JP2005523319A - フィッシャー・トロプシュ合成粗生物を熱分解とオリゴマー化の使用によって高品位化する方法 - Google Patents

フィッシャー・トロプシュ合成粗生物を熱分解とオリゴマー化の使用によって高品位化する方法 Download PDF

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ジョンソン、デーヴィッド、アール.
シモンズ、クリストファー、エイ.
モーア、ドナルド、エイチ.
ミラー、スティーブン、ジェイ.
リー、スティーブン、ケイ.
シンスキー、ウィリアム、エル.
ドライバー、マイケル、エス.
カネラ、ウィリアム、ジェイ.
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シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド
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    • Y10S208/00Mineral oils: processes and products
    • Y10S208/95Processing of "fischer-tropsch" crude

Abstract

(a)フィッシャー・トロプシュ反応器(4)からフィッシャー・トロプシュワックス留分(6)とフィッシャー・トロプシュ凝縮留分(8)を回収し、フィッシャー・トロプシュ凝縮留分は約370℃未満で沸騰するアルコールを含有しており;(b)フィッシャー・トロプシュ凝縮留分(8)を、脱水ゾーン(14)の中で、前記留分中に存在するアルコールの少なくとも幾つかをオレフィンに転化するように選択された脱水条件下で、脱水用触媒と接触させ、そして前記脱水ゾーンから第一中間体流出物(16)を回収し;(c)フィッシャー・トロプシュワックス留分(6)の中のパラフィンを、熱分解ゾーン(10)の中で、フィッシャー・トロプシュワックス分子を分解してオレフィンを形成するように予め選択された熱分解条件下で、熱分解し、そして熱分解ゾーン(10)から第二中間体流出物(12)を収集し;(d)工程(b)および(c)から回収された第一および第二の中間体流出物(12、16)を、オリゴマー化用触媒を含有するオリゴマー化ゾーン(22)に、前記第一および第二の中間体流出物(12、16)のどちらよりも高い分子量を有するオリゴマー化混合物(26)を形成するオリゴマー化条件下で、通し;(e)オリゴマー化混合物(26)を水素化仕上げゾーン(28)の中で水素化仕上げし;そして(f)水素化仕上げゾーン(28)からC10プラス炭化水素生成物、最も好ましくは、潤滑基油、を回収することを含む、フィッシャー・トロプシュ原料油を高品位化する方法。

Description

本発明はフィッシャー・トロプシュ生成物を、潤滑基油(lubricating base oil)またはジーゼル燃料(diesel)の収率を増大させることにより、高品位化(upgrading)する方法に関する。
高いパラフィン度(paraffinicity)の潤滑基油の市場は、高い粘度指数(viscosity index)と、酸化安定性と、これら分子の粘度に比して低い揮発性のため、成長し続けている。フィッシャー・トロプシュ法から生成された生成物はそれを潤滑基油原料に加工するための理想的候補にならしめるワックスを高割合で含有している。従って、フィッシャー・トロプシュ法から回収される炭化水素生成物は高品質の潤滑基油を製造するための原料油(feedstock)として提起されてきた。たとえば、米国特許第6,080,301号を参照されたい:そこには、フィッシャー・トロプシュワックスから水素化異性化脱蝋(hydroisomerization dewaxing)および溶剤脱蝋によって製造された高含有率の非環式イソパラフィンを有するプレミアム(premium)潤滑基油が記載されている
フィッシャー・トロプシュコンビナートの経済性は過去においては隔離された地域で望ましいだけであったが、かかるフィッシャー・トロプシュコンビナートは製品全候補の中で潤滑基油や高品質ジーゼル燃料のような高価値製品の生産を増大できるならば利益を得ることができる。潤滑基油は代表的には約315℃(600°F)を超す初留点(initial boiling point)を有するであろう。ここに記載される方法を使用すると、フィッシャー・トロプシュ合成から誘導される潤滑基油の量が有意に増加されるであろう。望むならば、高品質ジーゼル燃料製品もまた、フィッシャー・トロプシュ法から回収された合成粗生物(syncrude)から製造できる。フィッシャー・トロプシュ由来ジーゼル燃料は代表的には非常に低い硫黄および芳香族炭化水素の含有率と優れたセタン価(cetane number)を有する。加えて、本発明の方法は製品の品質を向上させる低い流動点と曇点を有するジーゼル燃料を製造することを可能にさせる。これら品質はフィッシャー・トロプシュ由来ジーゼル燃料をして、より低い品質の石油由来ジーゼル燃料を高品位化するためのブレンド用原料にならしめる。従って、潤滑基油およびジーゼル燃料の範囲で沸騰するこのような高価値炭化水素生成物の収率を最大にできることが望ましい。同時に、ナフサやCマイナス生成物のような低価値製品の収率を最小にすることが望ましい。本発明はこれら目標を可能にする。
フィッシャー・トロプシュワックスはフィッシャー・トロプシュ由来合成粗生物からの高沸点留分を称し、そして室温では殆ど固体である。この開示のためには、「フィッシャー・トロプシュワックス」はフィッシャー・トロプシュ合成粗生物の高沸点部分の中に含有されるであろう。フィッシャー・トロプシュワックスは少なくとも10重量%のC20およびそれ以上の炭化水素状化合物、好ましくは、少なくとも40重量%のC20およびそれ以上の炭化水素状化合物、そして最も好ましくは、少なくとも70重量%のC20およびそれ以上の炭化水素状化合物、を含有している。
フィッシャー・トロプシュ反応器から最初に回収されたままのフィッシャー・トロプシュ合成粗生物全体は使用されたフィッシャー・トロプシュ操作のタイプに依存して様々な量のオレフィンを含有している。加えて、フィッシャー・トロプシュ粗生物は或る量の酸素化炭化水素、特に、アルコール、をも含有しており、それらは脱水工程によって容易にオレフィンに転化されるであろう。これらオレフィンは元供給材料よりも高い分子量を有する炭化水素を生じるようにオリゴマー化されてもよい。オリゴマー化はまた、ジーゼル燃料および潤滑基油製品の流動点を低下させる望ましい枝分れを炭化水素分子の中に導入し、それによって製品のコールドフロー(cold flow)特性が改善される。たとえば、米国特許第4,417,088号を参照されたい。本発明においては、アルコールの殆どはフィッシャー・トロプシュユニットから回収された凝縮留分(condensate fraction)の中に含有されているであろう。この開示に使用されるとき、用語「フィッシャー・トロプシュ凝縮物」は一般にフィッシャー・トロプシュワックス留分より低い沸点を有するCプラス留分を称する。すなわち、それは室温で通常液体である留分である。
