JP2005516909A - トリオキサン誘導体 - Google Patents
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Abstract
【課題】
マラリア治療、癌治療の医薬品として有用な新規化合物及びその製造方法を提供する。
【解決手段】
一般式(11)で表される化合物、およびそれらの医薬学的に許容される塩。
上式中のRは、適宜置換されたアルキル基、アリール基、ビスアルキル基、あるいはビスアリール・エステル、ビスアルキル基あるいはビスアリール・エーテル、アセタール、ケタール、ホウ酸塩、シリル・エーテル、カルバミン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩およびホスホン酸塩から選択される。
マラリア治療、癌治療の医薬品として有用な新規化合物及びその製造方法を提供する。
【解決手段】
一般式(11)で表される化合物、およびそれらの医薬学的に許容される塩。
上式中のRは、適宜置換されたアルキル基、アリール基、ビスアルキル基、あるいはビスアリール・エステル、ビスアルキル基あるいはビスアリール・エーテル、アセタール、ケタール、ホウ酸塩、シリル・エーテル、カルバミン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩およびホスホン酸塩から選択される。
Description
本発明は強力な抗マラリア活性と抗腫瘍活性を有するトリオキサン部分含有化合物に関する。
ギンガオスとしても知られているアルテミシニン(1)は、Artemisia annuaに含まれるテトラサイクリック1,2,4-トリオキサンである。アルテミシニンとその誘導体ジヒドロアルテミシニン(DHA)(2)、アルテムエーテル(3)およびアルテシュネート・ナトリウム(4)は日常的にマラリア治療に用いられ、特に脳性マラリアに有効であることが見出されている。
アルテミシニンとその誘導体とでは異なる作用機構が提出されている(Posner等,J.Am.Chem.Soc.1996,118,3537; Posner等、J.Am.Chem.Soc.1995,117,5885; Posner等,J.Med.Chem.1995,38,2273)。アルテミシニンの抗マラリア治療薬としての作用機構は明確に確立しているわけではないが、抗マラリア活性にはパーオキシド結合が必須であることが示されている。
パーオキシド構造を有する幾つかのアルテミシニン誘導体について抗マラリア活性の他の生物活性も検討された。例えば、アルテミシニン、ジヒドロアルテミシニン、アルテミシテン、アルテエーテル、エチルパーオキシアルテミシテン、およびアルテミシニンのエーテル二量体のエーリッヒ腹水腫瘍細胞の殺細胞効果が証明されている(Beekman 等、Phytother.Res.,1996,10,140; Woerdenberg等,J.Nat.Prod.,1993,56,849)。
アルキル化試薬は依然として有効な抗がん剤であり、その細胞毒性および治療効果は、一義的には、アルキル化試薬のDNA鎖内および鎖間クロスリンク形成能に起因している。クロスリンク形性能を有するいくつかの二量体構造は特に高い生物活性を持つ。このような化合物として、ビスマスタード・レクシトロプシン(Chen等,Bio.Med.Chem.Lett.,1995,5,2223)、二量体のセファロスタチン類似体(Drogemuller等,Eur.J.Org.Chem.,1998,2811)、ビス・エネジン(Borman,Chem.Eng.News,1995,28)およびサポニン抗がん剤OSW-1(Ma等,Bio.Med.Chem.Lett.,2001,11,2153)が挙げられる。
近年、一連の合成二量体(5)(Posner,Bio.Med.Chem.,1997,5,1257)および準合成二量体(6)(Posner,J.Med.Chem.,1999,42,4275)の有する、強力な抗マラリアおよび抗がん活性に関する幾つかの報告がある。
上記化合物6の連結性置換基としては、芳香族置換基、ベンゾイル・メチレン基、あるいはアセチレニル基がある。これらトリオキサン二量体の抗腫瘍および抗マラリア活性の作用機構には、DNAの直接アルキル化またはタンパク質のアルキル化、還元後の活性化が含まれるかも知れない。FR-900482(7)のような抗がん剤は、還元的N-O切断に続き、細胞毒性のあるミトセン類似の中間体(8)に再配列され、これがDNAと効率よくクロスリンクを作る。同様に、我々は最近、ジヒドロアルテミシニン(9a)のC-10カルバ・トリオキサン誘導体は、還元的な活性化により、強力な毒性のあるジカルボニル生成物(10)(O'Neillその他,J.Med.Chem.,1999)を生ずることを示した。化合物10が寄生体内部に選択的に生成した後、タンパク質のアルキル化がこれらの類似体の作用機構として重要であることが示唆される。
本発明は一連のトリオキサン・アルコール・化合物二量体(9b)の製造法に関する。
従って、本発明の第一の側面によると、下記の一般式で示される化合物または医薬学的に許容されるそれらの塩を提供することである。
ここで、Rは適宜置換されたアルキル基、アリール基、ビスアルキル・エステル又はビスアリール・エステル、ビスアルキル・エーテル又はビスアリール・エ−テル、アセタール、ケタール、ホウ酸塩、シリルエーテル、カルバネート、炭酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩および、ホスホン酸塩から選択した基である。
ここで、Rは適宜置換されたアルキル基、アリール基、ビスアルキル・エステル又はビスアリール・エステル、ビスアルキル・エーテル又はビスアリール・エ−テル、アセタール、ケタール、ホウ酸塩、シリルエーテル、カルバネート、炭酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩および、ホスホン酸塩から選択した基である。
C-10位置の好ましい立体配置はβである。
本発明の上記の化合物はC-10位置に1個の炭素原子を有するので、これらの化合物は、加水分解しやすく化学的に不安定なC-10アセタール結合を有するアルテムエーテルの様な第一世代類似体と比較すると、かなり安定である。さらに、本発明のある種の化合物は、このクラスの単量類似体と比べ、in vitroの検定に置ける、顕著に改善されたP.falciparuマラリアに対する抗マラリア活性を示してきた。
前記の適宜置換されたアルキル基およびアリール基は、1-20の炭素原子を有することが好ましく、1-12の炭素原子を有することが最も好ましい。ここで用いる“アリール”という語は、少なくとも1個の芳香族環を有する化合物または置換基を意味しており、特にフェニル、ビフェニル、5-6の原子あるいは10原子までの二環の複素環を意味する。ここで用いる“アルキル”という語は、飽和脂肪族置換基、特に、1-12の炭素原子を有する直鎖または分枝した炭素原子を意味する。適宜置換されたアルキル基およびアリール基は、一級、二級、および三級アミン;臭素、塩素、およびフッ素のようなハロゲン含有基;アルコール、エーテルおよびエステルのような、その誘導体;および、カルボン酸、エステル並びにアミドを含むその誘導体によって置換されるが、それらには限定されない。
本発明の一つの好ましい態様においては、Rは下記の反応基のいずれでも良い。
本発明の他の好ましい態様に置いては、Rは下記の反応基のいずれでも良い。
本発明の更に好ましい態様に置いては、Rは燐酸結合を表し、好ましい燐酸結合は下記の反応基を含む。
本発明を例示する更なる化合物においては、Rは下記の反応基のいずれでも良い。
