JP2005529286A - 加圧流体を収容するために強化繊維を用いた改良容器及び方法、並びにその製造方法 - Google Patents

加圧流体を収容するために強化繊維を用いた改良容器及び方法、並びにその製造方法 Download PDF

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Abstract

【解決手段】 温度が−62℃(−80°F)以下の極低温である加圧流体を貯蔵するのに適した容器(1)であって、自己支持式のライナー(3)と、荷重支持複合包被(2)とから構成され、温度変化中に容器(1)が破損することを実質的に防止するための手段が提供されている。

Description

本発明は、加圧流体を収容するための改良された容器及び方法、並びにかかる容器の製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、自己支持式のライナーと荷重支持複合包被とを備えた容器であって、常温と約−123℃(−190°F)との間にて温度が変化するときに容器が破損することを実質的に防止する手段が提供されているような容器、及びかかる容器を使用して加圧流体を収容する方法、並びにかかる容器の製造方法に関する。いくつかの実施形態においては、本発明は、加圧液化天然ガス(PLNG)を貯蔵するための改良された容器及び方法に関する。
本願においては、様々な用語が定義されて使用されている。便宜を図るために、明細書の末尾に用語集を提供することとした。
発明の名称を、"Improved System for Processing, Storing, and Transporting Liquefied Natural Gas"とする、米国特許第6,085,528号(“PLNG特許”と称する。)は、圧力が約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの広範囲にわたり、温度が約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの広範囲にわたるような、加圧液化天然ガス(PLNG)を貯蔵して海上輸送するための容器と輸送船とを開示している。PLNG特許に開示されている容器は、9重量%未満のニッケルを含み、830MPa(120ksi)を越える引張強度と、約−73℃(−100°F)よりも低温であるDBTT(用語集に定義している強靭性の基準である。)とを有するような、超高強度低合金鋼から構成されている。PLNG特許に記載されているように、同発明における好ましい運転圧力及び温度においては、PLNGプラントの処理配管及び設備における最も低温の運転領域に約3.5重量%のニッケル鋼を使用することができるが、これに対して、従来のLNGプラント(すなわち、大気圧圧力で約−162℃(−260°F)の温度であるLNGを処理するプラント)における同様な設備には、より高価な9重量%のニッケル鋼又はアルミニウムが必要になるのが通例である。従来のLNGプラントに勝る経済的な利点を提供するためには、PLNGプラントの運転条件下において適当な強度と破壊靭性とをもつような高強度低合金鋼を使用して、PLNGプラントにおける配管や、関連する構成要素(例えばフランジ、バルブ、取付具など)、及びその他の設備を構成することが好ましい。発明の名称を、"Process Components, Containers, and Pipes Suitable For Containing and Transporting Cryogenic Temperature Fluids"とする、米国特許第6,212,891号(“プロセス要素特許”と称する。)は、極低温の流体を収容及び輸送するために適している、プロセス要素、容器、及び配管を開示している。より詳しくは、プロセス要素特許は、9重量%未満のニッケルを含み、830MPa(120ksi)を越える引張強度と、約−73℃(−100°F)よりも低温であるDBTTとを有するような、超高強度低合金鋼から構成されてなるプロセス要素、容器、及び配管を開示している。発明の名称を、"Systems And Methods For Producing And Storing Pressurized Liquefied Natural Gas"とする、米国特許第6,460,721号(“非荷重支持ライナー容器の特許”と称する。)は、圧力が約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの広範囲にわたり、温度が約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの広範囲にわたるような、加圧液化天然ガス(PLNG)を貯蔵して海上輸送するための容器と輸送船とを開示している。非荷重支持ライナー容器の特許に開示されている容器は、(a)複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適しているような荷重支持容器と、(b)前記容器に接触している、実質的に荷重を支持しないライナーであって、前記加圧液化天然ガスに対して実質的に不透過である障壁を提供するような前記ライナーと、から構成されている。
PLNG特許とプロセス要素特許とにあっては、PLNGプラントと、PLNGを貯蔵及び輸送するために使用される容器と、の間にある結合要素に超高強度低合金鋼を利用している。鋼を使用して容器を構成することが、輸送船でPLNGを貯蔵及び輸送する上で、商業的に存立可能な手段を提供しないとしたならば、プラントで作られたPLNGを商業的に輸送するための機構は存在しないことになるであろうから、プラントにおいてどこかに鋼を使用することは無意味になるだろう。逆に、PLNGプラントに鋼を使用することは、従来のLNG運転に勝るいくつかの経済的な節約をもたらすけれども、最も大きな経済的利益は、プラントを著しく簡素化することができる(そして結果的にコストを低減できる)ことに由来する。プラントのデザインが比較的簡易であるために、PLNGプラントは、能力が同一であれば、従来のLNGプラントに比べて、実質的に安価になる。さらに、PLNG輸送システムに鋼を使用することは商業的に存立可能であって、従来のLNG運転に勝るいくつかの経済的な節約をもたらすけれども、鋼製の容器の重量は、PLNGの積荷重量に比べて重いので、結果的に積荷積載能力性能係数(PF)は比較的低くなる。圧縮流体の貯蔵容器におけるPFは、積荷から作用する圧力(P)と、容器の容積(V)と、容器の重量(W)とに対して、方程式 PF=PV/W によって定められる。現在の総鋼製のPLNGシステム(すなわちプラント及び輸送装置)において欠けている点は、低コストで高いPFの容器を基礎とした、PLNGを取り扱うことができる輸送システムをPLNGプラントと組み合わせることである。
軽量な複合包被型の圧力容器を構成するために、高い強度−重量比率を提供する、ハイパフォーマンスの繊維が使用されている。そうした軽量圧力容器は、航空宇宙産業において、また、消防隊員や炭坑労働者、及び救命隊員などの専門職のための非常用呼吸装置のような生命維持装置において、広範囲に使用されている。こうした圧力容器は、医療用や航空機の乗員・乗客のための携帯酸素としても使用されている。Sealらによる米国特許第5,822,838号は、そうした高圧ガス収容装置のデザインに使用される、2つの主要な技術を開示している。第1のアプローチは、最も一般的なもので、薄い金属ライナー(例えばアルミニウム)を使用することであるが、かかるライナーは、毎回の圧力サイクルにおいて、繊維/複合材の歪が、ライナーの降伏歪(又は弾性能力)に比べて高くなるために、実用サイクル中に降伏する。このことは一般に、ライナーのサイクル寿命を制限し、もって圧力容器の寿命を制限する。このアプローチにおいては、ライナーは非荷重支持、つまり構造的荷重を支える点では実質的にまったく貢献しないものであって、単に圧力容器からガスが透過しないための障壁としてのみ役に立つ。そうしたライナーは、代表的には、複合材に接着される。第2のアプローチは、ライナーの素材として、圧力の加わる実用中に、繊維の歪に比べて大きな弾性範囲をもつような素材を選択することである。この場合、圧力運転サイクル中に、ライナーは弾性状態のままに維持されるので、ライナーの寿命は長くなる。ライナーはまた、構造的な荷重を共有負担することが要求され、従って荷重支持ライナーとして特徴付けられる。代表的に、ライナーは弾性範囲において機能できる十分な厚みでなければならないために、複合材は円周方向だけに設けられる。Sealらは、チタン製のライナーが好ましいとしている。Blairらによる米国特許第5,577,630号と、Mitlitskyらによる米国特許第5,798,156号とはいずれも、圧縮された天然ガスを貯蔵及び輸送するための、ライナー付きの複合材の圧力容器を開示している。
そうした複合材包被の圧力容器を極低温の用途に使用することは、ライナー素材と複合材とのCTEつまり熱膨張収縮係数が相違することに起因する、このデザインに固有の別問題をもたらす。代表的なCTEの値は、炭素繊維複合材については約−5.6×10-7m/m/K(−1×10-6in/in/°F)であり、ガラス繊維複合材については約3.3×10-6m/m/K(6×10-6in/in/°F)であり、アルミニウムについては約7.2×10-6m/m/K(13×10-6in/in/°F)である。代表的な複合材の圧力容器は極低温にまで冷却されるので、代表的にアルミニウムであるライナーは、複合素材よりも大きく収縮する傾向があって、このために、ライナーは複合材の巻線から剥離して、結果的に早期の破損をもたらす。CTE問題を解決する革新的なアプローチは、いくつかの特許、例えばWindeckerによる米国特許第4,835,975号、Boltonによる米国特許第3,830,180号、及びBrookらによる米国特許第4,073,400号などの主題になっている。例えば、Windeckerによる米国特許第4,835,975号は、低炭素鋼製のライナー(CTEは約3.1×10-6m/m/K(5.5×10-6in/in/°F)である。)と、これに匹敵するCTEをもったガラス繊維の複合材とを使用することによって、問題点を解決することを提案している。
Boltonによる米国特許第3,830,180号では、通常のLNG、つまり大気圧圧力で約−162℃(−260°F)の温度であるLNGを輸送するために、二重壁にされた複合材の円筒形容器の構成を使用することを開示している。しかしながら、Boltonの容器における荷重支持内壁は、約0.34〜0.41MPa(50〜60psi)の最大圧力にデザインされているので、Boltonの容器はPLNGの輸送及び貯蔵には適していない。さらに、Boltonは、ライナーの素材については説明することなく、FRP管(繊維強化プラスチック管)のようなプラスチック材料を使用したり、または、その他の「極低温に曝されても応力に耐えられる」適当な材料を使用したりして、容器の内壁及び外壁を構成するとしているが、当業者には周知であるように、極低温にあってはFRPの樹脂は微小クラックを生じさせて製品に対して不透過ではなくなるために、FRPを使用するならば、ライナーを使用することが必須になる。
