JP2005514602A5 - - Google Patents

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ガスタービン・エンジンの振動監視システム
関連出願への相互参照
この出願は、2001年11月16日に出願され、「ガスタービン・エンジンの振動監視システム」と題する米国仮特許出願番号第60/332,892号による利益を享受する。この出願は全体として参照により本明細書に取り入れられる。
政府の権利の陳述
米国政府は、この発明の支払済みの実施権と、特許権者に対して米国陸軍部門により決定されたDAAH10−99−2−0005条項に規定される。正当な条件に基づいて他者に実施権を許諾することを要求する、限定された状況の下で権利とを所有する。
発明の背景
1.発明の分野
開示主題は、航空機ガスタービン・エンジンに使用する制御システムに関し、さらに具体的には、診断部と予測部を有するリアルタイム振動監視システムを備えた制御システムに関する。
2.関連技術の背景
ガスタービン・エンジンは、シャフト、軸受及びギヤのような同心に取り付ける回転部材を備え、各回転部材が少しずつ異なる既知の回転数で回転する。ジェット航空機エンジンのような重量のある回転部材を有する機械類はシャフト、軸受及び/またはギヤの故障を経験することがある。さらに、これらの回転部材は、平衡状態を保てない、許容される仕様をかなり超えて軸受とエンジン・ハウジングに負荷を負わせることがある。これらの問題は、種々の原因による結果であり、製造上の欠陥、設計上の欠陥、摩耗、使用上のミス、偶発的な損傷等の原因による。飛行中の航空機の場合、これらのエンジン構成部材の故障はエンジン損失の増大のみならず機体と乗員の破滅的な損害をもたらす可能性がある。
ジェット・エンジン下位構成部材の回転により引き起される、振動振幅と振動パターンは、下位構成部材の劣化と信頼性低下を示す可能性がある。振動検出は、運転中のエンジンの監視に用いる極めて貴重な安全ツールであるのみならず、エンジンの計画的整備手順に組み込まれてきた。これまでに様々な技術がエンジン下位構成部材の振動振幅と振動パターンを検出し、解析する技術としに出現している。例えば、カパディアら(Kapadia et
al)の米国特許第4,488,240号明細書はガスタービン・エンジンの振動監視システムを開示し、このシステムはデータ・プロセッサで制御される非反復デジタル・フィルタ・ネットワークを備える。デジタル技術が回転部材の回転数の整数倍の頻度でタコメータ信号とサンプリング信号を処理するために使用される。このデジタル・フィルタ・ネットワークの出力は、表示装置を動作させるのに使用される信号である。
カパディアらの特許明細書に開示されるシステムは、例えば、マイクロ・プロサッサ、マルチプレクサ、アナログ信号調節回路、アナログ・デジタル・コンバータ、デジタル・フィルタ、出力処理用デジタル・アナログ・コンバータ及び種々のメモリ・チップのような種々のハードウェアと回路を備える。
典型的には、振動解析システムは、エンジンに設置された一般的な振動センサに接続される解析モジュールからなる。さらに、この解析モジュールは、比較と解析を行うためにエンジン特性データにアクセスする必要がある。この解析モジュールは、エンジン運転中、振動を監視するために航空機内に統合的に設置される。解析モジュールは、エンジン・ハウジング内に設置されても、航空機内のいずれか別のところに置かれてもよい。解析モジュールの位置の設計で配慮すべきことは最適サンプリング条件とスペースの制約である。
従来技術の振動監視システムの欠点は、これが保存されたエンジン特性データに対して様々なシャフト、軸受及びギヤについて測定された振動振幅をリアルタイムで比較できる診断要素を含まないことである。加えて、従来技術のシステムは、回転部材が故障するまでの残り時間について回転部材の測定された振動レベルと記憶されたエンジン特性データに基づいて予測するという、予測の機能を備えていない。
それ故、診断および予測の要素を有すると共に、多数のエンジン回転部材の振動振幅について測定した変化をリアルタイムで評価することができる振動監視システムを備えた管理システムに対する必要性が存在する。
発明の概要
本出願の開示は、リアルタイムの診断と予測とを行う構成要素を備えたガスタービン・エンジンに使用する振動監視システムに関する。本明細書に開示される振動監視システムはエンジン構成部材の安定度を決めるために、診断と予測の双方に役立つ形態で、エンジンから振動データを取得すると共に、高等アルゴリズムで得られたデータを処理するシステムについての1つの可能な機器構成を示している。本出願が属する当業者は、本明細書に開示されたシステムが回転部材を備えた機械類のみならず、他の種類の機構にも使用することができることに容易に気付くであろう。
本開示は、回転部材と関係した振動レベルを監視すると共にそれに対する警報設定を確定する方法に向けられている。この方法は、1組の基準化された振幅データ点を規定するために、運転パラメータと回転部材の対応する1組の振動振幅とを測定すること、回転部材の確定された振幅限界に基づいて測定された1組の振動振幅を基準化することを含む。この確定された振幅限界は、回転部材の測定された運転パラメータの関数である。好ましい実施例では、測定される運転パラメータは回転部材の回転数である。これに代わるものでは、測定運転パラメータは回転部材の回転トルクである。
本発明方法は、さらに、パラメータを基にしたデータ・ブロックの中に1組の基準化された振動振幅データ点を記憶することを含み、各データ・ブロックは運転パラメータの予め決められた範囲よりも領域を拡大している。各データ・ブロックについて確定された振幅限界に達するまでの残りの時間期間がデータ・ブロックに記憶された基準化された振幅データ点の変化に基づいて算定される。各データ・ブロックについて確定された振幅限界に達するまでの残りの時間期間に基づいて警報設定値が確定される。
好ましい実施例では、本発明方法は、さらに、対応する1組の振動振幅を測定するよりも前に、予め決められたデータ収集期間にわたって回転部材の測定された運転パラメータがほぼ一定(即ち、定常状態)であることを確保することを含む。現状況下では、対応する1組の振動振幅を測定する過程は、回転部材の測定された振動加速度を高速フーリエ変換を用いて調節することを含むことが想定される。当業者は、時間から周波数領域へデータを変換する別の変換方法が使用できることに容易に気付くであろう。
好ましくは、本明細書に開示される方法はさらに、測定された振動振幅の少なくとも1つが確定された振幅限界を超えた場合、警報設定値に基づいてオペレータに警報信号を与える過程を含む。
