JP2005533615A - 閉塞スパイラル移植用デバイス - Google Patents

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    • A61B2017/1205Introduction devices
    • A61B2017/12054Details concerning the detachment of the occluding device from the introduction device
    • A61B2017/12063Details concerning the detachment of the occluding device from the introduction device electrolytically detachable

Abstract

カテーテル、前記カテーテル内で長さ方向に移動させることができる閉塞スパイラル、および少なくとも部分領域において前記閉塞スパイラルの長さを通過する、柔軟な縦長素子として構成される、前記閉塞スパイラルに取り付けられた少なくとも1つの補強手段を有してなる、閉塞スパイラルを体腔または血管内に移植するためのデバイスにおいて、前記補強手段が形状記憶特性をもつ材料を含むことを特徴とするデバイス。

Description

本発明は、カテーテル、カテーテル内を長さ方向に移動させることができる閉塞スパイラル、および少なくとも部分領域において閉塞スパイラルの長さを通過する柔軟な縦長の素子として構成される、閉塞スパイラルに取り付けられた少なくとも1つの補強手段を有してなる、体腔または血管内に閉塞スパイラルを移植するためのデバイスに関する。本発明はさらに、閉塞スパイラルに加えて、閉塞されるべき体腔または血管内に沈着させるための医用移植物にも関する。
動脈、静脈、ファローピウス管(卵管)のような体腔または血管、あるいは血管異常(例えば動脈瘤)の閉塞のための内血管手法の使用は、現在、既知の技術である。この点に関し、閉塞スパイラルは一般に、内血管誘導ワイヤを用いて、カテーテルにより、閉塞されるべき腔に導入されて沈着される。
配置に先立ち、移植されるべき閉塞スパイラルはカテーテルを用いて血管系を通して誘導され、閉塞スパイラルが目標位置に達すると、カテーテルから出されて閉塞されるべき領域に入れられる。理想的な場合には、引き続いてスパイラルが切り離される。しかし、位置決めが正しくないかまたは閉塞されるべき領域に対して閉塞スパイラルが大きすぎる場合には、その後の正しい位置決めまたは正しい寸法につくられた閉塞スパイラルの導入を可能にするため、スパイラルは位置変更されるかまたはカテーテル内に完全に引き込まれなければならない。血管系内でのそのような操作は、スパイラルの各部が引張応力または捩り応力の下で引き離され、よって非可逆的可塑性変形を受けるか、裂けるか、または壊れるであろうというリスクをはらんでおり、これは生命を脅かす塞栓症のリスクをもたらす。
そのようなリスクを最小限に抑えるため、閉塞スパイラルに柔軟な補強手段を取り付けることが特許文献1により知られている。このデバイスの欠点は、高分子材からなる補強手段が曲げ応力または引張強さに関して理想的ではないことである。したがって、このデバイスを用いると、捩り応力及び/または引張応力が大きすぎる場合に、やはり血管系内でスパイラルが裂ける可能性がある。
国際公開第98/17885号パンフレット
閉塞スパイラルの沈着における技術の現状にともなう問題点に鑑みれば、既知のデバイスに比較して患者に対する安全性が高められた、閉塞スパイラルの導入を可能にするデバイスを利用可能にするという課題が存在する。
上記課題は、本発明にしたがい、補強手段が形状記憶特性をもつ材料を含む、冒頭に述べたタイプのデバイスを用いることにより達成される。
“形状記憶”という用語は本明細書で扱われる技術分野の当業者には十分に知られており、機械的に誘起される形状記憶及び熱的に誘起される形状記憶のいずれをも含む。熱的または機械的形状記憶を示す材料は、熱的に誘起される形状記憶及び機械的に誘起される形状記憶をもつ材料であるとして、本発明の範囲内で形状記憶特性をもつ材料であると理解される。この点に関し、形状記憶特性をもつ有機材料及び合金のいずれをも材料として用いることができる。