米国カリフォルニア州サンディエゴにて、1981年8月10日〜1981年8月14日に開催された、第4回国際極低温素材学会のために先行発行された、"Advances in Cryogenic Engineering Materials"の第28巻において、S.G.Ladkanyによる、"Composite Aluminum-Fiberglass Epoxy Pressure Vessels for Transportation of LNG at Intermediate Temperature"は、温度及び圧力の条件が、限界条件である191K、4.69MPa(−116°F、680psi)から大気圧条件である106K、0.1MPa(−268°F、14.7psi)までの間である、液化天然ガス(LNG)を輸送するための圧力容器のデザインについて議論している。Ladkanyのデザインでは、厚みが47mm(1.85インチ)であるアルミニウムの容器の外周を、厚みが17mm(0.67インチ)である高強度ガラス繊維エポキシ層、又は厚みが51mm(2インチ)である引抜成形されたガラス・ポリエステルの包被によって補強して、2.16m(7.1フィート)間隔にて外周に設けたフレームによって、これを座屈しないように補強している。補強フレームは、輸送及び運転中に、自立した容器を構造的に支持及び固定するためにも使用される。円周方向に巻いて作られた圧力容器における金属製ライナーは、荷重を分担するもので、複合材の包被には接着されていない。従って、つぶれに抵抗するためには補強フレームが必要になって、このために、デザインは複雑化して、圧力容器のサイズに制約が生じる。Ladkanyは、中間的な温度のLNGを収容するために、溶接アルミニウム製の圧力容器を選択している。
Greist,IIIらによる米国特許第5,499,739号は、圧力容器においてガスの透過性を調節し、下限は−40℃(−40°F)までと記載されている低温において使用できるように、改質されたナイロン6又はナイロン11の材料から作られた熱可塑性のライナーを開示している。Beesらによる米国特許第5,658,013号は、液状及びガス状である燃料を貯蔵して吐出するための車両用の燃料タンクを開示していて、その構築にあっては、全部複合材から又はガラス繊維補強素材から作ることができると示唆している。この特許に開示されている液体燃料は、常温で大気圧の在来の液体燃料である。Beesらと、前述したMitlitskyらとのいずれも、彼らのタンク/容器の性能係数をさらに高めるために、金属コーティングされたポリマー・ベースのライナーを提案している。しかしながら、その複雑さ、並びに金属蒸着処理及びライナー製造工程が高コストであるために、BeesらとMitlitskeyらによるタンク/容器は、最大のペイロード運搬能力を主要な目的として、故にタンク/容器の重量が小さいことは極めて希少的であるような用途に主に適している。Yamadaらによる米国特許第5,695,839号は、適切なガス障壁を有した複合容器を開示していて、容器を構成するパッケージ素材は層構造を有していて、アルミニウム・ホイルなどの素材の層を、層構造の中に配置ないし介在させている。しかしながら、これらのいずれの文献に開示されている容器も、PLNGの温度及び圧力のような、−40℃(−40°F)よりも低温で、かつ高い圧力をもった流体を収容するようにはデザインされていない。
米国特許第6,085,528号 米国特許第6,212,891号 米国特許第6,460,721号 米国特許第5,822,838号 米国特許第5,577,630号 米国特許第5,798,156号 米国特許第4,835,975号 米国特許第3,830,180号 米国特許第4,073,400号 米国特許第5,499,739号 米国特許第5,658,013号 米国特許第5,695,839号 Advances in Cryogenic Engineering Materials 第28巻
従来の液化天然ガス("LNG")は代表的に、極低温の運転が可能であるアルミニウムや鋼から作られた球体形又は球体形に近似した形状であるタンク(“モス球”と通称される。)を使用して、大気圧圧力で約−162℃(−260°F)の温度にて、海上輸送される。これらの球体形のタンクの実用圧力は、PLNGの用途には低すぎる。PLNGの実用圧力のための非常に大きなタンクを在来の素材を使用してデザインすることは、異常に厚い素材を要求されるために、製造上の困難な問題となる。PLNG特許に開示された、PLNGを貯蔵及び輸送する容器は、超高強度低合金鋼から構成されている。しかしながら、PLNG特許に開示されたPLNG容器の構成に使用される鋼は高い強度を有するものの、こうした容器を用いた容器システムの重量は積荷に比べて重くなり、喫水や安定性などのパラメータを介して船のデザインに制約を与える。さらに、これらの容器は、代表的なモス球のLNG容器に比べると、直径が小さい円筒形の形状である傾向があるので、積荷の積載と荷降ろしとを簡単にするためには、極低温等級の素材で相互結合して容器の数を少なくする必要があるだろう。さらに、円筒形である容器の構成は、船の方形係数に影響することで船の幾何学的デザインに影響し、よってエンジン出力についての要求条件を高めると共に、機関室からの見通し線の障害になる。船の方形係数は、船の排水容積をV、船の垂直間長さをL、船幅をB、船の喫水をTとしたとき、V/(L)(B)(T)によって定義される。
非荷重支持ライナー容器の特許は、非荷重支持ライナーを備え、軽量でハイパフォーマンスであるような複合容器を基礎とした、変形例による容器システムのデザインを提案している。重量が軽減されることで、重量に関連した制約が排除されて、船のデザインは改善される。しかしながら、複雑な薄いライナーを備えた複合容器を製造するには、容器のサイズと形状とについて制約があるので、配管に関する要求が複雑化して、船の幾何学的デザインに影響を与える。
上述したような技術の進歩によって、加圧液化天然ガス(PLNG)を生産及び貯蔵する装置及び方法が提供されているにもかかわらず、PLNGを貯蔵及び輸送するための改良された容器及び方法が求められる。
従って、本発明の目的は、そうした改良された容器及び方法を提供することである。本発明の他の目的は、以下の発明についての説明から明らかになるだろう。
本発明のひとつの実施形態においては、圧力が約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までで、温度が約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までであるような加圧流体を貯蔵するのに適した容器が提供されて、前記容器は、(a) 自己支持式のライナーであって、前記加圧流体に対して実質的に不透過である障壁を提供するような前記自己支持式のライナーと、(b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材の熱膨張係数は、(i)前記自己支持式のライナーとの境界面においては前記自己支持式のライナーの熱膨張係数と実質的に同一であり、(ii)前記荷重支持容器の厚み内において、前記境界面からの距離が大きくなるにつれて徐々に小さくなる、ような上記荷重支持容器と、を備えている。ひとつの実施形態では、前記容器における前記荷重支持容器は、本質的に炭素繊維から、又は炭素繊維が提供するのと同等なクリープ性能を提供するような素材から構成されてなる最外包被層を有している。他の実施形態においては、前記容器における構成要素(b)に代えて、(b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材は、前記自己支持式のライナーとの境界面に介在素材を備えていて、前記介在素材は、常温と約−123℃(−190°F)との間にて温度が変化するとき、前記容器が破損することを実質的に防止するのに適した剪断強度又は剪断歪を有しているような上記荷重支持容器、を備えている。他の実施形態においては、前記容器における前記自己支持式のライナーは本質的にアルミニウムから構成されてなる素材から作られていて、構成要素(b)に代えて、(b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材は、(i)炭素、(ii)ガラス、(iii)ケブラー、(iv)アラミド、及び(v)超高分子量ポリエチレン、からなるグループから選択された繊維を備えているような上記荷重支持容器、を備えている。他の実施形態においては、前記容器における前記自己支持式のライナーは本質的に、少なくとも約690MPa(100ksi)以上である降伏強度と、母材及び溶接後の熱影響領域について約−62℃(−80°F)より低温である延性−脆性変移温度とを有する鋼から構成されてなる素材から作られていて、構成要素(b)に代えて、(b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材は、(i)炭素、(ii)ガラス、(iii)ケブラー、(iv)アラミド、及び(v)超高分子量ポリエチレン、からなるグループから選択された繊維を備えているような上記荷重支持容器、を備えている。
本発明による他の実施形態においては、圧力が約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までで、温度が約−123℃(−190゜F)から約−62℃(−80゜F)までであるような加圧液化天然ガスを貯蔵するのに適した容器が提供されて、前記容器は、(a) 自己支持式のライナーであって、前記加圧液化天然ガスに対して実質的に不透過である障壁を提供するような前記自己支持式のライナーと、(b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190゜F)から約−62℃(−80゜F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材の熱膨張係数は、前記自己支持式のライナーとの境界面において前記自己支持式のライナーの熱膨張係数と実質的に同一であるような上記荷重支持容器と、を備えている。
