JP2005514701A - インスタントメッセージングシステム - Google Patents

Abstract

現在の会話相手についての情報をユーザ（１６）に提示し、異なる参加者からの複数のメッセージの処理を管理する手段を提供するインスタントメッセージングシステム（１０）が開示される。各会話相手について、優先度の階層がユーザ（１６）によって確立され、設定される。優先度が高い会話相手からのメッセージは、優先度がより低い会話相手からのメッセージより前に配信され、表示される（２６）。ビジネスの状況では、メッセージ送信者（１６）の性質または属性に基づいて、メッセージを特定の個人（１８）に送付するか、特定の優先度で送付することができる。

Description

本発明は、インターネットを利用した通信システムに関し、より詳細には、複数の会話についてのメッセージの処理に関する情報およびコントロールをユーザに提供するインスタントメッセージングシステムに関する。

本願は、２００１年１２月２８日に出願された仮出願番号６０／３４４，１９７の優先権を主張する。同特許出願は参照により本明細書に組み込まれる。
インスタントメッセージングは、情報を他者および／または顧客に転送し、中継するための効果的な手段として個人およびビジネスを問わず用いられる、強力で一般的なコミュニケーションツールとなっている。インスタントメッセージングでは、グループ間あるいは２者間の会話を穏当なほぼリアルタイムで行うことができる。現在利用可能なインスタントメッセージングシステムは特定のハードウェアの使用に依存しておらず、参加者は、各自が使用する特定のタイプのデバイスやコンピュータハードウェアを考慮せずにインスタントメッセージングを通じて通信することができる。

インスタントメッセージングシステムでは、参加者が同時に複数の会話に参加することができる。一人が同時に異なる相手と５つあるいはそれ以上の個別の会話に参加するのは珍しいことではない。しかし、特定の会話相手についての詳細、あるいは現時点までの会話の履歴についての詳細を忘れてしまいやすいことから、複数の会話を管理し続けることは難しい。また、しばしば１つまたは複数の会話が他の会話よりも重要になることがあるが、現在のインスタントメッセージングシステムでは、メッセージは配信される順序でユーザのデスクトップに到着し、「より重要性が低い」会話相手からの数個あるいは多数のメッセージが、必要とされる会話相手からのメッセージより前に到着する場合がある。特定の相手とのメッセージスレッドの経過を継続的に追うことは難しい場合があり、メッセージをうっかり見逃す、あるいは無視してしまう可能性がある。

したがって、本発明の目的は、メッセージの送信時に受信者についての情報をメッセージの送信者に提示するインスタントメッセージングシステムを提供することである。
本発明のさらなる目的は、ユーザがアクティブな会話相手の優先度を設定することが可能なインスタントメッセージングシステムを提供することである。他の会話相手よりも高い優先度が設定された会話相手からのメッセージは、優先度がより低い会話相手からのメッセージが配信される前にユーザに配信され、表示される。

本発明のさらなる目的は、送信者の属性に基づいてメッセージをルーティングし、送信者の優先度を設定することが可能なインスタントメッセージングシステムを提供することである。

本発明のさらなる目的は、会話相手についてのデータをローカルに記憶する、中央に記憶する、または分散ストレージシステムに記憶することが可能なインスタントメッセージングシステムを提供することである。

これらおよびその他の目的は、図面および実施形態の説明から明らかになろう。

図１に、サーバ１２を含むインスタントメッセージングシステム１０を図示し、サーバ１２は、インスタントメッセージの管理以外に複数のタスクを行うネットワークサーバの一部として形成することができる。サーバ１２のインスタントメッセージング機能は、２人以上の個々のユーザが、ほぼリアルタイムで相互にインスタントメッセージを送信することを可能にする。図には、サーバ１２は、図１で要素１４として識別されるインターネットを通信リンクとして利用するものと示している。図１には例示的に個々のユーザ１６および１８を示すが、インスタントメッセージングシステム１０には任意の時に多数のユーザを関連付けられることが理解されよう。一人のユーザ１６は、プロセッサ２２およびメモリ２４を内蔵したコンピュータ２０を備え、メモリ２４は、ハードディスクメモリ、ＲＡＭ、あるいはソリッドステートメモリなど１つまたは複数のタイプのコンピュータメモリからなることができる。ユーザ１６はディスプレイ２６も備える。図示するように、一人のユーザ１８は、コンピュータ２０で使用されるようなプロセッサ３０およびメモリ３２を有するコンピュータ２８と、ディスプレイ３４を備える。ユーザ１６は、通信手段３６を経由してインターネットを介して通信し、通信手段３６は、例えばケーブルモデムや電話モデムなどの任意タイプの通信機器である。同様に、ユーザ１８も通信手段３８を使用してインターネットを通じて通信し、通信手段３８も各種の異なる通信機器でよい。インスタントメッセージングシステムは、個々のユーザによって用いられるハードウェアまたはソフトウェアのタイプに関係なく動作するので、コンピュータ２０および２８のオペレーティングシステムは同じである必要はない。