この開示に使用されるとき、用語「C19マイナスのフィッシャー・トロプシュ生成物」は分子骨格に19個以下の炭素原子を有する炭化水素から主に構成されているフィッシャー・トロプシュ反応ゾーンから回収された生成物を称する。当業者には、かかる生成物は実際には19個より多い炭素原子を含有する炭化水素の有意量を含有していてもよいということが認識されるであろう。一般に、こう呼ばれているものはジーゼル燃料の沸点範囲およびそれ未満の沸点を有するそれら炭化水素である。一般に、この開示のためには、ジーゼル燃料は約700°F(370℃)の上方沸点(upper boiling point)および約300°F(約150℃)の初留点を有すると考えられている。ジーゼル燃料はC10〜C19炭化水素と称してもよい。同様に、好ましくは、フィッシャー・トロプシュワックスは分子の骨格に20個以上の炭素原子を有しそして初留点をジーゼル燃料のための沸点範囲の上端に即ち約600°F(315℃)より上に有する炭化水素を主として含む生成物を称する「C20プラス生成物」から主に構成されている。ジーゼル燃料のための沸点範囲の上端とフィッシャー・トロプシュワックスのための沸点範囲の下端がかなり重なる部分を有するということは留意すべきである。この開示に使用されるとき用語「ナフサ」は骨格に約C〜約C炭素原子を有する液状生成物を称しており、そして一般にジーゼル燃料のそれより低い沸点範囲を有するであろうが、この沸点範囲の上端はジーゼル燃料の初留点のそれと重なるであろう。用語C10プラス炭化水素は一般にナフサの範囲より上で沸騰するそれら炭化水素、すなわち、ジーゼル燃料および潤滑基油の範囲内で沸騰する又は約150℃より上で沸騰する留分、を称する。フィッシャー・トロプシュ合成から回収された周囲温度で通常気相状態にある生成物はこの開示においてはCマイナス炭化水素と称される。主としてプロパンとブタンの混合物であるLPGはCマイナス生成物の例である。蒸留操作の実施において生成物の各々について選択される正確なカットポイント(cut-point)は所望される製品の仕様と収率によって決まるであろう。
欧州特許出願第0620264A2号は廃棄プラスチックから熱分解の使用によって潤滑基油を製造する方法を開示している。また、米国特許第6,288,296号はポリエチレンを熱分解とその後の2量化および異性化を使用して高VI潤滑基油に転化する方法を教示している。しかしながら、どちらの方法も、フィッシャー・トロプシュ合成粗生物をここで意図されている通りの潤滑基油に加工するのには適していない。米国特許第4,579,986号は線状パラフィンが熱分解されてオレフィンを生じるところの方法を記載している。C10〜C19オレフィンが過酸化物で処理されて中間体を生じ、その中間体が潤滑基油に転化されてもよい。欧州特許公報第0584879A1号は水素化処理済みフィッシャー・トロプシュ合成粗生物を熱分解して低級オレフィンを製造することを教示している。
この開示に使用されるとき、用語「〜を含む」または「〜を含んでいる」は指定要素の包含を意味するがその他の非指定要素を必ずしも排除する必要のない非制限的な移行句(open-ended transition)として意図されている。辞句「本質的に〜からなる」または「本質的に〜からなっている」はその組成に対しては何らかの本質的意義をもつその他要素の排除を意味することを意図されている。辞句「〜からなる」または「〜からなっている」は微量の不純物だけを例外として列挙要素以外の全ての排除を意味する移行句として意図されている。
(発明の概要)
本発明は、(a)フィッシャー・トロプシュ反応器から、パラフィンを含有するフィッシャー・トロプシュワックス留分と、フィッシャー・トロプシュ凝縮留分を回収し、フィッシャー・トロプシュ凝縮留分は約370℃未満で沸騰するアルコールを含有しており;(b)フィッシャー・トロプシュ凝縮留分を、脱水ゾーンの中で、前記留分中に存在するアルコールの少なくとも幾つかをオレフィンに転化するように予め選択された脱水条件下で、脱水用触媒と接触させ、そして前記脱水ゾーンから第一中間体流出物を回収し;(c)フィッシャー・トロプシュワックス留分を、熱分解ゾーンの中で、フィッシャー・トロプシュワックス中のパラフィン分子を分解してオレフィンを形成するように予め選択された熱分解条件下で、熱分解し、そして熱分解ゾーンから第二中間体流出物を収集し;(d)工程(b)および(c)から回収された第一および第二の中間体流出物を、オリゴマー化用触媒を含有するオリゴマー化ゾーンに、前記第一および第二どちらの中間体流出物よりも高い分子量を有するオリゴマー化混合物を形成するオリゴマー化条件下で、通し;(e)オリゴマー化混合物を水素化仕上げゾーンの中で水素化仕上げし;そして(f)水素化仕上げゾーンからC10プラス炭化水素生成物を回収することを含む、フィッシャー・トロプシュ原料油を高品位化する方法を包含する。好ましくは、工程(b)で回収されたフィッシャー・トロプシュ凝縮留分は少なくとも20重量%の、より好ましくは少なくとも40重量%の、そして最も好ましくは少なくとも50重量%の、オレフィン度を有するであろう。用語「パラフィン」は文献の中で「アルカン」とも呼ばれているメタン系の飽和炭化水素を称している。
本発明の別の態様においては、第二中間体流出物の少なくとも一部が異性化ユニットに送られる。異性化ユニットに送られるべく選択されるカット(cut)は最終製品の望まれる収率と性質に依存するであろう。たとえば、異性化工程は重質ジーゼル燃料留分すなわち約550°F(約290℃)より上で沸騰するジーゼル燃料留分の品質を流動点および曇点を低下させることによって改善するのに使用されてもよい。この態様で回収されるプレミアムジーゼル燃料は低品質ジーゼル燃料を高品位化するためのブレンド用原料として使用されてもよい高価値製品である。代わりに、カットは高品質潤滑基油を製造するのに使用できるC20プラス留分を包含してもよい。