そのような材料は、温度に依存して、かなり硬質な状態と非常に柔軟な状態の間を行き来して変化できる能力を示し、したがって転移状態も通過する。そのような材料は通常の材料よりかなり大きい曲げ応力または引張応力の下におくことができる。この点に関し、材料は、裂けを生じることなく、特に柔軟状態において、極めて高度に材料を曲げるかまたは引き伸ばすことができる。温度が高められた場合にのみ、材料は硬質状態に戻り、あらかじめ変形されている場合には形状変化がともなう。それぞれの場合において、閾温度は、当業者には一般に知られているように、材料の組成で制御することができる。
本発明の好ましい実施形態にしたがえば、補強手段は、形状記憶特性をもつ材料から実質的にまたは完全になる。
形状記憶特性をもつ材料を含めるかまたはそのような材料による補強手段の形成は、引張応力及び捻れ応力に関して高められた曲げ強さ及び高められた安定性を本発明にしたがうデバイスに付与する。
実用的実施形態にしたがえば、本発明にしたがうデバイスの補強手段は、補強手段がそれにかけて延びる閉塞スパイラルの部分領域より長くつくられる。補強手段の長さをそのようにすることにより、閉塞スパイラルにおける安定な取付けにもかかわらず、それほど硬質ではない構成も保証され、よって、外部効果がなければ、補強手段は閉塞スパイラルにおけるいかなる引張応力もさらされず、したがって高い安定性及び柔軟性が保証される。
形状記憶特性をもつ合金が補強手段の作成に用いられれば実用的である。そのような合金は温度誘起または応力誘起マルテンサイト型変態が可能な合金とすることができる。しかし、温度誘起及び応力誘起マルテンサイト型変態のいずれをも受けることができる合金が好ましい。チタン及びニッケルを含む合金が、また鉄または銅ベースの合金も、特に適する。
そのような形状記憶特性をもつ合金の使用により、一つには、閉塞スパイラルと補強手段の間の金属/金属結合をプラスチック/金属結合より容易につくり得るという利点が示される。チタン及びニッケルベースの合金にはさらに、機械加工特性が十分に研究されているという利点がある。
この点に関し、チタン/ニッケル合金は、温度に依存して、異なる結晶構造を示す。高温で存在する相はオーステナイトと称される。その原子配列は面心立方型であり、安定相を表す。低温において、そのような合金の原子は正方晶にひずんだ、体心立方配置で存在する。これはマルテンサイトと称される。温度変化の結果として得られるマルテンサイト相は、温度誘起マルテンサイト(TIM)とも称される。この点に関し、合金を選択して、一方の相から他方の相への転移(変態)がおこるであろう温度を決定することができ、変態は−100℃から100℃の範囲にかけておこり得る。
(臨界値以下への温度低下の結果としての)オーステナイトからマルテンサイトへの変態中に材料に外力が作用しなければ、巨視的形態変化は見られないであろう。マルテンサイト状態においては、コンポーネントを容易に変形させることができ、ほぼ8%までの形状変化を達成することが可能である。材料が臨界閾温度(変態温度)より低い温度にとどまる限り、変形は安定である。しかし、変形した材料が加熱されて温度が変態温度より高くなると、元の形状が回復される。異なる周囲温度により制御される、この温度誘起マルテンサイト型形状記憶は熱的形状記憶とも称される。
熱的形状記憶とは別に、合金は、応力誘起マルテンサイト(SIM)相になる合金に基づく、機械的形状記憶(超弾性)ももつことができる。ある合金組成を選択することで当業者により容易に調節され得る、ある温度範囲において、マルテンサイト相への転移は外力の効果によっても機械的に誘起され得る(応力誘起マルテンサイト)。この態様において、10%までの拡大値を達成することができる。材料がマルテンサイトからオーステナイトへの変態の閾温度より高い温度にとどまれば、材料はオーステナイト相に復帰し、逆変形がおこるであろう。
しかし、マルテンサイトからオーステナイトへの熱的変態は、厳密に限定された温度値をこえないある温度範囲内でおこり、よって材料構造に転移相がある。さて、この中間範囲における温度で機械適応力が取り除かれると、部分的な、オーステナイトへの応力誘起逆変態、したがって部分的逆変形がおこるであろう。温度が上昇したときにのみ、オーステナイト相への完全な変態がおこる。この場合、応力誘起相変態と温度誘起相変態が併せて存在する。
