JP2005526801A - (2s)−n−{5−[アミノ(イミノ)メチル]−2−チエニル}メチル−1−{[(2r)−2−[(カルボキシルメチル)アミノ]−3,3−ジフェニルプロパノイル]}−2−ピロリジンカルボキサミドマレイン酸塩及びそれらの製造方法 - Google Patents

(2s)−n−{5−[アミノ(イミノ)メチル]−2−チエニル}メチル−1−{[(2r)−2−[(カルボキシルメチル)アミノ]−3,3−ジフェニルプロパノイル]}−2−ピロリジンカルボキサミドマレイン酸塩及びそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は(2S)−N−{5−[アミノ(イミノ)メチル]−2−チエニル}メチル−1−{(2R)−2−[(カルボキシルメチル)アミノ]−3,3−ジフェニルプロパノイル}−2−ピロリジンカルボキサミドマレイン酸塩に関する。

Description

発明の詳細な説明
技術分野
本発明は下記一般式(1)で示される、(2S)−N−{5−[アミノ(イミノ)メチル]−2−チエニル}メチル−1−{(2R)−2−[(カルボキシルメチル)アミノ]−3,3−ジフェニルプロパノイル}−2−ピロリジンカルボキサミドのマレイン酸塩及びその製造方法に関するものである。
Figure 2005526801
背景技術
上記一般式(1)の遊離化合物、即ち酸が付加されない化合物と薬剤学的に許容されうるその塩、水和物、溶媒和物、および異性体は大韓民国特許公開第2000−047461号およびWO0039124の主題であり、新しいトロンビン抑制剤として有効に使われている。
薬物が、薬物の開発に適合な物理的性質を有しない場合、それらを改善するために使用できる方法には種々ある。特に薬物の溶解度が低い場合、その溶解度を改善するために通常の方法として、薬物の塩の製造が使用されることになる。この塩の製造方法は通例的によく知られている(例えば、Pharmaceutical Salts, Journal of Pharmaceutical Sciences, Donald C. Monkhouse et al, 1, 66(1), 1977; Salt selection for basic drugs, International Journal of Pharmaceutics, Philip L. Gould, 201, 33, 1986)。
薬物の物理的性質は原料薬品の開発過程と最終製品の開発過程に大きく影響を及ぼす。固体形態の薬物は取扱いや貯蔵の容易、品質管理の容易のような種々の長所を持ちうる。さらに、薬物の最終終製品の開発過程で、その剤形と投与形態をデザインすることは容易である。固体で得られる薬物は結晶性に従っておおよそ結晶形と無定形とに分けられる。いくつかの薬物は結晶形と無定形の両方を同時に得ることができるが、いくつかの薬物は結晶形かそれとも無定形のみで得られる。結晶形と無定形は物理化学的性質で大きな違いを示すことがある。例えば、ある薬物は、結晶形か無定形かによって溶解度及び生体利用効率が異なることは、既に報告されている(例えば、Pharmaceutical Solids: A Strategic Approach to Regulatory Considerations, Stephen Byrn et al, Pharmaceutical Research, 945, 12(7), 1995)。従って、上記説明の理由から、薬物の結晶性は薬物の製造と投与において非常に重要である。
特例以外には、薬物の研究及び開発過程で結晶性を持つ薬物を得ることは容易である。薬物生産の最終段階で比較的容易な純粋化過程である再結晶化を通じて薬物が純粋に得られるという点で、薬物の結晶性は重要な利点であり、また薬物の結晶性が生産過程での品質管理の面でも物理化学的性質を容易に究明できる利点があることは既に報告されている(例えば、An integrated approach to the selection of optimal salt form for a new drug candidate, Abu T.M. Serajuddin et al, International Journal of Pharmaceutics, 209, 105, 1994)。したがって、薬物が無定形で得られた場合、薬物を結晶化することは薬物の開発と生産において非常に重要である。また薬物の潮解が薬物の生産及び品質管理が難しくするので、薬物が潮解されないことが望ましい。これは薬物の塩にも同様に適用でき、合成された種々の塩中で適切な溶解度および結晶性を有し、潮解されない塩が望ましい。