本発明の別の態様においては、370℃未満で沸騰するオリゴマー化混合物の少なくとも一部が熱分解ユニットに再循環される。この態様においては、ジーゼル燃料の上方沸点範囲より低い温度で沸騰するパラフィンはオリゴマー化ユニットの中を変化されずに通過し、オリゴマー化混合物から一般に蒸留によって回収され、そしてオレフィンに転化するための熱分解ゾーンに再循環されるであろう。この態様は潤滑基油の収率を最大にすることを意図している。
本発明はまた、(a)合成ガスを、20重量%以上のオレフィン度を有するフィッシャー・トロプシュ生成物を生じるように予め選択されたフィッシャー・トロプシュ反応条件下でフィッシャー・トロプシュ触媒と接触させ;(b)フィッシャー・トロプシュ生成物から、パラフィンを含有するフィッシャー・トロプシュワックス留分を回収し;(c)フィッシャー・トロプシュワックス留分の温度をこの留分を気化させるのに十分に上昇させ;(d)気化されたフィッシャー・トロプシュワックス留分を、フロースルー反応器の中で、フィッシャー・トロプシュワックス中のパラフィン分子の、30重量%より大きいオレフィンを生成する分解転化率を達成するように予め選択された熱分解条件下で、水蒸気分解し;そして(e)フロースルー反応器から、増大したオレフィン含有率を有する流出物を収集することを含む、フィッシャー・トロプシュプラントからのオレフィンの収量を増大させる方法に関する。フィッシャー・トロプシュ生成物の中に存在するオレフィンを最大にするためには、フィッシャー・トロプシュ反応を実施するのに鉄系触媒を使用することが有益であろう。加えて、フロースルー反応器の中の条件はワックス留分中に存在するパラフィンからの追加オレフィンの最適形成にとって臨界的である。ワックス留分の温度は供給物の殆ど又は全部を気化させるのに十分な温度に上昇されなければならない。望ましい採択は分解炉に入るのに先立ってすべての残留する不揮発炭化水素を抜き取ることである。ワックス留分の液状分解は望まないパラフィンの形成につながるであろう。しかしながら、温度はワックスが過分解されて過度の量のCマイナス炭化水素の形成をもたらすほど高くすべきでない。
(発明の詳細)
本発明は図面を参考にすることによって更に明瞭に理解されるであろう。図1は本発明の一態様を図解する工程系統図である。この態様においては、主に一酸化炭素と水素の混合物である合成ガス(synthesis gasまたはsyngas)はライン2を経てフィッシャー・トロプシュ反応器4へ送られる。フィッシャー・トロプシュ反応器は好ましくはスラリータイプの反応器であり、そこでは合成ガスは適切なフィッシャー・トロプシュ触媒と接触させられてC〜C200の範囲の様々な炭化水素の混合物を生成する。フィッシャー・トロプシュ合成の生成物は代表的には高割合のパラフィンを有意量のオレフィンおよび酸素化炭化水素と共に包含し、酸素化炭化水素は殆どがアルコールからなり、それと共により少ない量の過酸化物、エーテル、アルデヒド、ケトン、酸およびエステルも存在する。スラリータイプのフィッシャー・トロプシュ操作においては、反応器からフィッシャー・トロプシュワックス留分とフィッシャー・トロプシュ凝縮留分が通常別々に回収される。しかしながら、他のタイプのフィッシャー・トロプシュ反応器においては、反応器から単一の生成物流だけが回収されてもよい。フィッシャー・トロプシュ反応器がスラリータイプの反応器でない場合には、更なる加工に先立って、凝縮留分とワックス留分を分離するために典型的に分離器が必要であろう。図においては、フィッシャー・トロプシュワックス留分がライン6によって反応器4から収集されるとして示され、そしてフィッシャー・トロプシュ凝縮留分がライン8によって収集されるとして示されている。好ましくは、フィッシャー・トロプシュ反応器から回収されたフィッシャー・トロプシュ凝縮留分は少なくとも30重量%の、より好ましくは少なくとも40重量%の、そして最も好ましくは少なくとも50重量%の、オレフィン度を有するであろう。フィッシャー・トロプシュワックス留分はライン6によって熱分解ユニット10へ運ばれる。熱分解ユニットの中で、フィッシャー・トロプシュワックス中のパラフィンはパラフィン分子のオレフィンへの分解を最大にするように選択されている熱分解条件下で熱分解される。まとめて第二中間体流出物として称されている熱分解ユニットからの流出物はライン12で収集される。
フィッシャー・トロプシュ反応器からライン8に収集されたフィッシャー・トロプシュ凝縮物に話を戻すと、約700°F(370℃)未満で沸騰するアルコール類の殆どを含有しているこの留分はライン8によって脱水ユニット14へ運ばれ、そこで、存在するアルコール類はそれらをオレフィンに転化するために脱水される。まとめて第一中間体流出物と称される脱水ユニットからの流出物はライン16によって収集され、そして地点18において熱分解器からの流出物と混合される。2つの流出物の混合物はライン20によってオリゴマー化ユニット22へ運ばれ、そこで、オレフィンはオリゴマー化されて増えた枝分れを有するもっと大きい分子になる。第一および第二の中間体流出物の中に存在するパラフィンはオリゴマー化ユニットの中を変化せずに通過するであろう。本発明の必須の局面ではないが、潤滑基油の収率を最大にするために、図1に示されたプロセススキームは再循環ループ24を包含しており、それは低沸点パラフィン好ましくは約700°F(370℃)未満で沸騰するものを熱分解ユニット10へ戻すことを意図しており、そこでそれらはオレフィンに分解され、その後にそれらはオリゴマー化ユニットへ戻される。まとめてオリゴマー化混合物と称されるオリゴマー化ユニットからの生成物はライン26によって水素化仕上げユニット28へ運ばれ、そこで、存在するすべての残留オレフィンが水素化される。水素化仕上げ操作の後に、生成物はライン30によって蒸留ユニット32へ運ばれ、そこで生成物は分離される。図においては、生成物はジーゼル燃料34および潤滑基油36として示されている。これら2つの高価値製品、特に、潤滑基油は本スキームによって最大化される。しかしながら、当業者には、図には包含されていないがナフサやCマイナス炭化水素のようないくつかの低沸点生成物も同様に生成されるであろうことが認識されるであろう。
図2に示されたプロセス態様は図1に示されたものに似ている。図1に既に記載されている様々な構成要素は図2にも示されている。2つのスキームの間の主な相違は熱分解ユニットと組み合わされた異性化ユニットの包含にある。図2においては、ライン12によって分解生成物が熱分解蒸留ユニット13へ運ばれ、そこで潤滑基油の範囲内で沸騰する炭化水素が低沸点炭化水素から分離される。低沸点留分はライン15によってオリゴマー化ユニット22へ運ばれる。ライン40は熱分解蒸留ユニット13からの重質炭化水素を異性化ユニット38へ運び、そこでそれら炭化水素は最終製品の流動特性を改善するために異性化される。異性化済み炭化水素はライン42によって収集され、そして水素化仕上げユニット28へ運ばれ、そこでオレフィンが水素化される。異性化ユニットに入っていく炭化水素はこのスキームではオリゴマー化されていないので、異性化済み炭化水素の分子量は有意には増加されてない。