マルテンサイト状態にある(すなわち、温度誘起マルテンサイト状態及び/または応力誘起マルテンサイト状態にある)そのような合金が耐え得る特に高い引張応力のため、補強手段の作成に用いられる材料は、補強手段が応力誘起マルテンサイト及び/または温度誘起マルテンサイトの形態でカテーテル内にあり、閉塞されるべき血管系または動脈瘤に導入されると、カテーテルにより加えられる力の除去及び/または周囲温度の上昇の結果、少なくともある程度、オーステナイトに変態し、よって安定な態様で動脈瘤を埋めるように、選ばれることが好ましい。この点に関し、状況に応じて、マイクロカテーテルから押し出されたときに、純粋な応力誘起変態または純粋な温度誘起変態を受けるか、あるいは混合された変態を受ける合金を用いることが実用的であり得る。
身体内で熱誘起形状記憶を利用するには+35℃と+38℃の間の変態温度をもつ合金が特に適している。身体内で応力誘起形状記憶を利用するには−15℃と+38℃の間、特に−15℃と+20℃の間の変態温度をもつ合金が特に適している。ただし、当業者には身体内で形状記憶を誘起するに特に適する変態温度が十分に知られている。
実用的実施形態にしたがえば、補強手段は金属ワイヤとして構成される。この実施形態は、ワイヤは非常に低費用であり、閉塞スパイラルに両端で容易に取り付け得るという利点を有する。
補強手段が予備成形される実施形態は特に実用的である。ここで、補強手段をバネまたはスパイラル、好ましくは渦巻きバネまたはヘリカルスパイラルの形状に予備成形することが特に実用的である。この実施形態は、バネまたはスパイラルとして構成される補強手段は、いかなる非可逆的拡大もおこることなく、初めに弾性的に変形されるから、特に引張強さを示す。バネまたはスパイラルの弾性変形限界をこえると、次いで熱的形状記憶及び/または超弾性特性をもつ材料の高い柔軟性が効力を発揮し、よって閉塞スパイラルの裂けを防止するための二重の保護が存在する。
閉塞スパイラルの遠先端は血管への導入中に特に大きな応力を受けるから、補強手段が遠先端セグメントまで延び、強固に、言い換えればはずれないように、先端セグメントに連結されていれば実用的である。この点に関し、補強手段は、先端セグメントから、閉塞スパイラルの部分領域にかけて、あるいは全長にわたって延びることができる。
補強手段がそれにわたって延びる閉塞スパイラルの領域より長い場合には特に、閉塞スパイラルが数100mmもの長さを有していようとも、易動性及び柔軟性を全く失わずに、閉塞スパイラルの近端から遠端まで完全に延びることが可能である。これにより、カテーテルまたは血管内における制御性及び易動性を全く失わずに、裂けに対して閉塞スパイラル全体を補強することができる。
本発明にしたがうデバイスの別の実用的実施形態にしたがえば、閉塞スパイラルの近端及び/または遠端に向かって、閉塞スパイラルを形成するワイヤが細くなり、及び/または補強手段が細くなる。補強手段が細くなる場合には、補強手段がワイヤとして構成される本発明にしたがうデバイスの実施形態が特に適している。
近端方向に向かう細化は、閉塞スパイラルの最後の一巻きが動脈瘤に導入されるときには、動脈瘤が既に1つまたは複数の閉塞スパイラルの第1の長さから生じる大きな応力の下にあるという事実を考慮している。発明者等による実験では、最後のセグメントの導入に動脈瘤壁の裂開がともなうリスクを、近端領域、言い換えれば、最後に導入される領域の細化が最小限に抑えることが示された。遠端(言い換えれば、初めに動脈瘤に導入されるセグメント)方向における補強手段またはワイヤの細化により、この場合には閉塞スパイラルの先端が特に柔軟であるから、創傷性が最小限に抑えられた処置方法が可能になる。ワイヤ寸法については、0.02mmと0.2mmの間、特に0.03mmと0.1mmの間の直径が、特に適している。それでも十分な引張強さを示すためには、細化の結果の直径は細くとも0.01mmであり、好ましくは0.03mm以上とすべきである。
補強手段は基本的に閉塞スパイラルに直接連結することができるが、間接的に連結することもできる。この点に関し、補強手段が連結手段を用いて閉塞スパイラルに間接的に連結されれば実用的である。補強手段及び閉塞スパイラルに強固に連結される小スパイラルが連結手段として用いられる実施形態が特に実用的である。この実施形態は、従来の閉塞スパイラルを作成に用いることができ、補強手段及び補強手段の末端に取り付けられる少なくとも2つの小スパイラルの組合せが従来方法を用いて閉塞スパイラルに挿入されて連結されるから、特に低費用である。