いくつかの化合物は低い溶出速度のために吸収するのが困難な場合がる。この問題を予め確認するために、面積0.5cmの円盤を作った後、様々な媒質での溶出速度を測定する。時間とともに溶出量を測定し、円盤の面積で割る。その値は単位面積当たりの溶出速度である。この値は、単位面積当たりの溶出速度である。通常、この値が1mg/min/cm以上のとき、低い溶出速度によって薬物が吸収されない現状が起きなく、この値が0.1mg/min/cm以下のときは、低い溶出速度による吸収の問題があると言われる(参照;Howard C. Ansel, Nicholas G. Popovich and Loyd V. Allen, 1995, Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, 6th ed., Williams & Wilkins, pp. 109; Jens T. Carstensen, 1996, Modern Pharmaceutics: Gilbert S. Banker and Christopher T. Rhodes(Ed.), Drugs and the pharmaceutical sciences, Vol. 72, 3rd ed., Dekker, pp. 233.)。したがって、単位面積当たりの溶出速度を測定することは、今後、薬物の生体試験で生じうる吸収の問題を予測するのに非常に重要な意味がある。したがって、単位面積当たり優れた溶出速度を有する化合物が薬物開発候補として選択されるべきである。
発明の概要
本発明者らは、いままで合成された塩の中で、結晶性を有し、優れた溶解度、非潮解、単位面積当たりの優れた溶出速度のような最も優れた物理的性質を有する薬物の塩を見出すために鋭意研究を重ねた。その結果、薬物のマレイン酸塩が最適であることを見出し、本発明の完成に至った。
従って、本発明の目的は、下記一般式(1)で表示される、(2S)−N−{5−[アミノ(イミノ)メチル]−2−チエニル}メチル−1−{(2R)−2−[(カルボキシルメチル)アミノ]−3,3−ジフェニルプロパノイル}−2−ピロリジンカルボキサミドマレイン酸塩を提供することにある。
Figure 2005526801
本発明の他の目的は、一般式(1)の遊離化合物をアルコール溶媒存在下にマレイン酸と反応させることを特徴とする、一般式(1)の化合物を製造する方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、上記一般式(1)の遊離化合物をアルコール溶媒存在下にマレイン酸と反応させて一般式(1)のマレイン酸の無定形を得た後、マレイン酸塩を再結晶化させることを特徴とする、一般式(1)の化合物の結晶形を製造する方法を提供することにある。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明にかかる一般式(1)化合物は一般式(1)の遊離化合物をアルコール溶媒存在下にマレイン酸と反応させることによって製造される。この反応で用いられる一般式(1)の遊離化合物は、韓国特許公開第2000−047461号及びWO0039124に説明されている方法によって製造される。この反応で用いられる溶媒は、炭素数1〜8のアルカン族のアルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール、およびオクタノールなどの通常使用可能なアルコール類が挙げられ、好ましくはメタノールとエタノール、最も好ましくはメタノールが挙げられるが、これらに制限されるものではない。