ここで言及した医薬学的に許容される塩は、当業者には直ちに明らかであろう。これらの塩としては、酢酸塩、アジピン酸塩、ベシレイト、臭化物、カルシン酸塩、塩化物、クエン酸塩、エディシリ酸塩、エストリ酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、馬尿酸塩、ヒクレート、ヒドロ臭化物、ヒドロ塩化物、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、マレイン酸塩、メシラート、メチル臭化物、メチル硫酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、パモイン酸塩、リン酸塩、ポリガラクチュロン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、スルホサリチル酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テレフタル酸塩、トシル酸塩、トリエチヨウ化物、ベンザシン、カルシウム、ジオールアミン、メグルミン、オラミン、カリウム、プロカイン、ナトリウム、トロメタミン、および亜鉛が挙げられるが、これらに制限されるものではない。
寄生体を標的としたアミン類似体、水溶性の糖類似体(JungおよびBae,Heterocycles,2000,53,261-262)、およびフッ素化したベンジルエーテル(O'Neillその他,J.Med.Chem.,1999,42,5487)を含め、アルテミシニンのカルバ類似体合成の鍵となる中間体は、C-10アリルデオキソアルテミシニン(12a)である。
化合物12aの合成法の原報は、DHAと炭素求核試薬としてのアリル・トリメチルシランとの反応にルイス酸(BF3・Et2O)を介した反応を含んでいる(PuおよびZiffer等,J.Med.Chem.,1995,38,613)。この反応において、生成物は中間体のオキソニウムイオンをアリルメチルシランが軸方向に攻撃した結果生成すると提案されている(模式図1)。この合成法の難点はルイス酸が強すぎるという点であり、そのために、かなりの量の脱水素物である無水アルテミシニン(AHA)(12b)が生成される。化合物12aと12bはシリカ上で非常に近いRf値を有するので、このことが所望する生成物を大規模に精製することを非常に困難にする。
われわれはより温和なルイス酸とより良いアノマー(anomeric)脱離基を用いることにより、化合物12aの収率を改善できるだろうと考えた。ルイス酸の選択を考える上で、われわれはまた、BF3・Et2Oの様な強いルイス酸は標的C-10カルバ誘導体を再配列する力を持つのに対し、塩化亜鉛のような、より弱いルイス酸はそのような力を持たないことに気がついた。確かに、ルイス酸としてBF3・Et2Oを用いたいくつかの大規模反応においては、いくつかの脱酸素化したトリオキサン副生成物を含め、いくつかの好ましくない生成物が観察された。これらの観察結果をもとに、C-10-α-ベンゾエート(13)とのカップリング反応に置いて、塩化亜鉛を好ましい中庸なルイス酸として選んだ。
ピリジン中でDHAを塩化ベンゾイルと反応させることにより、ベンゾエート(13)が高収量で得られた。白色結晶性固体のNMR分析により、C-10におけるC-O結合が(α)立体配置となっていることが示された(C-10HはJ9-10値が9.9Hzのダブレットとして表れ、これはC-10HとC-9H間の二面角が約180°であることを示す)。一例として、ZnCl2(1.2当量)触媒存在下で0℃4時間、ベンゾエートとアリルメチルシラン(5当量)を反応させた結果、所望の生成物(12a)が90%の収率で得られた(模式図2)。この結果は、脱離基とルイス酸が完全に同調してオキソニウムの生成を制御し、次いで求核試薬であるアリルシランと反応することを示唆する。化合物12aのオゾン分解、およびオゾニドのin situでの還元により、二量化に必要な鍵となるアルコール、10β-(2-ヒドロキシエチル)-デオキソアルテミシニン(9b)が得られる。
このように、本発明の第2の発明は、10β-(2-ヒドロキシエチル)-デオキソアルテミシニン(9b)の合成法に関するものであり、ジヒドロアルテメシニンのC-10ベンゾエートとアリルメチルシランの弱ルイス酸存在下での反応によって10β-アリルデオキソアルテメシニン(12a)を合成し、10β-アリルデオキソアルテメシニンのオゾン分解の後、オゾニドを還元する合成法である。塩化亜鉛を弱いルイス酸として用いることが好ましい。
また、無水ジクロロエタンを溶媒とし、塩化亜鉛存在下で、結晶性C-10-αーベンゾエートを、アリルトリメチルシランと反応させることが好ましい。また、反応を4Åモレキュラーシーブの様な、脱水試薬の存在下で行うことが好ましく、特に、例えば窒素ガス中のような、不活性気流中で行うことが好ましい。この反応は-10℃から0℃の温度範囲内で行うことが好ましく、反応時間を4時間程度とすることが好ましい。
本発明の特に好ましい態様は、ジクロロエタン溶媒(約5ml)中で1.2当量の塩化亜鉛を4.8当量のアリルトリメシルシリレンと前もって混合し、結晶性ベンゾエートを0℃で加え、4時間攪拌して反応させるものである。
オゾニドは、in situで還元されることが好ましい。
オゾニドは、in situで還元されることが好ましい。
トリオキサン二量体PV30-PV34は、アルコール9b、必要とされた酸塩化物、および触媒量の4-(ジメチルアミノ)-ピリディンから作られる。例えば、このような二量体はアルコール9b、好ましくは真空乾燥した2当量のアルコール9b、所望された、好ましくは1当量の酸塩化物、および触媒量の4-(ジメチルアミン)ピリジンを、模式図3に示すように処理して得られる。反応は室温で一晩攪拌して行い、溶媒は減圧下で取り除く。生成物はカラムクロマトグラフィーで精製することができる。
トリオキサンエーテル(PV45,PV43およびPV41)は、9bより定量的な収率で調製されるO-トリメチルシリル・エーテル誘導体14の、新しく開発された、穏和なビス-還元的エステル化反応によって合成される(模式図4)。この反応は、ビスアルデヒド、好ましくは0.2当量のTMSOTfをルイス酸とし、またトリエチルシランを還元剤として行うことができる。反応の間、反応温度を-78℃から-30℃に制御する。この方法を用いて、トリオキサン二量体を74%までの収率で得ることができる。
トリオキサンアルコール9bのリン酸エステルは、アルコールをヘキサメチルジシラジド・ナトリウム(NHMDS)と反応させた後、適切なジクロロリン酸塩と模式図5にあるように反応させることによって合成できる。好ましくは1当量の塩基NHMDS存在下で、好ましくは無水THFを溶媒として、2当量の10β-(2-ヒドロキシエチル)-デオキソアルテミシニンを1当量のジクロロリン酸塩と反応させる。
本発明の新しい合成経路により、単一のジアステレオマーとしての二量体が高収率で得られる。
新規二量体の抗マラリア活性はP.falciparumのクロロキン耐性株K1株を用いて検定された。P.falciparumのクロロキン耐性株としては、タイ国由来の単一クローン化されていないK1株を用いた。寄生体はTragerおよびJensonの方法(J.Parasitol.,1977,63,883-886)を用い、連続培養によって継代した。培養は、25mM HEPES、32mM NaHCO3および10%ヒト血清を補強したRPMI1640培地(完全培地)に、1%〜10%の範囲で寄生体血症の患者の赤血球(2〜5%)を加えた培地の入ったフラスコで行った。培養は3%O2、4%CO2および93%N2の混合気体の中で行った。