この点に関し、溶接、半田付け、接着または機械的(すなわち、非正ロック及び/または正ロック)結合方法のような、当業者には十分知られている手段が、小スパイラルの閉塞スパイラル及び補強手段のそれぞれとの連結に適している。
補強手段の作成に形状記憶特性をもつ有機材料を用いる場合、機械的連結または接着が特に実現可能である。他方で、形状記憶特性をもつ合金を用いる場合には、上に挙げた連結方法の全てが基本的に適している。この点に関し、機械的結合方法(すなわち、非正ロック及び/または正ロック連結)が特に好ましい。
本発明の好ましい実施形態にしたがえば、小スパイラル及び閉塞スパイラルは同じ材料からつくられる。白金及び白金合金(特にPt−Ir合金)が、小スパイラル及び閉塞スパイラルの形成に特に適している。これらは、血管系への導入中の創傷形成レベルが低いために、閉塞スパイラルの作成の多くの場合において、閉塞スパイラルの作成に用いられる材料である。さらに、この実施形態において、小スパイラルは、溶接を用いて、特に安定な態様で閉塞スパイラルに連結することができる。
この点に関し、補強手段がチタン及びニッケルを含む合金からなっていれば、そのような合金の挙動は技術上十分に知られているから、特に実用的である。
別の好ましい実施形態にしたがえば、閉塞スパイラルは小スパイラルとして構成される。カテーテルから動脈瘤内への放出後に閉塞スパイラルがとる重なり構造をつくるために閉塞スパイラルが補助的に予備成形されれば特に実用的である。この実施形態は動脈瘤の塞栓形成に特によく適している。
さらに、補強手段自体が、2次元または3次元構造をつくるため、好ましくはヘリカルコイルまたはバスケット様構造も形成するために、予備成形されれば実用的となり得る。この実施形態において、補強手段は閉塞スパイラルによる2次元または3次元構造の条件を支持する。この点に関し、そのような構造を形成する目的には、閉塞スパイラルではなく、補強手段だけが予備成形され、閉塞スパイラルも補強手段によりあらかじめ定められた形状をとらされるように、予備成形された構造に達するまで補強手段により加えられる力が十分に大きいことで十分な可能性がある。
この点に関し、補強手段が、重なり合う2次元または3次元構造をつくるために変形された、バネまたはスパイラルとして、特に渦巻きバネまたはヘリカルスパイラルとして構成されれば、特に実用的であり得る。
本発明にしたがうデバイスの特に好ましい実施形態によれば、補強手段は予備成形され、好ましくは、少なくともある程度は応力誘起マルテンサイトの状態でカテーテル内にある。カテーテルから押し出されると、機械的応力の除去及び/または血流内における温度上昇のため、補強手段は予備成形された構造をとり、例えば3次元ヘリカル構造またはバスケット構造を形成する。
別の実用的実施形態において、閉塞スパイラルは互いに距離を置いて配置された1つまたはそれより多くの電解腐食性部分を有し、よって、電気絶縁性カテーテル及び電圧源を体液と接触している陰極とともに接続して、電解腐食により、寸法を変えることができる、1つまたはそれより多くの長さに切り離すことができる。閉塞スパイラルの電解切離しは当業者に十分に知られており、技術上既知の閉塞スパイラルを切り離すための他の手段と比較すると、実用性、安全性及び費用効果に関して多くの利点を示す。
この点に関し、閉塞スパイラルが複数の電解腐食性部分を有し、これらの部分の間に配置されるセグメントのそれぞれに、好ましくはそれぞれのセグメントの一端から他端まで延びて、補強手段が配置されれば、特に実用的である。この実施形態により、寸法を変えることができる長さの閉塞スパイラルを沈着させることが可能になり、同時に、電解腐食性部分の間に配置される個々のセグメントのそれぞれを補強することにより閉塞スパイラルの裂けに対する最大限の補強効果が保証される。
特に実用的な実施形態にしたがえば、閉塞スパイラルのそれぞれのセグメントは、入れ子にされる、直径が異なる少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つの小スパイラルによって形成され、それぞれの場合において、近端または遠端で電解腐食性部分に隣接するスパイラルがその部分と強固に連結される。個々のコンポーネントからつくられる、この実施形態は特に低費用で作成される。この点に関し、補強手段は小スパイラルの内の1つに取り付けられるか、あるいは小スパイラルに強固に連結される(自体が例えば小スパイラルとして構成される)連結手段を用いて、間接的に小スパイラルに取り付けられる。