また、圧力が約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までで、温度が約−123℃(−190゜F)から約−62℃(−80゜F)までであるような加圧流体を貯蔵するのに適した容器を製造する方法が提供されて、前記方法は、(a) 自己支持式のライナーであって、前記加圧流体に対して実質的に不透過である障壁を提供するような前記自己支持式のライナーを作製する段階と、(b) 前記自己支持式のライナーを適当な複合素材で包被して、前記自己支持式のライナーに接触する荷重支持容器を形成する段階であって、前記荷重支持容器は、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190゜F)から約−62℃(−80゜F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材の熱膨張係数は、(i)前記自己支持式のライナーとの境界面においては前記自己支持式のライナーの熱膨張係数と実質的に同一であり、(ii)前記荷重支持容器の厚み内において、前記境界面からの距離が大きくなるにつれて徐々に小さくなる、ような上記荷重支持容器を形成する段階と、を備えている。他の実施形態においては、前記方法における段階(b)に代えて、(b) 前記自己支持式のライナーを適当な複合素材で包被して、前記自己支持式のライナーに接触する荷重支持容器を形成する段階であって、前記荷重支持容器は、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材は、前記自己支持式のライナーとの境界面に介在素材を備えていて、前記介在素材は、常温と約−123℃(−190°F)との間にて温度が変化するとき、前記容器が破損することを実質的に防止するのに適した剪断強度又は剪断歪を有している、ような上記荷重支持容器を形成する段階、を備えている。前記方法の他の実施形態においては、段階(a)における前記自己支持式のライナーは本質的にアルミニウムから構成されてなる素材から作られていて、段階(b)に代えて、(b) 前記自己支持式のライナーを適当な複合素材で包被して、前記自己支持式のライナーに接触する荷重支持容器を形成する段階であって、前記荷重支持容器は、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材は、前記複合素材は、(i)炭素、(ii)ガラス、(iii)ケブラー、(iv)アラミド、及び(v)超高分子量ポリエチレン、からなるグループから選択された繊維を備えている、ような上記荷重支持容器を形成する段階、を備えている。前記方法の他の実施形態においては、段階(a)における前記自己支持式のライナーは本質的に、少なくとも約690MPa(100ksi)以上である降伏強度と、母材及び溶接後の熱影響領域について約−62℃(−80°F)より低温である延性−脆性変移温度とを有する鋼から構成されてなる素材から作られていて、段階(b)に代えて、(b) 前記自己支持式のライナーを適当な複合素材で包被して、前記自己支持式のライナーに接触する荷重支持容器を形成する段階であって、前記荷重支持容器は、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材は、前記複合素材は、(i)炭素、(ii)ガラス、(iii)ケブラー、(iv)アラミド、及び(v)超高分子量ポリエチレン、からなるグループから選択された繊維を備えているような上記荷重支持容器を形成する段階、を備えている。
また、圧力が約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までで、温度が約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までであるような加圧液化天然ガスを貯蔵するのに適した容器を製造する方法が提供されて、前記方法は、(a) 自己支持式のライナーであって、前記加圧液化天然ガスに対して実質的に不透過である障壁を提供するような前記自己支持式のライナーを作製する段階と、(b) 前記自己支持式のライナーを適当な複合素材で包被して、前記自己支持式のライナーに接触する荷重支持容器を形成する段階であって、前記荷重支持容器は、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材の熱膨張係数は、前記自己支持式のライナーとの境界面において前記自己支持式のライナーの熱膨張係数と実質的に同一であるような上記荷重支持容器を形成する段階と、を備えている。
本発明のさらに別の実施形態においては、圧力が約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までで、温度が約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までであるような加圧液化天然ガスを貯蔵するための方法が提供されて、前記方法は、前記加圧液化天然ガスを少なくともひとつの容器に収容する段階であって、前記少なくともひとつの容器が、(a) 自己支持式のライナーであって、前記加圧液化天然ガスに対して実質的に不透過である障壁を提供するような前記自己支持式のライナーと、(b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材の熱膨張係数は、前記自己支持式のライナーとの境界面において前記自己支持式のライナーの熱膨張係数と実質的に同一である、ような上記荷重支持容器と、を備えているような容器であることを特徴としている。前記方法の他の実施形態においては、前記少なくともひとつの容器は、(a) 自己支持式のライナーであって、前記加圧流体に対して実質的に不透過である障壁を提供するような前記自己支持式のライナーと、(b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材の熱膨張係数は、(i)前記自己支持式のライナーとの境界面においては前記自己支持式のライナーの熱膨張係数と実質的に同一であり、(ii)前記荷重支持容器の厚み内において、前記境界面からの距離が大きくなるにつれて徐々に小さくなるような上記荷重支持容器と、を備えている。前記方法の他の実施形態においては、前記少なくともひとつの容器は、(a) 自己支持式のライナーであって、前記加圧流体に対して実質的に不透過である障壁を提供するような前記自己支持式のライナーと、(b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材は、前記自己支持式のライナーとの境界面に介在素材を備えていて、前記介在素材は、常温と約−123℃(−190°F)との間にて温度が変化するとき、前記容器が破損することを実質的に防止するのに適した剪断強度又は剪断歪を有しているような上記荷重支持容器と、を備えている。前記方法の他の実施形態においては、前記少なくともひとつの容器は、(a) 自己支持式のライナーであって、本質的にアルミニウムから構成されてなる素材から作られていて、前記加圧流体に対して実質的に不透過である障壁を提供するような前記自己支持式のライナーと、(b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材は、(i)炭素、(ii)ガラス、(iii)ケブラー、(iv)アラミド、及び(v)超高分子量ポリエチレン、からなるグループから選択された繊維を備えているような上記荷重支持容器と、を備えている。前記方法の他の実施形態においては、前記少なくともひとつの容器は、(a) 自己支持式のライナーであって、本質的に、少なくとも約690MPa(100ksi)以上である降伏強度と、母材及び溶接後の熱影響領域について約−62℃(−80°F)より低温である延性−脆性変移温度とを有する鋼から構成されてなる素材から作られていて、前記加圧流体に対して実質的に不透過である障壁を提供するような前記自己支持式のライナーと、(b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材は、(i)炭素、(ii)ガラス、(iii)ケブラー、(iv)アラミド、及び(v)超高分子量ポリエチレン、からなるグループから選択された繊維を備えているような上記荷重支持容器と、を備えている。
従来技術における非荷重支持ライナーを用いるアプローチとは異なって、本発明による容器のデザインでは、自己支持式の金属製ライナーを用い、これをハイパフォーマンスの複合繊維と極低温樹脂とによって包被している。本願において、“自己支持式”という用語は、ライナーに関しては、それ自体の重さを支えながら、構造的な完全性を維持できることを意味している。いったん包被が取り付けられれば、複合材は容器に追加的なつぶれ抵抗力を提供する。例えば、図6のグラフを参照すると、横座標60にはライナーの厚み(単位はmm)が、縦座標61には崩壊圧力(単位はポンド/平方インチ)がそれぞれ示されていて、線62は限界圧力線を、線63は10m(32.8フィート)の直径を有するライナーにおける崩壊圧力を、線64は20m(65.6フィート)の直径を有するライナーにおける崩壊圧力を、線65は40m(131.2フィート)の直径を有するライナーにおける崩壊圧力を、それぞれ示している。当業者においては周知であるように、崩壊圧力以外の規準を用いて、容器のライナーが自己支持式であるか否かを判断しても良い。本願において、“ハイパフォーマンス”という用語は、複合材又は繊維に関しては、約3401MPa(500ksi)を越える引張強度と、約136,054MPa(20msi:"million pounds per square inch")を越える弾性率を有していることを意味している。ひとつの実施形態では、基礎になるLNG用の球体形のタンクに、ハイパフォーマンスの複合材を包被することによって、PLNG容器に求められる構造的な完全性の要求条件を提供する。本発明の利点と特徴は、以下の説明によってさらに明らかになる。
ライナー自体は、ライナーに繊維が巻き付けられるとき、繊維の張力によって働く力に抗するための主たる構造的支持を提供する。ライナーに巻き付けられた繊維は、支持に貢献する。ライナーは、容器に収容された加圧極低温の流体によって作用する荷重のうちのいくらかを支える。当業者には周知であるように、ライナーの厚みや、ライナーが支持する荷重の割合などの設計事項の詳細は、ライナーと複合包被とを構成する素材に基づいて、または、当業者に熟知されているその他の要因に基づいて、当業者によって定められる。
第2に、いくつかの革新的な設計上のアプローチを提供することで、金属製のライナーと複合材との間におけるCTEの相違による問題点を解決する。ひとつの実施形態においては、ライナーとの境界面においてはライナーのCTEと実質的に同一であるCTEを有し、ライナーからの距離が大きくなるにつれてCTEが徐々に小さくなるような母材繊維素材を介在させることによって、CTEの相違を階層的に配列する。ひとつの実施形態においては、最も外側にある包被層は、本質的に炭素繊維から、又は炭素繊維が提供するのと同等なクリープ性能を提供するような素材から構成されて、クリープ性能を向上させる。母材繊維素材のデザインは、炭素繊維とガラス繊維とが層(又はトウ)に混合されてなる、層内ハイブリッド混合繊維から構成される。これは、複合材の圧縮密度を良好にするという有益な効果を追加的に有する。このハイブリッドのアプローチの変形例として、異なった繊維を用いた層を交互に配列した層内混合を用いても良い。第3の変形例として、層における樹脂率を変化させても良く、ライナーに隣接する層には、ライナーから離れている層に比べて、大きな樹脂率をもたせるようにして、ライナーからの距離が大きくなるにつれて、ライナーから離れた層の樹脂率を徐々に減少させることもできる。あつらえたCTE特性になるように樹脂を特別に処方して、複合材ないし積層物における各層の性能を高める。アルミニウムのライナーを使用する場合には、このアプローチはアルミニウムと炭素繊維との間における比較的大きなCTEの相違を受け入れるが、このデザインにおいては、クリープ性能が良好であることとアルミニウムとガラス繊維とではCTEの相違が比較的小さいことから、ガラス繊維が好ましい。本願において、“クリープ”という用語は、応力によって引き起こされる時間依存性の歪を意味している。
他の実施形態においては、自己支持式のライナーは、使用中の限界つぶれ荷重に耐えられるようにデザインされる。その結果、金属製のライナーと複合材の包被との境界面は、接着しないままに残される。これは、複合材の包被からライナーが剥離することを防ぐことで、ライナーの破損を緩和するために行われるものであって、使用中の境界面の剪断力に耐えられるような接着剤で非荷重支持のライナーが複合材の包被に接着されていた、従来のライナー付きの複合容器のデザインとは異なっている。