代表的実施例では、1組の基準化された振幅データ点が回転部材の定格速度の約3%の範囲よりも領域を拡大している、パラメータを基にしたデータ・ブロックに記憶され、データ・ブロックは定格速度の約1%の間隔を有する。さらに、1組の基準化された振幅データ点が回転部材の定格トルクの約10%の範囲よりも領域を拡大している、パラメータを基にしたデータ・ブロックに記憶され、データ・ブロックは定格トルクの約5%の間隔を有する。
好ましくは、各パラメータを基にしたデータ・ブロックに記憶された基準化された1組の振幅データ点は確定された振幅限界に達するまでの残り時間を算定するように挿入される。
本開示は、また、複数の回転部材に関係した振動振幅を監視し、各回転部材に警報設定を確定する方法に向けられる。この方法は、運転期間中、運転パラメータと複数の回転部材の各々について対応する1組の振動振幅とを測定することを含む。監視される1個の回転部材は複数の回転部材から選択され、対応する1組の振動振幅が複数の回転部材のうち、選択されない回転部材に関係した振動振幅を除くように調節され、残りの1組の振動振幅を作成する。
残りの1組の振動振幅が1組の基準化された振幅データ点を作成するために、選択された回転部材の確定された振幅限界に基づいて基準化される。確定された振幅限界は選択された回転部材の測定された運転パラメータの関数である。各回転部材の1組の基準化された振幅データ点が関係付けた複数組のパラメータを基にしたデータ・ブロックの中に保存され、各データ・ブロックは測定された運転メータの予め決められた範囲よりも領域を拡大している。
さらに、本方法は、各データ・ブロックについて運転期間を通じて複数組のパラメータを基にしたデータ・ブロックに記憶された基準化された振幅データ点の変化に基づいて確定された振幅限界に達するまでの残り時間期間を算定する過程を含む。次に、選択された回転部材の警報設定は、各データ・ブロックの確定された振幅限界に達するまでの残りの確定された時間期間に基づいて確定される。本方法は、それぞれの回転部材に対する警報設定が確定されるまで、複数の回転部材の各々に対して繰り返される。
本開示は、また、複数の回転部材に関係した振動レベルを監視し、各回転部材に警報設定を確定するシステムに向けられる。このシステムは運転期間中、複数の回転部材の各々について運転パラメータと、対応する1組の振動振幅とを測定する機構を備える。このシステムは、さらに、複数の回転部材から監視される1個の回転部材を選択する機構と、複数の回転部材のうち選択されない回転部材と一致する振動振幅を除き、これにより、残りの1組の振動振幅を作成するように、複数の回転部材から監視される回転部材と1組の振動振幅を調節する装置とを備える。選択される回転部材は、例えば、エンジンのシャフト、軸受、またはギヤである。
さらに、本システムは、1組の基準化された振幅データ点を作成するために、選択された回転部材の確定された振幅限界に基づいて残りの1組の振動振幅を基準化する機構を備える。ここで、確定された振幅限界は選択された回転部材の測定された運転パラメータの関数である。
代表的な実施例では、回転部材の、1組の基準化された振幅データ点を関係付けた複数組のパラメータを基にしたデータ・ブロックの中に記憶する機構を備える。さらに、本システムは、各データ・ブロックについて、運転期間を通じてデータ・ブロックに記憶された基準化された振幅データ点の変化に基づいて確定された振幅限界に達するまでの残りの時間期間を算定する装置と、各データ・ブロックについて確定された振幅限界に達するまでの残りの算定された時間期間に基づいて選択された回転部材の警報設定を確定する機構とを備える。
好ましい実施例では、運転期間中、複数の回転部材の1組の振動振幅を測定する機構は少なくとも1個の振動センサを備える。代表的実施例では、少なくも1個のセンサは、複数の回転部材の1個の回転数を検出し、速度信号を送信する速度センサである。
対応する1組の振動振幅を測定する機構は、高速フーリエ変換を用いて各回転部材の測定された振動加速度を調節する手段を備えることができると想定される。
好ましくは、測定された運転パラメータは選択された回転部材の回転数である。これに代わるものでは、測定された運転パラメータは選択された回転部材の回転トルクである。
代表的なシステムでは、小型の加速度計が振動レベルまたは振幅を感知するために使用され、これらのセンサの性能特性がフィルタ回路と、電子回路と共生的な形態で動作するように、具体的に定められ、選択される。これに加えて加速度計の性能と合わせるために、特殊な信号処理またはフィルタ処理/調節方法が設計される。この処理は、従来のフィルタ処理方法を用いて類似したセンサで通常得られる周波数よりも加速度計の周波数範囲を広くすることができる。特殊なフィルタの組み合わせが帯域幅の減少を伴わずにアンチ・エイリアシング・フィルタによる処理方法を提供するために使用される。
本明細書に開示される方法とシステムにおいては、振幅の傾向推移が増幅する振動レベルを特定の周波数と特定の運転条件で追跡するために使用される。警戒レベルと警報レベルとは運行に携わる乗員に問題または差し迫っている問題について通報するときのしきい値を与えるために使用される。振動振幅は振動振幅を警報レベルで除することにより基準化され、その結果得られるデータが速度と運転条件との関数として特殊な記録手段に保存される。さらに、個別の回転部材に狙いを定めた診断と予測を展開するときに使用する、関係のある波形を特別に抽出できるように、速度と同期して振動振幅を記録する方法が採用される。
高周波数の構造共鳴から故障または摩耗に関係した軸受音波を抽出するために、特殊な技術が使用される。高周波数は復調されて低周波数に変換され、ここでは基本的周波数が除かれる。次いで、残りの音波(残留音波)が時間を通じて増幅する振幅信号、摩耗の徴候について吟味される。
好ましい実施例の詳細な記述
以下の本明細書に記述される振動監視システムは回転翼形航空機エンジン・プラットフォームにおける用途に適合するものであるが、このシステムの発明的技術は海洋プラット・フォーム(例えば、小型船または大型船)、陸上プラット・フォーム(例えば、自動車または軌道走行乗物)、または固定翼形航空機エンジン・フォームに適用することができる。さらに、本明細書に開示される振動監視システムは、本明細書に開示される発明的本質から逸脱することなく、エンジン以外の機械類に適用することができる。
ここで図面を参照すると、図1には2基の代表的航空機振動監視システム構成、全支配デジタル・エンジン制御(Full Authority Digital Engine Control)(FADEC)ベース・システムと健全性および使用管理(Health and Usage Management )(HUMS)ベース・システムが示されており、これらのシステムは共通してそれぞれに参照符号50、150として示されている。
