)、4,4'-ジスチリルビフェニル、メチルウンベリフェロン、クマリン、ジヒドロキノリノン、1,3-ジアリールピラゾリン、ナフタルイミド、ベンゾオキサゾール系、ベンゾイソオキサゾール系およびベンズイミダゾール系、およびヘテロ環で置換されたピレン誘導体が挙げられる。これに関して特に重要なものは、ジアミノスチルベン誘導体のスルホン酸塩およびポリマーの蛍光物質である。
蛍光物質は、処方物中に5重量%までの量、好適には1重量%までの量、より好適には0.01〜0.5重量%および特には 0.03〜0.1重量%で存在し得る。
好適な実施態様において、上記安定剤は、任意の所望の混合物で使用される。安定剤は、40重量%までの量、好適には30重量%までの量、特に好適には0.01〜20重量%の量、特には0.02〜5重量%の量で使用される。
既に上記したように、本発明の分包された洗剤組成物は、包装が第一に水溶性であるように、第二に強固にシールされるように、すなわち、環境から隔離されるようにして提供され得る。2つの実施態様は、本発明にしたがって実現され得る:
例えば、容器がシールされ、洗剤組成物と反応しない少なくとも一つのガスを、より好適には、シールされた容器内の圧力全体が外圧を超える、さらに好適には、外圧を少なくとも1 mbar超える量で含むことは、本発明の好適な実施態様に対応する。本発明のこれらの分包のとりわけ好適な実施態様は、洗剤組成物と反応しない少なくとも一つのガスを、シールされた容器内の圧力全体が、外圧を少なくとも5 mbar、さらに好適には少なくとも10 mbar、最も好適には10 mbar〜50 mbarの範囲で超える量で含む。とりわけ、圧力全体が外圧を明確に超える好適な実施態様の場合、容器内において、特にフィルムポーチの視覚的外観を明確に改善することができる。対応するように包装された組成物は、高められた固有安定性を有し、強固に包装された「強力な」組成物の外観を与える。本発明に関連して、「外圧」は、容器の外側に作用する、特に容器が少なくとも一つのガスで充填された時点での、容器の環境側面への圧力をいう。
本発明によれば、容器は、一つのガスか、または複数のガスのいずれかを含み得る。実際には、好適には、それに関するより低いコストのため、容器を一つのガスで充填することが挙げられる。本発明の好適な洗剤組成物分包は、ガスとして、N2、希ガス、CO2、N2O、O2、H2、空気、炭化水素ガスの群から選ばれる少なくとも一つのガス、とりわけどこでも安価に入手できるN2を含む。当該ガスは、有利には、洗浄処方物の成分に対して不活性であり、したがって、本発明において、時々、「不活性ガス」という。
さらなる同様に好適な実施態様によれば、容器は、シールされ、および、水との反応に際して洗浄処方物と反応しないガスを放出する少なくとも一つの物質を、密閉容器内の圧力全体が上昇するような量で含む。特に有利な分包は、容器中に存在する少なくとも一つの物質が、水との反応に際して、少なくとも一つのガスを、密閉容器内の圧力全体が外圧を少なくとも1 mbar超える、好適には少なくとも5 mbar超える、より好適には外圧よりも5〜50 mbarの範囲にある値だけ高くなるような量で放出するものである。この実施態様は、ガスがシールされた容器中に存在する実施態様と比較して、その製造が大いに単純化される限り、特に有利である。なぜなら、湿気/水との接触に際してシールされた容器中に少なくとも一つのガスを産出する少なくとも一つの物質のみを添加する必要があるからである。さらに、容器に浸透するいかなる湿気も、取り上げられ、水と反応することができる物質により直ちに変換されるので、もはや洗剤組成物の成分の質を悪化させることはできない。また、考えられることは、器中の(少なくとも)一つのガスと、水と反応できる物質の両方が、当初から存在する、分包の混合形態である。
本発明の好適な実施態様において、水によってガスを放出する物質は、洗剤組成物の成分であり、(より一層好適には)洗剤組成物の成分と適合性の吸湿性物質である。好適には、本発明の液体洗剤組成物から切り離された、水溶性または水分散性容器中へのこのような物質の計量供給が挙げられる。この容器は、ガス放出物質が洗浄組成物と接触した後、好適にはほんの数秒、特には10秒以内にシールされる。次いで、ガスの放出が、大気圧を超える値に容器内の内部圧力を高めるので、上記利点が達成される。
このような物質の例としては、これは制限として解釈されるべきではないが、結合した過酸化水素を含有する物質、-O-O-基を含有する物質、-O-C-O-基を含有する物質、水素化物および炭化物の群から選ばれる物質が挙げられ、より好適には、過炭酸塩(より好適には、過炭酸ナトリウム)、過硫酸塩、過ホウ酸塩、過酸、MAMBH4〔式中、MAは、アルカリ金属(より好適には、LiまたはNa)(例えば、LiAlH4、NaBH4、NaAlH4)、およびMBは、BまたはAl、あるいはMI 2C2またはMIIC2(式中、MIは、一価金属およびMIIは、二価金属(例えば、CaC2)である〕の群から選ばれる物質が挙げられる。
容器についての好適な粒径、個々の成分量、好適なさらなる成分および好適なパラメーターに関しては、本発明の組成物について述べたものが、上記本発明の方法に同様に適用される。
Claims (13)
- 水溶性または水分散性容器中の分包された液体洗剤組成物であって、水性マトリックスとその中に分散した固体粒子を含み、分散した固体粒子の少なくとも70重量%が200 μm未満の粒径を有することを特徴とする、組成物。
