JP2005515778A - 非標的核酸依存性増幅の低減:反復核酸配列の増幅 - Google Patents

非標的核酸依存性増幅の低減:反復核酸配列の増幅 Download PDF

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Abstract

本発明は、非標的核酸依存性プライミング事象を限定するように設計された核酸プライマーを用いて標的核酸を増幅するための組成物および方法を提供する。本発明は、テロメア反復ユニット数のごとき反復領域中の反復ユニット数を増幅および定量することを可能とする。

Description

発明の詳細な説明
関連出願の相互参照
本願は、2002年1月31日付けで出願された米国仮特許出願第60/353,591号の利益を主張し、ここに出典明示してその全内容を本明細書の一部とみなす。
発明の背景
本発明は、組換えDNA技術の分野に関する。特に、本発明は、標的核酸の増幅、特に、反復核酸配列の直接的増幅のための組成物および方法を記載する。
発明の背景
標的核酸の存在の検出は、医学的診断法、法医学、遺伝分析および公衆衛生における多数の適用に極めて重要である。例えば、特定のDNA塩基配列の同定は、遺伝性障害の診断、疾患に対する感受性の決定、感染病の原因病原体の同定について非常に重要である。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、標的核酸の選択的な増幅により標的核酸の存在を検出するための高感度方法を提供する。該方法は、標的核酸セグメント、単位複製配列(amplicon)、およびポリメラーゼによる核酸セグメントの主要なコピーの反対末端にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプライマーの使用に依拠する。DNA合成、変性および再アニーリングの反復ラウンドは、所与の標的核酸の指数的な増幅を可能とする。
プライマー選択は、その増幅反応の成功または失敗の主要な決定因子である。重要な因子には、プライマーの長さ、融解温度(T)、配列特異性、相補的プライマー配列、G/C含量、および3’末端領域配列が含まれる。一般的に、プライマーは、その標的核酸に特異性を持ってハイブリダイズしなければならないが、非標的核酸配列にハイブリダイズせず、それを増幅してはならない。
非標的核酸の増幅は、プライマーの3’末端がもう一つのプライマーに相補的である場合に問題となる。これらのプライマーは、相互にハイブリダイズし、次いで、ポリメラーゼにより伸長されて「プライマー−二量体」産物を形成する傾向にある。プライマー−二量体の引き続いての増幅は、プライマーの減少に導く結果、意図された標的核酸を増幅することの感度の低下または失敗さえ生じる。プライマー−プライマーハイブリッドを制限する温度でのプライマー伸長または増幅前のアニーリング(例えば、「ホットスタート(hot start)」PCR, D'Aquila, R. T.ら,Nucleic Acids Res. 19: 3749(1991);「タッチダウン(touchdown)」PCR, Don, R. H.ら, Nucleic Acids Res. 19: 4008 (1991))の遂行、またはハイブリダイゼーションストリンジェンシーを増加させるための緩衝成分の調整は、プライマー−二量体干渉を最小化できる。しかしながら、PCR反応中の過剰なプライマーの存在は、その3’末端領域での弱い相補性でさえこれらの干渉する副産物を生成するのを可能とする。
プライマーを選択するための標的核酸の異なる領域の選定は、非標的核酸依存性増幅、を限定する基礎を提供するが、プライマーを生成するための配列を選択することに関する制約は、代替的プライマー設計の選定を限定しかねない。例えば、テロメアリピートのごとき短く、タンデムな反復配列の直接的な増幅は、これらの配列についてのプライマーがある程度の相補性を常に有するであろうために困難である。これらの反復配列は、通常、プライマー−二量体産物の形成を限定するためのプライマー配列における選定を与えない。結果的に、テロメアの長さを予測する現在の方法は、ゲノムDNAの制限酵素消化に続いて、反復配列とのハイブリダイゼーション(末端制限断片分析;Harley, C. B.ら, Nature 345: 458-460 (1990)参照)、その反復領域の外側に位置したユニークな配列の間接的な増幅(Kozlowski, M. R.ら, 米国特許第5,741,677号参照)、インサイツハイブリダイゼーションにおける蛍光(Henderson, S.J Cell Biol. 134: 1-12 (1996)参照)、またはフローサイトメトリー(Hultdin, M. Nucleic Acids Res. 26: 3651-3656 (1998)参照)に依拠する。一般的に、これらの手法は、時間消費であるか、あるいはた多量のDNAを必要とする。細胞中のテロメアリピートおよび他のタンデム反復配列のコピー数が細胞の生理学的状態または疾患状態と関連するので、増幅中のプライマー−二量体副反応の競合を一般的に回避しつつ、これらの配列を迅速に増幅および定量するための組成物および方法についての要求が存在する。
発明の概要
前記に概説された目的により、本発明は、非標識核酸依存性増幅を制限しつつ標的核酸を増幅する方法を提供する。好ましい具体例において、該方法は、実質的に相補的な第1および第2の鎖を含む標的核酸と、第1および第2のプライマーとを接触させ、ここに、第1のプライマーは、標的核酸の第1の鎖とハイブリダイズして、第2のプライマーは標的核酸の第2の鎖とハイブリダイズし、ここに、該ハイブリダイズしたプライマーが、それらの各々の鎖にハイブリダイズする場合にプライマー伸長できることを含むことを特徴とする。第1および第2のプライマーが相互にハイブリダイズする場合、その第1のプライマーの少なくとも1つのヌクレオチドを変更して、変更した残基と第2のプライマーの3’末端ヌクレオチド残基との間のミスマッチを生成する。その標的核酸は、引き続いてポリメラーゼ連鎖反応により増幅される。
もう一つの態様において、標的核酸を増幅する方法は、さらに、そのプライマーが相互にハイブリダイズする場合、第2のプライマーの少なくとも1つのヌクレオチド残基を変更して、第2のプライマーの変更した残基と、第1のプライマーの3’末端ヌクレオチド残基との間のミスマッチを生成することを含む。
もう一つの好ましい具体例において、本発明は、標的核酸の反復領域中の反復ユニットを増幅する方法を提供する。一つの具体例において、その方法は、実質的に相補的な第1および第2の鎖を含む標的核酸を第1および第2のプライマーと接触させ、ここに、該第1のプライマーは該第1の鎖の少なくとも一つの反復ユニットにハイブリダイズして、該第2のプライマーは該第2の少なくとも一つの反復ユニット鎖にハイブリダイズし、ここに、該ハイブリダイズしたプライマーはそれらの各々の鎖にハイブリダイズした場合にプライマー伸長できることを含むことを特徴とする。該第1のプライマーの少なくとも一つのヌクレオチド残基を変更して、該変更した残基と該第1の鎖の少なくとも一つの反復ユニットとの間のミスマッチを生成し、ここに、変更した残基は、第1および第2のプライマーが相互にハイブリダイズする場合にその第2のプライマーの3’末端ヌクレオチドとミスマッチも生成し得る。標的核酸は、ポリメラーゼ連鎖反応により引き続いて増幅される。
もう一つの態様において、反復配列を増幅する方法は、さらに、第2のプライマーの少なくとも1つのヌクレオチド残基を変更して、変更した残基と、第2の鎖の少なくとも1つの反復ユニットのヌクレオチド配列との間にミスマッチを生成し、ここに、その第2のプライマーの変更した残基は、プライマーが相互にハイブリダイズする場合に第1のプライマーの3’末端ヌクレオチドとミスマッチも生成し得ることを含むことを特徴とする。
反復領域中の反復ユニットを増幅するためのもう一つの好ましい具体例において、その方法は、実質的に相補的な第1および第2の鎖と、第1および第2のプライマーとを接触させ、ここに、第1のプライマーは標的核酸の該第1の鎖の1を超える反復ユニットにハイブリダイズして、該第2のプライマーは標的核酸の該第2の鎖の1を超える反復ユニットにハイブリダイズし、ここに、該ハイブリダイズしたプライマーはそれらの各々の鎖にハイブリダイズした場合にプライマー伸長できることを含むことを特徴とする。該第1のプライマーのヌクレオチド残基を変更して、該変更した残基と該第1の鎖の各反復ユニットの同一ヌクレオチド位置でのヌクレオチド残基との間のミスマッチを生成し、ここに、変更した残基は、第1および第2のプライマーが相互にハイブリダイズする場合、第2のプライマーの3’末端ヌクレオチド残基とミスマッチも生成する。次いで、その標的核酸は増幅される。
もう一つの態様において、反復配列を増幅する方法は、さらに、第2のプライマーのヌクレオチド残基を変更して、該変更した残基と第2の各々反復ユニットの同一位置でのヌクレオチド配列との間のミスマッチを生成し、ここに、第2のプライマーの変更した残基は、プライマーが相互にハイブリダイズする場合、第1のプライマーの3’末端ヌクレオチド残基とミスマッチも生成することを含むことを特徴とする。
好ましい具体例において、本発明は、増幅された標的核酸の量を測定することにより、テロメアのごとき標的核酸の反復領域内の反復ユニット数を決定する方法を提供する。これらの方法は、癌診断および細胞老化の検査において適用を見出す。
記載された方法に従い、本発明は、さらに、テロメア反復領域を含めた対象標的核酸を増幅するための組成物を提供する。
発明の詳細な記載
本発明は、非標識核酸依存性増幅反応を制限しつつ標的核酸を増幅する方法および組成物を提供する。特に、本発明は、標的核酸の増幅を可能としつつ相互にハイブリダイズしたプライマーの増幅を限定するプライマーを提供する。一般的に、本発明のプライマーは、そのプライマーが相互にハイブリダイズする場合、一方のプライマーの3’末端残基が他方のプライマーの変更または変異させたヌクレオチド残基とミスマッチを形成し、かくして、プライマー伸長を防止するように変更または変異させたヌクレオチド残基を含む。本発明は、PCRバックグラウンドの低減において、および反復配列、特にテロメア反復配列を増幅および定量化するための使用を見出す。
本明細書に用いた「プライマー」、「プライマー核酸」、「オリゴヌクレオチド・プライマー」または文法上の等価物とは、標的核酸のある部分にハイブリダイズするであろう核酸を意味する。本発明のプライマーは、本発明の標的配列およびプライマーのハイブリダイゼーションが生じ、次いで、適当な3’塩基ペアリングがプライマー伸長を生じるのを可能とするように標的配列に実質的に相補的であるように設計される。かかる相補性は完全である必要はない。かくして、本明細書の「相補的な」または「実質的に相補的な」は、そのプローブが、通常の反応条件下ハイブリダイズする標的核酸に十分に相補的であることを意味する。完全な相補的からの偏りは、偏りがハイブリダイゼーションを完全に除外するのに十分でない限りは許容される。しかしながら、変更または変異数がハイブリダイゼーションが後記のごとく最小のストリンジェントのハイブリダイゼーション条件下で生じることができないように十分であるならば、その配列は、相補的な標的配列ではない。