さらに、誘導ワイヤとして構成される挿入補助具が近端方向で閉塞スパイラルに続く実施形態が実用的である。
本発明にしたがうデバイスは、獣医学的医療処置または人間の医療処置、特に、頭蓋内動脈瘤、後天性または先天性の動静脈血管異常及び/またはフィステルの内血管処置、あるいは凝塊形成による腫瘍塞栓形成での使用が目的とされることが好ましい。
本発明は上述したような閉塞スパイラルに関し、さらに、上記説明にしたがう、少なくとも1つの補強手段を有し、沈着させ得る閉塞スパイラルの部分領域を備える医用移植物にも関する。
以下で、図面に示される例示的実施形態を用いて、本発明をさらに詳細に説明する。
図1において、参照数字1は電気絶縁性カテーテル、特に柔軟構造マイクロカテーテルを指す。ステンレス鋼でつくられる電解腐食性部分2が設けられた、白金/イリジウム合金製の小スパイラルとして構成される閉塞スパイラル3が、溶接法を用いて閉塞スパイラル3に取り付けられる誘導ワイヤ4を用いて、血管系に押し込まれ、マイクロカテーテル1から押し出される。
相異なる材料を溶接することでつくられる、誘導ワイヤ4と小スパイラル3の間の連結は小スパイラル3の電解切離しのための連結ではないから、特に安定であるように構成される。一方では誘導ワイヤを形成し、他方では閉塞スパイラルを形成するための、耐蝕性ステンレス鋼及び白金合金のそれぞれの使用は、ステンレス鋼に含有されるニッケルが溶接中に白金との非常に滑らかで安定な結合をつくるから、この点に関して特に有利である。
閉塞スパイラル3はセグメント5を有し、セグメント5は電解により切り離すことができ、セグメント5の近端に配置される電解腐食性部分2に相異なる材料の溶接により連結される。セグメントの近端において、セグメントは、セグメントに続く電解腐食性部分2に溶接法によって連結される、直径の小さい第1の小スパイラル6を有し、小スパイラル6の遠端において、小スパイラル6は直径が中間の別の小スパイラル7に連結される。直径が中間のこの小スパイラル7は第1の小スパイラル6の一部を囲んでおり、やはり溶接法によって第1の小スパイラル6に連結される。最後に、長さが最大で直径が最も大きく、ニッケル/チタンでつくられる補強ワイヤ9が中を通って延びることができる、第3の小スパイラル8が第2の小スパイラル7を囲んでいる。
ワイヤ9は、両端で、白金/イリジウム合金からなる連結手段10に、それぞれの場合において、相異なる材料の溶接により取り付けられる。補強ワイヤ9の両端に取り付けられる2つの連結手段も、それぞれの場合において、それぞれのセグメントの第2の小スパイラル7に強固に溶接される近端小スパイラル10'、及び遠端小スパイラル10”として構成される。補強ワイヤは、補強ワイヤが通過するセグメント5の長さより補強ワイヤの長さが大きくなるような寸法につくられる。このような構成に基づけば、小スパイラルとして構成される閉塞スパイラル3は特に柔軟であり、同時に、曲げ応力及び捻れ応力に耐える。
補強手段9を形成するワイヤはほぼ0.03から0.05mmの平均直径を有し、それぞれの場合において、初めに動脈瘤に押し込まれる閉塞スパイラルの領域が、引き続く近端領域により、既に充満過程にある動脈瘤に近端領域が過剰に大きい力を加えない態様でのみ充満される、安定構造を形成するように、ワイヤの近端において(すなわち誘導ワイヤに向かって)細くなっている。この実施形態により、動脈瘤に最後に導入される閉塞スパイラル3の近端領域による血管壁裂開のリスクが最小限に抑えられる。閉塞スパイラルの遠先端11は、動脈瘤の創傷形成のリスクを最小限に抑えるために、丸められる。内部で、先端11は、先端11及び閉塞スパイラル3の隣接領域が閉塞スパイラル3の近端側の残り部分から折り取られるかまたはもぎ取られたとしても、先端11が血流に入り込み、そこで塞栓症を引き起こす可能性はないであろうように、連結手段としてはたらく遠端小スパイラル10”に溶接法により強固に連結される。
図2は漿果状動脈瘤12内に配置された閉塞スパイラル3の縦断面図を示す。マイクロカテーテル1から離れた後に二次コイル13を形成する、小スパイラル3の動脈瘤12への導入は、マイクロカテーテル1の長さ方向の軸に沿って遠端方向に行われる、誘導補助具4の移動によって行われる。二次コイル13の形成は、この場合は、同時に、閉塞スパイラル3の整形に寄与する、補強ワイヤ9によって保証される。チタン/イリジウム合金からなる補強ワイヤ9は、重なり合う2次元または3次元構造をつくるために補助的に予備成形される、バネとして構成される。