図2を引用して上に記載した通りに異性化ユニット38へ送るべく熱分解蒸留ユニット13から潤滑基油の範囲内で沸騰する炭化水素留分を回収する代わりに、重質ジーゼル燃料の範囲内で沸騰するカット、すなわち、約C15〜C19炭化水素、を回収することが要望されてもよい。この場合には、最終製品全候補の中でジーゼル燃料の収率が増加されるであろう。異性化操作において達成された低い曇点と流動点ゆえに、特に高品質の重質ジーゼル燃料が製造される。これら優れた流動特性の結果として、ジーゼル燃料と潤滑基油の間のカットポイントが上昇されてもよく、それはジーゼル燃料の収率を増大させる。カットポイントの拡張は潤滑基油の収率を低下させるが、収集される潤滑基油は特に高品質のものである。上記議論から、本発明の方法は操作様式に関して非常に融通性があるということが理解されるはずである。たとえば、異性化ゾーンに送られるカットの沸点範囲を調節することによって、生成物収率とそれらのそれぞれの流動性は市場要求および仕様を満たすように変更されてもよい。
どちらの図にも示されていないが、オリゴマー化用触媒を失活させるかもしれない汚染物を除去するためには流出物をオリゴマー化ゾーンに導入するのに先立って流出物を前処理することが通常好ましい。汚染物には、水、残留酸素化合物、および窒素化合物が挙げられる。図解されたスキームにおいては、オリゴマー化ゾーン直前のライン20に配置された前処理操作は第一および第二の中間体流出物の両者に存在するこれら汚染物を除去するであろう。加えて、図2に図解されたスキームにおいては、熱分解ユニットと異性化ゾーンの間にも前処理操作が配置されてもよい。異性化ユニットで使用される異性化用触媒も、フィッシャー・トロプシュ合成粗生物の中に通常存在する或る種の汚染物に感受性である。一般に、これら汚染物はオリゴマー化用触媒に関して上記に言及されたものと同じである。
フィッシャー・トロプシュ合成
フィッシャー・トロプシュ合成プロセスにおいては、水素と一酸化炭素の混合物を含む合成ガスを適切な温度および圧力の反応条件下でフィッシャー・トロプシュ触媒と接触させることによって液状および気体状の炭化水素が形成される。フィッシャー・トロプシュ反応は代表的には、約300°F〜約700°F(149℃〜371℃)の、好ましくは約400°F〜約550°F(204℃〜228℃)の、温度で;約10psia〜約600psia(0.7バール〜41バール)の、好ましくは30psia〜約300psia(2バール〜21バール)の、圧力で;および約100cc/g/hr〜約10,000cc/g/hrの、好ましくは300cc/g/hr〜3,000cc/g/hrの、触媒空間速度で、行われる。
生成物はC〜C200プラス炭化水素の範囲であってもよく、重量では主にC〜C100プラスの範囲にある。反応は様々なタイプの反応器、たとえば、一つまたはそれ以上の触媒床を含有する固定床反応器、スラリー反応器、流動床反応器、または異なるタイプの反応器の組合せ、の中で行うことができる。かかる反応方式および反応器は周知であり、そして文献で文書化されている。本発明の実施において好ましい方式であるスラリー式フィッシャー・トロプシュ法は強発熱性の合成反応向きの優れた熱伝達(および物質移動)特性を利用しており、そしてコバルト触媒を使用するときには比較的高い分子量のパラフィン性炭化水素を生成することができる。スラリー方式においては、水素と一酸化炭素の混合物を含む合成ガスは反応条件において液状である合成反応の炭化水素生成物を含むスラリー液の中に分散および懸濁された粒子状のフィッシャー・トロプシュタイプ炭化水素合成用触媒を含むスラリーの中に第三相として反応器の中に吹き込まれる。一酸化炭素に対する水素のモル比率は広くは約0.5〜約4の範囲であってもよいが、より一般的には約0.7〜約2.75、そして好ましくは約0.7〜約2.5、の範囲内にある。特に好ましいフィッシャー・トロプシュ法は欧州特許第0609079号に教示されており、それは全ての目的のために本明細書の中に完全に組み入れられる。
適するフィッシャー・トロプシュ触媒はFe、Ni、Co、RuおよびReのような一つまたはそれ以上の第8族の触媒金属を含み、一般にコバルトは一つの好ましい態様である。加えて、適する触媒は促進剤(promoter)を含有してもよい。従って、一つの態様においては、フィッシャー・トロプシュ触媒は適切な無機支持体材料好ましくは一つまたはそれ以上の耐火性金属酸化物を含むものの上に、有効量のコバルトと、Re、Ru、Pt、Fe、Ni、Th、Zr、Hf、U、MgおよびLaの一つまたはそれ以上を含むであろう。一般に、触媒の中に存在するコバルトの量は触媒組成物全体の約1〜約50重量%である。触媒はまた、ThO、La、MgO、KOおよびTiOのような塩基性酸化物促進剤、ZrOのような促進剤、貴金属(Pt、Pd、Ru、Rh、Os、Ir)、貨幣鋳造用金属(coinage metals)(Cu、Ag、Au)、および、Fe、Mn、NiおよびReのようなその他の遷移金属を含有することができる。適する支持体材料としては、アルミナ、シリカ、マグネシアおよびチタニアまたはそれらの混合物が挙げられる。コバルト含有触媒のための好ましい支持体はチタニアである。有効な触媒およびそれらの製造は米国特許第4,568,663号に例示されており、これは触媒選択に関して例示であって非限定的であることを意図している。
凝縮物の中に存在するアルコールは脱水工程でオレフィンに転化されるであろうが、本方法を経済的に魅力あるものにするには、フィッシャー・トロプシュ反応器から回収された凝縮留分が既に有意量のオレフィンを含有していることが望ましい。一般に、鉄系触媒はコバルト系触媒よりも高率のオレフィンおよび枝分れ炭化水素をフィッシャー・トロプシュ生成物の中に生じるであろう、従って、鉄系フィッシャー・トロプシュ触媒は本発明のもう一つの好ましい態様を表わすかもしれない。好ましくは、フィッシャー・トロプシュ凝縮留分は少なくとも20重量%の、より好ましくは少なくとも40重量%の、そして最も好ましくは少なくとも50重量%の、オレフィン度を有するであろう。重量%オレフィン度は分子の中に少なくとも一つの不飽和の炭素−炭素結合を含有する凝縮留分の重量%を称している。加えて、フィッシャー・トロプシュ生成物の中の増加した枝分れは結果として最終製品における低い流動点と曇点をもたらすであろう。
