JP2005531298A - 軟骨の欠損を修復するための再分化細胞 - Google Patents

軟骨の欠損を修復するための再分化細胞 Download PDF

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Abstract

少なくとも一つの軟骨細胞特性を示す再分化された皮膚線維芽細胞。細胞の再分化を誘発するために、プロテオグリカンが用いられる。いくつかの実施形態においては、細胞は、少なくとも一つの軟骨プロテオグリカンマーカーを発現する。プロテオグリカンはアグレカンを有し、細胞は、軟骨形成系統に沿って線維芽細胞から分化できる。線維芽細胞中における軟骨発生を誘発する方法は、ペルレカン以外の少なくとも一つの軟骨由来のプロテオグリカンを有する表面上で線維芽細胞を培養する段階を有する。三次元骨格がプロテオグリカンで塗布され、線維芽細胞が接種されることができる。線維芽細胞は、培養に先立って、少なくとも一つの軟骨形成成長因子又はサイトカインに接触させられる。

Description

連邦政府によって支援された研究又は開発に関する陳述
適用なし
発明の分野
本発明は、一般的に、軟骨損傷又は欠損の修復に関する。さらに詳細には、本発明は、移植可能な軟骨様生成物の製造のための組成物及び方法に関する。さらにより詳細には、本発明は、軟骨マトリックスプロテオグリカン上での線維芽細胞のインビトロ再分化を用いているそうした生成物の生成に関する。
関連技術の説明
関節軟骨は低摩擦の耐久性物質であり、動物関節に存在する。軟骨は、関節内部で機械力を分配し、下層の骨を保護する。軟骨はこの重要な機能にもかかわらず無血管性で、従って、外傷又は病理に応答して適切にそれ自体を実質的に治癒又は修復することができない。関節軟骨に対する損傷、特に、膝関節に対する損傷がよく見られる。軟骨は治癒しないので、損傷が残る傾向があり、あるいは、時間経過とともに拡がることすらある。したがって、引き裂かれたり傷害を受けた関節軟骨を修復できる技術又は組成物に対する必要性が依然として存在する。
関節軟骨は細胞外マトリックス中に分散された軟骨細胞から構成されている。軟骨細胞は、マトリックを生成し保持することを専門に行う細胞である。しかし、軟骨細胞はマトリックス中に希薄状態で分散されており、マトリックスの再形成又はそれに対する損傷を修復するだけの十分な量で存在していない。同様に、血管系からの細胞移動が純粋な軟骨損傷では起こらず、外部からの修復は臨床的に意味をなさない。
関節軟骨の物理的性質は、主に、II型コラーゲンとアグレカン(aggrecan)の分子構造の結果であり、それらは、ヒアルロナン及びIX型コラーゲンとともに、細胞外マトリックスの成分である。II型コラーゲンは、組織に高引張強度及び引裂き強度を付与する三次元ネットワークすなわちメッシュを形成する。アグレカンは大きい親水性分子であり、何千というユニットを含む複合体に凝集できる。アグレカン分子は、多数の硫酸及びカルボン酸基を有するグリコサミノグリカン鎖(glycosaminoglycan chains)を含む。軟骨においては、アグレカン複合体はコラーゲンネットワーク内に捕獲されている。
自然の修復機構が不十分なので、研究者らは軟骨組織の生成に対してさまざまなインビトロ方法を提供してきた。これらは、一般的には、培養細胞(軟骨細胞又は多能性幹細胞)を生物学的又は合成骨格に接種することを含む。これらの方法における根本的問題は、培養又は接種用の好適な細胞が不足していることである。
例えば、間葉幹細胞は多能性であり、組織工学(tissue engineering)及び再生の分野で有望と見なされてきた。これらの細胞は、骨髄、脂肪吸引処理廃棄物及び膝蓋骨脂肪パッドのような種々の成熟細胞から単離されると、種々の新しい細胞タイプを生成できる。これらの分化経路は時間とともに明らかとなってきており、得ることができる細胞タイプの種類がますます拡がってきている。骨髄幹細胞は幹細胞の中でも最も特徴的なものであるが、それらは簡単には得られず、骨髄単離物群を低百分率でしか含んでいない。体の他の部分の修復に使用するために脂肪を除去することに異議を唱える人はほとんどいないであろうが、その手法は侵襲的である。膝蓋骨脂肪パッド細胞の採取は関節鏡法を用いて実施できるが、それもまた侵襲的手法であり、少数の細胞しか得られない。したがって、幹細胞の種類よりもそれらの入手に伴う現時点での問題のほうが深刻である。これまでの手法の大きな欠点は、(1)軟骨細胞又は多能性幹細胞の入手が限定されていること、及び(2)軟骨細胞表現型の獲得又は保持の難しさである。
フレンチ外(French et al.)(J. Cell Biol.(1999)145:1103-1115)によって実証されたことは、種々の他のマトリックス上ではなくプロテオグリカンペルレカン上において増殖した多能性10T1/2マウス胚線維芽細胞が胚軟骨性濃縮物に類似した高密度の結節の広範囲形成を刺激するということである。それらの研究では、ペルレカンが軟骨形成のマーカーのみならず、インビトロにおける軟骨形成性分化の強力な賦活剤であることが見出された。他の細胞外マトリックス分子及びグリコサミノグリカンは、分化誘発ができなかった。また、ヒト線維芽細胞がペルレカン塗布表面に付着せず、又はその上で分化しないことも見出された。しかし、ヒト軟骨細胞は、ペルレカン塗布表面上で培養すると、インビトロにおけるそれらの分化形態を保持した。