FADECシステムは、通常エンジン始動から最大出力または推力まで全性能範囲にわたってエンジンの運転を制御する。FADECシステムは一般的に、電子制御ユニット(ECU)80、燃料計量ユニット(即ち、油圧式制御ユニット)、センサ、アクチュエータ、弁、交流発電機、および相互接続電気配線からなる。航空機HUMSは、航空機の主要な機器装置の各々の運転、調節および使用に関する情報を自動的に記録し、解析し、通信し、かつ記憶する。
図1に示すように、FADECベース振動監視システム50とHUMSベース振動監視システム150は実質的に類似である。各システムは、他の装備品を含めて、航空機中央コンピュータ60、航空機HUMS70、エンジンECU80、エンジン85、2個の加速度計90a,90b、エンジン振動監視盤92および2電源式コンバータまたは調節ボックス94を備える。システム構成は主にエンジン振動監視盤92の装備品とその配置場所との間を結ぶ相互関係が異なる。
FADECベース・システム50では、ECU80はデータバス82を介して航空機中央コンピュータ60と通信する。典型的には、ECUは航空機中央コンピュータへエンジンの電子装備品の状態と様々なエンジン・センサから得られるデータのような情報を提供する。航空機中央コンピュータ60は、航空機の操縦面と動力装置についての総括制御を受け持つ。加えて、FADECベース・システムでは、加速度計90a、90bと調節ボックス94からのデータ信号がECU80内に設置されるエンジン振動監視盤92へアナログ信号線96により直接的に提供される。
HUMSベース・システム150では、ECU80は、航空機中央コンピュータ60とは直接通信しないが、データバス182を介して航空機HUMSとデータを交換する。加速度計90a、90bと調節ボックス94からのデータは、FADECベース・システムと相違して航空機HUMS70と共に配置されたエンジン振動監視盤92へアナログ信号線196を介して直接提供される。さらに、FADECベース・システムと異なり、HUMSベース・システム150は、測定された速度検出器回転数(NH)を表す信号を調節ボックス94に提供する、専用NHセンサ198を必要とする。
システム構成の観点から、エンジン振動監視盤の位置は重要ではないことに注目すべきである。エンジン振動監視盤をECU80に設置することは、ECU80とHUMS70のエンジン85への相対的位置によって追加の速度検出器(即ち、NHセンサ)は必要でなく、かつアナログ信号線を短くできるという利点がある。加えて、振動監視システムの容量と記憶条件によっては、振動監視システム用の専用の高速プロセッサと制御盤が不必要になる。
図2aは、エンジン振動監視、エンジンに付属するECU内の診断と予測を行う電子機器・インターフェース線図を示す。デジタル信号処理盤(DBS)または振動監視盤(VMB)は、他のECU処理とは独立してスタンド・アロン形回路盤として存在する。スタンド・アロン形VMBは、振動監視システム内部の故障がエンジン制御の残りの部分に影響を及ぼさないという利点がある。さらに、VMBとECU間の相互接続は故障の拡大または故障による影響が防止できるように系統を分離し、より高速でより効率的な高機能ソフトウェアへとVMBソフトウェアを発展できるように限定される。それぞれ符号50と符号150で示すFADECベースとHUMSベースの振動監視システムの両方において、加速度計90a、90bはエンジン85に機械的に接続される。加速度計90a、90bは、監視位置で検出した振動を表す信号をアナログ信号線96/196を介して与える。
当業者は、加速度計の数と位置、エンジン振動監視盤の位置、および装備品間の相互通信のような特徴を表わすだけであり、本開示の範囲を限定するものではないことに容易に理解できる。
図2bはFADECベース振動監視システム50の簡略化された正面図を示す。図1において記述したように、ECU80は航空機中央コンピュータ(示されない)とデータバス82を介して通信する。さらに、加速度計90a、90bと調節ボックス94からのデータは、ECU80内に配置されるエンジン振動監視盤へアナログ信号線96により直接提供される。アナログ信号線96は、密封管によって機体隔壁81に接続される機体インターフェース・ケーブル96aとエンジン・インターフェース・ケーブル96bを含む。
エンジン85の前部を矢印「F」によって表わす。本明細書に開示される代表的実施例では、調節ボックス94はエンジンの前部に設置される。前部加速度計(低温)90aは、相対的に低温環境(260〜316℃(500〜600°F))の燃焼器89の上部に取り付けられ、一体形低温信号線91aを介して調整ボックス94と通信する。後部加速度計(高温)90bは、高温環境(約650℃(1200°F))の出力タービン出力軸87の前部に取り付けられ、一体形高温信号線1bを介して調節ボックス94と通信する。高温信号線91bは、例えば鉱物質含浸ステンレス鋼が用いられる。
加速度計90bが設置される箇所は極端な高温環境であるので、検出部、ハウジング、および電気ケーブルの材料選択は厳しい制約がある。検出部は、例えば、非エキゾチック系の天然水晶でなければならない。この温度環境に適する代表的装置は、バイブロメータ(Vibro-meter)SAにより提供される。このセンサは、45kHzの機械的共鳴度を有し、650℃(1200°F)以上の温度に耐えるように作られている。しかしながら、バイブロメータ・センサは1pC/gの出力感度を有するに過ぎない。低い出力感度のため、調節ボックス94は、好ましくは加速度計90bに比較的接近して設置し、電気ケーブルに生じる漂遊容量効果を最小の値にすべきである。それ故、専用調節ボックス94は、加速度計90bに極接近した状態でエンジン・ハウジングに取り付けられる。
一体形高温信号線91bは、好ましくは、火炎検出線および熱電対接続線のために使用されるケーブルに類似する鉱物絶縁ケーブルである。このようなケーブルは、機械的性質が安定し、かつ均質であり、加速度計からのpC信号の伝達に必要とされる、高インピーダンスで低ノイズの電気接続媒体を提供する。
調節ボックス94は、低温および高音の双方の加速度計90a,90bの信号を調節し、システムのケーブル静電容量に対する感度を引き下げるようにする。ケーブル静電容量は両加速度計にとって重要であるが、特に、上述のように出力が僅かに1pC/gに過ぎない高温加速度計90bにとっては重要である。電圧信号は、次に、調節ボックス94が使用されない場合であれば、要求されるときに特別に調節することなく、ECU80に流すことができる。
