JP2005524837A - スペクトルジッタ分析 - Google Patents

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Abstract

【課題】改善されたジッタ分析を提供する。
【解決手段】論理レベル間の遷移を有する計測対象のデジタル信号のジッタ分析を提供するために、複数のエラー値が求められる。各エラー値は、複数の連続的なタイミングポイントの中の1つとそれぞれ関連付けられ、該関連付けられたタイミングポイントにおいて前記デジタル信号内で発生する遷移の検出結果と予想信号との比較から導出される。エラー信号は、個々のタイミングポイントに関連する導出されたエラー値を表して提供される。エラー信号内のスペクトル成分を検出するべく、エラー信号のスペクトルジッタ分析が提供される。

Description

本発明は、デジタル信号のジッタ分析に関するものである。
高速デジタル回路の過渡的動作(transient behavior)(即ち、論理値0(logical zero)から論理値1(logical one)へ(及び、この逆方向へ)の遷移)の特性判定は、この種のデジタル回路の設計並びに製造において、益々その重要性を増している。ジッタなどのタイミング不安定性(timing instability)は、ひとつの伝送エラー(即ち、一時的な、或いは、場合によっては、永続的な通信システム全体の機能停止)を引き起こす可能性があり、回避しなければならない。通信システムの全体的な能力を表す標準的な数値としては、ビット誤り率(Bit Error Rate: BER)がある。しかしながら、システム内には、その他の多数の潜在的なエラー原因(例:レベル/しきい値の不整合)が存在しているため、BERの値が大きいことが、必ずしも、タイミング問題を示すわけではない。
タイミングに関する高速回路の主要な仕様の1つがジッタである。ITU-T G.701によれば、ジッタは「デジタル信号の有意な瞬間の、時間軸における理想的な位置からの短期的且つ非累積的な変動」として定義されている。この「有意な瞬間」とは、パルスの立ち上がり/立ち下がりエッジやサンプリングの瞬間などの信号上の好都合であり且つ容易に識別可能なポイントであってよい。理想的なパルス列と、なんらかのタイミングジッタを有する実際のパルス列間のこれらの瞬間における相対的な変位をプロットすることにより、いわゆるジッタ関数を得ることができる。ジッタ時間関数以外に、周波数ドメインにおいて、ジッタスペクトルを表示することも可能である。又、遷移の可能性を示すいわゆるジッタヒストグラムを使用してジッタを表示することもできる。
ジッタヒストグラムは、オシロスコープ、タイムインターバルアナライザ、又はBERテスタを使用して計測することができる。本出願人であるアジレントテクノロジー社(Agilent Technologies)は、Agilent(登録商標)81250 ParBERT(登録商標)などの様々なBER試験装置を提供している。ヒストグラム値は、微分係数の絶対値を取得することにより、BER対サンプル遅延計測値(一般に、いわゆるバスタブ曲線(bathtub curve)と呼ばれているもの)から取得可能である。
尚、ジッタ分析のための様々な方法については、特許文献1または特許文献2に開示されている
欧州特許出願第02007690.7号 欧州特許出願第02006259.2号
改善されたジッタ分析を提供することが本発明の目的である。この目的は、独立請求項によって解決され、好適な実施例は、従属請求項に示されている。
本発明によれば、論理レベル間の遷移を有する計測対象のデジタル信号のジッタ分析が提供される。複数の連続的なタイミングポイント(timing point)のそれぞれにおいて、そのタイミングポイントにおいて信号内で発生する遷移の検出を提供する。そして、この検出の結果を予想信号(expected signal)と比較し、この結果から、それぞれのタイミングポイントごとのエラー値を導出する。それぞれのエラー値は、個別のタイミングポイントごとの検出された遷移(又は、非遷移)と予想された遷移(expected transition)(又は、非遷移)間におけるマッチング情報(matching information)を表している。
次いで、個々のタイミングポイントに関連する導出されたエラー値を表すエラー信号を提供する(即ち、このエラー信号は、複数の導出されたエラー値を表しており、それぞれのエラー値は、個々のタイミングポイントと関連付けられている)。従って、このエラー信号は、エラー値の変動を示しており、この変動は、時間(絶対又は相対時間スケール)又はタイミングポイントから導出されたその他のスケールにおいて提供可能である。従って、エラー信号は、例えば、複数の連続的なタイミングポイントにおいて導出されたエラー値であってよい。複数の連続的なタイミングポイントの代わりに、エラー信号内のエラー値のその他のベースを、絶対又は相対時間スケールなどの複数の連続したタイミングポイントから導出することも可能である。従って、擬似時間スケールに、連続的なイベント間における実際の時間差とは無関係な連続的なイベントとして複数の連続的なタイミングポイントを提供することができる。これは、エラー値を周期的にサンプリングする場合に、特に有用である。