- 分散した固体粒子の少なくとも50重量%、好適には少なくとも55重量%、より好適には少なくとも60重量%および特には少なくとも70重量%は、200 μm未満、好適には1 μmと200 μmの間、好適には5 μmと160 μmの間、より好適には7.5 μmと120 μmの間および特には10 μmと100 μmの間の粒径を有することを特徴とする、請求項1記載の分包された洗剤組成物。
- 液体洗剤組成物は、500〜50000 mPas、好適には1000〜10000 mPas、より好適には1200〜5000 mPasおよび特には1300〜3000 mPasの粘度(ブルックフィールド粘度計LVT-II、20 rpmおよび20℃、スピンドル3)を有することを特徴とする、請求項1および2のいずれかに記載の分包された洗剤組成物。
- 水性マトリックスは、いずれの場合にも洗剤組成物の総重量に基づいて、6重量%を超える、好適には10重量%と70重量%の間、より好適には20重量%と60重量%の間および特には30重量%と50重量%の間の含水量を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の分包された洗剤組成物。
- 非水溶媒を、いずれの場合にも組成物全体に基づいて、0.1〜70重量%、好適には0.5〜60重量%、より好適には1〜50重量%、さらに好適には2〜40重量%および特には2.5〜30重量%で含有し、好適な非水溶媒は、室温で液体の非イオン性界面活性剤、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコール、グリセロール、炭酸グリセロール、トリアセチン、エチレングリコール、プロピレングリコール、炭酸プロピレン、ヘキシレングリコール、エタノールおよびn-プロパノールおよび/またはイソプロパノールの群から選ばれることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の分包された洗剤組成物。
- 分散した固体粒子は、一以上の水溶性有機および/または無機塩、好適には水溶性ビルダー、より好適にはクエン酸塩および/またはリン酸塩、特にはリン酸アルカリ金属、特に好適には三リン酸五ナトリウムまたは三リン酸五カリウム(トリポリリン酸ナトリウムまたはトリポリリン酸カリウム)を含み、好適には、当該分散した固体を、いずれの場合にも組成物全体に基づいて、5〜70重量%、好適には10〜65重量%、より好適には15〜60重量%、さらに好適には20〜55重量%および特には25〜50重量%の量で含有する組成物であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の分包された洗剤組成物。
- 0.01〜5重量%、好適には0.02〜4重量%、より好適には0.05〜3重量%および特には0.1〜1.5重量%の増粘剤、好適には増粘剤ポリマーをさらに含有し、好適な増粘剤は、ヒドロキシエチルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルセルロースおよび/または多糖類(好適にはキサンタン)の群、ポリウレタンの群または変性ポリアクリレートの群からの増粘剤、特に好適には、式XVII
で示される増粘剤であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の分包された洗剤組成物。 - 水溶性または水分散性容器は、一以上の水溶性ポリマー、好適には、(アセタール化されてもよい)ポリビニルアルコール(PVAL)、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ゼラチン、セルロース、およびそれらの誘導体ならびにそれらの混合物の群からの材料を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の分包された洗剤組成物。
- 水溶性または水分散性容器は、加水分解度が70〜100 mol%、好適には80〜90 mol%、より好適には81〜89 mol%および特には82〜88 mol%であるポリビニルアルコールを含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の分包された洗剤組成物。
- 水溶性または水分散性容器は、分子量が10000〜100000 gmol-1、好適には11000〜90000 gmol-1、より好適には12000〜80000 gmol-1および特には13000〜70000 gmol-1の範囲にあるポリビニルアルコールを含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の分包された洗剤組成物。
- 水溶性または水分散性容器は、フィルムポーチであり、該フィルムが、1〜150 μm、好適には2〜100 μm、より好適には5〜75 μmおよび特には10〜50 μmの厚みを有することを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の分包された洗剤組成物。
- 水溶性または水分散性容器は、壁が50〜300 μm、好適には70〜200 μmおよび特には80〜150 μmの厚みを有する射出成形体または熱成形体を含むことを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の分包された洗剤組成物。
- 少なくとも一つの固体を、水性マトリックス中に分散させ、次いで、水溶性または水分散性容器中に包装することを含み、分散した固体粒子の少なくとも70重量%が200 μm未満の粒径を有することを特徴とする、分包された液体洗剤組成物の製造方法。
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