本発明にかかるマレイン酸塩は、上記反応を通じて無定形で得られるが、適切な溶媒の使用によって再結晶化を通じて結晶形で得ることができる。無定形の製造または再結晶化に使われる溶媒は、炭素数1〜8のアルカン族のアルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール、およびオクタノールなどの通常使用可能なアルコール種が挙げられる。好ましくはメタノールとエタノール、最も好ましくはメタノールが挙げられるが、それらに制限されるものではない。さらに、上記再結晶化に使われる溶媒は上記に例示したアルコール類に加えて、水と有機溶媒、例えばノーマルヘキサン、エチルアセテート、ブチルアセテート、アセトニトリル、クロロホルム、ジエチルエーテル、アセトンなどと、その他に、通常使用可能な溶媒が挙げられる。上記の溶媒中で、単独または2以上の溶媒を混合使用することによって上記遊離化合物を溶解するか、または加熱して溶解して再結晶化することができる。上記マレイン酸塩は、結晶化されてから、あらゆる相対湿度でも潮解されなく、塩の重量変化が比較的大きくなく、遊離化合物に比べて溶出速度が顕著に優れていることが見出された。これはマレイン酸塩が遊離化合物より胃腸管内での溶解、溶出及び吸収に対して優れていることを示す。
本発明にかかるマレイン酸塩は、その遊離化合物が大韓民国特許公開第2000−047461号及びWO0039124号に説明されたように、トロンビン阻害剤として有効に用いられるため、トロンビン阻害剤としてまた有用である。
以下、本発明を下記実施例、比較例、および試験例に基づいてより詳細に説明する。しかし、これらの実施例及び試験例は本発明に対する理解を助けるためにだけであって、これらが本発明を制限するものではない。本発明の他の面は本発明に属する技術分野の熟練者にとって明らかなものである。
実施例
実施例1
無定形の(2S)−N−{5−[アミノ(イミノ)メチル]−2−チエニル}メチル−1−{(2R)−2−[(カルボキシルメチル)アミノ]−3,3−ジフェニルプロパノイル}−2−ピロリジンカルボキサミドマレイン酸塩の製造
一般式(1)の遊離化合物 1gをメタノール 30mLに溶解した後、水30mLを加えた。1当量のマレイン酸を滴加した後、混合物を一時間攪拌した。溶媒を減圧下に蒸留器で除去して表題無定形のマレイン酸塩を得た(1.1g,収率 95%)。
実施例2
結晶形の(2S)−N−{5−[アミノ(イミノ)メチル]−2−チエニル}メチル−1−{(2R)−2−[(カルボキシルメチル)アミノ]−3,3−ジフェニルプロパノイル}−2−ピロリジンカルボキサミドマレイン酸塩の製造(1)
一般式(1)の遊離化合物 3gをメタノール 50mLに分散し、メタノール中マレイン酸 1M溶液 30mLを加えた後、混合物を0.5時間攪拌した。その後、アセトニトリル 300mLを加えた。混合物を一時間攪拌した後、静置して白色の結晶を得た。結晶を濾過し、アセトニトリルで洗浄した後、真空下に乾燥した(2.25g,収率 61.7%)。
実施例3
結晶形の(2S)−N−{5−[アミノ(イミノ)メチル]−2−チエニル}メチル−1−{(2R)−2−[(カルボキシルメチル)アミノ]−3,3−ジフェニルプロパノイル}−2−ピロリジンカルボキサミドマレイン酸塩の製造(2)
一般式1の遊離化合物 2.3gをエタノール 100mLに分散し、メタノール中マレイン酸 1M溶液 4.3mLを加えた。混合物を0.5時間攪拌した。その後、アセトニトリル 500mLを加えた。混合物を一時間攪拌した後、静置して白色の結晶を得た。結晶を濾過し、アセトニトリルで洗浄した後、真空下に乾燥した(1.04g,収率 38.3%)。
実施例4
結晶形の(2S)−N−{5−[アミノ(イミノ)メチル]−2−チエニル}メチル−1−{(2R)−2−[(カルボキシルメチル)アミノ]−3,3−ジフェニルプロパノイル}−2−ピロリジンカルボキサミドマレイン酸塩の製造(3)
一般式(1)の遊離化合物 3.9gをイソプロパノール 100mLに溶解し、メタノール中マレイン酸 1M溶液 7.2mLを加えた後、溶液を0.5時間攪拌した。その後、アセトニトリル 500mLを加えた。混合物を一時間攪拌した後、静置して白色の結晶を得た。結晶を濾過し、アセトニトリルで洗浄した後、真空下に乾燥した(3.3g,収率 72.8%)。