次いで、デジタル信号内に含まれているジッタの関連スペクトル情報を表すエラー信号内のスペクトル成分を検出するべく、エラー信号のスペクトルジッタ分析を提供する。尚、このエラー信号のスペクトルジッタ分析には、自己相関、相互相関、フーリエ解析などのスペクトル分析用の実質的にあらゆる既存の方法を提供可能であることを理解されたい。尚、スペクトル分析用の好適な例については、例えば、1965年にMcGraw Hill社から発行されたA. Papoulisによる「Probability, Random Variables and Stochastic Processes」、或いは、1986年にJohn Whiley & Sons社から発行されたJ. S. Bendat, A. G. Piersolによる「Random Data」に開示されている。言うまでもないが、既知のスペクトル分析法の1つ又は複数のものが適用可能であるかどうかは、様々な計測の個々の状況に応じて異なってくる。
このように、本発明によれば、ジッタの影響に起因するスペクトル成分に関するデジタル信号の分析を実現することができる。そして、このようなスペクトル成分を、例えば、特定の周波数におけるジッタの回避や削減、或いは品質チェックのためなどの更なる処理のために適用することができる。好適な例としては、デジタル信号内における既知のスペクトルジッタ成分の定量的な存在(quantitative presence)の評価、或いは1つ又は複数のそれらの既知のスペクトルジッタ成分が1つ又は複数の所与のしきい値を超過しているかどうかに関する合格/不合格試験(pass/fail test)である。
デジタル信号内における遷移を検出するためのタイミングポイントは、遷移の可能性が高い(例:ジッタの影響下にある)範囲内において選択することが好ましい。そして、タイミングポイントは、ジッタの影響下において遷移の可能性が高いこれらの範囲の実質的に中央において選択することが好ましい。このような遷移範囲は、例えば、前述のジッタヒストグラム、ビット誤り率(BER)計測、又はアイダイアグラム(eye diagram)計測などの既知の技法を使用して判定可能である。
デジタル信号内の遷移が、基準周波数を有する基準信号(例:クロック信号)と関係している好適な実施例においては、連続的なタイミングポイント間における距離を(例えば、基準周波数の周期、或いはその倍数又は分数として)基準周波数から導出することが好ましい。そして、タイミングポイントは、好ましくは(例えば、前述のアイダイアグラムを使用して判定される)遷移領域の中央において、ジッタの影響なしに遷移が予想されるタイミングにおいて選択することが好ましい。
遷移の検出は、様々な方法によって可能であるが、所与の基準タイミングポイントにおいてレベルしきい値における信号値を検出するか(BER試験装置)、或いは、サンプリングした信号波形の評価によるもの(オシロスコープ)が好ましい。
本発明は、1つ又は複数の適切なソフトウェアプログラムにより、部分的又は全体的に実施又はサポート可能であり、これらのソフトウェアプログラムは、どのような種類のデータ保存媒体によっても保存又は提供可能であると共に、適切なデータ処理ユニットにおいて(又は、これによって)実行可能である。又、本発明は、ハードウェアに組み込みの(hardwired)ASICにようなソフトウェアやファームウェアの実行に関係しない専用の電子ハードウェアによっても部分的又は全体的に実施又はサポート可能である。従って、ソフトウェア及びハードウェアソリューションの組み合わせも採用することが可能であろう。
本発明のその他の目的及び付随する利点の多くは、添付の図面との関係で、以下の詳細な説明を参照することにより、容易に明らかとなり、且つその理解を深めることができよう。尚、これらの図面においては、実質的又は機能的に等価又は類似の機能は、同一の参照符号によって示されている。