抗マラリア活性には、寄生体増殖の指標として「3H」-ヒポキサンチン取り込みを用いた、Desjardins等(Antimicrob.Agents.Chemother.,1979,16,710-718)の48時間感受性検定法を適用した。薬剤ストック液を100%ジメチルスルホキシド(DMSO)中で調整し、完全培地を用いてしかるべき濃度に希釈した。滅菌した96ウェル・ミクロプレートを用いて検定し、各プレートには10マイクロリットルの薬剤存在下あるいは非存在下で200マイクロリットルの寄生体を含む培養液(2%寄生体血症、0.5%ヘマトクリット)を加えた。各薬剤について3検体検定し、寄生体増殖を対照ウェル(100%寄生体増殖とする)と比較した。37℃で24時間後、0.5マイクロCiヒポキサンチンを各ウェルに加えた。培養をさらに24時間行い、その後培養寄生体をフィルターマットの上に集め、55℃で1時間乾燥し、Wallac 1450 Microbeta Trilux液体シンチレーションおよびルミネッセンス計数装置で計数した。IC50値はlog投与量-応答曲線のプロビット変換の内挿により計算した。
これら新規二量体の幾つかは、K1株に対し顕著な活性を有することが分かった。たとえば、リン酸塩二量体PV40は親化合物アルテミシニンより50倍強力であり、臨床的に用いられているアルテムエーテルより15倍強力である。この株を用いて、4-アミノキノリン・クロロキンと比較した場合はより劇的であり、トリオキサンPV37およびPV40は、更に400から900倍強力である。表1に示すデーターにより、このクラスのトリオキサン二量体はP.falciparumのK1株を用いて検定する限り、もっとも強力な抗マラリア薬剤であることが分かる。
本発明のさらなる発明により、医薬品として用いられるために、前に定義した一般式11の化合物、およびそれらの医薬学的に許容される塩が提供される。
本発明の化合物は、特にマラリアあるいは癌治療のための医薬品として用いられるが、これらの治療には限られない。他方、パーオキシドの現在の好ましい用途は治療のためであるが、これらの化合物がマラリアの予防薬として使われるということも排除はできない。
本発明の化合物は、特にマラリアあるいは癌治療のための医薬品として用いられるが、これらの治療には限られない。他方、パーオキシドの現在の好ましい用途は治療のためであるが、これらの化合物がマラリアの予防薬として使われるということも排除はできない。
ここで定義した一般式11の化合物の、治療上有効で毒性のない投与量を、経口、非経口(皮下、筋中、および静脈内を含め)、または局所など、あらゆる適切な方法で投与できる。投与は一般的に、例えば、一日あたり一回または数回など、間歇的に繰り返し行われる。
ヒトあるいは動物被験者を治療する上で、抗マラリア薬剤あるいは抗腫瘍薬剤として有効な一般式11の化合物の量は様々であり、ヒトあるいは動物を治療する医師あるいは獣医師が、各々の個別の症例において、自由裁量で決める。医師である実施者が考慮すべき因子は、投与の経路、薬剤学的処方;被験者の体重、表面積、年齢、一般的体調;および、投与する化合物の化学組成である。
日常の治療としては、例えば、一日の全投与量は、一回の投与、多数回の投与、即ち、一日当たり2から6回の投与、あるいは、静脈内導入の場合はいかなる間隔でも投与することができる。
一般式11の化合物は、例えば、錠剤、カプセル、液体(例えば、シロップ)、あるいは注射の形で与えられる。
一般式11の化合物は、活性な薬学成分として単独で投与されることもあるが、製薬組成物中に入れることが好ましい。
本発明の更なる発明により、前に定義した一般式11の化合物、あるいは薬学的に許容されるそれらの塩を活性成分として含む製薬組成物が提供される。
医学的用途のためのそのような製薬組成物は、あらゆる有利な投与のための製薬上の公知の方法によって明確な形にされる。本発明の化合物は、通常、対応する医薬学的に許容される付加物、担体、希釈剤、または賦形剤である少なくとも1つの成分と混合し、投与単位とされる。
担体は他の処方成分と相性がよいという意味で医薬学的に許容されるものであり、被投与者に無害なものでなければならない。
可能な処方としては、経口、経直腸、局所、および、非経口(皮下、筋肉中、静脈内がある)投与に適したものが含まれ、また、肺、あるいは、鼻道のような他の吸収場所への投与に適したものも含まれる。
一般的に、このような製薬組成物を作り上げる処方は、すべて、一般式11の化合物を1または2以上の修飾成分を構成する担体と組み合わせるステップからなる。普通、一般式11の化合物を液体担体、細かく砕いた固体担体、またはその両方と組み合わせ、次に、必要に応じて、所望の形に成型して処方される。
本発明品の経口投与に適した形態は、それぞれ粉状、顆粒状、、あるいは、シロップ、エマルジョン、エリキシル、または吸入のような水溶液中または非水溶液中の懸濁液として、予め定められた量の一般式11の化合物を含むカプセル、錠剤、トローチのような分離した単位で与えられる。一般式11の化合物はボーラス、舐剤、あるいは、ペーストとしても与えられる。
錠剤は、適宜1あるいは2以上のアクセサリー成分と共に、圧縮あるいはモールディングにより作られる。圧縮された錠剤は、粉末あるいは顆粒のような流動型の一般式11の化合物を、適宜、結合剤、潤滑剤、不活性な希釈剤、界面活性剤、あるいは分散試薬と混ぜ、適切な機械で圧縮されて作られる。成形された錠剤は、あらゆる適切な担体と共に、粉末状の一般式11の化合物を適切な機械で成形して作られる。
シロップは、濃縮した、例えば、サッカロースのような砂糖水溶液に一般式11の化合物を加えることによって作られ、これには所望のいかなるアクセサリー成分も加えることが出来る。このようなアクセサリー成分としては、芳香剤、砂糖の結晶化遅延剤、グリセロールやソルビットのような、他の成分の溶解度を上げる試薬がある。
直腸投与の処方では、ココアバターのような通常の担体と共に座薬として与えられる。
母体投与に適した処方としては、一般式11の化合物の無菌的な水溶液があり、これは被験者の血液と等張であることが好ましい。
前述の成分に加え、例えば軟膏、クリームその他、本発明の処方に対しては、1あるいはそれ以上のアクセサリー成分、例えば、希釈剤、緩衝液、芳香剤、結合剤、界面活性剤、濃厚剤、潤滑剤、および/または、保存剤(抗酸化剤を含む)、若しくは、その他の薬学的に不活性な賦形剤がある。
本発明の化合物は、投与のために、公知の方法によるリポソーム処方でも作られる。
本発明の更なる側面は、マラリア治療または予防のための医薬の製造において、前に定義された一般式11の化合物、あるいは医薬的に許容されるそれらの塩を使用することである。
本発明の更なる側面は、癌の治療のための医薬の製造において、前に定義された一般式11の化合物、あるいは医薬的に許容されるそれらの塩を使用することである。
驚くべきことに、腫瘍細胞が鉄に触れると、本発明の化合物の抗腫瘍効果が増強されるということが見出された。この発見は、培養液の鉄濃度を上げたときに、腫瘍細胞株が本発明の化合物によってより容易に殺されるという観察によって支持されている。
従って、本発明の更なる側面は、第一化合物として、既に定義された一般式11の化合物、あるいは医薬的に許容されるそれらの塩を含み、また、第二化合物として、鉄含有化合物を含む製薬物であり、癌の治療において、同時、分離して、あるいは逐次的に用いるために、一体化して調整した製薬物を提供することである。
好ましくは、第一と第二の化合物は逐次的に用いられ、第二の鉄含有の化合物が最初に用いられる。
第一の化合物は、上記したどのような形ででも与えられる。第一化合物の投与は適切であればどのような方法でも良く、静脈内、動脈内、病変内、局所、寄生体内、あるいは、経口も含まれる。化合物の投与量は適切である限り限定されない。好ましくは、0.1から500mg/Kg体重の範囲内であり、1から50mg/Kg体重のような、0.5から300mg/Kg体重の範囲が更に好ましい。
鉄含有化合物は、適切であればどのような形でも良い。本発明で用いられる細胞内鉄濃度を上げる好ましい薬剤としては、医薬学的に許容される鉄塩および鉄錯体がある。本発明で有用な鉄塩としては、フマル酸第一鉄、硫酸第一鉄、炭酸第一鉄、クエン酸第一鉄、グルコン酸第一鉄、ラク酸第一鉄、および、マレイン酸第一鉄がある。本発明で有用な鉄錯体としては、コール酸第一鉄塩、フェログリシン硫酸塩、デキストラン鉄複合体、ペプトン化鉄、鉄ソルビテックス、サッカラート鉄、鉄結合性タンパク質、および、ハロフェリチン、ハロトランスフェリン等の糖タンパク質との鉄錯体がある。