実施例5
無定形の(2S)−N−{5−[アミノ(イミノ)メチル]−2−チエニル}メチル−1−{(2R)−2−[(カルボキシルメチル)アミノ]−3,3−ジフェニルプロパノイル}−2−ピロリジンカルボキサミドマレイン酸塩の再結晶
実施例1で製造された無定形のマレイン酸塩1gをメタノール20mLに溶解した。その後、アセトニトリル80mLを加え、溶液を静置して白色の結晶を得た。結晶をろ過した後、アセトニトリルで洗浄して真空下に乾燥した(0.62g,収率 62%)。
試験例1
結晶形の(2S)−N−{5−[アミノ(イミノ)メチル]−2−チエニル}メチル−1−{(2R)−2−[(カルボキシルメチル)アミノ]−3,3−ジフェニルプロパノイル}−2−ピロリジンカルボキサミドマレイン酸塩の粉末X線回折試験
実施例2で製造された結晶形のマレイン酸塩 40mgを試料ホルダーに薄く塗布した後、下記条件下に従って粉末X線回折試験を実施した。Rigaku Geigeflex D/max−IIIC機器を利用して35kV、20mA下で試験を実施した。
スキャン速度(2Θ)5゜/分
サンプリング時間:0.03秒
スキャンモード:連続
Cu−標的(Niフィルタ)
粉末X線回折分析結果は図1に示し、上記図1で示されたピークの位置は表1に示す。
Figure 2005526801
試験例2
無定形の(2S)−N−{5−[アミノ(イミノ)メチル]−2−チエニル}メチル−1−{(2R)−2−[(カルボキシルメチル)アミノ]−3,3−ジフェニルプロパノイル}−2−ピロリジンカルボキサミドマレイン酸塩の吸湿と脱湿試験
実施例1で製造された無定形のマレイン酸塩 40mgをビーカーに薄く塗布した後、サンプルを相対湿度33%、57%、64%、75%、および93%にそれぞれ2日以上静置させることによって吸湿させて、その状態を観察した。各相対湿度を得るためには下記表に示すように、塩の飽和水溶液を製造してデシケーターに入れた後、デシケーター密封した。
Figure 2005526801
上記遊離化合物の無定形マレイン酸塩は75%相対湿度で固まり、93%相対湿度で潮解した。
試験例3
結晶形の(2S)−N−{5−[アミノ(イミノ)メチル]−2−チエニル}メチル−1−{(2R)−2−[(カルボキシルメチル)アミノ]−3,3−ジフェニルプロパノイル}−2−ピロリジンカルボキサミドマレイン酸塩の吸湿と脱湿試験
実施例2で製造された結晶形マレイン酸塩 100mgをビーカーに薄く塗布した後、相対湿度33%、57%、64%、75%、および93%にそれぞれ2日以上静置して吸湿させた。その後、サンプルの状態を観察しながら重量変化を測定した。各相対湿度を得るためには、試験例2の表2に示すように塩の飽和水溶液を製造してデシケーターに入れた後、デシケーターを密封した。
吸湿時の重量増加は33%、57%、64%、75%、および93%の相対湿度でそれぞれ最初重量の1.4%、3.0%、4.3%、4.1%および6.7%であり、また脱湿時の重量も吸湿時と類似な重量に変化した。無定形マレイン酸塩とは違って結晶形マレイン酸塩は93%相対湿度でも潮解しなかった。
試験例4
結晶形の(2S)−N−{5−[アミノ(イミノ)メチル]−2−チエニル}メチル−1−{(2R)−2−[(カルボキシルメチル)アミノ]−3,3−ジフェニルプロパノイル}−2−ピロリジンカルボキサミドマレイン酸塩の吸湿と脱湿中の粉末X線回折試験
実施例2で製造されたマレイン酸塩 40mgを試料ホルダーに薄く塗布した後、サンプルを直ぐにP下で真空乾燥し、相対湿度33%、53%、64%、75%、および93%にそれぞれ2日以上静置して吸湿させた後、上記試験例1で示された条件に従って粉末X線回折試験をそれぞれが実施して吸湿時の結晶形の変化を観察した。相対湿度を下げながら、同じ試験を実施して脱湿時の結晶形の変化を観察した。各相対湿度を得るためには試験例2の表2に示すように円の飽和水溶液を製造してデシケーターに入れた後、デシケーターを密封した。結晶形マレイン酸塩の粉末X線回折図は吸湿と脱湿過程で全く変化を示さなかった。
試験例5