組織再生に使用するための理想的細胞を特徴付けようとするならば、それは、迅速に増殖し、患者から容易に入手でき、所望の組織の模倣物が生成されるように、分化状態で保持できるような細胞であろう。軟骨様組織生成のために今日までに提案された技術のいずれもが完全に満足なものではないので、これらの所望の特性を有する細胞を用いて、十分な数の軟骨細胞を生成させるために使用できる技術が必要とされている。体内で関節軟骨として機能できる移植可能な人工組織構成物が、医学界において特に必要とされている。
米国特許第6,133,230号明細書 French et al., J. Cell Biol.(1999)145:1103-1115 Yang et al., Matrix Biology, 1998, Vol 16, No. 9, 541-561 Glowacki et al., Materials Science and Engineering, 1998, Vol. C6, No. 4, 199-203
発明の概要
本発明は、組織工学用の幹細胞使用に関連する障害を回避している。同時に、軟骨修復のための細胞源として多量であるが十分に分化した線維芽細胞を利用している。ここに記載された方法は、既に分化した細胞を必要に応じて軟骨細胞に再分化させることができる。さらに詳細には、本発明は、線維芽細胞又は他の分化細胞が軟骨マトリックスタンパク質存在下で培養され、それによって、軟骨細胞に再分化される技術を提供する。新たに形成された軟骨細胞は十分に機能性であり、軟骨細胞に特徴的なアグレカン及び他の生化学物質を生成する。したがって、本発明は、損傷又は傷害を受けた軟骨の効果的な修復及び置換を可能にするだけの十分な活性を有する軟骨細胞を多数生成させるための技術を提供する。
特定の実施形態では、分化した線維芽細胞が軟骨様挙動を示すのを補助し、したがって、関節軟骨に特異的な細胞外マトリックス成分を生成するのを補助するための生物活性物質としてのアグレカンの使用を伴う。
ある実施形態においては、ペルレカン以外のプロテオグリカンがその細胞の再分化を誘発するために使用される時、再分化された線維芽細胞が軟骨細胞の少なくともひとつの特性を示す。軟骨細胞に再分化されるこの分化細胞は皮膚線維芽細胞であってもよい。再分化細胞によって発現される軟骨細胞の特性はII型コラーゲン及び/又は前記II型コラーゲンをコードするmRNAの発現である。軟骨細胞の特性は、少なくともひとつの軟骨プロテオグリカンのマーカーの発現を有し、特に、グリコサミノグリカンを有する。プロテオグリカンは、好ましくは、アグレカンを有する。本細胞は、軟骨形成系統に沿って分化すると考えられている。本発明により再分化した細胞は、軟骨欠損又は障害の治療のための組成物を形成するのに使用でき、これらは、いくつかの場合において、三次元構造を有する。また、本発明により再分化した細胞は、軟骨欠損の治療用のキットの一部を形成できる。細胞は、このような治療を必要としている個人に対して、同種異系(allogenic)でも自系(autologous)でもよい。
本発明の再分化細胞製造の好適な方法は、ペルレカン以外のプロテオグリカンが塗布された表面において細胞を培養する段階を有する。細胞は、軟骨細胞を含む皮膚線維芽細胞又は他の分化細胞である。必要に応じて、三次元の骨格がプロテオグリカンで塗布され、線維芽細胞で接種されることができる。プロテオグリカンは、好ましくは、アグレカンである。その方法は、線維芽細胞をIGF−1のような少なくとも一つの成長因子又はサイトカインによって処理する段階を含むことができる。
本発明の用途に適した分化細胞は、線維芽細胞、筋肉細胞、脂肪細胞、腱細胞、靭帯細胞及び軟骨細胞を含む。
本発明は、従来のデバイスのさまざまな問題を克服するくとを可能にする特徴及び利点の組み合わせを有する。上記のさまざまな特徴ならびに他の特性は、当業者にとっては、下記の本発明の好ましい実施形態の詳細な説明を読むとともに添付の図面を参照することによって容易に明らかになるであろう。
本発明の好適な実施形態をさらに詳細に説明するため、添付図面が参照される。
好ましい実施形態の詳細な説明
本発明は、分化細胞の軟骨組織への分化を誘発させる軟骨再生及び修復技術、このような分化細胞を含む生成物、及びこのような産物を用いて軟骨病巣又は欠損を修復する方法を提供する。最初に図1について述べると、線維芽細胞を軟骨様細胞に変換するため、及び関節軟骨の欠損の修復に使用するための移植可能な人工組織構成物(implantable tissue engineered construct)を形成するプロセスの流れ図を示している。基本的方法は、(a)細胞を付着させて増殖させるための基質を準備する段階、(b)基質を一つ以上のプロテオグリカンで塗布する段階、(c)塗布された基質に前駆細胞又は始原細胞、好ましくは、ヒト包皮のような皮膚線維芽細胞を接種する段階、及び(d)前駆体細胞を軟骨細胞に分化させる段階を含む。これらの段階は、必要に応じて、骨格上で実施可能であり、さらに、単一又は複数のプロテオグリカンは、表面塗布物の代わりに、又は表面塗布物として存在することに加えて骨格又は基質に取り込まれる。このようにして形成された軟骨細胞及びそれらの細胞によって分泌された関連細胞外マトリックスは採取され、人工組織軟骨(tissue-engineered cartilage)として移植できる(例えば、関節軟骨欠損の表面を再形成する)。
このプロセスは、骨格のような三次元の構造上又は培養皿のような二次元の環境で実施できる。両実施形態とも下記で詳細に検討される。三次元の人工組織構成物を形成するための好ましいプロセスは、好ましくは、以下の段階を含む。