デジタル回路設計の検証及び特性判定のためには、計測したジッタの量を定量化するのみならず、そのスペクトルコンテンツについて分析し、その原因を特定して干渉のメカニズムを理解することが有利である。設計におけるデターミニスティック(deterministic、決定性)ジッタの除去又は削減を実現するには、ジッタをスペクトルコンテンツに分解することにより、その生成されたジッタのデターミニスティックコンテンツに関する分析を行う。ランダムジッタ変調のエネルギーは、一般に、広い周波数帯域に分散しているが、デターミニスティックジッタの場合には、通常、個別(例:いくつか)の変調周波数にエネルギーが集中することをその特徴としている。これらの周波数を判定する能力により、真の原因に対する洞察力が提供され、この結果、デバッグプロセスを大幅にスピードアップすることができる。
尚、以下においては、前述のAgilent(登録商標)81250 ParBERT(登録商標)などのビット誤り率テスタ(BERT)によって計測されたジッタに関するスペクトル分析を提供する好適な実施例について説明している。しかしながら、本発明は、BERTに限定されるものではなく、定義されたタイミングポイントにおいて検出された遷移と予想された遷移の比較又は全体信号波形のサンプリング及び評価からエラー信号を導出するべく、その他の試験装置を提供可能であることは明らかである。
図1は、好適な実施例の原理を示している。上の部分は、複数の遷移が重畳された通常のアイダイアグラム10を示している。わかりやすくするために、重畳されたラインの「境界」のみが示されている。サンプリングポイント20は、所与のしきい値レベル40において発生するすべての検出された遷移によって判定された遷移範囲30内に位置するように選択されている。このサンプリングポイント20は、実質的に50%の所与のしきい値レベル40の遷移範囲30の実質的に中央において選択することが好ましい。又、サンプリングポイント20は、ジッタヒストグラム50を使用して選択することも可能であり、ジッタヒストグラム50の重心において選択することが好ましい。
このサンプリングポイント20において、それぞれの検出された信号値とデータアイ(data eye)の「中心」(例:右のアイ内において、基準タイミングポイント25によって示されているもの)において予想される値を比較することにより、ストロービング(strobing)が提供される。遷移が、データアイが閉じるように変位している(図1のアイダイアグラム10において右への変位)場合には、このストロービングは結果的にエラーとなる。
理解を深めるために、ランダムなデジタルデータ信号に対する正弦波ジッタ変調60を仮定する。尚、このランダムデータ信号は、説明を容易にするためのものであって、本発明がどのような種類のデジタル信号に対しても適用可能であることは明らかである。ジッタ変調60が存在しない場合には、デジタルデータ信号のすべての遷移は、正確にサンプリングポイント20において発生することになろう。しかしながら、ジッタ変調60が存在する場合には、デジタルデータ信号の遷移がサンプリングポイント20の「周辺」において周期的に変位し、この結果、遷移範囲30が生成されることになる。ジッタヒストグラム50を見ただけでは、ジッタ変調60の周波数に関してなんらの結論も下すことはできない。
図1において、ジッタ変調60によって遷移が右に変位し、例えば、右のデータアイの中心の基準タイミングポイント25において予想される値と比較された場合には、ストロービングは結果的にエラーとなる。遷移の変位により、左データビットの値が、基準タイミングポイントで予想される値と実際に比較され、この結果、エラーとなるのである。
ここでは、ランダムデータを仮定していることから、BERは、0.25になる。なぜならジッタ変調サイン波形60の正の部分65のケースの50%においては、隣接ビット(adjacent bit)の値が等しく、サンプリングされたビットと予想されたビット間において遷移が発生しないためである。従って、ジッタは、その特定のビットに対して影響を与えない。一方、これとは対照的に、変位が反対の場合には(即ち、ジッタ変調サイン波形60の負の部分67においては)、エラーは発生しない。右のデータアイが、変位(図1における左への変位)によって開かれるために、エラーは発生せず、この結果、現在のサンプリングポイント20の基準データポイント25へのオフセットにも拘らず、予想値のサンプリングが可能となるのである。この結果、(時間軸において示されているエラーEを有する)エラー信号70は、ジッタ変調60のジッタ周波数に従って、そのエラー密度が変調されている。
図2は、図1に概略的に示されているもののシミュレーション結果の例を示している。図2は、時間軸において、生成されたエラー信号70の論理値(logical value)(0及び1によって表されているもの)を表している。このエラー信号70は、エラー密度の周期的な変調を示している。この周期性は、ゼロエラーを有するセグメントと、これに続く50%エラーを有するセグメントとして現れている。