本発明のプライマーは、核酸を含む。本明細書中の「核酸」、「オリゴヌクレオチド」または文法上の等価物は、一緒に共有結合した少なくとも2つのヌクレオチドを意味する。本発明の核酸は、一般的には、ホスホジエステル結合を含むが、いくらかの場合には、骨格、例えば、ホスホラミド(Beaucage, S. L.ら, Tetrahedron 49: 1925-1963 (1993)およびその参考文献;Letsinger, R. L.ら, J Org. Chem. 35: 3800-3803 (1970);Sprinzl, M.ら, Eur. J Biochem. 81: 579-589 (1977);Letsinger, R. L.ら, Nucleic Acids Res. 14: 3487-3499 (1986);Sawaiら, Chem. Lett. 805 (1984);Letsinger, R. L.ら, J Am. Chem. Soc. 110: 4470 (1988);およびPauwelsら, Chemica Scripta 26: 141-149 (1986) )、ホスホロチオアート(Mag, M.ら, Nucleic Acids Res. 19: 1437-1441 (1991);および米国特許第5,644,048号)、ホスホロジチオアート (Briuら , J. Am. Chem. Soc. 111: 2321 (1989)), O−メチルホホロアミジト結合(Eckstein, F., Oligonucleotides and Analogues: A Practical Approach, Oxford University Press, 1991参照)、ならびにペプチド核酸骨格および結合(Egholm, M. Am. Chem. Soc. 114: 1895-1897 (1992);Meierら, Chem. Int. Ed. Engt. 31: 1008 (1992);Egholm, M Nature 365: 566-568 (1993);Carlsson, C.ら Nature 380: 207 (1996)(それらの全てを出典明示して本明細書の一部とみなす)を含めた骨格を変更できる核酸アナログが含まれる。他のアナログ核酸には、ポジティブ骨格(Dempcy, R. O.ら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 92: 6097-6101 (1995) );非イオン性骨格(米国特許第5,386,023号;第5,637,684号;第5,602,240号;第5,216,141号;および第4,469,863号;Kiedrowshiら,Anges. Chef.Inti. (Ed. English) 30: 423 (1991);Letsinger, R. L.ら,J;Am. Chem. Soc. 110: 4470(1988);Letsinger, R. L.ら, Nucleoside & Nucleotide 13: 1597 (1994);第2および3章, ASC Symposium Series 580,「Carbohydrate Modifications in Antisense Research」, Ed. Y. S. Sanghui and P. Dan Cook;Mesmaekerら, Bioorganic & Medicinal Chem. Lett. 4: 395 (1994);Jeffsら, J.Biomolecular NMR 34: 17 (1994);Tetrahedron Lett. 37: 743 (1996))ならびに米国特許第5,235,033号および第5,034,506号,および第6章および7章, ASC Symposium Series 580,「Carbohydrate Modifications in Antisense Research」, Ed. Y. S. Sanghui and P. Dan Cookに記載されたものを含めた非リボース骨格を持つものが含まれる。また、1以上の炭素環糖を含む核酸は、核酸の定義内に含まれる(Jenkinsら, Chem. Soc. Rev. 169-176 (1995) 参照);全ての引用をここに出典明示して本明細書の一部とみなす。
好ましい具体例において、核酸は、ペプチド核酸アナログを含むペプチド核酸(PNA)である。これらの骨格は、核酸を天然に生じる高度に荷電したホスホジエステル骨格とは対照的に実質的に非イオン性である。これは種々の有利さを生じる。そのPNA骨格は、改善されたハイブリダイゼーション速度論を示す。PNAは、ミスマッチ−対−完全にマッチした塩基対についての融解温度(T)に大きな変化を有する。典型的には、DNAおよびRNAは、内部ミスマッチについてのTにおける2〜4℃降下を示し、一方、非イオン性骨格では、その降下は7〜9℃に近い。同様に、それらの非イオン性性質のために、これらの骨格に結合した塩基のハイブリダイゼーションは、比較的に塩濃度に敏感ではない。特に好ましいのは、ポリメラーゼにより伸長できるPNA誘導体である。これらのプライマーは、ポリメラーゼにより認識され伸長される結合ヌクレオチドを持つPNAオリゴマーを含む(Lutz, M. J.ら, Nucleosides Nucleotides 18: 393-401 (1999)およびMisra, H. S. Biochemistry 37: 1917-1925 (1998);刊行物をここに出典明示して本明細書の一部とみなす)。ヌクレオチドまたはジヌクレオチド3’末端を持つPNAを種々のポリメラーゼにより認識させ伸長させ、次いで、そのPNAセグメントの存在をヌクレアーゼ、特に、5’−3’エキソヌクレアーゼに抵抗性のPNA−修飾鎖を与えるであろう。
プライマーが一般的に単鎖であるが、本明細書に記載された核酸は、指定されるごとき単鎖または二本鎖であり得るか、あるいは二本鎖または単鎖配列の一部分を含み得る。その核酸は、DNA、RNAまたはハイブリッドであり得、ここに、その核酸は、一般的に生じる塩基が好ましいが、デオキシリボ−およびリボヌクレオチドのいずれかの組合せ、およびウラシル、アデニン、チミン、シトシン、グアニン、キサンチン、ヒポキサンチン、イソシトシン、イソグアニン、イノシン等を含めた塩基のいずれかの組合せを含有する。本明細書に用いた「ヌクレオチド」なる用語は、ヌクレオチドならびにヌクレオシドおよびヌクレオチドアナログ、ならびにアミノ修飾されたヌクレオシドのごとき修飾されたヌクレオシドを含む。加えて、「ヌクレオシド」は、非天然発生アナログ構造を含む。かくして、例えば、各々が塩基を含むペプチド核酸(PNA)の個々のユニットは、本明細書中でヌクレオチドとして参照される。
当業者により考えられるように、これらの核酸アナログの全てが、本発明においての使用を見出され得る。加えて、天然に発生した核酸およびアナログの混合物または異なる核酸アナログの混合物を調製できる。
プライマー核酸のサイズは、当業者に考えられるであろうごとく、その使用、必要な特異性および増幅技術に依存して、5ないし500ヌクレオチド長で一般的に変化し、10および100の間のプライマーが好ましく、12および75の間が特に好ましく、15ないし50が特に好ましい。
一般的には、本発明の組成物は、標的核酸の第1の単鎖にハイブリダイズする第1のプライマーおよび標的核酸の該第2の単鎖にハイブリダイズする第2のプライマーについて提供され、ここに、第1および第2の鎖は、実質的に相補的である。そのプライマーは、それらの各々の鎖にハイブリダイズした場合にポリメラーゼによりプライマー伸長できる。すなわち、その標的核酸にハイブリダイズするプライマーは、そのプライマーがプライマー伸長できるように標的核酸のヌクレオチド残基に相補的であるそれらの3’末端ヌクレオチド残基を有する。
一つの好ましい具体例において、少なくとも1つのプライマーは、さらに、そのプライマーが相互にハイブリダイズする場合に変更した残基と他のプライマーの3’末端ヌクレオチドとのミスマッチを生じる少なくとも1つの変更または変異したヌクレオチド残基を含む。本明細書中の「変更した」、「変化した」または「変異した」ヌクレオチド残基は、そのプライマーのヌクレオチド残基におけるいずれかの変化、例えば、必要なミスマッチを生成するトランスバージョンおよび転移を意味する。その3’末端ヌクレオチドでのミスマッチの存在は、ポリメラーゼによる伸長をブロックし、かくして、非標的核酸依存性伸長反応を制限する。結果的に、一つの好ましい具体例において、第1および第2のプライマーが相互にハイブリダイズする場合、第1のプライマーの少なくとも1つのヌクレオチドを変更して、変更した残基と第2のプライマーの3’ヌクレオチド残基との間のミスマッチを生成する。
いずれのプライマー対でも、相互にハイブリダイズするプライマーの能力は、第2のプライマーに対して第1のプライマーの配列を並べることにより評価できる。そのハイブリッドの安定性、特に、その熱融解温度(T)は、後記の方法および当該技術分野によいてよく知られた方法により決定できる。これらには、限定されるものではないが、最隣接熱力学的計算(nearest-neighbor thermodynamic calculations)(Breslauer, T.ら,Proc.Natl. Acad. Sci. USA 83:8893-8897(1986);Wetmur, J. G. Crit. Rev.Biochem. Mol.Biol. 26: 227-259 (1991);Rychlik, W.ら, J. NIH Res. 6: 78 (1994)参照);ワランスルール推定(Wallace Rule estimations)(Suggs, S. V.ら, 「Use of Synthetic oligodeoxribonucleotides for the isolation of specific cloned DNAsequences,」Developmental biology using purified genes, D. B. Brown, ed. , pp 683-693, Academic Press, New York, 1981),およびBoltonおよびMcCarthyに基づくT推定 (Baldino, F. J.ら , Methods Enzymol. 168: 761-777 (1989);Sambrook, J.ら, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Chapter 10, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York, 2001参照)が含まれる。全ての引用例をここに出典明示して本明細書の一部とみなす。とりわけ、イオン強度、プローブ長、G/C含量およびミスマッチを含めた種々のパラメーターの効果がハイブリッド安定性を評価する場合に考慮される。これらの因子の考慮は、当業者にはよく知られている(Sambrook,J., 前記)。
プライマー間で形成されたハイブリッドがポリメラーゼによる非−テンプレート依存性伸長できるかをそのハイブリッドの3’末端領域での相補性の存在により評価する。ポリメラーゼにより伸長できるそれらのハイブリッドは、他のプライマーのヌクレオチド配列に相補的な少なくとも1つのプライマーの少なくとも3’末端ヌクレオチドを有する(Watson, R. Amplifications 5-6 (1989))。かくして、少なくとも1つのプライマーの少なくとも3’末端ヌクレオチドの相補性を含むハイブリッドは、そのプライマー配列の変更または変異につき選択される。ポリメラーゼによるプライマー伸長が、その3’末端ヌクレオチドに近接したミスマッチが存在する場合に小さく有効であるので、変更は、少なくとも1つの2以上のヌクレオチドとのプライマーハイブリッドにつき好ましく、最も好ましくは、その3’末端領域にて3以上の相補的ヌクレオチドとのハイブリットである。また、3’末端領域で相補性を持つハイブリッドの同定は、種々のアルゴリズム、例えば、Amplify1.2ソフトウェア(University of Wisconsin, Department of Genetics, Madison, WI)を用いて行うことができる。