(a)適切な骨格物質(十分な機械的強度を有し、適当な生物活性物質又は成長因子、好ましくは、少なくとも一つのプロテオグリカンを含む)を得る段階。
(b)骨格に対して軟骨形成細胞、好ましくは、皮膚線維芽細胞を接種する段階。
(c)接種された骨格をバイオリアクター中で培養する段階。この段階は、その構成体を所望の人工組織構成物の形成を促進する条件下(たとえば、静水圧、直接圧縮又は他の生物機械的バイオリアクター効果を含む機械的刺激、及び望ましい生化学及び栄養運搬条件下)におきながら行われる。
(d)軟骨欠損を得られた人工組織構成物と外科的に置換する段階。
選択的な予備段階として、所望の組織にいっそう近似する人工組織軟骨の提供を可能にするように、天然の関節軟骨の特徴(たとえば、生物機械的、生化学的及び細胞的な特徴)を決定する段階を含む。
図2Aは、培養開始時における代表的な細胞接種骨格を示した顕微鏡写真である。図2Bは、6週間の培養後における同一構造を示している。図2Aにおいて、骨格は清浄かつ明確である。2番目の図においては、骨格上に細胞結節が見え、骨格周りの細胞の構造がゆるいことがわかる。6週後、細胞が増殖し、前軟骨性構造、すなわち、結節(すなわち、凝集物)を形成した。さらに、試験により、6週後において、細胞がECMを生成していることが確認される。この構成物を形成するために使用された材料及び方法が、下記において、さらに詳細に説明される。
上記の三次元の構成物に加えて、軟骨修復用の他の極めて望ましい生成物が下記で例示されるような二次元の培養条件下で調製される。
基質
組織培養細胞のための基質としての用途に適した材料は、限定的ではないが、ポリマー;生分解性ポリマー;ハイドロゲル、セラミックス、複合体及びコラーゲンのような天然材料を含む。インビトロでの再分化のためには、基質は標準的な組織培養皿と同程度に簡素化することもできる。他の実施形態、例えば、移植可能な人工組織デバイスを提供することが望ましいような場合においては、基質は、所望の最終形状を有する三次元の骨格として予め形成されてもよいし、細胞が図1に示されるようなバイオリアクター中で増殖している間に形成されてもよい。骨格は、多孔性又は非多孔性の構造を有し、好ましくは、生分解性ポリマーである。骨格材料は、それに加えられるであろう負荷及びストレスに耐えるだけの十分な機械的強度を有し、増殖細胞が骨格の形状を満たして、その形になるにつれて、完全に溶解又は分解できるものが選択されることが望ましい。このような骨格材料は当該技術では周知であり、文献に記載されている。
プロテオグリカン
いったん所望の基質が選択されたら、それに一つ以上のプロテオグリカンの溶液が塗布され、乾燥させられる。本発明における用途に適したプロテオグリカンは、アグレカン(aggrecan)、ペルレカン、デコリンバイグリカン、プロテオグリカン凝集物、プロテオグリカンモノマー、リンクタンパク質(link protains)、アグレカン凝集物、アグレカンモノマー、ヒアルロン酸及びそれらの混合物から成る群から選択される特に軟骨由来のプロテオグリカンを含む。好ましくは、プロテオグリカンはアグレカンである。プロテオグリカンはリン酸で緩衝された生理食塩水(PBS)又は他の適切な担体中に懸濁させられる。有効量のアグレカン溶液が組織培養容器に添加され、一つ又は複数の細胞接触表面がアグレカンによって塗布されるように乾燥される。
前駆体細胞
本技術を用いて再分化され得る分化細胞には、限定的ではないが、線維芽細胞、筋肉細胞、脂肪細胞、腱細胞、靭帯細胞及び他の軟骨組織由来の細胞が含まれる。好ましくは、皮膚線維芽細胞が用いられる。その理由は、それらは、迅速に増殖し、患者又は同種異系ドナーから容易に入手でき、所望の分化状態に保持できるからである。成熟又は新生児線維芽細胞が使用できる。ただし、場合によっては、成熟細胞は、下記に示したように、再分化を実現するために、IGF−1のような成長因子の存在を必要とする。同種異系線維芽細胞のひとつの好適なドナー源はヒト包皮組織である。それほど望ましいわけではないが、幹細胞、胚線維芽細胞及び他の多能性間葉細胞も、同様に、開示された培養条件下で分化し、軟骨細胞又は軟骨細胞様の細胞を生成する。本技術における用途に適した他の分化細胞系統には、胚線維芽細胞及び上記で確認した細胞株が含まれる。
また、本技術が軟骨細胞培養に驚くほど効果的であることが見出された。これまでにおける、従来の細胞培養方法での軟骨細胞を培養する試みでは、未分化細胞種に回帰する軟骨細胞がもたらされた。しかし、アグレカンで培養されると、軟骨細胞が増殖しECMをいつまでも分泌する。
IGFによる処理
いくつかの例においては、成長因子、特に、軟骨形成成長因子で細胞を前処理することが望ましい。これらの場合においては、IGF−1が、好ましくは、48時間おきに培地に添加される。成熟皮膚線維芽細胞を含むいくつかの新たに採取された細胞は軟骨細胞に容易へと再分化する一方、IGF−1は、高い継代数を有する成熟皮膚線維芽細胞及び細胞培養物ほど容易に分化しない細胞種における再分化をもたらすか又は増大させることができる。また、再分化プロセスにおいて補助可能な一つ以上の他の適切な成長因子も、IGF−1の代わりに、又はそれに加えて使用できる。
再分化
前駆体細胞は、少なくとも4時間、さらに好ましくは、少なくとも12時間、はるかに好ましくは、少なくとも24時間にわたって塗布基質上で培養される。もし、軟骨形成プロセスがIGF−1のような一つ以上の成長因子の培地への添加によってさらに促進されることが認識されれば、それらは培養プロセス中ずっと間欠的に添加されることも可能である。