鉄含有化合物は一般式13の化合物との関係で上記いずれの型でも与えられる。鉄含有化合物の投与は、第一化合物の全ての可能な投与経路で行われる。第一および第二化合物は同一経路あるいは異なる経路で投与することができる。
鉄含有化合物はあらゆる適切な投与量で用いられるが、0.01から1000mg鉄/Kg体重で用いることが好ましい。
本発明の製造物は、腫瘍治療に用いられる既知の1またはそれ以上の他の薬剤を含んでも良い。そのような薬剤としては、例えば、アンドロジェン阻害剤、抗エストロジェン、抗代謝製剤および細胞毒物がある。
本発明の更なる側面は、マラリア治療の方法を提供することにあり、この方法は治療の必要な動物に、既に定義した一般式11の化合物あるいは医薬学的に許容される塩を、治療に有効な量投与することからなる。
マラリア治療に適した投与量としては、2から5日の間に本発明の化合物を10mg〜5g、好ましくは50〜1000mg、単独でまたは、例えば、クラスIIの血液殺シゾント剤、若しくはハロファントリン(Looaeesuwan,Am.J.Trop.Med.,1999,60,238)のような他のマラリア治療薬と併用して、投与することが好ましい。
本発明の更なる側面は、がん治療の方法を提供することにあり、この方法は、既に定義した一般式11の化合物または医薬学的に許容される塩を、治療の必要な動物に対して治療に有効な量投与することからなる。
更にこの方法は、同時、別々に、または逐次的に、既に定義した鉄含有化合物の有効量を前記動物に投与することからなる。
本発明を、以下の非制限的な実施例によって更に説明する。
本発明を、以下の非制限的な実施例によって更に説明する。
実施例:
ジヒドロアルテミシニン10-α-ベンゾエート
無水ジクロロメタン(54ml)および無水ピリジン(9ml)の混合溶媒中のジヒドロアルテミシニン(5.0g、17.61mmol)に、塩化ベンゾイル(3.17ml、27.29mmol)を0℃で加えた。混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物を7%のクエン酸(50ml)と酢酸エチル(2×50ml)の間に分配した。有機層をMgSO4上で乾燥し、濾過して減圧下で濃縮した。溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(10/90)を用い、シリカゲルによって精製し、生成物を白色結晶状固体(90%、mp111-112℃)として得た。
ジヒドロアルテミシニン10-α-ベンゾエート
無水ジクロロメタン(54ml)および無水ピリジン(9ml)の混合溶媒中のジヒドロアルテミシニン(5.0g、17.61mmol)に、塩化ベンゾイル(3.17ml、27.29mmol)を0℃で加えた。混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物を7%のクエン酸(50ml)と酢酸エチル(2×50ml)の間に分配した。有機層をMgSO4上で乾燥し、濾過して減圧下で濃縮した。溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(10/90)を用い、シリカゲルによって精製し、生成物を白色結晶状固体(90%、mp111-112℃)として得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)化学シフトδ 8.12(m,2H,ArH),7.57(m,lH,ArH),7.44(m,2H,ArH),6.00(d,J=9.6Hz,1H),5.24(s,1H),2.75(m,1H),2.39(dt,J=14.4,3.9Hz,1H),1.42(s,3H),0.98(d,J=6.0Hz,3H),0.92(d,J=7.2Hz,3H);
13CNMR(75MHz,CDCl3)ppm165.47,133.37,130.22,129.8,128.4,104.5,92.6,91.64,80.2,51.67,45.35,37.24,36.23,34.1,31.9,25.8,24.5,22.0,20.1,12.1;MS(CI,NH3)406([M+NH4]+,100),360(52),343(45),325(31),221(100),207(50),105(9);C22H32NO6[M+NH4]+に対する計算値は406.22296で 実測値は406.22403; C22H28O6の分析値はCが68.04%、Hが7.22%、実測値はCが67.63%、Hが7.30%。
13CNMR(75MHz,CDCl3)ppm165.47,133.37,130.22,129.8,128.4,104.5,92.6,91.64,80.2,51.67,45.35,37.24,36.23,34.1,31.9,25.8,24.5,22.0,20.1,12.1;MS(CI,NH3)406([M+NH4]+,100),360(52),343(45),325(31),221(100),207(50),105(9);C22H32NO6[M+NH4]+に対する計算値は406.22296で 実測値は406.22403; C22H28O6の分析値はCが68.04%、Hが7.22%、実測値はCが67.63%、Hが7.30%。
10β-アリルデオキソアルテミシニン(12a)
ジヒドロアルテミシニン10α-ベンゾエート(1.1g、2.8ミリモル)の無水1,2-ジクロロエタン(11ml)溶液をアリルトリメチルシラン(2.2ml、13.8ミリモル)とZnCl2(0.5g、3.67ミリモル)の無水1,2-ジクロロエタン(11ml)溶液に、カニューレを通して加え、これを0℃において2時間、窒素気流中で活性化した4Åモレキュラーシーブ上で攪拌した後、室温まで暖めた。混合物を酢酸エチルで希釈し、NaHCO3と塩水で飽和した5%クエン酸で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥し、ろ過して減圧下で濃縮した。溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(10/90)を用い、粗生成物をシリカゲルにより精製し、白色固体(90%、mp76-78℃)を得た。
ジヒドロアルテミシニン10α-ベンゾエート(1.1g、2.8ミリモル)の無水1,2-ジクロロエタン(11ml)溶液をアリルトリメチルシラン(2.2ml、13.8ミリモル)とZnCl2(0.5g、3.67ミリモル)の無水1,2-ジクロロエタン(11ml)溶液に、カニューレを通して加え、これを0℃において2時間、窒素気流中で活性化した4Åモレキュラーシーブ上で攪拌した後、室温まで暖めた。混合物を酢酸エチルで希釈し、NaHCO3と塩水で飽和した5%クエン酸で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥し、ろ過して減圧下で濃縮した。溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(10/90)を用い、粗生成物をシリカゲルにより精製し、白色固体(90%、mp76-78℃)を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)化学シフトδ 5.92(m1H),5.32(s, 1H),5.08(m,2H),4.30(m,1H),2.67(sex,1H),2.44-2.17(m,3H),1.40(s,3H),0.95(d,J=6.0Hz,3H), 0.88(d,J=7.5Hz,3H); 13C NMR(75MHz,CDCl3)ppm 136.6,116.1,103.1、89.2,81.1,74.1,52.1,44.1,37.1,36.6,34.4,34.2,30.16,25.98,24.8、24.6,20.1,12.8;MS(CI,NH3)326([M+NH4]+,20),309([M+H]+,10),263(100),221(70),205(100),162 (80),95(15),58(20);C18H29O4[M+H]+に対する計算値は309.20659、実測値は309.20620; C18H28O4の分析計算値はCが70.09%、Hが9.15%、実測値はCが70.03%、Hが9.15%。