さらに他の実施形態においては、最も外側にある包被層は、本質的に炭素繊維から、又は炭素繊維が提供するのと同等なクリープ性能を提供するような素材から構成されて、クリープ性能を向上させる。最も外側にある炭素繊維の包被とアルミニウムで作られたライナーとの間には、極低温の運転に耐えられるように、ガラス繊維を主とする介在層が配置される。装置における熱収縮の相違を相殺するような大きさの残留圧縮プレストレスを提供するために、自緊工程を使用する。ガラス繊維の介在層が無いとすれば、アルミニウムと炭素との間におけるはるかに大きな収縮差を相殺するには、残留圧縮プレストレスでは不十分であろう。以下のデータは、アルミニウム5083−0を使用した、球体形の圧力容器のデザインのもので、要点を示している。圧力容器が−95℃(−140°F)に冷却されたとき、アルミニウムと炭素繊維複合材との胴まわりの境界面には34kPa(5psi)の引張支持圧力が生じる。この結果、いずれも常温において、自緊圧力は5.78MPa(850psig)、保証圧力は5.1MPa(750psig)になる。保証圧力からの反動に対応する支持圧力は、圧縮力で340kPa(50psig)である。ガラスによって境界面には正の支持圧力が確保されて、接着線が分裂することは防止される。アルミニウムの降伏強度は低いので、自緊工程後においてライナーに生じる残留圧縮プレストレスには限りがある。
本発明の他の実施形態においては、最も外側にある包被層は、本質的に炭素繊維から、又は炭素繊維が提供するのと同等なクリープ性能を提供するような素材から構成されて、クリープ性能を向上させる。ライナーには高い降伏強度の素材を使用して、はるかに大きな残留圧縮プレストレスを生じさせることを可能にする。この大きなプレストレスは、ライナーと炭素との間における収縮差を実質的に相殺すると共に、ライナーと炭素複合材との境界面に、ガラス繊維や接着剤などの介在素材を設ける必要が実質的になくなる。降伏応力が高いことに加えて、素材は適切な低温靭性を有している必要がある。そうした高い降伏強度の素材は、少なくとも約690MPa(100ksi)以上である降伏強度と、母材及び溶接後の熱影響領域について約−62℃(−80°F)より低温である延性−脆性変移温度("DBTT")とを有していることが好ましい。降伏強度とDBTTとの要求条件を満たす素材の例は、国際公開WO 99/32672号、WO 00/39352号、WO 99/32670号、WO 00/40764号、WO 99/32671号、WO 00/37689号、及びWO 99/05335号、並びに、米国特許第6,251,198号、第6,254,698号、第6,066,212号、第6,159,312号、及び第6,264,760号に開示されている。こうした鋼を結合するために役立つ溶接技術は、国際公開WO 01/63974号、WO 99/05335号、及びWO 00/56498号、並びに、米国特許第6,114,656号、及び第6,336,583号に開示されている。これ以外にも適当な鋼及び溶接技術が存在するかも知れないし、今後開発されることだろう。そうしたすべての鋼及び溶接技術は、本発明の範囲に含まれる。発明の詳細な説明中の末尾には、ライナーの鋼と溶接の例について非限定的に記載している。
提案されたデザインによれば、在来の鋼をベースにしたPLNG貯蔵装置に勝るいくつかの利点が得られ、それらには、(i)製造工程が簡易化されること、(ii)貯蔵装置の重量が軽減されて輸送船のデザインに良い影響を与えること、(iii)製品の配管に対する要求条件が著しく簡素化されること、(iv)荷降ろしの手順が簡素化されること、及び(v)断熱に関する要求条件が緩和されること、が含まれる。
本発明の利点については、添付図面及び以下の詳細な説明によって良く理解できるだろう。
本発明について、好ましい実施形態に関連させて説明するけれども、本発明はそれらに限定されるものではない。逆に、本発明は、特許請求の範囲に定められた発明の精神及び範囲内に含まれるような、あらゆる変形例、応用例、均等物を包含することを意図している。
[複合材の包被]
本発明による容器における複合材の包被は好ましくは、運転荷重に対する主要な構造的支持を提供する。複合材の包被は、極低温の運転が可能であるような、樹脂母材にハイパフォーマンスの繊維を含有する素材であることが好ましい。本願において、“極低温”とは、約−62℃(−80°F)又はこれ以下の任意の温度を意味している。そうした樹脂の例としては、CTD 525というエポキシ極低温樹脂がある。本発明では、2つに部類の素材組織をデザインした。
第1の部類の素材組織は、(i)ハイパフォーマンスの繊維、好ましくは、炭素、ガラス、ケブラー、アラミド、又は超高分子量ポリエチレンのいずれかから選択される繊維と、(ii)例えばCTD−525のエポキシ極低温樹脂などの熱硬化樹脂と、から構成される。ひとつの実施形態では、TORAYのT−700やGRAFILの34−600、又はZOLTEKのPANTEX 35などのハイパフォーマンスの炭素繊維を使用して、良好なクリープ性能を得る。第1の部類の素材組織は、CTE値が一定であることによって特徴付けられる。例えば、常温と−73℃(−100°F)との間における、炭素/エポキシ樹脂の層についての平均的なCTE値は、1.1×10-7m/m/K(0.19×10-6in/in/°F)である。この値は代表的に、特にアルミニウムと本願記載による高い降伏強度の鋼(少なくとも約690MPa(100ksi)の降伏強度を有する鋼)とを含む、いくつかの金属製ライナーに対して、不釣り合いを生じさせる。
第2の部類の素材組織は、CTE値が調整可能であって、繊維の組み合わせ(ガラス及び炭素などの異なる繊維を混合する。)に、様々な樹脂の組み合わせを合わせて構成されることによって特徴付けられる。樹脂の組み合わせは、実質的に純粋な樹脂から、または、樹脂のCTEに影響するようにデザインされた添加物を含む樹脂から構成される。繊維の比率や、樹脂の比率、及び添加物の内容量などのパラメータを賢明に最適化することによって、好ましいCTE値を得ることができる。代表的なCTEの値を非限定的に例示すれば、アルミニウムについては約7.2×10-6m/m/K(13×10-6in/in/°F)であり、正味の樹脂については約−18.8×10-6m/m/K(−33.9×10-6in/in/°F)であり、炭素については約1.1×10-7m/m/K(0.19×10-6in/in/°F)である。製造する容器に求められる性能パラメータに基づいた、最適化のために必要となる工程については、当業者に周知である。さらに、包被における異なる層を異なるCTE値に調整することによって、ライナーの境界面から包被の外面にわたってCTEを階層的に変化させることができる。この階層化は、許容可能な層内応力が得られるようにデザインされる。この許容可能な値は、有限要素法(FEA分析)などの、当業者に周知である分析技術によって決定することができる。
第2の部類の素材を使用することによって、あらゆるCTE特性をもったライナー素材を使用することが可能になる。逆に、第1の部類の素材は、CTE値が一定しているので、例えばINVARから作られたライナーなど、近似したCTEのライナーとの使用に限定される。INVARについての平均的なCTEの値は、炭素のCTEと同じオーダーの大きさであって、炭素の約1.1×10-7m/m/K(0.19×10-6in/in/°F)に対して、約5.0×10-7m/m/K(0.9×10-6in/in/°F)である。本発明の他の観点では、ライナーと第1の部類の素材組織との間の境界面に、高い歪能力、つまり約34ジュール/平米(3.0×10-3Btu/平方フィート)以上の歪エネルギー吸収能力を備えているような介在素材を使用する。
[金属製ライナー]
本発明による容器における金属製ライナーは好ましくは3つの主要な機能を有していて、それらは(i)収容された流体に対して不透過である障壁を提供すること、(ii)ライナーに繊維が巻き付けられるとき、繊維の張力を支えるための主たる構造的支持を提供すること、及び(iii)運転荷重に対する少なくとも部分的な構造的支持を提供することである。さらに、ライナーは、PLNGの内圧に起因する運転荷重に対して少なくとも部分的な構造的支持を提供すると共に、船の動きなどに起因する外的荷重に対しても構造的支持を提供する。
図5を参照すると、本発明のひとつの実施形態による容器5は、複合材の容器12とライナー10とを備え、このライナーは、アルミニウム又は本願記載による高い降伏強度の鋼(少なくとも約690MPa(100ksi)の降伏強度を有する鋼)などの実質的に不透過な素材から作られていて、容器5に収容されたPLNGに障壁を提供する。この実施形態では、複合材の容器12は、容器5の内圧荷重を含む、構造的な荷重を支える。ライナー10は、複合材の容器12によって完全に取り囲まれていて、もって完全に包被された圧力容器を構成している。変形例としての円周方向に巻いたデザインでは、ライナー10のサイズは、半球部分の全荷重を受けるように定められる。好ましくは、水分や酸、紫外線、その他、必要な環境的危害から複合材の容器12を保護できるような素材から作られた、外側コーティング14によって容器5を保護する。例えば、本発明を限定することなく例示すれば、外側コーティング14はポリウレタンから作ることができる。また容器5には、支持装置が提供されて含まれる。例えば、容器5の下端に補強ボス(図5には図示していない)を提供して、これを支持スカート(図5には図示していない)に連結する。支持スカートのデザインは、当業者に周知であるような任意の代表的なデザインで良い。あらゆる追加的な補強ボスは、複合材の容器12に一体的に巻き付けることが好ましい。これにより、著しい経済的利益が得られると共に、支持装置と容器5との間の境界における構造的な強度と完全性とが向上する。好ましくは容器5の上端には、PLNGの積載と荷降ろしとのために、容器5の中に貫通できるように、ノズル20が提供される。ひとつの実施形態では、複合材を巻き付けて複合材の容器12を作る前に、金属製のボス(図5には図示していない)からノズル20を引き出している。金属製のボスに複合材を包被することで、容器5の中にアクセスするための、漏れを生じさせない高い強度の境界部を提供する。
変形例の実施形態においては、図7A〜図7Cに示すように、本発明による容器を海上輸送船90上に水平に配置して、積荷の容積を最大限にして、洗練された輸送船90の船体を得ることができる。図7Bを参照すると、水平に配置された容器92の長さは好ましくは、各容器92が例えば符号93と94との2箇所において支持されるように定められている。PLNG輸送船90が複雑に動くことを考慮すると、当業者には周知であるように、水平に配置された容器92に対しては、単純な2箇所支持の装置が好ましい。当業者には周知であるように、2箇所支持の装置は、容器92の長さについて制約をもたらす。2箇所支持の装置が許容する長さの容器によって得られるよりも、より大きな貯蔵容量が求められる場合には、支持装置を適度に複雑化させれば、より長い容器を使用することができる。