生成した細胞は、軟骨細胞マーカー発現について、及びそれらの軟骨細胞との形態類似性について調べられる。前駆体細胞が、培養期間中に、軟骨細胞経路に沿って適切に再分化したかどうかは、好ましくは、12〜24時間後の細胞形態を調べることによって決定される。もし、組織培養が当初の24時間という期間以上に継続されるならば、軟骨細胞表現型の保持が、プロテオグリカンの生成、II型コラーゲン及びマーカー遺伝子発現を同定することによってモニターできる。
実施例
以下の実施例は本発明の好適な実施形態を例示するために示されているが、いかなる意味でも特許請求の範囲を限定するものではない。
実施例1.ウサギ皮膚線維芽細胞の軟骨様細胞への再分化
細胞分化アッセイ
成熟ウサギ皮膚線維芽細胞株Rab9が、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC, Manassas, VA)から入手された。細胞は、10%ウシ胎児血清、1%ペン−ストレップ(pen-strep)(Gibco/Invitrogen, Carlsbad, CA)及び1%ファンギゾン(Fungizone)(Gibco/Invitrogen, Carlsbad, CA)を有するDMEM中に保持された。IGF−1は、Diagnostic Systems Laboratory (Houston, TX)から入手された。Rab9細胞の前処理のために、10ng/mlのIGF−I(10ngIGF-1/ml)培地が培地に対して48時間おきに添加された。分化アッセイは、本願において文献援用されているフレンチ外(1999)に記載されているものと同様であった。簡単に述べると、24ウェルのプレートが5μgのアグレカン(Sigma, St. Louis, MO)で塗布された。このアグレカンはPBSに再懸濁され、使用前に無菌的に濾過されたものである。ウェルにアグレカンが添加され、その後、PBSが添加され、最終容量が300μlにされた。プレートは一晩、37℃で乾燥された。第2日に、塗布(plating)に先立って、ウェルがPBSで洗浄された。2×105個の細胞が各ウェルごとに0.5mlの培地内に塗布された。培地は、アッセイ中、1日おきに交換された。
形態検査
培養中の細胞凝集物の形成が、顕微鏡を用いた視覚検査によって評価された。生育中の軟骨の濃縮間葉に類似した高密度の多層領域内にまとまっていて、ウェル表面をむきだしのままにしている細胞が、凝集陽性と記録された。また、これらの領域中の細胞は、Rab9細胞に特徴的な線維芽細胞形態と比較して、非常に丸かった。
サフラニンO(Safranin O)染色
各時点で、培地はウェルから注意して除去され、細胞はPBSで洗浄された。ホルマリン中で10分間固定された後、細胞は水で洗浄され、ファストグリーン(Fast Green)で10分間染色された。水洗浄後、酢酸中で簡単なインキベーションが行われた。酸処理の直後に、サフラニンOがウェルに対して2分間にわたって添加された。水洗浄後、細胞はNikon Eclipse TS-100 倒立顕微鏡に取り付けられたNikon CoolPix(商標名)900デジタルカメラで撮影された。
II型コラーゲン染色
ウェルはPBS洗浄の後に、PBSによるヤギ血清の1:50希釈液で室温で1時間にわたってブロックされ、4℃で一晩一次抗体でインキュベーションされ、PBS洗浄の後に、ビオチン化2°抗体のインキュベーションがと37℃で40分間にわたって行われた。対照(control)は、一次抗体の代わりにPBSで一晩インキュベーションされた。呈色反応は、VectaStain(登録商標)試薬(Vector Laboratoriess, Inc., Burlingame, CA)のための製造業者プロトコールに従って行われた。
RNA単離及び逆転写酵素−ポリメラーゼチェーンリアクション
RNAは、Ambion RNAqueous(商標名)キット(Ambion, Inc., Austin, TX)を用いて製造業者の指示に従って単離された。キットに含まれている溶解緩衝液(lysis buffer)がウェル中の洗浄された細胞に添加された。ウェルは、完全な溶解及び細胞採取を確保するために、ピペット先端で掻き取られた。試料は、製造業者の指示に従って、RNA単離スピンカラムを通して処理された。溶出は、30μlの溶出緩衝液を用いて2段階で行われた。RNAは、DNaseによって、65℃で15分間処理され、その後、95℃で10分間加熱された。RNAは、−80℃で保存された後に、RT反応に使用された。RT反応は、SuperScript RT(商標名)(Strategene, Hercules, CA)、添付された緩衝液、10UのRNase阻害剤(Promega, Madison, WI)、2.5μmolのランダムヘキサマープライマー、10μMのdNTPs、RNA、及び最終容量を20μlとするためのDEPC水を含んでいた。反応は、42℃で60分間にわたって行われた。RT反応終了後、試料は−20℃で保存されたか、PCR用にすぐ使用されたかのいずれかであった。PCR反応のために、1回の反応について、2.5UのFisher Taq ポリメラーゼが添付緩衝液とともに使用された。特に断りがなければ、プライマーは、2mMの濃度で使用された。2〜5mlのcDNAが各反応に添加され、dNTPsは、1mMの濃度で添加された。熱サイクルは、Perkin Elmer GeneAmp 4600 機器で実施され、そのサイクルプロトコールは、5分の初期変性、95℃で30秒間、55℃で30秒間、72℃で1分間のサイクルを25回、その後の10分の伸長反応であった。生成物は、2%ゲル上でのアガロースゲル電気泳動により同定した。GelExpert(商標名)イメージングソフトウェア(NucleoTech, San Carlos, CA)がゲルの撮影のために使用された。