10β-(2-ヒドロキシエチル)-デオキソアルテミシニン(9b)
10β-アリルデオキソアルテミシニン(0.6g,1.94ミリモル)の無水ジクロロメタン(DCM)(150ml)溶液をN2でフラッシュし、-78℃において、O3の定常流によって溶液がO3で飽和し青色になるまで置き換えた。残ったO3をN2を用いて混合物から追い出し、減圧下で溶媒を除いた。THF/MeOH(150ml、9:1)を加え、溶液を過剰量の水素化硼素ナトリウム(4.00g)と0℃で4時間反応させた。反応混合物を減圧下で濃縮し、水とCHCl3を加えた。有機層をMgSO4上で乾燥し、ろ過した後溶媒を減圧下で除いた。溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(40/60)を用い、シリカゲルにより精製し、白色固体(68%、mp104-106℃)の生成物を得た。
10β-アリルデオキソアルテミシニン(0.6g,1.94ミリモル)の無水ジクロロメタン(DCM)(150ml)溶液をN2でフラッシュし、-78℃において、O3の定常流によって溶液がO3で飽和し青色になるまで置き換えた。残ったO3をN2を用いて混合物から追い出し、減圧下で溶媒を除いた。THF/MeOH(150ml、9:1)を加え、溶液を過剰量の水素化硼素ナトリウム(4.00g)と0℃で4時間反応させた。反応混合物を減圧下で濃縮し、水とCHCl3を加えた。有機層をMgSO4上で乾燥し、ろ過した後溶媒を減圧下で除いた。溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(40/60)を用い、シリカゲルにより精製し、白色固体(68%、mp104-106℃)の生成物を得た。
1H NMR(300MHz, CDCl3)化学シフトδ 5.35(s,1H),4.44(m, 1H),3.83(q,2H),2.65(sex,1H),2.54(m,1H),2.32(dt,J=13.5,4.0Hz),1.4(s,3H),0.96(d,J=5.91Hz,3H),0.86(d,J=7.55Hz,3H); 13C NMR(75MHz, CDCl3)ppm103.2,89.3,81,74.9,62.6,52.2,44. 1,37.4,3.4,31.6,30.3,25.9,24.6,20,12.7;MS(CI,NH3)330([M+NH4]+,30),313([M+H]+,10),295 (100),267(52),253(100),237(40),209(35),183(27).C17H29O5[M+H]+ に対する計算値は313.20150、実測値は313.20185; Cl7H28O5の分析値はCが65.39%、Hが9.04%、実測値はCが65.53%、Hが9.17%。
一般手順1:ビスエステル二量体の合成
4-(ジメチルアミノ)ピリジン(0.05g,0.4ミリモル)および無水DCM(8ml)を真空乾燥したトリオキサンアルコール(0.11g,0.35ミリモル)を満たしたフラスコに加えた。混合物を0℃に冷却し、ビス酸塩化物を加えた。反応物を一晩攪拌し、粗生成物を直接シリカゲルに吸着させ、シリカカラムに充填した。クロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)により望みの二量体を得た。
4-(ジメチルアミノ)ピリジン(0.05g,0.4ミリモル)および無水DCM(8ml)を真空乾燥したトリオキサンアルコール(0.11g,0.35ミリモル)を満たしたフラスコに加えた。混合物を0℃に冷却し、ビス酸塩化物を加えた。反応物を一晩攪拌し、粗生成物を直接シリカゲルに吸着させ、シリカカラムに充填した。クロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)により望みの二量体を得た。
PV30
10β-(2-ヒドロキシエチル)-デオキソアルテミシニン・ビス-エステル(1,2)-二量体
一般手順を用いてトリオキサン二量体(PV30)を合成し、溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(40/60)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(61%、Mp63-65℃)。
10β-(2-ヒドロキシエチル)-デオキソアルテミシニン・ビス-エステル(1,2)-二量体
一般手順を用いてトリオキサン二量体(PV30)を合成し、溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(40/60)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(61%、Mp63-65℃)。
1H NMR(400MHz, CDCl3)化学シフトδ 7.74(dd,J=5.66,3.32Hz,2H),7.5(dd,J=5.66,3.31Hz,2H),5.33(s, 2H),4.56(m,2H),4.40(m,4H),2.7(sex,J=6.7Hz, 2H),2.31(dt,J=14.0,4.05Hz,2H),1.36(s,6H),0.95(d,J=6.13Hz,6H),0.88(d,J=7.54Hz,6H);13C NMR(1OOMHz, CDCl3)ppm167.8,132.7,131.2,129.3,103.5,89.4,81.4,72.0,64.0,52.7,44.6,37. 8,36.9,34.8,30.5,29.2,26.4,25.18,25.13,20.5,13.2;MS(FAB)755([M+H]+,70),777([M+Na]+, 25),721(100),704(62),664(65),483(42),443(48), 77(35)、55(55); C42H58O12 の分析値はCが66.80%、Hが7.75%、 実測値はCが66.36%、Hが7.90%。
PV31
10β-(2-ヒドロキシエチル)-デオキソアルテミシニンビス−エステル(1,3)-二量体
トリオキサン二量体(PV31)を一般手順を用いて合成し、溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(50/50)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(58%、mp168-169℃)。
10β-(2-ヒドロキシエチル)-デオキソアルテミシニンビス−エステル(1,3)-二量体
トリオキサン二量体(PV31)を一般手順を用いて合成し、溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(50/50)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(58%、mp168-169℃)。