図１では、サーバ１２が本発明のインスタントメッセージングシステムを管理しているが、ピアツーピア型のインスタントメッセージングシステムも利用することができ、本発明は、ピアツーピア型のシステムおよびサーバを利用したインスタントメッセージングシステムに等しく適用することができる。サーバ１２は、プロセッサ４０と、メモリ４２と、ファイアウォール４６を通じて動作する通信機器４４とを含む。サーバ１２は、インスタントメッセージングシステムの管理に関係のない他の構成要素および要素も含むことができる。

作動中、ユーザ１６は、インスタントメッセージングシステムに「ログオン」するためにサーバ１２と通信する。サーバ１２は以前に許可されたユーザとしてユーザ１６を認証するか、またはユーザ１６は、システム１０のインスタントメッセージング機能を利用する目的で新規のアカウントを開始することができる。説明のために、ユーザ１６がログオンした時に、ユーザ１８が以前にインスタントメッセージングシステムを利用していたとする。サーバ１２は、システムの使用を許可されたユーザの数と識別、ならびに現在ログオンしているユーザの識別に関連する情報をインスタントメッセージングシステムにログオンした各ユーザに提供することができる。

インスタントメッセージングシステム１０の動作は以下のように説明することができる。インスタントメッセージングシステムにログオンすると、ユーザ１８も現在ログオンしていることがユーザ１６に通知される。したがって、ユーザ１６は、インスタントメッセージを作成し、ユーザ１８に送信することにする。本発明の一態様によれば、ユーザ１６がユーザ１８への送信メッセージを開始すると、ユーザ１８についての情報がユーザ１６のディスプレイ２６に表示される。この情報は例えば、名前、住所、電話番号、電子メールアドレス、メモ、会話のログ、取引情報、あるいはユーザ１６にとって有用な、または要求されるユーザ１８についての他タイプの情報を含むことができる。この情報は、個々のユーザ１６のコンピュータ２０のメモリ２４に記憶しても、中央でサーバ１２のメモリ４２に格納しておき、ユーザ１６がユーザ１８にメッセージを送信したとサーバ１２が認識した時にユーザ１６に送信しても、または何らかの他の場所に格納してもよい。同様にユーザ１８がユーザ１６にメッセージを送信する際には、ユーザ１６に関する情報がユーザ１８のディスプレイ３４に表示される。ユーザ１６に関してユーザ１８に提示される情報のタイプは、ユーザ１８に関してユーザ１６に提示される情報のタイプと同じであっても、異なってもよい。上記のように、この情報は、各ユーザの選択と要望に従って各ユーザによって独自に決定され、通例はその情報を作成または指定するユーザによって機密に保たれるが、必要な場合は他のユーザと共有してもよい。したがって、本発明は、インスタントメッセージングシステムのユーザが、通信する相手の各ユーザに関連する情報に易にアクセスできるようにする。１人のユーザが１０人以上の他のユーザと同時に通信することは珍しいことではなく、本発明は、各ユーザが同時に行われる複数のインスタントメッセージの会話を効率的に管理するのを支援するために、各ユーザが他のユーザについての関連情報を常に把握するのを助ける。

図２に、本発明の別の態様によるインスタントメッセージングシステム４８を示す。メッセージングシステム４８は簡略化した形態で図示しているが、個々のユーザによって利用されるコンピュータなどのシステム４８の構成要素は、メッセージングシステム４８の機能を完全に用いるのに必要なすべての必須要素を含んでいることは理解されよう。