ジメチルメチレンブルーアッセイ
試料は、各ウェルにつき、0.5Mの酢酸中の200μlのパパインによって、ウェル中で10時間にわたって消化された。消化後、試料は1.5mlの遠心管に移された。ジメチルメチレンブルー(DMMB)アッセイのために、各試料から50μlが試験された。グリコサミノグリカン(GAG)の濃度は、Blyscan(商標名)キットを用いて、添付された基準によって決定された。簡単に述べると、試料はDMMB色素でインキュベーとされた。結果として生成した沈殿物は遠心され、上清が除去された。ペレットは解離緩衝液に再懸濁させ、溶液のOD550が得られた。統計的データは、StatView(商標名)ソフトウェアを用いて得られた。
ハイドロキシプロリンアッセイ
各試料中の総コラーゲン量を求めるため、試料は、上記のように、パパイン中で消化された。100μlの各試料が1mlの総量の6MのHCl(最終濃度)に添加され、115℃で一晩、すなわち、液体が全て蒸発してしまうまでインキュベーとされた。試料はクロラミン−T試薬(20.7mlの水に溶解された1.14gのクロラミン−Tが、26mlのイソプロパノール及び53.3mlの1Xストック緩衝液と混合された[10X緩衝液:50gのクエン酸、12mlの氷酢酸、120gの酢酸ナトリウム及び34gの水酸化ナトリウムを総量1Lとしたもの])に再懸濁され、室温で20分間インキュベートされ、光線から保護された。クロラミン−Tでインキュベートされた後、1mlの調製したばかりのジメチルアミノベンズアルデヒド試薬(15gのジメチルアミノベンズアルデヒドをイソプロパノールに懸濁させてスラリーを形成し、26mlの60%過塩素酸がゆっくりと添加された)が添加され、短時間にわたって攪拌(vortex)され、60℃で15分間インキュベートされた。試料は水中で5分間冷却された後、550nmにおける吸光度が読み取られた。
結果と考察
成熟ウサギ皮膚線維芽細胞株Rab9の分化能を試験するために、先にマウス胚細胞株3T3/10T1/2(フレンチ(1999))を用いて行われたものと同様のアッセイが行われた。Rab9細胞は、アグレカン塗布プラスチック組織培養表面に塗布さるか、組織培養プラスチック上に直接塗布された。この最初のアッセイにおいては、アグレカン上のRab9細胞はいかなる分化の兆候も示さなかった。しかし、細胞が、上記のように、IGF−1で前処理された場合には、アグレカン上のRab9細胞は極めて強い細胞増殖応答を示した。図3Aに示されるように、アグレカン上に24時間置かれた後では、IGF−1で処理されたRab9細胞は、非塗布組織培養プラスチック上での培養で見られた1層の細胞層と比較して、ほとんど全てが圧縮クラスターとなっている(図3B)。このように、当初の培養物はアグレカン上での培養でいかなる形態変化も示さなかったが、IGF−1に予め暴露されると、アグレカンアッセイにおいて、細胞形状に顕著な変化をもたらす。
Rab9細胞の分化が軟骨形成系統に沿っていることを確認するために、数種のアッセイが行われ、軟骨マーカー発現が調べられた。軟骨細胞は多量のプロテオグリカンすなわちアグレカンを合成するので、イオン性色素であるサフラニンOによる染色が行われた。図3C及び3Eは、それぞれ、1週及び4週の時点で、サフラニンOにより観察された凝集物が強く染色されたことを示している。対照的に、プラスチック上での培養物は陰性であった(図3D及び3F)。
これらの細胞が新規アグレカンを分泌しており、それが培養表面に塗布されたものを単に再循環させているのではないことを確認するために、RT−PCRによるmRNA発現の試験が行われた。その試験は、これらの細胞がアグレカンを合成していることを示していた。マトリックスプロテオグリカンであるアグレカンの発現と関連して、II型コラーゲンのmRNAも検出された。mRNA発現は、II型コラーゲンに対する抗体によって検出されるように、タンパク質に翻訳される。凝集物の強度の染色もII型コラーゲンに対する抗体によって観察された(図8)。このシグナルは抗体に特異的である。それは、同一条件でインキュベーションされが一次抗体を欠損している凝集物がほとんど又は全く染色を示さなかったからである。
軟骨細胞は、線維芽細胞よりも多量のプロテオグリカンを発現するのが特徴である。したがって、総グリコサミノグリカン(GAG)濃度が、アグレカン上又はプラスチック上における細胞について測定された。GAG値は、PicoGreen(登録商標)アッセイ(Molecular Probes, Inc., Eugene, OR)によって求められたDNA量に対して標準化された。標準化されたデータはアグレカン上の培養物中において著しく異なる量のプロテオグリカンを示さなかったが、これは、おそらく、凝集物が全体としての培養物の細胞群に対する寄与が小さいことによるものであろう。凝集物中のプロテオグリカンのレベルが高くなっていることが組織化学染色によって示される。このことは、上記のように、サフラニンOを用いたプロテオグリカンアッセイ中で観察される。図4A及び4Cは、それぞれ、第1週及び第4週におけるプラスチック上の対照培養物をそれぞれ示しており、一方、図4B及び4Cは、同一期間におけるアグレカン上で培養された同一細胞によって形成された凝集物を示している。プラスチック上の細胞はプロテオグリカンを発現するが、これらは、おそらく、軟骨マトリックスプロテオグリカンというよりはむしろ基底膜プロテオグリカンであろう。