あるいは、非標的核酸依存性プライマー伸長産物の存在は、標的核酸の不存在下で増幅反応を行い、次いで、プライマー−二量体種について産物を、例えば、電気泳動により調べることにより容易に評価できる。本明細書に用いた「プライマー−二量体」とは、他のプライマーにハイブリダイズしたプライマーから生起されたポリメラーゼによる非標的核酸依存性伸長を意味する。また、プライマー−二量体産物の存在は、標的核酸の不存在または存在下で増幅反応を行い、次いで、その増幅産物の融解曲線を分析することにより評価できる(Ririe, K. M.Anal. Biochem. 245: 154-160 (1997)参照;これを出典明示して本明細書の一部とみなす)。
好ましい具体例において、変更または変異したヌクレオチド残基は、プライマーがその標的核酸のそれらの各々の鎖にハイブリダイズする場合、ポリメラーゼによる有効な伸長を可能とするプライマーの3’末端から十分に離れている。その3’末端ヌクレオチドでまたはその付近でのミスマッチは、プライマー伸長と干渉することがよく知られているので、その変更したヌクレオチド残基は、その変更したプライマーの3’末端ヌクレオチドからの少なくとも1以上の残基である。より好ましくは、その変更した残基は、3’末端ヌクレオチドから少なくとも2以上の残基であるが、最も好ましい具体例において、その変更した残基は、少なくとも3以上の残基である。
本発明のもう一つの好ましい具体例において、増幅反応に用いた両プライマーは、相互にプライマーのハイブリダイゼーションがポリメラーゼによる伸長を防止するように両プライマーの3’末端残基にてミスマッチを生成するように少なくとも1つの変更したヌクレオチド残基を含む。この状況は、そのプライマーの各々が他方のプライマーに相補的な3’末端領域を有する場合に生起される。かくして、好ましい具体例において、その第1のプライマー上の少なくとも1つの変更したヌクレオチド残基に加えて、その第1お第2のプライマーが相互にハイブリダイズする場合、第2のプライマー上の少なくとも1つのヌクレオチド残基を変更して、第2のプライマー上のその変更した残基と第1のプライマーの3末端ヌクレオチドとの間にミスマッチを生成する。前記のごとき、変更した残基は、第2のプライマーの3’末端ヌクレオチドからの少なくとも1個のヌクレオチド残基、より好ましくは少なくとも2個のヌクレオチド残基、最も好ましくは、少なくとも3個のヌクレオチド残基である。第1および第2のプライマーの3’末端ヌクレオチド残基が変更されないので、そのプライマーがその標的核酸のそれらの各々の鎖にハイブリダイズする場合、それらは、ポリメラーゼにより伸長できる。結果的に、標的核酸は、容易に増幅できるが、非標的核酸産物は増幅しない。
前記の具体例は相互にハイブリダイズできる2つの異なるプライマーに関係するが、プライマーがそれ自体に相補的であろう環境が存在する結果、単一プライマーのプライマー−二量体産物を生じる。かくして、本発明は、異なるプライマーに限定されず、増幅反応におけるプライマー−二量体産物に生起する自己相補的プライマーに適用可能である。
非標的核酸依存性増幅を限定するためにプライマーの一般的な設計を考慮して、本発明は、さらに、標的核酸の反復領域中の複数の反復ユニットを増幅するために有用である組成物について提供する。本明細書に用いた「反復ユニット」、「繰返しユニット」、「反復エレメント」または文法上の同等物とは、反復領域中の繰返しまたは反復される最小のヌクレオチド配列を意味する。増幅のための反復ユニットは、いずれの反復配列を含むことができ、1滋養のヌクレオチドの反復ユニットが好ましく、より好ましくは、反復ユニットは3および100個のヌクレオチドの間であり、最も好ましくは、4および30個のヌクレオチドの間の反復ユニットである。一般的に、それらの反復ユニットは、タンデム様式にて配列されるが、反復ユニット間に存在する非反復ヌクレオチドであり得る。本明細書中の「複数の」反復エレメントとは、反復領域中の少なくとも2以上の反復ユニットを意味する。その反復領域は、セントロメアおよびテロメアを含む反復領域のごとき天然に存在するものを含み得るか、またはそれらは、例えば、トランスフェクション、組み換えまたは部位特異的組込み(例えば、レトロウイルス送達)により、細胞および器官に導入された反復領域を含み得る。各セットのプライマーにつき増幅された反復ユニット数は、そのプライマー長およびその反復ユニットのヌクレオチド長に依存するであろう。当業者により考えられるように、プライマー配列およびプライマー長は、その反復ユニットに対するそのプライマーの安定性および特異性に基づき選定できる。
好ましい具体例において、反復領域の反復ユニットを増幅するための組成物は、標的核酸の第1の単鎖上の少なくとも1つの反復ユニットにハイブリダイズする第1のプライマーおよび標的核酸の第2の単鎖上の少なくとも1つの反復ユニットにハイブリダイズする第2のプライマーを含み、ここに、第1および第2の鎖は実質的に相補性である。そのプライマーは、その標的核酸のそれらの各々の鎖にハイブリダイズする場合にプライマー伸長できる。すなわち、その標的核酸にハイブリダイズするプライマーは、そのプライマーがプライマー伸長できるようにその標的核酸上のヌクレオチド残基に相補的であるそれらの3’末端ヌクレオチド残基を有する。一の態様において、少なくとも1つのプライマーの少なくとも1つのヌクレオチド残基を変更して、プライマーがハイブリダイズする少なくとも1つの反復ユニットのヌクレオチド残基とミスマッチを生成し、ここに、変更したヌクレオチド残基は、そのプライマーが相互にハイブリダイズする場合に他方の3’末端ヌクレオチド残基ともミスマッチを生成し、かくして、プライマー−プライマーハイブリッドのプライマー伸長を制限する。
結果的に、好ましい具体例において、第1のプライマーの少なくとも1つのヌクレオチド残基を変更して、その変更した残基と、そのプライマーがハイブリダイズする第1の鎖の少なくとも1つの反復ユニットのヌクレオチド残基との間のミスマッチを生成し、ここに、第1および第2のプライマーが相互にハイブリダイズする場合、その変更したヌクレオチド残基は、その第2のプライマーの3’末端ヌクレオチド残基ともミスマッチを生成する。
変更したヌクレオチド残基は、変更したプライマーが標的核酸にハイブリダイズする場合、ポリメラーゼにより有効な伸長を可能とするその3’末端ヌクレオチドから、好ましくは、少なくとも1個のヌクレオチド残基、より好ましくは少なくとも2個のヌクレオチド残基、および最も好ましくは、3個のヌクレオチド残基である。
もう一つの態様において、反復ユニットを増幅するのに用いた両プライマーは、相互に対してプライマーのハイブリダイゼーションが変更した残基と両プライマーのその3’末端残基との間のミスマッチを生成するように少なくとも1つの変更したヌクレオチド残基を含む。かくして、好ましい具体例において、前記の第1のプライマー上の変更したヌクレオチド残基に加えて、第2のプライマーの少なくとも1つのヌクレオチド残基を変更して、その変更した残基と第2のプライマーがハイブリダイズする第2の鎖の少なくとも1つの反復ユニットのヌクレオチド残基との間のミスマッチを生成し、ここに、そのプライマーが相互にハイブリダイズする場合、その第2のプライマー上の変更した残基は、第1のプライマーの3’末端ヌクレオチドとミスマッチを生成する。
反復領域の反復ユニットを増幅するさらにもう一つの好ましい具体例において、本発明は、標的核酸の第1の単鎖上の1を超える反復ユニットにハイブリダイズする第1のプライマー、および標的核酸の第2の単鎖上の1を超える反復ユニットにハイブリダイズする第2のプライマーを含み、ここに、第1および第2の鎖は実質的に相補性である。そのプライマーは、前記のごとく標的核酸のそれらの各々の鎖にハイブリダイズする場合、プライマー伸長できる。一つの態様において、少なくとも一つのプライマーのヌクレオチド残基を変更して、その変更した残基およびそのプライマーがハイブリダイズする標的核酸の単鎖の各々の反復ユニットの同一ヌクレオチド位置でのヌクレオチド残基との間でミスマッチを生成する。また、これらの変更したヌクレオチド残基は、プライマーが相互にハイブリダイズする場合の他のプライマーの3’末端ヌクレオチド残基とミスマッチを生成し、さらに、プライマー−プライマーハイブリッドのプライマー伸長を制限する。
結果的に、一つの好ましい具体例において、第1のプライマーのヌクレオチド残基を変更して、その変更した残基と、そのプライマーがハイブリダイズする標的核酸の第1の鎖の各反復ユニットの同一のヌクレオチド位置でのヌクレオチド残基との間にミスマッチを生成する。また、これらの変更したヌクレオチドは、第1第2のプライマーが相互にハイブリダイズする場合、第2のプライマーの3’末端ヌクレオチド残基とミスマッチを生成する。
その変更したヌクレオチド残基は、その変更したプライマーが標的核酸にハイブリダイズする場合、ポリメラーゼにより有効な伸長を可能とするためにその3’末端ヌクレオチドの好ましくは少なくとも1個のヌクレオチド残基、より好ましくは少なくとも2個のヌクレオチド残基、最も好ましくは3個のヌクレオチド残基である。
もう一つの態様において、両プライマーは、相互のプライマーのハイブリダイゼーションが両プライマーの3’末端ヌクレオチドのミスマッチを生じるように変更したヌクレオチド残基を含む。かくして、好ましい具体例において、その第1のプライマー上の変更したヌクレオチド残基に加えて、第2のプライマー上のヌクレオチド残基を変更して、第2のプライマーのその変更した残基と、プライマーがハイブリダイズする第2の鎖の各反復ユニットの同一ヌクレオチド位置でのヌクレオチド残基との間のミスマッチを生成する。また、その第2のプライマーのこれらの変更したヌクレオチドは、プライマーが相互にハイブリダイズする場合、第1のプライマーの3’末端ヌクレオチド残基とミスマッチを生成する。
標的核酸にハイブリダイズしたプライマーがプライマー伸長できなければならないので、第1および第2のプライマーの変更はその反復ユニットの非相補的ヌクレオチド上になければならない。かくして、一つの態様において、第1および第2のプライマーの双方が変更した残基を含む場合、その変更は、その反復ユニットの隣接するヌクレオチド位置にてである。もう一つの態様において、その変更はその反復ユニットの隣接していないヌクレオチド位置上に置かれる。一般的に、隣接するヌクレオチド位置でのミスマッチは、その変更したヌクレオチドとその3’末端ヌクレオチドとの間の大部分の数の塩基対または相補的残基に提供され、それは、短い反復ユニット(すなわち、3〜6塩基対)を効率的に増幅するのに重要であり得る。
もう一つの好ましい具体例において、さらに、第1および第2のプライマーは、その標的核酸とハイブリダイズ(すなわち、塩基対形成)しない5’末端領域を含む。その不対領域は、1以上のヌクレオチドを含み、好ましい範囲が3ないし60ヌクレオチド、最も好ましい範囲が4ないし30ヌクレオチドである。そのプライマーが反復領域の反復ユニットの増幅の方向に指令される場合、その5’不対領域は、その複写されたプライマー伸長産物の3’末端を引き続いての増幅サイクルの間の増幅産物の内部反復ユニットからの核酸合成の開始からブロックする。
その5’末端不対領域は、その標的核酸にハイブリダイズしないいずれの配列でもあり得るが、好ましい具体例において、その不対領域は、制限部位、配列決定もしくはプライマー伸長反応の目的のためのユニークな配列、または増幅産物を検出および測定するためのタグ配列を含む。
好ましい具体例において、本発明のプライマーは、同様のTsを有するように設計される。本明細書に用いた同様のTsを持つプライマーは、約10℃以下、好ましくは5℃以下、より好ましくは2℃以下のT差を有する。同様または同一のTsを持つプライマーセット(例えば、プライマー対)の使用は、両プライマーに最適なアニーリング/伸長温度の使用を可能とし、特定の増幅条件にて同様の増幅効率を提供する。有利さは、望まない増幅産物の生成を制限するプライマーの同様な濃度、特に、低濃度を用いる能力である。比較すると、そのプライマーのTsは異なる場合、一方のプライマーは増幅効率における差を補填するために高濃度にて用いられる。この高プライマー濃度の結果、低い数のPCRサイクルにて望まない増幅産物を生じる。