熱分解
本発明の方法に用いられる熱分解工程はパラフィン分子をより低い分子量のオレフィンに分解することを意図している。遅延コーキング(delayed coking)に使用される又は循環バッチ操作(cyclic batch operations)に使用されるようなバッチ熱分解反応器はこの工程を実施するのに使用することができるが、一般に、連続フロースルー操作(continuous flow through operation)が好ましく、そこでは、まず、供給材料は供給材料の殆ど又は全てを気化させるのに十分な温度に予熱され、その後、その蒸気は管(単数または複数)の中に通される。望ましいオプションは分解炉の中の管に入るのに先立ってすべての残留不揮発炭化水素を抜き取ることである。好ましくは、熱分解は水蒸気の存在下で行われ、水蒸気は熱源として作用する上に反応器内のコーキングを抑制する助けとなる。代表的な水蒸気熱分解法の詳細は米国特許第4,042,488号の中に見出すことができ、その全体が本明細書の中に組み込まれる。触媒は一般に熱分解操作の実施には使用されないが、操作を流動床で行うことは可能であり、そこでは気化された供給材料はコークの流動粒子のような熱い流動不活性粒子と接触させられる。
熱分解操作の遂行においては、発明者らはオレフィンの製造を最大にするためには供給材料が分解操作中に気相状態に維持されることが好ましいということを見出した。液相分解はオリゴマー化操作で非反応性であって従って望ましくないパラフィンの有意量の形成を結果として生じさせるということが解明された。熱分解ゾーンにおいては、分解条件は存在するパラフィンの30重量%より大きい分解転化率を与えるのに十分であるべきである。好ましくは、分解転化率は少なくとも50重量%、そして最も好ましくは、少なくとも70重量%、であろう。分解操作のための熱分解ゾーンにおける最適温度およびその他条件は供給材料に依存していくらか変動するであろう。一般に、温度は供給材料を気相状態に維持するのに十分高くなければならないが、供給材料が過分解されるほど高くてはならない、すなわち、温度および条件は過度のCマイナス炭化水素が生成されるほど厳しくすべきではない。熱分解ゾーンの中の温度は通常、約950°F(510℃)〜約1600°F(870℃)の温度に維持されるであろう。フィッシャー・トロプシュワックスからのオレフィンの生成を最大にするための熱分解ゾーンの最適温度範囲は供給材料の終点(endpoint)に依存するであろう。一般に、炭素数が高いほど、最大転化率を達成するのに必要な温度が高い。従って、具体的供給材料についての最適分解条件を同定するためには或る常套的実験が必要であるかも知れない。熱分解ゾーンは約0気圧〜約5気圧に維持された圧力を通常使用するであろう、そして約0〜約2の範囲の圧力が一般に好ましい。反応器の中でのワックス留分の最適滞留時間は熱分解ゾーンの中の温度および圧力に依存して変動するであろうが、代表的な滞留時間は一般的には約1.5秒〜約500秒の範囲にあり、そして好ましい範囲は約5秒〜約300秒である。
脱水
フィッシャー・トロプシュ凝縮物の中のアルコール類はオリゴマー化工程に先立ってそれらをオレフィンに転化するために脱水される。一般に、アルコールの脱水はγアルミナのような触媒の上で原料油を処理することによって遂行されてもよい。オレフィンにするためのアルコールの脱水はチャールズ・エル.トーマス(Charles L. Thomas)によってCatalytic Processes and Proven Catalysts(アカデミック・プレス(Academic Press)、1970年)第5章「脱水(Dehydration)」の中で論じられている。
汚染物を除去するための前処理
脱水工程で転化されなかったアルコール類を含めてのオキシゲネート類(oxygenates)、窒素化合物類、および水はオリゴマー化反応器の中の及び異性化ユニットの中の触媒を失活させることがある。従って、オリゴマー化および異性化に先立って前処理工程を使用して原料油からこのような汚染物を除去することが好ましい。これら汚染物を除去するための手段は文献の中にありそして当業者には周知である。たとえば、汚染物は抽出、水洗、吸収、またはこれらの組合せによって除去されてもよい。いくつかのプロセススキームにおいては、脱水工程と汚染物除去を合わせて単一操作にしてもよい。好ましくは、前処理は原料油の中の窒素を50ppm未満に、より好ましくは、10ppm未満に、そして最も好ましくは、1ppm未満に、減少させるべきである。
オリゴマー化
本発明はフィッシャー・トロプシュ凝縮物中のオレフィンおよび脱水操作と熱分解操作の両方で生成されたそれらオレフィンをオリゴマー化することによって重質生成物特に潤基油およびジーゼル燃料の収率を最大にすることを意図している。オリゴマー化中に、軽質オレフィンは重質生成物に転化される。オリゴマーの炭素骨格は分子付加の箇所で枝分れも示すであろう。分子の中に枝分れを導入したために、生成物の流動点が低下してオリゴマー化操作の最終生成物をそれ自体優れた製品にするか又は低品質の従来の石油由来製品を市場の仕様を満たすように高品位化させるためのブレンド用成分の優れた候補にする。流動点が高すぎる場合には、低い流動点および低い曇点の製品をつくるために、オリゴマー化生成物が接触脱漏ユニットに送られるか、又は代わりに、オリゴマー化操作に入る前に熱分解器からの第二中間体流出物の沸点範囲が調節されてもよい。熱分解器流出物の上方沸点を低下させることによって、オリゴマー化ユニットに送られる供給材料の平均分子量を減少させてもよい。低分子量分子はオリゴマー化混合物に増加した枝分れを生じさせるであろう、そしてそれが最終製品における低い流動点と曇点になるのであろう。高沸点留分は更なる加工のために熱分解器へ再循環されてもよい。既に上記に言及した通り、鉄系触媒の使用によるようなフィッシャー・トロプシュ触媒の選択は最終製品の分子の中の枝分れを増加させるために使用されてもよい。