図1に示すように、本発明による容器1は、自己支持式のライナー3と複合材の包被2とを備え、球体形の形状を有している。容器1は、容器1の中に貫通できるように、ノズル4を含んでいる。図2A〜図2Cを参照すると、この実施形態は、本発明による4つの球体形の容器24を船22に搭載していて、約200,000立方メートルのPLNG製品を運搬するものであるが、下記の幾何学的なパラメータによるライナー(例えば図1に示した自己支持式のライナー3)が、船及び積荷についての要求条件とライナーについての前述した機能的な要求条件とを満足することが見い出された。
直径 − 約46m(150.9フィート)
ライナーの素材 − アルミニウム合金5083−0番
降伏強度 − 約190MPa(28000psi)
平均厚 − 約45mm(1.77インチ)
27℃〜−95℃(80°F〜−140°F)における単位熱収縮(“UTC”:Unit Thermal Contraction) − 約0.256%、すなわち2.56mm/m(2.56×10-3in/in)
この実施形態ではアルミニウムを選択したために、炭素の包被の熱膨張係数(UTC<0.02%)に対しては、実質的に不釣り合いが生じる。従って、包被における異なる層を異なるCTE値に調整して、ライナーの境界面から包被の外面にわたってCTEを階層的に変化させているような組み合わせの中から、望ましい複合材の素材組織を選択する。
再び図2A〜図2Cを参照すると、本発明による変形例による実施形態は、4つの球体形の容器24を船22に搭載していて、約200,000立方メートル(7,062,891立方フィート)の製品を運搬するものであるが、下記の幾何学的なパラメータによるライナーが、船及び積荷についての要求条件とライナーについての前述した機能的な要求条件とを満足することが見い出された。
直径 − 約46m(150.9フィート)
ライナーの素材 − INVAR−36(36%ニッケル含有の鉄合金)
降伏強度 − 約236.7MPa(34.8ksi)
限界強度 − 約432.7MPa(63.6ksi)
平均厚 − 約35mm(1.38インチ)
27℃〜−162℃(80°F〜−260°F)における単位熱収縮(“UTC”:Unit Thermal Contraction) − 約0.03%、すなわち0.3mm/m(3.0×10-4in/in)
この変形例による実施形態は、上述した炭素−繊維−エポキシ組織などの基礎になる素材組織に対するCTEの不釣り合いを最小にすべくデザインされている。
さらに別の変形例による実施形態では、下記の幾何学的なパラメータによるライナーが、船及び積荷についての要求条件とライナーについての前述した機能的な要求条件とを満足することが見い出された。
直径 − 約46m(150.9フィート)
ライナーの素材 − 本願記載による高降伏強度の鋼
降伏強度 − 約120,000psi(816MPa)
平均厚 − 約25.4mm(1インチ)
27℃〜−95℃(80°F〜−140°F)における単位熱収縮(“UTC”:Unit Thermal Contraction) − 約0.128%、すなわち1.28mm/m(1.28×10-3in/in)
この変形例による実施形態では、ライナー内により大きな残留圧縮プレストレスをもたせて、ライナーと炭素の包被との間における熱収縮の相違を相殺することができる。
球体形の形状に代えて、変形例による本実施形態は、測地線等張形の半球を円筒部分に取り付けた形状になっている。測地線等張形の輪郭とは、測地線の経路上にフィラメントが配置され、圧力荷重の下において、フィラメントがその長さにわたって均一な張力を呈するような、ドーム状の輪郭である。測地線の経路とは、表面上の2点間を結ぶ最短距離である。この結果、かかる形状によれば、球体形の形状に比べて、繊維についての要求条件が緩和(約30%)される。さらに、測地線等張形の半球を備えた円筒形は、空間利用的に見ると、球体形に比べて、効果的な形状である。図4を参照すると、容器40は、測地線等張形の半球41を比較的短い円筒部分45に取り付けられて有していて、自己支持式のライナー43と複合材の包被42とを備えている。容器40はノズル44を有している。次に、図3を参照すると、容器30は、偏平回転楕円の形状を有していて、自己支持式のライナー33と複合材の包被32とを備えている。容器30はノズル34を有している。
本発明によるPLNGのための複合材の貯蔵装置は以下の利益を有している。PLNG容器の形状及び大きな寸法に対して、船のデザインを最適化することができる。本発明による複合材の貯蔵装置は、フィラメント巻き付け式の製造工程に自己支持式の構造物を提供することによって、PLNGの輸送に要求される独特の大きな寸法に製造することができる。また、ライナーと複合材の包被素材との間におけるCTEの相違を適切に一致させるので、装置は極低温条件において使用することができる。
[ライナーの鋼及び溶接の例]
米国特許第6,066,212号(国際公開WO/9932671号に対応。)に開示しているように、微小構造を有する超高強度をもった二重相鋼板の調製方法であって、実質的に100体積%(実質的に純粋であるか“実質的な”)のうち、約10体積%〜約40体積%であるフェライトの第一相と、約60体積%〜約90体積%の主として微粒子ラスマルテンサイト、微粒子下位ベイナイト、又はこれらの混合物からなる第二相とを含み、かかる方法が(a)鋼スラブを充分に高い再加熱温度に加熱して、(i)鋼スラブを実質的に均質にし、(ii)鋼スラブ中に含まれるニオブ及びバナジウムの炭化物及び浸炭窒化物の実質的に全てを溶解し、及び(iii)鋼スラブ中に微細な初期オーステナイト粒子を確立する段階と、(b)オーステナイトが再結晶する第1の温度範囲において、1又は複数の熱間圧延に通過させて、鋼スラブを還元させて鋼板を形成する段階と、(c)約Tnr温度未満で約Ar3変態温度を越える第2の温度範囲において、さらに1又は複数の熱間圧延に通過させて、鋼板を還元させる段階と、(d)約Ar3変態温度未満で約Ar1変態温度を越える第3の温度範囲(即ち、臨界間温度範囲)において、さらに1又は複数の熱間圧延に通過させて、鋼板を還元させる段階と、(e)前記鋼板を、約10℃/秒〜約40℃/秒(18°F/秒〜72°F/秒)の冷却速度にて、好ましくは約Ms変態温度+200℃(360°F)以下の温度である急冷停止温度(QST)にまで急冷する段階と、(f)前記急冷を停止する工程を含むような前記超高強度の二重相鋼板の調製方法が提供される。かかる鋼の別の実施態様においては、好ましくはQSTは約Ms変態温度+100℃(180°F)未満であり、さらに好ましくは約350℃(662°F)未満である。かかる鋼のひとつの実施形態においては、鋼板が段階(f)の後に常温にまで空冷される。この工程は、鋼板の微小構造が変態して、約10体積%〜約40体積%のフェライトの第一相と、約60体積%〜約90体積%の主として微粒子ラスマルテンサイト、微粒子下位ベイナイト、又はこれらの混合物となる過程を促進する(Tnr温度、並びにAr3変態温度及びAr1変態温度の定義について用語解説を参照されたい。)。
常温温度靭性及び低温靭性を確保するために、かかる鋼における第二相の微小構造は、主として微粒子下位ベイナイト、微粒子ラスマルテンサイト、又はこれらの混合物を含む。第二相中の脆化成分、例えば、上位ベイナイト、双晶マルテンサイト、及びMAの形成を実質的に最小にすることが好ましい。この鋼の実施例において、“主として”という用語は、少なくとも約50体積%を意味する。第二相の微小構造における残部は、追加的な微粒子下位ベイナイト、追加的な微粒子ラスマルテンサイト、又はフェライトを含むことができる。さらに好ましくは、第二相の微小構造は、少なくとも約60体積%〜約80体積%の下位ベイナイト、微粒子ラスマルテンサイト、又はこれらの混合物を含むと良い。さらに好ましくは、第二相の微小構造は、少なくとも約90体積%の微粒子下位ベイナイト、微粒子ラスマルテンサイト、又はこれらの混合物を含むと良い。
この実施例による鋼を製造するには、鋼スラブは通例の様式で製造され、鉄の他に、好ましくは以下の重量%の範囲の合金元素を含んでいる。炭素(C)は0.04〜0.12、更に好ましくは0.04〜0.07、マンガン(Mn)は0.5〜2.5、更に好ましくは1.0〜1.8、ニッケル(Ni)は1.0〜3.0、更に好ましくは1.5〜2.5、ニオブ(Nb)は0.02〜0.1、更に好ましくは0.02〜0.05、チタン(Ti)は0.008〜0.03、更に好ましくは0.01〜0.02、アルミニウム(Al)は0.001〜0.05、更に好ましくは0.005〜0.03、窒素(N)は0.002〜0.005、更に好ましくは0.002〜0.003、である。クロム(Cr)は、好ましくは約1.0重量%まで、さらに好ましくは約0.2重量%〜約0.6重量%までで、時折、鋼に添加される。モリブデン(Mo)は、好ましくは約0.8重量%まで、さらに好ましくは約0.1重量%〜約0.3重量%までで、時折、鋼に添加される。ケイ素(Si)は、好ましくは約0.5重量%まで、さらに好ましくは約0.01重量%〜約0.5重量%、さらに好ましくは約0.05重量%〜約0.1重量%までで、時折、鋼に添加される。銅(Cu)は、好ましくは約0.1重量%〜約1.0重量%の範囲で、さらに好ましくは約0.2重量%〜約0.4重量%の範囲にて、時折、鋼に添加される。ホウ素(B)は、好ましくは約0.0020重量%まで、さらに好ましくは約0.0006重量%〜約0.0010重量%までで、時折、鋼に添加される。鋼は、少なくとも約1重量%のニッケルを含むことが好ましい。鋼におけるニッケル含有量は、必要に応じて、溶接後の性能を増進するために約3重量%以上に増大しても良い。ニッケルの添加量を1重量%増加させる毎に、鋼のDBTTは約10℃(18°F)だけ低下すると予想される。ニッケル含有量は9重量%未満であることが好ましく、約6重量%未満であることがさらに好ましい。ニッケル含有量は、鋼のコストを最小にするために最小にすることが好ましい。ニッケル含有量が約3重量%を越えて増やされる場合には、マンガン含有量は約0.5重量%以下から0.0重量%までに減少させることができる。従って、広義においては、約2.5重量%までのマンガンが好ましい。
さらに、鋼中にある残留物は実質的に最小にされることが好ましい。リン(P)含有量は、約0.01重量%未満であることが好ましい。硫黄(S)含有量は、約0.004重量%未満であることが好ましい。酸素(O)含有量は、約0.002重量%未満であることが好ましい。
さらに若干詳しく説明すると、この実施例による鋼は、所望の組成のスラブを形成し、スラブを約955℃〜約1065℃(1750°F−1950°F)の温度に加熱し、スラブを熱間圧延に1又は複数回通過させて、オーステナイトが再結晶する第1の温度範囲、つまり約Tnr温度を越える温度にて約30%〜約70%の還元し、さらに、鋼板を約Tnr温度未満で約Ar変態温度を越える第2の温度範囲において、1又は複数の熱間圧延に通過させて、約40%〜約80%の還元をし、鋼板を約Ar3変態温度未満で約Ar変態温度を越える臨界間温度範囲において、1又は複数の仕上圧延に通過させて、約15%〜約50%の還元をすることによって調製される。次に、熱間圧延鋼板は、約10℃/秒〜約40℃/秒(18°F/秒〜72°F/秒)の冷却速度において、好ましくは約Ms変態温度+200℃(360°F)以下である好適なQSTにまで急冷され、その時点で急冷を停止する。この例の他の実施態様においては、QSTは約Ms変態温度+100℃(180°F)未満の温度であることが好ましく、さらに好ましくは約350℃(662°F)未満の温度である。この鋼の例のひとつの実施形態においては、急冷が停止された後に、鋼板は常温に空冷される。