ここで図3を参照すると、図3は、参照番号200として共通して示される代表的エンジン・シャフト振動監視傾向(VMT)システムを図式的に示す機能ブロック線図を示す。エンジン・シャフトVMTシステム200は、データ取得部220、取得したデータを警戒および警報レベルと比較するための振幅比算出部240、およびデータ記憶部260を備える。シャフトVMTシステムはさらに記録した振動レベルの変化を追跡する振幅傾向計算部280、および警報設定部290を備える。エンジン・シャフトVMTシステム200は、エンジンに取り付けた加速度計の使用によって高圧タービン(HPT)スプールまたはシャフト、低圧タービン(LPT)シャフトおよび出力タービン(PT)シャフトの振動レベルを測定する。期間中に測定された振幅レベルの変化に基づいてエンジン・シャフトVMT200は、警報設定値(即ち、最大許容振動レベル)に達するまでの残り時間を予測する。
システム操作中、エンジン・シャフトVMTシステム200のデータ取得部220は、高圧タービン・シャフト速度(NH)、低圧タービン・シャフト速度(LH)、出力タービン・シャフト速度(NP)およびエンジン・シャフトトルク(QS)を表わす、主エンジン制御システム(例えば、図1のFADECベース・システム50のECU80)から与えられる信号を受け取る。加速度計データについて取得してメモリ222に記憶される前、あるいは記憶した直後に、各速度信号およびトルク信号について10個のサンプリング信号が採取される。以下の本明細書に記述されるように、加速度計データは、エンジンが定常状態に到達したと決定したときだけ捕捉される。10個の速度およびトルク・サンプリング信号は次いで、データの範囲、比率及び統計的精査を通じていかなる異常値をも排除する妥当性確認回路228に与えられる。妥当性を確認されたデータは、コンバータ230から出力されるNH、NL、NP、QS信号についての各平均値を計算するために使用される。
エンジンが定常状態に到達したか、否かを決定するために、速度発電機速度(NDOT)、出力タービン入口ガス温度(T4.5)、エンジン出力変化、NDOTwin、及び時間(t)変化率を表わす信号が定常状態検出器224に与えられる。NDOTwinは、加速、減速、トルク及び温度と関係するエンジン運転限界に基づいて決定される。2001年9月26日に出願された、「エンジン制御システム」と題する米国特許出願第09/963,180号明細書はNDOTwinを決定する方法についてより詳細な開示を提供している。この開示事項は参照により本明細書に取り入れられる。
定常状態に達するよりも前に出力変化の大きさに基づいてエンジンが好ましくは1〜10秒間定常状態で運転している場合、加速度計90a(図2参照)は調節ボックス94を介してメモリ・ブロック226へ与えられる信号を獲得する。65ミリ秒スナップ・ショット信号が周波数125kHzで採取される。65ミリ秒信号スナップ・ショット信号は、各々1024データ点を含む各8データ・ブロックに分けられる(125,000サイクル/秒×(0.065秒/8ブロック)≒1024サイクルまたはデータ点)。妥当性確認回路232は、次いで、高速フーリエ変換(FFT)処理器234にデータを与える前に、8ブロックの1024点からいかなるエラー・データ点も排除する。FFT処理器234は、8データ・ブロックを周波数の集合に変換するとともに、HPT、LPT、及びPTと一致する周波数を含む、周波数帯域幅を超える振動振幅の限界を与える出力モデル236として得られる。
コンバータ230の出力として与えられるNH、NL、NP、及びQSの平均値データを用いてHPT、LPT、及びPTのシャフトの正常な状態の振幅が出力モデル236から与えられるデータに基づいて回路238において抽出される。図3にAHPT、ALPT、及びAPTとして表示されるこれらの振幅を表わす信号は、エンジン・シャフトVMT200の振幅比計算部240に提供される。エンジン・シャフトVMT200の振幅比計算部240は、論理ゲート245、246、247においてHPT、LPT、及びPTの振幅信号をエンジン・シャフト・モデル242、243、244a、244bのそれぞれに対する確定された警戒及び警告レベルと比較する。エンジン・シャフト・モデルは、特定のエンジン設計には通常独自性があり、エンジン製造者によって実験と経験を通じて開発される。工場から出荷される各エンジンは、エンジン構造に由来する伝播性が変動するために加速度計取り付け位置で著しく異なる振動振幅を呈する。それ故、警戒および警報レベルは、誤警報を排除するために各エンジンについて独自の値が必要である。振動レベルはエンジン受入れ試験でECUによって記録することができ、警戒および警報レベルがそれに応じて調節され、エンジン運転寿命が持続する間エンジンと関係付けて不揮発性メモリに記憶される。警報または警戒レベルに達しまたは超えた場合、適切なレベルを表わす信号が主航空機コンピュータに与えられる。
振幅比算出部240はまた振幅信号AHPT、ALPT、APTを確定された警報レベルで割ることによりこれらの信号を基準化する。得られた基準化信号AHPT、ALPT、APTに計時装置265を用いて時間標識が付けられ、エンジン・シャフトVMTシステム200のデータ記憶部260に与えられる。
データ記憶部260は、連続的に収集されたデータを即座に速度帯域に当てはめて記憶するように機能する。振幅データを基準化することにより、即ち、任意の与えられた点のデータについてその点に対する警報レベルとの比を取ることにより、隣接状況「ウインドウ」または帯域に記憶可能である読み取り値が演算される。1データ点は3個の重複速度ウインドウにそれぞれ記憶される。重複ウインドウの目的は、より少数の大きなウインドウを備えることにより獲得される解答を失うことなく、1つのウインドウによって多くのデータを収集する機会を提供することである。本明細書に開示される代表的実施例では、トルク・ウインドウは5%間隔を置き、速度ウインドウは1%間隔を置いている。トルク・ウインドウの幅は定格トルクの10%であり、各速度ウインドウの幅は定格速度の3%である。結果として、各速度振幅データ点は3個の隣接するウインドウ中に置かれ、各トルク振幅データ点は少なくとも2個の、多分3個の隣接ウインドウ中に置かれる。
本明細書に開示される実施例では、トルク帯域262は0から130%QS範囲にわたる25の帯域に分離される。NP速度帯域264は2つの帯域、静止ロータ帯域と標準ロータ帯域を有する。APTratioデータは、ロータ帯域によって2個の重複不揮発性メモリ・リング・バッファのうちの1つ、またはデータ・メモリ・セル270aまたは270bに記憶される。静止ロータ条件が存在するとき、採取されたデータはデータ・メモリ・セル270bに記憶される。
速度帯域266、268は、それぞれ、0から112%NLおよびNHの範囲にわたる50ウインドウに分離される。各ウインドウのANLratioとANHratioデータはデータ・メモリ・セル272、274に記憶される。メモリ・セル270a、270b、272、274からの時間標識を付けられ、記憶されたデータはエンジン・シャフトVMTシステム200の振幅傾向計算部280に与えられる。各更新したQS(静止ロータ)、QS(標準ロータ)、NL帯域及びNH帯域に関するデータの図式表示はそれぞれ性能マップ282、284、286、288に与えられる。振幅傾向計算部280は、速度及びトルク帯域の各々のデータに対して多項曲線あてはめを行うとともに、曲線の傾きを計算する。曲線の傾きの外挿に基づいて曲線及び警報レベルの各速度またはトルク帯域に対する交点が決定する。交点の位置に基づいて速度またはトルク帯域の各々の警報状態に達するまでの残り時間が算定される。