オレフィンのオリゴマー化は文献の中に十分に報告されており、そして多数の商業的方法が利用可能である。たとえば、米国特許第4,417,088号、第4,434,308号、第4,827,064号、第4,827,073号、および4,990,709号を参照されたい。様々なタイプの反応器構造が使用されてもよく、固定触媒床反応器は商業的に使用されている。より最近では、イオン性液状媒体の中でオリゴマー化を行うことが提起されている、何故ならば、触媒と反応体との間の接触が十分であり且つオリゴマー化生成物からの触媒の分離が容易になるからである。好ましくは、オリゴマー化生成物は初期原料油よりも少なくとも10%高い、より好ましくは少なくとも20%高い、平均分子量を有するであろう。オリゴマー化反応は広範囲の条件にわたって進行するであろう。反応を行うための代表的温度は約32°F(0℃)〜約800°F(425℃)である。その他の条件は0.1〜3LHSVの空間速度および0〜2000psigの圧力を包含する。オリゴマー化反応用の触媒は実際には、いずれかの酸性物質、たとえば、ゼオライト、クレー、樹脂、BF錯体、HF、HSO、AlCl、イオン性液体(好ましくは、ブロンステッドまたはルイス酸成分、またはブロンステッドとルイス酸成分の組合せ)、遷移金属系触媒(たとえば、Cr/SiO)、過酸、など、であることができる。加えて、或る種の有機金属または遷移金属のオリゴマー化用触媒を含めて非酸性のオリゴマー化用触媒、たとえば、ジルコノセン類(zirconocenes)が使用されてもよい。
異性化
異性化はワックスから非ワックス性イソパラフィンへの高い転化レベルを達成しながら、同時に、分解による転化率を最小にする、ことを意図している。ワックス転化が完全であること又は少なくとも非常に高いことができるので、典型的に、このプロセスは許容できる流動点をもつ潤滑油基本原料を生成するのに追加の脱漏プロセスと組み合わされる必要がない。本発明と共に使用するのに適する異性化操作は代表的には、酸性成分を含む触媒を使用しており、そして場合によっては、水素化活性度を有する活性金属成分を含有していてもよい。触媒の酸性成分は好ましくは、中細孔SAPO、たとえば、SAPO−11、SAPO−31、およびSAPO−41、が挙げられ、そしてSAPO−11が特に好ましい。中細孔ゼオライト、たとえば、ZSM−22、ZSM−23、SSZ−32、ZSM−35、およびZSM−48、も、異性化を行うのに使用されてもよい。代表的な活性金属はモリブデン、ニッケル、バナジウム、コバルト、タングステン、亜鉛、白金、およびパラジウムが挙げられる。金属白金およびパラジウムは活性金属として特に好ましく、そして白金が最も普通に使用される。
ここで使用されるとき辞句「中細孔サイズ」は多孔性無機酸化物が焼成形態(calcined form)にあるときに約5.3〜約6.5オングストロームの範囲の有効細孔開口(effective pore aperture)を称する。この範囲の細孔開口を有するモレキュラーシーブは独特の分子篩特性を有する傾向がある。それらは、エリオナイト(erionite)やチャバサイト(chabazite)のような小細孔ゼオライトと違って、枝分れを有する炭化水素がモレキュラーシーブ気孔空隙の中に入ることを可能にするであろう。また、それらは、ファージャサイト類(faujasites)やモルデナイト類(mordenites)のような大細孔ゼオライトと違って、n−アルカンおよび僅かに枝分れしたアルカンと、たとえば第4級炭素原子を有する大きなアルカンとの間を区別することができる。米国特許第5,413,695号を参照されたい。用語「SAPO」はシリコアルミノホスフェート(silicoaluminophosphate)モレキュラーシーブを称しており、たとえば、米国特許第4,440,871号および5,208,005号に記載されている。
非ゼオライトのモレキュラーシーブを含有し水素化用成分を有するそれら触媒の製造においては、通常、非水性の方法を使用して金属が触媒上に付着されることが好ましい。非ゼオライトのモレキュラーシーブとしては、場合によってシリカを含有していてもよい四面体配位[AlO2]およびPO2]酸化物ユニットが挙げられる。米国特許第5,514,362号を参照されたい。非水性の方法を使用して触媒上に金属が付着されている、非ゼオライトのモレキュラーシーブを含有する触媒、特にSAPO類を含有する触媒は、活性金属を付着させるのに水性方法を使用した触媒よりも大きな選択度と活性度を示した。非ゼオライトのモレキュラーシーブの上への活性金属の非水性付着は米国特許第5,939,349号に教示されている。一般に、その方法は非水性の非反応性溶剤の中に活性金属の化合物を溶解させ、そしてそれをモレキュラーシーブ上にイオン交換または含浸によって付着させることを伴う。
水素化仕上げ
水素化仕上げ操作は製品のUV安定性および色を改善することを意図する。これは炭化水素分子の中に存在する二重結合を飽和させることによって遂行されると信じられる。水素化仕上げプロセスの一般的記載は米国特許第3,852,207号および第4,673,487号に見出されてもよい。この開示の中に使用されている通り、用語UV安定性は紫外光および酸素に曝されたときの潤滑基油またはその他製品の安定性を称する。不安定性は紫外光および空気への曝露で可視沈殿形態または暗黒色が発現したときに示され、それが結果として製品に曇り(cloudiness)または凝集体(floc)を生じさせる。本発明の方法によって製造された潤滑基油およびジーゼル燃料製品はそれらが商業用の潤滑油および市場性のあるジーゼル燃料の製造に使用するのに適するにはUV安定化を要求するであろう。
本発明においては、水素化仕上げゾーンの中の全圧は500psigを超すであろう、好ましくは1000psigを超す、そして最も好ましくは1500psigを超すであろう。最大全圧はこのプロセスにとって臨界的ではないが、装置限界のせいで、全圧は3000psigを超えないであろう、そして通常、約2500psigを越えないであろう。水素化仕上げゾーンにおける温度範囲は通常、約300°F(150℃)〜約700°F(370℃)の範囲にあり、そして約400°F(205℃)〜約500°F(260℃)の温度が好ましい。LHSVは通常、約0.2〜約2.0、好ましくは0.2〜1.5、そして最も好ましくは約0.7〜1.0の範囲内にある。水素は通常、供給材料1バレル当り約1000〜約10,000SCFのレートで水素化仕上げゾーンに供給される。代表的には、水素は供給材料1バレル当り約3000SCFのレートで供給される。
適する水素化仕上げ用触媒は代表的には、第8族貴金属成分を酸化物支持体と共に含有している。下記金属の金属または化合物は水素化仕上げ用触媒に有効であると意図されており、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、パラジウム、白金、およびオスミウムが包含される。好ましくは、金属(単数または複数)は白金、パラジウム、または白金とパラジウムの混合物であろう。耐火性酸化物支持体は通常、シリカ−アルミナ、シリカ−アルミナ−ジルコニア、など、からなる。代表的な水素化仕上げ用触媒は米国特許第3,852,207号、第4,157,294号、および第4,673,487号に開示されている。