結晶形の(2S)−N−{5−[アミノ(イミノ)メチル]−2−チエニル}メチル−1−{(2R)−2−[(カルボキシルメチル)アミノ]−3,3−ジフェニルプロパノイル}−2−ピロリジンカルボキサミドマレイン酸塩の単位面積当たりの溶出速度試験
実施例2で製造された結晶形マレイン酸塩 200mgを型枠に入れた。型枠に圧力を加えることで面積0.5cmの円盤を製造し、pH 3.8及び7.4の緩衝溶液600mLに加えて溶出試験を実施した。定期的に溶液の一部を採取して濃度を測定することで単位面積当たりの溶出速度を測定した。マレイン酸塩の単位面積当たり溶出速度はpH3.8から11.8mg/min/cmであり、pH7.4で1.7mg/min/cmであった。
比較例1
diHCl塩の製造
Figure 2005526801
6N HCl 90mLに上記出発物質3gを加えた後、混合物を4時間攪拌した(反応完結をHPLCで確認)。溶液を減圧下に濃縮した後、2−プロパノール30mLを加え、透明な溶液になるまで加熱しながら10分間攪拌した。溶液を室温に冷却した後、攪拌しながらヘキサン30mLをゆっくり加えた。得られた白色生成物を濾過し、ヘキサンで洗浄した後、窒素下に乾燥した。得られたdiHCl塩は無定形であり、結晶化を試みたが、結晶性diHCl塩は得られなかった。
比較例2
(2S)−N−{5−[アミノ(イミノ)メチル]−2−チエニル}メチル−1−{(2R)−2−[(カルボキシルメチル)アミノ]−3,3−ジフェニルプロパノイル}−2−ピロリジンカルボキサミド遊離化合物の単位面積当たりの溶出速度試験
一般式(1)の遊離化合物に対して試験例5と同じ試験を実施した。遊離化合物の単位面積当たりの溶出速度はpH3.8〜1.3mg/min/cmであり、pH7.4で0.3mg/min/cmであった。
比較試験例1
比較例1で製造された無定形diHCl塩に対して試験例2と同じ方法を適用した。各相対湿度でその変化の観察した結果、塩は75%相対湿度で潮解することを示した。上記結果は、発明にかかるマレイン酸塩が93%相対湿度でも潮解しない試験例3の結果と対照をなす。従って、種々の酸塩中でマレイン酸塩が最も優れていることを示した。
産業上の利用可能性
試験例5と比較例2の値を比較してみれば分かるように、マレイン酸塩はpH3.8だけでなく中性pHでも遊離化合物に比べて顕著に優れた単位面積当たりの溶出速度を示した。特に,試験例2,3及び4から確認できるように、本発明にかかる結晶形マレイン酸塩は、吸湿と脱湿過程で変化が小さく、93%相対湿度で潮解されないなどの優れた特性を有する。従って、マレイン酸塩はトロンビン阻害剤として特に有用である。
結晶形(2S)−N−{5−[アミノ(イミノ)メチル]−2−チエニル}メチル−1−{(2R)−2−[(カルボキシルメチル)アミノ]−3,3−ジフェニルプロパノイル}−2−ピロリジンカルボキサミドマレイン酸塩の粉末X線回折図である。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で示される、(2S)−N−{5−[アミノ(イミノ)メチル]−2−チエニル}メチル−1−{(2R)−2−[(カルボキシルメチル)アミノ]−3,3−ジフェニルプロパノイル}−2−ピロリジンカルボキサミドマレイン酸塩。
    Figure 2005526801
  2. 請求項1の一般式(1)の遊離化合物をアルコール溶媒存在下にマレイン酸と反応させることを特徴とする、請求項1の一般式(1)化合物を製造する方法。
  3. 請求項1の一般式(1)の遊離化合物をアルコール溶媒存在下にマレイン酸と反応させて一般式(1)のマレイン酸塩の無定形を得た後、そのマレイン酸塩を再結晶化させることを特徴とする、請求項1の一般式(1)の化合物の結晶形を製造する方法。
  4. アルコール溶媒がメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパン、およびオクタノールからなる群より選択される一つ以上の溶媒である請求項2または3に記載の方法。
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