一つの態様において、同様のTsを持つプライマーは、プライマー長を変更すること、または同様のグアノシン−シトシン(GC)含量を有するプライマーを選択することにより調製される。Tsは、前記の方法により評価される。本明細書に用いた「同様のGC含量」とは、プライマーが前記の定義に同じである同様のTsを示すような約10%以下のGC含量の差、より好ましくは約5%以下の差、最も好ましくは約2%以下の差を有するプライマーセットを意味する。そのプライマー設計工程において、Tおよび/またはGC含量は、最初にその標的核酸にハイブリダイズする領域につき評価される。前記のハイブリダイズしない5’末端領域を持つプライマーでは、そのTおよびGC含量のさらなる分析は、全プライマー配列につき行われる。一般的に、プライマーは、それがポリメラーゼにより伸長されるこの領域であるので、その3’末端領域で高い類似性を有するように設計される。
本発明のプライマーを用いて、種々の標的核酸を増幅できる。単一プライマーセット、例えば、プライマー対を用いて、単一標的核酸を増幅できるか、または複数のプライマーセットを用いて、複数の標的核酸を増幅できる。増幅は、各々のユニークなプライマーセットにつき、または多重化として当該技術分野において一般的に知られるプライマーセットの組合せを用いて単一反応容器中で別々に行うことができる。複数のプライマーセットを単一反応において用いる場合、プライマーは、望まない産物の形成を制限し、各プライマーセットのプライマー間の干渉を制限するように設計される。
本発明が前記のプライマーを含む標的核酸を増幅することに関連するので、本発明は、さらに、標的核酸配列を増幅する方法につき提供される。好ましい具体例において、その方法は、実質的に相補的な第1および第2の鎖を含む標的核酸と前記の第1および第2のプライマーとを接触させ、次いでポリメラーゼ連鎖反応により標的核酸を増幅することを含む。
本明細書中の「標的核酸」もしくは「標的配列」または文法上の等価物とは、二本鎖または単鎖核酸上の核酸配列を意味する。標的配列核酸は、一部分の遺伝子、調節配列、ゲノムDNA、cDNA、mRNAおよびrRNAを含めたRNA、または他の核酸であり得る。それはいずれの長さでもよく、長い配列がより特異的であると理解される。いくらかの場合において、試料核酸を100〜10,000塩基対に断片化または切断することが望ましいかもしれなく、いくらかの具体例においておおよそ500塩基対の断片が好ましい。断片化または切断は、機械的、化学的および酵素的方法を含めた当業者によく知られたいずれかの数の方法において行うことができる。かくして、その核酸を音波処理、フレンチ・プレス、剪断、およびヌクレアーゼ(例えば、DNアーゼ、制限酵素、RNアーゼ等)、または化学的切断剤(例えば、酸/ピペリデイン、ヒドラジン/ピペリジン、鉄−EDTA錯体、1,10−フェナントロリン−銅錯体等)に付すことができる。
当業者に考えられるように、標的核酸は、多数の形態を取ることができる。例えば、それは大きな核酸配列、すなわち、例えば、遺伝子またはmRNAの全てまたは一部分、プラスミドまたはゲノムDNAの制限断片内に含まれる。その標的配列を含む試料を、生検から得られるものを含めた血液、脳、骨髄、リンパ、肝臓、脾臓、乳房、上皮(例えば、皮膚、口腔等)または他の組織を含めたいずれかの器官のいずれかの組織から得ることができる。また、その試料は、唾液、尿、糞便、脳脊髄液、精液、乳液等のごとき身体排泄物または液を含むことができる。標的核酸の他の源には、細菌、酵母、植物、ウイルスまたは有機体、病原体または非病原体を含む他の核酸を含む。また、核酸は、PCR反応のごとき化学または酵素プロセスにより人工的に生成されるいずれかの核酸であり得る。
標的配列は、よく知られた技術を用いて調製できる。例えば、その試料は、洗浄剤、音波処理、電子穿孔、変性剤等を用いて処理して、細胞、細菌またはウイルスを崩壊できる。その標的核酸は必要ならば精製できる。その反応の成分は、後記に概説されるいずれかの順序で同時または順次添加できる。加えて、様々な剤を反応物に添加して、最適なハイブリダイゼーション、増幅および検出を促すことができる。これらには、塩、緩衝剤、中性蛋白質、洗浄剤等が含まれる。プロテアーゼ阻害剤、ヌクレアーゼ阻害剤、抗微生物剤等のごとき他の剤を添加して、試料調製方法およびその標的核酸の純度に依存して、反応の効率を改善できる。標的核酸がRNAである場合、これらの核酸を当該技術分野においてよく知られている、例えば、逆転写酵素(例えば、MoMuLV逆転写酵素、Tth逆転写酵素等)での処理によりDNAに変換できる。
その標的核酸が二本鎖核酸である場合、それらを変性して、そのプライマーのハイブリダイゼーションを可能とするように第1の単鎖および第2の単鎖を生成する。約95℃までの温度のごときかなりの数の変性工程を用いることができるが、その二本鎖核酸の性質に適当なアルカリ性pH、変性剤(例えば、ホルムアルデヒド)および他の手法を適用できる。
そのプライマーは第1のプライマーが標的核酸の第1の鎖にハイブリダイズでき、第2のプライマーが標的核酸の第2の鎖にハイブリダイズできるように、標的核酸と接触させる。様々なハイブリダイゼーション条件を用いて、高、中および低ストリンジェンシー条件を含めてハイブリッドを形成できる(例えば、Sambrook, J., MolecularCloning. A Laboratory Mastual, 3rded., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York,2001;Ausubel, F. M.ら, Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, 2001までのアップデート参照;その全てをここに出典明示して本明細書の一部とみなす)。ストリンジェンシー条件は、配列依存性であり、プライマー長、ミスマッチ数、G/C含量およびイオン強度を含めた異なる環境において異なるであろう。核酸のハイブリダイゼーションに対するガイドは、Tijssen,P. , 「Overview of Principles of Hybridization and the Strategy of Nucleic Acid Assays,」in Laboratory Techniques in Biochenaistry and Molecular Biology: Hybridization with Nucleic Acid Probes, Vol. 24, Elsevier, Amsterdam, 1993)に提供される。一般的に、規定された溶液条件(例えば、イオン強度、pH、核酸の濃度)にて特定のハイブリッドにつき熱融点(T)より約5〜10℃低いストリンジェント条件が選択される。そのTは、その標的核酸に相同的な50%のプライマー配列がハイブリダイズするか、平衡点にて単鎖である規定された溶液条件下の温度として規定される。一般的に、その溶液条件は、その標的核酸を増幅するのに用いた溶液条件である。そのストリンジェンシーの程度が一般的にハイブリダイゼーションの温度およびそのTにおける差であるので、そのストリンジェンシーの程度は、Tからの温度における差が維持される限りはハイブリダイゼーションの溶液条件における変化にも拘わらず維持できる。また、そのハイブリダイゼーション条件は、核酸骨格のタイプ、例えば、リボ核酸またはペプチド核酸(PNA)骨格で変化し得る。
その標的核酸へのそのプライマーのハイブリダイゼーションおよびその増幅反応において、そのアッセイは、一般的に、標的核酸の存在下そのハイブリッドの形成を可能とするストリンジェンシー条件下で成される。当業者は、温度、塩濃度、pH、有機溶媒、カオトロピック剤、またはハイブリダイゼーションのストリンジェンシーをコントロールするための他の変数のパラメーターを変更でき、(例えば、「ホットスタート」PCRまたは「タッチダウン」PCRの使用により)非特異的標的へのプライマーのハイブリダイゼーションを最小化できる。
そのプライマーの標的核酸への接触後に、反応物を増幅酵素、一般的にポリメラーゼで処理する。種々の適当なポリメラーゼが、例えば、Taqポリメラーゼ、KlenTaq、Tflポリメラーゼ、DynaZyme等を含めた当該技術分野においてよく知られている。一般的に、全てのポリメラーゼが本発明に適用できるが、好ましいポリメラーゼは、強力な3’ないし5’エクソヌクレアーゼ活性を持つポリメラーゼの使用がミスマッチした3’末端ヌクレオチドを除去する傾向にあるので、3’ないし5’エクソヌクレアーゼを欠く熱安定性ポリメラーゼである。また、低減させたか、または非機能的な3’ないし5’エクソヌクレアーゼ活性を有するように設計されたポリメラーゼ(例えば、Pfu(エクソ−)、Vent(エクソ−)、Pyra(エクソ−)等)が有用である。また、ハイブリダイズしたプライマーを最適に伸長するのに用いたポリメラーゼの混合物が適用可能である。もう一つの態様において、本発明に有用なポリメラーゼ酵素は、増幅に適当な温度だけで活性となるように計画される。増幅温度にて不活性となるポリメラーゼ阻害抗体の存在、または増幅温度が達成されるまで利用可能でない形態における酵素の配列決定は全て適当である。これらのポリメラーゼ形成は、非標的核酸配列のプライミングを防止しつつ、単一反応溶液中で全ての成分を混合するのを可能とする。
もう一つの態様において、当業者は、種々の薬剤を反応物に添加して、ポリメラーゼの伸長性を増加させる、不活性化からのポリメラーゼを安定化する、そのプライマーの非特異的なハイブリダイゼーションを低下させるか、または複製の効率を増加させる。かかる添加物には、限定されるものではないが、ジメチルスルホキシド、ホルムアミド、アセトアミド、グリセロール、ポリエチレングリコール、またはE.coli.単鎖DNA結合蛋白質、T4遺伝子32蛋白、ウシ血清アルブミン、ゼラチン等のごと蛋白性剤(proteinacious agent)が含まれる。もう一つの態様において、当業者は、特定のタイプの配列の増幅についての種々のヌクレオチドアナログ、例えば、GC富化または反復配列を使用できる。これらのアナログには、例えば、c−dGTP、ヒドロキシメチル−dUTP、dITP、7−デアザ−dGTP等が含まれる。
増幅反応は、当該技術分野においてよく知られた手順に従い行うことができる。ポリメラーゼ連鎖反応についての手順は、広範囲に用いられかつ記載されている。(例えば、米国特許第4,683,195号および第4,683,202号参照;ここに出典明示して本明細書の一部とみなす)。略言すると、二本鎖標的核酸を、一般的に、その鎖を変性するのに十分な温度にてインキュベートし、次いで、過剰なプライマーの存在下でインキュベートし、単鎖標的核酸にハイブリダイズ(すなわち、アニーリング)させる。DNAポリメラーゼはハイブリダイズしたプライマーを伸長し、新しいコピーの標的核酸を生成する。その得られた二本鎖を変性させ、次いで、ハイブリダイゼーションおよび伸長工程を繰り返す。その相補的標的鎖についての第2のプライマーの存在下の変性、アニーリングおよび伸長の工程を繰り返すことにより、その2つのプライマーにより含まれた標的核酸を指数的に増幅する。プライマー伸長工程の時間および温度は、そのポリメラーゼ、増幅されるべき標的核酸の長さおよび増幅に使用したプライマー配列に依存するであろう。その標的核酸を十分に増幅するのに必要な反復工程数は、各サイクルの増幅効率およびその標的核酸の出発コピー数に依存するであろう。当該技術分野においてよく知られているように、これらのパラメーターは所望のレベルの増幅を達成するように当業者により調整できる。当業者は、本発明が、増幅プロセスにおいて適用される時間、温度、緩衝条件および増幅サイクルにおける変更により限定されるものではないと理解するであろう。