図２の例では、メッセージングシステム４８は、インターネット（要素５２として図示する）を介して通信する中央サーバ５０を備える。図では、個々のユーザ５４、５６、５８、６０、および６２が例示的にメッセージングシステム４８に関連付けられているが、メッセージングシステム４８は多数のユーザにサービスできることが理解されよう。ユーザ５４、５６、５８、５０、および６２は、指定された、しばしば仲間リスト（ｂｕｄｄｙ ｌｉｓｔ）と称される関連付けられたユーザのリストの一部であるか、またはチャットルームなどのグループでの会話に参加している。

説明のために、各ユーザ５４、５６、５８、６０、および６２がこのグループ中の他の各ユーザとインスタントメッセージの会話を行っているとする。本発明の一態様によれば、会話マネジャまたはキューイングシステムにより、各ユーザは、自身のインスタントメッセージンググループの他の各ユーザに優先度を指定することができる。個々のユーザは、同時に他のグループまたは仲間リストのユーザとの会話に参加することもできる。会話のセッション中に、各ユーザが利用できるメッセージキューのステータス表示が進行中または保留中のアクティブな会話を表示する。ユーザが特定の会話を選択すると、相手のユーザあるいは会話相手についての情報とともに会話のログまたは履歴が表示される。これにより、特に一度に所与のユーザと数個あるいは多数の会話が進行している場合に、ユーザは、その相手との会話の履歴を容易に思い出すことができ、より容易に会話を再開し、続行することができる。メッセージが送信されると、ユーザはその会話に留まるか、または別の会話に切り替えることを選択することができる。他のユーザに指定または割り振られた優先度が、その優先度を指定するユーザにより会話がどのように選択または切り替えられるかを決定する。例えば、ユーザ５４は、ユーザ５６に高い優先度（図２でＨと表す）、ユーザ５８および６０に中程度の優先度（図２のＭ）、ユーザ６２には低い優先度（図２のＬ）を割り当てることができる。ユーザ５６、５８、６０、および６２は、ユーザ５４がそれらのユーザ５６、５８、６０および６２に割り当てる優先度と比較して同じ優先度または異なる優先度を、ユーザ５４に割り当ててもよい。この例では３段階の優先度を記載したが、メッセージングシステム４８は、任意数の優先度で設計され、動作できることは理解されよう。各ユーザに割り当てられた優先度により、任意の時にユーザ５４に関してどの会話がアクティブになるかが決まる。例えば、ユーザ５６からのメッセージがサーバ５０を通じてユーザ５４にルーティングされる際、ユーザ５４によりユーザ５６に高い優先度が割り当てられていることにより、ユーザ５４とユーザ５６間の会話がユーザ５４のディスプレイでアクティブになる。ユーザ５６からメッセージが到着し続ける限り、その特定の会話がアクティブな状態を保ち、他の会話は非アクティブのままになり、他のユーザからのメッセージは、ユーザ５４には表示されないが、メッセージキューに留まる。ユーザ５４とユーザ５６の会話が途切れると、中程度の優先度の指定を有するユーザからの会話およびそれに関連付けられたメッセージがアクティブになり、表示される。ユーザ５６からのメッセージが到着した場合は、ユーザ５６に割り当てられたより高い優先度に基づいて会話が切り替わる。優先度が等しいメッセージは、先入れ先出し（ＦＩＦＯ）方式で配信またはサービスされる。

優先度が高い複数の会話があり、それらの会話が非常に活発である場合には、低優先度の会話とそれに関連付けられたメッセージがメッセージキューに留まり、サービスされない可能性がある。本発明のメッセージングシステム４８は、ユーザがメッセージキューの猶予制限またはキューの期限時間を設定することを可能にする。これにより、サービスまたは配信されないまま猶予時間を過ぎた低優先度メッセージの優先度がメッセージキュー内で高められる。しかし、猶予の制限の設定は必須ではなく、他の優先度がより高い会話が継続している限り一部の会話がアクティブにならない可能性がある。

図３に、個人ユーザではなく組織またはエンティティ（ｅｎｔｉｔｉｅｓ）によって利用できる本発明のインスタントメッセージングシステム６４を示す。そのような組織は、例えば技術的な支援あるいは何らかの他の形のサービスを提供することができる。図３に、インターネット（要素６８と表す）を通じて個々のユーザ７０および７２と通信するサーバ６６を示す。また、メッセージングシステム６４の一部として通信ルータ７４を示し、この通信ルータ７４は、組織７６によって使用され、図では組織７６内のユーザにリンクされている。