当業者は理解するだろうが、本願において、“厚さの減少率%”は、厚みを減少させる前の鋼スラブ又は板の厚みに対する厚みの減少率(%)を意味している。本発明を限定することなく、説明のみの目的のために記載すれば、約25.4cm(10インチ)の厚さの鋼スラブは、第1の温度範囲にて、約12.7cm(5インチ)の厚さにまで約50%減少させ(50%減少)、次に、第2の温度範囲にて、約2.5cm(1インチ)の厚さにまで約80%減少(30%減少)させることができる。さらに、本発明を限定することなく、説明のみの目的のために記載すれば、約25.4cm(10インチ)の厚さの鋼スラブは、第1の温度範囲にて、約17.8cm(7インチ)の厚さに約30%減少させ(30%減少)、次に、第2の温度範囲にて、約3.6cm(1.4インチ)の厚さに約80%減少させ(80%減少)、次に、第3の温度範囲にて、約2.5cm(1インチ)の厚さに約30%減少(30%減少)させることもできる。本願において、“スラブ”とは、任意の寸法を有する鋼の片を意味する。
この例示的な鋼においては、当業者は理解するだろうが、鋼スラブは、実質的にスラブの全体を所望の再熱温度に上昇するのに適した手段によって加熱されて、例えば、スラブをある時間期間にわたって炉に入れることによって、好ましくはスラブ全体の温度を加熱する。本発明の範囲内におけるあらゆる鋼組成について使用されるべきである特定の再熱温度は、実験又は好適なモデルを使用した計算によって当業者が容易に決定することができる。更に、実質的に全体のスラブ、好ましくは全体のスラブの温度を所望の再熱温度に上昇するのに必要な炉温度及び再熱時間は、通常の工業刊行物を参考にして当業者により容易に決定することができる。
この例示的な鋼においては、当業者が理解するように、再結晶範囲と非再結晶範囲の境界を形成する温度、Tnr温度は、鋼の化学組成、特に圧延前の再熱温度、炭素濃度及びニオブ濃度、及び圧延通過で得られる減少の量に依存する。当業者は、実験又はモデル計算によって、個別の鋼について、かかる温度を決定することができる。同様に、本願における、Ar1変態温度、Ar3変態温度及びMs変態温度は、実験又はモデル計算によって当業者が決定することができる。
この鋼の実施例においては、当業者が理解するように、実質的にスラブ全体に適用される再熱温度以外は、この実施例の処理方法を記載するのに参照されている、その後の温度は、鋼の表面にて測定される温度である。鋼の表面温度は、例えば、光学パイロメーターの使用、又は鋼の表面温度を測定するのに適したあらゆるその他の装置によって測定することができる。本願における冷却速度は、板の厚みの中央、又は実質的に中央における速度であり、急冷停止温度(QST)は、板の中間厚さから伝達される熱のために、急冷が停止された後の、板の表面で到達される最高、又は実質的に最高の温度である。例えば、この実施例による鋼組成物の実験的な熱処理中には、中央温度測定のために、鋼板厚さの中央、又は実質的に中央に、熱電対を配置する一方、表面温度は光学パイロメーターを使用することによって測定する。表面温度を直接測定することで中央温度を決定できるように、中央温度と表面温度の相関関係を調べ、この関係を、同一又は実質的に同一の組成である鋼についてのその後の処理に際して使用する。また、所望の加速された冷却速度を得るのに必要とされる、急冷液体の温度及び流量は、通常の工業刊行物を参考にして当業者が決定することができる。
当業者は、本願によって提供した情報を活用して、本発明によるライナーを構成するために用いられる、適切な高い強度及び靭性を有してなる超高強度低合金鋼板を製造する上で必要になる知識と技術とを有している。
当業者は、本願によって提供した情報を活用して、上記実施例によって製造される鋼板の厚みとは違った厚みをもった、本発明によるライナーを構成するために用いられる、適切な高強度と低温靭性とを有してなる超高強度低合金鋼板を製造する上で必要になる知識と技術とを有している。これ以外にも適当な鋼及び溶接技術が存在するかも知れないし、今後開発されることだろう。そうしたすべての鋼は本発明の範囲に含まれる。
本発明による複合材の包被を備えた容器のライナーを構成するために、二相鋼を使用する場合には、加速された冷却ないし急冷段階の前に、二相構造を創り出すために鋼を臨界間温度範囲に維持する時間期間によって二相鋼を処理することが好ましい。好ましくは、Ar3変態温度からAr1変態温度までの間の温度にて鋼を冷却している間に、二相構造が形成されるように処理を行う。さらに、本発明におけるライナーの構成に使用する鋼にあっては、加速された冷却ないし急冷段階の完了時に、つまり焼き戻しなどの鋼の再加熱を必要とする追加的な処理なしに、690MPa(100ksi)を越える降伏強度と、約73℃(−100°F)より低温であるDBTTとを有することが好ましい。急冷ないし冷却段階が完了した時における鋼の降伏強度は、約690MPa(100ksi)を越えることが好ましい。
本発明におけるライナーを構成する鋼を結合するために、鋼板を結合する適切な方法が必要になる。本発明のために適当な強度と靭性とをもった結合部を提供する限り、あらゆる結合方法は適切であると考えられる。好ましくは、流体を貯蔵及び輸送するための適当な強度と破壊靭性とを提供するような、適切な溶接方法を使用して、本発明におけるライナーを構成する。そうした溶接方法には、適当な消耗ワイヤ式や、適当な消耗ガス式、適当な溶接処理、及び適当な溶接手順が含まれる。例えば、ガス金属アーク溶接法(GMAW)と、タングステン不活性ガス溶接法(TIG)とはいずれも、鋼製造産業において周知であるが、適切な消耗ワイヤ−ガスの組み合わせを用いる限り、鋼板を結合するために使用することができる。
第1の実施例による溶接方法では、ガス金属アーク溶接(GMAW)法を用いて、鉄と、約0.07重量%の炭素と、約2.05重量%のマンガンと、約0.32重量%の珪素と、約2.20重量%のニッケルと、約0.45重量%のクロムと、約0.56重量%のモリブデンと、約110ppm未満の燐と、約50ppm未満の硫黄とを含むような化学的組成の溶接金属を作る。溶接部は、約1重量%未満の酸素を用いたアルゴンを主成分とする遮蔽ガスを用いて、鋼、例えば上述のいずれかの鋼の上に作られる。溶接入熱は、約0.3kJ/mm〜約1.5kJ/mm(7.6kJ/インチ〜38kJ/インチ)の範囲にある。この方法の溶接によれば、約900MPa(130ksi)を越える、好ましくは約930MPa(135ksi)を越える、より好ましくは約965MPa(140ksi)を越える、さらに好ましくは少なくとも約1000MPa(145ksi)であるような引張強度を有する溶接部を提供することができる。さらに、この方法の溶接によれば、約−73℃(−100°F)未満、好ましくは約−96℃(−140°F)未満、より好ましくは約−106℃(−160°F)未満、さらに好ましくは約−115℃(−175°F)未満のDBTTを有するような溶接金属を提供することができる。
別の実施例による実施例では、GMAW法を用いて、鉄と、約0.10重量%の炭素(好ましくは、約0.10重量%以下の炭素、より好ましくは約0.07〜約0.08重量%の炭素)と、約1.60重量%のマンガンと、約0.25重量%の珪素と、約1.87重量%のニッケルと、約0.87重量%のクロムと、約0.51重量%のモリブデンと、約75ppm未満の燐と、約100ppm未満の硫黄とを含むような化学的組成の溶接金属が作られる。溶接入熱は、約0.3kJ/mm〜約1.5kJ/mm(7.6kJ/インチ〜38kJ/インチ)の範囲にあり、約100℃(212°F)の予熱を用いる。溶接部は、約1重量%未満の酸素を用いたアルゴンを主成分とする遮蔽ガスを用いて、鋼、例えば上述のいずれかの鋼の上に作られる。この方法の溶接によれば、約900MPa(130ksi)を越える、好ましくは約930MPa(135ksi)を越える、より好ましくは約965MPa(140ksi)を越える、さらに好ましくは少なくとも約1000MPa(145ksi)であるような引張強度を有する溶接部を提供することができる。さらに、この方法の溶接によれば、約−73℃(−100°F)未満、好ましくは約−96℃(−140°F)未満、より好ましくは約−106℃(−160°F)未満、さらに好ましくは約−115℃(−175°F)未満であるようなDBTTを有する溶接金属を提供することができる。
別の実施例による溶接方法では、タングステン不活性ガス溶接法(TIG)を用いて、鉄と、約0.07重量%の炭素(好ましくは、約0.07重量%以下の炭素)と、約1.80重量%のマンガンと、約0.20重量%の珪素と、約4.00重量%のニッケルと、約0.5重量%のクロムと、約0.40重量%のモリブデンと、約0.02重量%の銅と、約0.02重量%のアルミニウムと、約0.010重量%のチタンと、約0.015重量%のジルコニウム(Zr)と、約50ppm未満の燐と、約30ppm未満の硫黄とを含むような化学的組成の溶接金属が作られる。溶接入熱は、約0.3kJ/mm〜約1.5kJ/mm(7.6kJ/インチ〜38kJ/インチ)の範囲にあり、約100℃(212°F)の予熱を用いる。溶接部は、約1重量%未満の酸素を用いたアルゴンを主成分とする遮蔽ガスを用いて、鋼、例えば上述のいずれかの鋼の上に作られる。この方法の溶接によれば、約900MPa(130ksi)を越える、好ましくは約930MPa(135ksi)を越える、より好ましくは約965MPa(140ksi)を越える、さらに好ましくは少なくとも約1000MPa(145ksi)であるような引張強度を有する溶接部を提供することができる。さらに、この方法の溶接によれば、約−73℃(−100°F)未満、好ましくは約−96℃(−140°F)未満、より好ましくは約−106℃(−160°F)未満、さらに好ましくは約−115℃(−175°F)未満であるようなDBTTを有する溶接金属を提供することができる。
GMAW溶接法又はTIG溶接法のいずれかを用いれば、実施例に記載された化学的組成と類似した溶接金属の化学的組成を得ることができる。しかしながら、TIGによって得られた溶接部は、GMAWによって得られた溶接部よりも不純物含有量が少なく且つミクロ組織が非常に微細であるものと予想され、従って低温靭性が向上しているものと予想される。
当業者は、本願によって提供した情報を活用して、本発明によるライナーを構成するために用いられる、適切な高い強度及び破壊靭性を有してなる結合部を、超高強度低合金鋼板を溶接して製造する上で必要になる知識と技術とを有している。これ以外にも適当な結合ないし溶接方法が存在するかも知れないし、今後開発されることだろう。そうしたすべての結合ないし溶接方法は本発明の範囲に含まれる。