その増幅の産物は、当該技術分野においてよく知られた方法により検出および分析される。増幅産物は、その産物の分離および/または精製後に、または、増幅反応において形成された産物の直接的な測定により分析できる。分離および精製方法には、例えば、(例えば、アガロースまたはアクリルアミドゲル中の)キャピラリー電気泳動を含めた電気穿孔;クロマトグラフィー(例えば、アフィニティー、分子ふるい、逆相等);およびハイブリダイゼーションが含まれる。精製された産物は、当該技術分野においてよく知られたさらなる増幅に付すことができる。検出では、産物は、蛍光化合物、例えば、臭化エチジウムまたはSYBRTMGreenで、または標識された核酸プローブとのハイブリダイゼーションにより間接的に同定できる。別法として、標識されたプライマーまたは標識されたヌクレオチドを増幅反応に用いて、増幅産物を標識する。その標識は、蛍光標識、放射性標識、電子標識、およびビオチンまたはジゴキシゲニンのごとき間接的標識を含めたいずれの検出可能な部位も含む。間接的標識を用いた場合、その間接的標識に結合する二次結合剤を用いて、増幅産物の存在を検出する。これらの二次結合剤は、抗体、ハプテン、またはその間接的標識に結合する他の結合パートナー(例えば、アビジン)を含み得る。二次結合剤は、好ましくは蛍光部位、放射性部位、酵素等で標識される。
もう一つの好ましい具体例において、その増幅産物をその変形が当該技術分野においてよく知られているリアルタイム定量的PCRにより増幅反応の間に検出および定量できる。例えば、そのTaqManシステムは、その標的核酸を増幅するのに用いるプライマーにより含まれる核酸セグメント内の内部配列において配列にハイブリダイズするプローブプライマーを用いる(Heid, C. A.ら, Genome Res. 6: 986-994 (1996);Holland, P. M.ら,Proc. Natl.Acad. Sci. USA 88: 7276-7280 (1991);出典明示して本明細書の一部とみなす)。このプローブを2つの異なる蛍光色素(すなわち、二重標識蛍光発生オリゴヌクレオチドプローブ)、5’末端レポーター色素(TAMRA)および3’末端蛍光クエンチング色素(FAM)で標識する。PCRの伸長相の間のDNAポリメラーゼの5’ないし3’エクソヌクレアーゼ活性による切断は、その消光剤の接近から蛍光発生分子を遊離し、次いで蛍光強度の増加を生じる。
もう一つの態様において、リアルタイム定量的PCRはハイブリダイゼーションプローブ間の蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)に基づいている(Wittwer, C. T. Biotechniques 22:130-138 (1997);出典明示して本明細書の一部とみなす)。この方法において、2つのオリゴヌクレオチドプローブはその標的核酸配列の隣接領域にハイブリダイズする。その上流プローブは、刺激神経(excitor)色素(例えば、FITC)でその3’末端にて標識し、一方、隣接してハイブリダイズしている下流プローブをレポーター色素でその5’末端にて標識する。その2つのプローブのその増幅された標的核酸配列へのハイブリダイゼーションは、FRETが生じるのに十分に密接した空間近接においてその2つの色素を位置させる。これらは、そのポリメラーゼ連鎖反応中の増幅産物の定量をモニターするのを可能とする。同様のアプローチを、その分子ビーコンプローブにおいて用いる(Tyagi, S. Nat. Biotechraol. 16: 49-53(1998);出典明示して本明細書の一部とみなす)。分子ビーコンは、PCR産物特異的なオリゴヌクレオチドの反対末端にて消光色素およびレポーター色素を含むオリゴヌクレオチドプローブである。また、その色素は、FRETに基づき機能でき、従って、励起色素およびレポーター色素より構成されてもよい。その5’および3’末端領域での短い相補的セグメントは、密接な近接にそのオリゴヌクレオチドの末端にて色素を配置するステム−ループ構造の形成を可能とし、次いで、蛍光クエンチングまたはFRETを生じる。このオリゴヌクレオチドがその分子ビーコンプローブの内部領域中の相補的配列を介してPCR産物にハイブリダイズする場合、そのオリゴヌクレオチドプローブの蛍光性は影響され、かくして、産物合成のモニタリングを可能とする。
また、リアルタイム定量的PCRは、PCR反応の間に二本鎖核酸増幅産物への優先的に結合する蛍光色素を用いて、それにより産物合成の連続的なモニタリングを提供できる(Higuchi, R.ら , Biotechnology 11: 1026- 1030 (1993);Morrison, T. B.ら, Biotechiiiques 24: 954-962 (1998)参照)。安定な蛍光色素は、例えば、臭化エチジウム、YOPRO−1TM(Ishiguro, T. Anal.Brochent. 229: 207-213 (1995) )およびSYBRTMGreen色素 (Molecular Probes, Eugene, OR, USA)を含む。反復領域を含む標的核酸を増幅する場合、それらが、そのプライマー上の反復配列にハイブリダイズし、それにより、プライマーと増幅産物との間の区別しないために、FRETまたは分子ビーコンプローブが反復ユニットに指向されるならばFRETまたは分子ビーコンベースのプローブは好ましくない。
さらなる好ましい具体例において、リアルタイム定量的PCRは、その3’末端ヌクレオチド付近に結合した単一のフルオロフォアを含むプライマーで達成される(Nazarenko,1.ら, Nucleic Acids Res. 30: e37 (2002);Nazarenko,I.ら, Nucleic Acids Res. 30:2089-2195 (2002);LUXTM Fluorogenic Primers, Invitrogen, Palo Alto, CA;ここに出典明示して本明細書の一部とみなす)。これらのプライマーの5’末端は、平滑末端ヘアピン(すなわち、ステム−ループ)構造を生成し、その形成の結果、フルオロフォアの蛍光クエンチングを生じるその3’末端領域にハイブリダイズできる5ないし7のヌクレオチド伸長を有する。そのプライマーが例えば、鋳型上のプライマー伸長により二本鎖を形成する場合、そのクエンチングは低下または消失し、かくして試料中のPCR産物の測定を提供する。単一のフルオロフォアだけを用いた場合、異なるフルオロフォアは、単一反応において用いかつ検出できる。結果的に、これらのプライマーは、区別可能なフルオロフォアを含む異なるプライマーの使用による単一反応容器中の複数の異なる標的核酸の増幅および検出に有用である。本明細書に言及された種々の標的核酸は、単一コピー遺伝子および反復配列の組合せを含む。
PCR反応のリアルタイムモニタリングに適当な計測器は、定量的PCR法における使用に利用できる(ABI Prism 7700, Applied Biosystems Division, Perkin Elmer, Fosters City, CA, USA;LightCyclerTM, Roche Molecular Biochemicals, Indianapolis, IN, USA)。
リアルタイム定量的PCRを用いて、増幅産物を検出および測定する場合、種々のアルゴリズムを用いて、その試料中の標的核酸数を計算する(ABI Prism 7700 Software Version 1.7;Lightcyclefrm Software Version 3参照;出典明示して本明細書の一部とみなす)。定量は、既知コピー数の標的核酸を含む標準試料の使用および標準および閾値のサイクル(C)からの標準曲線の生成を含む。一般的に、Cは、増幅産物により生成された蛍光がそのベースライン蛍光を超えるいくつかの偏りである(Higuchi, R.ら,前記)。リアルタイム定量的PCRは、約7ないし8のオーダーの大きさの線形性を提供し、それは、広範囲のダイナミック・レンジにわたる標的核酸のコピー数の測定を可能とする。標的核酸コピーの絶対数は、標準曲線および試料のC値の比較から誘導できる。また、その標的核酸のコピー数は、比較定量的リアルタイムPCRにより決定できる。既知コピー数または一致したコピー数の使用は、試料中の標的核酸のコピー数を定量するのを可能とする。標準は、単一コピー遺伝子、既知コピー数の核酸、またはRNAコピー数を定量する場合、構成的に発現したハウスキーピング遺伝子であり得る(Johnson, M. R. Anal. Biochem. 278: 175-184 (2000);Boulay, J. -L.,ら, Biotechniques 27: 228-232 (1999)参照)。
前記の組成物および方法は、ポリメラーゼ連鎖反応による標的核酸を増幅するためのいずれかのプロセスにおける使用を見出す。かくして、本発明は、感染性疾患の検出およびモニタリング、例えば、病原性細菌およびウイルス(例えば、ウイルス負荷)の存在のテストに有用である。例えば、標的核酸は、限定無くして、HIV、HCV サイトメガロウイルス、肝炎等を含む。また、本発明は、医学的治療をモニタリングするのに適用できる。例えば、これは、抗生物質投与後の細菌感染の進行をモニタリングすることを含む。
本発明は、細胞の基礎的状態、特に、疾患状態に関連する細胞変化の特徴付けにおける適用を見出す。例えば、卵巣癌または乳癌における癌進行の間の特定の遺伝子セグメントの増幅は、癌のステージだけではなく、生存率に関連する(Kalioniemi, Aら,Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91: 2156-2160 (1994)参照)。かくして、遺伝子増幅の定量は、様々な腫瘍についての診断および予後の価値を有する(Kawate, S.ら, Oncology 57: 157- 163 (1999);Biechi, I.ら, Int. J. Cancer 78: 661-666 (1998) )。また、代わって、遺伝子エレメントの喪失(すなわち、異型接合性の喪失またはマイクロサテライト不安定性)は、特定の疾患状態と関連し、かくして、疾患診断についての有用な集点を提供する。例えば、染色体領域18q21の欠失は、結腸直腸癌において頻繁に観察され、一方、染色体17p13.1上に位置する腫瘍サプレッサーp53は様々な癌タイプにおいて頻繁に欠失している(Largey, J. S.ら, Cancer 17: 1933-1937 (1993))。
細胞機能および疾患において特に重要なのは、反復配列、特に、多数の生物体のゲノムにおいて判明したタンデムな反復配列である。真核生物において、これらの配列は、一般的に、3つの主要なカテゴリー:サテライト、ミニサテライトおよびマクロサテライトに分類される。サテライトDNAは、約1ないし数千の塩基の反復長を有し、例えば、真核生物染色体の異質染色質領域中の1億塩基対クラスターまでの反復領域を構成できる。これらの配列は、主として、セントロメアおよびテロメアと関連する。ミニサテライト配列は、約9〜100塩基対の繰り返しの中程度に反復したタンデムに繰り返されたアレイであり、一般的に、約0.5ないし30kbの平均アレイ長を有する。真正染色質領域中で一般的に見出され、サイズは高度に可変する。マクロサテライトは、短い(すなわち、2〜6塩基対)の中等度の反復アレイである。これらの繰り返しのコピー数は、集団内で変化し、典型的には約10ないし100塩基の平均アレイサイズを有する。多数の場合において、三重の繰り返し、CGG、CTGおよびGAAのコピー数における増加は、ハンチントン病、Fragile X症候群、および筋強直性ジストロフィーと関連する。これらの三重の繰り返しの拡張の程度は、しばしば、拡張された繰り返しの遺伝を受けた子孫がより重篤な障害を有するような疾患状態の重篤度または開始、またはその疾患が先天的であり、若年の開始である場合と関連付けられている。タンデムリピート配列の拡張に関連する障害は、トリヌクレオチドリピートに限定されず、大きな繰り返しユニットを含む(Lafreniere, R. G.ら, Nat. Genet. 15: 298-302 (1997)参照)。