本発明の方法は上で論じた軽質製品よりも高い価値を有する潤滑基油を大量に生産するので特に有益である。潤滑基油はその高パラフィン性組成と優れた酸化安定性の故に特に高品質である。本方法によって生成された潤滑基油は高価値のプレミアム潤滑製品を製造するのに使用されてもよい。本方法によって生成されたジーゼル燃料もその低い硫黄分、低レベルの芳香族炭化水素、高いセタン価、および非常に低い流動点と曇点の故に特に高品質である。
下記実施例は本発明をさらに例証するが、本発明の範囲を制限することを意図しない。
(実施例)
鉄系触媒を使用して製造された商業的に入手可能なフィッシャー・トロプシュワックスを1250°Fで熱分解した。熱分解生成物全体を蒸留して650°Fマイナス(343℃マイナス)留分(生成物全体の42%)と650°Fプラス残油を生じた。650°Fマイナス留分のオレフィン含有率は臭素価とFIAM(ASTM D1319)によって測定したときに91〜100%オレフィンであった。
650°Fマイナスのオレフィン性留分をCr/SiO2触媒上で、0.5のLHSV、1600psigの全圧、および750°Fで、オリゴマー化した。650°Fプラス生成物の収率は59重量%であった。650°Fプラス生成物の分析は次の通りであった:
粘度(於40℃)、cSt 35.83
粘度(於100℃)、cSt 6.892
VI 155
流動点、℃ 9
曇点、℃ 28
1000°Fプラス(538℃プラス)、重量% 24.2
この例では、流動点および曇点は高品質潤滑基油の製造に通常望まれるものより高い。実際の実施においては、生成物の流動特性は熱分解工程からもっと低い沸点のカットを回収することによってオリゴマー化工程への供給材料の沸点を低下させることによって改善されてもよい。代わりに、オリゴマー化生成物が接触異性化を受けてもよい。
本発明の一態様を例示する概略工程系統図である。 熱分解ユニットと組み合わされた異性化ユニットを包含する本発明の第二の態様を例示する概略工程系統図である。
符号の説明
2 合成ガス
4 フィッシャー・トロプシュ反応器
10 熱分解
14 脱水
22 オリゴマー化
28 水素化仕上げ
32 蒸留
34 ジーゼル燃料
36 潤滑油
38 異性化ユニット

Claims (56)

  1. (a)フィッシャー・トロプシュ反応器から、パラフィンを含有するフィッシャー・トロプシュワックス留分と、フィッシャー・トロプシュ凝縮留分を回収し、フィッシャー・トロプシュ凝縮留分は約370℃未満で沸騰するアルコールを含有しており;
    (b)フィッシャー・トロプシュ凝縮留分を、脱水ゾーンの中で、前記留分中に存在するアルコールの少なくとも幾つかをオレフィンに転化するように選択された脱水条件下で、脱水用触媒と接触させ、そして前記脱水ゾーンから第一中間体流出物を回収し;
    (c)フィッシャー・トロプシュワックス留分を、熱分解ゾーンの中で、フィッシャー・トロプシュワックス中のパラフィン分子を分解してオレフィンを形成するように予め選択された熱分解条件下で、熱分解し、そして熱分解ゾーンから第二中間体流出物を収集し;
    (d)工程(b)および(c)から回収された第一および第二の中間体流出物を、オリゴマー化用触媒を含有するオリゴマー化ゾーンに、前記第一および第二どちらの中間体流出物よりも高い分子量を有するオリゴマー化混合物を形成するオリゴマー化条件下で、通し;
    (e)オリゴマー化混合物を水素化仕上げゾーンの中で水素化仕上げし;そして
    (f)水素化仕上げゾーンからC10プラス炭化水素生成物を回収する
    ことを含む、フィッシャー・トロプシュ原料油を高品位化する方法。
  2. 10プラス炭化水素生成物が潤滑基油を含む、請求項1の方法。
  3. 10プラス炭化水素生成物がジーゼル燃料を含む、請求項1の方法。
  4. 水素化仕上げゾーンからナフサも回収される、請求項1の方法。
  5. 約370℃未満で沸騰するオリゴマー化混合物の少なくとも一部が水素化仕上げに先立って分離されそして熱分解ゾーンに再循環される、請求項1の方法。
  6. 約290℃より上で沸騰する第二中間体流出物が異性化ゾーンに通され、そこで異性化条件下で異性化用触媒と接触され、それによって、低下した流動点を有する異性化流出物が回収される、請求項1の方法。
  7. 異性化ユニットに送られる第二中間体流出物がC20炭化水素留分を包含している、請求項6の方法。
  8. 異性化用触媒が中細孔SAPOを含有している、請求項6の方法。
  9. SAPOがSAPO−11、SAPO−31およびSAPO−41からなる群から選ばれる、請求項8の方法。
  10. SAPOがSAPO−11である、請求項9の方法。
  11. 異性化用触媒が中細孔ゼオライトを含有している、請求項6の方法。
  12. 中細孔ゼオライトがZSM−22、ZSM−23、ZSM−32、ZSM−35およびZSM−48からなる群から選ばれる、請求項11の方法。
  13. 異性化流出物が水素化仕上げゾーンに通される、請求項6の方法。
  14. オリゴマー化ゾーンから回収されたオリゴマー化混合物が前記第一および第二の中間体流出物のどちらよりも少なくとも10%高い平均分子量を有する、請求項1の方法。
  15. オリゴマー化ゾーンから回収されたオリゴマー化混合物が前記第一および第二の流出物のどちらよりも少なくとも20%高い平均分子量を有する、請求項14の方法。
  16. オリゴマー化がイオン性液状媒体の中で行われる、請求項15の方法。
  17. 第一中間体流出物をオリゴマー化ゾーンの中に通すのに先立って第一中間体流出物からオリゴマー化用触媒を失活させるであろう汚染物を除去する追加の工程を包含している、請求項1の方法。
  18. フィッシャー・トロプシュワックス留分が熱分解ゾーンの中で熱分解されるときに気相である、請求項1の方法。
  19. 熱分解ゾーンの中の温度が約510℃〜約870℃の範囲内にある、請求項18の方法。
  20. 熱分解ゾーンの中の圧力が約0気圧〜約5気圧の範囲内にある、請求項18の方法。
  21. 熱分解ゾーンの中の圧力が約0気圧〜約2気圧の範囲内にある、請求項20の方法。
  22. 熱分解ゾーンが連続フロースルー反応器の中に収容されている、請求項1の方法。
  23. 熱分解ゾーンの中に水蒸気が存在する、請求項22の方法。
  24. 反応器の中でのワックス留分の滞留時間が約1.5秒〜約500秒の範囲内にある、請求項22の方法。
  25. 反応器の中でのワックス留分の滞留時間が約5秒〜約300秒の範囲内にある、請求項24の方法。