1H NMR(300MHz, CDCl3)化学シフトδ 8.69(d,1H,Ar-H), 8.23(dd,J=7.83,1.65Hz,2H,Ar-H),7.51(t,J=7.83,1H,Ar-H),5.36(s,2H),4.59(m,2H),4.45(m,4H)2.74(sex,2H),2.33(dt,J=13.0,3.98Hz,2H), 1.36(s,6H),0.95(d,J=6.05Hz,6H),0.91(d,J=7.56Hz,6H); 13C NMR(75MHz, CDCl3)ppm165.8,133.8,130.9,130.7,128.5,103.2,89.0,81.0,71.6,63.5,52.3,44.3,37.5,36.5,34.5,30.1,29.0, 26.0,24.8,24.7,20.1,12.8;MS(FAB)777([M+Na]+,25)755([M+H]+,22),737(45),721(100),709(60), 703(100),664(95),443(87),425(81),295(100),76(35),54(62); C42H58O12の分析値はCが66.80%、Hが7.75%、実測値はCが65.75%、Hが7.64%。
PV32
10-β-(2-ヒドロキシエチル)-デオキソアルテミシニン/ビス-エステル(1,4)-二量体
トリオキサン二量体(PV32)を一般手順を用いて合成し、溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(50/50)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(75%、mp66-68℃)。
10-β-(2-ヒドロキシエチル)-デオキソアルテミシニン/ビス-エステル(1,4)-二量体
トリオキサン二量体(PV32)を一般手順を用いて合成し、溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(50/50)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(75%、mp66-68℃)。
1H NMR(400MHz, CDCl3)化学シフトδ 8.1(s,4H,Ar-H),5.35(s,2H),4.6(m,2H),4.46(m,4H),2.68(sex,2H), 2.3(dt,2H),1.34(s,6H),0.96(d,J=5.92,6H),0. 9(d,J=7.51,6H); 13C NMR(100MHz, CDCl3)ppm166,13.5,129.9,103,89.6,81.4,71.9 71.7,52.6, 44.5,37.8,36.9,34.8,30.5,29.4 26.3,25.2, 20.5,13;MS(C42H58O12の分析値はCが66.80%、Hが7.75%、実測値はCが66.80%、Hが7.83%。
PV33
トリオキサン二量体(PV33)を一般手順1を用いて合成し、溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(50/50)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(66%、mp107℃)。
トリオキサン二量体(PV33)を一般手順1を用いて合成し、溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(50/50)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(66%、mp107℃)。
1H NMR(300MHz, CDCl3)化学シフトδ 5.3(s,2H),4.3(m,4H),4.19(m,2H),2.67(sex,2H)2.62(s,4H),2.32(dt,J=13.5,3.9,2H),1.39(s,6H),0.94(d,J=6Hz, 6H),0.86(d,J=7.5,6H); 13C NMR(75MHz, CDCl3)ppm172.3,103.2,89,81,71.8,62.9,52.3,44.3,37.4,36.5,34.4,30,29.2,28.7,26,24.8,24.7,20.1,12.8;MS(FAB)707([M+H]+,6),729([M+Na]+, 8),673(23),616(18),423(16),379(15),293(77), 277(82),249(100),209(75); C38H58Ol2の分析値はCが64.55%Hが8.27%、測定値はCが63.95%、Hが8.15%。
PV35
トリオキサン二量体(PV35)を一般手順1を用いて合成し、溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(50/50)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(60%、mp41-43℃)。1H NMR(400MHz, CDCl3)化学シフトδ 5.3(s,2H),4.3(m,4H),4.19(m,2H),2.6(sex,2H),2.36(t, 4H),1.4(s,6H),0.96(d,J=5.9,6H),0.86(d,J=7.52,6H);13C NMR(100MHz, CDCl3)ppm173.2,103.6, 89.3,81.4,72.3,63,52.6,44.6,37.8,36.8,34. 8,33.7,30.4,29,26.4,25.1,25.1,20.5,20.4,13.3;
トリオキサン二量体(PV35)を一般手順1を用いて合成し、溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(50/50)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(60%、mp41-43℃)。1H NMR(400MHz, CDCl3)化学シフトδ 5.3(s,2H),4.3(m,4H),4.19(m,2H),2.6(sex,2H),2.36(t, 4H),1.4(s,6H),0.96(d,J=5.9,6H),0.86(d,J=7.52,6H);13C NMR(100MHz, CDCl3)ppm173.2,103.6, 89.3,81.4,72.3,63,52.6,44.6,37.8,36.8,34. 8,33.7,30.4,29,26.4,25.1,25.1,20.5,20.4,13.3;
PV36
10β-(2-トリメチルシリルオキシエチル)-デオキソアルテミシニン
トリメチルアミン(0.07ml、0.5ミリモル)およびトリメチルシリルクロライド(0.08ml、0.63ミリモル)を、窒素気流中でトリオキサン・アルコール(0.1g、0.32ミリモル)の無水DCM(5ml)溶液に加えた。混合物を30℃で45分間攪拌し、セライトを用いてろ過した。溶出液として酢酸エチル/DCM(10/90)を用い、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、無色のシロップ状の産物を得た(96%)。
10β-(2-トリメチルシリルオキシエチル)-デオキソアルテミシニン
トリメチルアミン(0.07ml、0.5ミリモル)およびトリメチルシリルクロライド(0.08ml、0.63ミリモル)を、窒素気流中でトリオキサン・アルコール(0.1g、0.32ミリモル)の無水DCM(5ml)溶液に加えた。混合物を30℃で45分間攪拌し、セライトを用いてろ過した。溶出液として酢酸エチル/DCM(10/90)を用い、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、無色のシロップ状の産物を得た(96%)。
1H NMR(400MHz, CDCl3)化学シフトδ 5.19(s,1H),4.05(m, 1H),3.7(m,1H),3.51(m,1H),2.67(sex,1H),2.26 (dt,J=13.1,3.97Hz,1H),1.4(s,3H),0.94(d,J=6Hz,3H),0.84(d,J=7.53Hz,3H),0.1(s,9H);13C NMR(100MHz, CDCl3)ppm103.9,89.0,81.5,73.5,61.5,53.0,45.0,37.8,36.8,34.7,32.8,30.4,26.6,25.24,25.13,20.7,13.8,0.06.