各帯域の警報状態に達するまでの残り時間は、警報設定部290に与えられ、不揮発性メモリに記憶される。各帯域についての警報設定は、エンジン計時装置265と警報状態に達するまでの残りの予測時間とに基づいて決定される。次いで、LPシャフト、HPシャフト、及びPTシャフトについての警報設定の最低値が警報設定部290からの出力として与えられる。
ここで図4を参照すると、図4は、参照符号300として共通して示される代表的エンジン・ギヤ振動監視及び傾向(VMT)システムに関する機能ブロック線図を与える。ギヤVMTシステム300は、データ取得及び記憶部320と、取得したデータから残りのスペクトル応答を見出すデータ変換部340と、選択されたギヤの最低警報設定を確定する傾向及び警報部380とを備える。エンジン・ギヤVMTシステム300は、エンジンに取り付けた加速度計の使用により幾つかのエンジン・ギヤの振動レベルを測定するとともに、振動レベルの変化に基づいて警報設定に達するまでの残り時間を予測する。ギヤの代表的リストは以下を含む。
・#1及び#2タワー・ギヤ
・#1〜#3アイドラ−・ギヤ
・#1燃料ポンプ駆動ギヤ
・#1始動/発電機駆動ギヤ
・#1及び#2オイル・ポンプ駆動ギヤ
・燃料ポンプ・ベーン段落ギヤ
エンジン・ギヤ振動データは上述したエンジン・シャフトVMTシステム200の方法と類似した方法で取得される。システム操作中、エンジン・ギヤVMTシステム300のデータ取得部320は主エンジン制御から高圧タービン・シャフト速度(NHmain)信号を受け取る。40個の速度サンプリング信号が採取される一方、加速度計データがランダム・アクセス・メモリ322に捕捉され、記憶される。以下の本明細書に記述されるように、加速度計および速度データは、エンジンが定常状態に到達したときだけ採取される。40個の速度サンプリング信号は次いで、範囲、比率及び統計的精査のような種々の手段によりいかなる異常値またはデータを排除する妥当性確認回路328に与えられる。妥当性を確認されたデータは、コンバータ330から出力される平均NHを計算するために使用される。NHシャフトは付属のギヤ・ボックスを駆動する、それ故、シャフト速度がギヤ時間期間(T)と通過度数(fpass)の決定において必須であることが分かる。
エンジンが定常状態に到達したか、否かを決定するためにデータ取得部320の定常状態検出器324は、速度発電機(NDOT)、出力タービン入口ガス温度(T4.5)、エンジン出力変化、NDOTwin、及び時間の各変化率を示す信号を受け取る。NDOTwinは、加速、減速、トルク及び温度に関係したエンジン運転限界を規定する値に基づいている。
定常状態検出器324が定常状態に到達するより前に出力変化の大きさによってはエンジンの状態が好ましくは1〜10秒間定常状態にあるかを決定する場合、加速度計90a(図1参照)は調節ボックス94を介してメモリ・ブロック326へ信号を与える。さらに、高圧タービンの速度正弦波(NHraw)が検知され、回路327に与えられる。加速度計信号とNHrawの4秒スナップ・ショットは125kHzで採取される。4秒スナップ・ショットは50%出力で最低速度の200回転を得るために必要である。例えば、ギヤ・チャート342では、最低速度はオイル・ポンプ駆動シャフト#1と#2であり、各々は10.2×10-3秒/回転の周期を有する。それ故、50%出力で周期が2倍になり、200回転が4.08秒で完了する。
4秒スナップ・ショットの間に、NHrawと振動についての500,000サンプリング・データ(125kHz×4秒=500,000)が採取される。データは次にメモリに記憶され、妥当性確認回路332、334で妥当性が確認される。妥当性確認回路332、334は次に、範囲、比率及び統計的精査を実施してデータを回路336aに与える前に500,000サンプリングからいかなるエラー・データ点も排除する。回路336aは、速度検出ホイールの個々のギヤ歯の通過を示すデータ点を識別する。次の回路336bは、各ゼロ交差時間を決めるためにデータ点間を補間し、結果をメモリ336cに記憶する。
チャート342は、ギヤVMT200により監視することができる10個のエンジン・ギヤの代表的リストを提供する。各ギヤについての期間(T)、ギヤ歯通過度数、歯の数が与えられ、不揮発性メモリに記憶される。期間と通過度数に関するデータは100%の定格速度を表す。1回転当たりの再サンプリング点の数は選択されたギヤの125kHzのサンプリング・レートと期間に基づいて決められる。平均速度NHは、データ取得部320により決められ、定格速度の割合に基づいて期間と通過度数を調節するために使用される。関心のある最初のギヤが選択され、通過度数(fpass)と期間(T)がチャート342からの出力として与えられる。再サンプリングまたは選択率が、偶数増分(通常256)を期間Tで割ることで決められる。データは、初めに、各200回転についてのデータ組にグループ分けされる。データは、次にインターバルの開始で速度信号ゼロ交差で始まり、STインターバルで継続し、且つ期間Tで終了する、未処理のデータ組から選択される。この処理が繰り返され、幅STの各連続したウインドウについての1組のデータ点を収集する。200データ組の最小値が集められ、各々が関心のあるギヤの全回転に同期される。200データ組の1つの表示がデータ・チャート344に示される。
200データ組は、次にデータ・グラフ346に示すように、波形の1つを波形の頂点と重ね、データ同士で類似している点の平均を求める。関心のある周期性を示さない信号は、各点のランダムな著しい異常値として現われ、それ故計算した結果はゼロになる。これに対し、周期的な値は加算し、その平均が特性値になる。
このフィルタ処理されたデータは、次にスペクトル応答を分析器350で得るためにFFT348で処理される。シャフト速度、ギヤ通過度数及び高調波のような差し迫った欠陥に関係しないスペクトル成分が知られているので、これらの「予測される」成分いわゆる「残留スペクトル」352または潜在的問題と一致する残留周波数を生じるためにスペクトル包絡線から除かれる。逆FFTが実施され、1つ振幅ARMSを生じるために残留スペクトル353と残留成分の振幅がRMS平均される。この振幅ARMSは(エンジン時間に基づいて)時間標識が付され、不揮発性メモリ・バッファに速度の関数として記憶され、時間の関数として傾向が求められ傾向線の傾きが、残りの予測指示値時間を計算するために警報レベルと比較される。この処理は、図3に記述した方法に類似した方法を用いて傾向を算出した10個の指示値全部について各ギヤ毎に繰り返し実施される。