閉塞スパイラルがカテーテル内に配置されると、補強ワイヤはもはや重なり構造をとることができないから、応力誘起マルテンサイト型変態がおこる。閉塞スパイラルがマイクロカテーテルから押し出されると、機械的応力の除去がおこり、周囲温度が体温まで若干上昇する。これらの影響の結果として、補強ワイヤは、一部は応力に誘起され、一部は温度に誘起される、変態を受けて、オーステナイト相に転移する。したがって、血流への閉塞スパイラルの導入時に、補強ワイヤの超弾性変態と温度誘起変態の組合せがおこる。この点に関し、補強ワイヤの材料の微細構造は変態を受けるが、補強ワイヤは形状変化しか受けない。補強ワイヤは重なり構造に回復する。補強ワイヤの形状変化の結果、閉塞スパイラルは、補強ワイヤの力の効果の下で、あらかじめ定められた2次元または3次元構造をとる。
誘導ワイヤ4及び閉塞スパイラル2はマイクロカテーテル1内を長さ方向に移動することができるから、それぞれの場合において、満たされるべき腔の容積に個別に適合される閉塞スパイラル3の長さが、その腔に導入される。引き続いて、電圧源14,身体表面に配置される陰極15及び、陽極としてはたらく、閉塞されるべき動脈瘤12内に配置される閉塞スパイラル3を用いて、電圧が0.1分間から20分間印加される。このようにして、血液内に配置される閉塞スパイラル部分の、カテーテルの遠端に最も近い電解腐食性部分2における電解切離しが起発される。図2は、マイクロカテーテル1の遠端の最も近くに配置された電解腐食性部分2が既に電解腐食されている閉塞スパイラルを示す。
本発明にしたがうデバイスの長さ方向断面を、数倍に拡大した側面図で示す 漿果状動脈瘤内に配置された閉塞スパイラルの数倍に拡大した縦断面図を、関係するデバイスとともに示す
符号の説明
1 マイクロカテーテル
2 電解腐食性部分
3 閉塞スパイラル
4 誘導ワイヤ
5 セグメント
6,7,8 小スパイラル
9 補強ワイヤ
10',10” 連結手段
11 閉塞スパイラル先端
12 漿果状動脈瘤
13 二次コイル
14 電圧源
15 陰極

Claims (27)

  1. カテーテル、前記カテーテル内で長さ方向に移動させることができる閉塞スパイラル、および少なくとも部分領域において前記閉塞スパイラルの長さを通過する、柔軟な縦長素子として構成される、前記閉塞スパイラルに取り付けられた少なくとも1つの補強手段を有してなる、閉塞スパイラルを体腔または血管内に移植するためのデバイスにおいて、前記補強手段が形状記憶特性をもつ材料を含むことを特徴とするデバイス。
  2. 前記補強手段が、形状記憶特性を有する材料から実質的になることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記補強手段がそれにわたって延びる前記閉塞スパイラルの前記部分領域より前記補強手段が長くつくられていることを特徴とする請求項1または2に記載のデバイス。
  4. 前記材料が温度誘起マルテンサイト型変態を受けることができる合金であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のデバイス。
  5. 前記合金が応力誘起マルテンサイト型変態を受け得る能力を示すことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のデバイス。
  6. 前記合金がチタン及びニッケルを含む合金、鉄ベース合金または銅ベース合金であることを特徴とする請求項4または5に記載のデバイス。
  7. 前記補強手段がワイヤであることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載のデバイス。
  8. 前記補強手段が、前記閉塞スパイラルの遠先端セグメントまで延び、前記補強手段の一端が前記セグメントに強固に連結されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のデバイス。
  9. 前記閉塞スパイラルを形成する前記ワイヤが前記閉塞スパイラルの近端及び/または遠端に向かって細くなっていくことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のデバイス。