一般手順2:ビスエーテル二量体の合成
-78℃において、TMSOTf(10マイクロリットル)を適量のジアルデヒドおよびトリメチルシリルオキシ・トリオキサンアルコール(0.1g,0.3ミリモル)の無水DCM(3ml)溶液に加えた。-78℃で1時間攪拌した後、トリエチルシラン(0.04ml、0.3ミリモル)を加え、混合液を-78〜-30℃で4時間攪拌した。反応混合物をジエチルエーテル(3ml)で希釈し、NaHCO3飽和溶液で洗浄し、MgSO4上で乾燥した。有機抽出物を減圧下で除き、生成物をクロマトグラフィーによって精製した。
-78℃において、TMSOTf(10マイクロリットル)を適量のジアルデヒドおよびトリメチルシリルオキシ・トリオキサンアルコール(0.1g,0.3ミリモル)の無水DCM(3ml)溶液に加えた。-78℃で1時間攪拌した後、トリエチルシラン(0.04ml、0.3ミリモル)を加え、混合液を-78〜-30℃で4時間攪拌した。反応混合物をジエチルエーテル(3ml)で希釈し、NaHCO3飽和溶液で洗浄し、MgSO4上で乾燥した。有機抽出物を減圧下で除き、生成物をクロマトグラフィーによって精製した。
PV41
(PV41)を一般手順2を用いて合成し、溶出液として酢酸エチル/DCM(10/90)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(74%、mp46-48℃)。
(PV41)を一般手順2を用いて合成し、溶出液として酢酸エチル/DCM(10/90)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(74%、mp46-48℃)。
1H NMR(400MHz, CDCl3)化学シフトδ 7.33(s,4H,Ar-H),5. 31(s,2H),4.5(s,4H),4.22(m,2H),3.7(m,2H),3.69(m,2H),2.7(sex,2H),2.3(dt,J=13.1,3.98,2H),1.4(s,6H),0.94(d,J=5.95,6H),0.86(d,J=7.53,6H); 13C NMR(100MHz, CDCl3)ppm138,128,103.7,89,81,73.4,73.27,69,52.8,45,37.8,36.9,34.9,30.4,30.1,26.5,25,20.5,13.5;MS(FAB) 1452([2m+H]+,35),725[M-H]+,14),693(10),381(30),295(51),209(1 00),277(50),237(64),136(33),105(52),77(35); C43H62O10の分析値はCが69.38%、Hが8.60%、実測値C。
PV43
トリオキサン二量体(PV43)を一般手順2を用いて合成し、溶出液として酢酸エチル/DCM(15/85)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(58%)。
トリオキサン二量体(PV43)を一般手順2を用いて合成し、溶出液として酢酸エチル/DCM(15/85)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(58%)。
1H NMR(400MHz, CDCl3)化学シフトδ 7.3(m,Ar-H,4H),5.31(s,2H),4.51(s,4H),4.26(m,2H),3.72(m,2H), 3.6(q,2H),2.72(sex,2H),2.31(dt,J=15.0,3.98Hz,2H),1.4(s,6H),0.95(d,J=6.0Hz,6H),0.86(d, J=7.48Hz,6H); 13C NMR(100MHz, CDCl3)ppm139,128.7,127.4,127,103.6,89.3,81.4,73.5,73.2, 69.3,52.8,45,37.8,37,34.8,30.4,30,25,20.5,13.5;MS(FAB)C42H62O10の分析値はCが69.38%、Hが8.60%、実測値はCが69.33%、Hが8.68%。
PV45
トリオキサン二量体(PV45)を一般手順2を用いて合成し、溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(30/70)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(53%)。
トリオキサン二量体(PV45)を一般手順2を用いて合成し、溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(30/70)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(53%)。
1H NMR(400MHz, CDCl3)化学シフトδ 7.39(dd,J=3.4,1.98Hz, 2H),7.26(dd,J=3.49,2.0Hz,2H,Ar-H),5.31(s, 2H)4.58(s,4H),4.24(m,2H),3.73(m,2H),3.59(q, 2H),2.72(sex,2H),2.33(dt,J=15,3.9Hz,2H),1.4(s,6H),0.95(d,J=6Hz,6H),0.87(d,J=4.59,6H); 13C NMR(100MHz, CDCl3)ppm136.9,128.8,127.9, 103.6,89,81.4,73.3,71,69,52.8,45,37.8,36,35,30.4,30.1,26.5,25,20.5,13;MS(FAB)727([M+H]+,4),429(5),191(10),121(20),105(90),77(40),43(100); C42H62O10の分析値はCが69.38%、Hが8.60%、実測値はCが69.18%、Hが8.63%。
一般手順3:ビスリン酸塩エステル二量体
トリオキサン・アルコール(0.1g,0.32ミリモル)のTHF(7ml)溶液に、シリンジによりヘキサメチルジシラジド・ナトリウム(1.0MのNaHMDSのTHF溶液,0.33ml,0.32ミリモル)を0℃で加えた。この混合液を0℃で10分間攪拌し、適量のジクロロリン酸塩(0.024ml,0.16ミリモル)を加えた。0℃で2時間反応させた後室温まで暖め、40分間攪拌した。この混合物を0℃まで冷却し、水を加えて反応を停止させた。3回のエーテル処理で有機層を抽出し、混ぜ合わせた有機層を飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO4上で乾燥した。減圧下で有機抽出物を除き、生成物をクロマトグラフィーで精製した。
トリオキサン・アルコール(0.1g,0.32ミリモル)のTHF(7ml)溶液に、シリンジによりヘキサメチルジシラジド・ナトリウム(1.0MのNaHMDSのTHF溶液,0.33ml,0.32ミリモル)を0℃で加えた。この混合液を0℃で10分間攪拌し、適量のジクロロリン酸塩(0.024ml,0.16ミリモル)を加えた。0℃で2時間反応させた後室温まで暖め、40分間攪拌した。この混合物を0℃まで冷却し、水を加えて反応を停止させた。3回のエーテル処理で有機層を抽出し、混ぜ合わせた有機層を飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO4上で乾燥した。減圧下で有機抽出物を除き、生成物をクロマトグラフィーで精製した。
PV37
トリオキサン二量体(PV37)を一般手順3を用いて合成し、溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(70/30)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(49%)。
トリオキサン二量体(PV37)を一般手順3を用いて合成し、溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(70/30)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(49%)。
1H NMR(400MHz, CDCl3)化学シフトδ 7.32(t,2H,Ar-H),7.24(t,2H Ar-H),7.14(t,1H,Ar-H),5.28(s,2H),4.38(m,2H),4.28(m,4H),2.67(sex,2H),2.32(dt,J=13.0,3.98Hz,2H),1.39(s,6H),0.95(d,J=5.87, 6H),0.84(d,J=7.36,3H)および0.82(d,J=7.64,3H); 13C NMR(100MHz, CDCl3)ppm130,125,120.5,103.5,89.3,81.0,71.5,67.0,52.7,44.6,37.8,36.9,34.8,30.9,30.3,26.4,25,20.5および13.2;
PV40
トリオキサン二量体(PV40)を一般手順3を用いて合成し、溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(70/30)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(58%、mp48-50℃)。