ランダム信号内に埋め込まれた周期的な情報を抽出する周知の方法は、自己相関関数の演算である(これは、例えば、Papoulis又はBendatによる前述の参照文献に更に詳細に記述されている)。真にランダムな信号の自己相関関数は、小さな帯域幅に関連する遅延の後にゼロになる(vanish)が、周期的な信号の場合には、どのような種類のものであっても、大きな遅延の場合にもゼロにならない同一の周期性を有する自己相関関数がもたらされる。従って、大きな遅延の振る舞いを評価することにより、自己相関関数から周期的な情報を抽出することができる。図3は、図2に示されているエラー信号の自己相関関数を示している。この図3には、自己相関対相関遅延の値が描かれている。この場合には、自己相関関数の周期性を評価することにより(これは、そのフーリエ変換演算によるものが好ましい)、ジッタ変調60のジッタ周波数を導出することができる。ウィーナー・ヒンチン(Wiener-Chintchine)の定理(これについても、例えば、Papoulis又はBendatによる前述の参照文献に更に詳しく示されている)によれば、自己相関関数のフーリエ変換は、エラー信号のスペクトルパワー密度を表している。エラー信号は、ジッタの周期性を反映しているため、取得されるスペクトルは、ジッタ変調によって発生したスペクトル情報を表している。
同様のスペクトル情報を取得する別の方法は、エラー信号のフーリエ変換を直接算出すする方法である。この場合には、フーリエ変換によって得られた(複素)値に、その共役複素値を乗算する。この結果は、自己相関関数のフーリエ変換演算によって得られるものと同一のエラー信号のスペクトルパワー密度である。
現実には、純粋な正弦波ジッタが発生することはまれである。通常、実際のシステムには、熱及び散乱雑音によって発生する固有のランダムジッタが現れる。これは、多数の異なる相関していない原因の結果であるため、固有のランダムジッタは、一般に、ガウス分布として現れる。図4には、人工的に注入された正弦波ジッタと固有のランダムノイズが混合した例が示されている。
正弦波ジッタ460のピークツーピーク(peak-to-peak)振幅(破線)がランダムジッタ400のrms値(rms value、自乗平均値)を実質的に超過しない限り、ジッタヒストグラム450における複合ジッタの分布は、依然として正弦波及びランダムジッタの分離が困難な釣鐘様の分布として現れる。
ランダム及び正弦波ジッタが混合しており、正弦波ジッタ460がランダムジッタ400をはるかに超過していない場合には、サンプリングポイント20(ここは、遷移の交差ポイントである)におけるサンプリングによって生成されるエラー信号470は、この場合にも、エラー密度の周期的な変調として現れる。純粋な正弦波ジッタ(図1に描かれているもの)との違いは、この場合には、正弦波の負の部分もエラーを生成し、その密度が正の部分よりも小さいことである。従って、正弦波ジッタ460の周期性は、同様の方法でエラー信号470に変換され、例えば、自己相関関数又はスペクトル密度関数の演算によって抽出することができる。
図5は、正弦波及びランダムジッタによって発生したシミュレーションによるエラー信号470を示している。エラー密度における周期性を視認することは困難であり、信号は、ランダムな特性を有しているように見える。
図6は、図5に示されているエラー信号から算出された自己相関関数を示している。限られたサンプルセットに基づいて算出されているという事実により、この結果には、ある種の雑音が示されている。しかしながら、サンプルセットを増やすことにより、この雑音の振幅を削減することができる。この自己相関関数は、エラー信号内に埋め込まれている周期的な信号を明瞭に示している。従って、エラー信号470に対するジッタ変調460のより線形のマッピングを実現することができる。エラー密度がアナログ的な方式で滑らかに変調されるため、この自己相関関数は、個別の周期性を有する正弦波ジッタ変調を完全に表している。
広帯域雑音信号の場合には、連続的な平坦なパワー密度スペクトルを表すため、エネルギーは、周波数の広い範囲にわたって均等に分散し、従って、通常、スペクトルの狭い区域においては大きさは小さい。反対に、周期的な信号が広帯域雑音信号内に含まれている場合には、周期的な信号のパワー密度は、いくつかの個別のラインに強力に集中し、広帯域雑音パワー密度から明瞭に区別することができる。
従って、ランダム及び正弦波ジッタの両方によって発生したエラー信号の自己相関にフーリエ変換を適用すれば、結果的に生成されるパワー密度スペクトルは、強力なピークの観点から、正弦波のスペクトル情報を示すことになる。図7には、個別のシミュレーションの結果が示されており、正弦波変調460の周波数がピークとして現れている。