また、タンテム反復配列は、重要な生物学的な機能を有する。ある種(例えば、新進の酵母)を除外して、大部分の植物、動物および真菌のセントロメアは、タンデム反復配列の大きなアレイを有する。これらの配列の生理学的役割は不明であるので、それらは正確でかつ効率的な染色体分離を保証するためのキネティックチョア(kinetichore)のアセンブリーにおいて機能する。かくして、リピート数における変化の決定はセントロメアの機能および調節ならびにセントロメア機能障害に関連した疾患についての情報を提供する。
細胞機能においてより規定され重要なのは、直線真核生物染色体のテロメアを含むタンデムに繰り返す配列である。テロメアDNAまたはテロメア領域は、染色体の末端に位置した染色体領域であり、約5ないし26塩基対の範囲にある短い配列の反復ユニットのタンデムアレイよりなる。異なる生物体のテロメア領域は、それらの反復ユニットまたは繰り返し配列において異なる。これらの繰り返し配列は、ヒトおよび他の哺乳動物、テトラヒメナ、酵母、ショウジョウバエならびに線虫を含めた様々な生物体につき知られている。ヒトにおいて、そのテロメア反復ユニットは5’−TTAGGG−3’であり、一方、テトラヒメナ反復ユニットは5’−TTGGGG−3’である。
そのテロメア反復ユニットは、生物体の繰り返し配列に関してだけではなく、反復ユニット数に関しても種間で変化する。テロメアの長さおよび完全性は細胞増殖および染色体の適当な分離のために重要である。例えば、多数のタイプの癌の進行は、テロメアメイテナンスの活性化と関連し、一方、細胞が複製する能力を喪失した状態の細胞老化は、通常の複製シグナルが存在するが、テロメア完全性の喪失と関連する。例えば、テロメアの短縮は、細胞内の増殖的老化を誘導するが、テロメア阻害は、細胞アポトーシスの誘導に導きかねない(Zhang, X.ら,Genes Dev. 2388-2399 (1999) )。さらに、マウスにおけるテロメラーゼRNAのノックアウトの結果、動物において、発育不足、加齢関連病状、および癌感受性の増大を生じる(Rudolph, K. L.ら, Cell 96: 701-712 (1999);Herrera, E.ら,EMBO J. 18: 2950-2960 (1999))。
かくして、特定の反復配列の反復ユニット数の測定は、限定されるものではないが、癌診断、加齢疾患の診断、クローン化生物体の完全性、遺伝疾患のスクリーニング、および酵素(すなわち、テロメラーゼ)および反復配列の細胞経路調節長に指向された剤の薬剤スクリーニングを含めた重要な適用を見出す。
かくして、好ましい具体例において、本発明は、プライマー−二量体を生成できないが、テロメア反復ユニットにハイブリダイズする場合、プライマー伸長できるプライマーを用いて繰り返し配列の直接的増幅による迅速な分析のために提供される。種々の生物体のテロメア増幅は、異なる反復ユニット配列を有するので、特定の生物体のテロメア増幅はその生物体の反復ユニットに特異的なプライマーを使用するであろう。ヒトテロメア配列を直接的な増幅および定量のための本発明の実践を示すために本明細書に用いるが、それは本明細書に記載された特定の具体に限定されるものではない。
テロメア反復ユニット数の決定において、その選択されたプライマーは、その反復領域の反復ユニットに相補的である。その第1のプライマーは、その標的核酸の第1の鎖上のテロメア反復配列に相補的な配列を有して、その第2のプライマーは、その標的核酸の第2の鎖上のテロメア反復配列に相補的な配列を有し、ここに、第1および第2の鎖は実質的に相補的である。一つの好ましい具体例において、第1のプライマーのヌクレオチド残基を変更して、その変更した残基と、その標的核酸の第1の鎖の各テロメア反復ユニットの同一ヌクレオチド位置でのヌクレオチド残基との間のミスマッチを生成する。また、これらの変更した残基は、そのプライマーが相互にハイブリダイズする場合、第2のプライマーの3’末端ヌクレオチドとミスマッチを生成する。また、もう一つの好ましい具体例において、その第2のプライマーのヌクレオチド残基は、相互へのハイブリダイゼーションプライマーがミスマッチした3’末端ヌクレオチドを持つ第1および第2のプライマーを生じるように同様に変更される。
好ましい具体例において、ミスマッチを生成する変更したヌクレオチド残基は、第1および第2のプライマー上の双方にあり、いずれかのプライマー−二量体産物の形成を制限する。この配列において、ミスマッチは、その反復ユニットの隣接または隣接しないヌクレオチド位置上にあり得る。その反復ユニットの隣接するヌクレオチド位置上のミスマッチは、その3’末端ヌクレオチドから各プライマーの変更した残基へ塩基対形成した残基数を最大化する。ヒトテロメア反復ユニットの増幅についてのプライマーの例示を図1に供する。
第1および第2のプライマーをその反復領域の単鎖形態に接触するのに引き続いて、そのプライマーをポリメラーゼにより伸長し、その反復ユニットを変性、アニーリングおよび伸長のサイクルの繰り返しにより増幅する。好ましい具体例において、その5’末端領域は、増幅された反復配列の内部繰り返しからプライミングを拘束する塩基対形成していない配列を含む。
増幅された産物を前記のごとく定量する。好ましい具体例において、リアルタイム定量的PCRを用いて、その標的核酸試料中のテロメア反復ユニットのコピー数を決定する。テロメア反復ユニット数を決定および比較するための標準は、単一コピー遺伝子(例えば、リボソームリンタンパク質364B)または既知コピー数の標的核酸(例えば、既知数のテロメア反復ユニットを持つプラスミド)の使用を含む。本明細書に記載された方法により、多数の試料の反復ユニットのコピー数をテロメア反復ユニット数、かくしてテロメアの平均の長さを決定する目的で定量できる。
テロメアの反復ユニット数の測定は、医学的診断、疾患の予後、および治療剤における非常に様々な適用を有する。本発明は、テロメラーゼ活性の活性化が細胞の不死化と関連するので、様々なタイプの癌細胞のテロメア長を決定するのに有用である。細胞を経時的に分析して、テロメアの増加、減少または安定化が疾患進行と関連するかを決定できる。テストについて影響を受けやすい種々の癌細胞タイプには、乳房、肝、脳、前立腺、リンパ球、黒色腫、結腸癌が含まれる。
また、本発明は、老化の早期の発生に関連する疾患の診断における使用を見出す。例えば、ハンチントン・ギルフォード早老疾患の個人は、テロメア長の喪失と関連する早発性老化および線維芽細胞中の増殖可能性の低下を示し (Alssopp, R. C.ら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89: 10114-10118 (1992))、一方、先天性角化不全症の患者は、テロメラーゼRNAの欠失のために進行性の骨髄不全、異常皮膚色素沈着、白斑症および爪栄養不良(nail dystrophy)を示す(Vulliamy, T. Nature 413: 432-435 (2001)参照)。かくして、テロメアリピート数の増幅および定量は、テロメア長における変化を含む特定の疾患の関連性を決定するのに有用である。
もう一つの好ましい具体例において、本発明は、治療剤の有効性をモニタリングするのに、またはテロメアの長さまたはテロメラーゼ活性に影響する薬物候補についてのスクリーニングにおいて有用である。例えば、本発明は、細胞のその増幅可能性がテロメア完全性の維持に関連し得るのて、癌治療の有効性のモニタリングにおける使用を見出す。テロメア特性をモニターする能力は、特定の治療および薬理学的な剤の有効性を評価するための手段を提供できる。もう一つの態様において、本発明は、テロメア活性のごときテロメアの長さを調節する生物学的経路に影響する候補薬物についてのスクリーニングの一般的な方法としての使用を見出す。テロメアリピートを迅速に増幅する能力は、細胞内のテロメア特性に影響する小分子、候補核酸およびペプチド剤を同定するための高容量スクリーニング方法を提供する。
当業者ならば、そのプライマーを構築する工程および標的核酸配列を増幅する方法は、本明細書に供されたオプションにより変更できると理解する。以下の実施例は、前記発明の使用方法およびベストモードをより十分に記載するように機能する。しかしながら、さらに、これらの具体例は、本発明の範囲を何ら限定するように機能せず、当業者が当該技術分野における技量により修飾できる理解される。本明細書中で引用した全ての引用文献を出典明示して本明細書の一部とみなす。
実施例
実施例1
ヒトテロメア反復配列の直接的増幅
ゲノムDNAを標準的手順により血液試料から抽出した。定量的PCR−対−サザンブロットアプローチをテロメア測定と比較するために用いた試料は、ヒト遺伝子の連鎖マップを設立するための世界的に用いたCentre pour les Etudes du Polymorphisme Humaine (CEPH) コレクションの一部分であるユタ・ファミリーからの21名の関連性のない個人(11名の女性および10名の男性、年齢範囲61〜94歳)により提供された。精製したDNA試料は、96ウェルマイクロタイターソースプレート中で、10mM トリス−HCl、0.1mM EDTA、pH7.5中の約1.75ng/ul(最終容量 ウェル当たり300ul)まで希釈し、サーマルサイクラー中で95℃まで5分間加熱し、700×gにて短く遠心し、接着性アルミホイルで密閉し、次いで、アッセイの時まで4℃にて貯蔵した。
その抽出DNA試料に対するリアルタイム定量的PCRを別々の96ウェルプレート上で行った。PCR試薬の2つのマスター混合物を調製し、一方はテロメア(T)プライマー対を含み、他方は、単一コピー遺伝子(S)プライマー対を含む。反応条件に依存して、30または10ulのTマスター混合物を各試料ウェルおよび第1のプレートの標準曲線ウェルに添加し、次いで30または10ulのSマスター混合物を各試料ウェルおよび第1のプレートの標準曲線ウェルに添加した。そのT/S比がアッセイされた各個人につき、そのDNA試料の3つの同一の20ulのアリコート(アリコート当たり35ng)をプレート1に添加し、次いで、もう一つの3つのアリコートをプレート2中の同一ウェル位置に添加した。各標準曲線について、一つの標準DNA試料を希釈当たり約1.68倍毎にTE(10mMトリス、1mM EDTA、pH7.0)中で連続希釈して、0.63ng/ulから5ng/ulの範囲にある5濃度のDNAを生成し、次いで、各プレート上で標準曲線に対して20ulアリコートに分配させた。次いで、そのプレートを透明の粘着性カバーで密封し、700×gにて短く遠心し、接着性アルミホイルで密閉し、次いで、そのPCRを行う(0〜3日後)まで4℃にて貯蔵した。
PCR増幅条件は、用いたプライマーおよび増幅されるべき鋳型DNAに依存した。一セットの実験において、テロメアリピート配列をプライマーセットtel1(5’−GGTTTTTGAGGGTGAGGGTGAGGGTGAGGGTGAGGGT−3’) (配列番号:1)およびtel2(5’−TCCCGACTATCCCTATCCCTATCCCTATCCCTATCCCTA−3’) (配列番号:2)で増幅した。そのPCR混合物中の試薬濃度は、最終容積の50ul中で、150nM 6-ROXおよび0.2×SYBRTM Green I (Molecular Probes, Inc. );15mM Tris−HCl、pH8.0;50mM KCl;2mM MgCl;0.2mMの各dNTP;5mM DTT;1% DMSO;1.25単位のAmpliTaq Gold DNAポリメラーゼ(Applied Biosystems, Inc. );270nMの tel1プライマー;および900nMのtel2プライマーであった。そのサーマルサイクリング・プロフィールは、95℃インキュベーションで10分間で開始して、AmpliTaq Gold DNAポリメラーゼを活性化し、続いて18サイクルの95℃×15秒および54℃×2分間であった。