プロテオグリカン生成を調べることに加えて、総コラーゲン合成もハイドロキシプロリンアッセイによって測定された。このアッセイはのさまざまなコラーゲン型に特異的というわけではないので、I型コラーゲンは他の種よりも優勢である。DNA値に対する標準化の後に、I型コラーゲンの合計測定値に対する寄与が容易に明らかになった。それは、単層の対照培養物がアグレカン培養物とは統計的に異なるコラーゲン増加量を示したからである。しかし、この差異は、明らかに培養物間の相違を示している。アグレカン上の細胞はII型コラーゲンを合成するが、それらの数は対照培養物に対して非常に小さい百分率であり、その値は著しく小さい。この差異は、また、アグレカン上の培養物中におけるI型コラーゲン発現が抑制されていることを実証している。したがって、線維芽細胞の分化の程度の評価に際しては、軟骨細胞特異的マーカーをさがすことが重要である。
アグレカン上での培養中の皮膚線維芽細胞は、タンパク質及びmRNAレベルの双方で観察されるように、実際に、アグレカン及びII型コラーゲンのような軟骨細胞マーカーの発現を開始させる。面白いことには、培養中のこれらの細胞には「老化」効果があるらしい。継代数が多くなると、細胞応答がだんだんと顕著でなくなってくる。IGF−1はアグレカン応答に対して細胞をプライムする点で極めて有効であるが、一方、40+継代後に存在するもののような古い細胞については、低い継代数に比較して時間的に後になるに伴い、より多くの細胞が単層を形成することが観察された。したがって、細胞がもはや強力でなくなる程度にまで培養物が継代される前に、使用のための再分化細胞を採取することが望ましい。また、ウサギの皮膚から単離されたばかりの細胞はアグレカンに対する凝集物形成応答又はプロテオグリカンの発現を開始するためにIGF−1を全く必要としないことが観察された(データは示されていない)。
Rab9細胞は継代数が多くなるに伴いその応答を失うことが観察されたが、抗体検出、染色及びRT−PCRによって観察されるように、凝集物形成はそれでもなおかつ起こり、それらの凝集物はII型コラーゲン及びアグレカンを発現している。細胞の形態は、また、形成された圧縮凝集物中で見られたものとは異なっている。、単層はアグレカン中での培養の数日後に形成されるけれども、細胞の当初の反応は大型の細胞結節形成に最適な湾曲形状に適合することである。サフラニンOによる凝集物の強度の染色は、プラスチック上の単層培養物が染色されないことと極めて対照的である。DMMBアッセイによって求められたGAG濃度はこのような顕著な結果を再現するものではないが、それは、おそらく、培養物中の多数の単層細胞が高いプロテオグリカン合成の効果を希釈したことによるのであろう。
同様に、総コラーゲンアッセイでは、単層中の細胞がI型コラーゲン及び/又はIV型コラーゲンをそれらの最適マトリックス蛋白質として分泌するであろう。もし、培養物中の小結節が多量のII型コラーゲンを分泌しているならば、これほど多量の細胞プール中で決定することは困難であろう。II型コラーゲン発現のよりよい測定は、抗体染色及びRT−PCR分析である。RT−PCRの結果に見られるように、これらの培養物はそれでもなおI型コラーゲンを発現している。これらの細胞は軟骨細胞にはなっておらず、むしろ、それらは線維軟骨細胞であると考えられるが、これはまだ明確になっていない。RNAは全ウェル基準で単離されるので、単層細胞もこれらの培養物中に含まれ、培養物のRNAプロフィールに寄与するであろう。大きな単層群がある場合、RNA単離のための溶解の前にプレートから凝集物を除去して凝集物RNAを別々に採取するために、細胞についてのより正確なピクチャーを提供するであろう。
実施例2.ヒト包皮線維芽細胞の軟骨様細胞への再分化
ヒト包皮線維芽細胞株Hs27を実施例1に記載されたように培養され、再分化された細胞が同様に評価された。これらの細胞についての結果は、ウサギ皮膚線維芽細胞で観察されたものと類似していた。図5A〜Dは、アグレカンが有る状態及び無い状態での培養24時間後のヒト包皮細胞の形態を示す顕微鏡写真である。図5Aは、細胞が非塗布プラスチック組織培養プレート上で増殖された場合の対照細胞である(倍率40倍)。図5Bは、アグレカン塗布プレート上で増殖させた対応する培養物の形態を示している。図5C及び5Dは、図5Bのアグレカン促進細胞が、それぞれ、40倍及び100倍で示されている。アグレカン処理培養物中の細胞凝集物は、インビトロでの軟骨細胞中の軟骨発生に類似している。
1週間の培養の後に、アグレカン処理及び対照(未処理)の包皮線維芽細胞が、上記のように、軟骨組織に特徴的なプロテオグリカンマーカーを検出するために、サフラニンOにより染色された。図6Aは、対照細胞の染色が無視できることを示す顕微鏡写真であり、図6Bは、アグレカン上で増殖した細胞の顕著なクラスター形成及びプロテオグリカンの暗い染色状態を示している。図6Cは、図6Bに類似の凝集物を高倍率(200倍)で撮影した顕微鏡写真である。図7A〜Dは、培養1週後におけるアグレカン含有及び対照の培養物の別のシリーズにおけるプロテオグリカンについてのアッセイの結果を示している。図7Aは、わずかに染色された対照の線維芽細胞を示している。図7B〜Cは、それぞれ、100倍、100倍及び200倍における細胞凝集物の濃染色を示す顕微鏡写真である。