振幅傾向回路380は、エンジン・シャフトVMSの振幅傾向部280で行われた方法に類似する方法で選択されたギヤについての最低警報設定値を決定する。振幅傾向回路380は、各ポイントの時間外に採取したデータについて多項曲線あてはめを行ってその曲線の傾きを算定する。その曲線の傾きに基づいて各ギヤについて警報状態に達するまでの残り時間が予測される。
各ギヤの警報状態に達するまでの残り時間は不揮発性メモリに記憶される。各ギヤについての警報設定値は、エンジン計時装置265と警報状態に達するまでの残り時間とに基づいて決定される。各ギヤの最低警報設定値は、次に警報設定部380から低値優先回路510(図6参照)へ出力される。
この技術は、ギヤの完全性についての確固たる評価をもたらす。即ち、残留RMS振幅は、ある問題が存在するとき劇的に変動する傾向を示す。それ故、警報レベルの設定は、振動伝播性のエンジン変動が起こるエンジンに対する感度は下げるべきである。
ここで図5を参照すると、図5は、共通して参照符号400として示される代表的エンジン軸受振動監視傾向(VMT)システムの機能ブロック線図を示す。ギヤVMT300と同様に、軸受VMTシステム400は、データ取得・記憶部420、取得データをフィルタ処理し、それからスペクトル応答をデータ変換部440、及び各軸受の最低警報設定値を算定する傾向警報部480を備える。
エンジン軸受VMTシステムは、エンジンに取り付けた加速度計を用い、幾つかのエンジン軸受の振動レベルを測定し、振動レベルの変化に基づいて警報設定値に達するまでの残り時間を予測する。チャート42には軸受の代表的リストが含まれる。
軸受はシャフトまたはギヤよりも本来的に監視が困難である。この理由は、軸受が正常な作動中に静しゅくであるだけでなく、破損した場合も静かであるためである。静しゅく、すなわち振幅の低さは、検知が困難であるのみならず、他のエンジン構成部材の振幅の高さで覆い隠される傾向にある。全体的スペクトルから軸受信号を抽出するためには革新的な技術を使用する必要がある。所定の技術を使用すると、高次高調波軸受周波数、典型的には5次が高次高調波により励起される構造共振から抽出される。構造共振により軸受振動が増幅され、従って振動センサにより「聴取」可能な手段が提供される。
図5は、参照符号400として示されるエンジン軸受VMTシステムの機能ブロック線図を示す。本明細書に開示される代表的実施例では、軸受はエンジンの全域に設置され、それ故、いずれの軸受が評価されるかによってデータは前部と後部の加速度計から得られる。エンジン軸受振動データは、エンジン・シャフトVMTシステム200について記述された方法と同様に取得される。
システム操作中、データ取得部420は主エンジン制御装置から幾つかの速度信号とトルク信号を受け取る。40個のサンプリング・データが採取される一方、加速度計データが捉えられ、ランダム・アクサス・メモリに記憶される。エンジンが定常状態検出器に指示されるように定常状態にある場合、広域組の未処理振動データが4秒間にわたって125kHzの周波数で捕捉される。これは500,000データ点を表す。3本のシャフト、即ちNH、NP及びNLの速度もまた4秒間にわたってサンプリング・データが採取され、各シャフトの平均速度がメモリ430に記憶される。未処理の振動データが時間標識が付され、後処理によりメモリ432と434に記憶される。
チャート442は、どのシャフトが特定の軸受を駆動するかを示し、同様にどの加速度計(高温加速度計90b、低温加速度計90a)が選択された軸受から構造に由来して生じるノイズを検出するかを示している。例えば、HPシャフトは#4軸受を駆動し、この軸受に関係した振動が高温加速度計90bにより検出される。それ故、スイッチ436の位置は、監視される選択した軸受に基づいており、どの加速度計が傾向警報部480にデータ信号を提供するかを決定する。
各データ点が範囲、比率、および統計的精査のような様々な手段により妥当性を確認される。選択された加速度計の未処理データはフィルタにかけて「復調され」、且つ16のデータ・ブロック448にグループ化される。復調とは、簡単にいえば、高周波搬送波から振幅復調された可聴信号を抽出して関心のある低周波信号を与えることを意味すると説明することができる。この場合、可聴信号は軸受音波であり、高周波搬送波軸受音波の5次高調波に相当するエンジン構造共振である。
FFT450が次にスペクトル応答452を導くために復調された信号から採取される。各軸受がボールの数と大きさ及び内外輪の大きさについてその固有でしかも特定の幾何学的形状を有するので、各軸受の得られた特性を示す周波数がメモリに記憶され、軸受データベースとして参照に供される。データベースはチャート442に示され、各軸受の4つ特性を示す周波数、即ち、内輪通過周波数(fi)、外輪通過周波数(fo)、保持器周波数(fc)、及びローラ/ボール・回転周波数(fs)を周波数スペクトルから抽出するために使用される。先に述べたように、警報状態に達するまでの残りの予測指示値時間を計算するために、これらの各軸受音波の振幅と、先の4つ周波数の振幅のRMS平均で求めた合計値と、交差結合測定値とはそれぞれ傾向が算出される。代表的エンジンの傾向を求めるために潜在的に必要である21×6=126の指示値全部について各軸受毎に繰り返し実施する。
NH、NL、NP、QS及び時間(t)がエンジン・シャフトVMSの振幅傾向部80で行われた方法と類似した方法で選択された軸受について最低警報設定値を決定する振幅傾向回路480に与えられる。振幅傾向回路480は、各点の採取されたデータについて多項曲線あてはめを実施し、曲線の傾きを算定する。曲線の傾きとデータ点の外挿に基づいて各速度またはトルク帯域についての警報状態に達するまでの残り時間が予測される。
各軸受に対する警報設定がエンジン計時装置と警報状態に達するまでの残り予測時間に基づいて決定される。各軸受に対する警報設定値の最低値は、次に警報部480から低値優先回路510への出力として与えられる(図6)。
この技術は、軸受保守についての強力な評価方法を与える。即ち、軸受音波の振幅は、問題が存在するときに劇的に変わる傾向を示す。それ故、警報レベルの設定値は、振動伝播性があるエンジン振動に敏感にするべきではない。
図6を参照すると、図6は、航空機エンジンについて機械的故障に達するまでの残り時間を算定する代表的方法を表わす機能ブロック線図を示す。エンジン・シャフトVMTシステム200、ギヤVMTシステム300及び軸受VMTシステム400により決定される最低警報設定値は、低値優先回路510に与えられる。最低警報設定値は低値優先回路510から加算回路512への出力として与えられる。