別法として、そのテロメア特異的なプライマー配列はを最適化して、特に、同様のまたは同一のGC含量を有するようなプライマーを設計することにより、同様のTsを有した。プライマーセットの各プライマー、tel1b:(5’−CGGTTTGTTTGGGTTTGGGTTTGGGTTTGGGTTTGGGTT−3’) (配列番号:8)およびtel2b:(5’-GGCTTGCCTTACCCTTACCCTTACCCTTACCCTTACCCT−3’) (配列番号:9)は、その繰り返し配列の6位置毎に、合計5つの導入された塩基変化につきその3’末端からの第6の塩基にて、およびその5’方向におけるその後の6塩基毎に意図的に導入された単一塩基置換を運ぶ。そのプライマーが標的テロメアDNAにハイブリダイズする場合、そのハイブリッド以外の5つの単一塩基ミスマッチ結果は、各プライマーの3’末端での最後の5つの塩基における標的テロメアDNA配列に完全な相補性を有する。相互のそのプライマーのハイブリダイゼーションの結果、6位置の外の4つにて、塩基対形成を生じ、各プライマーの3’末端残基は、その他方のプライマーとミスマッチを形成する。これらのT最適化プライマーでのPCR条件は、反応当たり最終容量の30ul中に0.4×Sybr GreenI、15mMトリス−HCl、pH8.0;50mMKCl;1.5mMMgCl、1% DMSO、2.5mM DTT、200uMの各dNTP、0.75単位のAmpliTaq Gold DNAポリメラーゼ、450nMのtel1bプライマーおよび450nMのtel2bプライマーであった。そのサーマルサイクリング・プロフィールは、95℃×10分間に続いて、18サイクルの15秒間の95℃(変性)および2分間の56℃であった(アニーリング/伸長)。ROX色素はこのアッセイ条件に必要ではなかった。一般的に、3つのテロメアPCR反応を各実験DNAに関して行った。各96ウェルテロメアPCRプレートは、2個のNTCウェル(ゲノムDNAなし)および各濃度が二連で、0.25ng/マイクロリッター(最終濃度)ないし2ng/マイクロリッター(最終濃度)の範囲にある5濃度までの参照DNAの連続希釈を含む10個の標準曲線ウェルを含む列を含んだ。酸性リボソームリン蛋白質POをコードする36B4を用いて、テロメアシグナルを標準化した(Boulayら, Biotechniques 27: 228-232 (1999) )。用いたそのプライマーセットは、36B4u(5’−CAGCAAGTGGGAAGGTGTAATCC−3’)および36B4d, (5’−CCCATTCTATCATCAACGGGTACAA−3’)であった。PCR条件は、反応当たりの最終容量中の150nM 6−ROXおよび0.2×SYBRTM Green I (Molecular Probes, Inc. );15mM トリス−HCl、pH8.0;50mM KCl;2mM MgCl;200uMの各dNTP;5mM DTT;1% DMSO;1.25単位のAmpliTaq GoldDNAポリメラーゼ(Applied Biosystems, Inc.);300nMの36B4uプライマー;ならびに500nMの36B4dプライマーを含んだ。そのサーマルサイクリング・プロフィールは、95℃×10分間に続いて、30サイクルの15秒間の95℃(変性)および58℃×1分間であった。別法として、最適な増幅について、そのPCR反応は、反応当たり最終容量の30ul中に0.4×Sybr Green1、15mMトリス−HCl、pH8.0;50mM KCl;3.5mM MgCl、1% DMSO、2.5mM DTT、200uMの各dNTP、0.75単位のAmpliTaq Gold DNAポリメラーゼ、300nMの36B4uプライマーおよび500nMの36B4dプライマーを含んだ。そのサーマルサイクリング・プロフィールは、95℃×10分間に続いて、30サイクルの15秒間の95℃(変性)および1分間の56℃×1分間(アニーリング/伸長)であった。ROX色素はこのアッセイ条件に必要ではなかった。
テロメアリピートの増幅と同様に、3つの36B4PCR反応を各実験DNA試料に関して行った。各96ウェルテロメアPCRプレートは、2個のNTCウェル(ゲノムDNAなし)および各濃度が二連で、0.25ng/マイクロリッター(最終濃度)ないし2ng/マイクロリッター(最終濃度)の範囲にある5濃度までの参照DNAの連続希釈を含む10個の標準曲線ウェルを含む列を含んだ。
全てのPCRは、そのPCRの各サイクル中に、励起し、蛍光分子からの発光を読み取るために備え付けられたサーマルサイクラーのABI Prism 7700 Sequence Detection System (AppliedBiosytems, Inc. , Foster City, CA, USA)で行った。次いで、ABIのSDSバージョン1.7ソフトウェアを用いて、各プレートについての標準曲線を作成し、各試料中のそのTおよびS量に対応する標準の希釈係数を決定した。
35ngのヒトDNAの存在下、そのテロメアPCR産物を約9サイクルのPCRから開始してリアルタイム定量的PCRにより検出できる。アガロースゲル上の電気泳動による25サイクルおよび臭化エチジウムでの染色後のその産物の分析は、テロメア特異的なプライマーの長さの総和に等しい約76塩基対(図1参照)から開始し、約400塩基対(図4)の産物までの産物のスメアを示す。そのPCRのコピー数は、そのPCRの第1のサイクルにおけるそのプライマーの結合に有用である部位数に比例する。ゲノムDNAの省略の結果、テロメアまたは単一コピー遺伝子プライマーのいずれについても25サイクル後に検出可能な増幅産物は生じなかった。
実施例2
相対的テロメア長の決定
平均テロメア制限断片(TRF)長をSlagboomら, Am. J. Hum. Genet.55:876-882 (1994)(ここに出典明示して本明細書の一部とみなす)により記載されたごとく決定した。約0.5ugの精製した全血DNAをHaeIII制限酵素で完全に消化した。次いで、消化した試料をDNAサイズ標準と混合し、アガロースゲル上で電気泳動により分離し、次いで、ナイロン膜に移した。その膜を32P末端標識オリゴヌクレオチド(TTAGGG)とハイブリダイズし、洗浄して非特異的に結合したプローブを除去し、1ないし5日間蛍光体プレートに曝露させ、そのプレートをPhosphorlmager (Molecular Dynamics,hic.)で走査した。次いで、テロメアプローブのブロットを取り去り、そのDNAサイズ標準のついての放射標識プローブとハイブリダイズし、洗浄し、蛍光体プレートに曝露し、次いでそのプローブを走査した。次いで、そのサイズ標準イメージおよびテロメアスメアイメージを重ねて、テロメアスメア内のサイズ間隔の位置を位置決定する。次いで、平均TRF長を平均TRF=(ΣOD)/(ΣOD/L)[式中、Dは間隔i中のバックグラウンドを超える合計放射能であって、Lは塩基対におけるiの平均の長さである]のように計算する。この全手順は、2回行い;すなわち、各個人で決定された2つの平均TRF長の値を2つの独立した実験から得た。
そのT/S値(テロメア−対−単一コピー遺伝子比)を測定するために、そのC−増幅試料の蓄積蛍光がバックグラウンド蛍光を超えるいくつかの標準偏差であるセット閾値を横切る分画サイクル数−をテロメア特異的な(T)プライマーおよび単一コピー遺伝子特異的な(S)プライマーで増幅した試料につき決定した。PCR産物量がそのPCRの各サイクル中にほぼ二倍となるので、そのT/S比は、約[2Ct(テロメア)/2Ct(単一コピー遺伝子)−1=2−ΔCtである。その平均ΔCは−9.05であった(図2参照)。すなわち、単一コピー遺伝子のPCRは、リアルタイムPCRにより測定された同等の蛍光シグナルを生成するためにテロメアのPCRの約9を超えるサイクルを必要とする。その標準偏差は、1.48%であった。
もう一つの試料のT/Sに対してある試料のT/Sである相対的T/S比は、2−(ΔCt1−ΔCt2)=2−ΔΔCtで表される。この式は、各試料の相対的なT/S比の計算を可能とする。21名の関連しない患者のDNA試料をリアルタイム定量的PCRにより増幅および定量した(実験2参照)。PCRから計算された相対的なT/S比の比較は、サザンハイブリダイゼーションにより決定された平均TRF長と良好に関連した(図3参照)。そのy切片は、約3.6kbpであり、それはほぼ、制限酵素認識部位とテロメア6量体リピートの最初との間のサブテロメア領域の平均長である(Hultdin, M. Nucleic Acids. Res. 26:3651-3656 (1998) )。さらに、相対的T/S比により測定された全血中に観察された平均テロメア長は、関連性がない年齢でかつ性別が一致した成人間で2.5レンジにわたり変化する。この範囲の可変性は、3.4kbpの平均サブテロメア長を報告された各平均TRF長から差し引くならば、年齢が一致した成人におけるTRF長の可変性の範囲に関する他の研究と良好に一致する(Hultdin, M. Nucleic Acids Res. 3651-3656 (1998);Vaziri, H.ら, Am. J. Hum. Genet.. 52: 661-667 (1993))。
図1は、ヒトテロメア反復ユニットを増幅するために用いた、オリゴヌクレオチドプライマー対、tel1およびtel2の配列を示す。テロメア反復配列に対するプライマーのハイブリダイゼーションスキームならびに相互のプライマーのハイブリダイゼーションを示す。そのtel−1プライマーは、セントロメアに向かって5’から3’に配向したテロメアDNAの鎖に沿ったいずれかの利用可能な相補的な31塩基対ストレッチにハイブリダイズできる。そのtel−2プライマーは、染色体の末端に向かって5’から3’に配向した鎖に沿ったいずれかの相補的な33塩基対ストレッチにハイブリダイズできる。各プライマーについて、ヌクレオチド残基を変更して、その変更した残基とプライマーがハイブリダイズする各反復ユニットの同一ヌクレオチド位置でのヌクレオチド残基との間でのミスマッチを生成する。かくして、tel1およびtel2について、第6塩基毎にミスマッチする。また、プライマー−二量体産物を限定するために、各プライマーの変更した残基は、そのプライマーが相互にハイブリダイズする場合、その他のプライマーの3’末端ヌクレオチド残基とミスマッチを生成する。加えて、そのプライマーの5’末端領域は、テロメアリピートと塩基対とならないように設計されている。これらの非相補的な5’末端領域配列は、PCR産物の3’末端がテロメア増幅産物の中央にてDNA合成を開始するのを防止する。そのテロメア特異的なプローブが同様のGC含量および故に、同様のTsを有するように設計する(実施例1参照)と、望ましくない増幅はさらに低減する。 図2は、相対的T/S比を測定するために用いた標準曲線を示し、ここに、そのT/S比は、テロメア(T)−対−単一コピー遺伝子(S)比である(実施例2参照)。8倍レンジにわたる5つのDNA濃度を連続希釈(希釈係数 約1.68)により生成され、マイクロタイタープレートウェルにアリコートし;ウェル当たりの最終量を12.64ngないし100ngの範囲とし、中央量をアッセイされるべき試料のそれにほぼマッチさせる。DNA試料のCは、蛍光シグナルの大きさのセット閾値を横切るのに十分な産物を蓄積するために、試料が付されなければならない分画数のPCRサイクルである。各アッセイされた試料のCtが標準曲線のCt’sの範囲内にある限りは、いずれの個々のまたはプールされたヒトDNA試料を用いても標準曲線を創製できる(O=単一コピー遺伝子36B4;Δ=テロメア)。 図3は、本明細書に記載されたプライマーおよび伝統的なサザンハイブリダイゼーション分析により決定された平均テロメア制限酵素断片(TRF)長を用いるリアルタイム定量的PCRにより決定された相対的T/S比の関連性を示す。その分析に用いたDNA試料は、21名の個人から採取された血液である。プロットされた全ての相対的なT/S比は、標準曲線を用いて決定された初期T/S比が全て、その試料で観察された最低のT/S比(0.69)まで正規化されるために≧1.0の値を有する。そのデータが最良にフィットする直線回帰についての式を示す。 図4は、アガロースゲル電気泳動により分離され、臭化エチジウム染色およびUV照明により視覚化された増幅産物を示す。25サイクルのPCRの後、増幅されたヒトテロメアDNAは、約76塩基対にて開始され、400塩基対付近のバックグラウンドまで徐々に薄くなる最高強度を持つスメアとして出現する(ヒトゲノムDNA)。また、既知数のヒトテロメア反復ユニット(TTAGGG)20を含有する標的核酸テンプレートをその増幅に用いる場合、約76塩基対から開始される産物のスメアを得る。ヒトゲノムDNAが省略される(すなわち、バッファー)か、またはE.coli.DNAと置換される場合、25PCRサイクルまで産物は検出しない。DNA長標準を示す(123塩基対ラダー)。