培養1週後における細胞によるII型コラーゲン生成についての抗体染色アッセイの結果が図8A〜Dに示されている。図8Aは、対照のプレートの顕微鏡写真である。図8Bは、抗体染色なしのアグレカン増殖細胞を示している(100倍)。図8C及び8Dは、II型コラーゲンが抗体染色によって明らかになっている点を除き、図8Bのものと同様な細胞培養プレートを示している。
人工組織の適用
上述の細胞、組成物及び方法論は、軟骨修復及び置換のためのいくつかの新しい臨床的オプションを提供し、また、人工組織軟骨の提供における重要な技術的進歩を形成している。たとえば、関節軟骨表面に病巣があると診断された患者に対しては、医者は皮膚片を採取し、そこから線維芽細胞を採取し、上記のように、その線維芽細胞を培養して細胞数を十分に増大させ、その後、軟骨マトリックスプロテオグリカンを塗布した適切な骨格上にそれらを接種することができる。自系再分化細胞は、その後、修復を必要とする患者の軟骨欠損部位に移植されるであろう。このシナリオは、患者を最小限しか侵襲せず、組織再生用に迅速に分裂する細胞源を提供し、また、細胞の軟骨形成分化を促進するために必要な環境因子を提供するであろう。このような「注文に応じた(custom made)」の自系軟骨様物質は、また、おそらくは、非自家移植物質では潜在的に起こり得るいかなる免疫反応も回避できるであろう。
上述の再分化された線維芽細胞及び操作が広範囲にわたる医療上の必要性に対応するために期待される別の方法は、自系線維芽細胞を含有する「既製でない(off the shelf)」組成物を提供すること及び使用することである。たとえば、ドナー線維芽細胞は、必要となる前に、処理されるとともに培養され、予め設定された二次元又は三次元の構造に形成される。その後、適当な大きさの一片(たとえば、シート又はプラグ)が特定患者の必要に応じて臨床医に提供されることが可能である。手術の際には、臨床医は、関節軟骨欠損の部位を下処理して、生きている再分化された線維芽細胞を含有する適当な大きさの一片を受け入れられるようする。このようにして、外科医は、その部位を下処理し、同時に軟骨交換片を移植することができる。
本発明の好適な実施形態が示されるとともに説明されたが、その改良は本発明の精神又は教示から逸脱することなく当業者によって行うことができる。ここに記載された実施形態は例示のためのみであり、限定するものではない。システム及び装置の多くの改変物及び改良物が可能であり、それらは本発明の範囲に入る。たとえば、多量にあること及び入手が容易であることから、皮膚線維芽細胞は再分化細胞源として非常に望ましいが、軟骨組織も細胞源として好適に線維芽細胞の代わりとなることが期待される。軟骨細胞はここに記載されたように培養されると、その特徴的な軟骨細胞の特性の喪失することが防止さると予測される。同様に、他の平滑筋細胞、脂肪細胞、腱細胞、靭帯細胞等のような完全に分化した細胞も類似した操作を用いて軟骨細胞様の細胞に再分化できると予測される。したがって、保護の範囲は、ここに記載の実施形態に限定されず、請求の範囲によってのみ限定され、その範囲には、請求の範囲の主題の均等物を当然含む。
本発明の好ましい実施形態を示す流れ図である。 バイオリアクター中で培養された線維芽細胞が接種された骨格の顕微鏡写真であり、培養開始時に撮影された写真である。 バイオリアクター中で培養された線維芽細胞が接種された骨格の顕微鏡写真であり、6週間培養後に撮影された写真である。 本発明の実施形態により培養され、プロテオグリカンを明確にするために染色されたウサギ皮膚細胞の顕微鏡写真であり、24時間アグレカン上で増殖させた細胞を示す写真(倍率100倍)である。 本発明の実施形態により培養され、プロテオグリカンを明確にするために染色されたウサギ皮膚細胞の顕微鏡写真であり、対照細胞を示す写真(倍率100倍)である。 本発明の実施形態により培養され、プロテオグリカンを明確にするために染色されたウサギ皮膚細胞の顕微鏡写真であり、1週後のアグレカン上で増殖させた細胞を示す写真(倍率200倍)である。 本発明の実施形態により培養され、プロテオグリカンを明確にするために染色されたウサギ皮膚細胞の顕微鏡写真であり、1週後の対照細胞を示す写真(倍率200倍)である。 本発明の実施形態により培養され、プロテオグリカンを明確にするために染色されたウサギ皮膚細胞の顕微鏡写真であり、4週後のアグレカン増殖細胞を示す写真(倍率200倍)である。 本発明の実施形態により培養され、プロテオグリカンを明確にするために染色されたウサギ皮膚細胞の顕微鏡写真であり、4週後の対照細胞を示す写真(倍率200倍)である。 本発明の実施形態により培養され、プロテオグリカンを明確にするために染色された成熟ウサギ皮膚細胞の顕微鏡写真(倍率100倍)である。 本発明の実施形態により培養され、プロテオグリカンを明確にするために染色された成熟ウサギ皮膚細胞の顕微鏡写真(倍率100倍)である。 本発明の実施形態により培養され、プロテオグリカンを明確にするために染色された成熟ウサギ皮膚細胞の顕微鏡写真(倍率100倍)である。 本発明の実施形態により培養され、プロテオグリカンを明確にするために染色された成熟ウサギ皮膚細胞の顕微鏡写真(倍率100倍)である。 本発明の実施形態により24時間培養されたヒト包皮細胞の形態を示した顕微鏡写真であり、対照細胞を示す写真(倍率40倍)である。 本発明の実施形態により24時間培養されたヒト包皮細胞の形態を示した顕微鏡写真であり、アグレカン処理細胞を示す写真(倍率40倍)である。 本発明の実施形態により24時間培養されたヒト包皮細胞の形態を示した顕微鏡写真であり、アグレカン処理細胞を示す写真(倍率200倍)である。 