エンジンが回転中であれば、計時装置514は、秒単位で更新され、エンジンの累積量が継続して発生していることを追跡し、且つ分単位でこの時間を不揮発性メモリに記憶する。加算器512において、最低警報設定値から累積運転時間が引かれ、エンジン運転時間内に機械的故障に達するまでの残り時間を決定する。機械的故障に達するまでの残り時間を表す信号は、保守を計画すべき時期を決定するパイロットまたは整備員を支援するデータ・ディスプレイを駆動するために使用することができる。
ここで図7を参照すると、図7は、補償加速度計周波数信号に対する応答曲線のグラフ表示を示す。エンジン回転部材がより高速の回転速度を保っているとすれば、加速度計は37kHzの最小帯域幅を示す必要がある(帯域幅が+/−5%の範囲内までのフラットであるという定義に基づく)。この帯域幅は多くの加速度計の能力を超えているが、45kHzの機械的共振を生じる加速度計を用いてこの能力を生じさせる周波数補償技術が開発された。この技術は関心のある最高の周波数の検出を可能にする。本明細書に開示される実施例では、これらにより、付属ギヤ・ボックスを駆動するタワー・シャフトのギヤ歯の故障と、軸受周波数の5次高調波を励起する軸受の故障を表わす。5次高調波は重要である。これは、この技術がエンジンのより重要なシャフトとギヤの周波数振幅から相対的に低エネルギの軸受振幅を分離するために使用できるからである。
補償信号の対応曲線が図7に示される。補償ネットワークは、また初段のバターワース・フィルタと次段のチェビシェフ・フィルタで構成する、エイリアシングを防ぐための2重2極フィルタ(総計4極)を備える。補償ネットワークと2個のフィルタとは得られる出力に望ましいフラット性を与えるために協働するように設計される。このグラフに示す曲線は、加速度計の感知成分のみならず、アンチ・エイリアシング・フィルタを用いて補償された信号の双方に対する応答を示す。この実施例は、25kHzで共振を示す加速度計の補償を基にしたものである。この試験結果は、使用されるどのような回路でも評価の基準になる。基準曲線は、+0.4dB(+5%)の基準線曲線上の誤差が25kHzの機械的共振の起こる過程の22%に限り、5.5kHzの周波数で発生することを示す。しかしながら、補償信号は共振周波数の80%である、20kHzで同じ+0.4dBの範囲内まではフラットである。上述のように、このコンセプトは、45kHzの機械的共振については周波数37kHzのとき+7%誤差で36kHz(+4%)まで応答がフラットになるように、どの周波数にも評価の基準になり得るものである。
モンテカルロ法を用いて行われた許容範囲についての検討により、調節回路および加速度計の双方に成分変動を生じる適当な成分があるとすれば、望ましい応答曲線を得られることが判明した。この補償ネットワークとフィルタ処理は、チャージ・コンバータ・モジュール内の増幅器に容易に追加することができる。
本発明は好ましい実施例に関して記述されているけれども、当業者は、添付の特許請求の範囲により記述されるように、本発明の本質または範囲から逸脱することなしに種々の変更及び/または修正をなし得ることを容易に理解する。
本出願が関連する当業者が製造方法と使用方法を容易に理解するように、図面が参照として示される。
2つの振動監視システム構成の模式的表示である。即ち、FADECベースのシステムとHUMSベースのシステムである。 開示主題の振動監視システムと関係する電子ハードウェアがエンジンの電子制御装置(ECU)とどのようにインターフェースするかを示す略線図である。 本開示の代表的振動監視システムの簡略正面図であり、エンジン・ハウジングに設置された第1(低温)加速度計と第2(高温)加速度計を示している。 図3A、図3B及び図3Cの配置図である。 及び エンジン・シャフトの診断/予測についての警報設定値を決定するために主エンジン制御装置からの加速度計入力とデジタル・データを利用するための方法を示す機能ブロック線図を示す。 図4A、図4B及び図4Cの配置図である。 及び 幾つかのエンジン・ギヤについての振動監視と診断/予測の取り組みを表わす機能ブロック線図を示す。 図5A、図5B、図5C及び図5Dの配置図である。 及び 幾つかのエンジン軸受についての振動監視と診断/予測の取り組みを表わす機能ブロック線図を示す。 幾つかのエンジン回転部材に関して確定された警報設定値に基づいて機械的故障に達するまでの残り時間を算定する方法を示す論理図である。 補償加速度計周波数信号についての応答曲線のグラフ表示を示す。

Claims (27)

  1. 回転部材と関係した振動レベルを監視し、前記回転部材についての警報設定を確定する方法であって、
    a)運転期間中、回転部材の運転パラメータと、対応する1組の振動振幅とを測定する過程と、
    b)1組の基準化された振動振幅データ点を規定するために、前記回転部材について確定された振幅限界に基づいて前記測定された1組の振動振幅を基準化する過程と、ここで、前記確定された振幅限界は前記回転部材の前記測定された運転パラメータの関数であり、c)パラメータを基にしたデータ・ブロックの中に前記1組の基準化された振幅データ点を記憶する過程と、ここで、各データ・ブロックは前記運転パラメータの予め決められた範囲よりも領域を拡大しており、
    d)各データ・ブロックについて、前記運転期間を通じて前記データ・ブロックに記憶された前記基準化された振幅データ点の変化に基づいて前記確定された振幅限界に達するまでの残りの時間期間を算定する過程と、
    e)各データ・ブロックについて、前記確定された振幅限界に達するまでの前記算定された残り時間期間に基づいて警報設定を確定する過程と、
    を含む方法。
  2. さらに、前記回転部材の前記測定された運転パラメータが前記対応する1組の振動振幅を測定するよりも前に予め決められたデータ収集期間にわたってほぼ一定であることを確定する過程を含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記対応する1組の振動振幅を測定する工程が前記回転部材の測定された振動加速度を高速フーリエ変換を用いて調節することを含む、請求項1記載の方法。
  4. 少なくとも1つの前記測定された振幅振動がある確定された振幅限界を超える場合に前記警報設定値に基づいて警報信号を与える過程を含む請求項1記載の方法。
  5. さらに、前記方法が運転期間中、前記回転部材の回転数を測定する過程を含む請求項1記載の方法。
  6. さらに、前記方法が前記回転部材の定格速度の約3%の範囲よりも領域を拡大している、パラメータを基にしたデータ・ブロックの中に前記1組の基準化された振幅データを記憶することを含み、前記データ・ブロックが前記定格速度の約1%の間隔を有する請求項5記載の方法。