  10. 前記補強手段が前記補強手段の近端及び/または遠端に向かって細くなっていくことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のデバイス。
  11. 前記補強手段が、前記補強手段及び前記閉塞スパイラルに強固に連結される、小スパイラルによって前記閉塞スパイラルに取り付けられることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のデバイス。
  12. 前記小スパイラルと前記閉塞スパイラル及び/または前記補強手段の間の前記連結が、溶接、半田付け、接着または機械的連結、特に非正ロック及び/または正ロック連結により達成されることを特徴とする請求項11に記載のデバイス。
  13. 前記小スパイラルが前記閉塞スパイラルと同じ材料でつくられることを特徴とする請求項11または12に記載のデバイス。
  14. 前記小スパイラル及び前記閉塞スパイラルを形成する前記材料が白金または白金合金であることを特徴とする請求項13に記載のデバイス。
  15. 前記閉塞スパイラルが小スパイラルとして構成されることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載のデバイス。
  16. 前記補強手段が予備成形されていることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載のデバイス。
  17. 前記補強手段がスパイラルまたはバネ、特に好ましくは、ヘリカルスパイラルまたは渦巻きバネに予備成形されていることを特徴とする請求項16に記載のデバイス。
  18. 前記閉塞スパイラルが重なり構造、好ましくは二次コイルまたはかご様構造をつくるように予備成形されていることを特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載のデバイス。
  19. 前記予備成形された補強手段が体温において温度誘起マルテンサイト型変態を受ける能力を示すことを特徴とする請求項16から18のいずれか1項に記載のデバイス。
  20. 前記予備成形された補強手段が前記カテーテル内で引き伸ばされ、マルテンサイト相で存在し、前記予備成形された補強手段は、血管系または動脈瘤内におかれると、少なくともある程度の応力誘起マルテンサイト型変態を受け、元の予備成形された形状をとることを特徴とする請求項16から19のいずれか1項に記載のデバイス。
  21. 前記閉塞スパイラルが互いに距離を置いて配置された1つまたはそれより多くの電解腐食性部分を有し、電気絶縁性カテーテル、電圧源及び、体液に接触すると、電解過程により前記閉塞スパイラルを1つまたはそれより多くの寸法可変の長さへの切離しを可能にする陰極もそなえることを特徴とする請求項1から20のいずれか1項に記載のデバイス。
  22. 前記閉塞スパイラルが複数の電解腐食性部分を有し、前記補強手段が、それぞれの場合において、前記電解腐食性部分の間に配置される前記閉塞スパイラルのそれぞれのセグメントに、好ましくは前記セグメントのそれぞれの一端から他端まで延びて、配置されることを特徴とする請求項20に記載のデバイス。
  23. 前記閉塞スパイラルの前記セグメントのそれぞれが、入れ子にされる、直径が異なる少なくとも2つ、好ましくは3つの小スパイラルで形成され、前記電解腐食性部分に、近端または遠端で、隣接する前記小スパイラルが、それぞれの場合において、前記電解腐食性部分に強固に連結されることを特徴とする請求項22に記載のデバイス。
  24. 誘導ワイヤとして構成される挿入補助具が近端方向に続くことを特徴とする請求項1から23のいずれか1項に記載のデバイス。
  25. 人間の医療処置または獣医学的医療処置において、好ましくは塞栓形成に、使用するためのデバイスであることを特徴とする請求項1から24のいずれか1項に記載のデバイス。
  26. 請求項1から25のいずれか1項に記載の閉塞スパイラル。
  27. 補強手段を有する、請求項26に記載の閉塞スパイラルの少なくとも1つの沈着可能な部分領域を有してなることを特徴とする医用移植物。
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