トリオキサン二量体(PV40)を一般手順3を用いて合成し、溶出液として酢酸エチル/ヘキサン(70/30)を用い、シリカゲル・クロマトグラフィーによって精製した(58%、mp48-50℃)。
1H NMR(400MHz, CDCl3)化学シフトδ 5.3(s,2H),4.29(m, 4H),4.16(m,2H),3.76(d,J=11.1Hz,3H),2.68(sex,2H),2.28(dt,J=13.1,3.96Hz),1.40(s,6H),0.96(d,J=6.0Hz,6H)および0.87(d,J=7.48Hz,6H);13C NMR(100MHz, CDCl3)ppm103.5,89.3,81.3,71.6, 67,52.7,44.6,37.8,36.9,34.8,30.9,30.3,26.3,25.1,20.5および13.2;MS(FAB)701([M+H]+,10),307(8),237(8),191(25),154(72),136(68),107(46), 77(52);MS(FAB)701([M+H]+,10),307(8),237(8), 191(25),154 72),136(68),107(46),77(52); C35H57O12P, の分析値はCが59.97%、Hが8.20%、実測値は、Cが60.26%、Hが8.26%。
本発明は上記実施例と実施態様の詳細により制限されるものではなく、これらは単なる例として述べただけである。
Claims (49)
- 下記一般式で表される化合物又は医薬学的に許容されるこれらの化合物の塩:
ここで、Rは適宜置換されたアルキル基、アリール基、ビスアルキルエステルまたはビスアリールエステル、ビスアルキルエーテルまたはビスアリールエーテル、アセタール、ケタール、ホウ酸塩、シリルエーテル、カルバメート、炭酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩およびホスホン酸塩から選択される基である。 - 前記Rが、適宜置換された1-20の炭素原子を有するアルキル基またはアリール基である、請求項1に記載された化合物。
- 前記Rが、適宜置換された1-12の炭素原子を有するアルキル基あるいはアリール基である、請求項2に記載された化合物。
- 前記Rが、一級、二級または三級アミン;ハロゲン含有基;アルコールおよびその誘導体;並びにカルボン酸およびその誘導体から選ばれた置換基を有するアルキル基またはアリール基である、請求項1〜3のいずれかに記載された化合物。
- 前記Rが次の基から選択された、請求項1に記載された化合物。
- 前記Rが次の基から選択された、請求項1に記載された化合物。
- 前記Rが次の基から選択された、請求項1に記載された化合物。
- 前記Rが次の基から選択された、請求項1に記載された化合物。
- ジヒドロアルテメシニンのC-10ベンゾエートとアリルトリメチルアルテメシニンを弱ルイス酸存在下で反応させ、10β-アリルデオキソアルテメシニンを合成し、10β-アリルデオキソアルテメシニンをオゾン分解させ、次いでオゾニドを還元することからなる、10β-(2-ヒドロキシエチル)-デオキソアルテミシニンの合成方法。
- 弱ルイス酸が塩化亜鉛である、請求項9に記載された合成方法。
- 溶媒として無水ジクロロエタンを用い、塩化亜鉛存在下で、結晶C-10-α-ベンゾエートとアリルトリメチルシランとを反応させ、請求項9又は10に記載された合成方法。
- 前記反応が脱水剤の存在下に行われる、請求項9〜11の何れかに記載された合成方法。
- 前記脱水剤が4Åモレキュラーシーブからなる、請求項12に記載された合成方法。
- 前記反応が不活性気体存在下で行われる、請求項9〜13の何れかに記載された合成方法。
- 前記反応が、-10℃〜0℃の温度範囲で行われる、請求項9〜14の何れかに記載された合成方法。
- 前記反応の反応時間が4時間である、請求項9〜15の何れかに記載された合成方法。
- オゾニドがin situで還元される、請求項9〜16の何れかに記載された合成方法。
- 10β-(2-ヒドロキシエチル)-デオキソアルテミシニンを、酸塩化物および触媒量の4-(ジメチルアミノ)ピリジンとを用いて処理することからなる、トリオキサン誘導体の合成方法。
- 2当量の10β-(2-ヒドロキシエチル)-デオキソアルテミシニンが1当量の酸塩化物で処理される、請求項18に記載された合成方法。
- トリオキサン誘導体が請求項5に記載された化合物からなる、請求項18または19に記載された合成方法。
- 10β-(2-ヒドロキシエチル)-デオキソアルテミシニンが請求項9〜17の何れかに記載された方法で調製される、請求項18〜20の何れかに記載された合成方法。
- ルイス酸存在下にビス-アルデヒドを用い、還元剤としてトリエチルシランを用いて、下記のO-トリメチルシリル・エーテル誘導体を緩やかにビス還元的エーテル化反応させることからなる、トリオキサン誘導体の合成方法。
- 前記ルイス酸がTMSOTfである、請求項22に記載された合成方法。
- 前記ルイス酸として0.2当量のTMSOTfを用いる、請求項22又は23に記載された合成方法。
- 反応温度が-78℃〜-30℃に制御される、請求項22〜24の何れかに記載された合成方法。
- トリオキサン誘導体が請求項6に記載された化合物からなる、請求項22〜25の何れかに記載された合成方法。
- 請求項9〜17に記載された何れかの方法によって製造された10β-(2-ヒドロキシエチル)-デオキソアルテミシニンからO-トリメチルシリル・エーテル誘導体を調製する、請求項22〜26の何れかに記載された合成方法。
- 10β-(2-ヒドロキシエチル)-デオキソアルテミシニンをヘキサメチルジシラジド・ナトリウム塩及びジクロロリン酸塩を用いて処理する、トリオキサン誘導体の合成方法。
- 2当量の10β-(2-ヒドロキシエチル)-デオキソアルテミシニンを、1当量のヘキサメチルジシラジド・ナトリウム塩および1当量のジクロロリン酸塩を用いて無水THF中で処理する、請求項28に記載された合成方法。
- トリオキサン誘導体が請求項7に記載された化合物からなる、請求項28又は29に記載された合成方法。
- 10β-(2-ヒドロキシエチル)-デオキソアルテミシニンが請求項9〜17のいずれかに記載された方法により調製される、請求項28〜30の何れかに記載された合成方法。
- 医薬品として用いられる、請求項1〜8の何れかに記載された化合物又はそれらの薬学的に許容される塩。
- 前記医薬品がマラリア又は癌の治療のための医薬品である、請求項32に記載された化合物。
- 請求項1〜8の何れかに記載された化合物又はそれらの医薬学的に許容される塩を、活性成分として含む薬学的組成物。
- マラリア治療あるいは予防のための医薬品の製造における、請求項1〜8の何れかに記載された化合物又はそれらの医薬学的に許容される塩の使用。
- 癌治療ための医薬品の製造における、請求項1〜8の何れかに記載された化合物又はそれらの医薬学的に許容される塩の使用。
- 請求項1〜8の何れかに記載された化合物又はそれらの医薬学的に許容される塩を第1化合物として含むと共に、癌治療における、同時、別々又は逐次的に用いられる結合調剤として、鉄を含有する第2化合物を含む製造物。
- 前記第1および第2化合物が逐次的に用いられると共に、鉄を含有する第2化合物が最初に用いられる、請求項37に記載に記載された製造物。
- 鉄を含有する第2の化合物が、フマル酸第一鉄、硫酸第一鉄、炭酸第一鉄、クエン酸第一鉄、グルコン酸第一鉄、酪酸第一鉄、および、マレイン酸第一鉄から選択される1種の鉄塩である、請求項37又は38に記載された製造物。
- 鉄を含有する第2の化合物が、コール酸第一鉄塩、フェログリシン硫酸塩、デキストラン鉄錯体、ペプトン化鉄、鉄ソルビテックス、サッカラート鉄、鉄結合性タンパク質、および糖タンパク質の鉄錯体から選択される1種の鉄錯体である、請求項37又は38に記載された製造物。
- 腫瘍治療に有効な1又は2以上の他の試薬を含む、請求項37〜40の何れかに記載された製造物。
- 前記1又は2以上の他の薬剤が、アンドロジェン阻害剤、抗エステロジェン、抗代謝物および細胞毒物から選択される、請求項41に記載された製造物。
- 治療の必要な動物に、請求項1〜8の何れかに記載された化合物または医薬学的に許容されるそれらの塩の、治療に有効な量を投与することを特徴とするマラリアの治療方法。
- 前記投与される化合物の量が50〜1000mgである、請求項43に記載された治療方法。
- 治療の必要な動物に、請求項1〜8の何れかに記載された化合物または医薬学的に許容されるそれらの塩を、治療に有効な量投与することを特徴とする癌の治療方法。
- 前記動物に、有効量の鉄含有第2化合物を、同時に、分離して、あるいは逐次的に投与することを特徴とする、請求項45に記載された治療方法。
- 第1化合物を0.5〜300mg/Kg体重の範囲の量で投与する、請求項45又は46に記載された方法。
- 第1化合物を1〜50mg/Kg体重の範囲の量で投与する、請求項47に記載された方法。
- 鉄含有第2化合物を0.01〜1000mg鉄/Kg体重の範囲の量で投与する、請求項45〜48の何れかに記載された方法。
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