当業者には周知のように、PLNGなどの加圧極低温流体を貯蔵及び輸送するための溶接鋼で作られた複合材包被の容器のデザインにおいて、考慮される運転条件としては、とりわけ、運転圧力及び運転温度、並びに鋼及び溶接部(用語集参照)に加わるおそれのある追加的な応力が挙げられる。鋼及び溶接部の破壊靭性を決定するために、標準破壊力学規準、例えば(i)平面歪破壊靱性の規準である限界K値(Kic)、及び(ii)弾塑性破壊靭性を測定するのに利用できる亀裂先端開口変位(CTOD)を用いるのがよく、これら両方の尺度は当業者には周知である。例えばBSI刊行物“Guidance on methods for assessing the acceptability of flaws in fusion welded structures”(PD6493:1991)と通称される。)に示されているような、鋼構造の設計について一般的に受け入れられている工業コードを用いることで、鋼及び溶接部(HAZを含む)の破壊靭性とライナーに加えられる応力とに基づいて、ライナーの最大許容傷サイズを決定することができる。当業者にあっては、(i)加えられた応力を最小限にするための適当なライナーのデザイン、(ii)欠陥を最小限に抑えるための適当な製造上の品質管理、(iii)ライナーに加えられる耐用サイクル荷重及び圧力の適当な制御、及び(iv)ライナーにおける傷及び欠陥を高信頼度で検出するための適当な検査プログラム、を用いることにより破壊の開始を遅らせる破壊制御プログラムを開発することができる。本発明のシステムのための好ましいデザイン方針は、当業者に周知であるように、“破壊前に漏れること(leak before failure)」”である。これらの考察事項は一般に、“破壊力学の既知原理(known principles of fracture mechanics”と呼ばれている。
以下の非限定的な例示においては、本発明によるライナーの破壊開始を防止するための破壊制御計画において用いられる、与えられた傷長さについて限界傷深さを計算するための手順に、破壊力学のかかる既知の原理を応用している。
図8Bは、傷長さが315で傷深さが310であるような傷を示している。本発明による圧力容器ないしライナーに関して、以下のデザイン条件とした場合に基づいて、PD6493を使用して計算された限界傷サイズのプロット300の値を、図8A(横座標302はCTOD破壊靭性を単位mmにて示しており、縦座標301は限界傷深さを単位mmにて示している。)に示している。
容器の直径:4.57m(15フィート)
容器の肉厚:25.4mm(1.00インチ)
設計圧力:3445kPa(500psi)
許容フープ応力:333MPa(48.3ksi)
この例示の目的として、100mm(4インチ)の表面傷長さ、例えばシーム溶接部中に存在する軸方向傷を評価する。図8Aを参照すると、プロット300は、降伏応力の15%(線303)、50%(線304)、及び100%(線305)の残留応力レベルについて、CTOD破壊靭性及び残留応力の関数としての限界傷深さの値を示している。残留応力は、製造及び溶接に起因して生じる場合があって、PD6493は、もしも溶接が例えば溶接後熱処理(PWHT)のような技術又は機械的応力除去法を用いて応力を除去していないとするならば、溶接部(溶接HAZを含む)中の降伏応力の100%の残留応力値を用いることを推奨している。
最低運転温度における鋼のCTOD破壊靭性に基づいて、ライナーの製造を調整すれば、残留応力を減少させることができ、限界傷サイズとの比較のためには、傷を検出して測定する検査プログラム(初期検査と運転期間中検査の両方)を実行するのがよい。この例では、もしも鋼が最低使用温度状態で0.025mmのCTOD靭性(実験室試料を用いて測定した場合)を有し、残留応力を鋼の降伏強さの15%に減少させるならば、限界傷深さの値は約4mm(図8Aの点320参照)になっている。当業者には周知のように、類似の計算手順に従えば、種々の傷長さ及び種々の傷の幾何学的形状について、限界傷深さを決定することができる。この情報を用いれば、限界傷深さに達する前又は設計荷重を加える前に、傷を検出して除くようにするための品質管理プログラム及び検査プログラム(手法、検出可能な傷寸法、頻度)を開発することができる。CVNとKlCとCTOD破壊靭性とについて公表されている経験的な相関関係に基づくならば、0.025mmのCTOD靭性は一般に、約37JのCVN値に相関することになる。この例は、本発明をいかなる意味においても限定するものではない。
鋼の結合を必要とするライナー、例えば円筒形の形状であるようなライナーにおいては、鋼の良好な極低温靭性に悪影響を与えることを避けるために、常温にて所望の形状に屈曲形成することが好ましい。屈曲形成後に所望の形状を得るために鋼を加熱することが必要であるならば、上述したような鋼の微細組織の有利な影響を保存するために、鋼は約600℃(1112°F)を越えない温度に加熱することが好ましい。
本発明は、PLNGの貯蔵及び輸送のために好適であるけれども、それに限定されるものではなく、本発明は、極低温流体、加圧流体、及び極低温の加圧流体を含むような、あらゆる流体の貯蔵及び輸送に適している。さらに、本発明について1又は複数の好ましい実施形態を参照して説明したけれども、特許請求の範囲に定められた発明の精神及び範囲から逸脱せずに、その他の変形例を実施することも可能である。
[用語集]
Ar1変態温度:冷却中にオーステナイトからフェライトへ又はフェライトとセメンタイトとの混合状態への変態が完了する温度。
Ar3変態温度:冷却中にオーステナイトからフェライトへの変態が開始する温度。
CNG:圧縮された天然ガス。
熱膨張収縮係数:単位体積の固体の一定圧力下での1゜の温度上昇に対する体積増加。
クリープ:応力によって引き起こされる時間依存性の歪。
極低温:約−62℃(−80゜F)又はこれ以下の任意の温度。
CTE:熱膨張収縮係数。
DBTT("Ductile to Brittle Transition Temperature"):構造鋼についての2つの破断様式を描写するもので、DBTT未満の温度にあっては低エネルギーの劈開(脆性)破断によって破損する傾向があるのに対して、DBTTを越える温度にあっては高エネルギーの延性破断によって破損する傾向がある。
ハイパフォーマンス:複合材又は繊維に関しては、約3410MPa(500ksi)を越える引張強度と、約136,054MPa(20msi)を越える弾性率を有していることを意味する。
INVAR:実質的に鉄とニッケルとから構成されている材料。
ksi:1平方インチあたり1,000ポンド。
LNG:大気圧の圧力で約−162℃(−260゜F)の温度の液化天然ガス。
Ms変態温度:冷却中にオーステナイトからマルテンサイトへの変態が開始する温度。
msi:1平方インチあたり1,000,000ポンド。
非荷重支持ライナー容器の特許:米国特許第6,460,721号。
PLNG:加圧された液化天然ガスであって、圧力は約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの広範囲にわたり、温度は約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの広範囲にわたる。
PLNG特許:米国特許第6,085,528号。
プロセス要素特許:米国特許第6,212,891号。
psi:1平方インチあたり1ポンド。
自己支持式:ライナーに関しては、それ自体の重さを支えながら、構造的な完全性を維持できることを意味する。
船の方形係数:船の排水容積をV、船の垂直間長さをL、船幅をB、船の喫水をTとしたときの、V/(L)(B)(T)。
Tnr温度:その温度未満ではオーステナイトが再結晶化しない温度。
溶接部:(i)溶接金属と、(ii)熱影響領域(HAZ)と、(iii)HAZの“近傍”にある母材金属とを含む、溶接結合部である。HAZの“近傍”にあるとみなされ、従って溶接部の一部分であるとみなされる母材金属の部分は、当業者に知られている要因に応じて変化するもので、かかる要因を非限定的に例示すれば、溶接部の幅、溶接された部材のサイズ、部材の製造に必要な溶接の数、溶接間の距離などがある。
図1は、本発明による球体形状をもった容器を示した断面図である。 図2Aは、球体形状をもち、PLNG輸送船に配置されている、本発明による容器を示した前面断面図である。 図2Bは、本発明による球体形状をもった容器の複数をPLNG輸送船に配置した様子を示した側面断面図である。 図2Cは、本発明による球体形状をもった容器の複数をPLNG輸送船に配置した様子を示した平面断面図である。 図3は、本発明による偏平回転楕円の形状をもった容器を示した断面図である。 図4は、測地線等張形の半球を比較的短い円筒部分に取り付けられた、本発明による容器を示した断面図である。 図5は、円筒形の形状と測地線等張形の半球とを有してなる、本発明のひとつの実施形態による容器を示した一部破断図である。 図6は、容器のライナーの崩壊圧と、容器のライナーの厚みと、容器のライナーの直径との関係を示したグラフである。 図7Aは、本発明による円筒形形状をもった容器をPLNG輸送船に水平に配置した様子を示した前面断面図である。 図7Bは、本発明による円筒形形状をもった容器をPLNG輸送船に水平に配置した様子を示した側面断面図である。 図7Cは、本発明による円筒形形状をもった容器をPLNG輸送船に水平に配置した様子を示した平面断面図である。 図8Aは、CTOD破断強度と残留応力との関数としての、与えられた欠陥長さに対する欠陥深さを示したプロットグラフである。 図8Bは、欠陥の形状(長さと深さ)とを示している。

Claims (16)

  1. 圧力が約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までで、温度が約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までであるような加圧流体を貯蔵するのに適した容器であって、前記容器が、
    (a) 自己支持式のライナーであって、前記加圧流体に対して実質的に不透過である障壁を提供するような前記自己支持式のライナーと、
    (b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材の熱膨張係数は、(i)前記自己支持式のライナーとの境界面においては前記自己支持式のライナーの熱膨張係数と実質的に同一であり、(ii)前記荷重支持容器の厚み内において、前記境界面からの距離が大きくなるにつれて徐々に小さくなる、ような上記荷重支持容器と、
    を備えていることを特徴とする容器。
  2. 前記荷重支持容器は、本質的に炭素繊維から、又は炭素繊維が提供するのと同等なクリープ性能を提供するような素材から構成されてなる最外包被層を有していることを特徴とする請求項1に記載の容器。
  3. 請求項1に記載された構成要素(b)に代えて、
    (b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材は、前記自己支持式のライナーとの境界面に介在素材を備えていて、前記介在素材は、常温と約−123℃(−190°F)との間にて温度が変化するとき、前記容器が破損することを実質的に防止するのに適した剪断強度又は剪断歪を有している、ような上記荷重支持容器、
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の容器。
  4. 前記自己支持式のライナーは本質的にアルミニウムから構成されてなる素材から作られていて、請求項1に記載された構成要素(b)に代えて、