ランダムな部分のパワー密度は多くの周波数にわたって分散し、正弦波部分のスペクトルパワーは単一のラインに集中するという事実により、ランダムジッタ内に深く埋め込まれているスプリアスな(spurious)周期的ジッタの検出が大幅に改善される。この結果、小さなデターミニスティックジッタ発生源の場合にも、識別が可能である。
図8A及び図8Bは、サンプリングポイント20の位置の影響について、図式的に、更に詳細に説明している。ランダム及び正弦波ジッタから構成された複合ジッタ変調信号のエラーレート上における分布は、正弦波状にシフトしたガウス分布と見なすことができる。これは、仮想的な純粋にランダムなBER曲線が、正弦波成分に起因してビット時間軸(図8BにおけるX軸)上を正弦波状に左右に移動することも意味している。従って、エラー密度変調800の深さは、正弦波成分が小さいに場合には、ストローブ(strobe)ポイント(サンプリングポイント20)におけるBER曲線の急峻さに依存している。このことから、最適な感度は、それぞれデータアイの中心(図1及び図4に示されているもの)又はジッタヒストグラムの重心から0.5UI(Unit Interval、ユニット間隔)だけオフセットされたサンプリングポイント20において取得可能であることがわかる。
以上、デターミニスティック(周期的な)及びランダムなジッタを含む複合ジッタを分析し、これをそのスペクトル成分に分解するこの方法が、デターミニスティック部分のジッタ周波数が不明な場合における設計検証及びデバッグに特に有用であることを示した。
しかしながら、周知の周波数のデターミニスティックジッタによって発生する問題が存在し得ることが既に判明しているか、或いは予想される場合には、例えば、製造試験に有用な合格/不合格試験を提供することができよう。代表的なケースは、例えば、プロセス変動又はその他の製造上の問題に起因して既知の発生源からのジッタクロストークが発生する場合である。このような合格/不合格試験を製造試験のフローに適用し、デターミニスティックジッタについて、この種の障害の発生を試験することができる。
合格/不合格試験のための既知の周波数を有するジッタの存在の判定、或いはランダム及びデターミニスティックジッタの混合物に含まれている既知の周波数のジッタの定量化のための一実施例においては、エラー信号と予想周波数の正弦波間における相互相関関数(又は、共分散)を判定する。或いは、この代わりに、相互相関を算出するべく、純粋な正弦波の代わりに、潜在的に発生するジッタ周波数を表す別のデターミニスティック信号を使用することも可能である。エラー信号内に所与の周波数を有するデターミニスティック信号が含まれている(即ち、データ信号の複合ジッタの)場合には、相互相関関数は、予想周波数の強力な信号を示すことになる。そして、相互相関信号のフーリエ変換は、この周波数において強力なピークを示すことになる。一方、これが複合ジッタに含まれていない場合には、相互相関関数が示すのは、雑音によって誘発された無視可能な信号のみであり、従って、フーリエ変換によって示されるものも、最小限の励起のみとなる。
ランダムなデジタルデータ信号上に正弦波ジッタ変調を有する実施例を示している。 図1に概略的に示される信号のシミュレーションによるエラー信号を表す図である。 図2に示したエラー信号の自己相関関数を示す図である。 ランダムなデジタルデータ信号上に正弦波ジッタ変調及びランダムジッタコンテンツを有する実施例を示している。 図4に概略的に示される信号のシミュレーションによるエラー信号を表す図である。 図5に示したエラー信号の自己相関関数を示す図である。 図6に示した自己相関にフーリエ変換を適用したパワー密度スペクトルを示す図である。 サンプリングポイントの位置の影響について示す図である。 サンプリングポイントの位置の影響について示す図である。
符号の説明
10 アイダイアブラム
20 サンプリングポイント
30 遷移範囲
40 しきい値レベル
50 ヒストグラム

Claims (16)

  1. 論理レベル間の遷移を有するデジタル信号のジッタ分析を提供する方法であって、
    (a)複数の連続的なタイミングポイントの中の1つとそれぞれ関連付けられ、該関連付けられたタイミングポイントにおいて前記デジタル信号内で発生する遷移の検出結果と予想信号との比較から導出される、複数のエラー値を受信するステップと、
    (b)前記個々のタイミングポイントに関連する前記導出されたエラー値を表すエラー信号を提供するステップと、
    (c)前記エラー信号内のスペクトル成分を検出するべく、前記エラー信号のスペクトルジッタ分析を提供するステップと、
    を有する方法。
  2. 前記ステップ(a)の前に、
    前記複数の連続的なタイミングポイントのそれぞれにおいて、該タイミングポイントで前記信号内に発生する遷移の検出を提供するステップと、
    前記複数の連続的なタイミングポイントのそれぞれについて、前記検出の結果を予想信号と比較し、その結果からエラー値を導出するステップと、