  7. さらに、前記方法が前記回転部材の回転トルクを測定することを含む請求項1記載の方法。
  8. 前記方法が前記回転部材の定格トルクの10%の範囲よりも領域を拡大している、パラメータを基にしたデータ・ブロックの中に前記1組の基準化された振幅データを記憶することを含み、前記データ・ブロックが前記定格トルクの5%の間隔を有する請求項7記載の方法。
  9. さらに、前記確定された振幅限界に達するまでの残り時間を算定するために、前記パラメータを基にしたデータ・ブロックの各々に記憶された前記基準化された振幅データ点を補間する過程を含む請求項1記載の方法。
  10. 複数の回転部材と関係した振動振幅を監視し、各回転部材についての警報設定を確定する方法であって、
    a)複数の回転部材の各々について運転パラメータを測定する過程と、
    b)運転期間中、複数の回転部材の各々について対応する1組の振動振幅を測定する過程と、
    c)前記複数の回転部材から監視される1個の回転部材を選択する過程と、
    d)前記複数の回転部材のうち、選択されない回転部材と一致する振動振幅を除くために前記1組の振動振幅を調節し、かつ、残りの1組の振動振幅を作成する過程と、
    e)1組の基準化された振幅データ点を作成するために、前記選択された回転部材の確定された振幅限界に基づいて前記残りの1組の振動振幅を基準化する過程と、ここで、前記確定された振幅限界は前記選択された回転部材の前記測定された運転パラメータの関数であり、
    f)各回転部材の前記1組の基準化された振幅データ点を関係付けた複数組のパラメータを基にしたデータ・ブロックの中に記憶する過程と、ここで各データ・ブロックは前記測定された運転パラメータの予め決められた範囲よりも領域を拡大しており、
    g)各データ・ブロックについて、前記運転期間を通じて前記複数組のパラメータを基にしたデータ・ブロックに記憶された前記基準化された振幅データ点の変化に基づいて前記確定された振幅限界に達するまでの残り時間期間を算定する過程と、
    h)各データ・ブロックの前記確定された振幅限界に達するまでの残りの前記算定時間期間に基づいて前記選択された回転部材の警報設定値を確定する過程と、
    を含む方法。
  11. さらに、前記方法は各回転部材の前記測定された運転パラメータが前記対応する1組の振動振幅を測定するよりも前に、予め決められたデータ収集期間を通じてほぼ一定であることを確保する請求項10記載の方法。
  12. 対応する1組の振動振幅を測定する過程が各回転部材の測定された振動加速度を高速フーリエ変換を用いて調節することを含む請求項10記載の方法。
  13. さらに、少なくとも1つの前記測定された振動振幅がある確定された振動限界を超える場合に前記警報設定値に基づいて警報信号を与える過程を含む請求項10記載の方法。
  14. さらに、前記方法が運転期間中、前記回転部材の回転数を測定する過程を含む、請求項10記載の方法、
  15. さらに、前記方法が前記回転部材の定格速度の3%の範囲よりも領域を拡大している、パラメータを基にしたデータ・ブロックの中に前記1組の基準化された振幅データ点を記憶することを含み、前記データ・ブロックが前記定格速度の約1%の間隔を有する請求項14記載の方法。
  16. さらに、前記方法が前記回転部材の回転トルクを測定することを含む請求項10記載の方法。
  17. さらに、前記方法が前記回転部材の定格トルクの10%の範囲よりも領域を拡大している、パラメータを基にしたデータ・ブロックの中に前記1組の基準化された振幅データ点を記憶することを含み、前記データ・ブロックが前記定格トルクの約5%の間隔を有する請求項16記載の方法。
  18. 前記確定された振幅限界に達するまでの残り時間を算定するために、前記パラメータを基にしたデータ・ブロックの各々に記憶された前記基準化された振幅データ点を補間する過程を含む請求項10記載の方法。
  19. 複数の回転部材に関係した振動レベルを監視し、各回転部材についての警報設定値を確定するシステムであって、
    a)複数の回転部材の各々の運転パラメータを測定する手段と、
    b)運転期間中、前記複数の回転部材の各々について対応する1組の振動振幅を測定する手段と、
    c)前記複数の回転部材から監視される1個の回転部材を選択する手段と、
    d)前記複数の回転部材のうち、選択された回転部材と一致する振動振幅を除くために前記1組の振動振幅を調節し、かつ残りの1組の振動振幅を作成する手段と、
    e)1組の基準化された振幅データ点を作成するために、前記選択された回転部材の確定された振幅限界に基づいて前記残りの1組の振動振幅を基準化する手段と、ここで、前記確定された振幅限界は前記選択された回転部材の前記測定された運転パラメータの関数であり、
    f)各回転部材の前記1組の基準化された振幅データ点を関係付けた複数の組のパラメータを基にしたデータ・ブロックの中に記憶する手段と、ここで、各データ・ブロックは前記測定された運転パラメータの予め決められた範囲よりも領域を拡大しており、
    g)各データ・ブロックについて、前記運転期間を通じて前記データ・ブロックに記憶された前記基準化された振幅データ点の変化に基づいて、前記確定された振幅限界に達するまでの残り時間期間を算定する手段と、
    h)各データ・ブロックの前記確定された振幅限界に達するまでの残りの算定時間期間に基づいて前記選択された回転部材の警報設定値を確定する手段と、
    を備えるシステム。
  20. 運転期間中、複数の回転部材の1組の振動振幅を測定する手段が少なくとも1個の振動センサを備える請求項19記載のシステム。
  21. 運転期間中、複数の回転部材の1組の振動振幅を測定する手段が2個の振動センサを備える請求項20記載のシステム。
  22. 複数の回転部材の各々の運転パラメータを測定する手段が前記複数の回転部材の1個の回転数を検出し、速度信号を送信する、少なくとも1個の速度センサを備える請求項19記載のシステム。
  23. 対応する1組の振動振幅を測定する手段が各回転部材の測定された振動加速度を高速フーリエ変換を用いて調節する手段を備える請求項19記載のシステム。
  24. 前記測定された振動振幅の1つが確定された振幅限界を超えた場合に警報信号を与える手段を備える請求項19記載のシステム。
  25. 前記測定された運転パラメータが前記選択された回転部材の回転数である請求項19記載のシステム。
  26. 前記測定された運転パラメータが前記選択された回転部材の回転トルクである請求項19記載のシステム。
  27. 前記選択された回転部材がエンジンシャフト、軸受またはギヤである請求項19記載のシステム。
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