  26. ワックス留分中のパラフィンの熱分解ゾーンでの分解転化率が30重量%より大きい、請求項1の方法。
  27. (a)合成ガスを、少なくとも20重量%のオレフィン度を有するフィッシャー・トロプシュ生成物を生じるように予め選択されたフィッシャー・トロプシュ反応条件下で、フィッシャー・トロプシュ触媒と接触させ;
    (b)フィッシャー・トロプシュ生成物から、パラフィンを含有するフィッシャー・トロプシュワックス留分と、フィッシャー・トロプシュ凝縮留分を回収し、フィッシャー・トロプシュ凝縮留分は約370℃未満で沸騰するアルコールを含有しており;
    (c)フィッシャー・トロプシュ凝縮留分を、脱水ゾーンの中で、前記留分中に存在するアルコールの少なくとも幾つかをオレフィンに転化するように選択された脱水条件下で、脱水用触媒と接触させ、そして前記脱水ゾーンから第一中間体流出物を回収し;
    (d)フィッシャー・トロプシュワックス留分の温度をこの留分を気化させるのに十分に上昇させ;
    (e)気化されたフィッシャー・トロプシュワックス留分を、フロースルー反応器の中で、フィッシャー・トロプシュワックス中のパラフィン分子の30重量%より大きい分解転化率を達成するように予め選択された熱分解条件下で、水蒸気分解し、そしてフロースルー反応器から第二中間体流出物を収集し;
    (f)工程(c)および(e)から回収された第一および第二の中間体流出物を、オリゴマー化用触媒を含有するオリゴマー化ゾーンに、前記第一および第二どちらの中間体流出物よりも高い分子量を有するオリゴマー化混合物を形成するオリゴマー化条件下で、通し;
    (g)オリゴマー化混合物を水素化仕上げゾーンの中で水素化仕上げし;そして
    (h)水素化仕上げゾーンから潤滑基油生成物を回収する
    ことを含む、フィッシャー・トロプシュプラントからの潤滑基油の収量を増大させる方法。
  28. フロースルー反応器の中の温度が約510℃〜約705℃の範囲内にある、請求項27の方法。
  29. フロースルー反応器の中の圧力が約0気圧〜約5気圧の範囲内にある、請求項27の方法。
  30. フロースルー反応器の中の圧力が約0気圧〜約2気圧の範囲内にある、請求項29の方法。
  31. 反応器の中でのワックス留分の滞留が約1.5秒〜約500秒の範囲内にある、請求項27の方法。
  32. 反応器の中でのワックス留分の滞留が約5秒〜約300秒の範囲内にある、請求項27の方法。
  33. ワックス留分中のパラフィンの熱分解ゾーンでの分解転化率が50重量%より大きい、請求項27の方法。
  34. ワックス留分中のパラフィンの熱分解ゾーンでの分解転化率が70重量%より大きい、請求項33の方法。
  35. フィッシャー・トロプシュ凝縮留分のオレフィン度が少なくとも40重量%である、請求項27の方法。
  36. フィッシャー・トロプシュ凝縮留分のオレフィン度が少なくとも50重量%である、請求項35の方法。
  37. オリゴマー化がイオン性液状媒体の中で行われる、請求項27の方法。
  38. 気化されたフィッシャー・トロプシュワックスを工程(e)において水蒸気分解するのに先立ってすべての不揮発フィッシャー・トロプシュワックスを除去する工程を更に包含する、請求項27の方法。
  39. フィッシャー・トロプシュ触媒が活性金属としてコバルトを含有する、請求項27の方法。
  40. フィッシャー・トロプシュ触媒が活性金属として鉄を含有する、請求項27の方法。
  41. (a)合成ガスを、少なくとも20重量%のオレフィン度を有するフィッシャー・トロプシュ生成物を生じるように予め選択されたフィッシャー・トロプシュ反応条件下で、フィッシャー・トロプシュ触媒と接触させ;
    (b)フィッシャー・トロプシュ生成物から、パラフィンを含有するフィッシャー・トロプシュワックス留分を回収し;
    (c)フィッシャー・トロプシュワックス留分の温度をこの留分を気化させるのに十分に上昇させ;
    (d)気化されたフィッシャー・トロプシュワックス留分を、フロースルー反応器の中で、フィッシャー・トロプシュワックス中のパラフィン分子の30重量%より大きい分解転化率を達成するように予め選択された熱分解条件下で、水蒸気分解し;そして
    (e)フロースルー反応器から、増大したオレフィン含有率を有する流出物を収集する
    ことを含む、フィッシャー・トロプシュプラントからのオレフィンの収量を増大させる方法。
  42. フロースルー反応器の中の温度が約510℃〜約870℃の範囲内にある、請求項41の方法。
  43. フロースルー反応器の中の圧力が約0気圧〜約5気圧の範囲内にある、請求項41の方法。
  44. フロースルー反応器の中の圧力が約0気圧〜約2気圧の範囲内にある、請求項43の方法。
  45. 反応器の中でのワックス留分の滞留時間が約1.5秒〜約500秒の範囲内にある、請求項41の方法。
  46. 反応器の中でのワックス留分の滞留時間が約5秒〜約300秒の範囲内にある、請求項41の方法。
  47. ワックス留分中のパラフィンの熱分解ゾーンでの分解転化率が50重量%より大きい、請求項41の方法。
  48. ワックス留分中のパラフィンの熱分解ゾーンでの分解転化率が70重量%より大きい、請求項47の方法。
  49. フィッシャー・トロプシュ凝縮留分のオレフィン度が少なくとも40重量%である、請求項41の方法。
  50. フィッシャー・トロプシュ凝縮留分のオレフィン度が少なくとも50重量%である、請求項49の方法。
  51. フィッシャー・トロプシュ触媒が鉄系触媒である、請求項41の方法。
  52. フロースルー反応器から回収された増大したオレフィン含有率を有する流出物はオレフィンがオリゴマー化条件下でオリゴマー化用触媒と接触させられるところのオリゴマー化ゾーンに通され、そして流出物と比べて増大した分子量を有するオリゴマー化生成物が回収される、請求項41の方法。
  53. オリゴマー化生成物が潤滑基油を製造するのに使用される、請求項52の方法。
  54. 気化されたフィッシャー・トロプシュワックスを工程(d)において水蒸気分解するのに先立ってすべての不揮発フィッシャー・トロプシュワックスを除去する工程を更に包含する、請求項41の方法。
  55. フィッシャー・トロプシュ触媒が活性金属としてコバルトを含有する、請求項41の方法。
  56. フィッシャー・トロプシュ触媒が活性金属として鉄を含有する、請求項41の方法。
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