    (b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材は、(i)炭素、(ii)ガラス、(iii)ケブラー、(iv)アラミド、及び(v)超高分子量ポリエチレン、からなるグループから選択された繊維を備えている、ような上記荷重支持容器、
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の容器。
  5. 前記自己支持式のライナーは本質的に、少なくとも約690MPa(100ksi)以上である降伏強度と、母材及び溶接後の熱影響領域について約−62℃(−80°F)より低温である延性−脆性変移温度とを有する鋼から構成されてなる素材から作られていて、請求項1に記載された構成要素(b)に代えて、
    (b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材は、(i)炭素、(ii)ガラス、(iii)ケブラー、(iv)アラミド、及び(v)超高分子量ポリエチレン、からなるグループから選択された繊維を備えている、ような上記荷重支持容器、
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の容器。
  6. 圧力が約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までで、温度が約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までであるような加圧液化天然ガスを貯蔵するのに適した容器であって、前記容器が、
    (a) 自己支持式のライナーであって、前記加圧液化天然ガスに対して実質的に不透過である障壁を提供するような前記自己支持式のライナーと、
    (b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材の熱膨張係数は、前記自己支持式のライナーとの境界面において前記自己支持式のライナーの熱膨張係数と実質的に同一である、ような上記荷重支持容器と、
    を備えていることを特徴とする容器。
  7. 圧力が約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までで、温度が約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までであるような加圧流体を貯蔵するのに適した容器を製造する方法であって、前記方法が、
    (a) 自己支持式のライナーであって、前記加圧流体に対して実質的に不透過である障壁を提供するような前記自己支持式のライナーを作製する段階と、
    (b) 前記自己支持式のライナーを適当な複合素材で包被して、前記自己支持式のライナーに接触する荷重支持容器を形成する段階であって、前記荷重支持容器は、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材の熱膨張係数は、(i)前記自己支持式のライナーとの境界面においては前記自己支持式のライナーの熱膨張係数と実質的に同一であり、(ii)前記荷重支持容器の厚み内において、前記境界面からの距離が大きくなるにつれて徐々に小さくなる、ような上記荷重支持容器を形成する段階と、
    を備えていることを特徴とする方法。
  8. 請求項7に記載された段階(b)に代えて、
    (b) 前記自己支持式のライナーを適当な複合素材で包被して、前記自己支持式のライナーに接触する荷重支持容器を形成する段階であって、前記荷重支持容器は、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材は、前記自己支持式のライナーとの境界面に介在素材を備えていて、前記介在素材は、常温と約−123℃(−190°F)との間にて温度が変化するとき、前記容器が破損することを実質的に防止するのに適した剪断強度又は剪断歪を有している、ような上記荷重支持容器を形成する段階、
    を備えていることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 段階(a)における前記自己支持式のライナーは本質的にアルミニウムから構成されてなる素材から作られていて、請求項7に記載された段階(b)に代えて、
    (b) 前記自己支持式のライナーを適当な複合素材で包被して、前記自己支持式のライナーに接触する荷重支持容器を形成する段階であって、前記荷重支持容器は、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材は、前記複合素材は、(i)炭素、(ii)ガラス、(iii)ケブラー、(iv)アラミド、及び(v)超高分子量ポリエチレン、からなるグループから選択された繊維を備えている、ような上記荷重支持容器を形成する段階、
    を備えていることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  10. 段階(a)における前記自己支持式のライナーは本質的に、少なくとも約690MPa(100ksi)以上である降伏強度と、母材及び溶接後の熱影響領域について約−62℃(−80°F)より低温である延性−脆性変移温度とを有する鋼から構成されてなる素材から作られていて、請求項7に記載された段階(b)に代えて、
    (b) 前記自己支持式のライナーを適当な複合素材で包被して、前記自己支持式のライナーに接触する荷重支持容器を形成する段階であって、前記荷重支持容器は、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材は、前記複合素材は、(i)炭素、(ii)ガラス、(iii)ケブラー、(iv)アラミド、及び(v)超高分子量ポリエチレン、からなるグループから選択された繊維を備えている、ような上記荷重支持容器を形成する段階、
    を備えていることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  11. 圧力が約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までで、温度が約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までであるような加圧液化天然ガスを貯蔵するのに適した容器を製造する方法であって、前記方法が、
    (a) 自己支持式のライナーであって、前記加圧液化天然ガスに対して実質的に不透過である障壁を提供するような前記自己支持式のライナーを作製する段階と、
    (b) 前記自己支持式のライナーを適当な複合素材で包被して、前記自己支持式のライナーに接触する荷重支持容器を形成する段階であって、前記荷重支持容器は、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材の熱膨張係数は、前記自己支持式のライナーとの境界面において前記自己支持式のライナーの熱膨張係数と実質的に同一である、ような上記荷重支持容器を形成する段階と、
    を備えていることを特徴とする方法。
  12. 圧力が約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までで、温度が約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までであるような加圧液化天然ガスを貯蔵するための方法であって、前記方法が、前記加圧液化天然ガスを少なくともひとつの容器に収容する段階であって、前記少なくともひとつの容器が、(a) 自己支持式のライナーであって、前記加圧液化天然ガスに対して実質的に不透過である障壁を提供するような前記自己支持式のライナーと、(b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材の熱膨張係数は、前記自己支持式のライナーとの境界面において前記自己支持式のライナーの熱膨張係数と実質的に同一である、ような上記荷重支持容器と、を備えているような容器であることを特徴とする方法。
  13. 前記少なくともひとつの容器が、(a) 自己支持式のライナーであって、前記加圧流体に対して実質的に不透過である障壁を提供するような前記自己支持式のライナーと、(b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材の熱膨張係数は、(i)前記自己支持式のライナーとの境界面においては前記自己支持式のライナーの熱膨張係数と実質的に同一であり、(ii)前記荷重支持容器の厚み内において、前記境界面からの距離が大きくなるにつれて徐々に小さくなる、ような上記荷重支持容器と、を備えていることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記少なくともひとつの容器が、(a) 自己支持式のライナーであって、前記加圧流体に対して実質的に不透過である障壁を提供するような前記自己支持式のライナーと、(b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材は、前記自己支持式のライナーとの境界面に介在素材を備えていて、前記介在素材は、常温と約−123℃(−190°F)との間にて温度が変化するとき、前記容器が破損することを実質的に防止するのに適した剪断強度又は剪断歪を有している、ような上記荷重支持容器と、を備えていることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  15. 前記少なくともひとつの容器が、(a) 自己支持式のライナーであって、本質的にアルミニウムから構成されてなる素材から作られていて、前記加圧流体に対して実質的に不透過である障壁を提供するような前記自己支持式のライナーと、(b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材は、(i)炭素、(ii)ガラス、(iii)ケブラー、(iv)アラミド、及び(v)超高分子量ポリエチレン、からなるグループから選択された繊維を備えている、ような上記荷重支持容器と、を備えていることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  16. 前記少なくともひとつの容器が、(a) 自己支持式のライナーであって、本質的に、少なくとも約690MPa(100ksi)以上である降伏強度と、母材及び溶接後の熱影響領域について約−62℃(−80°F)より低温である延性−脆性変移温度とを有する鋼から構成されてなる素材から作られていて、前記加圧流体に対して実質的に不透過である障壁を提供するような前記自己支持式のライナーと、(b) 前記自己支持式のライナーに接触している荷重支持容器であって、前記荷重支持容器は、複合素材から作られていて、約1035kPa(150psia)から約7590kPa(1100psia)までの圧力及び約−123℃(−190°F)から約−62℃(−80°F)までの温度に耐えるのに適していて、前記複合素材は、(i)炭素、(ii)ガラス、(iii)ケブラー、(iv)アラミド、及び(v)超高分子量ポリエチレン、からなるグループから選択された繊維を備えている、ような上記荷重支持容器と、を備えていることを特徴とする請求項12に記載の方法。
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