メッセージングシステム６４の動作の例証的な例は以下の通りである。この例では、組織またはエンティティ７６は、より大きな組織内の技術サービス部門として例示的に説明する。個々のユーザ７０がエンティティ７６にメッセージを送信することによりエンティティまたは組織７６との会話を開始すると、通信ルータ７４がメッセージを受信し、そのメッセージを図３でユーザ７８および８０として示すサービス技術者に配信する。本発明の一態様によれば、一人の技術者から別の技術者に会話を転送して、会話の負荷を分散することもできる。会話の履歴と会話相手についての情報も転送され、転送された会話を受け取る技術者は、その会話ですでに交わされている（ｔｒａｎｓｐｉｒｅ）内容について容易に把握することができる。本発明の別の態様によれば、ユーザ７０および７２などの個々のユーザには通信ルータ７４により異なる優先度を割り当てることができる。例えば、ユーザ７２がユーザ７０よりも高いレベルの技術的支援を受けるための代価を支払っている場合は、ユーザ７２からのメッセージは、エンティティ７６のメッセージキューでユーザ７０からのメッセージよりも高い位置を占め、ユーザ７２からのメッセージは、ユーザ７０よりも迅速に処理される。通信ルータ７４は、ユーザの優先度設定に基づいて、またはメッセージの送信元ユーザについての情報に基づいて、特定の技術者にメッセージを送付することもできる。ここでも、例えば、技術者７８が、ユーザが抱える疑問あるいは問題が関連する領域に特別な専門的知識を有するとする。したがって、通信ルータは、技術者７８の専門的知識を必要とするユーザからのメッセージは技術者７８に送付する。別の例として、技術者８０を、技術的支援を受けるための代価を支払ったユーザにサービスする技術者に指定することができ、それらのユーザは、エンティティ７６に連絡した際に迅速で効率的な支援を受ける。

先に説明した優先度設定、ユーザ情報、会話のログなどのメッセージングシステムのデータは、個々のユーザの元にローカルに記憶しても、中央サーバに記憶しても、分散データストレージシステムに記憶してもよい。任意の利用可能なデータ記憶技術を使用してよい。情報をローカルで記憶しない場合、ユーザは任意のコンピュータを使用してメッセージングシステムにログインし、以前に作成したユーザ情報と優先度設定をなお利用することができ、それらの情報を再度作成せずに済む。

本発明を図面に示し、前述の説明で詳細に説明したが、それらの図示と説明は例示的な性質であり、制限的なものと見なすべきでないことを理解されたい。好ましい実施形態のみを図示し、説明しており、当業者にとって自明な、あるいは着想しうるすべての変更と修正は保護されることが理解されよう。

本発明によるインスタントメッセージングシステムのブロック図である。 本発明の別の態様によるインスタントメッセージングシステムのブロック図である。 本発明のさらに別の態様によるインスタントメッセージングシステムのブロック図である。

Claims (4)

1. 第２の参加者にメッセージを送信する、第１の参加者に関連付けられた手段と、
   前記第２の参加者の識別に応答して前記第２の参加者に関連する情報にアクセスする手段と、
   前記第２の参加者に関する前記情報を表示する、前記第１の参加者に関連付けられたディスプレイと
   を備えるインスタントメッセージングシステム。
2. 複数の受信者にメッセージを送信する、第１の参加者に関連付けられた手段と、
   前記受信者の識別に応答して前記受信者に関連する情報にアクセスする手段と、
   前記受信者にメッセージが送信される時に前記受信者の特定の一人に関する情報を表示する、前記第１の参加者に関連付けられたディスプレイと
   を備えるインスタントメッセージングシステム。
3. 複数の第２の手段からメッセージを受信する第１の手段と、
   各前記第２の手段に優先度を割り当てる、前記第１の手段に関連付けられた優先度設定手段と、
   各前記第２の手段から受信したメッセージを前記優先度に従って編成する手段と
   を備えるインスタントメッセージングシステム。
4. 受信されたメッセージの送信者に関連付けられた少なくとも１つの属性を判定する手段と、
   前記属性に基づいて前記受信されたメッセージに優先度を割り当てる手段と、
   前記優先度に応じて前記メッセージを受信者に誘導する手段と
   を備えるインスタントメッセージングシステム。
   
   

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