本発明の実施形態により24時間培養されたヒト包皮細胞の形態を示した顕微鏡写真であり、アグレカン処理細胞を示す写真(倍率200倍)である。 本発明の実施形態により1週間培養されたヒト包皮細胞のプロテオグリカン染色を示した顕微鏡写真であり、対照細胞を示す写真(倍率100倍)である。 本発明の実施形態により1週間培養されたヒト包皮細胞のプロテオグリカン染色を示した顕微鏡写真であり、アグレカン上で増殖した細胞を示す写真(倍率100倍)である。 本発明の実施形態により1週間培養されたヒト包皮細胞のプロテオグリカン染色を示した顕微鏡写真であり、アグレカン上で増殖した細胞を示す写真(倍率200倍)である。 本発明の実施形態により1週間培養したヒト包皮細胞のプロテオグリカン染色を示した顕微鏡写真であり、対照細胞を示す写真(倍率100倍)である。 本発明の実施形態により1週間培養されたヒト包皮細胞のプロテオグリカン染色を示した顕微鏡写真であり、アグレカン上で増殖した細胞を示す写真(倍率100倍)である。 本発明の実施形態により1週間培養されたヒト包皮細胞のプロテオグリカン染色を示した顕微鏡写真であり、アグレカン上で増殖した細胞を示す写真(倍率100倍)である。 本発明の実施形態により1週間培養されたヒト包皮細胞のプロテオグリカン染色を示した顕微鏡写真であり、アグレカン上で増殖した細胞を示す写真(倍率200倍)である。 本発明の実施形態により1週間培養されたヒト包皮細胞のII型コラーゲン染色を示した顕微鏡写真であり、対照細胞を示す写真(倍率100倍)である。 本発明の実施形態により1週間培養されたヒト包皮細胞のII型コラーゲン染色を示した顕微鏡写真であり、アグレカン上で増殖した細胞を示す写真(倍率100倍)である。 本発明の実施形態により1週間培養されたヒト包皮細胞のII型コラーゲン染色を示した顕微鏡写真であり、アグレカン上で増殖した細胞を示す写真(倍率100倍)である。 本発明の実施形態により1週間培養されたヒト包皮細胞のII型コラーゲン染色を示した顕微鏡写真であり、アグレカン上で増殖した細胞を示す写真(倍率100倍)である。

Claims (24)

  1. 軟骨細胞の少なくともひとつの特性を示す再分化された線維芽細胞であって、
    ペルレカン以外のプロテオグリカンが前記細胞の分化を誘発するために使用されている細胞。
  2. 線維芽細胞が皮膚線維芽細胞である請求項1記載の細胞。
  3. 前記少なくともひとつの特性が、II型コラーゲンの発現及び/又は前記II型コラーゲンをコードするmRNAの発現を有する請求項1記載の細胞。
  4. 前記少なくともひとつの特性が少なくとも一つの軟骨プロテオグリカンマーカーを有する請求項1記載の細胞。
  5. 前記少なくともひとつのプロテオグリカンマーカーがグリコサミノグリカンを有する請求項3記載の細胞。
  6. 前記少なくともひとつのプロテオグリカンがアグレカンを有する請求項1記載の細胞。
  7. 前記細胞が軟骨形成系統に沿って前記線維芽細胞から分化している請求項1記載の細胞。
  8. 請求項1記載の細胞を有する軟骨欠損又は障害の治療のための組成物。
  9. 三次元構造を有する請求項8記載の組成物。
  10. 軟骨欠損の治療のためのキットであって、
    請求項8記載の組成物を有し、前記細胞がこのような治療を必要としている個人に対して同種異系である組成物。
  11. 軟骨欠損又は障害を治療する方法であって、
    移植を必要としている個人の軟骨欠損を有する部位に対して、請求項8記載の組成物を移植する段階を有する方法。
  12. 前記細胞が前記個人に対して自系である請求項11記載の方法。
  13. 前記細胞が前記個人に対して同種異系である請求項11記載の方法。
  14. 前記三次元構造を受け入れるように、前記欠損部位を下処理する段階を有する請求項11記載の方法。
  15. 前記組成物で関節軟骨欠損の表面を再処理する段階を有する請求項11記載の方法。
  16. 請求項1記載の細胞を形成する方法であって、
    ペルレカン以外のプロテオグリカンが塗布された表面上で線維芽細胞を培養する段階と、
    選択的に、三次元骨格を前記プロテオグリカンで塗布し、得られたプロテオグリカン塗布骨格に前記線維芽細胞を接種する段階と、
    を有する方法。
  17. 前記プロテオグリカンがアグレカンである請求項16記載の方法。
  18. 前記培養する段階が、前記線維芽細胞を少なくとも一つの軟骨形成成長因子又はサイトカインによって処理する段階を有する請求項16記載の方法。
  19. 前記培養する段階が、前記線維芽細胞をIGF−1によって処理する段階を有する請求項16記載の方法。
  20. 前記培養する段階が、前記線維芽細胞を少なくとも一つの成長因子を有する培地に暴露する段階を有する請求項16記載の方法。
  21. 前記培養細胞中において軟骨細胞表現型を検出する段階を有する請求項16記載の方法。
  22. 前記線維芽細胞が皮膚線維芽細胞である請求項16記載の方法。
  23. 分化された細胞中で軟骨形成を誘発する方法であって、
    ペルレカン以外の少なくとも一つの軟骨由来のプロテオグリカンを有する表面上で前記分化された細胞を培養する段階を有する方法。
  24. 前記分化された細胞が、線維芽細胞、筋肉細胞、脂肪細胞、腱細胞、靭帯細胞及び軟骨細胞から成る群から選択される請求項23記載の方法。

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