    を更に有する請求項1記載の方法。
  3. 前記ステップ(c)は、前記エラー信号に対して、自己相関、相互相関、又はフーリエ解析のうちの少なくとも1つを適用するステップを有する、請求項1又は前項までの請求項中のいずれか一項記載の方法。
  4. 前記エラー値のそれぞれは、前記個々のタイミングポイントごとの検出された遷移又は非遷移と、予想された遷移又は非遷移との間におけるマッチング情報を表す、請求項1又は前項までの請求項中のいずれか一項記載の方法。
  5. 前記エラー信号は、個々のタイミングポイントと関連付けられている前記複数の導出されたエラー値を表す、請求項1又は前項までの請求項中のいずれか一項記載の方法。
  6. 前記エラー信号は、時間、又は前記タイミングポイントから導出されるその他のスケールにおいて前記エラー値の変動を表す、請求項1又は前項までの請求項中のいずれか一項記載の方法。
  7. 前記デジタル信号内におけるスペクトルジッタ成分の定量的な存在を評価するステップを更に有する、請求項1又は前項までの請求項中のいずれか一項記載の方法。
  8. 前記スペクトルジッタ成分の前記評価された定量的な存在を所与のしきい値と比較することによって合格/不合格試験を提供するステップを更に有する、請求項7記載の方法。
  9. 前記スペクトルジッタ成分の前記評価された定量的な存在が前記所与のしきい値を超過した場合に、前記合格/不合格試験に不合格となる、請求項8記載の方法。
  10. 前記タイミングポイントは、遷移の可能性が高い範囲内において選択される、請求項1又は前項までの請求項中のいずれか一項記載の方法。
  11. 前記タイミングポイントは、ジッタの影響下において遷移の可能性が高い範囲の実質的に中央において選択される、請求項10記載の方法。
  12. 前記デジタル信号内における遷移が、基準周波数を有する基準信号と関係しており、連続的なタイミングポイント間における距離が前記基準周波数から導出される、請求項1又は前項までの請求項中のいずれか一項記載の方法。
  13. 論理レベル間の遷移を有する計測対象のデジタル信号のジッタ分析を提供する方法であって、
    (a)複数の連続的なタイミングポイントのそれぞれにおいて、該タイミングポイントで前記デジタル信号内に発生する遷移の検出を提供するステップと、
    (b)前記複数の連続的なタイミングポイントのそれぞれごとに、前記検出の結果を予想信号と比較し、その結果からエラー値を導出するステップと、
    (c)前記個々のタイミングポイントに関連する前記導出されたエラー値を表すエラー信号を提供するステップと、
    (d)前記エラー信号内のスペクトル成分を検出するべく、前記エラー信号のスペクトルジッタ分析を提供するステップと、
    を有する方法。
  14. コンピュータなどのデータ処理システム上において稼働する際に、請求項1又は前項までの請求項中のいずれか一項記載の方法を実行する、好ましくはデータ保存媒体上に保存されたソフトウェアプログラム又はプロダクト。
  15. 論理レベル間の遷移を有するデジタル信号のジッタ分析を提供する装置であって、
    複数のエラー値を受信するべく適合された信号生成ユニットを有し、
    該エラー値は、複数の連続的なタイミングポイントとそれぞれ関連付けられており、該関連付けられているタイミングポイントにおいて前記デジタル信号内で発生する遷移の検出結果と予想された信号との比較から導出され、
    前記信号生成ユニットは、前記個々のタイミングポイントに関連して前記導出されたエラー値を表すエラー信号を生成するべく更に適合されており、
    前記エラー信号内のスペクトル成分を検出するべく、前記エラー信号のスペクトルジッタ分析を提供するべく適合された分析ユニットと、
    を有する装置。
  16. 論理レベル間の遷移を有するデジタル信号のジッタ分析を提供する装置であって、
    複数の連続的なタイミングポイントのそれぞれにおいて、該タイミングポイントにおいて前記デジタル信号内で発生する遷移の検出を提供するべく適合された検出器と、
    前記複数の連続的なタイミングポイントのそれぞれごとに、前記検出器の結果を予想された信号と比較し、その結果からエラー値を導出するべく適合された比較器と、
    それらの個々のタイミングポイントに関連する前記導出されたエラー値を表すエラー信号を生成するべく適合された信号生成ユニットと、
    前記エラー信号内のスペクトル成分を検出するべく、前記エラー信号のスペクトルジッタ分析を提供するべく適合された分析ユニットと、
    を有する装置。
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