Claims (30)

  1. a)実質的に相補的な第1および第2の鎖を含む標的核酸を第1および第2のプライマーと接触させ、ここに、該第1のプライマーは該第1の鎖にハイブリダイズして、該第2のプライマーは該第2の鎖にハイブリダイズし、ここに、該ハイブリダイズしたプライマーはそれらの各々の鎖にハイブリダイズした場合にプライマー伸長でき、かつ、ここに、第1および第2のプライマーが相互にハイブリダイズする場合、該第1のプライマーの少なくとも一つのヌクレオチド残基を変更して、該変更した残基と該第2のプライマーの3’末端ヌクレオチド残基との間のミスマッチを生成し;次いで、
    b)ポリメラーゼ連鎖反応により標的核酸を増幅することを含むことを特徴とする標的核酸を増幅する方法。
  2. 第1および第2のプライマーが相互にハイブリダイズする場合、該第2のプライマーの少なくとも一つのヌクレオチド残基を変更して、該第2のプライマーの該変更した残基と該第1のプライマーの3’末端ヌクレオチド残基間のミスマッチを生成させることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 標的核酸の反復領域内の反復ユニットを増幅する方法であって、
    a)実質的に相補的な第1および第2の鎖を含む標的核酸を第1および第2のプライマーと接触させ、ここに、該第1のプライマーは該第1の鎖の少なくとも一つの反復ユニットにハイブリダイズして、該第2のプライマーは該第2の少なくとも一つの反復ユニット鎖にハイブリダイズし、ここに、該ハイブリダイズしたプライマーはそれらの各々の鎖にハイブリダイズした場合にプライマー伸長でき、かつ、ここに、該第1のプライマーの少なくとも一つのヌクレオチド残基を変更して、該変更した残基と該第1の鎖の少なくとも一つの反復ユニットのヌクレオチド残基との間にミスマッチを生成し、ここに、該変更した残基は、第1および第2のプライマーが相互にハイブリダイズする場合に、該第2のプライマーの3’末端ヌクレオチド残基とミスマッチも生成し;次いで、
    b)ポリメラーゼ連鎖反応により標的核酸を増幅することを含むことを特徴とする該方法。
  4. 該第2のプライマーの少なくとも1つのヌクレオチド残基を変更して、該第2のプライマーの該変更した残基と該第2の鎖の少なくとも1つの反復ユニットのヌクレオチド残基との間のミスマッチを生成し、ここに、第1および第2のプライマーが相互にハイブリダイズする場合、該第2のプライマーの該変更した残基は該第1のプライマーの3’末端ヌクレオチドとミスマッチも生成することを含むことを特徴とする請求項3記載の方法。
  5. 標的核酸の反復領域内の反復ユニットを増幅する方法であって、
    a)実質的に相補的な第1および第2の鎖を含む標的核酸を第1および第2のプライマーと接触させ、ここに、該第1のプライマーは該第1の鎖の1を超える反復ユニットにハイブリダイズして、該第2のプライマーは該第2の鎖の1を超える反復ユニットにハイブリダイズし、ここに、該ハイブリダイズしたプライマーはそれらの各々の鎖にハイブリダイズした場合にプライマー伸長でき、かつ、ここに、該第1のプライマーのヌクレオチド残基を変更して、該変更した残基と該第1の鎖の各反復ユニットの同一ヌクレオチド位置でのヌクレオチド残基との間のミスマッチを生成し、ここに、該変更した残基は、第1および第2のプライマーが相互にハイブリダイズする場合に、該第2のプライマーの3’末端ヌクレオチド残基とミスマッチも生成し;次いで、
    b)ポリメラーゼ連鎖反応により標的核酸を増幅することを含むことを特徴とする該方法。
  6. 該第2のプライマーのヌクレオチド残基を変更して、該第2のプライマーの該変更した残基と該第2の鎖の各々の反復ユニットの同一ヌクレオチド位置でのヌクレオチド残基との間のミスマッチを生成し、ここに、該第2のプライマーの該変更した残基は、第1および第2のプライマーが相互にハイブリダイズする場合、該第1のプライマーの3’末端ヌクレオチドとミスマッチも生成することを含むことを特徴とする請求項5記載の方法。
  7. 該第1および第2のプライマーが、該反復ユニットにハイブリダイズしない5’末端配列をさらに含むことを特徴とする請求項3、4、5または6のいずれか1記載の方法。
  8. 該ミスマッチが、該反復ユニットの隣接するヌクレオチド位置にあることを特徴とする請求項6記載の方法。
  9. 該ミスマッチが、該反復ユニットの隣接しないヌクレオチド位置にあることを特徴とする請求項6記載の方法。
  10. 該反復ユニットが6ヌクレオチドリピートを含むことを特徴とする請求項3、4、5または6のいずれか1記載の方法。
  11. 該反復ユニットが5ヌクレオチドリピートを含むことを特徴とする請求項3、4、5または6のいずれか1記載の方法。
  12. 該反復ユニットが4ヌクレオチドリピートを含むことを特徴とする請求項3、4、5または6のいずれか1記載の方法。
  13. 該反復ユニットがテロメア反復ユニットを含むことを特徴とする請求項4または6記載の方法。
  14. 該第1のプライマーが配列番号:1よりなり、かつ該第2のプライマーが配列番号:2よりなることを特徴とする請求項13記載の方法。
  15. 該第1のプライマーが配列番号:8よりなり、かつ該第2のプライマーが配列番号:9よりなることを特徴とする請求項13記載の方法。
  16. さらに増幅産物の量(T)を測定することを含む、請求項3、4、5または6のいずれか1記載の標的核酸の反復領域内の反復ユニット数を決定する方法。
  17. 該測定が、リアルタイム定量的PCRによることを特徴とする請求項16記載の方法。
  18. さらに、a)既知のコピー数(S)の標的核酸を増幅し;次いで
    b)T/S比を測定して、反復ユニットコピー数を決定する
    ことを含むことを特徴とする請求項16記載の方法。
  19. 癌を診断するための請求項18記載の方法。
  20. 細胞老化を診断するための請求項18記載の方法。
  21. 第1および第2のプライマーを含み、ここに、該第1のプライマーは該第1の鎖にハイブリダイズして、該第2のプライマーは該第2の鎖にハイブリダイズし、ここに、該プライマーは、それらの各々の鎖にハイブリダイズした場合にプライマー伸長でき、かつ、ここに、第1および第2のプライマーが相互にハイブリダイズする場合、該第1のプライマーの少なくとも一つのヌクレオチド残基を変更して、該変更した残基と該第2のプライマーの3’末端ヌクレオチド残基との間のミスマッチを生成する、実質的に相補的な第1および第2の標的鎖を含む標的核酸を増幅するための組成物。
  22. 第1および第2のプライマーが相互にハイブリダイズする場合、該第2のプライマーの少なくとも一つのヌクレオチド残基を変更して、該第2のプライマーの該変更した残基と該第1のプライマーの3’末端ヌクレオチド残基間のミスマッチを生成させる請求項21記載の組成物。
  23. 第1および第2のプライマーを含み、ここに、該第1のプライマーは該第1の鎖の少なくとも一つの反復ユニットにハイブリダイズして、該第2のプライマーは該第2の少なくとも一つの反復ユニット鎖にハイブリダイズし、ここに、該プライマーはそれらの各々の鎖にハイブリダイズした場合にプライマー伸長でき、かつ、ここに、該第1のプライマーの少なくとも一つのヌクレオチド残基を変更して、該変更した残基と該第1の鎖の少なくとも一つの反復ユニットとの間のミスマッチを生成し、ここに、該変更した残基は、第1および第2のプライマーが相互にハイブリダイズする場合、該第2のプライマーの3’末端ヌクレオチド残基とミスマッチも生成する、実質的に相補的な第1および第2の標的鎖を含む標的核酸の反復領域内の反復ユニットを増幅するための組成物。
  24. 該第2のプライマーの少なくとも1つのヌクレオチド残基を変更して、該第2のプライマーの該変更した残基と該第2の鎖の少なくとも1つの反復ユニットのヌクレオチド残基との間のミスマッチを生成し、ここに、第1および第2のプライマーが相互にハイブリダイズする場合、該第2のプライマーの該変更した残基は該第1のプライマーの3’末端ヌクレオチドとミスマッチも生成する、請求項23記載の反復領域内の反復ユニットを増幅するための組成物。
  25. 第1および第2のプライマーを含み、ここに、該第1のプライマーは該第1の鎖の反復ユニットにハイブリダイズして、該第2のプライマーは該第2の鎖の反復ユニットにハイブリダイズし、ここに、該プライマーはそれらの各々の鎖にハイブリダイズした場合にプライマー伸長でき、かつ、ここに、該第1のプライマーのヌクレオチド残基を変更して、該変更した残基と該第1の鎖の各反復ユニットの同一ヌクレオチド位置でのヌクレオチド残基との間のミスマッチを生成し、ここに、該変更した残基は、第1および第2のプライマーが相互にハイブリダイズする場合、該第2のプライマーの3’末端ヌクレオチド残基とミスマッチも生成する、実質的に相補的な第1および第2の標的鎖を含む標的核酸の反復領域内の反復ユニットを増幅するための組成物。
  26. 該第2のプライマーのヌクレオチド残基を変更して、該第2のプライマーの該変更した残基と該第2の鎖の各々の反復ユニットの同一ヌクレオチド位置でのヌクレオチド残基との間のミスマッチを生成し、ここに、該第2のプライマーの該変更した残基は、第1および第2のプライマーが相互にハイブリダイズする場合、該第1のプライマーの3’末端ヌクレオチドとミスマッチも生成する、請求項25記載の反復領域内の反復ユニットを増幅するための組成物。
  27. 該第1および第2のプライマーが、該反復ユニットにハイブリダイズしない5’末端配列をさらに含む請求項21、22、23、24、25または26のいずれか1記載の組成物。
  28. 該反復ユニットがテロメア反復ユニットを含む請求項24または26記載の反復領域内の反復ユニットを増幅させるための組成物。
  29. 該第1のプライマーが配列番号:1よりなり、かつ該第2のプライマーが配列番号:2よりなる請求項28記載の該テロメア反復ユニットを増幅させるための組成物。
  30. 該第1のプライマーが配列番号:8よりなり、かつ該第2のプライマーが配列番号:9よりなる請求項28記載の該テロメア反復ユニットを増幅させるための組成物。
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